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技術 発泡性樹脂組成物、発泡体、及び同軸ケーブル

出願人 リケンテクノス株式会社
発明者 堀内七海
出願日 2016年3月23日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-058129
公開日 2017年9月28日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-171755
状態 特許登録済
技術分野 絶縁導体(1) 多孔性物品の製造および廃物の回収・処理 有機絶縁材料 通信ケーブル
主要キーワード 押出形状 ピークトップ融点 ケーブル中心 溶融ムラ 温度側 ピストンスピード 傾斜的 発泡絶縁体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月28日)のものです。
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図面 (3)

課題

同軸ケーブル絶縁体として好適な発泡性樹脂組成物発泡体、及びこれを被覆材として用いた同軸ケーブルを提供する。

解決手段

(α)ポリオレフィン系樹脂100質量部と、(β)化学発泡剤0.1〜2.0質量部と、を含む発泡性樹脂組成物であって、上記(α)ポリオレフィン系樹脂は、下記(A)、(B)が特定のメルトマスフローレートMFR)を有し、かつ溶融張力MT)とMFRが夫々特定の関係式を満たす発泡性樹脂組成物。(A)プロピレン系重合体(PP)10〜50質量%;(B)PP30〜70質量%;及び(C)低密度ポリエチレン系重合体5〜40質量%;からなる発泡性樹脂組成物。(A)PP系重合体:MFR=1〜15g/10分、MT×MFR≧20g2/10分、(B)PP系重合体:MFR=1〜1〜15g/10、MT×MFR<20g2/10分。

概要

背景

同軸ケーブルは、一般的には、ケーブル中心に設けられた内部導体と、該内部導体の外周に被覆された絶縁体と、該絶縁体の外側に設けられた外部導体と、該外部導体の外側に最外層として設けられたシースを有する構造のケーブルである。近年、同軸ケーブルには、伝送速度、及び伝送精度などの伝送特性を向上させることが特に求められている。これらの伝送特性を向上させる手段の1つとして、絶縁体の比誘電率を低くする方法がある。空気の比誘電率は1.0であり、絶縁体に通常用いられる材料よりも低いことから、絶縁体を発泡させることは、絶縁体の比誘電率を低くする有力な手段の1つである。発泡はより高倍率とすることが有効である。しかし、高倍率で発泡させると発泡セルの形状が不均一になり、ケーブルの機械物性、や耐キンク性を低下させるという問題があった。

また、耐熱性に対する更なる要求もあり、特に耐ハンダ性に優れる同軸ケーブルが要望されている。

概要

同軸ケーブルの絶縁体として好適な発泡性樹脂組成物発泡体、及びこれを被覆材として用いた同軸ケーブルを提供する。(α)ポリオレフィン系樹脂100質量部と、(β)化学発泡剤0.1〜2.0質量部と、を含む発泡性樹脂組成物であって、上記(α)ポリオレフィン系樹脂は、下記(A)、(B)が特定のメルトマスフローレートMFR)を有し、かつ溶融張力MT)とMFRが夫々特定の関係式を満たす発泡性樹脂組成物。(A)プロピレン系重合体(PP)10〜50質量%;(B)PP30〜70質量%;及び(C)低密度ポリエチレン系重合体5〜40質量%;からなる発泡性樹脂組成物。(A)PP系重合体:MFR=1〜15g/10分、MT×MFR≧20g2/10分、(B)PP系重合体:MFR=1〜1〜15g/10、MT×MFR<20g2/10分。

目的

本発明の課題は、同軸ケーブルの絶縁体として好適な発泡性樹脂組成物、発泡体、及びこれを被覆材として用いた同軸ケーブルを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(α)ポリオレフィン系樹脂100質量部;及び(β)化学発泡剤0.1〜2.0質量部;を含む、発泡性樹脂組成物。上記(α)ポリオレフィン系樹脂は、(A)下記特性(イ)、及び(ロ)を満たすプロピレン系重合体10〜50質量%;(B)下記特性(イ)、及び(ハ)を満たすプロピレン系重合体30〜70質量%;及び(C)低密度ポリエチレン系重合体5〜40質量%;からなる。ここで上記成分(A)、(B)、及び(C)の合計は100質量%であり、上記成分(A)、及び(B)の合計は60〜95質量%である。(イ)メルトマスフローレートが1〜15g/10分である。(ロ)下記式(1)を満たす。式(1)MT×MFR ≧ 20g2/10分ここでMTは溶融張力、MFRはメルトマスフローレートである。(ハ)下記式(2)を満たす。式(2)MT×MFR < 20g2/10分ここでMTは溶融張力、MFRはメルトマスフローレートである。

