図面 (/)

技術 音響波プローブ、及び情報取得装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 香取篤史
出願日 2016年3月31日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-073542
公開日 2017年10月5日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-176769
状態 特許登録済
技術分野 超音波診断装置
主要キーワード 弾力ゴム 受音素子 楕円半球状 送受信線 画像情報生成装置 超音波トランデューサ 軟部材 多角錐台
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月5日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

検体曲率を有する部位に密着して、精度よく被検体の情報を取得することができる音響波プローブ、それを用いた情報取得装置などを提供する。

解決手段

音響波プローブ100は、複数の音響波トランスデューサ101と、複数の音響波トランスデューサ101の間を電気的に接続する配線102と、を有する。各領域において、伸縮方向Yに隣接する複数の音響波トランスデューサ101の間隔が伸縮可能であり、配線102は、伸縮方向Yと交差する配線の方向Xに伸びている。

概要

背景

検体に超音波を送信して、被検体内から反射してくる超音波を受信することで、被検体内の情報を取得する超音波イメージングという技術を用いて、被検体内の画像を生成する方法がある。この超音波の送信と受信を行うデバイスとして、アレイ状超音波トランスデューサが用いられる(特許文献1参照)。また、光イメージング技術の一つとして、Photoacoustic Imaging(PAI光音響イメージング)と呼ばれる技術がある。光音響イメージングは、光の照射により発生する光音響波を受信し、得られる受信信号から画像データを生成する技術である。この光音響波は、光源からのパルス光生体などの被検体に照射され、被検体内を伝播する光のエネルギーを吸収した組織膨張することにより発生する。

概要

被検体の曲率を有する部位に密着して、精度よく被検体の情報を取得することができる音響波プローブ、それを用いた情報取得装置などを提供する。音響波プローブ100は、複数の音響波トランスデューサ101と、複数の音響波トランスデューサ101の間を電気的に接続する配線102と、を有する。各領域において、伸縮方向Yに隣接する複数の音響波トランスデューサ101の間隔が伸縮可能であり、配線102は、伸縮方向Yと交差する配線の方向Xに伸びている。 −1

目的

図9−4(b)の構成により、超音波の送受信特性がよく、更に高い配線密度プローブを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

複数の音響波トランスデューサと、前記複数の音響波トランスデューサの間を電気的に接続する配線と、を有し、各領域において、伸縮方向に隣接する前記複数の音響波トランスデューサの間隔が伸縮可能であり、前記配線は、前記伸縮方向と交差する方向に伸びて配置されていることを特徴とする音響波プローブ

請求項2

前記音響波トランスデューサと前記配線は、可撓性を有する保持膜により支持されていることを特徴とする請求項1に記載の音響波プローブ。

請求項3

前記伸縮方向に隣接する複数の音響波トランスデューサの列の間において、前記保持膜に前記配線の方向に伸びる溝が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の音響波プローブ。

請求項4

前記伸縮方向に隣接する複数の音響波トランスデューサの列の間において、前記保持膜に複数の貫通穴が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の音響波プローブ。

請求項5

前記配線の方向と前記伸縮方向が略直交することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項6

前記伸縮方向に隣接する複数の音響波トランスデューサが、伸縮可能なバネ部材で接続されていることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項7

前記複数の音響波トランスデューサは2次元状に配置され、全領域において、前記各領域の伸縮方向と配線の方向はそれぞれ略平行になっていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項8

全領域において、前記伸縮方向と前記配線の方向がそれぞれ非平行になっている複数の領域が存在することを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項9

検体に対して光を照射する照射部を有し、前記照射部は前記保持膜により支持されていることを特徴とする請求項2に記載の音響波プローブ。

請求項10

前記保持膜を支持する凹形状を有した支持部材を有することを特徴とする請求項2に記載の音響波プローブ。

請求項11

前記保持膜は、前記支持部材と前記保持膜との間の空間に配置されている保持手段と被検体とで挟まれるように配置されていることを特徴とする請求項10に記載の音響波プローブ。

請求項12

前記保持手段は、気体充填された袋であることを特徴とする請求項11に記載の音響波プローブ。

請求項13

前記音響波トランスデューサは、静電容量型トランスデューサであることを特徴とする請求項1から12の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項14

前記音響波トランスデューサに、オペアンプを用いたトランスインピーダンス回路を含み前記音響波トランスデューサが音響波を受信した際の電流を検出する検出回路が接続されていることを特徴とする請求項13に記載の音響波プローブ。

請求項15

前記音響波トランスデューサに、前記音響波トランスデューサが音響波を受信した際の電流を検出する回路を含む、音響波に係わる信号を送受信するための駆動受信回路が接続されていることを特徴とする請求項13に記載の音響波プローブ。

請求項16

前記配線は、絶縁フィルム導電層を挟んでいるフレキシブル配線であり、前記フレキシブル配線に前記音響波トランスデューサが設けられていることを特徴とする請求項1から15の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項17

前記配線は、フレキシブル配線部とリジッド部を含むリジッドフレキシブル基板であり、前記リジッド部に前記音響波トランスデューサが設けられていることを特徴とする請求項1から15の何れか一項に記載の音響波プローブ。

請求項18

請求項1から17の何れか一項に記載の音響波プローブと、前記音響波プローブで検出された信号を被検体の情報を表す信号に変換するための信号処理部と、を有することを特徴とする情報取得装置

請求項19

前記信号処理部は、前記音響波プローブで検出された信号を被検体の画像信号に変換することを特徴とする請求項18に記載の情報取得装置。

請求項20

前記音響波プローブは、光音響効果により発生した被検体からの光音響波を検出することを特徴とする請求項18または19に記載の情報取得装置。

請求項21

前記音響波プローブは、被検体からの超音波を検出することを特徴とする請求項18から20の何れか1項に記載の情報取得装置。

請求項22

前記音響波プローブは、超音波の送受信を行うことを特徴とする請求項21に記載の情報取得装置。

技術分野

0001

本発明は、超音波などの音響波送受信(本明細書で送受信と言う場合、送信と受信のうちの少なくとも一方を意味する)を行う音響波プローブ、それを用いた情報取得装置などに関する。本明細書において、音響波とは、光音響波、光超音波、音波、超音波などと呼ばれる弾性波を含み、光照射により発生する音響波を、特に「光音響波」と呼ぶこともある。また、音響波のうち、プローブから送信される音響波を「超音波」と呼び、送信された超音波が被検体内反射されたものを特に「反射波」と呼ぶ場合もある。音響波を代表して超音波と記す場合もある。

