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技術 乾燥装置

出願人 エスペック株式会社
発明者 吉崎正廣
出願日 2017年4月28日 (3年7ヶ月経過) 出願番号 2017-090282
公開日 2017年9月28日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-172961
状態 特許登録済
技術分野 固体の乾燥 炉の外套、ライニング、壁、天井(炉一般1)
主要キーワード 搬入開口 延設領域 通電操作 搬入扉 搬出開口 目標冷却温度 気密室内 不活性ガス供給配管
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月28日)のものです。
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図面 (9)

課題

液体成分を含有する試料を乾燥するための乾燥装置において、高い乾燥効率を達成しつつ装置の小型化を図る。

解決手段

乾燥装置1は、第1開口部111及び搬入開口部112を有する加熱槽11と、第2開口部121及び搬出開口部122を有する冷却槽12と、加熱槽11及び冷却槽12の内部の雰囲気を調整する調整部13と、加熱槽11と冷却槽12との間に配設され、第1開口部111及び第2開口部121を開閉する開閉構造体14と、加熱槽11から冷却槽12へと試料を搬送する搬送部18と、を備える。

概要

背景

従来、水分や有機溶媒等の液体成分を含有する試料を乾燥させる乾燥装置として、特許文献1に開示されているように、不活性ガス雰囲気下で加熱する方式や真空雰囲気下で加熱する方式が知られている。この特許文献1に開示された装置は、リチウムイオン二次電池の製造時に用いられるものであり、ペースト状の電極材が塗布された金属箔積層体を乾燥するものである。

特許文献1には、大別してバッチ方式の乾燥装置と連続搬送方式の乾燥装置とが開示されている。バッチ方式の乾燥装置では、1つの気密室内で、2段階の加熱処理と、不活性ガス雰囲気下での冷却処理との、合計3段階の処理が実施される。具体的に、2段階の加熱処理には、不活性ガス雰囲気下での第1加熱処理と真空雰囲気下での第2加熱処理とが含まれている。これら3段階の処理を実施することにより、試料としての金属箔積層体を乾燥するようにしている。また、連続搬送方式の乾燥装置では、2段階の加熱処理と冷却処理との3段階の処理にそれぞれ対応した3つの気密室に金属箔積層体を連続的に搬送する。これにより、金属箔積層体が乾燥される。

概要

液体成分を含有する試料を乾燥するための乾燥装置において、高い乾燥効率を達成しつつ装置の小型化をる。乾燥装置1は、第1開口部111及び搬入開口部112を有する加熱槽11と、第2開口部121及び搬出開口部122を有する冷却槽12と、加熱槽11及び冷却槽12の内部の雰囲気を調整する調整部13と、加熱槽11と冷却槽12との間に配設され、第1開口部111及び第2開口部121を開閉する開閉構造体14と、加熱槽11から冷却槽12へと試料を搬送する搬送部18と、を備える。

目的

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

液体成分を含有する試料を乾燥するための乾燥装置であって、第1開口部と試料の搬入開口部とを有し、試料を加熱するための加熱槽と、前記第1開口部と対向した第2開口部と試料の搬出開口部とを有し、前記加熱槽にて加熱された試料を冷却するための冷却槽と、前記加熱槽と前記冷却槽との間に配設され、前記第1開口部及び前記第2開口部を開閉する開閉構造体と、前記搬入開口部を介して装置外部から前記加熱槽へと試料を搬送するとともに、前記開閉構造体を介して前記加熱槽から前記冷却槽へと試料を搬送し、前記搬出開口部を介して前記冷却槽から装置外部へと試料を搬送する搬送部と、を備える乾燥装置。

請求項2

前記開閉構造体は、前記第1開口部と前記第2開口部とを連結する筐体と、前記筐体内において移動することにより、前記第1開口部及び前記第2開口部を開閉する扉体と、を含み、前記扉体は、前記筐体内において、試料の搬送方向上流側の側面部で前記第1開口部を開閉し、前記搬送方向下流側の側面部で前記第2開口部を開閉する、請求項1に記載の乾燥装置。

請求項3

前記開閉構造体は、前記筐体内に収容され、前記扉体を移動させる駆動部材を、更に含む、請求項2に記載の乾燥装置。

請求項4

前記開閉構造体は、前記筐体内に収容され、前記駆動部材を駆動させる駆動モーターを、更に含む、請求項3に記載の乾燥装置。

技術分野

0001

本発明は、試料を乾燥するための乾燥装置に関する。

背景技術

0002

従来、水分や有機溶媒等の液体成分を含有する試料を乾燥させる乾燥装置として、特許文献1に開示されているように、不活性ガス雰囲気下で加熱する方式や真空雰囲気下で加熱する方式が知られている。この特許文献1に開示された装置は、リチウムイオン二次電池の製造時に用いられるものであり、ペースト状の電極材が塗布された金属箔積層体を乾燥するものである。

0003

特許文献1には、大別してバッチ方式の乾燥装置と連続搬送方式の乾燥装置とが開示されている。バッチ方式の乾燥装置では、1つの気密室内で、2段階の加熱処理と、不活性ガス雰囲気下での冷却処理との、合計3段階の処理が実施される。具体的に、2段階の加熱処理には、不活性ガス雰囲気下での第1加熱処理と真空雰囲気下での第2加熱処理とが含まれている。これら3段階の処理を実施することにより、試料としての金属箔積層体を乾燥するようにしている。また、連続搬送方式の乾燥装置では、2段階の加熱処理と冷却処理との3段階の処理にそれぞれ対応した3つの気密室に金属箔積層体を連続的に搬送する。これにより、金属箔積層体が乾燥される。

先行技術

0004

特許第5466974号公報

発明が解決しようとする課題

0005

従来のバッチ方式の乾燥装置では、加熱処理と冷却処理とが1つの気密室内にて実施されるので、試料の乾燥を繰り返し行うときに、気密室の降温操作と昇温操作とを繰り返す必要がある。このため、降温操作及び昇温操作のために過度エネルギー消費がなされるばかりではなく、気密室自体の温度を所定温度まで降温または昇温させる時間も要するため乾燥時間が長くなり、乾燥効率が低いという問題がある。

0006

また、試料を乾燥させるに際し、試料の種類によっては、不活性ガス雰囲気下での第1加熱処理と真空雰囲気下での第2加熱処理との2段階の加熱処理を必要としない場合がある。例えば、金属箔積層体の積層数が少ないような試料を乾燥するときには、不活性ガス雰囲気下での加熱処理と真空雰囲気下での加熱処理とのいずれか一方の処理のみで、試料を十分に乾燥できる場合がある。このような状況を鑑みると、従来の連続搬送方式の乾燥装置は、2段階の加熱処理を施すための気密室をそれぞれ個別に備えているので、試料の種類によっては不要な気密室を備えた構成となっている。このため、装置が大型化するという問題がある。

0007

そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高い乾燥効率を達成しつつ装置の小型化を図ることにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明の一の局面に係る乾燥装置は、液体成分を含有する試料を乾燥するための乾燥装置であって、第1開口部と試料の搬入開口部とを有し、試料を加熱するための加熱槽と、前記第1開口部と対向した第2開口部と試料の搬出開口部とを有し、前記加熱槽にて加熱された試料を冷却するための冷却槽と、前記加熱槽と前記冷却槽との間に配設され、前記第1開口部及び前記第2開口部を開閉する開閉構造体と、前記加熱槽から前記冷却槽へと試料を搬送する搬送部と、前記加熱槽及び前記冷却槽の内部の雰囲気を調整する調整部と、前記調整部を制御する調整制御部と、を備える。

0009

この乾燥装置によれば、試料を加熱するための加熱槽と、試料を冷却するための冷却槽とが、開閉構造体が介在された状態で、それぞれ個別に設けられている。このため、加熱槽の温度は試料を加熱するための温度に保持し、冷却槽の温度は試料を冷却するための温度に保持すればよく、従来のバッチ方式の乾燥装置のように、各槽において降温操作及び昇温操作を繰り返して実施する必要がない。従って、降温操作及び昇温操作のためのエネルギー消費が防止されるとともに乾燥時間の短縮化を図ることができ、高い乾燥効率を達成することができる。また、乾燥装置は、搬入開口部を介して装置外部から加熱槽に試料が搬入され、搬出開口部を介して冷却槽から試料が装置外部に搬出されるように構成されている。すなわち、本発明に係る乾燥装置は、3つの気密室を備えた従来の連続搬送方式の乾燥装置のように、試料の搬入または搬出が行われる2つの気密室以外の気密室に相当する処理槽を備えたものではない。従って、従来の連続搬送方式の乾燥装置と比較して、装置の小型化を図ることができる。

0010

上記の乾燥装置において、前記開閉構造体は、前記第1開口部と前記第2開口部とを連結する筐体と、前記筐体内において前記第1開口部及び前記第2開口部に対して移動することにより、当該第1開口部及び第2開口部を開閉する扉体と、を含み、前記調整部は、前記筐体の内部の雰囲気をも調整可能に構成される。

0011

この態様では、加熱槽の第1開口部と冷却槽の第2開口部とを開閉する扉体を含んだ簡単な構成で、開閉構造体を実現することができる。また、調整部は、第1開口部と第2開口部とを連結する開閉構造体の筐体の内部雰囲気をも調整可能に構成されている。このため、筐体内において扉体が移動して第1開口部及び第2開口部を開閉するときに、加熱槽、冷却槽及び筐体の各々の内部雰囲気の差を小さくすることができる。また、調整部が内部雰囲気を調整することにより、加熱槽、冷却槽及び筐体の各々の内部の圧力差を小さくすることができる。このため、筐体内における扉体の移動動作をスムーズなものとすることができる。

