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課題

疎水化シリカ溶液ゴム、及びエマルジョン製ゴムを含有するシリカマスターバッチを製造する方法を提供する。

解決手段

シリカマスターバッチを製造する方法は、シリカ疎水化して相溶化されたシリカスラリーを形成するステップポリマーラテックスを作製するステップ、相溶化されたシリカスラリーをポリマーラテックスに混合するステップ、ポリマーラテックスを凝固させるステップ、及び、第1のシリカ充填ゴム回収するステップであって、1つ以上のモノマー有機溶媒中で重合させ、溶液製ゴムクラム粒子を形成するために凝固させる溶解法で作製した溶液製ゴムクラム粒子を、相溶化されたシリカスラリーと共にポリマーラテックスに混合するか、又は第1のシリカ充填ゴムを、溶液ゴムを作製するためのプロセスに添加して第2のシリカ充填ゴムを作製することを含むステップを含む。

概要

背景

ゴムは、水中での乳化法又は湿式法、又は有機溶媒中での溶解法で製造される。種々のモノマーを使用することができ、エマルジョンゴムの場合はフリーラジカル重合法で、或いは溶液ゴムの場合はアニオン重合法で重合される。乳化法の典型的な応用では、スチレン及びブタジエンモノマーを水中で共に混合し、調整剤、乳化剤、及び活性剤を含む添加剤溶液に添加して、供給流を形成する。供給流から熱を除去する熱交換器に供給流を供給する。開始剤を添加し、開始剤を有する供給流を、一連撹拌反応器に流す。材料が反応器を流れると共に重合が生じ、重合は、スチレン及びブタジエンモノマーユニットが溶液中で利用可能である限り継続する。所望のポリマー鎖長で重合を停止させるために、ヒドロキノン等の連鎖停止剤を添加する。反応器生成物流ブローダウンタンクに流し、水蒸気を加えて、スチレン及びブタジエンモノマーを分離する。水性ラテックスタンク収集する。凝固剤をタンクに添加し、ゴムクラムを形成し、回収し、乾燥させ、梱包して、タイヤ製造業者又は最終ゴム製品の他の製造業者に発送される。

溶解法の典型的な応用では、スチレン及びブタジエンモノマーは、有機溶媒中でアルキルリチウム化合物により反応が開始され、アニオン重合により重合される。重合プロセスには、典型的には窒素ブランケットが必要である。通常、ランダム化剤を添加してランダムコポリマーを生成する。ビニル含有量分子量分布、及び末端鎖又は鎖中官能化を含む、コポリマー微細構造は、様々な反応条件下微調整することができる。重合プロセスの後、ポリマー溶液フラッシュ蒸留して、より濃縮された溶液を形成し、その後それを水蒸気で蒸留して有機溶媒を除去し、ゴムクラムを産出する。一般的には、分散剤及び凝固剤を水相に添加して、クラムのサイズを制御する。クラムを水蒸気で更に分離し、その後ろ過し、乾燥させ、梱包して販売することができる。

タイヤ及び他のゴム製品を製造する場合、シリカエラストマー又はゴムと混合して、エラストマーの特定の特性を向上させることが望ましい。ある材料を混合プロセス中にシリカの表面にのせ、それをゴムと混合させる乾式混合法を使用して、シリカをゴムに組み込むことがよく知られている。シリカをそのような作用剤コーティングする場合、シリカは疎水化されたと言われ、疎水化シリカを製造するために使用される材料はいずれも疎水化剤となる。疎水化剤として、シラン化合物が開発されている。乾式混合法を使用してシリカをゴムに組み込むプロセスは有効ではあるが、多大の時間を必要とし、エネルギー集約的である。乾式混合法では、ゴム、シリカ、シラン、及び配合成分のうちの幾つかを、バンバリーゴムミキサーに供給し、そこでシリカはシランと反応して、反応混合化合物を形成する。この経路は、10分以上かかる場合があり、混合操作の効率を大幅に低減する。この混合法は、多大な時間、資本操業費、及び維持費を必要とする。更に、シランに由来するエタノールは、混合ステップ又は下流のプロセスステップで除去されなければならない。ゴム混合設備は、化学プラントとして機能するようには設計されておらず、環境基準を満たすよう、アルコールを単離するか燃焼させるために追加の設備を設置しなければならない。反応混合化合物は、再粉砕ステップで更に混合され、そこでは、更にエタノールが除去される場合があり、更なる化合物成分が添加される場合がある。しかしながら、この経路は、主にシリカの分散を向上させ、ストックムーニー粘度を低減するために使用される。再粉砕したストックを、最終混合物中で硬化剤と混合して、タイヤトレッドストックでの使用に好適なゴム化合物生産する。

ゴムを製造した後でシリカをゴムに混合するのではなく、ゴムが製造されるプロセスにシリカを添加して、シリカ−ゴムマスターバッチを製造することができる。シリカ−ゴムマスターバッチの製造における問題の1つは、未処理シリカを、スチレン−ブタジエンゴムすなわちSBRのエマルジョンに添加するか(乳化法又は湿式法)、又は有機溶媒中のSBRの溶液に添加する(溶解法)場合、シリカが、ポリマーに完全には組み込まれず、凝固時に微粉として分離することである。こうした微粉は、マスターバッチの価値を低減するだけでなく、微粉を破棄又は再利用しなければならないというプロセス問題を引き起こす。

ゴムを乳化法で製造する際にシリカをゴムに組み込むことにより、シリカ充填ゴムマスターバッチの製造に成功している。水性環境で一般的なシラン化合物を用いて、シリカを効率的に疎水化することができる。混合ステップでシラン化合物をポリマー鎖に結合させるための活性部位が、硫黄により提供されるため、タイヤ産業では、硫黄を含有するシラン化合物が一般的に使用される。ゴムにおけるシリカの分散は、シリカの疎水化度に強く依存する。ポリマーにおけるシリカの分散は、ウェットトラクション転がり抵抗、及びトレッド磨耗等の、ゴム化合物の最終特性に強く影響を及ぼす場合がある。多くの場合、シリカ−ゴムマスターバッチを製造し、シリカを含有しないゴムとの混合中にそれを所望のシリカレベル希釈し、したがって、様々な理由で乾式混合中に生じる場合があるシリカのゴム中分散不良による最終ゴム製品の性能不良を回避することは有利である。

Wallenらに交付された特許文献1には、シリカを疎水化する方法、及び乳化法で製造されたゴムを使用してシリカ充填ゴムマスターバッチを製造する方法が開示されている。シリカを疎水化してゴムと相溶性にし、最終ゴム製品、特にタイヤにシリカを組み込むための加硫プロセスでゴムと結合する疎水化剤が使用された。特許文献2〜4には、シリカを疎水化し、水性条件で種々のエラストマーを用いてシリカ−ゴムマスターバッチを製造する方法が開示されている。シリカの疎水化プロセスは、シラン化合物を用いて実施され、疎水化シリカは、ラテックスと混合され、乳化法で凝固中にゴムに組み込まれる。

溶液製ゴム(solution-made rubber)は、最終製品、特にタイヤに特定の特性を付与するため、タイヤ製造業者を含むゴム製品製造業者は、溶解法を使用して製造されたある種のゴムを、彼らの製品に組み込むことを好む。ゴムが有機溶媒中で製造される溶解法で製造されたゴムを使用して、特許文献1に開示されているものに類似したシリカ−ゴムマスターバッチを製造することは、可能ではないか又は少なくとも経済的ではないが、シリカ及び溶液製ゴムの混合物を提供する努力がなされてきた。Zhangに交付された特許文献5では、有機溶媒中のシリカが、メルカプトシラン、及びビストリエトキシシリルプロピルジスルフィド(TESPT)等のシランカップリング剤で処理される。処理されたシリカを、SBRの有機溶液と混合し、溶媒を除去するための水蒸気ストリップにより、溶液製ゴム及びシリカのマスターバッチを回収する。Schollに交付された特許文献6には、溶液ゴムと表面修飾酸化物充填剤又は表面修飾ケイ充填剤との混合物を生産する方法が記載されている。溶液ゴムを、溶媒中で表面処理シリカと混合し、両者を高温水及び水蒸気に滴加して、均一に分散されたシリカ混合物が形成された。Goerlらに交付された特許文献7には、微粒子ゴム粉末を製造する方法であって、1種以上のシリカ系充填剤、及び1種以上の二官能性有機ケイ素化合物、又は有機ケイ素化合物で修飾されたシリカ系充填剤を水に懸濁して懸濁液を得、それを5〜10のpHに調整することを含む方法が記載されている。溶液法及び/又は乳化法により製造されたゴムを有機溶媒に溶解し、その結果生じた溶液を懸濁液に添加している。有機溶媒を除去して、水中のゴム粉末を得、水を除去して微粒子ゴム粉末を得ている。Chenに交付された特許文献8には、有機溶媒中にジエンエラストマー及びシリカを含有するシリカ−ゴムマスターバッチを製造する方法が記載されている。第1の平均粒子サイズを有する未疎水化沈降シリカを、第1の有機溶媒中で混合及び粉砕し、第2の平均粒子サイズを有する粉砕シリカスラリーを形成している。粉砕シリカスラリーは、第2の有機溶媒中でジエンエラストマーと混合された。溶媒を除去して、溶液マスターバッチ調製物が形成された。

恐らくは、無機シリカと有機溶媒中で製造されたゴムとの不相溶性が、十分に克服されていないため、溶解法で製造されたゴムを使用したシリカ充填ゴムマスターバッチは商業化されていない。したがって、経済的に製造することができ、シリカが十分に均質にゴムに混合され、かつ硬化中にゴムと結合して許容される特性を有する加硫物が生産されるようにシリカの疎水化がなされている、溶解法を使用して製造されたゴムを含有するシリカ充填ゴムマスターバッチの必要性が依然として存在する。

概要

疎水化シリカ、溶液製ゴム、及びエマルジョン製ゴムを含有するシリカマスターバッチを製造する方法を提供する。シリカマスターバッチを製造する方法は、シリカを疎水化して相溶化されたシリカスラリーを形成するステップ、ポリマーラテックスを作製するステップ、相溶化されたシリカスラリーをポリマーラテックスに混合するステップ、ポリマーラテックスを凝固させるステップ、及び、第1のシリカ充填ゴムを回収するステップであって、1つ以上のモノマーを有機溶媒中で重合させ、溶液製ゴムクラム粒子を形成するために凝固させる溶解法で作製した溶液製ゴムクラム粒子を、相溶化されたシリカスラリーと共にポリマーラテックスに混合するか、又は第1のシリカ充填ゴムを、溶液ゴムを作製するためのプロセスに添加して第2のシリカ充填ゴムを作製することを含むステップを含む。なし

目的

シリカ−ゴムマスターバッチの製造における問題の1つは、未処理シリカを、スチレン−ブタジエンゴムすなわちSBRのエマルジョンに添加するか(乳化法又は湿式法)、又は有機溶媒中のSBRの溶液に添加する(溶解法)場合、シリカが、ポリマーに完全には組み込まれず、凝固時に微粉として分離することである

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

シリカマスターバッチを製造する方法であって、(a)シリカ疎水化して相溶化されたシリカスラリーを形成するステップ、(b)エマルジョンゴムを作製するためのプロセスを使用して、ポリマーラテックスを作製するステップ、(c)前記相溶化されたシリカスラリーを前記ポリマーラテックスに混合するステップ、(d)ステップ(c)からの前記ポリマーラテックスを凝固させるステップ、及び(e)第1のシリカ充填ゴム回収するステップであって、(i)1つ以上のモノマー有機溶媒中で重合させ、溶液ゴムクラム粒子を形成するために凝固させる溶解法で作製した溶液製ゴムクラム粒子を、前記相溶化されたシリカスラリーと共に前記ポリマーラテックスに混合することを含み、前記第1のシリカ充填ゴムが前記シリカマスターバッチであるステップか、又は(ii)前記第1のシリカ充填ゴムを、溶液ゴムを作製するためのプロセスに添加して第2のシリカ充填ゴムを作製し、前記第2のシリカ充填ゴムが前記シリカマスターバッチであるステップを含み、前記シリカマスターバッチが、シリカ、エマルジョン製ゴム、及び溶液製ゴムの混合物を含む、方法。

請求項2

シリカを疎水化するステップが、(i)トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、酸、及び水の混合物に溶解して、少なくとも約75重量%の水を含有するトリメトキシシランカップリング剤溶液を提供すること、及び(ii)前記トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、塩基を添加してpHを増加させて前記相溶化されたシリカスラリーを形成することであって、前記トリメトキシシランカップリング剤が、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド、又は、下記式により表されるトリメトキシシランであり、[(CH3O)3Si−(Alk)m−(Ar)p]q[B]、式中Bは、−SCN、R−C(=O)S、(q=1の場合)又はSx(q=2の場合)であり、Alkは、直鎖又は分岐二価炭化水素ラジカルであり、Rは、1〜18個の炭素を含有するアルキル基であり、mは、0又は1であり、pは、0又は1であり、m+p=1、qは、1又は2であり、Arは、6〜12個の炭素原子を有するアリーレンラジカルであり、Xは、2〜8の数であることを含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記溶液製ゴムクラム粒子の平均粒子サイズが3mm以下である、請求項1又は2に記載の方法。

請求項4

前記シリカが、約200m2/g〜約400m2/gのBET表面積を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。

請求項5

シリカマスターバッチを製造する方法であって、溶液ゴムを作製するためのプラントを操作するステップ、溶液ゴムプラントから中間生成物を取り出すステップであって、前記中間生成物が3mm以下の平均粒子サイズを有する湿潤溶液ゴムクラムであるステップ、前記湿潤溶液ゴムクラムをエマルジョンゴムプラントに輸送するステップであって、前記湿潤溶液ゴムクラムが、約30重量%〜40重量%の含水量を有する湿潤離散性粒子として、又は溶液ゴムクラム粒子の水中懸濁液としてのいずれかで輸送されるステップ、シリカを疎水化し、疎水化シリカ流体を形成するステップ、エマルジョンゴムプラントを操作し、そこでラテックスが形成されるステップ、前記湿潤溶液ゴムクラム及び前記疎水化シリカ流体を前記ラテックスに混合することによりラテックス混合物を形成するステップ、前記ラテックス混合物を凝固させることによりシリカ及びゴムの湿潤混合物を形成するステップ、及び前記シリカ及びゴムの湿潤混合物を乾燥させることにより前記シリカマスターバッチを形成するステップであって、前記シリカマスターバッチが、溶液製ゴム、エマルジョン製ゴム、及びシリカを含むステップを含む方法。

