図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2017年9月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (14)

課題

長時間の監視利用可能であって、快適性忍容性が高く、非侵襲的な単一のセンサを用いて、高精度に複数の生体信号測定可能生体信号測定装置等を提供する。

解決手段

センサ100は、生体胸部体表に貼り付けられ、生体が発する振動電圧に変換する圧電素子21を備える。信号変換部2は、圧電素子21から出力される第1の電気信号を入力し、第1の電気信号を増幅し、増幅される第1の電気信号を第1のデジタル信号に変換する(ステップS1)。制御部3は、第1のデジタル信号を微分して生体の心臓運動振動信号とし、第1のデジタル信号を帯域通過フィルタによってフィルタリングして生体の心音信号とし、第1のデジタル信号を高域通過フィルタによってフィルタリングして生体の呼吸気流音信号とし、第1のデジタル信号を低域通過フィルタによってフィルタリングして生体の胸郭呼吸運動信号とする信号処理を行う(ステップS2)。

概要

背景

従来、心臓血管系呼吸器系から生じる生体信号は、それぞれ専用の測定センサを用いて測定されている。例えば、心機能心臓超音波検査で測定されるが、心臓超音波検査は高価で、労力のかかる検査である。また、循環血液量推定する中心静脈圧測定は中心静脈カテーテルを挿入して計測されるが、侵襲性が高い手技である。また、呼吸数呼吸状態を計測する場合、胸壁インピーダンス法、カプノグラフィといった呼吸数計測はそれぞれ信頼性が低いこと、快適性忍容性が低いことなどが問題となる。信頼性が高いカプノグラフィは鼻カニュラマスクを要することから、これらが外れた場合は測定できず、鼻カニュラやマスクを装着困難な場面も多い。以上のことから、快適性や忍容性が高く、非侵襲的に測定が可能な単一のセンサを用いて、高精度に複数の生体信号を測定することが望まれている。

特許文献1には、音センサを支持するセンサ支持部と、指で持つための操作部とを備えた生体音取得端末が開示され、生体音取得端末からの信号のうち20〜100Hz成分をバンドパス処理した波形が開示されている。

概要

長時間の監視利用可能であって、快適性や忍容性が高く、非侵襲的な単一のセンサを用いて、高精度に複数の生体信号を測定可能生体信号測定装置等を提供する。センサ100は、生体胸部体表に貼り付けられ、生体が発する振動電圧に変換する圧電素子21を備える。信号変換部2は、圧電素子21から出力される第1の電気信号を入力し、第1の電気信号を増幅し、増幅される第1の電気信号を第1のデジタル信号に変換する(ステップS1)。制御部3は、第1のデジタル信号を微分して生体の心臓運動振動信号とし、第1のデジタル信号を帯域通過フィルタによってフィルタリングして生体の心音信号とし、第1のデジタル信号を高域通過フィルタによってフィルタリングして生体の呼吸気流音信号とし、第1のデジタル信号を低域通過フィルタによってフィルタリングして生体の胸郭呼吸運動信号とする信号処理を行う(ステップS2)。

目的

以上のことから、快適性や忍容性が高く、非侵襲的に測定が可能な単一のセンサを用いて、高精度に複数の生体信号を測定することが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

生体胸部体表に貼り付けられ、前記生体が発する振動電圧に変換する圧電素子を備えるセンサを用いて、前記生体の信号を測定する生体信号測定装置であって、前記圧電素子から出力される第1の電気信号を入力し、前記第1の電気信号を増幅し、増幅される前記第1の電気信号を第1のデジタル信号に変換する信号変換部と、前記第1のデジタル信号を微分して前記生体の心臓運動振動信号とし、前記第1のデジタル信号を帯域通過フィルタによってフィルタリングして前記生体の心音信号とし、前記第1のデジタル信号を高域通過フィルタによってフィルタリングして前記生体の呼吸気流音信号とし、前記第1のデジタル信号を低域通過フィルタによってフィルタリングして前記生体の胸郭呼吸運動信号とする信号処理を行う制御部を備えることを特徴とする生体信号測定装置。

請求項2

前記センサは、前記生体が発する振動を前記圧電素子に伝達する可撓性の振動伝達板を更に備え、前記圧電素子は、前記振動伝達板の長手方向の略中央に設けられ、前記振動伝達板は、前記生体の胸骨上の体表に貼り付けられることを特徴とする請求項1に記載の生体信号測定装置。

請求項3

前記センサは、前記生体が発する第2の電気信号を検出する一対の心電電極を更に備え、前記信号変換部は、更に、前記第2の電気信号を入力し、前記第2の電気信号を増幅し、前記第2の電気信号を第2のデジタル信号に変換し、前記制御部は、更に、前記第2のデジタル信号を心電図信号とし、前記心電図信号、前記心臓運動振動信号、前記心音信号、前記呼吸気流音信号及び前記胸郭呼吸運動信号のうち少なくとも2つの信号に基づいて、前記生体の機能評価支援する状態評価支援情報を生成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の生体信号測定装置。

