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技術 吸収性物品

出願人 花王株式会社
発明者 鈴木陽一相良早苗佐藤信也
出願日 2016年3月22日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2016-057509
公開日 2017年9月28日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2017-169703
状態 特許登録済
技術分野 吸収性物品とその支持具
主要キーワード 横方向一方 横長タイプ 間欠配置 横方向中央 体追従性 繊維配向性 外方部分 横中心線
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月28日)のものです。
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図面 (13)

課題

スキンケア剤の付着によって損なわれるおそれのある柔軟性などの諸特性を良好に維持しつつ、スキンケア効果を安定的に発現し得る吸収性物品を提供すること。

解決手段

スキンケア剤は、平面視において横方向Yに折り返しながら縦方向Xに延びる連続線60A,60Bをなし、それら連続線の横方向一方側及び他方側に複数の折り返し部61が存し、該横方向一方側及び他方側それぞれにおいて、複数の折り返し部61の横方向位置が不揃いである。吸収性物品1の肌接触面は、平均横方向長さの異なる複数の連続線60A,60Bが横方向Yに並べて配置された平面視四角形形状のスキンケア剤配置領域7を有する。この領域7は、股下部1Mに位置して肌接触面の横方向Yの中央と重なり、且つ領域7における任意の部分の横方向長さが、肌接触面における該任意の部分と縦方向において同位置に存する部分の横方向長さの30%以上である。

概要

背景

使い捨ておむつ、生理用ナプキンパンティライナーおりものシート)、失禁パッド等の吸収性物品を着用すると、蒸れ等によって皮膚にかぶれが生じることがある。このような吸収性物品の着用に起因する肌トラブルを防止するために、吸収性物品にスキンケア効果を付与することが従来行われている。

例えば特許文献1〜3には、吸収性物品における着用者の肌と接触し得る肌接触面又は吸収体よりも着用者の肌に近い層にスキンケア剤を、平面視において一方向に折り返しながら該一方向と直交する方向に延びる連続線パターンで付着させることが記載されている。斯かるパターンの典型的な例として、図11に示す如き、横方向Yに折り返しながら縦方向Xに延びる連続線90を有するスパイラルパターンが挙げられる。図11に示すスパイラルパターンにおいては、3本の連続線90が横方向Yに間欠配置され、各連続線90は、横方向Yの両側それぞれに複数の折り返し部91(図11中○を付した部分)を有している。各連続線90においては、横方向Yの両側それぞれにおいて複数の折り返し部91の横方向Yの位置が揃っており、従って、横方向Yの一方側の折り返し部91と他方側の折り返し部91との間の長さが均一である。尚、特許文献2には、連続線90とは別のスパイラルパターンとして、横方向の両側それぞれにおいて複数の折り返し部の横方向位置が不揃い、即ち、幅方向一方側の折り返し部と他方側の折り返し部との間の長さが不均一のものが記載されている(特許文献2の図1c参照)。

概要

スキンケア剤の付着によって損なわれるおそれのある柔軟性などの諸特性を良好に維持しつつ、スキンケア効果を安定的に発現し得る吸収性物品を提供すること。スキンケア剤は、平面視において横方向Yに折り返しながら縦方向Xに延びる連続線60A,60Bをなし、それら連続線の横方向一方側及び他方側に複数の折り返し部61が存し、該横方向一方側及び他方側それぞれにおいて、複数の折り返し部61の横方向位置が不揃いである。吸収性物品1の肌接触面は、平均横方向長さの異なる複数の連続線60A,60Bが横方向Yに並べて配置された平面視四角形形状のスキンケア剤配置領域7を有する。この領域7は、股下部1Mに位置して肌接触面の横方向Yの中央と重なり、且つ領域7における任意の部分の横方向長さが、肌接触面における該任意の部分と縦方向において同位置に存する部分の横方向長さの30%以上である。

目的

本発明の課題は、スキンケア剤の付着によって損なわれるおそれのある柔軟性などの諸特性を良好に維持しつつ、そのスキンケア剤によるスキンケア効果を安定的に発現し得る吸収性物品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

着用者股間部に配される股下部を有すると共に、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有し、着用者の肌と接触し得る肌接触面スキンケア剤が所定のパターンで付着した吸収性物品であって、前記スキンケア剤は、平面視において横方向に折り返しながら縦方向に延びる連続線をなし、該連続線の横方向一方側及び他方側にはそれぞれ複数の折り返し部が存し、該横方向一方側及び他方側それぞれにおいて、その複数の折り返し部の横方向位置が不揃いであり、前記肌接触面は、平均横方向長さの異なる複数の前記連続線が横方向に並べて配置された平面視四角形形状のスキンケア剤配置領域を有し、前記スキンケア剤配置領域は、前記股下部に位置して前記肌接触面の横方向中央と重なり、且つ該スキンケア剤配置領域における任意の部分の横方向長さが、該肌接触面における該任意の部分と縦方向において同位置に存する部分の横方向長さの30%以上である吸収性物品。

請求項2

前記連続線は、該連続線自体の交点を含む閉じた環状部分を複数有し、その複数の環状部分の該交点の横方向位置が不揃いである請求項1に記載の吸収性物品。

請求項3

前記環状部分は、縦方向長さの方が横方向長さに比して長い請求項2に記載の吸収性物品。

請求項4

前記連続線は、該連続線自体の交点を有しておらず、且つ該連続線の延びる方向に並ぶ2つの前記折り返し部間の横方向長さが不揃いである請求項1に記載の吸収性物品。

請求項5

複数の前記連続線どうしが共有する複数の交点の横方向位置が不揃いである請求項1〜4の何れか一項に記載の吸収性物品。

請求項6

前記スキンケア剤配置領域に存する複数の前記連続線は、各連続線における平均横方向長さを有する部分が横方向に間欠配置されるように配置されている請求項1〜4の何れか一項に記載の吸収性物品。

請求項7

前記連続線は、前記吸収性物品の厚さ方向に延びる部分を有している請求項1〜6の何れか一項に記載の吸収性物品。

技術分野

0001

本発明は、スキンケア剤を含有する吸収性物品に関する。

背景技術

0002

使い捨ておむつ、生理用ナプキンパンティライナーおりものシート)、失禁パッド等の吸収性物品を着用すると、蒸れ等によって皮膚にかぶれが生じることがある。このような吸収性物品の着用に起因する肌トラブルを防止するために、吸収性物品にスキンケア効果を付与することが従来行われている。

