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課題

分子生物学ウイルス学免疫学及び医学の分野に関し、正しく規則正しく繰り返えされた抗原又は抗原決定基アレイを含んでなる組成物の提供。

解決手段

(a)(i)コア粒子、及び、(ii)少なくとも1つの第1の付着部位を有するオーガナイザーを含んでなる非天然分子骨格であって、前記オーガナイザーが前記コア粒子に少なくとも1つの共有結合により連結され、前記コア粒子がバクテリオファージ組換えタンパク質、又はその断片を含むウイルス様粒子である非天然分子骨格と、(b)少なくとも1つの第2の付着部位を持つ抗原又は抗原決定基であって、前記第2の付着部位が、(i)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在しない付着部位、及び、(ii)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在する付着部位、から選択される抗原又は抗原決定基と、を含んでなる組成物。

概要

背景

概要

分子生物学ウイルス学免疫学及び医学の分野に関し、正しく規則正しく繰り返えされた抗原又は抗原決定基アレイを含んでなる組成物の提供。(a)(i)コア粒子、及び、(ii)少なくとも1つの第1の付着部位を有するオーガナイザーを含んでなる非天然分子骨格であって、前記オーガナイザーが前記コア粒子に少なくとも1つの共有結合により連結され、前記コア粒子がバクテリオファージ組換えタンパク質、又はその断片を含むウイルス様粒子である非天然分子骨格と、(b)少なくとも1つの第2の付着部位を持つ抗原又は抗原決定基であって、前記第2の付着部位が、(i)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在しない付着部位、及び、(ii)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在する付着部位、から選択される抗原又は抗原決定基と、を含んでなる組成物。なし

目的

本発明は、規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定アレイを含んでなる組成物を提供する

効果

実績

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請求項1

(a)(i)コア粒子、及び、(ii)少なくとも1つの第1の付着部位を有するオーガナイザーを含んでなる非天然分子骨格であって、前記オーガナイザーが前記コア粒子に少なくとも1つの共有結合により連結され、前記コア粒子がバクテリオファージ組換えタンパク質、又はその断片を含むウイルス様粒子である非天然分子骨格、(b)少なくとも1つの第2の付着部位を持つ抗原又は抗原決定基であって、前記第2の付着部位が、(i)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在しない付着部位、及び、(ii)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在する付着部位からなる群から選択される抗原又は抗原決定基、を含んでなる組成物であって、前記第2の付着部位が、少なくとも1つの非ペプチド結合を介して前記第1の付着部位に結合することができ、そして、前記抗原又は抗原決定基及び前記骨格が前記結合を介して相互作用して、規則正しく繰り返される抗原アレイを形成する、組成物。

請求項2

前記結合が、少なくとも1つの共有結合による、請求項1に記載の組成物。

請求項3

前記第1の付着部位がリジン残基であり、前記第2の付着部位がシステイン残基である、請求項1に記載の組成物。

請求項4

前記第2の付着部位がスルフヒドリル基又はシステイン残基であるか、それを含む、請求項1に記載の組成物。

請求項5

前記バクテリオファージがRNA-ファージである、請求項1に記載の組成物。

請求項6

前記RNA-ファージが、a)バクテリオファージQβ;b)バクテリオファージR17;c)バクテリオファージfr;d)バクテリオファージGA;e)バクテリオファージSP;f)バクテリオファージMS2;g)バクテリオファージM11;h)バクテリオファージMX1;i)バクテリオファージNL95;k)バクテリオファージf2;及びl)バクテリオファージPP7;からなる群から選択される、請求項5に記載の組成物。

請求項7

前記組換えタンパク質が、a)配列番号:159のアミノ酸配列;b)配列番号:160のアミノ酸配列;c)配列番号:161のアミノ酸配列;d)配列番号:162のアミノ酸配列;e)配列番号:163のアミノ酸配列;f)配列番号:164のアミノ酸配列;g)配列番号:165のアミノ酸配列;h)配列番号:166のアミノ酸配列;i)配列番号:167のアミノ酸配列;j)配列番号:215のアミノ酸配列;k)配列番号:253のアミノ酸配列;l)配列番号:217及びその変異体のアミノ酸配列;m)配列番号:254のアミノ酸配列;からなる群から選択されるアミノ酸配列を有するコートタンパク質を含む、請求項5に記載の組成物。

請求項8

前記組換えタンパク質が、変異体コートタンパク質を含む、請求項5に記載の組成物。

請求項9

前記変異体コートタンパク質が、置換による少なくとも1つのリジン残基の除去により、又は置換による少なくとも1つのリジン残基の追加により改変されている、請求項8に記載の組成物。

請求項10

前記変異体コートタンパク質が、少なくとも1つのリジン残基の欠失により、又は少なくとも1つのリジン残基の挿入を介する付加により改変されている、請求項8に記載の組成物。

請求項11

前記バクテリオファージがバクテリオファージQβである、請求項1に記載の組成物。

請求項12

前記バクテリオファージがバクテリオファージfrである、請求項1に記載の組成物。

請求項13

前記組換えタンパク質が、配列番号:159のアミノ酸配列を有するコートタンパク質、又は配列番号:159及び配列番号:217又は配列番号:217の変異体のアミノ酸配列を有するコートタンパク質の混合物を含む、請求項11に記載の組成物。

請求項14

前記コア粒子が、配列番号:159のアミノ酸配列を有するコートタンパク質から実質的になる、又は配列番号:217、又はその変異体、及び配列番号:159のアミノ酸配列を有するコートタンパク質の混合物から実質的になるバクテリオファージQβのウイルス様粒子である、請求項1に記載の組成物。

請求項15

前記組換えタンパク質が変異体Qβコートタンパク質を含む、請求項11に記載の組成物。

請求項16

前記変異体コートタンパク質が、置換による少なくとも1つのリジン残基の除去により、又は置換による少なくとも1つのリジン残基の追加により改変されている、請求項15に記載の組成物。

請求項17

前記変異体Qβコートタンパク質が、少なくとも1つのリジン残基の欠失により、又は少なくとも1つのリジン残基の付加により改変されている、請求項15に記載の組成物。

請求項18

前記変異体Qβコートタンパク質が、a)配列番号:255のアミノ酸配列;b)配列番号:256のアミノ酸配列;c)配列番号:257のアミノ酸配列;d)配列番号:258のアミノ酸配列;及びe)配列番号:259のアミノ酸配列;からなる群から選択されるアミノ酸配列を有するタンパク質を含む、請求項15に記載の組成物。

請求項19

前記コア粒子が、a)配列番号:255のアミノ酸配列;b)配列番号:256のアミノ酸配列;c)配列番号:257のアミノ酸配列;d)配列番号:258のアミノ酸配列;e)配列番号:259のアミノ酸配列;及びf)a)−e)の何れか及び対応するA1タンパク質の混合物から成る群から選択されるアミノ酸配列を有する変異体Qβコートタンパク質から実質的に成るバクテリオファージQβのウイルス様粒子である、請求項1に記載の組成物。

請求項20

前記オーガナイザーが、前記バクテリオファージQβ又は前記バクテリオファージfrの不可欠な部分である、請求項11に記載の組成物。

請求項21

前記コア粒子が、バクテリオファージの組換えタンパク質からなるウイルス様粒子である、請求項1に記載の組成物。

請求項22

前記第1及び/又は第2の付着部位が、(a)抗原及びそれに対する抗体又は抗体断片;(b)ビオチン及びアビジン;(c)ストレプトアビジン及びビオチン;(d)レセプター及びそのリガンド;(e)リガンド結合性タンパク質及びそのリガンド;(f)相互作用するロイシンジッパーポリペプチド;(g)アミノ基及びそれと反応性化学基;(h)カルボキシル基及びそれと反応性の化学基;(i)スルフヒドリル基及びそれと反応性の化学基;又は(j)これらの組み合わせを含む、請求項1に記載の組成物。

請求項23

前記第1の付着部位がアミノ基であり、第2の付着部位がスルフヒドリル基である、請求項1に記載の組成物。

請求項24

前記第1の付着部位がリジン残基であり、第2の付着部位がシステイン残基である、請求項1に記載の組成物。

請求項25

前記第2の付着部位が、前記抗原又は抗原決定基内に天然に存在しない、請求項1に記載の組成物。

請求項26

前記第1の付着部位がアミノ基であり、第2の付着部位がスルフヒドリル基である、請求項25に記載の組成物。

請求項27

前記第1の付着部位がリジン残基であり、第2の付着部位がシステイン残基である、請求項25に記載の組成物。

請求項28

前記第2の付着部位が、スルフヒドリル基又はシステイン残基である又はそれを含む、請求項25に記載の組成物。

請求項29

前記組成物がアミノ酸リンカーを含む、請求項25に記載の組成物。

請求項30

前記アミノ酸リンカーが、少なくとも1つの共有結合によって前記抗原又は抗原決定基に結合した、請求項29に記載の組成物。

請求項31

前記アミノ酸リンカーが、前記第2の付着部位を含むか、あるいはそれからなる、請求項29に記載の組成物。

請求項32

前記アミノ酸リンカーが、スルフヒドリル基又はシステイン残基を含む、請求項31に記載の組成物。

請求項33

前記アミノ酸リンカーが、(a)CGG(b)N-末端ガンマ1-リンカー;(c)N-末端ガンマ3-リンカー;(d)Igヒンジ領域;(e)N-末端グリシンリンカー;(f)n=0−12かつk=0−5である場合の(G)kC(G)n;(g)N-末端グリシン-セリンリンカー;(h)n=0−3、k=0−5、m=0−10,l=0−2である場合の(G)kC(G)m(S)l(GGGGS)n;(i)GGC(k)GGC-NH2(l)C-末端ガンマ1-リンカー(m)C-末端ガンマ3-リンカー;(n)C-末端グリシンリンカー;(o)n=0−12かつk=0−5である場合の(G)nC(G)k;(p)C-末端グリシン-セリンリンカー;(q)n=0−3、k=0−5、m=0−10,l=0−2及びo=0−8である場合の(G)m(S)l(GGGGS)n(G)oC(G)kからなる群から選択される、請求項31に記載の組成物。

請求項34

前記抗原又は前記抗原決定基が、自己抗原又はその断片、又は抗-イディオタイプ抗体又は抗-イディオタイプ抗体断片である、請求項1に記載の組成物。

請求項35

前記自己抗原が、a)リンホトキシン;b)リンホトキシンレセプター;c)RANKL;d)VEGF;e)VEGFR;f)インターロイキン5;g)インターロイキン17;h)インターロイキン13;i)アンギオテンシン;k)CCL21;l)CXCL12;m)SDF-1;n)MCP-1;o)エンドグリン(Endoglin);p)レジスチン(Resistin);q)GHRH;r)LHRH;s)TRH;t)MIF;u)エオタキシン(Eotaxin);v)ブラジキニン;w)BLC;x)腫瘍壊死因子α(TNFα);y)アミロイドベータペプチド(Aβ1−42);及びz)ヒトIgEからなる群から選択されるタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項34に記載の組成物。

請求項36

前記自己抗原が、アンギオテンシンペプチド又はその断片である、請求項34に記載の組成物。

請求項37

前記第2の付着部位が、前記抗原又は抗原決定基内に天然に存在しない、請求項36に記載の組成物。

請求項38

前記第2の付着部位が、スルフヒドリル基又はシステイン残基である又はそれを含む、請求項36に記載の組成物。

請求項39

前記組成物がアミノ酸リンカーを含む、請求項36に記載の組成物。

請求項40

前記アミノ酸リンカーが、前記第2の付着部位を含むか、あるいはそれからなる、請求項39に記載の組成物。

請求項41

前記アミノ酸リンカーが、スルフヒドリル基又はシステイン残基を含む、請求項40に記載の組成物。

請求項42

前記第2の付着部位を持つ前記アンギオテンシンペプチドが、a)CGGDRVYIHPFのアミノ酸配列;b)CGGDRVYIHPFHLのアミノ酸配列;c)DRVYIHPFHLGGCのアミノ酸配列;及びd)CDRVYIHPFHLのアミノ酸配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項36に記載の組成物。

請求項43

前記自己抗原が、VEGFR-IIペプチド又はその断片である、請求項34に記載の組成物。

請求項44

前記第2の付着部位が、前記抗原又は抗原決定基内に天然に存在しない、請求項43に記載の組成物。

請求項45

前記第2の付着部位が、スルフヒドリル基又はシステイン残基である又はそれを含む、請求項43に記載の組成物。

請求項46

前記組成物がアミノ酸リンカーを含む、請求項43に記載の組成物。

請求項47

前記アミノ酸リンカーが、前記第2の付着部位を含むか、あるいはそれからなる、請求項46に記載の組成物。

請求項48

前記アミノ酸リンカーが、スルフヒドリル基又はシステイン残基を含む、請求項47に記載の組成物。

請求項49

前記第2の付着部位を持つ前記VEGFR-IIペプチドが、CTARTELNVGIDFNWEYPSSKHQHKKのアミノ酸配列を有する、請求項43に記載の組成物。

請求項50

前記自己抗原が、腫瘍壊死因子α(TNF-α)、その断片又はTNF-αのペプチドである、請求項34に記載の組成物。

請求項51

前記第2の付着部位が、前記抗原又は抗原決定基内に天然に存在しない、請求項50に記載の組成物。

請求項52

前記第2の付着部位が、スルフヒドリル基又はシステイン残基である又はそれを含む、請求項50に記載の組成物。

請求項53

前記組成物がアミノ酸リンカーを含む、請求項50に記載の組成物。

請求項54

前記アミノ酸リンカーが、前記第2の付着部位を含むか、あるいはそれからなる、請求項53に記載の組成物。

請求項55

前記アミノ酸リンカーが、スルフヒドリル基又はシステイン残基を含む、請求項54に記載の組成物。

請求項56

前記第2の付着部位を持つ前記腫瘍壊死因子α(TNF-α)、その断片又はTNF-αのペプチドが、a)CSSRTPSDPVAHVVANPQAEGQのアミノ酸配列;b)SSRTPSDKPVAHVVANPQAEGQGGCのアミノ酸配列;及びc)CGGQLQWLNRRANAのアミノ酸配列からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項50に記載の組成物。

請求項57

前記自己抗原が、レジスチン又はその断片である、請求項34に記載の組成物。

請求項58

前記第2の付着部位が、前記抗原又は抗原決定基内に天然に存在しない、請求項57に記載の組成物。

請求項59

前記第2の付着部位が、スルフヒドリル基又はシステイン残基である又はそれを含む、請求項57に記載の組成物。

請求項60

前記組成物がアミノ酸リンカーを含む、請求項57に記載の組成物。

請求項61

前記アミノ酸リンカーが、前記第2の付着部位を含むか、あるいはそれからなる、請求項60に記載の組成物。

請求項62

前記アミノ酸リンカーが、スルフヒドリル基又はシステイン残基を含む、請求項61に記載の組成物。

請求項63

前記第2の付着部位を持つ前記レジスチンタンパク質又はその断片が、a)配列番号:325のアミノ酸配列;b)配列番号:326のアミノ酸配列;及びc)配列番号:327のアミノ酸配列;からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項57に記載の組成物。

請求項64

前記自己抗原が、a)リンホトキシンα(LTα)b)リンホトキシンβ(LTβ)c)LTα及びLTβの混合物又は組み合わせからなる群から選択されるリンホトキシン又はその断片である、請求項34に記載の組成物。

請求項65

前記第2の付着部位が、前記抗原又は抗原決定基内に天然に存在しない、請求項64に記載の組成物。

請求項66

前記第2の付着部位が、スルフヒドリル基又はシステイン残基である又はそれを含む、請求項64に記載の組成物。

請求項67

前記組成物がアミノ酸リンカーを含む、請求項64に記載の組成物。

請求項68

前記アミノ酸リンカーが、前記第2の付着部位を含むか、あるいはそれからなる、請求項67に記載の組成物。

請求項69

前記アミノ酸リンカーが、スルフヒドリル基又はシステイン残基を含む、請求項68に記載の組成物。

請求項70

前記自己抗原がリンホトキシンβ又はその断片であり、前記第2の付着部位を持つ前記リンホトキシンβが、a)配列番号:346のアミノ酸配列;及びb)配列番号:347のアミノ酸配列;からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項64に記載の組成物。

請求項71

前記自己抗原が、ヒト-MIF又はその断片である、請求項34に記載の組成物。

請求項72

前記第2の付着部位が、前記抗原又は抗原決定基内に天然に存在しない、請求項71に記載の組成物。

請求項73

前記第2の付着部位が、スルフヒドリル基又はシステイン残基である又はそれを含む、請求項71に記載の組成物。

請求項74

前記組成物がアミノ酸リンカーを含む、請求項71に記載の組成物。

請求項75

前記アミノ酸リンカーが、前記第2の付着部位を含むか、あるいはそれからなる、請求項74に記載の組成物。

請求項76

前記アミノ酸リンカーが、スルフヒドリル基又はシステイン残基を含む、請求項75に記載の組成物。

請求項77

前記第2の付着部位を持つ前記ヒト-MIFタンパク質又はその断片が、a)配列番号:310のアミノ酸配列;b)配列番号:311のアミノ酸配列;c)配列番号:312のアミノ酸配列;d)配列番号:313のアミノ酸配列;e)配列番号:314のアミノ酸配列;及びf)配列番号:315のアミノ酸配列;からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項71に記載の組成物。

請求項78

前記自己抗原が、ヒト-RANKL又はその断片である、請求項34に記載の組成物。

請求項79

前記自己抗原が、ヒト-RANKLの細胞外部分又はその断片である、請求項34に記載の組成物。

請求項80

前記第2の付着部位が、前記抗原又は抗原決定基内に天然に存在しない、請求項78又は79に記載の組成物。

請求項81

前記第2の付着部位が、スルフヒドリル基又はシステイン残基である又はそれを含む、請求項78又は79に記載の組成物。

請求項82

前記組成物がアミノ酸リンカーを含む、請求項78又は79に記載の組成物。

請求項83

前記アミノ酸リンカーが、前記第2の付着部位を含むか、あるいはそれからなる、請求項82に記載の組成物。

請求項84

前記アミノ酸リンカーが、スルフヒドリル基又はシステイン残基を含む、請求項83に記載の組成物。

請求項85

前記第2の付着部位を持つ前記ヒト-RANKL又はその断片が、配列番号:320のアミノ酸配列又はその断片を有する、請求項78に記載の組成物。

請求項86

前記アミノ酸リンカーが、(a)CGG(b)N-末端ガンマ1-リンカー;(c)N-末端ガンマ3-リンカー;(d)Igヒンジ領域;(e)N-末端グリシンリンカー;(f)n=0−12かつk=0−5である場合の(G)kC(G)n;(g)N-末端グリシン-セリンリンカー;(h)n=0−3、k=0−5、m=0−10,l=0−2である場合の(G)kC(G)m(S)l(GGGGS)n;(i)GGC(k)GGC-NH2(l)C-末端ガンマ1-リンカー(m)C-末端ガンマ3-リンカー;(n)C-末端グリシンリンカー;(o)n=0−12かつk=0−5である場合の(G)nC(G)k;(p)C-末端グリシン-セリンリンカー;(q)n=0−3、k=0−5、m=0−10,l=0−2及びo=0−8である場合の(G)m(S)l(GGGGS)n(G)oC(G)kからなる群から選択される、請求項39、46、53、60、67、74又は82に記載の組成物。

請求項87

(a)(i)(1)非天然起源のコア粒子;及び、(2)天然起源のコア粒子からなる群から選択されるコア粒子、及び、(ii)少なくとも1つの第1の付着部位を有するオーガナイザーを含んでなる非天然分子骨格であって、前記オーガナイザーが前記コア粒子に少なくとも1つの共有結合により連結された非天然分子骨格、(b)少なくとも1つの第2の付着部位を持つ抗原又は抗原決定基であって、前記抗原又は抗原決定基が抗-イディオタイプ抗体又は抗-イディオタイプ抗体断片であり、前記第2の付着部位が、(i)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在しない付着部位、及び、(ii)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在する付着部位からなる群から選択される抗原又は抗原決定基、を含んでなる組成物において、前記第2の付着部位が、少なくとも1つの非ペプチド結合を介して前記第1の付着部位に結合することができ、そして、前記抗原又は抗原決定基及び前記骨格が前記結合を介して相互作用して、規則正しく繰り返される抗原アレイを形成する組成物。

請求項88

前記結合が、少なくとも1つの共有結合による、請求項87に記載の組成物。

請求項89

前記第1の付着部位がリジン残基であり、前記第2の付着部位がシステイン残基である、請求項87に記載の組成物。

請求項90

前記コア粒子が、i)ウイルス;ii)ウイルス様粒子;iii)バクテリオファージ;iv)細菌性線毛;v)ウイルスキャプシド粒子;及びvi)(i)、(ii)、(iii)、(iv)又は(v)の組換え体からなる群から選択される、請求項87に記載の組成物。