請求項2

同軸ケーブル用である請求項1に記載の発泡性樹脂組成物。

請求項3

発泡倍率が30〜60%である請求項1又は2に記載の発泡性樹脂組成物の発泡体

請求項4

発泡セル平均径が20〜50μmである請求項1又は2に記載の発泡性樹脂組成物の発泡体。

請求項5

請求項3又は4に記載の発泡体を含む同軸ケーブル

技術分野

0001

本発明は、発泡性樹脂組成物発泡体、及び同軸ケーブルに関する。更に詳しくは高発泡セルが独立で微細かつ均一となる発泡性樹脂組成物、及びその発泡体に関する。また、伝送特性に優れ、耐キンク性、及び耐ハンダ性が良好である同軸ケーブルに関する。

背景技術

0002

同軸ケーブルは、一般的には、ケーブル中心に設けられた内部導体と、該内部導体の外周に被覆された絶縁体と、該絶縁体の外側に設けられた外部導体と、該外部導体の外側に最外層として設けられたシースを有する構造のケーブルである。近年、同軸ケーブルには、伝送速度、及び伝送精度などの伝送特性を向上させることが特に求められている。これらの伝送特性を向上させる手段の1つとして、絶縁体の比誘電率を低くする方法がある。空気の比誘電率は1.0であり、絶縁体に通常用いられる材料よりも低いことから、絶縁体を発泡させることは、絶縁体の比誘電率を低くする有力な手段の1つである。発泡はより高倍率とすることが有効である。しかし、高倍率で発泡させると発泡セルの形状が不均一になり、ケーブルの機械物性、や耐キンク性を低下させるという問題があった。

0003

また、耐熱性に対する更なる要求もあり、特に耐ハンダ性に優れる同軸ケーブルが要望されている。

先行技術

0004

特開2006−045268号公報
特開2011−090920号公報
特開2014−084341号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の課題は、同軸ケーブルの絶縁体として好適な発泡性樹脂組成物、発泡体、及びこれを被覆材として用いた同軸ケーブルを提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明者は、鋭意研究した結果、特定の樹脂組成物により上記課題を達成できることを見出した。

0007

すなわち、本発明は(α)ポリオレフィン系樹脂100質量部;及び(β)化学発泡剤0.1〜2.0質量部;
を含む、発泡性樹脂組成物である。
上記(α)ポリオレフィン系樹脂は、
(A)下記特性(イ)、及び(ロ)を満たすプロピレン系重合体10〜50質量%;
(B)下記特性(イ)、及び(ハ)を満たすプロピレン系重合体 30〜70質量%;及び
(C)低密度ポリエチレン系重合体5〜40質量%;からなる。
ここで上記成分(A)、(B)、及び(C)の合計は100質量%であり、
上記成分(A)、及び(B)の合計は60〜95質量%である。
(イ)メルトマスフローレートが1〜15g/10分である。
(ロ)下記式(1)を満たす。
式(1)MT×MFR ≧ 20g2/10分
ここでMTは溶融張力、MFRはメルトマスフローレートである。
(ハ)下記式(2)を満たす。
式(2) MT×MFR < 20g2/10分
ここでMTは溶融張力、MFRはメルトマスフローレートである。

0008

第2の発明は、同軸ケーブル用である第1の発明に記載の発泡性樹脂組成物である。

0009

第3の発明は、発泡倍率が30〜60%である第1の発明又は第2の発明に記載の発泡性樹脂組成物の発泡体である。

0010

第4の発明は、発泡セルの平均径が20〜50μmである第1の発明又は第2の発明に記載の発泡性樹脂組成物の発泡体である。

0011

第5の発明は、第3の発明又は第4の発明に記載の発泡体を含む同軸ケーブルである。

発明の効果

0012

本発明の発泡性樹脂組成物は、高倍率で発泡させても発泡セルが独立、微細かつ均一な発泡体を得ることができる。そのため同軸ケーブルの絶縁体として好適に用いることができる。また本発明の発泡性樹脂組成物を含む同軸ケーブルは伝送特性、耐キンク性、及び耐ハンダ性に優れる。

