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技術 インサート成形品の製造方法及びインサート成形品

出願人 株式会社富士通ゼネラル
発明者 伊藤佑凌悟朗吉田春善
出願日 2016年3月23日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-058992
公開日 2017年9月28日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-170745
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等の射出成形 プラスチック等の成形用の型
主要キーワード 樹脂成型部品 樹脂充填空間 ハウジング側壁 空気吹 軸部側 スライド金型 インサート部品 キャビティ金型
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月28日)のものです。
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図面 (9)

課題

樹脂成形品軸部材インサート成形により取り付ける際の位置出しを簡単にし、軸部材の樹脂成形品に埋め込まれる側の端部を樹脂成形品の外表面に出さないようにする。

解決手段

スライド方向に移動可能な第1の金型11の端面11aにスライド方向に穿設された保持孔11bに、軸部21とその一端に設けられたインサート部20とを有し、インサート部20に第1の突出部22が設けられた軸部材2の軸部21を配置する。この第1の金型11をスライド方向で対向する第2の金型12と型合わせされる位置に移動させ、第1の金型11と第2の金型12との間にインサート部20を収容する樹脂充填空間10aを形成する。樹脂充填空間10aに溶融樹脂mを射出し、第1の突出部22が受ける溶融樹脂mの圧力によって、第1の突出部22の軸部21側の端面22aを第1の金型11の端面11aに押しつけて軸部材2を位置決めする。

概要

背景

樹脂成形品異種材料部品を取り付ける方法として、インサート成形が知られている。インサート成形は、金型内にあらかじめインサート部品をセットしておいて、そこに樹脂材料射出成形などによって充填する成形方法である(例えば、特許文献1等参照)。インサート成形によって部品を組み込むことにより、例えば樹脂成形品を成形してから部品を係合させる等の手段で部品を組み付ける場合と比較すると、組み付けの手間が省ける上に、樹脂成形品の材料の樹脂部分とインサート部品との隙間を無くすことができる等のメリットがある。

概要

樹脂成形品に軸部材をインサート成形により取り付ける際の位置出しを簡単にし、軸部材の樹脂成形品に埋め込まれる側の端部を樹脂成形品の外表面に出さないようにする。スライド方向に移動可能な第1の金型11の端面11aにスライド方向に穿設された保持孔11bに、軸部21とその一端に設けられたインサート部20とを有し、インサート部20に第1の突出部22が設けられた軸部材2の軸部21を配置する。この第1の金型11をスライド方向で対向する第2の金型12と型合わせされる位置に移動させ、第1の金型11と第2の金型12との間にインサート部20を収容する樹脂充填空間10aを形成する。樹脂充填空間10aに溶融樹脂mを射出し、第1の突出部22が受ける溶融樹脂mの圧力によって、第1の突出部22の軸部21側の端面22aを第1の金型11の端面11aに押しつけて軸部材2を位置決めする。

目的

本発明の目的は、樹脂成形品に軸部材をインサート成形により取り付ける際の位置出しを簡単にし、軸部材の樹脂成形品に埋め込まれる側の端部を樹脂成形品の外表面に出さないようにすることができるインサート成形品の製造方法及びインサート成形品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

スライド方向に移動可能な第1の金型の前記スライド方向に対して垂直な端面に穿設された保持孔に、軸部と前記軸部の一端に設けられたインサート部とを有すると共に前記インサート部が前記軸部に対して径方向に突出して設けられた第1の突出部を有しているインサート部品の前記軸部を配置する工程と、前記インサート部品の前記軸部が配置された前記第1の金型を、前記第1の金型に前記スライド方向で対向する第2の金型と型合わせされる位置に移動させ、前記第1の金型と前記第2の金型との間に前記インサート部を収容する樹脂充填空間を形成する工程と、前記形成された樹脂充填空間に溶融樹脂射出し、前記インサート部の前記第1の突出部が受ける前記溶融樹脂の圧力によって前記インサート部の前記第1の突出部の前記軸部側の端面を前記第1の金型の前記端面に押しつけて前記インサート部品を位置決めする工程からなるインサート成形品の製造方法。