0003

例えば特許文献1〜3には、吸収性物品における着用者の肌と接触し得る肌接触面又は吸収体よりも着用者の肌に近い層にスキンケア剤を、平面視において一方向に折り返しながら該一方向と直交する方向に延びる連続線パターンで付着させることが記載されている。斯かるパターンの典型的な例として、図11に示す如き、横方向Yに折り返しながら縦方向Xに延びる連続線90を有するスパイラルパターンが挙げられる。図11に示すスパイラルパターンにおいては、3本の連続線90が横方向Yに間欠配置され、各連続線90は、横方向Yの両側それぞれに複数の折り返し部91(図11中○を付した部分)を有している。各連続線90においては、横方向Yの両側それぞれにおいて複数の折り返し部91の横方向Yの位置が揃っており、従って、横方向Yの一方側の折り返し部91と他方側の折り返し部91との間の長さが均一である。尚、特許文献2には、連続線90とは別のスパイラルパターンとして、横方向の両側それぞれにおいて複数の折り返し部の横方向位置が不揃い、即ち、幅方向一方側の折り返し部と他方側の折り返し部との間の長さが不均一のものが記載されている(特許文献2の図1c参照)。

先行技術

0004

特表2006−519320号公報
特表2007−528742号公報
特表2014−506153号公報

発明が解決しようとする課題

0005

吸収性物品におけるスキンケア剤の付着パターンは、スキンケア剤によるスキンケア効果のみならず、吸収性物品自体の諸特性にも大きな影響を及ぼし得る。例えばスキンケア効果の向上を目的としてスキンケア剤を多量に付着させた場合、その多量のスキンケア剤の付着部は一般に剛性が高くなるため、柔軟性や伸縮性が低下するおそれがあり、また、その付着部が硬くなることで吸収性物品の着用者の皮膚への刺激が強くなり、スキンケア剤の使用が却って肌トラブルを引き起こすことになりかねない。

0006

また、図11に示す如き典型的なスパイラルパターンにおいては、横方向Yに隣り合う連続線90,90間にスキンケア剤の非付着部が連続線90の全長に沿って連続的に存在するため、スキンケア剤の着用者の肌への接触に関してムラが生じ、スキンケア効果が十分に得られないおそれがある。またこの点を考慮して、連続線90,90の間隔を狭めたり無くしたりした場合、折り返し部91とそれ以外の部分とでスキンケア剤の付着量に大差が生じる結果、吸収性物品の部位によってスキンケア効果に差が生じ、スキンケア効果の発現が不安定になるおそれがある。

0007

本発明の課題は、スキンケア剤の付着によって損なわれるおそれのある柔軟性などの諸特性を良好に維持しつつ、そのスキンケア剤によるスキンケア効果を安定的に発現し得る吸収性物品を提供することに関する。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、着用者の股間部に配される股下部を有すると共に、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有し、着用者の肌と接触し得る肌接触面にスキンケア剤が所定のパターンで付着した吸収性物品であって、前記スキンケア剤は、平面視において横方向に折り返しながら縦方向に延びる連続線をなし、該連続線の横方向一方側及び他方側にはそれぞれ複数の折り返し部が存し、該横方向一方側及び他方側それぞれにおいて、その複数の折り返し部の横方向位置が不揃いであり、前記肌接触面は、平均横方向長さの異なる複数の前記連続線が横方向に並べて配置された平面視四角形形状のスキンケア剤配置領域を有し、前記スキンケア剤配置領域は、前記股下部に位置して前記肌接触面の横方向中央と重なり、且つ該スキンケア剤配置領域における任意の部分の横方向長さが、該肌接触面における該任意の部分と縦方向において同位置に存する部分の横方向長さの30%以上である吸収性物品を提供するものである。

発明の効果

0009

本発明によれば、スキンケア剤の付着によって損なわれるおそれのある柔軟性などの諸特性を良好に維持しつつ、そのスキンケア剤によるスキンケア効果を安定的に発現し得る吸収性物品が提供される。

図面の簡単な説明

0010

図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態としての生理用ナプキンの一例の肌接触面を模式的に示す平面図である。
図2は、図1のI−I線断面を模式的に示す横断面図である。
図3は、本発明に係るスキンケア剤配置領域の決定方法の説明図である。
図4は、本発明に係るスキンケア剤の付着パターンの一例の平面図である。
図5は、本発明に係るスキンケア剤の付着パターンの他の一例の平面図である。
図6(a)及び図6(b)は、それぞれ、本発明に係るスキンケア剤の付着パターンのさらに他の一例の平面図である。
図7(a)及び図7(b)は、それぞれ、本発明に係るスキンケア剤の付着パターンのさらに他の一例の平面図である。
図8は、本発明に係るスキンケア剤の付着パターンのさらに他の一例の平面図である。
図9は、図8に示す連続線の一部を拡大して示す平面図である。
図10(a)〜図10(d)は、それぞれ、本発明に係るスキンケア剤の付着パターンのさらに他の一例の平面図である。
図11は、従来のスキンケア剤の付着パターンの一例の平面図である。
図12は、従来のスキンケア剤の付着パターンの他の一例の平面図である。

実施例

0011

以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1及び図2には、本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキン1が示されている。ナプキン1は、着用者の股間部に配される股下部1Mを有すると共に、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有する。

0012

ナプキン1は、図1に示す如き平面視において縦方向Xに長い形状を有し、その長手方向が縦方向Xに一致し、該長手方向に直交する幅方向が横方向Yに一致している。ナプキン1は、着用時に股下部1Mよりも着用者の腹側に配される前方部1Fと、着用時に股下部1Mよりも着用者の背側に配される後方部1Rとを縦方向Xに有し、縦方向Xの中央部即ち股下部1Mにおいて横方向Yの内方に括れた形状をなしている。前方部1F、股下部1M及び後方部1Rは、ナプキン1を縦方向Xに3等分した場合の各部に相当する。股下部1Mは、ナプキン1の着用時に着用者の膣口等の排泄部に対向配置される図示しない排泄ポイントを含む。排泄ポイントは、通常、ナプキン1の縦方向Xの中央部又はその近傍に位置している。

