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技術 音響波プローブ、及び情報取得装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 香取篤史
出願日 2016年3月31日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-073543
公開日 2017年10月5日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-176770
状態 未査定
技術分野 超音波診断装置
主要キーワード 弾力ゴム 段バネ 受音素子 楕円半球状 送受信線 画像情報生成装置 軟部材 多角錐台
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月5日)のものです。
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図面 (18)

課題

局所的に凹凸を有する被検体にも確実に密着して、安定して被検体情報を取得することができる音響波プローブなどを提供する。

解決手段

音響波プローブ100は、複数の音響波トランスデューサ101と、複数の音響波トランスデューサの間を電気的に接続する配線102と、を有する。複数の音響波トランスデューサ101の間隔が伸縮可能であり、音響波トランスデューサ101の配線接続部間の間隔が、配線接続間を接続した配線102の長さより短い範囲で伸縮する。

概要

背景

検体に超音波を送信して、被検体内から反射してくる超音波を受信することで、被検体内の情報を取得する超音波イメージングという技術を用いて、被検体内の画像を生成する方法がある。この超音波の送信と受信を行うデバイスとして、アレイ状超音波トランスデューサが用いられる(特許文献1参照)。また、光イメージング技術の一つとして、Photoacoustic Imaging(PAI光音響イメージング)と呼ばれる技術がある。光音響イメージングは、光の照射により発生する光音響波を受信し、得られる受信信号から画像データを生成する技術である。この光音響波は、光源からのパルス光生体などの被検体に照射され、被検体内を伝播する光のエネルギーを吸収した組織膨張することにより発生する。

概要

局所的に凹凸を有する被検体にも確実に密着して、安定して被検体情報を取得することができる音響波プローブなどを提供する。音響波プローブ100は、複数の音響波トランスデューサ101と、複数の音響波トランスデューサの間を電気的に接続する配線102と、を有する。複数の音響波トランスデューサ101の間隔が伸縮可能であり、音響波トランスデューサ101の配線接続部間の間隔が、配線接続間を接続した配線102の長さより短い範囲で伸縮する。−2

目的

本発明によると、局所的に凹凸を有する被検体にも確実に密着して、安定して被検体情報を取得することができる音響波プローブなどを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

複数の音響波トランスデューサと、前記複数の音響波トランスデューサの間を電気的に接続する配線と、を有し、前記複数の音響波トランスデューサの間隔が伸縮可能であり、前記音響波トランスデューサの配線接続部間の間隔が、該配線接続部間を接続した前記配線の長さより短い範囲で伸縮することを特徴とする音響波プローブ

請求項2

前記音響波トランスデューサと前記配線は、可撓性を有する保持膜により支持されていることを特徴とする請求項1に記載の音響波プローブ。

請求項3

前記保持膜は、前記音響波トランスデューサの周りの部分の厚さが他の部分の厚さより厚いことを特徴とする請求項2に記載の音響波プローブ。

請求項4

前記保持膜に複数の貫通穴が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の音響波プローブ。

請求項5

前記伸縮可能な方向に隣接する複数の音響波トランスデューサが、伸縮可能なバネ部材で接続されていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項6

前記配線の形状が、被検体が配置される側と逆側の向きに弛んでいることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項7

前記複数の音響波トランスデューサは2次元状に配置され、前記配線は、隣接する同列及び同行の前記音響波トランスデューサ間を接続していることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項8

前記複数の音響波トランスデューサは2次元状に配置され、前記配線は、対角方向に隣接する前記音響波トランスデューサ間を接続していることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項9

前記配線は、前記音響波トランスデューサの配線接続部でのみ固定されていることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項10

前記保持膜を支持する凹形状を有した支持部材を有することを特徴とする請求項2に記載の音響波プローブ。

請求項11

前記音響波トランスデューサは、静電容量型トランスデューサであることを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項12

前記音響波トランスデューサに、オペアンプを用いたトランスインピーダンス回路を含み前記音響波トランスデューサが音響波を受信した際の電流を検出する検出回路が接続されていることを特徴とする請求項11に記載の音響波プローブ。

請求項13

前記音響波トランスデューサに、前記音響波トランスデューサが音響波を受信した際の電流を検出する回路を含む、音響波に係わる信号を送受信するための駆動受信回路が接続されていることを特徴とする請求項11に記載の音響波プローブ。

請求項14

前記配線は、絶縁フィルム導電層を挟んでいるフレキシブル配線であり、前記フレキシブル配線に前記音響波トランスデューサが設けられていることを特徴とする請求項1から13の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項15

前記配線は、フレキシブル配線部とリジッド部を含むリジッドフレキシブル基板であり、前記リジッド部に前記音響波トランスデューサが設けられていることを特徴とする請求項1から13の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項16

前記フレキシブル配線または前記フレキシブル配線部は、前記音響波トランスデューサとの配線接続部の間の中央部で、被検体が配置される側と逆側の向きに弛んでいることを特徴とする請求項14または15に記載の音響波プローブ。

請求項17

請求項1から16の何れか一項に記載の音響波プローブと、前記音響波プローブで検出された信号を被検体の情報を表す信号に変換するための信号処理部と、を有することを特徴とする情報取得装置

請求項18

前記信号処理部は、前記音響波プローブで検出された信号を被検体の画像信号に変換することを特徴とする請求項17に記載の情報取得装置。

請求項19

前記音響波プローブは、光音響効果により発生した被検体からの光音響波を検出することを特徴とする請求項17または18に記載の情報取得装置。

請求項20

前記音響波プローブは、被検体からの超音波を検出することを特徴とする請求項17から19の何れか1項に記載の情報取得装置。

請求項21

前記音響波プローブは、超音波の送受信を行うことを特徴とする請求項20に記載の情報取得装置。

技術分野

0001

本発明は、超音波などの音響波送受信(本明細書で送受信と言う場合、送信と受信のうちの少なくとも一方を意味する)を行う音響波プローブ、それを用いた情報取得装置などに関する。本明細書において、音響波とは、光音響波、光超音波、音波、超音波などと呼ばれる弾性波を含み、光照射により発生する音響波を、特に「光音響波」と呼ぶこともある。また、音響波のうち、プローブから送信される音響波を「超音波」と呼び、送信された超音波が被検体内反射されたものを特に「反射波」と呼ぶ場合もある。音響波を代表して超音波と記す場合もある。

