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技術 成形用組成物、樹脂成形体、及び樹脂成形体を製造する方法

出願人 日立化成株式会社
発明者 横山耕祐竹内一雅
出願日 2016年3月31日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-071344
公開日 2017年10月5日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-179216
状態 特許登録済
技術分野 グラフト、ブロック重合体 ポリウレタン,ポリ尿素 重合方法(一般) 付加系(共)重合体、後処理、化学変成
主要キーワード ステンレス金型 エチルヘキシルアクリレートコポリマー 多官能ラジカル重合性モノマー ビニルホルメート 形状回復 エチルカルビノール ポリジメチルシロキサン鎖 形状回復性
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重要な関連分野

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課題

加熱による形状回復性に優れた形状記憶性を有する樹脂成形体を安定して得ることのできる成形用組成物の提供。

解決手段

式(I)で表されるラジカル重合性モノマー単官能ラジカル重合性モノマーを含む、反応性モノマーと、直鎖状又は分岐状の第二の重合体と、増粘作用を有する、前記第二の重合体とは異なる第三の重合体と、を含有する、成形用組成物。(X、R1及びR2は2価の有機基;R3及びR4はH又はメチル基

概要

背景

近年、加熱による形状回復性に優れた形状記憶性を有する樹脂成形体報告されている(例えば、下記特許文献1参照)。

概要

加熱による形状回復性に優れた形状記憶性を有する樹脂成形体を安定して得ることのできる成形用組成物の提供。式(I)で表されるラジカル重合性モノマー単官能ラジカル重合性モノマーを含む、反応性モノマーと、直鎖状又は分岐状の第二の重合体と、増粘作用を有する、前記第二の重合体とは異なる第三の重合体と、を含有する、成形用組成物。(X、R1及びR2は2価の有機基;R3及びR4はH又はメチル基)なし

目的

本発明の一側面の目的は、加熱による形状回復性に優れた形状記憶性を有する樹脂成形体を安定して得ることのできる成形用組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

式(I):で表され、X、R1及びR2がそれぞれ独立に2価の有機基で、R3及びR4がそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である、ラジカル重合性化合物、及び単官能ラジカル重合性モノマーを含む反応性モノマーと、直鎖状又は分岐状の第二の重合体と、増粘作用を有する、前記第二の重合体とは異なる第三の重合体と、を含有する、成形用組成物

請求項2

前記第二の重合体が、ポリオキシアルキレン鎖を含む重合体である、請求項1に記載の成形用組成物。

請求項3

前記第二の重合体が、2以上の線状鎖と、前記線状鎖の末端同士を連結する連結基と、を含む重合体であり、前記連結基が、環状基を含む有機基又は分岐状の有機基である、請求項1に記載の成形用組成物。

請求項4

前記線状鎖がポリオキシアルキレン鎖である、請求項3に記載の成形用組成物。

請求項5

前記単官能ラジカル重合性モノマーが、置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル基を有するアルキルメタアクリレートを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の成形用組成物。

請求項6

前記単官能ラジカル重合性モノマーが、アクリロニトリルを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の成形用組成物。

請求項7

前記式(I)中のXが、下記式(10):で表され、Yが置換基を有していてもよい環状基で、Z1及びZ2がそれぞれ独立に炭素原子酸素原子窒素原子及び硫黄原子から選ばれる原子を含む官能基で、i及びjがそれぞれ独立に0〜2の整数で、*が結合手を表す、基である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の成形用組成物。

請求項8

前記第二の重合体の重量平均分子量が5000以上である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の成形用組成物。

請求項9

式(I):で表され、X、R1及びR2がそれぞれ独立に2価の有機基で、R3及びR4がそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である、ラジカル重合性化合物、及び単官能ラジカル重合性モノマーを含む反応性モノマーを、モノマー単位として含む第一の重合体と、直鎖状又は分岐状の第二の重合体と、増粘作用を有する、第二の重合体とは異なる第三の重合体と、を含有する、樹脂成形体

請求項10

第一の重合体、直鎖状又は分岐状の第二の重合体、及び増粘作用を有する、第二の重合体とは異なる第三の重合体を含む、樹脂成形体を製造する方法であって、式(I):で表され、X、R1及びR2がそれぞれ独立に2価の有機基で、R3及びR4がそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である、ラジカル重合性化合物、及び単官能ラジカル重合性モノマーを含む反応性モノマーと、前記第二の重合体と、前記第三の重合体とを含む成形用組成物中で、前記反応性モノマーの重合により前記第一の重合体を生成させる工程を備える、方法。

