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技術 試料の破砕方法および破砕処理装置

出願人 倉敷紡績株式会社
発明者 前田つかさ垣見直毅加地恵辻本佳世
出願日 2016年3月31日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2016-072418
公開日 2017年10月5日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2017-176135
状態 特許登録済
技術分野 サンプリング、試料調製 微生物・酵素関連装置 酵素、微生物を含む測定、試験
主要キーワード マイタギヤ 円錐台状体 破砕試料 主回転軸 支持桟 マッシャー 位置確認センサ 主ベアリング
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

試料過熱することなく試料を破砕する試料の破砕方法を提供することを目的としている。

解決手段

破砕部材の先端部を回転させて前記試料を破砕する破砕工程と、前記試料の破砕を停止する停止工程とを交互に行う試料の破砕方法。この方法は、試料を収容する容器と、その容器内に挿入して軸心周りに回転する破砕部材とを有し、破砕部材の先端部で試料を破砕するための破砕器具を用いて行う。

概要

背景

DNAおよびRNAを含む核酸タンパク質などの解析には、細かく破砕した試料緩衝液などの溶液に均一に懸濁させた試料破砕液が用いられる。このような試料破砕液は、試料と溶液とを混合させ、溶液中で試料を破砕・攪拌することにより調製されている。
例えば、特許文献1〜4には、生体試料が収容された筒状の容器内に棒状部材を挿入し、棒状部材をその軸心周りに回転させて、棒状部材の先端部で生体試料を破砕・攪拌する方法および装置が開示されている(特許文献1〜4)。

概要

試料を過熱することなく試料を破砕する試料の破砕方法を提供することを目的としている。破砕部材の先端部を回転させて前記試料を破砕する破砕工程と、前記試料の破砕を停止する停止工程とを交互に行う試料の破砕方法。この方法は、試料を収容する容器と、その容器内に挿入して軸心周りに回転する破砕部材とを有し、破砕部材の先端部で試料を破砕するための破砕器具を用いて行う。

目的

本発明は、試料を過熱することなく、また効率的に試料を破砕する試料の破砕方法およびその方法を用いるための破砕処理装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

試料が収容された容器内において、破砕部材により容器内の試料を破砕する破砕方法であって、前記破砕部材を用いて前記試料を破砕する破砕工程と、前記試料の破砕を停止する停止工程とを交互に行う、試料の破砕方法。

請求項2

前記破砕工程が、前記破砕部材を回転および/又は押圧させて前記試料を破砕する工程である、請求項1に記載の破砕方法。

請求項3

前記試料と溶液とを容器内に収容して試料を破砕する、請求項1又は2記載の破砕方法。

請求項4

前記停止工程が、前記破砕部材の回転を停止させる工程および/又は前記破砕部材を前記試料から離す工程である、請求項1から3いずれか記載の破砕方法。

請求項5

前記破砕部材の先端部が、側面が粗面加工された円錐台状体であり、前記容器の下部内側面が、前記先端部の側面と当接するように傾斜しており、前記下部内側面が粗面加工されている、請求項1から4いずれか記載の破砕方法。

請求項6

前記試料が、核酸又はタンパク質解析用試料である、請求項1から5いずれか記載の破砕方法。

請求項7

試料を破砕するための破砕処理装置であって、破砕部材を用いて試料を破砕する破砕工程と、当該破砕工程を停止する停止工程とを交互に行う制御部を備えた、破砕処理装置。

請求項8

前記破砕工程が、前記破砕部材を回転および/又は押圧させて前記試料を破砕する工程である、請求項7記載の破砕処理装置。

請求項9

前記停止工程が、前記破砕部材の回転を停止させる工程および/又は前記破砕部材を前記試料から離す工程である、請求項7又は8記載の破砕処理装置。

請求項10

試料を収容する容器を保持する容器保持部と、前記容器保持部との相対位置が変動し、軸心周りに回転し、前記破砕部材が連結される回転軸とを備えた、請求項7から9いずれか記載の破砕処理装置。

