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技術 グラム陽性細菌を検出および処置するためのStreptococcusバクテリオファージリシン

出願人 ザロックフェラーユニバーシティ
発明者 ビンセントエー.フィシェッティージョナサンシュミッツダニエルギルマーチャドユーラー
出願日 2017年7月3日 (3年0ヶ月経過) 出願番号 2017-130341
公開日 2017年9月28日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2017-171686
状態 特許登録済
技術分野 動物,微生物物質含有医薬 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 突然変異または遺伝子工学 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 微生物、その培養処理 化合物または医薬の治療活性 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 部分レベル 内パッキン 陽電性 中央領 二次触媒 緩衝範囲 動的連結 追加補充
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月28日)のものです。
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図面 (20)

課題

グラム陽性細菌を検出および処置するためのStreptococcusバクテリオファージリシンの提供。

解決手段

本発明は、Streptococcus属およびStaphylococcus属を含めたグラム陽性細菌、ならびに関連する状態を予防的および治療的に改善および処置するのに有用な方法、組成物、および製品を提供する。本発明は、Streptococcus suisに由来するバクテリオファージリシン、特に、PlySs2溶菌酵素および/またはPlySs1溶菌酵素、ならびにこれらの切断型を含めたこれらの改変体を組み込み、使用する、組成物および方法を提供する。ヒトを処置するための方法が提供される。

概要

背景

多種多様疾病および他の状態に対してより多くの抗生物質が用いられるときに、薬物耐性細菌の発生が、医療における大きな問題となっている。院内感染は、米国で8番目に多い死因であり、大部分が薬物耐性および新興病原体に起因する。例えば、米国では、毎年500,000例を超えるStaphylococcus aureus症例が認められ、株のうちの65%超が多剤耐性MRSA)である。より多量の抗生物質の使用と、耐性を示す細菌の数とは、より長い処置期間を促している。さらに、それらの一部が患者に対して有害作用を及ぼしている広域で非特異的な抗生物質が、今や、いっそう頻繁に用いられている。この使用の増大と関連する問題は、粘膜内層を容易には透過しない抗生物質が多いことである。加えて、抗生物質に対してアレルギーである人々の数も増大していると考えられる。したがって、新たな抗菌法、とりわけ、病原性細菌死滅させるのに新たなモダリティーを介して作用するか、または病原性細菌を死滅させるための新たな手段をもたらす抗菌法に対する商業上の必要性が存在する。

グラム陽性細菌は、ポリペプチドおよび多糖を含有する細胞壁により取り囲まれている。グラム陽性細菌細胞壁は、厚さが20〜80nmであり、ペプチドグリカンによる多数の相互接合層からなる、広く厚い壁部として現れる。グラム陽性細菌細胞壁のうちの60%〜90%の間は、ペプチドグリカンであり、細胞の形状、堅い構造、浸透圧ショックに対する耐性を与える。細胞壁は、グラム染色クリスタルバイオレットを排除せず、細胞が紫色に、したがって、「グラム陽性」に染色されることを可能とする。グラム陽性細菌には、Actinomyces属、Bacillus属、Listeria属、Lactococcus属、Staphylococcus属、Streptococcus属、Enterococcus属、Mycobacterium属、Corynebacterium属、およびClostridium属が含まれるがこれらに限定されない。医学的に関与性である種には、Streptococcus pyogenes、Streptococcus pneumoniae、Staphylococcus aureus、およびEnterococcus faecalisが含まれる。芽胞形成性であるBacillus属種は、炭疽病および胃腸炎を引き起こす。芽胞形成性のClostridium属種は、ボツリヌス中毒症破傷風ガス壊疽、および偽膜性腸炎の一因となる。Corynebacterium属種は、ジフテリアを引き起こし、Listeria属種は、髄膜炎を引き起こす。

ペニシリンおよびセファロスポリンなど、細胞壁の合成を阻害する抗菌剤は、ペプチドグリカンのインターペプチドの連結に干渉し、グラム陽性細菌およびグラム陰性細菌いずれの細胞壁も脆弱化させる。グラム陽性細菌のペプチドグリカンが露出しているために、これらの抗生物質に対するグラム陽性細菌の感受性は大きい。真核細胞が、細胞壁を欠き、これらの薬物または他の細胞壁用薬剤に対して感受性でないことは有利である。

バクテリオファージを用いることにより細菌性疾患処置する試みがなされている。しかし、疾患を防止するかまたはこれに対処するための、バクテリオファージの動物への直接的な導入には、特有の欠点がある。とりわけ、ファージが付着するには、細菌およびファージの両方が、適正で同期した増殖サイクルになければならない。加えて、細菌に付着するのに適正な数のファージを存在させなければならない;ファージが多すぎたり少なすぎたりすれば、付着も溶菌酵素の産生も生じないであろう。ファージはまた、十分に活性でなければならない。ファージはまた、ファージが攻撃しようとする生物由来する細菌破砕物を含めた多くのものによっても阻害される。さらに、バクテリオファージの、細菌感染を処置するための直接的な使用を困難とするのは、ファージを非機能性とする免疫反応の可能性である。

新規抗微生物療法には、バクテリオファージリシンなど、酵素ベースの抗生物質(「エンザイバイオティクス」)が含まれる。ファージは、これらのリシンを用いて、それらの細菌宿主の細胞壁を消化し、低張性溶菌を介して子孫ウイルスを放出する。精製された組換えリシンを、グラム陽性細菌へと外部から添加するときにも、類似の帰結が結果として生じる。リシンの、グラム陽性病原体に対する致死性の高い活性は、それらを、治療剤として開発するための魅力的候補物質とする。バクテリオファージリシンはまず、病原性連鎖球菌鼻咽頭保菌を根絶するために提起された(Loeffler, J. M.ら(2001年)、Science、294巻:2170〜2172頁;Nelson, D.ら(2001年)、Proc Natl Acad Sci USA、98巻:4107〜4112頁)。リシンとは、宿主の溶菌をウイルスアセンブリー完遂協調させるために二本鎖DNAdsDNA)ファージにより用いられる溶菌機構の一部である(Wang, I. N.ら(2000年)、Annu Rev Microbiol、54巻:799〜825頁)。ファージは、細菌膜小孔を開けるホリンと、細菌壁における結合を切断する、リシンと呼ばれるペプチドグリカンヒドロラーゼとの両方をコードする[6]。感染の後期に、リシンは、細胞壁マトリックスへと移行し、そこで、ペプチドグリカンの完全性に不可欠な共有結合を急速に加水分解し、細菌の溶菌および同時的な子孫ファージの放出を引き起こす。

リシンのファミリーメンバーは、触媒ドメイン特異性ドメインまたは結合ドメインへと融合させたモジュールデザイン呈示する(Lopez, R.ら(1997年)、Microb Drug Resist、3巻:199〜211頁)。リシンは、細菌ゲノム内のウイルスプロファージ配列からクローニングし、処置に用いることができる(Beres, S.B.ら(2007年)、PLoS ONE、2巻(8号):1〜14頁)。外部から添加する場合、リシンは、グラム陽性細菌細胞壁の結合に到達することが可能である(図1)(Fischetti, V.A.(2008年)、Curr Opinion Microbiol、11巻:393〜400頁)。リシンは、多数のグラム陽性病原体(とりわけ、それらがそこからクローニングされる細菌)に対する致死性の高い活性を顕示することが示されており、それらの治療剤としての開発の可能性を提起している(Fischetti, V.A.(2008年)、Curr Opinion Microbiol、11巻:393〜400頁;Nelson, D.L.ら(2001年)、Proc Natl Acad Sci USA、98巻:4107〜4112頁)。

バクテリオファージの溶菌酵素は、多様な投与経路を介する、被験体における多様な種類の感染に対する評価および特異的処置において有用な酵素として確立されている。例えば、特許文献1(Fischettiら)は、臨床検体における、半精製のC群連鎖球菌ファージ関連リシン酵素による酵素的消化を介するA群連鎖球菌の迅速な検出に関する。この酵素についての研究は、さらなる研究の基礎となり、疾患を処置する方法をもたらしている。FischettiおよびLoomisによる特許(特許文献2、特許文献3、および特許文献4)は、C1バクテリオファージに感染したC群連鎖球菌により産生されるリシン酵素の使用について開示している。米国特許第6,248,324号(FischettiおよびLoomis)は、皮膚組織への局所適用に適する担体における溶菌酵素の使用を介する、皮膚感染のための組成物について開示している。米国特許第6,254,866号(FischettiおよびLoomis)は、消化管の細菌感染を処置するための方法であって、感染細菌に特異的な溶菌酵素を投与するステップを含む方法について開示している。少なくとも1つの溶菌酵素を消化管へと送達するための担体は、坐剤浣腸シロップ、または腸内用コーティングされた丸薬からなる群から選択される。米国特許第6,264,945号(FischettiおよびLoomis)は、その細菌に特異的なバクテリオファージを感染させた細菌により産生される、少なくとも1つの溶菌酵素、ならびにこの溶菌酵素を患者へと送達するのに適する担体の非経口(筋内、皮下、または静脈内)導入により細菌感染を処置するための方法および組成物について開示している。

ファージ関連溶菌酵素は、各々が特異的菌株を死滅させるのに有効であると示されている多様なバクテリオファージから同定およびクローニングされている。米国特許第7,402,309号、同第7,638,600号、およびPCT出願公報第WO2008/018854号は、Bacillus anthracis感染を処置または軽減するための抗菌剤として有用な異なるファージ関連溶菌酵素を提供している。米国特許第7,569,223号は、Streptococcus pneumoniaeのための溶菌酵素について記載している。米国特許第7,582291号では、Enterococcus属(バンコマイシン耐性株を含めたE. faecalisおよびE. faecium)に有用なリシンについて記載されている。US2008/0221035は、B群連鎖球菌を死滅させるのに高度に有効な変異体であるPly GBSリシンについて記載している。WO2010/002959では、Staphylococcus aureusを含めた、ブドウ球菌に対する活性を伴うClySと称するキメラリシンについて詳述されている。

Streptococcus suisとは、世界中でブタに感染するグラム陽性病原体である。ブタからヒトへの人畜共通の伝染についての報告が増大している(Sriskandan S.ら(2006年)、PLoS Medicine、3巻(5号):585〜567頁)。S.suisは、今後数年間においてヒト集団内で恒常的な存在となる可能性がある。ヒトおよびブタは、ペニシリンまたはゲンタマイシンで処置されてきたが、これらの抗生物質に対して耐性であるS.suis分離株が存在する(Cantin, M.ら(1992年)、J Vet Diagnostic Investig、4巻:170〜174頁)。

概要

グラム陽性細菌を検出および処置するためのStreptococcusバクテリオファージリシンの提供。本発明は、Streptococcus属およびStaphylococcus属を含めたグラム陽性細菌、ならびに関連する状態を予防的および治療的に改善および処置するのに有用な方法、組成物、および製品を提供する。本発明は、Streptococcus suisに由来するバクテリオファージリシン、特に、PlySs2溶菌酵素および/またはPlySs1溶菌酵素、ならびにこれらの切断型を含めたこれらの改変体を組み込み、使用する、組成物および方法を提供する。ヒトを処置するための方法が提供される。なし

目的

本発明は、複数の細菌、特に、Staphylococcus属、Streptococcus属、Enterococcus属、およびListeria属の菌株を含めた、グラム陽性細菌に対して広域の死滅活性を有するリシンを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

図面に記載された発明。

技術分野

0001

本発明は一般に、病原性の細菌および抗生物質耐性の細菌を含め、Streptococcus属およびStaphylococcus属の菌株を含めた、グラム陽性細菌、ならびに関連する状態を予防的および治療的に改善および処置するのに有用な方法、組成物、および製品に関する。本発明は、PlySs2溶菌酵素および/またはPlySs1溶菌酵素、ならびにこれらの切断型を含めたこれらの改変体を含めた、単離Streptococcus suisバクテリオファージリシンを組み込む組成物および製品、ならびにリシンポリペプチドおよび組成物を使用する方法に関する。

背景技術

0002

多種多様疾病および他の状態に対してより多くの抗生物質が用いられるときに、薬物耐性細菌の発生が、医療における大きな問題となっている。院内感染は、米国で8番目に多い死因であり、大部分が薬物耐性および新興病原体に起因する。例えば、米国では、毎年500,000例を超えるStaphylococcus aureus症例が認められ、株のうちの65%超が多剤耐性MRSA)である。より多量の抗生物質の使用と、耐性を示す細菌の数とは、より長い処置期間を促している。さらに、それらの一部が患者に対して有害作用を及ぼしている広域で非特異的な抗生物質が、今や、いっそう頻繁に用いられている。この使用の増大と関連する問題は、粘膜内層を容易には透過しない抗生物質が多いことである。加えて、抗生物質に対してアレルギーである人々の数も増大していると考えられる。したがって、新たな抗菌法、とりわけ、病原性細菌死滅させるのに新たなモダリティーを介して作用するか、または病原性細菌を死滅させるための新たな手段をもたらす抗菌法に対する商業上の必要性が存在する。

0003

グラム陽性細菌は、ポリペプチドおよび多糖を含有する細胞壁により取り囲まれている。グラム陽性細菌細胞壁は、厚さが20〜80nmであり、ペプチドグリカンによる多数の相互接合層からなる、広く厚い壁部として現れる。グラム陽性細菌細胞壁のうちの60%〜90%の間は、ペプチドグリカンであり、細胞の形状、堅い構造、浸透圧ショックに対する耐性を与える。細胞壁は、グラム染色クリスタルバイオレットを排除せず、細胞が紫色に、したがって、「グラム陽性」に染色されることを可能とする。グラム陽性細菌には、Actinomyces属、Bacillus属、Listeria属、Lactococcus属、Staphylococcus属、Streptococcus属、Enterococcus属、Mycobacterium属、Corynebacterium属、およびClostridium属が含まれるがこれらに限定されない。医学的に関与性である種には、Streptococcus pyogenes、Streptococcus pneumoniae、Staphylococcus aureus、およびEnterococcus faecalisが含まれる。芽胞形成性であるBacillus属種は、炭疽病および胃腸炎を引き起こす。芽胞形成性のClostridium属種は、ボツリヌス中毒症破傷風ガス壊疽、および偽膜性腸炎の一因となる。Corynebacterium属種は、ジフテリアを引き起こし、Listeria属種は、髄膜炎を引き起こす。

0004

ペニシリンおよびセファロスポリンなど、細胞壁の合成を阻害する抗菌剤は、ペプチドグリカンのインターペプチドの連結に干渉し、グラム陽性細菌およびグラム陰性細菌いずれの細胞壁も脆弱化させる。グラム陽性細菌のペプチドグリカンが露出しているために、これらの抗生物質に対するグラム陽性細菌の感受性は大きい。真核細胞が、細胞壁を欠き、これらの薬物または他の細胞壁用薬剤に対して感受性でないことは有利である。

0005

バクテリオファージを用いることにより細菌性疾患を処置する試みがなされている。しかし、疾患を防止するかまたはこれに対処するための、バクテリオファージの動物への直接的な導入には、特有の欠点がある。とりわけ、ファージが付着するには、細菌およびファージの両方が、適正で同期した増殖サイクルになければならない。加えて、細菌に付着するのに適正な数のファージを存在させなければならない;ファージが多すぎたり少なすぎたりすれば、付着も溶菌酵素の産生も生じないであろう。ファージはまた、十分に活性でなければならない。ファージはまた、ファージが攻撃しようとする生物由来する細菌破砕物を含めた多くのものによっても阻害される。さらに、バクテリオファージの、細菌感染を処置するための直接的な使用を困難とするのは、ファージを非機能性とする免疫反応の可能性である。

0006

新規抗微生物療法には、バクテリオファージリシンなど、酵素ベースの抗生物質(「エンザイバイオティクス」)が含まれる。ファージは、これらのリシンを用いて、それらの細菌宿主の細胞壁を消化し、低張性溶菌を介して子孫ウイルスを放出する。精製された組換えリシンを、グラム陽性細菌へと外部から添加するときにも、類似の帰結が結果として生じる。リシンの、グラム陽性病原体に対する致死性の高い活性は、それらを、治療剤として開発するための魅力的候補物質とする。バクテリオファージリシンはまず、病原性連鎖球菌鼻咽頭保菌を根絶するために提起された(Loeffler, J. M.ら(2001年)、Science、294巻:2170〜2172頁;Nelson, D.ら(2001年)、Proc Natl Acad Sci USA、98巻:4107〜4112頁)。リシンとは、宿主の溶菌をウイルスアセンブリー完遂協調させるために二本鎖DNAdsDNA)ファージにより用いられる溶菌機構の一部である(Wang, I. N.ら(2000年)、Annu Rev Microbiol、54巻:799〜825頁)。ファージは、細菌膜小孔を開けるホリンと、細菌壁における結合を切断する、リシンと呼ばれるペプチドグリカンヒドロラーゼとの両方をコードする[6]。感染の後期に、リシンは、細胞壁マトリックスへと移行し、そこで、ペプチドグリカンの完全性に不可欠な共有結合を急速に加水分解し、細菌の溶菌および同時的な子孫ファージの放出を引き起こす。

