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技術 自動車用開閉部品の閉まり音の評価試験方法および評価試験装置

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 岩間隆史佐藤健太郎畑幸子吉冨一成櫻井真治時枝佳代
出願日 2016年3月25日 (3年11ヶ月経過) 出願番号 2016-061107
公開日 2017年9月28日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 2017-173195
状態 特許登録済
技術分野 車両の試験 機械的振動・音波の測定 弾性の調査及び振動試験 機械的応力負荷による材料の強さの調査
主要キーワード 受け冶具 剛性枠 留めネジ 開閉部品 滑車機構 アルミ押出成形 評価試験装置 フロンド
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月28日)のものです。
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図面 (9)

課題

車体1台分の試作を行わなくても試験が可能で、時間、費用とも従来よりも低減することができる自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法および閉まり音評価試験装置を提供する。

解決手段

自動車用開閉部品Dのロック部d2に噛み合うラッチ部16を有し、該自動車用開閉部品Dをヒンジ14を介して開閉可能に保持する剛体枠12と、落下可能な18と、錘18が落下したときに生じる力を変換して自動車用開閉部品Dを閉じる手段21と、を備える自動車用開閉部品Dの閉まり音評価試験装置10を用い、錘18を落下させることで自動車用開閉部品Dを閉じると共にロック部d2とラッチ部16とを噛み合わせ、自動車用開閉部品Dが閉まる際の挙動再現する。

概要

背景

ドアトランクリッドエンジンフード等の自動車用開閉部品の閉まり音、特にドアの閉まり音は、これまでは特に高級車において重視され、キャビン内圧制御ドアシールの構造などで対策が検討されてきた。しかしながら近年は、普及価格帯小型車でも質感向上の要求が高くなってきている。

小型車は、高級車と比較し燃費が重視されるため、要求される車体軽量化のレベルが高く、そのためドアアウターパネル板厚が高級車よりも薄い傾向にある。それゆえ相対的にドア自体の重量が軽く、ドアが重いほど有利であるドア閉まり音の重厚さの観点では不利であり、対策は困難であると考えられている。

一方、アウターパネルが薄くなると、閉まった時のアウターパネルの振動が大きくなり、その振動および反転音が質感を低下させる。小型車は一層の燃費向上が要求されており、ドアアウターパネルのさらなる板厚低減の要求が高いことから、アウターパネルの振動、反転による閉まり音の質感低下への対策が必要になっている。

ドア閉まり時のアウターパネルの振動対策方法として特許文献1には、アウターパネルとドアビームとの間にシール材を設けてアウターパネルの振動を吸収する方法が開示されており、さらに特許文献2には、ドアインナーパネルに取り付ける樹脂補強部に放射状のパターンを配することで、ドア閉まり時の音の重厚さを感じるとされる低周波音を増大させるドアモジュールでの対策方法が開示されている。

概要

車体1台分の試作を行わなくても試験が可能で、時間、費用とも従来よりも低減することができる自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法および閉まり音評価試験装置を提供する。自動車用開閉部品Dのロック部d2に噛み合うラッチ部16を有し、該自動車用開閉部品Dをヒンジ14を介して開閉可能に保持する剛体枠12と、落下可能な18と、錘18が落下したときに生じる力を変換して自動車用開閉部品Dを閉じる手段21と、を備える自動車用開閉部品Dの閉まり音評価試験装置10を用い、錘18を落下させることで自動車用開閉部品Dを閉じると共にロック部d2とラッチ部16とを噛み合わせ、自動車用開閉部品Dが閉まる際の挙動再現する。

目的

本発明は、上記従来技術の課題を有利に解決した自動車用開閉部品の閉まり音の評価試験方法および評価試験装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

自動車用開閉部品ロック部に噛み合うラッチ部を有し、該自動車用開閉部品をヒンジを介して開閉可能に保持する剛体枠と、落下可能なと、前記錘が落下したときに生じる力を変換して前記自動車用開閉部品を閉じる手段と、を備える自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置を用い、前記錘を落下させることで前記自動車用開閉部品を閉じると共に前記ロック部と前記ラッチ部とを噛み合わせ、前記自動車用開閉部品が閉まる際の挙動再現することを特徴とする自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法

請求項2

前記自動車用開閉部品が閉まる際の挙動を高速度カメラ撮像してその自動車用開閉部品のアウターパネル変形挙動を観察する、請求項1に記載の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法。

請求項3

前記高速度カメラを二台用いて、前記自動車用開閉部材のアウターパネルに設けたグリッドマーカーを撮像することで、そのアウターパネルの3次元的な変形挙動を定量的に観察する、請求項2に記載の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法。