請求項4

前記制御部は、前記心電図信号、又は前記心音信号と前記心臓運動振動信号自身に基づいて前記心臓運動振動信号における前記生体の僧帽弁閉鎖及び開放並びに前記生体の大動脈弁の閉鎖及び開放の各時刻を特定し、特定される各時刻に基づいて前記生体の心機能評価に係る前記状態評価支援情報を生成することを特徴とする請求項3に記載の生体信号測定装置。

請求項5

前記制御部は、前記心電図信号、又は前記心臓運動振動信号自身に基づいて前記心臓運動振動信号における各心拍基準時刻を特定し、特定される前記基準時刻に基づいて複数の心拍分の前記心臓運動振動信号の同期を取り、複数の心拍分の前記心臓運動振動信号の波形加算平均を算出し、算出される前記加算平均に基づいて前記生体の心房細動評価に係る前記状態評価支援情報を生成することを特徴とする請求項3に記載の生体信号測定装置。

請求項6

前記制御部は、前記呼吸気流音信号及び前記胸郭呼吸運動信号に基づいて、無呼吸評価に係る前記状態評価支援情報を生成することを特徴とする請求項3に記載の生体信号測定装置。

請求項7

生体の胸部の体表に貼り付けられ、前記生体が発する振動を電圧に変換する圧電素子を備えるセンサを用いて、前記生体の信号を測定する生体信号測定方法であって、信号変換部が、前記圧電素子から出力される第1の電気信号を入力し、前記第1の電気信号を増幅し、増幅される前記第1の電気信号を第1のデジタル信号に変換するステップと、制御部が、前記第1のデジタル信号を微分して前記生体の心臓運動振動信号とし、前記第1のデジタル信号を帯域通過フィルタによってフィルタリングして前記生体の心音信号とし、前記第1のデジタル信号を高域通過フィルタによってフィルタリングして前記生体の呼吸気流音信号とし、前記第1のデジタル信号を低域通過フィルタによってフィルタリングして前記生体の胸郭呼吸運動信号とする信号処理を行うステップを実行することを特徴とする生体信号測定方法。

技術分野

0001

本発明は、心臓血管系呼吸器系から生じる生体信号を測定する生体信号測定装置等に関するものである。

背景技術

0002

従来、心臓血管系や呼吸器系から生じる生体信号は、それぞれ専用の測定センサを用いて測定されている。例えば、心機能心臓超音波検査で測定されるが、心臓超音波検査は高価で、労力のかかる検査である。また、循環血液量推定する中心静脈圧測定は中心静脈カテーテルを挿入して計測されるが、侵襲性が高い手技である。また、呼吸数呼吸状態を計測する場合、胸壁インピーダンス法、カプノグラフィといった呼吸数計測はそれぞれ信頼性が低いこと、快適性忍容性が低いことなどが問題となる。信頼性が高いカプノグラフィは鼻カニュラマスクを要することから、これらが外れた場合は測定できず、鼻カニュラやマスクを装着困難な場面も多い。以上のことから、快適性や忍容性が高く、非侵襲的に測定が可能な単一のセンサを用いて、高精度に複数の生体信号を測定することが望まれている。

0003

特許文献1には、音センサを支持するセンサ支持部と、指で持つための操作部とを備えた生体音取得端末が開示され、生体音取得端末からの信号のうち20〜100Hz成分をバンドパス処理した波形が開示されている。

先行技術

0004

特開2012−90909号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1に記載の生体音取得端末は、測定者が持ち続ける必要があるため、長時間の監視の用途には向いていない。また、信号処理については、20〜100Hz成分をバンドパス処理することしか記載されておらず、バンドパス処理した波形の意味付けやその他の生体信号を測定できるか否かが不明である。

0006

本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、長時間の監視に利用可能であって、快適性や忍容性が高く、非侵襲的な単一のセンサを用いて、高精度に複数の生体信号を測定可能な生体信号測定装置等を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

前述した目的を達成するための第1の発明は、生体胸部体表に貼り付けられ、前記生体が発する振動電圧に変換する圧電素子を備えるセンサを用いて、前記生体の信号を測定する生体信号測定装置であって、前記圧電素子から出力される第1の電気信号を入力し、前記第1の電気信号を増幅し、増幅される前記第1の電気信号を第1のデジタル信号に変換する信号変換部と、前記第1のデジタル信号を微分して前記生体の心臓運動振動信号とし、前記第1のデジタル信号を帯域通過フィルタによってフィルタリングして前記生体の心音信号とし、前記第1のデジタル信号を高域通過フィルタによってフィルタリングして前記生体の呼吸気流音信号とし、前記第1のデジタル信号を低域通過フィルタによってフィルタリングして前記生体の胸郭呼吸運動信号とする信号処理を行う制御部を備えることを特徴とする生体信号測定装置である。第1の発明によって、長時間の監視に利用可能であって、快適性や忍容性が高く、非侵襲的な単一のセンサを用いて、高精度に複数の生体信号を測定可能となる。

0008

第1の発明における前記センサは、前記生体が発する振動を前記圧電素子に伝達する可撓性の振動伝達板を更に備え、前記圧電素子は、前記振動伝達板の長手方向の略中央に設けられ、前記振動伝達板は、前記生体の胸骨上の体表に貼り付けられるようにしても良い。胸骨上の体表はを問わず略平坦な形状であるため、板状の振動伝達板であっても確実に貼り付けることが可能である。また、生体の胸骨上の体表は、心臓及び気管に近い部位であるため、心音呼吸音等に起因する生体の振動の信号を精度良く検出することができる。

