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技術 画像処理装置、放射線画像撮影システム、画像処理方法、及び画像処理プログラム

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 田島崇史
出願日 2016年3月22日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-057639
公開日 2017年9月28日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-169714
状態 特許登録済
技術分野 放射線診断機器
主要キーワード 注目物 非等間隔 指定物 段差補正 付加用 側面撮影 撮影種類 基準物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月28日)のものです。
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図面 (14)

課題

読影補助するための補助線を、放射線画像の適切な位置に表示させることができる、画像処理装置放射線画像撮影システム画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供する。

解決手段

本実施形態のコンソール20の全体制御部50は、各々放射線を検出する検出面19を有する複数の放射線検出器14の検出面19が並べられた状態で配置され、一つの検出面19よりも広範囲撮影面35を有する放射線画像撮影装置12の放射線検出器14の各々により撮影された被写体の放射線画像を繋ぎ合わせた放射線画像を取得する。また、全体制御部50は読影目的を表す情報を取得する。さらに、全体制御部50は、取得した放射線画像中における読影目的に応じた基準物及び読影目的を表す情報の少なくとも一方に応じた方法により、予め定められた補助線を放射線画像に付加する。

概要

背景

放射線照射装置から射出され、被写体を透過した放射線放射線検出器で検出する放射線画像撮影装置により、被写体の放射線画像撮影する放射線画像撮影システムが知られている。

この種の放射線画像撮影システムでは、医師読影補助するために、放射線画像に補助線を付加する場合がある。

この放射線画像に補助線を付加する技術として、例えば、金属により格子状の模様が形成された補助線付加用の板を、被写体と放射線画像撮影装置との間に設け、格子状の模様を放射線画像に写り込ませる技術が知られている。

また、例えば、実際の補助線付加用の板を用いた撮影に代えて、ソフトウエア処理等を実行することにより生成された格子状の補助線を放射線画像に付加して表示する技術が知られている。この種の技術として、特許文献1には、放射線画像における大動脈傾斜角度に応じて放射線画像を回転させて、大動脈の走行方向、垂直または手技に対応する所定の方向とした後に、グリッド線を放射線画像に重畳表示させる技術が記載されている。

概要

読影を補助するための補助線を、放射線画像の適切な位置に表示させることができる、画像処理装置、放射線画像撮影システム、画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供する。本実施形態のコンソール20の全体制御部50は、各々放射線を検出する検出面19を有する複数の放射線検出器14の検出面19が並べられた状態で配置され、一つの検出面19よりも広範囲撮影面35を有する放射線画像撮影装置12の放射線検出器14の各々により撮影された被写体の放射線画像を繋ぎ合わせた放射線画像を取得する。また、全体制御部50は読影目的を表す情報を取得する。さらに、全体制御部50は、取得した放射線画像中における読影目的に応じた基準物及び読影目的を表す情報の少なくとも一方に応じた方法により、予め定められた補助線を放射線画像に付加する。

目的

本発明は、読影を補助するための補助線を、放射線画像の適切な位置に表示させることができる、画像処理装置、放射線画像撮影システム、画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

各々放射線を検出する検出面を有する複数の放射線検出器の前記検出面が並べられた状態で配置され、一つの前記検出面よりも広範囲撮影面を有する放射線画像撮影装置の前記放射線検出器の各々により撮影された被写体の放射線画像繋ぎ合わせた放射線画像を取得する放射線画像取得部と、読影目的を表す情報を取得する目的取得部と、前記放射線画像取得部が取得した前記放射線画像中における前記読影目的に応じた基準物及び前記読影目的を表す情報の少なくとも一方に応じた方法により、予め定められた補助線を前記放射線画像に付加する付加部と、を備えた画像処理装置

請求項2

前記基準物は、前記読影目的毎に少なくとも1種類、撮影前に予め定められている、請求項1に記載の画像処理装置。

請求項3

前記基準物は、前記被写体の骨であり、前記付加部は、前記放射線画像から前記基準物の画像を抽出し、前記基準物の画像と、前記読影目的を表す情報の少なくとも一方に応じた方法により決定される補助線を前記放射線画像に付加する請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。

請求項4

前記基準物の指定を受け付ける受付部を備え、前記付加部は、前記受付部が前記基準物の指定を受け付けた場合、受け付けた指定に対応する前記基準物及び前記読影目的を表す情報の少なくとも一方に応じた方法により決定される補助線を前記放射線画像に付加する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項5

前記付加部は、前記補助線が複数の線を格子状に組み合わせた補助線の場合、前記読影目的に応じた基準物及び前記読影目的を表す情報により導出される角度に格子状の前記補助線を回転させて、前記放射線画像に付加する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項6

前記付加部は、複数の放射線画像に補助線を付加する場合、前記複数の放射線画像のうち、1つの放射線画像に対して前記補助線を付加する方法と同一の方法により、他の放射線画像に対しても補助線を付加する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項7

前記付加部は、前記放射線画像中の前記読影目的により定まる注目物の画像のみに前記補助線を付加する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置。

請求項8

各々放射線を検出する検出面を有する複数の放射線検出器の前記検出面が並べられた状態で配置され、一つの前記検出面よりも広範囲の撮影面を有する放射線画像撮影装置と、前記放射線画像撮影装置により撮影された放射線画像に補助線の画像を付加する請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像処理装置と、を備えた放射線画像撮影システム

請求項9

前記画像処理装置により前記補助線の画像が付加された前記放射線画像を表示する表示装置をさらに備えた、請求項8に記載の放射線画像撮影システム。

請求項10

各々放射線を検出する検出面を有する複数の放射線検出器の前記検出面が並べられた状態で配置され、一つの前記検出面よりも広範囲の撮影面を有する放射線画像撮影装置の前記放射線検出器の各々により撮影された被写体の放射線画像を繋ぎ合わせた放射線画像、及び読影目的を表す情報を取得し、取得した前記放射線画像中における前記読影目的に応じた基準物及び前記読影目的を表す情報の少なくとも一方に応じて、予め定められた補助線を前記放射線画像に付加する、ことを含む処理をコンピュータに実行させるための画像処理方法

請求項11

各々放射線を検出する検出面を有する複数の放射線検出器の前記検出面が並べられた状態で配置され、一つの前記検出面よりも広範囲の撮影面を有する放射線画像撮影装置の前記放射線検出器の各々により撮影された被写体の放射線画像を繋ぎ合わせた放射線画像、及び読影目的を表す情報を取得し、取得した前記放射線画像中における前記読影目的に応じた基準物及び前記読影目的を表す情報の少なくとも一方に応じて、予め定められた補助線を前記放射線画像に付加する、ことを含む処理をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム

技術分野

背景技術

0002

放射線照射装置から射出され、被写体を透過した放射線放射線検出器で検出する放射線画像撮影装置により、被写体の放射線画像撮影する放射線画像撮影システムが知られている。

0003

この種の放射線画像撮影システムでは、医師読影補助するために、放射線画像に補助線を付加する場合がある。

0004

この放射線画像に補助線を付加する技術として、例えば、金属により格子状の模様が形成された補助線付加用の板を、被写体と放射線画像撮影装置との間に設け、格子状の模様を放射線画像に写り込ませる技術が知られている。

0005

また、例えば、実際の補助線付加用の板を用いた撮影に代えて、ソフトウエア処理等を実行することにより生成された格子状の補助線を放射線画像に付加して表示する技術が知られている。この種の技術として、特許文献1には、放射線画像における大動脈傾斜角度に応じて放射線画像を回転させて、大動脈の走行方向、垂直または手技に対応する所定の方向とした後に、グリッド線を放射線画像に重畳表示させる技術が記載されている。

先行技術

0006

特開2013−135832号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、実際の補助線付加用の板は、例えば、アクリルベースに、格子状に溝が掲載され、形成された溝内に、金属等の放射線に対する遮蔽性が高い材料が設けられている。そのため、実際の補助線付加用の板を用いて撮影を行う場合、補助線付加用の板は重量が比較的重いため、設置するのが容易ではない場合がある。また、放射線画像の適切な位置に補助線が写り込む位置に、補助線付加用の板を設置するのは容易ではない。このように、実際の補助線付加用の板を用いて撮影を行う場合は、医師や技師等のオペレータ負荷がかかる。そのため、オペレータの作業手順を改善することが望まれている。

0008

また、比較的大きく長尺撮影対象、例えば、脊椎下肢等を撮影するいわゆる長尺撮影を行う場合、複数の放射線検出器の各々が撮影した放射線画像を繋ぎ合わせることにより撮影対象全体の放射線画像を撮影する場合がある。この場合に実際の補助線付加用の板を用いて撮影を行うと、各放射線検出器が撮影した放射線画像を繋ぎ合わせる場合に、繋ぎ目補正処理において、補助線付加用の板により得られた補助線の画像部分にアーチファクトが発生する可能性が高い。