請求項11

平方向に伸び主回転軸と、前記主回転軸と異軸に設けられた複数の前記回転軸と、前記主回転軸の回転を前記回転軸の回転に伝達する伝達部とを備えた、請求項9記載の破砕処理装置。

請求項12

前記試料が、核酸又はタンパク質の解析用試料である、請求項7から11いずれか記載の破砕処理装置。

技術分野

0001

本発明は、試料破砕方法および破砕処理装置に関する。

背景技術

0002

DNAおよびRNAを含む核酸タンパク質などの解析には、細かく破砕した試料を緩衝液などの溶液に均一に懸濁させた試料破砕液が用いられる。このような試料破砕液は、試料と溶液とを混合させ、溶液中で試料を破砕・攪拌することにより調製されている。
例えば、特許文献1〜4には、生体試料が収容された筒状の容器内に棒状部材を挿入し、棒状部材をその軸心周りに回転させて、棒状部材の先端部で生体試料を破砕・攪拌する方法および装置が開示されている(特許文献1〜4)。

先行技術

0003

特開2000−333669号公報
特開2003−315223号公報
特開2013−011594号公報
特開2013−226123号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、筒状の容器内で棒状部材を回転させる場合、試料と容器、試料と棒状部材、さらに、容器と棒状部材の摩擦により試料および/又は溶液が加熱されることがある。特に、試料の温度が上昇すると、破砕された試料に含まれる解析対象物質が変性することがある。また溶液の温度が上昇すると、溶液が蒸発することにより試料破砕液の濃度が変化して解析に影響する。特許文献4では、解析対象物質の変性を防止するために保冷庫を設けることにより試料の温度上昇を防止している。しかし、保冷庫を設ける場合、保冷剤補給等の準備工程が必要となり、装置全体の重量も増加し、またコストも高くなる。
本発明は、試料を過熱することなく、また効率的に試料を破砕する試料の破砕方法およびその方法を用いるための破砕処理装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0005

本発明の試料の破砕方法は、試料が収容された容器内において、破砕部材により容器内の試料を破砕する破砕方法であって、前記破砕部材を用いて前記試料を破砕する破砕工程と、前記試料の破砕を停止する停止工程とを交互に行うことを特徴としている。
本発明の「試料」は、DNA又はRNA等の核酸やタンパク質を解析するための試料である。ここでの解析とは、核酸やタンパク質の検出だけを目的とするものも含む。
本発明の試料の破砕方法は、試料が過熱されることを防止でき、破砕された試料中の解析対象物質の変性を防止できる。

0006

本発明の試料の破砕方法であって、前記破砕工程は前記破砕部材を回転および/又は押圧させて前記試料を破砕する破砕工程であってもよい。
本発明の試料の破砕方法であって、前記試料と溶液とを容器内に収容して試料を破砕してもよい。
この場合、溶液の蒸発を防止できる。

0007

本発明の試料の破砕方法であって、前記停止工程が前記破砕部材の回転を停止させる工程および/又は前記破砕部材を前記試料から離す工程である方法が好ましい。
この場合、回転を停止させることにより、破砕部材と試料、容器および/又は溶液との間の摩擦熱の発生を停止させることができる。また破砕部材を試料から離すことにより、破砕部材から試料への熱の伝達を停止させることができ、かつ、破砕部材を大気露出してより効率的に放熱することができる。さらに停止工程後、再度破砕工程に移った際、破砕部材と試料との当接部位が変わるため、破砕効率が向上する。