技術分野

0001

本発明は、成形用組成物樹脂成形体、及び樹脂成形体を製造する方法に関する。

背景技術

0002

近年、加熱による形状回復性に優れた形状記憶性を有する樹脂成形体が報告されている(例えば、下記特許文献1参照)。

先行技術

0003

特開平7−292040号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、樹脂成形体を成形するための従来の成形用組成物は粘度が低く、取り扱い性に劣るという問題点がある。加えて、成形用組成物の取り扱い性に劣ると、形状記憶性等の特性を有する樹脂成形体を安定して得ることができないため、歩留まりが低く、工業化に適さないという課題があった。

0005

本発明の一側面の目的は、加熱による形状回復性に優れた形状記憶性を有する樹脂成形体を安定して得ることのできる成形用組成物を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

本発明の一側面は、式(I):

0007

で表され、X、R1及びR2がそれぞれ独立に2価の有機基で、R3及びR4がそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である、ラジカル重合性化合物、及び単官能ラジカル重合性モノマーを含む反応性モノマーと、直鎖状又は分岐状の第二の重合体と、増粘作用を有する、第二の重合体とは異なる第三の重合体と、を含有する成形用組成物に関する。

0008

本発明の別の側面は、式(I)のラジカル重合性化合物、及び単官能ラジカル重合性モノマーを、モノマー単位として含む第一の重合体と、直鎖状又は分岐状の第二の重合体と、増粘作用を有する、第二の重合体とは異なる第三の重合体と、を含有する樹脂成形体に関する。

0009

本発明の更に別の側面は、第一の重合体、第二の重合体及び第三の重合体を含む樹脂成形体を製造する方法に関する。この方法は、式(I)のラジカル重合性化合物、及び単官能ラジカル重合性モノマーを含む反応性モノマーと、第二の重合体と、第三の重合体とを含む成形用組成物中で、反応性モノマーの重合により第一の重合体を生成させる工程を備える。

発明の効果

0010

本発明の一側面によれば、加熱による形状回復性に優れた形状記憶性を有する樹脂成形体を安定して得ることのできる成形用組成物が提供される。

0011

本発明の別の側面によれば、加熱による形状回復性に優れた形状記憶性を有する樹脂成形体、及びその製造方法が提供される。本発明の樹脂成形体は、その形状を問わず、優れた形状記憶性を有する。また、本発明の成形用組成物は取り扱い性に優れるため、本発明の樹脂成形体を再現性よく作製することができる。

0012

以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。

0013

一実施形態に係る成形用組成物は、式(I):

0014

で表されるラジカル重合性化合物、及び単官能ラジカル重合性モノマーを含む反応性モノマーと、直鎖状又は分岐状の第二の重合体と、増粘作用を有する、第二の重合体とは異なる第三の重合体と、を含有する。式(I)中、X、R1及びR2がそれぞれ独立に2価の有機基で、R3及びR4がそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である。成形用組成物中で反応性モノマーが重合することで、それら反応性モノマーに由来するモノマー単位から構成される第一の重合体が生成する。これにより、反応生成物硬化して、樹脂成形品硬化体)を形成する。第一の重合体は、通常、第二の重合体と共有結合によって結合することなく、第二の重合体及び第三の重合体とは別の重合体として成形体中に形成される。

0015

第一の重合体は、式(I)の化合物に由来する、下記式(II)で表される環状のモノマー単位を含み得る。ただし、第一の重合体は、必ずしも式(II)のモノマー単位を含んでいなくてもよい。

0016

0017

式(I)及び(II)中のXは、例えば、下記式(10):




で表される基であってもよい。式(10)中、Yは置換基を有していてもよい環状基で、Z1及びZ2はそれぞれ独立に炭素原子酸素原子窒素原子、及び硫黄原子から選ばれる原子を含む官能基で、i及びjはそれぞれ独立に0〜2の整数である。*は結合手を表す(これは他の式でも同様である)。Xが式(10)の基であると、式(II)の環状のモノマー単位が特に形成され易いと考えられる。環状基Yに対するZ1及びZ2の配置が、シス位であってもよいし、トランス位であってもよい。Z1及びZ2は、−O−、−OC(=O)−、−S−、−SC(=O)−、−OC(=S)−、−NR10−(R10は水素原子又はアルキル基)、又は−ONH−で表される基であってもよい。

0018

Yは、炭素数2〜10の環状基であってもよいし、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選ばれるヘテロ原子を含んでいてもよい。この環状基Yは、例えば、脂環基環状エーテル基環状アミン基、環状チオエーテル基環状エステル基、環状アミド基環状チオエステル基、芳香族炭化水素基複素芳香族炭化水素基、又はこれらの組み合わせであり得る。環状エーテル基は、単糖又は多糖が有する環状基であってもよい。Yの具体例としては、特に限定されないが、下記式(11)、(12)、(13)、(14)又は(15)で表される環状基が挙げられる。Yは、式(11)の基(特に、1,2−シクロヘキサンジイル基)であってもよい。