請求項6

前記湿潤溶液ゴムクラムの作製に分散剤及び凝固剤が用いられる、請求項5に記載の方法。

請求項7

プロセスオイルを、前記溶液ゴムクラム及び前記疎水化シリカ流体を有するラテックスに添加することを更に含む、請求項5又は6に記載の方法。

請求項8

シリカが、(i)トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、酸、及び水の混合物に溶解して、トリメトキシシランカップリング剤の加水分解を促進し、トリメトキシシランカップリング剤を縮合反応用に調製し、混合物中のアルコールの量が約25重量%以下であり、それにより加水分解トリメトキシシランカップリング剤溶液を形成すること、及び(ii)加水分解トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、縮合反応を促進するために塩基を添加してpHを上昇させて、トリメトキシシランカップリング剤をシリカに結合させ、疎水化シリカを形成することを含む手順を使用して疎水化される、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

前記湿潤溶液ゴムクラムが清澄であり、前記湿潤溶液ゴムクラムを作製する際にエクステンダーオイルが使用されない、請求項5〜8のいずれか一項に記載の方法。

請求項10

シリカ及び溶液製ゴムのマスターバッチを製造する方法であって、分散剤、凝固剤及び水を反応器に加えるステップ、溶液製ゴム及び有機溶媒の混合物を前記反応器に加えるステップ、容器内でシリカを水に混合するステップ、シラン水溶液を調製するステップ、前記シランの水溶液を前記容器に加えて疎水化シリカスラリーを作製するステップ、前記疎水化シリカスラリーを前記反応器に加えるステップ、プロセスオイルを前記反応器に加えて反応器混合物を作成するステップ、前記反応器混合物を混合するステップ、前記反応器混合物を水蒸気蒸留するステップ、及びシリカ及び溶液製ゴムのマスターバッチを回収するステップを含む方法。

請求項11

前記分散剤、凝固剤及び水の混合物を70℃超に加熱するステップを更に含む、請求項10に記載の方法。

請求項12

前記分散剤、凝固剤及び水の混合物における分散剤及び凝固剤の量が、それぞれ500ppm又は50〜200ppmである、請求項10又は11に記載の方法。

請求項13

前記溶液製ゴム及び有機溶媒の混合物中の固形物レベルが10重量%〜25重量%である、請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。

請求項14

前記シリカ及び前記シランの水溶液を前記容器に加えた後、前記容器に塩基を添加するステップを更に含む、請求項10に記載の方法。

請求項15

前記マスターバッチの含油率が20phrを超える、請求項10〜14のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

前記反応器混合物が少なくとも20phrのシリカを含有する、請求項10〜15のいずれか一項に記載の方法。

請求項17

前記凝固剤が塩化カルシウムである、請求項10〜16のいずれか一項に記載の方法。

請求項18

前記疎水化シリカスラリーが、(i)トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、弱酸、及び水の混合物に溶解して、少なくとも75重量%の水を含有するトリメトキシシランカップリング剤溶液を提供すること、及び(ii)前記トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、塩基を添加してpHを増加させて疎水化シリカを形成することによって作製され、前記トリメトキシシランカップリング剤が、前記シリカに結合し、ゴムと結合するための部位を提供する、請求項10〜17のいずれか一項に記載の方法。

請求項19

前記マスターバッチを脱水ホモジナイズ、乾燥、及び梱包することを更に含む、請求項10〜18のいずれか一項に記載の方法。

請求項20

エクステンダーオイルが添加されない、請求項10〜19のいずれか一項に記載の方法。

請求項21

請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法に従って製造されたゴム及びシリカを含む組成物

請求項22

ベルトコンベヤーベルト駆動ベルト印刷ロール印刷ローラーローラーホイールトラックトレッド床張りタイル、床張りシートフリクションブロックホースチューブ、シート、ガスケットホースカバーケーブルシース靴底靴踵、並びに自動車、トラック、及びオフロード車を含む車両の部品からなる群から選択される、請求項21に記載の組成物を含む物品

請求項23

請求項21の組成物を含むタイヤ

請求項24

タイヤトレッドタイヤ側面タイヤショルダータイヤビード、及びタイヤ頂部からなる群から選択される部品を含むタイヤであって、前記部品の少なくとも1つが請求項21に記載の組成物を含む、タイヤ。

技術分野

0001

本発明は、溶解法を使用して製造されたゴム乳化法を使用して製造されたゴム、及びシラン化合物疎水化されたシリカを含むシリカ充填ゴムマスターバッチを製造する方法に関する。マスターバッチは、特にタイヤを製造するためのゴム配合物の製造に有用である。

背景技術

0002

ゴムは、水中での乳化法又は湿式法、又は有機溶媒中での溶解法で製造される。種々のモノマーを使用することができ、エマルジョンゴムの場合はフリーラジカル重合法で、或いは溶液ゴムの場合はアニオン重合法で重合される。乳化法の典型的な応用では、スチレン及びブタジエンモノマーを水中で共に混合し、調整剤、乳化剤、及び活性剤を含む添加剤溶液に添加して、供給流を形成する。供給流から熱を除去する熱交換器に供給流を供給する。開始剤を添加し、開始剤を有する供給流を、一連撹拌反応器に流す。材料が反応器を流れると共に重合が生じ、重合は、スチレン及びブタジエンモノマーユニットが溶液中で利用可能である限り継続する。所望のポリマー鎖長で重合を停止させるために、ヒドロキノン等の連鎖停止剤を添加する。反応器生成物流ブローダウンタンクに流し、水蒸気を加えて、スチレン及びブタジエンモノマーを分離する。水性ラテックスタンク収集する。凝固剤をタンクに添加し、ゴムクラムを形成し、回収し、乾燥させ、梱包して、タイヤ製造業者又は最終ゴム製品の他の製造業者に発送される。

0003

溶解法の典型的な応用では、スチレン及びブタジエンモノマーは、有機溶媒中でアルキルリチウム化合物により反応が開始され、アニオン重合により重合される。重合プロセスには、典型的には窒素ブランケットが必要である。通常、ランダム化剤を添加してランダムコポリマーを生成する。ビニル含有量分子量分布、及び末端鎖又は鎖中官能化を含む、コポリマー微細構造は、様々な反応条件下微調整することができる。重合プロセスの後、ポリマー溶液フラッシュ蒸留して、より濃縮された溶液を形成し、その後それを水蒸気で蒸留して有機溶媒を除去し、ゴムクラムを産出する。一般的には、分散剤及び凝固剤を水相に添加して、クラムのサイズを制御する。クラムを水蒸気で更に分離し、その後ろ過し、乾燥させ、梱包して販売することができる。

0004

タイヤ及び他のゴム製品を製造する場合、シリカをエラストマー又はゴムと混合して、エラストマーの特定の特性を向上させることが望ましい。ある材料を混合プロセス中にシリカの表面にのせ、それをゴムと混合させる乾式混合法を使用して、シリカをゴムに組み込むことがよく知られている。シリカをそのような作用剤コーティングする場合、シリカは疎水化されたと言われ、疎水化シリカを製造するために使用される材料はいずれも疎水化剤となる。疎水化剤として、シラン化合物が開発されている。乾式混合法を使用してシリカをゴムに組み込むプロセスは有効ではあるが、多大の時間を必要とし、エネルギー集約的である。乾式混合法では、ゴム、シリカ、シラン、及び配合成分のうちの幾つかを、バンバリーゴムミキサーに供給し、そこでシリカはシランと反応して、反応混合化合物を形成する。この経路は、10分以上かかる場合があり、混合操作の効率を大幅に低減する。この混合法は、多大な時間、資本操業費、及び維持費を必要とする。更に、シランに由来するエタノールは、混合ステップ又は下流のプロセスステップで除去されなければならない。ゴム混合設備は、化学プラントとして機能するようには設計されておらず、環境基準を満たすよう、アルコールを単離するか燃焼させるために追加の設備を設置しなければならない。反応混合化合物は、再粉砕ステップで更に混合され、そこでは、更にエタノールが除去される場合があり、更なる化合物成分が添加される場合がある。しかしながら、この経路は、主にシリカの分散を向上させ、ストックムーニー粘度を低減するために使用される。再粉砕したストックを、最終混合物中で硬化剤と混合して、タイヤトレッドストックでの使用に好適なゴム化合物生産する。

0005

ゴムを製造した後でシリカをゴムに混合するのではなく、ゴムが製造されるプロセスにシリカを添加して、シリカ−ゴムマスターバッチを製造することができる。シリカ−ゴムマスターバッチの製造における問題の1つは、未処理シリカを、スチレン−ブタジエンゴムすなわちSBRのエマルジョンに添加するか(乳化法又は湿式法)、又は有機溶媒中のSBRの溶液に添加する(溶解法)場合、シリカが、ポリマーに完全には組み込まれず、凝固時に微粉として分離することである。こうした微粉は、マスターバッチの価値を低減するだけでなく、微粉を破棄又は再利用しなければならないというプロセス問題を引き起こす。

0006

ゴムを乳化法で製造する際にシリカをゴムに組み込むことにより、シリカ充填ゴムマスターバッチの製造に成功している。水性環境で一般的なシラン化合物を用いて、シリカを効率的に疎水化することができる。混合ステップでシラン化合物をポリマー鎖に結合させるための活性部位が、硫黄により提供されるため、タイヤ産業では、硫黄を含有するシラン化合物が一般的に使用される。ゴムにおけるシリカの分散は、シリカの疎水化度に強く依存する。ポリマーにおけるシリカの分散は、ウェットトラクション転がり抵抗、及びトレッド磨耗等の、ゴム化合物の最終特性に強く影響を及ぼす場合がある。多くの場合、シリカ−ゴムマスターバッチを製造し、シリカを含有しないゴムとの混合中にそれを所望のシリカレベル希釈し、したがって、様々な理由で乾式混合中に生じる場合があるシリカのゴム中分散不良による最終ゴム製品の性能不良を回避することは有利である。

0007

Wallenらに交付された特許文献1には、シリカを疎水化する方法、及び乳化法で製造されたゴムを使用してシリカ充填ゴムマスターバッチを製造する方法が開示されている。シリカを疎水化してゴムと相溶性にし、最終ゴム製品、特にタイヤにシリカを組み込むための加硫プロセスでゴムと結合する疎水化剤が使用された。特許文献2〜4には、シリカを疎水化し、水性条件で種々のエラストマーを用いてシリカ−ゴムマスターバッチを製造する方法が開示されている。シリカの疎水化プロセスは、シラン化合物を用いて実施され、疎水化シリカは、ラテックスと混合され、乳化法で凝固中にゴムに組み込まれる。

0008

溶液製ゴム(solution-made rubber)は、最終製品、特にタイヤに特定の特性を付与するため、タイヤ製造業者を含むゴム製品製造業者は、溶解法を使用して製造されたある種のゴムを、彼らの製品に組み込むことを好む。ゴムが有機溶媒中で製造される溶解法で製造されたゴムを使用して、特許文献1に開示されているものに類似したシリカ−ゴムマスターバッチを製造することは、可能ではないか又は少なくとも経済的ではないが、シリカ及び溶液製ゴムの混合物を提供する努力がなされてきた。Zhangに交付された特許文献5では、有機溶媒中のシリカが、メルカプトシラン、及びビストリエトキシシリルプロピルジスルフィド(TESPT)等のシランカップリング剤で処理される。処理されたシリカを、SBRの有機溶液と混合し、溶媒を除去するための水蒸気ストリップにより、溶液製ゴム及びシリカのマスターバッチを回収する。Schollに交付された特許文献6には、溶液ゴムと表面修飾酸化物充填剤又は表面修飾ケイ充填剤との混合物を生産する方法が記載されている。溶液ゴムを、溶媒中で表面処理シリカと混合し、両者を高温水及び水蒸気に滴加して、均一に分散されたシリカ混合物が形成された。Goerlらに交付された特許文献7には、微粒子ゴム粉末を製造する方法であって、1種以上のシリカ系充填剤、及び1種以上の二官能性有機ケイ素化合物、又は有機ケイ素化合物で修飾されたシリカ系充填剤を水に懸濁して懸濁液を得、それを5〜10のpHに調整することを含む方法が記載されている。溶液法及び/又は乳化法により製造されたゴムを有機溶媒に溶解し、その結果生じた溶液を懸濁液に添加している。有機溶媒を除去して、水中のゴム粉末を得、水を除去して微粒子ゴム粉末を得ている。Chenに交付された特許文献8には、有機溶媒中にジエンエラストマー及びシリカを含有するシリカ−ゴムマスターバッチを製造する方法が記載されている。第1の平均粒子サイズを有する未疎水化沈降シリカを、第1の有機溶媒中で混合及び粉砕し、第2の平均粒子サイズを有する粉砕シリカスラリーを形成している。粉砕シリカスラリーは、第2の有機溶媒中でジエンエラストマーと混合された。溶媒を除去して、溶液マスターバッチ調製物が形成された。

0009

恐らくは、無機シリカと有機溶媒中で製造されたゴムとの不相溶性が、十分に克服されていないため、溶解法で製造されたゴムを使用したシリカ充填ゴムマスターバッチは商業化されていない。したがって、経済的に製造することができ、シリカが十分に均質にゴムに混合され、かつ硬化中にゴムと結合して許容される特性を有する加硫物が生産されるようにシリカの疎水化がなされている、溶解法を使用して製造されたゴムを含有するシリカ充填ゴムマスターバッチの必要性が依然として存在する。

先行技術

0010

米国特許第8,357,733号明細書
米国特許出願公開第2012/0322925号明細書
米国特許出願公開第2013/0203914号明細書
米国特許出願公開第2013/0203915号明細書
米国特許第7,307,121号明細書
米国特許第6,025,415号明細書
米国特許第6,713,534号明細書
米国特許第7,790,798号明細書

0011

本発明の1つの実施形態では、シリカマスターバッチを製造する方法であって、シリカを疎水化するステップ、溶液製ゴムを受領するステップ、ポリマーラテックスを形成するステップ、疎水化シリカ及び溶液製ゴムをポリマーラテックスに混合するステップ、ポリマーラテックスを凝固させるステップ、並びにシリカ、エマルジョン製ゴム(emulsion-made rubber)、及び溶液製ゴムの混合物を含むシリカ充填ゴムを回収するステップを含む方法を提供する。シリカは、好ましくは、トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、弱酸、及び水の混合物に溶解して、少なくとも約75重量%の水を含有するトリメトキシシランカップリング剤溶液を提供し、トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、疎水化シリカを形成するように塩基を添加してpHを上昇させることにより疎水化される。トリメトキシシランカップリング剤は、好ましくは、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド、及び/又はビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−テトラスルフィドである。溶液製ゴムは、好ましくは、水に懸濁されたゴム粒子の形態で、又は湿潤クラムとして受領される。