0013

ナプキン1は、着用時に着用者の肌と接触し得る肌接触面を形成する液透過性表面シート2と、着用時に着用者の肌と接触しない非肌接触面を形成する液不透過性若しくは液難透過性又は撥水性裏面シート3と、両シート2,3間に介在された吸収体4とを具備し、これらが接着剤等の公知の接合手段により一体化されて構成されている。表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ、吸収体4の周縁から延出し、それらの延出部の端部において、接着剤、ヒートシール等の公知の接合手段により互いに接合されてエンドシール部5を形成している。ナプキン1の非肌接触面、即ち、裏面シート3の非肌対向面には、ナプキン1をショーツ等の着衣に固定する図示しない粘着部が配されていても良い。この粘着部は例えば、裏面シート3の外面の所定箇所粘着剤を塗布して設けることができ、その使用前においてはフィルム、不織布、紙等からなる図示しない剥離シートによって被覆することができる。

0014

表面シート2の肌対向面は、着用時に着用者の肌と接触し得る肌接触面でもあり、スキンケア剤の付着面でもある。表面シート2としては、この種の吸収性物品に従来用いられている液透過性のシート材料を特に制限なく用いることができ、例えば、カード法により製造された不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布及びニードルパンチ不織布等の種々の不織布;開口手段によって液透過可能とされた樹脂フィルム等が挙げられる。表面シート2は、図2に示す如き単層構造のシートに制限されず、多層構造のシートでも良い。

0015

図1及び図2に示すナプキン1においては、着用時に着用者の肌と接触し得る肌接触面を形成し得るのは表面シート2のみであるが、例えば、表面シート2における平面視において吸収体4と重なる部分の縦方向Xに沿う両側部に、サイドシートなどとも呼ばれる防漏性部材(図示せず)が配されている場合、その防漏性部材は表面シート2と共に肌接触面を形成し得る。本発明にはこのような防漏性部材を具備する形態も含まれ、該防漏性部材にスキンケア剤を付着させる場合があり得る。

0016

裏面シート3及び吸収体4としては、それぞれ、この種の吸収性物品に従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。裏面シート3としては樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができ、また、前記防漏性部材(サイドシート)としては裏面シート3と同様のものを用いることができる。尚、裏面シート3には、例えば、液不透過性のフィルムシート単独の形態と、該フィルムシートの非肌対向面、即ち外表面側外装シート積層配置した形態とがあり、該外装シートは例えば不織布である。吸収体4としては吸収性材料集合体を用いることができ、この集合体は、紙、不織布等の液透過性のシートで被覆されていても良い。吸収性材料としては、木材パルプ親水化剤により処理された合繊繊維等の親水性繊維吸水性ポリマー粒子等を用いることができる。

0017

本明細書において「肌対向面」は、吸収性物品の構成部材(例えば表面シート)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、即ち相対的に着用者の肌に近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品の構成部材における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側とは反対側に向けられる面、即ち相対的に着用者の肌から遠い側である。また、本明細書において「着用時」は、特に説明しない限り、通常の適正な着用位置、即ち当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味し、吸収性物品が該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。

0018

図1に示すように、ナプキン1の肌接触面即ち表面シート2の肌対向面には、スキンケア剤が付着している。スキンケア剤は、図1に示す如き平面視において、横方向Yに折り返しながら縦方向Xに延びる連続線60A,60Bをなしている。ナプキン1においては肌接触面に、複数具体的には2本の連続線60A,60Bが横方向Yに並べて配置されている。連続線60A,60Bそれぞれの横方向Yの一方側及び他方側にはそれぞれ複数の折り返し部61が存している。折り返し部61は、図1中の連続線60A,60Bにおける○を付した部分であり、連続線60A,60Bの延びる方向の横方向成分変化点、即ち、図1において連続線60A,60Bの延びる方向が右方向から左方向又は左方向から右方向に変化した部分である。

0019

ナプキン1の肌接触面は、図1に示すように、複数(2本)の連続線60A,60Bが横方向Yに並べて配置された平面視四角形形状のスキンケア剤配置領域7(図1中点線で囲まれた領域)を有している。本明細書において「スキンケア剤配置領域」は、吸収性物品の肌接触面に配されたスキンケア剤の複数の連続線を含む1つの閉じた領域であり、具体的には下記方法により決定される。

0020

<スキンケア剤配置領域の決定方法>
図3を参照して説明する。縦方向Xに延びる複数(2本)の連続線60C,60Dが横方向Yに並列配置されている場合に、その複数の連続線60C,60Dの横方向Yの外方の任意の位置に縦方向Xに延びる1本の仮想直線VLを引き、その仮想直線VLから最も近い連続線60Cにおける仮想直線VL側(図3では連続線60Cの左側)に存する複数の折り返し部61と仮想直線VLとの距離をそれぞれ測定し、その複数の距離の測定値平均値を算出して平均距離aとし、仮想直線VLから平均距離aだけ離間した位置に、縦方向Xに延びる仮想直線Vaを引く。また、仮想直線VLから最も遠い連続線60Dにおける仮想直線VL側とは反対側(図3では連続線60Dの右側)に存する複数の折り返し部61と仮想直線VLとの距離をそれぞれ測定し、その複数の距離の測定値の平均値を算出して平均距離dとし、仮想直線VLから平均距離dだけ離間した位置に、縦方向Xに延びる仮想直線Vdを引く。また、これら2本の仮想直線Va,Vdに挟まれた領域に存する全ての連続線60C,60Dにおいて、縦方向Xの最外方に位置する部分65を選択し、その縦方向最外方部分65を通って横方向Yに延びる2本の仮想直線Vy1,Vy2を引く。こうして引かれた4本の仮想直線Va,Vd,Vy1,Vy2によって包囲された平面視四角形形状(長方形形状)の領域が、スキンケア剤配置領域7である。

