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技術 凸部通過検出装置と方法

出願人 株式会社IHI
発明者 金智衒石川光
出願日 2016年3月24日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-059935
公開日 2017年9月28日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-173146
状態 特許登録済
技術分野 機械的振動・音波の測定
主要キーワード 非接触型変位計 交差距離 設置ステップ 中心交差 遅延波形 中心角α 減衰波形 半径方向外方端
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

凸部の通過を確実かつ容易に検出してタイミング信号を生成することができる凸部通過検出装置と方法を提供する。

解決手段

複数の非接触センサ10(10A,10B)と信号生成器30とを備える。複数の非接触センサ10は、凸部2の外側の複数の検出位置X(X1,X2)において、凸部2の通過を非接触で検出して複数の検出信号E(E1,E2)を出力する。複数の非接触センサは、複数の検出位置Xの周方向検出間隔L(L1)と、検出位置Xから凸部2の先端までの半径方向の検出距離Hとが、同一の凸部2の先端の一部を検出できるように設定されている。信号生成器30は、複数の検出信号Eの交点Cからタイミング信号Fを生成する。

概要

背景

車両用過給機ジェットエンジン、等の凸部を有する回転機械では、凸部を囲むケーシングに例えば非接触センサを取り付けて、凸部の通過を検出し、タイミング信号を生成することがある。
このタイミング信号は、例えば凸部の振動振動振幅を算出するために用いられる。

従来の凸部通過検出手段として、例えば、LE方式(Leading Edge Method)、CFD方式(Constant Fraction Discriminator Method)、及びダブルコイル方式(仮称)が知られている。

LE方式とCFD方式の手段は、例えば特許文献1に開示されている。また、ダブルコイル方式の手段は、特許文献2に開示されている。

概要

凸部の通過を確実かつ容易に検出してタイミング信号を生成することができる凸部通過検出装置と方法を提供する。複数の非接触センサ10(10A,10B)と信号生成器30とを備える。複数の非接触センサ10は、凸部2の外側の複数の検出位置X(X1,X2)において、凸部2の通過を非接触で検出して複数の検出信号E(E1,E2)を出力する。複数の非接触センサは、複数の検出位置Xの周方向検出間隔L(L1)と、検出位置Xから凸部2の先端までの半径方向の検出距離Hとが、同一の凸部2の先端の一部を検出できるように設定されている。信号生成器30は、複数の検出信号Eの交点Cからタイミング信号Fを生成する。

目的

本発明の目的は、凸部の回転速度が低速から高速まで広範囲に変動し、検出信号の出力レベルが大きく変動する場合でも、パラメータ調整なしで、先端幅の狭い凸部の通過を確実かつ容易に検出してタイミング信号を生成できる凸部通過検出装置と方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

軸心を中心に回転し周方向に配置された複数の凸部の通過を検出する凸部通過検出装置であって、前記凸部の外側の複数の検出位置において、前記凸部の通過を非接触で検出して時間経過と共に出力レベルが変化する複数の検出信号を出力する複数の非接触センサと、複数の前記検出信号の交点からタイミング信号を生成する信号生成器と、を備え、前記複数の非接触センサは、複数の前記検出位置の周方向の検出間隔と、前記検出位置から前記凸部の先端までの半径方向の検出距離とが、同一の前記凸部の前記先端の一部を検出できるように設定されている、凸部通過検出装置。

請求項2

複数の前記非接触センサは、第1非接触センサと第2非接触センサであり、複数の前記検出位置は、前記第1非接触センサの第1検出位置と、前記第2非接触センサの第2検出位置であり、複数の前記検出信号は、前記第1非接触センサの第1検出信号と、前記第2非接触センサの第2検出信号である、請求項1に記載の凸部通過検出装置。

請求項3

前記第1非接触センサは、第1波長領域の第1入射光を出力する第1投光部と、前記第1入射光の反射光を選択的に検出する第1受光部と、前記第1投光部及び前記第1受光部と前記第1検出位置との間で前記第1入射光とその反射光を伝送する第1光ファイバケーブルと、を有し、前記第2非接触センサは、前記第1波長領域と相違する第2波長領域の第2入射光を出力する第2投光部と、前記第2入射光の反射光を選択的に検出する第2受光部と、前記第2投光部及び前記第2受光部と前記第2検出位置との間で前記第2入射光とその反射光を伝送する第2光ファイバケーブルと、を有する、請求項2に記載の凸部通過検出装置。