0012

本発明の別の実施形態では、シリカマスターバッチを製造する方法であって、有機溶媒中に重量で約5%〜約50%の、好ましくは約10%〜約25%の固形物を有する溶液製ゴム流体を形成、取得、又は調製するステップ、エマルジョン製ゴム粒子の水中懸濁液を受領し、エマルジョン製ゴム粒子が、粒子内に分散したシリカを含有するステップ、溶液製ゴム流体及びエマルジョン製ゴム粒子の懸濁液を水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、水蒸気蒸留ユニットを稼働させるステップ、並びに溶液製ゴム、エマルジョン製ゴム、及びシリカを含むシリカ充填ゴムを回収するステップを含む方法を提供する。分散剤及び凝固剤を、好ましくは水蒸気蒸留ユニットに添加し、好ましくはエマルジョン製ゴム粒子の水中懸濁液に添加する。

0013

本発明の更なる実施形態では、溶液製ゴム及びシリカを含むが、エマルジョン製ゴムを含まないシリカマスターバッチを製造する方法を提供する。この方法は、シリカを疎水化し、それをプロセスオイルに混合するステップ、有機溶媒中の溶液ゴムを形成するステップ、溶媒をフラッシュ蒸発させて溶液ゴム流体を形成するステップ、溶液ゴム流体を水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、疎水化シリカ及びプロセスオイルの混合物を水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、並びに溶液ゴム及び疎水化シリカを含むがエマルジョン製ゴムを一切含まないシリカ充填ゴムを回収するステップを含む。この方法は、好ましくは、分散剤及び凝固剤を水蒸気蒸留ユニットに供給すること、及びシリカ充填ゴムを、脱水ホモジナイズ、乾燥、及び梱包することを更に含む。本発明の別の実施形態では、シリカ充填溶液製ゴムを、エマルジョンゴムプラントにてポリマーラテックスに混合することができる。また、プロセスオイルを、好ましくはポリマーラテックスに混合し、その後、凝固剤、好ましくはアルミニウム塩カルシウム塩、又はマグネシウム塩をポリマーラテックスに混合し、その後、溶液製ゴム、エマルジョン製ゴム、及びシリカを含み、好ましくはプロセスオイルも含むマスターバッチを回収する。

実施例

0014

本発明は、シリカマスターバッチを製造する方法を提供する。1つの実施形態では、溶液ゴムは、水蒸気蒸留により非常に小さなクラム(3mm以下)に形成される。クラムを、洗浄し、湿潤状態に保つ。シリカを疎水化する。エマルジョンゴムを、ラテックス段階まで作製する。疎水化シリカ、湿潤溶液ゴムクラム、及びプロセスオイルをラテックスに混合し、その後凝固させる。溶液ゴム、エマルジョンゴム、及び疎水化シリカを含むシリカ充填ゴムを回収し、脱水し、必要に応じてホモジナイズし、乾燥させ、梱包する。別の実施形態では、エマルジョンゴムのラテックスを作製し、シリカを疎水化し、プロセスオイルと共にラテックスに混合する。ラテックス混合物を凝固させ、シリカ−エマルジョンゴムを回収し、水で希釈して、所望の濃度を有するスラリーを形成する。溶液ゴムを、水蒸気蒸留ステップまで作製する。好ましくはシリカ−エマルジョンゴムを加熱し、その後、水蒸気蒸留ステップで、プロセスオイルと共に水蒸気蒸留ユニットに添加する。また、好ましくは、分散剤及び凝固剤を水蒸気蒸留ユニットに添加する。溶液ゴム、エマルジョンゴム、及び疎水化シリカを含むシリカ充填ゴムを回収し、脱水し、必要に応じてホモジナイズし、乾燥させ、梱包する。別の実施形態では、溶液ゴムのシリカマスターバッチを、エマルジョンゴムを用いずに製造する。シリカを疎水化し、プロセスオイルと混合する。溶液ゴムを、水蒸気蒸留ステップまで作製する。好ましくはシリカ−プロセスオイル混合物を加熱し、その後、水蒸気蒸留ステップで水蒸気蒸留ユニットに添加する。溶液ポリマーを、シリカ−プロセスオイル混合物の存在下でその場で水蒸気蒸留する。溶液ポリマーの一部又はほとんどは、シリカの表面に結合又は付着する。また、好ましくは、分散剤及び凝固剤を水蒸気蒸留ユニットに添加する。溶液ゴム及び疎水化シリカを含むシリカ充填ゴムを回収し、脱水し、必要に応じてホモジナイズし、乾燥させ、梱包する。更なる実施形態では、シリカ充填溶液製ゴムを回収するが、乾燥又は梱包せず、好ましくはエクステンダーオイルを用いず、エマルジョンプラントにて好ましくはプロセスオイルと共にポリマーラテックスに混合する。ラテックス混合物を凝固させ、溶液製ゴム、シリカ、及びエマルジョン製ゴムを含むシリカマスターバッチを回収する。

0015

本発明の1つの実施形態では、典型的には少なくとも約75%の水を含有する水中シリカスラリーを、メトキシシラン又はメトキシシランの混合物で処理して、疎水化シリカを作製する。好適なメトキシシラン化合物には、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド、及び3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが含まれる。疎水化シリカを、エマルジョンゴムプロセスで作製されたラテックス、溶液ゴムプロセスで作られたゴム、及び任意選択でプロセスオイル等の他の配合成分と混合して、ラテックス混合物を形成する。ラテックス混合物を凝固させて、乳化法により作製されたゴム、溶解法により作製されたゴム、及び疎水化シリカを含むクラムゴムを形成する。従来の凝固剤を使用することができるが、カルシウム塩、特に塩化カルシウムが、好ましい凝固剤である。クラムゴムを、好ましくは脱水し、好ましくは乾燥させて、シリカマスターバッチと呼ばれるシリカ充填ゴムマスターバッチを形成する。シリカマスターバッチを梱包し、ゴム製品を製造する製造業者に移送することができ、製造業者は、シリカマスターバッチを、任意に非シリカ充填ゴム、及びゴム配合に使用される他の成分と混合し、加硫して最終ゴム製品、特にタイヤを製造する。

0016

本発明の1つの態様は、水溶性又は水/アルコール可溶性シラン又はシラン反応生成物によるシリカの疎水化であり、水/アルコール混合物(又は水/アルコール/酸混合物)は、少なくとも約75%の水を含有しており、可溶性シラン又はシラン反応生成物は、シリカを疎水化することが可能である。3−メルカプトプロピルトリメトキシシランに加えて、式1として下記に示されている構造を有するメトキシ置換シランが、シリカマスターバッチの湿式プロセスでシリカの疎水化を成功させることを見出した。
[(CH3O)3Si−(Alk)m−(Ar)p]q[B] 式1
式中、
Bは、−SCN、R−C(=O)S、(q=1の場合)又はSx(q=2の場合)であり、
Alkは、直鎖又は分岐二価炭化水素ラジカルであり、
Rは、1〜18個の炭素を含有するアルキル基であり、
mは0又は1であり、pは0又は1であり、m+p=1、q=1又は2であり、
Arは、6〜12個の炭素原子を有するアリーレンラジカルであり、
Xは、2〜8の数であり、
ここで、シラン又はシランと水との反応生成物は、少なくとも約75重量%の水を含有するアルコール/水混合物に実質的に可溶性である。アルコール/水混合物は、好ましくは、酢酸又はシュウ酸等の少量の弱酸を含む。

0017

本発明の1つの目的は、湿潤時横滑りヒステリシス損失耐摩耗性、及び機械的強度バランスに優れるシリカマスターバッチを提供することであり、それにより、シリカマスターバッチは、ゴム製品、特にタイヤトレッド用の材料として有用になる。本発明のシリカマスターバッチは、シリカが混合物の全体にわたって均一に分散した均質混合物中で乳化法及び溶解法の両方で作製されたゴムを含む。本発明のシリカマスターバッチは、ポリブタジエン等、その柔軟性のためタイヤ製造プラントで加工するのが難しい成分を含むことができる。

0018

本発明の1つの実施形態では、水性プロセスを使用してシリカマスターバッチを調製する方法であって、溶液ゴム及びエマルジョンゴムが、十分に疎水化されたシリカと混合される方法を提供する。その結果生じる化合物は、シリカが典型的にはミキサーで疎水化される乾式混合化合物と比較して、同様の特性を有する。この湿式法では、エマルジョンゴムとの凝固プロセス中に、プロセスオイル等の他の配合成分の助けにより、1つ又は少数のタイプの溶液ゴムを疎水化シリカと混合することができる。その結果生じるマスターバッチは、高機能タイヤに典型的に使用される相当量の溶液ゴムを有し、マトリックスの全体にわたって十分に分散し十分に疎水化されたシリカを有する。この湿式法は、非常に高い分子量を有するSSBR等の、幾つかの既知の加工困難な溶液ゴムを系に組み込むことが容易であり、ゴム配合で良好に機能させることができるという柔軟性を有する。また、この湿式法は、水性プロセス条件のため、175m2/gを超えるBET表面積を有するシリカ等の混合困難なシリカを組み込むための柔軟性を有する。

0019

1つの実施形態では、溶媒中の濃縮溶液ゴムを水蒸気蒸留して、水中ゴムクラムを形成する。ゴムクラムのサイズは、典型的には、典型的な工業的プロセスで使用される分散剤を添加することにより制御される。湿潤ゴムクラムを脱水及び洗浄して分散剤及び凝固剤を除去し、その後、本発明によるシリカマスターバッチを製造する方法に直接使用する。複数のタイプのゴムクラムを別々に調製し、シリカ−マスターバッチに同時に及び/又は順次に供給することができる。

0020

別の実施形態では、乾燥済みの溶液ゴム生成物を、好適な溶媒、好ましくは低沸点溶媒に溶解し、その後水蒸気蒸留して水中クラムを形成してもよく、それを、シリカマスターバッチプロセスに直接使用することができる。

0021

1つの実施形態では、性能増強剤加工助剤、又は他の添加剤を、溶液ゴムの水蒸気蒸留中に添加することができる。別の実施形態では、これらの添加剤は、種々のマスターバッチを生産するために、疎水化段階及び/又は凝固段階中に添加することができる。カーボンブラックを添加してシリカ−カーボンブラックマスターバッチを製造することができるが、カーボンブラックは、本発明によるシリカマスターバッチを製造する方法に必須ではない。カーボンブラックは、好ましくは、カーボンブラックを凝固前にラテックスエマルジョンに含めることにより、本発明のシリカマスターバッチに組み込むことができる任意の添加剤であるが、本発明によるシリカマスターバッチを製造する方法は、カーボンブラックを必要としない。

0022

1つの実施形態では、水中の、又は少なくとも約75%の水を含有する水及び有機溶媒の溶液中のシリカスラリーを、メトキシシラン又はメトキシシランの混合物及び好ましくは弱酸で処理して、疎水化シリカを得る。ラテックスを凝固させる前に、疎水化シリカを、ラテックス及び任意選択でプロセスオイル等の他の配合成分と組み合わせる。また、溶液ゴムクラムをラテックスに添加し、よく混合して、疎水化シリカ、溶液ゴム、及びラテックスの混合物を形成し、それをラテックス混合物と呼ぶ場合がある。ラテックスに添加し、ラテックスとよく混合した後、ラテックス混合物を凝固させ、ホモジナイズして均一の混合物にし、その後乾燥させる。

0023

本発明の別の実施形態では、溶液ゴムを添加せずに、疎水化シリカをラテックスと混合する。ラテックス及びシリカの混合物を凝固させて、シリカエマルジョンゴムクラムを形成する。溶液ゴムクラムが形成される水蒸気蒸留ステップを含む、溶液ゴムを製造する方法では、シリカエマルジョンゴムクラムを、蒸留ステップに添加し、溶液ゴムクラムと混合して、溶液製ゴム、エマルジョン製ゴム、及び疎水化シリカの混合物を形成する。混合物をろ過し、ホモジナイズし、乾燥させて、均質な混合物中に溶液製ゴム、エマルジョン製ゴム、及び疎水化シリカを含むマスターバッチを形成する。

0024

本発明の他の実施形態及び利点は、当業者であれば、本発明の例示的な実施形態に関する以下の詳細な説明を検討すれば明白になるであろう。
[発明の詳細な説明]
本発明の1つの実施形態では、エマルジョンSBR、プロセスオイル/他の添加剤、及び溶液ゴムの製造に使用される従来法の水蒸気蒸留ステップで作製される微細溶液ゴムクラム/粒子の水性凝固でシリカマスターバッチを製造する方法を提供する。本発明の別の実施形態では、水蒸気蒸留ステップでシリカマスターバッチをその場で製造する方法であって、シリカエマルジョンゴム混合物を、溶液ゴムが形成される際に添加して、疎水化シリカ、エマルジョン製ゴム、及び溶液製ゴムの水中混合物を形成し、それを水から分離し、ホモジナイズし、乾燥させて、本発明によるシリカマスターバッチを製造する方法を提供する。この実施形態では、溶液ゴムは、懸濁された疎水化シリカに、又は好ましくはエマルジョンゴム、疎水化シリカ、及びプロセスオイル等の添加剤を含む、乳化法による凝固体に付着して、成分がマトリックスの全体にわたって均一に分散したマスターバッチを形成することができる。

0025

本発明の1つの実施形態では、まず溶液ゴムを溶媒に溶解し、次に水蒸気蒸留による凝固プロセスを行い、好ましくはプロセスオイルを含むエマルジョンラテックス中の疎水化シリカと共に、溶液ゴムを凝固させることによりシリカマスターバッチを製造する方法を提供する。好ましくは、工業的条件を想定した10重量%〜25重量%の溶液ゴムが調製される。蒸留中に、通常は親水基により官能化された疎水性ポリマーである分散剤を添加し、また、塩化カルシウム等の凝固剤を添加する。クラムのサイズは、分散剤及び凝固剤の量、並びに温度、撹拌速度、及び供給速度に依存するであろう。クラムサイズは、溶液ゴムクラムを後にエマルジョンラテックスに均一に分散することができるように、十分に小さくしておくことが好ましい。クラムをろ過し、水で洗浄して、残留分散剤及び凝固剤をある程度除去し、更なるステップのために湿潤状態を維持する。湿潤状態は終始維持されるべきである。というのは、そうしないと、クラムが相互に融合してより大きなサイズを形成するか、又は大きな塊に凝集することさえあるからである。