0012

上記の乾燥装置において、前記加熱槽、前記冷却槽及び前記筐体をそれぞれ連通させるための連通路を形成する連通管と、前記連通管に設けられ、前記連通路を開閉する連通開閉弁と、前記調整制御部の制御に連動して、前記連通開閉弁を制御する開閉弁制御部と、を更に備える構成としてもよい。

0013

この態様では、加熱槽、冷却槽及び筐体が連通管によって連通可能に構成されている。このため、筐体内において扉体が移動して第1開口部及び第2開口部を開閉するときに、加熱槽、冷却槽及び筐体の各々の内部雰囲気の差を、より小さくすることができる。また、連通管によって、加熱槽、冷却槽及び筐体の各々の内部の圧力差をより小さくすることができる。このため、筐体内における扉体の移動動作を、よりスムーズなものとすることができる。

0014

上記の乾燥装置において、試料の乾燥条件に関する指示を受け付ける受付部を、更に備え、前記調整部は、前記加熱槽、前記冷却槽及び前記筐体の各々の内部に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、前記各々の内部を大気圧未満の圧力に減圧する減圧部と、を含み、前記調整制御部は、前記受付部によって受け付けられた指示に基づいて、前記不活性ガス供給部及び前記減圧部を制御する、構成としてもよい。この態様では、受付部によって受け付けられた指示に基づいて、加熱槽、冷却槽及び筐体の内部の雰囲気を、不活性ガス雰囲気または減圧雰囲気に調整することができる。

0015

上記の乾燥装置において、前記調整制御部は、前記加熱槽にて試料を不活性ガス雰囲気下加熱するべく前記不活性ガス供給部に前記加熱槽を不活性ガス雰囲気に調整させる第1加熱処理制御と、前記加熱槽にて試料を減圧雰囲気下加熱するべく前記減圧部に前記加熱槽を減圧雰囲気に調整させる第2加熱処理制御と、前記加熱槽での試料の加熱後に前記不活性ガス供給部に前記加熱槽を不活性ガス雰囲気に調整させる加熱後制御と、前記加熱後制御に連動し前記不活性ガス供給部に前記冷却槽を不活性ガス雰囲気に調整させる冷却制御と、前記加熱後制御に連動し前記不活性ガス供給部に前記筐体を不活性ガス雰囲気に調整させる筐体制御と、を実行可能に構成され、前記開閉弁制御部は、前記加熱後制御の実行中の期間であって、前記冷却制御の実行中であり且つ前記筐体制御の実行中の第1連通開閉弁制御期間には、前記連通開閉弁に前記連通路を開放させ、前記第1連通開閉弁制御期間以外の残余の第2連通開閉弁制御期間には、前記連通開閉弁に前記連通路を閉鎖させ、前記扉体は、前記第1連通開閉弁制御期間に開閉動作を行う、構成としてもよい。

0016

この態様では、加熱槽、冷却槽及び筐体の各々の内部雰囲気を不活性ガス雰囲気とし、更に各々の内部の圧力差を小さくした上で、開閉構造体における扉体を移動させることができる。このため、筐体内における扉体の移動動作を、スムーズなものとすることができる。

0017

上記の乾燥装置において、前記受付部は、試料を不活性ガス雰囲気下加熱させた後、減圧雰囲気下加熱させる第1指示を受け付ける第1指示受付部と、試料を不活性ガス雰囲気下加熱させる第2指示を受け付ける第2指示受付部と、試料を減圧雰囲気下加熱させる第3指示を受け付ける第3指示受付部と、を含む。前記調整制御部は、前記第1指示受付部が前記第1指示を受け付けた場合には、前記第1加熱処理制御、前記第2加熱処理制御、及び前記加熱後制御を順次実行し、前記第2指示受付部が前記第2指示を受け付けた場合には、前記第1加熱処理制御、及び前記加熱後制御を順次実行し、前記第3指示受付部が前記第3指示を受け付けた場合には、前記第2加熱処理制御、及び前記加熱後制御を順次実行する。この態様では、受付部の第1指示受付部、第2指示受付部及び第3指示受付部によって受け付けられた指示に応じた加熱処理を、加熱槽にて実施することができる。

0018

上記の乾燥装置において、前記加熱槽の内部に循環気流を発生させる第1ファンと、前記冷却槽の内部に循環気流を発生させる第2ファンと、を更に備える、構成としてもよい。

0019

この態様では、第1ファンによって加熱槽の内部に循環気流を発生させ、第2ファンによって冷却槽の内部に循環気流を発生させるので、当該循環気流によって加熱処理及び冷却処理の処理効率を高めることができる。

0020

上記の乾燥装置において、前記調整部は、前記加熱槽、前記冷却槽及び前記筐体の各々の内部に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部を含み、前記調整制御部は、前記加熱槽にて試料を不活性ガス雰囲気下加熱するべく前記不活性ガス供給部に前記加熱槽を不活性ガス雰囲気に調整させる加熱処理制御と、前記不活性ガス供給部に前記冷却槽を不活性ガス雰囲気に調整させる冷却制御と、前記不活性ガス供給部に前記筐体を不活性ガス雰囲気に調整させる筐体制御と、を実行可能に構成される、構成としてもよい。この態様では、加熱槽にて試料に不活性ガス雰囲気下加熱処理を施した後、冷却槽にて試料に冷却処理を施すことが可能な構成とすることができる。

0021

上記の乾燥装置において、前記調整部は、前記加熱槽、前記冷却槽及び前記筐体の各々の内部を大気圧未満の圧力に減圧する減圧部を含み、前記調整制御部は、前記加熱槽にて試料を減圧雰囲気下加熱するべく前記減圧部に前記加熱槽を減圧雰囲気に調整させる加熱処理制御と、前記減圧部に前記冷却槽を減圧雰囲気に調整させる冷却制御と、前記減圧部に前記筐体を減圧雰囲気に調整させる筐体制御と、を実行可能に構成される、構成としてもよい。この態様では、加熱槽にて試料に減圧雰囲気下加熱処理を施した後、冷却槽にて試料に冷却処理を施すことが可能な構成とすることができる。

発明の効果

0022

本発明によれば、液体成分を含有する試料を乾燥するための乾燥装置において、高い乾燥効率を達成しつつ装置の小型化を図ることができる。

図面の簡単な説明

0023

本発明の一実施形態に係る乾燥装置の構成を概略的に示す図である。
乾燥装置のブロック図である。
開閉構造体の構成を示す図である。
乾燥装置における乾燥処理動作の第1例を示す工程図である。
乾燥装置における乾燥処理動作の第1例を示す工程図である。
乾燥装置における乾燥処理動作の第1例を示す工程図である。
乾燥装置における乾燥処理動作の第2例を示す工程図である。
乾燥装置における乾燥処理動作の第3例を示す工程図である。

実施例

0024

以下、本発明の一実施形態に係る乾燥装置について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る乾燥装置1の構成を概略的に示す図である。図2は、乾燥装置1のブロック図である。本実施形態に係る乾燥装置1は、液体成分を含有する試料を乾燥するための装置である。まず、乾燥対象物の試料について説明する。

0025

試料としては、リチウムイオン二次電池の電極として用いられる、ペースト状の電極材が塗布された金属箔の積層体が例示される。リチウムイオン二次電池の正極は、金属箔からなる集電体正極活物質を含む正極活物質層が形成されたものである。正極は、集電体としての金属箔にペースト状の正極用電極材を塗布し、圧延等を行うことにより得られる。正極の集電体を構成する金属箔としては、アルミニウムステンレスニッケルチタン及びその合金が挙げられる。また、正極の集電体を構成する金属箔に塗布される正極用電極材には、少なくとも正極活物質、導電助剤結着剤及び分散剤が含まれる。分散剤としては、有機系結着剤の場合はN−メチル−2−ピロリドン(NMP)が好適であり、水系結着剤の場合は水又は温水等が好適である。すなわち、正極用電極材には、NMP等の有機溶媒または水が含まれている。

0026

リチウムイオン二次電池の負極は、金属箔からなる集電体に負極活物質を含む負極活物質層が形成されたものである。負極は、集電体としての金属箔にペースト状の負極用電極材を塗布し、圧延等を行うことにより得られる。負極の集電体を構成する金属箔としては、銅及びその合金が挙げられる。また、負極の集電体を構成する金属箔に塗布される負極用電極材には、少なくとも負極活物質、結着剤及び分散剤が含まれる。分散剤としては、有機系結着剤の場合はNMPが好適であり、水系結着剤の場合は水又は温水等が好適である。すなわち、負極用電極材には、NMP等の有機溶媒または水が含まれている。

0027

上記のようなペースト状の電極材が塗布された金属箔の積層体には、有機溶媒や水等の液体成分が含まれている。これらの液体成分は、リチウムイオン二次電池の電池性能に影響を及ぼすため、液体成分が残存しないように乾燥処理を施す必要がある。乾燥対象物の試料としての金属箔積層体は、ペースト状の電極材が塗布された金属箔がロール状に巻回された状態のもの、或いは、ペースト状の電極材が塗布された金属箔が厚み方向に積層された状態のものである。

0028

図1及び図2を参照し説明すると、乾燥装置1は、加熱槽11と、冷却槽12と、調整部13と、開閉構造体14と、搬入扉体15と、搬出扉体16と、連通管17と、搬送部18と、第1ファン19と、第2ファン20と、操作部21と、記憶部22と、計時部23と、制御部24と、を備える。乾燥装置1は、加熱槽11にて試料に加熱処理を施した後、搬送部18により試料を搬送方向Hに搬送して加熱槽11から冷却槽12へと移動させ、次いで冷却槽12にて試料に冷却処理を施すように構成されている。