0009

第1の発明における前記センサは、前記生体が発する第2の電気信号を検出する一対の心電電極を更に備え、前記信号変換部は、更に、前記第2の電気信号を入力し、前記第2の電気信号を増幅し、前記第2の電気信号を第2のデジタル信号に変換し、前記制御部は、更に、前記第2のデジタル信号を心電図信号とし、前記心電図信号、前記心臓運動振動信号、前記心音信号、前記呼吸気流音信号及び前記胸郭呼吸運動信号のうち少なくとも2つの信号に基づいて、前記生体の機能評価支援する状態評価支援情報を生成するようにしても良い。これによって、心血管系及び呼吸器系の状態評価を支援することができる。

0010

第1の発明における前記制御部は、前記心電図信号、又は前記心音信号と前記心臓運動振動信号自身に基づいて前記心臓運動振動信号における前記生体の僧帽弁閉鎖及び開放並びに前記生体の大動脈弁の閉鎖及び開放の各時刻を特定し、特定される各時刻に基づいて前記生体の心機能評価に係る前記状態評価支援情報を生成するようにしても良い。これによって、心収縮能心拡張能及び総合的心機能の評価を支援することができる。

0011

第1の発明における前記制御部は、前記心電図信号、又は前記心臓運動振動信号自身に基づいて前記心臓運動振動信号における各心拍基準時刻を特定し、特定される前記基準時刻に基づいて複数の心拍分の前記心臓運動振動信号の同期を取り、複数の心拍分の前記心臓運動振動信号の波形の加算平均を算出し、算出される前記加算平均に基づいて前記生体の心房細動評価に係る前記状態評価支援情報を生成するようにしても良い。これによって、心房細動の検出を支援することができる。

0012

第1の発明における前記制御部は、前記呼吸気流音信号及び前記胸郭呼吸運動信号に基づいて、無呼吸評価に係る前記状態評価支援情報を生成するようにしても良い。これによって、無呼吸の評価を支援することができる。

0013

第2の発明は、生体の胸部の体表に貼り付けられ、前記生体が発する振動を電圧に変換する圧電素子を備えるセンサを用いて、前記生体の信号を測定する生体信号測定方法であって、信号変換部が、前記圧電素子から出力される第1の電気信号を入力し、前記第1の電気信号を増幅し、増幅される前記第1の電気信号を第1のデジタル信号に変換するステップと、制御部が、前記第1のデジタル信号を微分して前記生体の心臓運動振動信号とし、前記第1のデジタル信号を帯域通過フィルタによってフィルタリングして前記生体の心音信号とし、前記第1のデジタル信号を高域通過フィルタによってフィルタリングして前記生体の呼吸気流音信号とし、前記第1のデジタル信号を低域通過フィルタによってフィルタリングして前記生体の胸郭呼吸運動信号とする信号処理を行うステップを実行することを特徴とする生体信号測定方法である。第2の発明によって、長時間の監視に利用可能であって、快適性や忍容性が高く、非侵襲的な単一のセンサを用いて、高精度に複数の生体信号を測定可能となる。

発明の効果

0014

本発明により、長時間の監視に利用可能であって、快適性や忍容性が高く、非侵襲的な単一のセンサを用いて、高精度に複数の生体信号を測定可能な生体信号測定装置等を提供することができる。

図面の簡単な説明

0015

生体に貼り付けられるセンサ100を示す図
センサ100の斜視図
センサ100の分解斜視図
振動伝達板11の幅方向中心を通り、振動伝達板11の幅方向に直交する切断面によって切断されたセンサ100の断面図
生体信号測定装置1の構成図
生体信号測定装置1による生体信号測定処理の流れを示すフローチャート
心電図信号、胸壁振動信号及び心臓運動振動信号の信号波形の表示例
心電図信号、胸壁振動信号及び心音信号の信号波形の表示例
胸壁振動信号、胸郭呼吸運動信号及び呼吸気流音信号の信号波形の表示例
心電図信号、胸壁振動信号、心臓運動振動信号、心音信号、呼吸気流音信号及び胸郭呼吸運動信号の信号波形の表示例
心機能評価に係る状態評価支援情報の生成処理の一例を説明する図
心房細動評価に係る状態評価支援情報の生成処理の一例を説明する図
心音評価に係る状態評価支援情報の生成処理の一例を説明する図

実施例

0016

下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。最初に、図1図4を参照しながら、本発明の実施形態に係るセンサ100を説明する。

0017

図1及び図2に示すように、センサ100は、生体が発する振動を電圧に変換する円盤型の圧電素子21と、長手方向(=図1における紙面の上下方向)及び長手方向と直交する幅方向(=図1における紙面の左右方向)を有し、生体が発する振動を圧電素子21に伝達する可撓性及び絶縁性の振動伝達板11と、振動伝達板11の長手方向の両端部に設けられる一対の係合機構311、321と、一対の係合機構311、321によって係合され、生体が発する電気信号を検出する一対の心電電極31、32と、圧電素子21の両面及び一対の心電電極31、32に電気的に接続される複数の導体パターン束ねフィルム電線41と、を備える。圧電素子21は、振動伝達板11の長手方向の中央部に設けられる。