0026

別のステップでは、シランを添加し、シラン化反応が生じ得るように溶液を加熱する湿式法でシリカを疎水化する。シリカ表面シラノール基がシランと反応し、それがシリカの疎水性を変更し、シリカをゴムと相溶性にする。疎水化シリカを、エマルジョンラテックス、典型的にはエマルジョンSBRに添加する。典型的にはプロセスオイルを添加し、混合物を撹拌によりホモジナイズする。溶液ゴムクラムを混合物に添加し、それを撹拌により更にホモジナイズする。ホモジナイズした混合物を、好ましくはカルシウム塩で凝固させて、溶液製ゴム、エマルジョン製ゴム、及び疎水化シリカを含むゴムクラムを形成する。溶液ゴムクラムの粒径が、溶液ゴムクラムの非存在下で形成した場合のエマルジョンゴムクラムの粒径よりも実質的に大きい場合、相分離が生じる場合がある。相分離が生じた場合は、溶液ゴムクラムを、脱水ステップ後の成分の残りと共にホモジナイズすることができ、そこで材料は「湿潤ケーキ」を形成し、それを湿塊に更に粉砕して乾燥させる。溶液ゴムクラムの平均粒子サイズは、3mm以下、好ましくは2mm以下、より好ましくは1.5mm以下であるが、1mm以下がより望ましい。

0027

別の実施形態には、マスターバッチを調製する順序が、異なる順番又は逆の順番である類似の方法が記載されている。シランを添加し、シラン化反応が生じ得るように溶液を加熱する湿式法で、まずシリカを疎水化する。疎水化シリカを、好ましくはプロセスオイルと共に、エマルジョンラテックス、特にエマルジョンSBRに添加し、混合物を、撹拌によりホモジナイズし、凝固させてクラムにする。クラムを水相に維持し、水で所望の固形物レベルに希釈して、水溶液に懸濁されたエマルジョンゴムとシリカとのクラムの粒子を提供する。溶液ゴムを、水蒸気蒸留ステップの時点までは従来法で作製する。エマルジョンゴムとシリカとのクラムの粒子を含有する水溶液を、所望の温度に加熱し、溶液ゴムを作製するプロセスの水蒸気蒸留ステップに添加する。水蒸気蒸留ステップを実施し、蒸留中に溶媒を蒸発させる。溶液ゴムは、エマルジョンゴムとシリカとのクラムの粒子に被膜を形成し、それにより、溶液ゴム、エマルジョンゴム、及びシリカのクラムのより大型粒子が形成される。蒸留後、本発明のクラムをろ過し、洗浄し、乾燥させる。

0028

シリカ
本発明のシリカは、発熱性の沈降ケイ質充填剤を含むことができるが、沈降シリカが好ましい。本発明で好ましく使用されるケイ質充填剤は、可溶性ケイ酸塩、例えばケイ酸ナトリウム酸性化により得られるもの等の沈降シリカである。そのようなシリカは、例えば、窒素ガスで測定して1グラム当たり約40平方メートル〜約600平方メートルの範囲、好ましくは約50平方メートル〜約300平方メートルの範囲のBET表面積を有することにより特徴付けることができる。表面積を測定するためのBET法は、Journal of the American Chemical Society、60巻、304頁(1930年)に記載されている。CTABにより特徴付けられる表面積も重要であり、これは、化合物中のポリマーが取る表面積をより正確に反映する。そのようなシリカは、この試験を使用した場合、1グラム当たり約40〜約600の範囲の、好ましくは約50メートル〜約300メートルの範囲の表面積を有し得る。CTAB試験は、ASTMD6845−02(2008年)に記載されている。種々の市販シリカを、本発明の実施に使用することができる。例示的なシリカには、以下のものが含まれる:PPGIndustries社(One PPG Place、ピッツバーグペンシルベニア州、15272 米国)のHi−Sil 190及び233;Rhodia社(Coeur Defense Tour A−37階、110エスプラナーシャルル・ド・ゴール、クールブヴォア 92931、フランス)のZ1165MP及びZ165GR;及びEvonik−Degussa社(379インターペースパークウェイ、パーシッパニーニュージャージー州 07054−0677 米国)のUltrasil 7000。

0029

乗用車タイヤ用充填剤として特に好適である沈降シリカは、典型的には以下の特徴を有する:
100m2/g〜350m2/gのBET表面積、
100m2/g〜350m2/gのCTAB表面積、及び
0.8〜1.3のBET/CTAB比。

0030

高表面積HSA)シリカは、本発明で定義される場合、少なくとも200m2/gの、好ましくは220m2/gを超えるBET表面積を有するシリカである。高分散性グレードが非常に好ましい。例えば、Newsil HD 200MP(BET 200〜230、CTAB195〜225、Q&C Company社)、Newsil HD 250MP(BET 220〜270、CTAB 210〜265、Q&C Company社)、Zeosil Premium(BET 215、CTAB 200、Rhodia社)である。高表面積シリカは、低表面積の従来のシリカ又は高分散性シリカと比較して、転がり抵抗の低減、タイヤ摩耗の改善により有効であり得る。それらは、一般的には冬タイヤ又はスノータイヤには使用されない。典型的には、高表面積シリカは、乾式混合では加工性が不良であり、表面積が大きくなればなるほど加工性は次第に悪化する。

0031

沈降シリカは、化学反応器中でケイ酸ナトリウムを硫酸等の酸で処理することにより製造される。その結果生じる粗シリカをろ過及び洗浄して、硫酸ナトリウム副生成物を除去し、シリカの湿潤ケーキを形成する。従来通りに、シリカの湿潤ケーキを、噴霧乾燥機及びミルポリッシュドライヤー(mill polish drier)で乾燥させ、その後、乾燥微粒子物質として使用するために包装及び輸送される。湿潤ケーキ作製後のシリカ加工は、従来の乾燥シリカ製品を製造する際の重要なコス要因である。本発明の1つの態様は、湿潤ケーキを直接使用して、シリカの乾燥及び包装のコストを省くことである。このシリカは、乾燥及び圧縮する前に単離することができ、ゴムに分散させやすいという利点を有する。

0032

シリカをゴムに乾式混合する場合と比較して、本発明は、高表面積を有するシリカの潜在力を十分に活用することができる。乾式混合では、ゴム化合物は、シリカの表面積が増加すると共にますます加工が困難になり、超高表面積を有するシリカの場合、ほとんど加工不能になる。湿式法では、シリカの表面積はそれほど問題ではなく、超高表面積を有するシリカの場合でも、加工は、著しい調整を行わずに通常に進行させることできる。シリカBET表面積は、20m2/g〜400m2/g、好ましくは100m2/g〜200m2/gとすることができる。沈降法による合成シリカが、この方法に非常に好ましい。特定の応用に応じて、他の方法による他の天然又は合成シリカを使用することができる。本発明を使用して非疎水化シリカでマスターバッチを製造することも可能ではあるが、シリカをまず疎水化することが非常に望ましい。

0033

シリカを疎水化する方法
シリカを疎水化して、有機ゴムマトリックスと相溶性を有する無機シリカを作製する。疎水化は、相溶化プロセスである。本発明では、シリカを処理し、それをゴムと相溶化させるためにシランを使用する。メトキシシランが好ましい。シランによるシリカの処理は、シランをシリカに結合させ、シリカをゴムとより相溶性にするはずであり、これは、シリカを疎水化するプロセスである。シランは、シリカに結合すると、ゴムの硬化系との相互作用を可能にし、硬化中にゴムをシリカに結合させる特性又は化学構造を有する。式1として上記に示されている構造を有するメトキシ置換シラン及び3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを含むトリメトキシシランは、本発明による湿式法でシリカを疎水化するのに好ましい。好ましいトリメトキシシラン化合物には、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド、ビス−(3−トリメトキシ−シリルプロピル)−テトラスルフィド、及び3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが含まれる。

0034

シリカは、トリメトキシシランカップリング剤を、水、アルコール、及び溶液のpHを初期に低下させるための少量の弱酸と混合することにより疎水化する。シリカを溶液に混合し、pHを上昇させる。水、酸、及びアルコールの混合物は、好ましくは、少なくとも約75重量%の水を含有する。シリカを疎水化するための手順は、2段階手順であり、(i)トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、酸、及び水の混合物に溶解して、トリメトキシシランカップリング剤の加水分解を促進して、トリメトキシシランカップリング剤を縮合反応用に調製し、それにより加水分解トリメトキシシランカップリング剤溶液を形成し、(ii)加水分解トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、縮合反応を促進するために塩基を添加してpHを上昇させて、トリメトキシシランカップリング剤をシリカに結合させ、疎水化シリカを形成する。

0035

本発明を実施する場合、湿潤ケーキシリカは、ゴム製造プロセスに添加される前に、疎水化されることが好ましい。シリカを、シランカップリング剤で処理し、それを水性アルコール溶液に溶解する。このプロセスの最初のステップでは、メトキシシランカップリング剤を、触媒量の弱酸、好ましくは酢酸を有するほぼ等容積のアルコールに溶解する。炭酸及びシュウ酸も弱酸である。好ましくはトリメトキシシランが使用され、pHは酸性であるが、約2.5超、好ましくは約3〜約6、より好ましくは約3.5〜約5.0である。約3.5〜約4.5の目標pHが十分であろう。第2に、アルコールを再利用又は処分する必要性を最小限に抑えるために、水を、15〜60分間にわたって溶液にゆっくりと添加して、約25%以下の最終アルコール/水比を提供する。好ましくは、水添加の終了時のアルコール含有量は、溶媒系の10%未満であり、より好ましくは、アルコールは、溶媒系の5%未満である。溶媒系の弱酸の量は、少量であり、典型的には重量で約5%未満、好ましくは2%未満であり、アルコール、酸、及び水の混合物中のアルコール量は、一般的に重量で25%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満である。弱酸には、酢酸、炭酸、ギ酸、シュウ酸、トリクロロ酢酸フッ化水素酸、及びシアン化水素酸が含まれる。

0036

上記に記載されているように、好ましくはゴムを加硫するために硫黄を含むトリメトキシシランカップリング剤を、水、アルコール、及び弱酸溶液の混合物に溶解し、混合物は、重量で、70%を超える水、30%未満のアルコール、及び10%未満の弱酸溶液を含む。混合物は、好ましくは、75%を超える水、25%未満のアルコール、及び7%未満の弱酸溶液を含む。混合物は、より好ましくは、重量で、80%を超える水、20%未満のアルコール、及び5%未満の弱酸溶液を含む。1つの実施形態では、混合物は、重量で、90%を超える水、10%未満のアルコール、及び3%未満の弱酸溶液を含む。好ましい実施形態では、混合物は、重量で、95%を超える水、5%未満のアルコール、及び1%未満の弱酸溶液、好ましくは酢酸を含む。

0037

水の添加中に、混合物が白濁する場合があるが、それは、加水分解が進行すると共に清澄化する。水の添加終了後、典型的には1時間未満、好ましくは約30分程度、溶液を撹拌して、完全な加水分解を確かなものにする。加水分解ステップで形成されるトリメトキシシランカップリング剤の量は、疎水化されているシリカの量と一致するように計算される。カップリング剤の量は、通常、使用されるシリカの重量パーセントとして示され、個々のシラン及びシリカ表面積に依存することになるが、シリカに対して、好ましくは約2重量%〜約10重量%、より好ましくは約4重量%〜約8重量%のシラン化合物であろう。

0038

疎水化されるシリカは、好ましくは、容易に撹拌することができるように好適な粘性を有するスラリー形態である。シリカ濃度は、好ましくは1%〜25%、より好ましくは4%〜15%、最も好ましくは6%〜10%である。加水分解されたカップリング剤のシリカスラリー及び溶液を、好ましくは約30分間、共に混合し、撹拌する。その後、塩基を添加することにより、混合物のpHを上昇させる。水酸化ナトリウムは、好ましい塩基であるが、好適であり得る他の塩基には、水酸化カリウム水酸化カルシウム水酸化バリウム水酸化セシウム水酸化ストロンチウム水酸化リチウム、及び/又は水酸化ルビジウムが含まれる。アンモニアアラニンメチルアミンジメチルアミントリメチルアミンエチルアミングリシン、及び/又はヒドラジンで溶液を中和することが可能であり得る。塩基を添加して、混合物のpHを、ほぼ中性のpHに、好ましくは約6.5〜8.5に、より好ましくは約7〜約8に上昇させることが好ましく、良好な目標値は、約7.5のpHである。混合物を、約60℃(約140°F)以上まで加熱し、好ましくは約71℃(約160°F)で数時間、好ましくは約3時間保持して、スラリー形態の疎水化シリカを提供する。シリカは、典型的にはゴムプラントで疎水化される。ゴムプラントでは、シリカを疎水化した後、それをタンクに供給し、分散させるためにゴムラテックス溶液に混合し、凝固中にゴムに組み込む。

0039

多数のシランが疎水化プロセスに好適であるが、硫黄を含有するシランが、ゴムとのカップリング効果のため非常に好しい。好ましいシランの例は、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド(TMSPD)、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド(TMSPT)、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、並びにそれらのエトキシシラン及びクロロシラン誘導体である。好ましくはないが、脂肪族又は芳香族シラン、アミノシランエポキシ化シラン、及び他の官能化シランを含む他のタイプのシランを、特定の特性のためのプロセスに使用することができる。異なるシランを使用する場合、ゴム混合中に同様の硬化反応を得るために、異なるシランの硫黄含有量を調整する注意払うべきである。適用されるシランの典型的な量は、最終化合物中で3phr〜12phr、好ましくは5phr〜8phrである。

0040

エマルジョンゴムを用いてシリカマスターバッチを製造する方法
Wallenらに交付された米国特許第8,357,733号の明細書には、シリカを疎水化する方法、及び乳化法で製造されたゴムを使用してシリカ充填ゴムマスターバッチを製造する方法が開示されている。Wallenらに交付された米国特許第8,357,733号の明細書は、参照により援用され、この特許を全体として又は部分的に、本発明の説明に使用することができる。Lopez−Serrano Ramosらに交付された米国特許第6,646,028号の明細書には、ゴムを製造するための、及びカーボンブラックを組み込んで、カーボンブラックマスターバッチを製造するための乳化法が記載されており、エマルジョンプラントでゴムを製造する方法を説明するために、参照により援用される。ゴムを製造する方法では、種々のモノマーを使用することができる。本発明の1つの実施形態では、スチレン及びブタジエンモノマーを、湿式法又は乳化法で水中にて共に混合し、調整剤、乳化剤、及び活性剤を含む添加剤を溶液に添加して、供給流を形成する。供給流から熱を除去する熱交換器に供給流を供給する。開始剤を添加し、開始剤を有する供給流を、一連の撹拌反応器に流す。材料が反応器を流れると共に重合が生じ、スチレン及びブタジエンモノマーユニットが溶液中で利用可能である限り重合は継続する。所望のポリマー鎖長で重合を停止させるために、ヒドロキノン等の連鎖停止剤を添加する。反応器生成物流体をブローダウンタンクに流し、水蒸気を加えて、スチレン及びブタジエンモノマーを分離する。フラッシュタンク及びストリップ塔を使用して残留モノマーを更に除去してもよく、分離された水性ラテックス流体を形成し、それをラテックス貯蔵タンクに流す。