0008

本発明の試料の破砕方法であって、前記破砕部材の先端部が、側面が粗面加工された円錐台状体であり、前記容器の下部内側面が前記先端部の側面と当接するように傾斜しており、前記下部内側面が粗面加工されている方法が好ましい。
本発明の試料の破砕方法は、このような破砕部材および容器を用いても試料および/または溶液の過熱を防止できる。また、停止工程において破砕部材の先端部を試料から離し、破砕工程において破砕部材の先端部を試料に再度当接させることで、先端部と試料の当接位置を変えることができ、より効率的に破砕することができる。
本発明の試料の破砕方法は、核酸又はタンパク質の解析用試料を破砕するのに好ましく用いられる。

0009

本発明の破砕処理装置は、試料を破砕するための破砕処理装置であって、破砕部材を用いて試料を破砕する破砕工程と、当該破砕工程を停止する停止工程とを交互に行う制御部を備えたことを特徴としている。
本発明の破砕処理装置は、試料が過熱されて解析対象物質を変性させることなく、試料を破砕することができる。

0010

本発明の破砕処理装置であって、前記破砕工程が前記破砕部材を回転および/又は押圧させて前記試料を破砕する破砕工程であるものが好ましい。
本発明の破砕処理装置であって、前記停止工程が前記破砕部材の回転を停止させる工程および/又は前記破砕部材を前記試料から離す工程であるものが好ましい。
回転を停止させることにより、試料および/又は溶液の加熱を停止・放熱させることができる。また破砕部材を試料および/又は溶液から離すことにより、破砕部材から試料への熱の伝達を停止させることができ、かつ、破砕部材および試料を大気に露出して放熱することができる。さらに破砕部材を試料等から離す停止工程後に破砕工程とする際、破砕部材と試料との当接部位が変わるため、破砕効率が向上する。

0011

本発明の破砕処理装置であって、試料を収容する容器を保持する容器保持部と、前記容器保持部との相対位置が変動し、軸心周りに回転し、前記破砕部材が連結される回転軸とを備えたものが好ましい。
このような破砕処理装置であって、水平方向に伸び主回転軸と、前記主回転軸と異軸に設けられた複数の前記回転軸と、前記主回転軸の回転を前記回転軸の回転に伝達する伝達部とを備えたものが好ましい。
この場合、複数の試料を同時に破砕することができる。また、各試料の破砕条件を一律にすることができる。
本発明の破砕処理装置は、核酸又はタンパク質の解析用試料を破砕するために好ましく用いられる。

図面の簡単な説明

0012

図1aは試料破砕液の調製工程の手順を示すフローチャートであり、図1bは加工工程の手順を示すフローチャートである。
図2aは本発明の試料の破砕方法に用いられる破砕器具の一実施形態を示す側面断面図であり、図2b、cはそれぞれ図2aの破砕器具の破砕部材の側面図、平面図であり、図2dは図2aの破砕器具の容器の側面図であり、図2eは破砕器具の他の実施形態を示す側面断面図である。
本発明の破砕処理装置の一実施形態を示す正面図である。
破砕処理装置の電気回路の構成を示すブロック図である。
図3の破砕処理装置の動作手順を示すフローチャートである。
核酸クロマトグラフィーストリップラインの意味を示す図である。
実施例1の評価実験結果である。
実施例2の結果である。

0013

本実施形態は、試料を収容する容器と、その容器内に挿入して軸心周りに回転する破砕部材とを有し、破砕部材の先端部で試料を破砕するための破砕器具を用いる。しかし、破砕部材を容器内に挿入し、試料を押圧のみで破砕する破砕器具を用いてもよい。
そして、本実施形態の試料の破砕方法は、前記先端部を回転させて前記試料を破砕する破砕工程と、前記試料の破砕を停止する停止工程とを交互に行う方法である。
なお、試料の破砕方法は、試料のみを容器内に収容して行ってもよいが、試料と溶液とを容器内に収容して行うのが好ましい。

0014

次に本発明の試料の破砕方法を用いた試料破砕液の調製方法を説明する。試料破砕液の調製方法は、図1に示すように、準備工程と、試料の破砕工程およびその停止工程を交互に行う試料の加工工程とを含む。