0019

0020

式(I)中のXは、上記式(10)中、Yが1,2−シクロヘキサンジイル基、Z1及びZ2が−O−で表される基、i及びjが0である、下記式(40):




で表される基であってもよい。

0021

式(I)及び(II)中のR1及びR2は、互いに同一でも異なっていてもよく、下記式(20)で表される基であってもよい。

0022

0023

式(20)中、R6は炭素数1〜8の炭化水素基アルキレン基等)であり、式(I)又は(II)中の窒素原子に結合する。Z3は−O−、又は−NR10−(R10は水素原子又はアルキル基)で表される基である。R1及びR2が式(20)の基であると、式(II)の環状のモノマー単位が特に形成され易いと考えられる。R6の炭素数は、2以上であってもよいし、6以下、又は4以下であってもよい。

0024

式(I)のラジカル重合性化合物の一つの具体例は、下記式(Ia)で表される化合物である。ここでのY、Z1、Z2、i及びjは式(10)と同様に定義される。

0025

0026

式(Ia)の化合物としては、例えば、下記式(I−1)、(I−2)、(I−3)、(I−4)、(I−5)、(I−6)、(I−7)、又は(I−8)で表される化合物が挙げられる。

0027

0028

0029

0030

以上例示した化合物を、単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0031

成形用組成物における式(I)のラジカル重合性化合物の割合は、反応性モノマーの全体量を基準として、0.01モル%以上、0.1モル%以上、又は0.5モル%以上であってもよく、10モル%以下、5モル%以下、又は1モル%以下であってもよい。式(I)のラジカル重合性化合物の割合がこれら範囲内にあると、伸び、強度などの機械特性に優れた硬化体を得られるという点で更に有利な効果が得られる。

0032

式(I)の化合物は、当業者には理解されるように、通常入手可能な原料出発物質として用いて、通常の合成方法によって合成することができる。例えば、環状ジオール化合物又は環状ジアミン化合物と、(メタアクリロイル基及びイソシアネート基を有する化合物との反応により、式(I)の化合物を合成することができる。

0033

成形用組成物中の反応性モノマーは、単官能ラジカル重合性モノマーとして、アルキル(メタ)アクリレート、及び/又はアクリロニトリルを含んでいてもよい。

0034

アルキル(メタ)アクリレートは、置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート((メタ)アクリル酸と置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキルアルコールとのエステル)であってもよい。炭素数1〜16のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが有し得る置換基は、酸素原子及び/又は窒素原子を含んでいてもよい。

0035

反応性モノマーが炭素数1〜16のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを含んでいることにより、硬化体の弾性率及びガラス転移温度(Tg)を制御できるという効果が得られる。

0036

成形用組成物における、置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル(メタ)アクリレートの割合は、反応性モノマーの全体量を基準として、10モル%以上、15モル%以上、又は20モル%以上であってもよく、95モル%以下、90モル%以下、又は85モル%以下であってもよい。置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル(メタ)アクリレートの割合がこれら範囲内にあると、伸び、強度などの機械特性に優れた硬化体を得られるという点で更に有利な効果が得られる。

0037

少ない炭素数のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを用いることで、硬化後の樹脂成形体の弾性率が高くなり、形状記憶性が発現し易い傾向がある。係る観点から、反応性モノマーが、単官能ラジカル重合性モノマーとして、置換基を有していてもよい炭素数10以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを含んでいてもよい。成形用組成物における、置換基を有していてもよい炭素数10以下のアルキル(メタ)アクリレートの割合は、反応性モノマーの全体量を基準として、8モル%以上、10モル%以上、又は15モル%以上であってもよく、55モル%以下、45モル%以下、又は25モル%以下であってもよい。置換基を有していてもよい炭素数10以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの割合がこれら範囲内にあると、ある程度高い弾性率を有し、形状記憶性を有する樹脂成形体が形成され易いという点で更に有利な効果が得られる。同様の観点から、反応性モノマーは、置換基を有していてもよい炭素数8以下のアルキル基を有する(メタ)アクリレートを含んでいてもよく、その割合は上記数値範囲であってもよい。

0038

置換基を有していてもよい炭素数1〜16のアルキル(メタ)アクリレートの例としては、エチルアクリレートエチルメタクリレートn−ブチルアクリレートn−ブチルメタクリレートイソブチルアクリレートイソブチルメタクリレートヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルメタクリレート、2−メトキシエチルアクリレートMEA)、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、及びグリシジルメタクリレートが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0039