0029

加熱槽11は、試料を加熱するための加熱空間画定する。この加熱槽11は、箱状に形成され、搬送方向Hの両端に開口部を有する。加熱槽11において、搬送方向Hの上流側端部に、試料を加熱槽11内に搬入するための開口となる搬入開口部112が形成されている。また、加熱槽11において、搬送方向Hの下流側端部に、開閉構造体14を介して冷却槽12と対向した第1開口部111が形成されている。加熱槽11は、加熱槽11内に収容された試料に加熱処理を施すことができるように、ヒータ等からなる加熱部113によって加熱される。加熱部113によって加熱された加熱槽11の槽内設定温度は、例えば120℃〜200℃の範囲とされる。

0030

冷却槽12は、加熱槽11に対して搬送方向Hの下流側に配置され、加熱槽11にて加熱された試料を冷却するための冷却空間を画定する。この冷却槽12は、箱状に形成され、搬送方向Hの両端に開口部を有する。冷却槽12において、搬送方向Hの上流側端部に、開閉構造体14を介して加熱槽11の第1開口部111と対向した第2開口部121が形成されている。また、冷却槽12において、搬送方向Hの下流側端部に、試料を冷却槽12外に搬出するための開口となる搬出開口部122が形成されている。冷却槽12は、冷却槽12内に収容された試料に冷却処理を施すことができるように、冷凍機蒸発器等からなる冷却部123によって冷却される。冷却部123によって冷却された冷却槽12の槽内設定温度は、例えば1℃程度とされる。

0031

開閉構造体14は、加熱槽11と冷却槽12との間に配設され、加熱槽11の第1開口部111と冷却槽12の第2開口部121とを開閉するための構造体である。加熱槽11と冷却槽12とを仕切る構成として、加熱槽11と冷却槽12との間にダンパーを配設する構成が考えられるが、このような構成では装置が大型化してしまう。そこで、本実施形態に係る乾燥装置1では、装置の小型化が可能なように、加熱槽11と冷却槽12との間に開閉構造体14を配設する構成としている。開閉構造体14は、第1開口部111及び第2開口部121を開閉する機能のみならず、第1開口部111及び第2開口部121を閉鎖した状態において、加熱槽11及び冷却槽12の気密性を保持する機能を有する必要がある。開閉構造体14における加熱槽11及び冷却槽12の気密性を保持する機能によって、加熱槽11及び冷却槽12の温度を所定の前記槽内設定温度に保持することができるとともに、加熱槽11及び冷却槽12の内部の雰囲気と圧力を所望の一定の雰囲気と圧力に保持することができる。図3を参照して開閉構造体14の具体的な構成について説明する。図3は、開閉構造体14の構成を示す図である。開閉構造体14は、筐体141と、第1扉体142A及び第2扉体142Bからなる中間扉体142と、駆動部材143と、駆動モーター145とを含む。

0032

開閉構造体14において、筐体141は、加熱槽11の第1開口部111と冷却槽12の第2開口部121とを連結する部分であり、加熱槽11及び冷却槽12よりも搬送方向Hと交差する第1方向の一方側に延設される一方側延設領域と、加熱槽11及び冷却槽12よりも前記一方側とは反対の他方側に延設される他方側延設領域とを有する。本実施形態では、前記第1方向は上下方向に一致し、筐体141において、一方側延設領域は、加熱槽11及び冷却槽12の天面部よりも上方側に延設される領域であり、他方側延設領域は、加熱槽11及び冷却槽12の底面部よりも下方側に延設される領域である。筐体141において、搬送方向Hの上流側の側壁には、加熱槽11の第1開口部111に臨む領域部分に枠状の第1フランジ部111Aが設けられている。また、筐体141において、搬送方向Hの下流側の側壁には、冷却槽12の第2開口部121に臨む領域部分に枠状の第2フランジ部121Aが設けられている。第1フランジ部111Aに第1開口部111が接続されることによって筐体141と加熱槽11とが連結され、第2フランジ部121Aに第2開口部121が接続されることによって筐体141と冷却槽12とが連結される。

0033

開閉構造体14において、駆動モーター145は、筐体141内における一方側延設領域の一端部に配設されるモーター置板146上に載置される。駆動モーター145は、前記第1方向(上下方向)に延びる軸部145Aを有する。駆動モーター145が通電操作されると、軸部145Aが軸心回りに正逆両方向に回転するようになっている。この軸部145Aには、駆動部材143が前記第1方向(上下方向)に移動可能に取り付けられている。駆動部材143は、軸部145Aが正方向(例えば、時計回りの方向)に回転すると、その回転に連動して一方向(上方向)に移動し、軸部145Aが逆方向(例えば、反時計回りの方向)に回転すると、その回転に連動して他方向(下方向)に移動する。このような駆動部材143の駆動機構は、例えば、ボールねじ機構により実現することができる。具体的には、ボールねじ機構は、軸部145Aがボールねじ軸であり、当該ボールねじ軸に螺合されたボールナットに駆動部材143が固定された構成である。ボールねじ機構では、駆動モーター145が通電操作されると、ボールねじ軸となる軸部145Aに沿ってボールナットが進退し、これにより、ボールナットに固定された駆動部材143が前記第1方向(上下方向)に移動する。

0034

開閉構造体14において、第1扉体142Aは、板状に形成され、駆動部材143における搬送方向Hの上流側の側面部に第1連結部材143Aを介して取り付けられている。第1扉体142Aは、駆動部材143の前記第1方向(上下方向)の移動に連動して前記第1方向(上下方向)に移動することにより、加熱槽11の第1開口部111を開閉する。また、第1扉体142Aは、駆動部材143の一方向(上方向)への移動に連動して第1開口部111から離間する方向(搬送方向H)に移動可能であり、駆動部材143の他方向(下方向)への移動に連動して第1開口部111に近接する方向(搬送方向Hとは逆方向)に移動可能である。このような第1扉体142Aの第1開口部111に対する近接または離間する方向への移動は、筐体141内における他方側延設領域の端部に配設される第1ローラ部材147Aにより案内される。更に、第1扉体142Aの外周端縁部には、第1シール部材144Aが取り付けられている。

0035

第1扉体142Aは、筐体141内における一方側延設領域に配置された最上位置から、駆動部材143の他方向(下方向)への移動に連動して、端面(下端面)が第1ローラ部材147Aに当接する最下位置まで他方向(下方向)に移動し、その後、第1ローラ部材147Aに案内されて第1開口部111に近接する方向に移動する。これにより、第1扉体142Aは、第1シール部材144Aを介して第1フランジ部111Aに当接し、第1開口部111を閉鎖する。このように、第1扉体142Aが第1シール部材144Aを介して第1フランジ部111Aに当接することにより第1開口部111を閉鎖するので、第1扉体142Aが第1開口部111を閉鎖した状態において、加熱槽11の気密性を保持することができる。また、第1扉体142Aの第1開口部111に対する近接する方向への移動は、第1扉体142Aが第1ローラ部材147Aに当接する最下位置まで他方向(下方向)に移動した後に行われる。すなわち、第1扉体142Aは、最下位置まで移動するときには、第1開口部111から搬送方向Hに離間した状態となっている。これにより、第1扉体142Aの最下位置までの移動はスムーズなものとなる。また、第1扉体142Aは、第1開口部111を閉鎖した状態から、駆動部材143の一方向(上方向)への移動に連動して、第1ローラ部材147Aに案内されて第1開口部111から離間する方向に移動し、その後、筐体141内における一方側延設領域に配置される最上位置まで一方向(上方向)に移動する。これにより、第1扉体142Aは、第1開口部111を開放する。第1扉体142Aの最上位置までの一方向(上方向)への移動は、第1扉体142Aが第1開口部111から離間する方向に移動した後に行われる。すなわち、第1扉体142Aは、最上位置まで移動するときには、第1開口部111から搬送方向Hに離間した状態となっている。これにより、第1扉体142Aの最上位置までの移動はスムーズなものとなる。

0036

開閉構造体14において、第2扉体142Bは、板状に形成され、駆動部材143における搬送方向Hの下流側の側面部に第2連結部材143Bを介して取り付けられている。第2扉体142Bは、駆動部材143の前記第1方向(上下方向)の移動に連動して前記第1方向(上下方向)に移動することにより、冷却槽12の第2開口部121を開閉する。また、第2扉体142Bは、駆動部材143の一方向(上方向)への移動に連動して第2開口部121から離間する方向(搬送方向Hとは逆方向)に移動可能であり、駆動部材143の他方向(下方向)への移動に連動して第2開口部121に近接する方向(搬送方向H)に移動可能である。このような第2扉体142Bの第2開口部121に対する近接または離間する方向への移動は、筐体141内における他方側延設領域の端部に配設される第2ローラ部材147Bにより案内される。更に、第2扉体142Bの外周端縁部には、第2シール部材144Bが取り付けられている。

0037

第2扉体142Bは、筐体141内における一方側延設領域に配置された最上位置から、駆動部材143の他方向(下方向)への移動に連動して、端面(下端面)が第2ローラ部材147Bに当接する最下位置まで他方向(下方向)に移動し、その後、第2ローラ部材147Bに案内されて第2開口部121に近接する方向に移動する。これにより、第2扉体142Bは、第2シール部材144Bを介して第2フランジ部121Aに当接し、第2開口部121を閉鎖する。このように、第2扉体142Bが第2シール部材144Bを介して第2フランジ部121Aに当接することにより第2開口部121を閉鎖するので、第2扉体142Bが第2開口部121を閉鎖した状態において、冷却槽12の気密性を保持することができる。また、第2扉体142Bの第2開口部121に対する近接する方向への移動は、第2扉体142Bが第2ローラ部材147Bに当接する最下位置まで他方向(下方向)に移動した後に行われる。すなわち、第2扉体142Bは、最下位置まで移動するときには、第2開口部121から搬送方向Hとは逆方向に離間した状態となっている。これにより、第2扉体142Bの最下位置までの移動はスムーズなものとなる。また、第2扉体142Bは、第2開口部121を閉鎖した状態から、駆動部材143の一方向(上方向)への移動に連動して、第2ローラ部材147Bに案内されて第2開口部121から離間する方向に移動し、その後、筐体141内における一方側延設領域に配置される最上位置まで一方向(上方向)に移動する。これにより、第2扉体142Bは、第2開口部121を開放する。第2扉体142Bの最上位置までの一方向(上方向)への移動は、第2扉体142Bが第2開口部121から離間する方向に移動した後に行われる。すなわち、第2扉体142Bは、最上位置まで移動するときには、第2開口部121から搬送方向Hとは逆方向に離間した状態となっている。これにより、第2扉体142Bの最上位置までの移動はスムーズなものとなる。なお、開閉構造体14において、第1扉体142Aと第2扉体142Bとは、一体的に設けられていてもよい。

