図面 (/)

技術 光シート顕微鏡および光シート顕微鏡を作動するための方法

出願人 カールツァイスマイクロスコピーゲーエムベーハー
発明者 イェルクジーベンモルゲンヘルムートリッペルトトーマスカルクブレナー
出願日 2017年3月17日 (4年11ヶ月経過) 出願番号 2017-053186
公開日 2017年9月28日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2017-173820
状態 特許登録済
技術分野 蛍光または発光による材料の調査,分析 顕微鏡、コンデンサー
主要キーワード ピンホールアパーチャ 空気コンデンサ 集束ユニット 構造密度 変調コントラスト 重複度合い 象徴化 幾何学的形
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

画像が高い情報量、高いコントラストを有しつつ、試料面に平行な全体画像の記録を容易にする。

解決手段

光シート6を生成するように構成された第1の光軸A1を有する照明対物レンズ2と、試料面4からの光を検出するように構成された第2の光軸A2を有する検出対物レンズ3とを備える顕微鏡に関する。第1の光軸A1および第2の光軸A2が試料面において交差し、かつそれらが実質的に直角を成すように、照明対物レンズ2および検出対物レンズ3は、互いに対してかつ試料面4に対して配置されている。光軸A1、A2の各々は、試料面4に直交するように指向された基準軸Bに対してゼロとは異なる角度を有する。さらに、第3の光軸A3を有する照明光学ユニット9を含む、試料面4の広視野照明のために構成された全体照明装置が設けられている。

概要

背景

光シート顕微鏡法の主な用途の1つは、例えば100μmから数ミリメートルまでの寸法を有する生体などの中規模試料を画像化することにある。原則として、これらの試料をアガロース包埋し、ガラスキャピラリー内に配置する。試料を検査するために、ガラスキャピラリーを水で満たされた試料チャンバーに導入し、試料を含むアガロースを毛細管から少し押し出す。試料は、光シートによって照明され、試料から放射された蛍光は、光シートに垂直であり、かつ光シート光学ユニットに対しても垂直である検出対物レンズによってカメラ上に結像される。

従来技術によれば、光シート顕微鏡(SPIMレイアウト;単一平面照明顕微鏡(single plane illumination microscopy))用の顕微鏡1のレイアウトは、照明対物レンズ2と検出対物レンズ3(以下、SPIM対物レンズとも称される)を含み、これらは、試料面4に対して上から45°の角度で、かつ互いに対して直角に試料面4上に向って配置される(図1a参照)。試料面4に配置された試料5は、例えば、シャーレとして構成された試料ホルダ7の基部上に配置される。試料ホルダ7は、液体8、例えば水で満たされ、2つのSPIM対物レンズ2,3は、光シート顕微鏡検査の適用中に液体8に浸漬される。試料面4は、デカルト座標系のX軸XおよびY軸Yにまたがる平面XY内に延在する。第1の光軸A1および第2の光軸A2は、デカルト座標系のX軸XおよびZ軸Zにまたがる平面XZ内に延在する。

このアプローチは、軸方向の高解像度の利点を提供する。なぜなら、薄い光シート6が照明対物レンズ2によって生成され得るからである。より小さい試料5が、より高い解像度で検査され得る。加えて、厄介バックグラウンド蛍光が著しく減少し、結果として信号対雑音比が改善される。

先行技術によれば、試料面4および試料ホルダ7に平行な全体画像は、試料ホルダ7の透明基部を通して試料5の下方に配置された広視野対物レンズ20によって広視野画像が垂直に記録されることによって生成される。2つのSPIM対物レンズ2,3が互いに緊密に配置されているので、試料5の透過光照明および透過光捕捉はここでは不可能である。

標準的な試料容器(例えば、マルチウェルプレート)においてより簡単な試料調製を容易にするために、45°の形態を維持することは可能であるが、試料ホルダ7の透明基部を介して下方から試料面4に向けて2つのSPIM対物レンズ2,3を倒立配置にする必要がある(図1b)。この装置では、光軸A1およびA2に対して傾斜し、かつ特別な光学素子を用いることによるカバーガラスの形状を有する試料ホルダ7によって生じる収差補正する必要がある(特許文献1、特許文献2)。試料面4に配置された試料5は、試料ホルダ7の基部を通過するようにして照明され、試料の励起蛍光が検出される。試料ホルダ7は、例えば、マルチウェルプレート、ペトリ皿および/または物体サポート等を使用することが可能であり、特にハイスループットスクリーニングの場合の試料の汚染を回避することができる。

正立および倒立の構成の場合に存在する問題は、関心領域が広視野対物レンズによって試料を通して全体画像として画像化されなければならないことである。原則として、正立配置の場合、これは、広視野対物レンズが、例えば緩衝液のような水溶液である数ミリメートルの液体を通って観察しなければならないことを意味する。一例として、マルチウェルプレートが使用される場合には、液面上の個々の凹部に有意なメニスカスが形成され、このメニスカスはレンズ効果を発揮するので、この撮像は、仮にあったとしてもNAの非常に小さなものでしか行われないかもしれない。更なる解決策では、広視野対物レンズを位置決めすることができるように、照明対物レンズおよび/または検出対物レンズを移動、ねじり、および/または傾斜させることが行われる。

原則として、コントラスト法は、顕微鏡で低コントラストの物体(例えば位相物体)を視覚化するのに役立ち、かつ、低コントラストの物体は、しばしば蛍光撮像によって補完される。これを使用して、試料、例えば、細胞または組織切片は、それらの全体が透過光において結像され、それらの状態が分析される。

近年、「従来の」方法と同じか、または類似の情報内容を異なる経路を介して供給する、低コントラスト(位相)物体のコントラストを高めるためのさらなる選択肢が開発された。その例として、半瞳コントラスト、傾斜照明、およびTIE強度輸送方程式:transport of intensity equation)が含まれる。

特許文献3には、試料を照明するためのビーム経路および少なくとも1つの検出ビーム経路を含む顕微鏡が開示されている。顕微鏡は、照明ビーム経路内において照明放射線を集束させるための集束ユニットを含む。集束ユニットは、照明ビーム経路の方向に横方向に延在する実質的に2次元の照明領域を画定する。さらに、照明ビーム経路内に境界要素が配置され、境界要素は、照明領域のセクションを選択的に照明するように構成されている。さらに、特許文献3には、顕微鏡法が開示されている。