反応性モノマーがアクリロニトリルを含んでいることにより、ある程度高い弾性率を有し、形状記憶性を有する樹脂成形体が形成され易い傾向がある。アクリロニトリルと、炭素数1〜16(又は1〜10)のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとの組み合わせは、高い弾性率の樹脂成形体を得るために特に有利である。成形用組成物における、アクリロニトリルの割合は、反応性モノマーの全体量を基準として、40モル%以上、50モル%以上、又は70モル%以上であってもよく、90モル%以下、85モル%以下、又は80モル%以下であってもよい。アクリロニトリルの割合がこれらの範囲内にあると、形状回復が速いという点で更に有利な効果が得られる。

0040

反応性モノマーは、単官能ラジカル重合性モノマーとして、ビニルエーテルスチレン及びスチレン誘導体から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含んでいてもよい。ビニルエーテルの例としては、ビニルブチルエーテル、ビニルオクチエーテル、ビニル−2−クロロエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルドデシルエーテル、ビニルクタデシルエーテル、ビニルフェニルエーテル、及びビニルクレシルエーテルが挙げられる。スチレン誘導体の例としては、アルキルスチレンアルコキシスチレン(α−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン等)、及びm−クロロスチレンが挙げられる。

0041

反応性モノマーは、その他の単官能ラジカル重合性モノマー及び/又は多官能ラジカル重合性モノマーを含んでいてもよい。その他の単官能ラジカル重合性モノマーの例としては、ビニルフェノールN−ビニルカルバゾール、2−ビニル−5−エチルピリジン酢酸イソプロペニル、ビニルイソシアネート、ビニルイソブチルスルフィド、2−クロロ−3−ヒドロキシプロペンビニルステアレート、p−ビニルベンジルエチルカルビノールビニルフェニルスルフィド、アリルアクリレート、α−クロロエチルアクリレート、酢酸アリル、2、2、6、6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、N、N−ジエチルビニルカルバメート、ビニルイソプロペニルケトン、N−ビニルカプロラクトンビニルホルメート、p−ビニルベンジルメチルカルビノールビニルエチルスルフィド、ビニルフェロセン、ビニルジクロロアセテート、N−ビニルスクシンイミドアリルアルコールノルボルナジエンジアリルメラミン、ビニルクロロアセテート、N−ビニルピロリドン、ビニルメチルスルフィド、N−ビニルオキサゾリドン、ビニルメチルスルホキシド、N−ビニル−N’−エチル尿素、及びアセナフタレンが挙げられる。

0042

以上例示した各種の反応性モノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0043

成形用組成物は、直鎖状又は分岐状の第二の重合体を含有する。第二の重合体は、2以上の線状鎖と、それらの末端同士を連結する連結基と、を含む重合体であってもよい。この重合体は、例えば下記式(B)で表される分子鎖を含む。式(B)中、R20は線状鎖を構成するモノマー単位であり、n1、n2及びn3はそれぞれ独立に1以上の整数であり、Lは連結基である。同一分子中の複数のR20及びLは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。

0044

0045

モノマー単位R20から構成される線状鎖は、ポリエーテルポリエステルポリオレフィンポリオルガノシロキサン、又はこれらの組み合わせから誘導される分子鎖であってもよい。それぞれの線状鎖は、ポリマーであってもよいし、オリゴマーであってもよい。

0046

ポリエーテルから誘導される線状鎖の例としては、ポリオキシエチレン鎖ポリオキシプロピレン鎖ポリオキシブチレン鎖及びこれらの組み合わせのようなポリオキシアルキレン鎖が挙げられる。ポリアルキレングリコールのようなポリエーテルからポリオキシエチレン鎖が誘導される。ポリオレフィンから誘導される線状鎖の例としては、ポリエチレン鎖ポリプロピレン鎖ポリイソブチレン鎖及びこれらの組み合わせが挙げられる。ポリエステルから誘導される線状鎖としては、ポリεカプロラクトン鎖が挙げられる。ポリオルガノシロキサンから誘導される線状鎖としては、ポリジメチルシロキサン鎖が挙げられる。第二の重合体は、これらを単独で、又はこれらから選ばれる2種以上の組み合わせを含むことができる。

0047

第二の重合体を構成する線状の分子鎖のそれぞれの数平均分子量は、特に制限されないが、例えば1000以上、3000以上、又は5000以上であってもよく、80000以下、50000以下、又は20000以下であってもよい。本明細書において、数平均分子量は、特に別に定義されない限り、ゲル浸透クロマトグラフィーによって求められる、標準ポリスチレン換算値を意味する。