0041

シリカ及びラテックスは、バッチプロセス又は連続プロセスのいずれかで一緒にすることができる。連続プロセスでは、ラテックス及び疎水化シリカの流体がパイプ中で一緒に混合され、シリカ対ゴムの所望の比率最終凝固ゴムで得られるように、シリカスラリー及びラテックスの流速が制御される。従来の静的ミキサーをパイプ中で使用して、混合を達成することができる。パイプの中味凝固容器移行するまでに、疎水化シリカ及びラテックスは完全に混合されている。バッチプロセスでは、ゴム含有量が既知であるラテックスの測定した量撹拌容器投入し、シリカスラリーをこの容器に供給し、シリカがラテックスに十分に分散するまで混合する。いずれのプロセスでも、ゴム対シリカ比は、0.3/1.0を超えることになり、好ましくは10/1〜1/1、より好ましくは4.0/1.0〜1.25/1.0であろう。マスターバッチを使用する最終化合物中のシリカ量は、広範囲に及び得る。タイヤ用化合物の場合は、10〜90部/ゴム100部(parts per hundred rubber)の範囲であってもよい。ラテックスエマルジョンに添加されるシリカ量は、最終用途必要条件により決定されるべきである。

0042

凝固剤は、ラテックスを凝固させて、水性セラム中のゴムクラムを形成するために添加される。典型的には、セラム中の凝固助剤の濃度は、約200百万分率(ppm)未満程度である。典型的な凝固剤には、製造されるゴムに応じて、硫酸及び塩酸塩化ナトリウム及び硫酸アルミニウムが含まれる。可能な凝固剤には、塩化カルシウム、塩化第二鉄塩化亜鉛、硫酸アルミニウム等のアルミニウムの塩、硫酸マグネシウム等のマグネシウムの塩、硫酸、クエン酸、及びイソプロパノール、並びに他の無機又は有機タイプの凝固剤が含まれる。好ましい凝固剤は、カルシウム塩、好ましくは塩化カルシウムである。Wallenらに交付された米国特許第8,357,733号の明細書には、凝固が、エマルジョンゴムプロセスで製造されたシリカゴムマスターバッチの調製を成功させるための重要な局面であることが開示されている。塩化カルシウム凝固剤を、回収したラテックス中の濃度が約5重量%未満、好ましくは約2.5重量%未満、より好ましくは1.0重量%未満、最も好ましくは約0.2〜約0.8重量%になるように、ラテックスエマルジョンに添加する。ラテックス中約0.6重量%の塩化カルシウム濃度が得られる量の塩化カルシウムを添加することで、ゴムラテックスは良好に凝固する。

0043

ゴム製品は、凝固タンク中で、ラテックスが凝固してゴムを形成し、ゴムクラム形成中にシリカをそのマトリックスに組み込むと共に形成される。製品は、ゴムマトリックスに高度に分散したシリカから構成される。凝固製品を効果的に脱水する任意の方法を使用することができる。実験室では、クラムを単にろ過し、プレス乾燥すればよい。生産工程での好適な脱水ユニットの例には、フレンチオイルマシン(French Oil Machine)、チャンバーフィルタープレス、及び反転フィルター遠心分離機が含まれる。フィルタープレス及び遠心分離機が好ましい。後者2つは、シリカマスターバッチでの使用が、米国特許第6,878,759号明細書に記載されている。脱水マスターバッチを約3%未満の水分レベルに乾燥させるための任意の公知の方法を使用することができる。実験室では、これは、強制換気オーブンで達成することができる。工業規模の環境では、トンネル乾燥機又は流動床乾燥機を使用することができる。

0044

水性分散液にすることができるあらゆるゴム、エラストマー、又はポリマーを、本発明に使用することができる。ゴムのブレンドを本発明に使用することも可能である。ポリマーは、好ましくは、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴムアクリロニトリル−ブタジエンゴムネオプレンゴムポリブタジエンゴムビニルピリジン−ブタジエンゴム、及びスチレン−ブタジエン−ターモノマーゴムからなる群から選択され、ターモノマーは、ヒドロキシアルキルアクリラート、ビニルピリジン、及びアクリロニトリルからなる群から選択される。スチレン−ブタジエン−ターモノマーゴムは、Rubber Division of the American Chemical Societyの第172回技術集会発表された「Chemically Modified EmulsionSBR’s In Tire Treads」と題するGeorges Thielenによる論文に、より詳細に記載されている。

0045

シリカ及びラテックスと共に含まれていてもよい任意成分には、プロセスオイル等の物質、カーボンブラック、タルク、又はクレイ等の他の充填剤、6−PPD又は他の劣化防止剤等の安定剤、亜鉛塩ワックスレジン、又は架橋化学薬品が含まれる。更なる配合に必要な、凝固及び他の下流プロセス干渉しない任意の物質が含まれていてもよい。カーボンブラックを、ラテックスエマルジョンに添加してもよく、回収されるマスターバッチに組み込んでもよいが、本発明による良好なシリカマスターバッチを製造する方法のいかなる局面にも必要ではない。

0046

溶液ゴム
典型的な溶液SBRプロセスでは、スチレン及びブタジエンのモノマーを、シクロヘキサン又はヘキサン異性体の混合物等の有機溶媒に溶解する。重合は、式R(Li)1−4を有するアルキルリチウム開始剤で開始される。典型的なR基は、アルキルラジカルシクロアルキルラジカルシクロアルキルアルキルラジカル、アルキルシクロアルキルラジカル、アリールラジカル、及びアルキルアリールラジカルである。典型的には、ランダム化剤を添加して、反応速度に違いによりスチレン及びブタジエンをランダム化する。種々の方法を適用して、規定の微細構造を有するポリマーを生成することができる。加えて、ポリマーは、その場での修飾により又は重合ステップ後に末端鎖又は鎖中を官能化して、シリカとの強力な相互作用を提供する物質を得ることができる。高性能タイヤの場合、タイヤ構築では、高分子量、高ビニル、及び任意選択で官能化されたグレードを有することが望ましい。これは、ウェットトラクション及び転がり抵抗のバランスがとれているという特性を持つためである。

0047

重合させたら、典型的には10重量%〜15重量%の固形物を含有するポリマー溶液をフラッシュ蒸留して、濃度を20重量%〜25重量%に増加させるとともに、微量未反応モノマーを除去する。その後、この溶液を水蒸気蒸留し、凝固させて、クラムを形成する。このプロセスでは、ポリマー溶液を高温水又は水蒸気に供給し、水とシクロヘキサンとの共沸混合物大気圧下で約70℃の温度にて蒸留する。典型的には、1つ又は幾つかのタイプの分散剤及び凝固剤を使用して、クラムサイズを制御することができる。通常の稼働では、ろ過が容易な大きいゴムクラムが通常は好ましい。しかしながら、本発明の場合、大量の分散剤を使用することが好ましく、それにより、より小さなクラムがもたらされることになる。より小さなクラムは、ラテックス及び他の成分との混合が容易になるため、有利である。また、クラムサイズは、蒸留中に系に供給される凝固剤により影響を受ける。pH値、温度、異なるタイプの凝固剤及び分散剤等の他のパラメータも、クラムのサイズ制御に寄与するであろう。

0048

従来の溶液ゴムプラントで作製されるクラムゴム粒子のサイズは約4mm〜5mmであるが、エマルジョンゴムプラントにてラテックスに組み込むと凝固後に相分離が生じるため、大き過ぎることが本発明で発見された。溶液ゴムプラントの操作を変更して、約1mm〜2mmのクラムゴム粒子サイズを得ることができ、このサイズでは、エマルジョンゴムプラントでラテックスに導入しても、相分離を起こすことなく良好なシリカマスターバッチを得ることができることが更に発見された。粒子サイズをより小さくするための溶液ゴムプラントでの変更には、溶液ゴムプラントの仕上げ領域における生産量、特に水蒸気蒸留ユニットへの供給速度を低下させること、及び水蒸気蒸留ユニットに供給される分散剤の量を、従来の量を超えて増加させることが含まれる。

0049

典型的には、溶液製ゴムスラリーを、更なる水蒸気ストリップにかけ、あらゆる残留溶媒を少なくとも5%未満になるように除去する。クラムがろ過され、その後、湿潤クラムを、シリカマスターバッチを生産するためのエマルジョンプラントに輸送することができる。或いは、ろ過せずに、スラリーをエマルジョンプラントに直接輸送してもよい。最終マスターバッチの生産は水系プロセスであるため、スラリー中の水は、本発明では問題ではない。最終シリカマスターバッチの至適組成を確保するために、湿潤クラム又はスラリーの含水量をモニタリングするように注意を払うべきである。

0050

本発明は、様々なタイプの溶液ゴムの選択及び適用に対し大きな自由度を提供する。特に、溶液SBRは、本方法に非常に好適である。SSBRの例は、低ビニルグレード、高ビニルグレード、低MWグレード、高MWグレード、超高MWグレード、末端鎖官能化グレード、鎖中官能化グレード、直鎖又は分岐グレード、及び2つ又は幾つかの列挙した特徴の種々の組合せである。油展グレード又はクリアグレードの両方が好適であるが、溶液プラントでのエクステンダーオイルのコストを回避するため、クリアグレードを乳化法に使用することが好ましい。また、様々な触媒系(ネオジムチタンコバルトリチウムニッケル)により合成されたブタジエンゴムが、本方法に好適である。上記グレードの多くは、主としてその高シス構造のため乾式混合プロセスで混合するのが困難であると考えられるため、ネオジムポリブタジエンが、本方法の全体にわたって特に有益である。ポリイソプレンも好適である。所望の特性は、溶液ゴムの一部に熱可塑タイプのエラストマーを付加、又は溶液ゴムの一部を熱可塑タイプのエラストマーで置換することにより取得可能であり得る。例えば、SBSブロックコポリマー、SBランダムコポリマー、EPDMクロロプレンポリウレタン、及び種々の他の熱可塑性エラストマーである。

0051

蒸留を実施するために好適な溶媒は、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素又は芳香族炭化水素塩素化脂肪族炭化水素又は塩素化芳香族炭化水素、アルコール、及びケトンである。凝固に好適な分散剤は、親水官能性を有するポリマーである。例えば、カルボキシラートポリマー、官能化アクリルポリマー脂肪酸又はロジン酸に基づくポリマー、合成スルホン化ポリマー、及び親水官能性を有する他のポリマーである。可能な凝固剤には、塩化カルシウム、塩化第二鉄、塩化亜鉛、硫酸アルミニウム等のアルミニウムの塩、硫酸マグネシウム等のマグネシウムの塩、硫酸、クエン酸、及びイソプロパノール、並びに他の無機又は有機タイプの凝固剤が含まれる。

0052

エマルジョンゴムプラントで製造されるシリカマスターバッチ
本発明の1つの実施形態では、以前に溶解法で作製されたゴムを、シリカと共にラテックスエマルジョンに添加し、単純な撹拌で均一な混合物が直ちに形成される。その後、この混合物を凝固させ、湿潤クラムスラリー形態の、エマルジョン製ゴム、溶液製ゴム、及びシリカを含むシリカマスターバッチを回収する。生産の次のステップでは、脱水プレス又はミル型デバイスにより、スラリーからクラム固形物を分離する。最終ステップは、空気乾燥機でシリカマスターバッチ生成物を乾燥させ、乾燥クラムを梱包プレスに搬送することである。シリカマスターバッチゴムの梱包は、典型的には、約22〜45kg(約50〜100lbs)、好ましくは約36kg(約80lbs)の重さであり、プラスチックフィルムに包装され、箱詰めされて、タイヤ工場又は他のゴム消費者に発送される。本発明のこの実施形態により製造されたシリカマスターバッチゴム生成物は、エマルジョンゴム製造プラントで製造され、エマルジョン製ゴム、溶液製ゴム、及びシリカの均一な混合物であり、シリカマスターバッチと呼ばれる。

0053

溶液製材料の湿潤クラム又はスラリーが到着したら、上記の記載と同様に通常のプロセス条件下でシリカマスターバッチの生産を進めることができ、溶液製材料、乳化ラテックス、疎水化シリカ、プロセスオイル、及び他の成分を一緒に混合して、均一な混合物を形成する。その後、混合物を、凝固させ、ろ過し、乾燥させ、所望の仕様に梱包する。

0054

好ましくは湿潤クラムの形態の又は水性懸濁液の溶液ゴムを、エマルジョンゴムプラントでラテックスに添加する。また、プロセスオイルを、ラテックスに添加し、溶液ゴムと共に混合する。タイヤ産業で一般的に使用される種々様々なプロセスオイルが、本方法に好適であり、それらには、高芳香族油蒸留処理芳香族抽出物(TDAE、treated distillate aromatic extract)、残留芳香族抽出物(RAE、residual aromatic extract)、軽度抽出溶媒和物(MES、mildly extracted solvate)、及び水素ナフテン油(HNO、hydroprocessed naphthenic oil)が含まれる。特定の利用には、履物産業で一般的に使用されるパラフィン系オイルを使用してもよい。プロセスオイルは、10phr〜110phrで、好ましくは20phr〜80phrで、より好ましくは25phr〜50phr又は30phr〜50phrで使用される。プロセスオイルは、凝固ゴムの粒子サイズが下流プロセス装置の要件等のために重要である場合、マスターバッチの重要な成分であり得る。相分離は、プロセスオイルの使用により回避することができ、それにより、溶液製ゴム、エマルジョン製ゴム、及びシリカの相互付着支援される。

0055

凝固後のシリカマスターバッチのクラムサイズは、塩濃度、温度、撹拌速度等の一般的な要因により制御することができる。また、プロセスオイルは混合物の全体にわたって分散し付着を提供するため、クラムサイズは、プロセスオイルの量及びタイプにより強く影響を受ける。この最後のプロセスでは、ろ過の容易性のためにはより大きなクラムサイズが好ましいが、適切な装置を使用すれば、小さなクラムも容易に分離することができる。