大部分が透明な試料5の場合、すべてのこれらのコントラスト法は、上述の理由により45°のSPIM装置を有する顕微鏡1に容易に組み込むことができない透過光照明を必要とする。

概要

画像が高い情報量、高いコントラストを有しつつ、試料面に平行な全体画像の記録を容易にする。光シート6を生成するように構成された第1の光軸A1を有する照明対物レンズ2と、試料面4からの光を検出するように構成された第2の光軸A2を有する検出対物レンズ3とを備える顕微鏡に関する。第1の光軸A1および第2の光軸A2が試料面において交差し、かつそれらが実質的に直角を成すように、照明対物レンズ2および検出対物レンズ3は、互いに対してかつ試料面4に対して配置されている。光軸A1、A2の各々は、試料面4に直交するように指向された基準軸Bに対してゼロとは異なる角度を有する。さらに、第3の光軸A3を有する照明光学ユニット9を含む、試料面4の広視野照明のために構成された全体照明装置が設けられている。a−2b

目的

光シート顕微鏡法の主な用途の1つは、例えば100μmから数ミリメートルまでの寸法を有する生体などの中規模の試料を画像化することにある

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

顕微鏡(1)であって、光シート(6)を生成するように構成された、第1の光軸(A1)を有する照明対物レンズ(2)であって、前記光シート(6)は、少なくとも部分的に試料面(4)において生成されるか、または生成可能である、前記照明対物レンズ(2)と、前記試料面(4)から到来する光を検出するように構成された、第2の光軸(A2)を有する検出対物レンズ(3)とを備え、前記照明対物レンズ(2)および前記検出対物レンズ(3)は、前記第1の光軸(A1)および前記第2の光軸(A2)が試料面(4)内で交差し、かつそれらが実質的に直角を成すように、互いに対して、かつ試料面(4)に対して配置され、前記第1の光軸(A1)および前記第2の光軸(A2)の各々は試料面(4)に直交するように指向された基準軸(B)に対してゼロとは異なる角度を有し、第3の光軸(A3)を有する照明光学ユニット(9)を含む、前記試料面(4)の広視野照明のために構成された全体照明装置が設けられ、前記検出対物レンズ(3)は、光シート(6)からの光と前記照明光学ユニット(9)からの光の両方を検出するように設けられ、かつ構成される、顕微鏡(1)。

請求項2

前記照明光学ユニット(9)の第3の光軸(A3)が、実質的に基準軸(B)に沿って指向されることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡(1)。

請求項3

前記照明光学ユニット(9)の瞳にマスク(11)が配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の顕微鏡(1)。

請求項4

偏光子、ホフマン光学ユニット、および/またはDICプリズム(14)が、前記照明光学ユニット(9)のビーム経路および前記検出対物レンズ(3)のビーム経路に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の顕微鏡(1)。

請求項5

前記検出対物レンズ(3)と前記照明光学ユニット(9)との間にディフューザー(12)が配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の顕微鏡(1)。

請求項6

前記ディフューザー(12)は、下流に配置されたすりガラススクリーンを有するLEDおよび/またはOLEDとして構成されることを特徴とする請求項5に記載の顕微鏡(1)。

請求項7

前記照明光学ユニット(9)のビーム経路にマスク(11)が設けられ、前記マスクは、前記試料面(4)において暗視野照明が生成されるか、または生成可能となるように重複領域を暗くすることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の顕微鏡(1)。

請求項8

前記照明光学ユニット(9)の瞳に可動マスク(11)が設けられ、瞳の半分がマスクによって正確にカバーされるか、またはカバー可能であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の顕微鏡(1)。

請求項9

光シート顕微鏡(1)を作動する方法であって、試料面(4)に実質的に直交するように指向された基準軸(B)に沿って、全体照明装置からの光により試料面(4)に位置する試料(5)を照明するステップと、光軸(A2)を有する検出対物レンズ(3)によって前記全体照明装置からの光を透過光として検出するステップであって、前記検出対物レンズ(3)の前記光軸(A2)は、基準軸(B)に対してゼロとは異なる角度を有する、前記検出するステップとを含み、前記検出対物レンズ(3)によって捕捉された前記全体照明装置からの光に応じて試料(5)の全体画像が生成され、前記全体照明装置の光を捕捉する目的で、試料面(4)で生成された光シート(6)の光が前記検出対物レンズ(3)によって捕捉される、方法。

請求項10

全体画像は、TIE強度輸送方程式)によって生成されることを特徴とする請求項9に記載の方法。

請求項11

XY平面のZスタックが捕捉され、前記XY平面は、前記XY平面が好ましい方向を有する場合、正規化されたZスタックに変換され、前記正規化されたZスタックのXY平面は、互いに直交するように延伸するX軸、Y軸およびZ軸(X、Y、Z)を有する格子によって仮想的に取り囲まれている捕捉されたZスタックによって、好ましい方向を有しておらず、前記X軸(X)および前記Y軸(y)は、試料面(4)に対して平行に指向され、前記Z軸(Z)は、試料面(4)に対して垂直に指向され、正規化されたZスタックのXY平面の間隔は、その間隔が捕捉されたZスタックの横方向分解能の1つに対応して、以下が適用されるように、Z軸(Z)の方向において選択され、Δx’=Δx、Δy’=ΔyおよびΔz’=ΔxまたはΔy新規格子点(Px、y、z)が計算され、捕捉されたZスタックの隣接する(格子)点(Px’、y’、z’)の3つの重み付き補間によって、個々の新規の格子点(Px、y、z)における強度が計算される、請求項9または10に記載の方法。

請求項12

XY平面のZスタックが捕捉され、前記XY平面は、前記XY平面が好ましい方向を有する場合、正規化されたZスタックに変換され、前記正規化されたZスタックのXY平面は、互いに直交して延伸するX軸、Y軸、およびZ軸(X、Y、Z)を有する格子によって仮想的に取り囲まれている捕捉されたZスタックによって、好ましい方向を有しておらず、前記X軸(X)および前記Y軸(Y)は、試料面に対して平行に指向され、前記Z軸(Z)は、試料面(4)に対して垂直に指向され、正規化されたZスタックのXY平面の間隔は、その間隔が捕捉されたZスタックの横方向分解能の1つに対応して、以下が適用されるように、Z軸(Z)の方向において選択され、Δx’=ΔxΔy’=ΔyΔz’=Δy*sin(α1)第1の光軸(A1)と第3の光軸(A3)とによって角度α1が設けられ、新規の格子点(Px、y、z)が計算され、捕捉されたZスタックの隣接する(格子)点(Px’、y’、z’)の3つの重み付き補間によって、個々の新規の格子点(Px、y、z)における強度が計算される、請求項9または10に記載の方法。

