図面 (/)

技術 迷惑運転検出装置及び迷惑運転検出方法

出願人 株式会社デンソーアイティーラボラトリ
発明者 奥谷知克
出願日 2016年3月16日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-052205
公開日 2017年9月21日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2017-167795
状態 特許登録済
技術分野 交通制御システム
主要キーワード 自己中心 各計測機器 自己故障診断 査定評価 コントローラエリアネットワーク 数値条件 状態判定結果 燃費計算
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

交通流阻害する要因となる迷惑運転を検出する。

解決手段

自車両の前方の所定の距離内に他の車両が存在するかを解析する前方車両群解析部102と、自車両の後方の所定の距離内に他の車両が存在するかを解析する後方車両群解析部104と、自車両の前方の所定の距離内に他車両が存在せず、かつ、自車両の後方の所定の距離内に他車両が存在する場合、自車両が、交通流を阻害する要因となるボトルネック発生源の車両であると判定するボトルネック状態判定部106とを有する迷惑運転検出装置100を提供する。

概要

背景

大気汚染地球温暖化などの問題に鑑みて、車両(自動車バイクなど)からの二酸化炭素窒素酸化物粒子状物質などの排出削減に貢献するエコ運転エコドライブとも呼ばれる)が推奨されている。エコ運転は、燃費向上(消費するエネルギーの低減、あるいは低燃費走行)を意識して行われる運転であり、例えば加速減速控えた運転、車速を低速に抑えた運転などがエコ運転として推奨されている。近年では、エコ運転を実施しようと心掛けドライバが増加している。

また、近年、保険会社テレマティクス保険運用を開始している。テレマティクス保険は、UBI(Usage-Based Insurance:自動車の利用状況に応じた保険)の概念に基づき、安全運転を行うドライバほど保険料が安くなる保険である。具体的には、テレマティクス保険に加入している保険加入者の車両にGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)信号や車両信号を受信する車載機を設置して、車両の走行距離、速度、加減速度ハンドル制動などの走行データ観測する。車載機によって観測された走行データは、例えば3G通信などの電話回線網を通じて保険会社のセンタに配設されているサーバアップロードされ、センタにて走行データを解析することにより、走行距離に応じた保険料の割引率の評価や、急加速、急制動(急減速)、急ハンドルなどに応じた危険運転度の評価(あるいは、安全運転度の評価)が行われる。

多くの保険会社では、エコ運転が安全運転であるという考え方に基づいてテレマティクス保険の査定評価が行われている。したがって、エコ運転が実施されるほどドライバの安全運転度の評価が高くなり、テレマティクス保険に加入している保険加入者は、積極的にエコ運転を実施しようと心掛けるようになる。

また、下記の特許文献1には、自車両の車両挙動情報に基づきエコ運転中か否かを判定し、エコ運転中と判定された場合には、当該自車両(後続車両にとっての先行車両)がエコ運転中であることを示すエコ運転中情報を後続車両に送信して、後続車両において報知する技術が開示されている。

概要

交通流阻害する要因となる迷惑運転を検出する。自車両の前方の所定の距離内に他の車両が存在するかを解析する前方車両群解析部102と、自車両の後方の所定の距離内に他の車両が存在するかを解析する後方車両群解析部104と、自車両の前方の所定の距離内に他車両が存在せず、かつ、自車両の後方の所定の距離内に他車両が存在する場合、自車両が、交通流を阻害する要因となるボトルネック発生源の車両であると判定するボトルネック状態判定部106とを有する迷惑運転検出装置100を提供する。

目的

本発明は、交通流を阻害する要因となる迷惑運転を検出することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

判定対象となる車両の前方の所定の距離内に他車両が存在するか否かを解析する前方車両群解析部と、前記判定対象となる車両の後方の所定の距離内に他車両が存在するか否かを解析する後方車両群解析部と、前記判定対象となる車両の前方の所定の距離内に他車両が存在せず、かつ、前記判定対象となる車両の後方の所定の距離内に他車両が存在する状態を検出した場合、前記判定対象となる車両の運転が、周辺の他車両の走行の妨げとなる迷惑運転であると判定する判定部とを、有する迷惑運転検出装置

請求項2

前記判定対象となる車両の車両速度と、前記判定対象となる車両が走行中の道路制限速度とを取得するデータ取得部を更に有し、前記判定部は、前記判定対象となる車両の車両速度が前記制限速度を基準とした条件よりも低速であるか否かを更に判定し、前記制限速度を基準とした条件よりも低速の車両を前記迷惑運転の判定対象から除外するよう構成されている請求項1に記載の迷惑運転検出装置。

請求項3

前記判定対象となる車両の運転が前記迷惑運転であるという判定結果を所定の通知先通知する通知部を更に有する請求項1又は2に記載の迷惑運転検出装置。

請求項4

前記判定対象となる車両に関する保険を取り扱っている保険会社によって管理されている通信装置が前記所定の通知先として設定され、前記通知部が、前記保険会社が前記判定対象となる車両に対する保険の評価を行うための情報として、前記判定対象となる車両の運転が前記迷惑運転であるという判定結果を、前記保険会社によって管理されている通信装置へ通知するよう構成されている請求項3に記載の迷惑運転検出装置。

請求項5

前記通知部が、前記保険会社が前記判定対象となる車両に対する保険の評価を行うための情報として、前記判定対象となる車両の運転が生み出した渋滞の程度を表す情報を、前記保険会社によって管理されている通信装置へ更に通知するよう構成されている請求項4に記載の迷惑運転検出装置。

請求項6

前記判定対象となる車両の運転が前記迷惑運転であるという判定結果を格納する格納部を更に有する請求項1から5のいずれか1つに記載の迷惑運転検出装置。

請求項7

前記判定対象となる車両の運転が前記迷惑運転であるという判定結果を前記判定対象の車両のドライバに対して報知する報知部を更に有する請求項1から6のいずれか1つに記載の迷惑運転検出装置。

請求項8

前記判定対象となる車両の運転が前記迷惑運転であるという判定結果が、所定の条件を満たして複数回検出された場合に、前記判定部は、前記判定対象となる車両の運転が前記迷惑運転であるという判定結果を確定させるよう構成されている請求項1から7のいずれか1つに記載の迷惑運転検出装置。