0009

一方、実際の補助線付加用の板を用いずに補助線を付加する場合、上記アーチファクトは発生しない。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、放射線画像を回転させているが、上述した長尺撮影により得られた放射線画像を回転させるのは、放射線画像自体が大きいため、困難な場合がある。そのため、特許文献1に記載の技術では、放射線画像の適切な位置に補助線を表示させることが困難な場合がある。

0010

本発明は、読影を補助するための補助線を、放射線画像の適切な位置に表示させることができる、画像処理装置、放射線画像撮影システム、画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、各々放射線を検出する検出面を有する複数の放射線検出器の検出面が並べられた状態で配置され、一つの検出面よりも広範囲撮影面を有する放射線画像撮影装置の放射線検出器の各々により撮影された被写体の放射線画像を繋ぎ合わせた放射線画像を取得する放射線画像取得部と、読影目的を表す情報を取得する目的取得部と、放射線画像取得部が取得した放射線画像中における読影目的に応じた基準物及び読影目的を表す情報の少なくとも一方に応じた方法により、予め定められた補助線を放射線画像に付加する付加部と、を備える。

0012

本発明の画像処理装置において基準物は、読影目的毎に少なくとも1種類、撮影前に予め定められていてもよい。

0013

本発明の画像処理装置において基準物は、被写体の骨であり、付加部は、放射線画像から基準物の画像を抽出し、基準物の画像と、読影目的を表す情報の少なくとも一方に応じた方法により決定される補助線を放射線画像に付加してもよい。

0014

本発明の画像処理装置は、基準物の指定を受け付ける受付部を備え、付加部は、受付部が基準物の指定を受け付けた場合、受け付けた指定に対応する基準物及び読影目的を表す情報の少なくとも一方に応じた方法により決定される補助線を放射線画像に付加してもよい。

0015

本発明の画像処理装置の付加部は、補助線が複数の線を格子状に組み合わせた補助線の場合、読影目的に応じた基準物及び読影目的を表す情報により導出される角度に格子状の補助線を回転させて、放射線画像に付加してもよい。

0016

本発明の画像処理装置の付加部は、複数の放射線画像に補助線を付加する場合、複数の放射線画像のうち、1つの放射線画像に対して補助線を付加する方法と同一の方法により、他の放射線画像に対しても補助線を付加してもよい。

0017

本発明の画像処理装置の付加部は、放射線画像中の読影目的により定まる注目物の画像のみに補助線を付加してもよい。

0018

上記目的を達成するために、本発明の放射線画像撮影システムは、各々放射線を検出する検出面を有する複数の放射線検出器の検出面が並べられた状態で配置され、一つの検出面よりも広範囲の撮影面を有する放射線画像撮影装置と、放射線画像撮影装置により撮影された放射線画像に補助線の画像を付加する本発明の画像処理装置と、を備える。

0019

本発明の放射線画像撮影システムは、画像処理装置により補助線の画像が付加された放射線画像を表示する表示装置をさらに備えてもよい。

0020

上記目的を達成するために、本発明の画像処理方法は、各々放射線を検出する検出面を有する複数の放射線検出器の検出面が並べられた状態で配置され、一つの検出面よりも広範囲の撮影面を有する放射線画像撮影装置の放射線検出器の各々により撮影された被写体の放射線画像を繋ぎ合わせた放射線画像、及び読影目的を表す情報を取得し、取得した放射線画像中における読影目的に応じた基準物及び読影目的を表す情報の少なくとも一方に応じて、予め定められた補助線を放射線画像に付加する、ことを含む処理をコンピュータに実行させるための方法である。

0021

上記目的を達成するために、本発明の画像処理プログラムは、各々放射線を検出する検出面を有する複数の放射線検出器の検出面が並べられた状態で配置され、一つの検出面よりも広範囲の撮影面を有する放射線画像撮影装置の放射線検出器の各々により撮影された被写体の放射線画像を繋ぎ合わせた放射線画像、及び読影目的を表す情報を取得し、取得した放射線画像中における読影目的に応じた基準物及び読影目的を表す情報の少なくとも一方応じて、予め定められた補助線を放射線画像に付加する、ことを含む処理をコンピュータに実行させるためのものである。

発明の効果

0022

本発明によれば、読影を補助するための補助線を、放射線画像の適切な位置に表示させることができる、画像処理装置、放射線画像撮影システム、画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供することができる。

図面の簡単な説明

0023

本実施形態の放射線画像撮影システムの構成を示す構成図である。
本実施形態の放射線画像撮影システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態の補助線付加情報の一例を表す模式図である。
本実施形態の放射線画像撮影システムによる放射線画像の撮影動作の流れを表したフローチャートである。
本実施形態のコンソールで実行される画像生成表示処理の流れを表したフローチャートである。
第1実施例において被写体の全脊椎を撮影して得られた放射線画像に補助線を付加した場合の模式図の一例である。
第2実施例において、被写体の全脊椎を撮影して得られた放射線画像に補助線を付加した場合の模式図の一例である。
第3実施例において、被写体の股関節を撮影して得られた放射線画像に補助線を付加した場合の模式図の一例である。
第4実施例において、被写体の全下肢正面を撮影して得られた放射線画像に補助線を付加した場合の模式図の一例である。
第5実施例において、被写体の腰椎側面を撮影して得られた放射線画像に補助線を付加した場合の模式図の一例である。
第5実施例において、手術後に被写体の腰椎側面を撮影して得られた放射線画像に補助線を付加した場合の模式図の一例である。
第6実施例において、被写体の腰椎側面を撮影して得られた放射線画像に補助線を付加した場合の模式図の一例である。
第7実施例において、被写体の腰椎側面を撮影して得られた放射線画像に補助線を付加した場合の模式図の一例である。

実施例

0024

以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、本実施形態は本発明を限定するものではない。

0025

まず、図1及び図2を参照して本実施形態の放射線画像撮影システムの構成について説明する。

0026

図1に示すように、本実施形態の放射線画像撮影システム10は、放射線画像撮影装置12、放射線照射装置16、及びコンソール20を備える。本実施形態の放射線画像撮影システム10は、RIS(Radiology Information System:放射線情報システム)等の外部のシステムからコンソール20が取得した撮影メニューや、医師や技師等のオペレータが入力した撮影メニュー等に基づいて、オペレータの操作により放射線画像の撮影を行う。なお、本実施形態では、放射線画像撮影装置12により放射線画像を撮影する医師や技師等をオペレータという。

0027

図2に示すように、本実施形態の放射線照射装置16は、線源制御部40、放射線源42、及びI/F(Interface)部44を備える。線源制御部40、放射線源42、及びI/F部44は、システムバスコントロールバス等のバス47を介して相互に情報等の授受が可能に接続されている。放射線照射装置16は、コンソール20の制御に基づいて放射線源42から、放射線Rを被写体Wの撮影部位(例えば、胸部腹部等)に照射させる。

0028

放射線源42は、管球(図示省略)を含んでおり、線源制御部40の制御に応じて放射線Rを射出する。なお、以下の説明では、管球の位置を放射線源42の位置と等しいものとしている。

0029

線源制御部40は、管電圧管電流、及び照射時間等の放射線Rの照射条件に基づいて、放射線源42を制御する。線源制御部40は、CPU(Central Processing Unit)40A、ROM(Read Only Memory)40B、及びRAM(Random Access Memory)40Cを備えている。ROM40Bには、CPU40Aで実行されるプログラム等が予め記憶されている。放射線照射装置16では、ROM40Bに記憶されたプログラムをCPU40Aで実行することにより、放射線源42から射出する放射線Rに関する制御を行う。RAM40Cは、各種データを一時的に記憶する。

0030

また、I/F部44は、無線通信有線通信等により、コンソール20との間で各種情報送受信を行う。

0031

なお、放射線照射装置16は、オペレータが、照射条件を放射線照射装置16に対して直接手動で設定するための操作入力部や、設定された照射条件等を表示するための表示部を備えていてもよい。また、放射線照射装置16は、照射条件がオペレータにより手動で設定されたこと、手動設定による設定値、及び現在のステータス待機状態準備状態曝射中、及び曝射終了等)を示す情報等をコンソール20に送信する。