請求項13

XY平面の捕捉の記録速度は、a)捕捉される2つのXY平面の間のインクリメントΔz’が設定されるか、b)第1のインクリメント(Δz’)でZスタックが捕捉され、関心領域が選択され、選択された関心領域が第2のインクリメント(Δz’)で捕捉され、前記第2のインクリメント(Δz’)が第1のインクリメント(Δz’)よりも大きいか、またはc)いずれの場合にも試料面(4)に平行な1つのXY平面のみが計算され、表示されることにより設定される、請求項9乃至12のいずれか一項に記載の方法。

請求項14

一ラインの関心領域が、X軸(X)またはY軸(Y)の方向において選択され、単一ラインの関心領域がZ軸(Z)の方向においてXY平面ごとにそれぞれ捕捉されることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか一項に記載の方法。

請求項15

個々のXY平面が、前のXY平面に対してΔ=Δz’/tan(α1)の値だけずらして描画されることを特徴とする請求項13に記載の方法、c)の代替、または請求項14に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、光シート顕微鏡および光シート顕微鏡を作動するための方法に関する。

背景技術

0002

光シート顕微鏡法の主な用途の1つは、例えば100μmから数ミリメートルまでの寸法を有する生体などの中規模試料を画像化することにある。原則として、これらの試料をアガロース包埋し、ガラスキャピラリー内に配置する。試料を検査するために、ガラスキャピラリーを水で満たされた試料チャンバーに導入し、試料を含むアガロースを毛細管から少し押し出す。試料は、光シートによって照明され、試料から放射された蛍光は、光シートに垂直であり、かつ光シート光学ユニットに対しても垂直である検出対物レンズによってカメラ上に結像される。

0003

従来技術によれば、光シート顕微鏡(SPIMレイアウト;単一平面照明顕微鏡(single plane illumination microscopy))用の顕微鏡1のレイアウトは、照明対物レンズ2と検出対物レンズ3(以下、SPIM対物レンズとも称される)を含み、これらは、試料面4に対して上から45°の角度で、かつ互いに対して直角に試料面4上に向って配置される(図1a参照)。試料面4に配置された試料5は、例えば、シャーレとして構成された試料ホルダ7の基部上に配置される。試料ホルダ7は、液体8、例えば水で満たされ、2つのSPIM対物レンズ2,3は、光シート顕微鏡検査の適用中に液体8に浸漬される。試料面4は、デカルト座標系のX軸XおよびY軸Yにまたがる平面XY内に延在する。第1の光軸A1および第2の光軸A2は、デカルト座標系のX軸XおよびZ軸Zにまたがる平面XZ内に延在する。

0004

このアプローチは、軸方向の高解像度の利点を提供する。なぜなら、薄い光シート6が照明対物レンズ2によって生成され得るからである。より小さい試料5が、より高い解像度で検査され得る。加えて、厄介バックグラウンド蛍光が著しく減少し、結果として信号対雑音比が改善される。

0005

先行技術によれば、試料面4および試料ホルダ7に平行な全体画像は、試料ホルダ7の透明基部を通して試料5の下方に配置された広視野対物レンズ20によって広視野画像が垂直に記録されることによって生成される。2つのSPIM対物レンズ2,3が互いに緊密に配置されているので、試料5の透過光照明および透過光捕捉はここでは不可能である。

0006

標準的な試料容器(例えば、マルチウェルプレート)においてより簡単な試料調製を容易にするために、45°の形態を維持することは可能であるが、試料ホルダ7の透明基部を介して下方から試料面4に向けて2つのSPIM対物レンズ2,3を倒立配置にする必要がある(図1b)。この装置では、光軸A1およびA2に対して傾斜し、かつ特別な光学素子を用いることによるカバーガラスの形状を有する試料ホルダ7によって生じる収差補正する必要がある(特許文献1、特許文献2)。試料面4に配置された試料5は、試料ホルダ7の基部を通過するようにして照明され、試料の励起蛍光が検出される。試料ホルダ7は、例えば、マルチウェルプレート、ペトリ皿および/または物体サポート等を使用することが可能であり、特にハイスループットスクリーニングの場合の試料の汚染を回避することができる。

0007

正立および倒立の構成の場合に存在する問題は、関心領域が広視野対物レンズによって試料を通して全体画像として画像化されなければならないことである。原則として、正立配置の場合、これは、広視野対物レンズが、例えば緩衝液のような水溶液である数ミリメートルの液体を通って観察しなければならないことを意味する。一例として、マルチウェルプレートが使用される場合には、液面上の個々の凹部に有意なメニスカスが形成され、このメニスカスはレンズ効果を発揮するので、この撮像は、仮にあったとしてもNAの非常に小さなものでしか行われないかもしれない。更なる解決策では、広視野対物レンズを位置決めすることができるように、照明対物レンズおよび/または検出対物レンズを移動、ねじり、および/または傾斜させることが行われる。

0008

原則として、コントラスト法は、顕微鏡で低コントラストの物体(例えば位相物体)を視覚化するのに役立ち、かつ、低コントラストの物体は、しばしば蛍光撮像によって補完される。これを使用して、試料、例えば、細胞または組織切片は、それらの全体が透過光において結像され、それらの状態が分析される。

0009

近年、「従来の」方法と同じか、または類似の情報内容を異なる経路を介して供給する、低コントラスト(位相)物体のコントラストを高めるためのさらなる選択肢が開発された。その例として、半瞳コントラスト、傾斜照明、およびTIE強度輸送方程式:transport of intensity equation)が含まれる。

0010

特許文献3には、試料を照明するためのビーム経路および少なくとも1つの検出ビーム経路を含む顕微鏡が開示されている。顕微鏡は、照明ビーム経路内において照明放射線を集束させるための集束ユニットを含む。集束ユニットは、照明ビーム経路の方向に横方向に延在する実質的に2次元の照明領域を画定する。さらに、照明ビーム経路内に境界要素が配置され、境界要素は、照明領域のセクションを選択的に照明するように構成されている。さらに、特許文献3には、顕微鏡法が開示されている。

0011

大部分が透明な試料5の場合、すべてのこれらのコントラスト法は、上述の理由により45°のSPIM装置を有する顕微鏡1に容易に組み込むことができない透過光照明を必要とする。

