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技術 L字型構造部材の製造方法及びL字型構造部材

出願人 日新製鋼株式会社
発明者 田上竜司
出願日 2016年3月23日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2016-058745
公開日 2017年9月28日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-170473
状態 特許登録済
技術分野 板・棒・管等の曲げ
主要キーワード 矩形部材 直方体部材 フランジ間隔 取付け用ブラケット フランジ内側 両溝形鋼 直角三角柱 資材管理
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

溝形鋼山形鋼素材としたL字型構造部材を、簡便かつ作業環境を悪化させることなく製造する。

解決手段

本発明は、長手方向に延びるウェブ部12と、前記ウェブ部12の長手方向に延びる側辺L2のうちの少なくとも一方に沿って設けられたフランジ部13と、を有する形鋼10Aを、前記形鋼10Aの短手方向に延びる第1直線L1に沿って折り曲げて形成されるL字型構造部材10の製造方法であって、折り曲げる際に、前記フランジ部13上において、前記側辺L2と前記第1直線L1との交点から互いに所定の角度をなす方向に延びる2つの直線l2,l3を座屈起点として、前記2つの直線l2,l3の間の部分を前記ウェブ部12側に座屈させ、形成された座屈部14を、前記フランジ部13の内面に沿う方向に折り曲げる、L字型構造部材10の製造方法である。

概要

背景

例えば、プレハブ住宅用の外壁フレームを形作っているL字型構造部材は、図1に示すように、溝形鋼1,2を素材とし、その端部を接合して形作られている。この例では、一方の端部3に押圧加工を施してフランジ間隔を狭めた後、他方の端部に嵌め合せて溶接法リベット接合法、かしめ接合法等を用いて両溝形鋼を固定している。なお、図1中、4はリベットである。
また、図2に示すように、溝形鋼5の両フランジ部5aに90度の切り欠き6を入れて曲げ加工した後、当接したフランジ部5aを溶接接合して製造することも提案されている。

特許文献1では、溝形鋼7Aのフランジ部8aとウェブ部8bの交線8cと、当該溝形鋼7Aの短手方向に延びる直線8dとが交わる点から互いに90度となる方向に延びる2つの直線8eを山にして溝形鋼7Aの両フランジ部8aを、山となる前記2つの直線8eが互いに当接するまで当該溝形鋼7Aの内側に座屈させる。そして、ウェブ部8bを直線8dを折り曲げ線として直角に折り曲げる。これにより、図3に示すようなL字型構造部材7を無溶接で製造している。

概要

溝形鋼や山形鋼を素材としたL字型構造部材を、簡便かつ作業環境を悪化させることなく製造する。本発明は、長手方向に延びるウェブ部12と、前記ウェブ部12の長手方向に延びる側辺L2のうちの少なくとも一方に沿って設けられたフランジ部13と、を有する形鋼10Aを、前記形鋼10Aの短手方向に延びる第1直線L1に沿って折り曲げて形成されるL字型構造部材10の製造方法であって、折り曲げる際に、前記フランジ部13上において、前記側辺L2と前記第1直線L1との交点から互いに所定の角度をなす方向に延びる2つの直線l2,l3を座屈起点として、前記2つの直線l2,l3の間の部分を前記ウェブ部12側に座屈させ、形成された座屈部14を、前記フランジ部13の内面に沿う方向に折り曲げる、L字型構造部材10の製造方法である。

目的

本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、溝形鋼や山形鋼といった形鋼を素材とし、所定の強度を有し、簡便かつ作業環境を悪化させることなく製造可能なL字型構造部材の製造方法及びL字型構造部材を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