請求項9

前記判定対象となる車両が、当該迷惑運転検出装置が搭載されている車両と同一車両である請求項1から8のいずれか1つに記載の迷惑運転検出装置。

請求項10

前記判定対象となる車両が、当該迷惑運転検出装置が搭載されている車両とは異なる車両である請求項1から8のいずれか1つに記載の迷惑運転検出装置。

請求項11

前記判定対象となる車両の車両速度と、当該迷惑運転検出装置が搭載されている車両の車両速度とを取得するデータ取得部を更に有し、前記判定部は、前記判定対象となる車両の車両速度が当該迷惑運転検出装置が搭載されている車両の車両速度を基準とした条件よりも低速であるか否かを更に判定し、当該迷惑運転検出装置が搭載されている車両の車両速度を基準とした条件よりも低速の車両を前記迷惑運転の判定対象から除外するよう構成されている請求項10に記載の迷惑運転検出装置。

請求項12

判定対象となる車両の前方の所定の距離内に他車両が存在するか否かを解析する前方車両群解析ステップと、前記判定対象となる車両の後方の所定の距離内に他車両が存在するか否かを解析する後方車両群解析ステップと、前記判定対象となる車両の前方の所定の距離内に他車両が存在せず、かつ、前記判定対象となる車両の後方の所定の距離内に他車両が存在する状態を検出した場合、前記判定対象となる車両の運転が、周辺の他車両の走行の妨げとなる迷惑運転であると判定する判定ステップとを、有する迷惑運転検出方法

請求項13

前記判定対象となる車両の車両速度と、前記判定対象となる車両が走行中の道路の制限速度とを取得するデータ取得ステップを更に有し、前記判定ステップにおいて、前記判定対象となる車両の車両速度が前記制限速度を基準とした条件よりも低速であるか否かを更に判定し、前記制限速度を基準とした条件よりも低速の車両を前記迷惑運転の判定対象から除外する請求項12に記載の迷惑運転検出方法。

請求項14

前記判定対象となる車両の運転が前記迷惑運転であるという判定結果を所定の通知先へ通知する通知ステップを更に有する請求項12又は13に記載の迷惑運転検出方法。

請求項15

前記判定対象となる車両に関する保険を取り扱っている保険会社によって管理されている通信装置が前記所定の通知先として設定され、前記通知ステップにおいて、前記保険会社が前記判定対象となる車両に対する保険の評価を行うための情報として、前記判定対象となる車両の運転が前記迷惑運転であるという判定結果を、前記保険会社によって管理されている通信装置へ通知する請求項14に記載の迷惑運転検出方法。

請求項16

前記通知ステップにおいて、前記保険会社が前記判定対象となる車両に対する保険の評価を行うための情報として、前記判定対象となる車両の運転が生み出した渋滞の程度を表す情報を、前記保険会社によって管理されている通信装置へ更に通知する請求項15に記載の迷惑運転検出方法。

請求項17

前記判定対象となる車両の運転が前記迷惑運転であるという判定結果を所定の格納部に格納する格納ステップを更に有する請求項12から16のいずれか1つに記載の迷惑運転検出方法。

請求項18

前記判定対象となる車両の運転が前記迷惑運転であるという判定結果を前記判定対象の車両のドライバに対して報知する報知ステップを更に有する請求項12から17のいずれか1つに記載の迷惑運転検出方法。

請求項19

前記判定対象となる車両の運転が前記迷惑運転であるという判定結果が、所定の条件を満たして複数回検出された場合に、前記判定ステップにおいて、前記判定対象となる車両の運転が前記迷惑運転であるという判定結果を確定させる請求項12から18のいずれか1つに記載の迷惑運転検出方法。

請求項20

前記判定対象となる車両が、当該迷惑運転検出方法を実施する迷惑運転検出装置が搭載されている車両と同一車両である請求項12から19のいずれか1つに記載の迷惑運転検出方法。

請求項21

前記判定対象となる車両が、当該迷惑運転検出方法を実施する迷惑運転検出装置が搭載されている車両とは異なる車両である請求項12から19のいずれか1つに記載の迷惑運転検出方法。

請求項22

前記判定対象となる車両の車両速度と、前記迷惑運転検出装置が搭載されている車両の車両速度とを取得するデータ取得ステップを更に有し、前記判定ステップにおいて、前記判定対象となる車両の車両速度が前記迷惑運転検出装置が搭載されている車両の車両速度を基準とした条件よりも低速であるか否かを更に判定し、前記迷惑運転検出装置が搭載されている車両の車両速度を基準とした条件よりも低速の車両を前記迷惑運転の判定対象から除外する請求項21に記載の迷惑運転検出方法。

技術分野

0001

本発明は、交通流阻害する要因となる迷惑運転を検出するための迷惑運転検出装置及び迷惑運転検出方法に関する。特に、本発明は、過剰なエコ運転による迷惑運転を検出するための迷惑運転検出装置及び迷惑運転検出方法に関する。

背景技術

0002

大気汚染地球温暖化などの問題に鑑みて、車両(自動車バイクなど)からの二酸化炭素窒素酸化物粒子状物質などの排出削減に貢献するエコ運転(エコドライブとも呼ばれる)が推奨されている。エコ運転は、燃費向上(消費するエネルギーの低減、あるいは低燃費走行)を意識して行われる運転であり、例えば加速減速控えた運転、車速を低速に抑えた運転などがエコ運転として推奨されている。近年では、エコ運転を実施しようと心掛けドライバが増加している。

0003

また、近年、保険会社テレマティクス保険運用を開始している。テレマティクス保険は、UBI(Usage-Based Insurance:自動車の利用状況に応じた保険)の概念に基づき、安全運転を行うドライバほど保険料が安くなる保険である。具体的には、テレマティクス保険に加入している保険加入者の車両にGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)信号や車両信号を受信する車載機を設置して、車両の走行距離、速度、加減速度ハンドル制動などの走行データ観測する。車載機によって観測された走行データは、例えば3G通信などの電話回線網を通じて保険会社のセンタに配設されているサーバアップロードされ、センタにて走行データを解析することにより、走行距離に応じた保険料の割引率の評価や、急加速、急制動(急減速)、急ハンドルなどに応じた危険運転度の評価(あるいは、安全運転度の評価)が行われる。