0056

エマルジョンSBRは、本発明で最も好ましいタイプのラテックスである。E1500及びE1502等の一般的なタイヤグレードが、最も好適である。E1723等の油展グレードが好適である。混合物が水に安定であれば、様々なラテックスを事前に混合することができる。使用するラテックスは、一般的にロジン石鹸脂肪酸石鹸、又は合成石鹸を含む様々な石鹸パッケージを有していてもよい。ラテックスはシリカ懸濁液により希釈されるため、ラテックスの固形物レベルは重要ではない。しかし、一貫した結果を得るためには、異なるバッチ間で固形物レベルを一定にするための注意が払われるべきである。タイヤ構築には適用可能でないが、アクリルポリマー及びポリ酢酸ビニル等の他の合成タイプのラテックスを使用することができる。天然ラテックスを、単独で又は所望の特性を得るためのエマルジョンSBRと混合して使用することができる。

0057

溶液ゴムプラントで製造されるシリカマスターバッチ
1.エマルジョンゴム及び溶液ゴムを含有するもの
本発明の別の実施形態では、エマルジョン製ゴム及び溶液製ゴムを含むシリカマスターバッチを、溶液ゴムプラントで製造することができる。エマルジョン製ゴム及びシリカを含むが、溶液製ゴムを含有しないエマルジョンゴムシリカマスターバッチを製造する。好ましくは水溶液中のクラム形態のエマルジョンゴムシリカマスターバッチを、溶液ゴム製造プラントに輸送する。エマルジョンゴムシリカマスターバッチを、溶解法を使用してゴムを作製する別様の従来プロセスに添加し、エマルジョン製ゴム及び溶液製ゴムを含むシリカマスターバッチを、溶液ゴムプラントで製造する。

0058

溶液製ゴムは、スチレン及び共役ジエン等のモノマーが、有機溶媒中で特定の触媒を用いて重合されるプロセスで作製される。形成されたポリマーを、水蒸気蒸留ステップで沈降及び回収し、そこで有機溶媒を除去する。ポリマーは、クラムと呼ばれる粒子の形態で回収される。Halasaらに交付された米国特許第5,679,751号の明細書には、溶解法を使用してゴムを製造する方法が開示されており、この文献は参照により援用される。

0059

エマルジョンゴムシリカマスターバッチの粒子又はクラム粒子を、溶液ゴムを作製するためのプロセスの水蒸気蒸留/凝固ステップに添加する。溶液ゴムは、エマルジョンゴムシリカマスターバッチの粒子又はクラム粒子を被覆するか、又は他の態様で混ざり合うか、又は付着して、エマルジョン製ゴム、溶液製ゴム、及びシリカを含むクラムスラリーを形成する。その後、回収プロセスで、混合物を水蒸気ストリップにかけて残存溶媒微量レベルまで除去し、次にろ過し、乾燥させ、梱包して、エマルジョン製ゴム、溶液製ゴム、及びシリカの均一な混合物を含むシリカマスターバッチゴム生成物を得る。

0060

或いは、溶液製ゴムクラムを形成した後、エマルジョンゴムシリカマスターバッチのスラリー又はクラム粒子を、水蒸気ストリッププロセスに添加する。このプロセスでは、溶液製ゴムクラムは、残存溶媒を除去するために更に分離される。添加されたエマルジョンゴムマスターバッチのスラリー又はクラム粒子は、既存の溶液製ゴムクラムと混合され、その後混合物全体は通常のように加工される。

0061

2.溶液ゴムのみを含有するもの
別のシリカマスターバッチを、溶液ゴムプラントで製造することができる。この実施形態では、シリカマスターバッチは、溶液ゴム及び疎水化シリカを含むが、エマルジョンゴムを含まない。シリカを疎水化し、プロセスオイルに混合する。有機溶媒中の溶液ゴムを作製する。シリカスラリーを水蒸気蒸留/凝固プロセスに供給し、溶媒を溶液ゴムからフラッシュ蒸発させ、分散剤及び凝固剤を混合物に添加する。溶液ゴム及びシリカのクラム粒子を、その場で形成させ、溶液製ゴム及び疎水化シリカを含むが、エマルジョン製ゴムを含まないシリカ充填溶液ゴムを作製する。シリカ充填ゴムを、水蒸気ストリップにかけて、あらゆる残留溶媒を除去し、脱水し、乾燥させ、梱包する。

0062

このプロセスは、種々のタイプのシリカを使用する柔軟性を可能にするため有利である。特に、高表面積シリカを、追加の処理を行わずに使用することができる。シリカ充填溶液ゴムクラムは、プロセスオイルの量、シリカのタイプ、並びに凝固剤及び分散剤の量により制御することができる。プロセスは、連続プロセスともバッチプロセスとも適合し、組成物をより良好に制御することができる。

0063

シリカマスターバッチの有益性
本発明により製造されるシリカマスターバッチは、溶液ゴム、エマルジョンゴム、及びシリカを含み、ゴム製品製造プラントで、特にタイヤ構築のためにゴムを混合する際に著しい利点を提供する。シリカを疎水化する反応経路は排除されており、それにより、混合結果が向上するだけでなく、ゴム製品製造プラントでの疎水化プロセスからアルコールが排除される。十分に分散したシリカは、より少ない混合しか必要とせず、したがって効率が高くなる。また、十分に分散されたシリカに由来する、より良好な性能が期待される。本プロセスの別の重要な利点は、シリカは湿式乳化法でゴムに(又は溶解プロセスに)組み込まれるため、表面積に関わらず、任意のタイプのシリカを使用し、効率的に混合することができるということである。高表面積シリカは、産業規模の設定で混合することが困難であるか不可能であり得る。溶液ゴムを含むシリカマスターバッチは、混合を大幅に向上させる手段を提供する。転がり抵抗のより低いタイヤが求められる産業的傾向が認められており、それには、加工性が不良な多数の新しいポリマーが必要とされる。幾つかの先端材料の応用範囲は、ゴムの加工性により制限を受ける。本発明では、マスターバッチに十分に組み込まれた溶液ゴムが、典型的なミキサーで確実により良好に機能するため、この加工性の問題はもはやそれほど重要ではない。それにより、ゴム生産者は、タイヤ用の先端材料をかなり自由に準備することが可能になる。

0064

タイヤ及び他のゴム製品製造業者は、特定の溶液ゴム、特定のエマルジョンゴム、及び特定のシリカの特定の組合せを有し、場合によってはプロセスオイル等の添加剤を含むマスターバッチを特注することができる。マスターバッチはカーボンブラックを含んでいてもよいが、カーボンブラックは、本方法に必須ではなく、エマルジョンゴムプラント又は溶液ゴムプラントでは一般的に利用可能ではないため、典型的にはマスターバッチに含まれないであろう。マスターバッチはポリブタジエンを含んでいてもよい。それは、ポリブタジエンは非常に軟らかいため、溶液ゴムプロセスで形成されるポリブタジエンをタイヤに組み込こむことが困難であり得るからである。ポリブタジエンはタイヤに望ましい性能特性を付加するため、ポリブタジエンを含むことが望ましい場合がある。高表面積シリカは、別の例である。乾式混合法を使用して高表面積(HSA)シリカをゴムに加工するのは困難であるが、本発明では、HSAシリカを本発明のシリカマスターバッチに組み込むことができ、それを、タイヤプラントでより容易にゴムに混合することができる。

0065

実施例
実施例1.油展溶液スチレン−ブタジエンゴムクラム。
リットルの水を、5リットルの撹拌反応器に添加した。分散剤(500ppm、Tamol 731A、Dow Chemical社)及び塩化カルシウム(500ppm)を添加し、反応器を摂氏70度よりも高い温度に加熱した。シクロヘキサン中10重量%〜25重量%の固形物レベル、好ましくは15重量%〜20重量%の固形物レベルの溶液SBR(Buna 5025、400グラム)の有機溶液を、徐々に反応器に供給した。粘性を低減するために、SBR溶液を室温よりも高い温度に予熱することが非常に好ましい。典型的な温度は、30℃〜40℃である。反応器を終始激しく撹拌し、シクロヘキサンを水と共に瞬時に蒸留し(92:8重量比)、クラムを形成した。別法として、分散剤及び凝固剤(各成分は、50ppm〜200ppm、好ましくは100ppm〜200ppm)水溶液の流れを、固形物レベルが10重量%〜25重量%のシクロヘキサン中のSBR溶液(Buna 5025)と同時に、反応器の別々の投入口から徐々に反応器に供給することができる。実験バッチから収集した固形物の合計量は、ほぼ400グラムであり、収率はほぼ100%であった。クラムの最終サイズは、顕微鏡で観察すると、直径が約1mm〜2mmであった。サイズは、供給速度及び撹拌速度により大きな影響を受けた。実験室設定での供給速度は、実験室装置温度制御能力に制限があることに良く適応するように、毎分50グラム未満であることが好ましい。撹拌速度は、200RPMを超えることが好ましく、好ましくは400RPMを超える。混合羽根は、クラムのサイズをより良好に制御するために、非常に好ましい。クラムを、反応終了時に懸濁液からろ過し、きれいな水で数分間少なくとも2回洗浄した。湿潤クラムは、含水量を測定した後、次のステップに直接使用した。

0066

実施例2.透明溶液スチレン−ブタジエンゴムクラム。
クリアタイプの溶液SBRを、実施例1に記載の方法により、同様のサイズのクラムに作製した。使用したクリアグレードは、Buna 4525及びBuna 4526であった。この用途では、クリアタイプの溶液SBRは、商業的プロセスで生産されることが好ましい。それにより、シリカの疎水化プロセス後にプロセスオイルを添加することができるため、SMBプロセス全体が単純化される。

0067

実施例3.ネオジムブタジエンゴムクラム。
ネオジムブタジエンゴムを、実施例1に記載の方法により、同様のサイズのクラムに作製した。使用したクリアグレードは、Buna CB24であった。シクロヘキサン中で溶液粘度が増加するため、10%〜20%の低い固形物レベル、好ましくは15%〜20%を、30℃〜40℃の好ましい温度に加熱した後で使用してもよい。

0068

実施例4.低ビニルクリアグレードゴムを用いたシリカマスターバッチの調製
A.疎水化シリカスラリーの調製。
シランの水溶液を、4グラムのイソプロパノール、2.36グラムの3−メカプトプロピルトリメトキシシラン、及び0.7グラムの酢酸を、容器に投入することにより調製した。その後、96グラムの水をゆっくりと添加しつつ、混合物を室温で激しく撹拌した。その後、溶液が清澄化するまで、混合物を更に15分間撹拌した。別法として、イソプロパノールの代わりにエタノールを使用して、同様の結果を達成することができる。3−メカプトプロピルトリメトキシシランの量は、最終タイヤ化合物中の総硫黄含有量の必要条件を満たすように調整し、モル比に基づいて計算されるべきである。pH値を好ましくは約3.5〜約5に調整するためには、最も一般的に使用される弱酸の1つとして、酢酸が好ましい。

0069

撹拌器装備した別の容器に、196グラムのシリカケーキ(固形物は20%、残りは水)及び331グラムの水を投入した。その後、混合物を15分間撹拌して、ケーキを十分に分散させた。その後、水性シラン溶液を添加し、更に30分間撹拌した。25%のNaOH溶液を使用して、混合物のpHを7.5に上昇させた。その後、混合物を混合し続けながら、およそ70℃に4時間加熱した。

0070

B.溶液ゴムクラムを用いたシリカマスターバッチの調製。
撹拌器を装備した容器に、21.5重量%の1500エマルジョンSBRを含有する162.8グラムのラテックスを、26.25グラムのTDAE油及び0.28グラムの酸化防止剤と共に投入した。その後、混合物を撹拌しながら50℃に加熱した。その後、疎水化シリカスラリー(乾燥状態で40グラム)を、高温ラテックス混合物に添加した。また、実施例2に示されているように調製した溶液ゴム4525−0(乾燥重量で35グラム)を添加した。その後、ラテックス/シリカスラリー混合物を、激しく撹拌しながら、更に30分間50℃で維持した。その後、塩化カルシウムの0.6%溶液を混合物に添加して、ラテックスを凝固させた。その後、クラムを、チーズクロス漉し器を使用して脱水した。その後、脱水した生成物を、120℃で4時間乾燥させた。

0071

C.マスターバッチを用いた配合。
140グラムのシリカマスターバッチを、ブラベンダー密閉式ミキサーで混合した。チャンバーの温度を50℃に設定し、落下温度は、160℃であった。シリカマスターバッチの組成は、表1に示されている。使用したシリカの量は、乾燥重量に基づいて示されている。表2には、表示量のシリカマスターバッチに使用した硬化剤の量が列挙されている。硬化剤をミキサーに添加し、その結果生じた化合物をミルのシリンダー巻き付けた。シリンダーを90°回転させ、ミルニップ(mill nip)から戻して再度供給した。シリンダーをミルに5回通して、混合を完了させた。

0072

0073

0074

0075

摩耗及び張力特性等の、SMB化合物の表3に示されている化合物特性は、乾式混合化合物と同等か又はより良好である。DMAによる転がり抵抗は、SMBがより良好であることが認められた。これは、シリカが化合物中により良好に分散していることに起因している可能性がある。ウェットトラクションは、SMB化合物がわずかに低いことが見出された。

0076

実施例5:高ビニル油展溶液SBRグレードを用いたシリカマスターバッチの調製。
A.疎水化シリカスラリーの調製。
疎水化シリカスラリーの調製は、実施例4の手順に従う。

0077

B.溶液ゴムクラムを用いたシリカマスターバッチの調製。
溶液ゴムクラムを用いたシリカマスターバッチの調製は、実施例1の手順に従う。高ビニル油展溶液SBRグレード(Buna 5025−2HM)を使用し、このグレードのゴムの含油量を反映するように油量を調整した。

0078

C.マスターバッチを用いた配合。
マスターバッチを用いた配合は、実施例4の手順に従う。このグレードのゴムの含油量を反映するように油量を調整した。

0079

0080

0081

0082

実施例6:高表面積シリカグレードを用いたシリカマスターバッチの調製。
A.疎水化シリカスラリーの調製。
疎水化シリカスラリーの調製は、実施例4の手順に従う。高表面積シリカを選択した。このグレード(Newsil HD250MP)は、250m2/gのBETを有していた。