長手方向に延びるウェブ部と、前記ウェブ部の長手方向に延びる側辺のうちの少なくとも一方に沿って設けられたフランジ部と、を有する形鋼を、前記形鋼の短手方向に延びる第1直線に沿って折り曲げて形成されるL字型構造部材の製造方法であって、折り曲げる際に、前記フランジ部上において、前記側辺と前記第1直線との交点から互いに所定の角度をなす方向に延びる2つの直線を座屈起点として、前記2つの直線の間の部分を前記ウェブ部側に座屈させて座屈部を形成し、形成された前記座屈部を、前記フランジ部の内面に沿う方向に折り曲げる、L字型構造部材の製造方法。

請求項2

前記第1直線を折り起点とした折り曲げ角度が90度である、請求項1に記載のL字型構造部材の製造方法。

請求項3

前記形鋼は溝形鋼である、請求項1又は2に記載のL字型構造部材の製造方法。

請求項4

前記形鋼は山形鋼である、請求項1又は2に記載のL字型構造部材の製造方法。

請求項5

長手方向に延びるウェブ部と、前記ウェブ部の長手方向に延びる側辺のうちの少なくとも一方に沿って設けられたフランジ部と、を有する形鋼を、前記形鋼の短手方向に延びる第1直線に沿って折り曲げて形成されるL字型構造部材であって、折り曲げる際に、前記フランジ部において、前記側辺と前記第1直線との交点から互いに所定の角度をなす方向に延びる2つの直線を座屈起点として前記ウェブ部側に形成された座屈部が、前記フランジ部の内面に沿う方向に折り曲げられている、L字型構造部材。

技術分野

0001

本発明は、プレハブ住宅用の外壁フレームを形作る構造物材や、外壁パネルを梁等に取付けるために用いられる取付け用ブラケット等の、溝形鋼山形鋼等の形鋼素材としたL字型構造部材の製造方法及びL字型構造部材に関する。

背景技術

0002

例えば、プレハブ住宅用の外壁フレームを形作っているL字型構造部材は、図1に示すように、溝形鋼1,2を素材とし、その端部を接合して形作られている。この例では、一方の端部3に押圧加工を施してフランジ間隔を狭めた後、他方の端部に嵌め合せて溶接法リベット接合法、かしめ接合法等を用いて両溝形鋼を固定している。なお、図1中、4はリベットである。
また、図2に示すように、溝形鋼5の両フランジ部5aに90度の切り欠き6を入れて曲げ加工した後、当接したフランジ部5aを溶接接合して製造することも提案されている。

0003

特許文献1では、溝形鋼7Aのフランジ部8aとウェブ部8bの交線8cと、当該溝形鋼7Aの短手方向に延びる直線8dとが交わる点から互いに90度となる方向に延びる2つの直線8eを山にして溝形鋼7Aの両フランジ部8aを、山となる前記2つの直線8eが互いに当接するまで当該溝形鋼7Aの内側に座屈させる。そして、ウェブ部8bを直線8dを折り曲げ線として直角に折り曲げる。これにより、図3に示すようなL字型構造部材7を無溶接で製造している。

先行技術

0004

特開2009−167787号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、図1に示すようなL字型構造部材を製造するには、副資材が必要となって、資材管理が煩雑となる。また工程も複雑化するために、結果的にコスト高となってしまう。さらに、溶接法を採用するとヒュームが発生するために作業環境が悪化するといった問題点もある。

0006

図2に示すような方法では、フランジ部5aの切り欠き6の端部を突き合わせたとき、当該突き合わせ面にずれが生じやすく、また、ずれた結果、強度が不安定になってしまう。そこで、ずれを解消して所要の強度を安定的に発現させるために、突き合わせた部分を溶接接合している。この方法も切り欠きを入れる分だけ手間がかかってしまう上に、溶接によると、熱やひずみによって、メッキ消滅して作業環境の悪化にも繋がっている。また、溶接部仕上げ補修が必要となる。

0007

図3に示す溶接作業を必要としない製造方法では、折り曲げて座屈されたフランジ部8aが閉じる方向(L字型構造部材7の曲げ角度が小さくなる方向)への荷重には溶接接合並みの強度を有している。しかし、座屈させたフランジ部8aが開く方向(L字型構造部材7の曲げ角度が大きくなる方向)の荷重に対しては、十分な強度が得られない。