0038

図1及び図2を参照し説明すると、搬入扉体15は、加熱槽11の搬入開口部112を開閉可能に構成される。搬入扉体15は、搬送部18によって試料が加熱槽11内に搬入される試料搬入期間には搬入開口部112を開放し、試料搬入期間以外の残余の期間には搬入開口部112を閉鎖する。また、搬出扉体16は、冷却槽12の搬出開口部122を開閉可能に構成される。搬出扉体16は、搬送部18によって試料が冷却槽12から搬出される試料搬出期間には搬出開口部122を開放し、試料搬出期間以外の残余の期間には搬出開口部122を閉鎖する。

0039

連通管17は、加熱槽11、冷却槽12及び開閉構造体14の筐体141をそれぞれ連通させるための連通路を形成する配管である。この連通管17には、連通路を開閉する連通開閉弁171が設けられている。

0040

搬送部18は、開閉構造体14を介して加熱槽11から冷却槽12へと試料を搬送方向Hに搬送する。また、搬送部18は、搬入扉体15を介して装置外部から加熱槽11へと試料を搬送するとともに、搬出扉体16を介して冷却槽12から装置外部へと試料を搬送する。

0041

調整部13は、加熱槽11、冷却槽12及び開閉構造体14の筐体141の各々の内部雰囲気を調整する。調整部13は、不活性ガス供給部131と、減圧部132と、乾燥空気供給部133とを含む。

0042

不活性ガス供給部131は、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部に不活性ガス(例えば、窒素ガス)を供給する。不活性ガス供給部131は、不活性ガスを貯留する不活性ガス供給源131Aと、第1不活性ガス供給配管131Bと、第2不活性ガス供給配管131Dと、第3不活性ガス供給配管131Fと、を含む。第1不活性ガス供給配管131Bは、不活性ガス供給源131Aと加熱槽11との間に接続される配管である。この第1不活性ガス供給配管131Bには、管路を開閉する第1不活性ガス供給開閉弁131Cが設けられている。第1不活性ガス供給開閉弁131Cが管路を開放した状態で、不活性ガス供給源131Aから流出した不活性ガスが、第1不活性ガス供給配管131B内を流れ、加熱槽11内に供給される。また、第1不活性ガス供給開閉弁131Cが管路を閉鎖した状態では、不活性ガスの加熱槽11への供給が停止される。

0043

第2不活性ガス供給配管131Dは、不活性ガス供給源131Aと冷却槽12との間に接続される配管である。この第2不活性ガス供給配管131Dには、管路を開閉する第2不活性ガス供給開閉弁131Eが設けられている。第2不活性ガス供給開閉弁131Eが管路を開放した状態で、不活性ガス供給源131Aから流出した不活性ガスが、第2不活性ガス供給配管131D内を流れ、冷却槽12内に供給される。また、第2不活性ガス供給開閉弁131Eが管路を閉鎖した状態では、不活性ガスの冷却槽12への供給が停止される。

0044

第3不活性ガス供給配管131Fは、不活性ガス供給源131Aと筐体141との間に接続される配管である。この第3不活性ガス供給配管131Fには、管路を開閉する第3不活性ガス供給開閉弁131Gが設けられている。第3不活性ガス供給開閉弁131Gが管路を開放した状態で、不活性ガス供給源131Aから流出した不活性ガスが、第3不活性ガス供給配管131F内を流れ、筐体141内に供給される。また、第3不活性ガス供給開閉弁131Gが管路を閉鎖した状態では、不活性ガスの筐体141への供給が停止される。

0045

減圧部132は、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部を大気圧未満の圧力(例えば、6Pa以下)に減圧する。減圧部132は、減圧源となる真空ポンプ132Aと、真空ポンプ132Aに接続された第1真空配管132Bと、第1真空配管132Bから分岐した第2真空配管132C、第3真空配管132D及び第4真空配管132Eと、を含む。第2真空配管132Cの一端は第1真空配管132Bに接続され、他端は加熱槽11に接続されている。第3真空配管132Dの一端は第1真空配管132Bに接続され、他端は冷却槽12に接続されている。第4真空配管132Eの一端は第1真空配管132Bに接続され、他端は筐体141に接続されている。

0046

乾燥空気供給部133は、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部に乾燥空気を供給する。乾燥空気供給部133は、乾燥空気を貯留する乾燥空気供給源133Aと、第1乾燥空気供給配管133Bと、第2乾燥空気供給配管133Dと、を含む。第1乾燥空気供給配管133Bは、乾燥空気供給源133Aと加熱槽11との間に接続される配管である。この第1乾燥空気供給配管133Bには、管路を開閉する第1乾燥空気供給開閉弁133Cが設けられている。第1乾燥空気供給開閉弁133Cが管路を開放した状態で、乾燥空気供給源133Aから流出した乾燥空気が、第1乾燥空気供給配管133B内を流れ、加熱槽11内に供給される。また、第1乾燥空気供給開閉弁133Cが管路を閉鎖した状態では、乾燥空気の加熱槽11への供給が停止される。

0047

第2乾燥空気供給配管133Dは、乾燥空気供給源133Aと冷却槽12との間に接続される配管である。この第2乾燥空気供給配管133Dには、管路を開閉する第2乾燥空気供給開閉弁133Eが設けられている。第2乾燥空気供給開閉弁133Eが管路を開放した状態で、乾燥空気供給源133Aから流出した乾燥空気が、第2乾燥空気供給配管133D内を流れ、冷却槽12内に供給される。また、第2乾燥空気供給開閉弁133Eが管路を閉鎖した状態では、乾燥空気の冷却槽12への供給が停止される。

0048

第1ファン19は、加熱槽11に設けられ、加熱槽11の内部に循環気流を発生させるファンである。また、第2ファン20は、冷却槽12に設けられ、冷却槽12の内部に循環気流を発生させるファンである。

0049

操作部21は、試料の乾燥条件に関する指示がユーザーによって入力される部分である。操作部21は、例えばタッチパネルによって実現される。操作部21は、試料の乾燥条件に関し、第1指示、第2指示、及び第3指示が入力可能とされる。第1指示は、試料を不活性ガス雰囲気下加熱させた後、減圧雰囲気下加熱させ、次いで不活性ガス雰囲気下冷却させる指示である。第2指示は、試料を不活性ガス雰囲気下加熱させ、次いで不活性ガス雰囲気下冷却させる指示である。第3指示は、試料を減圧雰囲気下加熱させ、次いで不活性ガス雰囲気下冷却させる指示である。

0050

記憶部22は、乾燥装置1における乾燥条件に関する情報を記憶する部分である。記憶部22は、加熱槽11にて試料の不活性ガス雰囲気下での加熱処理が行われたときに、試料の中心部の温度が目標加熱温度(例えば、120℃)に到達するまでの加熱処理時間を表す、「第1設定加熱時間」を、予め記憶する。第1設定加熱時間は、実験的に予め求められた加熱時間であり、例えば240分間である。また、記憶部22は、試料の中心部の温度が目標加熱温度に到達してから、当該目標加熱温度にて不活性ガス雰囲気下での加熱処理を継続すべき加熱処理時間を表す、「第2設定加熱時間」を、予め記憶する。第2設定加熱時間は、実験的に予め求められた加熱時間であり、例えば60分間である。また、記憶部22は、不活性ガス雰囲気下での加熱処理の終了時点から、前記目標加熱温度にて減圧雰囲気下での加熱処理を実施すべき加熱処理時間を表す、「第3設定加熱時間」を、予め記憶する。第3設定加熱時間は、実験的に予め求められた加熱時間であり、例えば60分間である。また、記憶部22は、冷却槽12にて試料の不活性ガス雰囲気下での冷却処理が行われたときに、試料の中心部の温度が目標冷却温度(例えば、60℃)に到達するまでの冷却処理時間を表す、「設定冷却時間」を、予め記憶する。設定冷却時間は、実験的に予め求められた加熱時間であり、例えば180分間である。

0051

計時部23は、加熱槽11にて実施される加熱処理の経過時間や、冷却槽12にて実施される冷却処理の経過時間などを計時する。

0052

制御部24は、乾燥装置1における試料の乾燥動作を制御する。制御部24は、例えば制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)や一時的にデータを記憶するフラッシュメモリ等の記憶装置が内蔵されたマイクロコンピュータからなり、前記制御プログラムが読み出されることにより、乾燥動作を制御する。制御部24は、受付部241と、調整制御部242と、開閉構造体制御部243と、搬入扉体制御部244と、搬出扉体制御部245と、開閉弁制御部246と、搬送制御部247と、ファン制御部248と、を含む。

0053

受付部241は、操作部21によって入力された、試料の乾燥条件に関する指示を受け付ける。受付部241は、第1指示受付部241Aと、第2指示受付部241Bと、第3指示受付部241Cとを含む。第1指示受付部241Aは、操作部21によって入力された前記第1指示を受け付ける。第2指示受付部241Bは、操作部21によって入力された前記第2指示を受け付ける。第3指示受付部241Cは、操作部21によって入力された前記第3指示を受け付ける。なお、制御部24が乾燥動作を制御するときに用いられる制御プログラムに、受付部241の機能が書き込まれていてもよい。この場合には、操作部21によって入力された指示に基づいて制御プログラムが実行され、これにより、受付部241の機能が果たされる。