請求項4

前記第1光ファイバケーブルは、前記第1入射光を前記第1投光部から前記第1検出位置まで伝送し、前記第1検出位置から前記凸部に向けて投光し、その反射光を前記第1検出位置から伝送し前記第1受光部に出力し、前記第2光ファイバケーブルは、前記第2入射光を前記第2投光部から前記第2検出位置まで伝送し、前記第2検出位置から前記凸部に向けて投光し、その反射光を前記第2検出位置から伝送し前記第2受光部に出力する、請求項3に記載の凸部通過検出装置。

請求項5

前記第1光ファイバケーブルと前記第2光ファイバケーブルは、それぞれ検出端入力端及び出力端を有しており、前記検出端において、ケーブル中心に位置する投光用光ファイバと、前記投光用光ファイバの周囲に位置する複数の受光用光ファイバと、を有し、前記入力端において、前記投光用光ファイバのみを有し、前記出力端において、前記受光用光ファイバのみを有する、請求項3に記載の凸部通過検出装置。

請求項6

前記第1光ファイバケーブルと前記第2光ファイバケーブルは、前記検出端において前記検出間隔を隔てて一体的に連結されている、請求項5に記載の凸部通過検出装置。

請求項7

前記検出間隔は、0.1〜0.2mmであり、前記第1光ファイバケーブルと前記第2光ファイバケーブルの直径は、前記検出間隔より小さく、前記投光用光ファイバと前記受光用光ファイバの直径は、前記検出間隔の3分の1未満である、請求項5に記載の凸部通過検出装置。

請求項8

前記第2検出位置から周方向に検出間隔を隔てた第3検出位置において、前記凸部の通過を非接触で検出して時間経過と共に出力レベルが変化する第3検出信号を出力する第3非接触センサを備え、前記信号生成器は、前記第1検出信号、前記第2検出信号、及び前記第3検出信号のいずれか2つの交点から、タイミング信号を生成する、請求項2に記載の凸部通過検出装置。

請求項9

軸心を中心に回転し周方向に配置された複数の凸部の通過を検出する凸部通過検出方法であって、(A)前記凸部の外側の検出位置において、前記凸部の通過を非接触で検出して時間経過と共に出力レベルが変化する検出信号を出力する複数の非接触センサを準備する準備ステップと、(B)複数の前記検出位置の周方向の検出間隔と、前記検出位置から前記凸部の先端までの半径方向の検出距離とを、同一の前記凸部の先端の一部を検出できるように設定する間隔設定テップと、(C)複数の前記検出位置に、複数の前記非接触センサを設置する設置ステップと、(D)複数の前記非接触センサにより、前記凸部の通過を非接触で検出して前記出力レベルが変化する複数の検出信号を出力する検出ステップと、(E)複数の前記検出信号の交点からタイミング信号を生成する信号生成ステップと、を有する、凸部通過検出方法。

技術分野

0001

本発明は、凸部の通過を検出する凸部通過検出装置と方法に関する。

背景技術

0002

車両用過給機ジェットエンジン、等の凸部を有する回転機械では、凸部を囲むケーシングに例えば非接触センサを取り付けて、凸部の通過を検出し、タイミング信号を生成することがある。
このタイミング信号は、例えば凸部の振動振動振幅を算出するために用いられる。

0003

従来の凸部通過検出手段として、例えば、LE方式(Leading Edge Method)、CFD方式(Constant Fraction Discriminator Method)、及びダブルコイル方式(仮称)が知られている。

0004

LE方式とCFD方式の手段は、例えば特許文献1に開示されている。また、ダブルコイル方式の手段は、特許文献2に開示されている。

先行技術

0005

特開平6−118173号公報
米国特許出願公開第2012/0112769号明細書

発明が解決しようとする課題

0006

図1は、従来方式の説明図である。
LE方式の手段は、凸部の通過を検出し、その検出信号(以下、「入力信号A」)が閾値を超えた時点のタイミング信号を生成するものである。この方式は、図1(A)に示すように、入力信号Aの出力レベルP1,P2(信号強度)が変動すると閾値を超える検出時間T1,T2が変動し、特に低出力ではタイミング信号が生成できないことがある。