背景技術

0002

検体に超音波を送信して、被検体内から反射してくる超音波を受信することで、被検体内の情報を取得する超音波イメージングという技術を用いて、被検体内の画像を生成する方法がある。この超音波の送信と受信を行うデバイスとして、アレイ状超音波トランスデューサが用いられる(特許文献1参照)。また、光イメージング技術の一つとして、Photoacoustic Imaging(PAI光音響イメージング)と呼ばれる技術がある。光音響イメージングは、光の照射により発生する光音響波を受信し、得られる受信信号から画像データを生成する技術である。この光音響波は、光源からのパルス光生体などの被検体に照射され、被検体内を伝播する光のエネルギーを吸収した組織膨張することにより発生する。

先行技術

0003

米国特許公開第2007/0287912号明細書

発明が解決しようとする課題

0004

従来の超音波トランスデューサは、通常、アレイ状の素子位置関係が固定されている。よって、被検体の表面に押し当て、被検体の表面をプローブの表面形状に合わせて変形させて被検体と密着させることで、プローブを用いる。しかし、この構成では、被検体表面を変形させてプローブと密着させるので、局所的に凹凸を有する被検体に密着させようとすると、被検体の凹凸部付近で被検体とプローブの間隔が開いてしまう場合がある。

課題を解決する手段

0005

上記課題に鑑みて、本発明の一側面である音響波プローブは、複数の音響波トランスデューサと、前記複数の音響波トランスデューサの間を電気的に接続する配線と、を有し、前記複数の音響波トランスデューサの間隔が伸縮可能であり、前記音響波トランスデューサの配線接続部間の間隔が、該配線接続間を接続した前記配線の長さより短い範囲で伸縮することを特徴とする。

発明の効果

0006

本発明によると、局所的に凹凸を有する被検体にも確実に密着して、安定して被検体情報を取得することができる音響波プローブなどを提供することができる。

図面の簡単な説明

0007

第1の実施形態に係る音響波プローブを説明する上面図である。
第1の実施形態に係る音響波プローブを説明する断面図である。
第1の実施形態に係る音響波プローブを説明する図である。
第1の実施形態に係る音響波プローブを説明する図である。
第2の実施形態に係る音響波プローブを説明する斜視図である。
第2の実施形態に係る音響波プローブを説明する斜視図である。
第3の実施形態に係る音響波プローブを説明する図である。
第3の実施形態に係る音響波プローブを説明する図である。
第4の実施形態に係る音響波プローブを説明する上面図である。
第4の実施形態に係る音響波プローブを説明する図である。
第5の実施形態に係る音響波プローブを説明する図である。
第6の実施形態に係る音響波プローブを説明する図である。
第6の実施形態に係る音響波プローブを説明する回路図である。
第6の実施形態に係る音響波プローブを説明する図である。
第6の実施形態に係る音響波プローブを説明する図である。
第7の実施形態に係る情報取得装置を説明する図である。
第8の実施形態に係る情報取得装置を説明する図である。

実施例

0008

本発明の一側面では、複数の音響波トランスデューサの配線接続部間の間隔が、該配線接続間を接続した電気的な配線の長さより短い範囲で伸縮するように構成されている。言い換えれば、配線接続部間の距離より長い、余裕をもった長さでもって配線を設けている。

0009

以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形、変更が可能である。
(第1の実施形態)
本実施形態の音響波プローブでは、隣接した音響波トランスデューサを配置している間隔に対して、その音響波トランスデューサ間を電気的に接続する配線の長さが異なっていることが特徴である。具体的には、隣接した音響波トランスデューサを配置している間隔より、その音響波トランスデューサ間を電気的に接続する配線の長さの方が長く、非使用の状態では配線が弛んだ構成となっている。従って、配線が存在することで保持膜の方向毎の伸縮性に違いが生じることが無い(伸縮性に方向性が無い)という構成になっている。

0010

図1を用いて、本実施形態を説明する。図1−1には被検体側から見た平面図を、図1−2(a)、(b)に図1−1においてX方向に垂直な面の2つの例の断面図を示す。図において、99は被検体、100は音響波プローブ、101は音響波トランスデューサ、102は配線、103はバネ構造ないしバネ部材、104は、例えば面内で略等方的に伸縮可能な支持部材である保持膜である。

0011

図1−2(a)、(b)に示すように、音響波トランスデューサ101は、保持膜104により支持されている。保持膜104は、音響波トランスデューサ101を支持することができ、伸縮する部材であれば、用いることができる。具体的には、樹脂、金属などにより構成することができる。隣接する音響波トランスデューサ101間には、伸縮するバネ部材103が配置され、隣接する音響波トランスデューサ101間はバネ部材103により接続されている。バネ部材103は、外力に応じて伸縮するものであれば、用いることができる。具体的には、金属、樹脂、ゴムなどで構成したコイル状のもの、紐状のものなどの部材を用いることができる。保持膜104自体が外力に応じて伸縮するものであれば、図1−2(b)に示すように別個特別にバネ構造を設ける必要はない。逆に、音響波トランスデューサ間を繋ぐバネ部材103のみで複数の音響波トランスデューサ101を保持できるのであれば、保持膜104を省略することもできる。