0054

調整制御部242は、受付部241によって受け付けられた指示に基づいて、調整部13を制御する。調整制御部242は、加熱制御部242Aと、冷却制御部242Bと、筐体制御部242Cとを含む。加熱制御部242Aは、調整部13の不活性ガス供給部131、減圧部132及び乾燥空気供給部133を制御することにより、加熱槽11の内部雰囲気を調整させる。また、加熱制御部242Aは、加熱部113を制御することにより、加熱槽11を加熱させる。加熱制御部242Aは、試料受入制御、加熱前制御、第1加熱処理制御、第2加熱処理制御、及び加熱後制御を、実行可能に構成されている。加熱制御部242Aが実行する試料受入制御は、加熱槽11への試料の受入時に、乾燥空気供給部133に加熱槽11を乾燥空気雰囲気に調整させる制御である。加熱制御部242Aが実行する加熱前制御は、加熱槽11での試料の加熱前に、減圧部132に加熱槽11を減圧雰囲気に調整させる制御である。加熱制御部242Aが実行する第1加熱処理制御は、加熱槽11にて試料を不活性ガス雰囲気下加熱するべく不活性ガス供給部131に加熱槽11を不活性ガス雰囲気に調整させる制御である。加熱制御部242Aが実行する第2加熱処理制御は、加熱槽11にて試料を減圧雰囲気下加熱するべく減圧部132に加熱槽11を減圧雰囲気に調整させる制御である。加熱制御部242Aが実行する加熱後制御は、加熱槽11での試料の加熱後に不活性ガス供給部131に加熱槽11を不活性ガス雰囲気に調整させる制御である。なお、加熱槽11内における減圧雰囲気とは、加熱槽11内が減圧状態真空状態)であることを示す。また、加熱槽11内における不活性ガス雰囲気とは、加熱槽11内に不活性ガスが充填された状態を示す。

0055

冷却制御部242Bは、調整部13の不活性ガス供給部131、減圧部132及び乾燥空気供給部133を制御することにより、冷却槽12の内部雰囲気を調整させる。また、冷却制御部242Bは、冷却部123を制御することにより、冷却槽12を冷却させる。冷却制御部242Bは、第1冷却前制御、第2冷却前制御、冷却処理制御、及び試料払出制御を、実行可能に構成されている。冷却制御部242Bが実行する第1冷却前制御は、冷却槽12での試料の冷却前に、減圧部132に冷却槽12を減圧雰囲気に調整させる制御である。冷却制御部242Bが実行する第2冷却前制御は、第1冷却前制御に引き続いて冷却槽12での試料の冷却前に行われる制御であり、加熱制御部242Aの加熱後制御に連動し、不活性ガス供給部131に冷却槽12を不活性ガス雰囲気に調整させる制御である。冷却制御部242Bが実行する冷却処理制御は、冷却槽12にて試料を不活性ガス雰囲気下冷却するべく不活性ガス供給部131に冷却槽12を不活性ガス雰囲気に調整させる制御である。冷却制御部242Bが実行する試料払出制御は、冷却槽12からの試料の払出時に、乾燥空気供給部133に冷却槽12を乾燥空気雰囲気に調整させる制御である。なお、冷却槽12内における減圧雰囲気とは、冷却槽12内が減圧状態(真空状態)であることを示す。また、冷却槽12内における不活性ガス雰囲気とは、冷却槽12内に不活性ガスが充填された状態を示す。

0056

筐体制御部242Cは、調整部13の不活性ガス供給部131及び減圧部132を制御することにより、筐体141の内部雰囲気を調整させる。筐体制御部242Cは、第1筐体制御及び第2筐体制御を、実行可能に構成されている。筐体制御部242Cが実行する第1筐体制御は、冷却制御部242Bの第1冷却前制御に連動し、減圧部132に筐体141を減圧雰囲気に調整させる制御である。筐体制御部242Cが実行する第2筐体制御は、冷却制御部242Bの第2冷却前制御に連動し、不活性ガス供給部131に筐体141を不活性ガス雰囲気に調整させる制御である。なお、筐体141内における減圧雰囲気とは、筐体141内が減圧状態(真空状態)であることを示す。また、筐体141内における不活性ガス雰囲気とは、筐体141内に不活性ガスが充填された状態を示す。

0057

ファン制御部248は、加熱制御部242A及び冷却制御部242Bによって制御された不活性ガス供給部131の動作に応じて、第1ファン19及び第2ファン20を制御する。具体的には、ファン制御部248は、加熱制御部242Aによる第1加熱処理制御の実行中に第1ファン19を動作させるとともに、冷却制御部242Bによる冷却処理制御の実行中に第2ファン20を動作させる。

0058

開閉弁制御部246は、加熱制御部242A、冷却制御部242B及び筐体制御部242Cの各々によって制御された不活性ガス供給部131及び減圧部132の動作に応じて、連通管17に付設された連通開閉弁171を制御する。具体的には、開閉弁制御部246は、加熱制御部242Aによる加熱後制御の実行中の期間であって、冷却制御部242Bによる第2冷却前制御の実行中であり且つ筐体制御部242Cによる第2筐体制御の実行中の第1連通開閉弁制御期間には、連通開閉弁171に連通管17の連通路を開放させ、前記第1連通開閉弁制御期間以外の残余の第2連通開閉弁制御期間には、連通開閉弁171に連通管17の連通路を閉鎖させる。

0059

開閉構造体制御部243は、調整制御部242によって制御された調整部13の動作に応じて、開閉構造体14を制御する。具体的には、開閉構造体制御部243は、加熱制御部242A、冷却制御部242B及び筐体制御部242Cの各々によって制御された不活性ガス供給部131及び減圧部132の動作に応じて、第1扉体142A及び第2扉体142Bの移動を制御する。開閉構造体制御部243は、開閉弁制御部246による前記第1連通開閉弁制御期間内の、所定の第1扉制御期間には、第1扉体142Aに加熱槽11の第1開口部111を開放させるとともに、第2扉体142Bに冷却槽12の第2開口部121を開放させる。また、開閉構造体制御部243は、開閉弁制御部246による前記第1扉制御期間以外の残余の第2扉制御期間には、第1扉体142Aに加熱槽11の第1開口部111を閉鎖させるとともに、第2扉体142Bに冷却槽12の第2開口部121を閉鎖させる。

0060

搬入扉体制御部244は、加熱制御部242Aによって制御された乾燥空気供給部133の動作に応じて、搬入扉体15の開閉動作を制御する。具体的には、搬入扉体制御部244は、加熱制御部242Aによる試料受入制御の実行中の第1試料受入制御期間には、搬入扉体15に加熱槽11の搬入開口部112を開放させ、前記第1試料受入制御期間以外の残余の第2試料受入制御期間には、搬入扉体15に加熱槽11の搬入開口部112を閉鎖させる。

0061

搬出扉体制御部245は、冷却制御部242Bによって制御された乾燥空気供給部133の動作に応じて、搬出扉体16の開閉動作を制御する。具体的には、搬出扉体制御部245は、冷却制御部242Bによる試料払出制御の実行中の第1試料払出制御期間には、搬出扉体16に冷却槽12の搬出開口部122を開放させ、前記第1試料払出制御期間以外の残余の第2試料払出制御期間には、搬出扉体16に冷却槽12の搬出開口部122を閉鎖させる。

0062

搬送制御部247は、搬送部18による試料の搬送動作を制御する。搬送制御部247は、搬入扉体制御部244によって制御された搬入扉体15が加熱槽11の搬入開口部112を開放させた状態で、搬送部18に試料を加熱槽11へ搬入させる。具体的には、搬送制御部247は、搬入扉体制御部244による前記第1試料受入制御期間内に、搬送部18に試料を加熱槽11へ搬入させる。また、搬送制御部247は、開閉構造体制御部243によって制御された第1扉体142Aが加熱槽11の第1開口部111を開放させ、且つ第2扉体142Bが冷却槽12の第2開口部121を開放させた状態で、搬送部18に加熱槽11から冷却槽12へと試料を搬送させる。具体的には、搬送制御部247は、開閉構造体制御部243による前記第1扉制御期間内に、搬送部18に加熱槽11から冷却槽12へと試料を搬送させる。また、搬送制御部247は、搬出扉体制御部245によって制御された搬出扉体16が冷却槽12の搬出開口部122を開放させた状態で、搬送部18に試料を冷却槽12から搬出させる。具体的には、搬送制御部247は、搬出扉体制御部245による前記第1試料払出制御期間内に、搬送部18に試料を冷却槽12から搬出させる。

0063

次に、乾燥装置1における乾燥処理動作について説明する。図4A図4B及び図4Cは、乾燥装置1における乾燥処理動作の第1例を示す工程図である。図4A図4B及び図4Cに示す第1例の乾燥処理動作は、試料を不活性ガス雰囲気下加熱させた後、減圧雰囲気下加熱させ、次いで不活性ガス雰囲気下冷却させる第1指示が、操作部21によって入力された場合の乾燥処理動作である。乾燥装置1は、開閉構造体14の第1扉体142Aが加熱槽11の第1開口部111を閉鎖し、第2扉体142Bが冷却槽12の第2開口部121を閉鎖し、搬入扉体15が加熱槽11の搬入開口部112を閉鎖し、搬出扉体16が冷却槽12の搬出開口部122を閉鎖した状態で、乾燥処理動作を開始する。また、加熱槽11は加熱部113によって加熱され、槽内温度が120℃〜200℃の範囲とされている。冷却槽12は冷却部123によって冷却され、槽内温度が1℃程度とされている。