請求項91

前記コア粒子が、i)ウイルス様粒子;ii)細菌性線毛;及びiii)RNA-ファージのウイルス様粒子からなる群から選択される、請求項87に記載の組成物。

請求項92

前記ウイルス様粒子が、(a)B型肝炎ウイルスの組換えタンパク質;(b)麻疹ウイルスの組換えタンパク質;(c)シンドビスウイルスの組換えタンパク質;(d)ロタウイルスの組換えタンパク質;(e)口蹄疫ウイルスの組換えタンパク質;(f)レトロウイルスの組換えタンパク質;(g)ノーウォークウイルスの組換えタンパク質;(h)アルファウイルスの組換えタンパク質;(i)ヒト乳頭腫ウイルスの組換えタンパク質;(j)ポリオーマウイルスの組換えタンパク質;(k)バクテリオファージの組換えタンパク質;及び(l)RNA-ファージの組換えタンパク質;(m)Qβ-ファージの組換えタンパク質;(n)GA-ファージの組換えタンパク質;(o)fr-ファージの組換えタンパク質;及び(p)Tyの組換えタンパク質からなる群から選択される組換えタンパク質又はその断片を含む、請求項91に記載の組成物。

請求項93

前記ウイルス様粒子が、RNA-ファージの組換えタンパク質又はその断片を含むか、あるいはそれから実質的になる、請求項91に記載の組成物。

請求項94

前記ウイルス様粒子が、a)バクテリオファージQβ;b)バクテリオファージR17;c)バクテリオファージfr;d)バクテリオファージGA;e)バクテリオファージSP;f)バクテリオファージMS2;g)バクテリオファージM11;h)バクテリオファージMX1;i)バクテリオファージNL95;k)バクテリオファージf2;及びl)バクテリオファージPP7;からなる群から選択されるRNA-ファージの組換えタンパク質又はその断片を含むか、あるいはそれから実質的になる、請求項91に記載の組成物。

請求項95

前記ウイルス様粒子が、バクテリオファージQβ又はバクテリオファージfrの組換えタンパク質又はその断片を含むか、あるいはそれから実質的になる、請求項105に記載の組成物。

請求項96

前記第2の付着部位が、前記抗原又は抗原決定基内に天然に存在しない、請求項87に記載の組成物。

請求項97

前記組成物がアミノ酸リンカーを含む、請求項96に記載の組成物。

請求項98

前記アミノ酸リンカーが、前記第2の付着部位を含むか、あるいはそれからなる、請求項97に記載の組成物。

請求項99

前記アミノ酸リンカーが、スルフヒドリル基又はシステイン残基を含む、請求項98に記載の組成物。

請求項100

(a)(i)(1)非天然起源のコア粒子;及び、(2)天然起源のコア粒子からなる群から選択されるコア粒子、及び、(ii)少なくとも1つの第1の付着部位を有するオーガナイザーを含んでなる非天然分子骨格であって、前記オーガナイザーが前記コア粒子に少なくとも1つの共有結合により連結された非天然分子骨格、(b)少なくとも1つの第2の付着部位を持つ抗原又は抗原決定基であって、前記抗原又は抗原決定基が自己抗原又はその断片であり、前記第2の付着部位が、(i)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在しない付着部位、及び、(ii)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在する付着部位からなる群から選択される抗原又は抗原決定基、を含んでなる組成物において、前記第2の付着部位が、少なくとも1つの非ペプチド結合を介して前記第1の付着部位に結合することができ、そして、前記抗原又は抗原決定基及び前記骨格が前記結合を介して相互作用して、規則正しく繰り返される抗原アレイを形成する、組成物。

請求項101

前記結合が、少なくとも1つの共有結合による、請求項100に記載の組成物。

請求項102

前記第1の付着部位がリジン残基であり、前記第2の付着部位がシステイン残基である、請求項100に記載の組成物。

請求項103

前記コア粒子が、i)ウイルス;ii)ウイルス様粒子;iii)バクテリオファージ;iv)細菌性線毛;v)ウイルスキャプシド粒子;及びvi)(i)、(ii)、(iii)、(iv)又は(v)の組換え体からなる群から選択される、請求項100に記載の組成物。

請求項104

前記オーガナイザーが、ポリペプチド又はその残基であり、前記第2の付着部位がポリペプチド又はその残基である、請求項103に記載の組成物。

請求項105

前記コア粒子がウイルス様粒子である、請求項100又は103に記載の組成物。

請求項106

前記ウイルス様粒子が、配列番号:158のアミノ酸1−147を含むポリペプチドの二量体又は多量体である、請求項105に記載の組成物。

請求項107

前記ウイルス様粒子が、配列番号:158のアミノ酸1−152を含むポリペプチドの二量体又は多量体である、請求項106に記載の組成物。

請求項108

前記第1の付着部位がアミノ基であるかそれを含み、前記第2の付着部位がスルフヒドリル基であるかそれを含む、請求項105に記載の組成物。

請求項109

前記ウイルス様粒子が、B型肝炎ウイルスキャプシドタンパク質である、請求項105に記載の組成物。

請求項110

前記第1の付着部位がリジン残基であるかそれを含み、前記第2の付着部位がシステイン残基であるかそれを含む、請求項109に記載の組成物。

請求項111

前記B型肝炎ウイルスキャプシドタンパク質の1又は複数のシステイン残基が、欠失されているか他のアミノ酸残基で置換されている、請求項110に記載の組成物。

請求項112

前記B型肝炎ウイルスキャプシドタンパク質が、a)配列番号:89のアミノ酸配列;b)配列番号:90のアミノ酸配列;c)配列番号:93のアミノ酸配列;d)配列番号:98のアミノ酸配列;e)配列番号:99のアミノ酸配列;f)配列番号:102のアミノ酸配列;g)配列番号:104のアミノ酸配列;h)配列番号:105のアミノ酸配列;i)配列番号:106のアミノ酸配列;j)配列番号:119のアミノ酸配列;k)配列番号:120のアミノ酸配列;l)配列番号:123のアミノ酸配列;m)配列番号:125のアミノ酸配列;n)配列番号:131のアミノ酸配列;o)配列番号:132のアミノ酸配列;p)配列番号:134のアミノ酸配列;q)配列番号:157のアミノ酸配列;及びr)配列番号:158のアミノ酸配列;からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項110に記載の組成物。

請求項113

前記B型肝炎ウイルスキャプシドタンパク質の1又は複数のシステイン残基が、欠失されているか他のアミノ酸残基で置換されている、請求項112に記載の組成物。

請求項114

配列番号:134のアミノ酸48及び107に相当するシステイン残基が、欠失されているか他のアミノ酸残基で置換されている、請求項113に記載の組成物。

請求項115

前記B型肝炎ウイルスキャプシドタンパク質の1又は複数のリジン残基が、欠失されているか他のアミノ酸残基で置換されている、請求項112に記載の組成物。

請求項116

前記コア粒子が細菌性線毛である、請求項100に記載の組成物。

請求項117

前記細菌性線毛が大腸菌のタイプ-1線毛である、請求項116に記載の組成物。

請求項118

前記タイプ-1線毛のピリンサブユニットが、配列番号:146に示すアミノ酸配列を含む、請求項117に記載の組成物。

請求項119

前記コア粒子が、細菌性ピリンポリペプチドを含む、請求項100に記載の組成物。

請求項120

前記細菌性ピリンポリペプチドが、配列番号:146に示すアミノ酸配列を含む、請求項119に記載の組成物。

請求項121

前記ウイルス様粒子が、(a)B型肝炎ウイルスの組換えタンパク質;(b)麻疹ウイルスの組換えタンパク質;(c)シンドビスウイルスの組換えタンパク質;(d)ロタウイルスの組換えタンパク質;(e)口蹄疫ウイルスの組換えタンパク質;(f)レトロウイルスの組換えタンパク質;(g)ノーウォークウイルスの組換えタンパク質;(h)アルファウイルスの組換えタンパク質;(i)ヒト乳頭腫ウイルスの組換えタンパク質;(j)ポリオーマウイルスの組換えタンパク質;(k)バクテリオファージの組換えタンパク質;及び(l)RNA-ファージの組換えタンパク質;(m)Qβ-ファージの組換えタンパク質;(n)GA-ファージの組換えタンパク質;(o)fr-ファージの組換えタンパク質;及び(p)Tyの組換えタンパク質からなる群から選択される組換えタンパク質又はその断片を含む、請求項105に記載の組成物。

請求項122

前記ウイルス様粒子が、RNA-ファージの組換えタンパク質又はその断片を含むか、あるいはそれから実質的になる、請求項105に記載の組成物。

請求項123

前記ウイルス様粒子が、a)バクテリオファージQβ;b)バクテリオファージR17;c)バクテリオファージfr;d)バクテリオファージGA;e)バクテリオファージSP;f)バクテリオファージMS2;g)バクテリオファージM11;h)バクテリオファージMX1;i)バクテリオファージNL95;k)バクテリオファージf2;及びl)バクテリオファージPP7;からなる群から選択されるRNA-ファージの組換えタンパク質又はその断片を含むか、あるいはそれから実質的になる、請求項105に記載の組成物。

請求項124

前記ウイルス様粒子が、バクテリオファージQβ又はバクテリオファージfrの組換えタンパク質又はその断片を含むか、あるいはそれから実質的になる、請求項105に記載の組成物。

請求項125

前記コア粒子が、i)ウイルス様粒子;ii)細菌性線毛;及びiii)RNA-ファージのウイルス様粒子からなる群から選択される、請求項100に記載の組成物。

請求項126

前記第2の付着部位が、前記抗原又は抗原決定基内に天然に存在しない、請求項105、109、112、116、122、123又は124に記載の組成物。

請求項127

前記組成物がアミノ酸リンカーを含む、請求項126に記載の組成物。

請求項128

前記アミノ酸リンカーが、前記抗原又は前記抗原決定基に少なくとも1つの共有結合によって結合した、請求項127に記載の組成物。

請求項129

前記共有結合がペプチド結合である、請求項128に記載の組成物。

請求項130

前記アミノ酸リンカーが、前記第2の付着部位を含むか、あるいはそれからなる、請求項127に記載の組成物。

請求項131

前記アミノ酸リンカーが、スルフヒドリル基又はシステイン残基を含む、請求項130に記載の組成物。

請求項132

前記アミノ酸リンカーが、(a)CGG(b)N-末端ガンマ1-リンカー;(c)N-末端ガンマ3-リンカー;(d)Igヒンジ領域;(e)N-末端グリシンリンカー;(f)n=0−12かつk=0−5である場合の(G)kC(G)n;(g)N-末端グリシン-セリンリンカー;(h)n=0−3、k=0−5、m=0−10,l=0−2である場合の(G)kC(G)m(S)l(GGGGS)n;(i)GGC(k)GGC-NH2(l)C-末端ガンマ1-リンカー(m)C-末端ガンマ3-リンカー;(n)C-末端グリシンリンカー;(o)n=0−12かつk=0−5である場合の(G)nC(G)k;(p)C-末端グリシン-セリンリンカー;(q)n=0−3、k=0−5、m=0−10,l=0−2及びo=0−8である場合の(G)m(S)l(GGGGS)n(G)oC(G)kからなる群から選択される、請求項130に記載の組成物。

請求項133

前記自己抗原が、a)リンホトキシン;b)リンホトキシンレセプター;c)RANKL;d)VEGF;e)VEGF-R;f)インターロイキン5;g)インターロイキン17;h)インターロイキン13;i)CCL21;k)CXCL12;l)SDF-1;m)MCP-1;n)レジスチン;o)GHRH;p)LHRH;q)TRH;r)MIF;s)エオタキシン;t)BLC;u)ヒトIgEからなる群から選択されるタンパク質である、請求項100に記載の組成物。

請求項134

前記自己抗原が、a)リンホトキシン;b)リンホトキシンレセプター;c)RANKL;d)VEGF;e)VEGFR;f)インターロイキン5;g)インターロイキン17;h)インターロイキン13;i)アンギオテンシン;k)CCL21;l)CXCL12;m)SDF-1;n)MCP-1;o)エンドグリン;p)レジスチン;q)GHRH;r)LHRH;s)TRH;t)MIF;u)エオタキシン;v)ブラジキニン;w)BLC;x)腫瘍壊死因子α(TNFα);y)アミロイドベータペプチド(Aβ1−42);及びz)ヒトIgEからなる群から選択されるタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項100に記載の組成物。

請求項135

(a)(i)(1)非天然起源のコア粒子;及び、(2)天然起源のコア粒子からなる群から選択されるコア粒子、及び、(ii)少なくとも1つの第1の付着部位を有するオーガナイザーを含んでなる非天然分子骨格であって、前記オーガナイザーが前記コア粒子に少なくとも1つの共有結合により連結され、前記コア粒子がバクテリオファージの組換えタンパク質、又はその断片を含むウイルス様粒子である非天然分子骨格、(b)少なくとも1つの第2の付着部位を持つ抗原又は抗原決定基であって、前記第2の付着部位が、(i)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在しない付着部位、及び、(ii)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在する付着部位からなる群から選択される抗原又は抗原決定基、を含んでなる組成物において、前記第2の付着部位が、少なくとも1つの非ペプチド結合を介して前記第1の付着部位に結合することができ、そして、前記抗原又は抗原決定基及び前記骨格が前記結合を介して相互作用して、規則正しく繰り返される抗原アレイを形成する組成物。

請求項136

前記結合が、少なくとも1つの共有結合による、請求項135に記載の組成物。

請求項137

前記1つの共有結合が、非ペプチド結合である、請求項136に記載の組成物。

請求項138

前記コア粒子が、i)ウイルス;ii)ウイルス様粒子;iii)バクテリオファージ;iv)細菌性線毛;v)ウイルスキャプシド粒子;及びvi)(i)、(ii)、(iii)、(iv)又は(v)の組換え体からなる群から選択される、請求項135に記載の組成物。

請求項139

前記コア粒子が、i)ウイルス様粒子;ii)細菌性線毛;及びiii)RNA-ファージのウイルス様粒子からなる群から選択される、請求項135に記載の組成物。

請求項140

前記ウイルス様粒子が、(a)B型肝炎ウイルスの組換えタンパク質;(b)麻疹ウイルスの組換えタンパク質;(c)シンドビスウイルスの組換えタンパク質;(d)ロタウイルスの組換えタンパク質;(e)口蹄疫ウイルスの組換えタンパク質;(f)レトロウイルスの組換えタンパク質;(g)ノーウォークウイルスの組換えタンパク質;(h)アルファウイルスの組換えタンパク質;(i)ヒト乳頭腫ウイルスの組換えタンパク質;(j)ポリオーマウイルスの組換えタンパク質;(k)バクテリオファージの組換えタンパク質;及び(l)RNA-ファージの組換えタンパク質;(m)Qβ-ファージの組換えタンパク質;(n)GA-ファージの組換えタンパク質;(o)fr-ファージの組換えタンパク質;及び(p)Tyの組換えタンパク質からなる群から選択される組換えタンパク質又はその断片を含む、請求項139に記載の組成物。

請求項141

前記ウイルス様粒子が、RNA-ファージの組換えタンパク質又はその断片を含むか、あるいはそれから実質的になる、請求項139に記載の組成物。

請求項142

前記ウイルス様粒子が、a)バクテリオファージQβ;b)バクテリオファージR17;c)バクテリオファージfr;d)バクテリオファージGA;e)バクテリオファージSP;f)バクテリオファージMS2;g)バクテリオファージM11;h)バクテリオファージMX1;i)バクテリオファージNL95;k)バクテリオファージf2;及びl)バクテリオファージPP7;からなる群から選択されるRNA-ファージの組換えタンパク質又はその断片を含むか、あるいはそれから実質的になる、請求項139に記載の組成物。

請求項143

前記ウイルス様粒子が、バクテリオファージQβ又はバクテリオファージfrの組換えタンパク質又はその断片を含むか、あるいはそれから実質的になる、請求項139に記載の組成物。

請求項144

前記第1及び/又は第2の付着部位が、(k)抗原及びそれに対する抗体又は抗体断片;(l)ビオチン及びアビジン;(m)ストレプトアビジン及びビオチン;(n)レセプター及びそのリガンド;(o)リガンド結合性タンパク質及びそのリガンド(p)相互作用するロイシンジッパーポリペプチド;(q)アミノ基及びそれと反応性の化学基;(r)カルボキシル基及びそれと反応性の化学基;(s)スルフヒドリル基及びそれと反応性の化学基;又は(t)これらの組み合わせを含む、請求項135に記載の組成物。

請求項145

前記第1の付着部位がアミノ基であり、第2の付着部位がスルフヒドリル基である、請求項135に記載の組成物。

請求項146

前記第1の付着部位がリジン残基であり、第2の付着部位がシステイン残基である、請求項135に記載の組成物。

請求項147

前記第2の付着部位が、前記抗原又は抗原決定基内に天然に存在しない、請求項135に記載の組成物。

請求項148

前記第1の付着部位がアミノ基であり、第2の付着部位がスルフヒドリル基である、請求項147に記載の組成物。

請求項149

前記第1の付着部位がリジン残基であり、第2の付着部位がシステイン残基である、請求項147に記載の組成物。

請求項150

前記第2の付着部位が、スルフヒドリル基又はシステイン残基である又はそれを含む、請求項147に記載の組成物。

請求項151

前記組成物がアミノ酸リンカーを含む、請求項147に記載の組成物。

請求項152

前記アミノ酸リンカーが、少なくとも1つの共有結合によって前記抗原又は抗原決定基に結合した、請求項150に記載の組成物。

請求項153

前記アミノ酸リンカーが、前記第2の付着部位を含むか、あるいはそれからなる、請求項151に記載の組成物。

請求項154

前記アミノ酸リンカーが、スルフヒドリル基又はシステイン残基を含む、請求項152に記載の組成物。

請求項155

前記アミノ酸リンカーが、(a)CGG(b)N-末端ガンマ1-リンカー;(c)N-末端ガンマ3-リンカー;(d)Igヒンジ領域;(e)N-末端グリシンリンカー;(f)n=0−12かつk=0−5である場合の(G)kC(G)n;(g)N-末端グリシン-セリンリンカー;(h)n=0−3、k=0−5、m=0−10,l=0−2である場合の(G)kC(G)m(S)l(GGGGS)n;(i)GGC(k)GGC-NH2(l)C-末端ガンマ1-リンカー(m)C-末端ガンマ3-リンカー;(n)C-末端グリシンリンカー;(o)n=0−12かつk=0−5である場合の(G)nC(G)k;(p)C-末端グリシン-セリンリンカー;(q)n=0−3、k=0−5、m=0−10,l=0−2及びo=0−8である場合の(G)m(S)l(GGGGS)n(G)oC(G)kからなる群から選択される、請求項152に記載の組成物。

請求項156

前記抗原が、(a)癌細胞に対する免疫反応を誘発するのに適したタンパク質;(b)感染性疾患に対する免疫反応を誘発するのに適したタンパク質;(c)アレルゲンに対する免疫反応を誘発するのに適したタンパク質;及び、(d)家畜又はペットにおける免疫反応を誘発するのに適したタンパク質;からなる群から選択されるタンパク質又はそれらの断片である、請求項135に記載の組成物。

請求項157

前記抗原が、(a)HIVの組換えタンパク質;(b)インフルエンザウイルスの組換えタンパク質;(c)C型肝炎ウイルスの組換えタンパク質;(d)トキソプラズマの組換えタンパク質;(e)熱帯熱マラリア原虫の組換えタンパク質;(f)三日熱マラリア原虫の組換えタンパク質;(g)卵形マラリア原虫の組換えタンパク質;(h)四日熱マラリア原虫の組換えタンパク質;(i)乳癌細胞の組換えタンパク質;(j)腎臓癌細胞の組換えタンパク質;(k)前立腺癌細胞の組換えタンパク質;(l)皮膚癌細胞の組換えタンパク質;(m)脳癌細胞の組換えタンパク質;(n)白血病細胞の組換えタンパク質;(o)組換えプロフィリン;(p)ハチ刺されアレルギーの組換えタンパク質;(q)ナッツアレルギーの組換えタンパク質;(r)食物アレルギーの組換えタンパク質;(s)喘息の組換えタンパク質;又は(t)クラミジア属の組換えタンパク質;である、請求項155に記載の組成物。

請求項158

前記抗原又は抗原決定基が、a)ホスホリパーゼA2タンパク質;b)ヒトIgE;c)リンホトキシン;d)インフルエンザM2タンパク質;及びe)Der p Iペプチドからなる群から選択されるペプチド、タンパク質、又はそれらの断片である、請求項135に記載の組成物。

請求項159

前記抗原又は抗原決定基が、Der p Iペプチド又はその断片である、請求項157に記載の組成物。

請求項160

前記第2の付着部位を持つ前記Der p Iペプチドが、a)CGNQSLDAEQELVDCASQHGCH;及びb)CQIYPPNANKIREALAQTHSAからなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項158に記載の組成物。

請求項161

前記抗原又は抗原決定基が、ホスホリパーゼA2タンパク質又はその断片である、請求項157に記載の組成物。

請求項162

前記ホスホリパーゼA2タンパク質が、a)配列番号:168のアミノ酸配列;b)配列番号:169のアミノ酸配列;c)配列番号:170のアミノ酸配列;d)配列番号:171のアミノ酸配列;e)配列番号:172のアミノ酸配列;f)配列番号:173のアミノ酸配列;g)配列番号:174のアミノ酸配列;及びh)配列番号:175のアミノ酸配列;からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項160に記載の組成物。