0004

多くの保険会社では、エコ運転が安全運転であるという考え方に基づいてテレマティクス保険の査定評価が行われている。したがって、エコ運転が実施されるほどドライバの安全運転度の評価が高くなり、テレマティクス保険に加入している保険加入者は、積極的にエコ運転を実施しようと心掛けるようになる。

0005

また、下記の特許文献1には、自車両の車両挙動情報に基づきエコ運転中か否かを判定し、エコ運転中と判定された場合には、当該自車両(後続車両にとっての先行車両)がエコ運転中であることを示すエコ運転中情報を後続車両に送信して、後続車両において報知する技術が開示されている。

先行技術

0006

特開2010−176632号公報(要約書図4

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、エコ運転は、加速、減速(制動)が緩慢であり、かつ、走行速度が鈍行な運転(いわゆる「トロトロ運転」)であり、周囲の車両の流れ(一般に交通流と呼ばれる)に従わない過剰なエコ運転は、渋滞の原因や他車両に対する迷惑運転となる可能性がある。

0008

なお、本明細書では、交通流を無視した過剰なエコ運転を迷惑エコ運転と呼ぶ。迷惑エコ運転は、エコ運転を行おうとする意識が高いあまり、交通流を阻害して他車両の迷惑となる自己中心的な運転であると言える。

0009

また、エコ運転が実施されているか否かを判定する従来技術が存在しているが、エコ運転が過剰に実施されているか否か(すなわち、迷惑エコ運転となっているか否か)を判定する技術は存在しない。例えば特許文献1には、自車両の車両挙動情報に基づきエコ運転中か否かを判定する技術が開示されているが、エコ運転が過剰に実施されているか否かを判定するものではない。

0010

本発明は、交通流を阻害する要因となる迷惑運転を検出することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上記の目的を達成するため、本発明によれば、判定対象となる車両の前方の所定の距離内に他車両が存在するか否かを解析する前方車両群解析部と、
前記判定対象となる車両の後方の所定の距離内に他車両が存在するか否かを解析する後方車両群解析部と、
前記判定対象となる車両の前方の所定の距離内に他車両が存在せず、かつ、前記判定対象となる車両の後方の所定の距離内に他車両が存在する状態を検出した場合、前記判定対象となる車両の運転が、周辺の他車両の走行の妨げとなる迷惑運転であると判定する判定部とを、
有する迷惑運転検出装置が提供される。

0012

また、上記の目的を達成するため、本発明によれば、判定対象となる車両の前方の所定の距離内に他車両が存在するか否かを解析する前方車両群解析ステップと、
前記判定対象となる車両の後方の所定の距離内に他車両が存在するか否かを解析する後方車両群解析ステップと、
前記判定対象となる車両の前方の所定の距離内に他車両が存在せず、かつ、前記判定対象となる車両の後方の所定の距離内に他車両が存在する状態を検出した場合、前記判定対象となる車両の運転が、周辺の他車両の走行の妨げとなる迷惑運転であると判定する判定ステップとを、
有する迷惑運転検出方法が提供される。

発明の効果

0013

本発明は、交通流を阻害する要因となる迷惑運転を検出できるという効果を有する。

図面の簡単な説明

0014

車線道路において発生するボトルネック状態の一例を示す平面図である。
2車線の道路において発生するボトルネック状態の一例を示す平面図である。
ボトルネック発生源の車両を検出するための本発明の基本的な概念を示す平面図である。
本発明の第1の実施の形態における迷惑運転検出装置の一例を示すブロック図である。
本発明の第1の実施の形態におけるボトルネック状態判定処理の一例を示すフローチャートである。
本発明の第1の実施の形態において、車両の前方及び後方の車両群の状態を検出するためのより広い検出範囲の一例を示す平面図である。
本発明の第1の実施の形態における迷惑運転検出装置の別の一例を示すブロック図である。
本発明の第1の実施の形態におけるボトルネック状態判定処理の別の一例を示すフローチャートである。
本発明の第2の実施の形態における迷惑運転検出装置の一例を示すブロック図である。
本発明の第2の実施の形態における判定主体車両と判定対象車両の関係について説明する平面図であり、判定主体車両の直近に存在する車両が判定対象車両である場合を示す平面図である。
本発明の第2の実施の形態における判定主体車両と判定対象車両の関係について説明する平面図であり、判定主体車両の複数台先に判定対象車両が存在する場合を示す平面図である。
本発明の第2の実施の形態におけるボトルネック状態判定処理の一例を示すフローチャートである。

実施例

0015

以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、まず、本発明の基本的な概念について説明し、次に、本発明の第1の実施の形態において、交通流を阻害する要因となる自車両の迷惑運転を検出する場合について説明し、本発明の第2の実施の形態において、交通流を阻害する要因となる他車両の迷惑運転を検出する場合について説明する。

0016

<本発明の基本的な概念>
まず、本発明の基本的な概念について説明する。

0017

本発明では、交通流を阻害する要因となる迷惑運転として、交通流を無視して加減速が緩慢で走行が鈍行な運転を検出する。例えば、加減速が緩慢で走行が鈍行なエコ運転が、交通流を阻害する状態となってもなお継続して実施されている場合、このエコ運転は、交通流を阻害する迷惑エコ運転と呼べるものとなる。なお、本発明は、エコ運転自体を否定するものではなく、過剰なエコ運転が実施されて交通流を阻害する要因となり得る場合を検出するものであることに留意されたい。

0018

また、本明細書では、交通流を阻害する要因となる迷惑運転として、迷惑エコ運転を一例に挙げながら説明を行うが、交通流を阻害する要因となるその他の迷惑運転に対しても本発明の適用が可能である。例えば、車載装置カーナビゲーションシステムカーオーディオなど)や携帯端末スマートフォンなど)を操作しながらの運転、疲労や眠気感じながらの運転、運転能力が低いドライバによる運転なども、加減速が緩慢で走行が鈍行な運転となる傾向があり、交通流を阻害する要因となる迷惑運転として、本発明により検出が可能である。

0019

一般に、渋滞によって車両の流れが悪くなった状態は、ボトルネック(ビンの首)にたとえられる。本明細書では、交通流を阻害する要因となり、渋滞を発生させる要因となる車両(渋滞の先頭車両)を「ボトルネック発生源の車両」と呼び、ボトルネック発生源の車両によって交通流が阻害された状態、あるいは阻害されることが予想される状態を「ボトルネック状態」と呼ぶ。