請求項2

請求項1に記載のインサート成形品の製造方法であって、前記インサート部品の前記インサート部は、前記第1の突出部に対して前記軸部と反対側に前記軸部の軸方向に延びた柱部と、前記柱部に、前記第1の突出部から前記軸方向に離間して、前記柱部に対して前記径方向に突出して設けられた1以上の第2の突出部とを有し、前記インサート部品を位置決めする工程には、前記樹脂充填空間内において前記インサート部の前記第1の突出部及び前記1以上の第2の突出部の複数の突出部の間に前記溶融樹脂が充填する工程が含まれることを特徴とするインサート成形品の製造方法。

請求項3

請求項1又は2に記載のインサート成形品の製造方法であって、前記インサート部品の前記インサート部は、前記軸部の軸方向において前記軸部側と反対側に向いた受け面を有し、前記受け面は軸方向に前記軸部側に向かうに従って前記径方向に外側に向かって傾斜したテーパ面を有し、前記インサート部品を位置決めする工程には、前記インサート部の前記テーパ面に前記溶融樹脂の圧力を加える工程が含まれることを特徴とするインサート成形品の製造方法。

請求項4

軸部と、前記軸部の一端に前記軸部に対して径方向に突出して設けられた第1の突出部を含むインサート部とを有するインサート部品と、前記インサート部品の前記インサート部が埋設され、前記インサート部品と一体的に形成された樹脂成形体であって、前記インサート部の前記第1の突出部の前記軸部側の端面を露出させて当該端面と同一平面上で当該端面の周囲に連続して形成された第1の面と、前記第1の面の反対側に、前記インサート部を露出させることなく形成された第2の面とを有する樹脂成形体とを具備するインサート成形品。

技術分野

0001

本発明は、インサート成形品の製造方法及びインサート成形品に関する。

背景技術

0002

樹脂成形品異種材料部品を取り付ける方法として、インサート成形が知られている。インサート成形は、金型内にあらかじめインサート部品をセットしておいて、そこに樹脂材料射出成形などによって充填する成形方法である(例えば、特許文献1等参照)。インサート成形によって部品を組み込むことにより、例えば樹脂成形品を成形してから部品を係合させる等の手段で部品を組み付ける場合と比較すると、組み付けの手間が省ける上に、樹脂成形品の材料の樹脂部分とインサート部品との隙間を無くすことができる等のメリットがある。

先行技術

0003

特開2009−262452号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1に記載されたインサート成形方法のように、一般的には、インサート部品を金型に設置した際に、位置がずれないようにするため、インサート部品の樹脂に覆われない部位を装置に固定させて成形する方法が取られる。ここで、樹脂成型部品により片持ち支持される軸部材をインサート成形する場合、軸の位置出しが必要であり、例えば軸の一端側と他端側とを装置に固定させて姿勢を保持した状態で成形することが考えられる。しかしながら、この方法では、完成した成形品において、軸部材が延びている面の反対側の面に軸部材の他端部が露出してしまう。

0005

以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、樹脂成形品に軸部材をインサート成形により取り付ける際の位置出しを簡単にし、軸部材の樹脂成形品に埋め込まれる側の端部を樹脂成形品の外表面に出さないようにすることができるインサート成形品の製造方法及びインサート成形品を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するため、本発明のインサート成形品の製造方法は、スライド方向に移動可能な第1の金型の前記スライド方向に対して垂直な端面に穿設された保持孔に、軸部と前記軸部の一端に設けられたインサート部とを有すると共に前記インサート部が前記軸部に対して径方向に突出して設けられた第1の突出部を有しているインサート部品の前記軸部を配置する工程を含む。
前記インサート部品の前記軸部が配置された前記第1の金型が、前記第1の金型に前記スライド方向で対向する第2の金型と型合わせされる位置に移動させられ、前記第1の金型と前記第2の金型との間に前記インサート部を収容する樹脂充填空間が形成される。
前記形成された樹脂充填空間に溶融樹脂射出され、前記インサート部の前記第1の突出部が受ける前記溶融樹脂の圧力によって、前記インサート部の前記第1の突出部の前記軸部側の端面が前記第1の金型の前記端面に押しつけられて前記インサート部品が位置決めされる。

0007

これにより、本発明では、軸部を有するインサート部品の樹脂成形品に埋め込まれる側の端部であるインサート部を樹脂充填空間に収容して射出成形することで、溶融樹脂の射出圧力でインサート部の端面をスライド金型の端面に押し付けて突き合わせることにより簡単に軸の位置出しを行うことができる。また、インサート部を樹脂成形品の外表面に出さないようにすることができる。