先行技術

0012

独国特許出願公開第102013107297号明細書
独国特許出願公開第102013112596号明細書
国際公開第2012/110488号

0013

本発明は、全体画像が高い情報量、特に高いコントラストを有しつつ、試料面に平行な全体画像の記録を容易にする、光シート顕微鏡法のための選択肢を提案するという目的に基づく。

0014

この目的は、独立請求項1に従う顕微鏡によって、および独立請求項11による方法によって達成される。有利な構成は、従属請求項に記載された主題である。
顕微鏡は、少なくとも部分的に試料面内で生成または生成可能な光シートを生成するように構成された第1の光軸を有する照明対物レンズと、試料面から到来する光を検出するように構成された第2の光軸を有する検出対物レンズとを備え、照明対物レンズと検出対物レンズとは、第1の光軸と第2の光軸とが試料面内で交差し、かつそれらが直角を成すように互いに対して、かつ試料面に対して配置されている。第1の光軸と第2の光軸の各々は、試料面に直交するように指向された基準軸に対してゼロとは異なる角度を有する。さらに、第3の光軸を有する照明光学ユニットを含む、試料面の広視野照明のために構成された全体照明装置(overview illumination apparatus)を備える。

0015

本発明によれば、検出対物レンズは、光シートからの光と全体照明装置からの光の両方を検出するために提供され、かつ構成される。
以下、試料面は基準面としての役割を有する。

0016

顕微鏡は、正立顕微鏡として構成されてもよい。さらなる実施形態では、顕微鏡は、倒立顕微鏡として構成されてもよい。
照明光学ユニットの第3の光軸は、検出対物レンズの第2の光軸に対して0°以外の角度に整列されているため、傾斜全体照明または広視野照明(以下、照明と略す)は、照明光学ユニットのビーム経路に導入される必要のあるストップなしに、従来のスタンドおよび装置と変わりなく必然的に行われる。

0017

傾斜照明は、検出対物レンズの光軸と平行に行われる照明の場合よりも強いコントラストで全体画像または広視野画像の記録を容易にする。本発明による顕微鏡に係る照明光学ユニットは、必ずしも必要ではないが、試料ホルダの液体に浸漬される(いわゆる水浸漬)。

0018

むしろ、(空気)コンデンサを用いて空気/水界面を介して試料を照明することができる。これは、プロセスで発生する照明の収差が画像化にとって重要ではないので可能である。

0019

有利な実施形態では、第3の光軸は基準軸と一致する。したがって、照明は、試料面に対して実質的に垂直に行われる。
例えば顕微鏡の幾何学的形状に従って、検出対物レンズの視野に位置する試料の領域が照明されるか、または照明可能となるように、コンデンサが、試料ホルダに対して垂直に配置される。

0020

第1の光軸および第2の光軸は、それらが実質的に直角を成している。有利なことに、直角からの偏差は、最大でも、視野内で発生する検出対物レンズの光軸の方向の角度オフセットが、検出対物レンズの視野の深度が1つ以下である第1の光軸と第2の光軸との偏差を引き起こす程度の大きさである。第1の光軸および第2の光軸のいずれも試料面内にはない。

0021

第1の光軸または第2の光軸は、実質的に90°を互いに補完する基準軸に対する角度を有する。
本発明による顕微鏡は、全体画像を記録するための追加の広視野対物レンズを必要としないという利点があり、この結果、従来技術による顕微鏡よりも顕微鏡のスペースが少なくて済み、レイアウトが簡単であり、より費用効果的な方法で製造することができる。

0022

全体照明装置の光は、透過光において検出される。
顕微鏡の1つの可能な実施形態では、照明光学ユニットは、コンデンサ、対物レンズ、またはレンズとして構成される。

0023

全体画像の高いコントラストを得るために、顕微鏡の可能な実施形態では拡散傾斜照明を行うことができる。
さらなる実施形態では、検出対物レンズおよび照明光学装置開口数(NA)は、これらの開口数(NA)の重なりおよび開口数の重複領域が存在するように、互いにマッチングされる。一例として、開口数の重なりは、顕微鏡の個々の開口数が実際の位置およびアラインメントにあるものとして表され、かつ/またはシミュレートされることにより、2次元または3次元でグラフカルに確認され、かつ/または仮想的に描写することができる。共に使用される領域または空間は、開口数の重複領域を表す。

0024

偏光コントラスト、微分干渉コントラストDIC:differential interference contrast)、またはホフマンコントラストの既知原理に従った全体画像におけるコントラストを生じさせるために、顕微鏡のさらなる実施形態では、それぞれ1つの偏光子、さらに少なくとも1つの位相板、ホフマン光学ユニット、またはDICプリズムが、照明光学ユニットのビーム経路および検出対物レンズのビーム経路にそれぞれ配置される。

0025

ホフマン光学ユニットは光学素子であり、ホフマン光学ユニットの配置および相互作用により、ホフマンコントラストを有する試料の画像が得られる。ホフマン変調コントラスト(HMC:Hoffmann modulation contrast)顕微鏡法では、顕微鏡は、典型的には、スリットダイアフラムおよび偏光子とともにコンデンサを含む。スリットダイアフラムおよび偏光子は、コンデンサと照明光学ユニットの照明光源との間に配置される。

0026

顕微鏡のさらなる実施形態は、検出対物レンズと照明光学ユニットとの間のディフューザーを含む。一例として、ディフューザーは、1つ以上の静的拡散スクリーンまたは動的拡散スクリーンによって形成される。

0027

拡散照明の利点は、結像光学ユニット、コンデンサ、およびストップを含むケーラー照明のような複雑な光学ユニットの必要がないことである。拡散照明は、多くの照明角度および照明方向の下で実行される。その結果、コヒーレントまたは部分的にコヒーレントな結像の場合の結像の分解能にも影響を及ぼす照明の有効開口数を、ディフューザーを試料面および試料に近づけることによって増加させることができる。

0028

したがって、実効照明NAを、簡単な手段を用いて全体照明光学ユニット、例えば、照明光学ユニットのために名目上指定された値よりも増加させることができる。
さらに、照明の立体角および方向を、例えば、照明されるディフューザーのリングのみまたはリングセグメントによって設定することが可能である。これは、ディフューザー上に直接配置された対応するマスクまたはマスクをディフューザー上に画像形成することによって容易に実行することができる。後者は、位相差顕微鏡法用のマスクを有する従来の透過光コンデンサによってディフューザーを照明することによって達成し得る。有利には、拡散照明は、上述した傾斜照明と組み合わせることができる。