0020

図1は、1車線の道路において発生するボトルネック状態の一例を示す平面図である。なお、図1には、道路を上空から見た状態が図示されている。図1には、例えばエコ運転を実施している車両が、ゆっくりした加速、早めの減速、低速の走行などを行うことによって後続車両が渋滞し、ボトルネック状態が発生している場合が示されている。このとき、エコ運転を実施している車両は、ボトルネック発生源の車両となり、迷惑エコ運転の車両となる。特に1車線の道路の場合には、ボトルネック発生源の車両によって車線が塞がれてしまい、後続車両はボトルネック発生源の車両を追い越すことができず、渋滞が発生してしまう。また、このような状態は後続車両のドライバを苛立たせ、無理な追い越しなどが行われて事故を誘発させる可能性もある。さらに、ボトルネック発生源の車両は、前方の車両との車間距離が大きくなるため、交通流のシステム全体における車両密度を低下させる原因となり、システム効率を悪化させるという問題もある。

0021

図2は、2車線の道路において発生するボトルネック状態の一例を示す俯瞰図である。なお、図2には、道路を上空から見た状態が図示されている。図2においても、迷惑エコ運転の車両によるボトルネック状態が示されている。2車線以上の道路では、後続車両はボトルネック発生源の車両を追い越すことが可能かもしれない。しかしながら、車両の追い越しは、車線変更時において併走車両と衝突する危険や、元の車線に戻るときにボトルネック発生源の車両と衝突する危険などを伴い、車線変更時に無理な割りこみが行われる危険もある。

0022

さらに、追い越しの際には、後続車両は急な加減速や高速走行を強いられるため、その分エネルギーを消費する必要がある。エコ運転を実施している1台の車両を追い越すために、後続車両が余分なエネルギーを消費する必要があり、交通流のシステム全体を考えた場合には、二酸化炭素や窒素酸化物、粒子状物質などの排出がかえって増大してしまう可能性もある。さらに、追い越し車線に多数の車両が走行している場合、ボトルネック発生源の車両が追い越し車線を走行している場合などには、後続車両はボトルネック発生源の車両を追い越すことができず、渋滞が発生してしまう。

0023

本発明の基本的な概念は、ある車両に関して、その車両の前方の所定の距離範囲に他車両が存在せず、かつ、その車両の後方の所定の距離範囲に他車両が存在する状態となっている場合、その車両を、図1及び図2を示すようなボトルネック発生源の車両として検出するものである。より具体的には、図3に示すように、ある判定対象の車両に関して、その車両の前方に前方車両検出範囲を設定し、その車両の後方に後方車両検出範囲を設定して、前方車両検出範囲内に他車両が存在せず、かつ、後方車両検出範囲内に他車両が存在する場合に、その判定対象の車両をボトルネック発生源の車両として検出する。

0024

判定対象の車両に係る前方車両検出範囲は、判定対象の車両の前方に広がる任意の範囲とすることができる。一例として、前方車両検出範囲は、走行方向(車長方向)に関する距離とを、その車両の車体前部から走行方向に延伸する所定の距離とし、走行方向と垂直な方向(車幅方向)に関する距離を、その車両の車体中心部を中心とする所定の距離とした場合に画定される略矩形の範囲とすることが可能である。なお、ここでは、道路又は走行車線が直線の場合を例に挙げているが、道路又は走行車線が曲線の場合には、その曲線の形状に合わせた前方車両検出範囲が設定されることが望ましい。

0025

走行方向に関する所定の距離は、固定された任意の値としてもよく、あるいは、動的に変動する任意の値としてもよい。固定された値としては、例えば、15m、35m、45m、50m、60m、100m、120mなどとすることが可能であるが、これらに限定されるものではない。また、動的に変動する値としては、一般的に速度に見合った車間距離を取ることが望ましいとされている観点から、例えば、車両の速度(単位:km/h)の数値から15を引いた値(単位:m)、車両の速度(単位:km/h)の数値と同じ値(単位:m)、走行中の道路の制限速度(単位:km/h)の数値から15を引いた値(単位:m)、走行中の道路の制限速度(単位:km/h)の数値と同じ値(単位:m)などとすることが可能であるが、これらに限定されるものではない。

0026

また、走行方向と垂直な方向に関する所定の距離についても、固定された任意の値としてもよく、あるいは、動的に変動する任意の値としてもよい。例えば、走行方向と垂直な方向に関する所定の距離は、車体の幅を基準とした値としてもよく、道路の幅又は1車線の幅を基準とした値としてもよい。

0027

一方、判定対象の車両に係る後方車両検出範囲は、その車両の後方に広がる任意の範囲である。一例として、後方車両検出範囲は、走行方向(車長方向)に関する距離を、その車両の車体後部から走行方向とは逆方向に延伸する所定の距離とし、走行方向と垂直な方向(車幅方向)に関する距離を、その車両の車体中心部を中心とする所定の距離とした場合に確定される略矩形の範囲とすることが可能である。なお、前方車両検出範囲と同様に、道路又は走行車線が曲線の場合には、その曲線の形状に合わせた後方車両検出範囲が設定されることが望ましい。また、後方車両検出範囲を画定する所定の距離についても、固定された任意の値としてもよく、あるいは、動的に変動する任意の値としてもよい。また、後方車両検出範囲は、前方車両検出範囲と同じ値を設定してもよく、前方車両検出範囲とは異なる値を設定してもよい。

0028

<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態について説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態における迷惑運転検出装置の一例を示すブロック図である。図4に示される迷惑運転検出装置100は車両に搭載され、必要に応じて、車両内に存在する任意の装置(各計測機器各通信機器、車両内インタフェース、カーナビゲーションシステムなど)と接続することができる。なお、図4に示す迷惑運転検出装置100が搭載される車両(自車両)と、判定対象となる車両(自車両)とは同一であり、すなわち、本発明の第1の実施の形態では、自車両がボトルネック発生源の車両となる場合を検出する。

0029

図4に示される迷惑運転検出装置100は、前方車両群解析部102、後方車両群解析部104、ボトルネック状態判定部106、ボトルネック状態通知部108、ボトルネック状態格納部110、ボトルネック状態報知部112を有する。