0021

また、連続線60Aないし60Dはそれぞれ固有の「平均横方向長さ」を有している。図1及び図3に示す通り、連続線60Aないし60Dは、それぞれ、複数の折り返し部61の横方向位置が不揃いであり(後述する第1の特徴を有しており)、各折り返し部61における横方向Yの長さが均一ではない。前記「平均横方向長さ」は、1本の連続線が有する複数の折り返し部における横方向長さの平均値であり、下記方法により算出される。

0022

<連続線の平均横方向長さの算出方法
図3を参照して説明する。図3の2本の連続線60C,60Dそれぞれの平均横方向長さを算出するためには、各連続線60C,60Dそれぞれの横方向Yの両側に存する複数の折り返し部61と仮想直線VLとの平均距離をそれぞれ算出する必要がある。図3には、前述したスキンケア剤配置領域の決定方法において算出された平均距離a,dに加えてさらに、同様の方法により算出された平均距離b,cが記載されており、また、仮想直線VLから平均距離bだけ離間した位置には縦方向Xに延びる仮想直線Vbが引かれ、仮想直線VLから平均距離cだけ離間した位置には縦方向Xに延びる仮想直線Vcが引かれている。ここで、連続線60Cの「平均横方向長さ」は(b−a)によって算出され、連続線60Dの「平均横方向長さ」は(d−c)によって算出される。

0023

連続線における「平均横方向長さを有する部分」は、該連続線の主体をなす部分であり、該連続線をなすスキンケア剤によるスキンケア効果は該部分によって実質的に発現され、また、該連続線が付着された吸収性物品の構成部材(ナプキン1においては表面シート2)の柔軟性、通液性等の諸特性は該部分によって少なからず影響を受ける。図3の形態において、連続線60Cにおける「平均横方向長さを有する部分」は、縦方向に延びる2本の仮想直線Va,Vbに挟まれた部分であり、連続線60Dにおける「平均横方向長さを有する部分」は、縦方向に延びる2本の仮想直線Vc,Vdに挟まれた部分である。また、図3の形態においては、連続線60Cは連続線60Dに比して平均横方向長さが短く、スキンケア剤配置領域7には、平均横方向長さの異なる複数の連続線60C,60Dが横方向Yに並べて配置されている。

0024

本実施形態のナプキン1は、第1の特徴として、「連続線60A,60Bそれぞれの横方向Yの一方側及び他方側それぞれにおいて、複数の折り返し部61の横方向Yの位置が不揃いである」を有する。このナプキン1の第1の特徴は、図11に示す従来のスキンケア剤の付着パターンの連続線90では横方向Yの一方側及び他方側それぞれにおいて、複数の折り返し部91の横方向Yの位置が揃っているのとは対照的である。図11に示す連続線90からなる規則的なスパイラルパターンにおいては、スキンケア剤の単位面積当たりの付着量が相対的に高い部分(折り返し部91及びその近傍)と相対的に低い部分(1本の連続線90における横方向Yの一方側の折り返し部91と他方側の折り返し部91との中央部)とが存在するために、複数(3本)の連続線90が横方向Yに並列配置されたスキンケア剤配置領域にスキンケア剤の濃淡差が生じ、そのためスキンケア効果にムラが生じ、スキンケア効果の発現が不安定になるおそれがある。これに対し、前記第1の特徴を有するナプキン1においては、スキンケア剤6の連続線60A,60Bの横方向Yの一方側及び他方側それぞれにおいて、複数の折り返し部61の横方向Yの位置が不揃いであるため、スキンケア剤配置領域7にスキンケア剤の濃淡差が生じにくく、着用者の肌がスキンケア剤配置領域7のどこに接触しても同じスキンケア効果が得られ、スキンケア効果が安定的に発現し得る。また、スキンケア剤の付着によってナプキン1が本来有する柔軟性、伸縮性、身体追従性などの諸特性が損なわれることが懸念されるが、前記第1の特徴を有することで斯かる懸念は払拭される。

0025

ナプキン1が有する前記第1の特徴に関し、連続線60A,60Bの横方向Yの両側それぞれにおいて、「複数の折り返し部61の横方向位置が不揃い」とは、下記(A)を満たす場合を意味する。

0026

(A)連続線60A,60Bの横方向Yの両側それぞれにおいて、「任意の1個の折り返し部61」と、「該任意の1個の折り返し部61に対して縦方向Xの一方側に位置する他の折り返し部61のうちで該任意の1個の折り返し部61に最も近いもの、及び、該任意の1個の折り返し部61に対して縦方向Xの他方側に位置する他の折り返し部61のうちで該任意の1個の折り返し部61に最も近いもの」(即ち、任意の1個の折り返し部61に対して縦方向Xの前後に位置する2個の他の折り返し部61,61)とで、横方向位置が互いに異なる状態にある。

0027

前記(A)において、「横方向位置が互いに異なる状態」とは、横方向位置を比較する2個の折り返し部61,61のうちの1個の折り返し部61から横方向Yの両側それぞれに1mm離間した位置を通って縦方向Xに延びる2本の仮想直線に挟まれた帯状領域61B(図3参照)に、他の1個の折り返し部61が存していない状態を意味する。2個の折り返し部61,61の横方向位置が互いに異なる状態にない場合、その2個の折り返し部61,61の横方向位置は一致するとみなされる。

0028

また、本実施形態のナプキン1は、第2の特徴として、「スキンケア剤配置領域7において、平均横方向長さの異なる複数の連続線60A,60Bが横方向Yに並べて配置されている」を有する。ここでいう「平均横方向長さ」については前述した通りである。このナプキン1の第2の特徴は、図11に示す従来のスキンケア剤の付着パターンを構成する複数(3本)の連続線90は互いに平均横方向長さが同じであるのとは対照的である。前記第2の特徴は、前記第1の特徴と同様の効果を奏し得るものであり、ナプキン1は両特徴を有することで、柔軟性、伸縮性、身体追従性などの諸特性に優れ、且つスキンケア剤によるスキンケア効果を安定的に発現し得るものとなり得る。

0029

尚、前記第2の特徴に関し、本発明には、スキンケア剤配置領域に3本以上の連続線が横方向に並べて配置されている形態も含まれるところ、斯かる形態においては、少なくとも1本の連続線と他の1本の連続線とで平均横方向長さが異なっていれば良く、あるいは全部の連続線で互いに平均横方向長さが異なっていても良い。