0048

連結基Lは、環状基を含む有機基、又は分岐状の有機基である。連結基Lは、例えば、下記式(30)で表される2価の基であってもよい。

0049

0050

R30は、環状基、2以上の環状基を含みそれらが直接若しくはアルキレン基を介して結合している基、又は、炭素原子を含み、酸素原子、窒素原子、硫黄原子及びケイ素原子から選ばれるヘテロ原子を含んでいてもよい分岐状の有機基を示す。Z5及びZ6は、R30と線状鎖とを結合する2価の基であり、例えば、−NHC(=O)−、−NHC(=O)O−、−O−、−OC(=O)−、−S−、−SC(=O)−、−OC(=S)−、又は−NR10−(R10は水素原子又はアルキル基)で表される基である。本明細書において、線状鎖の末端の原子(線状鎖を構成するモノマーに由来する原子)は、通常、Z5又はZ6構成する原子とは解釈しない。線状鎖の末端の原子が、モノマーに由来する原子であるか否かが明確でない場合、その原子は、線状鎖、又は連結基のうちいずれに含まれると解釈してもよい。

0051

連結基Lが含む環状基は、窒素原子及び硫黄原子から選ばれるヘテロ原子を含んでいてもよい。連結基Lが含む環状基は、例えば、脂環基、環状エーテル基、環状アミン基、環状チオエーテル基、環状エステル基、環状アミド基、環状チオエステル基、芳香族炭化水素基、複素芳香族炭化水素基、又はこれらの組み合わせであり得る。連結基Lが含む環状基の具体例としては、1,4−シクロヘキサンジイル基、1,2−シクロヘキサンジイル基、1,3−シクロヘキサンジイル基、1,4−ベンゼンジイル基、1,3−ベンゼンジイル基、1,2−ベンゼンジイル基、及び3,4−フランジイル基が挙げられる。

0052

連結基Lが含む分岐状の有機基(例えば式(30)中のR30)の例としては、リジントリイル基メチルシラントリイル基、及び1,3,5−シクロヘキサントリイル基が挙げられる。

0053

式(30)で表される連結基Lは、下記式(31)で表される基であってもよい。式(31)中のR31は、単結合、又はアルキレン基を示す。R31は炭素数1〜3のアルキレン基であってもよい。Z5及びZ6の定義は式(30)と同様である。

0054

0055

第二の重合体の重量平均分子量は、特に制限されないが、例えば5000以上、7000以上、又は9000以上であってもよく、100000以下、80000以下、又は60000以下であってもよい。本明細書において、重量平均分子量は、特に別に定義されない限り、ゲル浸透クロマトグラフィーによって求められる、標準ポリスチレン換算値を意味する。第二の重合体の重量平均分子量がこれらの数値範囲内にあることで、第二の重合体の他の成分との良好な相溶性、及び樹脂成形体の良好な諸特性が得られ易い傾向がある。

0056

第二の重合体は、当業者には理解されるように、通常入手可能な原料を出発物質として用いて、通常の合成方法によって得ることができる。例えば、反応性末端基水酸基等)を有するポリアルキレングリコール、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリオルガノシロキサン、又はこれらの組み合わせを含む混合物と、反応性の官能基(イソシアネート基等)及び環状基若しくは分岐状の基を有する化合物との反応により、第二の重合体を合成することができる。合成される第二の重合体は、イソシアネート基の三量化等の副反応に基づく分岐構造を含んでいてもよい。

0057

成形用組成物は、増粘作用を有する、前記第二の重合体とは異なる第三の重合体を含有する。本明細書において、「増粘作用」とは、前記反応性モノマー及び前記第二の重合体を含有する成形用組成物の粘度を増加させる作用を意味する。第三の重合体は、成形用組成物の粘度を増加させる重合体であれば特に制限はなく、任意のモノマー単位を有する重合体を使用することができる。第三の重合体は、ホモポリマーコポリマーのいずれであってもよく、官能基を含んでいてもよい。

0058

第三の重合体は、前記反応性モノマーとして成形用組成物に含まれる単官能ラジカル重合性モノマーと同一のモノマーに由来するモノマー単位を含んでいてもよい。これにより、他の成分との相溶性に優れ、樹脂成形体の諸特性に対する影響も軽微なものとなる。また、単官能ラジカル重合性モノマーとして2種以上のモノマーを用いる場合、第三の重合体として当該2種以上のモノマーと同種のモノマーからなるコポリマーを用いることができる。その際、第三の重合体における各モノマーの割合は、反応性ポリマーに含まれる各単官能ラジカル重合性モノマーの割合と同一でも異なっていてもよい。