請求項163

前記抗原又は抗原決定基が、ヒトIgE又はその断片である、請求項157に記載の組成物。

請求項164

前記ヒトIgEが、配列番号:176のアミノ酸配列を有する、請求項162に記載の組成物。

請求項165

前記抗原又は抗原決定基が、インフルエンザM2タンパク質又はその断片である、請求項163に記載の組成物。

請求項166

バクテリオファージコートタンパク質、細菌性線毛、HbcAg及びそれらの断片からなる群から選択されるタンパク質に共有結合により付着したインフルエンザM2タンパク質又はその断片を含んでなる組成物。

請求項167

前記タンパク質がバクテリオファージコートタンパク質又はその断片である、請求項165に記載の組成物。

請求項168

前記タンパク質が細菌性線毛である、請求項165に記載の組成物。

請求項169

前記タンパク質がHBcAgであり、前記共有結合がペプチド結合ではない、請求項165に記載の組成物。

請求項170

前記タンパク質がバクテリオファージコートタンパク質又はその断片、あるいは細菌性線毛又はその断片であり、共有結合が非ペプチド結合である、請求項165に記載の組成物。

請求項171

前記タンパク質がバクテリオファージコートタンパク質又はその断片、あるいは細菌性線毛又はその断片であり、共有結合がペプチド結合である、請求項165に記載の組成物。

請求項172

前記バクテリオファージコートタンパク質が、a)バクテリオファージQβ;b)バクテリオファージR17;c)バクテリオファージfr;d)バクテリオファージGA;e)バクテリオファージSP;f)バクテリオファージMS2;g)バクテリオファージM11;h)バクテリオファージMX1;i)バクテリオファージNL95;k)バクテリオファージf2;及びl)バクテリオファージPP7;からなる群から選択されるバクテリオファージのコートタンパク質を含む、請求項165に記載の組成物。

請求項173

前記バクテリオファージコートタンパク質が、バクテリオファージQβを含む、請求項171に記載の組成物。

請求項174

a)請求項1、87、100、135又は165に記載の組成物;及びb)許容可能な製薬担体を含んでなる製薬組成物

請求項175

請求項1、87、100、135又は165に記載の組成物であって、該組成物を患者投与することを含む免疫化方法に使用される請求項1、87、100、135又は165に記載の組成物。

請求項176

請求項1、87、100、135又は165に記載の組成物を含んでなるワクチン組成物

請求項177

アジュバントを更に含む、請求項160に記載のワクチン組成物。

請求項178

自然発生の、規則正しく繰り返された抗原アレイの製造方法において、(a)(i)(1)非天然起源のコア粒子;及び、(2)天然起源のコア粒子からなる群から選択されるコア粒子、及び、(ii)少なくとも1つの第1の付着部位を有するオーガナイザーを含んでなる非天然分子骨格であって、前記オーガナイザーが前記コア粒子に少なくとも1つの共有結合により連結された非天然分子骨格を提供し、(b)少なくとも1つの第2の付着部位を持つ抗原又は抗原決定基であって、前記抗原又は抗原決定基が自己抗原又はその断片であり、前記第2の付着部位が、(i)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在しない付着部位、及び、(ii)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在する付着部位からなる群から選択され、前記第2の付着部位が、少なくとも1つの非ペプチド結合を介して前記第1の付着部位に結合することができる抗原又は抗原決定基を提供し、(c)前記非天然分子骨格と前記抗原又は抗原決定基とを結合させることを含み、前記抗原又は抗原決定基と前記骨格とが前記結合を介して相互作用して、規則正しく繰り返される抗原アレイを形成する方法。

請求項179

前記オーガナイザーが、ポリペプチド又はその残基であり、前記第2の付着部位がポリペプチド又はその残基である、請求項177に記載の方法。

請求項180

前記コア粒子がウイルス様粒子である、請求項177又は178に記載の方法。

請求項181

前記コア粒子がウイルス様粒子、配列番号:158のアミノ酸1−147を含むポリペプチドの二量体又は多量体である、請求項179に記載の方法。

請求項182

前記ウイルス様粒子が、配列番号:158のアミノ酸1−152を含むポリペプチドの二量体又は多量体である、請求項179に記載の方法。

請求項183

前記ポリペプチドの1又は複数のシステイン残基が、欠失されているか他のアミノ酸残基で置換されている、請求項180に記載の方法。

請求項184

配列番号:134のアミノ酸48及び107に相当するシステイン残基が、欠失されているか他のアミノ酸残基で置換されている、請求項181に記載の方法。

請求項185

前記ポリペプチドの1又は複数のリジン残基が、欠失されているか他のアミノ酸残基で置換されている、請求項182に記載の方法。

請求項186

前記結合が少なくとも1つの共有結合による、請求項177に記載の方法。

請求項187

前記共有結合が非ペプチド結合である、請求項185に記載の方法。

請求項188

非自然発生の、規則正しく繰り返された抗原アレイの製造方法において、(a)(i)コア粒子、及び、(ii)少なくとも1つの第1の付着部位を有するオーガナイザーを含んでなる非天然分子骨格であって、前記オーガナイザーが前記コア粒子に少なくとも1つの共有結合により連結され、前記コア粒子がバクテリオファージの組換えタンパク質又はその断片を含むウイルス様粒子である非天然分子骨格を提供し、(b)少なくとも1つの第2の付着部位を持つ抗原又は抗原決定基であって、前記第2の付着部位が、(i)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在しない付着部位、及び、(ii)前記抗原又は抗原決定基に天然に存在する付着部位からなる群から選択され、前記第2の付着部位が、少なくとも1つの非ペプチド結合を介して前記第1の付着部位に結合することができる抗原又は抗原決定基を提供し、(c)前記非天然分子骨格と前記抗原又は抗原決定基とを結合させることを含み、前記抗原又は抗原決定基と前記骨格とが前記結合を介して相互作用して、規則正しく繰り返される抗原アレイを形成する方法。

請求項189

前記結合が少なくとも1つの共有結合による、請求項187に記載の組成物。

請求項190

前記共有結合が非ペプチド結合である、請求項188に記載の組成物。

請求項191

a)配列番号:255のアミノ酸配列;b)配列番号:256のアミノ酸配列;c)配列番号:257のアミノ酸配列;d)配列番号:258のアミノ酸配列;及びe)配列番号:259のアミノ酸配列;からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する変異体Qβコートタンパク質を含むキャプシドを形成することのできるコートタンパク質。

請求項192

少なくとも1つの抗原又は抗原決定基が結合した、請求項190に記載のコートタンパク質。

請求項193

a)配列番号:255のアミノ酸配列;b)配列番号:256のアミノ酸配列;c)配列番号:257のアミノ酸配列;d)配列番号:258のアミノ酸配列;e)配列番号:259のアミノ酸配列;及びf)a)−e)及び対応するA1タンパク質の何れかの混合物からなる群から選択されるアミノ酸配列を有する変異体Qβコートタンパク質から実質的になるキャプシドを形成することのできるコートタンパク質。

請求項194

少なくとも1つの抗原又は抗原決定基が結合した、請求項192に記載のコートタンパク質。

請求項195

前記自己抗原が、リンホトキシンのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項196

前記自己抗原が、リンホトキシンレセプターのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項197

前記自己抗原が、RANKLのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項198

前記自己抗原が、VEGFのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項199

前記自己抗原が、VEGF-Rのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項200

前記自己抗原が、インターロイキン5のタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項201

前記自己抗原が、インターロイキン17のタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項202

前記自己抗原が、インターロイキン13のタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項203

前記自己抗原が、アンギオテンシンのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項204

前記自己抗原が、CCL21のタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項205

前記自己抗原が、CXCL12のタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項206

前記自己抗原が、SDF-1のタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項207

前記自己抗原が、MCP-1のタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項208

前記自己抗原が、エンドグリンのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項209

前記自己抗原が、レジスチンのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項210

前記自己抗原が、GHRHのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項211

前記自己抗原が、LHRHのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項212

前記自己抗原が、TRHのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項213

前記自己抗原が、MIFのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項214

前記自己抗原が、エオタキシンのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項215

前記自己抗原が、ブラジキニンのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項216

前記自己抗原が、BLCのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項217

前記自己抗原が、腫瘍壊死因子α(TNFα)のタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項218

前記自己抗原が、アミロイドベータペプチド(Aβ1−42)のタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

請求項219

前記自己抗原が、ヒトIgEのタンパク質、ペプチド又はそれらの断片である、請求項1又は100に記載の組成物。

技術分野

0001

(発明の背景
(発明の分野)
本発明は、分子生物学ウイルス学免疫学及び医学の分野に関連する。本発明は、規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定アレイを含んでなる組成物を提供する。本発明は、また、規則正しく繰り返されたアレイにおける抗原又は抗原決定基を製造する工程を提供する。規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基は、感染症治療アレルギー症の治療のためのワクチンの製造にとって、そして癌を予防又は治療、及び自己特異的免疫応答、特に抗体応答を効率的に誘導するファーマシーンとして有用である。

0002

背景技術
国際公開00/3227は、規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基アレイの製造に関する組成物及び工程を記載する。その組成物は、感染症の予防、アレルギー症の治療、そして癌の治療のためのワクチンの製造にとって有用である。その組成物は、ウイルス又はウイルス様粒子のようなコア粒子を含み、それの少なくとも1つの抗原又は1つの抗原決定基は、規則正しく繰り返された抗原アレイにつながる少なくとも1つの非ペプチド結合によって結合している。

0003

ウイルス様粒子(VLPs)は、その構造的な特徴とその非感染的な性質の双方の理由のために、ワクチン製造の領域で開発されている。VLPsは、1又は複数の型の多くのタンパク質分子によって対称的な様式で構築された超分子構造である。それらは、ウイルスゲノムを欠いており、それ故に非感染的である。VLPsは、しばしば、異種発現によって大量に生産することが可能であり、容易に精製することができる。

0004

VLPsの例には、B型肝炎ウイルス(Ulrich, ら., Virus Res. 50:141-182(1998))、麻疹ウイルス(Warnes,ら., Gene 160:173-178(1995))、シンドビスウイルスロタウイルス(米国特許第5,071,651号及び米国特許第5,374,426号)、口蹄疫ウイルス(Twomey, ら., Vaccine 13:1603-1610, (1995))、ノーウォークウイルス(Jiang, X., ら., Science 250:1580-1583(1990);Matsui, S.M., ら., J. Clin. Invest. 87:1456-1461(1991))のキャプシドタンパク質レトロウイルスGAGタンパク質(国際公開96/30523)、レトロトランスポゾンTyタンパク質p1、B型肝炎ウイルスの表面タンパク質(国際公開92/11291)及びヒト乳頭種ウイルス(国際公開98/15631)が含まれる。
免疫寛容性のために、自己分子に対する免疫応答を誘導することは一般的に困難である。特に、自己分子に特異性を有するリンパ球は、典型的なワクチン接種の手法によって誘導した場合は、通常は低又は非応答性でさえある。

0005

アミロイドペプチド(Aβ1-42)は、アルツハイマー病神経病理の中心的役割を担う。領域特異的な、Aβペプチドの細胞外蓄積は、ミクログリオーシス細胞骨格変化、ジストロフィー神経炎及びシナプス損失をともなう。これら病理学的変化は、疾患を定義する認知の低下に関連していると考えられている。
アルツハイマー疾患マウスモデルでは、Aβ1-42(PDAPP-マウス)を産するように操作したトランスジェニック動物は、その脳でプラーク及び神経損傷発症する。最近の研究によって、Aβ1-42を用いた若いPDAPP-マウスの免疫化プラーク形成及び併発するジストロフィー神経炎の阻害を引き起こしたことを示している(Schenk, D. ら., Nature 400:173-77(1999))。

0006

さらに、AD様神経病理をすでに発症した老年のPDAPPマウスの免疫化によって、神経病理の広がりと進行が低下した。これら研究に関する免疫化プロトコールは以下の通りであった;ペプチドを水溶性緩衝液に溶解させ、完全フロイントアジュバント(一次投与のための)で1:1に混合して100μg/投与量のペプチド濃度とした。後の追加免疫では、不完全フロイントアジュバントを用いた。マウスは、11ヶ月の期間にわたって、11回の免疫化を受けた。1:10000より大きな抗体力価が達成されて維持された。従って、免疫化は、アルツハイマー病に対する効果的な予防的及び治療的作用であり得る。

0007

その他の研究では、Aβ1-42に対して産生させた末梢投与抗体は、血液脳関門を通過してAβペプチドと結合し、そして現存するアミロイドのクリアランスを誘導することができた(Bard, F.ら., Nature Medicine 6:916-19(2000))。この研究では、Aβ1-42に対して産生させたポリクローナル抗体、又はAβの異なる領域に由来する合成断片に対して産生させたモノクローナル抗体のいずれかを用いた。従って、抗体の誘導は、アルツハイマー病の潜在的な治療処置として考慮することができる。
精製タンパク質のみの投与は、通常は、強力な免疫応答を誘導するのに十分ではないことは十分に立証されたことである;単離された抗原は、一般的に、アジュバントと呼ばれる補助物質とともに与えられるべきである。これらアジュバントを伴うことで、投与抗原は急激な分解に対して保護され、このアジュバントは伸張した抗原の低レベル遊離を提供する。

0008

示したように、アルツハイマー病(AD)における重要な事象の1つは、脳血管の壁の周りの細胞外神経炎プラーク及び沈着物となる、不溶性の繊維状の塊(アミロイド形成)であるアミロイドの沈着である(概略として、Selkoe, D.J. (1999) Nature 399, A23-31を参照せよ)。これらの沈着物は、グリコサミノグリカン及びアポリポ蛋白質等の他のタンパク質も含むが、神経炎プラーク及びコンゴ好染血管障害の主要な構成物アミロイドβ(Aβ)である。Aβは、アミロイド前駆タンパク質(APPs)として知られているより大きな糖タンパク質からタンパク質分解されたものであり、一本の疎水性膜貫通領域を有する695-770アミノ酸イソ型を含む。Aβは、修飾だけでなくかなりのアミノ及びカルボキシ末端不均一性(切断)を示す43アミノ酸長までのペプチドの群を形成する(Roher, A.E., Palmer, K. C., Chau, V., & Ball, M. J. (1988) J.Cell Biol. 107, 2703-2716. Roher, A. E., Palmer, K. C., Yurewicz, E. C., Ball, M. J., & Greenberg, B. D.(1993) J. Neurochem. 61, 1916-1926)。顕著なイソ型は、A・1-40及び1-42である。それは、繊維状に凝集するβ-シートを形成する高い傾向がある。最近の研究は、脳アミロイド沈着物のワクチン接種誘導による減少が認知の改善の結果となることを示した(Schenk, D., Barbour, R., Dunn, W., Gordon, G., Grajeda, H., Guido, T., Huang, J., Johnson-Wood, K., Khan, K.,ら. (1999) Nature 400, 173-177)。

0009

我々は、驚くべきことに、高度の規則正しく繰り返されたアレイで表示された自己分子又は自己抗原が、自己特異的免疫応答、特に抗体応答を効率的に誘導することができることを見出した。さらには、そのような応答は、別の方法で抗原表示細胞及び他の免疫細胞を非特異的に活性化するアジュバントの非存在下でさえ誘導されること可能である。

0010

(本発明の要約)
本発明は、高度に規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基を含む組成物、並びにそれらの生産及び用途に関する工程を提供する。従って、本発明の組成物は、感染症の予防、アレルギー症及び癌の治療にとって、そして自己免疫応答、特に抗体応答を効率的に誘導するのに有用である。

0011

最初の側面では、本発明は、(A)非天然分子骨格、及び(B)抗原又は抗原決定基を含む、あるいはそれらから成る新規組成物を提供する。非天然分子骨格は、(i)(1)非天然起源のコア粒子、及び(2)天然起源のコア粒子から成る群から選択されるコア粒子;(ii)オーガナイザーが、少なくとも1つの共有結合によってコア粒子と連結している、少なくとも1つの最初の付着部位を含んでなるオーガナイザーを含むか、あるいはそれらから成る。抗原又は抗原決定基は、その自己抗原又は断片であり、(i)前記抗原又は抗原決定基によって天然には発生しない付着部位;及び(ii)前記抗原又は抗原決定基によって天然に発生する付着部位から成る群から選択される、少なくとも1つの第2の付着部位を有する。本発明は、少なくとも1つの非ペプチド結合による第2の付着部位の最初の付着部位への結合を介して、規則正しく繰り返された自己抗原アレイを提供する。従って、この自己抗原又は自己抗原決定基及び非天然分子骨格は、この最初及び第2の付着部位の結合を介してまとめられて、規則正しく繰り返された抗原アレイを形成する。

0012

二番目の側面では、本発明は、(A)非天然分子骨格、及び(B)抗原又は抗原決定基を含む、あるいはそれらから成る新規組成物を提供する。非天然分子骨格は、コア粒子がバクテリオファージ組み換えタンパク質又はその断片を含むウイルス様粒子であり、オーガナイザーが、少なくとも1つの共有結合によってコア粒子と連結している(i)コア粒子及び(ii)少なくとも1つの最初の付着部位を含んでなるオーガナイザーを含むか、あるいはそれから成る。その抗原又は抗原決定基は、(i)前記抗原又は抗原決定基によって天然には発生しない付着部位;及び(ii)前記抗原又は抗原決定基によって天然に発生する付着部位から成る群から選択される、少なくとも1つの第2の付着部位を有する。本発明は、少なくとも1つの非ペプチド結合による第2の付着部位の最初の付着部位への結合を介して、規則正しく繰り返された自己抗原アレイを提供する。

0013

番目の側面では、本発明は、(A)非天然分子骨格、及び(B)抗原又は抗原決定基を含む、あるいはそれらから成る新規組成物を提供する。非天然分子骨格は、(i)(1)非天然起源のコア粒子、及び(2)天然起源のコア粒子から成る群から選択されるコア粒子;(ii)オーガナイザーが、少なくとも1つの共有結合によってコア粒子と連結している、少なくとも1つの最初の付着部位を含んでなるオーガナイザーを含むか、あるいはそれらから成る。抗原又は抗原決定基は、アミロイドβペプチド(Aβ1-42)又はその断片であり、(i)前記抗原又は抗原決定基によって天然に発生しない付着部位;及び(ii)前記抗原又は抗原決定基によって天然に発生する付着部位から成る群から選択される、少なくとも1つの第2の付着部位を有する。本発明は、少なくとも1つの非ペプチド結合による第2の付着部位の最初の付着部位への結合を介する規則正しく繰り返された抗原アレイを提供する。

0014

4番目の側面では、本発明は、(A)非天然分子骨格、及び(B)抗原又は抗原決定基を含む、あるいはそれらから成る新規組成物を提供する。非天然分子骨格は、(i)(1)非天然起源のコア粒子、及び(2)天然起源のコア粒子から成る群から選択されるコア粒子;(ii)オーガナイザーが、少なくとも1つの共有結合によってコア粒子と連結している、少なくとも1つの最初の付着部位を含んでなるオーガナイザーを含むか、あるいはそれらから成る。この抗原又は抗原決定基は、抗イディオタイプ抗体又は抗イディオタイプ抗体断片であり、(i)前記抗原又は抗原決定基によって天然には発生しない付着部位;及び(ii)前記抗原又は抗原決定基によって天然に発生する付着部位から成る群から選択される、少なくとも1つの第2の付着部位を有する。本発明は、少なくとも1つの非ペプチド結合による第2の付着部位の第1の付着部位への結合を介する規則正しく繰り返された抗原アレイを提供する。

0015

好ましい実施態様及び本発明の利点、並びにさらなる側面は、特に、詳細な説明、実施例及び添付請求項の観点からだけではなく、以下において明かである。
本発明の好ましい実施態様では、コア粒子は、好ましくは、a)バクテリオファージQβ;b)バクテリオファージR17;c)バクテリオファージfr;d)バクテリオファージGA;e)バクテリオファージSP;f)バクテリオファージMS2; g)バクテリオファージM11;h)バクテリオファージMX1;i)バクテリオファージNL95;k)バクテリオファージf2;及びバクテリオファージPP7から成る群から選択されるRNAファージの組み換えタンパク質を含むウイルス様粒子である。

0016

本発明のその他の好ましい実施態様では、RNAファージの組み換えタンパク質は、野生型コートタンパク質を含む。
本発明のさらに好ましい実施態様では、RNAファージの組み換えタンパク質は、コートタンパク質を含む。
さらにその他の実施態様では、コア粒子は、1又は複数の肝炎コアキャプシド)タンパク質(HBcAgs)を含むか、又はそれから成る。関連する実施態様では、これらHBcAgsの1又は複数のシステイン残基は、その他のアミノ酸残基(例えば、セリン残基)によって欠失又は置換のいずれかがなされている。特定の実施態様では、配列番号:134のアミノ酸残基48及び107に一致する本発明の組成物を調製するために利用したHBcAgのシステイン残基は、その他のアミノ酸残基(例えば、セリン残基)によって欠失又は置換のいずれかがなされている。

0017

さらに、本発明の組成物を調製するために利用したHBcAg変異体は、一般的に、規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基アレイを表示する二量体又は多量体構造を形成するような他のHBAgsと結合する能力を保持する変異体である。
その他の実施態様では、非天然分子骨格は、ピリンタンパク質から製造又は細菌から収集したかのいずれかである線毛又は線毛様構造を含むか、あるいはそれから成る。線毛又は線毛様構造が本発明の組成物を調製するのに利用された場合、それらは、天然には細菌細胞常在するが、遺伝子工学的(例えば、相同組み換え)によって改良された線毛遺伝子、又はそれら細胞へ導入された線毛遺伝子の産物から形成され得る。
関連する実施態様では、コア粒子は、線毛タンパク質から調製されるか、又は細菌から収集されるかのいずれかである線毛又は線毛様構造を含むか、あるいはそれから成る。これらコア粒子は、天然に細菌細胞に常在する線毛遺伝子の産物から形成され得る。

