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技術 水性殺菌組成物

出願人 大日本除蟲菊株式会社
発明者 小野寺裕之福田泰伸菅本和志中山幸治
出願日 2016年3月29日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2016-065999
公開日 2017年10月5日 (4年1ヶ月経過) 公開番号 2017-178816
状態 特許登録済
技術分野 農薬・動植物の保存
主要キーワード 逆浸透膜水 キッチン周り 化膿菌 水性殺菌 スプレータイプ 即効的 タイル目地 水系製剤
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月5日)のものです。
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課題

殺菌成分であるチモールおよびカルバクロールの水に対する配合量を抑えて匂いを低減しつつ、十分な殺菌効力も維持可能な水性殺菌組成物を提供する。

解決手段

チモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上と、フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、を水に溶解させて成り、チモールおよびカルバクロールを合わせた配合量が0.01質量%以上0.04質量%以下である水性殺菌組成物。

概要

背景

近年、従来問題視されてきた病原菌に代わり、生活環境に一般的に見られる細菌の変種が問題となっている。例えばMRSAは、通常、人の傷口等に普通に見られる化膿菌である黄色ブドウ球菌が高度の薬剤耐性を獲得したものであり、大腸菌0157は、人の腸内に普通に見られる大腸菌の変種であり、赤痢菌様の毒素を産生する。

このような細菌を除菌、殺菌するために、殺菌成分としてエタノールを配合したスプレータイプ殺菌剤が広く用いられている。しかし、エタノールは引火性を有するため、キッチン周り等の火を使う場所での使用には注意が必要であった。また、エタノールを含む殺菌剤を樹脂製部材に塗布した際に塗装ワックスの剥がれが発生するおそれもあり、エタノールの匂いが苦手な人やエタノールで手が荒れる人には使用し難いという問題点もあった。さらに、キッチン周りには食品食器等が存在するため、それらに付着しても健康に影響のない安全性の高い殺菌剤が要望されていた。

そこで、食品添加物として使用され、安全性の高い香料成分を殺菌成分として配合した殺菌剤が種々提案されている。例えば、特許文献1には、殺菌活性を有する香料成分と、pHを調整するための有機酸としてクエン酸サリチル酸を配合した消毒用組成物が開示されており、香料成分としてチモールを配合することが記載されている。また、特許文献2には、香料成分とフマル酸またはフマル酸エステルまたは乳酸エステルとを含有する抗菌性香料組成物が開示されている。

概要

殺菌成分であるチモールおよびカルバクロールの水に対する配合量を抑えて匂いを低減しつつ、十分な殺菌効力も維持可能な水性殺菌組成物を提供する。チモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上と、フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、を水に溶解させて成り、チモールおよびカルバクロールを合わせた配合量が0.01質量%以上0.04質量%以下である水性殺菌組成物。なし

目的

本発明は、上記問題点に鑑み、殺菌成分であるチモールおよびカルバクロールの水に対する配合量を抑えて匂いを低減しつつ、十分な殺菌効力も維持可能な水性殺菌組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

チモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上と、フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、を水に溶解させて成り、前記チモールおよびカルバクロールを合わせた配合量が0.01質量%以上0.04質量%以下であることを特徴とする水性殺菌組成物

請求項2

カルバクロールと、フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、を水に溶解させて成り、前記カルバクロールの配合量が0.01質量%以上0.04質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の水性殺菌組成物。

請求項3

前記フマル酸およびフィチン酸を合わせた配合量が0.005質量%以上1質量%以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水性殺菌組成物。

請求項4

前記チモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上と、前記フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、エタノールを含まない溶剤と、で構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の水性殺菌組成物。

請求項5

前記チモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上と、前記フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、水のみからなる溶剤と、で構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の水性殺菌組成物。

技術分野

0001

本発明は、殺菌活性を有する香料水溶液中に配合して成る水性殺菌組成物に関する。

背景技術

0002

近年、従来問題視されてきた病原菌に代わり、生活環境に一般的に見られる細菌の変種が問題となっている。例えばMRSAは、通常、人の傷口等に普通に見られる化膿菌である黄色ブドウ球菌が高度の薬剤耐性を獲得したものであり、大腸菌0157は、人の腸内に普通に見られる大腸菌の変種であり、赤痢菌様の毒素を産生する。