0008

また、家電フレーム等に用いられるL字型構造部材は、主に山形鋼を素材として成形されている。山形鋼を曲げてL字型構造部材を製造する場合も、溝形鋼を素材とする場合と同様の問題点がある。

0009

本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、溝形鋼や山形鋼といった形鋼を素材とし、所定の強度を有し、簡便かつ作業環境を悪化させることなく製造可能なL字型構造部材の製造方法及びL字型構造部材を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、長手方向に延びるウェブ部と、前記ウェブ部の長手方向に延びる側辺のうちの少なくとも一方に沿って設けられたフランジ部と、を有する形鋼を、前記形鋼の短手方向に延びる第1直線に沿って折り曲げて形成されるL字型構造部材の製造方法であって、折り曲げる際に、前記フランジ部において、前記側辺と前記第1直線との交点から互いに所定の角度をなす方向に延びる2つの直線を座屈起点として、前記2つの直線の間の部分を前記ウェブ部側に座屈させて座屈部を形成し、形成された前記座屈部を、前記フランジ部の内面に沿う方向に折り曲げる、L字型構造部材の製造方法である。

0011

前記第1直線を折り起点とした折り曲げ角度が90度であってもよい。

0012

前記形鋼は溝形鋼であってもよい。

0013

前記形鋼は山形鋼であってもよい。

0014

本発明は、また、長手方向に延びるウェブ部と、前記ウェブ部の長手方向に延びる側辺のうちの少なくとも一方に沿って設けられたフランジ部と、を有する形鋼を、前記形鋼の短手方向に延びる第1直線に沿って折り曲げて形成されるL字型構造部材であって、折り曲げる際に、前記フランジ部において、前記側辺と前記第1直線との交点から互いに所定の角度をなす方向に延びる2つの直線を座屈起点として前記ウェブ部側に形成された座屈部が、前記フランジ部の内面に沿う方向に折り曲げられている、L字型構造部材である。

発明の効果

0015

本発明によると、溝形鋼や山形鋼といった形鋼を素材とし、所定の強度を有し、簡便かつ作業環境を悪化させることなく製造可能なL字型構造部材の製造方法及びL字型構造部材を提供することができる。

図面の簡単な説明

0016

従来技術における、2本の溝形鋼の端部同士を嵌合して形成したL字型構造部材の構造を説明する図である。
従来技術における、切欠き形成と溶接を組み合わせて形成したL字型構造部材の製造方法を説明する図である。
従来技術における、L字型構造部材の斜視図である。
第1実施形態のL字型構造部材の斜視図である。
L字型構造部材の製造方法の概要を説明する図である。
字曲げ装置の全体を示す図である。
折り曲げ装置を示す図である。
L字曲げ装置を用いて図5(d)の状態までを行う工程を示した図である。
折り曲げ装置を用いて、図5(d)の状態を図5(e)のように折り曲げる工程を示した図である。
第2実施形態のL字曲げ装置を用いて山形鋼をL字型に折り曲げるまでを行う工程を示した図である。
第2実施形態の折り曲げ装置を用いて、L字型に折り曲げられた山形鋼における座屈部を折り曲げる工程を示した図である。

実施例

0017

(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態のL字型構造部材10の製造方法及びL字型構造部材10について説明する。第1実施形態は、溝形鋼10Aを折り曲げることにより、L字型構造部材10を製造する方法、及び、溝形鋼10Aを折り曲げることにより製造されたL字型構造部材10に関する。図4は、第1実施形態のL字型構造部材10の斜視図である。図5はL字型構造部材10の製造方法の概要を説明する図である。