0015

準備工程は、破砕器具を準備し、試料あるいは試料と溶液とを容器内に入れる工程である。
本発明において試料は、核酸又はタンパク質の解析に用いるものであれば特に限定されない。具体的には、体毛、皮膚、生検材料手術材料豚肉牛肉鶏肉鶏卵加工食品乾燥肉生肉等が挙げられる。また、培養培地土壌口腔粘膜採取に用いた綿棒、血液、だ液等であってもよい。具体的な解析方法としては、生化学検査として通常用いられるポリメラーゼ連鎖反応PCR)を用いたDNAの解析、逆転写反応とPCRを組み合わせたRNA、特にRNAウイルスの解析、イムノクロマト法によるタンパク質の解析等がある。なお、解析結果は、例えば核酸やタンパク質を解析することにより食品に含まれる肉の動物種を判定するような解析作業や土壌中の菌、細菌、ウィルスを解析するような作業に用いられる。
試料としては、10mm立方以下のものを破砕するのに適している。また、容器の容積は、50mL以下のものが適している。
溶液としては、緩衝液、生理食塩水精製水などが挙げられる。溶液は、検査内容に応じて適宜選択される。

0016

試料の加工工程は、図1bに示すように、試料の破砕工程と、停止工程とを複数(n)回交互に行う工程である。停止工程を行うことにより、試料および/又は溶液が過熱されるのを防止する。加工工程では、破砕工程および停止工程の各工程を2回〜10回ずつ、特に、4回〜7回ずつ行うのが好ましい。ただし、加工工程は破砕工程で終了してもよい。その場合、破砕工程の回数は、停止工程の回数より1回多くなる。
また加工工程(破砕工程+停止工程)の所要時間は、2.5秒〜12分、特に15秒〜5分、さらには、30秒〜2分とするのが好ましい。しかし、本実施形態は上記所要時間に限定されるものではなく、試料に応じて適宜選択することができる。
試料の破砕工程は、試料を収容した容器内に破砕部材を挿入し、破砕部材をその軸心周りに回転させて、破砕部材の先端で試料を破砕・攪拌する工程である。このとき、破砕部材の先端部が破砕部材を試料に押圧しながら所定の時間、回転させる。
破砕部材の回転数は、100〜1000rpm、特に、200〜500rpmとするのが好ましい。破砕部材の回転は、連続的に回転数を上げ下げしてもよく、一定の回転数としてもよい。しかし、本実施形態は上記回転数に限定されるものではなく、採取する試料に応じて適宜選択することができる。
一回の破砕工程の所要時間は、1秒〜30秒、特に、3秒〜15秒とするのが好ましい。しかし、本実施形態は上記時間に限定されるものではなく、採用する破砕器具、試料に応じて適宜選択することができる。

0017

停止工程は、破砕部材の回転を停止させ、破砕部材の先端部が試料又は溶液から離れるまで破砕部材を容器から抜いて放置する工程である。このように破砕部材の回転を停止することにより破砕部材と試料又は溶液との間の摩擦熱の発生を停止させることができる。また破砕部材の先端部を試料又は溶液から離すことにより加熱された破砕部材の先端部から試料又は溶液への熱の伝達を停止させることができ、かつ、先端部を大気に露出することにより先端部を放熱することができる。さらに、破砕部材を容器に挿入・抜去することで、破砕部材と試料の接地面が変わり、破砕部材の挿入・抜去を行わない場合に比べて、より効率的に試料の破砕を行える。特に、試料が毛である場合に短時間で確実に破砕することができる。
停止工程の時間としては、0.5秒〜10秒、特に、1秒〜8秒とするのが好ましい。しかし、本実施形態は上記時間に限定されるものではなく、採用する破砕器具、試料に応じて適宜選択することができる。
停止工程としては、破砕部材の回転を停止するだけでもよく、また破砕部材の回転を停止させずに破砕部材の先端部を試料から離すだけでもよい。ただし、破砕部材の回転を停止させずに破砕部材の先端部を試料から離す場合、先端部を試料又は溶液から離したとき、試料又は溶液が容器の外部に飛び散らないようにするのが好ましい。例えば、図2eの破砕器具10aの破線は停止工程時の様子を示す。この破線に示すように、停止工程時に先端部11bが容器外に露出しないよう設計するのが好ましい。この場合、試料の飛び散りおよびコンタミネーションを一層防止できる。