背景技術

0002

検体に超音波を送信して、被検体内から反射してくる超音波を受信することで、被検体内の情報を取得する超音波イメージングという技術を用いて、被検体内の画像を生成する方法がある。この超音波の送信と受信を行うデバイスとして、アレイ状超音波トランスデューサが用いられる(特許文献1参照)。また、光イメージング技術の一つとして、Photoacoustic Imaging(PAI光音響イメージング)と呼ばれる技術がある。光音響イメージングは、光の照射により発生する光音響波を受信し、得られる受信信号から画像データを生成する技術である。この光音響波は、光源からのパルス光生体などの被検体に照射され、被検体内を伝播する光のエネルギーを吸収した組織膨張することにより発生する。

先行技術

0003

米国特許公開第2007/0287912号明細書

発明が解決しようとする課題

0004

従来の超音波トランスデューサは、通常、アレイ状の素子位置関係が固定されている。よって、被検体の表面に押し当て、被検体の表面をプローブの表面形状に合わせて変形させて被検体と密着させることで、プローブを用いる。しかし、この構成では、被検体表面を変形させてプローブと密着させるので、広い領域で密着させようとすると、曲率を有する被検体に対してプローブを充分に密着させることが難しい場合がある。

課題を解決するための手段

0005

上記課題に鑑みて、本発明の一側面である音響波プローブは、複数の音響波トランスデューサと、前記複数の音響波トランスデューサの間を電気的に接続する配線と、を有し、各領域において、伸縮方向に隣接する前記複数の音響波トランスデューサの間隔が伸縮可能であり、前記配線は、前記伸縮方向と交差する方向に伸びて配置されていることを特徴とする。

発明の効果

0006

本発明によると、被検体の曲率を有する比較的広い部位にでも充分に密着することができる音響波プローブを提供できる。従って、これを情報取得装置に用いるとき、安定して精度よく被検体情報を取得することができる。

図面の簡単な説明

0007

第1の実施形態に係る音響波プローブを説明する上面図である。
第1の実施形態に係る音響波プローブを説明する断面図である。
第1の実施形態に係る音響波プローブを説明する図である。
第1の実施形態に係る音響波プローブを説明する斜視図である。
第1の実施形態に係る音響波プローブを説明する断面図である。
第2の実施形態に係る音響波プローブを説明する断面図である。
第3の実施形態に係る音響波プローブを説明する上面図である。
第3の実施形態に係る音響波プローブを説明する断面図である。
第3の実施形態に係る音響波プローブを説明する上面図である。
第3の実施形態に係る音響波プローブを説明する断面図である。
第4の実施形態に係る音響波プローブを説明する斜視図である。
第5の実施形態に係る音響波プローブを説明する斜視図である。
第5の実施形態に係る音響波プローブを説明する斜視図である。
第5の実施形態に係る音響波プローブを説明する断面図である。
第6の実施形態に係る音響波プローブを説明する斜視図である。
第6の実施形態に係る音響波プローブを説明する断面図である。
第7の実施形態に係る音響波プローブを説明する斜視図である。
第7の実施形態に係る音響波プローブを説明する上面図である。
第7の実施形態に係る音響波プローブを説明する上面図である。
第8の実施形態に係る音響波プローブを説明する図である。
第8の実施形態に係る音響波プローブを説明する回路図である。
第8の実施形態に係る音響波プローブを説明する図である。
第8の実施形態に係る音響波プローブを説明する図である。
第9の実施形態に係る情報取得装置を説明する図である。
第10の実施形態に係る情報取得装置を説明する図である。

実施例

0008

本発明の一側面では、上記課題を解決するにあたり、プローブを被検体に取り付けたとき、複数の音響波トランスデューサの間隔が変わる伸縮方向と、音響波トランスデューサと外部を接続する配線を配置する配線の方向を、分離した構造とした。つまり、前記伸縮方向に延長する配線は存在しないようにした。前者の方向は、例えば支持部材である保持膜に配置された隣接する音響波トランスデューサの間隔が伸縮する方向であり、後者の方向は、音響波トランスデューサと外部を接続する配線が伸びる方向である。分離した構造とは、平行ではなく交差する構造(例えば略直交する構造)である。こうした構造を有するので、例えば、腕のような円錐台(場所によって太さの異なる部位を有する形状)の測定対象をプローブが包み込むような使い方もできる(図2−1を参照)。例えば図1−3に示す様に、測定対象の太さが変化する方向に沿った各領域において、伸縮方向に隣接ずる音響波トランスデューサの間隔は柔軟に伸縮できるため、配線が伸縮しなくても測定対象の表面形状に沿うことができる。

0009

以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形、変更が可能である。
(第1の実施形態)
本実施形態では、音響波トランスデューサ間を接続する配線を配置した配線の方向に略直交した伸縮方向に、音響波トランスデューサ間を繋ぐ部材が柔軟に伸縮する構造となっていることが特徴である。

0010

図1−1から図2−2を用いて、本実施形態を説明する。図において、100は音響波プローブ、101は音響波トランスデューサ、102は配線、103はバネ構造ないしバネ部材、104は伸縮可能な支持部材である。本実施形態の音響波プローブ100の模式図を示すこれらの図で、図1−1には全体の俯瞰図を、図1−2(a)には図1−1においてX方向に垂直な面の断面図を、図1−2(b)には図1−1においてY方向に垂直な面の断面図を示す。