0018

L字型構造部材10の素材となる溝形鋼10Aは、図5(a)に示すように、長手方向に延びる板状部材を、長手方向に延びる2つの直線(交線L2)に沿って折り曲げて断面コの字状(U字状)に形成したものである。
溝形鋼10Aは、長手方向に延びるウェブ部12と、ウェブ部12の両側部においてウェブ部12に対して略直角に設けられ且つウェブ部12と同様に長手方向に延びるフランジ部13とを備える。なお、フランジ部13は、その幅の2倍がウェブ部12の幅を超えていないことが好ましい。その理由は、後述の座屈部14が形成された際に、両側の座屈部14が互いに接触する可能性があるからである。

0019

溝形鋼10AをL字型に折り曲げて、L字型構造部材10にする際に、ウェブ部12は、短手方向に延びる第1直線L1に沿って折り曲げられる。この際、フランジ部13は、ウェブ部12との交線L2と第1直線L1とが交わる点Pから、互いに所定の角度αをなす方向に延びる2つの仮想線(直線)l2,l3(図5(b)及び(c)に示す)を座屈起点として仮想線l2とl3とが互いに当接するまで、又は近接するまで折り曲げられる。

0020

この際、図5(c)に示すように、仮想線l1は谷、仮想線l2及びl3は山になる。2つの仮想線l2とl3との間の部分は、溝形鋼10Aの内側に座屈されて、座屈部14を形成する。ウェブ部12は、ウェブ部12の第1直線L1を挟んだ両側が互いに直交するまでに曲げられる。

0021

なお、仮想線l2,l3は、点Pから、溝形鋼10Aの長手方向と垂直な仮想線l1に対して実施形態では45度の方向に延びる直線である。すなわち、仮想線l2及びl3のなす角度αは90度である。180度から、この仮想線l2及びl3のなす角であるα(90度)を引いた角度がL字型構造部材10の折り曲げ角度θ(90度)となる。
なお、仮想線l2及びl3のなす角度αは90度に限定されない。角度αが他の角度の場合、180度からαを引いた角度が、L字型構造部材10の折り曲げ角度θとなる。

0022

逆の表現をすると、L字型構造部材10の、所望の折り曲げ角度θに応じて、角度αが、180度から所望の折り曲げ角度θを引いた角度となるように仮想線l2とl3とを描くことにより、L字型構造部材10を所望の折り曲げ角度θにすることができる。

0023

なお、仮想線l2とl3との間の角度αが90度以外の場合、製造されたL字型構造部材10の折り曲げ角度θは直角にならない。

0024

ここで、上述のように仮想線l2とl3とが互いに当接するまで座屈させる際に、図5(d)に示すように、座屈部14が内側に突出する。
この座屈部14を、図5(e)に示すように、フランジ部13の内面に沿う方向に折り曲げる。この際、フランジ部13の内面に十分に密着していることが好ましい。両側のフランジ部13の座屈部14を曲げる方向は限定されず、両側のフランジ部13を同じ方向に曲げてもよく、互いに異なる方向に曲げてもよい。

0025

製造装置20,30)
次に、実施形態のL字型構造部材10を製造する装置について説明する。本実施形態では、金型であるL字曲げ装置20と、折り曲げ装置30と用いる。
図6は、L字曲げ装置20の全体を示す図である。図7は、折り曲げ装置30を示す図である。図8は、L字曲げ装置20を用いて図5(d)の状態までを行う工程を示した図であり、図9は、折り曲げ装置30を用いて、図5(d)の状態から座屈部14を図5(e)のように折り曲げる工程を示した図である。

0026

(L字曲げ装置20)
図6に示すように、L字曲げ装置20は、溝形鋼10Aを載置するために長手方向に配置される一対の回転ダイ23と、回転ダイ23の左右(側方)に配置される一対の予備曲げパンチ22と、回転ダイ23の上部に配置される曲げパンチ21と、を備える。

