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技術 油圧制御装置

出願人 株式会社SUBARU
発明者 双木勝之
出願日 2016年3月24日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-060332
公開日 2017年9月28日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-172491
状態 特許登録済
技術分野 回転型液体ポンプの応用細部 伝動装置(歯車、巻掛け、摩擦)の制御
主要キーワード メイン開口 吸入側開口 サブ開口 バイパス接続 サブ通路 内接ギヤポンプ 連続接触 リターン油路
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月28日)のものです。
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図面 (5)

課題

可変容量ポンプ吐出モードを全吐出と半吐出とに切換えるに際し、切換時の油路内閉塞状態を回避して油圧オーバシュートの発生を防止する。

解決手段

ポンプ1のメイン吐出ポート1eを、メイン油路5を介してコントロールバルブ6に連通し、サブ吐出ポート1fをサブ油路7を介してデューティソレノイド弁8に連通する。又両油路5,7間をバイパス油路10で連通し、バイパス油路10に、サブ油路7側からメイン油路5への流れを許容する逆止弁11を介装する。デューティソレノイド弁8が開弁するとサブ吐出圧P2が減少し、逆止弁11が閉弁して半吐出モードとなる。又デューティソレノイド弁8が閉弁するとサブ吐出圧P2が上昇し逆止弁11を開弁させてメイン油路5側へ流れる全吐出モードとなる。吐出モードが切り替わる際にサブ油路7に閉塞状態が形成されないため油圧オーバシュートの発生を防止することができる。

概要

背景

従来、エンジン等の駆動系を動力として駆動される、平衡型ベーンポンプ連続接触内接ギヤポンプ等を代表とする流体ポンプは、駆動系の回転数連動して回転数が変動するため、流体ポンプからの吐出流量は、駆動系が高回転のときに増加し、低回転のときに減少する。

例えば、流体ポンプから吐出される作動油油圧を元圧として無段変速機全体の要求流量を賄おうとした場合、低回転では無段変速機の要求流量に対して流体ポンプからの吐出流量が不足気味になってしまう。

そのため、例えば、特許文献1(特開2005−114103号公報)には、流体ポンプとして可変容量ポンプを採用し、この可変容量ポンプの吐出ポートを、メイン吐出ポートサブ吐出ポートとに分割し、又、サブ吐出ポートの吐出先に切換弁を設けた技術が開示されている。

この文献に開示されている技術では、エンジン回転数設定回転数よりも高い場合は、サブ吐出ポートから吐出される流体を切換弁を介して循環させておくことで、無段変速機に対してはメイン吐出ポートからの吐出流量のみを供給する半吐出モードとし、又、エンジン回転数が設定回転数よりも低い場合は、切換弁を切換え動作させて、両吐出ポートの双方からの吐出流量を合流させて無段変速機に供給する全吐出モードとしている。

概要

可変容量ポンプの吐出モードを全吐出と半吐出とに切換えるに際し、切換時の油路内閉塞状態を回避して油圧オーバシュートの発生を防止する。ポンプ1のメイン吐出ポート1eを、メイン油路5を介してコントロールバルブ6に連通し、サブ吐出ポート1fをサブ油路7を介してデューティソレノイド弁8に連通する。又両油路5,7間をバイパス油路10で連通し、バイパス油路10に、サブ油路7側からメイン油路5への流れを許容する逆止弁11を介装する。デューティソレノイド弁8が開弁するとサブ吐出圧P2が減少し、逆止弁11が閉弁して半吐出モードとなる。又デューティソレノイド弁8が閉弁するとサブ吐出圧P2が上昇し逆止弁11を開弁させてメイン油路5側へ流れる全吐出モードとなる。吐出モードが切り替わる際にサブ油路7に閉塞状態が形成されないため油圧オーバシュートの発生を防止することができる。