請求項4

測定機器を用いて、前記自動車用開閉部品が閉まる際の音を測定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法。

請求項5

自動車用開閉部品のロック部に噛み合うラッチ部を有し、該自動車用開閉部品をヒンジを介して開閉可能に保持する剛体枠と、落下可能な錘と、前記錘が落下したときに生じる力を変換して前記自動車用開閉部品を閉じる手段と、を備え、前記錘が落下することで、前記手段が前記自動車用開閉部品を閉じると共に前記ロック部と前記ラッチ部とが噛み合わされることを特徴とする自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置。

請求項6

前記ヒンジおよび前記ラッチ部の少なくとも一方は、評価される自動車用開閉部品に応じてその位置を変更可能に前記剛性枠に支持されている、請求項5に記載の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置。

技術分野

0001

本発明は、ドアトランクリッドエンジンフード等の自動車用開閉部品閉止時の閉まり音、特にアウターパネル反転に起因する閉まり音の音質変化の評価試験方法および評価試験装置に関するものである。

背景技術

0002

ドアやトランクリッド、エンジンフード等の自動車用開閉部品の閉まり音、特にドアの閉まり音は、これまでは特に高級車において重視され、キャビン内圧制御ドアシールの構造などで対策が検討されてきた。しかしながら近年は、普及価格帯小型車でも質感向上の要求が高くなってきている。

0003

小型車は、高級車と比較し燃費が重視されるため、要求される車体軽量化のレベルが高く、そのためドアアウターパネル板厚が高級車よりも薄い傾向にある。それゆえ相対的にドア自体の重量が軽く、ドアが重いほど有利であるドア閉まり音の重厚さの観点では不利であり、対策は困難であると考えられている。

0004

一方、アウターパネルが薄くなると、閉まった時のアウターパネルの振動が大きくなり、その振動および反転音が質感を低下させる。小型車は一層の燃費向上が要求されており、ドアアウターパネルのさらなる板厚低減の要求が高いことから、アウターパネルの振動、反転による閉まり音の質感低下への対策が必要になっている。

0005

ドア閉まり時のアウターパネルの振動対策方法として特許文献1には、アウターパネルとドアビームとの間にシール材を設けてアウターパネルの振動を吸収する方法が開示されており、さらに特許文献2には、ドアインナーパネルに取り付ける樹脂補強部に放射状のパターンを配することで、ドア閉まり時の音の重厚さを感じるとされる低周波音を増大させるドアモジュールでの対策方法が開示されている。

先行技術

0006

特許第4575901号公報
特許第4650668号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら上記特許文献には、これらの構造によってどの程度の閉まり音向上効果があったかについての記述や、その実験での評価方法についての記述が無く、具体的な対策検討の内容については不明である。

0008

図7(a)は、自動車フロントドアの表側、図7(b)は、そのフロントドアの裏側を例示する説明図であり、このようにドアの表側には広い面積のアウターパネルが配置され、ドアの裏側には前端側にヒンジ取付部、後端側にロック部が設けられている。また図8は、自動車の車体に対するフロントドアとバックドア開閉状況を例示する説明図であり、ドアの閉まり音は、図8に示すように前端部または上端部をヒンジで支持されたドアで車体開口部を閉じると同時にドアの後端部または下端部のロック部を車体のラッチ部にかみ合わせる際に発生する。

0009

このため、ドアアウターパネルの振動による閉まり音の評価は、実車組み付け状態で実際に検査者がドアを閉めて官能的に評価する実車評価が一般的である。従って、ドア閉まり音の実物評価をするためには、最低でも車体を1台分試作する必要があり、評価に要する時間、費用が膨大となってしまう。さらに、ドアの形状や、車体に取付くヒンジやラッチ部の位置は車種によって変わるため、対象車が変わるとそのたびに車体の試作が必要になる。

0010

以上のように、ドアアウターパネルの振動対策の検討においては、その検証のために非常に時間がかかり、費用も膨大にかかることから、多くのケースについての対策検討が十分に出来ないという問題がある。

0011

また、人間の手で閉める評価では、人により閉める速度が変わり、また、同じ人でも常に一定の速度で閉めることは困難であることから、再現性の高い、また、精度の高い試験を行うことは困難であった。

0012

それゆえ本発明は、上記従来技術の課題を有利に解決した自動車用開閉部品の閉まり音の評価試験方法および評価試験装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

