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技術 回動機構、その製造方法および鍵盤装置

出願人 ヤマハ株式会社
発明者 市来俊介西村徹矢
出願日 2016年3月25日 (4年7ヶ月経過) 出願番号 2016-061780
公開日 2017年9月28日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2017-173708
状態 特許登録済
技術分野 電気楽器 オルガン
主要キーワード 回動部品 フレームガイド スナップフィット構造 湾曲形 側面フレーム 開口機構 グリス溜 エンド位置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月28日)のものです。
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図面 (10)

課題

ヨーイング方向およびローリング方向の移動規制において個体差が小さい回動機構を実現すること。

解決手段

回動機構は、軸部と、軸部を支持し、軸部を支持する面に凹部が設けられ、回動軸を中心として回動する軸受部と、軸受部の凹部とは反対側に設けられた突起部と、を備える。軸受部は、軸部を支持する開口部を有し、凹部は、開口部における軸受部の内面に設けられてもよい。凹部および突起部は、軸部の延長方向において軸受部の両端部の内側に設けられてもよい。

概要

背景

従来のグランドピアノアップライトピアノなどのアコスティックピアノは、多くの部品によって構成されている。また、これらの部品の組み立ては非常に複雑であるため、組み立て作業にかかる時間が長くなってしまう。特に、各鍵に対応して設けられるアクション機構は、多くの部品が必要であり、その組み立て作業も非常に複雑である。

アクション機構は、鍵を通して演奏者の指に感覚(以下、タッチ感という)を与えるために、鍵の下方にが備えられたハンマを有する。ハンマは、鍵の押鍵動作に応じてハンマに備えられた錘を持ち上げるように回動する。例えば、特許文献1に示すハンマは、軸部に対して、円形状に開口された軸受部を嵌合させることで、フレームに取り付けられている。特許文献1では、軸部の径に対して軸受部の開口端の幅が狭い、いわゆるスナップフィットによって軸受部が軸部に取り付けられている。

概要

ヨーイング方向およびローリング方向の移動規制において個体差が小さい回動機構を実現すること。回動機構は、軸部と、軸部を支持し、軸部を支持する面に凹部が設けられ、回動軸を中心として回動する軸受部と、軸受部の凹部とは反対側に設けられた突起部と、を備える。軸受部は、軸部を支持する開口部を有し、凹部は、開口部における軸受部の内面に設けられてもよい。凹部および突起部は、軸部の延長方向において軸受部の両端部の内側に設けられてもよい。

目的

本発明の目的の一つは、ヨーイング方向およびローリング方向の移動規制において個体差が小さい回動機構を実現することにある

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

軸部と、前記軸部を支持し、前記軸部を支持する面に凹部が設けられ、回動軸を中心として回動する軸受部と、前記軸受部の前記凹部とは反対側に設けられた突起部と、を備えることを特徴とする回動機構

請求項2

前記軸受部は、前記軸部を支持する開口部を有し、前記凹部は、前記開口部における前記軸受部の内面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回動機構。

請求項3

前記凹部および前記突起部は、前記軸部の延長方向において前記軸受部の両端部の内側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回動機構。

請求項4

前記凹部および前記突起部は、前記軸部の延長方向において前記軸受部の両端部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回動機構。

請求項5

前記突起部は、前記回動軸を中心とした円の円周方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載の回動機構。

請求項6

鍵と、前記鍵の押圧に応じて、請求項1乃至5のいずれか1に記載の前記回動機構を中心に回動するハンマアセンブリと、前記鍵の下方に配置され、前記鍵に対する操作を検出するセンサと、前記センサの出力信号に応じて音波形信号を生成する音源部と、を備えることを特徴とする鍵盤装置

請求項7

軸部と、回動軸を中心として回動する軸受部を備える回動機構の製造方法であって、前記軸部を支持する前記軸受部の支持面に対応し、前記軸部の延長方向において直線状の支持面形成部と、前記軸受部の前記支持面とは反対側に設けられる突起部に対応する形状の突起形成部と、が設けられた金型溶融された樹脂を導入し、前記金型に導入された前記樹脂を冷却することで、前記軸受部の前記突起部とは反対側の前記支持面に凹部を形成することを特徴とする回動機構の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、回動機構およびその製造方法に関する。また、本発明は、回動機構が備えられた鍵盤装置に関する。

