図面 (/)

技術 電気伝導性樹脂組成物及びその成型品

出願人 コリアクンホペトロケミカルカンパニーリミテッド
発明者 ファン,ホスイ,ワンソン
出願日 2017年3月30日 (3年3ヶ月経過) 出願番号 2017-067926
公開日 2017年10月5日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2017-179371
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物 導電材料
主要キーワード 中空横断面 硬質特性 円錐台型 相互凝集 バンドル形 バンドル型 復元特性 熱可塑性高分子樹脂
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月5日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

成型品表面特性機械的物性、及び電気伝導性に優れ、組成物比重を低減し、生産性が向上した電気伝導性樹脂組成物の提供。

解決手段

熱可塑性高分子樹脂100重量部と;平均外径が8〜50nmであり、平均内径が、前記平均外径の40%以上である複数の炭素ナノチューブ(CNT)からなるCNT集合体1〜5重量部と;カーボンブラック5〜20重量部と;を含む電気伝導性樹脂組成物及びその成型品。好ましくはCNTのラマン分光強度比(IG/ID)が1.0以上であり、CNTの炭素純度が95%以上であり、CNT集合体の平均バンドル直径が1〜10μmであり、長さが10〜100μmである、CNTを含む電気伝導性樹脂組成物。更に好ましくは平均粒径が1〜5μmと0.1〜1μmの2種類のスチレンブタジン共重合体を含有する、前記熱可塑性樹脂からなる電気伝導性樹脂組成物。

概要

背景

炭素ナノチューブは、数〜数十ナノメートルの直径と、高い縦横比幾何学的特徴を有し、炭素原子間sp2結合のみからなり、優れた機械的強度電気伝導性、及び熱伝導性を示す素材であって、これに関する研究開発活発におこなわれている。

炭素ナノチューブの応用分野としては、大きく、強度/軽量化分野、電気伝導性/熱伝導性応用分野、環境/エネルギー分野に区分され得る。このうち、強度/軽量化分野としては、自動車部品風力発電機羽根アルミニウムホイール飛行機の部品などを例示でき、電気伝導性/熱伝導性応用分野としては、半導体トレー伝導性塗料透明電極電子回路放熱部品面状発熱体テープリール電磁波遮蔽材、タイヤなどを例示できる。

なお、電気伝導性樹脂としては、主樹脂と炭素ナノチューブ及び/又はカーボンブラックからなる複合樹脂が使用されている。電気伝導性樹脂に適した表面抵抗の範囲は、104〜106Ω/sqであり、これを満たすためには、炭素ナノチューブ及び/又はカーボンブラックを過量、具体的には、25重量%以上使用しなければならず、この際、電気伝導性樹脂で成形された成型品機械的物性が低下し、摩耗時、炭素粉じん(carbon dust)に起因して成型品の表面に汚染が発生する問題がある。

したがって、複合樹脂のうち炭素ナノチューブ及び/又はカーボンブラックの含有量を低減するために、一般カーボンブラックの代わりに、電気伝導性カーボンブラックを使用する技術が提案されているが、電気伝導性カーボンブラックは、一般カーボンブラックに比べて高価であるため、成型品の価格が高くなる問題がある。

なお、特許文献1には、ポリカーボネートスチレン系共重合体樹脂、炭素ナノチューブ及びカーボンブラックからなる電気伝導性樹脂組成物を開示している。前記樹脂組成物は、カーボンブラックのうち一部を炭素ナノチューブに代替して、成型品の表面汚染を防止し、価格競争力を高めようとしたが、主樹脂として使用されたポリカーボネートにより樹脂組成物の比重が増加し、成型品の生産性を低下させる問題がある。

概要

成型品の表面特性、機械的物性、及び電気伝導性に優れ、組成物の比重を低減し、生産性が向上した電気伝導性樹脂組成物の提供。熱可塑性高分子樹脂100重量部と;平均外径が8〜50nmであり、平均内径が、前記平均外径の40%以上である複数の炭素ナノチューブ(CNT)からなるCNT集合体1〜5重量部と;カーボンブラック5〜20重量部と;を含む電気伝導性樹脂組成物及びその成型品。好ましくはCNTのラマン分光強度比(IG/ID)が1.0以上であり、CNTの炭素純度が95%以上であり、CNT集合体の平均バンドル直径が1〜10μmであり、長さが10〜100μmである、CNTを含む電気伝導性樹脂組成物。更に好ましくは平均粒径が1〜5μmと0.1〜1μmの2種類のスチレンブタジン共重合体を含有する、前記熱可塑性樹脂からなる電気伝導性樹脂組成物。