0018

次に、本発明の試料の破砕方法に好ましく用いられる破砕器具を説明する。しかし、破砕器具を特に限定するものではない。
図2aの破砕器具10は、棒状の破砕部材11と、その破砕部材を挿入する筒状の容器12とを備えている。

0019

破砕部材11は、図2b、図2cに示すように、棒状の本体11aと、本体11aの先端に設けられた先端部11bと、本体11aの中部に設けられたフランジ部11cとを有している。
本体11aは、フランジ部11cより上方の上部11a1と、フランジ部11cより下方の下部11a2とからなっている。上部11a1は、上部11a1を保持して軸心周りに回転させやすいように多角形状としている(図2c参照)。下部11a2は、円柱状となっている。
先端部11bは、側面11b1および下面11b2が粗面加工された円錐台となっている。先端部11bでつぶすようにして試料を破砕する。
フランジ部11cは、本体11aから半径方向外側に延びている。フランジ部11cと本体11aとの間には、リブ11c1が複数等間隔で形成されている。フランジ部11cは、破砕部材11を容器12に挿入したとき、実質的に容器12の開口を閉じる(図2a参照)。
破砕部材11の材質としては、シリコーン樹脂ポリオレフィン系樹脂ポリエステル樹脂等の合成樹脂が挙げられる。

0020

容器12は、図2dに示すように、胴部12aと、その下端から下方に延びる底部12bと、胴部12aの上端開口を閉じる蓋部12cとを有している。
胴部12aの内面には、半径方向内側に延びる係止段部12a1が形成されている。この係止段部12a1は、破砕部材11のフランジ部11cと係止する。この係止段部12a1は、破砕部材11のフランジ部11cと係止したとき、破砕部材11の先端部11bの下面11b2と容器12の底部12bの底面12b2とが当接する位置に設けられている。しかし、試料の大きさに応じて下面11b2と底面12b2との間に若干隙間があるように設けられてもよい。
底部12bは、内面が傾斜した側面12b1および底面12b2とからなる逆円錐台状となっている。側面12b1の角度は、破砕部材11の先端部11bの側面11b1と実質的に同じとなっている。また、側面12b1も粗面加工されていてもよい。
蓋部12cの下面には、胴部12aの上端開口と嵌合する内筒部12c1が設けられている。また蓋部12cは、胴部12aの上端と連結したヒンジ13と連結している。蓋部12cによって胴部12aの上端開口を閉じることにより、試料又は破砕試料液を保管するとき、または、次の装置まで運ぶときのコンタミネーションを防止できる。また破砕試料液を収容したまま遠心分離機にかけるとき、破砕試料液が飛び散ることを防止する。
容器12の材質としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の合成樹脂が挙げられる。特に、透光性を有するものが好ましい。

0021

このように構成された破砕器具10は、図2aに示すように、容器12内に破砕部材11を挿入することにより、破砕部材11のフランジ部11cが容器12の係止段部12a1と係合し、かつ、破砕部材11の先端部11bが容器12の底部12b内に配置される。このとき、破砕部材11の先端部11bの側面11b1と容器の底部12bの側面12b1、および、破砕部材11の先端部11bの下面11b2と容器の底部12bの底面12b2とは当接する。つまり、破砕器具10は、破砕部材11の先端部11bと容器12の底部12bとの間で試料をつぶすようにして破砕し、攪拌するものである。
また破砕部材11のリブ11c1が容器12の蓋の働きをするため、破砕工程におけるコンタミネーションを防止することができる。