0003

このような細菌を除菌、殺菌するために、殺菌成分としてエタノールを配合したスプレータイプ殺菌剤が広く用いられている。しかし、エタノールは引火性を有するため、キッチン周り等の火を使う場所での使用には注意が必要であった。また、エタノールを含む殺菌剤を樹脂製部材に塗布した際に塗装ワックスの剥がれが発生するおそれもあり、エタノールの匂いが苦手な人やエタノールで手が荒れる人には使用し難いという問題点もあった。さらに、キッチン周りには食品食器等が存在するため、それらに付着しても健康に影響のない安全性の高い殺菌剤が要望されていた。

0004

そこで、食品添加物として使用され、安全性の高い香料成分を殺菌成分として配合した殺菌剤が種々提案されている。例えば、特許文献1には、殺菌活性を有する香料成分と、pHを調整するための有機酸としてクエン酸サリチル酸を配合した消毒用組成物が開示されており、香料成分としてチモールを配合することが記載されている。また、特許文献2には、香料成分とフマル酸またはフマル酸エステルまたは乳酸エステルとを含有する抗菌性香料組成物が開示されている。

先行技術

0005

特表2002−511391号公報
特表2002−528566号公報

発明が解決しようとする課題

0006

ところで、香料成分は一般に水に対して難溶または不溶であるため、水系製剤に配合するためには溶剤界面活性剤を多量に配合する必要がある。しかし、溶剤を多量に配合した場合、上述したように樹脂製部材の表面に塗布された塗装やワックス等を剥がしたり、殺菌剤自体が引火し易くなったりするという問題点があった。一方、界面活性剤を多量に配合した場合、殺菌剤を拭き取った後に界面活性剤が残存し易くなるため、拭き跡が残ったり二度拭きの必要性が生じたりする等の不具合があった。

0007

殺菌活性を有する香料成分の中で、チモールおよびカルバクロールは水に少量溶解するため、水系製剤への配合が可能である。しかしながら、チモールおよびカルバクロールには特有の匂いがあり、配合量が多くなると匂いにより使用感が悪くなり、匂いを低減するために配合量を減少させると殺菌効果が弱くなるという問題点があった。

0008

本発明は、上記問題点に鑑み、殺菌成分であるチモールおよびカルバクロールの水に対する配合量を抑えて匂いを低減しつつ、十分な殺菌効力も維持可能な水性殺菌組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するために本発明は、チモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上と、フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、を水に溶解させて成り、前記チモールおよびカルバクロールを合わせた配合量が0.01質量%以上0.04質量%以下である水性殺菌組成物である。

0010

また本発明は、上記構成の水性殺菌組成物において、カルバクロールと、フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、を水に溶解させて成り、前記カルバクロールの配合量が0.01質量%以上0.04質量%以下であることを特徴としている。

0011

また本発明は、上記構成の水性殺菌組成物において、前記フマル酸およびフィチン酸を合わせた配合量が0.005質量%以上1質量%以下であることを特徴としている。

0012

また本発明は、上記構成の水性殺菌組成物において、前記チモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上と、前記フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、エタノールを含まない溶剤と、で構成されることを特徴としている。

0013

また本発明は、上記構成の水性殺菌組成物において、前記チモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上と、前記フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、水のみから成る溶剤と、で構成されることを特徴としている。

発明の効果

0014

本発明の第1の構成によれば、チモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上を0.01質量%以上0.04質量%と、フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、を水に溶解させることにより、チモールおよびカルバクロールに特有の匂いを抑制しつつ、殺菌効果も維持することができ、高い殺菌力と安全性、使用性とを兼ね備えた水性殺菌組成物を簡単に且つ低コストで製造可能となる。

0015

また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の水性殺菌組成物において、カルバクロールと、フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、を水に溶解させ、カルバクロールの配合量を0.01質量%以上0.04質量%以下とすることにより、殺菌成分としてチモールに比べて匂いの弱いカルバクロールを用いてより使用性に優れた水性殺菌組成物とすることができる。

