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技術 電子部品の移載方法および装置

出願人 株式会社昭和真空
発明者 塩野忠久森広宣松岡範佳
出願日 2016年3月17日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2016-053810
公開日 2017年9月21日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2017-168724
状態 特許登録済
技術分野 半導体容器とその封止 マニプレータ 特殊目的用コンベヤ 電気部品の供給・取り付け 圧電・機械振動子,遅延・フィルタ回路
主要キーワード 素子容器 周波数調整装置 制御配線 電子回路素子 吸着対象 フローティング電極 ジョンソンラーベック力 周波数測定
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図面 (14)

課題

真空雰囲気下で、電子部品を移載する。

解決手段

移載される電子部品(10)は、電子回路素子(11)が素子容器内に収容され容器の外側に外部接続電極が設けられており、静電吸着電極(23,24)を外部接続電極(14,15)の表面に近接させ、外部接続電極(14,15)と静電吸着電極(23,24)との間に電圧印加することで、外部接続電極(14,15)を静電吸着する。

概要

背景

水晶振動子を有する素子の製造工程には、電極が設けられた水晶片水晶振動子容器内に固定した後に周波数を最終調整する工程(以下、「周波数調整工程」という)と、この工程の後に、真空あるいは窒素雰囲気下でリッド(蓋)を取り付けて封止する工程(以下、「封止工程」という)が含まれる。周波数調整工程の作業サイトから封止工程の作業サイトへの水晶振動子の移載には、一般に、真空チャックが用いられる(例えば、特許文献1参照)。なお、通常、「水晶振動子」とは、電極が設けられた水晶片が容器内に封入されたものをいうが、以下では、説明のため、水晶片が容器内に固定されてはいるがまだ封止されていない状態のものも水晶振動子という。

概要

真空雰囲気下で、電子部品を移載する。 移載される電子部品(10)は、電子回路素子(11)が素子容器内に収容され容器の外側に外部接続電極が設けられており、静電吸着電極(23,24)を外部接続電極(14,15)の表面に近接させ、外部接続電極(14,15)と静電吸着電極(23,24)との間に電圧印加することで、外部接続電極(14,15)を静電吸着する。

目的

本発明は、このような課題を解決し、真空雰囲気下で電子部品を移載する方法および装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

電子回路素子素子容器内に収容され前記素子容器の外側に外部接続電極が設けられた電子部品を、真空雰囲気下で移載する方法において、静電吸着電極を前記外部接続電極の表面に近接させ、前記外部接続電極と前記静電吸着電極との間に電圧印加することで前記外部接続電極を静電吸着することを特徴とする電子部品の移載方法。

請求項2

請求項1に記載の電子部品の移載方法において、前記外部接続電極として、前記容器内の電子回路素子に接続される2つの電極に加えグランドまたはフローティング電極を有し、少なくとも前記グランドまたはフローティング電極の表面に前記静電吸着電極を近接させて静電吸着することを特徴とする電子部品の移載方法。

請求項3

請求項1または2に記載の電子部品の移載方法において、前記静電吸着電極の表面に誘電体膜が設けられた静電吸着ピンを用い、前記誘電体膜を前記外部接続電極に接触させて、前記静電吸着電極と前記外部接続電極との間のクーロン力またはジョンソンラーベック力により前記電子部品を吸着することを特徴とする電子部品の移載方法。

請求項4

請求項1または2に記載の電子部品の移載方法において、前記静電吸着電極の表面に、移載対象となる電子部品の外部接続電極に対応して、その外部接続電極が設けられている面の前記外部接続電極以外の部分に接触させるための凸部が設けられた静電吸着ピンを用い、前記素子容器の前記外部接続電極が設けられていない部分に前記凸部を接触させて、前記凸部の周囲の部分と前記外部接続電極との間のクーロン力により前記電子部品を吸着することを特徴とする電子部品の移載方法。