本発明者らは、実際のドア閉め時のアウターパネルの振動・反転挙動高速度カメラにより観察した結果、ドア閉め時のアウターパネルの振動・反転挙動はドア内圧要因よりも、車体内側に向かって運動していたドアがラッチ部で停止した際に働くアウターパネルへの慣性力が起因となって生じるということ、すなわち、車体を試作することなくドア単体で評価を行っても実車実験と同様の状態を再現し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づくものであり、本発明の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法は、自動車用開閉部品のロック部に噛み合うラッチ部を有し、該自動車用開閉部品をヒンジを介して開閉可能に保持する剛体枠と、落下可能なと、前記錘が落下したときに生じる力を変換して前記自動車用開閉部品を閉じる手段と、を備える自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置を用い、前記錘を落下させることで前記自動車用開閉部品を閉じると共に前記ロック部と前記ラッチ部とを噛み合わせ、前記自動車用開閉部品が閉まる際の挙動を再現することを特徴とするものである。

0014

なお、本発明の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法にあっては、前記自動車用開閉部品が閉まる際の挙動を高速度カメラで撮像してその自動車用開閉部品のアウターパネルの変形挙動を観察することが好ましく、前記高速度カメラを二台用いて、前記自動車用開閉部材のアウターパネルに設けたグリッドマーカーを撮像することで、そのアウターパネルの3次元的な変形挙動を定量的に観察することがより好ましい。

0015

また、本発明の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法にあっては、音測定機器を用いて、前記自動車用開閉部品が閉まる際の音を測定することが好ましい。

0016

また、上記課題を解決するため本発明の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置は、自動車用開閉部品のロック部に噛み合うラッチ部を有し、該自動車用開閉部品をヒンジを介して開閉可能に保持する剛体枠と、落下可能な錘と、前記錘が落下したときに生じる力を変換して前記自動車用開閉部品を閉じる手段と、を備え、前記錘が落下することで、前記手段が前記自動車用開閉部品を閉じると共に前記ロック部と前記ラッチ部とが噛み合わされることを特徴とするものである。

0017

なお、本発明の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置にあっては、前記ヒンジおよび前記ラッチ部の少なくとも一方は、評価される自動車用開閉部品に応じてその位置を変更可能に前記剛性枠に支持されていることが好ましい。

発明の効果

0018

本発明の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法および本発明の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置によれば、車体1台分を試作することなく、自動車用開閉部品単体でアウターパネルを閉じる際の振動・反転挙動およびその時の音を定量的に評価することができる。つまり、車体1台分の試作を行わなくても自動車用開閉部品のみの試作で試験が可能であるので、時間、費用とも従来よりも大幅に低減することができる。

図面の簡単な説明

0019

本発明の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置の一実施形態を示す斜視図である。
上記実施形態の閉まり音評価試験装置に自動車用開閉部品としての、自動車のフロントドアを取り付けた様子を示す斜視図である。
上記実施形態の閉まり音評価試験装置を用いた、本発明の閉まり音評価試験方法の一実施形態を示した模式図である。
上記実施形態の閉まり音評価試験方法において、フロントドアのアウターパネルにグリットマーカー付きのラベルシールを貼り付けた様子と、フロントドア閉まり時の音の周波数帯とを示す図である。
上記実施形態の閉まり音評価試験方法において、二台の高速度カメラで撮像したフロントドアの閉まり時のアウターパネルの形状変形(振動)の大きさとその時の音の振幅との一例を示す図である。
上記実施形態の閉まり音評価試験方法において、二台の高速度カメラで撮像したフロントドアの閉まり時のアウターパネルの形状変形(振動)の大きさとその時の音の振幅との一例を示す図である。
(a)は、自動車のフロントドアの表側、(b)は、そのフロントドアの裏側を示す説明図である。
自動車の車体に対するフロントドアとバックドアの開閉状況を例示する説明図である。

実施例

0020

以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法の一実施形態に用いることができる、本発明の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置の一実施形態を示す斜視図であり、図2は、図1に示した自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置における剛体枠にフロントドアを組み付けた様子を示す斜視図であり、図3は、図1および図2に示した自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置を用いてフロンドドアの閉まり音評価試験を行う様子を示した模式図である。