背景技術

0002

従来のグランドピアノアップライトピアノなどのアコスティックピアノは、多くの部品によって構成されている。また、これらの部品の組み立ては非常に複雑であるため、組み立て作業にかかる時間が長くなってしまう。特に、各鍵に対応して設けられるアクション機構は、多くの部品が必要であり、その組み立て作業も非常に複雑である。

0003

アクション機構は、鍵を通して演奏者の指に感覚(以下、タッチ感という)を与えるために、鍵の下方にが備えられたハンマを有する。ハンマは、鍵の押鍵動作に応じてハンマに備えられた錘を持ち上げるように回動する。例えば、特許文献1に示すハンマは、軸部に対して、円形状に開口された軸受部を嵌合させることで、フレームに取り付けられている。特許文献1では、軸部の径に対して軸受部の開口端の幅が狭い、いわゆるスナップフィットによって軸受部が軸部に取り付けられている。

先行技術

0004

特開2002−207484号公報

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1に示す一般的なスナップフィットの構造では、開口部における軸受部の内面が軸部の外周面と概略同じ形状である。この形状によって、ハンマアセンブリヨーイング方向およびローリング方向の移動が規制される。しかし、軸受部の開口部の形状に個体差がある場合、ハンマアセンブリのヨーイング方向およびローリング方向の移動規制にも個体差が生じてしまう。

0006

本発明の目的の一つは、ヨーイング方向およびローリング方向の移動規制において個体差が小さい回動機構を実現することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明の一実施形態による回動機構は、軸部と、軸部を支持し、軸部を支持する面に凹部が設けられ、回動軸を中心として回動する軸受部と、軸受部の凹部とは反対側に設けられた突起部と、を備える。

0008

また、軸受部は、軸部を支持する開口部を有し、凹部は、開口部における軸受部の内面に設けられてもよい。

0009

また、凹部および突起部は、軸部の延長方向において軸受部の両端部の内側に設けられてもよい。

0010

また、凹部および突起部は、軸部の延長方向において軸受部の両端部に設けられてもよい。

0011

また、突起部は、回動軸を中心とした円の円周方向に延びていてもよい。

0012

本発明の一実施形態による鍵盤装置は、鍵と、鍵の押圧に応じて、回動機構を中心に回動するハンマアセンブリと、鍵の下方に配置され、鍵に対する操作を検出するセンサと、センサの出力信号に応じて音波形信号を生成する音源部と、を備える。

0013

本発明の一実施形態による回動機構の製造方法は、軸部と、回動軸を中心として回動する軸受部を備える回動機構の製造方法であって、軸部を支持する軸受部の支持面に対応し、軸部の延長方向において直線状の支持面形成部と、軸受部の支持面とは反対側に設けられる突起部に対応する形状の突起形成部と、が設けられた金型溶融された樹脂を導入し、金型に導入された樹脂を冷却することで、軸受部の突起部とは反対側の支持面に凹部を形成する。

発明の効果

0014

本発明によれば、ヨーイング方向およびローリング方向の移動規制において個体差が小さい回動機構を実現することができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の一実施形態における鍵盤装置の構成を示す図である。
本発明の一実施形態における音源装置の構成を示すブロック図である。
本発明の一実施形態における筐体内部の構成を側面から見た場合の説明図である。
本発明の一実施形態におけるハンマアセンブリの軸受部の拡大図である。
本発明の一実施形態における回動機構の断面図である。
本発明の一実施形態における軸受部を成形するための金型の断面図である。
本発明の一実施形態における軸受部の製造方法を示すプロセスフローである。
本発明の一実施形態における鍵(白鍵)を押下したときの鍵アセンブリの動作を説明する図である。
本発明の一実施形態における回動機構の断面図である。

実施例

0016

以下、本発明の一実施形態における鍵盤装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す実施形態は本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。なお、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号(数字の後にA、B等を付しただけの符号)を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率(各構成間の比率、縦横高さ方向の比率等)は説明の都合上実際の比率とは異なったり、構成の一部が図面から省略されたりする場合がある。また、以下の説明において、「回動する」は相対的な動作を意味する。例えば、「部材Aが部材Bに対して回動する」とは、固定された部材Aに対して部材Bが回動してもよく、逆に固定された部材Bに対して部材Aが回動してもよく、両者がともに回動してもよい。