請求項5

請求項3に記載の電子部品の移載方法において、前記電子部品は、前記素子容器が実質的に長方形状であり、前記素子容器の外側の1つの面に、前記外部接続電極として、前記長方形状の1つの対角に配置され内部の電子回路素子に接続された2つの電極と、前記長方形状の他の対角に配置された2つのグランドまたはフローティング電極とを有する部品であり、前記静電吸着ピンを2本用い、各々の誘電体膜をそれぞれ前記2つのグランドまたはフローティング電極に接触させて静電吸着することを特徴とする電子部品の移載方法。

請求項6

請求項4に記載の電子部品の移載方法において、前記電子部品は、前記素子容器が実質的に長方形状であり、前記素子容器の外側の1つの面に、前記外部接続電極として、前記長方形状の1つの対角に配置され内部の電子回路素子に接続された2つの電極と、前記長方形状の他の対角に配置された2つのグランドまたはフローティング電極とを有する部品であり、前記静電吸着ピンとして、前記凸部が十字形のものを用い、前記十字形で分割された4つの部分でそれぞれ、前記2つの電極および前記2つのグランドまたはフローティング電極を静電吸着することを特徴とする電子部品の移載方法。

請求項7

請求項1から6のいずれか1項に記載の電子部品の移載方法において、前記電子部品は、水晶片が前記素子容器内に固定された水晶振動子であることを特徴とする電子部品の移載方法。

請求項8

請求項1から7のいずれか1項に記載の電子部品の移載方法において、ひとつの作業サイトで使用される第1のトレーと別の作業サイトで使用される第2のトレーとの間で前記電子部品を移載することを特徴とする電子部品の移載方法。

請求項9

電子回路素子が素子容器内に収容され前記素子容器の外側に外部接続電極が設けられた電子部品を移載する移載装置において、静電吸着電極を有する静電吸着ピンと、この静電吸着ピンを操作するマニピュレータとを備え、前記静電吸着ピンおよび前記マニピュレータが、前記1つの作業サイトならびに前記別の作業サイトに連通する真空容器内に配置され、前記マニピュレータは、前記静電吸着電極を前記外部接続電極の表面に近接させ、前記外部接続電極と前記静電吸着電極との間に電圧を印加することで、前記外部接続電極を静電吸着することを特徴とする電子部品の移載装置。

請求項10

請求項9に記載の電子部品の移載装置において、前記静電吸着ピンは、前記静電吸着電極の表面に、移載対象の電子部品の外部接続電極の表面に接触させるための誘電体膜を有することを特徴とする電子部品の移載装置。

請求項11

請求項9に記載の電子部品の移載装置において、前記静電吸着ピンは、前記静電吸着電極の表面に、移載対象となる電子部品の外部接続電極が設けられている面の前記外部接続電極以外の部分に対応して、前記外部接続電極以外の部分に接触して前記表面のそれ以外の部分と前記電子部品の前記外部接続電極とを接触させずに対向させて維持する凸部を有することを特徴とする電子部品の移載装置。

請求項12

請求項11に記載の電子部品の移載装置において、移載対象となる電子部品は、その素子容器が実質的に長方形状であり、前記素子容器の外側の1つの面に、長方形状の1つの対角に配置され内部の電子回路素子に接続された2つの電極と、前記長方形状の他の対角に配置された2つのグランドまたはフローティング電極とを有する部品であり、前記凸部は、前記2つの電極および前記2つのグランドまたはフローティング電極の間の形状に対応して、十字形に設けられていることを特徴とする電子部品の移載装置。

請求項13

請求項9から12のいずれか1項に記載の電子部品の移載装置において、移載対象となる電子部品は、水晶片が素子容器内に固定された水晶振動子であり、前記マニピュレータは、前記水晶片の周波数を調整する周波数調整サイトから、前記素子容器にリッドを取り付けて封止する封止サイトに、前記素子容器を移載することを特徴とする電子部品の移載装置。

技術分野

0001

本発明は、電子部品の移載方法および装置に関する。本発明は、特に水晶振動子の製造工程での利用に適するが、水晶振動子以外の電子部品の移載にも同様に利用できる。以下では、電子部品として、主に水晶振動子を例に説明する。