0011

本実施形態の音響波プローブ100では、音響波トランスデューサ101が2次元アレイ状に配置されている。配線の方向Xに一列に並んでいる複数の音響波トランスデューサ101に沿って伸びて、配線102が配置されている。配線102により、配線の方向Xの列毎に、それぞれの音響波トランスデューサ101の出力信号は、並列にプローブ100の外部まで引き出されている。音響波トランスデューサ101と配線102は、支持部材である保持膜104により支持されている。保持膜104は、音響波トランスデューサ101と配線102を支持することができ且つ少なくとも伸縮方向に伸縮する部材であれば、用いることができる。具体的には、樹脂ゴム、金属などにより構成することができる。音響波トランスデューサ101間には、伸縮方向Yに伸縮するバネ構造103が、複数並列に配置・接続されている。バネ構造103は、外力に応じて伸縮するものであれば、用いることができる。具体的には、金属、樹脂、ゴムなどで構成したコイル状のもの、紐状のものなどの部材を用いることができる。保持膜104自体が外力に応じて伸縮するものであれば、図3の第2の実施形態の如く別個特別にバネ構造を設ける必要はない。以上の様に、本実施形態では、複数の音響波トランスデューサが2次元状に配置され、各領域において、伸縮方向に隣接する音響波トランスデューサの間隔が伸縮可能であり、配線は伸縮方向と略直交する配線の方向に伸びている。そして、全領域において、各領域の伸縮方向と配線の方向はそれぞれ略平行になっている。

0012

本実施形態のプローブ100は、上記で説明した構造を用いることにより、配線102を配置した配線の方向Xにはあまり伸縮せず、配線の方向Xに略直交した伸縮方向Yに伸縮することができる。そのため、外力を加えることで、配線の方向Xに平行に配置された配線102間のY方向の距離を、場所により変化させることができる。こうして、図1−3で示すように、配線102間を平行でない状態(すなわち、複数の配線の延長方向交点ないし角度を有する状態)に変化させられる。

0013

例えば、被検体である生体の部位(腕や脚、指など)は、均一の曲率を持っておらず、場所によって曲率が変化する形状、言い換えると円錐台に近いパーツを組み合わせた形状となっている。そのため、複数の素子(音響波トランスデューサ)の位置関係が固定されている従来の音響波プローブを用いると、或る一方向からの限られた平面または曲面の情報しか取得できない。これに対して、本実施形態のプローブ100を、被検体99が曲率を有する方向と伸縮方向Yとが略平行になるように配置することで、曲率の大きさに合わせてバネ構造103ないし保持膜104が伸縮する。そのため、図2−1で示すように、被検体の曲率に沿って、自在にプローブ100の表面形状を変化させることができる。

0014

また、本実施形態によると、外部への引き出し配線拘束されることなくプローブ100の表面形状を変化させることができるので、被検体99の曲率を有する広い部位に亘って確実に音響波トランスデューサを密着させることができる。そのため、被検体99の曲率を有する広い部位から、安定して被検体情報を取得することができる。さらに、本実施形態によると、腕、脚、指などの筒状の被検体の外周から被検体情報を取得することができる。

0015

ここで、複数の音響波トランスデューサ101からの外部引き出し配線を、保持膜104に配置せず、各音響波トランスデューサ101から配線が垂れ下がった構成を考える。この構成では、配線の重さや、配線の先の線に何かが触れることにより、音響波トランスデューサ101が引っ張られて、音響波トランスデューサ101が被検体に密着せず、剥がれてしまう可能性がある。一方、本実施形態の構成では、保持膜104に、配線102を束ねて配置しているので、配線をFPC(フレキシブル基板)などで一体化でき、配線自体を軽く、簡易な構成にできる。また、配線102は保持膜104上に配置されているので、配線が他の部材などに接触して、引っ張られることを避けることができる。これらのことから、複数の音響波トランスデューサ101からの外部引き出し配線を、保持膜104に配置せず、各音響波トランスデューサ101から垂れ下げる構成では得られない効果を、本実施形態で得ることができる。

0016

更に、上記バネ構造103を用いずに、伸縮しない保持膜104上に全体を配置した構成を考える。この構成では、前述した垂れ下げ構成における課題は解決されるが、配線102の間隔を変えられないため、曲率の異なる被検体に密着させようとすると、被検体に対して保持膜104の余る部分が出てきてしまい、捩れなどが発生する恐れがある。よって、この捩れにより、音響波トランスデューサ101と被検体が密着しない部分が発生する可能性がある。本実施形態の構成によると、被検体の表面形状に合わせて、配線102の間隔を柔軟に変化させられるので、この捩れの発生を抑制することができる。こうして、被検体の曲率を有する広い部位に亘って音響波トランスデューサ101を確実に密着させることができる。

0017

図1−1では、配線102(すなわち音響波トランスデューサ101)が一列に並んでいる配線の方向Xに対する、伸縮する伸縮方向Yの角度が略垂直になる構成で説明したが、これに限らない。この角度は、測定対象とする被検体に合わせて、最適な角度を選ぶことができ、45度から135度の間に設定することが望ましい。

0018

また、被検体情報取得時には、図2−2(a)で示すように、音響波トランスデューサ101と被検体99間には、超音波を透過させる超音波ゲル120を配置することが望ましい。これにより、1つ1つの音響波トランスデューサ101が有する平面と被検体99の表面との間から、超音波を遮蔽する気体層を排除して、その間を超音波ゲル120で充填することができる。よって、音響波トランスデューサ101からの超音波131及び被検体99からの超音波132をトランスデューサ・被検体間で効率的且つ安定的に授受できて、より安定して精度よく被検体からの情報を得ることができる。

0019

また、本実施形態の音響波トランスデューサ101の表面には、図2−2(b)で示すように、音響透過性のある柔軟部材121を配置することができる。これにより、超音波ゲル120を用いることなく、1つ1つの音響波トランスデューサ101が有する平面と、対向する被検体99の表面との間を、より確実に密着させることができる。

0020

更に、図2−2(b)で示した構成の柔軟部材121の表面に粘着性を付与するような処理をして、粘着層を備えた構成にすることができる。これにより、音響波トランスデューサ101を被検体表面に貼り付けて一時的に固定できるので、音響波トランスデューサ101を被検体に密着・保持する機構を簡略化することができる。また、一時的に確実に固定できるので、更に安定して精度よく被検体情報を取得することができる。粘着層は、柔軟部材121の表面に粘着性を付与でき、柔軟部材121を被検体に貼りつけたり、これから剥がしたりできるものであれば用いることができる。例えば、柔軟部材121の表面に粘着剤を配置した構成で実現することができる。具体的には、粘着剤としては、ゴム系粘着剤アクリル系粘着剤シリコーン系粘着剤ウレタン系粘着剤などを用いることができる。必要な粘着力剥離性によって、最適な材料を選択すればよい。