0007

リシンのファミリーメンバーは、触媒ドメイン特異性ドメインまたは結合ドメインへと融合させたモジュールデザイン呈示する(Lopez, R.ら(1997年)、Microb Drug Resist、3巻:199〜211頁)。リシンは、細菌ゲノム内のウイルスプロファージ配列からクローニングし、処置に用いることができる(Beres, S.B.ら(2007年)、PLoS ONE、2巻(8号):1〜14頁)。外部から添加する場合、リシンは、グラム陽性細菌細胞壁の結合に到達することが可能である(図1)(Fischetti, V.A.(2008年)、Curr Opinion Microbiol、11巻:393〜400頁)。リシンは、多数のグラム陽性病原体(とりわけ、それらがそこからクローニングされる細菌)に対する致死性の高い活性を顕示することが示されており、それらの治療剤としての開発の可能性を提起している(Fischetti, V.A.(2008年)、Curr Opinion Microbiol、11巻:393〜400頁;Nelson, D.L.ら(2001年)、Proc Natl Acad Sci USA、98巻:4107〜4112頁)。

0008

バクテリオファージの溶菌酵素は、多様な投与経路を介する、被験体における多様な種類の感染に対する評価および特異的処置において有用な酵素として確立されている。例えば、特許文献1(Fischettiら)は、臨床検体における、半精製のC群連鎖球菌ファージ関連リシン酵素による酵素的消化を介するA群連鎖球菌の迅速な検出に関する。この酵素についての研究は、さらなる研究の基礎となり、疾患を処置する方法をもたらしている。FischettiおよびLoomisによる特許(特許文献2、特許文献3、および特許文献4)は、C1バクテリオファージに感染したC群連鎖球菌により産生されるリシン酵素の使用について開示している。米国特許第6,248,324号(FischettiおよびLoomis)は、皮膚組織への局所適用に適する担体における溶菌酵素の使用を介する、皮膚感染のための組成物について開示している。米国特許第6,254,866号(FischettiおよびLoomis)は、消化管の細菌感染を処置するための方法であって、感染細菌に特異的な溶菌酵素を投与するステップを含む方法について開示している。少なくとも1つの溶菌酵素を消化管へと送達するための担体は、坐剤浣腸シロップ、または腸内用コーティングされた丸薬からなる群から選択される。米国特許第6,264,945号(FischettiおよびLoomis)は、その細菌に特異的なバクテリオファージを感染させた細菌により産生される、少なくとも1つの溶菌酵素、ならびにこの溶菌酵素を患者へと送達するのに適する担体の非経口(筋内、皮下、または静脈内)導入により細菌感染を処置するための方法および組成物について開示している。

0009

ファージ関連溶菌酵素は、各々が特異的菌株を死滅させるのに有効であると示されている多様なバクテリオファージから同定およびクローニングされている。米国特許第7,402,309号、同第7,638,600号、およびPCT出願公報第WO2008/018854号は、Bacillus anthracis感染を処置または軽減するための抗菌剤として有用な異なるファージ関連溶菌酵素を提供している。米国特許第7,569,223号は、Streptococcus pneumoniaeのための溶菌酵素について記載している。米国特許第7,582291号では、Enterococcus属(バンコマイシン耐性株を含めたE. faecalisおよびE. faecium)に有用なリシンについて記載されている。US2008/0221035は、B群連鎖球菌を死滅させるのに高度に有効な変異体であるPly GBSリシンについて記載している。WO2010/002959では、Staphylococcus aureusを含めた、ブドウ球菌に対する活性を伴うClySと称するキメラリシンについて詳述されている。

0010

Streptococcus suisとは、世界中でブタに感染するグラム陽性病原体である。ブタからヒトへの人畜共通の伝染についての報告が増大している(Sriskandan S.ら(2006年)、PLoS Medicine、3巻(5号):585〜567頁)。S.suisは、今後数年間においてヒト集団内で恒常的な存在となる可能性がある。ヒトおよびブタは、ペニシリンまたはゲンタマイシンで処置されてきたが、これらの抗生物質に対して耐性であるS.suis分離株が存在する(Cantin, M.ら(1992年)、J Vet Diagnostic Investig、4巻:170〜174頁)。

先行技術

0011

米国特許第5,604,109号明細書
米国特許第5,985,271号明細書
米国特許第6,017,528号明細書
米国特許第6,056,955号明細書

発明が解決しようとする課題

0012

現行の従来の抗菌剤と関連する欠点および問題から、当技術分野では、さらなる特異的抗菌剤(bacterial agent)が依然として必要とされており、また、特に、獲得耐性の危険性が高くない、スペクトルがより広域な薬剤も必要とされていることが明らかである。注目すべきことに、現在のところ、リシンが、病原性の細菌および臨床的に関与性の細菌のうちの複数の異なる種に対して広域の溶菌活性を顕示することは示されていない。

0013

本明細書における参考文献の引用は、この参考文献が本発明に対する先行技術であることの容認としてはみなされないものとする。

課題を解決するための手段

0014

その最も広い態様では、本発明は、複数の細菌、特に、Staphylococcus属、Streptococcus属、Enterococcus属、およびListeria属の菌株を含めた、グラム陽性細菌に対して広域の死滅活性を有するリシンを提供する。本発明は、異なる目に由来する細菌を死滅させることが可能なバクテリオファージリシンを提供する。ある態様では、Bacilliの異なる目、特に、Bacillales目およびLactobacillales目に由来する1または複数の細菌を死滅させることが可能なリシンポリペプチドが提供される。本発明は、2つの異なる目、特に、Bacillales目およびLactobacillales目に由来する細菌を、in vitroおよびin vivoにおいて死滅させることが可能であり、このことが裏付けられているリシンポリペプチドを提供する。本発明のリシンは、Bacillales目およびLactobacillales目細菌を、混合培養物およびin vivoの混合感染において死滅させることが可能である。したがって、本発明は、複数のグラム陽性細菌、特に、Staphylococcus属、Streptococcus属、Enterococcus属、およびListeria属細菌のうちの1または複数が疑われるかまたは存在する場合における細菌、培養物、または感染の処置、コロニー除去、および/または除染を想定する。特に、本発明は、複数種類のBacillales目細菌、複数種類のLactobacillales目細菌、または少なくとも一種類のBacillales目細菌、および一種類のLactobacillales目細菌が疑われるか、存在するか、または存在しうる場合における細菌、培養物、または感染の処置、コロニー除去、および/または除染を想定する。

0015

本発明によれば、Streptococcus suis細菌に由来するバクテリオファージリシンが提供される。2つの例示的で異なる固有のリシン、特に、その活性の切断型を含めたPlySs1、およびPlySs2を、単離および特徴付けした。本発明のリシンポリペプチドは、複数の細菌、特に、Staphylococcus属、Streptococcus属、Enterococcus属、およびListeria属の菌株を含めたグラム陽性細菌に対して広域の死滅活性を顕示する点で固有である。このような一態様では、PlySs2リシンが、本明細書でマウスにより裏付けられる通り、動物モデルにおけるStaphylococcus aureus株およびStaphylococcus aureus細菌を死滅させることが可能である。PlySs2は、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、バンコマイシン中間感受性Staphylococcus aureus(VISA)、およびバンコマイシン耐性Staphylococcus aureus(VRSA)など、抗生物質耐性Staphylococcus aureusに対して有効である。さらなるこのような態様では、PlySs1リシンが、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、バンコマイシン中間感受性Staphylococcus aureus(VISA)、またはバンコマイシン耐性Staphylococcus aureus(VRSA)など、抗生物質耐性Staphylococcus aureusを含めた、Staphylococcus aureus株およびStaphylococcus aureus細菌の増殖を低減しうる。本発明は、リシンポリペプチドを含む組成物および製品、ならびに細菌の増殖、コロニー形成、および感染を、防止および処置する方法を包含する。

0016

本発明のある態様では、グラム陽性細菌を死滅させる方法であって、細菌を、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効な量の単離リシンポリペプチドを含む組成物と接触させるステップを含み、単離リシンポリペプチドが、PlySs2リシンポリペプチド、またはグラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む方法が提供される。

0017

したがって、グラム陽性細菌を死滅させる方法であって、細菌を、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効な量の単離リシンポリペプチドを含む組成物と接触させるステップを含み、単離リシンポリペプチドが、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性、85%の同一性、90%の同一性、95%の同一性もしくは99%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む方法が提供される。

0018

上記の方法のさらなる態様では、組成物が、有効量の、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体をさらに含む。

0019

本発明は、グラム陽性細菌を死滅させる方法であって、細菌を、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効な量の単離リシンポリペプチドを含む組成物と接触させるステップを含み、単離リシンポリペプチドが、PlySs1リシンポリペプチド、またはグラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその切断型もしくは改変体を含む方法を提供する。この方法のある態様では、組成物が、有効量の、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離切断型リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性、85%の同一性、90%の同一性、95%の同一性または99%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む。

0020

グラム陽性細菌を死滅させる上記の方法のある態様では、特に、ヒトによる使用またはヒトにおける使用が意図される溶液物質、またはデバイス滅菌または除染するように、方法が、in vitroまたはex vivoにおいて実施される。

0021

本発明は、グラム陽性細菌の集団を低減するための方法であって、細菌を、グラム陽性細菌のうちの少なくとも一部を死滅させるのに有効な量の単離ポリペプチドを含む組成物と接触させるステップを含み、単離ポリペプチドが、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む方法を提供する。この方法のある実施形態では、組成物が、有効量の、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体をさらに含む。

0022

本発明は、グラム陽性細菌の集団を低減するための方法であって、細菌を、グラム陽性細菌のうちの少なくとも一部を死滅させるのに有効な量の単離ポリペプチドを含む組成物と接触させるステップを含み、単離ポリペプチドが、PlySs1リシンポリペプチド、またはグラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその切断型もしくは改変体を含む方法をさらに提供する。この方法のある態様では、組成物が、有効量の、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して、少なくとも80%の同一性、85%の同一性、90%の同一性、もしくは95%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む。

0023

グラム陽性細菌の集団を低減するための上記の方法のある態様では、方法が、特に、ヒトによる使用またはヒトにおける使用が意図される溶液、物質、またはデバイスを滅菌または除染するように、in vitroまたはex vivoにおいて実施される。

0024

本発明は、ヒトにおける抗生物質耐性Staphylococcus aureus感染を処置するための方法であって、抗生物質耐性Staphylococcus aureus感染を有するヒトへと、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して、少なくとも80%の同一性、85%の同一性、90%の同一性、もしくは95%の同一性を有し、Staphylococcus aureusを死滅させるのに有効なその改変体を含む単離ポリペプチドを含む有効量の組成物を投与するステップを含み、これにより、ヒトにおけるStaphylococcus aureusの数を低減し、感染をコントロールする方法をさらに提供する。

0025

この方法のある態様では、組成物が、有効量の、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して、少なくとも80%の同一性、85%の同一性、90%の同一性、もしくは95%の同一性を有し、Staphylococcus aureusを死滅させるのに有効なその改変体を、代替的にまたはさらに含みうる。

0026

本発明の方法はまた、ヒトにおいて、Staphylococcus属、Streptococcus属、Enterococcus属、またはListeria属細菌のうちの1または複数により引き起こされるグラム陽性細菌感染を処置するための方法であって、細菌感染を有する被験体へと、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して、少なくとも80%の同一性、85%の同一性、90%の同一性、もしくは95%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む単離ポリペプチドを含む有効量の組成物を投与するステップを含み、これにより、ヒトにおけるグラム陽性細菌の数を低減し、感染をコントロールする方法も包含する。

0027

上記の方法において用いられる組成物は、有効量の、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して、少なくとも80%の同一性、85%の同一性、90%の同一性、もしくは95%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を、代替的にまたはさらに含みうる。

0028

本発明は、病原性グラム陽性細菌曝露されたか、またはこれへの曝露の危険性があるヒト被験体を処置するための方法であって、被験体へと、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効な量の単離リシンポリペプチドを含む組成物を投与するステップを含み、単離リシンポリペプチドが、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して、少なくとも80%の同一性、85%の同一性、90%の同一性、もしくは95%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む方法を加えて包含する。この方法の特定の態様では、被験体が、Staphylococcus属細菌(Staphylococcus aureusなど)、Streptococcus属細菌(Streptococcus pyogenesなど)、Listeria属細菌(L. monocytogenesなど)、またはEnterococcus属細菌(E. faecalisなど)のうちの1つ、またはこれらのうちの1もしくは複数に曝露されたか、またはその危険性がある。被験体は、ヒトでありうる。被験体は、ヒトの成人小児乳児、または胎児でありうる。

0029

本発明の組成物および方法において用いられるリシンポリペプチドの改変体は、配列番号1、2、または3を含めて、本明細書で例示されるリシンポリペプチド(複数可)のうちの1または複数と実質的に同一でありうる。本発明の組成物および方法において用いられるリシンポリペプチドの改変体は、アミノ酸配列における、配列番号1、2、または3を含めて、本明細書で例示されるリシンポリペプチド(複数可)と比較した、少なくとも75%の同一性、少なくとも80%の同一性、少なくとも90%の同一性、少なくとも95%の同一性を有しうる。

0030

任意のこのような、上記の1または複数の方法では、感受性であるか、死滅させるか、または処置される細菌を、Staphylococcus aureus、Listeria monocytogenes、Staphylococcus simulans、Streptococcus suis、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus equi、Streptococcus equi zoo、Streptococcus agalactiae(GBS)、Streptococcus pyogenes(GAS)、Streptococcus sanguinis、Streptococcus gordonii、Streptococcus dysgalactiae、G群Streptococcus属、E群Streptococcus属、Enterococcus faecalis、およびStreptococcus pneumoniae(Streptococcus pneumonia)から選択することができる。

0031

本発明の方法のうちのいずれかによれば、感受性細菌または処置もしくは脱コロニー化される細菌は、抗生物質耐性細菌でありうる。細菌は、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、バンコマイシン中間感受性Staphylococcus aureus(VISA)、またはバンコマイシン耐性Staphylococcus aureus(VRSA)でありうる。感受性細菌は、特に、ヒトに対して、臨床的に関与性の細菌の場合もあり、病原性の細菌の場合もある。方法(複数可)のある態様では、リシンポリペプチド(複数可)が、Staphylococcus属、Streptococcus属、Enterococcus属、およびListeria属の菌株を死滅させるのに有効である。

0032

本発明の方法のうちのいずれかによれば、その組成物は、薬学的に許容される担体、添加剤、または希釈剤を含めた担体をさらに含みうる。本発明の方法のうちのいずれかによれば、その組成物は、ポリペプチドの感染部位への送達に適するビヒクルをさらに含みうる。本発明の方法のうちのいずれかによれば、その組成物は、1または複数の抗生物質をさらに含みうる。

0033

本発明は、1または複数の本発明のリシンポリペプチドを含む、治療用組成物および医薬組成物を含めた組成物を提供する。

0034

したがって、本発明は、グラム陽性細菌を死滅させるための医薬組成物であって、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む単離リシンポリペプチドを含む医薬組成物を提供する。

0035

ある実施形態では、医薬組成物が、有効量の、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を、代替的にまたはさらに含みうる。

0036

本発明のある態様では、グラム陽性細菌を死滅させるための医薬組成物であって、少なくとも2つの単離リシンポリペプチドを含み、第1の単離ポリペプチドが、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含み、第2の単離ポリペプチドが、配列番号1のアミノ酸配列、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む医薬組成物が提供される。

0037

そのさらなる態様では、治療用組成物または医薬組成物を含めた組成物が、修飾を伴う配列番号2のアミノ酸配列を有する切断型リシンであって、エンドペプチダーゼドメインおよびグルコサミニダーゼドメインからなる群から選択される唯一の触媒ドメインを含む切断型リシンを含みうる。組成物のさらなる態様では、切断型リシンが、配列番号1のグルコサミニダーゼドメインを包含しない。切断型リシンは、配列番号2のアミノ酸配列、または配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を特に有しうる。

0038

本発明は、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して、少なくとも80%の同一性、85%の同一性、90%の同一性、もしくは95%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む単離ポリペプチドを含む組成物を含有する容器と、Staphylococcus属細菌、Streptococcus属細菌、またはListeria属細菌に曝露されたか、またはこれらへの曝露と符合する症状を呈示する患者の処置における組成物の使用のための指示書とを含む製品であって、組成物の使用のための指示書が、組成物を用いるための方法を示し、その方法が、
a)Staphylococcus属細菌、Streptococcus属細菌、またはListeria属細菌に曝露されたことが疑われる患者を同定するステップと、
b)有効量の組成物を、患者へと投与するステップと
を含む製品を包含する。

0039

本発明の物品の一態様では、組成物の単離ポリペプチドが、配列番号3のアミノ酸配列を有する。本発明の物品のさらなる態様では、組成物が、配列番号1のアミノ酸配列、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離ポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して、少なくとも80%の同一性、85%の同一性、90%の同一性、もしくは95%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を、代替的にまたはさらに含む。

0040

本発明の組成物は、特に、Staphylococcus aureus、Listeria monocytogenes、Staphylococcus simulans、Streptococcus suis、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus equi、Streptococcus equi zoo、Streptococcus agalactiae(GBS)、Streptococcus pyogenes(GAS)、Streptococcus sanguinis、Streptococcus gordonii、Streptococcus dysgalactiae、G群Streptococcus属、E群Streptococcus属、Enterococcus faecalis、およびStreptococcus pneumoniaeからなる群から選択される、1または複数の菌株に対する死滅活性を特に顕示するかまたは有することが可能である。

0041

本発明はまた、本発明のリシンポリペプチドをコードする核酸も提供する。したがって、切断型リシンまたは全リシンであるS.suisリシンPlySs1、およびPlySs2をコードする核酸が提供される。例示的な核酸配列を、図3および図4提示する。本明細書では、その改変体を含めた、配列番号1、配列番号2、または配列番号3のポリペプチドをコードすることが可能な核酸が提供される。