0012

一方、音響波トランスデューサ101に接続された電気配線102は、図1−2(a)に示すように、隣接する音響波トランスデューサ101間を接続している。本実施形態では、複数の音響波トランスデューサ101は2次元状に配置され、配線102は、隣接する同列及び同行の音響波トランスデューサ間を接続している。ここで、隣接する音響波トランスデューサ101間を接続した配線102の長さは、隣接する音響波トランスデューサ101の間隔より長い構成となっており、音響波トランスデューサ101に対して被検体99側と逆側に弛んでいる。音響波トランスデューサ101の出力信号は、配線102を介して、音響波プローブ100の外部まで引き出され(不図示)、情報取得装置に接続できる構成となっている。

0013

上記構成を取ることにより、本実施形態の音響波プローブは、X方向とY方向のどちらの方向にも、配線102の制約を受けることなく、音響波トランスデューサ101の間隔を可変にできる。そのため、凹凸形状を有した被検体(例えば、指先、手、足など)からの情報を取得する際にも、音響波プローブが被検体の表面形状に沿って変形し、被検体に密着することができる。よって、凹凸を有する被検体からの情報でも、より正確に取得することができる。

0014

また、本実施形態では、隣接する音響波トランスデューサ101間を配線102で繋ぎ、音響波トランスデューサ101の配線を束ねながら、プローブの外側に配線を引き出している。そのため、2次元状に配置した音響波トランスデューサ101からの出力信号線を効率よく、プローブ外に引き出すことができるため、小型の音響波プローブを実現できる。

0015

ここで、複数の音響波トランスデューサ101からの外部引き出し配線を、音響波トランスデューサ間で接続せず、各音響波トランスデューサ101から配線が垂れ下がった構成を考える。この構成では、配線の重さや、配線の先の線に何かが触れることにより、音響波トランスデューサ101が引っ張られて、音響波トランスデューサ101が被検体に密着せず剥がれてしまう可能性がある。一方、本実施形態の構成では、音響波トランスデューサ101間を接続する最小限の配線102のみを有することで、配線が他の部材などに接触して、引っ張られることを抑制することができる。更に、配線をFPC(フレキシブル基板)などで一体化できるので、配線自体を軽く、簡易な構成にできる。これらのことから、複数の音響波トランスデューサ101からの外部引き出し配線を、保持膜104に配置せず、各音響波トランスデューサ101から垂れ下げる構成では得られない効果を、本実施形態で得ることができる。

0016

以上のように、本実施形態に係る音響波プローブは、凹凸を有する被検体にも確実に密着して、安定して精度よく被検体情報を取得することができる音響波プローブを提供できる。

0017

本実施形態のプローブは、図1−2(b)で示すように、伸縮性のある保持膜104上に音響波トランスデューサ101を配置することで、より簡単な構成にすることができる。図1−2(b)では、音響波トランスデューサ101と配線102を支持する支持部材と、バネ構造103が同じフィルム状の保持膜104から構成されている。図1−2(b)のフィルム状の保持膜104は、伸縮性のある部材により構成されており、図1−2(a)のバネ構造103と同様の効果を有している。これにより、別段バネ構造103を設けない構成においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。本形態のバネ構造部材103も兼用する保持膜104は、シリコーンゴムなど収縮性のあるシート状の部材により容易に構成することができる。こうして、簡易な構成で、被検体の有する凹凸の部位にも確実に密着して、安定して被検体情報を取得することができる音響波プローブを実現できる。

0018

また、被検体情報取得時には、図1−3で示すように、音響波トランスデューサ101と被検体99間には、超音波を透過させる超音波ゲル120を配置することが望ましい。これにより、1つ1つの音響波トランスデューサ101が有する平面と、対向する被検体表面との間から、超音波を遮蔽する気体層を排除して、その間を超音波ゲル120で充填することができる。よって、音響波トランスデューサ101からの超音波131及び被検体99からの超音波132をトランスデューサ・被検体間で効率的且つ安定的に授受できて、より安定して精度よく被検体からの情報を得ることができる。

0019

また、本実施形態の音響波トランスデューサ101の表面には、図1−4で示すように、音響透過性のある柔軟部材121を配置することができる。これにより、超音波ゲル120を用いることなく、1つ1つの音響波トランスデューサ101が有する平面と、対向する被検体表面との間を、より確実に密着させることができる。

0020

更に、図1−4で示した構成の柔軟部材121の表面は、粘着性が付与されるような処理により、粘着層を備えた構成にすることができる。これにより、音響波トランスデューサ101を被検体表面に貼り付けて一時的に固定できるので、音響波トランスデューサ101を被検体に密着・保持する機構を簡略化できる。また、一時的に確実に固定できるので、更に安定して精度よく被検体情報を取得できる。粘着層は、柔軟部材121の表面に粘着性を付与でき、柔軟部材121を被検体に貼りつけたり、これから剥がしたりできるものであれば用いることができる。例えば、柔軟部材121の表面に粘着剤を配置した構成で実現することができる。具体的には、粘着剤としては、ゴム系粘着剤アクリル系粘着剤シリコーン系粘着剤ウレタン系粘着剤などを用いることができる。必要な粘着力剥離性によって、最適な材料を選択すればよい。

0021

上記で説明した柔軟部材121には、薄い樹脂シート、ゴムなどを用いることもできる。弾力ゴムであるエラストマーは、大きな弾力性を有していて、被検体99の表面形状に沿って変形し、被検体99により密着しやすいので、特に望ましい。また、被検体から剥がす際にも、変形しながら剥がすことができるので、被検体に大きな負荷をかけることなく、柔軟部材121を剥がすことができる。柔軟部材の物性としては、超音波の透過性が高く、音響インピーダンスが被検体に近いものが望ましいが、個別の使用条件によって必要な特性の柔軟部材を選ぶことができる。