0032

本実施形態の放射線画像撮影装置12は、いわゆる長尺撮影用のDR(Digital Radiography)カセッテである。なお、ここでいう「長尺撮影」とは、被写体Wの全脊椎や全下肢等の比較的大きく長い部位の撮影をいい、「長尺撮影用」とは、長尺撮影に用いられることをいう。但し、放射線画像撮影装置12は、長尺撮影専用に用いるのではなく、胸部や頭部等の長尺撮影以外の撮影に用いてもよい。

0033

図1に一例を示すように、本実施形態の放射線画像撮影装置12は、放射線検出器群15を筐体13内に備えており、放射線検出器群15が3つの放射線検出器141〜143を有している。以下では、放射線検出器141〜143を総称する場合は、個々を示す末尾の符号を省略し、「放射線検出器14」という。なお、放射線検出器14の数は、本実施形態の数に限定されない。

0034

なお、放射線画像を撮影する場合は、放射線Rの1回の射出(いわゆる1ショット)により、全放射線検出器14で放射線画像の撮影が行われる。

0035

本実施形態の放射線検出器14は、検出面191〜193(撮影に有効な画素(図示省略)の領域)が被写体Wに対向する状態で配置されている。以下では、検出面191〜193を総称する場合は、個々を示す末尾の符号を省略し、「検出面19」という。なお、本実施形態の放射線画像撮影装置12では、図1に示すように各放射線検出器14の端部を、隣接する放射線検出器14の端部と重ね合わせて配置している。

0036

隣接する放射線検出器14の端部の間隔が離れてしまうと、被写体Wの撮影部位に撮影されない部分が生じる場合があり、また、放射線検出器14の製造上のばらつきにより、隣接する放射線検出器14の端部を密着させて隙間無く配置することが困難となる場合がある。そのため、本実施形態の放射線画像撮影装置12の放射線検出器群15では、図1に示したように、放射線検出器14の検出面19の端部と、隣接する放射線検出器14の検出面19の端部と、が重なり合わされて配置されている。具体的には、隣接する放射線検出器14同士の端部の検出面19を、放射線Rの入射方向において重複させている。なお、放射線検出器14を重ね合わせた重複部分の検出面19の範囲(大きさ)は、放射線照射装置16から照射される放射線Rの斜入具合等に応じて予め定められる。

0037

本実施形態の放射線画像撮影装置12は、以上のように配置された複数の放射線検出器14を有することにより、放射線画像撮影装置12の全体では、1つの放射線検出器14における検出面19よりも長尺の検出面を有することとなる。

0038

被写体Wを透過した放射線Rは、放射線画像撮影装置12の放射線検出器14に照射される。放射線画像撮影装置12の各放射線検出器14は、被写体Wを透過した放射線Rの線量に応じた電荷を発生し、発生した電荷量に基づいて放射線画像の画像データ(以下、「放射線画像」という)を生成して出力する。

0039

また、図2に示すように、本実施形態の放射線画像撮影装置12は、さらに検出器制御部30、記憶部32、及びI/F部34を備えている。検出器制御部30、放射線検出器141〜143、記憶部32、及びI/F部34は、システムバスやコントロールバス等のバス37を介して相互に情報等の授受が可能に接続されている。

0040

検出器制御部30は、放射線画像撮影装置12の全体を制御する。図2に示すように、本実施形態の検出器制御部30は、CPU30A、ROM30B、及びRAM30Cを備えている。ROM30Bには、CPU30Aで実行されるプログラム等が予め記憶されている。放射線画像撮影装置12では、ROM30Bに記憶されたプログラムをCPU30Aで実行することにより、放射線検出器14の制御を行う。

0041

記憶部32は、放射線検出器14により撮影された放射線画像等を記憶する。

0042

また、I/F部34は、無線通信や有線通信等により、コンソール20との間で各種情報の送受信を行う。

0043

本実施形態では、放射線画像撮影装置12で撮影された放射線画像は、I/F部34を介してコンソール20に入力される。

0044

本実施形態のコンソール20は、サーバー・コンピュータである。図2に示すように本実施形態のコンソール20は、全体制御部50、記憶部52、表示部駆動部54、表示部56、操作入力検出部58、操作部60、及びI/F部62を備えている。全体制御部50、記憶部52、表示部駆動部54、表示部56、操作入力検出部58、操作部60、及びI/F部62は、システムバスやコントロールバス等のバス65を介して相互に情報等の授受が可能に接続されている。なお、本実施形態では、コンソール20は本発明の画像処理処置として機能する。

0045

コンソール20は、全体制御部50により画像処理(詳細後述)された放射線画像及び放射線画像撮影装置12から取得したままの(画像処理前の)放射線画像の少なくとも一方をPACS(Picture Archiving and Communication System:画像保存通信システム)22に送信する。PACS22は、コンソール20から受信した放射線画像を管理する。PACS22に管理されている放射線画像は、放射線画像の読影等を行う医師の指示に応じて、読影装置24の表示部(図示省略)及びコンソール20の表示部56の少なくとも一方に表示される。なお、読影装置24は、撮影された放射線画像を読影するために用いられる装置であり、特に限定されないが、いわゆる、ビューワや医師が用いるパーソナルコンピュータタブレット端末スマートフォン等のPDA(Personal Digital Assistants:携帯情報端末装置)等が挙げられる。なお、本実施形態において「読影」とは、診断を行う場合に限定されず、放射線画像により患部注目部位等の観察等を行う場合も含む。

0046

全体制御部50は、コンソール20の全体の動作を制御する。図2に示すように、全体制御部50は、CPU50A、ROM50B、及びRAM50Cを備える。ROM50Bには、CPU50Aで実行される各種プログラム等が予め記憶されている。RAM50Cは、各種データを一時的に記憶する。

0047

本実施形態のコンソール20の全体制御部50は、無線通信等を介して外部のシステム等から取得した撮影メニューやその他の各種情報等を用いて、放射線画像撮影装置12及び放射線照射装置16の制御を行う。また、コンソール20の全体制御部50は、放射線画像撮影装置12から取得した放射線画像に予め定められた複数の画像処理を行う。以下、本実施形態の全体制御部50が実行する画像処理について説明する。

0048

上述したように、本実施形態の放射線画像撮影装置12は、いわゆる階段状に重なり合った放射線検出器14により撮影を行う。3つの放射線検出器14の各々で放射線画像が撮影されるため、全体制御部50は、放射線画像撮影装置12の全体としての長尺の放射線画像を得るために、各放射線検出器14により撮影された放射線画像を繋ぎ合わせる画像処理(以下、「繋ぎ合わせ処理」という)を行う。

0049

また、重なり合う放射線検出器14同士では、放射線照射装置16に遠い側の放射線検出器14で撮影された放射線画像には、放射線照射装置16に近い側の放射線検出器14の影が段差画像として写り込む場合がある。例えば、図1に示した場合では、放射線検出器142で撮影された放射線画像には、放射線検出器141の端部が段差画像として写り込み、放射線検出器143で撮影された放射線画像には、放射線検出器142の端部が段差画像として写り込む。そのため、全体制御部50は、放射線画像から段差画像を除去する画像処理(以下、「段差除去処理」という)を行う。

0050

なお、繋ぎ合わせ処理及び段差除去処理のそれぞれの画像処理方法は、特に限定されない。例えば、段差除去処理は、以下のように行うことができる。

0051

本実施形態の段差除去処理は、放射線照射装置16から遠い側の放射線検出器14で撮影された放射線画像に段差画像が含まれるため、放射線照射装置16から遠い側の放射線検出器14で撮影された放射線画像に対して行われる。放射線検出器群15から取得した放射線画像が、放射線照射装置16から遠い側及び近い側のいずれの放射線検出器14により撮影されたものであるかを全体制御部50が認識する方法は、特に限定されない。例えば、各放射線検出器14自身が隣接する放射線検出器14より遠い側及び近い側のいずれの放射線検出器14であるかを示す情報を放射線画像に付加してコンソール20に出力してもよい。

0052

全体制御部50は、段差画像の補正を行う場合、まず、放射線画像から段差画像の位置を検出する。段差画像の位置の検出方法は特に限定されない。本実施形態の全体制御部50は、具体例として、放射線画像から直線を表す画像を検出することにより、段差画像と通常画像との境界の位置を検出し、検出した境界の位置に基づいて、段差画像の位置を検出する。なお、以下では段差画像と通常画像との境界を、単に「境界」という。直線の検出方法は特に限定されず、一般的な手法を用いればよく、例えば、ハフ(Hough)変換等を用いればよい。また、境界の位置から段差画像の位置を検出する方法も特に限定されず、例えば、境界の位置から放射線画像の所定の端部までの間を段差画像として検出してもよい。