0018

図1に示すように、センサ100は、生体の胸部の体表に貼り付けられる。望ましくは、センサ100は、生体の胸骨上の体表に貼り付けられる。呼吸運動では変形しないように思われる胸骨も、実際には呼吸運動によって僅かに変形している。振動伝達板11は、胸骨の変形によって生じる振動を圧電素子21に伝達する。言い換えると、圧電素子21は、生体が発する振動に起因する振動伝達板11の歪みを電圧に変換する。

0019

胸骨上の体表は男女を問わず略平坦な形状であるため、板状の振動伝達板11であっても確実に貼り付けることが可能である。また、生体の胸骨上の体表は、心臓及び気管に近い部位であるため、心音や呼吸音等に起因する生体の振動の信号を精度良く検出することができる。また、生体の胸部の体表に貼り付けられるセンサ100は、腹部切開して行う手術であっても邪魔にならない。また、生体の胸部の体表に貼り付けられるセンサ100は、呼吸以外の腹部の運動(例えば、手術による腹部の変形や体位の変更などの物理的な皮膚の変形)を誤って検出しにくいため、呼吸機能の監視を阻害しない。

0020

振動伝達板11の大きさは、生体の胸骨の大きさ以内が望ましい。本発明の実施形態では、振動伝達板11の長手方向の寸法は110mm、振動伝達板11の幅方向の寸法は30mmである。これらの寸法は、一般成人向けであり、小児新生児には、胸骨の大きさに合わせて、振動伝達板11の長手方向の寸法を短くすることが望ましい。振動伝達板11の長手方向の寸法が80mm以上であれば、生体の信号の検出性能は良好である。

0021

また、振動伝達板11の材料としては、適度な復元性を有する弾性プラスチックを用いる。振動伝達板11の厚さは、胸郭呼吸運動に特徴的な0.5Hz以下の低周波帯、心音に特徴的な20〜100Hz近傍の周波数帯、及び呼吸音に特徴的である100〜400Hz近傍の周波数帯の全てを検出できる適度な厚さにする必要があり、0.3mm〜2.0mmが望ましい。本発明の実施形態では、振動伝達板11の材料はガラスエポキシ板と塩化ビニル樹脂PVC)の複合材料を用い、振動伝達板11の厚さは1.0mmである。

0022

図3及び図4に示すように、振動伝達板11は、圧電素子21が載置される基板111と、基板111と接着される被覆板112と、を有する。基板111には、一対の係合機構311、321と銅箔の導体パターン151、152、153、154、211が形成されている。圧電素子21の両面は、導体パターン151、152、211を介してフィルム電線41に電気的に接続されている。一対の心電電極31、32は、導体パターン153及び154を介してフィルム電線41に電気的に接続されている。フィルム電線41は、後述する生体信号測定装置1に電気的に接続されている。

0023

被覆板112は、圧電素子21、一対の係合機構311、321及び導体パターン151、152、153、154、211を挟んで基板111と圧着される。被覆板112には、振動伝達板11に形成されている一対の係合機構311、321と対向する位置に円形状の孔が形成されている。

0024

圧電素子21が生体の振動を効率良く電気信号に変換するため、基板111及び被覆板112は隙間なく密着させることが望ましい。本発明の実施形態では、被覆板112を加熱して柔らかくし、圧電素子21の形状に変形密着させて圧着する。このため、被覆板112の材料には、熱可塑性を有するプラスチックが望ましく、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリスチレン(PS)、ABS樹脂(ABS)、ポリエチレンテフタレート(PET)、アクリル樹脂PMMA)、ポリカーボネート(PC)または、ポリアミド(PA)が望ましい。本発明の実施形態では、被覆板112の材料として、安価で加工性に優れる厚さ0.5mmの塩化ビニル樹脂(PVC)を用いる。熱可塑性を有するプラスチックは、加熱(ポリマー分子ガラス転移点以上)の際に製造時の圧延方向に収縮する性質があるため、被覆板112を加熱して圧着する前にアニール処理しておくことが望ましい。

0025

本発明の実施形態では、基板111の材料は、0.3mmのガラスエポキシプリント回路基板(PCB)である。基板111には、厚さ18μmの銅箔を張り付けエッチング処理を行うことによって、部品間を接続する導体パターン151、152、153、154、211を予め形成しておく。これによって、振動伝達板11を熱圧着によって成形する際、基板111上に載置される圧電素子21及び一対の係合機構311、321と、導体パターン151、152、153、154、211との接続部が、各々の部品の熱膨張率差異により、加熱—冷却過程において局所的な応力の集中による断裂等の不具合の発生を最小限に抑えることが可能となる。