0022

(第2の実施形態)
第2の実施形態は、音響波プローブ100の被検体への固定方法に関する。それ以外は、第1の実施形態と同じである、第2の実施形態を、図2を用いて説明する。図2では、配線102の図示を省略している。図2−1において、110は固定部材である。本実施形態は、音響波プローブ100を被検体99の円柱状などの部位に巻きつけて、固定する機構(固定部材)110を有していることが特徴である。

0023

被検体99からの情報を取得する際には、図2−1で示すように、保持膜104を被検体99に巻きつけて固定部材110により固定することにより、音響波トランスデューサ101を備えた保持膜104を被検体99に押し当て密着させられる。これにより、被検体99の外周のあらゆる方向から、被検体内の情報を取得できる。そのため、被検体99の特定の面からだけでなく、より多くの方向から被検体情報を取得でき、本プローブを用いることで、より詳細な被検体画像再生することができる。尚、図2−1では、音響波トランスデューサ101と被検体99間に媒質を配置していないが、図1−3や図1−4で示したように、超音波ゲル120や音響透過性のある柔軟部材121を使用する構成としてもよい。この点は、後述の実施形態でも同様である。

0024

本実施形態により、被検体の曲率を有する広い部位に確実に密着して、安定してより詳細な被検体情報を取得することができる音響波プローブを提供できる。

0025

本実施形態の別の形態を、図2−2(a)を用いて説明する。図2−2(a)において、111は凹部を有する支持部材である。可撓性を持つとともに或る程度剛体的な支持部材111は、半月状の凹部(溝)を有しており、保持膜104は、支持部材111の凹部を覆うように配置され、支持部材111に保持されている。保持膜104は、支持部材105により左右から保持されており、保持膜104自体にテンションが掛った状態(張った状態)になっている。この状態で、支持部材111を被検体99側に押し当てることで、保持膜104が被検体99の表面形状に沿って変形する。その結果、保持膜104上のそれぞれの音響波トランスデューサ101が、被検体99の表面形状に沿った位置に配置される。図2−2(a)の構成では、支持部材111を用いているので、フィルム状の保持膜104にかかっている張る力が均一である。よって、後は支持部材111を被検体99に押し当てる力を制御するだけで、広い面積の保持膜104でも、保持膜全体を安定な状態で、被検体99側に押し当てることができる。

0026

別形態により、被検体の曲率を有するより広い部位に確実に密着して、安定してより詳細な被検体情報を取得することができる音響波プローブを提供できる。

0027

本実施形態の更に別の形態を、図2−2(b)を用いて説明する。図2−2(b)では、保持膜104を保持する支持部材112が、半球状の凹部を有しており、凹部を覆うように音響波トランスデューサ101を備えた保持膜104を配置している。本実施形態では、凹形状が半球状であるため、保持膜102により、被検体を、第1の実施形態に比べてより多くの方向から包み込むように覆うことができる。そのため、被検体99の凸部を保持膜104に押し当てて、被検体情報を取得することができる。例えば、手や足、乳房などの部位の被検体情報を取得することに特に適している。ここでは、支持部材112の凹形状を半球状で説明したが、これに限らない。直方体の凹形状を有する構成の支持部材を始めとして、多角錐多角錐台楕円半球状などの支持部材も同様に用いることができる。

0028

尚、図2−1と図2−2では、音響波トランスデューサ101と被検体99間に媒質を配置していないが、前述したように、超音波ゲル120や音響透過性のある柔軟部材121を使用する構成としてもよい。

0029

(第3の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態の図1−2(b)で説明した構成の別の形態であり、伸縮性のある保持膜104に関する。それ以外は、第1の実施形態の図1−2(b)で説明した構成と同じである。図3−1を用いて、本実施形態を説明する。本実施形態は、隣接する音響波トランスデューサ101の間に、保持膜104が厚さの異なる領域を有していることが特徴である。具体的には、音響波トランスデューサ101の間に、溝105を有している。図3−1(a)に本実施形態の音響波プローブを俯瞰した模式図、図3−1(b)に図3−1(a)でのA−A’断面の模式図、図3−1(c)に図3−1(a)でのB−B’断面の模式図を示す。

0030

本実施形態では、隣接する音響波トランスデューサ101の間に、音響波トランスデューサ101の周囲を囲むように、保持膜104の薄い領域が配置されている。そのため、音響波トランスデューサ101の間では保持膜104が伸縮しやすいので距離を変化させることが容易である。一方、音響波トランスデューサ101や音響波トランスデューサ101と接続された配線102の付け根(接続部)では、保持膜104は厚いため、音響波トランスデューサ101や配線102の付け根を確実に保持することができる。

0031

以上のように、本実施形態に係る音響波プローブにより、音響波トランスデューサの配線の信頼性が高く、被検体の有する凹凸の部位にも確実に密着して、安定して被検体情報を取得することができる音響波プローブを提供できる。

0032

図3−2を用いて、本実施形態の別の形態を説明する。図3−2(a)に本別形態の音響波プローブを俯瞰した模式図、図3−2(b)に図3−2(a)でのC−C’断面の模式図、図3−2(c)に図3−2(a)でのD−D’断面の模式図を示す。本別形態では、2次元アレイ状に配置した音響波トランスデューサ101の対角となる位置に、保持膜104が貫通穴106を有している。この穴106の大きさを適切に設定することで、隣接する音響波トランスデューサ101間での保持膜104の伸縮性を所望の値にすることができる。保持膜104に穴106を空けるだけでよいので、図3−1の形態に比べて、作成する工程をより簡単なものにでき、必要な伸縮性をより精度よく制御することができる。そのため、音響波トランスデューサ101を被検体の表面に、より確実に密着させることができる。