0053

放射線画像から境界の位置を検出する場合に、放射線画像の全体に対して境界の位置を検出する処理を行ってもよいし、境界の位置が含まれると推定される領域を探索範囲として、探索範囲内を探索することにより境界の位置を検出してもよい。探索範囲は、例えば、設計上、または実験等により、放射線画像において段差画像の位置(境界の位置)が取り得る範囲を得ておき、この範囲を適用してもよい。推定される探索範囲内に対して境界の位置を検出する方が、放射線画像の全体に対して境界の位置を検出する場合に比べて検出精度を向上させることができ、かつ、検出時間を短縮することができる。

0054

全体制御部50は、段差画像の位置を検出すると、次に、放射線画像に含まれる段差画像の補正を行う。本実施形態の全体制御部50では、段差画像の濃度と通常画像の濃度との濃度差を低減する補正を行うことにより、段差画像の補正を行う。なお、上記濃度差を低減する補正を行う前に、放射線画像に対して、オフセット補正ゲイン補正、及び欠陥画素補正等を行っておくことにより、段差補正をより精度良く行うことができる。

0055

また、本実施形態の全体制御部50は、医師が読影する目的(以下、「読影目的」という)に適した補助線の画像を、記憶部52に予め記憶されている補助線付加情報53(図3参照)に基づいて、放射線画像に付加する画像処理(詳細後述)を行う。本実施形態において、全体制御部50が放射線画像に補助線を付加する方法は、読影目的、基準物、及び補助線の種類に応じて異なっている。なお、本実施形態における「読影目的」には、被写体Wの骨に関するアライメントの観察、被写体Wの症例に応じた患部等の観察を含む。また、「基準物」とは、付加する補助線の位置等の基準となる物体のことであり、医師が観察したい患部や注目物そのものとは異なる場合がある。さらに、「補助線の種類」は、放射線画像に付加する補助線の種類であり、詳細は後述するが、例えば、垂線斜線、及び曲線等が挙げられる。

0056

なお本実施形態において、放射線画像に補助線を「付加」するとは、具体的にどのように付加するかについては特に限定されない。例えば、放射線画像そのものに補助線を書き加えることによる付加であってもよいし、放射線画像に補助線の画像を重畳する(例えば、放射線画像のレイヤの上に補助線画像のレイヤを重畳する)ことによる付加であってもよい。

0057

一方、図2に示される表示部駆動部54は、表示部56への各種情報の表示を制御する。表示部56は、撮影メニューや撮影された放射線画像等を表示する。操作入力検出部58は、操作部60に対するオペレータ等の操作状態を検出する。操作部60は、放射線画像の撮影の指示操作や撮影された放射線画像の画像処理に関する指示等を、医師が入力するために用いられる。操作部60は、一例としてキーボードの形態を有するものであってもよいし、表示部56と一体化されたタッチパネルの形態を有するものであってもよい。

0058

また、I/F部62は、無線通信等により、PACS22及びRISとの間で各種情報の送受信を行う。また、I/F部62は、放射線画像撮影装置12及び放射線照射装置16との間で各種情報の送受信を行う。

0059

さらに、記憶部52は、放射線画像やその他の各種データを記憶して保持する。なお、本実施形態の記憶部52は、図3に一例を示す補助線付加情報53を記憶して保持する。補助線付加情報53は、放射線画像に付加する補助線に関する情報であり、図3に一例を示すように、読影目的、基準物、撮影種類、補助線の種類、及び補助線付加方法対応関係を表す情報である。なお、本実施形態において「補助線付加方法」は、補助線を付加する具体的な方法を記述した情報のことをいい、このような情報としては例えば、いわゆるサブプログラムが挙げられる。なお、サブプログラムを補助線付加方法として扱う場合、記憶部52の別の格納場所にサブプログラムを格納しておき、補助線付加情報53には、サブプログラムのファイル名や格納場所等を表す情報を、読影目的等の他の情報に対応付けておいてもよい。例えば、図3に一例を示した補助線付加情報53では、「***1−1」〜「***4−3」は、サブプログラムのファイル名を表している。また、「撮影種類」とは、「全脊椎側面撮影」、「全下肢撮影」等、撮影部位に関する撮影の種類のことをいう。

0060

次に、本実施形態の放射線画像撮影システム10により、放射線画像の撮影を行う場合の作用について説明する。

0061

まず、本実施形態の放射線画像撮影システム10による放射線画像の撮影全体の流れについて説明する。図4には、本実施形態の放射線画像撮影システム10による放射線画像の撮影の全体的な流れを表したフローチャートを示す。

0062

図4のステップS100でコンソール20の全体制御部50は、撮影メニューを取得する。撮影メニューには、撮影を依頼した医師からの撮影オーダ、放射線源42の管電圧、被写体Wに向けて照射される放射線Rの線量(管電流(mA)と時間(sec)との積(mAs値))等の撮影条件、及び被写体Wに関する情報が含まれている。例えば、全体制御部50は、I/F部62を介して撮影メニューを外部システム等から取得してもよいし、操作部60によりオペレータが入力した撮影メニューを取得してもよい。

0063

次のステップS102でオペレータは、被写体Wをポジショニングする。

0064

次のステップS104でコンソール20の全体制御部50は、取得した撮影メニューに応じて放射線照射装置16から放射線Rを射出させ、被写体Wを透過した放射線Rを放射線検出器14に検出させることにより放射線画像撮影装置12で放射線画像を撮影する。

0065

次のステップS106でコンソール20の全体制御部50は、図5に示した画像生成・表示処理を実行する。

0066

図5に示したステップS200で全体制御部50は、放射線画像を取得する。具体的には、全体制御部50は、放射線検出器群15の各放射線検出器14が撮影した放射線画像を記憶部52から取得する。

0067

次のステップS202で全体制御部50は、上述した繋ぎ合わせ処理及び段差除去処理を行う。これらの処理を行うことにより、放射線画像撮影装置12の全体としての長尺の放射線画像が得られる。なお、本ステップにより得られた放射線画像を記憶部52に記憶させておいてもよい。このように繋ぎ合わせ処理及び段差除去処理済みの放射線画像を記憶部52に記憶させておくことにより、再び、放射線画像を表示させる場合に、繋ぎ合わせ処理及び段差除去処理済みの放射線画像を取得できるため、本ステップを省略することができる。

0068

次のステップS204で全体制御部50は、読影目的(読影目的を表す情報)を取得する。全体制御部50が読影目的を取得する方法は、予め定めておけばよく、特に限定されない。例えば、撮影メニューに読影目的が含まれる場合は、上記ステップS100で取得した撮影メニューから読影目的を取得すればよい。また、操作部60を介してオペレータが入力した読影目的を取得してもよい。

0069

次のステップS206で全体制御部50は、放射線画像から被写体Wの骨の画像を抽出する。全体制御部50が骨の画像を抽出する方法は、予め定めておけばよく、特に限定されない。例えば、被写体Wの年齢性別、読影目的、撮影種類、及び撮影部位等に対応する基準となる骨の画像(以下、「基準画像」という)を予め記憶部52に記憶させておき、放射線画像と、読影目的、撮影種類、及び撮影部位の少なくとも一つとが一致する基準画像を用いたパターンマッチングを実行することにより、放射線画像から骨の画像を抽出してもよい。

0070

次のステップS208で全体制御部50は、基準物を自動で設定するか否かを判定する。本実施形態のコンソール20では、通常の場合は、基準物を自動で設定し、医師から操作部60を介して、基準物の設定を行う旨の指示を受け付けた場合のみ、医師の手動により基準物を設定する。そこで、操作部60を介して基準物の設定を行う旨の指示が所定時間経過しても受け付けられない場合、肯定判定となり、ステップS210へ移行する。

0071

ステップS210で全体制御部50は、上記ステップS204で取得した読影目的に対応する基準物を決定する。具体的には、全体制御部50は、補助線付加情報53を参照して、読影目的に対応する基準物を決定する。なお、補助線付加情報53において、同一の読影目的に対して、複数の異なる基準物が対応付けられている場合、対応する複数の異なる基準物の中から全体制御部50が選択した1つを、基準物として決定する。例えば、図3に示した一例では、読影目的が「成人脊柱変形症」で各々共通である、管理番号「1−1」の基準物は「第7頸椎仙骨後壁上縁」であり、管理番号「1−2」の基準物は「第1胸椎寛骨臼」であり、管理番号「1−3」の基準物は「第9胸椎、寛骨臼」であり、管理番号「1−4」の基準物は「第1胸椎、大腿骨頭」であり、管理番号「1−5」の基準物は「第9胸椎、大腿骨頭」である。すなわち、この場合、1つの読影目的に対して、5種類の基準物が対応付けられている。全体制御部50は、これらの基準物の中から選択した1つを基準物として決定する。選択方法は特に限定されないが、本実施形態のコンソール20では、医師等により予め指定された管理番号に対応する基準物を選択する。