0027

なお、図6及び図8に示すように、以下、説明のためL字曲げ装置20において溝形鋼10Aを加工する際にウェブ部12の長手方向となる方向を前後、短手方向となる方向を左右、それらと直交する方向を上下という。

0028

(回転ダイ23)
一対の回転ダイ23は、溝形鋼10Aのウェブ部12の折り曲げ線となる第1直線L1を挟んで前側に配置される回転ダイ23Aと、後ろ側に配置される回転ダイ23Bとを有する。
回転ダイ23はそれぞれ、直方体部材の下部における左右に延びる一辺を含む部分が切断されたような形状のテーパ部24を有する。テーパ部24の角度βは約45度である。回転ダイ23の上面は長方形で、下面は上面より前後の長さが小さな長方形で、左右の側面はそれぞれ台形である。
前側の回転ダイ23Aは、後面にテーパ部24Aが設けられ、後側の回転ダイ23Bは、前面にテーパ部24Bが設けられている。
回転ダイ23の左右方向の幅は、溝形鋼10Aのウェブ部12の左右方向の幅よりわずかに狭い。したがって、回転ダイ23は、図8に示すように、溝形鋼10Aのコの字の開口側の内部に配置可能である。

0029

(予備曲げパンチ22)
一対の予備曲げパンチ22は、それぞれ、直角三角柱における直角三角形の面の一方に三角錐を結合したような6面体形状を有する。三角錐の底辺となる2辺(直角三角形の直角を挟んだ2辺)は、仮想線l2及びl3を形成するための辺m2及びm3である。直角三角形の頂点から辺m2及びm3の間を延びる辺m1は、仮想線l1を形成する。なお、予備曲げパンチ22の各角部(各辺)にR形状に形成することが望ましい。

0030

(曲げパンチ21)
曲げパンチ21は、矩形部材の下部にV溝21Aが形成された形状を有する。曲げパンチ21の幅(左右の幅)は、溝形鋼10Aのウェブ部12の幅より若干広いことが望ましい。なお、かじり等による外観不良を防止するためにはV溝21Aの角部であるパンチ肩部分に適度なRを取っておくことが望ましい。

0031

(折り曲げ装置30)
折り曲げ装置30は、フランジ部13の内面側に突出した座屈部14を、フランジ部13の内面と平行になるように折り曲げて、フランジ部13の内面側に沿うようにする金型である。
折り曲げ装置30は、図7及び図9に示すように、フランジ部13の外面とウェブ部12の外面とを拘束する拘束金型33と、座屈部14をフランジの内側に沿うように変形させるパンチ34とを備える。
拘束金型33は、直方体部材に溝形鋼10Aの左右幅と略同じ幅の溝部36を設けた断面コの字型の部材である。
パンチ34は、一対の側面の先端側に、座屈部14を収容する切り欠き部35が形成された直方体形状に形成される。このパンチ34は、溝部36を摺動可能な大きさに構成される。切り欠き部35は、フランジ部13の内側に沿うように折り曲げた座屈部14を収容できる大きさである。
なお、かじり等を抑制するために、パンチ34における切り欠き部35が形成された部分の角部(パンチ肩部)には、適当なRを取っておくことが望ましい。

0032

(製造方法)
(回転ダイ配置)
上述のL字曲げ装置20と、折り曲げ装置30とを用いてL字型構造部材10を製造する製造方法について説明する。
図8(a)に示すように、一対の回転ダイ23を、それぞれの上面が互いに水平になるようにして、テーパ部24が対向するように配置する。
この際、回転ダイ23Aのテーパ部24Aと回転ダイ23Bとのテーパ部24Bとの間は、加工後の座屈部14が変形しないように、フランジ部13の板厚以上の隙間を取っておく。

0033

一対の回転ダイ23の上に、コの字の開口を回転ダイ23に向けて溝形鋼10Aを配置する。この際、曲げ加工位置である第1直線L1が、回転ダイ23Aと回転ダイ23Bとの間に位置するようにする。