0017

以下の説明で用いる方向(ローリング方向Rおよびヨーイング方向Y)について定義する。ローリング方向Rは、ハンマアセンブリ200の延びる方向(演奏者から見た手前から奥側方向)を軸として回動する方向に対応する。ヨーイング方向Yは、ハンマアセンブリ200を上方から見たときに左右方向に曲がる方向である。ハンマアセンブリ200のヨーイング方向Yの移動はスケール方向Sに曲がる(反る)ことに相当する。なお、ハンマアセンブリ200のローリング方向Rおよびヨーイング方向Yは、鍵100のローリング方向Rおよびヨーイング方向Yと同じである。

0018

<第1実施形態>
[鍵盤装置の構成]
図1は、第1実施形態における鍵盤装置の構成を示す図である。鍵盤装置1は、この例では、電子ピアノなどユーザ(演奏者)の押鍵に応じて発音する電子鍵盤楽器である。なお、鍵盤装置1は、外部の音源装置を制御するための制御データ(例えば、MIDI)を、押鍵に応じて出力する鍵盤型のコントローラであってもよい。この場合には、鍵盤装置1は、音源装置を有していなくてもよい。

0019

鍵盤装置1は、鍵盤アセンブリ10を備える。鍵盤アセンブリ10は、白鍵100wおよび黒鍵100bを含む。複数の白鍵100wと黒鍵100bとが並んで配列されている。鍵100の数は、N個であり、この例では88個である。この配列された方向をスケール方向という。白鍵100wおよび黒鍵100bを特に区別せずに説明できる場合には、鍵100という場合がある。以下の説明においても、符号の最後に「w」を付した場合には、白鍵に対応する構成であることを意味している。また、符号の最後に「b」を付した場合には、黒鍵に対応する構成であることを意味している。

0020

鍵盤アセンブリ10の一部は、筐体90の内部に存在している。鍵盤装置1を上方から見た場合において、鍵盤アセンブリ10のうち筐体90に覆われている部分を非外観部NVといい、筐体90から露出してユーザから視認できる部分を外観部PVという。すなわち、外観部PVは、鍵100の一部であって、ユーザによって演奏操作が可能な領域を示す。以下、鍵100のうち外観部PVによって露出されている部分を鍵本体部という場合がある。

0021

筐体90内部には、音源装置70およびスピーカ80が配置されている。音源装置70は、鍵100の押下に伴って音波形信号を生成する。スピーカ80は、音源装置70において生成された音波形信号を外部の空間に出力する。なお、鍵盤装置1は、音量コントロールするためのスライダ、音色を切り替えるためのスイッチ、様々な情報を表示するディスプレイなどが備えられていてもよい。

0022

なお、本明細書における説明において、上、下、左、右、手前および奥などの方向は、演奏するときの演奏者から鍵盤装置1を見た場合の方向を示している。そのため、例えば、非外観部NVは、外観部PVよりも奥側に位置している、と表現することができる。また、鍵前端側(鍵前方側)、鍵後端側(鍵後方側)のように、鍵100を基準として方向を示す場合もある。この場合、鍵前端側は鍵100に対して演奏者から見た手前側を示す。鍵後端側は鍵100に対して演奏者から見た奥側を示す。この定義によれば、黒鍵100bのうち、黒鍵100bの鍵本体部の前端から後端までが、白鍵100wよりも上方に突出した部分である、と表現することができる。

0023

図2は、第1実施形態における音源装置の構成を示すブロック図である。音源装置70は、信号変換部710、音源部730および出力部750を備える。センサ300は、各鍵100に対応して設けられ、鍵の操作を検出し、検出した内容に応じた信号を出力する。この例では、センサ300は、3段階の押鍵量に応じて信号を出力する。この信号の間隔に応じて押鍵速度が検出可能である。

0024

信号変換部710は、センサ300(88の鍵100に対応したセンサ300−1、300−2、・・・、300−88)の出力信号を取得し、各鍵100における操作状態に応じた操作信号を生成して出力する。この例では、操作信号はMIDI形式の信号である。そのため、押鍵操作に応じて、信号変換部710はノートオンを出力する。このとき、88個の鍵100のいずれが操作されたかを示すキーナンバ、および押鍵速度に対応するベロシティについてもノートオンに対応付けて出力される。一方、離鍵操作に応じて、信号変換部710はキーナンバとノートオフとを対応付けて出力する。信号変換部710には、ペダル等の他の操作に応じた信号が入力され、操作信号に反映されてもよい。