0016

また、本発明の第3の構成によれば、上記第1又は第2の構成の水性殺菌組成物において、フマル酸およびフィチン酸を合わせた配合量を0.005質量%以上1質量%以下とすることにより、フマル酸およびフィチン酸の配合量をチモールおよびカルバクロールの殺菌効力を向上させるために必要十分な配合量とすることができる。

0017

また、本発明の第4の構成によれば、上記第1乃至第3のいずれかの構成の水性殺菌組成物において、チモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上と、フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、エタノールを含まない溶剤と、で構成される水性殺菌組成物とすることにより、エタノールの匂いが苦手な人や、エタノールで手が荒れる等、エタノールに対するアレルギーを持つ人も使用することができ、樹脂製部材に塗布した際のストレスクラッキングやワックス等の剥がれも抑制できる水性殺菌組成物となる。

0018

また、本発明の第5の構成によれば、上記第1乃至第3のいずれかの構成の水性殺菌組成物において、チモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上と、フマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、水のみからなる溶剤と、で構成される水性殺菌組成物とすることにより、有機溶剤を含まない、より安全性の高い水性殺菌組成物となる。

0019

以下、本発明の水性殺菌組成物について詳細に説明する。本発明の水性殺菌組成物は、殺菌成分としてチモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上と、チモールおよびカルバクロールの殺菌効力増強剤としてフマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上と、を水に混合して水溶液としたものである。

0020

チモールは、下記の化学式(1)で表される2−イソプロピル−5−メチルフェノールであり、水に対する溶解度が20℃で0.1g/100mLと比較的大きい香料成分である。

0021

カルバクロールは、下記の化学式(2)で表される2−メチル−5−イソプロピルフェノールであり、水酸基の位置が異なるチモールの構造異性体である。カルバクロールは水に対する溶解度がチモールとほぼ同等であり、チモールと同等の殺菌活性を示し、チモールに比べて匂いが弱いことから本発明の水性殺菌組成物に配合する殺菌成分として好ましい。チモールおよびカルバクロールはそれぞれ単独で配合しても良いし、所定の配合比で混合して配合しても良い。

0022

本発明の水性殺菌組成物におけるチモールおよびカルバクロールの配合量が多すぎるとチモールおよびカルバクロールに特有の匂いが強くなり使用感が悪くなる。また、チモールおよびカルバクロールの配合量が少なすぎると十分な殺菌効果が得られない。そこで、匂いによる使用感の低下を抑えつつ十分な殺菌効果を維持するために、チモールおよびカルバクロールを合わせた配合量を0.01質量%以上0.04質量%以下の範囲とする必要がある。

0023

本発明の水性殺菌組成物に配合されるフマル酸およびフィチン酸は、チモールおよびカルバクロールの殺菌効力を向上させる殺菌効力増強剤として用いられる。従来、ある種の有機酸が香料成分の殺菌効力を高めることは知られていたが、フマル酸およびフィチン酸がチモールおよびカルバクロールの殺菌効力を顕著に高めることは、本発明者らによって初めて発見された知見である。フマルおよびフィチン酸はそれぞれ単独で配合しても良いし、所定の配合比で混合して配合しても良い。

0024

本発明の水性殺菌組成物におけるフマル酸およびフィチン酸の配合量は、特に限定されないものの、配合量が少なすぎる場合は、チモールおよびカルバクロールの殺菌効果が十分に増強されない可能性がある。一方、配合量が多すぎてもチモールおよびカルバクロールの殺菌効果の向上が見られない。フマル酸およびフィチン酸を合わせた配合量は水性殺菌組成物全体に対して0.005質量%以上1質量%以下の範囲とすることが好ましく、後述の実施例において示すように、フマル酸およびフィチン酸を合わせた配合量を水性殺菌組成物全体に対して0.01質量%以上0.5質量%以下の範囲とすることがより好ましい。