0018

特定の実施態様では、オーガナイザーは、少なくとも1つの最初の付着部位を含む。最初と第2の付着部位は、本発明の組成物の特に重要な要素である。本発明の種々の実施態様では、最初及び/又は第2の付着部位は、抗原及び抗体又はその上に抗体断片であり得る;ビオチン及びアビジンストレプトアビジン及びビオチン;レセプター及びそのリガンドリガンド結合タンパク質及びそのリガンド;ロイシンジッパーポリペプチド相互作用させること;アミノ基及び化学基、その上に反応性の;カルボキシル基及び化学基、その上に反応性の;スルフヒドリル基及び化学基、その上に反応性の;又はその組み合わせ。

0019

さらに好ましい実施態様では、組成物は、さらにアミノ酸リンカーを含む。好ましくは、そのアミノ酸リンカーは、第2の付着部位を含むか、あるいはそれから成る。その第2の付着部位は、抗原のコア粒子への方向付けられそして秩序だった結合及び結合をそれぞれ媒介する。このアミノ酸リンカーの重要な機能は、第2の付着部位の適切な表示及び接触性をさらに確かにし、それ故に、特に化学架橋によって抗原のコア粒子への結合を促進することである。このアミノ酸リンカーのその他の重要な特性は、最適な接触性、そして特に、第2の付着部位の反応性をさらに確かなものにすることである。このアミノ酸リンカーのこれら特性は、タンパク質抗原にとってさらにより重要である。

0020

その他の好ましい実施態様では、アミノ酸リンカーは、(a)CGG;(b)N末端ガンマ1-リンカー;(c)N末端ガンマ3-リンカー;(d)Igヒンジ領域;(e)N末端グリシンリンカー;(f)n=0-12及びk=5である(G)kC(G)n;N末端グリシン-セリンリンカー;(h)n=0-3、k=0-5、m=0-10、l=0-2である(G)kC(G)m(S)l(GGGGS)n;GGC-NH2;(l)C末端ガンマ1-リンカー;(m)C末端ガンマ3-リンカー;(n)C末端グリシンリンカー;(o)n=0-12及びk=0-5である(G)nC(G)k;(p)C末端グリシン-セリンリンカー;(q)n=0-3、k=0-5、m=0-10、l=0-2、及びo=0-8である(G)m(S)l(GGGGS)n(G)oC(G)kから成る群から選択される。

0021

グリシン及びグリシンセリンリンカーの重要な特性は、その柔軟性、特に、広範囲にわたるコンフォメーションを可能にし、第2の付着部位の接触性を除外する構造へフォールディング嫌うその構造常の柔軟性にある。グリシン及びグリシンセリンリンカーは、側鎖残基を含まないか、又は限定された量の側鎖残基のいずれかを含むならば、それらは、抗原との広範な相互作用への関与については限定した傾向を有し、従って、さらに、第2の付着部位の接触性を保証する。グリシンセリンリンカー内のセリン残基は、これらリンカーへ向上した可溶性特性を付与する。従って、グリシン又はグリシンセリンアミノ酸リンカーでの、タンデム又は単離のいずれかにおける1又は2個のアミノ酸の並列又は分離のいずれかによる挿入、特に、極性又は荷電アミノ酸残基の挿入は、また、本発明の教示によって含まれている。

0022

さらに好ましい実施態様では、アミノ酸リンカーは、GGC-NH2、GGC-NMe、GGC-N(Me)2、GGC-NHET又はGGC-N(Et)2のいずれかであり、GGCのシステイン残基のC末端はアミド化されている。これらアミノ酸リンカーは、特にペプチド抗原にとって好まれ、特に、前記第2の付着部位を有する抗原又は抗原決定基がAβペプチド又はその断片を含む、実施態様にとって好まれる。特に好まれるのは、GGC-NH2である。その他の実施態様では、アミノ酸リンカーは、免疫グロブリン(Ig)ヒンジ領域である。Igヒンジ領域の断片は、また、グリシン残基で修飾されたヒンジ領域と同様に、本発明の範囲内にある。好ましくは、Igヒンジ領域は、1つのシステイン残基のみを含む。Igヒンジ領域アミノ酸リンカーの単一システイン残基は、リンカー配列内の幾つかの位置に位置することが可能であり、当該分野に熟練した者は、この発明の教示のガイダンスによってそれらをどのように選択すればよいのかを知っているであろう。

0023

1つの実施態様では、本発明は、ウイルス、細菌の線毛、バクテリオファージ、ウイルス様粒子又はウイルス性キャプシド粒子から形成された構造の表面への殆どどんな選択した抗原のカップリングを提供する。抗原を疑似結晶性ウイルス様」構造へ結合させることによって、本発明は、高度に効率的な免疫応答、即ち表示された抗原に対するワクチン接種の生産のための宿主の強力な抗ウイルス免疫応答を利用する。

0024

さらにその他の実施態様では、(1)癌細胞に対する免疫応答を誘導するように適したタンパク質;(2)感染症に対する免疫応答を誘導するように適したタンパク質;(3)アレルゲンに対して免疫応答を誘導するように適したタンパク質;(4)自己抗原に対する向上した応答を誘導するのに適したタンパク質;及び(5)家畜又はペットでの免疫応答を誘導するのに適したタンパク質から成る群から選択され得る。その他の実施態様では、最初の付着部位及び/又は第2の付着部位は:(1)遺伝子工学したリジン残基、及び(2)遺伝子工学したシステイン残基、化学的に結合することが可能な2個の残基、を含む群から選択される。

0025

よりさらなる実施態様では、最初の付着部位は、アミノ基を含むか又はそれであり、前記第2の付着部位は、スルフヒドリル基を含むか又はそれである。好ましくは、最初の付着部位は、リジン残基を含むか又はそれであり、前記第2の付着部位は、システイン残基を含むか又はそれである。

0026

本発明は、また、オーガナイザー粒子が単一の第1の付着部位のみを有し、抗原又は抗原決定基が単一の第2の付着部位を有する実施態様を含む。従って、そのような実施態様を利用して規則正しく繰り返された抗原アレイが調製される場合、各オーガナイザーは、単一の抗原又は抗原決定基と結合する。

0027

さらなる側面では、本発明は、(a)コア粒子が、ウイルス様粒子、細菌線毛、線毛様構造、又は修飾HBCAg、又はその断片を含み、オーガナイザーが、少なくとも1つの共有結合によってコア粒子と連結している(i)非天然起源及び天然起源のコア粒子から成る群から選択されるコア粒子、及び(ii)少なくとも1つの付着部位を含むオーガナイザーを含む非天然分子骨格、並びに(b)第2の付着部位が、最初の付着部位との少なくとも1つのペプチド結合を介しての結合が可能であり、抗原又は抗原決定基と骨格が、結合を介して相互作用して規則正しく繰り返された抗原アレイを形成する、(i)抗原又は抗原決定基によって天然に発生しない付着部位、及び(ii)抗原又は抗原決定基によって天然に発生する付着部位から成る群から第2の付着部位が選択される、少なくとも1つの第2の付着部位を有する抗原又は抗原決定基を含むか、あるいはそれから成る組成物を提供する。

0028

本発明の他の実施態様は、本発明の組成物の生産に関する工程、及びここに記載のワクチン組成物を利用した療法の方法を含む。
前記の一般的な説明と以下の詳細な説明の双方が、単に例示的で説明的であり、主張された本発明のさらなる説明を提供するように意図されていることは、理解されるべきである。

0029

よりさらなる側面では、本発明は、ホスホリパーゼA2タンパク質、又はその断片との共有結合によって付着したバクテリオファージQβコートタンパク質を含んでなる組成物を提供する。好ましい実施態様では、ホスホリパーゼA2タンパク質、又はその断片、及びバクテリオファージQβコートタンパク質は、共有結合を介して相互作用し、配列されて反復性抗原アレイを形成する。その他の好ましい実施例では、この共有結合は、ペプチド結合ではない。その他の好ましい実施態様では、ホスホリパーゼA2タンパク質は、配列番号:168のアミノ酸配列、配列番号:169のアミノ酸配列、配列番号:170のアミノ酸配列、配列番号:171のアミノ酸配列、配列番号:172、配列番号:173のアミノ酸配列、配列番号:174のアミノ酸配列、及び配列番号:175のアミノ酸配列から成る群から選択されるアミノ酸を含む。
本発明は、また、バクテリオファージQβコートタンパク質とホスホリパーゼA2タンパク質が相互作用して抗原アレイを形成する、バクテリオファージQβコートタンパク質及びホスホリパーゼA2タンパク質を混合させることを含む組成物の製造の方法を提供する。

0030

その他の側面では、本発明は、また、バクテリオファージQβコートタンパク質を含む非天然分子骨格を含む組成物、及びオーガナイザーが少なくとも1つの共有結合によってバクテリオファージQβコートタンパク質と連結している、少なくとも1つの付着部位を含むオーガナイザー;及びホスホリパーゼA2タンパク質、又はその断片、又は少なくとも1つの第2の付着部位を有するその変異体、ホスホリパーゼA2タンパク質によって天然に発生しない付着部位から成る群から選択された第2の付着部位、又はその断片;及び第2の付着部位が少なくとも1つの非ペプチド結合を介して最初の付着部位へ結合し、その抗原又は抗原決定基及び骨格が結合を介して相互作用して規則正しく繰り返された抗原アレイを形成する、ホスホリパーゼA2タンパク質によって天然に発生する付着部位、又はその断片を提供する。好ましい実施態様では、ホスホリパーゼA2タンパク質は、配列番号:168のアミノ酸配列、配列番号:169のアミノ酸配列、配列番号:170のアミノ酸配列、配列番号:171のアミノ酸配列、配列番号:172のアミノ酸配列、配列番号:173のアミノ酸配列、配列番号:174のアミノ酸配列、配列番号:175のアミノ酸配列から成る群から選択されるアミノ酸を含む。

0031

本発明は、バクテリオファージQβコートタンパク質とホスホリパーゼA2タンパク質が相互作用して抗原アレイを形成する、バクテリオファージQβコートタンパク質とホスホリパーゼA2タンパク質を組み合わせることを含む組成物の作製方法をも提供する。好ましくは、この抗原アレイは配列された及び/又は反復性である。
本発明は、ホスホリパーゼA2タンパク質、及び薬学的に許容可能な担体を含む薬学的組成物をも提供する。本発明は、ホスホリパーゼA2タンパク質を含むワクチン組成物をも提供する。好ましい実施態様では、請求項31のワクチン組成物は、少なくとも1つのアジュバントをさらに含む。
本発明は、ハチ毒に対するアレルギーを治療する方法をも提供し、それは、薬学的組成物又は被検者に対するワクチン組成物を投与することを含む。そのような投与の結果、被検者は、低下した毒に対する免疫応答を示す。

0032

本発明は、抗リンホトキシンβ、抗リンホトキシンα、抗リンホトキシンα又は抗リンホトキシンβレセプターの誘導によるプリオン媒介疾患の予防のためのワクチンにも関連する。このワクチンは、リンホトキシンβ又はその断片、リンホトキシンα又はその断片、又はリンホトキシンβレセプター又断片とカップリングしている免疫化されたヒト又は動物にとって外来性であるタンパク質を含む。このワクチンは、内因性のリンホトキシンβ、リンホトキシンα、又はリンホトキシンβレセプターに対して特異的な抗体を誘導するために、ヒト又は動物へ注射される。これらの誘導された抗リンホトキシンβ、リンホトキシンα又は抗リンホトキシンβレセプター抗体は、リンパ器官に存在する濾胞性樹状細胞プールを減じるか又は除去する。リンパ器官でのプリオン複製及び中枢神経系への輸送が濾胞性樹状細胞の非存在によって損傷するので、この治療はプリオン媒介疾患の進行を阻害する。さらに、リンホトキシンβの阻止は、I型糖尿病のような自己免疫疾患患者にとって有益である。

0033

(発明の詳細な説明)
1.定義
アルファウイルス:ここで用いられているように、「アルファウイルス」という用語を、アルファウイルス属に含まれる任意のRNAウイルスと呼ぶ。この属のメンバーの記載は、Strauss and Strauss, Microbiol. Rev., 58: 491-562 (1994)にある。アルファウイルスの例には、アウラウイルス、ベバルウイルス、カバッソウウイルス、チクングニヤウイルス、東部部脳髄膜炎ウイルス、フォートモルガンウイルス、ゲタウイルス、クズイルガチャウイルス、マヨアロウイルス、ミドルバーグウイルス、ムカンボウイルス、ヌドゥムウイルス、ピクスナウイルス、トネテウイルス、トリティウイルス、ウナウイルス、西部部馬脳髄膜炎ウイルス、ワタロアウイルス、シンドビスウイルス(SIN)、セムリキ森林熱ウイルス(SFV)、ベネズエラ脳脊髄炎VEE)、及びロス・リバーウイルスが含まれる。

0034

抗原:ここで用いられているように、「抗原」という用語は、抗体による結合が可能な分子である。抗原は、さらに、B及び/又はTリンパ球の産生につながる体液性免疫反応及び/又は細胞性免疫反応を誘導することが可能である。抗原は、1又は複数のエピトープ(B又はTエピトープ)を有することが可能である。上記を指す特異的な反応は、抗体が、高度に選択的な様式で、対応する抗体と反応し、他の抗原によって惹起され得る他の多くの抗体とは反応しないことを意味する。

0035

抗原決定基:ここで用いられているように、「抗原決定基」という用語は、B又はTリンパ球のいずれかによって特異的に認識される抗原の一部分を指す。Bリンパ球抗体産生を介して外来の抗原決定基と反応し、それに対して、Tリンパ球は細胞性免疫メディエーターである。従って、抗原決定基又はエピトープは、抗体、又はMHCと照らして、T細胞レセプターによって認識される抗原のそれらの部分である。

0036

結合:ここで用いられているように、第1及び第2の付着部位へ適用されているような「結合」という用語は、少なくとも1つの非ペプチド結合を指す。結合の性質は、共有イオン疎水、極性又は任意のその組み合わせであってもよい。

0037

第1の付着部位:ここで用いられているように、「第1の付着部位」という文句は、抗原又は抗原決定基上に位置する第2の付着部位が結合している、非ランダム様式でコア粒子と結合している「オーガナイザー」のエレメントを指す。第1の付着部位は、タンパク質、ポリペプチド、アミノ酸、ペプチド、糖、ポリヌクレオチド、天然又は合成ポリマー二次代謝物又は化合物(ビオチン、フルオレセインレチノールジゴキシゲニン金属イオンフェニルメチルスルホニルフッ化物)又はその組み合わせ、又はその化学的反応基であり得る。複数の最初の付着部位は、反復的な構造で、非天然分子骨格の表面に存在する。

0038

第2の付着部位:ここで用いられているように、「第2の付着部位」という文句は、非天然分子骨格の表面に位置する「オーガナイザー」の第1の付着部位が結合する抗原又は抗原決定基と結合しているエレメントを指す。抗原又は抗原決定基の第2の付着部位は、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、糖、ポリヌクレオチド、天然又は合成ポリマー、二次代謝物又は化合物(ビオチン、フルオレセイン、レチノール、ジゴキシゲニン、金属イオン、フェニルメチルスルホニルフッ化物)又はその組み合わせ、又はその化学的反応基であり得る。少なくとも、1つの第2の付着部位は、抗原又は抗原決定基上に存在する。従って、「少なくとも1つの第2の付着部位を有する抗原又は抗原決定基」とは、少なくとも抗原又は抗原決定基及び第2の付着部位を含む抗原又は抗原構成物を指す。しかしながら、特に、抗原又は抗原決定基内で天然に発生しない第2の付着部位では、これら抗原又は抗原構成物は、「アミノ酸リンカー」を含む。それらアミノ酸リンカー、又は、この明細書内でも単に「リンカー」と呼ばれているものは、抗原又は抗原決定基を第2の付着部位と結合させるか、又はより好ましくは、既に、第2の付着部位、必須ではないが一般的には、1つのアミノ酸残基として、好ましくはシステイン残基を含む又は含有するかのいずれかである。しかしながら、アミノ酸残基で構成されるアミノ酸リンカーが本発明の好ましい実施態様であっても、ここで用いられている用語「アミノ酸リンカー」は、そのようなアミノ酸リンカーがアミノ酸残基のみで構成されることを意味しない。アミノ酸リンカーのアミノ酸残基は、好ましくは、当該分野で知られている天然に発生するアミノ酸又は非天然アミノ酸で構成され、すべてL又はすべてD又はその混合物である。しかしながら、スルフヒドリル基又はシステイン基を有する分子を含むアミノ酸リンカーは、本発明にも含まれる。そのような分子は、好ましくは、C1-C6アルキルシクロアルキル(C5、C6)、アリール又はヘテロアリール部分を含む。抗原又は抗原決定基又は代替的に第2の付着部位とアミノ酸リンカーの間の結合は、好ましくは、少なくとも1つの共有結合によって、より好ましくは少なくとも1つのペプチド結合による。

0039

ここで用いられているように、用語「結合」は、例えば化学的なカップリング、又は非共有的、例えばイオン性相互作用疎水性相互作用水素結合等による共有結合的であり得る結合又は付着を指す。共有結合は、例えば、エステルエーテルホスホエステル、アミド、ペプチド、イミド炭素-硫黄結合、炭素-リン結合等であってよい。用語「結合」は、「カップリング」、「融合」及び「付着」などの用語よりも幅広く、そしてそれらを含む。

0040

コア粒子:ここで用いられているように、用語「コア粒子」は、「オーガナイザー」の付着にとっての基礎を提供する固有の反復性組織を有する堅い構造を指す。ここで用いられているようなコア粒子は、合成工程の産物、又は生物学的工程の産物である。

0041

コアタンパク質:ここで用いられているように、用語「コートタンパク質」は、バクテリオファージ又はRNAファージのキャプシドアセンブリに取り込まれることが可能なバクテリオファージ又はRNAファージのタンパク質を指す。しかしながら、RNAファージのコートタンパク質遺伝子の特定遺伝子産物を指す場合には、用語「CP」が用いられる。バクテリオファージQbの「コートタンパク質」がA1タンパク質だけでなく「Qβ CP」を含む一方で、例えば、RNAファージQβのコートタンパク質遺伝子の特定遺伝子産物は「Qβ CP」と呼ばれる。

0042

シス活性化:ここで用いられているように、成句「シス活性化」配列は、レプリカーゼが結合してRNA分子のRNA依存複製を触媒する核酸配列を指す。これら複製は、完全長及び部分的RNA分子の複製を引き起こす結果となり、従って、アルファウイルスサブゲノムプロモーターも「シス活性化」配列である。シス活性化配列は、内部だけでなく、核酸分子の5'末端、3' 末端、又は双方の末端の近くに位置し得る。

0043

融合:ここで用いられているように、用語「融合」とは、コード化ヌクレオチド配列インフレームコンビネーションによる、1つのポリペプチド鎖のアミノ酸配列の異なる起源の組み合わせを指す。用語「融合」は、内部融合、すなわち、ポリペプチド鎖末端の1つへの融合に加えて、ポリペプチド鎖内の異なる起源の配列の挿入をはっきりと含む。

0044

非相同的な配列:ここで用いられるように、用語「非相同的な配列」は、本発明のベクターに存在する二番目のヌクレオチド配列を指す。用語「非相同的な配列」とは、また、本発明のベクターに含まれる非相同的なDNA配列によってコードされる任意のアミノ酸又はRNA配列を指す。非相同的なヌクレオチド配列は、通常は細胞型発現されるタンパク質又はRNAをコードすることができ、それらは、その中に存在するか、又は通常はその中で発現されない(例えば、シンドビス構造タンパク質)。

0045

単離された:ここで用いられているように、用語「単離された」が分子に関して用いられる場合、この用語は、分子が天然の環境から取り除かれたことを意味する。例えば、生きている動物に天然に存在するポリヌクレオオチド又はポリペプチドは「単離された」のではなく、その天然の状態の共存する物質から単離された同じポリヌクレオチド又はポリペプチドは「単離された」のである。さらには、ベクターに含まれる組み換えDNA分子は、本発明の目的のために単離されたと考えられる。単離されたRNA分子には、DNA及びRNA分子のインビボ又はインビトロRNA複製産物が含まれる。単離された核酸分子は、さらに、合成的に産生された分子を含む。さらには、組み換え宿主細胞に含まれるベクター分子も単離されている。従って、すべての「単離された」分子が「精製される」必要があるのではない。

0046

免疫療法:ここで用いられているように、用語「免疫療法」は、疾患又は疾病の治療のための組成物である。より具体的には、その用語は、アレルギーの治療方法、又は癌の治療方法を指すために用いられる。

0047

個体:ここで用いられているように、用語「個体」は、多細胞生物を指し、そして植物及び動物の双方を含む。好ましい多細胞生物は、動物、より好ましくは脊椎動物、さらにより好ましくは哺乳動物、そして最も好ましくはヒトである。