0059

第三の重合体を構成するモノマー単位が単官能ラジカル重合性モノマーと同一である場合、第三の重合体としては、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、ビニルエーテル、スチレン、及びスチレン誘導体からなる群より選択される、1)1種のモノマーからなるホモポリマー、2)2種以上のモノマーからなるコポリマー(例、アクリロニトリルとアルキル(メタ)アクリレートとのコポリマー)が挙げられる。また、反応性モノマーがアルキル(メタ)アクリレート、及び/又はアクリロニトリルを含む場合、第三の重合体は、反応性モノマーとして成形用組成物に含まれるアルキル(メタ)アクリレートと同一のアルキル(メタ)アクリレートに由来するモノマー単位、及び/又はアクリロニトリルに由来するモノマー単位を含んでいてもよい。

0060

第三の重合体の重量平均分子量は、10000以上、50000以上、100000以上であってもよく、2000000以下、1500000以下、1000000以下であってもよい。第三の重合体の重量平均分子量が10000以上であると、十分な増粘効果が得られ易く、2000000以下であると、他の成分との良好な相溶性が得られ易い傾向がある。

0061

成形用組成物における第三の重合体の割合は、反応性モノマーの全体量を基準として、5質量%以上、10質量%以上、15質量%以上であってもよく、70質量%以下、50%質量以下、40質量%以下であってもよい。第三の重合体の割合が反応性モノマーの全体量に対して、5質量%以上であると、十分な増粘効果が得られ易く、70質量%以下であると、形状記憶性等、樹脂成形体の良好な諸特性が得られ易い傾向がある。

0062

第三の重合体は、当業者には理解されるように、通常入手可能な原料を出発物質として用いて、通常の合成方法によって得ることができる。例えば、アルキル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、ビニルエーテル、スチレン、及びスチレン誘導体からなる群より選択される、1種のモノマー、又は2種以上のモノマーの重合反応により、第三の重合体を合成することができる。また、単官能ラジカル重合性モノマーを含む反応性モノマーを部分重合させることで、第三の重合体及び反応性モノマーの混合物として得ることもできる。

0063

成形用組成物は、反応性モノマーの重合のための重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤は、熱ラジカル重合開始剤光ラジカル重合開始剤、又はこれらの組み合わせであり得る。重合開始剤の含有量は、通常の範囲で適宜調整されるが、例えば、成形用組成物の質量を基準として0.01〜5質量%であってもよい。

0064

熱ラジカル重合開始剤としては、ケトンパーオキサイドパーオキシケタールジアルキルパーオキサイドジアシルパーオキサイドパーオキシエステルパーオキシジカーボネートハイドロパーオキサイド等の有機過酸化物過硫酸ナトリウム過硫酸カリウム過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルAIBN)、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル(ADVN)、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリック酸等のアゾ化合物ナトリウムエトキシド、tert−ブチルリチウム等のアルキル金属、1−メトキシ−1−(トリメチルシロキシ)−2−メチル−1−プロペン等のケイ素化合物等を挙げることができる。

0065

熱ラジカル重合開始剤と、触媒とを組み合わせてもよい。この触媒としては、金属塩、及び、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の第3級アミン化合物のような還元性を有する化合物が挙げられる。

0066

光ラジカル重合開始剤としては、ベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1,2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパノン−1、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(Irgacure 651(日本チバガイギー株式会社製))等の芳香族ケトンアルキルアントラキノン等のキノン化合物ベンゾインアルキルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、アルキルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(2−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−(9,9’−アクリジニルヘプタン等のアクリジン誘導体が挙げられる。光重合開始剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。

0067

成形用組成物は、溶剤を含んでいてもよいし、実質的に無溶剤であってもよい。成形用組成物が実質的に無溶剤である場合、溶剤の含有量は、例えば、成形用組成物の質量を基準として1質量%以下であってもよい。硬化前の成形用組成物がフィルム状であってもよい。

0068

成形用組成物は、必要に応じて、光発色剤、熱発色防止剤可塑剤顔料充填剤消泡剤難燃剤、安定剤、密着性付与剤レベリング剤剥離促進剤酸化防止剤香料イメージング剤熱架橋剤等を含有していてもよい。これらは、1種又は2種以上を組み合わせることができる。成形用組成物がその他の成分を含有する場合、それらの含有量は、成形用組成物の全質量に対して、10質量%以下であってもよい。

0069

成形用組成物の粘度は、特に限定されないが、E型粘度計を用いて25℃で測定した場合に、0.3Pa・s以上、又は1.0Pa・s以上であってもよく、20Pa・s以下、又は5Pa・s以下であってもよい。成形用組成物の粘度が0.3Pa・s以上であると、成形時の取り扱い性に優れ、安定した成形体形成の点で特に優れた効果が得られ、20Pa・s以下であると、樹脂成形体の諸特性、形状等が安定する点で特に優れた効果が得られる。