0029

一実施形態では、ディフューザーが、例えば発光ダイオードLED)またはOLED(有機LED)として、LEDアレイまたはOLEDアレイおよび/またはハロゲンランプとして構成される照明光源の直前に配置されてもよい。さらに、ディフューザーが現在の(ケーラー)顕微鏡照明によって照明されるか、または照明可能である。

0030

さらなる可能な実施形態では、拡散照明は、ディフューザーとしての自発光拡散照明光源、例えば、その下流に配置されたすりガラススクリーンを含むLEDおよび/またはOLEDによって実現される。

0031

さらなる可能な実施形態では、顕微鏡は、全体照明装置のビーム経路内の暗部化要素、例えばマスクを備え、暗視野照明が試料面において生成されるか、または生成可能となるように開口数の重複領域が暗部化要素によって暗くされる。

0032

顕微鏡の更なる実施形態では、マスクが、暗部化要素として全体照明装置または照明光学ユニットの瞳に配置される。
暗視野照明は、SPIM照明対物レンズとして構成され得る照明対物レンズによって行われ得る。透過光照明が基準軸と平行に、例えば上から行われることも可能であり、開口数の重複領域は、例えばマスク、例えば、適切なストップを用いてマスクされるか、またはマスク可能である。

0033

さらなる実施形態では、顕微鏡は、全体照明装置の照明瞳における可動マスクを備え、可動マスクは照明瞳の半分を厳密にカバーするか、または照明瞳をカバー可能にする。
いわゆる半瞳コントラストの方法(メータエス(Mehta、S.)他、2009、Optics Letters 34:1924−1926)は、位相物体の視覚的表現を比較的簡単な方法で容易にする。この目的のために、マスクが照明瞳に導入され、マスクが照明瞳を半分カバーする。その後、透過光画像が記録される。次のステップでは、照明瞳の反対側の半分がカバーされるようにマスクを照明瞳に導入する。もう一度、画像が記録される。マスクが軸方向におけるケーラー照明下で瞳に正確に存在する場合、これはいずれの場合も強度の半分の試料の均一な照明画像をもたらす。しかしながら、試料における位相勾配は、位相勾配に比例する、対物レンズの瞳上の照明瞳の像の横方向変位をもたらす。続いて、得られた2つの部分画像を互いに減算して正規化すると、位相勾配が表現可能となる。

0034

計算によって組み合わされた画像内に強いアーチファクトが生じるので、瞳分割は正確に実行されなければならず、すなわち、マスクは瞳の半分を正確にカバーしなければならず、かつマスクは光軸に沿った方向において瞳の位置に正確に配置されなければならない。

0035

光シート装置の場合、半瞳コントラストの前述の方法は、従来技術から知られている方法では不可能である。照明ビーム経路と検出ビーム経路の両方において、瞳の半カバレッジ二分割化)の場合に、部分画像間には、常に強い非対称強度分布が存在する。

0036

しかしながら、この非対称な強度分布は、照明瞳の半カバレッジが、検出対物レンズおよび照明対物レンズの光軸に及ぶ平面内で正確に実行されるならば、回避され得る。
傾斜照明を有する顕微鏡の実施形態では、照明瞳は、照明ビーム経路だけでなく検出ビーム経路においてもカバーされてもよい。

0037

同軸照明が実現されている場合、照明瞳は、同様に照明ビーム経路だけでなく検出ビーム経路においてもカバーされてもよい。ここでは、分割の方向は原理的には何の役にも立たない。

0038

一例として、マスクは、実施形態では可動であり、検出対物レンズの瞳に配置されてもよい。瞳の正確に半分が、可動マスクによってカバーされるか、またはカバー可能である。

0039

目的は、光シート顕微鏡を作動する方法によってさらに達成される。この方法は、試料面と実質的に直交する基準軸に沿った全体照明装置からの光で試料面に位置する試料を照明するステップと、全体照明装置からの光を透過光として第2の光軸と呼称する検出軸を有する検出対物レンズによって検出するステップとを含み、検出対物レンズの第2の光軸は、基準軸に対してゼロとは異なる角度を有する。さらに、方法は、検出対物レンズによって捕捉された全体照明装置からの光に応じて試料または少なくとも試料の領域の全体画像が生成されるステップを含む。さらに、好ましくは、上記のステップと交互に、基準面(試料面)で生成された光シートの光が、全体照明装置の光を捕捉するために検出対物レンズによって捕捉される。ここでは、光シートが試料面内で生成されたものとして見なされるように、光シートは試料面と交差するだけで十分である。

0040

この方法のさらなる構成では、全体画像は、TIE(強度輸送方程式)によって生成される。ここでは、いずれの場合にもTIEに必要なZスタックが存在し、追加の方法ステップを実行する必要がないことが有利である。

0041

画像は、試料および検出対物レンズの焦点が試料面内で、例えばX軸の方向に互いに対して移動されつつ記録される。ここでは、試料の画像が記録され、オプションとして各記録位置に保存される。記録された画像は、従来の顕微鏡検査の範囲内でZ軸に沿って対物レンズまたは試料を変位させることによって生成されるので、通常はZスタックと呼称される画像スタックを形成するように組み合わされる。この場合、視野が拡大され、かつ焦点が位置している検出対物レンズの像面は、試料面に対して傾斜し、かつ第1の光軸に沿って拡大されている。この点について、図7aおよび図7bならびに図8aおよび図8cならびに関連する説明も参照されたい。

0042

さらなる構成では、方法は、捕捉された平面のZスタックまたは平面の個々の画像によって、それら平面が第3の光軸および試料面に対して傾斜している場合には平面がZスタックに変換され、Zスタックの平面は、捕捉されたZスタックによって第3の光軸および試料面に対して傾斜しておらず、互いに対して変位しているZスタックの個々の平面(スキュー)は、互いに直交するように延伸するX軸、Y軸およびZ軸を有する格子によって仮想的に取り囲まれ、X軸およびY軸は試料面に平行に指向し、Z軸は試料面に対して垂直に指向し、正規化されたZスタックの平面の間隔は、間隔が捕捉されたZスタックの横方向分解能の1つに対応して、以下が適用されるように、Z軸の方向において選択される。

0043

Δx’=Δx,
Δy’=Δy
Δz’=ΔxまたはΔy
続いて、変位していない正規化されたZスタック(デスキュー)の新規格子点Px、y、zが計算され、個々の新規の格子点Px、y、zにおける強度が、捕捉されたZスタックの隣接する格子点Px’、y’、z’の3つの重み付けされた補間によって計算される。