目的

本発明は、上記事情に鑑み、1つの可変容量ポンプから吐出される流体の吐出モードを半吐出モードと全吐出モードとに切換えるに際し、切換時の閉塞状態を回避し、油圧オーバシュートの発生を防止して、エンジン回転数の変動を防止すると共に、油回路内の耐久性の低下、振動、及び騒音の発生をも防止することのできる油圧制御装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ポンプケーシング吸入側開口部と吐出メイン開口部と吐出側サブ開口部とが形成され、駆動系の動作に従い前記吸入側開口部から吸入された流体を前記吐出側メイン開口部と前記吐出側サブ開口部とから吐出させる可変容量ポンプと、前記吐出側メイン開口部にメイン油路を介して連通し、前記駆動系にて駆動される制御機構と、前記吐出側サブ開口部にサブ油路を介して連通する流量制御弁と、前記流量制御弁の開度を前記駆動系の運転状態を検出するパラメータに基づいて制御する制御ユニットと、前記メイン油路と前記サブ油路とを連通するバイパス油路と、前記バイパス油路に介装されて前記サブ油路を流れる流体圧と前記メイン通路を流れる流体圧との差圧が所定以上の場合に開弁して該サブ油路の流体を前記メイン油路を流れる流体に合流させる開閉弁とを備え、前記制御ユニットは前記パラメータに基づき、前記メイン通路からのみ前記制御機構に流体を供給する半吐出モードと判定した場合は前記流量制御弁を開弁させ、又前記メイン通路と前記サブ油路との双方から前記制御機構に流体を供給する全吐出モードと判定した場合は前記流量制御弁を閉弁させることを特徴とする油圧制御装置

請求項2

前記開閉弁はチェックボールと該チェックボールを前記メイン油路側から前記サブ油路方向へ付勢するリターンスプリングとを有する逆止弁であり、前記サブ油路を流れる流体圧と前記メイン通路を流れる流体圧との差圧が前記リターンスプリングのばね圧以上の場合に開弁することを特徴とする請求項1記載の油圧制御装置。

請求項3

前記制御ユニットは、吐出モードが前記全吐出モードから前記半吐出モードに切り替わったと判定した場合、前記流量制御弁を予め設定した速度で開弁させ、又吐出モードが前記半吐出モードから前記全吐出モードに切り替わったと判定した場合、前記流量制御弁を予め設定した速度で閉弁させることを特徴とする請求項1或いは2記載の油圧制御装置。

請求項4

前記流量制御弁はデューティソレノイド弁であり、弁開度デューティ比により連続的に可変されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の油圧制御装置。

技術分野

0001

本発明は、可変容量ポンプ吐出モードを半吐出モードと全吐出モードとに切換え可能な油圧制御装置に関する。

背景技術

0002

従来、エンジン等の駆動系を動力として駆動される、平衡型ベーンポンプ連続接触内接ギヤポンプ等を代表とする流体ポンプは、駆動系の回転数連動して回転数が変動するため、流体ポンプからの吐出流量は、駆動系が高回転のときに増加し、低回転のときに減少する。

0003

例えば、流体ポンプから吐出される作動油油圧を元圧として無段変速機全体の要求流量を賄おうとした場合、低回転では無段変速機の要求流量に対して流体ポンプからの吐出流量が不足気味になってしまう。

0004

そのため、例えば、特許文献1(特開2005−114103号公報)には、流体ポンプとして可変容量ポンプを採用し、この可変容量ポンプの吐出ポートを、メイン吐出ポートサブ吐出ポートとに分割し、又、サブ吐出ポートの吐出先に切換弁を設けた技術が開示されている。

0005

この文献に開示されている技術では、エンジン回転数設定回転数よりも高い場合は、サブ吐出ポートから吐出される流体を切換弁を介して循環させておくことで、無段変速機に対してはメイン吐出ポートからの吐出流量のみを供給する半吐出モードとし、又、エンジン回転数が設定回転数よりも低い場合は、切換弁を切換え動作させて、両吐出ポートの双方からの吐出流量を合流させて無段変速機に供給する全吐出モードとしている。

