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技術 三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体及びその製造方法

出願人 東ソー株式会社公益財団法人相模中央化学研究所
発明者 浅野祥生多田賢一
出願日 2016年3月30日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-067427
公開日 2017年10月5日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-178833
状態 特許登録済
技術分野 第4族元素を含む化合物及びその製造
主要キーワード 計算密度 電気的物性 ハロゲン化ハフニウム コーティング用材料 ハフニウム錯体 フランシウム 末端メチル基 ハードコート材
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この項目の情報は公開日時点(2017年10月5日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

湿式法により酸化ハフニウム膜を作製するための材料として有用なハフニウム錯体を提供する。

解決手段

化学式(1)

化1

(式中、tBuはtert−ブチル基を表す。)で示される三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体

概要

背景

金属酸化物の膜は、その組成結晶構造の違いにより、比誘電率電気抵抗などの多様な電気的物性屈折率光透過性などの光学的物性を示すことから、半導体素子光学素子などのデバイス用材料や、コーティング用材料として注目されている。中でも酸化ハフニウム膜絶縁性と高い誘電率を持つことから、電界効果トランジスタゲート絶縁膜などの用途で有用である。

金属酸化物の膜を作製する手法としては、大別すると乾式法湿式法の二つが挙げられる。乾式法は大型の真空装置など特殊な製造設備を要するが、湿式法は簡易な製造設備だけで実施出来る点でコストメリットがある。現在、湿式法により金属酸化物膜を作製するための様々な方法が検討されており、例えば、ゾルゲル法有機金属塗布分解法(Metal Organic Deposition;MOD法)などが知られている。これらの湿式法により金属酸化物膜を作製するための材料として、例えば、特許文献1及び2には、オキソ−アルコキソ錯体有機溶媒とを含有する製膜用材料が記載されている。しかしながら、本発明のハフニウムオキソ−アルコキソ錯体については記載がない。

非特許文献1〜3には、三核、四核、六核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体が記載されているが、いずれの錯体も本発明の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体とは異なり、また、該錯体を用いた金属酸化物膜の作製に関する記述もない。

概要

湿式法により酸化ハフニウム膜を作製するための材料として有用なハフニウム錯体を提供する。化学式(1)(式中、tBuはtert−ブチル基を表す。)で示される三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体。

目的

本発明の課題である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

化学式(1)(式中、tBuはtert−ブチル基を表す。)で示される三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体

請求項2

ハロゲン化ハフニウムと、一般式(2)MOtBu(2)(式中、Mはアルカリ金属原子を表す。tBuはtert−ブチル基を表す。)で示される金属アルコキシドとを有機溶媒中で反応させることを特徴とする、化学式(1)(式中、tBuはtert−ブチル基を表す。)で示される三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体の製造方法。

請求項3

四ハロゲン化ハフニウムが四塩化ハフニウムである請求項2に記載の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、酸化ハフニウム膜を作製するための材料として有用な三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体に関する。

背景技術

0002

金属酸化物の膜は、その組成結晶構造の違いにより、比誘電率電気抵抗などの多様な電気的物性屈折率光透過性などの光学的物性を示すことから、半導体素子光学素子などのデバイス用材料や、コーティング用材料として注目されている。中でも酸化ハフニウム膜は絶縁性と高い誘電率を持つことから、電界効果トランジスタゲート絶縁膜などの用途で有用である。

0003

金属酸化物の膜を作製する手法としては、大別すると乾式法湿式法の二つが挙げられる。乾式法は大型の真空装置など特殊な製造設備を要するが、湿式法は簡易な製造設備だけで実施出来る点でコストメリットがある。現在、湿式法により金属酸化物膜を作製するための様々な方法が検討されており、例えば、ゾルゲル法有機金属塗布分解法(Metal Organic Deposition;MOD法)などが知られている。これらの湿式法により金属酸化物膜を作製するための材料として、例えば、特許文献1及び2には、オキソ−アルコキソ錯体と有機溶媒とを含有する製膜用材料が記載されている。しかしながら、本発明のハフニウムオキソ−アルコキソ錯体については記載がない。

0004

非特許文献1〜3には、三核、四核、六核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体が記載されているが、いずれの錯体も本発明の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体とは異なり、また、該錯体を用いた金属酸化物膜の作製に関する記述もない。