0083

B.溶液ゴムクラムを用いたシリカマスターバッチの調製。
溶液ゴムクラムを用いたシリカマスターバッチの調製は、実施例1の手順に従う。高ビニル油展溶液SBRグレード(Buna 5025)を使用し、このグレードのゴムの含油量を反映するように油量を調整した。

0084

C.マスターバッチを用いた配合。
マスターバッチを用いた配合は、実施例4の手順に従う。このグレードのゴムの含油量を反映するように油量を調整した。

0085

0086

0087

0088

実施例7:溶液製ゴムのみを用いたシリカマスターバッチの調製。
A.疎水化シリカスラリーの調製。
疎水化シリカスラリーの調製は、実施例4の手順に従う。

0089

B.溶液ゴムのみを用いたシリカマスターバッチの調製。
溶液ゴムを用いたシリカマスターバッチの調製は、実施例1に変更を施した手順に従う。シリカ及びプロセスオイルを、水蒸気蒸留する前に反応器に直接投入した。激しい撹拌を施した。最終マスターバッチは、シリカ粒子に付着した微細な溶液ゴムクラムで構成されていた。陰圧吸引ろ過システムを使用して、マスターバッチをろ過した。その後、配合前に化合物を圧搾し乾燥させた。

0090

C.マスターバッチを用いた配合。
マスターバッチを用いた配合は、実施例4の手順に従う。このグレードのゴムの含油量を反映するように油量を調整した。

0091

0092

0093

0094

実験結果は、エマルジョン製ゴム、溶液製ゴム、及び疎水化シリカを含むシリカマスターバッチが、成分を乾式混合して、エマルジョン製ゴム、溶液製ゴム、及び疎水化シリカの本質的に同一の組成物を形成することにより得られるであろう特性と同様の特性を有することを示す。タイヤ製造業者又はゴム製品製造業者は、本発明のシリカマスターバッチを、同様の乾式混合組成物よりも容易に及びより低コストで使用することができる。

0095

意外にも、特に100%のSSBRSMBの場合、本方法にとって含油量が非常に重要であり、SSBRゴムのシリカへの付着を向上させ、ろ過用のより大きなクラムを生成するには、含油率が20phrを超えることが好ましく、25phrを超えることがより好ましいことが見出された。意外にも、クラムのサイズは、水蒸気蒸留及び凝固中に存在するシリカの量により大きく影響される場合があることが見出された。少なくとも20部のシリカ、好ましくは少なくとも30部のシリカが媒体に存在した場合、クラムのサイズは非常に小さかった(<1mm)。理論にとらわれないが、1つの仮説としては、そのような設定ではシリカが分配剤として作用することが考えられる。意外にも、最大30%の水を含有していてもよい、水中で形成されたSSBRクラムは、脱水プロセス中に、乾燥した粉砕SSBRゴムよりもはるかに良好に作用することが見出された。脱水プロセス中に、湿潤クラムを容易に圧搾し、他の成分を有する均一なマトリックスを形成することができる。意外にも、乾燥プロセス中に、プロセスオイルは、SSBR/ESBRの比率、添加順序、及び/又はシリカ含有量に関わらず、異なる相の間を移動し、マトリックスの全体にわたって均一に分配されることが見出された。

0096

SSBRゴムをまず乾燥させ、次に粉砕し、その後混合してSMBを形成するという考え得るシナリオと比較して、本発明の好ましい方法は、SSBRの乾燥ステップを含まないか又は必要としない。ゴム及びシリカは全て、好ましくは、単一のプロセスで同時に混合され、乾燥される。また、本発明で使用される溶液ゴムは、粉砕しないことが好ましい。粉砕するとプロセスにかなりのコストが追加されることになる。本発明によりラテックスエマルジョンに組み込まれる溶液ゴムは、好ましくは乾燥又は粉砕されず、好ましくは、水性懸濁液で又は湿潤クラムとして受領される。

0097

ゴム製品を製造する方法
本発明による、ゴムプラントで生産されるシリカマスターバッチを使用して、ベルトコンベヤーベルト駆動ベルト印刷ロール印刷ローラーローラーホイールトラックトレッド、床張りタイル、床張りシートフリクションブロックホースチューブ、シート、ガスケットホースカバーケーブルシース靴底靴踵自動車、トラック、及びオフロード車を含む車両の部品等の、様々なゴム製品を製造することができるが、シリカマスターバッチの最大の用途は、タイヤ製造産業であることが予想される。シリカマスターバッチは、一般的にタイヤの製造に、より具体的にはタイヤトレッド、タイヤ側面タイヤショルダータイヤビード、及びタイヤ頂部の製造に使用することができる。シリカマスターバッチは、タイヤ製造プロセスを著しく向上させるであろう。

0098

タイヤ製造プロセスは、James Mark及びBurak Erman、Science and Technology of Rubber、第3版、655〜661頁に概説されているように、5つの基本領域に分割することができる。それらの領域は、1)ゴム混合、2)カレンダー、3)押出し、4)タイヤ構築、及び5)硬化である。混合領域は、米国特許第5,711,904号明細書に一般的に記載されており、この文献は参照により援用される。そこでは、ポリマー、充填剤、油、及びワックスをミキサーで混合して、「非生産的」混合物を提供し、その後それを硬化剤と混合し、低温で混合して「生産的」混合物を提供し、それを下流プロセスで使用する。タイヤプラントの第2のユニットは、カレンダー領域であり、米国特許第4,126,720号明細書に一般的に記載されている。この文献は参照により援用される。生産的混合ゴムを、布又は鋼コード上に、布又はコードが全てゴムで覆われるように置く。ゴムをシート状になるようにカレンダーロールに配置し、繊維又はワイヤをシートに埋め込む。カレンダーから出てくる材料を、タイヤ構築機械の長さ及び幅に切断する。タイヤプラントの第3の領域は、押出しであり、そこで、トレッド、頂部、及び側面等の部品が加工される。混合領域と同様に、押出しプロセスは、米国特許第5,711,904号明細書に記載されている。混合領域からのゴムを、端部にダイスを備える「コールドフィード」又は「ホットフィード」押出機のいずれかに通す。ゴムをダイスから押出し、押出されているゴムがタイヤ構築機に配置するのに必要な寸法を有するように切断する。タイヤプラントの第4の領域は、タイヤ構築領域であり、そこでは、押出し部品、カレンダープライ、ベルト、及びビーズを含む、以前の作業からの部品全てを構築機で組み立てて、「生タイヤ」を提供する。このプロセスは、米国特許第4,402,782号明細書でより詳細に概説されており、この文献は参照により援用される。タイヤ製造プロセスの第5の領域は、生タイヤを加硫して最終製品を提供することである。加硫プロセスは、米国特許第5,240,669号明細書に概説されており、この文献は参照により援用される。生タイヤを金型に配置し、水蒸気又は高温水で加圧した加熱ゴムブラダーで金型の形状にプレスする。ブラダ−は、タイヤの完全な硬化を確実するのに十分な期間、生タイヤを高温に維持する。その後タイヤを放出して品質管理にかける。

0099

本発明は、タイヤを製造する方法であって、本発明により製造されたシリカマスターバッチを受領すること、シリカマスターバッチ及び好ましくは別のゴムを用いて非生産的化合物を形成すること、非生産的化合物を硬化剤と混合して、最終化合物を形成すること、最終化合物を用いて、トレッド及び/又は側面等のタイヤ部品を作製すること、タイヤ部品を組み立てて生タイヤにすること、及び生タイヤを加硫して、完成タイヤを製造することを含む方法を更に提供する。同様の様式で他のゴム製品を製造することができる。

0100

本発明の実施形態
A.シリカマスターバッチを調製する方法であって、以下のステップを含む方法である。
(a)有機溶液、好ましくはシクロヘキサン又はヘキサン中5重量%〜50重量%、好ましくは10%〜25%の溶液ゴムを、水溶液で水蒸気蒸留するステップ。水溶液は、溶液ゴムを製造するのに一般的に使用される分散剤及び凝固剤を含有する。
(b)水蒸気蒸留プロセスを、溶液ゴムが、0.1mm〜5mmの、好ましくは0.5mm〜2mmの直径を有する小さな水中クラムを形成するように制御するステップ。後に水中クラムをろ過し、きれいな水で洗浄する。
(c)シリカ及びトリメトキシシランカップリング剤を水溶液中で反応させて、疎水化シリカ懸濁液を形成するステップ。カップリング剤は、シリカの表面と化学的に反応して、カップリング剤をそれに結合させ、トリメトキシシランは、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランであるか、及び/又は以下の式により表される:
[(CH3O)3Si−(Alk)n、−(Ar)p]q[B]、式中、
Bは、−SCN、R−C(=O)S、(q=1の場合)又はSx(q=2の場合)であり、
Alkは、直鎖又は分岐二価炭化水素ラジカルであり、
Rは、1〜18個の炭素を含むアルキル基であり、mはO又は1であり、pは0又は1であり、m+p=1、qは1又は2であり、
Arは、6〜12個の炭素原子を有するアリーレンラジカルであり、xは、2〜8であり、シランカップリング剤(及び/又は、その水との反応生成物)は、少なくとも約70重量%の水を含むアルコール−水混合物に実質的に可溶性である;
(d)0phr〜200phrレベル、好ましくは10phr〜50phrレベルのエマルジョンゴムラテックスを作製し、疎水化シリカ懸濁液をポリマーラテックスに混合するステップ;
(e)1phr〜200phr、好ましくは50phr〜150phrの水中溶液ゴムクラム、及び5phr〜100phr、好ましくは15phr〜50phrのプロセスオイルを、ポリマーラテックスに添加するステップ;
(f)ポリマーラテックスを凝固させて、クラムを形成するステップ;
(g)凝固したクラムを脱水するステップ;及び
(h)脱水したクラムを乾燥させるステップ。

0101

A1.溶液ゴムが、乾燥ゴムであり、蒸留前に有機溶媒に溶解される、実施形態Aに記載の方法。
A2.カップリング剤が、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド及び/又はビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド及び/又はメルカプトプロピルトリメトキシシランである、実施形態Aに記載の方法。

0102

A3.ポリマーが、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、ネオプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ビニルピリジン−ブタジエンゴム、及びスチレン−ブタジエン−ターモノマーゴム、EPDM、クロロプレン、HNBR、SBSからなる群から選択される、実施形態Aに記載の方法。

0103

A4.2種又は数種の溶液ゴムが、同時に又は順次に方法に供給される、実施形態Aに記載の方法。
A5.使用される塩化カルシウムの量が、ポリマーラテックス中で約2.5重量%未満の塩化カルシウム濃度を提供する、実施形態Aに記載の方法。

0104

A6.シリカが疎水化されずに直接使用される、実施形態Aに記載の方法。
A7.追加の添加剤が、方法の最中に添加される、実施形態Aに記載の方法。例えば、プロセスオイル、カーボンブラック、タルク、クレイ、6−PPD安定剤、劣化防止剤、亜鉛塩、ワックス、レジン、及び架橋化学薬品である。

0105

A8.プロセスオイルが、芳香族油、ナフテン油、TDAE、RAE、MESであってもよい、実施形態A7に記載の方法。
A9.ラテックスポリマーが、異なるタイプの組合せであってもよい、実施形態Aに記載の方法。

0106

B.シリカマスターバッチを調製する方法であって、以下のステップを含む方法。
(a)シリカ及びカップリング剤を水溶液中で反応させて、疎水化シリカ懸濁液を形成するステップ。カップリング剤は、シリカの表面と化学的に反応して、カップリング剤をそれに結合させ、トリメトキシシランは、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランであるか、及び/又は以下の式により表される。

0107

[(CH3O)3Si−(Alk)n、−(Ar)p]q[B]、式中
Bは、−SCN、R−C(=O)S、(q=1の場合)又はSx(q=2の場合)であり、
Alkは、直鎖又は分岐二価炭化水素ラジカルであり、
Rは、1〜18個の炭素を含むアルキル基であり、mはO又は1であり、pは0又は1であり、m+p=1、qは1又は2であり、
Arは、6〜12個の炭素原子を有するアリーレンラジカルであり、xは、2から8まで数であり、シランカップリング剤(及び/又は、その水との反応生成物)は、少なくとも約70重量%の水を含むアルコール−水混合物に実質的に可溶性である;
(b)0phr〜200phrレベル、好ましくは10phr〜50phrレベルの任意選択のエマルジョンゴムラテックスを受領し、疎水化シリカ懸濁液をポリマーラテックスに混合するステップ;
(c)ステップ(b)からのポリマーラテックスを凝固させて、クラムを形成し、クラムを水中に維持するステップ;
(d)有機溶液、好ましくはシクロヘキサン又はヘキサン中の5重量%〜50重量%、好ましくは10重量%〜25重量%の溶液ゴムを、水溶液で水蒸気蒸留し、(c)からの凝固したポリマーラテックス、分散剤、及び凝固剤を水溶液に添加するステップ。分散剤及び凝固剤は、溶液ゴムの製造に一般的に使用されるものである。
(e)溶液ゴムが、凝固したラテックスポリマーと共に、小さな(好ましくは3mm未満の)水中クラムを形成するように、水蒸気蒸留プロセスを制御するステップ。後に水中クラムをろ過し、きれいな水で洗浄する。
(f)凝固したクラムを脱水するステップ;及び
(g)脱水したクラムを乾燥させるステップ。

0108

B1.溶液ゴムが、乾燥ゴムであり、蒸留前に有機溶媒に溶解される、実施形態Bに記載の方法。
B2.カップリング剤が、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド及び/又はビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド及び/又はメルカプトプロピルトリメトキシシランである、実施形態Bに記載の方法。
ポリマーが、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、ネオプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ビニルピリジン−ブタジエンゴム、及びスチレン−ブタジエン−ターモノマーゴム、EPDM、クロロプレン、HNBR、SBSからなる群から選択される、実施形態Bに記載の方法。

0109

B4.2種又は数種の溶液ゴムが、同時に又は順次に方法に供給される、実施形態Bに記載の方法。
B5.使用される塩化カルシウムの量が、ポリマーラテックス中で約2.5重量%未満の塩化カルシウム濃度を提供する、実施形態Bに記載の方法。

0110

B6.シリカが疎水化されずに直接使用される、実施形態Bに記載の方法。
B7.追加の添加剤が、方法の最中に添加される、実施形態Bに記載の方法。例えば、プロセスオイル、カーボンブラック、タルク、クレイ、6−PPD安定剤、劣化防止剤、亜鉛塩、ワックス、レジン、及び架橋化学薬品である。

0111

B8.プロセスオイルが、芳香族油、ナフテン油、TDAE、RAE、MESであってもよい、実施形態B7に記載の方法。
B9.ラテックスポリマーが、異なるタイプの組合せであってもよい、実施形態Bに記載の方法。