0025

音源部730は、信号変換部710から出力された操作信号に基づいて、音波形信号を生成する。出力部750は、音源部730によって生成された音波形信号を出力する。この音波形信号は、例えば、スピーカ80または音波形信号出力端子などに出力される。

0026

[鍵盤アセンブリの構成]
図3は、第1実施形態における筐体内部の構成を側面から見た場合の説明図である。図3に示すように、筐体90の内部において、鍵盤アセンブリ10およびスピーカ80が配置されている。スピーカ80は、鍵盤アセンブリ10の奥側に配置されている。このスピーカ80は、押鍵に応じた音を筐体90の上方および下方に向けて出力するように配置されている。下方に出力される音は、筐体90の下面側から外部に進む。一方、上方に出力される音は筐体90の内部から鍵盤アセンブリ10の内部の空間を通過して、外観部PVにおける鍵100の隣接間の隙間または鍵100と筐体90との隙間から外部に進む。

0027

鍵盤アセンブリ10の構成について、図3を用いて説明する。鍵盤アセンブリ10は、上述した鍵100の他にも、接続部180、ハンマアセンブリ200およびフレーム500を含む。鍵盤アセンブリ10は、ほとんどの構成が射出成形などによって製造された樹脂製の構造体である。フレーム500は、筐体90に固定されている。接続部180は、フレーム500に対して回動可能に鍵100を接続する。接続部180は、板状可撓性部材181、鍵側支持部183および棒状可撓性部材185を備える。板状可撓性部材181は、鍵100の後端から延在している。鍵側支持部183は、板状可撓性部材181の後端から延在している。棒状可撓性部材185が、鍵側支持部183およびフレーム500のフレーム側支持部585によって支持されている。すなわち、鍵100とフレーム500との間に、棒状可撓性部材185が配置されている。棒状可撓性部材185が曲がることによって、鍵100がフレーム500に対して回動することができる。棒状可撓性部材185は、鍵側支持部183とフレーム側支持部585とに対して、着脱可能に構成されている。なお、棒状可撓性部材185は、鍵側支持部183とフレーム側支持部585と一体となって、または接着等により、着脱できない構成であってもよい。

0028

鍵100は、前端鍵ガイド151および側面鍵ガイド153を備える。前端鍵ガイド151は、フレーム500の前端フレームガイド511を覆った状態で摺動可能に接触している。前端鍵ガイド151は、その上部と下部のスケール方向の両側において、前端フレームガイド511と接触している。側面鍵ガイド153は、スケール方向の両側において側面フレームガイド513と摺動可能に接触している。この例では、側面鍵ガイド153は、鍵100の側面のうち非外観部NVに対応する領域に配置され、接続部180(板状可撓性部材181)よりも鍵前端側に存在するが、外観部PVに対応する領域に配置されてもよい。

0029

ハンマアセンブリ200は、フレーム500に対して回動可能に取り付けられている。このときハンマアセンブリ200の軸受部220とフレーム500の軸部520とは少なくとも3点で摺動可能に接触する。ハンマアセンブリ200の前端部210は、鍵100におけるハンマ支持部120の内部空間において概ね前後方向に摺動可能に接触する。この摺動部分、すなわち前端部210とハンマ支持部120とが接触する部分は、外観部PV(鍵本体部の後端よりも前方)における鍵100の下方に位置する。なお、軸部520および軸受部220の接続箇所(回動機構)の構成は後で詳しく説明する。

0030

ハンマアセンブリ200は、回動軸よりも奥側において、金属製の錘部230が配置されている。通常時(押鍵していないとき)には、錘部230が下側ストッパ410に載置された状態であり、ハンマアセンブリ200の前端部210が、鍵100を押し戻している。押鍵されると、錘部230が上方に移動し、上側ストッパ430に衝突する。ハンマアセンブリ200は、この錘部230によって、押鍵に対して加重を与える。下側ストッパ410および上側ストッパ430は、緩衝材等(不織布、弾性体等)で形成されている。