0021

上記で説明した柔軟部材121には、薄い樹脂シート、ゴムなどを用いることもできる。弾力ゴムであるエラストマーは、大きな弾力性を有していて、被検体99の表面形状に沿って変形し、被検体99により密着しやすいので、特に望ましい。また、被検体から剥がす際にも、変形しながら剥がすことができるので、被検体に大きな負荷をかけることなく柔軟部材121を剥がすことができる。柔軟部材の物性としては、超音波の透過性が高く、音響インピーダンスが被検体に近いものが望ましいが、個別の使用条件によって必要な特性の柔軟部材を選ぶことができる。

0022

(第2の実施形態)
第2の実施形態は、伸縮するバネ構造の構成に関する。それ以外は、第1の実施形態と同じである。第2の実施形態を、図3を用いて説明する

0023

本実施形態では、音響波トランスデューサ101と配線102を支持する支持部材とバネ構造103が、同じフィルム状の保持膜104から構成されている。本実施形態のフィルム状の保持膜104は、伸縮性のある部材により構成されており、図1−1のバネ構造103と同様の機能、作用効果を有している。これにより、バネ構造103を別段に設けない構成においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。バネ構造103も兼用する本実施形態の保持膜104は、シリコーンゴムなど、伸縮性のあるシート状の部材により容易に構成することができる。

0024

本実施形態により、簡易な構成で、被検体の曲率を有する広い部位に確実に密着して、安定して精度よく被検体情報を取得することができる音響波プローブを提供できる。

0025

(第3の実施形態)
第3の実施形態は、伸縮するバネ構造の構成に関する。それ以外は、第2の実施形態と同じである。第3の実施形態を、図4−1から図4−4を用いて説明する。図において、105は溝、106は貫通穴である。

0026

本実施形態は、配線の方向Xに配置された音響波トランスデューサ101の列の間に、保持膜104が、厚さの異なる領域を有していることが特徴である。具体的には、配線の方向Xに配置された音響波トランスデューサ101の列間に、配線の方向Xに伸びた溝105を有している。図4−1に本実施形態の音響波プローブを俯瞰した模式図、図4−2(a)に図4−1でのA−A’断面の模式図、図4−2(b)に図4−1でのB−B’断面の模式図を示す。

0027

本実施形態では、配線の方向Xに配置された音響波トランスデューサ101が形成する列の間に、保持膜104の薄い領域が配置されているため、音響波トランスデューサ101の列間では保持膜104が伸縮しやすいので距離を変化させることが容易である。一方、音響波トランスデューサ101が配線の方向Xに配列された方向には、保持膜104の厚さが厚く、伸縮し難いため、保持膜104上の配線102に負荷がかかって損傷を与えることを避けることができる。

0028

以上のように、本実施形態により、音響波トランスデューサの配線の信頼性が高く、被検体の曲率を有する広い部位に確実に密着して、安定して精度よく被検体情報を取得することができる音響波プローブを提供できる。

0029

図4−3と図4−4を用いて、本実施形態の別の形態を説明する。図4−3に本別形態の音響波プローブを俯瞰した模式図、図4−4(a)に図4−3でのC−C’断面の模式図、図4−4(b)に図4−3でのD−D’断面の模式図を示す。本別形態では、配線の方向Xに配置された音響波トランスデューサ101が形成する列の間に、保持膜104が貫通穴106を有している。音響波トランスデューサ101が形成する列の間は、穴106の大きさ、数、形状、位置を適切に設定することで、音響波トランスデューサ101の列間での保持膜104の伸縮性を所望の値にすることができる。また、保持膜104に穴106を空けるだけでよいので、図4−1の形態に比べて、作成する工程をより簡単なものにでき、必要な伸縮性をより精度よく制御することができる。そのため、音響波トランスデューサ101を被検体の表面により確実に密着させることができる。

0030

また、図4−1の溝105の深さに上限の制約がある構成に比べて、穴の比率などで伸縮性を調整できるので、保持膜104の厚さをより厚くすることができる。これにより、保持膜104に、音響波トランスデューサ101の配線102を保持するためのより高い強度を持たすことができ、使用時の配線102にかかる負荷を低減でき、信頼性の低下を低減することができる。本別形態によっても、音響波トランスデューサの配線の信頼性が高く、被検体の曲率を有する広い部位により確実に密着して、安定して精度よく被検体情報を取得することができる音響波プローブを提供できる。

0031

(第4の実施形態)
第4の実施形態は、音響波プローブ100の被検体への固定方法に関する。それ以外は、第1から第3の実施形態の何れかと同じである。第4の実施形態を、図5を用いて説明する。図5において、110は固定部材である。本実施形態は、音響波プローブ100を被検体99の円柱状などの部位に巻きつけて、固定する機構(固定部材)110を有していることが特徴である。

0032

被検体99からの情報を取得する際には、図5で示すように、保持膜104を被検体99に巻きつけて固定手段110により固定することにより、音響波トランスデューサ101を備えた保持膜104を被検体99に押し当て密着させられる。これにより、被検体99の外周のあらゆる方向から、被検体内の情報を取得できる。そのため、被検体99の特定の面からだけでなく、より多くの方向から被検体情報を取得でき、本プローブを用いることで、より詳細な被検体画像再生することができる。尚、図5では、音響波トランスデューサ101と被検体99間に媒質を配置していないが、図2−2(a)や図2−2(b)で示したように、超音波ゲル120や音響透過性のある柔軟部材121を使用する構成としてもよい。この点は、後述の実施形態でも同様である。

0033

本実施形態により、被検体の曲率を有する広い部位に確実に密着して、安定してより詳細な被検体情報を取得することができる音響波プローブを提供できる。

0034

(第5の実施形態)
第5の実施形態は、音響波プローブ100の被検体への固定方法に関する。それ以外は、第1から第3の実施形態の何れかと同じである。第5の実施形態を、図6−1から図6−3を用いて説明する。図において、111は、凹部を有する支持部材である。