0033

また、図3−1の溝105の深さに上限の制約がある構成に比べて、穴の比率で伸縮性を調整できるので、保持膜104の厚さをより厚くすることができる。これにより、保持膜104に、音響波トランスデューサ101や配線102の付け根を保持するためにより高い強度を持たせることができ、使用時にかかる負荷を低減できて、信頼性の低下を抑制することができる。本別形態に係る音響波プローブにより、音響波トランスデューサの配線の信頼性が高く、被検体の有する凹凸の部位にもより確実に密着して、安定して被検体情報を取得することができる音響波プローブを提供できる。

0034

(第4の実施形態)
本実施形態は、配線102の形状に関する。それ以外は、第1から第3の実施形態の何れかと同様である。図4−1を用いて、本実施形態を説明する。図4−1は、本実施形態の音響波プローブを、被検体がある側の逆側からみた平面の模式図である。

0035

本実施形態では、配線102が、保持膜104とほぼ水平に配置されていることが、他の実施形態と異なる。本実施形態の配線102は、略S字形状を持って湾曲した形状となっている。これにより、音響波トランスデューサ101の間隔が広くなった場合には、図4−2(a)、(b)で示すように、音響波トランスデューサ101の広がった間隔に合わせて配線102が変形し、配線102の実効的な長さが長くなる。一方、音響波トランスデューサ101の間隔が狭くなった場合には、図4−2(b)、(c)で示すように、音響波トランスデューサ101の狭まった間隔に合わせて配線102が変形し、配線102の実効的な長さが短くなる。配線102は、保持膜内に埋め込まれていたり、接着されていたりしないで、図4−1(a)で示す音響波トランスデューサ101の中心(接続部)でのみ接続されていて、他の部分はフリーな状態で載置されている。そのため、配線102は柔軟に伸縮できる。

0036

本実施形態では、被検体の逆側に配線102が飛び出さないため、小型な音響波プローブを実現することができる。略S字形状の配線102は、フレキシブルプリント配線などで容易に構成することができる。また、配線102の形状は、S字形状で説明を行ったが、これに限らない。音響波トランスデューサ101の間隔に応じて、配線の接続部間の実効長を変化できる形状のものであれば、Z字、W字などやぜんまい状など、他の形状でも同様に用いることができる。

0037

(第5の実施形態)
本実施形態は、音響波トランスデューサ101間を接続する配線102の接続方法に関する。それ以外は、第1の実施形態から第4の実施形態の何れかと同様である。図5を用いて、本実施形態を説明する。図5(a)には被検体側から見た平面図を、図5(b)には図5(a)におけるE-E’の線上の断面図を示す。図5(a)では、配線102を点線として図示しているが、簡易的に図示しているので、配線102が弛んでいる状態までは記載されていない。

0038

本実施形態では、音響波トランスデューサ101間を接続している配線102が、隣り合う列や行の音響波トランスデューサ101同士ではなく、斜め方向(対角方向)の音響波トランスデューサ101同士を接続していることが特徴である。更に、対角方向の配線102が交差する点で、配線同士が接続されている。配線内には、例えば、電気的に絶縁された複数の信号線、共通のGND(接地)線、共通の複数の電源線(CMUTの場合)を有している。そのため、各線により、交点で電気的に接続されていたり、絶縁されていたりして、異なる。斜め方向(対角方向)の配線102は、交差を有さない単純な配線であってもよい。また、上記第1の実施形態の様に、隣接する同列及び/又は同行の音響波トランスデューサ間を接続する配線を設けると共に、斜め方向の配線が設けられていてもよい。必要に応じて設計すればよい。

0039

本実施形態に係る音響波プローブによると、音響波トランスデューサ101間を接続する配線数を減らすことができるため、より小型で簡易な構成の音響波プローブを実現できる。

0040

(第6の実施形態)
第6の実施形態は、音響波トランスデューサ101に関する。それ以外は、第1から第5の何れかの実施形態と同じである。図6−1は、第6の実施形態に係る音響波トランスデューサ101を説明する模式図である。図6−1(a)において、199はチップ基板)、201は振動膜、202は第1の電極上電極)、203は第2の電極(下電極)、204は支持部、205は空隙(キャビティ)である。また、301は第1の配線、302は第2の配線、401は直流電圧発生手段、402は駆動受信回路である。図6−1におけるトランスデューサ200が、図1−1などのトランスデューサ101であって、図6−1のチップ(基板)199が図1−1などの保持膜104上に複数設けられている。

0041

本実施形態では、音響波トランスデューサ101が、静電容量型トランスデューサ200であることが特徴である。静電容量トランスデューサ200は、半導体プロセスを応用したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)プロセスを用いて、シリコンのチップ199上に作製される。静電容量型超音波トランスデューサ(CMUT)は、圧電型の音響波トランスデューサに比べて、受信特性周波数特性が大幅に優れている特徴がある。

0042

振動膜201は、支持部204によりチップ199上で支持されており、音響波(超音波)を受けて振動する構成となっている。振動膜201上には第1の電極202が配置されており、第1の電極202に対向するチップ199上の位置に第2の電極203が配置されている。振動膜201及び空隙205を挟んで対向した第2の電極203と第1の電極202を1組として、セルと呼ぶ。第1の電極202は、第1の配線301を介してチップ199外部に引き出されて直流電圧発生手段401に接続されている。直流電圧発生手段401により、第1の電極202と第2の電極203間には、数十ボルトから数百ボルトの電位差が発生している。

0043

第2の電極203は、第2の配線302を介してチップ199外部に引き出されて駆動受信回路402に接続されている。駆動受信回路402から第2の電極203にパルス電圧印加して、両電極間静電引力の変化が発生することにより、振動膜201が振動し、超音波が送信される。送信された超音波は被検体99に照射され、被検体内部で反射して振動膜201に戻ってくる。