0042

本発明はまた、S.suisリシンまたはS.suisリシンポリペプチドをコードする、組換えDNA分子もしくはクローニングされた遺伝子、またはその縮重改変体にも関し、核酸分子、特に、切断型リシンもしくは全リシンであるPlySs1リシンポリペプチド、および/またはPlySs2リシンポリペプチドをコードする、組換えDNA分子またはクローニングされた遺伝子は、図3および図4に示されるヌクレオチド配列を有するか、または図3および図4に示されるDNA配列相補的であることが好ましい。

0043

本発明のさらなる実施形態では、本明細書のリシンポリペプチドをコードする組換えDNA分子、クローニングされた遺伝子、または核酸配列の完全なDNA配列を、発現制御配列へと作動可能に連結することができ、これを、適切な宿主へと導入することができる。したがって、本発明は、本リシンポリペプチド(複数可)をコードするDNA配列、より具体的には、上記ならびに図3および図4で示した配列から決定される完全なDNA配列を含む、核酸配列、クローニングされた遺伝子、または組換えDNA分子で形質転換された細菌宿主を含めた単細胞宿主へと拡張される。

0044

当然ながら、本発明は、本明細書で例示される公知の組換え法を含めた、リシンポリペプチド(複数可)を調製するための複数の手段を想定し、したがって、本発明は、このような合成調製物を、その範囲内に網羅することを意図する。本明細書で開示されるDNA配列およびアミノ酸配列の単離は、このような組換え法によるリシンポリペプチド(複数可)の複製を容易とし、したがって、本発明は、宿主系において組換えDNA法により発現させるための、開示されるDNA配列から調製される発現ベクター、および結果として得られる形質転換された宿主へと拡張される。

0045

本発明の特定の実施形態の他の好ましい特徴によれば、生物学的に活性なリシンポリペプチド(複数可)を作製するための組換え発現系が提供される。ポリペプチド、特に、1または複数の本発明のリシンポリペプチドを調製するためのプロセスであって、1もしくは複数の本発明のリシンポリペプチドをコードするか、または本発明のリシンポリペプチド(複数可)を発現させることが可能な発現ベクターを含有する宿主細胞を培養するステップと、ポリペプチド(複数可)を回収するステップとを含むプロセスが提供される。

0046

本発明の診断有用性は、本リシンポリペプチドの、グラム陽性細菌の存在についてスクリーニングするか、感受性のグラム陽性細菌の存在についてスクリーニングするか、または1もしくは複数の本発明のリシンポリペプチドによる死滅もしくは溶菌に対する細菌の感受性を決定するためのアッセイにおける使用へと拡張される。

0047

本発明は、天然でもたらされる抗体および組換えにより調製される抗体を含めた、リシンポリペプチド(複数可)に対する抗体、または、代替的に、リシンポリペプチドの切断標的に対する抗体の開発へと拡張される。このような抗体には、公知の遺伝子技法により調製されるポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体の両方のほか、二特異性(キメラ)抗体、および他の機能性であって、それらを、リシン活性を調節するそれらの能力結びつくさらなる診断的使用に適合させる他の機能性を包含する抗体が含まれるであろう。

0048

本明細書では、改変され、キメラタンパク質もしくは融合タンパク質であり、または標識されたリシンポリペプチドが、想定および提供される。キメラタンパク質または融合タンパク質では、本発明のリシンポリペプチド(複数可)を、リシンポリペプチド(複数可)のさらなる機能をもたらす場合もあり、これらの使用または適用を増強する場合もある実体であって、例えば、タグ、標識、ターゲティング部分、またはリガンド、細胞結合モチーフもしくは細胞結合剤、または細胞認識モチーフもしくは細胞認識剤、抗菌剤、抗体、抗生物質を含めた実体へと共有結合的に付着することができる。例示的な標識には、アイソトープである3H、14C、32P、35S、36Cl、51Cr、57Co、58Co、59Fe、90Y、125I、131I、および186Reなどの放射性標識が含まれる。標識は、酵素であることが可能であり、標識したリシンポリペプチドの検出は、現在使用されているか、または受容されている、当技術分野で公知の比色分析分光光度分析蛍光分光光度分析、電流測定、または気体定量技法のうちのいずれかにより達成することができる。

0049

例えば、本発明は以下の項目も提供する。
(項目1)
グラム陽性細菌を死滅させるための医薬組成物であって、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む単離リシンポリペプチドを含む、医薬組成物。
(項目2)
有効量の、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体をさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目3)
グラム陽性細菌を死滅させるための医薬組成物であって、少なくとも2つの単離リシンポリペプチドを含み、第1の前記単離ポリペプチドが、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含み、第2の前記単離ポリペプチドが、配列番号1のアミノ酸配列、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む、医薬組成物。
(項目4)
修飾を伴う配列番号1のアミノ酸配列を有する切断型リシンを含む組成物であって、前記切断型リシンが、エンドペプチダーゼドメインおよびグルコサミニダーゼドメインからなる群から選択される唯一の触媒ドメインを含む組成物。
(項目5)
前記切断型リシンが、配列番号1の前記グルコサミニダーゼドメインを包含しない、項目4に記載の組成物。
(項目6)
前記切断型リシンが、配列番号2のアミノ酸配列、または配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を有する、項目4に記載の組成物。
(項目7)
配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む単離ポリペプチドを含む組成物を含有する容器と、Staphylococcus属細菌、Streptococcus属細菌、またはListeria属細菌に曝露されたか、またはこれらへの曝露と符合する症状を呈示する患者の処置における前記組成物の使用のための指示書とを含む製品であって、前記組成物の使用のための前記指示書が、前記組成物を用いるための方法を示し、前記方法が、
c)Staphylococcus属細菌、Streptococcus属細菌、またはListeria属細菌に曝露されたことが疑われる前記患者を同定するステップと、
d)有効量の前記組成物を、前記患者へと投与するステップと
を含む、製品。
(項目8)
前記単離ポリペプチドが、配列番号3のアミノ酸配列を有する、項目7に記載の製品。
(項目9)
前記組成物が、配列番号1のアミノ酸配列、配列番号2のアミノ酸配列、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む単離ポリペプチドをさらに含む、項目7に記載の製品。
(項目10)
前記組成物が、Staphylococcus aureus、Listeria monocytogenes、Staphylococcus simulans、Streptococcus suis、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus equi、Streptococcus agalactiae(GBS)、Streptococcus pyogenes(GAS)、Streptococcus sanguinis、Streptococcus gordonii、Streptococcus dysgalactiae、Streptococcus GES、Enterococcus faecalis、およびStreptococcus pneumoniaeからなる群から選択される1または複数の菌株に対する死滅活性を有する、項目7に記載の製品。
(項目11)
配列番号1、配列番号2、もしくは配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号1、配列番号2、もしくは配列番号3のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む1または複数のS.suisリシンポリペプチドをコードすることが可能な核酸。
(項目12)
図3または図4に示されるコードヌクレオチド(nucleic)配列を含む、項目11に記載の核酸。
(項目13)
a)図3のDNA配列、
b)図4のDNA配列、
c)標準的なハイブリダイゼーション条件下で、前出のDNA配列のうちのいずれかとハイブリダイズするDNA配列、および
d)発現において前出のDNA配列のうちのいずれかによりコードされるアミノ酸配列をコードするDNA配列
からなる群から選択される、S.suisリシンポリペプチドをコードするDNA配列またはその縮重改変体を含む、組換えDNA分子またはその断片。
(項目14)
前記DNA配列が発現制御配列へと作動可能に連結されている、項目13に記載の組換えDNA分子。
(項目15)
項目13に記載の組換えDNA分子で形質転換された単細胞宿主。
(項目16)
グラム陽性細菌を死滅させる方法であって、前記細菌を、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効な量の単離リシンポリペプチドを含む組成物と接触させるステップを含み、前記単離リシンポリペプチドが、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む、方法。
(項目17)
前記組成物が、有効量の、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体をさらに含む、項目16に記載の方法。
(項目18)
前記細菌が、抗生物質耐性細菌である、項目16に記載の方法。
(項目19)
前記リシンポリペプチドが、Staphylococcus属、Streptococcus属、Enterococcus属、およびListeria属の菌株を死滅させるのに有効である、項目16に記載の方法。
(項目20)
前記細菌が、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、バンコマイシン中間感受性Staphylococcus aureus(VISA)、またはバンコマイシン耐性Staphylococcus aureus(VRSA)である、項目16に記載の方法。
(項目21)
グラム陽性細菌の集団を低減するための方法であって、前記細菌を、前記グラム陽性細菌のうちの少なくとも一部を死滅させるのに有効な量の単離ポリペプチドを含む組成物と接触させるステップを含み、前記単離ポリペプチドが、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む、方法。
(項目22)
前記組成物が、有効量の、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体をさらに含む、項目21に記載の方法。
(項目23)
前記細菌が、抗生物質耐性細菌である、項目21に記載の方法。
(項目24)
前記ポリペプチドが、Staphylococcus属、Streptococcus属、Enterococcus属、およびListeria属の菌株を死滅させるのに有効である、項目21に記載の方法。
(項目25)
前記細菌が、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、バンコマイシン中間感受性Staphylococcus aureus(VISA)、またはバンコマイシン耐性Staphylococcus aureus(VRSA)である、項目21に記載の方法。
(項目26)
ヒトにおける抗生物質耐性Staphylococcus aureus感染を処置するための方法であって、抗生物質耐性Staphylococcus aureus感染を有するヒトへと、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、Staphylococcus aureusを死滅させるのに有効なその改変体を含む単離ポリペプチドを含む有効量の組成物を投与するステップを含み、これにより、前記ヒトにおけるStaphylococcus aureusの数を低減し、前記感染をコントロールする、方法。
(項目27)
前記組成物が、有効量の、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、Staphylococcus aureusを死滅させるのに有効なその改変体をさらに含む、項目26に記載の方法。
(項目28)
ヒトにおいて、Staphylococcus属細菌、Streptococcus属細菌、Enterococcus属細菌、またはListeria属細菌のうちの1または複数により引き起こされるグラム陽性細菌感染を処置するための方法であって、細菌感染を有するヒトへと、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して、少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む単離ポリペプチドを含む有効量の組成物を投与するステップを含み、これにより、前記ヒトにおける前記グラム陽性細菌の数を低減し、前記感染をコントロールする、方法。
(項目29)
前記組成物が、有効量の、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体をさらに含む、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記細菌が、Staphylococcus aureus、Listeria monocytogenes、Staphylococcus simulans、Streptococcus suis、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus equi、Streptococcus agalactiae(GBS)、Streptococcus pyogenes(GAS)、Streptococcus sanguinis、Streptococcus gordonii、Streptococcus dysgalactiae、Streptococcus GES、Enterococcus faecalis、およびStreptococcus pneumoniaeから選択される、項目28に記載の方法。
(項目31)
病原性グラム陽性細菌に曝露されたか、またはこれへの曝露の危険性があるヒト被験体を処置するための方法であって、前記ヒト被験体へと、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効な量の単離リシンポリペプチドを含む組成物を投与するステップを含み、前記単離リシンポリペプチドが、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して、少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む、方法。
(項目32)
前記被験体が、Staphylococcus aureus、B群Streptococcus属細菌(GBS)、Streptococcus pyogenes(GAS)、Listeria属、Enterococcus faecalis、またはStreptococcus pneumoniaeに曝露されたか、またはその危険性がある、項目31に記載の方法。
(項目33)
ヒトにおいて、Staphylococcus属細菌、Streptococcus属細菌、Enterococcus属細菌、またはListeria属細菌のうちの1または複数により引き起こされるグラム陽性細菌による感染または汚染を軽減するかまたはコントロールするための方法であって、前記ヒトの外表面または皮膚を含めた前記ヒトを、配列番号1のアミノ酸配列、配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む単離ポリペプチドを含む有効量の組成物と接触させるステップを含み、これにより、前記グラム陽性細菌の数を低減し、前記感染または汚染をコントロールする、方法。
(項目34)
投与される前記組成物が、局所適用もしくは皮膚適用、またはヒトの皮膚もしくは外表面への投与に適する組成物である、項目9に記載の方法。
(項目35)
前記組成物が、担体をさらに含む、項目16、21、26、28、31、または33のいずれかに記載の方法。
(項目36)
前記組成物が、前記ポリペプチドの感染部位への送達に適するビヒクルをさらに含む、項目16、21、26、28、31、または33のいずれかに記載の方法。
(項目37)
前記組成物が、1または複数の抗生物質をさらに含む、項目16、21、26、28、31、または33のいずれかに記載の方法。
(項目38)
Staphylococcus属細菌、Streptococcus属細菌、Enterococcus属細菌、またはListeria属細菌のうちの1または複数のグラム陽性細菌による汚染または感染を処置またはコントロールするのに使用するための組成物であって、配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む単離リシンポリペプチド、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、および/または配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、前記グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む、組成物。
(項目39)
局所投与経口投与、または非経口投与に適し、1種類または複数種類のグラム陽性細菌を死滅させるのに有効である、項目16に記載の組成物。
(項目40)
グラム陽性細菌を死滅させることが可能な単離リシンポリペプチドであって、前記リシンが、Staphylococcus属細菌、Streptococcus属細菌、Enterococcus属細菌、またはListeria属細菌のうちの1または複数の種の組合せを含めた、Staphylococcus属細菌、Streptococcus属細菌、Enterococcus属細菌、およびListeria属細菌の各々のうちの1または複数の株を死滅させることが可能である、単離リシンポリペプチド。
(項目41)
配列番号3のアミノ酸配列、または配列番号3のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体、配列番号1のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、および/または配列番号2のアミノ酸配列を含む単離リシンポリペプチド、または配列番号1もしくは配列番号2のポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有し、グラム陽性細菌を死滅させるのに有効なその改変体を含む、項目40に記載のポリペプチド。
(項目42)
Bacillales目およびLactobacillales目の両方の細菌を死滅させることが可能である、項目40に記載のリシンポリペプチド。
以下の例示的な図面を参照しながら進められる以下の記載を概観することにより、当業者には、他の目的および利点が明らかとなろう。