0022

なお、図2eの破砕器具10aのように、容器12の胴部12aを長くし、容器12の係止段部12a1を胴部12aの下部に設けてもよい。この破砕器具10aは、破砕部材11の先端部11bを試料から離すように容器12から上昇させても、破砕部材11のフランジ部11cより下方(少なくとも先端側)を外部に露出しない。そのため、破砕部材11の回転を停止させずに、先端部11bを試料又は溶液から離しても、試料が容器12の外部に飛び散ることを防止できる。

0023

次に、図3に基づいて、図2の破砕器具10を用いた破砕処理装置20の説明をする。しかし、破砕処理装置20に用いる破砕器具は、図2の破砕器具10に限られない。
破砕処理装置20は、枠体21と、その枠体に取り付けられるモータ22と、そのモータ22に連結された回転軸23と、上下動自在に設けられる容器保持部24と、モータ22の回転および容器保持部の上下動を制御する制御部25とを備えている。そして、回転軸23に破砕器具10の破砕部材11が連結され、容器保持部24に破砕器具10の容器12が取り付けられて使用される。なお、破砕器具は着脱可能に取り付けられていてもよく、使い捨てであってもよい。

0024

枠体21は、支柱21aおよび台座21bとからなる。また支柱21aには、水平方向に延びる支持桟21cが設けられている。モータ22は支柱21aの上部に取り付けられ、容器保持部24は台座21bの上に取り付けられる。

0025

回転軸23は、鉛直方向に延びており、モータ22に連結された水平方向に延びる主回転軸31に等間隔に設けられている。また、回転軸23と主回転軸31との間には、主回転軸31の回転を回転軸23に伝達する伝達部32が設けられている。つまり、回転軸23は、主回転軸31および伝達部32を介してモータ22に連結されている。また回転軸23の上部には、その回転を支持するベアリング23aが設けられている。ベアリング23aは支持桟21cに支持されている。そして、回転軸23の先端に破砕器具10の破砕部材11の基部が連結される。
主回転軸31には、複数の回転軸23を挟む位置に主回転軸31の回転を支持する主ベアリング31aが設けられている。主ベアリング31aは支持桟21cに支持されている。
伝達部32としては、ねじれの位置にある主回転軸31(入力)の回転力を回転軸23(出力)に伝達するマイタギヤが用いられている。しかし、特に、マイタギヤに限定されるものではなく、ベベルギヤウォームギヤであってもよい。

0026

容器保持部24は、上下方向に伸縮するアクチュエータ24aと、その上端に設けられる保持台24bとからなる。
アクチュエータ24aとしては、エアシリンダー油圧シリンダーあるいは電動アクチュエータ等が用いられる。このアクチュエータ24aは、高さを変えられるように台座21bに固定されている。
保持台24bの上面には、容器12を保持できるように複数の保持孔24b1が形成されている。保持孔24b1は、容器12を締まり嵌めする寸法となっている。しかし、保持孔24b1に挿入される容器12が破砕工程時に回転しないように構成されていれば、保持孔24b1の形状は特に限定されない。

0027

制御部25は、破砕処理装置20の容器12に収容された試料の加工工程をスタートさせた後の回転軸23の回転および容器保持部24の上下動を制御する。詳しくは、図4に示すように、制御部25には、スイッチ35と、モータ22と、アクチュエータ24aと、容器保持部24の位置確認センサー36と、モータ用タイマー37と、放熱用タイマー38と、カウンター39とが接続されている。