0008

本発明では、前記インサート部品の前記インサート部は、前記第1の突出部に対して前記軸部と反対側に前記軸部の軸方向に延びた柱部と、前記柱部に、前記第1の突出部から前記軸方向に離間して、前記柱部に対して前記径方向に突出して設けられた1以上の第2の突出部とを有してもよい。その場合、前記インサート部品を位置決めする工程では、前記樹脂充填空間内において前記インサート部の前記第1の突出部及び前記1以上の第2の突出部の複数の突出部の間に前記溶融樹脂が充填される。

0009

これにより、射出成形時に、樹脂成形品に埋め込まれるインサート部の複数の突出部の間に溶融樹脂が回り込むため、インサート部の移動を規制してインサート部品の脱落を防止することができる。

0010

本発明では、前記インサート部品の前記インサート部は、前記軸部の軸方向において前記軸部側と反対側に向いた1以上の受け面を有し、前記1以上の受け面の少なくとも1つは、軸方向に前記軸部側に向かうに従って前記径方向に外側に向かって傾斜したテーパ面を有してもよい。その場合、前記インサート部品を位置決めする工程で、前記インサート部の前記テーパ面に前記溶融樹脂の圧力が加えられる。

0011

これにより、射出成形時に、テーパ面が受ける圧力は、インサート部を軸方向に第1の金型に向かって押し付ける力及び当該インサート部を周囲から軸部の中心軸に向かって押し付ける力として作用するので、効果的に軸部材の位置決めをすることができる。

0012

本発明のインサート成形品は、インサート部品と、前記インサート部品の前記インサート部が埋設され、前記インサート部品と一体的に形成された樹脂成形体とを具備する。前記インサート部品は、軸部と、前記軸部の一端に前記軸部に対して径方向に突出して設けられた第1の突出部を含むインサート部とを有する。前記樹脂成形体は、前記インサート部の前記第1の突出部の前記軸部側の端面を露出させて当該端面と同一平面上で当該端面の周囲に連続して形成された第1の面と、前記第1の面の反対側に、前記インサート部を露出させることなく形成された第2の面とを有する。

発明の効果

0013

本発明により、樹脂成形品に軸部材をインサート成形により取り付ける際の位置出しを簡単にし、軸部材の樹脂成形品に埋め込まれる側の端部を樹脂成形品の外表面に出さないようにすることができる。

図面の簡単な説明

0014

本発明の一実施形態に係るインサート成形品である風向板について説明するための図である。
図1に示した風向板の斜視図である。
本発明の一実施形態に係るインサート成形品の製造工程における、金型の型開き状態であって金型にインサート部品を配置したところを示す、模式的な断面図である。
図3に示した金型の型閉め状態で、樹脂充填空間に溶融樹脂を射出したところを示す、模式的な断面図である。
図4に示した状態から型開きを行い取り出したインサート成形品の要部を示す模式的な断面図である。
図5の断面図に対応する斜視図である。
本発明の一実施形態の変形例に係る、別の形状のインサート部品を用いたインサート成形品の成形時の状態を説明する図である。
本発明の一実施形態の変形例に係る、別の形状のインサート部品を用いたインサート成形品の成形時の状態を説明する図である。

実施例

0015

以下、図面に基づき本発明の実施形態を説明する。

0016

図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態に係るインサート成形品である風向板1について説明する。図1に示すように、風向板1は、空気調和装置100の空気吹き出し口101に設けられている。

0017

風向板1は、図2に示すように、長板状の本体部3と、本体部3の長手方向の両端に延びている軸部21とを備えている。図1に示すように、空気吹き出し口101を形成している両側のハウジング側壁102のそれぞれに設けられた軸受け部103に、風向板1の対応する軸部21が回動可能に軸支されている。これにより、空気調和装置100の空気吹き出し口101から吹き出される空気の風向を、風向板1の回動軸となる軸部21の回動によって調節可能である。

0018

ところで、空気調和装置100のハウジング側壁102と風向板1とは、典型的には、熱可塑性の樹脂材料により形成される。この樹脂材料としては、安価で成形性のよいPS(ポリスチレン)が好んで用いられる。しかし、風向板1の軸部21とその軸部21を軸支する軸受け部103を構成するハウジング側壁102とがいずれもPSにより形成されたものであると、同質の材料同士の摩擦により、軸部21と軸受け部103との間で異音や摩耗が発生しやすくなる。