0044

超音波を受けて、振動膜201と第1の電極202が振動することにより、第1の電極201と第2の電極203間の距離が変化し、両電極間の静電容量が変化する。両電極間には電位差があるため、容量変化に対応して微小電流が発生する。微小電流は、第2の電極203に接続された駆動受信回路402で、電流から電圧に変換されて第3の配線303から出力される。

0045

チップ199上には、複数のセルが配置され、チップ199上の第1の電極202は互いに電気的に接続され、チップ199上の第2の電極203は互いに電気的に接続されている。チップ199上の全ての第2の電極は、チップ199毎に異なる駆動受信回路402に接続されている。本実施形態の音響波プローブでは、駆動受信回路402をチップ199と同じ数だけ備えており、複数の静電容量型トランスデューサ200は、チップ199毎に独立した受音素子(受音素子の単位をエレメントとも呼ぶ)として、機能している。受音素子の大きさは、数百マイクロメータから数ミリメータで、受音素子の数は、百から数千素子である。

0046

本実施形態では、音響波トランスデューサ101に静電容量型トランスデューサ200を用いているので、トランスデューサの大きさを小さくでき、また重さも軽くすることができる。そのため、保持膜104上に配置した際に、より被検体99の表面形状に沿って配置されやすくなる。また、静電容量型トランスデューサ200は、超音波の送受信周波数の領域が広く、被検体から、より多くの情報を含んだ取得信号を得ることができる。こうして、被検体情報の再現性がより良い音響波プローブを提供することができる。

0047

図6−1(b)を用いて、駆動受信回路402を詳細に説明する。駆動受信回路402を備えていることにより、1本の送受信線のみで、CMUT200から被検体に向けて超音波を照射(送信)し、CMUT200が受けた超音波を信号として検出することができる。図6−1(b)において、421は駆動検出回路(駆動受信回路)、431はオペアンプ、432は帰還抵抗、433は帰還容量、434、435は高耐圧スイッチ、436、437はダイオード、438は高耐圧ダイオードである。

0048

1つのチップ上には、静電トランスデューサ200が1素子(エレメント)以上配置されており、静電トランスデューサ200の第2の電極203は、駆動検出回路421と接続されている。駆動検出回路421は、装置側から超音波の送信に用いる高電圧パルスをCMUT200に印加し、CMUT200からの微小電流を検出信号とし装置側に出力する機能を有している。

0049

オペアンプ431の負帰還部に、帰還抵抗432と帰還容量433が並列に配置されており、電流電圧変換を行う機能を有している。オペアンプの入力端子出力端子には、高耐圧スイッチ434、435とダイオード436、437がそれぞれ接続されている。高耐圧ダイオード438は、端子間の電圧が所定の電圧(1ボルト弱)以下の場合は、端子間の配線接続が切断される。また、高耐圧スイッチ434、435は、所定の電圧(数ボルト程度)より高い電圧が印加されると、スイッチの入出力端子間の配線が切断される。

0050

送信のための高電圧パルスが印加されていないとき、高耐圧ダイオード438は、端子間には殆ど電位差がないため、入出力端子間の配線が切断されている状態になっている。一方、高耐圧スイッチ434、435は、外部から高い電圧が印加されていないので、スイッチ間の配線が接続されている。そのため、トランスデューサからの微小電流をオペアンプ431で電流電圧変換して、外部に接続した装置(不図示)に検出信号を出力することができる。

0051

一方、送信のための高電圧パルスが装置(不図示)側から印加されると、高耐圧ダイオード438内部の配線は接続され、高耐圧スイッチ434、435には、所定の電圧(数ボルト程度)より高い電圧が印加される。そのため、高耐圧スイッチ434、435は、スイッチ内部の配線を切断する。こうして、オペアンプ431へ高電圧が印加されてオペアンプが破損することを防ぐことができる。オペアンプからの信号出力は、高耐圧スイッチ435でカットされるため、送信のために印加した高電圧パルスに影響を与えることがない。そのため、トランスデューサの第2の電極203に、超音波を送信するための高電圧パルスを印加することができる。

0052

本実施形態の別の形態として、図6−2で示すように、駆動検出回路421の代わりに、受信回路のみを備えている構成を採ることができる。受信回路には、オペアンプ410を用いたトランスインピーダンス回路構成を用いている。オペアンプ410の負帰還部に抵抗406とコンデンサ408がパラレルに配置されており、帰還部で入力された電流が電圧に変換される。また、オペアンプ410の非反転入力端子には抵抗407とコンデンサ409がパラレルに配置されている。オペアンプ410の帰還特性があるため、広帯域なオペアンプを用いることで、電流電圧変換効率に対する入力配線寄生容量の影響を小さくすることができる。そのため、静電容量型トランスデューサ200の直近に受信回路を配置する場合(配線の寄生容量が極めて小さい場合)に比べて、電流電圧変換の劣化が少なく、優れた超音波の受信特性を得ることができる。

0053

本別形態によると、検出回路にオペアンプを用いたトランスインピーダンス回路構成を用いているので、検出回路の入力端子に寄生する容量の影響を受けにくい。そのため、保持膜104が変形する際には検出回路と接続している配線302の位置が変化するが、上記の如くオペアンプを用いたトランスインピーダンス回路を用いているので、それに伴う配線302の寄生容量の大きさ変化による影響を受信特性が受けにくい。こうして、受信特性の劣化が少ない受信専用プローブを提供することができる。

0054

本実施形態の別の形態として、図6−3で示すように、音響波トランスデューサ101を接続する配線102に、送受信信号を取り出す配線に加えて、アンプ用の電源ラインバイアスラインが配置されている構成を採ることができる。音響波トランスデューサの駆動受信回路402は、オペアンプを含んでいるため、オペアンプに電源を供給する必要がある。また、それ以外の回路構成を用いる場合でも、検出回路に電源を供給する必要がある。電源に供給する配線には、検出信号用の配線に比べて、大きな電流を流す必要がある。そのため、フレキシブル配線部の導電層の厚さを厚くするか、配線の幅を広くする必要があり、配線102が硬くなり易い。