0013

本発明の発泡性樹脂組成物は、(α)ポリオレフィン系樹脂100質量部;及び(β)化学発泡剤0.1〜2.0質量部;を含む。上記(α)ポリオレフィン系樹脂は、(A)高溶融張力プロピレン系重合体、(B)プロピレン系重合体及び(C)低密度ポリエチレンからなる。

0014

(A)高溶融張力プロピレン系重合体:
上記成分(A)は、溶融張力の高いプロピレン系重合体であり、下記特性(イ)、及び(ロ)を満たす。なお上記成分(A)が溶融張力の高いプロピレン系重合体であるとは、下記特性(ロ)を満たすという意味である。
(イ)メルトフローレートが1〜15g/10分である。
(ロ)下記式(1)を満たす。
式(1)MT×MFR ≧ 20g2/10分
ここでMTは溶融張力、MFRはメルトマスフローレートである。

0015

上記成分(A)は、高倍率で発泡させても発泡セルを独立、微細かつ均一なものにする働きをする。また本発明の発泡性樹脂組成物の押出成形性、及び耐ハンダ性を向上させる働きをする。

0016

上記成分(A)の上記(イ)メルトマスフローレートは、JIS K7210−1999に準拠し、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定した値である。単位はg/10分である。上記成分(A)の上記(イ)メルトマスフローレートは、好ましくは2〜13g/10分である。

0017

上記式(1)中の溶融張力は、株式会社東洋精機製作所の「キャピログラフD1(商品名)」、及び長さ8mm、直径2mm、流入角なしの円筒形オリフィスを使用し、測定温度190℃、ピストンスピード20mm/分、引取速度4m/分、予熱時間5分、及び仕込みサンプル量8gの条件で測定した値である。またサンプルは3回に分けて入れ、都度、押棒を使用して押し込むことにより、噛み込んだエアを抜いた。単位はgである。

0018

上記式(1)中のMT×MFRの値は、高倍率で発泡させても発泡セルを独立、微細かつ均一なものにする観点から、好ましくは25g2/10分以上、より好ましくは27g2/10分以上であってよい。上記式(1)中のMT×MFRの値は、押出成形性の観点から、好ましくは60g2/10分以下、より好ましくは55g2/10分以下であってよい。

0019

上記成分(A)の融点は、耐ハンダ性の観点から、好ましくは150℃以上、より好ましくは160℃以上であってよい。融点の上限は、耐ハンダ性の観点からは特になく、高いほど好ましい。本明細書において、融点は、株式会社パーキンエルマージャパンのDiamondDSC示差走査熱量計を使用し、230℃で5分間保持し、10℃/分で−10℃まで冷却し、−10℃で5分間保持し、10℃/分で230℃まで昇温するプログラムで測定されるセカンド融解曲線(最後の昇温過程で測定される融解曲線)において、最も高い温度側ピークトップ融点である。

0020

上記成分(A)としては、上記特性(イ)、及び(ロ)を満たすこと以外は制限されず、任意のプロピレン系重合体を用いることができる。上記プロピレン系重合体としては、例えば、プロピレン単独重合体プロピレンと他の少量のα−オレフィン(例えば、エチレン、1−ブテン1−ヘキセン1−オクテン、及び4−メチル−1−ペンテン等)との共重合体ブロック共重合体、及びランダム共重合体を含む。);などをあげることができる。

0021

上記成分(A)の市販例としては、例えば、日本ポリプロピレン株式会社の「ニューフォーマーシリーズFTS3000(商品名)」、「FTS6000(商品名)」及び「ウェイマックスシリーズ(商品名)」などをあげることができる。

0022

上記成分(A)としては、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。上記成分(A)として混合物を用いる場合には、混合物として、上記特性(イ)、及び(ロ)を満たすようにすればよい。

0023

(B)プロピレン系重合体:
上記成分(B)は、下記特性(イ)、及び(ハ)を満たすプロピレン系重合体である。上記成分(B)は、耐ハンダ性、及び押出成形性を良好にする働きをする。
(イ)メルトマスフローレートが1〜15g/10分である。
(ハ)下記式(2)を満たす。
式(2)MT×MFR < 20g2/10分
ここでMTは溶融張力、MFRはメルトマスフローレートである。