背景技術

0002

水晶振動子を有する素子の製造工程には、電極が設けられた水晶片水晶振動子容器内に固定した後に周波数を最終調整する工程(以下、「周波数調整工程」という)と、この工程の後に、真空あるいは窒素雰囲気下でリッド(蓋)を取り付けて封止する工程(以下、「封止工程」という)が含まれる。周波数調整工程の作業サイトから封止工程の作業サイトへの水晶振動子の移載には、一般に、真空チャックが用いられる(例えば、特許文献1参照)。なお、通常、「水晶振動子」とは、電極が設けられた水晶片が容器内に封入されたものをいうが、以下では、説明のため、水晶片が容器内に固定されてはいるがまだ封止されていない状態のものも水晶振動子という。

先行技術

0003

特開2001−179670号公報

発明が解決しようとする課題

0004

周波数調整工程と封止工程とを、同じ真空雰囲気下で連続して行ことが考えられている。この場合、少なくとも容器かリッドのいずれかを真空雰囲気下で移載する必要がある。しかし、このような電子部品の移載用途で従来から用いられてきた真空チャックは、吸着ノズルの開口部から内部に空気を吸い込んで対象物吸着するものであり、真空中では利用できない。大気中であれば粘着剤を用いることも考えられるが、粘着剤はガス発生の原因となり、また、粘着材蒸発、吸着によって、粘着剤成分デバイスに吸着すると、デバイスの性能が悪化するおそれがあることから、真空雰囲気下での利用は困難である。

0005

本発明は、このような課題を解決し、真空雰囲気下で電子部品を移載する方法および装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の第1の側面によると、電子回路素子素子容器内に収容されその容器の外側に外部接続電極が設けられた電子部品を、真空雰囲気下で移載する方法において、静電吸着電極を外部接続電極の表面に近接させ、外部接続電極と静電吸着電極との間に電圧印加することで外部接続電極を静電吸着することを特徴とする電子部品の移載方法が提供される。電子部品の移載は、例えば、ひとつの作業サイトで使用される第1のトレーと別の作業サイトで使用される第2のトレーとの間で行われる。

0007

外部接続電極として、容器内の電子回路素子に接続される2つの電極に加えグランドまたはフローティング電極を有し、少なくともグランドまたはフローティング電極の表面に静電吸着電極を近接させて静電吸着することが望ましい。

0008

静電吸着電極の表面に誘電体膜が設けられた静電吸着ピンを用い、静電吸着ピンの誘電体膜を外部接続電極に接触させて、静電吸着電極と外部接続電極との間のクーロン力またはジョンソンラーベック力により電子部品を吸着することができる。また、静電吸着電極の表面に、移載対象となる電子部品の外部接続電極に対応して、その外部接続電極が設けられている面の外部接続電極以外の部分に接触させるための凸部が設けられた静電吸着ピンを用い、素子容器の外部接続電極が設けられていない部分に静電吸着ピンの凸部を接触させて、凸部の周囲の部分と外部接続電極との間のクーロン力により電子部品を吸着することもできる。

0009

電子部品として、素子容器が実質的に長方形状であり、素子容器の外側の1つの面に、長方形状の1つの対角に配置され内部の電子回路素子に接続された2つの電極と、長方形状の他の対角に配置された2つのグランドまたはフローティング電極とを有する部品、特に水晶振動子を用いることができる。この場合、静電吸着電極の表面に誘電体膜が設けられた静電吸着ピンを2本用い、各々の誘電体膜をそれぞれ2つのグランドまたはフローティング電極に接触させて静電吸着することができる。また、凸部が設けられた静電吸着ピンを用いる場合には、凸部が十字形のものを用い、十字形で分割された4つの部分でそれぞれ、2つの電極および2つのグランドまたはフローティング電極を静電吸着することができる。

0010

本発明の第2の側面によると、電子回路素子が素子容器内に収容され素子容器の外側に外部接続電極が設けられた電子部品を移載する移載装置において、静電吸着電極を有する静電吸着ピンと、この静電吸着ピンを操作するマニピュレータとを備え、静電吸着ピンおよびマニピュレータが、上記の2つの作業サイトに連通する真空容器内に配置され、マニピュレータは、静電吸着電極を外部接続電極の表面に近接させ、外部接続電極と静電吸着電極との間に電圧を印加することで、外部接続電極を静電吸着することを特徴とする電子部品の移載装置が提供される。