0028

制御部25の動作を図5に示す。スイッチ35を入れたスタート後、容器保持部24の位置が下限位置H1にあるかを確認する(S1)。このとき、破砕部材11の先端部11bは容器12の開口部より上方に位置する。容器保持部24が下限位置H1にあるとき、容器保持部24を上昇させる(S2)。容器保持部24が下限位置H1にないときは、容器保持部24を下限位置H1の高さまで移動させる。次いで、容器保持部24が上限位置H2にあるかを確認する(S3)。上限位置H2では、破砕部材11の先端部11bが容器12内の試料と当接している。特に、破砕部材11の先端部11bと容器12の底部12bとが当接する直前とするのが好ましい。容器保持部24を上限位置H2に確認した後、モータ22を始動する(S4)。これにより主回転軸31、回転軸23、破砕部材11が回転し、破砕部材11の先端部11bによる試料の破砕が開始する(破砕工程)。容器保持部24が上限位置H2にないとき、工程S2に戻る。またモータ22の始動とともにモータ用タイマー37を作動させて、T1秒待機する(S5)。T1秒としては、1秒〜30秒、特に、3秒〜15秒とするのが好ましい。T1秒後、モータ22を停止させる(S6)。これにより破砕部材11の先端部11bと試料および溶液との間の摩擦熱の発生を停止させることができる。その後、容器保持部24を下降させる(S7)。これにより破砕部材11の先端部11bが試料又は溶液から離れ、大気に露出し、破砕部材11の先端部11bの熱と試料および溶液の熱を放出できる。容器保持部24が下限位置H1にあるかを確認する(S8)。容器保持部24が下限位置H1に達したことを確認して放熱用タイマー38を作動させてT2秒待機する(S9)。T2秒としては、0.5秒〜10秒、特に、1秒〜8秒とするのが好ましい。容器保持部24が下限位置H1にないとき、工程S7に戻る。また容器保持部24が下限位置H1に達したことを確認してカウンター39の番号を1追加する(S10)。カウンター39の数値がNであるかを確認し、カウンター39の数字がNのとき、終了する。カウンター39の数字がNより小さいとき、T2秒後に工程S2に戻る(S11)。Nとしては、2回〜10回、特に、4回〜7回が好ましい。スタートからエンドまで、2.5秒〜12分、特に15秒〜5分、さらには30秒〜2分とするのが好ましい。

0029

このように構成されているため、破砕処理装置20は、試料および/又は試料が過熱されることを防止でき、かつ、破砕された試料の解析対象物質の変性あるいは溶液の蒸発を防ぐことができる。また効率的に試料を破砕できる。さらに破砕処理装置20は、一つのモータで複数の破砕器具を同時に操作することができるため、一度に複数の試料を同一条件で破砕することができ、かつ、コストを低減することができる。そして、制御部25によって試料の破砕条件等を変更することができるため、種々の試料に対応して制御することができる。

0030

破砕処理装置20では、容器保持部24を上下動自在にしているが、回転軸23を上下動自在としてもよい。その場合、支柱21aを上下動自在とする、あるいは、個々の回転軸23を上下動自在にすることが考えられる。
破砕処理装置20では、破砕部材11の回転を停止し、かつ、その先端部11bを試料から離しているが、回転を停止するだけ、あるいは、先端部11bを試料から離すだけとしてもよい。しかし、回転させながら先端部11bを試料から離す場合、例えば、図2eの破砕器具10aのように、先端部11bを試料から離したとき、試料が外部に飛び散らないようにすることが好ましい。

0031

[評価実験方法]
1.試料破砕液の調製
試料から試料破砕液を調製する。
1−1.試料の破砕
試料を1.5mLチューブに入れ、そこに必要量のTEバッファーを加える。本破砕処理装置とバイオマッシャーII(ニッピ社製)を用いて試料を破砕する。
1−2.試料破砕液の遠心
卓上遠心分離機を用いて、9000rpmで3分間の遠心作業を行い、夾雑物沈殿させる。

0032

2.標的核酸増幅反応
2−1.PCR反応液の調製
1の工程で得た試料破砕液を用いて核酸の増幅反応を行う。PCR反応液は0.2mLチューブに下記表の通りに調製する。試料破砕液は上清1μLを増幅反応に用いる。サンプ増幅試薬としてQIAGEN MultiplexPCRMix(QIAGEN社製)を用いる。