0019

そのような現象を防止するため、本実施形態では、風向板1の軸部21の材料を、軸受け部103を構成するハウジング側壁102の材料とは異なる材料とする。軸部21の材料は、ハウジング側壁102の材料であるPSとの摺動性が良く自己潤滑性を有する材料であることが好ましく、例えばPP(ポリプロピレン)やPOM(アセタール樹脂)等が好ましい。しかし、PPはPSと比較して成形性が劣り、POMは高価であるため、これらの材料は風向板1の全体を形成するには向かない。そこで、本実施形態では、風向板1の本体部3をPSにより形成し、軸部21をPP又はPOM等の材料により形成する。

0020

本発明は、上記のように樹脂成形体である本体部3に対して異種材料の軸部21を設ける必要がある場合に、その手段としてインサート成形の技術を用いるものである。本実施形態の風向板1は、軸部21とインサート部20とを有する軸部材2がインサート成形により本体部3に取り付けられたインサート成形品として実現される。

0021

図2図5及び図6を参照して、軸部材2がインサート成形により設けられたインサート成形品としての風向板1の要部の構成を説明する。図5は、インサート成形品の要部を示す模式的な断面図である。図6は、図5の断面図に対応する斜視図であり、図2に示した風向板1の軸部材2が設けられた箇所を図2と異なる方向から見た要部斜視図に相当する。

0022

図6に示すように、本実施形態に係るインサート成形品としての風向板1は、インサート部品としての軸部材2と、上述した樹脂成形体である本体部3とを備えている。

0023

上で述べたとおり、インサート部品2は、軸部21とインサート部20とを有している。インサート部20は、図5に示すように軸部21と連続して形成されており、本体部3に埋め込まれる部分である。インサート部20は、軸部21の一端に設けられた第1の突出部22を含む。第1の突出部22は、軸部21に対して径方向に突出して設けられている。第1の突出部22の軸部21側には、平滑な端面22aが形成されている。

0024

またインサート部20は、第1の突出部22に対して軸部21と反対側に軸部21の軸方向に延びた柱部23と、この柱部23に第1の突出部22から軸部21の軸方向に離間して設けられた1以上の第2の突出部24とを有する。第2の突出部24は、それぞれ、柱部23に対して径方向に突出して設けられている。第2の突出部24の数は限定されないが、本実施形態では、3つの第2の突出部24が、軸部21の軸方向に互いに離間して設けられている。

0025

またインサート部20は、軸部21側と反対側の方向に向いた複数の受け面25を有する。受け面25のそれぞれには、軸方向に軸部21側に向かうに従って径方向に外側に向かって傾斜したテーパ面25aが設けられている。

0026

本体部3は、軸部材2のインサート部20が埋設されることによって、軸部材2と一体的に形成されている。図5及び図6に示すように、本体部3は、インサート部20の第1の突出部22の軸部21側の端面22aを露出させて、端面22aと同一平面上で端面22aの周囲に連続して形成された、軸部21側の面である第1の面31を有する。

0027

また、図2および図6に示すように、本体部3は、一方に軸部21が設けられている第1の面31を有し、他方に反対側の面である第2の面32を有する。第2の面32は、軸部材2のインサート部20を露出させることなく形成されており、段差を持たない平滑な面となっている。

0028

図5に示すように、本体部3には、インサート部20の第1の突出部22及び1以上の第2の突出部24の複数の突出部の間に、樹脂材料が固化したことにより突出部の形状に対応して形成されたインサート周辺部33が設けられている。インサート周辺部33は、第2の突出部24の軸方向の抜け止めの役割を有する。

0029

以上のように構成された風向板1のインサート成形による製造方法について説明する前に、従来技術によるインサート成形方法により軸部材2を本体部3にインサートする場合について説明する。

0030

従来技術によるインサート成形では、インサートされる部材の複数の部位を動かないように装置に固定させて射出成形を行うのが典型的である。しかしながら、軸部材2の軸方向の一端側とその他端側(反対側)とを金型等で直接押さえて成形すると、成形時に押さえていた箇所は樹脂成形品の外部に露出するため、結果として、軸部21が延びている面の反対側の面に他端部であるインサート部20が突き出た構造となってしまう。仮に、軸部21が設けられた箇所の背面の第2の面32に他端部が突き出てしまうと、例えば図1の空気吹き出し口101からの冷風等が当たる位置に、当該他端部による段差ができてしまうので、段差部分で結露が発生しやすくなってしまう。