0011

静電吸着ピンは、静電吸着電極の外部接続電極に近接する面に、外部接続電極の表面に接触させるための誘電体膜を有する。また、これとは別に、静電吸着ピンは、静電吸着電極の表面に、移載対象となる電子部品の外部接続電極が設けられている面の外部接続電極以外の部分に対応して、外部接続電極以外の部分に接触して静電吸着電極の表面のそれ以外の部分と電子部品の外部接続電極とを接触させずに対向させて維持する凸部を有することもできる。

0012

移載対象の電子部品が、その電子部品の素子容器が実質的に長方形状であり、素子容器の外側の1つの面に、長方形状の1つの対角に配置され内部の電子回路素子に接続された2つの電極と、長方形状の他の対角に配置された2つのグランドまたはフローティング電極とを有する部品である場合には、静電吸着ピンの凸部は、2つの電極および2つのグランドまたはフローティング電極の間の形状に対応して、十字形に設けられることが望ましい。

0013

移載対象の電子部品が、水晶片が素子容器内に固定された水晶振動子であり、マニピュレータは、水晶振動子容器内に固定された水晶片の周波数を調整する周波数調整サイトから、水晶振動子容器にリッドを取り付けて封止する封止サイトに、水晶振動子容器を移載することができる。

発明の効果

0014

本発明によると、真空雰囲気下で、電子部品を移載することができる。本発明を特に水晶振動子の製造工程で利用することで、周波数調整工程と封止工程を真空雰囲気下で連続して行うことができる。

図面の簡単な説明

0015

図1は、移載対象となる水晶振動子の構成を説明する図である。
図2は、本発明の実施形態に係る移載方法を説明する図である。
図3は、水晶振動子の製造工程を説明する図である。
図4は、図3に示す工程における素子容器を、図3上下反転した方向から見た斜視図である。
図5は、本発明の実施形態に係る電子部品の移載装置を示すブロック構成図である。
図6は、移載装置による水晶振動子の移載をさらに詳しく説明する図である。
図7は、周波数調整装置の概略を説明する平面図である。
図8は、周波数調整装置の概略を説明する側面図である。
図9は、移載装置の動作の概略を説明する図である。
図10は、封止装置の概略説明図である。
図11は、本発明の別の実施形態に係る移載方法を説明する図であり、図2とは異なる静電吸着ピンを用いる方法を示す。
図12は、図11に示す方法で用いられる静電吸着ピンの先端の構成の一例を示す斜視図である。
図13は、図11に示す方法で用いられる静電吸着ピンの先端の構成の別の例を示す斜視図である。

実施例

0016

本発明について以下に図面を参照して詳しく説明する。以下の説明では、移載の対象となる電子部品として、水晶振動子を例に説明する。

0017

図1は、移載対象となる水晶振動子の構成を説明する図である。この水晶振動子10は、電子回路素子としての水晶片11が、素子容器12内に収容されている。素子容器12の外側には、外部接続電極として、電極パッド13,14,15および16が設けられる。電極パッド13,14は、素子容器12内の水晶片11に接続され、電極パッド15,16は、グランドまたはフローティングの電極である。素子容器12は実質的に長方形状であり、電極パッド13,14,15および16は、素子容器12の外側の1つの面に設けられる。電極パッド13,14は長方形状の1つの対角に配置され、電極パッド15,16は長方形状の他の対角に配置されている。

0018

図2は、図1に示す水晶振動子10を移載する方法を説明する図である。ここでは、2本の静電吸着ピン21,22を用いる例を示す。

0019

静電吸着ピン21,22はそれぞれ、棒状の静電吸着電極23,24を有する。静電吸着電極23,24の先端部の表面にはそれぞれ、移載対象の水晶振動子10の外部接続電極、特に電極パッド15,16の表面に接触させるため、誘電体膜25,26が設けられている。静電吸着電極23,24には、それぞれ直流電源31,32が接続される。この例では、電極パッド15,16がグランドとなっているものとしている。また、静電吸着電極23,24には互いに別極性の電圧、すなわち、静電吸着電極23には正電圧、静電吸着電極24には負電圧が、それぞれ印加されるものとする。