目的

本発明は、前述した従来技術の問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は、成型品の表面特性、機械的物性、及び電気伝導性に優れ、組成物の比重を低減し、生産性が向上した電気伝導性樹脂組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

熱可塑性高分子樹脂100重量部と;平均外径が8〜50nmであり、平均内径が、前記平均外径の40%以上である複数の炭素ナノチューブからなる炭素ナノチューブ集合体0.5〜5重量部と;カーボンブラック5〜15重量部と;を含む、電気伝導性樹脂組成物

請求項2

前記炭素ナノチューブのラマン分光強度比(IG/ID)が1.0以上であることを特徴とする、請求項1に記載の電気伝導性樹脂組成物。

請求項3

前記炭素ナノチューブの炭素純度が95%以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の電気伝導性樹脂組成物。

請求項4

前記炭素ナノチューブ集合体の平均バンドル直径(bundlediameter)が1〜10μmであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気伝導性樹脂組成物。

請求項5

前記炭素ナノチューブ集合体の平均バンドル長さ(bundlelength)が10〜100μmであることを特徴とする、請求項4に記載の電気伝導性樹脂組成物。

請求項6

前記熱可塑性高分子樹脂が、平均粒径が1〜5μmの第1スチレンブタジエン共重合体を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気伝導性樹脂組成物。

請求項7

前記熱可塑性高分子樹脂が、平均粒径が0.1〜1μmの第2スチレン−ブタジエン共重合体をさらに含むことを特徴とする、請求項6に記載の電気伝導性樹脂組成物。

請求項8

前記第2スチレン−ブタジエン共重合体の含有量が、前記熱可塑性高分子樹脂の全体重量を基準に10〜50重量%であることを特徴とする、請求項7に記載の電気伝導性樹脂組成物。

請求項9

前記電気伝導性樹脂組成物が、ゴム成分1〜15重量部をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の電気伝導性樹脂組成物。

請求項10

前記ゴム成分が、ブタジエンゴムイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンゴム、スチレン−イソプレンスチレンゴムアクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、及びエチレン−プロピレンゴムからなる群から選択された一つ以上であることを特徴とする、請求項9に記載の電気伝導性樹脂組成物。

請求項11

前記熱可塑性高分子樹脂がポリスチレンをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の電気伝導性樹脂組成物。

請求項12

前記ポリスチレンの含有量が、前記熱可塑性高分子樹脂の全体重量を基準に5〜20重量%であることを特徴とする、請求項11に記載の電気伝導性樹脂組成物。

請求項13

前記ポリスチレンの引張強度が400〜600kgf/cm2であることを特徴とする、請求項11または12に記載の電気伝導性樹脂組成物。

請求項14

前記ポリスチレンの屈曲強度が800〜1,000kgf/cm2であることを特徴とする、請求項11〜13のいずれか1項に記載の電気伝導性樹脂組成物。

請求項15

請求項1〜14のいずれか1項に記載の電気伝導性樹脂組成物を含むことを特徴とする、成型品

請求項16

前記成型品の表面抵抗が104〜108Ω/sqであることを特徴とする、請求項15に記載の成型品。

請求項17

前記成型品の比重が1.0〜1.1であることを特徴とする、請求項15または16に記載の成型品。

技術分野

0001

本発明は、電気伝導性樹脂組成物及びその成型品に関する。

背景技術

0002

炭素ナノチューブは、数〜数十ナノメートルの直径と、高い縦横比幾何学的特徴を有し、炭素原子間sp2結合のみからなり、優れた機械的強度電気伝導性、及び熱伝導性を示す素材であって、これに関する研究開発活発におこなわれている。

0003

炭素ナノチューブの応用分野としては、大きく、強度/軽量化分野、電気伝導性/熱伝導性応用分野、環境/エネルギー分野に区分され得る。このうち、強度/軽量化分野としては、自動車部品風力発電機羽根アルミニウムホイール飛行機の部品などを例示でき、電気伝導性/熱伝導性応用分野としては、半導体トレー伝導性塗料透明電極電子回路放熱部品面状発熱体テープリール電磁波遮蔽材、タイヤなどを例示できる。