0072

次のステップS212で全体制御部50は、放射線画像から上記ステップS210の処理で決定した基準物の画像を抽出した後、ステップS220へ移行する。全体制御部50が基準物の画像を抽出する方法は、予め定めておけばよく、特に限定されない。例えば、上記ステップS206の処理について放射線画像から骨の画像を抽出する方法として説明したパターンマッチングと同様の方法を用いてもよい。また、例えば、基準物によっては、被写体Wの年齢及び性別等の身体的特徴により、放射線画像中の大凡の位置が特定可能な場合がある。例えば、基準物として大腿骨頭を決定した場合、放射線画像の中心部分に被写体Wの体の中心(背骨)が有る場合が多く、中心から大腿骨頭までの大凡の距離を予め得ておくことができる。この場合、放射線画像の中心から予め得られている距離だけ離れた位置を大腿骨頭の位置とし、その周辺の骨の画像を大腿骨頭の画像として抽出することができる。

0073

一方、上記ステップS208で操作部60を介して基準物の設定を行う旨の指示を上記所定時間内に受け付けた場合、否定判定となり、ステップS214へ移行する。

0074

ステップS214で全体制御部50は、表示部56に放射線画像を表示させる。放射線画像が表示部56に表示されると、医師は、操作部60を介して、表示部56に表示された放射線画像から基準物を指定する。そこで、次のステップS216で全体制御部50は、操作部60を介して医師が基準物を指定するまで否定判定となり、基準物が指定された場合に肯定判定となり、ステップS218へ移行する。

0075

ステップS218で全体制御部50は、放射線画像から医師が指定した指定物の画像を含む、骨の画像を基準物として抽出した後、ステップS220へ移行する。

0076

ステップS220で全体制御部50は、以上の処理によって得られた読影目的及び基準物に対応する付加方法で放射線画像に補助線を付加する。具体的には、全体制御部50は、補助線付加情報53を参照し、上記ステップS204で取得した読影目的、及び上記ステップS210で決定した基準物または上記ステップS218で抽出した基準物に対応する補助線付加方法で補助線を放射線画像に付加する。例えば、読影目的が「臼蓋形成不全」で、基準物が「大腿骨頭」の場合、全体制御部50は、補助線付加情報53の管理番号「2」を参照し、補助線付加方法として、ファイル名が「***2」のサブプログラムを実行することにより、放射線画像に補助線を付加する。

0077

次のステップS222で全体制御部50は、補助線が付加された放射線画像を表示部56に表示させる。なお、本実施形態では、補助線として、白色の線及び黒色の線を一対とした補助線を表示部56に表示している。すなわち、本実施形態では、黒白2本の線を一本の線と同様に扱うことにより、白黒の放射線画像上でも補助線を見易くしている。なお、補助線の色は特に限定されず、赤色等の他の色であってもよいし、医師の指示により変更可能とする形態としてもよい。

0078

次のステップS224で全体制御部50は、上記ステップS220の処理で補助線を付加した方法、すなわち、表示部56にこの時点で、表示されている放射線画像に補助線を付加した方法以外に、読影目的及び基準物に対応する補助線の付加方法が有るか否かを判定する。例えば、図3に示した一例では、上記ステップS220の処理で管理番号「2」に対応付けられた補助線の付加方法により補助線を付加した場合、その他の補助線の付加方法がないため、否定判定となり、ステップS230へ移行する。一方、例えば、図3に示した一例では、上記ステップS220の処理で管理番号「1−1」に対応付けられた補助線の付加方法により補助線を付加した場合、その他の補助線の付加方法として、管理番号「1−2」〜「1−5」に対応付けられた補助線の付加方法が有るため、本ステップで肯定判定となりステップS226へ移行する。なお、ここで肯定判定となった場合、全体制御部50は、この時点で表示されている放射線画像に補助線を付加した方法以外の付加方法が有ることを表す情報や、その他の付加方法に関する情報を表示部56に表示させる。

0079

ステップS226で全体制御部50は、補助線の付加方法を変更するか否かを判定する。表示部56に表示されている放射線画像に付加されている補助線を確認した医師から操作部60を介して付加方法の変更を行う旨及び変更させる付加方法に関する指示を受け付けた場合、肯定判定となりステップS228へ移行する。ステップS228で全体制御部50は、表示部56に表示されている放射線画像に付加されている補助線を、医師が指示した方法で付加した補助線に変更した後、ステップS230へ移行する。また、上記ステップS226で、付加方法の変更を行う旨及び変更させる付加方法に関する指示を所定時間経過しても受け付けなかった場合、またはユーザが操作部60を介して行った、付加されている補助線を変更しない(補助線の位置を確定させる)旨の指示を受け付けた場合、否定判定となり、ステップS230へ移行する。

0080

ステップS230で全体制御部50は、補助線の位置を変更するか否かを判定する。本実施形態のコンソール20では、放射線画像に付加された補助線の位置を医師が変更することができる。本実施形態のコンソール20では、放射線画像上における補助線画像の位置(以下、単に「補助線の位置」という)は、放射線画像撮影装置12の撮影面35と平行な方向に変更可能である。本実施形態のコンソール20では、補助線の位置を変更する場合、医師は、変更後の補助線の位置を、操作部60を介して指示する。例えば、操作部60としてマウス等のポインティングデバイスを用い、表示部56に表示されている放射線画像に付加されている補助線の画像を上記ポインティングデバイス等の操作部60を用いて変更したい位置に移動(いわゆる、ドラッグドロップ)することにより変更後の補助線の位置の指示を行ってもよい。

0081

本ステップS230では、医師から変更後の補助線の位置の指示を受け付けた場合、肯定判定となり、ステップS232へ移行する。

0082

ステップS232で全体制御部50は、表示部56に表示されている放射線画像に付加されている補助線の画像を、医師から指示された補助線の位置に移動した後、ステップS234へ移行する。具体的には、全体制御部50は、医師から受け付けた変更後の補助線の位置から変更前の補助線の位置を減算することにより補助線の移動量を導出し、導出した移動量に応じて補助線の位置を変更する。

0083

一方、上記ステップS230において、操作部60を介して変更後の補助線の位置の指示を所定時間経過しても受け付けない場合は否定判定となり、ステップS234へ移行する。

0084

ステップS234で全体制御部50は、他の放射線画像を表示させるか否かを判定する。例えば、患部の変化を観察するため、この時点の被写体Wの放射線画像と、過去に撮影した同一の被写体Wの放射線画像との比較を行う場合、手術前後の患部の放射線画像の比較を行う場合、及び被写体Wの正面を撮影した放射線画像と側面を撮影した放射線画像との比較を行う場合等、この時点で表示部56に表示されている放射線画像以外の放射線画像を表示部56に表示させる場合は肯定判定となり、ステップS236へ移行する。なお、他の放射線画像を表示部56に表示させるか否かについては、操作部60を介して医師が指定してもよいし、予め複数の放射線画像を表示部56に表示させるか否かを医師等が設定しておいてもよい。

0085

ステップS236で全体制御部50は、表示部56に表示させる他の放射線画像を記憶部52から取得する。なお、ここで、既に繋ぎ合わせ処理及び段差除去処理が施されている放射線画像を記憶部52から取得した場合は、取得した放射線画像を表示部56に表示させるが、放射線検出器群15の各放射線検出器14が撮影した放射線画像を取得した場合は、取得した放射線画像に対して上記ステップS202の処理で実行した繋ぎ合わせ処理及び段差除去処理を実行する。

0086

次のステップS238で全体制御部50は、上記ステップS236で取得した放射線画像に、表示部56に表示されている放射線画像に付加されている補助線と同じ付加方法で補助線を付加する。具体的には、本実施形態の全体制御部50は、補助線付加情報53を参照して、表示部56に表示されている放射線画像に付加されている補助線を付加する場合に用いた基準物及び補助線付加方法を用いて、上記ステップS236の処理で取得した放射線画像に補助線を付加する。

0087

次のステップS240で全体制御部50は、補助線が付加された他の放射線画像を表示部56に表示させた後、本画像生成・表示処理を終了する。なお、本実施形態では、補助線が付加された他の放射線画像を表示させる場合、上記ステップS222の処理で表示させた補助線が付加された放射線画像に並べて表示させる。

0088

一方、上記ステップS234において他の放射線画像を表示させない場合、否定判定となり、本画像生成・表示処理を終了する。なお、全体制御部50は、補助線を付加した状態の放射線画像を記憶部52に記憶させてもよい。