0034

(予備曲げ加工)
一対の予備曲げパンチ22を、辺m1が第1直線L1の位置に来るようにして、溝形鋼10Aのフランジ部13の左右に、互いの錐部分が対向するようにして配置する。予備曲げパンチ22の斜面と、回転ダイ23のテーパ部24に対するクリアランスは、溝形鋼10Aの板厚以上とする。
この状態で、一対の予備曲げパンチ22を互いに近接させる方向に移動させて、予備曲げパンチ22をフランジ部13に押し当てる。これにより、フランジ部13に予備曲げ加工が施される(図8(b))。
予備曲げ加工において、フランジ部13に、仮想線l1に沿った谷部が形成され、仮想線l2及びl3に沿った山部が形成される。
なお、この予備曲げ加工は、被加工材16をL字型に曲げる際にフランジを優先的に座屈させ、L字型構造部材10の角度を調整するために行うものであって、フランジ部13が破断しない程度の変形量で行うことが好ましい。
予備曲げ加工後、予備曲げパンチ22をフランジ部13から離間させる。

0035

(曲げパンチ配置)
図8(c)に示すように、予備曲げ加工後、回転ダイ23及び溝形鋼10Aの上にV溝21Aが溝形鋼10Aの側に向くようにして曲げパンチ21を配置する。このとき、曲げパンチ21のV溝21Aの再奥部(Vの角部分)が、第1直線L1上に位置するようにする。

0036

(曲げパンチ押圧
図8(d)に示すように、溝形鋼10Aに対して、曲げパンチ21を相対的に近づく方向に移動させ、溝形鋼10Aに対して上方より曲げパンチ21を押し込む。
この時、両回転ダイ23は曲げパンチ21のV溝21Aに沿うようにして、V溝21Aの中央部(パンチ肩部)を中心として回転する。これに伴い、両フランジ部のl2とl3との間の部分が折り込まれて座屈される。
これにより、l2とl3との間の部分である座屈部14が回転ダイ23のテーパ部24により挟み込まれるようにして成形される。この際、一対の回転ダイ23は、上述のようにテーパ部24を有しているので、回転後においても互いに接触しない。

0037

曲げ加工後、曲げパンチ21を上昇させてL字型構造部材10を取り出す。この状態で、両フランジ部13の座屈部14は、図5(d)に示すように、フランジ部13に対してウェブ部12側に突出している。

0038

次いで、図7及び図9に示す折り曲げ装置30の拘束金型33の溝部36内に、折り曲げられた溝形鋼10Aを設置する。そして、図9(a)に示すように溝形鋼10Aのフランジ部13の内側に、パンチ34を下降させる。パンチ34が下降すると、図9(b)に示すように、フランジ部13の内側に突出している座屈部14はフランジ部13の内面に沿うように折り曲げられ、折り曲げられた座屈部14は、曲げパンチ21の切り欠き部35に収納される。
曲げパンチ21による座屈部14の折り曲げが完了した後、図9(c)に示すように、曲げパンチ21を上昇させ、完成したL字型構造部材10を取出す
以上のようにして、図4に示す、L字型構造部材10が製造される。

0039

本実施形態により製造されたL字型構造部材10は、座屈部14が、フランジ部13の内面に沿うように折り曲げられている。折り曲げる前の図5(d)の状態の場合、図中矢印で示すように、L字型構造部材10の折り曲げ角度θが広がる方向に力が加わった場合、座屈部14に対して力が垂直に働き、L字型構造部材10の折り曲げ角度θは広がりやすい。
しかし、折り曲げた後の図5(e)の状態の場合、図中矢印で示すように、座屈部14に対して力が平行に働き、L字型構造部材10の折り曲げ角度θは広がりにくい。したがってL字型構造部材10の強度が向上する。