0004

なお、電気伝導性樹脂としては、主樹脂と炭素ナノチューブ及び/又はカーボンブラックからなる複合樹脂が使用されている。電気伝導性樹脂に適した表面抵抗の範囲は、104〜106Ω/sqであり、これを満たすためには、炭素ナノチューブ及び/又はカーボンブラックを過量、具体的には、25重量%以上使用しなければならず、この際、電気伝導性樹脂で成形された成型品の機械的物性が低下し、摩耗時、炭素粉じん(carbon dust)に起因して成型品の表面に汚染が発生する問題がある。

0005

したがって、複合樹脂のうち炭素ナノチューブ及び/又はカーボンブラックの含有量を低減するために、一般カーボンブラックの代わりに、電気伝導性カーボンブラックを使用する技術が提案されているが、電気伝導性カーボンブラックは、一般カーボンブラックに比べて高価であるため、成型品の価格が高くなる問題がある。

0006

なお、特許文献1には、ポリカーボネートスチレン系共重合体樹脂、炭素ナノチューブ及びカーボンブラックからなる電気伝導性樹脂組成物を開示している。前記樹脂組成物は、カーボンブラックのうち一部を炭素ナノチューブに代替して、成型品の表面汚染を防止し、価格競争力を高めようとしたが、主樹脂として使用されたポリカーボネートにより樹脂組成物の比重が増加し、成型品の生産性を低下させる問題がある。

先行技術

0007

韓国特許公開第10−2011−0078205号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、前述した従来技術の問題点を解決するためのものであって、本発明の目的は、成型品の表面特性、機械的物性、及び電気伝導性に優れ、組成物の比重を低減し、生産性が向上した電気伝導性樹脂組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明の一態様は、熱可塑性高分子樹脂100重量部と;平均外径が8〜50nmであり、平均内径が前記平均外径の40%以上である複数の炭素ナノチューブからなる炭素ナノチューブ集合体0.5〜5重量部と;カーボンブラック5〜15重量部と;を含む電気伝導性樹脂組成物を提供する。

0010

一実施例において、前記炭素ナノチューブのラマン分光強度比(IG/ID)が1.0以上であることができる。

0011

一実施例において、前記炭素ナノチューブの炭素純度が95%以上であることができる。

0012

一実施例において、前記炭素ナノチューブ集合体の平均バンドル直径(bundle diameter)が1〜10μmであることができる。

0013

一実施例において、前記炭素ナノチューブ集合体の平均バンドル長さ(bundle length)が10〜100μmであることができる。

0014

一実施例において、前記熱可塑性高分子樹脂が、平均粒径が1〜5μmの第1スチレンブタジエン共重合体を含むことができる。

0015

一実施例において、前記熱可塑性高分子樹脂が、平均粒径が0.1〜1μmの第2スチレン−ブタジエン共重合体をさらに含むことができる。

0016

一実施例において、前記第2スチレン−ブタジエン共重合体の含有量が、前記熱可塑性高分子樹脂の全体重量を基準に10〜50重量%であることができる。

0017

一実施例において、前記電気伝導性樹脂組成物がゴム成分1〜15重量部をさらに含むことができる。

0018

一実施例において、前記ゴム成分が、ブタジエンゴムイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンゴム、スチレン−イソプレンスチレンゴムアクリロニトリル−ブタジエンゴムスチレンブタジエンゴム、及びエチレン−プロピレンゴムからなる群から選択された一つ以上であることができる。

0019

一実施例において、前記熱可塑性高分子樹脂がポリスチレンをさらに含むことができる。

0020

一実施例において、前記ポリスチレンの含有量が、前記熱可塑性高分子樹脂の全体重量を基準に5〜20重量%であることができる。

0021

一実施例において、前記ポリスチレンの引張強度が400〜600kgf/cm2であることができる。

0022

一実施例において、前記ポリスチレンの屈曲強度が800〜1,000kgf/cm2であることができる。

0023

本発明の他の態様は、前記電気伝導性樹脂組成物を含む成型品を提供する。

0024

一実施例において、前記成型品の表面抵抗が104〜108Ω/sqであることができる。

0025

一実施例において、前記成型品の比重が1.0〜1.1であることができる。

発明の効果

0026

本発明の一態様による電気伝導性樹脂組成物は、直径、長さ、結晶性、形態が一定の範囲に調節された炭素ナノチューブ集合体とカーボンブラックとを含み、組成物の成形性、機械的物性だけでなく、電気伝導性を向上させることができる。