0044

仕様X、YおよびZは、デカルト座標系の軸の方向に関する。
仕様x’、y’およびz’は、格子点の個々の座標を表す。仕様x、yおよびzは、変位していない(デスキュー、デスキューされた)格子内の格子点Px’、y’、z’の座標を示す。

0045

仕様Δx、Δy、ΔzおよびΔx’、Δy’、Δz’は、軸X、Y、Zの1つの方向の座標間の差を表す。また、仕様Δz’またはΔzは、Zスタックの隣接するXY平面間のZ軸の方向における間隔を特定し、かつインクリメントとして呼称される。

0046

この方法の変更された構成では、平面のZスタックが捕捉され、その平面は、捕捉されたZスタックによって正規化されたZスタックのXY平面に変換され、互いに関して変位している個々の平面(スキュー)は、互いに直交するように延伸するX軸、Y軸およびZ軸を有する格子によって仮想的に取り囲まれており、X軸およびY軸は試料面に平行に指向し、Z軸は試料面に垂直に指向し、正規化されたZスタックのXY平面の間隔は、間隔が捕捉されたZスタックの横方向分解能の1つに対応して、以下が適用されるように、Z軸の方向において選択される。

0047

Δx’=Δx
Δy’=Δy
Δz’=Δy*sin(α1)
角度α1は、第1の光軸および第3の光軸によって設けられる。

0048

変位していない正規化されたZスタック(デスキュー)の新規の格子点Px、y、zが計算され、個々の新規の格子点Px、y、zにおける強度が、捕捉されたZスタックの隣接する格子点Px’、y’、z’の3つの重み付けされた補間によって計算される。

0049

捕捉された2つの平面の間のインクリメントが設定されること、または第1のインクリメントΔz’でZスタックが捕捉され、関心領域(ROI)が選択され、選択された関心領域が第2のインクリメントΔz’で捕捉され、第2のインクリメントΔz’は第1のインクリメントΔz’より小さく、従って第2のインクリメントΔz’によって捕捉された関心領域の分解能は、第1のインクリメントΔz’によって捕捉された関心領域よりも高いこと、またはいずれの場合にも基準面に平行な1つのXY平面のみが計算され、かつ表示されることの方法の更なる構成において平面を捕捉する記録速度が設定される。

0050

一ラインの関心領域がX軸またはY軸の方向において選択され、単一ラインの関心領域がZ軸の方向においてXY平面ごとにそれぞれ捕捉されることも可能である。
一例として、個々のXY平面は、前のXY平面に対してΔ=Δz/tan(α1)の値だけずらして描画される。

0051

本発明は、例示的な実施形態および図面に基づいて以下により詳細に説明される。

図面の簡単な説明

0052

aは、先行技術による、試料面の上方の45°の配置の照明対物レンズおよび検出対物レンズと、試料面の下方の広視野対物レンズとを有する顕微鏡の概略図を示し、bは、従来技術による、試料面の下方の倒立した45°の配置の照明対物レンズおよび検出対物レンズと、試料面の上方の広視野対物レンズとを有する顕微鏡の概略図を示す。
aは、本発明による第1の例示的な実施形態の顕微鏡の概略図を示し、図2bは、本発明による第1の例示的な実施形態の顕微鏡の開口数の概略図を示す。
aは、本発明による第2の例示的な実施形態のディフューザーを含む顕微鏡の概略図を示し、bは、本発明による第2の例示的な実施形態の顕微鏡の開口数の概略図を示す。
aは、本発明による第3の例示的な実施形態のマスクを含む顕微鏡の概略図を示し、bは、本発明による第3の例示的な実施形態の顕微鏡の開口数の概略図を示す。
5aは、本発明による第4の例示的な実施形態の顕微鏡の概略図であり、片側マスクを含み、bは、本発明による第4の例示的な実施形態の概略的に図示された瞳カバレージを有する顕微鏡の側面における概略図を示す。
本発明による(第5の)例示的な実施形態の象徴化された捕捉領域を有する顕微鏡の概略図を示す。
aは、本発明による顕微鏡の検出対物レンズの光軸に沿った視野からのZスタックの概略図を示し、bは、試料の横方向におけるZスタックの概略図を示す。
aは、変位され捕捉されたZスタック(スキュー)および仮想格子の概略図を示し、bは、第1の変換1の概略図を示し、cは、第2の変換2の概略図を示す。

実施例

0053

同じ参照符号は、以下の例示的な実施形態および概略図における同じ構成要素を示す。
照明対物レンズ2、検出対物レンズ3、および広視野対物レンズ20を含む、図1aに概略的に示されている正立顕微鏡1は、従来技術から知られている。光シートは、照明対物レンズ2によって第1の光軸A1に沿って生成されるか、または生成可能であり、光シートは、試料面4に配置された試料5を検査するのに使用可能である。検出対物レンズ3は、第2の光軸A2を有し、第2の光軸A2に沿って試料面4から到来する光を捕捉することができる。第1の光軸A1と第2の光軸A2とは、互いに直交するように配置され、各々基準面Bとしての役割を有する試料面4に対して45°の角度を有する。

0054

広視野対物レンズ20は、試料面4に直交するように向けられるとともに、基準軸Bとしての役割を有する第3の光軸A3を有する。第1〜第3の光軸A1〜A3は、試料5における光シート6の範囲内で交差する。更に、第1の光軸A1は、基準軸Bに対する第1の角度α1を含み、第2の光軸A2は、基準軸Bに対する90°−α1の第2の角度α2を含み、例えば、それぞれ45°である。

0055

試料5は、液体8が充填された試料ホルダ7内に保持されている。
図1bは、照明対物レンズ2および検出対物レンズ3の倒立配置の顕微鏡1を示す概略図であり、照明対物レンズ2と検出対物レンズ3とが試料面4の下に配置され、広視野対物レンズ20が試料面4の上方に配置されている。ここでも角度α1およびα2は、それぞれ45°である。

0056

以下の例示的な実施形態は、倒立顕微鏡1に基づいて例示的に例示されており、さらなる実施形態では、正立顕微鏡1として構成されてもよい。
図2aに概略的に示されている倒立顕微鏡1では、照明対物レンズ2および検出対物レンズ3は45°の角度α1およびα2で配置されている。