0048

低又は検出不可能:ここで用いられているように、遺伝子発現レベルを指すのに用いられる成句「低又は検出不可能」とは、遺伝子が最大に誘導され(例えば、少なくとも5倍低い)るか、又は、以下の実施例の章で用いられている方法によって容易に検出可能ではない場合のいずれかに見られるよりも顕著に低い発現のレベルを指す。

0049

レクチン:ここで用いられているように、特にマメ科植物の種子から得られるが、同じく多くの他の植物及び動物起源からも得られる、特定の単又は多糖類のための結合部位を有する。例としては、糖タンパク質の研究での分析的及び調製剤として広く用いられるコンカナバリンA及び小麦アグルチニンを含む。

0050

ここで用いられているように、用語「ミモトープ」は、抗原又は抗原決定基に対する免疫応答を誘導する物質である。一般的には、用語ミモトープは、特定の抗原に関して用いられる。例えば、ホスホリパーゼA2(PLA2)に対する抗体の産生を誘発するペプチドは、抗体が結合する抗原決定基のミモトープである。ミモトープは、免疫応答を誘導する抗原又は抗原決定基と相当な構造類似性を有し、構造特性を共有する可能性あるか又は無い。特定の抗原又は抗原決定基に対する免疫応答を誘導するミモトープを生成して同定する方法は、当該分野で知られており、ここの他の箇所に記載されている。

0051

天然起源:ここで用いられるように、用語「天然起源」とは、その全体又は部分が合成ではなく、そして天然に存在又は産せられるという意味である。

0052

非天然:ここで用いられているように、この用語は、通常は天然からを意味するのではなく、より具体的には、この用語は、ヒトの手によることを意味する。

0053

非天然起源:ここで用いられているように、用語「非天然起源」は、通常は、合成又は天然からではないことを意味する;より具体的には、この用語は、ヒトの手によることを意味する。

0054

非天然分子骨格:ここで用いられているように、成句「非天然分子骨格」は、第1の付着部位の強固で反復性のアレイを提供することを担い得るヒトの手によって作成される任意の産物を指す。理想的であって必須ではないが、これら第1の付着部位は、幾何学的な秩序である。非天然分子骨格は、有機又は非有機であり得て、そして、部分又は全体が化学的又は生物学的工程を介して合成され得る。この非天然分子骨格は:(a)天然又は非天然起源のいずれかのコア粒子;及び(b)少なくとも1つの第1の付着部位を含み、少なくとも1つの共有結合によってコア粒子と結合しているオーガナイザーによって構成される。特定の実施態様では、非天然分子骨格は、ウイルス、ウイルス様粒子、細菌線毛、ウイルスキャプシド粒子、ファージ、その組み換え体、又は合成粒子であってもよい。

0055

規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基:ここで用いられているように、用語「規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基」は、通常は、非天然分子骨格に関する抗原又は抗原決定基の均一な空間的配置によって特徴付けられる、抗原又は抗原決定基の繰り返しパターンを指す。本発明の一実施態様では、繰り返しパターンは、幾何学的パターンであってもよい。適当な規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基アレイの例は、5から15ナノメーターの間隔を有する抗原又は抗原決定基の厳密な繰り返し準結晶整列を有する物である。

0056

オーガナイザー:ここで用いられているように、用語「オーガナイザー」は、規則正しく繰り返されたアレイを作成するための核形成部位を提供するコア粒子と非ランダム様式で結合しているエレメントを指すのに用いる。オーガナイザーは、少なくとも1つの共有結合によってコア粒子と結合している、少なくとも1つの付着部位を含む任意のエレメントである。オーガナイザーは、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、アミノ酸(即ち、タンパク質、ポリペプチド又はペプチドの残基)、糖、ポリヌクレオチド、天然又は合成ポリマー、二次代謝産物又は化合物(ビオチン、フルオレセイン、レチノール、ジゴキシゲニン、金属イオン、フェニルメチルスルホニルフッ化物)又はその化合物、又はその化学的反応基であってもよい。従って、このオーガナイザーは、さらに、本発明に基づき、規則正しく繰り返された抗原アレイの形成を確かなものにする。本発明の典型的な実施態様では、コア粒子は、コア粒子及び少なくとも1つの共有結合によってコア粒子と結合しているオーガナイザーを含む非天然分子骨格を作成するために、例えば、遺伝子操作又は化学反応によって改良される。しかしながら、本発明のある実施例では、このオーガナイザーは、コア粒子の一部として選択される。従って、これら実施態様にとっては、コア粒子の改良は、コア粒子及びオーガナイザーを含む非天然分子骨格を作成するために、そして、規則正しく繰り返された抗原アレイの形成を確かめるために必ずしも必要ではない。

0057

許容温度:ここで用いられているように、成句「許容温度」は、酵素が比較的に高いレベルの触媒活性を有する温度を指す。

0058

線毛:ここで用いられているように、用語「線毛(pili)」(単数では「pilus」)は、配列された繰り返しパターンへ組織されたタンパク質単量体(例えば、ピリン単量体)で構成される細菌細胞の細胞外構造を指す。さらには、線毛は、細菌細胞の宿主細胞表面レセプターへの付着、細胞間遺伝的交換、及び細胞-細胞認識等のプロセスに関わっている。線毛の例には、1型、線毛、P-線毛、F1C線毛、S-線毛及び987P-線毛が含まれる。線毛のさらなる例は、以下に示されている。

0059

線毛様構造:ここで用いられているように、成句「線毛様構造」は、線毛の構造に類似する構造を有するタンパク質単量体で構成される構造を指す。「線毛様構造」の一例は、天然の線毛と基本的に同一である規則正しく繰り返されたアレイを形成しない修飾線毛タンパク質を発現する細菌細胞によって形成される構造である。

0060

ポリペプチド:ここで用いられているように、用語「ポリペプチド」は、通常は、ペプチド結合を介して結合している天然アミノ酸残基である、アミノ酸残基で構成されているポリマーを指す。ポリペプチドは大きさで必ずしも限定され得ないが、用語ポリペプチドは、殆どは、約10から約50アミノ酸の大きさのペプチドと関連させて用いられる。

0061

タンパク質:ここで用いられるように、用語タンパク質は、通常は、20より大きい、さらに特異的には50アミノ酸残基より大きいポリペプチドを指す。タンパク質は、大抵は明確な三次元構造を有しないが、むしろ多くの異なるコンフォメーションをとることができ、そしてアンフォールドと呼ばれるペプチド及びポリペプチドに対抗して、必ずしも呼ばれる必要はないが大抵はフォールドと呼ばれ、通常は、明確な三次元構造を有する。タンパク質のこの明確な三次元構造は、第2の付着部位によって媒介され、特に、化学架橋を用いた第1と第2の付着部位の間の化学架橋を介したコア粒子と抗原の間の結合のとって特に重要である。このアミノ酸リンカーは、また、本発明のある側面におけるタンパク質の構造的特性に密接に関連している。

0062

精製:ここで用いられているように、用語「精製」が分子に関連して用いられる場合、それは、精製された分子の濃度は、その天然の環境と関連している分子と比例して増加していたことを意味する。天然に関連している分子には、タンパク質、核酸、脂質及び糖を含むが、一般的に、完全性を維持するか、又は精製された分子の精製を促進するために添加した水、緩衝液試薬を含まない。例えば、オリゴdTカラムクロマトグラフィーの間に、mRNA水溶性溶媒希釈され、天然(関連)核酸及び他の生物学的分子カラムに結合せず、主題のmRNA分子から分離されるならば、mRNA分子は、このクロマトグラフィーによって精製される。

0063

レセプター:ここで用いられているように、用語「レセプター」は、リガンドと呼ばれるその他の分子と相互作用が可能なタンパク質又は糖タンパク質又はその断片を指す。このリガンドは、生化学的又は化学的化合物の任意のクラスに属する。このレセプターは、必ずしも膜結合タンパク質である必要はない。可溶化タンパク質、例えば、マルトース結合タンパク質又はレチノール結合タンパク質は、レセプターでもある。

0064

残基:ここで用いられているように、用語「残基」は、ポリペプチドバックボーン又は側鎖の特定のアミノ酸を意味することを意図している。

0065

組み換え宿主細胞:ここで用いられているように、用語「組み換え宿主細胞」は、本発明の1又は複数の核酸分子が導入された宿主細胞を指す。

0066

組み換えウイルス:ここで用いられているように、成句「組み換えウイルス」は、ヒトの手によって遺伝的に改良されるウイルスを指す。この成句は、当該分野で知られている任意のウイルスを包含する。より具体的には、この成句は、ヒトの手によって遺伝的に改良されたアルファウイルス、そして最も具体的には、この成句は、ヒトの手よって遺伝的に改良されたシンドビスウイルスを指す。

0067

制限的温度:ここで用いられているように、成句「制限的温度」は、酵素が低い又は検出不可能なレベルの触媒活性有する温度を指す。「熱」及び「冷」感受性変異体の双方が知られており、従って、制限温度は、許容温度よりもより高いか又はより低い。

0068

RNA依存性RNA複製事象:ここで用いられているように、成句「RNA依存性RNA複製事象」は、RNA分子をテンプレートとして利用するRNA分子の形成を結果として生じるプロセスを指す。

0069

RNA依存性RNAポリメラーゼ:ここで用いられているように、成句「RNA依存性RNAポリメラーゼ」は、その他のRNA分子からのRNA分子の産生を触媒するポリメラーゼを指す。

0070

RNAファージ:ここで用いられているように、用語「RNAファージ」は、細菌に感染するRNAウイルス、好ましくは、細菌に感染する一本鎖ポジティブセンスRNAを指す。

0071

自己抗原:ここで用いられている、用語「自己抗原」は、宿主DNAによってコードされているタンパク質を指し、タンパク質又は宿主DNAによってコードされているRNAにより生成された産物は、自己と定義される。さらには、2個又は幾つかの自己分子の組み合わせから生じ、又は自己分子の画分を示すタンパク質、そして、上に定義した高いホモロジーの2個の自己分子を有するタンパク質(>95%)も自己と考慮される。

0072

温度感受性:ここで用いられているように、成句「温度感受性」は、1つの温度での反応で容易に触媒するが、その他の温度で同じ反応をゆっくりと触媒するか又は全く触媒しない酵素を指す。温度感受性酵素の例としては、pCYTtsベクターによってコードされるレプリカーゼタンパク質があり、それは、34℃より低い温度で容易に検出可能なレプリカーゼ活性を有し、37℃で低いか又は検出不可能な活性を有する。

0073

転写:ここで用いられているように、用語「転写」は、RNAポリメラーゼによって触媒されるDNAテンプレートからのRNA分子の産生を指す。

0074

非翻訳RNA:ここで用いられているように、成句「非翻訳RNA」は、オープンリーディングフレームをコードしないか、又はオープンリーディングフレーム、又はその一部をコードするが、アミノ酸配列が産せられないであろうフォーマットを指す(例えば、開始コドンは存在しない)。そのような分子の例は、tRNA分子、rRNA分子、そしてリボザイムである。

0075

ベクター:ここで用いられている、用語「ベクター」は、遺伝的物質を宿主細胞へ伝達するのに利用される因子(例えば、プラスミド又はウイルス)を指す。ベクターは、DNA又はRNAのいずれかで構成されてもよい。

0076

ここで用いられているように、用語「ウイルス様粒子」は、ウイルス粒子に似ている構造を指す。さらには、ウイルスゲノムのすべて又は一部分、特に、ウイルスゲノムの複製可能で感染性の成分を欠くために、本発明のよるウイルス様粒子は、非複製的であり、非感染性である。本発明によるウイルス様粒子は、ゲノムとは異なる核酸を含んでもよい。

0077

バクテリオファージのウイルス様粒子:ここで用いられているように、用語「バクテリオファージのウイルス様粒子」は、非複製的で非感染性で、及び少なくともバクテリオファージの複製機構をコードする遺伝子又は遺伝子群を欠き、及び典型的には、宿主へのウイルス付着又は宿主への侵入を担うタンパク質又はタンパク質群をコードする遺伝子又は遺伝子群をも欠くバクテリオファージの構造に類似するウイルス様粒子を指す。しかしながら、この定義は、前出の遺伝子又は遺伝子群がまだ存在するが不活性であり、それ故に、バクテリオファージの非複製的及び非感染性ウイルス様粒子へもつながる、バクテリオファージのウイルス様粒子をも含む。

0078

ウイルス粒子:ここで用いられている、用語「ウイルス粒子」は、ウイルスの形態学的形態を指す。幾つかのウイルス型では、それは、タンパク質キャプシドによって囲まれるゲノムを含み;他は、付加的な構造を有する(例えば、外皮、尾、等)。

0079

1つ、a又はan:用語「1つ」、「a」、又は「an」が、この開示で用いられる場合、それらは、他に示されないならば、「少なくとも1つ」又は「1又はより多くの」を意味する。

0080

2.規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基の組成物、及びそれを作製する方法
開示された発明は、規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基アレイを含む組成物を提供する。さらには、本発明は、実施者が、感染症の予防、アレルギーの治療及び癌の治療を含む種々の治療目的のために、規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基アレイを構築することを都合良く可能にする。
本発明の組成物は、2個の要素:(1)非天然分子骨格;及び(2)少なくとも第1の付着部位への非ペプチド結合を介する結合が可能な、少なくとも1つの第2の付着部位を有する抗原又は抗原決定基、を基本的に含むか、又は代替的にそれらで構成される。
本発明の組成物は、抗原又は抗原決定基が直接に結合している細菌線毛タンパク質をも含むか、又は代替的にそれで構成される。

0081

非天然分子骨格は、(a)(1)非天然起源のコア粒子、及び(2)天然起源のコア粒子で構成される群から選択されるコア粒子、及び;(b)オーガナイザーが、少なくとも1つの共有結合によって前記コア粒子と結合している、少なくとも1つの第1の付着部位を含むオーガナイザーを含むか、又は代替的にそれらで構成される。
本発明の組成物は、抗原又は抗原決定基が直接に結合しているコア粒子をも含むか、又は代替的にそれで構成される。

0082

抗原又は抗原決定基は、(a)前記抗原又は抗原決定基によって天然に発生しない付着部位;及び(b)前記抗原又は抗原決定基によって天然に発生する付着部位で構成される群から選択される、少なくとも1つの第2の付着部位を有する。
本発明は、少なくとも1つの非ペプチド結合を介する第2の付着部位の第1の付着部位との結合による規則正しく繰り返された抗原アレイを提供する。従って、抗原又は抗原決定基及び非天然分子骨格は、規則正しく繰り返された抗原アレイを形成する第1と第2の付着部位の結合を介して集合する。

0083

実施者は、非天然分子骨格と結合したすべての抗原又は抗原決定基の配列又は、ある実施態様では、コア粒子が統一するように、特に、抗原又は抗原決定基及び第2の付着部位を設計する。例えば、カルボキシ又はアミノ末端の抗原又は抗原決定基上に単一の第2の付着部位を配してもよく、よって、非天然分子骨格に付着しているすべての抗原又は抗原決定基分子は統一した様式で配されている設計を介して確かめられる。従って、本発明は、明確な順序反復パターンを形成する様式で、任意の抗原又は抗原決定基を非天然分子骨格上に配する簡便な方法を提供する。

0084

当該分野に熟練した者にとって明かなように、本発明のある実施態様は、クローニングポリメラーゼ連鎖反応法、DNA及びRNAの精製、原核及び真核細胞での組み換え体タンパク質の発現等の組み換え核酸技術の利用を含む。そのような方法論は、当該分野に熟練した者にとって良く知られており、出版されている実験室方法マニュアルに容易に見出すことが可能である(例えば、Sambrook, J.ら, 編, MOLECULAR CLONING, A LABORATORYMANUAL, 第2版編集,コールドスプリングハーバー,ニューヨーク(1989);Ausubel, F.ら, 編, CURRENTPROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY, John H. Wiley & Sons, Inc. (1997))。組織培養細胞株による研究のための基礎実験室技術(Celis, J., 編, CELLBIOLOGY, Academic Press, 第2版, (1998))及び抗体ベース技術(Harlow, E.及びLane, D., 「Antibodies:A Laboratory Manual」, コールド・スプリング・ハーバー研究所, コールド・スプリング・ハーバー, ニューヨーク(1988);Deutscher, M.P., 「Guide to Purification」, Meth. Enzymol. 128, Academic Pressサンディエゴ(1990);Scope, R.K., 「Protein Purification Principle and Practice」第3編, Springer-Verlag, New York(1994)は、また、文献に十分に記載されていて、それらのすべては、参考文献として、ここに取り入れられている。

0085

A.コア粒子及び非天然分子骨格
本発明のある組成物の1つの要素は、コア粒子及びオーガナイザーを含むか、又は代替的にそれらで構成される非天然分子骨格である。ここで用いられているように、成句「非天然分子骨格」は、第1の付着部位の強固な反復性アレイを提供することを担い得る、ヒトの手によって作製された任意の産物を指す。より具体的には、非天然分子骨格は、(a)(1)非天然起源のコア粒子、及び(2)天然起源のコア粒子で構成される群から選択されるコア粒子;そして(b)オーガナイザーが、少なくとも1つの共有結合によって前記コア粒子と結合している、少なくとも第1の付着部位を含むオーガナイザーを含むか、又は代替的にそれらで構成される。

0086

当該分野に熟練した者にとって容易に明かであるように、本発明の非天然分子骨格のコア粒子は、任意の特定の形態に限定されない。このコア粒子は有機又は非有機性であり、化学的又は生物学的工程を介して合成される。

0087

一実施態様では、非天然コア粒子は、合成ポリマー、脂質ミセル又は金属であってもよい。このようなコア粒子は当該分野で知られており、本発明の新規の非天然分子骨格を構築する基礎を提供する。例によっては、合成ポリマー又は金属コア粒子は、「抗体模倣物」の作製における多くのペプチドループへ付着しているカリックスアレーン有機骨格の用途を開示している米国特許第5,770,380号に記載されており、米国特許第5,334,394号には、金属又はセラミックスを含む幅広い種々の無機物質で構成されるウイルスデコイとして利用されるナノ結晶性粒子が記載されている。適当な金属には、クロミウムルビジウム、鉄、亜鉛セレニウムニッケル、金、銀、白金が含まれる。この実施態様における適当なセラミック物質には、シリコン二酸化物二酸化チタニウム酸化アルミニウム酸化ルテニウム及び酸化スズが含まれる。この実施態様のコア粒子は、炭素(ダイアモンド)を含む有機物質から作製される。適当なポリマーには、ポリスチレンナイロン及びニトロセルロースが含まれる。この型のナノ結晶性粒子として、酸化スズ、二酸化チタニウム又は炭素(ダイアモンド)から作製された粒子も利用することができる。脂質ミセルは、当該分野で知られて任意の手法によって調製することができる。例えば、ミセルは、Baiselle及びMiller(Biophys. Chem. 4:355-361(1975))、又はCortiら(Chem. Phys. Lipids38:197-214(1981))又はLopezら(FEBSLetter. 426:314-318(1998))又はTopchieva及びKarezin(J. Colloid Interface Sci.213:29-35(1999)又はMoreinら, (Nature 308: 457-460(1984))に記載の手法によって調製することが可能である。

0088

コア粒子は、天然又は非天然であってもよい、生物学的工程を介しても産生されることが可能である。例としては、この型の実施態様には、ウイルス、ウイルス様粒子、細菌線毛、ファージ、ウイルスキャプシド粒子又はその組み換え型を含むか、又は代替的にそれで構成されるコア粒子を含み得る。より具体的な実施態様では、このコア粒子は、ロタウイルスの組み換えタンパク質、ノーウォークウイルスの組み換えタンパク質、アルファウイルスの組み換えタンパク質、細菌線毛又は線毛様構造を形成する組み換えタンパク質、口蹄疫ウイルスの組み換えタンパク質、レトロウイルスの組み換えタンパク質、B型肝炎の組み換えタンパク質(例えば、HBcAg)、タバコモザイクウイルスの組み換えタンパク質、フロックハウスウイルスの組み換えタンパク質、及びヒトパピローマウイルスの組み換えタンパク質を含むか、又は代替的にそれらで構成され得る。コア粒子は、さらに、規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基アレイを形成するよに互いに結合する能力を保持するそのようなタンパク質の変異体だけでなく、そのようなタンパク質の1又はそれより多い断片を含むか、又は代替的にそれらで構成され得る。

0089

以下にさらに説明されているように、規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基アレイを形成するように互いに結合する能力を保持するタンパク質の変異体は、例えば、それらの野生型対応物アミノ酸レベルで、少なくとも80%、85%、90%、95%、97%又は99%の同一性を共有する。例として、配列番号:89に示すアミノ酸配列を有するHBAcgを用いて、本発明は、配列番号:89に示すアミノ酸配列、及び適切であるN末端リーダー配列を除くように加工されたこのタンパク質の形態と少なくとも80%、85%、90%、95%、97%又は99%の同一であるアミノ酸配列を含むか、又は代替的にそれで構成されるHBcAgポリペプチドを含むワクチン組成物を含む。これらの変異体は、一般的に、結合して二量体又は多量体構造を形成することができる。タンパク質が、そのような構造を形成するのか否かを確かめるのに用いることができる方法には、ゲル濾過アガロースゲル電気泳動ショ糖密度勾配遠心分離及び電子顕微鏡検査を含む(例えば、Koschel, M.ら, J. Virol 73: 2153-2160(1999))。