0026

本発明の実施形態では、基板111及び被覆板112の熱圧着における接着剤として厚さ50μmのホットメルトシート103を用いる。ホットメルトシート103の材料は、概ね80℃以上で溶融状態となり、高い接着性と可撓性を有するポリエステル系が望ましい。熱圧着時の温度は90〜120℃で1〜3分間の加熱により、通常の使用範囲剥離することなく確実に圧着することが可能となる。基板111と被覆板112との熱膨張率の差異により、冷却過程において反りを生じるが、僅かに反る方向と逆の形状にした状態で冷却し、成型することで、冷却後に振動伝達板11を平坦な形状にすることができる。

0027

心電電極31、32の体表と対向する面には、生体センサ100を体表に貼り付けるために、粘着剤として、分極電圧が低く安定した銀−塩化銀電極密着性の高い導電性粘着ゲル315、325が塗布されており、体表から微弱心筋起電圧を伝達する。導電性粘着ゲル315、325が塗布される心電電極31、32の面を生体の胸部の胸骨直上の表皮に直接貼り付けることで、心電波形生体表面振動波形を単一の生体センサ100によって同時に検出可能となる。粘着剤は、導電性粘着ゲル315、325に限らず、導電性粘着シールでも良い。

0028

一対の係合機構311、321は、それぞれ、ドーナツ状の金属板の中央に円形状の孔が形成され、この孔に対し放射状に複数のスリットが形成される挿入口を有する。心電電極31、32の基板111と対向する面には、円筒形状の突起部313、323が形成されている。突起部313、323には、側面を一周する溝が形成されている。それぞれの係合機構311、321の挿入口に心電電極31、32の突起部313、323を挿入することによって、係合機構311、321に心電電極31、32を係止する。係合機構311、321の挿入口はスリットによって板バネとなり、突起部313、323の溝に嵌まる。従って、心電電極31、32の突起部313、323は、通常の使用において係合部位がずれることなく確実に係止されるため、心電電極31、32の心電図信号が接触不良なく伝導するとともに、体表の振動が振動伝達板11を介して圧電素子21に伝達される。

0029

心電電極31、32の心電パッド314、324は、粘着性の導電性粘着ゲル315、325によって体表Sと接触しているものの、体表Sの振動は導電性粘着ゲル315、325を介して多少減衰する。しかしながら、本発明の実施形態では、後述する様々な生体信号を検出するために必要な周波数範囲「0.1〜1kHz」においては、高いシグナルノイズ比(=S/N比)を有するため、生体信号を高精度に検出することが可能である。

0030

次に、図5〜図14を参照しながら、本発明の実施形態に係る生体信号測定装置1を説明する。生体信号測定装置1は、生体の胸部の体表(望ましくは、生体の胸骨上の体表)に貼り付けられるセンサ100を用いて、生体の信号を測定する。

0031

図5に示すように、生体信号測定装置1は、センサ100から出力される生体信号をデジタル信号に変換する信号変換部2と、信号変換部2によって変換されるデジタル信号を入力し、信号処理を行う制御部3と、信号変換部2によって変換されるデジタル信号や制御部3による信号処理の結果を記憶する記憶部4と、制御部3による信号処理の結果を表示する表示部5と、制御部3による信号処理の結果を外部に送信する通信部6と、を備える。

0032

信号変換部2は、増幅器及びAD変換器を有する。制御部3は、例えば、信号処理専用のプロセッサであるDSP(Digital Signal Processor)と、信号処理以外の処理を実行し、各部を制御するCPU(Central Processing Unit)と、によって構成される。

0033

記憶部4は、フラッシュメモリやHDD(Hard Disk Drive)等であり、予め制御部3による処理を実行するためのプログラムやデータを記憶する。表示部5は、液晶ディスプレイ等である。通信部6は、無線LAN(Local Area Network)、有線LAN、Bluetooth(登録商標)通信、インターネット等を介して他のコンピュータとのデータのやり取りを行う。

0034

図6は、生体信号測定装置1による生体信号測定処理の流れを示している。図6におけるステップS2〜S4は測定時に実行しても良い。また、測定時にはステップS1の処理結果を記憶部4に記憶するのみとし、測定後にステップS2〜S4を実行しても良い。以下では、リアルタイムに生体の状態変化を監視するために、全てのステップを測定時に実行するものとして説明する。

0035

信号変換部2は、センサ100から電気信号を入力し、デジタル信号に変換する(ステップS1)。信号変換部2は、圧電素子21から出力されるアナログ信号である第1の電気信号を入力し、第1の電気信号を増幅し、増幅される第1の電気信号を所定のサンプリング間隔で第1のデジタル信号に変換する。また、信号変換部2は、一対の心電電極31、32によって検出されるアナログ信号である第2の電気信号を所定のサンプリング間隔で入力し、第2の電気信号を増幅し、第2の電気信号を第2のデジタル信号に変換する。

0036

制御部3は、信号変換部2からデジタル信号を入力し、信号処理を実行し(ステップS2)、処理後の信号波形を表示部5に表示する(ステップS3)。

0037

制御部3は、第1のデジタル信号を微分して生体の心臓運動振動信号とし、第1のデジタル信号を帯域通過フィルタによってフィルタリングして生体の心音信号とし、第1のデジタル信号を高域通過フィルタによってフィルタリングして生体の呼吸気流音信号とし、第1のデジタル信号を低域通過フィルタによってフィルタリングして生体の胸郭呼吸運動信号とする信号処理を行う。また、制御部3は、第2のデジタル信号を心電図信号とする。