0031

したがって、軸部21が設けられた箇所の背面の第2の面32は、上記のように、軸部材2のインサート部20を露出させることなく形成し、段差を持たない平滑な面とする必要がある。そこで、本実施形態では、軸部材2のインサート部20を本体部3の外表面に出すことなく、軸部材2の位置出しを行う。

0032

本実施形態に係るインサート成形品の製造方法として、風向板1の製造方法(製造工程)について、図3図5を参照して説明する。

0033

図3は、風向板1の製造工程における、金型10の型開き状態であって第1の金型11に軸部材2を配置した状態を示す、模式的な断面図である。図4は、図3に示した金型10の型閉め状態で、樹脂充填空間10aに溶融樹脂mを射出した状態を示す、模式的な断面図である。

0034

金型10は、第1の金型11と、コア金型121及びキャビティ金型122を有する第2の金型12とを有する。図3に示すように、第1の金型11はスライド金型であり、図中X軸に沿った方向であるスライド方向に移動可能である。第2の金型12のうちのコア金型121は、第1の金型11にスライド方向で対向するように設けられている。

0035

まず第一の工程として、第1の金型11のスライド方向に対して垂直な端面11aにスライド方向に穿設された保持孔11bに、軸部材2の軸部21が挿入される。このとき、軸部21に対して径方向に突出している第1の突出部22の軸部側となる端面22aが、第1の金型11の端面11aに接触するように配置される。

0036

続いて第二の工程として、図4に示すように、第1の金型11が、この第1の金型11にスライド方向で対向する第2の金型12と型合わせされる位置まで移動させられる。すなわち、第1の金型11がスライド方向にコア金型121側へ移動させられ、第1の金型11の端面11aがコア金型121の当接面121aに当接して型合わせされる。

0037

また第三の工程として、第2の金型12のうちのキャビティ金型122は、第1の金型11が第2の金型12と型合わせされる位置に移動する際に、この第1の金型11の移動に連動して、第1の金型11及びコア金型121に相対的に接近するように移動して型合わせされる。

0038

これにより、第1の金型11と第2の金型12との間に、樹脂充填空間10aが形成される。この樹脂充填空間10aは、軸部材2のインサート部20を収容するように形成される。このため、インサート部20の軸方向における軸部21側と反対側の端面20aは、この端面20aと対向する第2の金型12の対向面12aから離間して配置される。なお金型12の対向面12aは、第1の金型11の端面11aに対向する面でもあり、後述する本体部3の第2の面32の形状を規定するため平滑面状に形成されている。

0039

続いて第四の工程として、樹脂充填空間10aに、溶融樹脂mが射出される。これにより、図4に示すように、インサート部20の第1の突出部22が受ける溶融樹脂mの圧力によって、この第1の突出部22の軸部21側の端面22aが第1の金型11の端面11aに押しつけられて、軸部材2が位置決めされる。この状態から金型を冷却して溶融樹脂mを固化させ、型開きを行うことで、図5に示すように、本実施形態のインサート成形品である風向板1が得られる。溶融樹脂mが固化して形成される本体部3の第1の面31は第1の金型11の端面11aに対応して形成され、第2の面32は第2の金型12の端面12aに対応して平滑面状に形成される。

0040

この射出成形の工程では、インサート部20の第2の金型12側の端面20aと第2の金型12の対向面12aとの間にも溶融樹脂mが充填されるので、インサート部20の端面20aを成形品の外表面に突き出さないようにすることができる。また、溶融樹脂mの射出圧力を利用して第1の突出部22の端面22aを第1の金型11の端面11aに押し付けて突き合わせて位置決めができるため、例えば軸部材2を金型で直接押さえて固定する必要がなく、軸部材2の位置出しを簡単に行うことができる。

0041

また、樹脂充填空間10a内において、インサート部20の第1の突出部22及び1以上の第2の突出部24の複数の突出部の間に、溶融樹脂mが充填される。ここで、複数の突出部の間に溶融樹脂mが回り込むことによって、上述した突出部の形状に対応したインサート周辺部33が形成される。このインサート周辺部33によって、第2の突出部24の移動を規制して、軸部材2が金型から脱落することを防止することができる。受け面25は、円盤状かつ軸部21と同心円に設けられれば良い。