0030

前方車両群解析部102は、フロントセンサ910から供給されるデータに基づいて、自車両の前方の所定の距離範囲(例えば、図3に示す前方車両検出範囲内)に他車両(自車両にとっての先行車両)が存在するか否かを解析する機能を有する。フロント側センサ910から供給されるデータとしては、例えば、カメラによる撮像画像データミリ波レーダ赤外線レーザによる障害物検知データ又はこれらを組み合わせたものを用いることが可能である。フロント側センサ910は、車両に元々搭載されているADAS(Advanced Driving Assistant System:先進運転支援システム)のためのセンサ(カメラ、ミリ波レーダ、レーザレーダソナーなど)であってもよく、あるいは本発明を実施するために新たに搭載されたものであってもよい。前方車両群解析部102における車両前方の解析には、任意の既存技術を用いることが可能であり、本発明において限定されるものではない。

0031

後方車両群解析部104は、リア側センサ911から供給されるデータに基づいて、自車両の後方の所定の距離範囲(例えば、図3に示す後方車両検出範囲内)に他車両(後続車両)が存在するか否かを解析する機能を有する。リア側センサ911から供給されるデータとしては、例えば、カメラによる撮像画像データ、ミリ波レーダや赤外線レーザによる障害物検知データ又はこれらを組み合わせたものを用いることが可能である。リア側センサ911も、フロント側センサ910と同様に、車両に元々搭載されているADASのためのセンサであってもよく、あるいは本発明を実施するために新たに搭載されたものであってもよい。後方車両群解析部104における車両前方の解析においても、前方車両群解析部102と同様に、任意の既存技術を用いることが可能であり、本発明において限定されるものではない。なお、後方車両群解析部104は、自車両の後方の所定の距離範囲に他車両(後続車両)が存在する場合、後続車両の車両数を検出してもよい。この後続車両の車両数は、自車両の後方に発生している渋滞の程度を表す情報として取り扱うことができ、ボトルネック状態判定結果の一部として、ボトルネック状態通知部108から通知されてもよく、ボトルネック状態格納部110に格納されてもよい。

0032

ボトルネック状態判定部106は、前方車両群解析部102及び後方車両群解析部104によるそれぞれの解析結果に基づいて、自車両がボトルネック発生源の車両となっているか否かを判定する機能を有する。具体的には、ボトルネック状態判定部106は、自車両の前方の所定の距離範囲(例えば、図3に示す前方車両検出範囲内)に他の車両が存在せず、かつ、自車両の後方の所定の距離範囲(例えば、図3に示す後方車両検出範囲内)に他の車両が存在する状態となっている場合、ボトルネック状態であると判定する。

0033

ボトルネック状態判定部106は、ボトルネック状態であると判定した場合、ボトルネック状態であることを示す情報を含むボトルネック状態判定結果をボトルネック状態通知部108、ボトルネック状態格納部110、ボトルネック状態報知部112などへ供給することが可能である。

0034

ボトルネック状態通知部108は、ボトルネック状態判定部106からボトルネック状態判定結果が供給された場合、無線通信部912を利用して無線通信回線を介して、ボトルネック状態判定結果を所定の通知先図4ではサーバ800として図示)へ通知する機能を有する。なお、無線通信部912は、車両に元々搭載又は接続されている通信機能であってもよく、あるいは本発明を実施するために新たに搭載されたものであってもよい。また、無線通信回線は、専用回線及び公衆回線のどちらでもよく、インターネットを経由してもよい。さらに、ボトルネック状態判定結果を通知する所定の通知先として、例えば、自動車メーカや保険会社が管理するサーバ、ドライバの自宅職場に設置されたサーバ、オンラインストレージサービスのサーバ、ドライバの携帯端末などを始めとする任意の通信装置を設定することが可能である。

0035

さらに、ボトルネック状態通知部108は、ボトルネック状態判定結果をリアルタイムで、すなわち、ボトルネック状態判定部106からボトルネック状態判定結果が供給された場合すぐに、所定の通知先へ通知してもよく、通信回線が安定している状況になるまで待機した後に通知してもよい。また、ボトルネック状態通知部108は、ドライバによる運転の終了時などの任意のタイミングで、ボトルネック状態格納部110に格納及び蓄積されたボトルネック状態判定結果を読み出して、所定の通知先へ通知してもよい。また、ボトルネック状態通知部108は、自車両がボトルネック状態であると継続的に又は断続的に判定されるなどの所定の条件を満たした場合に、ボトルネック状態判定結果を所定の通知先へ通知してもよい。

0036

ボトルネック状態格納部110は、ボトルネック状態判定部106から供給されたボトルネック状態判定結果を、任意の記録媒体(例えば、不揮発性メモリなど)に格納及び蓄積する機能を有する。ボトルネック状態判定結果が格納及び蓄積される記録媒体を取り外し可能な記録媒体によって構成されてもよく、記録媒体を取り外した後に別の通信装置(例えば、パーソナルコンピュータ)においてボトルネック状態判定結果を読み出して、所定の通知先へアップロードしたり、所定の通知先に記録媒体を提出し、所定の通知先に属する装置において記録媒体からボトルネック状態判定結果を読み出したりするなど、ボトルネック状態判定結果を任意の方法で所定の通知先へ提供できるようにすることが望ましい。

0037

なお、ボトルネック状態通知部108によって所定の通知先へ通知される情報や、ボトルネック状態格納部110に格納及び蓄積される情報には、ボトルネック状態判定結果に加えて、車両やドライバの識別情報、車両の速度や加減速度、車両の現在位置、道路の種類(高速道路又は一般道路)、車線の種類(走行車線又は追い越し車線)、積載量、日時、天候などを始めとする様々な情報が含まれてもよい。

0038

ボトルネック状態報知部112は、ボトルネック状態判定部106から供給されたボトルネック状態判定結果を、スピーカ913やディスプレイ914などを用いて報知する機能を有する。報知の態様は任意であり、例えば、自車両がボトルネック発生源の車両となっていることをドライバが認知できる音声警告音画面表示、振動などであってもよい。また、自車両がボトルネック発生源となっていることを報知する際に、ドライバに対して、前方車両との車間距離を詰めるよう促したり、いったん路肩退くよう促したりすることも可能である。