先行技術

0006

特開2005−114103号公報

発明が解決しようとする課題

0007

上述した文献に開示されている技術では、半吐出モードと全吐出モードとを切換弁のスプール弁体スライドさせることで切換えている。このスプール弁体による切換え動作では、切換時に油回路が瞬間的に閉塞状態となるため、図4(c)に示すように、サブ吐出ポートから吐出された流体の吐出圧がスプール弁体に衝突して油圧オーバシュートPOが発生する。

0008

油圧オーバシュートPOによる瞬間的な吐出圧の上昇は脈動となって可変容量ポンプ側へ戻るため、油回路内の圧力上昇による耐久性の低下、振動、及び騒音を招いてしまう。更に、この脈動によりポンプトルクが瞬間的に上昇し、エンジン回転数の変動を招いてしまう不具合がある。

0009

この対策として、スプール弁体を速やかにスライドさせることで、閉塞状態の時間を短くすることが考えられるが、スプール弁体を素早く動かすには構造的限界がある。又、スプール弁体を緩やかにスライドさせることで、油圧オーバシュートPOを低減させることも考えられるが、スプール弁体を緩やかにスライドさせれば、それだけ、閉塞時間が長くなるため油圧オーバシュートPOが発生し易く、逆効果となってしまう。

0010

本発明は、上記事情に鑑み、1つの可変容量ポンプから吐出される流体の吐出モードを半吐出モードと全吐出モードとに切換えるに際し、切換時の閉塞状態を回避し、油圧オーバシュートの発生を防止して、エンジン回転数の変動を防止すると共に、油回路内の耐久性の低下、振動、及び騒音の発生をも防止することのできる油圧制御装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明による油圧制御装置は、ポンプケーシング吸入側開口部と吐出側メイン開口部と吐出側サブ開口部とが形成され、駆動系の動作に従い前記吸入側開口部から吸入された流体を前記吐出側メイン開口部と前記吐出側サブ開口部とから吐出させる可変容量ポンプと、前記吐出側メイン開口部にメイン油路を介して連通し、前記駆動系にて駆動される制御機構と、前記吐出側サブ開口部にサブ油路を介して連通する流量制御弁と、前記流量制御弁の開度を前記駆動系の運転状態を検出するパラメータに基づいて制御する制御ユニットと、前記メイン油路と前記サブ油路とを連通するバイパス油路と、前記バイパス油路に介装されて前記サブ油路を流れる流体圧と前記メイン通路を流れる流体圧との差圧が所定以上の場合に開弁して該サブ油路の流体を前記メイン油路を流れる流体に合流させる開閉弁とを備え、前記制御ユニットは前記パラメータに基づき、前記メイン通路からのみ前記制御機構に流体を供給する半吐出モードと判定した場合は前記流量制御弁を開弁させ、又前記メイン通路と前記サブ油路との双方から前記制御機構に流体を供給する全吐出モードと判定した場合は前記流量制御弁を閉弁させる。

発明の効果

0012

本発明によれば、制御ユニットが吐出モードを半吐出モードと判定して流量制御弁を開弁させると、サブ油路を流れる流体圧が低下して、メイン油路を流れる流体圧との差圧が所定以下になると開閉弁が閉弁し、制御機構へはメイン通路を流れる流体のみが供給される。一方、制御ユニットが吐出モードを全吐出モードと判定して流量制御弁を閉弁させると、サブ油路を流れる流体圧が上昇し、メイン油路を流れる流体圧との差圧が所定以上になると開閉弁が開弁し、制御機構へはメイン通路とサブ通路とを流れる流体との双方が供給される。その際、サブ油路に閉塞状態が形成されず、油圧オーバシュートの発生を防止することができる。その結果、エンジン回転数の変動が防止されるばかりでなく、油回路内の耐久性の低下、振動、及び騒音の発生をも有効に防止することができる。