図面の簡単な説明

0050

図1は、溶菌サイクルをリシンによる処理と対比させて示す図である。組換えにより発現させ精製したリシンは、ファージがその宿主内から発現させるリシンと全く同様に細菌を溶解させることが可能である。
図2は、PlySs2ドメインを示す図である。触媒ドメインは、残基8〜146に対応する。16残基のリンカーが存在する。結合ドメインは、残基162〜228に対応する。
図3Aおよび3Bは、リシンPlySs1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列のほか、タンパク質ドメイン解析を提示する図である。全長PlySs1(配列番号1)および切断型PlySs1(配列番号2)のアミノ酸配列が提示される。エンドペプチダーゼドメイン(配列番号6)、二重CPL−7ドメイン(配列番号7)、およびグルコサミニダーゼドメイン(配列番号8)が示される。
図3Aおよび3Bは、リシンPlySs1のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列のほか、タンパク質ドメイン解析を提示する図である。全長PlySs1(配列番号1)および切断型PlySs1(配列番号2)のアミノ酸配列が提示される。エンドペプチダーゼドメイン(配列番号6)、二重CPL−7ドメイン(配列番号7)、およびグルコサミニダーゼドメイン(配列番号8)が示される。
図4Aおよび4Bは、リシンPlySs2のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列のほか、タンパク質ドメイン解析を提示する図である。PlySs2のアミノ酸配列は、配列番号3に対応する。PlySs2リシンのCHAPドメインおよびSH−3ドメインに影を付すが、CHAPドメインはLNN・・・で始まり、・・・YITで終わり(配列番号4)、SH−3ドメインは、RSY・・・で始まり、・・・VATで終わる(配列番号5)。
図5は、pBAD24ベクターを示す図である。配列は、T7ポリメラーゼのためのpBADアラビノース誘導性プロモーターで始まり、PlySs2で終わる。アンピシリンは、細胞を増殖させるときにプラスミドの保持を確保するための選択マーカーとして用いられる。
図6は、PlySs2の精製を示す。全ての試料を、4〜12%のビストリゲル上、200Vで約40分間にわたり泳動させ、クーマシー染色した。A.約26kDaのPlySs2を含有するDEAEカラムフロースルーを示す図である。B.10Lの調製物から精製したPlySs2の6つの代表的な画分を示す図である。C.全ての画分を併せてプールした後のPlySs2の純度を示す、約26kDaにおける単一のバンドを示す図である。
図7は、PlySs2の特徴付けの多様な側面を示す図である。A.PlySs2活性に最適なpHを調べるために、50μLの多様なpHレベルリン酸クエン酸緩衝液を、195μLのS.suis 7997株細胞および5μLのリシンと混合した。PlySs2は、pH8.0で最も強力な活性を有した。PlySs2は、pH9.7まで、急性の活性を有することが示された。B.195μLの細胞、5μLのリシンを、50μLの多様な濃度のNaClへと添加し、PlySs2に最適な塩濃度を決定した。C.PlySs2の温度安定性を決定するため、PlySs2を、多様な温度で30分間にわたりインキュベートし、冷却し、次いで、15mMのNa3PO4、pH8.0中に懸濁させた245μLの細胞へと添加した。D.PlySs2を、多様な濃度のエチレンジアミン四酢酸EDTA)と共に、15mMのNa3PO4、pH8.0中に懸濁させた細胞へと添加し、それが補因子を要求するかどうかを決定した。全ての試験について、対照では、dd H2OでPlySs2を置きかえた。
図7は、PlySs2の特徴付けの多様な側面を示す図である。A.PlySs2活性に最適なpHを調べるために、50μLの多様なpHレベルのリン酸/クエン酸緩衝液を、195μLのS.suis 7997株細胞および5μLのリシンと混合した。PlySs2は、pH8.0で最も強力な活性を有した。PlySs2は、pH9.7まで、急性の活性を有することが示された。B.195μLの細胞、5μLのリシンを、50μLの多様な濃度のNaClへと添加し、PlySs2に最適な塩濃度を決定した。C.PlySs2の温度安定性を決定するため、PlySs2を、多様な温度で30分間にわたりインキュベートし、冷却し、次いで、15mMのNa3PO4、pH8.0中に懸濁させた245μLの細胞へと添加した。D.PlySs2を、多様な濃度のエチレンジアミン四酢酸(EDTA)と共に、15mMのNa3PO4、pH8.0中に懸濁させた細胞へと添加し、それが補因子を要求するかどうかを決定した。全ての試験について、対照では、dd H2OでPlySs2を置きかえた。
図7は、PlySs2の特徴付けの多様な側面を示す図である。A.PlySs2活性に最適なpHを調べるために、50μLの多様なpHレベルのリン酸/クエン酸緩衝液を、195μLのS.suis 7997株細胞および5μLのリシンと混合した。PlySs2は、pH8.0で最も強力な活性を有した。PlySs2は、pH9.7まで、急性の活性を有することが示された。B.195μLの細胞、5μLのリシンを、50μLの多様な濃度のNaClへと添加し、PlySs2に最適な塩濃度を決定した。C.PlySs2の温度安定性を決定するため、PlySs2を、多様な温度で30分間にわたりインキュベートし、冷却し、次いで、15mMのNa3PO4、pH8.0中に懸濁させた245μLの細胞へと添加した。D.PlySs2を、多様な濃度のエチレンジアミン四酢酸(EDTA)と共に、15mMのNa3PO4、pH8.0中に懸濁させた細胞へと添加し、それが補因子を要求するかどうかを決定した。全ての試験について、対照では、dd H2OでPlySs2を置きかえた。
図7は、PlySs2の特徴付けの多様な側面を示す図である。A.PlySs2活性に最適なpHを調べるために、50μLの多様なpHレベルのリン酸/クエン酸緩衝液を、195μLのS.suis 7997株細胞および5μLのリシンと混合した。PlySs2は、pH8.0で最も強力な活性を有した。PlySs2は、pH9.7まで、急性の活性を有することが示された。B.195μLの細胞、5μLのリシンを、50μLの多様な濃度のNaClへと添加し、PlySs2に最適な塩濃度を決定した。C.PlySs2の温度安定性を決定するため、PlySs2を、多様な温度で30分間にわたりインキュベートし、冷却し、次いで、15mMのNa3PO4、pH8.0中に懸濁させた245μLの細胞へと添加した。D.PlySs2を、多様な濃度のエチレンジアミン四酢酸(EDTA)と共に、15mMのNa3PO4、pH8.0中に懸濁させた細胞へと添加し、それが補因子を要求するかどうかを決定した。全ての試験について、対照では、dd H2OでPlySs2を置きかえた。
図8は、高pHレベルまでのビス−トリスプパンBTP)緩衝液中のS.suis 7997株に対して決定された、PlySs2の最適なpHを示す図である。
図9は、緩衝液中、37℃で最長48時間にわたる保管後における7997株に対する死滅の有効性を評価することにより、精製PlySS2の安定性を決定したことを示す図である。
図10は、緩衝液中、−80℃で最長7カ月間にわたるリシンの保管後においてPlySs2リシンにより処理したときの、OD600による増殖で評価される7997株の死滅の有効性を示す図である。
図11Aおよび11Bは、ΔPlySs1のpH依存性を示す図である。(A)7711株宿主細胞を、4.6〜8.0のpH値の範囲でリン酸クエン酸緩衝液(40/20mMの)中に懸濁させたことを示す図である。ΔPlySs1を添加し(110μg/ml)、OD600を37℃で60分間にわたり測定した(水平軸)。垂直軸は、各時点における、処理された場合のOD600/未処理の場合のOD600の比を表す。各pH値について、曲線は、3回の独立した実験試行の平均を示す。全体として、活性は、緩衝範囲上端において最大であった。(B)この図では、ビス−トリス−プロパン(40mMの)を、pH範囲が7.0〜9.7の緩衝剤として使用したことが示される。ここでもまた、ΔPlySs1を110μg/mlまで添加した。各曲線は、3回の実験の試行の平均を示す。定量的なOD減衰度は一般に、リン酸−クエン酸中より小さかったが、最大の活性は、pH=9.0で観察された。
図12は、ΔPLySS1のNaCl依存性を示す図である。S.suis 7711細胞を、pH=7.8のリン酸−クエン酸緩衝液中に懸濁させた(40/20mMの)。NaClを上記の濃度まで添加した後、ΔPlySs1を110μg/mlで添加した。600nmにおける光学密度を、37℃で60分間にわたり観察した。この図では、垂直軸が、各NaCl濃度について、3回の独立した実験にわたり平均された、処理された場合のOD600/未処理の場合のOD600の比を表す。
図13Aおよび13Bは、ΔPlySs1のDTT感受性およびEDTA感受性についての評価を提示する図である。(A)ΔPlySs1を、7711細胞への添加前に、5mMのDTT(大幅なモル濃度過剰)と共に1時間にわたりプレインキュベートしたところ、活性が変化しなかったことを示す図である。(B)ここでは、ΔPlySs1の添加(110μg/ml リシン)前に、緩衝化された細胞懸濁液中に多様な濃度のEDTAを含めたことを示す図である。いずれの画像についても、垂直軸は、各条件について、3回の独立した実験にわたり平均された、処理された場合のOD600/未処理の場合のOD600の比を表す。
図14Aおよび14Bは、ΔPlySs1の温度安定性を示す図である。(A)ΔPlySs1原液を、上記の温度の各々で30分間にわたり保持した後、7711細胞へと添加した(270μg/mlの最終酵素濃度最終温度=37℃、理想的な緩衝条件)ことを示す図である。この画像中の曲線は、3回にわたる個別の実験の試行の平均を表す。各場合では、完全な活性の喪失が、45℃〜50℃の間の試料において観察された。3つの最高温度の試料は、変性時におけるΔPlySs1のフロキュレーションに起因して、処理されていない対照より若干高値のOD600の読取りを示す。(B)上記の実験を繰り返したが、アッセイ前に6時間にわたる熱処理を伴ったことを示す図である。この長いインキュベーション時間において、45℃の試料は、ある程度の活性の喪失を示したが、完全な活性の喪失ではなかった。40℃の試料は、本質的に天然の活性を維持した。
図15Aおよび15Bは、(A)PlySs2が、8ug/mL以上において、S.suis 7997株に対する急性の溶菌活性を有することを示す図であり、(B)in vitroにおいて評価される、S.suis S735株に対するPlySs2活性を示す図である。
図16A〜16Dは、PlySs2の異なる種および株に対する活性を提示する図である。S.suis 7997を、各試験のための陽性対照として用いた。A.S.suis株に対するPlySs2活性を示す図である。B.異なる細菌種および2つのS.suis株に対するPlySs2活性を示す図である。C.連鎖球菌およびブドウ球菌のPlySs2に対する感度を示す図である。D.PlySs2による処理に対する感受性について調べた多様な種を示す図である。
図16A〜16Dは、PlySs2の異なる種および株に対する活性を提示する図である。S.suis 7997を、各試験のための陽性対照として用いた。A.S.suis株に対するPlySs2活性を示す図である。B.異なる細菌種および2つのS.suis株に対するPlySs2活性を示す図である。C.連鎖球菌およびブドウ球菌のPlySs2に対する感度を示す図である。D.PlySs2による処理に対する感受性について調べた多様な種を示す図である。
図16A〜16Dは、PlySs2の異なる種および株に対する活性を提示する図である。S.suis 7997を、各試験のための陽性対照として用いた。A.S.suis株に対するPlySs2活性を示す図である。B.異なる細菌種および2つのS.suis株に対するPlySs2活性を示す図である。C.連鎖球菌およびブドウ球菌のPlySs2に対する感度を示す図である。D.PlySs2による処理に対する感受性について調べた多様な種を示す図である。
図16A〜16Dは、PlySs2の異なる種および株に対する活性を提示する図である。S.suis 7997を、各試験のための陽性対照として用いた。A.S.suis株に対するPlySs2活性を示す図である。B.異なる細菌種および2つのS.suis株に対するPlySs2活性を示す図である。C.連鎖球菌およびブドウ球菌のPlySs2に対する感度を示す図である。D.PlySs2による処理に対する感受性について調べた多様な種を示す図である。
図17Aおよび17Bは、複数の種、血清型、および菌株に対するPlySs2活性を示す図である。各場合において、処理された場合のOD600/未処理の場合のOD600を、棒グラフで示した。S. aureus株のバーは赤色で着色され、S.suis株に対応するバーは橙色である。Listeria属細菌および他の目的の細菌のバーは、紫色で示す。
図17Aおよび17Bは、複数の種、血清型、および菌株に対するPlySs2活性を示す図である。各場合において、処理された場合のOD600/未処理の場合のOD600を、棒グラフで示した。S. aureus株のバーは赤色で着色され、S.suis株に対応するバーは橙色である。Listeria属細菌および他の目的の細菌のバーは、紫色で示す。
図18は、PlySS2を、そのブドウ球菌株を死滅させる能力について、標準的なMIC解析により調べたことを示す図である。バンコマイシン耐性(VRSA)、バンコマイシン中間感受性(VISA)、およびメチシリン耐性(MRSA)のブドウ球菌など、耐性ブドウ球菌が試験に組み入れられた。試験された3つのVRSA株は、公知の分離株全てのうちの半分を表す。
図19は、ΔPlySs1による溶菌活性を提示する図である。この例では、3つのS.suis株:PlySs1が元来そこからクローニングされた血清型7株である7711株(すなわち、宿主株);種の標準菌株である血清型2分離株であるS735株;および毒性の高い血清型9株である7997株についてのOD低下曲線が示される。細菌は、20mMのpH7.8リン酸緩衝液、2mMのEDTA(最適状態として規定される)中に懸濁させた。ΔPlySs1は、ある濃度範囲(挿入図により示す)で細胞へと添加した。各試料について、37℃で1時間にわたり(水平軸)、600nmにおける光学密度(垂直軸)を測定した。この画像では、全ての曲線が、3または4回の独立した実験の試行の平均を表す。
図20は、ΔPlySs1によるS.suis 7711の増殖の阻害を示す図である。ΔPlySs1を上記の最終濃度で、BHIブロス中のS.suis 7711株の希釈懸濁液へと添加した。各試料の光学密度は、96ウェルプレートフォーマットで一晩にわたり継続的に測定した。全体として、細菌の増殖は、用量依存的な様式で遅延した。しかし、ここでは、緩衝液中で溶菌を誘導するのに十分な酵素濃度(130および50μg/ml)の場合、効果はごくわずかであった。さらに、上記のΔPlySs1濃度のうちのいずれも、増殖を完全には阻害しなかった(よって、MICを割り当てることはできないであろう)。処理された試料の全てについて、最終光学密度は、実際に、未処理試料の最終光学密度より高値であることが注目されるであろう。これは、溶菌酵素の存在下で生じた、凝集した細菌破砕物の蓄積によるアーチファクトである。
図21は、ΔPlySs1についての菌株パネルを提示する図である。図19ならびに表3および4に提示される情報を、130μg/mlおよび32.5μg/mlという2つのPlySs1濃度について、グラフにまとめる。画像中、S.suis株は、2つの赤色星印で示され、S.suis以外の連鎖球菌は、単一の黒色星印で示される。1時間後における光学密度応答(未処理の場合のOD600と比べた、処理された場合のOD600の比)が示される。S.suis株の血清型の定義については、表3を参照されたい。
図22は、PlySs2の、S.suis 7997株およびS.suis S735株に対する溶菌活性についての、CFU死滅アッセイの結果を提示する図である。
図23は、S. aureusおよびS. pyogenesによる、PlySS2に対する、抗生物質であるムピロシンと比較した耐性アッセイの結果を示す図である。MRSA MW2株、MSSA 8325株、またはS. pyogenes 5005株のうちのいずれも、各株を、濃度を段階的に増大させるPlySs2へと曝露した後において、PlySs2に対する耐性を発生させなかった。MW2および8325のいずれもが、陽性対照であるムピロシンに対する耐性を発生させた。
図24は、MRSA菌血症を伴うマウスの生存を、10日間にわたり示す図である。PlySs2は、試験されたマウスのうちの95%から菌血を除去した。対照のうち、生存したのはわずかに5%であった。
図25は、異なる種および株に対するPlySs2活性を提示する図である。対数期の培養物を、リン酸緩衝液中で、60分間にわたり、32μg/mlのPlySs2へと曝露した。処理された試料の最終OD600を、未処理試料の最終OD600で除して、上記の正規化された値を求めた。複数のStaphylococcus属(MRSA、MSSA、およびVISAが含まれるがこれらに限定されない)、Streptococcus属、Listeria属、Enterococcus属、およびBacillus属を、PlySs2活性に対する感受性について調べた。Escherichia属およびPseudomonas属は、グラム陰性対照として調べた。
図26は、PlySs2の多様な株に対する殺菌効果を示す図である。処理の60分後における128μg/mlのPlySs2の殺菌効果。対数スケールに沿ってCFUカウントの低減を示す。特徴的なことに、PlySs2は、MRSA MW2に対して著明な活性を及ぼした。PlySs2が、S.agalactiaeおよびL. monocytogenesを劇的に低減したことは注目に値する。陰性対照であるE. coliの数の低減は認められなかった。
図27は、多様なグラム陽性細菌に対するPlySs2の最小阻害濃度(MIC)を示す図である。予測される通り、MRSA MW2に対するMICは低値であり、S. pyogenes 5005に対するMICは高値であった。PlySs2のMICは、溶菌活性および殺菌試験相関する。したがって、PlySs2の、陰性対照であるE. coliに対するMICは、測定不能であった。
図28は、PlySs2がマウスを、MRSAおよびS. pyogenesによる混合感染により引き起こされる死亡から防御したことを示す。FVB/NJマウスに、約5×105CFUのMRSA MW2株、約1×107個のS. pyogenes 5005株、または同じ濃度での上記の接種物に由来する両方の細菌の組合せ(混合感染)を含有する5%の粘素腹腔内注射した。感染の3時間後、全ての感染群(A〜C)におけるマウスに、20mMのリン酸緩衝液対照、1mgのClyS、1mgのPlyC、または混合感染のための1mgのPlyCに加えた1mgのClySの組合せによる腹腔内注射を1回施した。PlySs2処置は、MRSA感染に対する1mg(A)、またはS. pyogenesおよび混合感染に対する2mg(B〜C)からなった。マウスを、生存について、10日間にわたりモニタリングした。4回の独立した実験に由来する結果を組み合わせ、カプラマイヤー生存曲線によりマウスの生存データをプロットした。
図28は、PlySs2がマウスを、MRSAおよびS. pyogenesによる混合感染により引き起こされる死亡から防御したことを示す。FVB/NJマウスに、約5×105CFUのMRSA MW2株、約1×107個のS. pyogenes 5005株、または同じ濃度での上記の接種物に由来する両方の細菌の組合せ(混合感染)を含有する5%の粘素を腹腔内注射した。感染の3時間後、全ての感染群(A〜C)におけるマウスに、20mMのリン酸緩衝液対照、1mgのClyS、1mgのPlyC、または混合感染のための1mgのPlyCに加えた1mgのClySの組合せによる腹腔内注射を1回施した。PlySs2処置は、MRSA感染に対する1mg(A)、またはS. pyogenesおよび混合感染に対する2mg(B〜C)からなった。マウスを、生存について、10日間にわたりモニタリングした。4回の独立した実験に由来する結果を組み合わせ、カプランマイヤー生存曲線によりマウスの生存データをプロットした。
図29は、MRSAの分離株に対するPlySs2およびバンコマイシンの活性を示す図である。
図29は、MRSAの分離株に対するPlySs2およびバンコマイシンの活性を示す図である。
図30は、PlySs2の酵素ドメインアライメントを、ClySと対比して提示する図である。連鎖球菌のリシンであるPlySs2およびPlyCのCHAPドメイン(サブユニットA、GenBank番号:AAP42310)をアラインメントする。アミノ酸の同一性を、下方の星印および強調表示で示す。推定触媒残基(システインおよびヒスチジン、これにちなんでドメインが名付けられている)の位置を矢印で示す。

0051

本発明によれば、当技術分野の技量の範囲内にある従来の分子生物学微生物学、および組換えDNA法が使用されうる。このような技法は、文献において完全に説明されている。例えば、Sambrookら、「Molecular Cloning: A Laboratory Manual」(1989年);「Current Protocols in Molecular Biology」巻I〜III[Ausubel, R. M.編(1994年)];「Cell Biology: A Laboratory Handbook」巻I〜III[J. E. Celis編(1994年))];「Current Protocols in Immunology」巻I〜III[Coligan, J. E.編(1994年)];「Oligonucleotide Synthesis」(M.J. Gait編、1984年);「Nucleic Acid Hybridization」[B.D. HamesおよびS.J. Higgins編(1985年)];「Transcription And Translation」[B.D. HamesおよびS.J. Higgins編(1984年)];「Animal Cell Culture」[R.I. Freshney編(1986年)];「Immobilized Cells And Enzymes」[IRL Press、(1986年)];B. Perbal、「A Practical Guide To Molecular Cloning」(1984年)を参照されたい。