0030

また、本実施形態のナプキン1は、第3の特徴として、「スキンケア剤配置領域7は、股下部1Mに位置して肌接触面(表面シート2の肌対向面)の横方向Yの中央と重なり、且つスキンケア剤配置領域7における任意の部分の横方向Yの長さが、該肌接触面における該任意の部分と縦方向において同位置に存する部分の横方向Yの長さの30%以上である」を有する。前記第1及び第2の特徴を有する特徴的なスキンケア剤の連続線60A,60Bによる付着パターンを採用しても、その連続線60A,60Bが複数配置されたスキンケア剤配置領域7の位置及び大きさが不適切では、所望の効果は奏され難い。前記第3の特徴は、斯かる点を考慮して採用されたものであり、スキンケア剤配置領域7が前記排泄ポイントを含む股下部1Mを中心として一定の大きさを持って存在し得るようにしたものである。

0031

図1に示すように、スキンケア剤配置領域7は、股下部1Mの縦方向Xの全長にわたって位置し、さらに腹側部1F及び背側部1Rそれぞれの一部にも位置し、且つナプキン1の肌接触面を横方向Yに二分する横中心線CLyと重なっており、前記第3の特徴の前半部分の通りに構成されている。

0032

前記第3の特徴の後半部分に関し、図1を参照して、例えばI−I線と重なる部分に着目した場合、スキンケア剤配置領域7におけるそのI−I線重複部分の横方向Yの長さW2が、ナプキン1の肌接触面における該I−I線重複部分と重なる部分の横方向Yの長さW1の30%以上を占めるということであり、I−I線重複部分以外の他の部分についても、斯かる割合が満たされている必要がある。斯かる割合は、好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上である。

0033

前記第1ないし第3の特徴による作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、スキンケア剤配置領域7に存する複数の連続線60A,60Bは、各連続線60A,60Bにおける平均横方向長さを有する部分が横方向Yに間欠配置されるように配置されていることが好ましい。斯かる配置について図3を参照して説明すると、連続線60Cにおける平均横方向長さを有する部分は、2本の仮想直線Va,Vbに挟まれた部分であり、連続線60Dにおける平均横方向長さを有する部分は、2本の仮想直線Vc,Vdに挟まれた部分であるところ、これら両部分の間には、2本の仮想直線Vb,Vcに挟まれた部分が介在しており、従って、連続線60Cにおける平均横方向長さを有する部分と連続線60Dにおける平均横方向長さを有する部分とは横方向Yに間欠配置されている。

0034

また同様の観点から、仮想直線Vb,Vcに挟まれた部分、即ち、横方向Yに隣り合う2本の連続線60C,60Dそれぞれの平均横方向長さを有する部分どうしの間隔(c−b)は、2本の連続線60C,60Dのうちの平均横方向長さが短い方の平均横方向長さに比して短いことが好ましい。図3の形態においては、連続線60Cの方が連続線60Dに比して平均横方向長さが短いので、「間隔(c−b)<連続線60Cの平均横方向長さ(b−a)」なる大小関係成立することが好ましい。また、スキンケア剤配置領域7に間隔(c−b)に相当する部分が複数存在する場合、その複数の間隔のうちの好ましくは5割以上、さらに好ましくは8割以上について、斯かる大小関係が成立することが好ましい。

0035

図1の形態においては複数の連続線60A,60Bは重なっていないが、前記第1ないし第3の特徴による作用効果をより確実に奏させるようにする観点からは、図3の形態のように、複数の連続線60C,60Dどうしが重なって複数の交点共有していることが好ましい。図3の形態では、連続線60C,60Dどうしは2点の交点を共有し、その2点で重なっている。

0036

この複数の連続線の重なりに関して特に好ましい形態は、図4に示すように、複数(2本)の連続線60E,60Fどうしが共有する複数の交点62(図4中●を付した部分)の横方向Yの位置が不揃いの形態である。図4中、点線が連続線60E、実線が連続線60Fである。この「複数の交点62の横方向位置が不揃い」とは、下記(B)を満たす場合を意味する。尚、交点62の横方向位置を規定する下記(B)は、折り返し部61の横方向位置を規定する前記(A)と、基本的な考え方は同じである。

0037

(B)「任意の1個の交点62」と、「該任意の1個の交点62に対して縦方向Xの一方側に位置する他の交点62のうちで該任意の1個の交点62に最も近いもの、及び、該任意の1個の交点62に対して縦方向Xの他方側に位置する他の交点62のうちで該任意の1個の交点62に最も近いもの」(即ち、任意の1個の交点62に対して縦方向Xの前後に位置する2個の他の交点62,62)とで、横方向位置が互いに異なる状態にある。

0038

前記(B)において、「横方向位置が互いに異なる状態」とは、横方向位置を比較する2個の交点62,62のうちの1個の交点62から横方向Yの両側それぞれに1mm離間した位置を通って縦方向Xに延びる2本の仮想直線に挟まれた帯状領域62B(図4参照)に、他の1個の交点62が存していない状態を意味する。2個の交点62,62の横方向位置が互いに異なる状態にない場合、その2個の交点62,62の横方向位置は一致するとみなされる。

0039

これに対し、例えば図12の形態は、複数(2本)の連続線90,90どうしが共有する複数の交点92は、3箇所の横方向位置Y1,Y2,Y3の何れかに存し、前記(B)を満たさないから、それらの横方向位置は不揃いではなく、むしろ複数の交点92の横方向位置が揃っていると言える。図12に示すような、複数の連続線どうしが共有する複数の交点の横方向位置が揃っている形態は、スキンケア剤の濃淡差が生じやすいため、好ましいものとは言えない。尚、図12の形態は、図11に示す従来のスキンケア剤の付着パターンにおいて連続線90,90どうしを一部重ねたものであり、前記第1及び第2の特徴を具備しておらず本発明の範囲外のものである。