図面の簡単な説明

0013

可変容量ポンプシステム概略構成
制御ユニットの機能ブロック
吐出モード設定ルーチンを示すフローチャート
(a)は吐出モード切換用デューティソレノイドの切換動作を示すタイムチャート、(b)は可変容量ポンプのメイン吐出ポートとサブ吐出ポートとから吐出されるオイルの吐出圧の変化を示すタイムチャート、(c)は従来の可変容量ポンプのメイン吐出ポートとサブ吐出ポートとから吐出される流体の吐出圧の変化を示すタイムチャート

実施例

0014

以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。尚、本実施形態では、可変容量ポンプシステムを、無段変速機等の自動変速機に設けられている油圧制御系に組み込んだ態様を例示して説明する。

0015

図1に示すように、自動変速機内に可変容量ポンプ1が設けられている。この可変容量ポンプ1は駆動系の一例であるエンジンを動力源として駆動するベーンポンプ、ギヤポンプトロコイドポンプ等の機械式オイルポンプであり、エンジン回転数が低回転であっても必要流量を吐出することのできる定格容量を有している。尚、駆動系としてはエンジン以外に変速装置も含まれる。

0016

この可変容量ポンプ1に設けられているポンプケーシング1aの吸入側に吸入側開口部1bが形成されている。又、この可変容量ポンプ1の吐出側に吐出側メイン開口部(以下、「メイン開口部」と略称)1cと吐出側サブ開口部(以下、「サブ開口部」と略称)1dとが区画形成されており、サブ開口部1dはメイン開口部1cよりも大きな吐出流量が確保できる形状に形成されている。

0017

更に、この吸入側開口部1bに連通する吸入ポート(図示せず)がオイルパン2の底部に配設されているオイルストレーナ3に吸入油路4を介して連通されている。又、メイン開口部1cとサブ開口部1dとにメイン吐出ポート1eとサブ吐出ポート1fとが連通されている。

0018

メイン吐出ポート1eにメイン油路5を介して制御機構としてのコントロールバルブ6に連通されている。このコントロールバルブ6は、供給される流体としてのオイルの吐出流量を元圧として、自動変速機の変速制御を行うためのライン圧パイロット圧等を生成するものである。

0019

又、サブ吐出ポート1fがサブ油路7を介して、流量制御弁としての吐出モード切換用デューティソレノイド弁(D−SOL)8の流入ポート8aに連通されている。更に、このD−SOL8の吐出ポート8bがリターン油路9を介してオイルパン2に連通されている。

0020

D−SOL8は後述する制御ユニット16からの駆動信号によって、弁開度デューティ比0〜100[%]の間で連続的に可変可能であり、本実施形態では、0[%]で全開、100[%]で全閉に設定されており、全開で吐出モードが半吐出モードとなり、全閉で全吐出モードとなる。

0021

又、サブ油路7とメイン油路5との間がバイパス油路10を介してバイパス接続されており、このバイパス油路10に開閉弁としての逆止弁11が介装されている。この逆止弁11は、メイン油路5からサブ油路7側への流れを遮断し、サブ油路7からメイン油路5側への流れを許容するものであり、チェックボール11aと、このチェックボール11aを閉弁方向、すなわち、メイン油路5側からサブ油路7方向へ付勢するリターンスプリング11bとを有している。

0022

尚、サブ開口部1dから吐出されるオイルの流体圧であるサブ吐出圧P2は、メイン開口部1cから吐出されるオイルの流体圧であるサブ吐出圧P2にリターンスプリング11bのばね圧を加算した値よりも高い圧に設定されている(P1+ばね圧<P2)。そのため、サブ吐出圧P2とメイン吐出圧P1との差圧がリターンスプリング11bのばね圧以上となった場合、チェックボール11aは開弁する。