0042

また、インサート部20の軸部21と反対側の方向に向いた受け面25にテーパ面25aが形成されていることにより、このテーパ面25aが、上記の射出された溶融樹脂mの圧力を受ける。テーパ面25aが受ける圧力は、インサート部20を第1の金型11の端面11aに向かって押し付ける力として作用し、かつ、インサート部20を周囲から軸部21の中心軸(X軸)に向かって押し付ける力として作用する。これにより、効果的に軸部材2の位置決めをすることができる。

0043

以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。

0044

例えば、上記の実施形態では、インサート部20の軸部21側と反対側の方向に向いた複数の受け面25のそれぞれにテーパ面25aが設けられていた。しかし、複数の受け面25のうちの少なくとも1つに上記テーパ面25aが設けられていれば、当該テーパ面25aでインサート部20を軸部21の中心軸に向かって押し付けることができるので、上記同様の効果を得ることができる。また、このテーパ面25aの形状は、受け面25の外周部を面取りした形状であればよく、例えば受け面25の外周部にテーパ面25aに代えてR面取りした曲面部等を設けても、同様の効果が得られる。なお、受け面25に必ずしもテーパ面25aのような面取りした部分を設けなくても、軸部材2を軸方向に第1の金型11に向かって押し付ける位置決めの作用の効果は得られる。

0045

また、上記の実施形態では、インサート部20が第1の突出部22の他に第2の突出部24を有していたが、図7に示すように、インサート部20が第2の突出部24を有していなくてもよい。この場合でも、溶融樹脂mの射出圧力を利用して第1の突出部22の端面22aを第1の金型11の端面11aに押し付けて位置決めする作用の効果を得ることができる。しかし、図8に示すように、インサート部20が第2の突出部24を少なくとも1つ有していれば、第1の突出部22と第2の突出部24との間に溶融樹脂mが回り込んで固化するため、第2の突出部24の軸方向の抜け止めの効果を得ることができて有利である。また、樹脂充填空間10a内に第2の突出部24を設けることにより、必要とされる溶融樹脂mの充填量を少なくしたり、樹脂部分を薄くして固化しやすくしたりする効果もある。

0046

なお上記の実施形態では、本体部3がPSにより形成され、インサート部品である軸部材2がPP又はPOM等の樹脂材料により形成されていたが、例えば、インサート部品が樹脂材料ではなく金属等により形成されたものであっても、インサート成形に用いることが可能な材料であれば、同様に本発明を適用することができる。

0047

また、上記の実施形態ではインサート成形品として空気調和装置100の風向板1を例示して説明したが、本発明はこれに限られず他のインサート成形品についても適用することができ、特に樹脂成形体に軸状の部品を組み込む場合に好適に適用することができる。

0048

1風向板(インサート成形品)
2軸部材(インサート部品)
3 本体部(樹脂成形体)
10a樹脂充填空間
11 第1の金型
11a 端面
11b保持孔
12 第2の金型
20インサート部
21 軸部
22 第1の突出部
23 柱部
24 第2の突出部
25 受け面
25aテーパ面
31 第1の面
32 第2の面
100空気調和装置
121コア金型(第2の金型)
122キャビティ金型(第2の金型)
m 溶融樹脂

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  • 信越化学工業株式会社の「 タイヤ成型用離型剤組成物およびタイヤ成型用ブラダー」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】一度離型剤を塗布した後、再度離型剤を塗布することなく、従来よりも大幅に多く繰り返し連続してタイヤの成型加硫が可能となる、離型性に優れたタイヤ成型用離型剤組成物を提供する。【解決手段】(A)1分... 詳細

  • アズビル株式会社の「 金型」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】異物を挟み込んだ場合でも、型かじりを防止することができる金型を提供する。【解決手段】固定側金型10と、固定側金型10に対して進退可能に設けられる可動側金型20と、固定側金型10及び可動側金型2... 詳細

  • 株式会社ブリヂストンの「 ベントホール清掃装置及びベントホール清掃方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】タイヤ加硫用モールドのベントホールを清掃する際に、ベントホールに挿入する清掃工具が折れるのを防止する。【解決手段】ベントホール清掃装置100は、タイヤ加硫用モールド1の姿勢を検出するモールド検... 詳細

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