0089

このようにして画像生成・表示処理が終了すると、放射線画像の撮影の全体的な動作が終了する。

0090

以下、本実施形態のコンソール20で実行される画像生成・表示処理のステップS220及びステップS238の処理による補助線の付加について、読影目的に応じた具体的な実施例を挙げて説明する。

0091

(実施例1)
まず、読影目的が「成人脊柱変形症」であり、基準物が「第7頸椎、仙骨後壁上縁」である場合について説明する。この場合、図3に一例を示した補助線付加情報53によれば、管理番号「1−1」が該当し、また、撮影種類は「全脊椎側面」であり、補助線の種類は「垂線」、補助線付加方法はファイル名が「***1−1」であるサブプログラムによる方法が該当する。図6には、本実施例において、被写体Wの全脊椎を撮影して得られた放射線画像80に補助線を付加した場合の模式図の一例を示す。

0092

一般的に成人脊柱変形症の診断の指標としてSVA(Sagittal Vertical Axis)があり、SVAが40mm未満が正常値とされている。なお、SVAとは、図6に示すように第7頸椎の垂線(重力方向に下ろした線)から仙骨後壁上縁までの水平方向の距離をいう。そのため、本実施例では、全体制御部50は、SVAを医師に分かり易くするための補助線を放射線画像に付加する。図6に示した一例では、成人脊柱変形症の診断においては第7頸椎の中心を通る垂線である補助線81−4が重要であるため、補助線81−4は必須の補助線である。そのため、全体制御部50は、補助線81−4を基準として、これと平行に他の補助線81を付加する。他の補助線81をどのように付加するかは任意であるが、仙骨後壁上縁を通過する補助線81−2を付加することが好ましい。その他の、補助線81−2と81−4との間の補助線81(図6に示した例では補助線81−3)や補助線81−1については任意であり、付加しなくてもよいが、付加する場合は互いに平行な補助線同士の間隔は等間隔であることが好ましく、また、医師の診断等を考慮すると、実空間において3〜5cm間隔であることが好ましい。

0093

また、図6に示した一例では、全体制御部50は、放射線画像80に、補助線81と交差(図6に示した例では直交)する複数の平行な補助線82(82−1〜82−10)を付加する。補助線82同士の間隔は特に限定されず、等間隔であってもよいし、非等間隔であってもよい。補助線82同士の間隔が等間隔の場合、例えば、補助線81同士の間隔と同一であってもよいし、所定の椎体(代表的な大きさの椎体)の大きさに合わせた間隔であってもよいし、また、第7頸椎を通る補助線82と仙骨後壁上縁を通る補助線82との間を所定の間隔で補助線を付加したり、所定の数の補助線を付加したりしてもよい。また、補助線82同士の間隔が非等間隔の場合、例えば、各椎体の中心を通過する補助線82を付加してもよいし、補助線82の間隔を椎体と椎体との間隔に合わせてもよい。

0094

なお、ここでは、全体制御部50が、補助線81と補助線82とを別々に放射線画像80に付加する場合について説明したが、補助線の付加方法はこれに限らず、例えば、複数の線を予め組み合わせた格子状の補助線を放射線画像80に重畳してもよい。この場合、全体制御部50は、補助線81−4の位置を基準として、格子状の補助線を付加すればよく、また格子の間隔が可変の場合は、さらに、格子の間隔を調整して補助線81−2の位置にも補助線が付加される形態としてもよい。

0095

また、全体制御部50は、放射線画像80からSVAを導出し、導出したSVAを表示部56に表示させてもよい。

0096

(実施例2)
読影目的が「成人脊柱変形症」であり、基準物が「第9胸椎、仙骨後壁上縁」である場合について説明する。この場合、図3に一例を示した補助線付加情報53によれば、管理番号「1−5」が該当し、また、撮影種類は「全脊椎側面」であり、補助線の種類は「2点を結ぶ斜線」、補助線付加方法は、ファイル名が「***1−5」であるサブプログラムによる方法が該当する。図7には、本実施例において、被写体Wの全脊椎を撮影して得られた放射線画像84に補助線を付加した場合の模式図の一例を示す。

0097

一般的に成人脊柱変形症の診断では、脊椎の弯曲具合を観察する。そのため、本実施例では、全体制御部50は、脊椎の弯曲具合を医師に分かり易く提示するための補助線を放射線画像に付加する。図7に示した一例では、第9脊椎の中心と大腿骨頭の中心との2点を結ぶ(通る)斜線である補助線85−4が観察上、重要な補助線である。そのため、全体制御部50は、補助線85−4を基準として、これと平行に他の補助線85を付加する。他の補助線85をどのように付加するかは任意である。その他の、補助線85−1〜85−3、85−5、85−6については任意であり、付加しなくてもよいが、付加する場合は互いに平行な補助線同士の間隔は等間隔であることが好ましく、また、医師の診断等を考慮すると、実空間において3〜5cm間隔であることが好ましい。

0098

また、図7に示した一例では、全体制御部50は、放射線画像84に、補助線85と交差(図7に示した例では非直交)する複数の平行な補助線86(86−1〜86−13)を付加する。補助線86は、上述した実施例1の補助線82と同様であり、補助線86同士の間隔等は特に限定されない。

0099

また、図7に示した一例では、全体制御部50は、さらに第9胸椎の中心を通る垂線を補助線87として付加しているが、補助線87の付加は任意である。

0100

また、上述したように補助線85−4は重要な補助線であるため、目立つように、他の補助線85や86と、色や太さ等を異ならせて表示させてもよい。

0101

なお、ここでは、全体制御部50が、補助線85と補助線86とを別々に放射線画像84に付加する場合について説明したが、補助線の付加方法はこれに限らず、例えば、実施例1で述べたのと同様に、複数の線を予め組み合わせた格子状の補助線を放射線画像84に重畳してもよい。この場合、全体制御部50は、補助線85−4の位置を基準として、予め定められた格子状の補助線を回転させて付加すればよい。

0102

なお、本実施例では、読影目的が「成人脊柱変形症」であり、基準物が「第9胸椎、仙骨後壁上縁」である場合について説明したが、読影目的が同一で基準物が異なる、管理番号「1−2」〜「1−4」についても、各々、本実施例と基準物が異なるのみであるため、本実施例と基準物を変更するのみで、全体制御部50により上述と同様に補助線を付加することができる。

0103

(実施例3)
読影目的が「臼蓋形成不全」であり、基準物が「大腿骨頭」である場合について説明する。この場合、図3に一例を示した補助線付加情報53によれば、管理番号「2」が該当し、また、撮影種類は「股関節」であり、補助線の種類は「垂線」、補助線付加方法は、ファイル名が「***2」であるサブプログラムによる方法が該当する。図8には、本実施例において、被写体Wの股関節を撮影して得られた放射線画像88に補助線を付加した場合の模式図の一例を示す。

0104

一般的に臼蓋形成不全の診断の指標として、CE(Central Edge Angle)角があり、CE角が25度以下が正常値とされている。なお、CE角とは、図8に示すように大腿骨頭の中心から垂直に引いた線(垂線)と、大腿骨頭の中心と臼蓋外上縁とを結ぶ線との間でなされる角度のことをいう。そのため、本実施例では、全体制御部50は、CE角を医師に分かり易く提示するための補助線を放射線画像に付加する。図8に示した一例では、大腿骨頭の中心を通る垂線である補助線89−3、89−7が重要であるため、補助線89−3、89−7を必須の補助線としている。そのため、全体制御部50は、補助線89−3、89−7を基準として、これと平行に他の補助線89を付加する。他の補助線89をどのように付加するかは任意であるが、被写体Wの身体の中心に該当する補助線89−5を付加することが好ましい。その他の、補助線89(図8に示した例では補助線89−1、89−2、89−4、89−6、89−8、89−9)については任意であり、付加しなくてもよいが、上述した実施例1、2と同様に、補助線89を付加する場合は互いに平行な補助線同士の間隔は等間隔であることが好ましく、また、医師の診断等を考慮すると、実空間において3〜5cm間隔であることが好ましい。

0105

また、図8に示した一例では、全体制御部50は、放射線画像88に、補助線89と交差(図8に示した例では直交)する複数の平行な補助線90(90−1〜90−7)を付加する。補助線90は、上述した実施例1の補助線82及び実施例2の補助線86と同様であり、補助線90同士の間隔等は特に限定されない。

0106

また、図8に示した一例では、全体制御部50は、さらに大腿骨頭の中心と臼蓋外上縁とを結ぶ線を補助線91−1、91−2として付加しているが、補助線91−1、91−2の付加は任意である。