0052

したがって、本明細書に現れる場合、以下の用語は、以下および本節で提起され示される定義を有するものとする。

0053

本明細書では、「S.suisリシン(複数可)」、「PlySsリシン(複数可)」、「PlySs1リシン」、「PlySs1」、「全PlySs1」、「切断型PlySs1」、「ΔPlySs1」、「PlySs2リシン」、「PlySs2」という用語、および具体的に列挙されているわけではない任意の変形を互換的に用いることができ、本出願および特許請求の範囲全体にわたって用いられる通り、単一または複数のタンパク質を含めたタンパク質性物質にも言及し、本明細書で記載され、図3および図4に示されるアミノ酸配列データ(配列番号1、2および/または3)、ならびに本明細書および特許請求の範囲に示される活性プロファイルを有するタンパク質にも及ぶ。したがって、実質的に同等な活性または活性の変化を提示するタンパク質も同様に想定される。これらの修飾は、例えば、部位指向変異誘発を介して得られる修飾など、意図的な場合もあり、複合体またはその記名サブユニットの産生細胞である宿主における変異を介して得られる修飾など、偶発的な場合もある。「S.suisリシン(複数可)」、「PlySsリシン(複数可)」、「PlySs1リシン」、「PlySs1」、「全PlySs1」、「切断型PlySs1」、「ΔPlySs1」、「PlySs2リシン」、「PlySs2」という用語はまた、具体的に本明細書で列挙されるタンパク質のほか、全ての実質的に相同類似体、断片、または切断型、および対立遺伝子変異をそれらの範囲内に包含することも意図する。

0054

ポリペプチドおよび溶菌酵素
「溶菌酵素」は、適切な条件下で相応な時間にわたり、1または複数の細菌を死滅させる任意の細菌の細胞壁溶解酵素を包含する。限定なしに述べると、溶菌酵素の例には、多様なアミダーゼである細胞壁溶解酵素が含まれる。

0055

「S.suis溶菌酵素」は、適切な条件下で、相応な時間にわたり、少なくとも1つまたは複数のStreptococcus suis細菌を死滅させることが可能な溶菌酵素を包含する。

0056

「バクテリオファージの溶菌酵素」とは、バクテリオファージから抽出もしくは単離された溶菌酵素、または溶菌酵素の機能性を維持する類似のタンパク質構造を有する合成された溶菌酵素を指す。

0057

溶菌酵素は、具体的には、細菌細胞のペプチドグリカンに存在する結合を切断して、細菌の細胞壁を破壊することが可能である。今日ではまた、細菌細胞壁のペプチドグリカンは、大半の細菌間で高度に保存されており、少数の結合を切断するだけで細菌の細胞壁を破壊しうることも前提とされている。バクテリオファージの溶菌酵素は、アミダーゼでありうるが、他の種類の酵素も可能である。これらの結合を切断する溶菌酵素の例は、ムラミダーゼ、グルコサミニダーゼ、エンドペプチダーゼ、またはN−アセチルムラモイル−L−アラニンアミダーゼなど、多様なアミダーゼである。Fischettiら(1974年)は、C1連鎖球菌のファージリシン酵素が、アミダーゼであることについて報告した。Garciaら(1987年、1990年)は、Cp−1ファージに由来する、S. pneumoniaeからのCp1リシンが、リゾチームであることについて報告した。CaldenteyおよびBamford(1992年)は、phi 6Pseudomonasファージに由来する溶菌酵素が、meso−ジアミノピメリン酸(melo−diaminopimilic acid)およびD−アラニンにより形成されるペプチド架橋を分割するエンドペプチダーゼであることについて報告した。E. coliのT1ファージおよびT6ファージの溶菌酵素も、Listeria属のファージ(ply)に由来する溶菌酵素と同様に、アミダーゼである(Loessnerら、1996年)。当技術分野ではまた、細菌の細胞壁を切断することが可能な他の溶菌酵素も公知である。

0058

「バクテリオファージにより遺伝的にコードされる溶菌酵素」は、例えば、宿主細菌に対して少なくとも何らかの細胞壁溶解活性を有することにより宿主細菌を死滅させることが可能なポリペプチドを包含する。ポリペプチドは、天然配列の溶菌酵素およびその改変体を包含する配列を有しうる。ポリペプチドは、バクテリオファージ(「ファージ」)など、多様な供給源から単離することもでき、Garciaらにより記載されており、また、本明細書でも提示される組換え法または合成法などの組換え法または合成法により調製することもできる。このポリペプチドは、カルボキシル末端側においてコリン結合部分を含むことが可能であり、アミノ末端側における細胞壁ペプチドグリカンを切断することが可能な酵素活性(ペプチドグリカン中のアミド結合に対して作用するアミダーゼ活性など)によって特徴付けられうる。PlyGBSリシンなど、複数の酵素活性、例えば、2つの酵素ドメインを包含する溶菌酵素が記載されている。一般的に述べれば、溶菌酵素は、分子量が25,000〜35,000ドルトンの間にある可能性があり、単一のポリペプチド鎖を含む可能性があるが、これは、酵素鎖に応じて変化しうる。分子量は、ドデシル硫酸ナトリウム変性ゲルによる電気泳動および分子量マーカーとの比較に基づくアッセイを介して、最も便利に決定することができる。

0059

「天然配列のファージ関連溶菌酵素」は、細菌に由来する酵素と同じアミノ酸配列を有するポリペプチドを包含する。このような天然配列の酵素は、単離することもでき、組換え手段または合成手段により作製することもできる。

0060

「天然配列の酵素」という用語は、酵素の天然に存在する形態(例えば、代替的なスプライシング形態または変化形態)および天然に存在する改変体を包含する。本発明の一実施形態では、天然配列の酵素が、Streptococcus suisに特異的なバクテリオファージに由来する遺伝子により遺伝的にコードされる成熟ポリペプチドまたは全長ポリペプチドである。Lopezら、Microbial Drug Resistance、3巻:199〜211頁(1997年);Garciaら、Gene、86巻:81〜88頁(1990年);Garciaら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、85巻:914〜918頁(1988年);Garciaら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、85巻:914〜918頁(1988年);Garciaら、「Streptococcal Genetics」(J. J. FerrettiおよびCurtis編、1987年);Lopezら、FEMS Microbiol. Lett.、100巻:439〜448頁(1992年);Romeroら、J. Bacteriol.、172巻:5064〜5070頁(1990年);Rondaら、Eur. J. Biochem.、164巻:621〜624頁(1987年);ならびにSanchezら、Gene、61巻:13〜19頁(1987年)などの刊行物認知されている通り、当然ながら、多数の改変体が可能および公知である。これらの参考文献の各々の内容、特に、配列表、および配列相同性についての言明を含めた、配列を比較する関連の説明文は、具体的に、参照によりそれらの全体において組み込まれる。

0061

「改変体配列による溶菌酵素」は、溶菌酵素のポリペプチド配列とは異なるが、機能的活性を保持するポリペプチド配列によって特徴付けられる溶菌酵素を包含する。一部の実施形態では、溶菌酵素が、図3および図4、または配列番号1、2、もしくは3のうちのいずれかに提示される本明細書の溶菌酵素配列(複数可)と特定のアミノ酸配列の同一性を有する、Streptococcus suisに特異的なバクテリオファージにより遺伝的にコードされうる。例えば、一部の実施形態では、機能的に活性な溶菌酵素が、細菌の細胞壁を破壊することにより、Streptococcus suis細菌、ならびに表1および図9および10において示される他の感受性細菌を含め、本明細書で提示される他の感受性細菌を死滅させうる。活性の溶菌酵素は、図3および図4、または配列番号1、2、もしくは3のうちのいずれかに提示される、本明細書の溶菌酵素配列(複数可)と、60、65、70、75、80、85、90、95、97、98、99、または99.5%のアミノ酸配列の同一性を有しうる。このようなファージ関連溶菌酵素の改変体には、例えば、溶菌酵素ポリペプチドであって、図3および図4、または配列番号1、2、もしくは3のうちのいずれかに提示される、本明細書の溶菌酵素配列(複数可)の配列のN末端またはC末端において1または複数のアミノ酸残基を付加するか、または欠失させた溶菌酵素ポリペプチドが含まれる。特定の態様では、ファージ関連溶菌酵素が、天然のファージ関連溶菌酵素配列と少なくとも約80%または85%のアミノ酸配列の同一性、特に、少なくとも約90%(例えば、90%)のアミノ酸配列の同一性を有するであろう。最も具体的には、ファージ関連溶菌酵素の改変体が、図3および図4、または配列番号1、2、もしくは3のうちのいずれかに提示される、天然のファージに関連する本明細書の溶菌酵素配列(複数可)と少なくとも約95%(例えば、95%)のアミノ酸配列の同一性を有するであろう。

0062

本明細書では、同定されたファージ関連溶菌酵素配列に関する「アミノ酸配列の同一性パーセント」を、いかなる保存的置換配列同一性の部分として考慮せずに、同じリーディングフレーム内で配列を整列させ、必要な場合は、ギャップを導入して、最大の配列同一性パーセントを達成した後における、ファージ関連溶菌酵素配列中のアミノ酸残基と同一な候補配列におけるアミノ酸残基の百分率と定義する。

0063

本明細書では、同定されたファージ関連溶菌酵素配列に関する「核酸配列の同一性パーセント」を、配列を整列させ、必要な場合は、ギャップを導入して、最大の配列同一性パーセントを達成した後における、ファージ関連溶菌酵素配列中のヌクレオチドと同一な候補配列中のヌクレオチドの百分率と定義する。

0064

2つのヌクレオチド配列またはアミノ酸配列の同一性パーセントを決定するため、配列を、最適な比較を目的として整列させる(例えば、第1のヌクレオチド配列の配列内にギャップを導入することができる)。次いで、対応するヌクレオチド位置またはアミノ酸位置におけるヌクレオチドまたはアミノ酸を比較する。第1の配列内の位置が、第2の配列内の対応する位置と同じヌクレオチドまたはアミノ酸により占められる場合、分子は、その位置において同一である。2つの配列間における同一性パーセントとは、配列により共有される同一な位置の数の関数である(すなわち、同一性%=同一な位置の数/全ての位置の数×100)。

0065

2つの配列間における同一性パーセントの決定は、数学アルゴリズムを用いて達成することができる。2つの配列を比較するために使用される数学的アルゴリズムの好ましい非限定的な例は、Karlinら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、90巻:5873〜5877頁(1993年)のアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、本発明のヌクレオチド配列と所望の同一性を有する配列を同定するのに用いうる、NBLASTプログラムへと組み込まれている。比較を目的としてギャップを施したアライメントを得るには、Gapped BLASTを、Altschulら、Nucleic AcidsRes、25巻:3389〜3402頁(1997年)において記載される通りに使用することができる。BLASTプログラムおよびGapped BLASTプログラムを使用する場合は、各々のプログラム(例えば、NBLAST)のデフォルトパラメータを用いることができる。National Center for Biotechnology Information、National Library of Medicine、National Institutes of Healthにより提供されているプログラムを参照されたい。一実施形態では、配列比較のためのパラメータを、W=12に設定することができる。パラメータはまた、変化させることもできる(例えば、W=5またはW=20)。値「W」は、2つの配列を、同一性の領域を含有する配列として同定するプログラムのためには、どのくらい多くの連続ヌクレオチドが同一でなければならないのかを決定する。

0066

「ポリペプチド」は、直鎖状接合された複数のアミノ酸を含むポリマー分子を包含する。一部の実施形態では、ポリペプチドが、天然に存在するポリヌクレオチド配列によりコードされる分子に対応しうる。ポリペプチドは、天然に存在するアミノ酸が類似の特性を有するアミノ酸で置きかえられる保存的置換であって、ポリペプチドの機能を変化させない保存的置換を包含しうる(例えば、Lewin、「Genes V」、Oxford University Press、1章、9〜13頁、1994年を参照されたい)。

0067

「改変溶菌酵素」という用語は、シャフリングされた溶菌酵素および/またはキメラ溶菌酵素を包含する。

0068

特異的ファージを感染させた細菌に特異的なファージ溶菌酵素は、問題となる細菌の細胞壁を有効かつ効率的に分解することが見出されている。溶菌酵素は、タンパク質分解性の酵素活性を欠くと考えられ、したがって、細菌細胞壁の消化時に存在するときも、哺乳動物のタンパク質および組織に対しては非破壊的である。参照によりそれらの全体において本明細書に組み込まれる、Loefflerら、「Rapid Killing of Streptococcus pneumoniae with a Bacteriophage Cell Wall Hydrolase」、Science、294巻:2170〜2172頁(2001年12月7日)、およびScience誌によりオンライン公表されているこの文献に対する補遺資料により示される通り、Palなど、精製された肺炎球菌のバクテリオファージの溶菌酵素は、多様な肺炎球菌を死滅させることが可能である。Loefflerらは、これらの実験を介して、接触後数秒間以内に、溶菌酵素であるPalが、最も高頻度で単離される血清群およびペニシリン耐性株(stain)を含めたS. pneumoniaeの15の臨床株(stain)を、in vitroにおいて死滅させうることを示している。Palによるマウスの処置はまた、血清型14の鼻腔内保菌を、用量依存的な様式で消失させるかまたは著明に低減することも可能であった。さらに、Palの作用は、他のファージ溶菌酵素と同様であるが、抗生物質とは異なり、むしろ標的の病原体に特異的であることが見出されているために、正常微生物叢は本質的に無傷に保持される可能性が高い(参照により本明細書に組み込まれる、M. J. Loessner、G. Wendlinger、S. Scherer、Mol Microbiol、16巻、1231〜41頁(1995年))。これに対し、本発明のリシンポリペプチドは、顕著に広範で臨床的に有意な殺菌プロファイルを有する。本明細書で裏付けられる通り、例えば、単離されたS.suisリシンであるPlySs2は、S.suisを死滅させるのに有効であり、また、B群Streptococcus属(GBS)を含めた他の多様なStreptococcus属株、Staphylococcus aureusを含めたブドウ球菌(Staphylococcal)株、Enterococcus属、およびListeria属も死滅させるのに有効である。したがって、本発明のリシンは、既に報告または想定されている任意のリシンと異なり、細菌細胞死滅の広域性を裏付けている。

0069

本発明の溶菌酵素またはポリペプチドは、特定のバクテリオファージに感染させた後の細菌生物に、感染の症状を有する他の患者へと曝露されている患者を発病から防御するための予防的処置として産生させる場合もあり、感染から病気に既に罹患している患者のための治療的処置として産生させる場合もある。本明細書では、リシンポリペプチド配列およびリシンポリペプチドをコードする核酸が提供されるので、溶菌酵素(複数可)/ポリペプチド(複数可)は、本明細書で例示される方法を含めた当技術分野の標準的な方法を用いて、ファージゲノムから単離された溶菌酵素の遺伝子を介し、この遺伝子を遺伝子導入ベクターへと挿入し、前記遺伝子導入ベクターを発現系へとクローニングして作製することが好ましい場合がある。溶菌酵素(複数可)またはポリペプチド(複数可)は、切断型の場合もあり、キメラの場合もあり、シャフリングされている場合もあり、「天然」の場合もあり、組み合わせることが可能である。本明細書には、関与性の米国特許第5,604,109号が参照によりその全体において組み込まれる。「改変」溶菌酵素は、多数の方式で作製することができる。好ましい実施形態では、ファージゲノムに由来する、改変溶菌酵素の遺伝子を、遺伝子導入用ベクターまたは可動性ベクター、好ましくは、プラスミドへと挿入し、このプラスミドを、発現ベクターまたは発現系へとクローニングする。本発明のリシンポリペプチドまたはリシン酵素を作製するための発現ベクターは、E. coli、Bacillus属、または他の多数の適切な細菌に適しうる。ベクター系はまた、無細胞の発現系でもありうる。当技術分野では、遺伝子または遺伝子のセットを発現させるこれらの方法の全てが公知である。溶菌酵素はまた、Streptococcus suisに、Streptococcus suisに特異的なバクテリオファージを感染させることにより創出することもでき、この場合、前記少なくとも1つの溶菌酵素は、前記Streptococcus suisの細胞壁をもっぱら溶解させ、他の、例えば、存在する天然細菌または片利共生細菌叢に及ぼす影響はせいぜい最小限である。

0070

「キメラタンパク質」または「融合タンパク質」は、異種ポリペプチドへと作動可能に連結した本発明のポリペプチドの全部または(好ましくは生物学的に活性な)一部を含む。キメラタンパク質またはキメラペプチドは、例えば、2つ以上の活性部位を有する2つ以上のタンパク質を組み合わせることにより作製する。キメラタンパク質およびキメラペプチドは、同じ分子において独立に作用する場合もあり、異なる分子において作用する場合もあり、よって、2つ以上の異なる細菌感染を同時に処置する可能性を有する。キメラタンパク質およびキメラペプチドはまた、細胞壁を1つより多い場所で開裂させることにより、したがって、単一のリシン分子またはリシンキメラペプチドによる、より急速または有効な(または相乗作用的)死滅を潜在的にもたらすことにより、細菌感染を処置するのに用いることもできる。