0070

樹脂成形体は、成形用組成物中で、反応性モノマーのラジカル重合により第一の重合体を生成させる工程を備える方法により、製造することができる。反応性モノマーのラジカル重合は、加熱、又は紫外線等の活性光線照射により開始させることができる。

0071

樹脂成形体(硬化体)の形状、及び大きさは特に制限されず、例えば所定の型に充填された成形用組成物を硬化させることで、任意の形状の樹脂成形体を得ることができる。樹脂成形体は、例えば、繊維状、棒状、円柱状、筒状、平板状、円板状、螺旋状、球状、又はリング状であってもよい。硬化後の成形体をさらに機械加工等の種々の方法により加工してもよい。

0072

重合反応の温度は、特に制限されないが、成形用組成物が溶剤を含む場合、その沸点以下であることが好ましい。重合反応は、窒素ガスヘリウムガスアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行なうことが好ましい。これにより、酸素による重合阻害が抑制され、良好な品質の成形体を安定して得ることができる。

0073

式(I)のラジカル重合性化合物を含む反応性モノマーが重合すると、式(II)の環状のモノマー単位が形成されると考えられる。第一の重合体の存在下で反応性モノマーが重合すると、式(II)の環状のモノマー単位の少なくとも一部において、環状部分を第二の重合体が貫通している構造が形成され得る。下記式(III)は、第一の重合体(A)が有する式(II)のモノマー単位の環状部分を、第二の重合体(B)が貫通している構造を模式的に示す。式(III)中のR5は、式(I)のラジカル重合性化合物以外の反応性モノマーに由来するモノマー単位である。式(III)のような構造が形成されることで、第一の重合体と第二の重合体とで、三次元共重合体のような架橋ネットワーク構造が形成される。このネットワーク構造においては、環状部分を貫通する第二の重合体の運動の自由度が比較的高く保たれると考えられる。このような構造は、当業者に環動構造と称されることがあり、これが、樹脂成形体の形状記憶性等の特異な特性の発現に寄与していると本発明者らは推察している。環動構造が形成されていることを直接的に確認することは技術的に容易でないが、例えば、樹脂成形体の引張試験によって得られる応力歪み曲線が、いわゆるJ字型曲線であることから、環動構造の形成が示唆される。ただし、樹脂成形体は、このような環動構造を必ずしも含んでいなくてもよい。

0074

0075

式(III)の例では、第二の重合体(B)は、複数のポリオキシエチレン鎖と、それらの末端同士を連結する連結基Lとを有している。連結基Lがポリオキシエチレン鎖と比較して嵩高いことから、ポリロタキサンのように、第二の重合体が式(II)のモノマー単位の環状部分を貫通している状態が維持され易い。第二の重合体を、環状のモノマー単位の大きさ、包接能力などのバランス、ポリロタキサンの特性に基づいて適宜選択することができる。

0076

第一の重合が生成し、硬化した樹脂成形体は、形状記憶性を有していても有していなくてもよいが、反応性モノマーの種類等を適切に選択することで、形状記憶性を有する樹脂成形体を得ることができる。本明細書において、「形状記憶性」は、室温(例えば25℃)において外力によって樹脂成形体を変形させたときに、樹脂成形体が、変形後の形状を室温においては保持し、無荷重下で高温に加熱されたときに元の形状に戻る性質を意味する。ただし、加熱により樹脂成形体が完全に元の形状と同一の形状を回復しなくてもよい。形状回復のための加熱の温度は、例えば70℃である。

0077

以下、実施例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。

0078

1.合成
合成例1:trans−1,2−ビス(2−アクリロイルオキシエチルカルバモイルオキシ)シクロヘキサン(BACH、式(I)で表されるラジカル重合性化合物)の合成
100mL二口ナスフラスコにtrans−1,2−シクロヘキサンジオール(2.32g、20.0mmol)を加え、フラスコ内を窒素置換した。そこに乾燥したジクロロメタン(40mL)、及びジラウリン酸ジブチル錫(11.8μL、0.10mol%:0.020mmol)を入れた。フラスコ中の反応液に2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(5.93g、42.0mmol)のジクロロメタン(4mL)溶液滴下ロートから滴下し、反応液を30℃で24時間撹拌して、反応を進行させた。反応終了後、反応液にジエチルエーテルを加えて飽和食塩水洗浄した。有機層無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒減圧留去した。残渣をアセトニトリルに溶解させ、得られた溶液をヘキサンで3回洗浄した。溶媒を減圧留去し、残渣をジエチルエーテル及びヘキサンの混合溶媒からの再結晶によって精製して、BACHの白色結晶を得た。収量は、5.1gであり、収率は、64質量%であった。