0005

国際特許公開2013/035672A1号
国際特許公開2014/104358A1号

先行技術

0006

Polyhedron、第18号、941ページ(1999年)
Inorganic Chemistry、第49巻、10798ページ(2010年)
Inorganic Chemistry、第51巻、12075ページ(2012年)

発明が解決しようとする課題

0007

湿式法によって酸化ハフニウム膜を作製するための材料として有用なハフニウム錯体を開発することが本発明の課題である。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、化学式(1)で示される三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体が、湿式法によって酸化ハフニウム膜を作製するための材料として使用できることを見いだし、本発明を完成するに至った。

0009

すなわち本発明は、化学式(1)

0010

0011

で示される三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体に関する。なお本明細書中ではtBuはtert−ブチル基を表す。

0012

また、本発明は、四ハロゲン化ハフニウムと、一般式(2)
MOtBu (2)
(式中、Mはアルカリ金属原子を表す。)で示される金属アルコキシドとを有機溶媒中で反応させることを特徴とする、化学式(1)

0013

0014

で示される三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体の製造方法に関する。

0015

以下に本発明をさらに詳細に説明する。

0016

まず本発明の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体(1)の製造方法について説明する。本発明の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体(1)は下記の製造方法1に従って製造することが出来る。

0017

本発明の製造方法1は四ハロゲン化ハフニウムと、金属アルコキシド(2)とを有機溶媒中で反応させることにより、本発明の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体(1)を製造する方法である。
製造方法1

0018

0019

(式中、Mはアルカリ金属原子を表す。)
本発明の製造方法1において用いることが出来る四ハロゲン化ハフニウムとしては、四塩化ハフニウム、四臭化ハフニウム及び四ヨウ化ハフニウムを例示することが出来、収率が良い点で四塩化ハフニウムが好ましい。

0020

次に本発明の製造方法1において用いられる金属アルコキシド(2)について説明する。一般式(2)の中でMで表されるアルカリ金属原子としては、リチウムナトリウムカリウムルビジウム及びセシウムを例示することが出来る。入手が容易な点で、リチウム、ナトリウム又はカリウムが好ましい。

0021

具体的な金属アルコキシド(2)としてはtert−ブチルオキシリチウム、tert−ブチルオキシナトリウム、tert−ブチルオキシカリウム、tert−ブチルオキシルビジウム、tert−ブチルオキシセシウム及びtert−ブチルオキシフランシウムが挙げられ、その中でもtert−ブチルオキシリチウム、tert−ブチルオキシナトリウム又はtert−ブチルオキシカリウムが好ましい。

0022

本発明の製造方法1における四ハロゲン化ハフニウムと金属アルコキシド(2)のモル比について説明する。四ハロゲン化ハフニウム1モル当たり好ましくは3モル以上7モル以下、さらに好ましくは4モル以上6モル以下の金属アルコキシド(2)を用いることにより、収率よく本発明の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体(1)を製造することができる。

0023

本発明の製造方法1では、反応温度には特に制限は無く、当業者遷移金属錯体を合成する際に通常用いる温度範囲から適宜選択された温度で実施することによって収率良く本発明の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体(1)を製造することができる。具体的には−20℃から120℃の範囲が好ましく、0℃から50℃の範囲が更に好ましい。なお、四ハロゲン化ハフニウムと金属アルコキシド(2)を混合する際には、急な発熱を抑えるためにドライアイスなどを用いてあらかじめ冷却した条件下で両者を混合し、反応温度まで昇温しても良い。

0024

本発明の製造方法1において、反応時間については特に制限は無く、好ましくは30分から48時間の範囲の中から、更に好ましくは1時間から24時間の範囲の中から適宜選択することによって、収率よく本発明の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体(1)を製造することができる。