0038

図7は、心電図信号、胸壁振動信号及び心臓運動振動信号の各信号波形の表示例を示している。心電図信号は、一対の心電電極31、32によって検出されるアナログ信号である第2の電気信号を変換した第2のデジタル信号である。胸壁振動信号は、圧電素子21から出力されるアナログ信号である第1の電気信号を変換した第1のデジタル信号である。心臓運動振動信号は、第1のデジタル信号すなわち胸壁振動信号を微分したものである。

0039

心臓運動振動信号の波形は特徴的な信号波形であり、波形の振幅及び間隔が病態によって変化する。図7に示すように、心臓運動振動は、心房関連振動と心室関連振動からなる。心室関連振動に係る信号波形には、生体の僧帽弁の閉鎖及び開放並びに生体の大動脈弁の閉鎖及び開放が反映される。MCは僧帽弁閉鎖の時刻、AOは大動脈弁開放の時刻、MOは僧帽弁開放の時刻、ACは大動脈弁閉鎖の時刻を示している。

0040

図8は、心電図信号、胸壁振動信号及び心音信号の各信号波形の表示例を示している。心音信号は、胸壁振動信号を帯域通過フィルタによってフィルタリングしたものである。帯域通過フィルタは20〜100Hzの範囲内が望ましい。本発明の実施形態では、下限の閾値を20Hz、上限の閾値を45Hzとしている。

0041

図9は、胸壁振動信号、胸郭呼吸運動信号及び呼吸気流音信号の各信号波形の表示例を示している。胸郭呼吸運動信号は、胸壁振動信号を低域通過フィルタによってフィルタリングしたものである。低域通過フィルタの閾値は、0.3〜0.5Hzの範囲内が望ましい。本発明の実施形態では、低域通過フィルタの閾値を0.4Hzとしている。尚、ノイズカットするため、制御部3は、0.05Hz以上の周波数を通過させるようにしても良い。この場合、制御部3は、0.05Hz〜0.4Hzの帯域通過フィルタによって胸壁振動信号をフィルタリングすることと同様の処理を行う。

0042

呼吸気流音信号は、胸壁振動信号を高域通過フィルタによってフィルタリングしたものである。高域通過フィルタの閾値は、100〜400Hzの範囲内が望ましい。本発明の実施形態では、高域通過フィルタの閾値を200Hz、300Hz、400Hzのいずれかとしている。

0043

図10は、心電図信号、胸壁振動信号、心臓運動振動信号、心音信号、呼吸気流音信号及び胸郭呼吸運動信号の信号波形の表示例を示している。前述の通り、心電図信号及び胸壁振動信号は、単一のセンサ100から同時に得られるデジタル信号に信号処理を実行して得られる。また、心臓運動振動信号、心音信号、呼吸気流音信号及び胸郭呼吸運動信号は、胸壁振動信号に信号処理を実行して得られる。従って、生体信号測定装置1は、単一のセンサ100を用いて、これら全ての信号を同時に測定することができる。

0044

図6の説明に戻る。制御部3は、ステップS2における信号処理の結果に基づいて、生体の状態評価、特に心血管系や呼吸器系の状態評価を支援する情報である状態評価支援情報を生成する(ステップS4)。

0045

制御部3は、心電図信号、心臓運動振動信号、心音信号、呼吸気流音信号及び胸郭呼吸運動信号のうち少なくとも2つの信号に基づいて、状態評価支援情報を生成する。状態評価支援情報の詳細については後述する。

0046

制御部3は、状態評価支援情報に基づいて生体の状態が異常か否かを判定する(ステップS5)。生体の状態が異常の場合(ステップS5のYes)、制御部3は、表示部5に警告を出力し(ステップS6)、ステップS2〜S4及びS6の処理結果を時系列データとして記憶部4に記憶し、ステップS1から繰り返す。生体の状態が正常の場合(ステップS5のNo)、制御部3は、ステップS2〜S4の処理結果を時系列データとして記憶部4に記憶し、ステップS1から繰り返す。

0047

以下では、図11図13を参照しながら状態評価支援情報の生成処理について詳細に説明する。

0048

<心機能評価>
本発明の実施形態では、胸壁振動信号から心臓運動振動信号を得ることができる(図7参照)。心臓運動振動信号の波形の振幅は、心収縮能に比例する。従って、心臓運動振動信号持続的測定を行い、心臓運動振動信号波形の振幅のトレンドによって心機能の推移を監視できる。また、心不全をはじめとする心機能が低下する病態で心臓運動振動信号の波形の間隔が延長するため、心臓運動振動信号の波形の間隔に基づいて心機能を評価できる。