0090

規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基アレイを形成するように互いに結合する能力を保持するタンパク質の断片は、15,20,25,30,35,40,45,50,55,60,65,70,75,80,85,90,95,100,110,120,130,140,150,160,170,180,190,又は200アミノ酸長のポリペプチドを含むか、又は代替的にそれで構成され得る。そのようなタンパク質断片の例には、コア粒子及び/又は非天然分子骨格の調製に適した、ここで論じているタンパク質の断片を含む。

0091

天然又は非天然であろうと、本発明のコア粒子は、通常は、少なくとも1つの共有結合によって天然又は非天然コア粒子と付着しているオーガナイザーを有する。このオーガナイザーは、規則正しく繰り返された抗原アレイを作製するための核形成部位を提供する、非ランダム様式でコア粒子と結合するエレメントである。必須ではないが、理想的には、オーガナイザーは、幾何学的秩序でコア粒子と結合する。最小的には、このオーガナイザーは、第1の付着部位を含む。

0092

本発明の幾つかの実施態様では、規則正しく繰り返されたアレイは、(1)コア粒子又は非天然分子骨格と(2)(a)抗原又は抗原決定基又は(b)1又はより多くの抗原又は抗原決定基のいずれかの間の結合によって形成される。例えば、細菌線毛又は線毛様構造は、規則正しく繰り返された構造へ組織化されるタンパク質から形成される。従って、多くの例では、直接又はオーガナイザーを介するかのいずれかで、これら構成物を細菌線毛又は繊毛様構造へ結合させることによって、抗原又は抗原決定基の配列したアレイを形成することが可能である。

0093

前述のように、オーガナイザーは、少なくとも1つの共有結合によってコア粒子と結合している少なくとも1つの第1の付着部位のを含む任意のエレメントであってもよい。オーガナイザーは、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、アミノ酸(即ち、タンパク質、ポリペプチド又はペプチドの残基)、糖、ポリヌクレオチド、天然又は合成ポリマー、二次代謝産物又は化合物(ビオチン、フルオレセイン、レチノール、ジゴキシゲニン、金属イオン、フェニルメチルスルホニルフッ化物)又はその化合物、又はその化学的反応基であってもよい。より具体的な実施態様では、オーガナイザーは、抗原、抗体又は抗体断片、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、レセプター、レセプターリガンド、リガンド、リガンド結合タンパク質、相互作用しているロイシンジッパーポリペプチド、アミノ基、アミノ基と反応する化学基;カルボキシ基、カルボキシ基と反応する化学基、スルフヒドリル基、スルフヒドリル基と反応する化学基、又はその組み合わせを含んでもよい。

0094

一実施態様では、非天然分子骨格のコア粒子は、ウイルス、細菌線毛、細菌線毛から形成された構造、バクテリオファージ、ウイルス様粒子、ウイルス様キャプシド粒子又はその組み換え型を含む。規則正しく繰り返されたコート及び/又はコアタンパク質構造を有する当該分野で知られている任意のウイルスは、本発明の非天然分子骨格として選択されてもよい;適したウイルスの例には、シンドビス及び他のアルファウイルス、ラブドウイルス(例えば、水疱性口内炎ウイルス)、ピコルナウイルス(例えば、ヒトライノウイルスアイチウイルス)、 トガウィルス(例えば、風疹ウイルス)、オルソミクソウイルス(例えば、トゴトウイルス、バットケンウイルス、家禽ペストウイルス)、ポリオーマウイルス(例えば、ポリオーマウイルスBK、ポリオーマウイルスJC、トリポリオーマウイルスBFDV)、パルボウイルス、ロタウイルス、バクテリオファージQβ、バクテリオファージR17、バクテリオファージM11、バクテリオファージMX1、バクテリオファージNL95、バクテリオファージfr、バクテリオファージGA、バクテリオファージSP、バクテリオファージMS2,バクテリオファージf2、バクテリオファージPP7、ノーウォークウイルス、口蹄疫ウイルス、レトロウイルス、B型肝炎ウイルス、タバコモザイクウイルス、ロックハウスウイルス、及びヒトパピローマウイルス(例えば、Bachman, M.F. 及びZinkernagel, R.M., Immunol. Today 17:553-558(1996)の表1を参照せよ)を含む。

0095

一実施態様では、本発明は、規則正しく繰り返されたウイルス外皮タンパク質と非相同的タンパク質、ペプチド、抗原決定基又は選択した反応性アミノ酸残基を含むオーガナイザーの間の融合を作製するために、ウイルスの遺伝子操作を利用する。これら分野で知られている他の遺伝子操作は、非天然分子骨格の構築に含まれ得る;例えば、遺伝的変異を介して組み換えウイルスの複製能力を制限することは望ましいことであろう。オーガナイザー(即ち、第1の付着部位)タンパク質への融合のために選択されるウイルスタンパク質は、規則正しく繰り返された構造を有する。そのような組織化された反復性構造は、ウイルスの表面上の5-15nmの間隔を有する準結晶構造を含む。この型の融合タンパク質の作製によって、ウイルスの表面上に複数の規則正しく繰り返されたオーガナイザーが結果として生じる。従って、それから結果として生じた第1の付着部位の規則正しく繰り返された組織は、天然ウイルスタンパク質の正常な組織を反映する。

0096

ここでより詳しく論じているように、本発明のその他の実施態様では、非天然分子骨格は組み換えアルファウイルスであり、そしてより具体的には、組み換えシンドビスウイルスである。アルファウイルスは、DNA中間体を伴わずに、感染細胞細胞質もっぱらゲノムRNAが複製するポジテイ鎖RNAウイルスである(Strauss, J. 及びStrauss, E., Microbiol. Rev. 58: 491-562(1994))。アルファウイルスファミリーの幾つかのメンバー、シンドビス(Xiong, C. ら, Science 243: 1188-1191(1989);Schlesinger, S., TrendsBiotechnol. 11: 18-22(1993))、セムリキ森林ウイルス(SFV)(Lilijestrom, P. & Garoff, H., Bio/Technology 9:1356-1361(1991)及び他(Davis, N.L.ら, Virology 171:189-204(1989))は、種々の異なるタンパク質のためのウイルス-ベース発現ベクターとしての用途(Lundstrom, K., Curr. Opin. Biotechnol. 8:578-582(1997);Liljestrom, P., Curr. Opin. Biotechol. 5:495-500(1994))、及びワクチン開発のための候補として、かなりの注目を受けてきた。最近、非相同的タンパク質の発現とワクチンの開発のためのアルファウイルスの用途に関する多くの特許が発行されている(米国特許第5,766,602号;5,792,462号;5,739,026号;5,789,245号及び5,814,482号を参照せよ)。本発明のアルファウイルス骨格の構築は、ここで参考文献として取り入れらている前出の論文によって記載された、組み換えDNA技術の分野で広く知られている手段によっておこなうことが可能である。

0097

種々の異なる組み換え宿主細胞は、抗原又は抗原決定基のためのウイルス-ベースコア粒子を産生するために利用することができる。例えば、アルファウイルスは、幅広い範囲の宿主を持つことが知られている:シンドビスウイルスは、幾つかの昆虫細胞だけでなく、培養哺乳動物、爬虫類、及び両生類細胞に感染する(Clark, H., J. Natl. Cancer Inst. 51:645(1973);Leake, C., J.Gen. Virol. 35:335(1997);Stollar, V. in THETOGAVIRUSES, R.W. Schlesinger, 編, Academic Press, (1980), pp.583-621)。従って、多くの組み換え宿主細胞を、本発明で用いることができる。BHK, COS, Vero, HeLa及びCHO細胞は、ヒト細胞に類似して、非相同的タンパク質をグリコシル化する能力を有するために、非相同的タンパク質の産生に特に適しており(Watson, E.ら, Glycobiology 4:227, (1994))、懸濁液だけでなく、無血清培地で生育するように選択(Zang, M.ら, Bio/Technology 13:389(1995))又は遺伝子操作することができる(Renner W.ら, Biotech. Bioeng. 4:476(1995);Lee K.ら Biotech. Bioeng. 50:336(1996))。

0098

宿主細胞へのポリヌクレオチドベクターの導入は、標準的な実験室マニュアルに記載されている方法によって影響を受け(Sambrook, J.ら, 編, MOLECULAR CLONING, A LABORATORYMANUAL, 第2版編集,コールド・スプリング・ハーバー研究所出版, コールド・スプリング・ハーバー,ニューヨーク(1989)第9章;Ausubel, F.ら, 編, CURRENTPROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY, John H. Wiley & Sons, Inc. (1997), 第16章)、それには、エレクトロポレーションDEAE-デキストラン媒介トランスフェクション、トランスフェクション、マイクロインジェクションカチオン性脂質媒介トランスフェクション、トランスダクションスクレープローディング(scrape loading)、弾丸導入(ballistic introduction)、感染が含まれる。外来DNA配列を宿主細胞へ導入する方法は、Felgner,P.ら, 米国特許第5,580,859号で論じられている。

0099

パッケージRNA配列も、宿主細胞を感染するのに利用することができる。これらのパッケージRNA配列は、培養培地へそれらを添加することで宿主細胞へ導入することができる。例えば、非感染性アルファウイルス粒子の調製は、「Sindbis Expression System」,バージョンC(インビトロジェンカタログ第K750-1号)を含む、多くのソースに記載されている。

0100

哺乳動物細胞がウイルス-ベースコア粒子の産生のための組み換え宿主細胞として用いられる場合、これらの細胞は、通常は組織培養で生育される。培養で細胞を生育させる方法は、当該分野で良く知られている(例えば、Celis, J.., 編, CELLBIOLOGY, Academic Press, 第2版, (1998);Sambrook, J. ら, 編, MOLECULAR CLONING, A LABORATORYMANUAL, 第2版編集,コールド・スプリング・ハーバー研究所出版, コールド・スプリング・ハーバー,ニューヨーク(1989);Ausubel, F.ら, 編, CURRENTPROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOGY, John H. Wiley & Sons, Inc. (1997);Freshney, R., CULTURE OF ANAMAL CELLS, Alan R. Liss, Inc. (1983))。

0101

当該分野で理解されているように、第1の付着部位は、適切なタンパク質、ポリペプチド、糖、ポリヌクレオチド、ペプチド(アミノ酸)、天然又は合成ポリマー、非天然分子骨格に対する選択した抗原又は抗原決定基を特異的に付着させることを担うであろう二次代謝物又はその組み合わせであってもよく、又はその任意の一部分であってもよい。一実施態様では、付着部位は、当該分野から選択され得るタンパク質又はペプチドである。例えば、第1の付着部位は、以下の群から選択してもよい:リガンド、レセプター、レクチン、アビジン、ストレプトアビジン、ビオチン、HA又はT7タグ等のエピトープ、Myc、Max、免疫グロブリンドメイン、及び第1の付着部位として有用な当該分野で知られた任意の他のアミノ酸配列。

0102

本発明のその他の実施態様によって、第1の付着部位は、キャプシドタンパク質に対するインフレーム融合を構築することに利用されるオーガナイザー(即ち、タンパク質又はポリペプチド)の補助として作製され得る。例えば、タンパク質は、特定の様式でグリコシル化されることが知られるアミノ酸配列を有する外膜タンパク質との融合に利用しることが可能であり、添加された糖部分は、結果として、抗原の第2の付着部位として機能するレクチンへの結合による、ウイルス骨格の第1の付着部位で機能する。あるいは、オーガナイザー配列をインビボでビオチン化することが可能であり、そのビオチン部分は、本発明の第1の付着部位として機能するか、又はそのオーガナイザー配列を、インビトロで、明確なアミノ酸残基の化学修飾に供することが可能であり、その修飾は、第1の付着部位として機能する。

0103

本発明のその他の実施態様では、第1の付着部位は、B型肝炎(コア)タンパク質(HBcAg)へフレーム単位で融合したJUN-FOSロイシンジッパータンパク質として選択される。しかしながら、当該分野のすべての個人にとって、他のウイルスキャプシドタンパク質が、本発明の非天然分子骨格の第1の付着部位を配するために融合タンパク質で利用され得ることは明かである。

0104

本発明のその他の実施態様では、第1の付着部位は、HBcAgへフレーム単位で融合するリジン又はシステインが選択される。しかしながら、当該分野のすべての個人にとって、他のウイルスキャプシド又はウイルス様粒子が、本発明の非天然分子骨格の第1の付着を配するために、融合タンパク質コンストラクトで利用され得ることは明かである。

0105

第1の付着部位のために利用されるJUNアミノ酸配列は、次の通りである:
CGGRIARLEEKVKTLKAQNSELASTANMLREQVAQLKQKVMNHVGC(配列番号:59)
この例では、抗原上の予想される第2の付着部位は、FOSロイシンジッパータンパク質ドメインであり、そのアミノ酸配列は次の通りである:
CGGLTDTLQAETDQVEDEKSALQTEIANLLKEKEKLEFILAAHGGC(配列番号:60)

0106

これらの配列は、それぞれに両側にシステイン残基を含有する短い配列が隣接している転写因子JUN及びFOSから誘導される。これらの配列は、互いに相互作用することが知られている。JUN-FOS二量体に関して提案された本来の仮説的構造によって、1つの単量体の疎水性側鎖が、ジッパー形式で他の単量体の対応する側鎖と互いに入り込むことが想定された(Landschulzら, Science 240: 1759-1764(1988))。しかしながら、この仮説は間違っていることが証明され、これらのタンパク質は、α-ヘリックコイルを形成していることが知られている(O'Sheaら, Science 243:538-542(1989);O'Sheaら, Cell 68:699-708(1992);Cohen&Parry, Trends Biochem. Sci. 11:245-248(1986))。従って、「ロイシンジッパー」という用語は、構造上より歴史的理由のために、これらタンパク質ドメインを指すのにしばしば用いられる。この特許を通して、「ロイシンジッパー」という用語は、上に示した配列か又は上に示した1つに極めて類似している配列を指すのに利用される。JUN及びFOSという用語は、JUN及びFOSタンパク質全体よりもそれぞれのロイシンジッパードメインについて用いられる。

0107

前出のように、この発明は、ウイルス、ウイルス様粒子、ファージ、ウイルスキャプシド粒子又はその組み換え型を含むか、あるいはそれらで構成されるウイルスベースコア粒子を含む。熟練技術者は、そのようなコア粒子を製造し、それへオーガナイザーを付着させる知識を有する。コア粒子としてのB型肝炎様粒子及び麻疹ウイルスキャプシド粒子の産生は、国際公開00/32227の実施例17から22に開示されており、参考文献として明白に取り入れている。そのような実施態様では、JUNロイシンジッパータンパク質ドメイン又はFOSロイシンジッパータンパク質は、本発明の非天然分子骨格のために、オーガナイザーとして、そしてそれ故に第1の付着部位として用いることができる。

0108

実施例23-29は、それぞれ第1及び第2の付着部位として反応性のリジン残基を有するフレーム単位の融合ペプチドを有するB型肝炎コア粒子、そして遺伝的に融合させたシステイン残基を有する抗原の産生の詳細を提供する。

0109

1 他の実施態様では、本発明の組成物で利用されたコア粒子は、B型肝炎キャプシド(コア)タンパク質(HBcAg)、HBcAgの断片、又は配列したアレイを形成することができる他のタンパク質又はペプチドであり、それらは、遊離のシステイン残基の数を除くか又は減じることいずれかで修飾される。Zhouら(J. Virol. 66:5393-5398(1992))は、天然に存在するシステイン残基を取り除くために修飾したHBcAgsが、結合し、多量体構造を形成する能力を保持することを示した。従って、本発明の組成物で利用するのに適したコア粒子には、修飾HBcAgs、又はその断片を含み、それらは、1又はそれより多い天然に内在するシステイン残基が欠失しているか、又はその他のアミノ酸残基で置換されているかのいづれかである(例えば、セリン残基)。

0110

2 HBcAgは、B型肝炎コア抗原前駆体タンパク質プロセッシングによって生成されるタンパク質である。HBcAgの多くのアイソタイプは同定されている。例えば、配列番号:132に示すアミノ酸配列を有するHBcAgタンパク質は183アミノ酸長であり、212アミノ酸B型肝炎コア抗原前駆体タンパク質のプロセッシングによって生成される。このプロセッシングは、B型肝炎コア抗原前駆体タンパク質のN末端から29のアミノ酸を取り除く結果となる。同じように、配列番号:134に示すアミノ酸配列を有するHBcAgタンパク質は185アミノ酸長であり、214アミノ酸B型肝炎コア抗原前駆体タンパク質のプロセッシングによって生成される。配列番号:132に示すアミノ酸配列と比較して、配列番号:134に示すアミノ酸配列は、配列番号:134の位置152及び153に2個のアミノ酸挿入を持つ。

0111

殆どの例では、本発明のワクチン組成物は、HBcAgのプロセス型を用いて調製される(即ち、B型肝炎コア抗原前駆体タンパク質のN末端リーダー配列(例えば、配列番号:134に示す最初の29アミノ酸残基)のHBcAgは取り除かれている)。

0112

さらには、プロセッシングがおこらない条件下でHBcAgが産生される場合、このHBcAgは、通常は「プロセッシング」型で発現される。例えば、大腸菌のような細菌系は、真核生物細胞で発現されるタンパク質の「シグナルペプチド」とも呼ばれるリーダー配列を、通常は取り除かない。従って、本発明のHBcAgを産するのに大腸菌発現系を用いた場合、これらのタンパク質は、B型肝炎コア抗原前駆体タンパク質のN末端リーダー配列が存在しないように、通常は発現される。

0113

本発明の1つの実施態様では、配列番号:134に示すアミノ酸配列、又はその一部分を含む修飾HBcAgを、非天然分子骨格を調製するために用いた。特に、本発明の実施に用いるのに適した修飾HBcAgは、配列番号:134に示すアミノ酸配列を有するタンパク質の位置48,61,107及び185と一致する位置の1又はそれより多いシステイン残基が、他のアミノ酸残基(例えば、セリン残基)を欠失させたか、又はそれで置換したかのいずれかのタンパク質を含む。当該分野に熟練している者が認識できるであろうように、配列番号:134に示すのとは異なったアミノ酸配列を有するHBcAg変異体の類似の位置のシステイン残基も他のアミノ酸残基を欠失させるか、又はそれで置換することが可能であろう。修飾HBcAg変異体は、その後、本発明のワクチン組成物を調製するのに用いることが可能である。

0114

本発明は、配列番号:134に示すアミノ酸配列を有するポリぺプチドには見出されない1又はそれより多いアミノ酸残基を欠失させるか、、又はそれを置換するように修飾されたHBcAg変異体をも含む。そのようなHBcAg変異体の例は、配列番号:90及び132に示すアミノ酸配列を有する。これらの変異体は、配列番号:134のアミノ酸残基147に一致する位置にシステイン残基を有する。従って、本発明のワクチン組成物にには、配列番号:134に示すアミノ酸配列には存在しないシステイン残基が欠失しているHBcAgを含む組成物が含まれる。
ある環境下では(例えば、抗原又は抗原決定基を非天然分子骨格へ付着させるのに、ヘテロ二官能性架橋剤を用いた場合)、HBcAgの遊離のシステイン残基の存在は、不確定種を形成するための単量体の架橋だけでなく、毒素成分のコア粒子への共有カップリングにつながると信じられている。

0115

さらには、多くの例では、これらの毒素成分は、本発明の組成物に施したアッセイでは検出できない。毒素成分の非天然分子骨格への共有カップリングが、HBcAgsの毒素成分が異なるシステイン残基、又は幾つかの場合はシステインではない残基と連結している多様な種の集団の形成を結果として生じる。言い換えると、各HBcAgの遊離のシステイン残基は、毒素成分と共有的に連結してはいない。さらには、多くの例では、特定のHBcAgのシステイン残基のどれも、毒素成分と連結しているのではない。従って、これら毒素成分の存在は、それらが、分子の混合集団で存在していることから、検出が困難であろう。しかしながら、毒素成分を含有するHBcAg種の個体への投与は、かなり深刻な副作用につながる。

0116

遊離のシステイン残基が多くの化学副反応に関わっていることは、当該分野では良く知られている。これら副反応には、例えば、注入されたか、又は併用療法で他の物質によって形成された化学物質又は代謝産物との反応であるジスルフィド交換、又は直接酸化
及びUV光曝すことによるヌクレオチドとの反応が含まれる。従って、特に、HBcAgが核酸と結合する強い傾向を有することを考えると、毒素付加物が生成されるであろう。広範囲にわたる分子量を有する産物の分布が生じるので、遊離のシステイン及びヘテロ二官能性剤を含有するHBcAgsを利用して調製したキャプシドを用いての、抗原キャプシドコンジュゲートでのそのような毒素産物の検出は困難であろう。従って、毒素付加物は、様々な種の間に分布するであろうし、その個々は、それぞれ低濃度で存在するが、一緒になると毒素のレベルに達する。

0117

上記の点に照らして、天然に内在するシステイン残基を取り除くように修飾したワクチン組成物にHBcAgsを利用する1つの利点は、抗原又は抗原決定基が非天然分子骨格と付着する場合に毒素種が結合できる部位が、その数が低下するか又はすべて除去されるであろうことである。さらには、架橋剤の高い濃度は、多くのHBcAg単量体の未確定な架橋種(即ち、架橋単量体HbcAgsの多様な混合物)を生成するという欠点をともなわずに、高度に修飾された粒子を産するのに用いることができる。