0024

上記成分(B)の上記(イ)メルトマスフローレートは、JIS K7210−1999に準拠し、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定した値である。単位はg/10分である。上記成分(B)の上記(イ)メルトマスフローレートは、押出成形性の観点から、好ましくは0.5〜13g/10分である。

0025

上記式(2)中の溶融張力は、株式会社東洋精機製作所の「キャピログラフD1(商品名)」、及び長さ8mm、直径2mm、流入角なしの円筒形のオリフィスを使用し、測定温度190℃、ピストンスピード20mm/分、引取速度4m/分、予熱時間5分、及び仕込みサンプル量8gの条件で測定した値である。またサンプルは3回に分けて入れ、都度、押棒を使用して押し込むことにより、噛み込んだエアを抜いた。単位はgである。

0026

上記式(2)中のMT×MFRの値は、押出成形性の観点から、好ましくは5〜15g2/10分である。

0027

上記成分(B)の融点は、耐ハンダ性の観点から、好ましくは150℃以上、より好ましくは160℃以上であってよい。融点の上限は、耐ハンダ性の観点からは特になく、高いほど好ましい。融点の定義、及び測定方法は上述した。

0028

上記成分(B)としては、上記特性(イ)、及び(ハ)を満たすこと以外は制限されず、任意のプロピレン系重合体を用いることができる。上記プロピレン系重合体としては、例えば、プロピレン単独重合体;プロピレンと他の少量のα−オレフィン(例えば、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、及び4−メチル−1−ペンテン等)との共重合体(ブロック共重合体、及びランダム共重合体を含む。);などをあげることができる。

0029

上記成分(B)の市販例としては、例えば、日本ポリプロピレン株式会社の「MA3(商品名)」、株式会社プライムポリマーの「Y400GP(商品名)」、及びサンアロマー株式会社の「VS700A(商品名)」などをあげることができる。

0030

上記成分(B)としては、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。上記成分(B)として混合物を用いる場合には、混合物として、上記特性(イ)、及び(ハ)を満たすようにすればよい。

0031

(C)低密度ポリエチレン系重合体:
上記成分(C)は、密度(JIS K7112:1999に準拠し、水中置換法で測定。)が、通常945Kg/m3以下、好ましくは940Kg/m3以下、より好ましくは860〜930Kg/m3、更に好ましくは860〜925Kg/m3のポリエチレン系重合体である。上記成分(C)は、耐キンク性、押出成形性、及び成形品外観を良好するに働きをする。

0032

上記成分(C)としては、密度が上記範囲にあること以外は制限されない。上記成分(C)としては、例えば、高圧法低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタアクリル酸アルキル共重合体、及びエチレン・不飽和カルボン酸共重合体などをあげることができる。

0033

上記α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、及び4−メチル−1−ペンテンなどをあげることができる。

0034

上記(メタ)アクリル酸アルキルとしては、例えば、アクリル酸メチルアクリル酸エチルメタクリル酸メチル、及びメタクリル酸エチルなどをあげることができる。

0035

上記不飽和カルボン酸としては、アクリル酸メタクリル酸マレイン酸フマル酸、及びイタコン酸などをあげることができる。

0036

上記成分(C)としては、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。上記成分(C)として混合物を用いる場合には、混合物として、密度が上記範囲になるようにすればよい。

0037

上記成分(C)の密度は、耐キンク性の観点から、より好ましくは930Kg/m3以下、更に好ましくは925Kg/m3以下であってよい。

0038

上記成分(C)のJIS K7210:1999に準拠し、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定したメルトマスフローレートは、押出性の観点から、好ましくは0.1〜50g/10分、より好ましくは0.5〜10g/10分である。

0039

上記成分(C)の市販例としては、例えば、宇部丸善ポリエチレン株式会社の「UBEC450(商品名)」、住友化学株式会社の「C215(商品名)」、ダウケミカル社の「DOLEX2645G(商品名)」、及び株式会社NUCの「DFDJ−7540(商品名)」などをあげることができる。