0049

図11を参照しながら、心機能評価に係る状態評価支援情報の一例を説明する。(大動脈弁開放時刻AO−僧房弁閉鎖時刻MC)/(大動脈弁閉鎖時刻AC−大動脈弁開放時刻AO)の値は心収縮能の指標である。また、(僧帽弁開放時刻MO−大動脈弁閉鎖時刻AC)/(大動脈弁閉鎖時刻AC−大動脈弁開放時刻AO)の値は心拡張能の指標である。そして、図11に示すように、これらの和である{(大動脈弁開放時刻AO−僧房弁閉鎖時刻MC)+(僧帽弁開放時刻MO−大動脈弁閉鎖時刻AC)}/(大動脈弁閉鎖時刻AC−大動脈弁開放時刻AO)の値は総合的心機能の指標であり、0.45以上で心機能低下と判断される。

0050

僧房弁閉鎖時刻MC、大動脈弁開放時刻AO、大動脈弁閉鎖時刻AC及び僧帽弁開放時刻MOは、心臓運動振動信号の波形から判断できる。大動脈弁開放時刻AOは、心電図QRS波の後、あるいは心音I音の近傍にみられる、上に凸のピークのうち最大となるピークを取る時刻である。僧房弁閉鎖時刻MCは、心電図QRS波の出現後、あるいは心音I音の近傍にみられる、大動脈弁開放時刻AOの直前にある通常急激な下行波の開始時刻であるが、時に図7のように上に凸のピークを取ることもある。僧帽弁開放時刻MOは、心電図T波の後、あるいは心音II音の近傍にある、下に凸のピークを取る時刻である。大動脈弁閉鎖時刻ACは、心電図T波の後、あるいは心音II音のピーク直前にあり、僧帽弁開放時刻MOに係るピークの前に来る上に凸のピークを取る時刻である。

0051

これらの知見に基づき、制御部3は、心電図信号、又は心音信号と心臓運動振動信号自身に基づいて心臓運動振動信号における生体の僧帽弁の閉鎖及び開放並びに生体の大動脈弁の閉鎖及び開放の各時刻を特定し、特定される各時刻に基づいて生体の心機能評価に係る状態評価支援情報を生成する。状態評価支援情報としては、前述の心収縮能の指標、心拡張能の指標及び総合的心機能の指標の値が挙げられる。これによって、心収縮能、心拡張能及び総合的心機能の評価を支援することができる。

0052

心臓運動振動信号の単回測定によっても絶対値として心臓運動振動信号の波形間隔を計測することで心機能を評価できるが、心臓運動振動信号の持続的測定を行い、心臓運動振動信号の波形間隔の前後関係を比較することで心機能の推移を経時的に監視できる。

0053

心不全の前病態である心肥大でも心臓運動振動信号の波形の振幅及び間隔が変化することから、心臓運動振動信号の波形の振幅及び間隔の測定によって心肥大を発見し、経時的に複数回評価することで病態の進行を評価できる。胸壁振動信号は持続的に測定可能で侵襲性もない。

0054

<循環血液量評価>
本発明の実施の形態では、心臓運動振動信号を測定できるので、心臓運動振動信号の波形間隔の呼吸性変動及び輸液反応性から循環血液量の過不足を非侵襲的に推定できる。

0055

<心房細動評価>
心房細動は心不全を来しうる不整脈であるが、同時に脳梗塞の極めて重要な原疾患でもあり、従来は心電図によって診断される。本発明の実施の形態では、心臓運動振動信号から心房関連振動信号を得ることができる(図7参照)。

0056

図12を参照しながら、心房細動評価に係る状態評価支援情報の一例を説明する。図12に示すように、洞調律と呼ばれる通常の調律では、心房収縮に引き続いて心筋収縮がほぼ一定のリズムで生じるため、心臓運動振動信号では心房関連振動信号に続く心室関連振動信号の一連の信号波形がみられる(図7参照)。一方、心房細動では、心室関連振動信号が生じるものの、その前には一定の心房関連振動が生じず、不規則であり、10心拍前後以上の心臓運動振動信号を加算平均すると心室関連振動信号の直前が平坦波形になる。
複数の心拍同士の同期を取るための基準時刻は、例えば、QRS波のピークを取る時刻等、心電図信号に基づいて決定可能な時刻とすることができる。また、心臓運動振動信号自身のピークを取る時刻等に基づいて決定可能な時刻とすることができ、これにより必ずしも心電図によらずとも心房細動の検出が可能となる。

0057

これらの知見に基づき、制御部3は、心電図信号、又は心臓運動振動信号自身に基づいて心臓運動振動信号における各心拍の基準時刻を特定し、特定される基準時刻に基づいて複数の心拍分の心臓運動振動信号の同期を取り、複数の心拍分の心臓運動振動信号の波形の加算平均を算出し、算出される加算平均に基づいて生体の心房細動評価に係る状態評価支援情報を生成する。状態評価支援情報としては、加算平均の波形や、心房関連振動の有無の判定結果等が挙げられる。これによって、心房細動の検出を支援することができる。

0058

<心音評価>
本発明の実施の形態では、胸壁振動信号から心音信号を得ることができる(図8参照)。心音はI音やII音の異常が心臓弁疾患を反映し、II音の後に発生することがある異常心音であるIII音IV音出現時は心不全などの心疾患の可能性を示唆するが、本発明ではI音やII音だけでなくIII音やIV音を識別可能である(図13参照)。
例えば、制御部3は、心電図信号のQRS波を基準としてI音及びII音を特定するとともに、II音の後の心音信号の振幅が所定の閾値以上か否かによってIII音又はIV音の発生有無識別する。