0027

また、前記電気伝導性樹脂組成物は、一定量のポリスチレンを含み、組成物の比重を低減し、流れ性を高めることによって、生産性を向上させることができる。

0028

本発明の効果は、前記した効果に限定されるものではなく、本発明の詳細な説明又は請求の範囲に記載された発明の構成から推論可能なすべての効果を含むものと理解されなければならない。

図面の簡単な説明

0029

図1は、本発明の実施例と比較例による電気伝導性樹脂組成物の比重と表面抵抗を測定した結果を図式化した図である。
図2は、本発明の実施例による成型品(テープリール)の復元特性視覚的に比較した結果を図式化した図である。

0030

以下では、添付の図面を参照して本発明を説明する。しかし、本発明は、種々の異なる形態で具現され得、したがって、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。また、図面において、本発明を明確に説明するために、説明と関係しない部分は省略し、明細書全体にわたって類似の部分に対しては類似の参照符号を付した。

0031

明細書全体において、任意の部分が他の部分と「連結」されていると記載する場合、これは、「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の部材を挟んで(介して)「間接的に連結」されている場合をも含む。また、任意の部分が或る構成要素を「含む」と記載する場合、これは、特に相反する記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに具備できることを意味する。

0032

本発明の一態様は、熱可塑性高分子樹脂100重量部と;平均外径が8〜50nmであり、平均内径が、前記平均外径の40%以上である複数の炭素ナノチューブからなる炭素ナノチューブ集合体0.5〜5重量部と;カーボンブラック5〜15重量部と;を含む電気伝導性樹脂組成物を提供する。

0033

前記熱可塑性高分子樹脂は、前記電気伝導性樹脂組成物の主剤部を構成する物質であって、平均粒径が1〜5μmの第1スチレン−ブタジエン共重合体を含むことができる。本明細書に使用された用語「スチレン−ブタジエン共重合体」は、通常のHIPS(High Impact Polystryene)を指称するものであって、ゴム強化スチレン系共重合体として解釈され得る。

0034

前記第1スチレン−ブタジエン共重合体の平均粒径は、1〜5μmであり、好ましくは2〜4μmであり、ゴム成分であるブタジエンの含有量は、共重合体の全体重量を基準に7.5〜9重量%であることができる。前記第1スチレン−ブタジエン共重合体は、平均粒径が相対的に大きく、必要に応じて、過量のミネラルオイル(約3〜5重量%)を添加し、混合物の形態で使用され得るので、高流動性を有することができる。なお、スチレン−ブタジエン共重合体の平均粒径は、公知の方法により測定することができ、例えば、電子顕微鏡を用いて、1000個の任意のスチレン−ブタジエン共重合体粒子について測定し、その平均を求めることにより測定される。

0035

また、前記熱可塑性高分子樹脂は、平均粒径が0.1〜1μmの第2スチレン−ブタジエン共重合体をさらに含むことができる。前記第2スチレン−ブタジエン共重合体のゴム成分であるブタジエンの含有量は、共重合体の全体重量を基準に7.5〜8.5重量%であることができる。前記第2スチレン−ブタジエン共重合体は、平均粒径が前記第1スチレン−ブタジエン共重合体に比べて相対的に小さく、必要に応じて、少量のミネラルオイル(約0.5〜3重量%)を添加し、混合物の形態で使用され得るので、高光沢、高衝撃特性を有することができる。

0036

前記第2スチレン−ブタジエン共重合体の含有量は、前記熱可塑性高分子樹脂の全体重量を基準に10〜50重量%であることが好ましく、20〜40重量%であるとより好ましい。前記第2スチレン−ブタジエン共重合体の含有量が10重量%以上であると、成型品の表面特性と機械的物性が向上し、50重量%以下であると、組成物の流動性が高くなって、成形性が向上しうる。

0037

また、前記熱可塑性高分子樹脂がポリスチレンをさらに含むことができる。本明細書に使用された用語「ポリスチレン」は、スチレンモノマー単独重合された重合体を指称する。すなわち、前記ポリスチレンは、スチレンモノマーの外に、ゴム成分を構成するモノマーを含まないので、前記熱可塑性高分子樹脂とその成型品に剛性復元力、及び耐熱性を付与できる。