0071

DNA構築物またはペプチド構築物の「異種」領域とは、天然における大型分子会合しては見出されない、大型のDNA分子内の同定可能なDNAセグメントまたは大型のペプチド分子内の同定可能なペプチドセグメントである。したがって、異種領域が哺乳動物の遺伝子をコードする場合、この遺伝子には通常、供給源生物ゲノム内では哺乳動物ゲノムDNAに隣接しないDNAが隣接する。異種コード配列の別の例は、コード配列自体が天然では見出されない構築物(例えば、ゲノムのコード配列が、イントロン、または天然の遺伝子とは異なるコドンを有する合成的配列を含有するcDNA)である。対立遺伝子変異または天然に存在する変異イベントは、本明細書で規定されるDNAまたはペプチドの異種領域をもたらさない。

0072

「作動可能に連結する」という用語は、本開示のポリペプチドと異種ポリペプチドとを、インフレームで融合させることを意味する。異種ポリペプチドは、本開示のポリペプチドのN末端またはC末端と融合させることができる。キメラタンパク質は、化学的合成により酵素的に作製されるか、組換えDNA法により作製される。多数のキメラ溶菌酵素が作製および研究されている。バクテリオファージphi X174およびMS2のそれぞれの溶菌タンパク質であるEおよびLから構築されたキメラ溶菌遺伝子である遺伝子E−Lを内部欠失にかけて、溶菌特性または死滅特性を変化させた、新たな一連のE−Lクローンを創出した。この研究では、親遺伝子であるE、L、E−L、およびE−Lの内部切断形態の溶菌活性を探索し、異なる膜貫通ドメインの構築の差違に基づき、異なる溶菌機構を特徴付けた。電子顕微鏡検査法、ならびに細胞質空間およびペリプラズム空間へのマーカー酵素の放出により、2つの異なる溶菌機構は、これらの溶菌タンパク質の、E. coliの内膜または内膜および外膜に対する透過に応じて識別しうることが明らかとなった(FEMS Microbiol. Lett.(1998年)、164巻(1号):159〜67頁(参照により本明細書に組み込まれる))。有用な融合タンパク質の一例は、本開示のポリペプチドをGST配列のC末端へと融合させたGST融合タンパク質である。このようなキメラタンパク質は、本開示の組換えポリペプチドの精製を容易としうる。

0073

別の実施形態では、キメラタンパク質またはキメラペプチドが、そのN末端において異種シグナル配列を含有する。例えば、本開示のポリペプチドの天然のシグナル配列を除去して、別のタンパク質に由来するシグナル配列で置きかえることができる。例えば、バキュロウイルスエンベロープタンパク質のgp67分泌配列を、異種シグナル配列として用いることができる(参照により本明細書に組み込まれる(「Current Protocols in Molecular Biology」、Ausubelら編、John Wiley & Sons、1992年)。真核生物の異種シグナル配列の他の例には、メリチンおよびヒト胎盤アルカリホスファターゼ(Stratagene;La Jolla、Calif.)の分泌配列が含まれる。さらに別の例では、有用な原核生物の異種シグナル配列に、phoA分泌シグナル(Sambrookら、前出)およびプロテインA分泌シグナル(Pharmacia Biotech;Piscataway、N.J.)が含まれる。

0074

融合タンパク質により、リシンポリペプチドを、異なる能力を有するタンパク質またはポリペプチドと組み合わせることもでき、このリシンポリペプチドにさらなる能力または付加的な特徴を与えることもできる。融合タンパク質は、本開示のポリペプチドの全部または一部を、免疫グロブリンタンパク質ファミリーメンバーに由来する配列へと融合させた、免疫グロブリン融合タンパク質でありうる。免疫グロブリンは、抗体、例えば、感受性細菌または標的の細菌の表面タンパク質またはエピトープを指向する抗体でありうる。免疫グロブリン融合タンパク質は、医薬組成物へと組み込み、被験体へと投与して、リガンド(可溶性リガンドまたは膜結合リガンド)と細胞の表面におけるタンパク質(受容体)との間の相互作用を阻害し、これにより、in vivoにおけるシグナル伝達を抑制することができる。免疫グロブリン融合タンパク質は、本開示のポリペプチドのコグネイトリガンドのバイオアベイラビリティーを改変しうる。リガンド/受容体間相互作用の阻害は、細菌と関連する疾患および障害を処置するため、かつ、細胞の生存を調節する(すなわち、促進または阻害する)ために治療的に有用でありうる。さらに、本開示の免疫グロブリン融合タンパク質は、本開示のポリペプチドに対して方向付けられた抗体を被験体において産生させ、リガンドを精製し、スクリーニングアッセイにおいて受容体のリガンドとの相互作用を阻害する分子を同定するための免疫原としても用いることができる。本開示のキメラタンパク質およびキメラペプチドならびに融合タンパク質および融合ペプチドは、標準的な組換えDNA法により作製することができる。

0075

融合遺伝子は、自動式DNA合成器を含めた従来の技法により合成することができる。代替的に、PCRによる遺伝子断片増幅は、2つの連続遺伝子断片間の相補的な突出をもたらし、その後、これをアニーリングおよび再増幅してキメラ遺伝子配列を発生させうる、アンカープライマーを用いて実行することもできる(すなわち、Ausubelら、前出を参照されたい)。さらに、融合部分(すなわち、GSTポリペプチド)を既にコードしている多くの発現ベクターが市販されている。本発明のポリペプチドをコードする核酸は、融合部分を、インフレームで本発明のポリペプチドへと連結するように、このような発現ベクターへとクローニングすることができる。

0076

本明細書で用いられる、シャフリングされたタンパク質もしくはペプチド、シャフリングされた遺伝子産物、または複数の関連するファージタンパク質もしくはタンパク質のペプチド断片についてシャフリングされたペプチドは、ランダムに切断され、より活性のタンパク質またはより特異的なタンパク質へと再組立てされる。シャフリングされたオリゴヌクレオチド、ペプチド、またはペプチド断片分子を選択またはスクリーニングして、所望の機能特性を有する分子を同定する。この方法は、例えば、Stemmer、米国特許第6,132,970号(「Method of shuffling polynucleotides」);Kauffman、米国特許第5,976,862号(「Evolution via Condon−based Synthesis」)、およびHuse、米国特許第5,808,022号(「Direct Codon Synthesis」)において記載されている。これらの特許の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。シャフリングを用いて、活性の大きな、例えば、活性が鋳型タンパク質の最大で10〜100倍であるタンパク質を創出することができる。鋳型タンパク質は、多種多様なリシンタンパク質の間で選択される。シャフリングされたタンパク質またはペプチドは、例えば、1または複数の結合ドメインおよび1または複数の触媒ドメインを構成する。各結合ドメインまたは触媒ドメインは、同じファージもしくは異なるファージ、または同じファージタンパク質もしくは異なるファージタンパク質に由来する。シャフリングされたドメインは、単独でまたは他の遺伝子もしくは遺伝子産物と組み合わせてペプチド断片へと翻訳可能な、遺伝子または遺伝子産物としてのオリゴヌクレオチドベースの分子であるか、あるいはペプチドベースの分子である。遺伝子断片には、DNA、RNA、DNA−RNAハイブリッドアンチセンスRNAリボザイム、EST、SNIP、および単独でまたは他の分子と組み合わせてペプチドへの翻訳が可能であるかまたは不可能なオリゴヌクレオチド分子を生成させる他のオリゴヌクレオチドベースの分子のうちのいずれの分子も含まれる。

0077

本明細書で開示されるタンパク質またはペプチドおよびペプチド断片の修飾形態または改変形態は、化学合成されるか、もしくは組換えDNA法により調製されるか、またはこれらの両方によるタンパク質またはペプチドおよびペプチド断片を包含する。これらの技法には、例えば、キメラ化およびシャフリングが含まれる。タンパク質またはペプチドを化学的合成により作製する場合、このタンパク質またはペプチドは、実質的に化学的前駆体または他の化学物質を含まないことが好ましい、すなわち、このタンパク質またはペプチドは、このタンパク質の合成に関与する化学的前駆体または他の化学物質から分離されていることが好ましい。したがってこのようなタンパク質調製物が有する目的のポリペプチド以外の化学的前駆体または化合物は、約30%、20%、10%、5%の(乾燥重量で)未満である。

0078

ポリペプチドのシグナル配列は、本開示のタンパク質およびペプチドならびにペプチド断片の粘膜への膜貫通移動および粘膜からの膜貫通移動を容易としうるほか、目的の分泌タンパク質または他のタンパク質の分泌および単離も容易としうる。シグナル配列は、1または複数の切断イベントによる分泌において成熟タンパク質から一般に切断される疎水性アミノ酸コアによって特徴付けられることが典型的である。このようなシグナルペプチドは、分泌経路を経るときに、シグナル配列の成熟タンパク質からの切断を可能とする、プロセシング部位を含有する。したがって、本開示は、シグナル配列を有する、記載されたポリペプチドのほか、シグナル配列自体、およびシグナル配列の不在下におけるポリペプチド(すなわち、切断産物)にも関連する。本開示のシグナル配列をコードする核酸配列は、発現ベクター内で、通常は分泌されないか、または他の形で単離することが困難なタンパク質など、目的のタンパク質へと作動可能に連結することができる。シグナル配列が、発現ベクターが形質転換された真核生物宿主などからのタンパク質の分泌を方向付けると、このシグナル配列は、続いてまたは同時に切断される。次いで、タンパク質は、当技術分野で認識される方法により細胞外培地から容易に精製することができる。代替的に、シグナル配列は、GSTドメインなどによる精製を容易とする配列を用いて、目的のタンパク質へと連結することができる。

0079

本発明はまた、本発明のポリペプチドの他の改変体にも関連する。このような改変体は、アゴニスト模倣体)として、またはアンタゴニストとして機能しうる改変アミノ酸配列を有しうる。改変体は、変異誘発、すなわち、個別の点変異または切断により発生させることができる。アゴニストは、タンパク質の天然に存在する形態の生物学的活性と実質的に同じ生物学的活性、またはこれらの生物学的活性のサブセットを保持しうる。タンパク質のアンタゴニストは、タンパク質の天然に存在する形態の活性のうちの1または複数を、例えば、細胞内のシグナル伝達カスケードの下流または上流のメンバーであって、目的のタンパク質を包含するメンバーに競合的に結合することにより阻害しうる。したがって、機能の限定された改変体で処置することにより、特異的な生物学的効果を誘発することができる。被験体を、タンパク質の天然に存在する形態の生物学的活性のサブセットを有する改変体で処置することにより、被験体における副作用を、タンパク質の天然に存在する形態による処置と比べて低減することができる。アゴニスト(模倣体)として、またはアンタゴニストとして機能する本開示のタンパク質の改変体は、本開示のタンパク質の変異体、すなわち、切断型変異体組合せライブラリーを、アゴニスト活性またはアンタゴニスト活性についてスクリーニングすることにより同定することができる。一実施形態では、多様化させた改変体のライブラリーを、核酸レベルにおける組合せ変異誘発により発生させ、多様化させた遺伝子ライブラリーによりコードさせる。多様化させた改変体のライブラリーは、例えば、潜在的なタンパク質配列の縮重セットが、個別のポリペプチドとして発現可能であるか、または代替的に、大型の融合タンパク質のセット(すなわち、ファージディスプレイのための)として発現可能であるように、合成オリゴヌクレオチドの混合物を、遺伝子配列へと酵素的にライゲーションすることにより作製することができる。本開示のポリペプチドの潜在的な改変体のライブラリーを縮重オリゴヌクレオチド配列から作製するのに用いられうる多様な方法が存在する。当技術分野では、縮重オリゴヌクレオチドを合成するための方法が公知である(すなわち、全てが参照により本明細書に組み込まれるNarang(1983年)、Tetrahedron、39巻:3頁;Itakuraら(1984年)、Annu. Rev. Biochem.、53巻:323頁;Itakuraら(1984年)、Science、198巻:1056頁;Ikeら(1983年)、Nucleic Acid Res.、11巻:477頁を参照されたい)。

0080

加えて、本開示のポリペプチドのコード配列の断片のライブラリーを用いて、改変体、活性断片、または切断型のスクリーニングおよびその後の選択のための多様化させたポリペプチド集団を発生させることができる。例えば、コード配列断片のライブラリーは、目的の二本鎖のPCR用コード配列の断片を、ニッキングが分子1個当たり約1回だけ生じる条件下において、ヌクレアーゼで処理し、この二本鎖DNAを変性させ、DNAを復元して異なるニッキング産物に由来するセンスアンチセンス対を包含しうる二本鎖DNAを形成し、S1ヌクレアーゼによる処理を介して改質された二重鎖から一本鎖部分を除去し、結果として得られる断片ライブラリーを発現ベクターへとライゲーションすることにより発生させることができる。この方法により、サイズが多様な目的のタンパク質のN末端断片および内部断片をコードする発現ライブラリー導出することができる。当技術分野では、点変異または切断により作製される組合せライブラリーの遺伝子産物をスクリーニングし、選択された特性を有する遺伝子産物のためのcDNAライブラリーをスクリーニングするための複数の技法が公知である。大きな遺伝子ライブラリーをスクリーニングするために最も広く用いられる技法であって、ハイスループット解析に適する技法は、遺伝子ライブラリーを、複製可能な発現ベクターへとクローニングするステップと、適切な細胞を、結果として得られるベクターライブラリーで形質転換するステップと、所望の活性の検出によりその産物が検出される遺伝子をコードするベクターの単離が容易となる条件下で、組合せ遺伝子を発現させるステップとを包含することが典型的である。ライブラリー内の機能的変異体頻度を増大させる技法である再帰アンサンブル変異誘発(REM)を、本開示のタンパク質の改変体を同定するためのスクリーニングアッセイと組み合わせて用いることができる(ArkinおよびYourvan(1992年)、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、89巻:7811〜7815頁;Delgraveら(1993年)、Protein Engineering、6巻(3号):327〜331頁)。タンパク質またはペプチド断片の免疫学的活性部分は、ファージ酵素を認識する抗体に結合する領域を包含する。この文脈では、実施形態によるタンパク質の最小の部分(またはこのタンパク質をコードする核酸)が、リシンタンパク質をもたらすファージに特異的なエピトープとして認識可能なエピトープである。したがって、抗体など、標的または受容体への結合を予測することが可能であり、一部の実施形態に有用な最小のポリペプチド(およびこのポリペプチドをコードする関連する核酸)は、8、9、10、11、12、13、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、75、85、または100アミノ酸の長さでありうる。わずか、8、9、10、11、12、または15アミノ酸の長さの小型の配列も、標的またはエピトープとして作用するのに十分な構造を確実に含むが、5、6、または7アミノ酸の長さのより短い配列も、条件によっては標的構造またはエピトープ構造を呈示し、ある実施形態では価値を有する。したがって、本明細書の図3および4、ならびに配列番号1、2、および/または3に示される場合を含めた、本明細書で提供されるタンパク質(複数可)またはリシンポリペプチドの最小の部分は、わずか、5、6、7、8、9、10、12、14、または16アミノ酸の長さのポリペプチドを包含する。

0081

本明細書で記載される実施形態によるタンパク質またはペプチド断片の生物学的活性部分は、ファージタンパク質の全長タンパク質より少数のアミノ酸を包含し、対応する全長タンパク質の少なくとも1つの活性を呈示する本開示のファージタンパク質のアミノ酸配列と十分に同一であるか、またはこれに由来するアミノ酸配列を含むポリペプチドを包含する。生物学的活性部分は、対応するタンパク質の少なくとも1つの活性を伴うドメインまたはモチーフを含むことが典型的である。本開示のタンパク質またはタンパク質断片の生物学的活性部分は、例えば、長さが10、25、50、100アミノ酸未満であるポリペプチドの場合もあり、10、25、50、100アミノ酸より長いポリペプチドの場合もある。さらに、タンパク質の他の領域が欠失しているかまたは付加されている他の生物学的活性部分も、組換え法により調製し、本明細書における実施形態のポリペプチドの天然形態の機能的活性のうちの1または複数について評価することができる。

0082

当業者により察知される通り、このような小型のタンパク質および/または核酸(または大型分子のタンパク質領域および/もしくは核酸領域)と機能性を共有する相同タンパク質および相同核酸を調製することができる。相同でありうるこのような小型の分子および大型分子の短い領域は、とりわけ実施形態として意図される。このような有益な領域の相同性は、本明細書の図3および4、ならびに配列番号1、2、および/または3に示されるリシンポリペプチドを含めた、本明細書で提供されるリシンポリペプチドと比較して、少なくとも50%、65%、75%、80%、85%であることが好ましく、少なくとも90%、95%、97%、98%、または少なくとも99%であることが好ましい。これらの相同性パーセント値は、保存的アミノ酸置換に起因する改変を包含しない。

0083

アミノ酸残基のうちの少なくとも約70%(好ましくは、少なくとも約80%、少なくとも約85%、および好ましくは、少なくとも約90、または95%)が同一であるか、または保存的置換を表す場合、2つのアミノ酸配列は、「実質的に相同」である。リシンポリペプチドのアミノ酸のうちの1もしくは複数の、またはいくつかの、または最大10%、または最大15%、または最大20%が、類似のアミノ酸置換または保存的アミノ酸置換で置換されており、同等なリシンが、本明細書で開示されるPlySs2および/またはPlySs1リシンなどのリシンの活性プロファイル、抗菌効果、および/または細菌特異性を有する場合、同等なPlySs2リシン、または同等なPlySs1リシンなど、同等なリシンの配列は、実質的に相同である。