0055

本別形態を用いることで、接続部間の最短距離より長い、余裕をもった長さの配線111(102)を配置しているので、電源ラインなどを有することで配線が硬くなっても、プローブ表面が被検体の形状に沿って変形することを阻害し難くできる。ここでは、静電容量トランスデューサ200近傍のフレキシブル配線111は、保持膜104を貫通しており、フレキシブル配線111の中央部は、下に弛んだ構成になっている(図6−3では、真っ直ぐになっているが、実際には下側に弛んでいる)。そのため、静電容量型トランスデューサを用いた場合でも、より被検体の表面形状に沿って被検体からの情報を正確に得ることができる音響波プローブを提供できる。

0056

本実施形態の更なる別の形態として、図6−4(a)で示すように、フレキシブル配線220を用いて、音響波トランスデューサ101とそれを繋ぐ配線102を実現する構成を採ることができる。ここでも、静電容量トランスデューサ200近傍のフレキシブル配線220は、保持膜104を貫通しており、フレキシブル配線220の中央部は、下に弛んだ構成になっている(図6−4(a)では、真っ直ぐになっているが、実際には下側に弛んでいる)。

0057

図6−4(a)では、静電容量トランスデューサを形成しているチップ199は、貫通配線210を有している。よって、チップ表面(静電容量トランスデューサの形成面)の電極202、203に接続した配線が、チップ裏面(静電容量トランスデューサを形成していない面)の電極に引き出されている。フレキシブル配線の導電層222は、チップ裏面の電極の位置に対応して露出しており(不図示)、チップとフレキシブル配線の電極間は、ハンダバンプ211により電気的に接続されている。チップとフレキシブル配線の間は、アンダーフィル材212で充填されている。アンダーフィル材212があることにより、湿気などによる電気接続部の不良発生の影響を減らすことができ、電気接続信頼性を高められる。フレキシブル配線220内の配線の先には、検出回路402が接続されている(不図示)。

0058

フレキシブル配線220の裏面(チップを形成していない側の面)に検出回路402を配置する構成も採ることができる。これにより、静電容量トランスデューサに検出回路を近接して配置することができる。上述した様に静電容量トランスデューサの受信特性は、配線が有する寄生容量により大幅に影響を受けるが、本構成では、優れた受信特性を得ることができる。

0059

この際、検出回路402とフレキシブル配線220間は、ハンダを用いることで容易に接続できる。検出回路402とフレキシブル配線との電気接続部は、エポキシ樹脂などの封止材230で覆っていることが望ましい。これにより、湿気などによる電気接続部の不良発生の影響を減らすことができ、電気接続信頼性を高められる。図6−4(a)の構成により、音響波トランスデューサ101間の配線102をフレキシブル配線220で構成しているため、配線の密度を高めることができる。

0060

本実施形態の更なる別の形態として、図6−4(b)で示すように、リジッドフレキシブル基板242を用いて、音響波トランスデューサ101とそれを繋ぐ配線102を実現する構成を採ることができる。ここでも、トランスデューサ部は、保持膜102上に載っており、フレキシブル配線部は上記の箇所と同じように、保持膜を貫通して、下側で弛んでいる。図6−4(b)では、リジッドフレキシブル基板242は、ガラスエポキシ銅箔により構成された硬く変形し難いリジッド部243と柔らかく曲がりやすいフレキシブル配線部から構成され、一体に形成されている。フレキシブル配線部は、上記フレキシブル配線220と同じようにポリイミド絶縁フィルム221、223で薄い導電層222を挟んでいる。複数のリジッド部243間は、フレキシブル配線部により接続され、リジッド部上には、チップ199の電極と対応した電極を備えていて、電極間はハンダバンプ211で電気的に接続されている。リジッド部243とチップ199の間には、アンダーフィル材212が充填されている。アンダーフィル材により固定されているので、温度変化によりチップとリジッド部が伸縮した際にも、バンプ部211にかかる応力を低減でき、電気接続部での不良の発生を抑制できる。

0061

リジッド部のチップを配置していない面には、検出回路402が配置されている。本別形態では、検出回路を通常の回路基板と同じ構成のリジッド部243に配置しているので、複雑な配線を配置することが可能になる。そのため、静電容量型トランスデューサ200と検出回路402間の配線を、より最適で寄生容量が少ない構成とすることができる。こうして、受信特性を更に優れたものにできる。検出回路402とリジッド部243の間は、ハンダを用いることで容易に接続することができる。また、検出回路402とリジッド部243との電気接続部は、エポキシ樹脂などの封止材230で覆っていることが望ましい。これにより、湿気などによる電気接続部の不良発生の影響を減らすことができ、電気接続信頼性を高められる。

0062

リジッド部243の上記ガラスエポキシ材は、ガラスクロスエポキシ接着剤をしみこませたものを積層して加熱圧迫して硬化したものであり、接着材によりフレキシブル配線と固定されている。ガラスエポキシ材は或る太さのガラスクロスが周期的に積層されているため、侵入した超音波を減衰させることができる。そのため、チップ199を透過した超音波が支持部材104で反射する波により受信特性が影響を受けることを低減することができる。特に、ガラスクロスの太さが異なる複数の種類の層を組み合わせたものを用いることで、透過する超音波を減衰させられるので、より望ましい。図6−4(b)の構成により、超音波の送受信特性がよく、更に高い配線密度のプローブを提供することができる。

0063

(第7の実施形態)
第1から第6の何れかの実施形態に記載の光音響波(超音波)プローブは、光音響効果を利用した光音響波(超音波)の受信に加えて、被検体へ超音波の送信を行い反射した超音波を受信することができる。そして、その取得した信号を基に被検体の情報を取得する情報取得装置に適用することができる。ここでは、被検体において光音響効果により発生した光音響波の受信と被検体に対する超音波の送受信とを、本発明の音響波プローブを用いて行って被検体の情報を取得する。