0038

特に、前記熱可塑性高分子樹脂からなる成型品が一定の形態に成形された第1成型品を積層するか、又はこれを相互溶接して製造されたもの、例えば、テープリール(tape reel)である場合、テープを固定するサイド部の平行配置が持続的に維持されなければならない。前記サイド部の平行配置が維持されず、任意に変形され、不要な傾きが発生すると、ディスク(第1成型品)の積層不良又は溶接不良が発生し得るので、前記熱可塑性高分子樹脂に一定量の前記ポリスチレンをさらに混合し、前記テープリールに必要な剛性と復元力を付与できる。

0039

前記ポリスチレンの含有量は、前記熱可塑性高分子樹脂の全体重量を基準に5〜20重量%であることができる。前記ポリスチレンの含有量が5重量%以上であると、前記熱可塑性高分子樹脂とその成型品に必要な剛性と耐熱性を付与でき、20重量%以下であると、前記樹脂組成物のうちゴム成分の含有量が相対的に増加し、伸率、衝撃強度を向上できる。

0040

前記ポリスチレンの引張強度及び屈曲強度は、それぞれ、400〜600kgf/cm2、800〜1,000kgf/cm2であると好ましく、前記第1及び第2スチレン−ブタジエン共重合体に比べて相対的に大きいと好ましい。前記ポリスチレンの引張強度と屈曲強度が前記範囲を上記範囲内とすることにより、前記熱可塑性高分子樹脂とその成型品に必要な剛性と復元力とを付与することができる。なお、本明細書中、ポリスチレンの引張強度は、ASTMD638に準じて測定し、ポリスチレンの屈曲強度は、ASTM D790に準じて測定する。

0041

前記炭素ナノチューブは、電気伝導性が微弱な熱可塑性高分子樹脂に電気伝導性を付与するための物質であって、前記炭素ナノチューブが添加された樹脂組成物を成形して製造された製品の表面抵抗を減少させることによって、電気伝導性及びそれによる帯電防止特性を向上させることができる。

0042

具体的には、前記炭素ナノチューブ集合体が熱可塑性高分子樹脂と混合されると、個々の炭素ナノチューブが熱可塑性高分子樹脂内で分散し、相互に連結されることによって、連続的な3次元ネットワーク構造を形成でき、これにより、優れた電気伝導性を示すことができる。

0043

前記炭素ナノチューブを合成する方法は、電気放電法(Arc−discharge)、熱分解法(Pyrolysis)、レーザー蒸着法(Laser vaporization)、プラズマ化学気相蒸着法(Plasma chemical vapor deposition)、熱化学気相蒸着法(Thermal chemical vapor deposition)などがあるが、合成方法に制限されず、製造されたすべての炭素ナノチューブを使用できる。

0044

また、前記炭素ナノチューブは、壁の個数によって単一壁炭素(一層)ナノチューブ(Single wall carbon nanotube)、二重壁二層)炭素ナノチューブ(Double wall carbon nanotube)、多重壁多層)炭素ナノチューブ(Multi wall carbon nanotube)、切頂された円錐型円錐台型)のグラフェン(truncated graphene)が多数積層された中空管形態の炭素ナノ繊維(cup−stacked carbon nanofiber)、及びこれらのうち2以上の混合物からなる群から選択される一つであることができ、好ましくは、製造の容易性及び経済性に優れた多重壁(多層)炭素ナノチューブであることができるが、これに限定されるものではない。

0045

前記炭素ナノチューブは、平均外径が8〜50nmであり、平均内径が前記平均外径の40%以上であり、40〜90%であると好ましく、40%超90%以下であるとより好ましく、45〜80%であると特に好ましい。前記外径は、炭素ナノチューブの壁を構成するグラファイト層が含まれた炭素ナノチューブの横断面の直径を意味し、前記内径は、グラファイト層が除かれた中空横断面の直径(内空の直径)を意味する。なお、炭素数ナノチューブの平均外径、平均内径、また、後述する炭素ナノチューブ集合体の平均バンドル直径、平均バンドル長さは、公知の方法により測定することができ、例えば、電子顕微鏡を用いて、1000個の任意の炭素数ナノチューブまたは炭素数ナノチューブの集合体について測定し、その平均を求めることにより測定される。