0059

<呼吸数及び呼吸状態評価>
本発明の実施形態では、吸気音呼気音、及び両者の間に生じる気流停止の時間帯(=図9吸気呼気移行ポーズ)を検出できるとともに、胸郭呼吸運動信号を検出できることから、呼吸数や呼吸状態を測定できる。

0060

本発明の実施形態では、胸壁振動信号から呼吸気流音信号と胸郭呼吸運動信号を同時に抽出することができる(図9参照)。この2つの呼吸に関する生体信号を同時にかつ全く異なる周波数帯で得ることにより、2つの呼吸に関する生体信号のうち一方の周波数帯に特異的なノイズが発生して信号を得ることができない場合でも、もう一方の信号によって正確な呼吸数測定を維持することができる。すなわち、ノイズに対する耐性が高くなる。また全信号帯にわたってノイズが発生した場合も、特に呼吸気流音信号は生体信号として比較的高周波数帯域であることから、ノイズの直前まであるいは直後から生体信号を得ることができ、胸郭呼吸運動信号と合わせて精度の高い呼吸数及び呼吸状態の推定を支援することができる。

0061

これらの知見に基づき、制御部3は、呼吸気流音信号に基づいて生体の呼吸数を測定するとともに、胸郭呼吸運動信号に基づいて生体の呼吸数を測定し、生体の呼吸数評価に係る状態評価支援情報を生成する。
例えば、制御部3は、呼吸気流音信号の振幅の大きさに基づいて吸気音及び呼気音が発生している時間帯を特定し、一組の吸気音及び呼気音を一回の呼吸とカウントする。また、例えば、制御部3は、胸郭呼吸運動信号のピークを抽出し、一組の下に凸のピーク及び上に凸のピークを一回の呼吸とカウントする。状態評価支援情報としては、呼吸気流音信号に基づいて推定される呼吸数及び胸郭呼吸運動信号に基づいて推定される呼吸数等が挙げられる。

0062

<無呼吸評価>
無呼吸は、呼吸中枢の異常である中枢性無呼吸気道の異常である閉塞性無呼吸に分けられる。本発明の実施の形態では、呼吸気流音信号と胸郭呼吸運動信号を同時に得ることができる(図9参照)。呼吸気流音信号が認められなければ無呼吸と診断できる。その上、胸郭呼吸運動信号がなければ中枢性無呼吸、胸郭呼吸運動信号があれば閉塞性無呼吸と診断することができる。また、呼吸気流音信号と胸郭呼吸運動信号をカウントすることで無呼吸イベント回数や時間を測定できる。

0063

これらの知見に基づき、制御部3は、呼吸気流音信号及び胸郭呼吸運動信号に基づいて、無呼吸評価に係る状態評価支援情報を生成する。
例えば、制御部3は、呼吸気流音信号の振幅の大きさに基づいて吸気音及び呼気音が発生している時間帯を特定し、一組の吸気音及び呼気音を一回の呼吸とし、呼吸間の発生間隔が閾値以上であれば無呼吸が発生していると判断する。また、例えば、制御部3は、胸郭呼吸運動信号のピークを抽出し、一組の下に凸のピーク及び上に凸のピークを一回の呼吸とし、呼吸間の発生間隔が閾値以上であれば無呼吸が発生していると判断する。状態評価支援情報としては、無呼吸イベントが中枢性無呼吸又は閉塞性無呼吸のいずれであるかの識別結果や、無呼吸イベントの回数及び時間等が挙げられる。これによって、無呼吸の評価を支援することができる。

0064

呼吸器疾患評価>
気管支喘息慢性閉塞性肺疾患では呼気音の延長が認められる。また、気管支喘息は重症化すると呼吸音が著明に減少し呼吸数が増大する。本発明の実施形態では、呼気気流音信号を定量的に検出できるため、これらの診断や病状管理に寄与する。

0065

気管挿管評価>
気管挿管では、正しく気管内に挿管され換気できると、気管内に呼吸気流が生じ胸郭の上昇が認められる。一方、気管挿管施行時に誤って気管に隣接する食道内チューブを挿入する食道挿管が発生することがある。食道挿管は食道内が生理的に開存した空間でないために人工呼吸を行っても呼吸気流は発生せず、胸郭は上昇しない。本発明の実施形態では気管内の呼吸気流音信号と胸郭呼吸運動信号を同時に得ることができることから、気管挿管時の気管の呼吸気流音と胸郭の上昇を同時に検出することで気管内に挿管され、換気できていることを確認できる。

0066

以上の通り、生体信号測定装置1によれば、長時間の監視に利用可能であって、快適性や忍容性が高く、非侵襲的な単一のセンサ100を用いて、高精度に複数の生体信号を測定することができる。また、生体信号測定装置1によれば、心血管系及び呼吸器系の状態評価を支援することができる。

0067

以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る生体信号測定装置等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

0068

1.........生体信号測定装置
2.........信号変換部
3.........制御部
100.........センサ
11.........振動伝達板
21.........圧電素子
31、32.........一対の心電電極

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