0064

図7に、本実施形態に係わる情報取得装置の模式図を示す。図7において、706は超音波の送受信信号、707は送信した超音波、708は反射した超音波、709は超音波の送受信による再現画像情報である。図7では、省略して図示してあるが、第1の実施形態から第6の実施形態の何れかで記載した構成の音響波プローブを用いている。

0065

本実施形態の情報取得装置は、光音響波の受信に加えて、パルスエコー(超音波の送受信)を行い、画像を形成する。光音響波の受信については、後述の第8の実施形態と同じであるため、ここではパルスエコー(超音波の送受信)について説明する。超音波の送信号706を基にして、音響波プローブが有する保持膜802(図1−1の保持膜104など)上に配置された複数の音響波トランスデューサ803から、測定対象物800(99)に向かって超音波706が出力(送信)される。測定対象物800の内在する物体固有音響インピーダンスの差により、超音波が反射する。反射した超音波708は、複数の音響波トランスデューサ803で受信され、受信信号の大きさや形状、時間の情報が超音波受信信号706として画像情報生成装置805に送られる。ここで、保持膜802と被検体800の間には、気泡による音響波(超音波)の減衰を避けるために、超音波ゲル801が充填されている。一方、送信超音波の大きさや形状、時間の情報は超音波送信情報として、画像情報生成装置805で記憶される。画像情報生成装置805では、超音波受信信号706と超音波送信情報を基に測定対象800の画像信号を生成して、超音波送受信の再現画像情報709として出力する。

0066

画像表示器806では、光音響信号による再現画像情報705と超音波送受信による再現画像情報709との2つの情報を基に、測定対象物800を画像として表示する。本実施形態に係る音響波プローブは、取り付けにより音響波トランスデューサの特性が劣化することが発生し難いため、光音響波を正確に取得することができ、また、同じプローブで、超音波を正確に送受信できる。そのため、同じ座標系を有した高画質光音響画像超音波画像を生成することができる。

0067

本実施形態において、トランスデューサは、少なくとも被検体からの超音波の受信を行い、処理部は、トランスデューサからの超音波受信信号を用いて被検体の情報を取得するようにもできる。ここでは、静電容量型トランスデューサは、被検体に向けて超音波の送信も行ってもよいが、超音波の送信は他のトランスデューサが行うようにしてもよい。また、光音響波の受信を行わないで超音波受信のみを行う形態にもできる。

0068

以上のように、音響波プローブは、半球状などの凹状の支持部材(保持膜802)に対する箇所に位置する被検体からの光音響波及び/または超音波を検出する。そして、信号処理部は、音響波プローブで取得された光音響波及び/または超音波の信号から被検体の生体組織像などを構成することができる。そのため、本実施形態の音響波プローブを用いると、異なる被検体情報を取得することができるため、より詳細に被検体の情報を得ることができ、情報量の多い被検体画像を生成できる。更に、同じ音響波トランスデューサを用いて、光音響波の受信と超音波の送受信とを行うため、それぞれで取得した被検体情報が、殆ど座標ずれのない情報として取得できる。従って、それぞれの被検体画像を重ね合わせた時にズレの少ない画像を表示することができる。

0069

勿論、上記実施形態で述べたように、被検体情報を取得する際に、被検体表面に略沿って被検体と音響波トランスデューサの位置関係を容易に安定して固定できるため、被検体の様々な対象部位に対応して、安定して精度良い音響波を受信できる。

0070

(第8の実施形態)
第1から第6の何れかの実施形態に記載の光音響波(超音波)プローブは、光音響効果を利用した光音響波(超音波)の受信に用いることができ、それを備えた情報取得装置に適用することができる。図8を用いて、本実施形態の超音波測定装置の動作を具体的に説明する。まず、発光指示信号701に基づいて、照射部804から光702(パルス光)を照射することにより、測定対象物(被検体)800(99)に光702を照射する。この照射部は、光を発する光源であってもよいし、外部の光源から光ファイバなどで導かれた光を整形して被検体に向けて照射する部分等であってもよい。測定対象物800では光702の照射により光音響波(超音波)703が発生し、この超音波703を音響波プローブが有する保持膜802(104)上に配置された複数の音響波トランスデューサ803で受信する。保持膜802と被検体800の間には、気泡による音響波(超音波)の減衰を避けるために、超音波ゲル801が充填されている。図8でも、保持膜104に対応する部分は、省略して図示してあるが、第1の実施形態から第6の実施形態の何れかで記載した構成を用いている。受信信号の大きさや形状、時間の情報が光音響波の受信信号704として、信号処理部である画像情報生成装置805に送られる。一方、照射部804からの光703の大きさや形状、時間の情報(発光情報)が、光音響信号の画像情報生成装置805に記憶される。光音響信号の画像情報生成装置805では、光音響波受信信号703と発光情報を基に測定対象物800の画像信号を生成して、光音響信号による再現画像情報705として出力する。画像表示器806では、光音響信号による再現画像情報705を基に、測定対象物800を画像として表示する。

0071

本実施形態に係る光音響波(超音波)プローブは、半球状などの凹状部分底部中心部に配置された光源から光を被検体に向けて、比較的効率よく且つ均一に照射することができるため、正確な被検体の情報を得られ、高画質な画像を生成できる。勿論、上記実施形態で述べたように、被検体情報を取得する際に、被検体表面に略沿って被検体と音響波トランスデューサの位置関係を容易に安定して固定できるため、被検体の様々な対象部位に対応して、安定して精度良い音響波を受信できる。

0072

99 被検体
100音響波プローブ
101音響波トランスデューサ
102配線
104 保持膜

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