0046

この際、前記炭素ナノチューブの単一ストランドの平均外径(炭素数ナノチューブ一本の平均外径)が8nm未満であるか、又は50nm超であると、これらが凝集されて形成された炭素ナノチューブ集合体の平均バンドル直径が後述する範囲に調節されないため、前記のような外径の範囲を有する炭素ナノチューブを使用することが好ましい。本明細書で使用される用語「バンドル(bundle)」は、複数の炭素ナノチューブが並設された状態(略平行な状態で集合している状態)か、又は絡み合った状態のバンドル(束)あるいはロープ形態を指称するもので、これとは異なって、複数の炭素ナノチューブが一定の形状を構成せずに存在する場合、「非バンドル形」と指称したりする。

0047

前記バンドル形態の炭素ナノチューブ集合体は、基本的に、複数の炭素ナノチューブ、好ましくは複数の多重壁(多層)炭素ナノチューブが相互凝集された形態で存在し得る。それぞれの炭素ナノチューブ及びその集合体は、直線型曲線型、又はこれらが混合された形態であることができる。

0048

また、前記炭素ナノチューブの単一ストランド、すなわち多重壁(多層)炭素ナノチューブの平均内径が前記平均外径の40%未満であると、炭素ナノチューブの壁(wall)の数が増加し、同一の投入量で電気伝導性が低下することがあるため、前記炭素ナノチューブの平均内径は前記平均外径の40%以上とする。

0049

前記炭素ナノチューブ集合体は、粉末状のものを機械的、物理的に打錠し、ペレット形態に加工したものであることができる。ペレット形態に加工された炭素ナノチューブ集合体は、作業中に粉末が飛散することを防止し、作業環境を改善できる。

0050

なお、前記炭素ナノチューブの構造を分析するための方法のなかでも、炭素ナノチューブの表面状態を分析するラマン分光法(Raman Spectroscopy)が有用に使用され得る。本明細書で使用された用語「ラマン分光法」は、レーザー光といった単色の励起光照射したとき、分子振動数分だけの差異を有する散乱光が発生する現象であるラマン効果(Raman effect)により分子の振動数を求める分光法を意味するものであって、このようなラマン分光法を通じて炭素ナノチューブの結晶性を数値化して測定し得る。

0051

前記炭素ナノチューブのラマンスペクトルのうち、波数1580±50cm−1領域に存在するピークGバンドと称し、これは、炭素ナノチューブのsp2結合を示すピークであって、構造的欠陥がない炭素結晶を示すものである。また、波数1360±50cm−1領域に存在するピークをDバンドと称し、これは、炭素ナノチューブのsp3結合を示すピークであって、構造的欠陥を含む炭素を示すものである。

0052

さらに、前記Gバンド及びDバンドのピーク値をそれぞれIG及びIDと称し、両者間の比率であるラマン分光強度比(IG/ID)を通じて炭素ナノチューブの結晶性を数値化して測定し得る。すなわち、ラマン分光強度比が高い値を示すほど、炭素ナノチューブの構造的欠陥が少ないことを意味するので、前記ラマン分光強度比が高い値を示す炭素ナノチューブを使用する場合、より優れた電気伝導性を達成できる。

0053

具体的に、前記炭素ナノチューブのラマン分光強度比(IG/ID)が1.0以上であることができる。前記炭素ナノチューブのIG/ID値が1.0以上とすると、含有される非晶質炭素が少量となり、炭素ナノチューブの結晶性が良好となり、これにより、熱可塑性高分子樹脂との混合時において、電気伝導性の向上効果がより高まる。

0054

また、炭素ナノチューブは、炭素含有量が高いほど、触媒のような不純物が少ないため、優れた電気伝導性を具現できるので、前記炭素ナノチューブの炭素純度が95%(重量%)以上であると好ましく、95〜98%(重量%)であるとより好ましく、95〜97%(重量%)であるとさらに好ましい。

0055

前記炭素ナノチューブの炭素純度が95%以上であると、炭素ナノチューブの構造的欠陥が抑制され、結晶性が向上することがあり、炭素ナノチューブが外部刺激により容易に切断、破壊されることを抑制できる。

0056

なお、前記のような単一ストランドの炭素ナノチューブがバンドル形態に凝集されて形成された炭素ナノチューブ集合体の平均バンドル直径は、好ましくは1〜10μmであり、より好ましくは1〜5μmであり、さらに好ましくは2〜4μmであり、特に好ましくは3.0〜4.0μmである。また、平均バンドル長さは、好ましくは10〜100μmであり、好ましくは20〜60μmであり、さらに好ましくは25〜55μmであり、特に好ましくは30〜55μmである。