0020

図2において、水晶振動子10および静電吸着ピン21,22は、真空雰囲気下に置かれているものとし、水晶振動子10を1つの作業サイトから別の作業サイト、例えば、周波数調整工程を実施する作業サイト(周波数調整サイト)から封止工程を実施する作業サイト(封止サイト)に移載するものとする。このためには、静電吸着ピン21,22を操作して、誘電体膜25,26をそれぞれ電極パッド15,16の表面に接触させる。これにより、静電吸着電極23,24がそれぞれ電極パッド15,16の表面に近接した状態となる。この状態で、静電吸着電極23と電極パッド15の間に電源31から電圧を印加し、同時に、静電吸着電極24と電極パッド16の間に電源32から電圧を印加する。これにより、静電吸着電極23と電極パッド15の間、および静電吸着電極24と電極パッド16の間に、それぞれクーロン力が生じる。このクーロン力により、水晶振動子10を吸着することができる。誘電体膜の材料は適宜選択すればよく、例えば静電吸着電極の表面に体積抵抗率1010〜1012Ω・cmの誘電体膜を設けて、ジョンソンラーベック力により水晶振動子10を吸着してもよい。水晶振動子10が吸着された状態で静電吸着ピン21,22を移動し、作業サイトを移動して、水晶振動子10を別の作業サイトに移載することができる。

0021

水晶振動子10の製造工程をさらに詳しく説明し、その工程における水晶振動子10の移載について説明する。

0022

図3は、水晶振動子の製造工程を説明する図である。ここでは、表面実装型水晶振動子を例に説明する。まず、図3(A)に示すように、所望の周波数が得られるサイズに加工された水晶片11を用意する。この水晶片11の両面に、図3(B)に示すように、蒸着により金属膜を形成して、それぞれ励振電極41,42とする。図3(B)において、裏面の励振電極42は破線で示す。続いて、図3(C)に示すように、励振電極41,42が形成された水晶片11を、素子容器本体12a内に固定する。素子容器本体12aの表面(図では裏面になっている)には、図4に示すように、電極パッド13,14,15,16が設けられている。水晶片11に設けられた励振電極41,42は、それぞれ電極パッド13,14に電気的に接続される。この状態、すなわち図3(D)に示す状態で、周波数調整工程が実施される。周波数調整工程後、図3(E)に示すように、素子容器本体12aをリッド12bで封止する。なお、図3においては、説明のため、水晶片11、素子容器本体12aおよびリッド12bの上下関係を逆にしている。

0023

図4は、図3に示す製造工程における素子容器、特に素子容器本体12aを、図3と上下反転した方向から見た斜視図である。この素子容器本体12aを、図3(D)に示す周波数調整工程の後、図2に示す静電吸着ピン21,22で吸着し、リッド5が置かれている作業サイト(封止サイト)場所に搬送する。そして、その場所で、図3(D)に示す封止工程を実行する。

0024

吸着力の点からは、吸着される電極(電極パッド15,16)はグランドに接続されていることが望ましいが、フローティング電極を吸着の対象としてもよい。さらには、素子容器内に収容される電子回路素子に影響がないものであれば、その電子回路素子に接続される電極(電極パッド13,14)を利用することもできる。