0084

本明細書で記載されるアミノ酸残基は、「L」異性体形態であることが好ましい。しかし、「D」異性体形態にある残基は、そのポリペプチドにより免疫グロブリン結合の所望の機能的特性が保持される限りにおいて、任意のL−アミノ酸残基を置換することができる。NH2とは、ポリペプチドのアミノ末端に存在する遊離アミノ基を指し、COOHは、ポリペプチドのカルボキシ末端に存在する遊離カルボキシ基を指す。以下の対応表では、アミノ酸残基の略記法を、J. Biol. Chem.、243巻:3552〜59頁(1969年)における標準的なポリペプチドの用語法準拠して示す。

0085

本明細書では、全てのアミノ酸残基配列が、その左向きおよび右向きが従来のアミノ末端からカルボキシ末端への方向である慣例法により表されることに注意されたい。さらに、アミノ酸残基配列の始端部または末端部におけるダッシュが、1または複数のアミノ酸残基のさらなる配列に対するペプチド結合を示すことに注意されたい。上記の表は、本明細書では代替的に出現しうる、三文字表記一文字表記とを相互関連させるために示す。

0086

本明細書のアミノ酸配列、あるいは本明細書のポリペプチド、および図3もしくは図4に示されるリシン配列、またはこれらの活性断片もしくは切断型を含めた本明細書のリシンをコードする核酸配列には、特定のコドンを、異なるアミノ酸をコードするコドンへと変化させるか、アミノ酸を別のアミノ酸に置換するか、または1もしくは複数のアミノ酸を欠失させるように、変異を施すことができる。一般に、可能な限り少数のアミノ酸変化またはヌクレオチド変化を施すことにより、このような変異を施すことができる。この種の置換変異を施して、結果として得られるタンパク質におけるアミノ酸を、非保存的様式で(例えば、コドンを、特定のサイズまたは特徴を有するアミノ酸の群分けに属するアミノ酸から、別の群分けに属するアミノ酸へと変化させることにより)変化させることもでき、保存的様式で(例えば、特定のサイズまたは特徴を有するアミノ酸の群分けに属するアミノ酸に由来するコドンを、同じ群分けに属するアミノ酸へと変化させることにより)変化させることもできる。このような保存的変化は一般に、結果として得られるタンパク質の構造および機能にもたらす変化が小さい。非保存的変化は、結果として得られるタンパク質の構造、活性、または機能を改変する可能性が大きい。本発明は、結果として得られるタンパク質の活性または結合特徴をそれほど改変しない保存的変化を含有する配列を包含すると考えられるものとする。

0087

したがって、当業者は、本明細書で提供されるPlySs1およびPlySs2リシンポリペプチドの配列の再検討、およびそれらの知識、ならびに他のリシンポリペプチドについて入手可能な公開情報に基づき、リシンポリペプチド配列においてアミノ酸変化またはアミノ酸置換を施すことができる。アミノ酸変化を施して、本明細書で提供されるリシン(複数可)の配列中の、1もしくは複数の、1または少数の、1もしくはいくつかの、1つ〜5つ、1〜10、またはこのような他の数のアミノ酸を置きかえるかまたは置換して、変異体またはその改変体を発生させることができる。このような変異体またはその改変体は、ブドウ球菌、連鎖球菌、Listeria属細菌、もしくは腸球菌を含めた細菌を死滅させるための機能について予測される場合もあり、細菌を死滅させるための機能もしくは能力について調べる場合もあり、かつ/または本明細書で提供されるリシン(複数可)と同等な活性を有することについて予測される場合もあり、これについて調べる場合もある。したがって、例えば、本明細書の図4に示されるアミノ酸配列を修飾することにより、PlySs2の配列に対して変化を施し、例を含めた本明細書で記載および例示されているアッセイおよび方法を用いて、配列の変化を有する変異体または改変体を調べることができる。当業者は、本明細書のリシン(複数可)のドメイン構造に基づき、置換または置きかえに適する1もしくは複数のアミノ酸、1もしくはいくつかのアミノ酸、および/または合理的な保存的置換もしくは非保存的置換を含めた置換または置きかえに適さない1もしくは複数のアミノ酸を予測することができる。

0088

この点で、例示的にPlySs2リシンを参照すると、PlySs2ポリペプチドリシンは、様々なクラスのプロファージ溶菌酵素を表すが、このリシンは、図4に示されるN末端のCHAPドメイン(システイン−ヒスチジンアミドヒドロラーゼ/ペプチダーゼ)およびC末端のSH3−5型ドメインを含むことが指摘される。これらのドメインは、アミノ酸配列の異なる影を付したカラー領域内に示され、CHAPドメインは、LNN・・・で始まる第1の影を付したアミノ酸配列領域に対応し、SH3−5型ドメインは、RSY・・・で始まる第2の影を付した領域に対応する。CHAPドメインは、複数の既に特徴付けされた連鎖球菌およびブドウ球菌のファージリシンに包含される。したがって、当業者は、PlySs2のCHAPドメインおよび/またはSH−3ドメインに対する置換または置きかえを合理的に施し、これらについて調べることができる。Genbankデータベースに照らした配列比較を、CHAPおよび/またはSH−3ドメイン配列の一方または両方について行うこともでき、これをPlySs2リシンの全長アミノ酸配列について行い、例えば、置換のためのアミノ酸を同定することもできる。図30では、PlySs2のCHAPドメインを、十分に特徴付けされた連鎖球菌のPlyCリシンのCHAPドメインと共に整列させることから、保存的な触媒残基が顕示されているが、全体としては中等レベルの同一性(28%の配列同一性)が顕示されるにとどまる。図30では、CHAPドメインにおける保存的なシステインおよびヒスチジンのアミノ酸配列を矢印で示す。例えば、活性または能力を維持するように、保存的なシステイン残基およびヒスチジン残基が、PlySs2の変異体または改変体において、維持されると予測することは合理的である。図4および配列番号3のPlySs2配列中のアミノ酸19位のバリンにおいて、バリンをアラニンに置きかえている変異体または改変体が、図4および配列番号3のリシンと同様の様式で活性であり、グラム陽性細菌を死滅させることが可能であり、かつ、これらと同程度に有効であることは注目に値する。

0089

以下は、アミノ酸の多様な群分けの一例である:
非極性R基を伴うアミノ酸
アラニン、バリン、ロイシンイソロイシンプロリンフェニルアラニントリプトファンメチオニン
荷電極性のR基を伴うアミノ酸
グリシンセリントレオニン、システイン、チロシンアスパラギングルタミン
荷電極性のR基を伴うアミノ酸(pH6.0で負に荷電)
アスパラギン酸グルタミン酸
塩基性アミノ酸(pH6.0で正に荷電)
リシン、アルギニン、ヒスチジン(pH6.0) 。

0090

別の群分けは、フェニル基を伴うアミノ酸でありうる:
フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン。

0091

別の群分けは、分子量(すなわち、R基のサイズ)による:

0092

特に、好ましい置換は、
・正の電荷を維持しうるようなArgのLysへの置換であって、この逆も成り立つ置換;
・負の電荷を維持しうるようなAspのGluへの置換であって、この逆も成り立つ置換;
・遊離−OHを維持しうるようなThrのSerへの置換;および
・遊離NH2を維持しうるようなAsnのGlnへの置換である。

0093

例示的で好ましい保存的アミノ酸置換は、グルタミン酸(E)のグルタミン(Q)への置換であって、この逆も成り立つ置換;バリン(V)のロイシン(L)への置換であって、この逆も成り立つ置換;トレオニン(T)のセリン(S)への置換であって、この逆も成り立つ置換;バリン(V)のイソロイシン(I)への置換であって、この逆も成り立つ置換;グルタミン(Q)のリシン(K)への置換であって、この逆も成り立つ置換;メチオニン(M)のイソロイシン(I)への置換であって、この逆も成り立つ置換;アスパラギン(N)のセリン(S)への置換であって、この逆も成り立つ置換;メチオニン(M)のロイシン(L)への置換であって、この逆も成り立つ置換;グルタミン酸(E)のリシン(L)への置換であって、この逆も成り立つ置換;セリン(S)のアラニン(A)への置換であって、この逆も成り立つ置換;フェニルアラニン(F)のチロシン(Y)への置換であって、この逆も成り立つ置換;アスパラギン酸(D)のグルタミン酸(E)への置換であって、この逆も成り立つ置換;イソロイシン(I)のロイシン(L)への置換であって、この逆も成り立つ置換;アルギニン(R)のリシン(K)への置換であって、この逆も成り立つ置換のうちのいずれかを包含する。

0094

アミノ酸置換はまた、特に、好ましい特性を伴うアミノ酸を置換するためにも導入することができる。例えば、Cysは、別のCysとのジスルフィド架橋のための潜在性部位として導入することができる。Hisは、特に、「触媒」部位(すなわち、Hisは、酸または塩基として作用する可能性があり、生化学的触媒において最も一般的なアミノ酸である)として導入することができる。Proは、タンパク質構造においてβ−ターンを誘導する、その特に平面的な構造のために導入することができる。

0095

本明細書で記載されるポリペプチドまたはエピトープは、抗体を生成させるのに用いることができ、また、リシンまたはリシンタンパク質を認識する分子への結合を検出するのにも用いることができる。別の実施形態は、通常の免疫化またはファージディスプレイ法などによるエピトープの使用であって、エピトープを用いて潜在的な結合剤のライブラリーをスクリーニングしうる使用を介して創出しうる抗体または他の特異的な結合剤などの分子である。このような分子は、リシンタンパク質の1もしくは複数のエピトープまたはリシンタンパク質をコードする核酸を認識する。エピトープを認識する抗体は、モノクローナル抗体の場合もあり、ヒト化抗体の場合もあり、抗体タンパク質の部分の場合もある。エピトープを認識する分子は、そのエピトープに対して、その分子が血清アルブミンに対して示す結合の少なくとも10倍強い特異的結合を示すことが所望される。特異的結合は、アフィニティー(Km)として測定することができる。特異的結合は、同じ条件下における血清アルブミンに対する結合の少なくとも102、103、104、105、106、107、108倍、なおまたはこれを超えて強いことがより所望される。

0096

所望される実施形態では、抗体または抗体断片が、リシンタンパク質の存在を検出するか、または、代替的に、リシンタンパク質に対して感受性の細菌の存在を検出するのに有用な形態にある。さらなる実施形態では、抗体が、例えば、キメラタンパク質または融合タンパク質中の本発明のリシンポリペプチドに付着するか、またはこれと他の形で会合することが可能であり、リシンを、目的または標的の細菌細胞または株へと方向付けるのに用いられうる。代替的に、リシンポリペプチドは、抗体が、とりわけ、細菌上または細菌内の表面または表面下でそのエピトープに結合しうるように、例えば、細菌の細胞壁を完全にまたは部分的に溶解させるときに、抗体を方向付けるか、または抗体と共に作用するようにも用いられうる。例えば、本発明のリシンを抗連鎖球菌抗体に接合させ、この抗体をそのエピトープへと方向付けることができる。

0097

当業者により察知される通り、抗体合成のための多様な形態および方法は公知である。抗体は、光学シグナルを創出する酵素であるFluor、Chemilumiphore、微小粒子、または放射性原子などのレポーター分子またはレポーター原子コンジュゲートする(共有結合的に複合体化する)ことができる。抗体または抗体断片は、動物を免疫化した後でin vivoにおいて合成させることができ、例えば、抗体または抗体断片は、遺伝子組換え後に細胞培養を介して合成させることができる。抗体または抗体断片は、細胞合成化学修飾との組合せにより調製することができる。

0098

「抗体」とは、特異的エピトープに結合する、抗体およびその断片を含めた任意の免疫グロブリンである。この用語は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、およびキメラ抗体を包含し、最後に言及された抗体は、米国特許第4,816,397号および同第4,816,567号においてさらに詳細に記載されている。「抗体」という用語は、天然の場合であれ、部分的または完全に合成により作製される場合であれ、免疫グロブリンについて記載するものである。この用語はまた、抗体結合ドメインであるか、またはこれと相同な結合ドメインを有する任意のポリペプチドまたはタンパク質も網羅する。この用語により、CDR移植抗体もまた想定される。「抗体」とは、抗体および特異的エピトープに結合するその断片を含めた任意の免疫グロブリンである。この用語は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、およびキメラ抗体を包含し、最後に言及された抗体は、米国特許第4,816,397号および同第4,816,567号においてさらに詳細に記載されている。「抗体(複数可)」という用語は、2つの重(H)鎖および2つの軽(L)鎖である4つの全長ポリペプチド鎖を一般に含む野生型の免疫グロブリン(Ig)分子、またはその同等のIg相同体(例えば、重鎖だけを含むラクダ科動物ナノボディー)を包含し、Ig分子の本質的なエピトープ結合特徴を保持する機能的な全長変異体、改変体、またはその誘導体も包含し、二重特異性(dual specific)抗体、二特異性(bispecific)抗体、多重特異性抗体、および二重可ドメイン抗体も包含する;免疫グロブリン分子は、任意のクラス(例えば、IgGIgEIgMIgDIgA、およびIgY)、またはサブクラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、およびIgA2)でありうる。「抗体」という用語の意味の中にはまた、任意の「抗体断片」も包含される。

0099

「抗体断片」とは、(i)軽鎖可変(VL)ドメイン、重鎖可変(VH)ドメイン、定常軽鎖(CL)ドメイン、および定常重鎖(CH1)ドメイン1からなる一価断片であるFab断片;(ii)ヒンジ領域におけるジスルフィド架橋により連結される2つのFab断片を含む二価断片であるF(ab’)2断片;(iii)VHドメインおよびCH1ドメインからなるFab(Fd)断片の重鎖部分;(iv)抗体の単一アームのVLドメインおよびVHドメインからなる可変断片(Fv)、(v)単一の可変ドメインを含むドメイン抗体(dAb)断片(Ward, E.S.ら、Nature、341巻、544〜546頁(1989年));(vi)ラクダ科動物の抗体;(vii)単離された相補性決定領域(CDR);(viii)VHドメインおよびVLドメインが、2つのドメインが会合して、抗原結合部位を形成することを可能とするペプチドリンカーにより連結された単鎖Fv断片(Birdら、Science、242巻、423〜426頁、1988年;Hustonら、PNAS USA、85巻、5879〜5883頁、1988年);(ix)VHドメインおよびVLドメインを単一のポリペプチド鎖において発現させた二価の二特異性抗体であるが、同じ鎖における2つのドメイン間の対合を可能とするには短すぎるリンカーを用い、これにより、これらのドメインを別の鎖の相補性ドメインと対合させ、2つの抗原結合部位を創出したダイアボディー(WO94/13804;P. Holligerら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、90巻、6444〜6448頁、(1993年));ならびに(x)相補性の軽鎖ポリペプチドと併せて抗原結合領域の対を形成する、タンデムFvセグメント(VH−CH1−VH−CH1)の対を含む直鎖状抗体;(xi)多価抗体断片(scFvの二量体三量体および/または四量体(PowerおよびHudson、J Immunol. Methods、242巻:193〜204頁(2000年));ならびに(xii)単独もしくは任意の組合せにおける、重鎖および/もしくは軽鎖の他の非全長部分、またはその変異体、改変体、もしくは誘導体を含めた、全長ではない、少なくとも1つのポリペプチド鎖を含む分子を意味する。

0100

抗体は、多数の方式で改変しうるので、「抗体」という用語は、要求される特異性を伴う結合ドメインを有する任意の特異的結合メンバーまたは物質を網羅するものとして理解されたい。したがって、この用語は、天然であれ、完全にまたは部分的に合成であれ、免疫グロブリン結合ドメインを含む任意のポリペプチドを含めた、抗体断片、抗体の誘導体、機能的同等物、および相同体を網羅する。したがって、別のポリペプチドへと融合させた免疫グロブリンの結合ドメイン、または同等物を含むキメラ分子も包含される。キメラ抗体のクローニングおよび発現は、EP−A−0120694およびEP−A−0125023、ならびに米国特許第4,816,397号および同第4,816,567号において記載されている。

0101

「抗体接合部位」とは、とりわけ、抗原に結合する軽鎖または重鎖および軽鎖の可変領域および超可変領域からなる抗体分子構造部分である。

0102

その多様な文法的形態において本明細書で用いられる「抗体分子」という語句は、無傷の免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の免疫学的活性部分の両方を想定する。例示的な抗体分子は、無傷の免疫グロブリン分子、実質的に無傷の免疫グロブリン分子、および免疫グロブリン分子の部分であって、当技術分野ではFab、Fab’、F(ab’)2およびF(v)として公知の部分を含めたパラトープを含有する部分であり、本明細書で記載される治療法において用いられることが好ましい部分である。

0103

その多様な文法的形態における「モノクローナル抗体」という語句は、特定の抗原と免疫反応することが可能な、唯一の種類の抗原接合部位を有する抗体を指す。したがって、モノクローナル抗体は、それが免疫反応する任意の抗原に対する単一の結合アフィニティーを提示することが典型的である。したがって、モノクローナル抗体は、各々が異なる抗原に対して免疫特異的な複数の抗原接合部位を有する抗体分子、例えば、二特異性(キメラ)モノクローナル抗体を含有しうる。