0007

CFD方式の手段は、図1(B)に示すように、入力信号Aの減衰波形A1と遅延波形B1の交点を検出するものである。この方式は、凸部の回転速度が変化すると、検出時間T1,T2が変動し、特に低速回転では、適切なパラメータ減衰率遅延時間)が設定できず、タイミング信号が生成できないことがある。
言い換えれば、CFD方式のパラメータは、入力信号Aの波形や凸部2の回転速度に依存するため、最適な調整が困難であった。
また、減衰波形A1と遅延波形B1が最適位置(立ち上がり部)で正しく交差していることは、オシロスコープ等で波形を確認する必要があり、調整に時間がかかっていた。
なお、CFD方式は、入力信号Aを減衰かつ遅延させた減衰遅延波形(図示せず)と入力信号Aの交点を検出する場合もある。

0008

ダブルコイル方式の手段は、凸部の通過方向に間隔を隔てて配置した2つのコイル渦電流センサとして作動させ、2つの検出信号の交点を検出するものである。この方式は、2つのコイルの中心間距離コイル径よりも小さくできず、かつ凸部の先端幅がコイルの直径以上である必要がある。

0009

本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、凸部の回転速度が低速から高速まで広範囲に変動し、検出信号の出力レベルが大きく変動する場合でも、パラメータ調整なしで、先端幅の狭い凸部の通過を確実かつ容易に検出してタイミング信号を生成できる凸部通過検出装置と方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明によれば、軸心を中心に回転し周方向に配置された複数の凸部の通過を検出する凸部通過検出装置であって、
前記凸部の外側の複数の検出位置において、前記凸部の通過を非接触で検出して時間経過と共に出力レベルが変化する複数の検出信号を出力する複数の非接触センサと、
複数の前記検出信号の交点からタイミング信号を生成する信号生成器と、を備え、前記複数の非接触センサは、
複数の前記検出位置の周方向の検出間隔と、前記検出位置から前記凸部の先端までの半径方向の検出距離とが、同一の前記凸部の前記先端の一部を検出できるように設定されている、凸部通過検出装置が提供される。

0011

また本発明によれば、軸心を中心に回転し周方向に配置された複数の凸部の通過を検出する凸部通過検出方法であって、
(A)前記凸部の外側の検出位置において、前記凸部の通過を非接触で検出して時間経過と共に出力レベルが変化する検出信号を出力する複数の非接触センサを準備する準備ステップと、
(B)複数の前記検出位置の周方向の検出間隔と、前記検出位置から前記凸部の先端までの半径方向の検出距離とを、同一の前記凸部の先端の一部を検出できるように設定する間隔設定テップと、
(C)複数の前記検出位置に、複数の前記非接触センサを設置する設置ステップと、
(D)複数の前記非接触センサにより、前記凸部の通過を非接触で検出して前記出力レベルが変化する複数の検出信号を出力する検出ステップと、
(E)複数の前記検出信号の交点からタイミング信号を生成する信号生成ステップと、を有する、凸部通過検出方法が提供される。

発明の効果

0012

本発明によれば、前記複数の非接触センサは、複数の検出位置の周方向の検出間隔と、検出位置から凸部の先端までの半径方向の検出距離とが、同一の凸部の先端の一部を検出できるように設定されている。また、信号生成器により、複数の検出信号の交点から、複数の検出信号の中間にタイミング信号を生成する。
従って、複数の検出信号が検出できる限り、凸部の回転速度が低速から高速まで広範囲に変動し、検出信号の出力レベル(信号強度)が大きく変動する場合でも、パラメータ調整なしで、複数の検出位置の中間で、凸部の通過を確実かつ容易に検出できる。

0013

さらに、複数の非接触センサは、検出間隔と検出距離が、同一の凸部の先端の一部を検出できるように設定されているので、凸部の先端幅が狭い場合でも、先端幅の狭い凸部の通過を確実かつ容易に検出でき、安定したタイミング信号を生成することができる。