0107

なお、全体制御部50は、放射線画像88からCE角を導出し、導出したCE角を表示部56に表示させてもよい。

0108

(実施例4)
読影目的が「膝関節内反」もしくは「アライメント不良」であり、基準物が「大腿骨頭」である場合について説明する。この場合、図3に一例を示した補助線付加情報53によれば、管理番号「3」が該当し、また、撮影種類は「全下肢正面」であり、補助線の種類は「垂線」、補助線付加方法は、ファイル名が「***3」であるサブプログラムによる方法が該当する。図9には、本実施例において、被写体Wの全下肢正面を撮影して得られた放射線画像92に補助線を付加した場合の模式図の一例を示す。

0109

一般的に膝関節の内反等の変形性膝関節症の診断では、大腿骨の軸に対する脛骨の曲がり具合を観察する。そのため、本実施例では、全体制御部50は、大腿骨の軸に対する脛骨の曲がり具合を医師に分かり易く提示するための補助線を放射線画像に付加する。図9に示した一例では、大腿骨頭の中心を通る垂線である補助線93−2、93−4が観察上、重要な補助線である。そのため、全体制御部50は、補助線93−2、93−4を基準として、これと平行に他の補助線93を付加する。他の補助線93をどのように付加するかは任意である。その他の、補助線93−1、93−3、93−5については任意であり、付加しなくてもよいが、付加する場合は互いに平行な補助線同士の間隔は等間隔であることが好ましく、また、医師の診断等を考慮すると、実空間において3〜5cm間隔であることが好ましい。

0110

また、図9に示した一例では、全体制御部50は、放射線画像92に、補助線85と交差(図8に示した例では直交)する複数の平行な補助線94(94−1〜94−14)を付加する。補助線94は、上述した実施例1の補助線82、実施例2の補助線86、及び実施例3の補助線90と同様であり、補助線94同士の間隔等は特に限定されない。

0111

なお、本実施例では、読影目的が「膝関節の内反」もしくは「アライメント不良」の場合について説明したが、例えば、読影目的が膝関節の外反等の他の変形性膝関節症の場合も、本実施例と同様に補助線93及び補助線94を付加すればよい。

0112

(実施例5)
読影目的が「すべり症」であり、基準物が「第4腰椎」である場合について説明する。この場合、図3に一例を示した補助線付加情報53によれば、管理番号「4−1」〜「4−3」が該当する。本実施例では、この中から管理番号「4−1」に応じた補助線を付加する場合について説明する。管理番号「4−1」の場合、撮影種類は「全脊椎側面または腰椎側面」が該当し、補助線の種類は「直線」、補助線付加方法は、ファイル名が「***4−1」であるサブプログラムによる方法が該当する。図10には、本実施例において、被写体Wの腰椎側面を撮影して得られた放射線画像96に補助線を付加した場合の模式図の一例を示す。

0113

一般的にすべり症とは、腰椎が前か後ろにすべる(ずれる)ことをいい、主に第4腰椎に多くみられ、前にすべる前方すべり症が多いといわれている。図10に示した一例では、第4腰椎が前方にずれている場合を示している。すべり症の診断では、ずれている腰椎(図10では第4腰椎)のずれ具合を観察する。そのため、本実施例では、全体制御部50は、第4腰椎のずれ具合を医師に分かり易く提示するための補助線を放射線画像に付加する。

0114

図10に示した一例では、第4腰椎を基準物とし、上の腰椎(第3腰椎)の下側端部と、下の腰椎(第5腰椎)の上側端部とを通る直線(斜線)である補助線97−3が観察上、重要な補助線である。医師は、補助線97−3に対する第4腰椎の位置を観察することにより、第4腰椎のずれ具合を認識できる。そのため、全体制御部50は、補助線97−3を基準として、これと平行に他の補助線97を付加する。他の補助線97をどのように付加するかは任意である。その他の、補助線97−1、97−2については任意であり、付加しなくてもよいが、付加する場合は互いに平行な補助線同士の間隔は等間隔であることが好ましく、また、医師の診断等を考慮すると、代表的な腰椎の大きさと同間隔や実空間において3〜5cm間隔であることが好ましい。

0115

また、図10に示した一例では、全体制御部50は、放射線画像96に、補助線97と交差(図10に示した例では非直交)する複数の平行な補助線98(98−1〜98−4)を付加する。補助線98は、上述した実施例1の補助線82、実施例2の補助線86、実施例3の補助線90、及び実施例4の補助線94と同様であり、補助線98同士の間隔等は特に限定されない。

0116

さらに図11には、すべり症に手術(脊椎固定術)を適用した後の、被写体Wの腰椎側面を撮影して得られた放射線画像100に補助線を付加した場合の模式図の一例を示す。なお、図11に一例を示した補助線101(101−1〜101−4)及び補助線102(102−1〜102−4)は、上述の補助線97、98と同様の付加方法で放射線画像100に付加したものである。例えば、上述した画像生成・表示処理のステップS234で肯定判定となりステップS236〜S240の各処理を行った場合、全体制御部50は、図10に一例を示した補助線97、98が付加された放射線画像96と、図11に一例を示した補助線101、102が付加された放射線画像100を、表示部56に表示させる。

0117

放射線画像96における補助線97−3に対する第4腰椎の位置(ずれ)と、放射線画像100における補助線101−3に対する第4腰椎の位置(ずれ)とを比較すると、放射線画像100の方が、ずれ量が少ないことがわかる。すなわち、手術により、ずれが抑制されたことがわかる。

0118

なお、放射線画像100に補助線101及び102を付加する方法は、上記に限定されない。例えば、補助線101の間隔と補助線97との間隔及び補助線102と補助線101との間隔の少なくとも一方を同一としてもよい。また、手術前後における第4腰椎のずれ量の変化の観察を補助するために、放射線画像100に、補助線97及び補助線98を付加してもよい。

0119

(実施例6)
本実施例では、実施例5と同様に、読影目的が「すべり症」であり、基準物が「第4腰椎」である場合について説明する。本実施例では、管理番号「4−2」に応じた補助線を付加する場合について説明する。管理番号「4−2」の場合、撮影種類は「全脊椎側面または腰椎側面」が該当し、補助線の種類は「部分的直線」、補助線付加方法は、ファイル名が「***4−2」であるサブプログラムによる方法が該当する。図12には、本実施例において、被写体Wの腰椎側面を撮影して得られた放射線画像104に補助線を付加した場合の模式図の一例を示す。なお、本実施例では、第4腰椎が本発明の注目物の一例に対応する。

0120

図12に示した一例では、第4腰椎を基準物とし、第4腰椎の前後の予め定められた数の腰椎について、1つおきに直線である補助線を付加する。図12に示した一例では、全体制御部50は、補助線105として、第1腰椎の下側端部と第3腰椎の上側端部とを通る補助線105−1、第2腰椎の下側端部と第4腰椎の上側端部とを通る補助線105−2、及び第3腰椎の下側端部と第4腰椎の上側端部とを通る補助線105−3を放射線画像104に付加した場合を示している。また、全体制御部50は、放射線画像104に補助線106(106−1〜106−7)を付加するが、補助線106については、任意であり、例えば、上記実施例5と同様に付加してもよい。

0121

このように補助線105を付加することにより、第4腰椎のずれ具合について、他の腰椎と比較することができる。

0122

(実施例7)
本実施例では、実施例5、6と同様に、読影目的が「すべり症」であり、基準物が「第4腰椎」である場合について説明する。本実施例では、管理番号「4−3」に応じた補助線を付加する場合について説明する。管理番号「4−3」の場合、撮影種類は「全脊椎側面または腰椎側面」が該当し、補助線の種類は「曲線」、補助線付加方法は、ファイル名が「***4−3」であるサブプログラムによる方法が該当する。図13には、本実施例において、被写体Wの腰椎側面を撮影して得られた放射線画像108に補助線を付加した場合の模式図の一例を示す。

0123

本実施例の全体制御部50では、第4腰椎を基準物とし、第4腰椎を除く他の腰椎をつなぐ曲線である補助線を付加する。図13に示した一例では第4腰椎を除く他の腰椎の下側端部をつなぐ補助線109を放射線画像108に付加した場合を示している。具体的には、補助線109−1は、第4腰椎を除く他の腰椎の下側かつ、放射線画像108を正面視した場合の右側の端部をつなぐ補助線であり、補助線109−2は、第4腰椎を除く他の腰椎の下側かつ、放射線画像108を正面視した場合の左側の端部をつなぐ補助線である。また、補助線109−3は、脊髄に沿った補助線である。