0040

上記(α)ポリオレフィン系樹脂中の上記成分(A)の割合は、上記成分(A)、(B)、及び(C)の合計を100質量%として、発泡性(高倍率で発泡させても発泡セルが独立、微細かつ均一な発泡体を得ることができるようにする。)の観点から、通常10質量%以上、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。一方、押出成形性の観点から、通常50質量%以下、好ましくは45質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。

0041

上記(α)ポリオレフィン系樹脂中の上記成分(B)の割合は、上記成分(A)、(B)、及び(C)の合計を100質量%として、発泡性と押出性のバランスの観点から、通常30〜70質量%、好ましくは35〜65質量%、より好ましくは40〜60質量%である。

0042

上記(α)ポリオレフィン系樹脂中の上記成分(A)及び(B)の合計の割合は、上記成分(A)、(B)、及び(C)の合計を100質量%として、発泡性及び耐ハンダ性の観点から、通常60質量%以上、好ましくは65質量%以上、より好ましくは70質量%以上である。一方、耐キンク性の観点から、通常95質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下である。

0043

上記(α)ポリオレフィン系樹脂中の上記成分(C)の割合は、上記成分(A)、(B)、及び(C)の合計を100質量%として、耐キンク性の観点から5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。一方、耐ハンダ性の観点から40質量%以下、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。

0044

(β)化学発泡剤:
上記成分(β)は、化学発泡剤であり、常温液体又は固体であって、加熱により分解して気体を発生する物質である。上記成分(β)は、好ましくは、その分解温度が上記成分(A)や上記成分(B)の融点よりも高い温度である化学発泡剤である。

0045

上記成分(β)の分解温度は、好ましくは170〜220℃、より好ましくは190〜210℃である。

0046

上記成分(β)としては、例えば、ジエチルアゾカルボキシレートアゾジカルボンアミドアゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリルアゾジアミノベンゼンアゾジカルボン酸バリウム等のアゾ化合物;N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロテレフタルアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物;p−トルエンスルホニルセミカルバジド、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド)等のセミカルバジド化合物;などをあげることができる。これらの中でアゾ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミドがより好ましい。分解温度が上記範囲内にあって、分解時発熱量が少ないため、発泡成形時樹脂劣化を抑制することができる。

0047

上記成分(β)としては、これらの1種又は2種以上の混合物を用いることができる。

0048

上記成分(β)の配合量は、上記(α)ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して、発泡倍率を高くし、伝送特性の良好な同軸ケーブルを得る観点から、通常0.1質量部以上、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは0.7質量部以上である。一方、発泡セルを適度な大きさにし、押出成形性、及び耐キンク性を良好に保つ観点から、通常2質量部以下、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1.2質量部以下である。

0049

本発明の発泡性樹脂組成物には、本発明の目的に反しない限度において、所望により、上記成分(A)〜(C)、及び(β)以外の成分、例えば、上記成分(A)〜(C)以外の熱可塑性樹脂顔料無機フィラー有機フィラー樹脂フィラー滑剤酸化防止剤耐候性安定剤、熱安定剤離型剤帯電防止剤、及び界面活性剤などの添加剤;などを更に含ませることができる。

0050

発泡性組成物の製造方法:
本発明の発泡性樹脂組成物は、上記成分(A)〜(C)、(β)、及び所望により用いる任意成分を、任意の溶融混練機を使用して溶融混練することにより;好ましくは、上記成分(β)の熱分解を抑制し、かつ上記成分(β)を組成物中に均一に分散させる観点から、上記成分(A)〜(C)の中で最も融点の高い成分の融点以上、上記成分(β)の分解温度未満の温度で溶融混練することにより;より好ましくは上記融点よりも5℃高い温度以上、上記成分(β)の分解温度よりも5℃低い温度以下の温度で溶融混練することにより;得ることができる。

0051

上記溶融混練機としては、例えば、単軸押出機二軸押出機カレンダーロールバンバリーミキサー、各種のニーダー、及びこれらを2以上組み合わせた装置などをあげることができる。

0052

発泡体:
本発明の発泡体は、本発明の発泡性樹脂組成物を成形・発泡させたものである。本発明の発泡体を得る方法は特に制限されない。本発明の発泡体を得る方法としては、例えば、任意の押出機と任意のダイスを備える装置を使用し、本発明の発泡性樹脂組成物を上記成分(β)の分解温度以上の温度で溶融押出する方法をあげることができる。また、発泡性樹脂組成物を製造する工程と発泡体を成形する工程を連続して行ってもよい。