0057

顕微鏡1のさらなる実施形態では、角度α1およびα2は、45°から外れた角度を有し、角度は互いに実質的に90°を補完する。
広視野対物レンズ20(図1aおよび図1b参照)の代わりに、コンデンサの形態の全体照明装置の照明光学ユニット9が存在し、照明光学ユニットは、基準軸Bと一致する第3の光軸A3沿って光を試料面4に伝搬するように構成されている。さらなる実施形態では、コンデンサは、空気コンデンサとして構成される。さらなる実施形態では、照明光学ユニット9は、光学レンズとして構成される。さらなる実施形態では、照明光学ユニット9は照明対物レンズ20によって形成される。照明目的に加えて、照明光学ユニット9は、試料5を観察および/または撮像するように構成されてもよい。

0058

照明光学ユニット9は、検出対物レンズ3の視野内にある試料5の領域を照明するために使用される。照明光学ユニット9の第3の光軸A3は、第2の光軸A2に対して0°または180°以外の角度で配置されているので、通常のスタンドの場合のように、対応するマスクが照明光学ユニット9のビーム経路に導入されることなく傾斜照明が必然的に行われる。

0059

傾斜照明により、検出対物レンズ3を用いて広視野画像をコントラストを強調した全体画像として捕捉することが容易となる。照明光学ユニット9は、必ずしも試料ホルダ7の液体8、例えば水に浸漬(水浸漬)する必要はない。むしろ、試料5は、(空気)コンデンサを用いて空気/液体界面を介して照明され得る。これは、プロセスで発生する照明の収差が画像化にとって重要ではないので可能である。

0060

顕微鏡1の更なる実施形態では、偏光子、ホフマン光学ユニット、および/またはDICプリズムが、照明光学ユニット9のビーム経路内および検出対物レンズ3のビーム経路内に適切な組み合わせでそれぞれ選択的に配置され、これは、符号10で示された枠によって概略的に示されている。

0061

図2bは、開口コーン、すなわち、照明光学ユニット9の開口数NA1および検出対物レンズ3の開口数NA2と、開口数NA1、NA2が重なる領域(重複領域)を示す。第1の光軸A1と第2の光軸A2は、互いに平行に延びていない。

0062

照明光学ユニット9の開口数NA1は、第3の光軸A3に沿った物体側開口角と像側開口角との両方として模式的に描かれている。
開口数を表すこの形式は、以下の例示的な実施形態においても使用される。

0063

拡散スクリーンの形態のディフューザー12は、照明光学ユニット9と試料5との間の照明光学ユニット9のビーム経路内に配置されている(図3a)。ディフューザー12によって拡散された照明光学ユニット9の光は、破線で示された半円形楕円によって説明される(図3b)。

0064

開口数NA1、NA2およびそれらの相互の重なり合いに応じて、検出対物レンズ3によって、重複領域からの照明光の一部のみが検出可能である。照明対物レンズ20の開口数NA1または照明光学ユニット9の開口数NA1を適合させることによって、重複度合いを設定することが可能である。できるだけ高い解像度を達成するためには、高い開口数NA1とNA2の両方を照明側と検出側に有して動作することが必要である。しかし、非常に明るい背景の前で小さな変化を検出する必要があるため、NA1とNA2の強い重複は構造密度の低い試料、例えば単一化された小さな物体の試料では不利益となり得る。

0065

このような不利益は、図4aに概略的に示されるように、全体照明装置または照明光学ユニット9の瞳内に配置されたマスク11によって回避され、マスクは、NA1およびNA2の重複領域を正確に遮断する。

0066

図4bにおいて、マスク11によってマスクされた開口数NA1の領域はNA1maskで示され、非マスク領域はNA1unmaskによって示される。
したがって、マスクは、プロットされた重複領域をブロックする。その場合には、試料5内で拡散した光のみが検出対物レンズ3によって検出される暗視野が実現される。あるいは、マスク11によって非重複領域遮蔽されてもよく、その結果、理想的な傾斜照明が得られる。

0067

図5aに概略的に示された顕微鏡1の第4の例示的な実施形態では、マスク11は、前述の図における全体照明装置のビーム経路内に配置され、マスクは、全体照明瞳の片側のカバレージをもたらし、上記したように、半瞳コントラストを生成する。

0068

図5bは、全体照明装置および照明光学ユニット9のビーム経路におけるカバレージ、および検出対物レンズ3のビーム経路において結果的に生じるマスキングを示す。
上述した例示的な実施形態の各々は、照明源(これ以上詳細には図示せず)、照明対物レンズ2、検出対物レンズ3、および/または照明光学ユニット9を作動させるように構成された制御ユニット13(図5aにのみ示す)を備える。さらに、制御ユニット13は、捕捉された全体画像および/または光シート6の画像を評価するように構成されてもよい。制御ユニット13は、捕捉された全体画像および/または光シート6の画像をグラフィカルに示すディスプレイに接続されてもよい。

0069

原理的には、本発明による顕微鏡1の実施形態の1つによって、画像取得の様々な選択肢が実現可能である。選択肢のいくつかは、図6の例を使用して説明される。
光シート6の簡略化した図は、検出対物レンズ3の物体面を同時に指定する。第1の走査運動SB1を介して試料面4の方向に試料走査が行われる。その際に、例示的な方法で実線で示され、かつ簡略化された図解のために矩形として示された試料体走査される。

0070

別の選択肢では、相対運動は、試料5と光シート6または物体面との間の第2の光軸A2の方向の第2の走査運動SB2としてもたらされる。その際に、例えば、実破線で示された試料体が走査される。

0071

第3の選択肢は、第3の光軸A3の方向に第3の走査運動SB3として相対運動を生成することからなり、その範囲内で、点線によって示された試料体が走査される。
さらに、走査運動SB1、SB2および/またはSB3の組み合わせも可能である。

0072

走査された試料体は、以下に説明する変換によってZスタックに変換することができる。
業者による考察の範囲内の例示的な実施形態の組み合わせが可能である。

0073

本発明による方法は、上述の顕微鏡1の実施形態のうちのいずれか1つによって実施することができる。
この方法の構成は、図面、特に図7a、図7bおよび図8a、図8bおよび図8cに基づいて以下に説明される。

0074

図7aは、検出対物レンズ3または検出器(ここには図示せず)の座標系において実現され得るように、かつ表現可能性の理由で概略的に、かつわずかに遠近法的なZスタックを示す。捕捉された個別画像EB間のZ軸Z方向における間隔をΔz’とする(以下参照)。