図面の簡単な説明

0014

従来方式の説明図である。
本発明による凸部通過検出装置の第1実施形態図である。
第1光ファイバケーブルと第2光ファイバケーブルの構成図である。
図3検出端の拡大図である。
検出端における第1入射光と第2入射光の照射範囲を示す模式図である。
第1投光部、第1受光部、第2投光部、第2受光部、及び信号生成器の構成図である。
本発明の凸部通過検出装置の作動説明図である。
本発明の凸部通過検出装置の特性説明図である。
本発明による凸部通過検出装置の第2実施形態の全体構成図である。
本発明の凸部通過検出方法の全体フロー図である。

実施例

0015

以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。

0016

図2は、本発明による凸部通過検出装置100の第1実施形態図であり、(A)は全体構成図、(B)は部分説明図である。
本発明の凸部通過検出装置100は、軸心1を中心に回転し周方向に配置された複数の凸部2の通過を検出する装置である。この図において、凸部2は、車両用過給機の凸部であるが、その他のターボ機械(例えば、ジェットエンジン、等)の凸部であってもよい。

0017

複数の凸部2は等間隔であることが好ましい。
ここで「等間隔」とは、回転体軸対称で構成され、設計上、ぶれずに回転する構成となっている物体が、回転時に同一場所を通過する場合に、定期的な周期で通過を計測でき、通過するときの計測波形同形となるものである。また、「等間隔」には、必ずしも全てが同一の形状の物体である必要はないが、周期的に同一形状が並んで配置されているものを含む。

0018

この図において、本発明の凸部通過検出装置100は、複数の非接触センサ10と信号生成器30とを備える。
複数の非接触センサ10は、この例において、第1非接触センサ10A、と第2非接触センサ10Bである。
なお、非接触センサ10は3以上であってもよい。

0019

複数の非接触センサ10は、凸部2の外側の複数の検出位置Xにおいて、凸部2の通過を非接触で検出し、時間経過t(図7参照)と共に変化する出力レベルP(図7参照)を複数の検出信号Eとして出力する。
この例において、複数の検出位置Xは、第1非接触センサ10Aの第1検出位置X1と、第2非接触センサ10Bの第2検出位置X2である。
また、複数の検出信号Eは、第1非接触センサ10Aの第1検出信号E1と、第2非接触センサ10Bの第2検出信号E2である。

0020

すなわち、第1非接触センサ10Aは、凸部2の外側の第1検出位置X1において、凸部2の通過を非接触で検出して第1検出信号E1を出力する。
また、第2非接触センサ10Bは、第1検出位置X1から周方向に検出間隔L(この例でL1)を隔てた第2検出位置X2において、同一の凸部2の通過を非接触で検出して第2検出信号E2を出力する。
第1検出信号E1と第2検出信号E2は、時間経過tと共に出力レベルPが変化する波形の検出データである。

0021

複数の検出位置X(X1,X2)の周方向の検出間隔L(この例でL1)と、検出位置Xから凸部2の先端までの半径方向の検出距離Hとが、同一の凸部2の先端の一部を検出できるように設定されている。
すなわちこの例において、検出間隔L1と検出距離Hは、第1検出信号E1と第2検出信号E2が凸部2の先端の一部を検出可能に設定されている。検出間隔L1の詳細は、後述する。

0022

信号生成器30は、複数の検出信号E(この例では、第1検出信号E1と第2検出信号E2)の交点C(図7参照)からタイミング信号Fを生成する。

0023

非接触センサ10は、この例では光の反射を利用するセンサである。
図2(A)において、第1非接触センサ10Aは、第1投光部12A、第1受光部14A、及び第1光ファイバケーブル24Aを有する。

0024

第1投光部12Aは、第1波長領域R1(例えば、波長約0.55〜0.59μm)の第1入射光15a(例えば黄色光)を出力する。第1受光部14Aは、第1入射光15aの反射光16a(以下、「第1反射光16a」)を選択的に検出する。