0039

次に、図5を参照しながら、図4に示す迷惑運転検出装置100において実行されるボトルネック状態判定処理の一例について説明する。図5は、本発明の第1の実施の形態におけるボトルネック状態判定処理の一例を示すフローチャートである。

0040

ステップS201において、迷惑運転検出装置100の前方車両群解析部102は、車両の前方を監視するフロント側センサ910から供給されるデータに基づいて、自車両の前方の車両群の状態を解析する。ステップS201における前方車両群解析部102の解析結果には、自車両の前方の所定の距離範囲に他車両(先行車両)が存在するか否かの判定を少なくとも行うことができる情報が含まれており、より詳細には、自車両のすぐ前方に存在する先行車両との車間距離が有用な判定基準となる。

0041

ステップS203において、迷惑運転検出装置100の後方車両群解析部104は、車両の後方を監視するリア側センサ911から供給されるデータに基づいて、自車両の後方の車両群の状態を解析する。ステップS203における後方車両群解析部104の解析結果には、自車両の後方の所定の距離範囲に他車両(後続車両)が存在するか否かの判定を少なくとも行うことができる情報が含まれており、より詳細には、自車両のすぐ後方に存在する後続車両との車間距離が有用な判定基準となる。

0042

迷惑運転検出装置100のボトルネック状態判定部106は、前方車両群解析部102及び後方車両群解析部104の両方の解析結果に基づいて、自車両がボトルネック状態であるか否かを判定する。ステップS205において、ボトルネック状態判定部106は、前方車両群解析部102による解析結果に基づいて、自車両の前方の所定の距離範囲に他車両(先行車両)が存在するか否かを判定する。さらに、ステップS207において、ボトルネック状態判定部106は、後方車両群解析部104による解析結果に基づいて、自車両の後方の所定の距離範囲に他車両(後続車両)が存在するか否かを判定する。そして、自車両の前方の所定の距離範囲に他車両(先行車両)が存在しないと判定された場合(ステップS205の処理で『いいえ』)、及び、自車両の後方の所定の距離範囲に他車両(後続車両)が存在すると判定された場合(ステップS207の処理で『はい』)には、ステップS209において、ボトルネック状態判定部106は、ボトルネック状態と判定する。

0043

一方、自車両の前方の所定の距離範囲に他車両(先行車両)が存在すると判定された場合(ステップS205の処理で『はい』)、又は、自車両の後方の所定の距離範囲に他車両(後続車両)が存在しないと判定された場合(ステップS207の処理で『いいえ』)には、ステップS211において、ボトルネック状態判定部106は、ボトルネック状態ではないと判定する。

0044

なお、図5に示すフローチャートは、1回のボトルネック状態判定処理を示しており、この1回のボトルネック状態判定処理は所定の周期で繰り返し行われることが望ましい。この所定の周期は、数秒〜数十秒に1回(例えば10秒に1回又は30秒に1回)、数分に1回(例えば1分に1回又は3分に1回)などのように、任意の時間間隔を設定することができる。

0045

また、フロント側センサ910やリア側センサ911として、カメラ、ミリ波レーダ、赤外線レーザなどを組み合わせることで、車両の遠方に存在する物体(他の車両や障害物)を精度良く検出することができる。フロント側センサ910やリア側センサ911は、例えば図6に模式的に示されているような、より広い検出範囲を有することも可能であり、単に判定対象の車両(自車両)の前方又は後方の直近に存在する他車両を検出するだけではなく、複数台先の他車両まで検出することが可能である。

0046

このような広い検出範囲を活かして、例えば後方車両群解析部104は、自車両の後方の車両群の状態の解析結果として、自車両の後方に複数の他車両(複数の後続車両)が渋滞しているか否かを判定できる情報をボトルネック状態判定部106へ供給してもよい。この場合、ボトルネック状態判定部106は、後方車両群解析部104による解析結果に基づいて、自車両の後方に複数の他車両(複数の後続車両)が渋滞しているか否かを判定し、他車両が1台のみ(又は、所定の台数未満)存在しているときにはボトルネック状態ではないと判定して、他車両が2台以上(又は、所定の台数以上)連なっているときにボトルネック状態であると判定してもよい。

0047

ボトルネック状態判定処理において、ボトルネック状態であると判定された場合、ボトルネック状態であることを示す情報を含むボトルネック状態判定結果は、上述のように、ボトルネック状態通知部108によって所定の通知先へ通知されてもよく、ボトルネック状態格納部110によって格納及び蓄積されてもよく、ボトルネック状態報知部112によってドライバへの報知されてもよい。

0048

特に、ボトルネック状態の判定がテレマティクス保険と連動しており、ボトルネック状態判定結果をテレマティクス保険会社へ通知する場合について説明する。現行のテレマティクス保険では、エコ運転が安全運転であるという考え方に基づいて、エコ運転が実施された場合に、車両に関する保険の評価を上げる加点方式が運用されている。これに対し、本発明では、車両の前方及び後方の車両群を解析してボトルネック状態を判定することで、交通流を阻害する過剰なエコ運転(すなわち、迷惑エコ運転)を検出し、迷惑エコ運転が1回又は複数回検出された場合に保険の評価を下げる減点方式の採用を提案する。なお、本発明が提案する減点方式には、保険の評価を下げる(すなわち、減点する)態様だけではなく、迷惑エコ運転が検出された場合には現行の加点(例えば、エコ運転が実施された場合の加点)を行わない態様や、現行の加点の程度を低くする(例えば、通常の加点よりも、迷惑エコ運転が検出された分だけ加点が低くなるよう重みを加える)態様も含まれる。

0049

なお、本発明が提案する減点方式は、あくまでも1回又は複数回の迷惑エコ運転が検出された場合のペナルティとして減点を行うものであり、迷惑エコ運転を除くエコ運転に対しては現行通り加点が行われてもよい。迷惑エコ運転が検出された場合に評価を下げる減点措置を設けることは迷惑エコ運転の抑止力として働き、交通流を阻害する可能性がある場合には、エコ運転の実施をやめさせて交通流に従った運転を行わせることが可能となる。