0075

図7bは、試料5の座標系におけるZスタックを、図7aに関して回転された横方向の図で示す。
図8aは、例示的かつ概略的な仮想格子を示し、格子のX軸XおよびY軸Yは、試料面4に平行に位置し、Z軸Zは、試料面4に垂直に調整される。変位したZスタックを形成する捕捉された個々の画像EBが概略的に示されている。

0076

図8bは、以下により詳細に後述する変換1を概略的に示し、図8cは、変換2を示す。
個々の画像EB(図7aおよび図7b)は、この方法で最初に得られ、個々の画像は、上述した顕微鏡1の実施形態の1つを使用して記録されている。個々の画像EBは、検出対物レンズ3の第2の光軸A2に垂直に(図7a)、かつ試料面4に対するα2の角度で(図7b)整列される。多数の個々の画像EBが記録位置において捕捉され、各記録位置は、それぞれ所定のまたは選択可能なインクリメント(Δz’で示される)だけ互いに離間される。試料5をX方向Xに移動(走査)し、個々の画像EBを各記録位置に記録することにより、この場合には、個々の画像EBが試料面4に対してα2の角度で整列されるので(図7b)、変位したZスタックであるZスタック(3Dボリュームスタック)を作成することができる。

0077

Zスタックは、Z軸Zの方向に連続している一連の個々の画像EBである。これは、好ましい方向のない試料5に対して容易に実行することができる。
試料5は、例えば外部環境および/または実際の環境のために、試料5が空間内に任意の位置および/または範囲を有していない場合、好ましい方向を有する。細胞は、例示的な様式で言及され得、細胞は、基材、例えば、カバースリップ上に横たわっているか、または成長している。基材のために、基材との接触領域に沿った細胞の形状は予め決定され、かつ実質的に平坦な実施形態を有する。したがって、細胞は基材から離れるように指向する好ましい方向を有する。

0078

特に、好ましい方向を有する試料5の場合、例えば、基材としてカバースリップ上で成長する場合には、ユーザには、従来、例えば、レーザー走査顕微鏡(LSM)のように、または回転可能なピンホールアパーチャ回転ディスク)を使用しているとき、正規化された変位していないZスタックが設けられている場合に、ユーザにとって有用である。対応するZスタックの個々の平面は、試料面4(XY平面)に平行に整列されている。したがって、捕捉されたZスタックは、適切な変換(デスキュー)によって、XY平面が試料面4に平行に整列された正規化された変位していないZスタックに変換されなければならない。これは、例として、以下の2つの変換のうちの1つによって実現される。

0079

変換1(xyz補間)
最初に捕捉されたZスタックは、格子によって取り囲まれており(図8a)、格子のX軸XおよびY軸Yは試料面4に平行に位置し、Z軸Zは試料面4に垂直に調整されている。個々の平面の間隔Δz’は、等方性ボクセル寸法を得るために元のZスタックの横方向分解能に対応するように選択することができる。

0080

Δx’=Δx
Δy’=Δy
Δz’=ΔxまたはΔy
新しい格子点Px、y、zにおける強度の計算は、元の格子の隣接する格子点Px’、y’、z’の3つの重み付けされた補間によって実行される。補間されるパスは、IP1、IP2、IP3で示される。

0081

変換2(y補間)
最初に捕捉されたZスタックは、格子によって仮想的に取り囲まれており(図8a)、この格子のX軸XおよびY軸Yは、試料面4に平行に位置し、Z軸Zは、試料面に垂直に調整されている。個々の格子の平面の間隔Δz’は、
Δx’=Δx
Δy’=Δy
Δz’=Δy*sin(α1)
が適用されるように選択される。新しい格子点Px、y、zにおける強度の計算は、元の格子の隣接点Px’、y’、z’の重み付き補間によって実行される(図8c)。

0082

2つの変換1または変換2のうちの1つが実行された後、変換され、その結果として、試料面4に平行なXY平面を有する正規化されたZスタックが利用可能となる。
本方法によって達成可能な記録速度は、以下の4つのオプションA〜Dのうちの1つを介して、またはそれらの組み合わせによってさらに増加させることができる。

0083

A.試料面4に平行な全体画像を生成することの欠点は、完全なZスタックを記録することが常に必要であることである。結果として、全体画像の生成は、比較的長い期間を必要とすることがある。待ち時間は、2つのXY平面の間のインクリメントΔzを増加させて少数の画像を記録することによって低減され得る。

0084

B.代替的に、大量の試料5を低解像度(例えば、タイリングを含む)で記録するために、比較的長い待機時間を受け入れてもよい。その後、ボリューム全体が3Dビューアを用いて実質的に観察され、関心領域(ROI)が特定される。これに続いて、この関心領域の全体画像は、例えば、XY平面の間のより小さいインクリメントΔzで、解像度を高めて記録することができる。

0085

C.一度に全体のZスタックを計算する代わりに、1つのみのXY平面が試料面4と平行に計算され、直ちに表示される場合には、この方法の更なる加速が得られる。全ての補間は省略することができる。

0086

D.代替的に、単一ラインは、検出器、例えばカメラ上の単一ラインのROIを選択することによって直接読み取ることもできる。Z方向Zにおいて多数の大きな個々の画像EBを記録する代わりに、多くのラインがZ方向Zに記録される。これは、完全な個々の画像EBを記録するよりもずっと迅速に実行され得る。

0087

方法CおよびDでは、どの線、したがって試料面4に平行な、どのXY平面が表示されるかを選択することが可能である。表示する場合、各個々のXY平面は、前のXY平面に対してΔ=Δz/tan(α1)だけずらす必要があることに注意する必要がある。

0088

1…顕微鏡
2…照明対物レンズ
20…広視野対物レンズ
3…検出対物レンズ
4…試料面
5…試料
6…光シート
7…試料ホルダ
8…液体
9…照明光学ユニット
B…基準軸
10…偏光子、ホフマン光学ユニット、DICプリズム
11…マスク
12…ディフューザー
13…制御ユニット
EB…個別画像
NA1…(照明光学ユニット9の)開口数
NA2…(検出対物レンズ3の)開口数
NA1mask…(NA1の)マスク領域
NA1unmask…(NA1の)マスクされていない領域
A1…第1の光軸
A2…第2の光軸
A3…第3の光軸
IP1…第1の補間
IP2…第2の補間
IP3…第3の補間
α1…(第1の光軸A1と第3の光軸A3との間の)角度
α2…(第2の光軸A2と第3の光軸A3との間)の角度

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