0040

前述したスキンケア剤の連続線60Aないし60Fは、何れも連続線自体の交点を含む閉じた環状部分を複数有するものであるところ、このような環状タイプの連続線の場合、図5に示す環状タイプの連続線60Gのように、複数の環状部分63それぞれにおける連続線60G自体の交点64の横方向Yの位置が不揃いであることが好ましい。この「複数の交点64の横方向位置が不揃い」とは、前記(B)を満たす場合を意味する。即ち、前記(B)の「交点62」を「交点64」に置き換えた場合に、前記(B)を満たせば、複数の交点64の横方向位置は不揃いである。斯かる連続線60Gの環状部分63における交点64の不揃いに関する特徴は、図11に示す従来の環状タイプの連続線90では複数の環状部分における連続線90自体の交点の横方向Yの位置が揃っているのとは対照的である。環状タイプの連続線を採用する場合に、連続線60Gの如き交点64の不揃いの形態を採用することにより、スキンケア剤配置領域におけるスキンケア剤の偏在がより一層緩和され、吸収性物品の部位によってスキンケア効果に差が生じるという不都合がより一層生じにくくなる。

0041

また、前述した環状タイプの連続線における環状部分には、図6(a)に示す環状部分63Aのように、縦方向長さLXの方が横方向長さLYに比して長い縦長タイプと、図6(b)に示す環状部分63Bのように、横方向長さLYの方が縦方向長さLXに比して長い横長タイプとがあり、本発明には両タイプが含まれるが、環状部分63Aの如き縦長タイプがより好ましい。その理由は、スキンケア剤が付着される吸収性物品の肌接触面を形成する部材(ナプキン1においては表面シート2)の繊維配向と関係がある。即ち、ナプキン1の身体追従性の向上等の観点からは、表面シート2は縦方向Xに延びる屈曲線で横方向Yに折れ曲がりやすいことが好ましく、また表面シート2の如き、吸収性物品におけるシート状部材は通常、その構成繊維(図示せず)が概ね縦方向Xに沿って延びており、縦方向Xに沿った繊維配向性を有しているところ、図6(a)に示す縦長タイプの環状部分63Aは、図6(b)に示す横長タイプの環状部分63Bに比して、その縦配向の構成繊維との重複部分が多いため、当該環状部分で横方向Yに折り曲げやすい。従って、環状タイプの連続線における環状部分としては、縦長タイプの環状部分63Aのように、「連続線(スキンケア剤)が付される部材(表面シート2)が有する繊維配向と同方向(縦方向X)の方が、該繊維配向と直交する方向(横方向Y)に比して長いもの」が好ましい。

0042

斯かる作用効果をより確実に奏させるようにする観点から、前記縦長タイプの連続線における環状部分の縦方向長さLXと横方向長さLYとの比は、LX/LYとして、好ましくは1.1以上、さらに好ましくは1.4以上、そして、好ましくは4以下、さらに好ましくは3以下である。
同様の観点から、1本の環状タイプの連続線が有する全ての環状部分のうち、好ましくは5割以上、さらに好ましくは8割以上が、前記縦長タイプの環状部分であることが好ましい。

0043

以上、スキンケア剤の連続線について、主に吸収性物品の肌接触面の面方向における形態(平面視における連続線の形態)について説明したが、面方向のみならず、吸収性物品の厚さ方向においても工夫をすることによっても、スキンケア効果等の改善を図ることが可能である。即ち図7を参照して、スキンケア剤の連続線60が付着される肌接触面が、図7(a)に示す如き凹凸面2aである場合と、図7(b)に示す如き平坦面2bである場合とでは、凹凸面2aの方が、肌接触面を形成する部材(ナプキン1では表面シート2)の柔軟性や通液性等の諸特性の低下を抑制しつつ、スキンケア剤の単位面積図7中点線で囲んだ領域)当たりの付着量を多くすることが可能であるため好ましい。図7(b)に示す如き平坦面2bに対して、例えば、連続線60の数を増やしたり線幅を太くしたりするなどして、スキンケア剤の単位面積当たりの付着量を多くすると、その多量に付着したスキンケア剤によって、これが付着した表面シートなどの肌接触面の形成部材の柔軟性や通液性等が低下するおそれがある。図7(a)に示す如き凹凸面2aであれば、このような多量のスキンケア剤の付着に起因する不都合が生じ難い。

0044

斯かる観点から、スキンケア剤の連続線60は、図7(a)に示すように、ナプキン1の如き吸収性物品の厚さ方向Zに延びる部分を有していることが好ましく、より具体的には、凹凸面に形成されていることが好ましい。つまり、吸収性物品の肌接触面、図1に示すナプキン1であれば表面シート2の肌対向面は、少なくともスキンケア剤配置領域7に凹凸を有していることが好ましい。尚、この肌接触面の凹凸のパターンは、図7(a)に示す如き、縦方向Xに延びる部と溝部とが横方向Yに交互に配置されたパターンに制限されず、この種の吸収性物品の表面シートなどに採用されている公知の凹凸のパターンを適宜採用することができる。

0045

スキンケア剤の付着量は特に制限されないが、前述した本発明に係る付着パターンによれば、スキンケア効果の向上等の観点からスキンケア剤の付着量を比較的多量としても、吸収性物品の肌接触面(表面シート等)の柔軟性、通液性、身体追従性などの諸特性の低下を生じ難いため、スキンケア剤の付着量の自由度が高い。好ましいスキンケア剤の付着量(坪量)は例えば、固形分換算で、好ましくは1g/m2以上、さらに好ましくは5g/m2以上、そして、好ましくは20g/m2以下、さらに好ましくは15g/m2以下である。スキンケア剤の吸収性物品の肌接触面への付着は、公知の塗工装置を用いて常法に従って行うことができる。

0046

また、スキンケア剤の連続線の幅(連続線の延びる方向と直交する方向の長さ)は、好ましくは10mm以上、さらに好ましくは15mm以上、そして、好ましくは50mm以下、さらに好ましくは30mm以下である。