0025

第1光ファイバケーブル24Aは、第1投光部12A及び第1受光部14Aと第1検出位置X1との間で第1入射光15aとその反射光16a(第1反射光16a)を伝送する。

0026

すなわち、第1光ファイバケーブル24Aは、第1入射光15aを第1投光部12Aから第1検出位置X1まで伝送し、第1検出位置X1から凸部2に向けて投光し、第1反射光16aを第1検出位置X1から伝送し第1受光部14Aに出力する。

0027

同様に、図2(A)において、第2非接触センサ10Bは、第2投光部12B、第2受光部14B、及び第2光ファイバケーブル24Bを有する。

0028

第2投光部12Bは、第1波長領域R1と相違する第2波長領域R2(例えば波長約0.64〜0.77μm)の第2入射光15b(例えば赤色光)を出力する。第2受光部14Bは、第2入射光15bの反射光16b(以下、「第2反射光16b」)を選択的に検出する。

0029

第2光ファイバケーブル24Bは、第2投光部12B及び第2受光部14Bと第2検出位置X2との間で第2入射光15bとその反射光16b(第2反射光16b)を伝送する。

0030

すなわち、第2光ファイバケーブル24Bは、第2入射光15bを第2投光部12Bから第2検出位置X2まで伝送し、第2検出位置X2から凸部2に向けて投光し、第2反射光16bを第2検出位置X2から伝送し第2受光部14Bに出力する。

0031

以下、区別が必要な場合を除き、第1入射光15a、第2入射光15b、第1反射光16a、及び第2反射光16bを、単に「光」と呼ぶ。

0032

図3は、第1光ファイバケーブル24Aと第2光ファイバケーブル24Bの構成図である。
以下、区別が必要な場合を除き、第1光ファイバケーブル24Aと第2光ファイバケーブル24Bを、単に「光ファイバケーブル」と呼ぶ。

0033

この図において、光ファイバケーブル24A,24Bは、それぞれ検出端G、入力端K1及び出力端K2を有する。

0034

検出端Gにおいて、光ファイバケーブル24A,24Bはそれぞれ、ケーブル中心に位置する投光用光ファイバ25(ハッチングで示す)と、投光用光ファイバ25の周囲に位置する複数(この図で6つ)の受光用光ファイバ26と、を有する。
以下、区別が必要な場合を除き、投光用光ファイバ25と受光用光ファイバ26を、単に「光ファイバ」と呼ぶ。

0035

また、入力端K1において、光ファイバケーブル24A,24Bはそれぞれ、投光用光ファイバ25のみを有する。投光用光ファイバ25は、入力端K1から検出端Gまで光を伝送可能に構成されている。
この構成により、入力端K1において、受光用光ファイバ26に第1入射光15aと第2入射光15bが入射するのを回避し、投光用光ファイバ25のみに第1入射光15aと第2入射光15bを入射することができる。

0036

さらに、出力端K2において、光ファイバケーブル24A,24Bはそれぞれ、受光用光ファイバ26のみを有する。受光用光ファイバ26は検出端Gから出力端K2まで光を伝送可能に構成されている。
この構成により、出力端K2において、第1反射光16aと第2反射光16bのみを出射することができる。

0037

図3において、光ファイバケーブル24A,24Bは、検出端Gにおいて検出間隔L1を隔てて一体的に連結されている。この一体的に連結された部分の直径は、例えば2mm以下であるのがよい。
この構成により、検出間隔L1を保持したまま、検出間隔L1を小さくすることができる。

0038

図4は、図3の検出端Gの拡大図である。
この図において、検出間隔L1は、例えば0.1〜0.2mmである。
また、光ファイバケーブル24A,24Bの直径Dは、検出間隔L1より小さく、例えば0.1〜0.2mmである。
さらに、光ファイバ25,26の直径d(ファイバ径)は、検出間隔L1の3分の1未満であり、例えば0.03〜0.06mmである。
この構成により、凸部2の先端幅が非常に狭い場合(例えば、0.1〜0.2mm)でも、先端幅の狭い凸部2の通過を確実かつ容易に検出でき、安定したタイミング信号Fを生成することができる。

0039

なお、光ファイバケーブル24A,24Bの直径Dは同一であるのが好ましいが相違してもよい。また、光ファイバ25,26のファイバ径dも同一であるのが好ましいが相違してもよい。