0064

テップa1では、第1指示受付部241Aが第1指示を受け付ける。第1指示が受け付けられると、ステップa2において加熱制御部242Aは、試料受入制御を実行する。この試料受入制御が実行されると、乾燥空気供給部133によって加熱槽11に乾燥空気が供給される。加熱槽11内の雰囲気が乾燥空気雰囲気にされると、ステップa3において、搬入扉体制御部244により制御された搬入扉体15が、加熱槽11の搬入開口部112を開放する。搬入開口部112が開放されると、ステップa4において、搬送制御部247により制御された搬送部18が、加熱槽11に試料を搬入する。搬送部18により試料が加熱槽11へ搬入されると、ステップa5において、搬入扉体制御部244により制御された搬入扉体15が、加熱槽11の搬入開口部112を閉鎖する。

0065

次に、ステップa6では、加熱制御部242Aは、加熱前制御を実行する。この加熱前制御が実行されると、減圧部132によって加熱槽11内が減圧される。これにより、加熱槽11内に存在した気体成分が加熱槽11外へと排気される。次に、ステップa7では、加熱制御部242Aは、第1加熱処理制御を開始する。この第1加熱処理制御が開始されると、不活性ガス供給部131によって加熱槽11に不活性ガスが供給される。なお、加熱制御部242Aにより第1加熱処理制御が開始されると、計時部23は計時を開始する。加熱槽11に不活性ガスが供給されると、ステップa8において、ファン制御部248により制御された第1ファン19の動作が開始される。このような状態で、加熱槽11にて試料の不活性ガス雰囲気下での加熱処理が実施される。

0066

次に、ステップa9では、制御部24は、計時部23によって計時された不活性ガス雰囲気下での加熱処理時間が、記憶部22に記憶されている第1設定加熱時間を経過したか否かを判断する。第1設定加熱時間を経過したと判断した場合には計時部23の計時をリセットした上でステップa10に進み、第1設定加熱時間を経過していないと判断した場合にはステップa9を繰り返す。ステップa10では、制御部24は、計時部23によって計時された不活性ガス雰囲気下での加熱処理時間が、記憶部22に記憶されている第2設定加熱時間を経過したか否かを判断する。第2設定加熱時間を経過したと判断した場合には計時部23の計時をリセットした上でステップa11に進み、第2設定加熱時間を経過していないと判断した場合にはステップa10を繰り返す。なお、ステップa9とステップa10は、合わせて1つのステップとしてもよい。この場合には、制御部24は、第1設定加熱時間と第2設定加熱時間とを加算した合計時間を用いて、計時部23によって計時された不活性ガス雰囲気下での加熱処理時間が当該合計時間を経過したか否かを判断する。ステップa11では、加熱制御部242Aは、第1加熱処理制御を終了する。この第1加熱処理制御が終了されると、不活性ガス供給部131による加熱槽11への不活性ガスの供給が停止される。加熱槽11への不活性ガスの供給が停止されると、ステップa12において、ファン制御部248により制御された第1ファン19の動作が停止される。

0067

次に、ステップa13では、加熱制御部242Aは、第2加熱処理制御を開始する。この第2加熱処理制御が開始されると、減圧部132によって加熱槽11内が減圧される。なお、加熱制御部242Aにより第2加熱処理制御が開始されると、計時部23は計時を開始する。このような状態で、加熱槽11にて試料の減圧雰囲気下での加熱処理が実施される。

0068

次に、ステップa14では、制御部24は、計時部23によって計時された減圧雰囲気下での加熱処理時間が、記憶部22に記憶されている第3設定加熱時間を経過したか否かを判断する。第3設定加熱時間を経過したと判断した場合にはステップa15に進み、第3設定加熱時間を経過していないと判断した場合にはステップa14を繰り返す。ステップa15では、加熱制御部242Aは、第2加熱処理制御を終了する。この第2加熱処理制御が終了されると、減圧部132による加熱槽11の減圧動作が停止される。

0069

次に、ステップa16では、加熱制御部242Aは、加熱後制御を開始する。この加熱後制御が開始されると、不活性ガス供給部131によって加熱槽11に不活性ガスが供給される。加熱制御部242Aによる加熱後制御に連動して、ステップa17において、冷却制御部242Bは、第1冷却前制御を実行する。この第1冷却前制御が実行されると、減圧部132によって冷却槽12内が減圧される。これにより、冷却槽12内に存在した気体成分が冷却槽12外へと排気される。また、ステップa17では、筐体制御部242Cは、第1筐体制御を実行する。この第1筐体制御が実行されると、減圧部132によって開閉構造体14の筐体141内が減圧される。これにより、筐体141内に存在した気体成分が筐体141外へと排気される。

0070

次に、ステップa18では、冷却制御部242Bは、第2冷却前制御を実行する。この第2冷却前制御が実行されると、不活性ガス供給部131によって冷却槽12内に不活性ガスが供給される。これにより、冷却槽12の雰囲気が不活性ガス雰囲気となる。また、ステップa18では、筐体制御部242Cは、第2筐体制御を実行する。この第2筐体制御が実行されると、不活性ガス供給部131によって筐体141内に不活性ガスが供給される。これにより、筐体141の雰囲気が不活性ガス雰囲気となる。加熱槽11に不活性ガスが供給される加熱後制御に連動して、ステップa18において、冷却槽12及び筐体141に不活性ガスが供給されることにより、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部雰囲気の差を小さくすることができるとともに、各々の内部の圧力差を小さくすることができる。

0071

次に、ステップa19では、開閉弁制御部246は、連通開閉弁171に連通管17の連通路を開放させる。これにより、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部雰囲気の差をより小さくすることができるとともに、各々の内部の圧力差をより小さくすることができる。次に、ステップa20では、開閉構造体制御部243は、第1扉体142A及び第2扉体142Bからなる中間扉体142に、加熱槽11の第1開口部111及び冷却槽12の第2開口部121を開放させる。

0072

ステップa20においては、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部の圧力差が小さくされた状態で、第1扉体142A及び第2扉体142Bによる第1開口部111及び第2開口部121を開放させる動作が行われる。このため、筐体141内における第1扉体142A及び第2扉体142Bの移動動作を、スムーズなものとすることができる。また、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部雰囲気が不活性ガス雰囲気とされた状態で、第1扉体142A及び第2扉体142Bによる第1開口部111及び第2開口部121を開放させる動作が行われる。このため、第1開口部111及び第2開口部121が開放されたときに、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部において不活性ガス濃度が変化することを抑止することができる。

0073

更に、第1扉体142A及び第2扉体142Bの移動動作について詳細に説明すると、第1扉体142Aが、第1シール部材144Aを介して第1フランジ部111Aに当接した状態から、第1開口部111から離間する方向へ移動するとき、並びに、第2扉体142Bが、第2シール部材144Bを介して第2フランジ部121Aに当接した状態から、第2開口部121から離間する方向へ移動するときに、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部の圧力差が小さくされた状態となっている。これにより、第1扉体142Aが第1開口部111から離間する方向へ移動し、第2扉体142Bが第2開口部121から離間する方向へ移動するときに、大きな応力が生じることを抑止することができる。このため、第1扉体142Aに取り付けられた第1シール部材144A、及び第2扉体142Bに取り付けられた第2シール部材144Bの劣化が早まることを抑止することができる。

0074

次に、ステップa21では、搬送制御部247は、搬送部18に加熱槽11から冷却槽12へと試料を搬送させる。搬送部18により試料が冷却槽12へ搬送されると、ステップa22において、開閉構造体制御部243により制御された第1扉体142A及び第2扉体142Bからなる中間扉体142は、加熱槽11の第1開口部111及び冷却槽12の第2開口部121を閉鎖する。このステップa22においても、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部の圧力差が小さくされた状態で、第1扉体142A及び第2扉体142Bによる第1開口部111及び第2開口部121を閉鎖させる動作が行われる。このため、筐体141内における第1扉体142A及び第2扉体142Bの移動動作を、スムーズなものとすることができる。次に、ステップa23では、開閉弁制御部246は、連通開閉弁171に連通管17の連通路を閉鎖させる。次に、ステップa24では、加熱制御部242Aは、加熱後制御を終了する。この加熱後制御が終了されると、不活性ガス供給部131による加熱槽11への不活性ガスの供給が停止される。

0075

次に、ステップa25では、冷却制御部242Bは、冷却処理制御を開始する。この冷却処理制御が開始されると、不活性ガス供給部131による冷却槽12への不活性ガスの供給が継続される。なお、冷却制御部242Bにより冷却処理制御が開始されると、計時部23は計時を開始する。次に、ステップa26において、ファン制御部248により制御された第2ファン20の動作が開始される。このような状態で、冷却槽12にて試料の不活性ガス雰囲気下での冷却処理が実施される。

0076

次に、ステップa27では、制御部24は、計時部23によって計時された不活性ガス雰囲気下での冷却処理時間が、記憶部22に記憶されている設定冷却時間を経過したか否かを判断する。設定冷却時間を経過したと判断した場合には計時部23の計時をリセットした上でステップa28に進み、設定冷却時間を経過していないと判断した場合にはステップa27を繰り返す。

0077

次に、ステップa28では、冷却制御部242Bは、冷却処理制御を終了する。この冷却処理制御が終了されると、不活性ガス供給部131による冷却槽12への不活性ガスの供給が停止される。また、冷却槽11への不活性ガスの供給が停止されると、ファン制御部248により制御された第2ファン20の動作が停止される。

0078

次に、ステップa29では、冷却制御部242Bは、試料払出制御を実行する。この試料払出制御が実行されると、乾燥空気供給部133によって冷却槽12に乾燥空気が供給される。冷却槽12内の雰囲気が乾燥空気雰囲気にされると、ステップ30において、搬出扉体制御部245により制御された搬出扉体16が、冷却槽12の搬出開口部122を開放する。搬出開口部122が開放されると、ステップa31において、搬送制御部247により制御された搬送部18が、冷却槽12から試料を搬出する。搬送部18により試料が冷却槽12から搬出されると、ステップa32において、搬出扉体制御部245により制御された搬出扉体16が、冷却槽12の搬出開口部122を閉鎖する。