0031

ハンマ支持部120および前端部210の下方には、フレーム500にセンサ300が取り付けられている。押鍵により前端部210の下面側でセンサ300が押しつぶされると、センサ300は検出信号を出力する。センサ300は、上述したように、各鍵100に対応して設けられている。

0032

[ハンマアセンブリの回動機構の構成]
図4は、本発明の一実施形態におけるハンマアセンブリの軸受部の拡大図である。図4を用いてハンマアセンブリ200が軸部520に接続される構成について詳しく説明する。なお、説明の便宜上、図4では回動機構900のうち軸部520が省略されている。ハンマアセンブリ200は軸受部220、支持部240、接続部250、ボディ部260、および突起部270を有する。ここで、回動機構900は、少なくともハンマアセンブリ200の回動軸である軸部520、および軸部520を支持する軸受部220を含む。下記の説明において、固定された軸部520に対して軸受部220が回動する構成について説明するが、以下の実施形態は固定された軸受部220に対して軸部520が回動する構成に適用することもできる。

0033

軸受部220は、回動軸を中心として回動する。この例では、軸受部220の回動軸は軸部520の内部に存在する。軸受部220には開口部630が設けられている。この開口部630における軸受部220の内側の領域に軸部520が支持される。突起部270は軸受部220の開口部630とは反対側に設けられている。突起部270はリブ形状であり、軸受部220の外側において上記の回動軸を中心とした円の円周方向に延びている。突起部270が設けられていることで、開口部630が設けられた軸受部220の機械的強度が向上する。突起部270は少なくとも上記円周方向の一部に設けられていれば良いが、全域に設けられていると好ましい。図4において、突起部270は、軸部520の延長方向D2において軸受部220のほぼ中央に設けられている。ただし、突起部270が設けられる位置は上記に限定されない。例えば、突起部270は、D2方向において軸受部220の端部に設けられていてもよい。軸受部220および突起部270は一体形成されている。ただし、突起部270が軸受部220とは別個に形成され、軸受部220に接合されていてもよい。

0034

開口部630の開口端602、612の幅は、軸部520の最大径以上である。つまり、回動機構900は、軸部520が軸受部220によっては係止されない構造である。ただし、開口端602、612の幅が軸部520の最大径よりも小さい、いわゆるスナップフィット構造であってもよい。開口部630における軸受部220の内側にはさらに溝部222が設けられている。溝部222はグリス溜めとして利用することができる。さらに、溝部222が設けられていることで、軸部520および軸受部220の接触面接を小さくすることができ、軸部520および軸受部220の回動動作における摩擦力を小さくすることができる。

0035

支持部240は接続部250およびボディ部260を介して軸受部220に固定されている。接続部250はボディ部260に対して軸受部220とは反対側に設けられている。接続部250はボディ部260からボディ部260の下方に延びている。支持部240は接続部250の下端に結合されており、接続部250から軸受部220に向かって延びている。軸部520は支持部240の先端(軸受部220側の端部)によって支持される。

0036

支持部240は可撓性を有しており、少なくともボディ部260に近づく方向に可撓する。本実施形態においては、支持部240はボディ部260に近づく方向およびボディ部260から遠ざかる方向に可撓する。支持部240がボディ部260に近づく方向に可撓することで、軸部520に対する軸受部220の脱着が行われる。ここで、支持部240は、軸受部220が軸部520から脱離する方向(つまり、軸部520から支持部240に向かう方向)への可撓が抑制された構造である。

0037

図5は、本発明の一実施形態における回動機構の断面図である。図5に示す断面図は、図4のA−A’断面をD1方向から見た図である。また、図5では、図4で省略されていた軸部520が示されている。軸受部220は、軸部520を支持する支持面226に凹部224が設けられている。換言すると、凹部224は開口部630における軸受部220の内面に設けられている。凹部224は、軸部520を介して対向する支持面226の各々に設けられている。対向する凹部224の各々の形状は、軸部520を基準として対称であってもよい。ただし、凹部224は、軸部520のいずれか一方の面側に設けられていてもよい。凹部224の形状は滑らかな湾曲形状である。換言すると、凹部224の断面形状は、変曲点を有する曲線形状である。凹部224の形状はガウシアン分布の形状であってもよい。凹部224を滑らかな湾曲形状にすることで、軸受部220内部の応力の集中を緩和することができ、軸受部220の強度を向上させることができる。