0021

図1および図2に示すように、本実施形態の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置10は、自動車用開閉部品としてのフロントドアDを保持すると共に該フロントドアDを閉じる際の衝撃に耐える剛体枠12を備えている。剛体枠12を構成する各枠材には、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる角柱状押し出し材H形鋼など、曲げ強度に優れる材料を用いることが好ましい。剛体枠12は、各枠材を直方体に組んだり梁を入れたりして、ドア閉まり時の衝撃に耐える強度と剛性を確保した構造であれば特に限定されない。また、剛体枠12は、フロンドドアのヒンジ取付け部d1に取り付けられるヒンジ14と、そのフロントドアDのロック部d2と噛み合うラッチ部16とを備えると共に、例えばフロントドアDの角部等に対応する位置にゴムブッシュ等の図示しないドア受け冶具を備える。

0022

なお、フロントドアDが車両上下方向に沿って湾曲していて曲率を持つ場合は、ヒンジ14やラッチ部16と剛体枠12との間に適宜スペーサを設置し、ヒンジ14やラッチ部16をかさ上げすることで、フロントドアDのロック部d2以外の場所が先に剛体枠12に当接しないようにしてもよい。

0023

さらに、本実施形態の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置10では、ヒンジ14およびラッチ部16の、剛体枠12に対する位置を調整可能とされているため、車種を問わず試験が可能である。剛体枠12へのヒンジ14とラッチ部16との少なくとも一方の取付けは、剛体枠12に図示しない多数のネジ穴マトリックス状に配置して開け、そこに留めネジでヒンジ14とラッチ部16との少なくとも一方を固定したり、連続的な位置調整が容易な市販品のアルミ押出成形による角柱状レール材に、ヒンジ14とラッチ部16との少なくとも一方をスライド可能にボルト等で固定したりすることにより行ってもよい。

0024

また、本実施形態の閉まり音評価試験装置10は、落下可能な錘18と、錘18が落下したときに生じる力を変換してフロンドドアDを閉じる手段とを備えている。この手段は、図示例では滑車機構21により構成され、この滑車機構21は、一例として、フロントドアDの裏側に設けられた固定フック23(図3)に一端が接続されたワイヤーロープ、糸等の紐状体25と、フロントドアDの裏側でかつ該フロンドドアの高さ方向略中央位置で剛体枠12に固定された第1の定滑車27と、剛体枠12の上部に固定された第2の定滑車29と、高さ方向で第1の定滑車27と第2の定滑車29との間に位置する動滑車31からなり、これらの第1の定滑車27、第2の定滑車29および動滑車31には、紐状体25が順次掛け渡され、紐状体25の他端は剛体枠12の上部に設けられた固定フック32に接続されており、錘18が落下した際に紐状体25に加わる鉛直下向きの引張り力を水平方向の引張り力に変換し、錘18の落下と連動してフロントドアDが閉まるように構成されている。剛体枠12の高さの関係上、錘18の落下距離が十分に確保できない場合には、図示例のように動滑車31を用いることで落下速度を高めることができるが、十分な落下距離が確保できる場合には動滑車31は省いてもよい。また、第1の定滑車27より下方に錘18のための十分な落下距離を確保できる場合には、第2の定滑車29および動滑車31を設けず、一端がフロントドアDの裏側に接続された紐状体25を、第1の定滑車27を経由した後垂下させ、該紐状体25の他端に錘18を取り付けるようにしてもよい。

0025

さらに、本実施形態の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置10では、フロントドアDを錘18による引張り力に抗して開放姿勢に保持すると共に、試験時にその開放姿勢を解除可能なストッパ33を備えていてもよい。ストッパ33としては、図3に示すように、開放されたフロントドアDの下端内面にその起立状態係合し、傾倒時にはフロントドアDを閉方向に通過させる構造のものや、進退可能な係止部を有する図示しないアクチュエータを用いてもよい。また、ストッパ33の位置、すなわち剛体枠12からストッパ33までの距離は変更可能に構成してもよく、これによれば、試験時のフロントドアDの開度を調整することができる。

0026

本実施形態の閉まり音評価試験装置10を用いた、本実施形態の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法によれば、図2および図3に示すように、閉まり音評価試験装置10のヒンジ14を試験対象のフロントドアDのヒンジ取付け部d1に取り付けると共に、そのフロントドアDの裏側の固定フック23に紐状体25の一端を接続した後、図3点線で示すように、そのフロントドアDの、ラッチ部16と相対するロック部d2側を錘18による引張り力に抗して引っ張り、フロントドアDの下端内面をストッパ33に引っ掛け、フロントドアDを所定の開度で保持し、そして、図3実線で示すように、ストッパ33による係止を解除し、錘18を落下させることにより、閉まり音評価試験装置10のロック部d2とラッチ部16とが噛み合い、剛体枠12でフロンドドアの動きが止められるため、フロントドアDのアウターパネルに閉方向の慣性力が働くので、アウターパネルの振動・反転挙動を再現することができる。