0035

可撓性を持つとともに或る程度剛体的な支持部材111は、半月状の凹部(溝)を有しており、保持膜104は、支持部材111の凹部を覆うように配置され、支持部材111に保持されている。保持膜104は、支持部材111により左右から保持されており、保持膜104自体にテンションが掛った状態(張った状態)になっている。この状態で、図6−2で示すように、支持部材111を被検体99側に押し当てることで、保持膜104が被検体99の表面形状に沿って変形する。その結果、図6−3の断面の模式図で示すように、保持膜104上のそれぞれの音響波トランスデューサ101が、被検体99の表面形状に沿った位置に配置される。図6−3の構成では、支持部材111を用いているので、フィルム上の保持膜104にかかっている張力が均一である。よって、後は、支持部材111を被検体99に押し当てる力を制御するだけで、広い面積の保持膜でも、保持膜104全体を安定な状態で被検体99側に押し当てることができる。

0036

本実施形態により、被検体の曲率を有するより広い部位に確実に密着して、安定してより詳細な被検体情報を取得することができる音響波プローブを提供できる。

0037

(第6の実施形態)
第6の実施形態は、音響波プローブ100の被検体への固定方法に関する。それ以外は、第5の実施形態と同じである、第6の実施形態を、図7−1と図7−2を用いて説明する。図において、112は蓋、113はヒンジ部、114は気体が充填された袋(支持手段)、115は気体が充填された袋(支持手段)である。

0038

本実施形態では、図7−1で示すように、音響波プローブの支持部材111と略同じ形状の蓋112を有しており、蓋112はヒンジ部113を介して、支持部材111の一部と固定されていることが特徴である。また、蓋112の凹部には、気体を注入することにより伸縮できる袋114が備えられている。一方、気体が充填された袋115は、チューブ状の形状を有しており、支持部材と保持膜との間の空間である支持部材111の凹部の底部に配置されている。

0039

図7−2で示すように、蓋112を閉じると、被検体99は上側の袋114から押され、一方、下側からは保持膜104を介して袋115により押される。袋114、115中には気体が充填されているので、被検体99が或る程度まで押し込まれたら(袋115がある程度変形したら)、袋114、115が被検体99を押し戻し、押し当てる力と釣り合うと被検体99をその位置を保持する。伸縮できる袋114、115に注入する気体の量は、内部の圧力をモニタしながら調整し、被検体99が動かない程度に固定され且つ被検体99が不快な痛みを感じない量になるように最適に設定すればよい。

0040

本実施形態の構成では、被検体99の表面形状に対して、音響波トランスデューサ101を沿わすことができる。更に、被検体99に与える負荷を低減することができ、加えて、被検体が動くことを最小限に抑えることができるため、被検体情報の取得時に、被検体99と複数の音響波トランスデューサ101の位置関係がずれることを低減できる。また、袋114、115を用いることで、様々な表面形状を有する被検体99に柔軟に対応でき、被検体の形状を選ぶことをより不必要とし、被検体の位置を安定に保持できる音響波プローブを実現することができる。

0041

本実施形態により、被検体の曲率を有する広い部位に確実に密着して、被検体を安定して保持し、安定してより詳細な被検体情報を取得することができる音響波プローブを提供できる。本実施形態によると、被検体情報を取得する際に、被検体と音響波トランスデューサの位置関係を容易に安定して固定できるため、被検体の様々な対象部位に対応して、効率よく良質な音響波を受信できる音響波プローブを提供できる。

0042

(第7の実施形態)
図8−1から図8−3を用いて、第7の実施形態に係る音響波プローブを説明する。第7の実施形態では、支持部材116の凹形状が半球状の凹部であることが特徴であり、それ以外は、第5の実施形態と同じである。

0043

本実施形態では、保持膜104を保持する支持部材116が半球状の凹部を有しており、この凹部を覆うように音響波トランスデューサ101を備えた保持膜104を配置している。音響波トランスデューサ101間を接続する配線102のパターンは、例えば図8−2で示すように、渦巻状に配置する構成を採ることができる。本実施形態では、各領域において、伸縮方向に隣接する音響波トランスデューサの間隔が伸縮可能であり、配線は伸縮方向と交差する配線の方向に伸びていて、全領域においては、伸縮方向と配線の方向がそれぞれ非平行になっている複数の領域が存在する。

0044

本実施形態では、支持部材116の凹形状が半球状であるため、保持膜104により、第1の実施形態に比べてより多くの方向から被検体を包み込むように覆うことができる。そのため、被検体99の凸部を保持膜104に押し当てて、被検体情報を取得することができる。例えば、手や足、乳房などの部位の被検体情報を取得することに特に適している。

0045

本実施形態では、配線102の配置を渦巻状で説明したが、これに限らない。図8−3で示したように、配線102が中央から放射状に配置されている部分を含む構成なども同様に用いることができる。ここでは、保持膜104の中央部や、配線間の領域が伸びるので、配線102が伸縮することにはならない。ここでも、各領域において、音響波トランスデューサの間隔が伸縮可能であり、配線が配線の方向に伸びていて、全領域においては、伸縮方向と配線の方向がそれぞれ非平行になっている複数の領域が存在する。尚、本実施形態では、支持部材116の支持部材116の凹形状を半球状で説明したが、これに限らない。直方体の凹形状を有する構成の支持部材を始めとして、多角錐多角錐台楕円半球状などの支持部材も同様に用いることができる。

0046

(第8の実施形態)
第8の実施形態は、音響波トランスデューサ101に関する。それ以外は、第1から第7の何れかの実施形態と同じである。図9−1は、第8の実施形態に係る音響波トランスデューサ101を説明する模式図である。図9−1(a)において、199はチップ基板)、201は振動膜、202は第1の電極上電極)、203は第2の電極(下電極)、204は支持部、205は空隙(キャビティ)である。また、301は第1の配線、302は第2の配線、401は直流電圧発生手段、402は駆動受信回路である。図9におけるトランスデューサ200が、図1などのトランスデューサ101であって、図9のチップ(基板)199が図1などの保持膜104上に複数設けられている。