0112

C.シリカマスターバッチを製造する方法であって、
シリカを疎水化し、プロセスオイルに混合するステップ、
溶液ゴムを有機溶媒中で作製するステップ、
溶媒をフラッシュ蒸発させて、溶液ゴム流を形成するステップ、
溶液ゴム流を水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、
疎水化シリカ及びプロセスオイルの混合物を水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、及び
溶液製ゴム及び疎水化シリカを含むが、エマルジョン製ゴムを含まないシリカ充填ゴムを回収するステップを含む方法。

0113

C1.プロセスオイルの量が、好ましくは少なくとも20phr、より好ましくは少なくとも25phrであり、分散剤及び凝固剤を水蒸気蒸留ユニットに供給すること、及びシリカ充填ゴムを脱水、ホモジナイズ、乾燥、及び梱包することを更に含む、実施形態Cに記載の方法。

0114

C2.疎水化シリカ、プロセスオイル、及び溶液ゴム流が、好ましくは分散剤及び凝固剤を含む水蒸気蒸留ユニット中で媒体を含み、媒体が、少なくとも約20部のシリカ、好ましくは少なくとも約30部のシリカを含む、実施形態C又はC1に記載の方法。

0115

C3.シリカ充填ゴムが粒子を含み、粒子が、平均サイズを有し、粒子の平均サイズが、3mm未満、好ましくは2mm未満、より好ましくは1mm以下である、実施形態C2に記載の方法。

0116

D.シリカマスターバッチを製造する方法であって、
(a)エマルジョンゴムプラントを稼働させるステップ、
(b)実施形態C、C1、C2、又はC3のシリカ充填ゴムを受領するステップ、
(c)ポリマーラテックスを作製するステップ、
(d)シリカ充填ゴムをポリマーラテックスに混合するステップ、
(e)ステップ(d)からのポリマーラテックスを凝固させるステップ、及び
(f)シリカ、エマルジョン製ゴム、及び溶液製ゴムの混合物を含むゴムを回収するステップを含む方法。

0117

D2.シリカが、
(i)トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、酸、及び水の混合物に溶解して、少なくとも約75重量%の水を含有するトリメトキシシランカップリング剤溶液を提供すること、及び
(ii)トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、疎水化シリカを形成するように塩基を添加してpHを上昇させることにより、疎水化される、実施形態Dに記載の方法。

0118

D3.酸が、弱酸、好ましくは酢酸であり、酸が、アルコール、酸、及び水の3重量%未満の混合物であり、混合物のpHが、2.5を超えており、好ましくは約3.0を超えており、より好ましくは約3〜約4.5、又は5である、実施形態D2に記載の方法。

0119

D4.シリカをエマルジョンゴムプラントで疎水化すること又は疎水化シリカをエマルジョンゴムプラントで受領することを更に含み、疎水化シリカをポリマーラテックスに混合することを更に含む、実施形態D、D1、又はD2に記載の方法。

0120

D5.凝固剤が方法で使用され、凝固剤が好ましくは塩化カルシウムである、実施形態A、B、C、又はDに記載の方法。しかしながら、凝固剤は、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、硫酸ナトリウム、ハロゲン化マグネシウム又はハロゲン化カルシウム、及び硝酸マグネシウム又は硝酸カルシウムからなる群から選択することができる。他の可能な凝固剤には、硫酸、塩酸、及び硝酸が含まれる。

0121

E.シリカマスターバッチを製造する方法であって、
溶液ゴムを作製するためのプラントを操作し、クラムゴム粒子の典型的なサイズが、約4mm〜5mmであり、クラムゴム粒子が、ろ過され、乾燥され、梱包されるステップ、
溶液ゴムプラントの操作を変更して、好ましくは分散剤の量を増加させることにより、更に好ましくは溶液ゴムプラントからの生産量を減少させることにより、クラムゴム粒子サイズを約1mm〜2mmに変化させるステップ、
溶液ゴムプラントから中間生成物を取り出し、中間生成物が、3mm以下、好ましくは約1mm〜2mmの粒子サイズを有する湿潤ゴムクラムであり、中間生成物が、好ましくはろ過により水を除去した後だが乾燥ステップの前にプラントから取り出され、それにより、湿潤ゴムクラムであり、乾燥されていない中間生成物を提供するステップ、
湿潤ゴムクラムをエマルジョンゴムプラントに輸送し、湿潤ゴムクラムが、約30重量%〜40重量%の含水量を有する湿潤離散性粒子として、又はゴムクラム粒子の水中懸濁液としてのいずれかで輸送され、溶液ゴムクラムが、エマルジョンゴムプラントで提供され、好ましくは0.5mm〜3.0mmの粒子サイズを有するステップ、
シリカを疎水化し、疎水化シリカ流体を形成するステップ、
エマルジョンゴムプラントを操作し、そこでラテックスが形成されるステップ、
溶液ゴムクラム及び疎水化シリカ流体をラテックスに混合し、それによりラテックス混合物を形成するステップ、
ラテックス混合物を、好ましくは、カルシウム塩、好ましくは塩化カルシウムで凝固させ、それによりシリカ及びゴムの湿潤混合物を形成するステップ、
シリカ及びゴムの湿潤混合物を乾燥させ、好ましくは梱包し、それによりシリカマスターバッチを形成し、シリカマスターバッチが、溶液製ゴム、エマルジョン製ゴム、及びシリカを含むステップを含む方法。

0122

E1.プロセスオイルを、溶液ゴムクラム及び疎水化シリカ流体を有するラテックスに添加することを更に含む、実施形態Eに記載の方法。
E2.シリカが、
(i)トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、酸、及び水の混合物に溶解して、トリメトキシシランカップリング剤の加水分解を促進し、トリメトキシシランカップリング剤を縮合反応用に調製し、混合物中のアルコールの量が約25重量%以下であり、それにより加水分解トリメトキシシランカップリング剤溶液を形成すること、及び
(ii)加水分解トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、縮合反応を促進するために塩基を添加してpHを上昇させて、トリメトキシシランカップリング剤をシリカに結合させ、疎水化シリカを形成することを含む手順を使用して、疎水化される、実施形態Eに記載の方法。

0123

E3.酸が、弱酸、好ましくは酢酸であり、アルコール、酸、及び水の混合物のpHが、2.5を超えており、好ましくは2.8〜4.8の範囲であり、より好ましくは3.0〜4.5の範囲である、実施形態E2に記載の方法。

0124

E4.酸が弱酸であり、アルコール、酸、及び水の混合物が、5重量%以下の酸を含有する、実施形態E2に記載の方法。
E5.アルコール、酸、及び水の混合物が、2重量%以下の酸、好ましくは1重量%以下の酸を含有する、実施形態E4に記載の方法。

0125

E6.アルコール、酸、及び水の混合物が、少なくとも約85重量%の水、好ましくは少なくとも90重量%水、より好ましくは少なくとも95重量%水を含有する、実施形態E4又はE5に記載の方法。

0126

E7.塩基が、好ましくは金属水酸化物、より好ましくは水酸化ナトリウムであり、塩基が、好ましくは、シランカップリング剤溶液及びシリカの混合物をほぼ中和するために使用され、好ましくは、pHを6〜9に上昇させ、より好ましくは、pHを6.5〜8.0に上昇させる、実施形態E3に記載の方法。

0127

E8.シリカが、約100m2/g〜約350m2/gのBET表面積を有し、BET表面積が、好ましくは約200m2/gよりも大きく、BET表面積が、より好ましくは約220m2/gよりも大きい、実施形態A、B、C、D、又はEに記載の方法。

0128

E9.シリカのCTAB表面積が、約100m2/g〜約350m2/gである、実施形態E8に記載の方法。
E10.BET/CTABの比率が、約0.8〜約1.3である、実施形態E9の方法。

0129

E11.溶液ゴムプラントからの湿潤ゴムクラムが清澄であり、清澄な溶液ゴムが、溶液ゴムプラントで作製され、溶液ゴムプラントで湿潤ゴムクラムを作製する際にエクステンダーオイルが使用されない、実施形態Eに記載の方法。湿潤ゴムクラムは、10、5、1、又は0.5重量%未満のエクステンダーオイルを含有すると言うことができる。

0130

E12.溶液ゴムプラントの操作を変更して、クラムゴム粒子のサイズを低減するために、シリカを添加することを更に含み、クラムゴム粒子のサイズが、約3mm以下、好ましくは2mm以下、より好ましくは1mm以下である、実施形態Eに記載の方法。

0131

F.シリカマスターバッチを製造する方法であって、
(a)溶液製ゴムをエマルジョンゴムプラントで受領するステップ、
(b)ポリマーラテックスをエマルジョンゴムプラントで作製するステップ、
(c)溶液製ゴムをポリマーラテックスに混合するステップ、
(d)ステップ(d)からのポリマーラテックスを凝固させるステップ、及び
(e)エマルジョン製ゴム及び溶液製ゴムの混合物を含む混合ゴムを回収するステップを含む方法。

0132

F1.溶液製ゴムが、ポリマーラテックスに添加する前に粉砕される乾燥ゴムとして、水中の粒子の懸濁液として、又は湿潤クラムとして受領され、溶液製ゴムが、好ましくは懸濁液として又は湿潤クラムとして受領され、溶液ゴムがより好ましくは湿潤クラムとして受領され、湿潤クラムが、最大約30重量%の水を含有していてもよい、実施形態Fに記載の方法。

0133

F2.シリカを、ポリマーラテックスに添加することを更に含み、シリカが、好ましくは湿潤ケーキとして受領され、それにより、シリカ製造プラントでシリカを乾燥及び包装する費用が排除される、実施形態F又はF1に記載の方法。

0134

F3.シリカが疎水化される、実施形態F2に記載の方法。
F4.シリカが、
(i)トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、酸、及び水の混合物に溶解して、少なくとも約75重量%の水、好ましくは約85重量%の水、好ましくは弱酸、好ましくは酢酸を含有するトリメトキシシランカップリング剤溶液を提供し、混合物が好ましくは2.75〜5のpHを有すること、及び
(ii)トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、塩基を添加してpHを上昇させて、疎水化シリカを形成することにより疎水化される、実施形態F3に記載の方法。

0135

F5.トリメトキシシランカップリング剤が、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド、及び/又はビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−テトラスルフィドである、実施形態F4に記載の方法。

0136

F6.プロセスオイルをポリマーラテックスに混合することを更に含む、実施形態F、F1、F2、F3、F4、又はF5に記載の方法。
F7.混合ゴム中のプロセスオイルの量が、20phrを超え、好ましくは25phrを超え、混合ゴム中のプロセスオイルの量が、好ましくは、混合ゴム中で30〜約50phrの範囲内にある、実施形態F6に記載の方法。本発明の任意の実施形態では、シリカ及びゴムの相分離を回避するのに十分な量のプロセスオイルを添加することが好ましい。

0137

F8.プロセスオイルが、SSBR/ESBRの比率、添加の順序、又はシリカ含有量に関わらず、混合ゴム内に均一に分配される、実施形態F2〜F7のいずれか1つに記載の方法。

0138

F9.溶液製ゴムが清澄であり、溶液製ゴムの作製にエクステンダーオイルが使用されない、実施形態F及びF2〜F8のいずれか1つに記載の方法。
F10.溶液製ゴムの作製にエクステンダーオイルが使用されない、実施形態A、B、C、D、E、及びFのいずれか1つに記載の方法。

0139

G.シリカ充填溶液ゴムを製造する方法であって、
シリカを疎水化して、シリカを油と相溶性にするステップ、
疎水化シリカをプロセスオイルに混合するステップ、
有機溶媒中の溶液ゴムを作製するステップ、
溶媒をフラッシュ蒸発させて、溶液ゴム流を形成するステップ、
溶液ゴム流を水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、
疎水化シリカ及びプロセスオイルの混合物を、好ましくは分散剤及び凝固剤と共に、水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、及び
溶液ゴム及び疎水化シリカを含むが、エマルジョン製ゴムを含まない、シリカ充填溶液製ゴムを回収し、シリカ充填溶液製ゴムが、約3mm未満の、好ましくは約2mm未満の、より好ましくは約1mm未満の、可能性として約0.5mm未満の平均粒子サイズを有するステップを含む方法。

0140

H.シリカマスターバッチを製造する方法であって、
エマルジョンゴムプラントを操作するステップ、
実施形態Gに記載のシリカ充填溶液製ゴムをエマルジョンゴムプラントで受領し、シリカ充填溶液製ゴムが、好ましくは、湿潤クラムの形態であるか、又は水中に分散したクラムであるステップ、
ポリマーラテックスを作製するステップ、
シリカ充填溶液製ゴムをポリマーラテックスに混合してラテックス混合物を形成するステップ、
凝固剤をラテックス混合物に混合して、凝固混合物を形成するステップ、及び
凝固混合物からシリカマスターバッチを回収するステップを含む方法。

0141

J.シリカ充填ゴムを重要な成分として含む物品であって、シリカ充填ゴムが、実施形態A、B、C、D、E、F、G、若しくはH、又はそれら実施形態のいずれか1つに記載の方法により製造されたシリカマスターバッチを使用して製造される物品。

0142

J1.物品が、ベルト、コンベヤーベルト、駆動ベルト、印刷ロール、印刷ローラー、ローラーホイール、トラックトレッド、床張りタイル、床張りシート、フリクションブロック、ホース、チューブ、シート、ガスケット、ホースカバー、ケーブルシース、靴底、靴踵、並びに自動車、トラック、及びオフロード車を含む車両の部品からなる群から選択される、実施形態Jに記載の物品。

0143

J2.シリカ充填ゴムを含むタイヤであって、シリカ充填ゴムが、実施形態A、B、C、D、E、F、G、若しくはH、又はそれら実施形態のいずれか1つに記載のプロセスにより製造されたシリカマスターバッチを使用して製造される、タイヤ。

0144

J3.タイヤが、タイヤトレッド、タイヤ側面、タイヤショルダー、タイヤビード、及びタイヤ頂部からなる群から選択される部品を含み、部品の少なくとも1つが、上記シリカマスターバッチを含む、実施形態J2に記載のタイヤ。

0145

本発明の上記の詳細な説明は、例示のために示されている。本発明の範囲から逸脱することなく、多数の変更及び改変をなすことができることは、当業者であれば明白であろう。したがって、前述の説明の全体は、限定的な意味ではなく、例示として解釈されるべきであり、本発明の範囲は、もっぱら添付の特許請求の範囲により規定される。

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