0079

0080

合成例2:PEG−PPGオリゴマー(第二の重合体)の合成
20mLナスフラスコポリエチレングリコール(PEG1500、750mg、0.500mmol、数平均分子量1500)、ポリプロピレングリコール(PPG4000、2000mg、0.500mmol、数平均分子量4000)を加えてからフラスコ内を窒素置換し、内容物を115℃で融解させた。融解液に4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(262mg、1.00mmol)を加えて、窒素雰囲気下、115℃で24時間撹拌して、PEG−PPGオリゴマー(ポリオキシエチレン鎖及びポリオキシプロプレン鎖を含む第二の重合体)を得た。

0081

PEG−PPGオリゴマーのGPCクロマトグラムを、10mMの臭化リチウムを含むDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)を溶離液として用いて、流速1mL/分の条件で得た。得られたクロマトグラムから、PEG−PPGオリゴマーの数平均分子量及び重量平均分子量をポリスチレン換算値として求めた。PEG−PPGオリゴマーの重量平均分子量(Mw)は9300で、PEG−PPGオリゴマーの重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)は1.65であった。

0082

合成例3:アクリロニトリル/2−エチルヘキシルアクリレートコポリマー(AN/EHAコポリマー、第三の重合体)の合成
冷却管を備えた300mLセパラブルフラスコにアクリロニトリル(26g、480mmol)、2−エチルヘキシルアクリレート(44g、240mmol)、酢酸エチル(30g)、及び2,2−アゾビスイソブチロニトリル(0.07g)を加えた。得られた溶液を機械攪拌しながら、セパラブルフラスコ内に窒素を200mL/分で30分間吹き込んだ後、70℃で3時間加熱した。加熱及び窒素の吹き込みを停止した後、酢酸エチルを加えた。得られた溶液をメタノール再沈殿し、得られた沈殿物真空乾燥機を用いて40℃、2時間の条件で乾燥することで、AN/EHAコポリマー(第三の重合体)を得た。

0083

2.成形用組成物及び樹脂成形体
(実施例1、2)
合成例1のBACH、合成例2のPEG−PPGオリゴマー、合成例3のAN/EHAコポリマー、アクリロニトリル、2−エチルヘキシルアクリレート及びイルガキュア651を表1に示す質量比で混合し、配合液(成形用組成物)を調製した。

0084

得られた配合液をPETフィルム上に70mm四方程度になるように塗布し、そこにPETフィルムを被せた。PETフィルムの上から、室温(25℃、以下同様)でUV(紫外線)を30分照射することで配合液を光硬化して、フィルム状の成形体を得た。

0085

(比較例1)
合成例3のAN/EHAコポリマーを用いないこと以外は、実施例1、2と同様にして配合液を調製した。

0086

得られた配合液を長さ×幅×深さが70mm×70mm×0.5mmのステンレス金型流し込み、そこにポリエチレンテレフタレート製透明シートを被せた。透明シートの上から、室温でUV(紫外線)を30分照射することで配合液を光硬化して、フィルム状の成形体を得た。

0087

3.評価
粘度測定
得られた配合液の粘度を、E型粘度計を用いて25℃で測定した。

0088

膜厚のばらつき
得られたフィルム状の成形体の中心付近を50mm四方の大きさに切り取り、中心と四隅の5箇所の膜厚をマイクロメーターで測定した。5箇所での膜厚の差が10%以内であった場合を「良」、10%を超えた場合を「不良」と判定した。

0089

形状記憶性
得られたフィルム状の成形体を2回折たたみ、その状態で折り目ガラス管押さえた。折りたたまれた形状が実質的に元に戻らないことを確認した。変形後の形状を保持した場合を「良」、保持しなかった場合を「不良」と判定した。

0090

その後、変形させた成形体を70℃の水に浸漬し、浸漬直後から10秒以内に初期の形状に戻ることを目視により確認した。成形体が初期の形状を回復した場合を「良」、回復しなかった場合を「不良」と判定した。

0091

実施例

0092

実施例1、2の成形用組成物は、粘度が2〜2.7Pa・sの範囲であり、粘度が0.1Pa・sである比較例1の成形用組成物と比較して、取り扱い性に優れていた。また、実施例1、2の樹脂成形体は、比較例1の樹脂成形体と比較して膜厚のばらつきが小さかった。また、実施例1、2の樹脂成形体は、良好な形状記憶性を有していた。この結果から、本発明によれば、取り扱い性に優れた成形用組成物が得られること、及び、加熱による形状回復性に優れた形状記憶性を有する樹脂成形体が再現性よく得られることが確認された。

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