0118

本発明の粒子として用いるのに適切な天然発生HBcAg変異体の多くが同定されている。例えば、Yuanら,(J. Virol. 73:10122-10128(1999))は、配列番号:134の位置97に一致する位置のイソロイシン残基が、ロイシン残基又はフェニルアラニン残基のいずれかで置換されている変異体について記載している。幾つかのB型肝炎コア抗原前駆体変異体だけでなく、多くのHBcAg変異体のアミノ酸配列は、GenBankレポートAAF121240(配列番号:89)、AF121239(配列番号:90)、X85297(配列番号:91)、X02496(配列番号:92)、X85305(配列番号:93)、X85303(配列番号:94)、AF151735(配列番号:95)、X85259(配列番号:96)、X85286(配列番号:97)、X85260(配列番号:98)、X85317(配列番号:99)、X85298(配列番号:100)、AF043593(配列番号:101)、M20706(配列番号:102)、X85295(配列番号:103)、X80925(配列番号:104)、X85284(配列番号:105)、X85275(配列番号:106)、X72702(配列番号:107)、X85291(配列番号:108)、X65258(配列番号:109)、X85302(配列番号:110)、M32138(配列番号:111)、X85293(配列番号:112)、X85315(配列番号:113)、U95551(配列番号:114)、X85256(配列番号:115)、X85316(配列番号:114)、X85256(配列番号:115)、X85316(配列番号:116)、X85296(配列番号:117)、AB033559(配列番号:118)、X59795(配列番号:119)、X85299(配列番号:120)、X85307(配列番号:121)、X65257(配列番号:122)、X85311(配列番号:123)、X85301(配列番号:124)、X85314(配列番号:125)、X85287(配列番号:126)、X85272(配列番号:127)、X85319(配列番号:128)、AB010289(配列番号:129)、X85285(配列番号:130)、AB010289(配列番号:131)、AF121242(配列番号:132)、M90520(配列番号:135)、P03153(配列番号:136)、AF110999(配列番号:137)、及びM95589(配列番号:138)に開示されていて、それぞれの開示は、ここに参考文献として取り入れられている。これらHBcAg変異体は、多くの位置でアミノ酸配列が異なり、それには、配列番号:134の位置12,13,21,22,24,29,32,33,35,38,40,42,44,49,51,59,64,66,67,69,74,77,80,81,87,92,93,97,98,100,103,105,106,109,113,116,121,126,130,133,135,141,147,149,157,176,178,182及び183に一致するアミノ酸残基が含まれる。

0119

本発明に適したHBcAgsは、それらが結合して規則正しく繰り返された抗原アレイを形成することができる限り、任意の生物体から誘導することができる。従って、配列番号:136、137、又は138に示すアミノ酸配列を有するHBcAgsが本発明のワクチン組成物を調製するために用いられる場合、通常は、これら各タンパク質のそれぞれN末端の30,35-43、又は35-43アミノ酸残基が除かれる。
本発明には、上記の非天然分子骨格の調製のための変異体HBcAgsを用いるワクチン組成物を利用する方法だけでなく、ワクチン組成物を含む。

0120

本発明の範囲内にさらに含まれるのは、結合して二量体又は多量体構造を形成することが可能な、付加的なHBcAg変異体である。従って、本発明は、さらに、配列番号:89-132及び134-138に示すアミノ酸配列の何れかと少なくとも80%、85%、90%、95%、97%、又は99%の同一であるアミノ酸配列を含むか、あるいはそれで構成されるHBcAgポリペプチド、及びN末端のリーダー配列を取り除くように適切に加工されたこれらタンパク質の形態を含むワクチン組成物を含む。

0121

ポリペプチドのアミノ酸配列が、配列番号:89-132及び134-138に示す1つのアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、97%、又は99%同一であるアミノ配列、又はその一部分を有するのかどうかは、ベストフィットプログラム(Bestfit Program)等の既知コンピュータープログラムを利用して慣習的に決定することができる。ベストフィット(Bestfit )又は任意の他の配列アラインメントプログラムを利用して、特定の遺伝子が、例えば、本発明に記載の引用アミノ酸配列と95%同一であるかどうかを確かめる場合、同一性の百分率が引用アミノ酸配列の完全長にわたって計算され、引用配列のアミノ酸残基の全数の5%までのギャップ許容されるように、そのパラメーターは設定される。

0122

配列番号:89-132及び134-136に設定されたアミノ酸配列を有するHBcAg変異体及び前駆体は、相対的に互いに類似している。従って、配列番号:134の特定の位置に一致する位置にあるHBcAg変異体のアミノ酸残基に関することは、配列番号:134に示すアミノ酸配列の位置に存在するアミノ酸残基を指す。これらHBcAg変異体の間のホモロジーは、殆どの部分が哺乳動物を感染するB型肝炎ウイルスの中で十分に高いので、当該分野に熟練した者は、配列番号:134に示すアミノ酸配列と特定のHBcAg変異体のそれの双方を概説し、「相当する」アミノ酸残基を同定することについて困難性が殆ど無い。例えば、ウッドチャックに感染するウイルスに由来するHBcAgのアミノ酸配列を示す、配列番号:135に示すHBcAgアミノ酸配列は、配列番号:134に示すアミノ酸配列を有するHBcAgに対して十分なホモロジーを有していて、3個のアミノ酸の挿入が、配列番号:134のアミノ酸残基155と156の間の配列番号:135に存在することは容易に明白である。

0123

白雁とアヒルに感染するB型肝炎ウイルスのHBcAgは、哺乳動物に感染するB型肝炎ウイルスのHBcAgのアミノ酸配列とは全くことなり、このタンパク質のこれら形態の配列番号:134に示すアミノ酸配列とのアラインメントは困難である。しかしながら、本発明は、これらHBcAg変異体の断片を含むワクチン組成物だけでなく、鳥類に感染するB型肝炎ウイルスのHBcAg変異体を含むウイルス組成物を含む。本発明のワクチン組成物を調製するために用いるのに適したHBcAg断片には、配列番号:137の36-240、36-269、44-240、44-269、36-305、及び44-305、又は配列番号:138の36-269、36-269、44-240、44-269、36-305、及び44-305から成る群から選択されるアミノ酸残基を含むか、あるいはそれで構成されるポリペプチド断片を含有する組成物を含む。当該分野に熟練した者が認識するであろうように、これらポリペプチドに天然に存在する1つ、2個、3個又はそれより多いシステイン残基(例えば、配列番号:137の位置153、又は配列番号:138の位置34,43,及び196のシステイン残基)は、その他のアミノ酸残基で置換されるか、又は本発明のワクチン組成物へのそれれらの封入の前に欠失されるかのいずれかをなすことができる。

0124

一実施態様では、配列番号:134に示すアミノ酸配列を有するタンパク質の位置48及び107のシステイン残基は、欠失されるか、又はその他のアミノ酸残基で置換されるが、位置61のシステインはそのままにされる。さらには、修飾ポリペプチドは、その後、本発明のワクチン組成物を調製するのに利用される。
下記の実施例31に設定されているように、溶剤が接触可能な位置48及び107のシステイン残基は、例えば、部位特異的変異法によって取り除くことが可能である。さらには、本発明によって構築した、実施例31に記載のCys-48-Ser、Cys-107-Ser HBcAg二重変異体が大腸菌で発現が可能であることが見出された。

0125

上で論じたように、遊離のシステイン残基の除去によって、毒素成分がHBcAgと結合できる部位の数が減り、同じ又は近接のHBcAg分子のリジンとシステイン残基の架橋が生じることが可能な部位も除かれる。二量体形成に関わり、その他のHBcAgの位置61のシステインとジスルフィド架橋を形成する位置61のシステインは、本発明のHBcAg二量体及び多量体の安定化のために無傷のままである。

0126

実施例32に示すように、(1)遊離のシステイン残基を含有するHBcAg、及び(2)遊離のシステイン残基がヨードアセトアミドによって不活性にされたHBcAgで実行した架橋実験は、HBcAgの遊離のシステイン残基が、ヘテロ二官能機能性架橋誘導体化リジン側鎖と遊離システイン残基の間の反応を介するHBcAg間の架橋を担うことを示す。実施例32は、HBcAgサブユニットの架橋が、SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって解析できない未確定な大きさの高分子量種の形成につながる。

0127

抗原又は抗原決定基がリジン残基を介して非天然分子骨格と連結する場合、HBcAg変異体に存在する他のリジン残基だけでなく、配列番号:134の位置7及び96に一致する位置にある天然に存在するリジン残基の1又は双方を置換又は欠失させることのいずれかは有益である。これらリジン残基の除去は、配列したアレイを破壊することができ、最終的なワクチン組成物の質と均一性を向上させる、抗原又は抗原決定基の結合部位の除去を生じる結果となる。

0128

多くの例では、配列番号:134の位置7及び96に一致する位置の天然に存在するリジン残基の双方が除去された場合、その他のリジンが、抗原又は抗原決定基の付着部位としてHBcAgへ導入される。そのようなリジン残基を挿入する方法は、例えば、下の実施例23に設定されている。例えば、配列番号:134の位置7及び96に一致する位置の天然に存在するリジン残基の双方が改変されて、ヘテロ二官能性架橋剤を用いて非天然分子骨格へ抗原又は抗原決定基を付着することを目的とする場合、リジン残基をHBcAgへ導入することは有益である。

0129

HBcAgのC末端が、このタンパク質の核局在化を方向付けることが示されている(Eckhardtら, J. Virol. 65:575-582(1991))。さらに、タンパク質のこの領域は、HBcAgへ核酸と結合する能力を付与するとも考えられている。

0130

ある実施態様では、本発明のワクチン組成物は、核酸結合活性を有するHBcAgを含有する(例えば、天然に存在するHBcAg核酸結合ドメイン)。1又はそれより多くの核酸結合ドメインを含有するHBcAgは、増幅したT細胞刺激活性を示すワクチン組成物を調製するのに有用である。従って、本発明のワクチン組成物は、核酸結合活性を有するHBcAgを含有する組成物を含む。さらに含まれるのは、ワクチン接種プロトコールでのそのような組成物の用途だけでなく、HBcAgが核酸と結合したワクチン組成物である。これらHBcAgは、個々への投与の前に核酸と結合し得るか、又は投与後に核酸と結合し得る。

0131

他の実施態様では、本発明のワクチン組成物は、C末端領域(例えば、配列番号:134のアミノ酸残基145-185又は150-185)が取り除かれ、核酸と結合しないHBcAgsを含有する。従って、本発明の実施に適したさらなる修飾HBcAgは、C末端切断変異体を含む。適切な切断変異体は、C末端から1,5,10,15,20,25,30,34,35,36,37,38,39,40,41,42又は48アミノ酸が取り除かれたHBcAgを含む。
本発明の実施の用途に適したHBcAgは、N末端切断変異体も含む。適した切断変異体は、N末端から1,2,5,7,9,10,12,14,15,又は17アミノ酸が取り除かれた修飾HBcAgを含む。

0132

本発明の実施の用途に適したさらなるHBcAgは、N及びC末端切断変異体を含む。適した切断変異体は、N末端から1,2,5,7,9,10,12,14,15,及び17アミノ酸が取り除かれ、C末端から1,5,10,15,20,25,30,34,35,36,37,38,39,40,41,42又は48アミノ酸が取り除かれたHBcAgを含む。
本発明は、さらに、上に記載の切断変異体と少なくとも80%、85%、90%、95%、97%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含むか、あるいはそれから成るHBcAgポリペプチドを含むワクチン組成物を含む。

0133

上で論じたように、本発明のある実施態様では、リジン残基は、非天然分子骨格を形成するポリペプチドへ第1の付着部位として導入される。好ましい実施態様では、本発明のワクチン組成物は、位置79及び80に一致するアミノ酸がGly-Gly-Lys-Gly-Gly(配列番号:158)のアミノ酸配列を有するペプチドによって置換され、位置61のシステインがそのままである一方で、位置48及び107のシステイン残基が欠失又はその他のアミノ酸残基で置換されるように、配列番号:134のアミノ酸1-144又はアミノ酸1-149を含むか、あるいはそれで構成されるHBcAgを用いて調製される。本発明は、さらに、上記のアミノ酸改変をも有する配列番号:89-132及び135-136のいずれかに示すアミノ酸配列を有するポリペプチドの相当する断片を含むワクチン組成物を含む。

0134

本発明は、さらに、配列番号:134の対応する位置には存在しないシステイン残基が欠失された、配列番号:134に示すのとは異なるアミノ酸配列を含むか、又は代わって、それで構成されるHBcAgの断片を含むワクチン組成物を含む。そのような断片の一例は、位置147のシステイン残基がその他のアミノ酸で置換されたか、又は欠失されたかいずれかである、配列番号:132のアミノ酸1-149を含むか、又は代わって、それで構成されるポリペプチドであろう。

0135

本発明は、さらに、配列番号:158のアミノ酸1-147又は1-152だけでなく、配列番号:134のアミノ酸1-144又は1-149、及び配列番号:89-132又は134-136のいずれかに示すアミノ酸配列を含むポリペプチドの対応するサブ部分と、少なくとも80%、85%、90%、95%、97%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含むか、又は代わって、それで構成されるHBcAgポリペプチドを含むワクチン組成物を含む。

0136

本発明は、また、配列番号:137のアミノ酸36-240、36-269、44-240、44-269、36-305及び44-305、又は配列番号:138の36-240、36-269、44-240、44-269、36-305、及び44-305と、少なくとも80%、85%、90%、95%、97%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含むか、又は代わって、それで構成されるHBcAgポリペプチドを含むワクチン組成物を含む。

0137

本発明のワクチン組成物は、異なるHBcAgsの混合物を含み得る。従って、これらワクチン組成物は、アミノ酸配列が異なるHBcAgsで構成されてもよい。例えば、ワクチン組成物は、「野生型」HBcAg及び1又はそれより多いアミノ酸残基が改変された(例えば、欠損、挿入又は置換)修飾HBcAgを含んで調製することができる。しかしながら、殆どの用途では、1つの型のHBcAgのみ、又は少なくとも本質的に等価な第1の付着部位を有するHBcAgsが用いられるが、それは、そのようなHBcAgsを利用して調製したワクチンが、抗原又は抗原決定基の高度に規則正しく繰り返されたアレイを示すためである。さらには、本発明の好ましいワクチン組成物は、高度に規則正しく繰り返された抗原アレイを示すものである。

0138

本発明は、さらに、非天然分子骨格が、その他のタンパク質と融合したHBcAgを用いて調製されるワクチン組成物を含む。上で論じたように、そのような融合タンパク質の一例は、HBcAg/FOS融合物である。本発明のワクチン組成物の用途に適したHBcAg融合タンパク質の一例は、HBcAg二量体及び多量体の形成及び/又は安定化を助けるアミノ酸配列が添加された融合タンパク質を含む。この付加的なアミノ酸配列は、HBcAgのN又はC末端のいずれかに融合することが可能である。このような融合タンパク質の一例は、サッカロミセスセレビシエ(GenBank寄託番号P03069(配列番号:154))のGCN4へリックス領域とHBcAgの融合物である。

0139

GCN4タンパク質のへリックスドメインは、HBcAg二量体及び多量体を調製して安定化するのに利用できる非共有的相互作用を介するホモ二量体を形成する。
一実施態様では、本発明は、C末端へ融合させた配列番号:154のアミノ酸残基227から276の配列を有するGCN4ポリペプチドを有するHBcAg、又はその断片を含むHBcAg融合タンパク質を用いて調製したワクチン組成物を提供する。このGCN4ポリペプチドは、HbcAgのN末端へも融合させてもよい。

0140

HBcAg/srcホモロジー3(SH3)ドメイン融合タンパク質も、本発明のワクチン組成物を調製するのに利用することができる。SH3ドメインは、タンパク質結合パートナーの特定のプロリンリッチ配列と相互作用する能力を付与する多くのタンパク質に見出される、比較的に小さなドメインである(McPherson, Cell Signal 11:229-238(1999))。HBcAg/SH3融合タンパク質は、幾つかの方法で利用することができる。最初に、SH3ドメインは、抗原又は抗原決定基の第2の付着部位と相互作用する第1の付着部位を形成することができる。同じように、プロリンリッチアミノ酸配列は、HBcAgへ添加することができ、抗原又は抗原決定基のSH3ドメインの第2の付着部位に対する第1の付着部位として利用されることが可能である。二番目に、SH3ドメインとプロリンリッチSH3相作用部位は、同じ又は異なるHBcAgのいずれかに挿入し、本発明の二量体及び多量体を形成して安定化させるのに利用することができる。

0141

他の実施態様では、細菌の線毛、細菌の線毛のサブ部分、又は細菌の線毛又はそのサブ部分のいずれかを含有する融合タンパク質を、本発明のワクチン組成物を調製するのに用いる。繊毛の例には、大腸菌、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae )、カウロバクタークレセンタス(Caulobacter crescentus )、シュードモナススタッツェリ(Pseudomonas stutzeri)、シュードモナス・エルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)によって産せられる線毛が含まれる。本発明で用いるのに適した線毛タンパク質のアミノ酸配列は、GenBankレポートAJ000636(配列番号:139)、AJ132364(配列番号:140)、AF229646(配列番号:141)、AF051814(配列番号:142)、AF051815(配列番号:143)、及びX00981(配列番号:155)を含み、その全開示は、ここに参考文献として取り入れられている。

0142

細菌線毛タンパク質は、通常は、細菌ペリプラズムへのタンパク質の輸送の前に、N末端リーダー配列が取り除かれるよう加工される。さらには、当該分野に熟練した者が認識するであろうように、本発明のワクチン組成物を調製するのに用いる細菌線毛は、通常は、天然に存在するリーダー配列を有しない。

0143

本発明の用途に適した線毛タンパク質の1つの具体的な例は、大腸菌のP線毛(GenBankレポートAF237482(配列番号:144))である。本発明で用いるのに適した1型大腸菌線毛の例は、GenBankレポート PO4128(配列番号:146)に設定されたアミノ酸配列を有する線毛であり、それは、GenBankレポート M27603(配列番号:145)に設定されているヌクレオチド配列を有する核酸によってコードされている。これらGenBankレポートの全開示は、ここで、参考文献として取り入れられている。再び、上の引例タンパク質の成熟形態は、通常は、本発明のワクチン組成物を調製するのに用いられる。
本発明の実施に用いるのに適した細菌線毛又は線毛サブ部分は、通常は、結合して非天然分子骨格を形成することができる。

0144

インビボで線毛及び線毛様構造を調製する方法は、当該分野で知られている。例えば、Bullittら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:12890-12895(1986)は、大腸菌P線毛サブユニットのインビトロ再構築を記載している。さらには、Eshdatら, J.Bacteriol. 148:308-314(1981)は、大腸菌の1型線毛を解離させること、及び線毛の再構築に適した方法を記載している。要約すると、これらの方法は次の通りである:線毛は、飽和塩酸グアニジン中で37℃でのインキュベートによって解離させる。線毛タンパク質を、その後でクロマトグラフィーで精製し、その後、5mM MgCl2を含む5mMトリス(ハイドロキシメチルアミノメタン塩酸(pH8.0)に対する透析によって線毛二量体を形成させた。

0145

さらには、例えば、常套的な遺伝子工学及びタンパク質修飾法を用いて、抗原又は抗原決定基が第2の付着部位を介して連結する第1の付着部位を含有するように、線毛タンパク質を修飾することができる。あるいは、抗原又は抗原決定基は、第2の付着部位を介して、これらタンパク質に天然に存在するアミノ酸残基と直接に連結することができる。これら修飾線毛タンパク質は、その後、本発明のワクチン組成物に用いることができる。

0146

本発明のワクチン組成物を調製するのに用いる細菌線毛タンパク質は、ここでHBcAgのために記載したのと同じような様式で修飾することができる。例えば、システイン及びリジン残基は、欠失されるか、又は他のアミノ酸残基で置換されるかいずれかである可能性があり、第1の付着部位は、これらタンパク質へ添加することができる。さらには、線毛タンパク質は、修飾形態で発現されるか、又は発現の後に化学的に修飾されるかのいずれかであり得る。同じように、無傷の線毛は細菌から収集し、その後で化学的に修飾することができる。
その他の実施態様では、線毛又は線毛様構造は細菌から収集され、本発明のワクチン組成物を形成するのに用いられる。ワクチン組成物を調製するのに適した線毛の一例は、大腸菌の1型であり、それは、配列番号:146に設定されているアミノ酸配列を有する線毛単量体から形成される。

0147

細菌線毛を収集する多くの方法は、当該分野で知られている。例えば、Bullitt及びMakowski(Biophys. J. 74:623-632(1998))には、大腸菌からP線毛を収集するための線毛精製方法が記載されている。この方法によれば、線毛は、P線毛プラスミドを有する過剰に線毛のある大腸菌から剪断され、可溶化サイクルとMgCl2(1.0M)沈殿によって精製される。同じような精製方法が下の実施例33で設定されている。
一度収集されると、線毛又は線毛様構造は、種々の方法で修飾することができる。例えば、第1の付着部位は、抗原又は抗原決定基が第2の付着部位を介して付着することができる線毛へ添加することが可能である。言い換えると、細菌線毛又は線毛様構造は、収集して非天然分子骨格を形成するように修飾することができる。