0040

図5は、検出端Gにおける第1入射光15aと第2入射光15bの照射範囲を示す模式図である。

0041

この図において、第1入射光15aと第2入射光15bの拡散角度をθとする。第1入射光15aと第2入射光15bの中心光が交差する検出端Gからの距離H1(以下、「中心交差距離H1」)は、幾何学的に式(1)で示される。同様に、第1入射光15aと第2入射光15bの外縁光が交差する検出端Gからの距離H0(以下、「外縁交差距離H0」)は、幾何学的に式(2)で示される。

0042

H1・tan(θ/2)=L1・・・(1)
H0・tan(θ/2)=L1−d・・・(2)

0043

従って、式(1)又は式(2)を満たす中心交差距離H1又は外縁交差距離H0よりも離れた位置を凸部2の先端の一部が通過すれば、その部分を第1入射光15aと第2入射光15bで照射することができる。

0044

例えば、検出間隔L1=0.2mm、ファイバ径d=0.06mm、拡散角度θ=30°の場合、tan(θ/2)=0.268であり、H1=0.2/0.268≒0.75mm、H0=(0.2−0.06)/0.268≒0.52mmである。

0045

従って、この例では、検出距離Hを少なくとも0.52mm以上、好ましくは0.75mm以上に設定することにより、第1検出信号E1と第2検出信号E2が凸部2の先端の一部を検出できることがわかる。
検出距離Hとは、この例では、凸部2の先端から検出位置X1,X2までの距離である。

0046

図6は、第1投光部12A、第1受光部14A、第2投光部12B、第2受光部14B、及び信号生成器30の構成図である。

0047

この例において、第1投光部12Aは、第1レーザーダイオード17aを有し、第2投光部12Bは第2レーザーダイオード17bを有する。
第1レーザーダイオード17aと第2レーザーダイオード17bは、半導体レーザーであり、半導体再結合発光を行う。

0048

第1レーザーダイオード17aは、第1波長領域R1の第1入射光15aを発光し、第2レーザーダイオード17bは、第1波長領域R1と相違する第2波長領域R2の第2入射光15bを発光する。
第1波長領域R1と第2波長領域R2はそれぞれ、例えば黄色光(波長約0.55〜0.59μm)と赤色光(波長約0.64〜0.77μm)である。なお、第1波長領域R1と第2波長領域R2は可視光に限定されず、赤外光であってもよい。

0049

なお、本発明において、第1投光部12Aと第2投光部12Bは、レーザーダイオード(LD)に限定されず、所定の波長領域の光を発光できる限りで、発光ダイオード(LED)でも、白色光源フィルタ組合せでもよい。

0050

図6において、第1受光部14Aは、第1干渉フィルタ18a、第1受光素子19a、及び第1変換素子20aを有する。また、第2受光部14Bは、第2干渉フィルタ18b、第2受光素子19b、及び第2変換素子20bを有する。

0051

第1干渉フィルタ18aは、バンドパスフィルタであり、第1波長領域R1の反射光16aを選択的に通過させ、その他の波長の光をカットする。
この構成により、第1反射光16a以外の光(例えば、第2反射光16b)の影響を回避することができる。
また第2干渉フィルタ18bも、バンドパスフィルタであり、第2波長領域R2の反射光16bを選択的に通過させ、その他の波長の光をカットする。
この構成により、第2反射光16b以外の光(例えば、第1反射光16a)の影響を回避することができる。

0052

第1受光素子19aと第2受光素子19bは、光電変換素子であり、それぞれ反射光16a,16bから時間経過tと共に出力レベルPが変化する電流信号Iを出力する。

0053

第1変換素子20aと第2変換素子20bは、I/V変換素子であり、それぞれ電流信号Iを時間経過tと共に出力レベルPが変化する電圧信号Vに変換する。

0054

図6において、信号生成器30は、コンパレータ31を有し、第1検出信号E1と第2検出信号E2の交点Cからタイミング信号Fを生成する。このタイミング信号Fは、交点Cで立ち上がるパルス信号であるのがよい。なお、このパルス信号の継続時間は、タイマー等で適宜設定するのがよい。