0025

以上の説明では、図4に示すような4つの電極パッドを有する水晶振動子を例に説明したが、吸着対象となる電子回路素子は少なくとも1つ以上の電極パッドを有していればよく、図4に示す例に限定されない。また、静電吸着ピンの数も適宜設定すればよく、1つの静電吸着ピンが複数の電極パッドに同時に接触して吸着する構成としてもよい。例えば音叉型水晶振動子は2つの電極パッドを有しており、2本の静電吸着ピンを2つの電極パッド夫々に接触させてもよいし、1本の静電吸着ピンを2つの電極パッドに接触させて1本の静電吸着ピンで吸着搬送してもよい。図4では吸着の対象となる電極パッド15,16が2つある場合を説明したが、吸着の対象となる電極は1つでもよい。また、より多くの電極が設けられている電子部品についても、同様にして移載することができる。吸着対象となりうる複数の電極がある場合に、その1つあるいは一部だけを吸着の対象とすることもでき、全てを吸着の対象とすることもできる。また、電極が容器の広い範囲に設けられている場合にも、同様に移載することができる。表面実装型水晶振動子以外の形態の水晶振動子や、水晶振動子以外の電子部品でも、例えば容器の外側に電極が平面的に設けられているものであれば、同様に移載することができる。

0026

図5は、本発明の実施形態に係る水晶振動子の移載装置を示すブロック構成図である。この移載装置50は、図1に示す水晶振動子10を、周波数調整サイトから封止サイトに移載する装置である。周波数調整サイトには、周波数調整装置51が設けられる。封止サイトには、封止装置52が設けられる。移載装置50は、静電吸着電極23,24(図2)を有する静電吸着ピン21,22と、この静電吸着ピン21,22を操作するマニピュレータ53とを備え、周波数調整装置51および封止装置52と同じ真空容器54内に配置される。マニピュレータ53は、静電吸着ピン21,22の静電吸着電極23,24を、移載対象の水晶振動子10の電極パッド15,16(図1)の表面に近接させ、電極パッド15,16と静電吸着電極23,24との間に電圧を印加することで、電極パッド15,16を静電吸着する。周波数調整装置51、封止装置52およびマニピュレータ53は、真空容器54外の制御装置55に制御配線を介して接続される。制御装置55には、素子容器12の電極パッド15,16と静電吸着ピン21,22の静電吸着電極23,24との間に電圧を印加するため、図2の直流電源31,32が設けられる。移載装置50、周波数調整装置51、および封止装置52は同一の真空容器54内に配置される場合に限らず、独立した真空容器を連結して構成されるものであってもよい。

0027

図6は、移載装置50による水晶振動子の移載をさらに詳しく説明する図である。周波数調整サイトから封止サイトへの移載は、実際には、周波数調整装置51で使用された周波数調整トレー511を移載装置50による作業サイトである移載室に搬送し、そこで、水晶振動子を封止装置52で使用する封止トレー521に移載する。周波数調整トレー511および封止トレー521の搬送は、トレー搬送機構56により行われる。トレー搬送機構56は、図6では周波数調整装置51と移載室との間、および移載室と封止装置52との間の搬送しか示していないが、周波数調整装置51への周波数調整トレー511の搬入、周波数調整装置51内での周波数調整トレー511の移動、封止装置52内での封止トレー521の移動、および封止装置52からの封止トレー521の搬出も行う。実施例ではトレー搬送手段を総括してトレー搬送機構56として説明するが、各サイトで独立のトレー搬送手段を設けてもよい。

0028

図7および図8は周波数調整装置51の概略説明図であり、図7は平面図、図8は側面図である。図1に示す水晶振動子10は、周波数調整トレー511の凹部に収容され、トレー搬送機構56により周波数調整装置51に搬入される。周波数調整トレー511の底面には開口が設けられ、素子容器本体12aの開口が底面に対面する向きで収容されるため、周波数調整トレー511底面の開口から励振電極41が露出する。周波数調整装置51内部には、イオンビーム照射するイオンガン512、イオンビームを遮蔽するシャッター513が設けられ、励振電極41にイオンビームを照射することで、水晶振動子10の周波数を調整する。水晶振動子10は周波数調整トレー511上にマトリクス配列され、トレー搬送機構56は、周波数調整トレー511上の任意の列がイオンガン512のイオンビーム照射エリアに位置するようトレーを搬送する。図示しない周波数測定手段により水晶振動子10の周波数を測定し、所望の周波数となる時点でシャッターを閉じて、周波数調整を終了する。周波数調整トレー511上の全ての水晶振動子10の処理が完了すると、周波数調整トレー511は周波数調整室から搬出され、トレー搬送機構56により移載装置50に搬入される。