0027

また、本実施形態の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法では、フロントドアDが閉まった瞬間のアウターパネルの変形挙動を高速度カメラ35,36により観察することが可能である。その場合に、アウターパネルに付与したグリットマーカーを二台の高速度カメラ35,36で同時に撮影して写真測量原理で各グリットマーカーの3次元位置を求めることで、アウターパネルの3次元形状を連続的に定量観察することができる。

0028

アウターパネルに付与するグリッドマーカーは、ドット格子状パターンであれば、ドットの直径や間隔は問わない。またグリッドマーカーは、直接アウターパネルに印刷しても構わないが、薄いマグネットシートラッピングフィルムのような薄いフィルムの表面に印刷してアウターパネルに貼り付けて使用しても構わない。さらに、アウターパネルの変形挙動の撮像に使用する高速度カメラ35,36は、500Hz以上のサンプリング速度映像および画像が記録可能であれば、種類は問わない。

0029

また、本実施形態の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法では、フロントドアDが閉まった瞬間の音を音測定機器38により測定することが可能である。音測定機器38は、周波数と振幅が測定できるものであれば、種類は問わない。

0030

本実施形態の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置10によれば、フロントドアDは立っている状態で閉まるため、高速度カメラ35,36および音測定機器38は床置きで設置可能であり、特別な固定器具を必要としない。

0031

(実施例)
本実施形態の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置10を図1に示し、そこにフロントドアDを取り付けた状態を図2に示し、そして錘18を落下させ、ロック部d2が剛体枠12のラッチ部16に到達すると共に噛み合ってフロントドアDが停止した状態を図3に示している。図4は、この実施形態の閉まり音評価試験装置10を用いた本実施形態の閉まり音評価試験方法の一実施例として、フロントドアDのアウターパネルに、ラベルシールにグリッドマーカー(2mmφ、20mm間隔)を印刷したものを貼り付けて、二台の高速度カメラ35,36でアウターパネルの画像を記録し、3次元形状を測定すると同時に音測定機器38により音(周波数と振幅)を測定した結果を示している。なお、高速度カメラ35,36は、2000Hzのサンプリング速度にてデータ採取した。

0032

図5および図6にアウターパネルの測定例(3次元形状変化および閉まり音)を示す。各図において上段はアウターパネルの変形の大きさ(黄色、橙色、赤色の順に形状変化が大きい)を示し、下段は音の振幅を示している。図5に示したものはアウターパネルの振動が大きく、閉まった際の音の振幅が70dBを超えている。図4に示したようにドア閉まり音の周波数は1〜2kHzが主体で、この周波数帯では70dBを超えると不快な音とされることから、音が悪いと評価できる。

0033

図6は裏側を補強部材補強したアウターパネルのものであり、図5と比較してアウターパネルの振動が小さく、音の振幅も70dBより小さいことがわかる。このように、本実施形態の閉まり音評価試験方法によれば、フロントドアDのアウターパネルの変形挙動と音を同時に測定、評価することが可能である。

0034

本実施例では静止画解析した結果を示しているが、高速度カメラ35,36のサンプリングレートに合わせて連続的に解析することも可能であり、動画でアウターパネルの形状の変化を観察することも可能である。

0035

以上、図示例に基づき説明したが、本発明は上述の例に限定されるものではなく、所要に応じて特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更し得るものであり、上記実施形態の評価試験方法および評価試験装置は自動車用部品一種であるフロンドドアに適用されているが、本発明はこれに限られず、例えばトランクリッドやエンジンフード等の他の自動車用開閉部品にも適用することができる。また、錘が落下した際に生じる力を変換して自動車用開閉部品を閉じる手段は、滑車機構に限られず、リンク機構を用いてもよい。

0036

かくして本発明の自動車用開閉部品の閉まり音評価試験方法および閉まり評価試験装置によれば、車体1台分を試作することなく、自動車用開閉部品単体でアウターパネルを閉じる際の振動・反転挙動およびその時の音を評価することができ、これにより、車体1台分の試作を行わなくても自動車用開閉部品のみの試作で試験が可能であるので、時間、費用とも従来よりも低減することができる。

0037

10自動車用開閉部品の閉まり音評価試験装置
12剛体枠
14ヒンジ
16ラッチ部
18錘
21滑車機構
23,32固定フック
25紐状体
27 第1の定滑車
29 第2の定滑車
31動滑車
33ストッパ
35,36高速度カメラ
38 音測定機器
Dフロントドア
d1 ヒンジ取付け部
d2ロック部

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