0050

さらに、本発明では、交通流を阻害する迷惑運転(例えば、迷惑エコ運転)が、システム全体の行動(交通流)に対してどれくらいのエネルギーロスとなっているかを換算することで、迷惑エコ運転に対する評価を換算する方法を提案する。具体的には、本発明において、車両の前方及び後方の車両群を解析してボトルネック状態を判定することで、交通流を阻害する迷惑エコ運転が検出された場合、ボトルネック状態判定結果と共に通知された渋滞の程度を表す情報を取得し、あるいは、路上設置のDSRC(Dedicated Short Range Communications:専用狭域通信)システム、Nシステム、街頭防犯カメラなどと連携して、迷惑エコ運転が行われている車両が生み出した渋滞の程度(具体的には、例えば、迷惑エコ運転が行われている車両の後続車両群の車両数)を換算し、取得又は換算した渋滞の程度から燃費計算を行うことで迷惑エコ運転度として評価する。

0051

また、図4に示す迷惑運転検出装置100のボトルネック状態判定部106が、自車両の前方の所定の距離範囲に他車両が存在し、かつ自車両の後方の所定の距離範囲に他車両が存在する場合に、自車両がボトルネック状態であると判定しているが、さらに、車両データなどに基づく更なる条件を加えたうえで、ボトルネック状態の判定を行うことも可能である。

0052

以下、本発明の第1の実施の形態における迷惑運転検出装置の別の一例について説明する。図7は、本発明の第1の実施の形態における迷惑運転検出装置の別の一例を示すブロック図である。なお、図7に示す構成要素のうち、図4に示す迷惑運転検出装置100の構成要素と同一の機能を有するものについては、同一の符号を付すとともに詳細な説明を省略する。

0053

図7に示される迷惑運転検出装置150は、前方車両群解析部102、後方車両群解析部104、ボトルネック状態判定部126、ボトルネック状態通知部108、ボトルネック状態格納部110、ボトルネック状態報知部112、車両データ取得部121を有する。

0054

車両データ取得部121は、車両内に存在する任意の装置と接続し、接続した各装置から車両データを取得し、ボトルネック状態判定部126へ供給する機能を有する。なお、図7では、車両データ取得部121が、車両の速度を計測する速度センサ920、車両の現在位置や地図及び道路に関する情報を備えたカーナビゲーションシステム921と接続している状態が一例として図示されているが、これらに限定されるものではない。車両データ取得部121は、例えば、CAN(Controller Area Network:コントローラエリアネットワーク)やOBD(On-Board Diagnostics:自己故障診断)2コネクタ、3Dジャイロ加速度センサ)などと接続して、車両の制御系から速度データなどを含む車両データを直接取得してもよく、あるいは、車載装置から独立した計測機器に接続して速度データなどを含む車両データを取得してもよい。

0055

ボトルネック状態判定部126は、前方車両群解析部102及び後方車両群解析部104によるそれぞれの解析結果に加えて、車両データ取得部121から供給される車両データに基づいて、自車両がボトルネック発生源の車両となっているか否かを判定する機能を有する。一例として、ボトルネック状態判定部126は、自車両の前方の所定の距離範囲(例えば、図3に示す前方車両検出範囲内)に他の車両が存在せず、かつ、自車両の後方の所定の距離範囲(例えば、図3に示す後方車両検出範囲内)に他の車両が存在する状態となっている場合、さらに、速度センサ920から取得した現在の車両速度と、カーナビゲーションシステム921から取得した現在走行中の道路の制限速度とを比較し、現在の車両速度が制限速度より大幅に低速であるか否かを判定する。なお、現在の車両速度が制限速度より大幅に低速な状態とは、現在の車両速度が制限速度より所定の値(例えば、10km/h)以上低い状態、現在の車両速度が制限速度より所定の割合(例えば、20%)以上低い状態など、任意の数値条件を適宜定めることができる。そして、これらすべての条件を満たした場合に、自車両がボトルネック状態であると判定する。

0056

次に、図8を参照しながら、図7に示す迷惑運転検出装置150において実行されるボトルネック状態判定処理の一例について説明する。図8は、本発明の第1の実施の形態におけるボトルネック状態判定処理の別の一例を示すフローチャートである。なお、図7に示すステップのうち、図5に示すフローチャートのステップと同一の処理を有するものについては、同一の符号を付すとともに詳細な説明を省略する。

0057

図8に示すフローチャートでは、ステップS221において、車両データ取得部121は、自車両の現在の速度及び道路の制限速度を含む車両データを取得して、ボトルネック状態判定部126へ供給する。また、ステップS223において、ボトルネック状態判定部126は、自車両の現在の速度及び道路の制限速度を更なる判定条件として、現在の車両速度が制限速度より大幅に低速か否かを判定する。すなわち、自車両の前方の所定の距離範囲に他車両(先行車両)が存在しないと判定された場合(ステップS205の処理で『いいえ』)、及び、自車両の後方の所定の距離範囲に他車両(後続車両)が存在すると判定された場合(ステップS207の処理で『はい』)であっても、現在の車両速度が制限速度より大幅に低速ではないと判定された場合(ステップS223の処理で『いいえ』)には、必要以上に低速で走行しているわけではなく、あくまでも制限速度に従って走行していると見なされ、ボトルネック状態判定対象から除外される。その結果、ステップS211において、ボトルネック状態判定部126は、ボトルネック状態ではないと判定する。なお、道路の制限速度は、車種(普通車又は大型車など)や道路の種類(一般道路又は高速道路)、天候などによって異なるため、これらの条件を適宜取得しながら、ステップS223において使用する制限速度が決定されることが望ましい。

0058

一方、自車両の前方の所定の距離範囲に他車両(先行車両)が存在しないと判定された場合(ステップS205の処理で『いいえ』)、及び、自車両の後方の所定の距離範囲に他車両(後続車両)が存在すると判定された場合(ステップS207の処理で『はい』)に加えて、現在の車両速度が制限速度より大幅に低速であると更に判定された場合(ステップS223の処理で『はい』)には、ステップS209において、ボトルネック状態判定部126は、ボトルネック状態であると判定する。換言すると、自車両の前方の所定の距離範囲に他車両が存在せず、かつ自車両の後方の所定の距離範囲に他車両が存在する場合であって、さらに、自車両が制限速度よりも大幅に低い速度で走行していると判定された場合にのみ、自車両がボトルネック状態であると判定される。