0053

本発明の発泡体は、下記試験(1−1)により測定した発泡倍率が好ましくは30〜60%、より好ましくは35〜55%である。発泡倍率が上記範囲にあることにより、本発明の発泡体を含む同軸ケーブルは、伝送特性、耐キンク性、及び耐ハンダ性に優れたものになる。

0054

本発明の発泡体は、下記試験(1−2)により測定した発泡セルの平均径が好ましくは50μm未満、より好ましくは45μm未満、更に好ましくは40μm未満である。発泡セルの平均径が上記範囲にあることにより、本発明の発泡体を含む同軸ケーブルは、伝送特性、耐キンク性、及び耐ハンダ性に優れたものになる。

0055

同軸ケーブル:
本発明の同軸ケーブルは、本発明の発泡体を含むケーブルである。典型的には、本発明の発泡体により導体絶縁被覆されたケーブルであるが、これに限定されない。本発明の発泡体をシースや介在として含むケーブルであってもよい。本発明の発泡体により導体を絶縁被覆する方法は特に制限されない。本発明の発泡体により導体を絶縁被覆する方法としては、例えば、任意の押出機と任意のダイスを備えるケーブル成形装置を使用し、本発明の発泡性樹脂組成物を、任意の導体の周囲に、上記成分(β)の分解温度以上の温度で溶融・押出して被覆する方法をあげることができる。

0056

図1は本発明の同軸ケーブルの一例を示す、断面の概念図である。ケーブル中心に内部導体1が設けられており、内部導体1の外周は本発明の発泡体からなる発泡絶縁体2により被覆されており、介在3を介して、その外側に外部導体4が設けられており、更に外部導体4の外周に最外層としてシース5が設けられている。

0057

以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0058

測定方法
(1)発泡性:
(1−1)発泡倍率:
未発泡の発泡性樹脂組成物の比重D0)と、下記(4)押出成形性評価で得た丸棒状発泡体の比重(D1)から、下記式(3)により算出した。5個のサンプルでの平均値を求め、以下の基準で評価した。比重はJIS K7112:1999に準拠し、水中置換法より測定した。
式(3) 発泡倍率(%)=(D0−D1)/D0 ×100
○:発泡倍率35%以上。
△:発泡倍率30%以上、35%未満。
×:発泡倍率30%未満。
(1−2)発泡セル径
下記(4)押出成形性評価で得た丸棒状発泡体の断面を、走査型電子顕微鏡を使用し、倍率100倍で観察し、画像を得た。上記画像から、無作為に選んだ発泡セル30個の直径(セルが楕円状の場合は長径)を測定し、平均値を算出し、以下の基準で評価した。
○:発泡セル径40μm未満。
△:発泡セル径40μm以上、50μm未満。
×:発泡セル径50μm以上。

0059

(2)耐キンク性:
下記(4)押出成形性評価で得た丸棒状発泡体から長さ10cmの試験片採取し、面平行な2枚の平板の間にU字に屈曲させた状態で挟み(図2参照)、キンク(丸棒状発泡体が折れ、ないし座屈すること。)が発生するまで、平板の面平行な状態を保ちつつ50mm/分の速度で間隔を狭めていき、キンクが発生したときの平板の間隔(mm)を測定した。5本のサンプルでの平均値を求め、以下の基準で評価した。
○:間隔15mm未満。
△:間隔15mm以上、20mm未満。
×:間隔20mm以上。

0060

(3)耐熱性:
下記(4)押出成形性評価で得た丸棒状発泡体から長さ10cmの試験片を採取し、温度200℃のオーブン内に垂直に吊るし、自重による垂れ落ちが、オーブンのドアを閉めてから20秒間以内に起こるか否かを、オーブンの窓から目視観察した。5本のサンプルについて測定を行い、以下の基準で評価した。ここで自重による垂れ落ちとは、試験片の一部又は全部が、オーブンの床に落下したことを意味する。本試験の耐熱性に優れるものは、耐ハンダ性も良好であると期待できる。
○:垂れ落ちたのは0本。
△:垂れ落ちたのは1〜2本。
×:垂れ落ちたのは3本以上