0047

本発明で用いるスキンケア剤としては、着用者の肌に対して保護、治癒等の効能を有するものを特に制限なく用いることができ、例えば、化粧品の分野においてエモリエント剤として用いられている油性スキンケア剤等を用いることができる。エモリエント剤としては、例えば、ジアミド誘導体(BRS)、流動パラフィンシリコーンオイル動植物油オリーブ油、ホオバ油、べニバナ油、スクワラン及びスクワレン等)、モノグリセライドジグリセライドトリグリセライド脂肪族エーテルミリスチル−1,3−ジメチルブチルエーテルパルミチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、ステアリル−1,3−ジメチルブチルエーテル、パルミチル−1,3−メチルプロピルエーテル、ステアリル−1,3−メチルプロピルエーテル等)、イソステアリル−コレステロールエステル等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。

0048

スキンケア剤(エモリエント剤)には、必要に応じ、保湿成分及び固化剤からなる群から選択される1種以上を混合しても良い。即ち、本発明で用いるスキンケア剤には、エモリエント剤に加えてさらに、保湿成分及び固化剤の1種以上を含むものが含まれる。

0049

前記保湿成分としては、例えば、アミノ酸ピロリドンカルボン酸乳酸ヒアルロン酸コンドロイチン硫酸等のムコ多糖葵質;グリセリンプロピレングリコールブチレングリコールソルビット等の多価アルコール類可溶性コラーゲン、ユラスチン、ケラチン等のたんぱく質加水分解物胎盤エキスより抽出するプラセンターエキス、哺乳動物胃粘膜唾液腺生産分泌される糖たんぱく質ムチンカニエビの殻を主原科とするキチンキトサンビフィズス菌代謝物酵母発酵代謝産物酵母抽出物等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。

0050

前記固化剤としては、例えば、炭素数14〜22の脂肪アルコール、炭素数12〜22の脂肪酸、平均のエトキシル化度が2〜30程度で且つ炭素数12〜22の脂肪アルコールエトキシレート等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。

0051

また、スキンケア剤(エモリエント剤)には、塗工適性の向上等の観点から必要に応じ、熱可塑性樹脂を混合しても良い。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィンポリオレフィンコポリマーポリビニルアルコールポリビニルエステルポリビニルアルカナール、ポリビニルケタールポリアミドポリイミドポリカーボネートポリカーボネートブレンドポリエステルポリエステルブレンドポリメタアクリレート、ポリ(メタ)アクリレート−スチレンコポリマーブレンド、ポリ(メタ)アクリレート−ポリビニリデンフルオリドブレンド、ポリウレタンポリスチレン、スチレンコポリマー、ポリエーテルポリエーテルケトンポリスルホンポリビニルクロリド等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。

0052

また、スキンケア剤(エモリエント剤)には、熱可塑性樹脂に加えてさらに、可塑剤を混合しても良い。可塑剤としては、例えば、植物油、グリセリン、ジグリセリンポリグリセリンエチレングリコールジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。

0053

図8図10には、本発明の吸収性物品の他の実施形態の要部が示されている。後述する他の実施形態については、前記実施形態と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分には、前記実施形態についての説明が適宜適用される。

0054

図8に示す複数(2本)の連続線60H,60Iは、それぞれ、連続線60H,60I自体の交点を有していない。そして図9に示すように、連続線60Hの延びる方向に並ぶ2個の折り返し部61,61(図8中の連続線60Hにおける○を付した部分)間の横方向長さLY1ないしLY5が不揃いである。図9には連続線60Hのみを代表的に載せたが、連続線60Iも連続線60Hと同様に構成されている。この「連続線の延びる方向に並ぶ2個の折り返し部間の横方向長さが不揃い」とは、下記(C)を満たす場合を意味する。

0055

(C)連続線60H,60Iの延びる方向に並ぶ任意の2個の折り返し部61,61間を「基準折り返し部間」とした場合に、その基準折り返し部間と、「該基準折り返し部間に対して縦方向Xの一方側に位置する他の折り返し部間のうちで該基準折り返し部間に最も近いもの、及び、該基準折り返し部間に対して縦方向Xの他方側に位置する他の折り返し部間のうちで該基準折り返し部間に最も近いもの」(即ち、基準折り返し部間に対して縦方向Xの前後に位置する2個の他の折り返し部間)とで、横方向長さが互いに異なる状態にある。

0056

連続線60H,60Iの如き非環状タイプの連続線は、前述した連続線60Aないし60Gの如き、閉じた環状部分を有する環状タイプの連続線に比して、1本の連続線自体の交点を有していない分、スキンケア剤の単位面積当たりの濃度が低くなる傾向が強い。そのため、非環状タイプの連続線は、スキンケア効果の点では環状タイプに一歩譲ることになるかもしれないが、スキンケア剤の濃淡差については環状タイプに比して小さくなりやすく、また、スキンケア剤の多量付着に起因する柔軟性や伸縮性等の諸特性の低下といった不都合を起こし難いという利点を有する。スキンケア効果を重視する用途では、連続線60Aないし60Gの如き環状タイプの連続線、吸収性物品の柔軟性、風合い等を重視する用途では、連続線60H,60Iの如き非環状タイプの連続線という選択が考えられる。

0057

図10(a)〜図10(d)に、本発明に係るスキンケア剤の付着パターンの具体例を示す。図10(a)及び図10(b)は何れも環状タイプの連続線を採用したパターン、図10(c)及び図10(d)は何れも非環状タイプの連続線を採用したパターンである。図10(b)のパターンは図10(a)のパターンに比して、横方向Yに配置された連続線の数が多く、また、図10(d)のパターンは図10(c)のパターンに比して、横方向Yに配置された連続線の数が多い。

0058

以上、本発明について説明したが、本発明は、前述した実施形態に制限されず適宜変更可能である。例えば前記実施形態においては、スキンケア剤が付着される肌接触面を形成する部材である表面シート2は、単層構造であったが、該部材は複数の層構成からなるものであっても良い。前述した一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。また、本発明の吸収性物品は、前記実施形態の如き生理用ナプキンに制限されず、人体から排出される体液(尿、経血軟便等)の吸収に用いられる物品を広く包含し、パンティライナー(おりものシート)、生理用ショーツ、失禁パッド、展開型の使い捨ておむつ、パンツ型の使い捨ておむつ等も包含される。前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。