0079

以上のようにして、乾燥装置1は、加熱槽11にて試料に不活性ガス雰囲気下及び減圧雰囲気下での加熱処理を施した後、搬送部18により試料を搬送方向Hに搬送して加熱槽11から冷却槽12へと移動させ、次いで冷却槽12にて試料に不活性ガス雰囲気下での冷却処理を施し、冷却後の試料を搬出する。

0080

図5は、乾燥装置1における乾燥処理動作の第2例を示す工程図である。図5に示す第2例の乾燥処理動作は、試料を不活性ガス雰囲気下加熱させ、次いで不活性ガス雰囲気下冷却させる第2指示が、操作部21によって入力された場合の乾燥処理動作である。乾燥装置1は、開閉構造体14の第1扉体142Aが加熱槽11の第1開口部111を閉鎖し、第2扉体142Bが冷却槽12の第2開口部121を閉鎖し、搬入扉体15が加熱槽11の搬入開口部112を閉鎖し、搬出扉体16が冷却槽12の搬出開口部122を閉鎖した状態で、乾燥処理動作を開始する。また、加熱槽11は加熱部113によって加熱され、槽内温度が120℃〜200℃の範囲とされている。冷却槽12は冷却部123によって冷却され、槽内温度が1℃程度とされている。

0081

ステップb1では、第2指示受付部241Bが第2指示を受け付ける。第2指示が受け付けられると、ステップb2において加熱制御部242Aは、試料受入制御を実行する。この試料受入制御が実行されると、乾燥空気供給部133によって加熱槽11に乾燥空気が供給される。加熱槽11内の雰囲気が乾燥空気雰囲気にされると、ステップb3において、搬入扉体制御部244により制御された搬入扉体15が、加熱槽11の搬入開口部112を開放する。搬入開口部112が開放されると、ステップb4において、搬送制御部247により制御された搬送部18が、加熱槽11に試料を搬入する。搬送部18により試料が加熱槽11へ搬入されると、ステップb5において、搬入扉体制御部244により制御された搬入扉体15が、加熱槽11の搬入開口部112を閉鎖する。

0082

次に、ステップb6では、加熱制御部242Aは、加熱前制御を実行する。この加熱前制御が実行されると、減圧部132によって加熱槽11内が減圧される。これにより、加熱槽11内に存在した気体成分が加熱槽11外へと排気される。次に、ステップb7では、加熱制御部242Aは、第1加熱処理制御を開始する。この第1加熱処理制御が開始されると、不活性ガス供給部131によって加熱槽11に不活性ガスが供給される。なお、加熱制御部242Aにより第1加熱処理制御が開始されると、計時部23は計時を開始する。加熱槽11に不活性ガスが供給されると、ステップb8において、ファン制御部248により制御された第1ファン19の動作が開始される。このような状態で、加熱槽11にて試料の不活性ガス雰囲気下での加熱処理が実施される。

0083

次に、ステップb9では、制御部24は、計時部23によって計時された不活性ガス雰囲気下での加熱処理時間が、記憶部22に記憶されている第1設定加熱時間を経過したか否かを判断する。第1設定加熱時間を経過したと判断した場合には計時部23の計時をリセットした上でステップb10に進み、第1設定加熱時間を経過していないと判断した場合にはステップb9を繰り返す。ステップb10では、制御部24は、計時部23によって計時された不活性ガス雰囲気下での加熱処理時間が、記憶部22に記憶されている第2設定加熱時間を経過したか否かを判断する。第2設定加熱時間を経過したと判断した場合には計時部23の計時をリセットした上でステップb11に進み、第2設定加熱時間を経過していないと判断した場合にはステップb10を繰り返す。なお、ステップb9とステップb10は、合わせて1つのステップとしてもよい。この場合には、制御部24は、第1設定加熱時間と第2設定加熱時間とを加算した合計時間を用いて、計時部23によって計時された不活性ガス雰囲気下での加熱処理時間が当該合計時間を経過したか否かを判断する。ステップb11では、加熱制御部242Aは、第1加熱処理制御を終了する。この第1加熱処理制御が終了されると、不活性ガス供給部131による加熱槽11への不活性ガスの供給が停止される。加熱槽11への不活性ガスの供給が停止されると、ステップb12において、ファン制御部248により制御された第1ファン19の動作が停止される。

0084

第2指示受付部241Bが受け付けた第2指示に基づく、乾燥装置1における乾燥処理では、上述のステップa13〜ステップa15の減圧雰囲気下での試料の加熱処理が実施されない。このため、ステップb12の処理が完了した後には、上述のステップa13〜ステップa15の処理が省略された状態で、上述のステップa16へと移行する。第2指示受付部241Bが受け付けた第2指示に基づく、乾燥装置1における乾燥処理では、ステップb12から上述のステップa16へと移行した後、上述のステップa17〜ステップa32の処理が実施される。以上のようにして、乾燥装置1は、加熱槽11にて試料に不活性ガス雰囲気下での加熱処理を施した後、搬送部18により試料を搬送方向Hに搬送して加熱槽11から冷却槽12へと移動させ、次いで冷却槽12にて試料に不活性ガス雰囲気下での冷却処理を施し、冷却後の試料を搬出する。

0085

図6は、乾燥装置1における乾燥処理動作の第3例を示す工程図である。図6に示す第3例の乾燥処理動作は、試料を減圧雰囲気下加熱させ、次いで不活性ガス雰囲気下冷却させる第3指示が、操作部21によって入力された場合の乾燥処理動作である。乾燥装置1は、開閉構造体14の第1扉体142Aが加熱槽11の第1開口部111を閉鎖し、第2扉体142Bが冷却槽12の第2開口部121を閉鎖し、搬入扉体15が加熱槽11の搬入開口部112を閉鎖し、搬出扉体16が冷却槽12の搬出開口部122を閉鎖した状態で、乾燥処理動作を開始する。また、加熱槽11は加熱部113によって加熱され、槽内温度が120℃〜200℃の範囲とされている。冷却槽12は冷却部123によって冷却され、槽内温度が1℃程度とされている。

0086

ステップc1では、第3指示受付部241Cが第3指示を受け付ける。第3指示が受け付けられると、ステップc2において加熱制御部242Aは、試料受入制御を実行する。この試料受入制御が実行されると、乾燥空気供給部133によって加熱槽11に乾燥空気が供給される。加熱槽11内の雰囲気が乾燥空気雰囲気にされると、ステップc3において、搬入扉体制御部244により制御された搬入扉体15が、加熱槽11の搬入開口部112を開放する。搬入開口部112が開放されると、ステップc4において、搬送制御部247により制御された搬送部18が、加熱槽11に試料を搬入する。搬送部18により試料が加熱槽11へ搬入されると、ステップc5において、搬入扉体制御部244により制御された搬入扉体15が、加熱槽11の搬入開口部112を閉鎖する。

0087

次に、ステップc6では、加熱制御部242Aは、加熱前制御を実行する。この加熱前制御が実行されると、減圧部132によって加熱槽11内が減圧される。これにより、加熱槽11内に存在した気体成分が加熱槽11外へと排気される。次に、ステップc7では、加熱制御部242Aは、第2加熱処理制御を開始する。すなわち、第3指示受付部241Cが受け付けた第3指示に基づく、乾燥装置1における乾燥処理では、上述のステップa7〜ステップa12の不活性ガス雰囲気下での試料の加熱処理が実施されない。第2加熱処理制御が開始されると、減圧部132による加熱槽11内の減圧処理が継続される。なお、加熱制御部242Aにより第2加熱処理制御が開始されると、計時部23は計時を開始する。このような状態で、加熱槽11にて試料の減圧雰囲気下での加熱処理が実施される。

0088

次に、ステップc8では、制御部24は、計時部23によって計時された減圧雰囲気下での加熱処理時間が、記憶部22に記憶されている第3設定加熱時間を経過したか否かを判断する。第3設定加熱時間を経過したと判断した場合にはステップc9に進み、第3設定加熱時間を経過していないと判断した場合にはステップc8を繰り返す。ステップc9では、加熱制御部242Aは、第2加熱処理制御を終了する。この第2加熱処理制御が終了されると、減圧部132による加熱槽11の減圧動作が停止される。

0089

第3指示受付部241Cが受け付けた第3指示に基づく、乾燥装置1における乾燥処理では、ステップc9の処理が完了した後には、上述のステップa16へと移行する。第3指示受付部241Cが受け付けた第3指示に基づく、乾燥装置1における乾燥処理では、ステップc9から上述のステップa16へと移行した後、上述のステップa17〜ステップa32の処理が実施される。以上のようにして、乾燥装置1は、加熱槽11にて試料に減圧雰囲気下での加熱処理を施した後、搬送部18により試料を搬送方向Hに搬送して加熱槽11から冷却槽12へと移動させ、次いで冷却槽12にて試料に不活性ガス雰囲気下での冷却処理を施し、冷却後の試料を搬出する。

0090

上述の如くに構成された乾燥装置1によれば、試料を加熱するための加熱槽11と、試料を冷却するための冷却槽12とが、開閉構造体14が介在された状態で、それぞれ個別に設けられている。このため、加熱槽11の温度は試料を加熱するための温度に保持し、冷却槽12の温度は試料を冷却するための温度に保持すればよく、従来のバッチ方式の乾燥装置のように、各槽において降温操作及び昇温操作を繰り返して実施する必要がない。従って、降温操作及び昇温操作のためのエネルギー消費が防止されるとともに乾燥時間の短縮化を図ることができ、高い乾燥効率を達成することができる。