0029

図9は、移載装置50の動作の概略を説明する図である。移載装置50は、上述したように、周波数調整トレー511から封止トレー521に水晶振動子10を移載する装置である。予めリッド12bが収容された封止トレー521のリッド12b上に、素子容器本体12aを移載する。

0030

図10は、封止装置52の概略説明図である。トレー搬送機構56は、リッド12bおよび素子容器本体12aを搭載する封止トレー521を、封止装置52に搬入する。封止装置52には封止トレー521を挟むように加熱ブロック521,522が設けられ、封止トレー521を加熱ブロック522,523間で加熱することで、リッド12bおよび素子容器本体12aが接合する。

0031

図11は、本発明の別の実施形態に係る移載方法を説明する図であり、図2とは異なる静電吸着ピン61を用いる方法を示す。この静電吸着ピン61は、静電吸着電極62を有し、この静電吸着電極62の表面に凸部63を有する。この凸部63は、移載対象となる電子部品(例えば水晶振動子10)の外部接続電極が設けられている面の外部接続電極以外の部分に対応して設けられ、外部接続電極以外の部分に接触して静電吸着電極62の表面の凸部63以外の部分と移載対象となる電子部品の外部接続電極とを接触させずに対向させて、例えば距離dに維持する。

0032

図4を参照して説明すると、静電吸着ピン61の凸部62を、素子容器本体12aの電極パッド13,14,15,16以外の部分に接触させることで、凸部の周囲の部分と電極パッド13,14,15,16との距離をdに維持し、それらの間のクーロン力により、水晶振動子10を吸着することができる。

0033

図12は、図11に示す方法で用いられる静電吸着ピンの先端の構成の一例を示す斜視図である。この例では、円筒形の静電吸着電極62aの先端に、十字形凸部63aが設けられている。例えば図4の水晶振動子10の素子容器本体12aに対して、十字形凸部63aを、電極パッド13,14,15,16に接しないように接触させる。これにより、静電吸着電極62aの先端の十字形凸部63aで分割された4つの部分でそれぞれ、電極パッド13,14,15,16を静電吸着することができる。

0034

図13は、図11に示す方法で用いられる静電吸着ピンの先端の構成の別の例を示す斜視図である。この例では、四角柱状の静電吸着電極62bの先端に、十字形凸部63bが設けられている。静電吸着電極62bの先端の四角形状は、移載対象となる電子部品の形状に対応している。例えば図4の水晶振動子10に対して、静電吸着電極62bの先端の四角形状と素子容器本体12aの四角形状とを対応させて、十字形凸部63bを素子容器本体12aに接触させる。これにより、静電吸着電極62bを電極パッド13,14,15,16に接触させることなく、静電吸着電極62bの先端の十字形凸部63bで分割された4つの部分でそれぞれ、電極パッド13,14,15,16を静電吸着することができる。

0035

ここでは、電極パッドが4つの電子部品を吸着するものとして、十字形の凸部を示したが、移載対象の電子部品の電極パッドの形状や個数によって、凸部の形状を任意に設計することができる。例えば、音叉形の水晶振動子の場合、素子が細長く、その両端に電極が設けられている場合には、中央に一つの凸部を設け、その両側で電極を静電吸着することができる。図11乃至図13では凸部63を設け、静電吸着電極と電極パッド間を距離dの空間としているが、例えば静電吸着電極62に誘電膜を形成し、距離dの空間内の一部を誘電体材料で満たしてもよい。

0036

11水晶片
12素子容器
13,14,15,16電極パッド(外部接続電極)
21,22,61静電吸着ピン
23,24,62,62a,62b静電吸着電極
25,26誘電体膜
31,32直流電源
41,42励振電極
12 素子容器
12a 素子容器本体
12bリッド
50移載装置
51周波数調整装置
511周波数調整トレー
512イオンガン
513シャッター
52封止装置
521封止トレー
522,523加熱ブロック
53マニピュレータ
54真空容器
55制御装置
56 トレー搬送機構
63,63a,63b 凸部

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