0057

前記炭素ナノチューブ集合体の平均バンドル直径が1μm以上であるか、又は平均バンドル長さが100μm以下であると、分散性が向上し、前記電気伝導性樹脂組成物の電気伝導性が部分的に不均一になることを抑制することができる。また、平均バンドル直径が10μm以下あるか、又は平均バンドル長さが10μm以上であれば、ネットワーク構造が安定になり、電気伝導性が向上する。

0058

前記電気伝導性樹脂組成物中、前記炭素ナノチューブ集合体の含有量は、前記熱可塑性高分子樹脂100重量部を基準に0.5〜5重量部である。当該含有量は、前記熱可塑性高分子樹脂100重量部を基準に1〜3重量部であるとより好ましい。前記炭素ナノチューブ集合体の含量が0.5重量部未満であると、樹脂組成物に十分な電気伝導性を付与できず、5重量部超であると、樹脂組成物の成形性が低下することがある。

0059

前記カーボンブラックは、前記電気伝導性樹脂組成物に電気伝導性を付与すると同時に、前記熱可塑性高分子樹脂と結合し、前記電気伝導性樹脂組成物とその成型品の機械的物性を補強できる。

0060

前記電気伝導性樹脂組成物中、前記カーボンブラックの含有量は、前記熱可塑性高分子樹脂100重量部を基準に5〜15重量部である。当該含有量は、前記熱可塑性高分子樹脂100重量部を基準に8〜15重量部であるとより好ましい。前記カーボンブラックの含有量が5重量部未満であると、前述した効果を具現しにくく、15重量部超であると、成型品の機械的物性が低下し、摩耗時に炭素粉じん(carbon dust)に起因して成型品の表面に汚染が発生し得、樹脂組成物の比重が増加し、成型品の生産性が低下することがある。

0061

前記電気伝導性樹脂組成物がゴム成分1〜15重量部をさらに含むことができる。前記ゴム成分は、前記熱可塑性高分子樹脂の硬質特性補完し、前記電気伝導性樹脂組成物とその成型品の伸率、衝撃強度を向上させることができる。

0062

前記ゴム成分は、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、及びエチレン−プロピレンゴムからなる群から選択された一つ以上であることができ、好ましくは、スチレン−ブタジエン−スチレンゴムであることができるが、これに限定されるものではない。

0063

このように、前記電気伝導性樹脂組成物の熱可塑性樹脂組成物(第1及び第2スチレン−ブタジエン共重合体、ポリスチレン)、ゴム成分は、それぞれ異なる性質と機能を有するが、これらが相互有機的に結合された場合、前記電気伝導性樹脂組成物の成形性と機械的物性を同時に向上させる相乗効果が得られる。

0064

特に、前記電気伝導性樹脂組成物の場合、剛性の高いポリスチレンを一定量含むにもかかわらず、溶融指数と伸率、引張強度が通常のHIPS(High Impact Polystryene)である前記第1及び第2スチレン−ブタジエン共重合体と類似しているため、柔軟であり、成形性に優れている。

0065

また、前記電気伝導性樹脂組成物は、電気伝導性を付与するためにカーボンブラックのみを使用した場合に比べて、樹脂組成物の比重を1.0〜1.1の範囲に低減でき、同一の条件で成型品を製造する場合、成型品を軽量化でき、生産性を向上させることができる。なお、上記比重は、例えば、ASTMD792に準じて測定することができる。

0066

なお、前記電気伝導性樹脂組成物を用いて製造された成型品(前記電気伝導性樹脂組成物を含む成型品)の表面抵抗は、104〜108Ω/sqであることができる。なお、成形品の表面抵抗は、例えば、ASTMD991に準じて測定でき、一般的な表面抵抗測定装置を用いることにより測定できる。前記成型品の表面抵抗が前記範囲を有する場合、半導体トレー、伝導性塗料、透明電極、電子回路、放熱部品、面状発熱体、テープリール、電磁波遮蔽材など多様な分野に適用され得る。特に、前記電気伝導性樹脂組成物は、成形性、機械的物性とともに、一定水準以上の剛性と軽量化が要求される、厚さが薄い成型品、例えば、テープリールのサイド部に適用されるとき、その効果を最大化できる。