0148

線毛又は線毛様構造は、非天然オーガナイザーの非存在下で、抗原又は抗原決定基の付着によっても修飾することができる。例えば、抗原又は抗原決定基は、天然に生じるシステイン残基又はリジン残基と連結させることが可能である。そのような例では、天然に発生するアミノ酸残基の高い秩序及び反復性は、抗原又は抗原決定基のカップリングを線毛又は線毛様構造へと導く。例えば、ヘテロ二官能性架橋剤を用いて、線毛又は線毛様構造を、抗原又は抗原決定基の第2の付着部位へ連結させることが可能である。

0149

生物体によって天然に合成される構造(例えば、線毛)が、本発明のワクチン組成物を調製するのに用いられる場合、それらが所望する特性を有する構造を産するように、これらの生物体を遺伝子操作することは、しばしば有益なことである。例えば、大腸菌の1型線毛が用いられる場合、これら線毛が収集される大腸菌を、特異的な特徴を有する構造を産するように修飾することが可能である。線毛タンパク質の可能性がある修飾の例には、1又はそれより多いリジン残基の挿入、1又はそれより多い天然に存在するリジン残基の欠失又は置換、そして1又はそれより多い天然に存在するシステイン残基の欠失又は置換が含まれる(例えば、配列番号:146の位置44及び84のシステイン残基)。

0150

さらには、リジン残基以外の第1の付着部位を含有する発現産物を生じる線毛遺伝子へ付加的修飾を施すことが可能である(例えば、FOS又はJUNドメイン)。当然ながら、適切な第1の付着部位は、通常は、本発明のワクチン組成物での利用に適した線毛又は線毛様構造を形成することから線毛タンパク質を妨げないものへ限定されない。
細菌細胞に天然に存在する線毛遺伝子は、インビボで修飾(例えば、相同組み換え)することができるか、又は特定の特徴を有する線毛遺伝子は、これら細胞へ挿入することができる。例えば、線毛遺伝子は、複製可能なクローニングベクター又は細菌の染色体へ挿入するベクターのいずれかの成分として、細菌細胞へ導入することが可能である。この挿入された線毛遺伝子は、発現制御コントロール配列とも連結することができる(例えば、lacオペレーター)。

0151

殆どの例では、本発明のワクチン組成物で用いられる線毛又は線毛様構造は、線毛サブユニットの単一型で構成される。同一のサブユニットで構成される線毛又は線毛構造は、それらが高度に規則正しく繰り返された抗原アレイを示す構造を形成することが期待されるので、通常は用いられる。

0152

しかしながら、本発明の組成物は、異種線毛サブユニットから形成される線毛又は線毛構造を含むワクチンをも含む。これら線毛又は線毛構造を形成する線毛サブユニットは、細菌細胞に天然に存在する遺伝子から発現されることが可能であるか、又は、その細胞へ導入することが可能である。天然に存在する線毛及び導入遺伝子の双方が、線毛又は線毛様構造を形成する細胞で発現される場合、その結果は、通常は、これら線毛タンパク質の混合物から形成される構造である。さらには、2又はそれより多い繊毛遺伝子が細菌細胞で発現する場合、各線毛遺伝子の相対発現は、典型的には、線毛又は線毛様構造の異なる線毛サブユニットの割合を決定する因子である。

0153

混合線毛サブユニットの特定組成物を有する線毛又は線毛様構造が望ましい場合、少なくとも1つの線毛遺伝子の発現は、異種で、誘導可能なプロモーターによって制御することができる。他の遺伝的エレメントだけでなく、そのようなプロモーターは、細菌細胞で生産される異なる線毛サブユニットの相対量を制御に、それ故に、線毛又は線毛様構造の組成物を制御するのに用いることができる。

0154

さらには、殆どの場合、抗原又は抗原決定基が、ペプチド結合ではない結合によって細菌線毛又は線毛様構造と連結している一方で、本発明の組成物に用いられる線毛又は線毛様構造を産する細菌細胞を、抗原又は抗原決定基と融合している線毛タンパク質を生成するように遺伝的に操作することができる。線毛又は線毛様構造を形成するこのような融合タンパク質は、本発明のワクチン組成物での用途に適している。

0155

既に論じたように、ウイルスキャプシドは、(1)表示又は抗原又は抗原決定基、及び(2)本発明のワクチン組成物の調製に用いることが可能である。特に、本発明の実施において有用なのは、ウイルスキャプシドタンパク質であり、それは、ここでは「コートタンパク質」と呼ばれていて、発現によってキャプシド又はキャプシド様構造を形成する。従って、これらキャプシドタンパク質は、コア粒子及び非天然分子骨格を形成することが可能である。一般的に、これらキャプシド又はキャプシド様構造は、抗原又は抗原決定基の表示、及び本発明のワクチン組成物の調製に利用することが可能である。

0156

1又はそれより多い(例えば、1、2、3、4、5、等)抗原又は抗原決定基を、幾つかの数の方法によって、他のタンパク質だけでなく、1又はそれより多いウイルスキャプシド又はキャプシド様構造(例えば、バクテリオファージコートタンパク質)を形成するタンパク質へ付着させることができる。例えば、抗原又は抗原決定基を、第1及び第2の付着部位を利用してコア粒子と付着させることができる。さらには、1又はそれより多い(例えば、1,2,3,4,5等)のヘテロ二官能性架橋は、ウイルスキャプシド又はキャプシド様構造を形成する1又はそれより多いタンパク質へ抗原又は抗原決定基を付着させるのに利用することができる。

0157

ウイルスキャプシドタンパク質、又はその断片は、例えば、コア粒子及び本発明のワクチン組成物を調製するのに利用することができる。例えば、バクテリオファージQβコートタンパク質は、大腸菌で組み換え的に発現させることが可能である。さらには、これらのキャプシドは、抗原表示及びワクチン組成物の調製に利用することが可能な規則正しく繰り返された抗原又は抗原決定基アレイを形成する。下の実施例38に記載のように、バクテリオファージQβコートタンパク質は、抗原決定基に対する免疫学的応答を誘導するワクチン組成物を調製するのに利用することが可能である。

0158

本発明の組成物を調製するのに利用することが可能な、バクテリオファージコートタンパク質の具体的な例には、RNAバクテリオファージのコートタンパク質、例えば、バクテリオファージQβ(配列番号:159;PIRデータベース、Qβ CPを指す寄託番号VCBPQB及び配列番号:217;Qβ A1タンパク質を指す寄託番号AAA16663)、バクテリオファージR17(配列番号:160;PIR寄託番号VCBPR7)、バクテリオファージfr(配列番号:161;PIR寄託番号VCBPFR)、バクテリオファージGA(配列番号:162;GenBank寄託番号NP-040754)、バクテリオファージSP(SP CPを指す配列番号:163;GenBank寄託番号CAA30374及び配列番号:254;SP A1タンパク質を指す寄託番号)、バクテリオファージMS2(配列番号:164;PIR寄託番号VCBPM2)、バクテリオファージM11(配列番号:165;GenBank寄託番号AAC06250)、バクテリオファージMX1(配列番号:166;GenBank寄託番号AAC14699)、バクテリオファージNL95(配列番号:167;GenBank寄託番号AAC14704)、バクテリオファージf2(配列番号:215;GenBank寄託番号P03611)、バクテリオファージPP7(配列番号:253)が含まれる。当該分野の熟練者が認識するであろうように、キャプシド又はキャプシド様構造を形成する任意のタンパク質は、本発明のワクチン組成物の調製に用いることが可能である。さらには、バクテリオファージQβのA1タンパク質、又はそのC末端から100、150又は180アミノ酸ほどを失ったC末端切断形態は、Qβコートタンパク質のキャプシドアセンブリに取り入れられる可能性がある。このA1タンパク質は、また、オーガナイザー、よって、第2の付着部位を含有する抗原の付着のための第1の付着部位へ融合することができる。一般的には、キャプシドアセンブリにおけるQβ CPに相対的なA1タンパク質の百分率は、キャプシド形成のために限定されている。A1タンパク質寄託番号AAA16663(配列番号:217)。

0159

Qβコートタンパク質は、また、大腸菌で発現する場合にキャプシドへ自己アセンブリすることが見出されている(Kozlovska TM.ら, GENE 137:133-137(1993))。得られたキャプシド又はウイルス様粒子は、25nmの直径及びT=3疑似対称を有する正二十面体ファージ様キャプシドを示した。さらには、ファージQβの結晶構造が解析された。このキャプシドは、コートタンパク質の180コピーを含有し、それらは、ジスルフィド架橋によって共有的五量体及び六量体で連結している(Golmohammadi, R.ら, Structure 4:543-5554(1996))。他のRNAファージコートタンパク質は、細菌宿主での発現において自己アセンブリすることも示されている(Kastelein, RA.ら, Gene 23:245-254(1983), Kozlovskaya, TM.ら, Dokl. Akad. NaukSSSR 287: 452-455(1986), Adhin,MR. ら, Virology 170: 238-242(1989), Ni, CZ., ら, Protein Sci. 5:2485-2493(1996), Priano, C.ら, J. Mol. Biol. 249:283-297(1995))。コートタンパク質の他に、Qβファージキャプシドは、リードスルータンパク質A1と呼ばれるコートタンパク質と、成熟タンパク質A2を含有する。A1は、UGAストップコドンでのサプレッションによって生成され、329aaの長さを有する。本発明で利用されるファージQβ組み換えコートタンパク質のキャプシドは、A2分解タンパク質を欠き、宿主からのRNAを有する。RNAファージのコートタンパク質は、RNA結合タンパク質であり、ウイルスのライフサイクルの間で翻訳レプレッサーとして作用するレプリカーゼ遺伝子のリボゾーム結合部位ステムループと相互作用する。配列及び構造エレメントの相互作用は知られている(Witherell, GW. & Uhlenbeck, OC. Biochemistry 28:71-76(1989);Lim F. ら, J. Biol. Chem. 271: 31839-31845(1996))。ステムループ及びRNAは、一般的に、ウイルスアセンブリに関わっていることが知られている(Golmohammadi, R.ら, Structure 4:543-5554(1996))。

0160

タンパク質又はタンパク質ドメインは、ましてや短いペプチドよりも粒子の構造及びアセンブリに作用し得る。例としては、ジスルフィド結合を含む抗原の適切なフォールディングは、Qβ粒子が発現している大腸菌の細胞質では一般的には不可能である。同じように、グリコシル化は、一般的には、原核生物発現系では不可能である。従って、ここで記載されている考慮された発明にとって、すでにアセンブリした粒子及び単離された抗原で開始することによって、抗原を粒子へ付着させることは有益である。これは、発現宿主での粒子と抗原の双方の発現を可能にし、抗原の適切なフォールディング、及び粒子の適切なフォールディングとアセンブリを保証する。

0161

1又は幾つかの抗原分子が、RNAファージコートタンパク質のキャプシドの1つのサブユニットと付着することができることは、この発明の発見である。RNAファージのコートタンパク質のキャプシド、特にQβキャプシドの具体的な特徴は、従って、サブユニット当たり幾つかの抗原をカップリングさせる可能性である。これは、密度の高い抗原アレイの生成を可能にする。例えば、主要免疫優性領域でのリジン残基によるHBcAg修飾等の化学架橋による抗原の共有的付着に用いた他のウイルス(MIR; WO 00/32227)は、サブユニット当たり最高で0.5抗原のカップリング密度を示す。HBcAgのスパイクの間の距離(MIRに一致する)は、50Aであり(Wynne, SA.ら, Mol. Cell 3:771-780(1999))、従って、50Aよりも短い距離の抗原アレイは生成できない。

0162

Qβコートタンパク質のキャプシドは、その表面に明かな数のリジン残基を表示し、それらは、キャプシドの内部へ伸びる3つのリジン残基による明確なトポロジーを有し、4つの他のリジン残基がキャプシドの外部へ露出している。これらの明確な特性は、粒子の外部への抗原の付着を好むが、リジン残基がRNAと相互作用する内部への付着は好まない。他のRNAファージコートタンパク質のキャプシドも、その表面上に明確な数のリジン残基とこれらリジン残基の明確なトポロジーを有している。RNAファージに由来するキャプシドのその他の利点は、細菌における高発現生産であり、それは、手コストでの大量の物質生産を可能にする。

0163

Qβコートタンパク質のキャプシドのその他の特徴は、その安定性にある。Qβサブユニットは、互いにジスルフィド結合を介して結合していて、サブユニットを共有的に連結させている。Qβキャプシドタンパク質は、有機溶媒変性剤に対して通常ではない耐性も示す。驚いたことに、我々は、30%と同じ濃度のDMSO及びアセトニトリル、そして1Mと同じ濃度のグアニジウム濃度は、キャプシドの抗原アレイを形成する安定性又は能力に影響を与えずに利用できることを見出した。従って、有機溶媒は、疎水的特性を連関させるために利用することができる。Qβコートタンパク質の高度な安定性は、特に、哺乳動物及びヒトの免疫化及びワクチン接種のためのその用途に関する重要な特徴である。キャプシドの有機溶媒に対する耐性は、水溶性緩衝液に溶解しない抗原のカップリングを可能にする。

0164

RNAファージMS-2のコートタンパク質のN末端βヘアピンへのシステイン残基の挿入は、特許出願米国/5,698,424号に記載されている。しかしながら、キャプシドでの露出した遊離システイン残基の存在は、ジスルフィド架橋形成によるキャプシドのオリゴマー形成につながる。特許出願米国/5,698,424号で考慮されている他の付着には、その抗原とQβ粒子の間のジスルフィド架橋の形成が含まれる。そのような付着は、スルフヒドリル基を有する分子に対して不安定である。

0165

Qβ上のcys残基で形成された最初のジスルフィド架橋と遊離のスルフヒドリル残基を有する抗原との間の反応によって、抗原以外にスルフヒドリルを有する種が遊離する。これら新規に形成されたスルフヒドリル含有種は、粒子上にある他のジスルフィド架橋と反応し、それによって平衡状態を達成している。粒子上に形成されているジスルフィド架橋との反応によって、抗原は、粒子のcys残基と、又は粒子上の最初のジスルフィド架橋を形成した脱離基分子のcys残基のいずれかとジスルフィド架橋を形成することができる。さらには、一方の側のQβ粒子上のシステインと、そして他の側の抗原上のリジン残基と反応するヘテロ二官能性架橋試薬を利用した、記載されている付着の他の方法は、粒子上への抗原のランダム配向につながる。

0166

我々は、さらに、Qβ及びFrコートタンパク質のキャプシドとは対照的に、特許出願米国特許/5,698,424号に記載の組み換え体MS-2は、核酸がまったくなく、その一方で、RNAは、上記の2つのキャプシドの内側にパッケージされいる。
我々は、変化する抗原密度を有する夫な抗原アレイの形成を可能にする新規で本発明の組成物を記載する。我々は、通常に他のVLPsで得られるよりも、より高いエピトープ密度が達成できることを示した。我々は、また、適切な間隔による幾つかの抗原の同時表示を有する組成物、及び適切で所望される方法で可溶性を高めるか、又はキャプシドを修飾する、付属分子の付加である組成物を開示する。

0167

高いエピトープ密度を有するRNAファージコートタンパク質のキャプシドの組成物の調製は、この出願に開示されている。当該分野の熟練者が知りうるように、規則正しく繰り返された抗原アレイのアセンブリの条件は、殆どの部分が抗原及び抗原上の第2の付着部位の選択に依存する。有用な第2の付着部位が存在しない場合、そのような二番目の付着は、抗原へ操作されるべきである。

0168

第2の付着部位を設計するための前提条件は、それが融合され、挿入され、又は普遍的に操作されるべき位置の選択である。熟練者は、第2の付着部位の位置を選択することの手引きをどのように見出すのかを知っているであろう。抗原の結晶構造は、分子のC又はN末端の利用可能性に関する情報か、又は、システイン残基のような第2の付着部位としての用途に適した残基の溶媒への曝露に関する情報を提供することができる。一般的に、穏和な還元によって単一のシステイン残基へ変換されることが可能であることから、Fab断片のような、露出したジスルフィド架橋も第2の付着部位の起源となり得る。一般的に、自己免疫による免疫化が、この自己抗原とその天然リガンドとの相互作用を阻害することを目的としている場合、天然リガンドとの相互作用の部位に対する抗体の生成を可能にするように、第2の付着部位は添加される。従って、第2の付着部位の位置は、第2の付着部位又はそれを含有する任意のアミノ酸リンカーによる立体障害が避けられるように選択される。さらなる実施態様では、自己抗原の天然リガンドとの相互作用部位とは異なる部位へ向けられた抗体応答が所望される。そのような実施態様では、第2の付着部位は、自己抗原の天然リガンドとの相互作用部位に対する抗体の生成を妨げるように選択することができる。

0169

第2の付着部位の位置を選択するための他の基準には、抗原のオリゴマー形成状態、オリゴマー形成の部位、補因子の存在、そして、抗原の修飾が自己抗原の機能又は自己抗原を認識する抗体の生成と適合する場合の、抗原構造及び配列の部位を開示する実験的証拠の利用可能性が含まれる。

0170

ある実施態様では、抗原上への第2の付着部位の操作は、本発明の開示に記載の第2の付着部位として適したアミノ酸を有するアミノ酸リンカーの融合を必要とする。好ましい実施態様では、このアミノ酸はシステインである。アミノ酸リンカーの選択は、自己抗原、その生化学的特性、例えば、pI、負荷分布、グリコシル化の性質に依存する。アミノ酸リンカーの例としては、免疫グロブリンのヒンジ領域、グリシンセリンリンカー(GGGGS)n、及びグリシンリンカー(G)nであり、すべてはさらに第2の付着部位としてシステイン残基、そして場合によっては、さらにグリシン残基を有する。(次のものは、前記アミノ酸リンカーの例である
N末端ガンマ1:CGDKTHTSPP
C末端ガンマ1:DKTHTSPPCG
N末端ガンマ3:CGGPKPSTPPGSSGGAP
C末端ガンマ3:PKPSTPPGSSGGAPGGCG
N末端グリシンリンカー:GCGGGG
C末端グリシンリンカー:GGGGCG)

0171

ペプチドについては、ペプチドのC末端のGGCGリンカー、又はそのN末端のCGGは、有用であることが示されている。一般的に、グリシン残基は、かさ高いアミノ酸と第2の付着部位として利用されるシステインの間に挿入される。
抗原のVLPsへの付着で特に好まれる方法、特に、RNAファージコートタンパク質のキャプシドは、RNAファージコートタンパク質のキャプシドの表面上のリジン残基を抗原上のシステイン残基へ連結させることである。第2の付着部位として効果的あるためには、スルフヒドリル基がカップリングにとって利用可能であるべきである。従って、システイン残基は、その還元状態にあるべきであり、遊離のスルフヒドリル基を有する遊離のシステイン又はシステイン残基が利用可能でなければならない。システイン残基が第2の付着部位として機能する場合は酸化状態であり、例えば、それがジスルフィド架橋を形成するならば、例えば、DTT、TCEP又はβ-メルカプトエタノールによるこのジスルフィド架橋の還元が必要である。

0172

RNAファージコートタンパク質のキャプシド上のエピトープ密度が、架橋剤及び他の反応条件の選択によって調節することができることは、この出願の発見である。例えば、架橋剤であるスルホ-MBS及びSMPHは、同じ反応条件下での架橋剤スルホ-MBSよりもより高いエピトープ密度に達することを可能にする。誘導体化は、高濃度反応物によってポジティブに影響を受け、反応条件の操作は、RNAファージキャプシドタンパク質、特にQβキャプシドタンパク質とカップリングしている抗原の数のコントロールに利用することができる。

0173

理論的な計算からは、最も高く達成可能な17kDaの大きさの球状タンパク質抗原の数は、0.5を越えない。従って、Qβコートタンパク質のキャプシドの幾つかのリジン残基は、抗原を欠いているが、架橋剤分子によって誘導体化される。これは、ポジティブ電荷消失つながり、それは、コンジュゲートの可溶性及び安定性にとって有害であり得る。幾つかのリジン残基をアルギニンで置換することによって、それは、開示されたQβコートタンパク質変異体の場合であり、アルギニン残基が架橋剤と反応しないために、我々は、ポジティブ電荷の過度の消失を防ぐ。
さらなる実施態様では、我々は、抗原の高密度アレイを得ることに適した、付加的なリジン残基を有するQβ変異体コートタンパク質を開示する。

0174

幾つかのRNAバクテリオファージの結晶構造が決定されている(Golmohammadi, R. ら, Structure 4:543-554(1996))。そのような情報を利用して、当該分野の熟練者は、表面に露出した残基を容易に同定し、1又はそれより多い活性アミノ酸残基を挿入することが可能なように、バクテリオファージコートタンパク質を修飾することができる。従って、当該分野に熟練した者は、本発明の実施に利用することが可能なバクテリオファージコートタンパク質の修飾型を容易に作製して同定することができる。従って、キャプシド又はキャプシド様構造を形成するタンパク質の変異体(例えば、バクテリオファージQβのコートタンパク質、バクテリオファージR17、バクテリオファージfr、バクテリオファージGA、バクテリオファージSP、及びバクテリオファージMS2)は、本発明のワクチン組成物を調製するのにも利用することができる。

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