0025

本発明の製造方法1は有機溶媒中で実施することが必須であり、用いることが出来る有機溶媒としては反応を阻害しないものであれば特に制限は無い。有機溶媒の中でもエーテルが本発明の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体(1)の収率が良い点で好ましく、エーテルとして具体的には、ジエチルエーテルジイソプロピルエーテルジブチルエーテルシクロペンチルメチルエーテルシクロペンチルエチルエーテルエチレングリコールジメチルエーテルエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1,3−プロパンジオールジメチルエーテル、1,2−ブタンジオールジメチルエーテル、1,3−ブタンジオールジメチルエーテル、1,4−ブタンジオールジメチルエーテル、2,3−ブタンジオールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、テトラヒドロフランなどを例示することができ、これらのうち一種類を単独で用いても良く、二種類以上を任意の比率で混合して用いても良い。また、該エーテルに他の有機溶媒、具体的にはヘキサンヘプタントルエンキシレンなどの炭化水素を任意の比率で混合して用いてもよい。本発明の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体(1)の収率が良い点で、テトラヒドロフラン、又はテトラヒドロフランとヘキサンの混合溶媒を用いることが好ましい。製造方法1において有機溶媒の使用量には特に制限はなく、適宜選択された量の有機溶媒を用いることにより収率良く本発明の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体(1)を製造することが出来る。

0026

製造方法1によって製造した本発明の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体(1)は、必要に応じてろ過、抽出、沈殿結晶化などの一般的な精製方法を適宜用いることにより精製することが出来る。

発明の効果

0027

本発明の三核ハフニウムオキソ−アルコキソ錯体(1)は、例えばヘキサン、トルエンなどの炭化水素や2−メトキシエタノール2−エトキシエタノールなどのエーテルアルコール酢酸エチル酢酸プロピル酢酸イソプロピル酢酸ブチルなどの酢酸エステルなど各種溶媒易溶であるため、例えば該酸化ハフニウム膜を高誘電率膜又は絶縁膜として用いた半導体デバイス、及び、該酸化ハフニウム膜を反射防止膜ハードコート材ガラスの傷補修材ガスバリア材として用いた光学製品等に用いる酸化ハフニウム膜を湿式法によって作製するための材料として有用である。

図面の簡単な説明

0028

実施例1で得られた結晶の単結晶X線構造解析の結果の分子構造を示す図である。なお、図中では、tert−ブチルオキシ基の末端メチル基びすべての水素原子の図示は省略している。

0029

以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお全ての反応操作アルゴンガス雰囲気下で実施した。

0030

実施例−1
ブチルリチウムヘキサン溶液(2.65M)20mLにTHF10mL及びtert−ブチルアルコール3.84g(51.8mmol)を加え、室温で1時間撹拌し、tert−ブチルオキシリチウム溶液を調製した。四塩化ハフニウム(HfCl4)4.24g(13.2mmol)、ヘキサン10mL及びTHF20mLを混合した懸濁液を−78℃に冷却し、これに該tert−ブチルオキシリチウム溶液を加えた後、室温に昇温し16時間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣にヘキサン30mLを加え可溶分を抽出した。該抽出液から溶媒を減圧留去することにより、白色固体としてHf3(μ3−O)(μ3−OtBu)(μ−OtBu)2(μ−OH)(OtBu)64.25gを得た(収率78%)。
(1H NMR)(400MHz,C6D6)
δ3.13(s,1H),1.87(s,9H),1.69(s,18H),1.54(s,9H),1.51(s,9H),1.49(s,18H),1.47(s,18H)。
(13C NMR)(100MHz,C6D6)
δ76.6,76.5,76.3,76.0,75.2,74.9,33.3,33.24,33.19,33.13,32.9,32.6。
(単結晶X線構造解析)
実施例−1で得た白色固体のトルエン溶液封入した容器中にアセトニトリル蒸気拡散させることで、無色のブロック状結晶を得た。該結晶の分子構造および結晶構造を単結晶X線構造解析装置(Rigakuイメージングプレート単結晶自動X線構造解析装置R−AXIS RAPID II)を用いて解析し、その分子構造及び結晶構造を決定した。解析結果のORTEP(Oak Ridge Thermal Ellipsoid Program)図を図1に示す。構造解析精密化における最終のR値は0.103であった。最終のRw値は0.110であった。なお、図1中では、tert−ブチルオキシ基の末端メチル基及びすべての水素原子の図示を省略している。

0031

組成式:C36H82O11Hf3
結晶系:単斜晶
空間群:P21(#4)
Z:2
計算密度:1.776 g/cm3
格子定数:a=10.80Å、b=20.52Å、c=11.28Å、α=γ=90°、β=100.77°

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