0067

以下、本発明の実施例について詳しく説明する。

0068

実施例及び比較例
下記表1に記載された組成比によってミキサーで10分間配合し、二軸押出器を利用して押出した後、射出機を利用して物性測定のための試験片を製造した。

0069

0070

使用された熱可塑性高分子樹脂とその他の原料物質の物性は、次の通りである。

0071

0072

R:スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)ゴム
NT1:平均外径と平均内径がそれぞれ16.4nm、8.0nmであり、ラマン分光強度比が1.25であり、炭素純度が96.5%である複数の多重壁(多層)炭素ナノチューブ(MWCNT)が凝集され、平均バンドル直径が3.4μm、及び平均バンドル長さが50μmであるバンドル型MWCNT粉末を打錠し、ペレット型に加工したもの
CNT2:平均外径と平均内径がそれぞれ12.9nm、5.1nmであり、ラマン分光強度比が0.8であり、炭素純度が95%である複数の多重壁炭素(多層)ナノチューブ(MWCNT)が凝集され、平均バンドル直径が2.8μm、及び平均バンドル長さが26μmであるバンドル型MWCNT粉末を打錠し、ペレット型に加工したもの
CB:カーボンブラック(CCK7067、コロンビアケミカルコリア社)。

0073

実験例:電気伝導性樹脂組成物に対する物性測定
前記実施例及び比較例により製造されたそれぞれの試験片に対する機械的、物理的特性を測定し、その結果を下記表3と図1図2に示した。

0074

0075

前記表2及び表3を参照すると、実施例1〜6は、比較例1〜2に比べて、機械的物性、表面抵抗、及び比重について、バランスよく向上している。特に、実施例6の場合、引張強度、伸率、溶融指数が、原料物質中の一つであるP1(HIPS)と同等であり、柔軟性、強度、成形性、及び成型品の外観特性に優れていることが分かる。また、実施例1〜6及び比較例1の比重を比較すると、実施例1〜6の比重が相対的に低い。よって、成型品を軽量化すると同時に、生産性を向上させることができる。

0076

なお、実施例1〜6及び比較例2の表面抵抗を比較すると、比較例2の場合、9.2〜12Ω/sq(log)である一方で、実施例1〜6の場合、約4.6〜9Ω/sq(log)と低くなっている。したがって、本発明によれば、電気伝導性樹脂組成物又はその成型品、例えば、テープリールに必要な電気伝導性とそれによる帯電防止特性を充分に付与できる。

0077

図1は、本発明の実施例及び比較例による電気伝導性樹脂組成物の比重と表面抵抗とを測定した結果を図式化した図である。図1を参照すると、比較例1は、実施例6と類似の表面抵抗を有するが、それに比べて比重が約5.5%高く、生産性が低いものと予想される。また、比較例2は、実施例6と類似の比重を有するが、表面抵抗が電気伝導性樹脂組成物に要求される範囲を脱して、成型品、例えば、テープリールに要求される電気伝導性を付与できない。

0078

すなわち、実施例6は、表面抵抗が4.6〜5.5Ω/sq(log)であって、成型品に十分な電気伝導性を付与でき、比重が約1.09であって、比較例に比べて低いため、同一の条件で成型品を射出するとき、生産量を増やすことができ、成型品を軽量化できる。

0079

図2は、実施例5と実施例6による成型品(テープリール)の復元特性を視覚的に比較した結果を図式化した図である。図2(a)を参照すると、実施例5の組成物で製造されたテープリールは、サイド部200の復元力が弱くて、中心部100を基準にしたサイド部200の両端の幅w1、w2が異なっているが、図2(b)を参照すると、実施例6の組成物で製造されたテープリールは、中心部100を基準にしたサイド部200の両端の幅w1、w2が同一に維持された。実施例5のように、サイド部200の両端の幅w1、w2が異なっている場合、テープリールの製造時、積層不良が発生し得る。

0080

このように、前記電気伝導性樹脂組成物が所定量のポリスチレンを含むと、比重と表面抵抗間のトレードオフ(tradeoff)を解消すると同時に、テープリールのサイド部200に適切な復元力を付与し、積層不良を防止し、成型品に対する信頼性を向上させることができる。

0081

前述した本発明の説明は、例示のためのものであって、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須な特徴を変更することなく、他の具体的な形態に容易に変形が可能であることを理解できる。

0082

したがって、以上で記述した実施例は、すべての側面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。例えば、単一型に説明されている各構成要素は、分散して実施されてもよく、同様に、分散したものと説明されている構成要素も、結合された形態で実施されてもよい。

実施例

0083

本発明の範囲は、後述する特許請求の範囲によって示され、請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導出されるすべての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されなければならない。

0084

100:中心部
200:サイド部。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