0038

突起部270は、軸受部220に対して凹部224の反対側に設けられている。軸部520の延長方向D2において、凹部224の最深部は突起部270と同じ位置に設けられている。また、D2方向において、凹部224の幅は突起部270の幅と同じであってもよいが、両者の幅が異なっていてもよい。D2方向において、軸受部220は凹部224および突起部270の両側で軸部520を支持する。換言すると、凹部224および突起部270は、D2方向において軸受部220の両端部の内側に設けられている。さらに換言すると、D2方向において、少なくとも異なる2点で軸受部220が軸部520を支持している。ここで、突起部270のD2方向の幅L2は、軸受部220の厚さL1の1/2倍以上、好ましくは1倍以上、より好ましくは2倍以上とすることができる。また、凹部224の深さは20μm以上、好ましくは50μm以上、より好ましくは100μm以上とすることができる。D2方向において、突起部270が凹部224の最深部と同じ位置に設けられていることで、凹部224によって低下した軸受部220の強度を効率良く補うことができる。

0039

以上のように、第1実施形態に係る回動機構900によると、軸部520の延長方向D2において、少なくとも異なる2点で軸受部220が軸部520を支持することで、ヨーイング方向およびローリング方向の移動が規制される回動機構900を実現することができる。上記の構成を有することで、回動機構900は軸受部220の開口部630の形状の個体差によらず、安定してヨーイング方向およびローリング方向の移動を規制することができる。

0040

[ハンマアセンブリの回動機構の製造方法]
図6を用いて、回動機構900の軸受部220の製造方法について説明する。図6は、本発明の一実施形態における軸受部を成形するための金型の断面図である。軸受部220を形成する金型は第1金型800、第2金型810および取り付け板820を有する。第1金型800および第2金型810は、軸受部220の支持面226に対応する支持面形成部812と、軸受部220の突起部270に対応する突起形成部814と、を有する。支持面形成部812には軸受部220の凹部224に対応する凸部は形成されていない。つまり、D2方向において、支持面形成部812は直線状である。第2金型810および取り付け板820には注入口822が設けられている。

0041

図7は、本発明の一実施形態における軸受部の製造方法を示すプロセスフローである。まず、型締め工程(ステップS830)において、第1金型800、第2金型810および取り付け板820が互いに押圧される。型締めは、樹脂の保圧によって第1金型800、第2金型810および取り付け板820がそれぞれ離隔しないように十分に強い力で行われる。次に、射出工程(ステップS832)において、注入口822から第1金型800、第2金型810および取り付け板820の内部に溶融された樹脂が導入される。溶融された樹脂の射出は一般的な射出成形機を用いることができる。樹脂の材料として、例えばポリアセタール(POM)樹脂を用いることができる。以下、POM樹脂を用いた製造方法について説明する。

0042

次に、保圧工程(ステップS834)において、金型に導入された樹脂の圧力が制御される。保圧の制御は、上記の射出成形機のスクリューにかかる圧力を制御することで行われる。保圧は50MPa未満、好ましくは40MPa以下、より好ましくは30MPa以下にするとよい。また、保圧の時間は3秒未満、好ましくは2秒以下にするとよい。なお、POM樹脂を成形する場合、通常は、保圧は50MPa以上100MPa以下の圧力で3秒以上7秒以下の範囲で処理される。本実施形態では、上記の条件で処理することで積極的に「ヒケ」を生じさせる。次に、冷却工程(ステップS836)において、溶融された樹脂が固化する。このとき、D2方向において、突起部270が形成されている領域は、その他の領域に比べて収縮量が多い。このように、突起部270が形成されている領域の支持面226に意図的に「ヒケ」を生じさせることで、凹部224を形成する。この工程によって、図5に示すように滑らかな曲線形状の凹部224を実現することができる。

0043

次に、型開き工程(ステップS838)において、第1金型800、第2金型810、および取り付け板820がそれぞれ離隔され、取り出し工程(ステップS840)で成形体が取り出される。このようにして、支持面226に凹部224が設けられた軸受部220および突起部270が形成される。