0047

本実施形態では、音響波トランスデューサ101が、静電容量型トランスデューサ200であることが特徴である。静電容量トランスデューサ200は、半導体プロセスを応用したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)プロセスを用いて、シリコンのチップ199上に作製される。静電容量型超音波トランスデューサは、圧電型の超音波トランスデューサに比べて、受信特性周波数特性が大幅に優れている特徴がある。

0048

振動膜201は、支持部204によりチップ199上で支持されており、音響波(超音波)を受けて振動する構成となっている。振動膜201上には第1の電極202が配置されており、第1の電極202に対向するチップ199上の位置に第2の電極203が配置されている。振動膜201に対して空隙205を挟んで対向した第2の電極203と第1の電極202を1組として、セルと呼ぶ。第1の電極202は、第1の配線301を介してチップ199外部に引き出されて直流電圧発生手段401に接続されている。直流電圧発生手段401により、第1の電極202と第2の電極203間には、数十ボルトから数百ボルトの電位差が発生している。

0049

第2の電極203は、第2の配線302を介してチップ199外部に引き出されて駆動受信回路402に接続されている。駆動受信回路402から第2の電極203にパルス電圧印加して、両電極間静電引力の変化が発生することにより、振動膜201が振動し、超音波が送信される。送信された超音波は被検体99に照射され、被検体内部で反射して振動膜201に戻ってくる。

0050

超音波を受けて、振動膜201と第1の電極202が振動することにより、第1の電極201と第2の電極203間の距離が変化し、両電極間の静電容量が変化する。両電極間には電位差があるため、容量変化に対応して微小電流が発生する。微小電流は、第2の電極203に接続された駆動受信回路402で、電流から電圧に変換されて第3の配線303から出力される。

0051

チップ199上には、複数のセルが配置され、チップ199上の第1の電極202は互いに電気的に接続され、チップ199上の第2の電極203は互いに電気的に接続されている。チップ199上の全ての第2の電極は、チップ199毎に異なる駆動受信回路402に接続されている。本実施形態の音響波プローブでは、駆動受信回路402をチップ199と同じ数だけ備えており、複数の静電容量型トランスデューサ200は、チップ199毎に独立した受音素子(受音素子の単位をエレメントとも呼ぶ)として、機能している。受音素子の大きさは、数百マイクロメータから数ミリメータで、受音素子の数は、百から数千素子である。

0052

本実施形態では、音響波トランスデューサ101に静電容量型トランスデューサ200を用いているので、トランスデューサの大きさを小さくでき、また重さも軽くすることができる。そのため、保持膜104上に配置した際に、より被検体99の表面形状に沿って配置されやすくなる。また、静電容量型トランスデューサ200は、超音波の送受信周波数の領域が広く、被検体から、より多くの情報を含んだ取得信号を得ることができる。こうして、被検体情報の再現性がより良い音響波プローブを提供することができる。

0053

図9−1(b)を用いて、駆動受信回路402を詳細に説明する。駆動受信回路402を備えていることにより、1本の送受信線のみで、CMUT200から被検体に向けて超音波を照射(送信)し、CMUT200が受けた超音波を信号として検出することができる。図9−1(b)において、421は駆動検出回路(駆動受信回路)、431はオペアンプ、432は帰還抵抗、433は帰還容量、434、435は高耐圧スイッチ、436、437はダイオード、438は高耐圧ダイオードである。

0054

1つのチップ上には、静電トランスデューサ200が1素子(エレメント)以上配置されており、静電トランスデューサ200の第2の電極203は、駆動検出回路421と接続されている。駆動検出回路421は、装置側から超音波の送信に用いる高電圧パルスをCMUT200に印加し、CMUT200からの微小電流を検出信号とし装置側に出力する機能を有している。

0055

オペアンプ431の負帰還部に、帰還抵抗432と帰還容量433が並列に配置されており、電流電圧変換を行う機能を有している。オペアンプの入力端子出力端子には、高耐圧スイッチ434、435とダイオード436、437がそれぞれ接続されている。高耐圧ダイオード438は、端子間の電圧が所定の電圧(1ボルト弱)以下の場合は、端子間の配線接続が切断される。また、高耐圧スイッチ434、435は、所定の電圧(数ボルト程度)より高い電圧が印加されると、スイッチの入出力端子間の配線が切断される。

0056

送信のための高電圧パルスが印加されていないとき、高耐圧ダイオード438は、端子間には殆ど電位差がないため、入出力端子間の配線が切断されている状態になっている。一方、高耐圧スイッチ434、435は、外部から高い電圧が印加されていないので、スイッチ間の配線が接続されている。そのため、トランスデューサからの微小電流をオペアンプ431で電流電圧変換して、外部に接続した装置(不図示)に検出信号を出力することができる。

0057

一方、送信のための高電圧パルスが装置(不図示)側から印加されると、高耐圧ダイオード438内部の配線は接続され、高耐圧スイッチ434、435には、所定の電圧(数ボルト程度)より高い電圧が印加される。そのため、高耐圧スイッチ434、435は、スイッチ内部の配線を切断する。こうして、オペアンプ431へ高電圧が印加されてオペアンプが破損することを防ぐことができる。オペアンプからの信号出力は、高耐圧スイッチ435でカットされるため、送信のために印加した高電圧パルスに影響を与えることがない。そのため、トランスデューサの第2の電極203に、超音波を送信するための高電圧パルスを印加することができる。

0058

本実施形態の別の実施形態として、図9−2で示すように、駆動検出回路421の代わりに、受信回路のみを備えている構成を採ることができる。受信回路には、オペアンプ410を用いたトランスインピーダンス回路構成を用いている。オペアンプ410の負帰還部に抵抗406とコンデンサ408がパラレルに配置されており、帰還部で入力された電流が電圧に変換される。また、オペアンプ410の非反転入力端子には抵抗407とコンデンサ409がパラレルに配置されている。オペアンプ410の帰還特性があるため、広帯域なオペアンプを用いることで、電流電圧変換効率に対する入力配線寄生容量の影響を小さくすることができる。そのため、静電容量型トランスデューサ200の直近に受信回路を配置する場合(配線の寄生容量が極めて小さい場合)に比べて、電流電圧変換の劣化が少なく、優れた超音波の受信特性を得ることができる。