0059

<1>
着用者の股間部に配される股下部を有すると共に、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向とこれに直交する横方向とを有し、着用者の肌と接触し得る肌接触面にスキンケア剤が所定のパターンで付着した吸収性物品であって、
前記スキンケア剤は、平面視において横方向に折り返しながら縦方向に延びる連続線をなし、該連続線の横方向一方側及び他方側にはそれぞれ複数の折り返し部が存し、該横方向一方側及び他方側それぞれにおいて、その複数の折り返し部の横方向位置が不揃いであり、
前記肌接触面は、平均横方向長さの異なる複数の前記連続線が横方向に並べて配置された平面視四角形形状のスキンケア剤配置領域を有し、
前記スキンケア剤配置領域は、前記股下部に位置して前記肌接触面の横方向中央と重なり、且つ該スキンケア剤配置領域における任意の部分の横方向長さが、該肌接触面における該任意の部分と縦方向において同位置に存する部分の横方向長さの30%以上である吸収性物品。
<2>
前記スキンケア剤配置領域における任意の部分の横方向長さが、前記肌接触面における該任意の部分と縦方向において同位置に存する部分の横方向長さの好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上である前記<1>に記載の吸収性物品。

0060

<3>
前記連続線は、該連続線自体の交点を含む閉じた環状部分を複数有し、その複数の環状部分の該交点の横方向位置が不揃いである前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記環状部分は、縦方向長さの方が横方向長さに比して長い縦長タイプである前記<3>に記載の吸収性物品。
<5>
前記縦長タイプの環状部分の縦方向長さと横方向長さとの比は、前者/後者として、好ましくは1.1以上、さらに好ましくは1.4以上、そして、好ましくは4以下、さらに好ましくは3以下である前記<4>に記載の吸収性物品。
<6>
1本の前記連続線が有する全ての前記環状部分のうち、好ましくは5割以上、さらに好ましくは8割以上が、前記縦長タイプの環状部分である前記<4>又は<5>に記載の吸収性物品。

0061

<7>
前記連続線は、該連続線自体の交点を有しておらず、且つ該連続線の延びる方向に並ぶ2つの前記折り返し部間の横方向長さが不揃いである前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<8>
複数の前記連続線どうしが共有する複数の交点の横方向位置が不揃いである前記<1>〜<7>の何れか一項に記載の吸収性物品。

0062

<9>
前記スキンケア剤配置領域に存する複数の前記連続線は、各連続線における平均横方向長さを有する部分が横方向に間欠配置されるように配置されている前記<1>〜<7>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<10>
横方向に隣り合う2本の前記連続線それぞれの平均横方向長さを有する部分どうしの間隔は、その2本の連続線のうちの平均横方向長さが短い方の平均横方向長さに比して短い前記<9>に記載の吸収性物品。
<11>
前記スキンケア剤配置領域に、横方向に隣り合う2本の前記連続線それぞれの平均横方向長さを有する部分どうしの間隔が複数存在し、その複数の間隔のうちの好ましくは5割以上、さらに好ましくは8割以上について、「該間隔<該間隔を規定する2本の連続線のうちの平均横方向長さが短い方の平均横方向長さ」なる大小関係が成立する前記<10>に記載の吸収性物品。

0063

<12>
前記連続線は、前記吸収性物品の厚さ方向に延びる部分を有している前記<1>〜<11>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<13>
前記スキンケア剤の連続線が付着される肌接触面が、凹凸面である前記<1>〜<12>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<14>
前記スキンケア剤の付着量は固形分換算で、好ましくは1g/m2以上、さらに好ましくは5g/m2以上、そして、好ましくは20g/m2以下、さらに好ましくは15g/m2以下である前記<1>〜<13>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<15>
前記スキンケア剤の連続線の幅は、好ましくは10mm以上、さらに好ましくは15mm以上、そして、好ましくは50mm以下、さらに好ましくは30mm以下である前記<1>〜<14>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<16>
前記スキンケア剤配置領域に3本以上の前記連続線が横方向に並べて配置されており、その3本以上の連続線のうちの少なくとも1本の連続線と他の1本の連続線とで平均横方向長さが異なっているか、又は全部の連続線で互いに平均横方向長さが異なっている前記<1>〜<15>の何れか一項に記載の吸収性物品。

0064

<17>
前記スキンケア剤は、エモリエント剤と保湿成分及び固化剤の1種以上とを含む前記<1>〜<16>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<18>
前記保湿成分は、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸、乳酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等のムコ多糖葵質;グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ソルビット等の多価アルコール類;可溶性コラーゲン、ユラスチン、ケラチン等のたんぱく質加水分解物;牛胎盤エキスより抽出するプラセンターエキス、哺乳動物の胃粘膜、唾液腺で生産・分泌される糖たんぱく質のムチン、カニやエビの殻を主原科とするキチン・キトサン、ビフィズス菌代謝物、酵母発酵代謝産物、及び酵母抽出物からなる群から選択される1種又は2種以上である前記<17>に記載の吸収性物品。
<19>
前記固化剤は、炭素数14〜22の脂肪アルコール、炭素数12〜22の脂肪酸、及び平均のエトキシル化度が2〜30で且つ炭素数12〜22の脂肪アルコールエトキシレートからなる群から選択される1種又は2種以上である前記<17>又は<18に記載の吸収性物品。

0065

<20>
着用時に着用者の肌と接触し得る肌接触面を形成し得る部材に防漏性部材が含まれており、該防漏性部材に前記スキンケア剤が付着されている前記<1>〜<19>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<21>
前記吸収性物品は、止着用のファスニングテープを備える展開型の使い捨ておむつである前記<1>〜<20>の何れか一項に記載の吸収性物品。
<22>
前記吸収性物品は、前身後身頃とが接合されてウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型の使い捨ておむつである前記<1>〜<20>の何れか一項に記載の吸収性物品。

0066

1吸収性物品(生理用ナプキン)
1F 吸収性物品の腹側部
1M 吸収性物品の股下部
1R 吸収性物品の背側部
2表面シート
3裏面シート
4吸収体
5エンドシール部
60,60A,60B,60C,60D,60E,60F,60G,60H,60I,90スキンケア剤の連続線
61,91 折り返し部
62,92 複数の連続線どうしの交点
63,63A,63B 連続線の環状部分
64 環状部分における連続線自体の交点
7 スキンケア剤配置領域
X縦方向
Y 横方向

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