0104

「特異的」という用語は、特異的結合対のうちの一方のメンバーが、その特異的結合パートナー(複数可)以外の分子への結合を著明には示さない状況を指すのに用いることができる。この用語はまた、例えば、抗原結合ドメインが、多数の抗原により保有される特定のエピトープに特異的である場合であって、抗原結合ドメインを保有する特異的結合メンバーが、このエピトープを保有する多様な抗原に結合しうる場合にも適用可能である。

0105

「〜を含む」という用語は一般に「〜を包含する」の意味で用いられ、すなわち1または複数の特徴または成分の存在を許容する。

0106

「〜から本質的になる」という用語は、大型の産物へと共有結合的に接合されない規定された数の残基の産物、特に、ペプチド配列を指す。しかし、本明細書における本発明のペプチドの場合、当業者は、末端の、保護基などを付加する化学的修飾、例えば、C末端のアミド化など、ペプチドのN末端またはC末端に対する微細な修飾が想定されうることを察知するであろう。

0107

「単離された」という用語は、本発明のリシンポリペプチド(複数可)、またはこのようなポリペプチドをコードする核酸が、本発明に従う状態を指す。ポリペプチドおよび核酸は、それらがそれらの天然の環境、またはそのような調製がin vitroまたはin vivoにおいて実施される組換えDNA法を介する場合、それらが調製される環境(例えば、細胞培養物)において共に見出される他のポリペプチドまたは核酸など、それらが自然に会合する物質を含まないかまたは実質的に含まない。ポリペプチドおよび核酸は、希釈剤または補助剤調合し、やはり、実際的な目的のために、単離することができる(例えば、ポリペプチドは通常、ポリマーもしくは粘膜接着剤または他の担体と混合するか、または診断もしくは治療において用いられる場合は、薬学的に許容される担体または希釈剤と混合する)。

0108

核酸
本明細書では、本発明のS.suisリシンポリペプチド(複数可)をコードすることが可能な核酸が提供され、本発明の態様を構成する。この文脈において代表的な核酸配列は、図3および4のうちのいずれかのポリペプチド、配列番号1、配列番号2、および配列番号3のポリペプチド、ならびにストリンジェントな条件下で図3または4のDNA配列(複数可)の相補的な配列とハイブリダイズする配列をコードするポリヌクレオチド配列である。また、得ることが可能な天然の改変体を含め、これらの配列およびこれらの図中に示されている核酸配列とハイブリダイズする核酸配列のさらなる改変体も、本開示による溶菌酵素を作製するための使用に想定される。ファージ関連溶菌酵素をコードする多種多様な単離核酸配列または単離cDNA配列、およびこのような遺伝子配列とハイブリダイズする部分的な配列は、本発明のリシン酵素(複数可)またはポリペプチド(複数可)を組換えにより作製するために有用である。

0109

レプリコン」とは、in vivoにおけるDNA複製自律的単位として機能する任意の遺伝子エレメント、すなわち、それ自身の制御下で複製が可能な任意の遺伝子エレメント(例えば、プラスミド、染色体、ウイルス)である。

0110

「ベクター」とは、付着したセグメントの複製をもたらすように、プラスミド、ファージ、またはコスミドなど、別のDNAセグメントを付着させうるレプリコンである。

0111

「DNA分子」とは、その一本鎖形態または二本鎖へリックスにおけるポリマー形態デオキシリボヌクレオチドアデニングアニンチミン、またはシトシン)を指す。この用語は、DNA分子の一次構造および二次構造だけを指し、これを任意の特定の三次形態へと限定するものではない。したがって、この用語は、とりわけ、直鎖状DNA分子(例えば、制限断片)、ウイルス、プラスミド、および染色体において見出される二本鎖DNAを包含する。本明細書では、特定の二本鎖DNA分子の構造について論じるとき、配列を、転写されていないDNA鎖に沿って、5’〜3’方向の配列(すなわち、mRNAと相同な配列を有する鎖)だけを与える通常の慣例により記載することができる。

0112

複製起点」とは、DNA合成に関与するDNA配列を指す。

0113

DNA「コード配列」とは、適切な調節配列の制御下に置かれたとき、in vivoにおいて転写されて、ポリペプチドへと翻訳される二本鎖DNA配列である。コード配列の境界は、5’(アミノ)末端における開始コドン、および3’(カルボキシル)末端における翻訳終止コドンにより決定される。コード配列には、原核生物の配列、真核生物のmRNAに由来するcDNA、真核生物(例えば、哺乳動物)のDNAに由来するゲノムDNA配列、およびまた、合成DNA配列が含まれうるがこれらに限定されない。ポリアデニル化シグナルおよび転写終結配列は通常、コード配列に対して3’側に位置する。

0114

転写制御配列および翻訳制御配列とは、プロモーターエンハンサー、ポリアデニル化シグナル、ターミネーターなど、宿主細胞内のコード配列の発現をもたらすDNA調節配列である。

0115

プロモーター配列」とは、細胞内のRNAポリメラーゼに結合し、下流の(3’方向の)コード配列の転写を開始することが可能なDNAの調節領域である。本発明を規定する目的では、プロモーター配列が、転写開始部位によりその3’末端で境界づけられ、上流(5’方向)に及び、バックグラウンドを上回って検出可能なレベルで転写を開始するのに必要な最小限の数の塩基またはエレメントを包含する。プロモーター配列内には、転写開始部位(ヌクレアーゼS1でマッピングすることにより規定するのが好都合である)のほか、RNAポリメラーゼの結合を担うタンパク質結合ドメインコンセンサス配列)が見出されるであろう。真核生物のプロモーターは、「TATA」ボックスおよび「CAT」ボックスを含有することが多いであろうが、常にそうであるわけではない。原核生物のプロモーターは、−10および−35のコンセンサス配列に加えてシャインダルガーノ配列を含有する。

0116

「発現制御配列」とは、別のDNA配列の転写および翻訳を制御および調節するDNA配列である。コード配列は、RNAポリメラーゼが、コード配列をmRNAへと転写し、次いで、これがコード配列によりコードされるタンパク質へと翻訳されるとき、細胞内の転写制御配列および翻訳制御配列の「制御下」にある。

0117

「シグナル配列」は、コード配列の前に包含されうる。この配列は、ポリペプチドに対してN末端側のシグナルペプチドであって、このポリペプチドを細胞表面へと方向付けるか、またはこのポリペプチドを培地へと分泌するように宿主細胞とコミュニケーションするシグナルペプチドをコードし、このシグナルペプチドが宿主細胞により切り離されると、タンパク質が細胞から放出される。シグナル配列は、原核生物および真核生物に天然の多様なタンパク質と会合して見出されうる。

0118

本発明のプローブに言及して本明細書で用いられる「オリゴヌクレオチド」という用語は、2つ以上の、好ましくは3つを超えるリボヌクレオチドからなる分子と定義される。その正確なサイズは、多くの因子に依存するであろうし、これらの因子は、オリゴヌクレオチドの最終的な機能および使用に依存する。

0119

本明細書で用いられる「プライマー」という用語は、精製された制限消化物におけるように天然に存在する場合であれ、合成により作製される場合であれ、ある核酸鎖と相補的なプライマーによる伸長産物の合成が誘導される条件下に置かれたとき、すなわち、ヌクレオチドおよびDNAポリメラーゼなどの誘導剤の存在下で、適切な温度およびpHにおいて、合成の開始点として作用することが可能なオリゴヌクレオチドを指す。プライマーは、一本鎖の場合もあり、二本鎖の場合もあり、誘導剤の存在下で所望の伸長産物の合成をプライミングするのに十分な程度に長くなければならない。プライマーの正確な長さは、温度、プライマーの供給源、および用いられる方法を含めた多くの因子に依存するであろう。例えば、診断的適用のためには、標的配列複雑性に応じて、オリゴヌクレオチドプライマーは、15〜25以上のヌクレオチドを含有することが典型的であるが、少数のヌクレオチドを含有する場合もある。

0120

本明細書では、特定の標的DNA配列の異なる鎖と「実質的に」相補的となるようにプライマーを選択する。これは、プライマーが、それらの各々の鎖とハイブリダイズするのに十分に相補的でなければならないことを意味する。したがって、プライマー配列が、鋳型の正確な配列を反映する必要はない。例えば、非相補的ヌクレオチド断片を、プライマーの5’端へ、プライマー配列の残りが鎖と相補的な状態で付着することができる。代替的に、プライマー配列が、鎖の配列との、これとハイブリダイズするのに十分な相補性を有することを前提とすれば、非相補的な塩基または長い配列をプライマー内に散在させ、これにより、伸長産物を合成するための鋳型を形成することもできる。

0121

本明細書で用いられる「制限エンドヌクレアーゼ」および「制限酵素」という用語は、細菌酵素であって、それらの各々が、特異的ヌクレオチド配列において、またはこの近傍で、二本鎖DNAを切断する細菌酵素を指す。

0122

外因性DNAまたは異種DNAを細胞内に導入した場合、この細胞はこのようなDNAにより「形質転換」されている。形質転換DNAは、細胞のゲノムを構成する染色体DNAへ組み込まれる(共有結合的に連結される)場合もあり、そうでない場合もある。原核細胞酵母細胞、および哺乳動物細胞では、例えば、形質転換DNAが、プラスミドなどのエピソームエレメントにおいて維持される場合もある。真核細胞に関して述べると、安定的に形質転換された細胞とは、形質転換DNAが、染色体の複製を介して娘細胞により受け継がれるように、これが染色体へと組み込まれた細胞である。この安定性は、真核生物の細胞が、形質転換DNAを含有する娘細胞の集団を含む細胞系またはクローンを樹立する能力により裏付けられる。「クローン」とは、有糸分裂を介して単一の細胞または共通の祖先から派生する細胞集団である。「細胞系」とは、幾世代にもわたりin vitroにおける安定的な増殖が可能な初代細胞のクローンである。

0123

2つのDNA配列は、ヌクレオチドのうちの少なくとも約75%(好ましくは、少なくとも約80%であり、最も好ましくは、少なくとも約90または95%である)が、規定される長さのDNA配列にわたりマッチするとき、「実質的に相同」である。実質的に相同な配列は、配列データバンクで入手可能な標準的なソフトウェアを用いて配列を比較することにより同定することもでき、例えば、その特定の系について規定されるストリンジェントな条件下におけるサザンハイブリダイゼーション実験により同定することもできる。適切なハイブリダイゼーション条件を規定することは、当技術分野の範囲内にある。例えば、Maniatisら、前出;「DNA Cloning」、IおよびII巻、前出;「Nucleic Acid Hybridization」、前出を参照されたい。

0124

本明細書で想定される改変体DNA分子の多くは、M13プライマーによる変異誘発など、標準的なDNA変異誘発法により創出される改変体DNA分子を包含する。これらの技法の詳細は、Sambrookら(1989年)、「In Molecular Cloning: A Laboratory Manual」、Cold Spring Harbor、N.Y.(参照により本明細書に組み込まれる)において提示されている。このような技法を用いることにより、開示される改変体とは微細な形で異なる改変体を創出することができる。本開示では、リシンポリペプチド(複数可)の機能的特徴を保有するタンパク質をやはりコードしながらも、とりわけ、本明細書で開示されるDNA分子およびヌクレオチド配列の誘導体であり、開示されるDNA分子およびヌクレオチド配列とは、ヌクレオチドの欠失、付加、または置換により異なるDNA分子およびヌクレオチド配列が想定される。また、開示されるDNA分子に由来する小型のDNA分子も包含される。このような小型のDNA分子には、ハイブリダイゼーションプローブまたはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のプライマーとしての使用に適するオリゴヌクレオチドが含まれる。これらの小型のDNA分子はそれら自体、Staphylococcus suisのバクテリオファージにより遺伝的にコードされる溶菌酵素のうちの少なくとも1つのセグメントを含み、PCRの目的では、遺伝子のうちの少なくとも10〜15ヌクレオチドの配列を含み、より好ましくは、15〜30ヌクレオチドの配列を含むであろう。また、上記の通りに開示されるDNA分子に由来するDNA分子およびヌクレオチド配列も、ストリンジェントな条件下で開示されるDNA配列とハイブリダイズするDNA配列またはその断片として規定することができる。

0125

特定のストリンジェンシーの程度に対応するハイブリダイゼーション条件は、選択されるハイブリダイゼーション法性質、ならびに用いられるハイブリダイズ用DNAの組成および長さに応じて変化する。一般に、ハイブリダイゼーション緩衝液ハイブリダイゼーション温度およびイオン強度(とりわけ、ナトリウムイオン濃度)が、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーを決定するであろう。特定のストリンジェンシーの程度を達成するのに要求されるハイブリダイゼーション条件についての計算は、Sambrookら(1989年)、「In Molecular Cloning: A Laboratory Manual」、Cold Spring Harbor、N.Y.、9および11章(参照により本明細書に組み込まれる)により論じられている。

0126

このような計算の例は、以下の通りである。ハイブリダイゼーション実験は、DNA分子(例えば、Bacillus anthracisに特異的なバクテリオファージにより遺伝的にコードされる溶菌酵素の天然の変異)の、標的のDNA分子とのハイブリダイゼーションにより実施することができる。標的のDNAとは、例えば、アガロースゲル内で電気泳動させ、当技術分野において周知であり、Sambrookら(1989年)、「In Molecular Cloning: A Laboratory Manual」、Cold Spring Harbor、N.Y.(参照により本明細書に組み込まれる)において記載されている技法であるサザンブロット法(Southern(1975年)、J. Mol. Biol.、98巻:503頁)によりニトロセルロース膜へと転写した、対応するcDNAでありうる。同位体P32標識dCTPで標識した標的プローブとのハイブリダイゼーションを、融解温度であるTm(以下で記載される)を摂氏20〜25度下回る温度での6倍濃度SSCなど、イオン強度の大きな溶液中で実行する。サザンブロット上における標的のDNA分子が10ng以上のDNAを含有するようなサザンハイブリダイゼーション実験では、ハイブリダイゼーションを、1〜2ng/mlの放射性標識したプローブ(比放射能が109CPM/mug以上である)を用いて、6〜8時間にわたり実行する。ハイブリダイゼーション後、ニトロセルロースフィルター洗浄して、バックグラウンドハイブリダイゼーションを除去する。洗浄条件は、特異的なハイブリダイゼーションシグナルを保持しながらバックグラウンドハイブリダイゼーションを除去するため、可能な限りストリンジェントなものとする。「Tm」という用語は、それを上回ったイオン優勢な条件下では、放射性標識したプローブ分子が、その標的のDNA分子とハイブリダイズしない温度を表す。このようなハイブリッド分子のTmは、以下の式:Tm=81.5℃−16.6(ナトリウムイオン濃度のlog10)+0.41(G+Cの%)−0.63(ホルムアミドの%)−(600/l)[式中、l=塩基対内のハイブリッドの長さ]から推定することができる。この式は、0.01M〜0.4Mの範囲にあるナトリウムイオン濃度については有効であり、ナトリウムイオン濃度が大きな溶液中におけるTmを計算するにはそれほど正確でない(BoltonおよびMcCarthy(1962年)、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、48巻:1390頁)(参照により本明細書に組み込まれる)。この式はまた、G+C含量が30%〜75%以内であるDNAについても有効であり、また、100ヌクレオチドを超える長さのハイブリッドにも適用される。オリゴヌクレオチドプローブ挙動は、Sambrookら(1989年)、「In Molecular Cloning: A Laboratory Manual」、Cold Spring Harbor、N.Y.(参照により本明細書に組み込まれる)の11章において詳細に記載されている。この文献において記載されている好ましい例示的な条件は、特に、溶菌遺伝子の変異を選択するのに用いることが想定される。

0127

本開示の好ましい実施形態では、ストリンジェントな条件を、その下では配列の変異が25%を超えるDNA分子(また、「ミスマッチ」とも称する)はハイブリダイズしない条件として定義することができる。より好ましい実施形態では、ストリンジェントな条件が、その下ではミスマッチが15%を超えるDNA分子はハイブリダイズしない条件であり、なおより好ましくは、ストリンジェントな条件が、その下ではミスマッチが10%を超えるDNA配列はハイブリダイズしない条件である。好ましくは、ストリンジェントな条件が、その下ではミスマッチが6%を超えるDNA配列はハイブリダイズしない条件である。

0128

遺伝コードの縮重は、コードされたタンパク質のアミノ酸配列を維持しながら、DNA分子のヌクレオチド配列における大きな変異を可能とするので、実施形態の範囲をさらに広げる。例えば、代表的なアミノ酸残基は、アラニンである。cDNAにおいて、アラニンは、ヌクレオチドのコドントリプレットであるGCTによりコードされうる。遺伝コードの縮重のために、他の3つのヌクレオチドのコドントリプレット(GCT、GCC、およびGCA)もまた、アラニンをコードする。したがって、遺伝子のヌクレオチド配列を、この位置において、コードされるタンパク質のアミノ酸組成またはこのタンパク質の特徴に影響を及ぼさずに、これらの3つのコドンのうちのいずれかへと変化させうるであろう。当業者には、特定のアミノ酸についての遺伝コードおよびヌクレオチドコドンの変異が周知である。遺伝コードの縮重に基づき、上記の通りの標準的なDNA変異誘発法を用いて、またはDNA配列の合成により、改変体のDNA分子を、本明細書で開示されるcDNA分子から派生させることができる。本開示では、遺伝コードの縮重に基づく配列の変異により開示される、cDNA配列とストリンジェントな条件下ではハイブリダイズしないDNA配列も、本明細書に包含する。

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