0025

本発明の水性殺菌組成物には、目的に応じて界面活性剤を配合することができる。界面活性剤には泡を発生する性質泡立ち性)があり、泡立ち性に優れた界面活性剤を使用することで、本発明の水性殺菌組成物をトリガースプレー等で壁面にスプレーしたときの液ダレを抑制するとともに塗布領域も視認しやすくなる。

0026

本発明の水性殺菌組成物に配合される界面活性剤の種類は特に限定されるものではなく、アニオン界面活性剤カチオン界面活性剤ノニオン界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。本発明の水系防カビ剤中における界面活性剤の配合量は、特に限定されないものの、0.1重量%以上10重量%以下であることが好ましい。

0027

アニオン界面活性剤の例としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム脂肪酸アルカリ金属塩石鹸)やスルホン酸塩、あるいはリン酸塩等が挙げられる。

0028

カチオン界面活性剤の例としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド塩化ベンザルコニウム等の第4級アンモニウム塩が挙げられる。

0030

両性界面活性剤の例としては、ベタイン型界面活性剤が挙げられる。具体的には、ラウリル−N,N−ジメチル酢酸ベタインラウリルアミドプロピル−N,N−ジメチル酢酸ベタイン、ヤシアルキルアミドプロピル−N,N−ジメチルヒドロキシプロピルスルホベタイン等が挙げられる。

0031

本発明の液状殺菌組成物は、水系タイプであり、溶媒としては主に水が用いられる。水としては、イオン交換水逆浸透膜水等の精製水や、通常の水道水工業用水海洋深層水等が挙げられる。また必要に応じて、エタノール以外の引火の危険性の低い各種グリコールグリコールエーテル等の溶剤を用いることができる。エタノールの引火点密閉状態で約13℃であるため、密閉状態での引火点が20℃以上の溶剤を用いることが好ましい。

0032

更に、本発明の液状殺菌組成物には、その他の成分として、必要に応じて、無機抗菌剤有機抗菌剤防藻剤防錆剤キレート剤、香料、消臭成分等を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することにより、抗菌効果防藻効果防錆効果洗浄効果芳香性、消臭性等を付与するようにしてもよい。

0033

こうして得られた本発明の水性殺菌組成物を、キッチン浴室の排水口タイル目地等、細菌やカビの発生しやすい箇所に塗布あるいはスプレーすることで、細菌やカビを除菌し、その後の発生を防ぐことができる。そして、本発明の水性殺菌組成物は、エタノールを配合しないことから引火の危険もなく、安全に、かつ簡単に施用できるので極めて実用性が高いものである。また、エタノールを含まないため、エタノールの匂いが苦手な人や、エタノールで手が荒れる人、アレルギーの人も使用することができ、樹脂製部材に塗布した際の塗装やワックスの剥がれも抑制できる。

0034

また、本発明の水性殺菌組成物は、殺菌成分としてチモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上と、殺菌効力増強剤としてフマル酸およびフィチン酸から選ばれた1種以上とを水に配合するだけの、非常に単純な組成である。そして、チモール、カルバクロール、フマル酸およびフィチン酸は、いずれも食品添加物として用いられる安全性の高い化合物である。そのため、製造が簡便なうえ、多くの殺菌剤で問題となる皮膚への刺激性も小さく、安全性が極めて高いものである。

0035

なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。以下、実施例により本発明の効果について更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制約されるものではない。

0036

[試験液の調製]
(A)殺菌成分として、チモール(和光純薬工業社製)およびカルバクロール(和光純薬工業社製)から選ばれた1種以上、(B)殺菌効力増強剤として、フマル酸(和光純薬工業社製)およびフィチン酸(和光純薬工業社製)を表1に示す配合割合(質量%)で配合し、精製水を加えて100重量%として試験液(本発明1〜11)を得た。

0037

(A)殺菌成分として、チモールおよびカルバクロールから選ばれた1種以上、(B)殺菌効力増強剤として、クエン酸、酢酸乳酸リン酸、フマル酸およびフィチン酸を表2に示す配合割合(質量%)で配合し、精製水を加えて100重量%として試験液(比較例1〜13)を得た。また、チモールおよびカルバクロール、クエン酸、酢酸、乳酸、リン酸、フマル酸およびフィチン酸をそれぞれ表3に示す配合割合(質量%)で配合し、精製水を加えて100重量%として試験液(比較例14〜21)を得た。