0044

[鍵盤アセンブリの動作]
図8は、本発明の一実施形態における鍵(白鍵)を押下したときの鍵アセンブリの動作を説明する図である。図8(A)は、鍵100がレスト位置(押鍵していない状態)にある場合の図である。図8(B)は、鍵100がエンド位置(最後まで押鍵した状態)にある場合の図である。鍵100が押下されると、棒状可撓性部材185が回動中心となって曲がる。このとき、棒状可撓性部材185は、鍵の前方(手前方向)への曲げ変形が生じているが、側面鍵ガイド153による前後方向の移動の規制によって、鍵100は前方に移動するのではなく回動するようになる。そして、ハンマ支持部120が前端部210を押し下げることで、ハンマアセンブリ200が軸部520を中心に回動する。錘部230が上側ストッパ430に衝突することによって、ハンマアセンブリ200の回動が止まり、鍵100がエンド位置に達する。また、センサ300が前端部210によって押しつぶされると、センサ300は、押しつぶされた量(押鍵量)に応じた複数の段階で、検出信号を出力する。

0045

一方、離鍵すると、錘部230が下方に移動して、ハンマアセンブリ200が回動し、鍵100が上方に回動する。錘部230が下側ストッパ410に接触することで、ハンマアセンブリ200の回動が止まり、鍵100がレスト位置に戻る。第1実施形態における鍵盤装置1は、上述の通り、接続部180において押鍵および離鍵による鍵100の回動をする。

0046

<第2実施形態>
第2実施形態では、第1実施形態における回動機構900とは異なる構成の回動機構900Aについて説明する。図9は、本発明の一実施形態における回動機構の断面図である。第2実施形態の回動機構900Aでは、軸受部220Aの形状が第1実施形態の軸受部220と相違する。

0047

回動機構900Aでは、2つの突起部270A、271Aが設けられている。軸部520Aの延長方向D2において、突起部270A、271Aの各々と同じ位置にそれぞれ凹部224A、225Aが設けられている。突起部270A、271Aおよび凹部224A、225Aは、D2方向においてそれぞれ軸受部220Aの両端部に設けられている。D2方向において、凹部224A、225Aの軸受部220Aの端部側では、軸受部220Aは軸部520Aに接していない。つまり、凹部224A、225Aの間の領域だけで軸受部220Aが軸部520Aを支持している。

0048

以上のように、第2実施形態に係る回動機構900Aによると、第1実施形態とは逆に軸受部220Aのヨーイング方向およびローリング方向の移動に自由度を持たせることができる。本実施形態においても、回動機構900Aは軸受部220Aの開口部630Aの形状の個体差によらず、安定してヨーイング方向およびローリング方向の移動に自由度を持たせることができる。

0049

上述した実施形態では、ハンマアセンブリを適用した鍵盤装置の例として電子ピアノを示した。一方、上記実施形態のハンマアセンブリは、アコースティックピアノ(グランドピアノやアップライトピアノなど)の回動機構に適用することもできる。例えば、アップライトピアノにおいて、回動部品と当該回動部品を回動自在に軸支する支持部とを有する回動機構に上記実施形態の開口機構を適用することができる。この場合、発音機構は、ハンマ、弦に対応する。上記実施形態の回動機構はピアノ以外の回動部品に適用することもできる。

0050

なお、本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。

0051

1:鍵盤装置、 10:鍵盤アセンブリ、 70:音源装置、 80:スピーカ、 90:筐体、 100:鍵、 100b:黒鍵、 100w:白鍵、 120:ハンマ支持部、 151:前端鍵ガイド、 153:側面鍵ガイド、 180:接続部、 181:板状可撓性部材、 183:鍵側支持部、 185:棒状可撓性部材、 200:ハンマアセンブリ、 210:前端部、 220:軸受部、 222:溝部、 224、225:凹部、 226:支持面、 230:錘部、 240:支持部、 250:接続部、 260:ボディ部、 270、271:突起部、 300:センサ、 410:下側ストッパ、 430:上側ストッパ、 500:フレーム、 511:前端フレームガイド、 513:側面フレームガイド、 520:軸部、 585:フレーム側支持部、 602、612:開口端、 630:開口部、 710:信号変換部、 730:音源部、 750:出力部、 800、810:第1金型、 812:支持面形成部、 814:突起形成部、 820:第2金型、 822:注入口、 900:回動機構

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