0059

本別形態によると、検出回路にオペアンプを用いたトランスインピーダンス回路構成を用いているので、検出回路の入力端子に寄生する容量の影響を受けにくい。そのため、保持膜104が変形する際には検出回路と接続している配線302の位置が変化するが、上記の如くオペアンプを用いたトランスインピーダンス回路を用いているので、それに伴う配線302の寄生容量の大きさ変化による影響を受信特性が受けにくい。こうして、受信特性の劣化が少ない受信専用プローブを提供することができる。

0060

本実施形態の別の形態として、図9−3で示すように、音響波トランスデューサ101を接続する配線102に、送受信信号を取り出す配線に加えて、アンプ用の電源ラインバイアスラインが配置されている構成を採ることができる。超音波トランデューサの駆動受信回路402は、オペアンプを含んでいるため、オペアンプに電源を供給する必要がある。また、それ以外の回路構成を用いる場合でも、検出回路に電源を供給する必要がある。電源に供給する配線には、検出信号用の配線に比べて、大きな電流を流す必要がある。そのため、フレキシブル配線部の導電層の厚さを厚くするか、配線の幅を広くする必要があり、配線102が硬くなり易い。

0061

本別形態を用いることで、配線102を配置した方向とトランスデューサ101の間隔が伸縮する方向とが略直交しているので、電源ラインを有することで配線102が硬くなっても、プローブ表面が被検体の形状に沿って変形することを阻害し難くできる。そのため、静電容量型トランスデューサを用いた場合でも、より被検体の表面形状に沿って被検体からの情報を正確に得ることができる音響波プローブを提供できる。

0062

本実施形態の更なる別の形態として、図9−4(a)で示すように、フレキシブル配線220を用いて、音響波トランスデューサ101とそれを繋ぐ配線102を実現する構成を採ることができる。ここでは、フレキシブル配線220が保持膜104上に載った構成となっている。例えば、図4−1の溝105間の配線102で接続された複数のトランスデューサ101を、フレキシブル配線220で接続された複数のトランスデューサ200で置き換えた構成を採ることができる。

0063

図9−4(a)では、静電容量トランスデューサを形成しているチップは、貫通配線210を有している。よって、チップ表面(静電容量トランスデューサの形成面)の電極202、203に接続した配線が、チップ裏面(静電容量トランスデューサを形成していない面)の電極に引き出されている。フレキシブル配線の導電層は、チップ裏面の電極の位置に対応して露出しており(不図示)、チップとフレキシブル配線の電極間は、ハンダバンプ211により電気的に接続されている。チップとフレキシブル配線の間は、アンダーフィル材212で充填されている。アンダーフィル材212があることにより、湿気などによる電気接続部の不良発生の影響を減らすことができ、電気接続信頼性を高められる。フレキシブル配線内の配線の先には、検出回路402が接続されている(不図示)。

0064

フレキシブル配線220の裏面(チップを形成していない側の面)に検出回路402を配置する構成も採ることができる。これにより、静電容量トランスデューサに検出回路を近接して配置することができる。上述した様に静電容量トランスデューサの受信特性は、配線が有する寄生容量により大幅に影響を受けるが、本構成では、優れた受信特性を得ることができる。

0065

この際、検出回路402とフレキシブル配線220間は、ハンダを用いることで容易に接続できる。検出回路402とフレキシブル配線との電気接続部は、エポキシ樹脂などの封止材230で覆っていることが望ましい。これにより、湿気などによる電気接続部の不良発生の影響を減らすことができ、電気接続信頼性を高められる。図9−4(a)の構成により、音響波トランスデューサ101間の配線102をフレキシブル配線220で構成しているため、配線の密度を高めることができる。

0066

本実施形態の更なる別の形態として、図9−4(b)で示すように、リジッドフレキシブル基板242を用いて、音響波トランスデューサ101とそれを繋ぐ配線102を実現する構成を採ることができる。ここでも、リジッドフレキシブル基板242が保持膜104上に載った構成となっている。図9−4(b)では、リジッドフレキシブル基板242は、ガラスエポキシ銅箔により構成された硬く変形し難いリジッド部243と柔らかく曲がりやすいフレキシブル配線部から構成され、一体に形成されている。フレキシブル配線部は、上記フレキシブル配線220と同じようにポリイミド絶縁フィルム221、223で薄い導電層222を挟んでいる。複数のリジッド部243間は、フレキシブル配線部により接続され、リジッド部上には、チップ199の電極と対応した電極を備えていて、電極間はハンダバンプ211で電気的に接続されている。リジッド部243とチップ199の間には、アンダーフィル材212が充填されている。アンダーフィル材により固定されているので、温度変化によりチップとリジッド部が伸縮した際にも、バンプ部211にかかる応力を低減でき、電気接続部での不良の発生を抑制できる。

0067

リジッド部のチップを配置していない面には、検出回路402が配置されている。本別形態では、検出回路を通常の回路基板と同じ構成のリジッド部243に配置しているので、複雑な配線を配置することが可能になる。そのため、静電容量型トランスデューサ200と検出回路402間の配線を、より最適で寄生容量が少ない構成とすることができる。こうして、受信特性を更に優れたものにできる。検出回路402とリジッド部243の間は、ハンダを用いることで容易に接続することができる。また、検出回路402とリジッド部243との電気接続部は、エポキシ樹脂などの封止材230で覆っていることが望ましい。これにより、湿気などによる電気接続部の不良発生の影響を減らすことができ、電気接続信頼性を高められる。

0068

リジッド部243の上記ガラスエポキシ材は、ガラスクロスエポキシ接着剤をしみこませたものを積層して加熱圧迫して硬化したものであり、接着材によりフレキシブル配線と固定されている。ガラスエポキシ材は或る太さのガラスクロスが周期的に積層されているため、侵入した超音波を減衰させることができる。そのため、チップ199を透過した超音波が支持部材104で反射する波により受信特性が影響を受けることを低減することができる。特に、ガラスクロスの太さが異なる複数の種類の層を組み合わせたものを用いることで、透過する超音波を減衰させられるので、より望ましい。図9−4(b)の構成により、超音波の送受信特性がよく、更に高い配線密度のプローブを提供することができる。