0023

従って、D−SOL8が全開に設定されると、サブ吐出ポート1fから吐出されるオイルは全てリターン油路9を通りオイルパン2に戻されるため、コントロールバルブ6へはメイン吐出ポート1eから吐出されるオイルのみが供給される半吐出モードとなる。一方D−SOL8が全閉にされると、リターン油路9が遮断され、サブ吐出ポート1fから吐出されるオイルはバイパス油路10から10逆止弁11を経てメイン油路5に合流し、コントロールバルブ6へは両吐出ポート1e,1dの双方から吐出されるオイルが供給される全吐出モードとなる。

0024

可変容量ポンプ1の吐出モードは制御ユニット16において設定される。この制御ユニット16はマイクロコンピュータ主体に構成されており、CPUに記憶されている制御プログラムに従って、吐出モード、及びD−SOL8に対するデューティ比が設定される。図2に示すように、この制御ユニット16には吐出モード及びデューティ比を設定する機能として、吐出モード設定演算部17、デューティ比演算制御部18を備えている。

0025

吐出モード設定演算部17はエンジン回転数Ne、自動変速機内の油温Ta、車速Vs等の運転状態を検出するパラメータに基づき、吐出モードを半吐出モードと全吐出モードとの何れかに設定する。又、デューティ比演算制御部18は吐出モード設定演算部17で設定した吐出モードに従い、D−SOL8を駆動するデューティ比を演算し、対応する駆動信号をD−SOL8に出力する。

0026

吐出モード設定演算部17で実施する吐出モードの設定は、例えば、図3に示す吐出モード設定ルーチンに従って処理される。このルーチンでは、先ず、ステップS1でエンジン回転数Neと吐出モード判定閾値Neoとを比較する。この吐出モード判定閾値Neoはメイン吐出ポート1eから吐出されるオイルの吐出流量のみでは、自動変速機が要求する油圧を確保することができなくなる回転数であり、各種フリクション等の損失を考慮して予め設定されている。

0027

そして、Ne>Neoの場合、メイン吐出ポート1eのみから吐出されるオイルの吐出流量で油圧を確保することができると判定し、ステップS4へジャンプする。又、Ne≦Neoの場合、ステップS2へ進み、このステップS2,S3で、エンジン回転数Neが吐出モード判定閾値Neo以下であっても、全吐出モードを実行させる必要のない吐出モードを判定する。すなわち、ステップS2では油温Taが高温判定閾値Tao以上か否かを調べ、又、ステップS3ではアイドル運転か否か、換言すれば軽負荷運転か否かを判定する。アイドル運転か否かは、例えばエンジン回転数Neと車速Vsとに基づきエンジン回転数Neがアイドル回転数以下で、且つ車速Vsが停止判定車速以下の場合、アイドル(軽負荷運転)と判定する。

0028

そして、Ta<Tao、且つアイドル運転と判定した場合、自動変速機の負荷は小さいと判定し、ステップS4へ進む、一方、Ta≧Taoの場合は自動変速機内が高温でありオイル冷却する必要があるため、ステップS5へ分岐する。又、アイドルではなく負荷運転と判定した場合、ステップS5へ分岐する。

0029

そして、ステップS1或いはステップS3からステップS4へ進むと、吐出モードを半吐出モードに設定してルーチンを抜ける。又、ステップS2或いはステップS3からステップS5へ分岐すると、吐出モードを全吐出モードに設定してルーチンを抜ける。尚、この吐出モード設定ルーチンは一例に過ぎず、適用する自動変速機の特性等に応じて吐出モード判定条件、及び閾値を適宜設定する。又、吐出モードが全吐出モードと半吐出モードと何れかに切替わる際には、制御ハンチングを防止するために一定の不感帯が設けられている。