0061

(4)押出成形性:
単軸押出機(φ20mm、L/D=28)とφ3.0mmの丸型ダイスを使用し、スクリュー回転数60rpm、メッシュサイズ#60、シリンダー温度原料投入口側から傾斜的に170〜210℃、及びダイス温度210℃の成形条件で、丸棒状発泡体を押出成形した。上記で得た丸棒状発泡体を目視観察し、以下の基準で評価した。
(4−1)押出表面外観
○:成形体表面に肌荒れ溶融ムラはない、又は成形体表面の肌荒れや溶融ムラは僅かである。
△:成形体表面に肌荒れや溶融ムラを認める。但し、実用上は問題ないレベルである。
×:成形体表面に顕著な肌荒れや溶融ムラを認める。実用上問題のあるレベルである。
(4−2)押出形状
○:成形体断面が真円形を略保持しており、その直径は4mm以上ある。
△:成形体断面は真円形を略保持しているが、その直径は3mm以上4mm未満である、又は成形体断面は僅かに楕円形になっているが、その長径は3mm以上あり、実用上は問題ないレベルである。
×:成形体断面は真円形が大きく崩れており、実用上問題のあるレベルである。

0062

使用した原材料
成分(A):
(A−1)日本ポリプロ株式会社の高溶融張力プロピレン系ブロック共重合体「FTS3000(商品名)」。メルトマスフローレート(MFR)10g/10分、溶融張力(MT)3g、MT×MFR 30g2/10分、融点161℃。
(A−2)日本ポリプロ株式会社の高溶融張力プロピレン系ブロック共重合体「FTS6000(商品名)」。メルトマスフローレート(MFR)3g/10分、溶融張力(MT)17g、MT×MFR 51g2/10分、融点161℃。

0063

成分(B):
(B−1)日本ポリプロ株式会社のプロピレン単独重合体「MA3(商品名)」。メルトマスフローレート(MFR)11g/10分、溶融張力(MT)1g、MT×MFR 11g2/10分、融点161℃。
(B−2)株式会社プライムポリマーのプロピレン単独重合体「Y400GP(商品名)」。メルトマスフローレート(MFR)4g/10分、溶融張力(MT)2g、MT×MFR 8g2/10分、融点161℃。

0064

成分(C):
(C−1)ダウ・ケミカル社の直鎖状低密度ポリエチレン「DOWLEX2645G(商品名)」。密度919Kg/m3、メルトマスフローレート0.9g/10分。
(C−2)宇部丸善ポリエチレン株式会社の高圧法低密度ポリエチレン「UBEC450(製品名)」。密度921Kg/m3、メルトマスフローレート 1.0g/10分。

0065

参考成分(C’):
(C’−1)三井化学株式会社の高密度ポリエチレンハイゼックス5100B(商品名)」。密度947Kg/m3、メルトマスフローレート0.25g/10分

0066

成分(β):
(β−1)大塚化学株式会社のアゾジカルボンアミド「ユニフォームAZ L−25I(商品名)」。分解温度198℃。

0067

任意成分(E):
(E−1)チバ・スペシャルティケミカルズ株式会社のヒンダードフェノール系酸化防止剤イルガノックス1010(商品名)」。

0068

例1〜12、例1S〜7S
軸混練押出機を使用し、表1〜3の何れか1に示す配合比配合物を、ダイス出口樹脂温度170〜190℃の条件で溶融混練し未発泡の発泡性樹脂組成物を得た。上記試験(1)〜(4)を行った。結果を表1〜3の何れか1に示す。

0069

0070

0071

実施例

0072

本発明の発泡性樹脂組成物は、高倍率で発泡させても発泡セルが独立、微細かつ均一な発泡体を得ることができる。また耐キンク性、及び押出成形性にも優れる。更に耐熱性にも優れており、良好な耐ハンダ性を期待することができる。そのため本発明の発泡性樹脂組成物は、同軸ケーブルの絶縁体として好適に用いることができる。

図面の簡単な説明

0073

本発明の同軸ケーブルの一例を示す断面の概念図である。
耐キンク性試験を説明する概念図である。

0074

1:内部導体
2:発泡絶縁体
3:介在
4:外部導体
5:シース
6:丸棒状発泡体
7:平板

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