0124

このように、ずれが大きい第4腰椎以外に基づいて、補助線109を付加することにより、補助線109に対する第4腰椎の位置を観察することにより、第4腰椎のずれ具合を認識できる。

0125

また、全体制御部50は、放射線画像108に補助線110(110−1〜110−7)を付加するが、補助線110については任意であり、例えば、上記実施例5と同様に付加してもよい。

0126

なお、全体制御部50による補助線の付加は、上記実施例1〜7に限定されず、読影目的及び基準物に応じた付加方法に応じて付加すればよい。また、補助線は、各読影目的(症例等)により、読影を行う医師が診断等を行うのに有用な補助線であればよく、具体的にどのようは補助線を付加するかは特に限定されない。

0127

例えば、読影目的が「成人脊柱変形症」の場合、基準物や付加方法等は実施例1、2に限定されるものではない。例えば、全体制御部50は、成人脊柱変形症の診断の指標に用いられるコブ角腰椎前弯角、及び胸椎後弯角等を医師に分かり易く提示するための補助線を放射線画像に付加してもよい。

0128

また、読影目的が「臼蓋形成不全」の場合、基準物や付加方法等は実施例3に限定されるものではない。例えば、全体制御部50は、臼蓋形成不全の診断の指標に用いられるシャープ角(臼蓋外上縁と痕とを結ぶ線が左右の涙痕を結ぶ線となす角度)等を医師に分かり易く提示するための補助線を放射線画像に付加してもよい。

0129

また、読影目的が「膝関節の内反」等の変形性膝関節症に関する症例やアライメント等を表している場合、基準物や付加方法等は実施例4に限定されるものではない。例えば、全体制御部50は、変形性膝関節症の診断の指標に用いられるFTA(Femoro Tibial Angle:大腿骨と脛骨とのなす角度)等を医師に分かり易く提示するための補助線を放射線画像に付加してもよい。

0130

また、読影目的が「すべり症」の場合、基準物は付加方法等は実施例5〜7に限定されるものではない。例えば、前方すべり症、後方すべり症、さらに分離症に応じて、補助線の付加方法を異ならせてもよい。また、上記実施例5〜7では、すべり症は主に第4腰椎に見られるため第4腰椎を基準物としていたが、基準物は第4腰椎に限定されない。例えば、第5腰椎等他の腰椎がずれる場合がある。そのため、基準物を「第4腰椎」と限定するのではなく、「最もずれ量が多い腰椎」としてもよい。放射線画像から最もずれ量が多い腰椎を検出する方法は特に限定されず、例えば、放射線画像から選択した1つの腰椎を挟んだ上の腰椎の下端と、下の腰椎の上端とを通る直線(図10の補助線97−3参照)に対する、選択した腰椎のずれ量を検出する処理を全ての腰椎に対して行うことにより、最もずれ量が多い腰椎を検出してもよい。

0131

以上説明したように、本実施形態のコンソール20の全体制御部50は、各々放射線を検出する検出面19を有する複数の放射線検出器14の検出面19が並べられた状態で配置され、一つの検出面19よりも広範囲の撮影面35を有する放射線画像撮影装置12の放射線検出器14の各々により撮影された被写体の放射線画像を繋ぎ合わせた放射線画像を取得する。また、全体制御部50は読影目的を表す情報を取得する。さらに、全体制御部50は、取得した放射線画像中における読影目的に応じた基準物及び読影目的を表す情報の少なくとも一方に応じた方法により、予め定められた補助線を放射線画像に付加する。

0132

このように、本実施形態の放射線画像撮影システム10では、コンソール20の全体制御部50が放射線画像に補助線を付加するため、補助線を放射線画像に写り込ませるための実際の補助線付加用の板が不要となる。これにより、本実施形態のコンソール20によれば、オペレータの作業手順を改善し、オペレータの負荷を低減することができる。

0133

また、本実施形態の放射線画像撮影システム10では、放射線画像撮影装置12が複数の放射線検出器14を備えているため、全体制御部50が繋ぎ合わせ処理及び段差除去処理を行う。補助線を付加するために実際の補助線付加用の板を用いた場合、これらの画像処理において、写り込んだ補助線付加用の板の画像にアーチファクトが発生してしまう懸念がある。例えば、格子模様の補助線を付加するための補助線付加用の板の場合、格子部分にアーチファクトが発生する可能性が高い。しかしながら、本実施形態のコンソール20によれば、実際の補助線付加用の板を用いないため、上記アーチファクトが発生する懸念がなくなる。

0134

このように、本実施形態の放射線画像撮影システム10のコンソール20によれば、読影目的に応じた基準物及び読影目的を表す情報に応じた補助線の付加方法により、予め定められた補助線を放射線画像に付加するため、読影を補助するための補助線を、放射線画像の適切な位置に表示させることができる。

0135

また、本実施形態の放射線画像撮影システム10では、実際の補助線付加用の板を用いずに補助線を付加できるため、補助線付加用の板に要するコストを削減することができる。

0136

また、本実施形態では、サブプログラムを補助線付加方法として扱っており、全体制御部50がサブプログラムを実行することにより放射線画像に補助線を付加している。そのため、本実施形態のコンソール20によれば、サブプログラムを更新することにより、補助線の付加方法を容易に適宜更新することができる。そのため、本実施形態のコンソール20によれば、より適切に補助線を付加することができる。

0137

なお、本実施形態の放射線画像撮影システム10では、コンソール20の全体制御部50が本発明の画像処理装置の各部として機能する場合について説明したが、本実施形態に限らず、例えば、読影装置24等、他の装置が、画像処理装置の各部の機能の一部または全部を備えていてもよい。また例えば、上述した画像生成・表示処理(図5参照)を行う装置と、補助線が付加された放射線画像を表示する表示装置とが異なっていてもよい。例えば、画像生成・表示処理(図5参照)をコンソール20が行い、補助線が付加された放射線画像を読影装置24に表示させてもよい。

0138

なお、本実施形態では、基準物が骨である場合について説明したが、基準物は骨に限定されない。例えば、その他の被写体Wの部位であってもよいし、手術等により、被写体W内部に埋め込まれたネジ等の固定具等であってもよい。

0139

また、本実施形態の放射線検出器群15では、放射線検出器141が最も放射線照射装置16に近い側に、放射線検出器143が最も放射線照射装置16に遠い側に配置されているが、放射線検出器14の配置は、本実施形態に限らない。例えば、放射線検出器141、143が放射線照射装置16に近い側に、放射線検出器142が放射線照射装置16に遠い側に配置される、いわゆる段丘状に配置されていてもよい。また、例えば、放射線検出器141、143が放射線照射装置16に遠い側に、放射線検出器142が放射線照射装置16に近い側に配置される、いわゆる段丘状に配置されていてもよい。また、本実施形態の放射線検出器群15では、各放射線検出器14の端部を重ね合わせていたが、端部を重ね合わせずに各放射線検出器14の検出面19が同一平面上に並んだ状態に各放射線検出器14が配置されていてもよい。また、2×2個等、行列状に放射線検出器14が配置されていてもよい。

0140

また、本実施形態では、1つの筐体13内に複数の放射線検出器14(放射線検出器群15)を備える場合について説明したがこれに限らない。例えば、各放射線検出器14は、それぞれ異なる筐体内に備えられていてもよい。

0141

また、本実施形態の放射線Rは、特に限定されず、X線γ線等を適用することができる。

0142

また、本実施形態で説明した放射線画像撮影システム10、放射線検出器群15、放射線検出器14、及びコンソール20等の構成等は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることは言うまでもない。

0143

10放射線画像撮影システム
12放射線画像撮影装置
13筐体
14(141〜143)放射線検出器
15放射線検出器群
16放射線照射装置
19(191〜193) 検出面
20コンソール
22PACS
24読影装置
30検出器制御部
30A、40A、50A CPU
30B、40B、50B ROM
30C、40C、50C RAM
32、52 記憶部
34、44、62 I/F部
35撮影面
37、47、65バス
40線源制御部
42放射線源
54 表示部駆動部
56 表示部
58操作入力検出部
60 操作部
80、84、88、92、96、100、104、108放射線画像
81(81−1〜81−4)、82(82−1〜82−10)、85(85−1〜85−6)、86(86−1〜86−13)、87、89(89−1〜89−9)、90(90−1〜90−7)、91(91−1、91−2)、93(93−1〜93−5)、94(94−1〜94−14)、97(97−1〜97−3)、98(98−1〜98−4)、101(101−1〜101−4)、102(102−1〜102−4)、105(105−1〜105−3)、106(106−1〜106−7)、109(109−1〜109−3)、110(110−1〜1110−7)補助線
R放射線
W 被写体

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