0091

また、乾燥装置1は、搬入開口部112を介して装置外部から加熱槽11に試料が搬入され、搬出開口部122を介して冷却槽12から試料が装置外部に搬出されるように構成されている。すなわち、本実施形態に係る乾燥装置1は、3つの気密室を備えた従来の連続搬送方式の乾燥装置のように、試料の搬入または搬出が行われる2つの気密室以外の気密室に相当する処理槽を備えたものではない。従って、従来の連続搬送方式の乾燥装置と比較して、装置の小型化を図ることができる。

0092

また、調整制御部242によって制御された調整部13は、受付部241によって受け付けられた乾燥条件に関する指示に基づいて、加熱槽11及び冷却槽12の内部の雰囲気を調整する。このため、内部雰囲気の異なる加熱処理を1つの加熱槽11にて実施することができるとともに、内部雰囲気の異なる冷却処理を1つの冷却槽12にて実施することができる。従って、内部雰囲気の異なる加熱処理と冷却処理とを実施するために処理工程数同数の気密室を備えた従来の連続搬送方式の乾燥装置と比較して、装置の小型化を図ることができる。

0093

以上、本発明の実施形態に係る乾燥装置1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を採ることができる。

0094

(1)上記の実施形態においては、加熱槽11にて実施される加熱処理を、受付部241によって受け付けられた指示に応じて切り替えることが可能な乾燥装置1の構成について説明したが、本発明は、このような構成に限定されるものではない。本発明の乾燥装置1は、加熱槽11にて試料に不活性ガス雰囲気下加熱処理のみを施した後、冷却槽12にて試料に不活性ガス雰囲気下冷却処理を施すことが可能な構成(以下、「第1変形例」と称する)とすることができる。具体的には、第1変形例に係る乾燥装置1は、調整部13、受付部241及び調整制御部242の構成が異なること以外は、上記の実施形態と同様に構成される。

0095

第1変形例に係る乾燥装置1において、調整部13は、不活性ガス供給部131と、減圧部132と、乾燥空気供給部133とを含んで構成される。減圧部132は、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部を不活性ガス雰囲気とする前に、前記各々の内部を減圧雰囲気とするためのものである。この減圧部132によって、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部に存在した気体成分を排気することができ、不活性ガス雰囲気への置換効率を高めることができる。なお、第1変形例に係る乾燥装置1において、調整部13は、減圧部132を含まない構成としてもよい。

0096

第1変形例に係る乾燥装置1において、受付部241は、試料を不活性ガス雰囲気下加熱させ、次いで不活性ガス雰囲気下冷却させる指示を受け付ける。すなわち、第1変形例に係る乾燥装置1において、受付部241は、上記の実施形態における第2指示受付部241Bのみを含み、第1指示受付部241A及び第3指示受付部241Cを含まない。そして、第1変形例に係る乾燥装置1において、調整制御部242は、受付部241によって受け付けられた指示に基づいて、加熱槽11にて試料を不活性ガス雰囲気下加熱するべく不活性ガス供給部131に加熱槽11を不活性ガス雰囲気に調整させる加熱処理制御と、不活性ガス供給部131に冷却槽12を不活性ガス雰囲気に調整させる冷却制御と、不活性ガス供給部131に筐体141を不活性ガス雰囲気に調整させる筐体制御と、を実行可能に構成される。なお、第1変形例に係る乾燥装置1における乾燥処理動作は、上記の実施形態における図5に示す乾燥処理動作の第2例と同様である。

0097

第1変形例に係る乾燥装置1では、開閉弁制御部246により制御された連通開閉弁171によって連通管17の連通路が開放され、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部雰囲気が不活性ガス雰囲気とされ、且つ前記各々の内部の圧力差が小さくされた状態で、開閉構造体制御部243により制御された第1扉体142A及び第2扉体142Bによる第1開口部111及び第2開口部121に対する開閉動作が行われる。以上のようにして、第1変形例に係る乾燥装置1は、加熱槽11にて試料に不活性ガス雰囲気下での加熱処理を施した後、搬送部18により試料を搬送方向Hに搬送して加熱槽11から冷却槽12へと移動させ、次いで冷却槽12にて試料に不活性ガス雰囲気下での冷却処理を施し、冷却後の試料を搬出することができる。

0098

(2)また、本発明の乾燥装置1は、加熱槽11にて試料に減圧雰囲気下加熱処理のみを施した後、冷却槽12にて試料に不活性ガス雰囲気下冷却処理を施すことが可能な構成(以下、「第2変形例」と称する)とすることができる。具体的には、第2変形例に係る乾燥装置1は、調整部13、受付部241及び調整制御部242の構成が異なること以外は、上記の実施形態と同様に構成される。

0099

第2変形例に係る乾燥装置1において、調整部13は、不活性ガス供給部131と、減圧部132と、乾燥空気供給部133とを含んで構成される。第2変形例に係る乾燥装置1において、受付部241は、試料を減圧雰囲気下加熱させ、次いで不活性ガス雰囲気下冷却させる指示を受け付ける。すなわち、第2変形例に係る乾燥装置1において、受付部241は、上記の実施形態における第3指示受付部241Cのみを含み、第1指示受付部241A及び第2指示受付部241Bを含まない。そして、第2変形例に係る乾燥装置1において、調整制御部242は、受付部241によって受け付けられた指示に基づいて、加熱槽11にて試料を減圧雰囲気下加熱するべく減圧部132に加熱槽11を減圧雰囲気に調整させる加熱処理制御と、加熱槽11での試料の加熱後に不活性ガス供給部131に加熱槽11を不活性ガス雰囲気に調整させる加熱後制御と、冷却槽12での試料の冷却前に減圧部132に冷却槽12を減圧雰囲気に調整させる冷却前制御と、冷却槽12にて試料を不活性ガス雰囲気下冷却するべく不活性ガス供給部131に冷却槽12を不活性ガス雰囲気に調整させる冷却処理制御と、前記冷却前制御に連動して減圧部132に筐体141を減圧雰囲気に調整させる第1筐体制御と、不活性ガス供給部131に筐体141を不活性ガス雰囲気に調整させる第2筐体制御と、を実行可能に構成される。なお、第2変形例に係る乾燥装置1における乾燥処理動作は、上記の実施形態における図6に示す乾燥処理動作の第3例と同様である。

0100

第2変形例に係る乾燥装置1では、開閉弁制御部246により制御された連通開閉弁171によって連通管17の連通路が開放され、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部雰囲気が不活性ガス雰囲気とされ、且つ前記各々の内部の圧力差が小さくされた状態で、開閉構造体制御部243により制御された第1扉体142A及び第2扉体142Bによる第1開口部111及び第2開口部121に対する開閉動作が行われる。以上のようにして、第2変形例に係る乾燥装置1は、加熱槽11にて試料に減圧雰囲気下での加熱処理を施した後、搬送部18により試料を搬送方向Hに搬送して加熱槽11から冷却槽12へと移動させ、次いで冷却槽12にて試料に不活性ガス雰囲気下での冷却処理を施し、冷却後の試料を搬出することができる。

0101

(3)また、本発明の乾燥装置1は、加熱槽11にて試料に減圧雰囲気下加熱処理のみを施した後、冷却槽12にて試料に減圧雰囲気下冷却処理を施すことが可能な構成(以下、「第3変形例」と称する)とすることができる。具体的には、第3変形例に係る乾燥装置1は、調整部13、受付部241及び調整制御部242の構成が異なること以外は、上記の実施形態と同様に構成される。

0102

第3変形例に係る乾燥装置1において、調整部13は、減圧部132と、乾燥空気供給部133とを含んで構成される。なお、第3変形例に係る乾燥装置1において、調整部13は、不活性ガス供給部131を含む構成としてもよい。この場合、不活性ガス供給部131は、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部を減圧雰囲気とする前に、前記各々の内部を不活性ガス雰囲気とするためのものとなる。第3変形例に係る乾燥装置1において、受付部241は、試料を減圧雰囲気下加熱させ、次いで減圧雰囲気下冷却させる指示を受け付ける。そして、第3変形例に係る乾燥装置1において、調整制御部242は、受付部241によって受け付けられた指示に基づいて、加熱槽11にて試料を減圧雰囲気下加熱するべく減圧部132に加熱槽11を減圧雰囲気に調整させる加熱処理制御と、冷却槽12にて試料を減圧雰囲気下冷却するべく減圧部132に冷却槽12を減圧雰囲気に調整させる冷却処理制御と、減圧部132に筐体141を減圧雰囲気に調整させる筐体制御と、を実行可能に構成される。

0103

第3変形例に係る乾燥装置1では、開閉弁制御部246により制御された連通開閉弁171によって連通管17の連通路が開放され、加熱槽11、冷却槽12及び筐体141の各々の内部雰囲気が減圧雰囲気とされ、且つ前記各々の内部の圧力差が小さくされた状態で、開閉構造体制御部243により制御された第1扉体142A及び第2扉体142Bによる第1開口部111及び第2開口部121に対する開閉動作が行われる。以上のようにして、第3変形例に係る乾燥装置1は、加熱槽11にて試料に減圧雰囲気下での加熱処理を施した後、搬送部18により試料を搬送方向Hに搬送して加熱槽11から冷却槽12へと移動させ、次いで冷却槽12にて試料に減圧雰囲気下での冷却処理を施し、冷却後の試料を搬出することができる。

0104

(4)また、本発明の乾燥装置1は、受付部241が第1指示受付部241Aのみを有し、第1指示に基づく処理のみを行う装置としてもよい。

0105

1乾燥装置
11加熱槽
111 第1開口部
112搬入開口部
12冷却槽
121 第2開口部
122搬出開口部
13 調整部
131不活性ガス供給部
132減圧部
133乾燥空気供給部
14開閉構造体
141筐体
142中間扉体
142A 第1扉体
142B 第2扉体
17連通管
171連通開閉弁
18 搬送部
19 第1ファン
20 第2ファン
24 制御部
241 受付部
241A 第1指示受付部
241B 第2指示受付部
241C 第3指示受付部
242調整制御部
246開閉弁制御部

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