0030

デューティ比演算制御部18では、吐出モード設定演算部17で設定した吐出モート読込み、読込んだ吐出モードに従ってD−SOL8を駆動させるデューティ比を演算し、その駆動信号をD−SOL8へ出力する。すなわち、このデューティ比演算制御部18では、吐出モードの切り替わりを検出し、図4(a)の経過時間t1に示すように、全吐出モードから半吐出モードへの切り替わりを検出した場合は、D−SOL8に対して、全閉状態(デューティ比=100[%])から全開状態(デューティ比=0[%])の方向へ予め設定した傾き(速度)で減少させるデューティ比を設定し、その駆動信号をD−SOL8へ出力する。

0031

ところで、D−SOL8がデューティ比演算制御部18からの駆動信号で全閉状態(デューティ比=100[%])を維持している場合、サブ油路7とオイルパン2に連通するリターン油路9とがD−SOL8で遮断される。そのため、可変容量ポンプ1のサブ吐出ポート1fから吐出されるオイルはバイパス油路10から逆止弁11を通り、メイン油路5に合流される。

0032

図4(b)に示すように、可変容量ポンプ1のサブ開口部1dからサブ吐出ポート1fを経て吐出されるオイルのサブ吐出圧P2は、メイン開口部1cからメイン吐出ポート1eを経て吐出されるメイン吐出圧P1に比し、このメイン吐出圧P1に少なくとも逆止弁11に設けられているリターンスプリング11bのばね圧を加算した値よりも高く設定されている(P1+ばね圧<P2)。従って、サブ吐出ポート1fから吐出されたオイルは、メイン油路5で合流されてコントロールバルブ6へ供給される(全吐出モード)。

0033

そして、全吐出モードから半吐出モードへの切り替わりが検出されると(経過時間t1)、デューティ比演算制御部18からD−SOL8にデューティ比が所定傾き(速度)で0[%]に達するまで減少する駆動信号が出力され、この駆動信号に従いD−SOL8は次第に開弁される。すると、サブ吐出ポート1fからサブ油路7へ吐出される流量の一部がD−SOL8からリターン油路9を経てオイルパン2に戻される。

0034

すると、図4(b)に示すように、サブ油路7を経てバイパス油路10からメイン油路5側へ流入するサブ吐出圧P2が次第に低下し、逆止弁11のチェックボール11aがリターンスプリング11bの付勢力で次第に閉弁する。チェックボール11aの閉弁動作はD−SOL8を駆動させるデューティ比、すなわち、開弁度で調整することができる。そのため、D−SOL8を緩やかに開弁させることで、吐出モードが切り替わる際の流量特性を任意に設定することができる。

0035

そして、このチェックボール11aが閉弁されると、コントロールバルブ6へ供給される吐出圧は、メイン開口部1cからメイン吐出ポート1eを経て吐出されるオイルのみのメイン吐出圧P1となる(半吐出モード)。

0036

一方、逆止弁11が閉弁されると、サブ吐出ポート1fから吐出されるオイルの全流量がD−SOL8を経てオイルパン2に還元されるため、図4(b)に示すように、サブ吐出圧P2は逆止弁11の開度に比例して減少され、全開(デューティ比=0[%])に達する過程最低圧となる。

0037

一方、図4(a)の経過時間t2に示すように、デューティ比演算制御部18が半吐出モードから全吐出モードへの切り替わりを検出した場合、D−SOL8に対して、全開状態(デューティ比=0[%])から全閉状態(デューティ比=100[%])に達するまで、予め設定した傾き(速度)で増加させるデューティ比を設定し、その駆動信号をD−SOL8へ出力する。

0038

すると、D−SOL8は次第に閉弁し、逆止弁11が開弁を開始するまで、サブ油路7を流れるオイルのサブ吐出圧P2は、D−SOL8の閉弁度に比例して増加する。そして、サブ吐出圧P2の上昇過程で、このサブ吐出圧P2が、メイン吐出圧P1に逆止弁11のリターンスプリング11bのばね圧を加算した値を超えると、逆止弁11のチェックボール11aがリターンスプリング11bの付勢力に抗して後退し、次第に開弁される。