0055

図7は、本発明の凸部通過検出装置100の作動説明図である。
この図において、(A)は凸部2の通過、(B)は検出された第1検出信号E1、第2検出信号E2、及びタイミング信号Fを示す模式図である。

0056

上述した構成により、第1変換素子20aと第2変換素子20bから、図7(B)に示すように、時間経過tと共に出力レベルPが変化する第1検出信号E1と第2検出信号E2を出力することができる。
第1検出信号E1と第2検出信号E2の出力レベルPは同一であるのが好ましいが、相違してもよい。

0057

また、上述した構成により、信号生成器30により、第1検出信号E1と第2検出信号E2の交点Cで立ち上がるタイミング信号F(パルス信号)を生成することができる。タイミング信号Fの継続時間は、一定であるのが好ましいが、適宜変更してもよい。

0058

図8は、本発明の凸部通過検出装置100の特性説明図である。この図において、(A)は検出信号E1,E2が低出力である場合、(B)は凸部2が低速回転である場合を示している。

0059

図8(A)に示すように、検出信号E1,E2が低出力であっても、検出信号E1,E2が検出できる限り、交点Cの位置は同じである。
また図8(B)に示すように、凸部2が低速回転であっても、検出信号E1,E2の時間間隔は変化するが、交点Cの位置は同じである。

0060

さらに、タイミング信号Fの継続時間は、タイマー等で設定するので、常に同一に設定することができる。

0061

従って、本発明では、凸部2の回転速度が低速から高速まで広範囲に変動し、検出信号E1,E2の出力レベルP(信号強度)が大きく変動する場合でも、パラメータ調整なしで、凸部2の通過を確実かつ容易に検出できる。

0062

さらに、本発明によれば、検出間隔L1が、第1検出信号E1と第2検出信号E2が凸部2の先端の一部を検出可能に設定されている。そのため、凸部2の先端幅が狭い場合でも、先端幅の狭い凸部2の通過を確実かつ容易に検出でき、安定したタイミング信号Fを生成することができる。

0063

図2(B)において、凸部2の半径をrとすると、検出間隔L1は、以下の式(1)が成り立つ。
L1≒2×(r+H)×π×(α/360)・・・(1)
ここでαは、検出位置X1,X2の中心角である。

0064

検出間隔L1は、計測対象(凸部2)の軸の最高回転数のときを想定して設定する。
上述したように本発明では、検出位置X1,X2の中間位置で、タイミング信号Fを生成するので、その検出誤差中心角αより小さくでき、高い検出精度を得ることができる。

0065

タイミング信号Fは、解析装置(例えばPC)に入力される。解析装置は、タイミング信号Fに基づき、凸部2の通過を検出し、凸部2の通過時点(TOA:Time Of Arrival)、凸部2の振動振幅などを算出する。

0066

図9は、本発明による凸部通過検出装置100の第2実施形態の全体構成図である。この図において、本発明の凸部通過検出装置100はさらに、第3非接触センサ10Cを備える。

0067

第3非接触センサ10Cは、第2検出位置X2から周方向に検出間隔L2を隔てた第3検出位置X3において、凸部2の通過を非接触で検出して時間経過tと共に出力レベルPが変化する第3検出信号E3を出力する。
検出間隔L2は、検出間隔L1と同一でも異なってもよい。

0068

信号生成器30は、この例ではコンパレータ31と切替スイッチ32を有し、第1検出信号E1、第2検出信号E2、及び第3検出信号E3のいずれか2つの交点Cから、タイミング信号Fを生成する。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。

0069

上述した第2実施形態の構成により、図5に示した外縁交差距離H0及び中心交差距離H1をそれぞれ3通りに設定することができる。これにより、検出距離H(凸部2の先端から検出位置X1,X2,X3までの距離)を容易に選択することができる。
また、この構成により、非接触センサ10を二重化又は三重化して、センサの誤検知を予防できる。

0070

図10は、本発明の凸部通過検出方法の全体フロー図である。本発明の凸部通過検出方法は、軸心1を中心に回転し周方向に配置された複数の凸部2の通過を検出する方法である。
この図において、本発明の凸部通過検出方法は、S1〜S5の各ステップ(工程)からなる。