0033

0034

プライマー配列は、標的とする核酸を増幅できる限り、特に制限されない。

0035

2−2.PCR
PCRにはVeriti(登録商標サーマルサイクラ—(Thermo Fisher Scientific社製)を用いる。サーマルサイクル反応(95℃で9分後、94℃で30秒、66℃で30秒、72℃で30秒を33サイクル、その後72℃で5分後、4℃に下げる)を行う。

0036

3.標的核酸の検出反応
検出用のストリップを用いて、核酸クロマトグラフィーによるハイブリダイゼーション反応によって検出を行う。ストリップはTBA社製のものを使用した(図6)。
3−1.ハイブリダイゼーション用の反応液の調製
2の工程で得られた増幅核酸を、核酸クロマトグラフィーを用いて検出する。反応液は下記表の通りに調製した。TEバッファー、展開液化成社製)、ラテックスビーズ(藤倉化成社製)を用いる。1サンプルにおける反応液の組成は下記の通りである。

0037

0038

反応液を1.5mLチューブに30.0μL加え、50℃で5分間以上加温する。その後、2の工程で得たPCR反応液10.0μLをこの反応液に加えて混合し、2分間静置する。

0039

3−2.標的核酸の確認
上記の3−1の工程で得た混合反応液に核酸クロマトグラフィーストリップを挿入し、40分間静置する。標的の核酸があればストリップ上に青いラインとして現れるので、標的核酸の増幅可否目視で判定する。

0040

[実施例1]
本破砕処理装置を用いてハンバーグを破砕し、ハンバーグ中に含まれる肉種の判定を行った。加工工程は、破砕工程5秒、停止工程5秒を5セット(インターバルあり)と破砕工程のみを連続25秒(インターバルなし)の2式用意して実験を行った。
上記評価実験方法の手順の通りに核酸の検出を行った。ハンバーグは0.5cm角程度とした。このハンバーグの原材料名には牛肉、豚肉、乾燥卵が記載されている。また、Nはネガティブコントロールである。
結果を図7に示す。インターバルの有無に関わらずウシブタはっきりと検出された。しかし、ウシはインターバルありの方がラインが濃い。また、ニワトリのラインはインターバルなしだとほぼラインは見えないが、インターバルありだとラインは目視できることから、インターバルありの方が破砕効率が良いと考えられる。

実施例

0041

[実施例2]
ヒトの毛髪を本破砕処理装置を用いて破砕した。加工工程は、破砕工程5秒、停止工程5秒を5セット後試料を目視で確認し、再度5セット(インターバルあり)と、破砕工程のみを連続25秒後試料を目視で確認し、再度連続25秒(インターバルなし)の2式用意して実験を行った。
結果を図8に示す。インターバルありでは目視で毛髪を視認できない程度まで破砕されているが、インターバルなしではまだ繊維状の毛髪が残っている。このことより、インターバルありの方がより良い破砕効率を得られると考えられる。さらに、インターバルなしの方が摩擦により緩衝液が蒸発し、インターバルありより液量が減少している。

0042

10破砕器具
10a 破砕器具
11破砕部材
11a 本体
11a1 上部
11a2 下部
11b 先端部
11b1 側面
11b2 下面
11cフランジ部
11c1リブ
12容器
12a胴部
12a1係止段部
12b 底部
12b1 側面
12b2 底面
12c 蓋部
12c1内筒部
13ヒンジ
20破砕処理装置
21枠体
21a支柱
21b台座
21c支持桟
22モータ
23回転軸
23aベアリング
24 容器保持部
24aアクチュエータ
24b保持台
24b1保持孔
25 制御部
31主回転軸
31a主ベアリング
32 伝達部
35 スイッチ
36位置確認センサー
37 モータ用タイマー
38放熱用タイマー
39 カウンター

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