0039

チェックボール11aの開弁動作はD−SOL8を駆動させるデューティ比、すなわち、閉弁度で調整することができる。そのため、D−SOL8を緩やかに閉弁させることで、逆止弁11が開弁する際の流量特性を任意に設定することができる。

0040

そして、逆止弁11が開弁すると、図1破線矢印で示すように、サブ油路7を流れるオイルの一部がバイパス油路10からメイン油路5に合流し、メイン油路5からコントロールバルブ6に供給される吐出圧は、合流された吐出流量の増加に伴い上昇する。その後、D−SOL8が全閉状態(デューティ比=100[%])になると、リターン油路9が遮断され、サブ吐出ポート1fから吐出されるオイルの全流量がバイパス油路10、逆止弁11を経てメイン油路5に流入し、コントロールバルブ6に対して両吐出圧P1,P2が加算された吐出圧が供給される(全吐出モード)。

0041

このように、本実施形態では、可変容量ポンプ1のメイン吐出ポート1eに連通するメイン油路5とサブ吐出ポート1fに連通するサブ油路7とをバイパス油路10で連通し、このバイパス油路10に逆止弁11を介装し、一方、サブ油路7を流れる流量をD−SOL8で制御するようにしたので、吐出モードが全吐出モードから半吐出モードに切り替わった際には、D−SOL8を次第に開弁させて、サブ油路7を流れる流量を増加させることで、逆止弁11をリターンスプリング11bの付勢力で緩やかに閉弁させることができ、その際、メイン油路5に閉塞状態が形成されないため、油圧オーバシュートを有効に回避することができる。

0042

一方、吐出モードが半吐出モードから全吐出モードに切り替わった際には、D−SOL8を次第に閉弁させて、サブ油路7からバイパス油路10へ流れる流量を増加させることで、逆止弁11をリターンスプリング11bの付勢力に抗して緩やかに開弁させ、その際、サブ油路7に閉塞状態が形成されないため、この場合も同様に、油圧オーバシュートを有効に回避することができる。

0043

このように、吐出モードにおける油圧オーバシュートの発生を有効に回避させることができるため、脈動が発生し難く、エンジン回転数の変動を有効に防止することができるばかりでなく、油回路内の耐久性の低下、振動、及び騒音の発生をも有効に防止することができる。又、逆止弁11の開弁、及び閉弁速度は、D−SOL8を開閉動作させるデューティ比で容易に調整することができるため取扱性が良い。

0044

尚、本発明は、上述した実施形態に限るものではなく、例えば1つの可変容量ポンプに対して2つ以上のサブ吐出ポートが設けられている場合にも、この各サブ吐出ポートに連通するサブ油路をメイン油路にバイパス油路を介して接続すると共に逆止弁を介装し、又、各サブ油路からバイパス油路へ流れる流量をデューティソレノイドで制御することで、本発明を適用することができる。更に、流量制御弁はD−SOL8以外にリニアソレノイドであっても良い。

0045

1…可変容量ポンプ、
1a…ポンプケーシング、
1b…吸入側開口部、
1c…吐出側メイン開口部、
1d…吐出側サブ開口部、
1e…メイン吐出ポート、
1f…サブ吐出ポート、
5…メイン油路、
6…コントロールバルブ、
7…サブ油路、
8…デューティソレノイド弁、
10…バイパス油路、
11…逆止弁、
11a…チェックボール、
11b…リターンスプリング、
16…制御ユニット、
17…吐出モード設定演算部、
18…デューティ比演算制御部、
Ne…エンジン回転数、
Neo…吐出モード判定閾値、
P1…メイン吐出圧、
P2…サブ吐出圧、
Ta…油温、
Tao…高温判定閾値、
Vs…車速

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