0069

(第9の実施形態)
第1から第8の何れかの実施形態に記載の光音響波(超音波)プローブは、光音響効果を利用した光音響波(超音波)の受信に加えて、被検体へ超音波の送信を行い反射した超音波を受信することができる。そして、その取得した信号を基に被検体の情報を取得する情報取得装置に適用することができる。ここでは、被検体において光音響効果により発生した光音響波の受信と被検体に対する超音波の送受信とを、本発明の音響波プローブを用いて行って被検体の情報を取得する。

0070

図10に、本実施形態に係わる情報取得装置の模式図を示す。図10において、706は超音波の送受信信号、707は送信した超音波、708は反射した超音波、709は超音波の送受信による再現画像情報である。図10では、省略して図示してあるが、第1の実施形態から第8の実施形態の何れかで記載した構成の音響波プローブを用いている。

0071

本実施形態の情報取得装置は、光音響波の受信に加えて、パルスエコー(超音波の送受信)を行い、画像を形成する。光音響波の受信については、後述の第10の実施形態と同じであるため、ここではパルスエコー(超音波の送受信)について説明する。超音波の送信号706を基にして、音響波プローブが有する保持膜802(図1の保持膜104など)上に配置された複数の音響波トランスデューサ803から、測定対象物800(99)に向かって超音波706が出力(送信)される。測定対象物800の内在する物体固有音響インピーダンスの差により、超音波が反射する。反射した超音波708は、複数の音響波トランスデューサ803で受信され、受信信号の大きさや形状、時間の情報が超音波受信信号706として画像情報生成装置805に送られる。ここで、保持膜802と被検体800の間には、気泡による音響波(超音波)の減衰を避けるために、超音波ゲル801が充填されている。一方、送信超音波の大きさや形状、時間の情報は超音波送信情報として、画像情報生成装置805で記憶される。画像情報生成装置805では、超音波受信信号706と超音波送信情報を基に測定対象800の画像信号を生成して、超音波送受信の再現画像情報709として出力する。

0072

画像表示器806では、光音響信号による再現画像情報705と超音波送受信による再現画像情報709との2つの情報を基に、測定対象物800を画像として表示する。本実施形態に係る音響波プローブは、取り付けにより音響波トランスデューサの特性が劣化することが発生し難いため、光音響波を正確に取得することができ、また、同じプローブで、超音波を正確に送受信できる。そのため、同じ座標系を有した高画質光音響画像超音波画像を生成することができる。

0073

本実施形態において、トランスデューサは、少なくとも被検体からの超音波の受信を行い、処理部は、トランスデューサからの超音波受信信号を用いて被検体の情報を取得するようにもできる。ここでは、静電容量型トランスデューサは、被検体に向けて超音波の送信も行ってもよいが、超音波の送信は他のトランスデューサが行うようにしてもよい。また、光音響波の受信を行わないで超音波受信のみを行う形態にもできる。

0074

以上のように、音響波プローブは、半球状などの凹状の支持部材(保持膜802)に対する箇所に位置する被検体からの光音響波及び/または超音波を検出する。そして、信号処理部は、音響波プローブで取得された光音響波及び/または超音波の信号から被検体の生体組織像などを構成することができる。そのため、本実施形態の音響波プローブを用いると、異なる被検体情報を取得することができるため、より詳細に被検体の情報を得ることができ、情報量の多い被検体画像を生成できる。更に、同じ音響波トランスデューサを用いて、光音響波の受信と超音波の送受信とを行うため、それぞれで取得した被検体情報が、殆ど座標ずれのない情報として取得できる。従って、それぞれの被検体画像を重ね合わせた時にズレの少ない画像を表示することができる。

0075

勿論、上記実施形態で述べたように、被検体情報を取得する際に、被検体表面に略沿って被検体と音響波トランスデューサの位置関係を容易に安定して固定できるため、被検体の様々な対象部位に対応して、効率よく良質な音響波を受信できる。

0076

(第10の実施形態)
第1から第8の何れかの実施形態に記載の光音響波(超音波)プローブは、光音響効果を利用した光音響波(超音波)の受信に用いることができ、それを備えた情報取得装置に適用することができる。図11を用いて、本実施形態の超音波測定装置の動作を具体的に説明する。まず、発光指示信号701に基づいて、照射部804から光702(パルス光)を照射することにより、測定対象物(被検体)800(99)に光702を照射する。測定対象物800では光702の照射により光音響波(超音波)703が発生し、この超音波703を音響波プローブが有する保持膜802(104)上に配置された複数の音響波トランスデューサ803で受信する。保持膜802と被検体800の間には、気泡による音響波(超音波)の減衰を避けるために、超音波ゲル801が充填されている。図11でも、保持膜104に対応する部分は、省略して図示してあるが、第1の実施形態から第8の実施形態の何れかで記載した構成を用いている。受信信号の大きさや形状、時間の情報が光音響波の受信信号704として、信号処理部である画像情報生成装置805に送られる。一方、照射部804からの光703の大きさや形状、時間の情報(発光情報)が、光音響信号の画像情報生成装置805に記憶される。光音響信号の画像情報生成装置805では、光音響波受信信号703と発光情報を基に測定対象物800の画像信号を生成して、光音響信号による再現画像情報705として出力する。画像表示器806では、光音響信号による再現画像情報705を基に、測定対象物800を画像として表示する。

0077

本実施形態に係る光音響波(超音波)プローブは、半球状などの凹状部分底部中心部に配置された光源から光を被検体に向けて、比較的効率よく且つ均一に照射することができるため、正確な被検体の情報を得られ、高画質な画像を生成できる。勿論、上記実施形態で述べたように、被検体情報を取得する際に、被検体表面に略沿って被検体と音響波トランスデューサの位置関係を容易に安定して固定できるため、被検体の様々な対象部位に対応して、効率よく良質な音響波を受信できる。

0078

99 被検体
100音響波プローブ
101音響波トランスデューサ
102配線
104 保持膜

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