0040

また、本実施形態により製造されたL字型構造部材10は、切り欠きを形成することなく、フランジ部13を座屈させることで、L字型に形成される。したがって、図2に示した従来技術のように、切り欠きを形成した場合に生じるフランジ切り欠き端のズレに起因するような強度低下が発生しない。

0041

したがって、高強度のL字型構造部材10を低コストで得られる。
なお、さらに高い剛性を必要とする場合には、フランジ内側面に沿うように折り曲げられた折込みフランジ部13を、かしめやリベット接合等によって機械的に接合してもよいし、曲げ線部あるいは折込みフランジ部13を溶接接合してもよい。

0042

本実施形態では、L字型構造部材10の製造において、金型を用いたので、画一的な製造を容易に行うことができる。また形状精度及び強度に優れたL字型構造部材10を製造することができる。

0043

なお、本発明によるL字型への曲げ方法を一つの溝形鋼10Aや後述の山形鋼に複数回適用することによりを用いることにより、コ字型構造部材やロ字型構造部材も低コストかつ安定して製造することができる。
すなわち、本発明によるL字型曲げ方法を、一つの溝形鋼10Aや山形鋼に二回施すことによりコ字型構造部材が、一つの溝形鋼10Aや山形鋼に三回施すことによりロ字型構造部材を、低コストかつ安定して製造することができる。
したがって、本発明によると、プレハブ住宅用外壁フレーム、住宅の非耐力壁フレーム等の住宅用鋼構造部材や、家電フレームやパレット面材等の強度が必要な部材を低コストで安定的に供給することができるようになる。ゆえに、鋼材の住宅関連部材や高強度の家電の筐体等への適用範囲の拡大に繋がる。

0044

(第2実施形態)
第2実施形態は、山形鋼110Aを折り曲げることによりL字型構造部材110を製造する方法、及び、山形鋼110Aを折り曲げることにより製造されたL字型構造部材110に関する。
図10図8に対応し、第2実施形態のL字曲げ装置を用いて山形鋼110AをL字型に折り曲げるまでを行う工程を示した図である。
図11図9に対応し、第2実施形態の折り曲げ装置130を用いて、L字型に折り曲げられた山形鋼110Aにおける座屈部114を折り曲げる工程を示した図である。
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、L字型構造部材110の素材が山形鋼110Aである点、及びそれに伴い、L字曲げ装置120の回転ダイ123の左右の幅が、ウェブ部112より広い点、フランジ部113を回転ダイ123の反対側から保持するための保持部125が設けられている点、仮想線を引く予備曲げパンチ122が一つである点、である。他の部分については同様であるので説明を省略する。

0045

第2実施形態の製造方法も第1実施形態とほぼ同様である。異なる点は図10(b)のように。山形鋼11を回転ダイ123に保持する際に、フランジ部113を回転ダイ123の反対側から保持するように、保持部125を配置する点である。その他の製造工程は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
第2実施形態によると、山形鋼110Aを素材とし、図11(c)に示すように、座屈部114がフランジ部113に沿って折り曲げられたL字型構造部材110を製造することができる。図11(d)は山形鋼110Aから製造されたL字型構造部材110である。
この第2実施形態のL字型構造部材110も、第1実施形態のL字型構造部材10と同様の効果を有する。

0046

L1 第1直線
l1仮想線
l2 仮想線(直線)
l3 仮想線(直線)
10 L字型構造部材
10A溝形鋼(形鋼)
12ウェブ部
13フランジ部
14座屈部
16被加工材
20 L字曲げ装置
21パンチ
21A 溝
22 パンチ
23回転ダイ
24テーパ部
28 平成
30 折り曲げ装置
33拘束金型
34 パンチ
35 欠き部
36 溝部
110 L字型構造部材
110A山形鋼(形鋼)
112 ウェブ部
113 フランジ部
114 座屈部
120 装置
122 パンチ
123 回転ダイ
125 保持部
130 折り曲げ装置

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