0071

(A)準備ステップS1では、凸部2の外側の検出位置Xにおいて、凸部2の通過を非接触で検出して時間経過tと共に出力レベルPが変化する検出信号Eを出力する複数の非接触センサ10を準備する。
(B)間隔設定ステップS2において、複数の検出位置Xの周方向の検出間隔Lと、検出位置Xから凸部2の先端までの半径方向の検出距離Hとを、凸部2の先端の一部を検出可能に設定する。
(C)設置ステップS3において、複数の検出位置Xに、複数の非接触センサ10を設置する。
(D)検出ステップS4において、複数の非接触センサ10により、凸部2の通過を非接触で検出して出力レベルPが変化する複数の検出信号Eを出力する。
(E)信号生成ステップS5において、複数の検出信号Eの交点Cからタイミング信号Fを生成する。

0072

上述した本発明によれば、複数の検出位置Xの周方向の検出間隔Lと、検出位置Xから凸部2の先端までの半径方向の検出距離Hとが、同一の凸部2の先端の一部を検出できるように設定される。また、信号生成器30により、複数の検出信号Eの交点Cから、複数の検出信号Eの中間にタイミング信号Fを生成する。
従って、複数の検出信号Eが検出できる限り、凸部2の回転速度が低速から高速まで広範囲に変動し、検出信号Eの出力レベルP(信号強度)が大きく変動する場合でも、パラメータ調整なしで、複数の検出位置Xの中間で、凸部2の通過を確実かつ容易に検出できる。

0073

さらに、検出間隔Lと検出距離Hが、同一の凸部2の先端の一部を検出できるように設定されているので、凸部2の先端幅が狭い場合でも、先端幅の狭い凸部2の通過を確実かつ容易に検出でき、安定したタイミング信号Fを生成することができる。

0074

また上述したように本発明では、検出位置X1,X2の中間位置で、タイミング信号Fを生成するので、その検出誤差を中心角αより小さくでき、高い検出精度を得ることができる。

0075

上述した例において、非接触センサ10A,10B,10Cは、光の反射を利用するセンサである。
なお、本発明はこの例に限定されず、非接触センサ10A,10B,10Cは、凸部2の半径方向外方端までの距離を非接触で検出可能なセンサである。例えば、非接触センサ10A,10B,10Cとして、光の透過、マイクロ波の反射(又は透過)、静電容量、渦電流、又は磁気変化を利用する周知のセンサを用いることができる。
言い換えれば、非接触センサ10A,10B,10Cは、凸部2の半径方向外方端の変位を非接触で計測して変位計測信号を出力する非接触型変位計であればよい。

0076

なお、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。

0077

θ拡散角度、α中心角、A入力信号、A1減衰波形、
B1遅延波形、C交点、D光ファイバケーブルの直径、
d光ファイバの直径(ファイバ径)、E検出信号、
E1 第1検出信号、E2 第2検出信号、E3 第3検出信号、
Fタイミング信号、G検出端、H検出距離、H0 外縁交差距離、
H1中心交差距離、I電流信号、K1入力端、K2出力端、
L,L1,L2検出間隔、P,P1,P2出力レベル(信号強度)、
R1 第1波長領域、R2 第2波長領域、r 凸部の半径、
T1,T2 検出時間、t時間経過、V電圧信号、X 検出位置、
X1 第1検出位置、X2 第2検出位置、X3 第3検出位置、
1軸心、2 凸部、10非接触センサ、10A 第1非接触センサ、
10B 第2非接触センサ、10C 第3非接触センサ、
12A 第1投光部、12B 第2投光部、14A 第1受光部、
14B 第2受光部、15a 第1入射光、15b 第2入射光、
16a反射光(第1反射光)、16b 反射光(第2反射光)、
17a 第1レーザーダイオード、17b 第2レーザーダイオード、
18a 第1干渉フィルタ、18b 第2干渉フィルタ、
19a 第1受光素子、19b 第2受光素子、
20a 第1変換素子(I/V変換素子)、
20b 第2変換素子(I/V変換素子)、
24A 第1光ファイバケーブル、24B 第2光ファイバケーブル、
25投光用光ファイバ、26受光用光ファイバ、30信号生成器、
31コンパレータ、32切替スイッチ、100 凸部通過検出装置

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