0038

除菌効果確認試験(Staphylococcus aureus)]
本発明、比較例の試験液990μLに、黄色ブドウ球菌(S.aureus)の培養液10μLを接種してよく攪拌した後、混合液をSCDL培地で100倍希釈した。接種から希釈までの時間は5分間とした。この希釈液滅菌済みプラスチックシャーレに固化させておいたSCDLP寒天培地上に100μL滴下し、コンラージ棒でよく延ばした後、37℃で培養を行い、発生するコロニー数計測した。また、対照例(ネガティブコントロール)として試験液の代わりに滅菌水を用いたものも用意した。試験液で処理したものと対照例のコロニー数の比較により除菌率を算出した。

0039

評価基準としては、除菌率が99%以上の場合を○、除菌率が90%〜99%の場合を△、除菌率が90%未満の場合(対照例と同等)を×とした。除菌効果の試験結果を試験液の配合と併せて表1〜表3に示す。

0040

0041

0042

0043

表1に示すように、0.01〜0.035質量%のチモールと、0,01〜0.5質量%のフマル酸またはフィチン酸とを配合した本発明1〜5、0.01〜0.035質量%のカルバクロールと、0,01〜0.5質量%のフマル酸またはフィチン酸とを配合した本発明6〜9、および0.015質量%のチモール、0.015質量%のカルバクロールと、0.05質量%のフマル酸またはフィチン酸とを配合した本発明10、11では、いずれも黄色ブドウ球菌(S.aureus)に対して除菌率が99%以上となり、短時間(5分間)の処理で黄色ブドウ球菌が完全に死滅した。

0044

これに対し、表2に示すように、0.03質量%のチモールまたはカルバクロールと0.05〜0.5質量%のクエン酸、酢酸、乳酸とを配合した比較例1〜3、5〜7では除菌率が90%未満であり、対照例と同等であった。また、0.03質量%のチモールまたはカルバクロールと0.1質量%のリン酸とを配合した比較例4、8では除菌率が90%〜99%となり、除菌効果が十分でなかった。さらに、0.0035〜0.005質量%のチモールまたはカルバクロールとフマル酸またはフィチン酸とを配合した比較例9〜13では除菌率が90%未満となり、除菌効果が十分でなかった。

0045

本発明1〜5と比較例1〜4、本発明6〜9と比較例5〜8の比較より、チモールまたはカルバクロールとクエン酸、酢酸、乳酸またはリン酸とを配合した比較例1〜8では即効性のある十分な除菌効果は認められなかったが、チモールまたはカルバクロールとフマル酸またはフィチン酸とを配合した本発明1〜9では、即効的な除菌効果が得られることが確認された。また、比較例9〜13の結果より、チモールおよびカルバクロールを合わせた配合量が0.01質量%未満の場合は十分な除菌効果が認められなかった。

0046

一方、表3に示すように、チモール、カルバクロールを単独で配合した比較例14、15、クエン酸、酢酸、乳酸、リン酸フマル酸またはフィチン酸を単独で配合した比較例16〜21では、いずれも除菌率が90%未満であり、除菌効果は認められなかった。

実施例

0047

以上の結果から、フマル酸およびフィチン酸は、化合物自体には除菌効果が認められないものの、チモールまたはカルバクロールと共に配合することで、チモールおよびカルバクロールの殺菌効力増強剤として特異的に作用することが確認された。また、フマル酸及びフィチン酸以外の有機酸は、化合物自体に除菌効果は認められず、且つ、チモールまたはカルバクロールと共に配合しても殺菌効力増強剤として十分に作用しないことが確認された。

0048

本発明は、殺菌成分であるチモールおよびカルバクロールの水に対する配合量を抑えて匂いを低減しつつ、十分な殺菌効力、安全性、使用性を兼ね備えた水性殺菌組成物であり、特にキッチンや浴室等で使用される殺菌剤として好適に用いられる。

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