0059

図8に示すフローチャートにおけるボトルネック状態判定処理では、自車両の前方の所定の距離範囲に他車両が存在せず、かつ、自車両の後方の所定の距離範囲に他車両が存在するという条件に加えて、車両が低速で走行しているという追加の条件を考慮して判定を行っている。ここでは、追加の条件として、現在の走行速度及び現在走行中の道路の制限速度を用いて説明しているが、その他の条件が考慮されてもよい。例えば、追加の条件として、車種(大型又は普通)、積載量、道路の車線数道路幅、道路の勾配、道路の曲率半径、道路の種類(高速道路又は一般道路)、車線の種類(走行車線又は追い越し車線)、時間帯、天候などを始めとする様々な条件及びこれらの条件の任意の組み合わせを考慮することが可能である。

0060

また、上述の図5又は図8のフローチャートに示す1回のボトルネック状態判定処理において自車両がボトルネック状態であると判定された場合を最終的な判定結果とせず、暫定的な判定結果として、当該暫定的な判定結果が長時間にわたって継続的又は断続的に得られた場合にボトルネック状態判定結果を確定させ、所定の通知先への通知、記録媒体への格納及び蓄積、ドライバへの報知などが行われるようにしてもよい。

0061

具体的には、自車両がボトルネック状態であると判定された履歴を一時的に蓄積し、所定時間に行われたボトルネック状態判定処理、又は、所定回数行われたボトルネック状態判定処理において、自車両がボトルネック状態であると判定された回数が所定の閾値を超えた場合や、自車両がボトルネック状態であると連続して判定された回数又は時間が所定の閾値を超えた場合に、自車両がボトルネック状態であるという判定結果を確定させる。なお、判定結果を確定させるための上記の所定の閾値には任意の値を設定することが可能であり、例えば、実行されたボトルネック状態判定処理のうち、自車両がボトルネック状態であると暫定的に判定された回数が50%以上又は80%以上の場合に、自車両がボトルネック状態であるという判定結果を確定してもよい。また、例えば、自車両がボトルネック状態であると5回又は10回連続して判定された場合や1分又は3分継続して判定された場合に、自車両がボトルネック状態であるという判定結果を確定してもよい。

0062

以上、説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、車両に搭載された迷惑運転検出装置が自車両を判定対象として、自車両がボトルネック状態であるか否かを判定するように構成されており、自車両において交通流を阻害する要因となる迷惑運転が実施されていることが検出可能となる。

0063

<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。上述した本発明の第1の実施の形態では、本発明の第1の実施の形態における迷惑運転検出装置100が搭載されている車両(自車両)と、判定対象となる車両(自車両)とが同一であり、自車両がボトルネック状態である場合を検出する。一方、本発明の第2の実施の形態では、本発明の第2の実施の形態における迷惑運転検出装置300が搭載されている車両と、判定対象となる車両とが異なり、本発明の第2の実施の形態における迷惑運転検出装置300が搭載されている車両が、他車両がボトルネック状態である場合を検出する。

0064

なお、本発明の第2の実施の形態では、本発明の第2の実施の形態における迷惑運転検出装置300が搭載されている車両と、判定対象となる車両とが異なるため、用語「自車両」が指す車両が不明確になるおそれがある。したがって、本発明の第2の実施の形態では、用語「自車両」は使用せず、迷惑運転検出装置300が搭載されている車両であって、ボトルネック状態の判定を行う車両を「判定主体となる車両」又は「判定主体車両」と呼び、ボトルネック状態の判定対象となる車両であって、交通流を阻害する運転(例えば、迷惑エコ運転)を行っている車両を「判定対象となる車両」又は「判定対象車両」と呼ぶ。また、用語「他車両」については、「判定主体車両にとっての他車両」(判定主体車両を除く車両)、「判定対象車両にとっての他車両」(判定対象車両を除く車両)などのように、用語「他車両」が指す車両を明確にしたうえで使用する。

0065

図9は、本発明の第2の実施の形態における迷惑運転検出装置の一例を示すブロック図である。図9に示される迷惑運転検出装置300は判定主体車両に搭載され、必要に応じて、車両内に存在する任意の装置(各計測機器や各通信機器、車両内インタフェース、カーナビゲーションシステムなど)と接続することができる。

0066

図9に示される迷惑運転検出装置300は、判定主体車両の前方車両群解析部302、ボトルネック状態判定部306、ボトルネック状態通知部308、ボトルネック状態格納部310、判定対象車両の識別情報取得部316を有する。

0067

判定主体車両の前方車両群解析部302は、フロント側センサ910(図4に示すフロント側センサ910と同一の機能)から供給されるデータに基づいて、判定主体車両の前方の所定の距離範囲に、判定主体車両にとっての他車両が存在するか否かを解析する機能を有する。本発明の第1の実施の形態との違いは、判定対象車両が、判定主体車両の前方に存在しており、判定主体車両の前方車両群解析部302によって検出される点にある。

0068

判定主体車両の前方車両群解析部302は、判定対象車両の前方車両群解析部331と、判定対象車両の後方車両群解析部332とを備える。判定対象車両の前方車両群解析部331は、判定対象車両の前方の所定の距離範囲(例えば、図3に示す前方車両検出範囲内)に、判定対象車両にとっての他車両が存在するか否かを解析する機能を有する。また、判定対象車両の後方車両群解析部332は、判定対象車両の後方の所定の距離範囲(例えば、図3に示す後方車両検出範囲内)に、判定対象車両にとっての他車両が存在するか否かを解析する機能を有する。なお、後方車両群解析部332は、判定対象車両の後方の所定の距離範囲に判定対象車両にとっての他車両(後続車両)が存在する場合、その後続車両の車両数を検出してもよい。この後続車両の車両数は、判定対象車両の後方に発生している渋滞の程度を表す情報として取り扱うことができ、ボトルネック状態判定結果の一部として、ボトルネック状態通知部308から通知されてもよく、ボトルネック状態格納部310に格納されてもよい。

0069

ここで、図10及び図11を参照しながら、判定主体車両と判定対象車両の関係について説明する。図10及び図11に示すように、判定主体車両は、フロント側センサ910を用いて、判定主体車両の前方に存在する車両を検出する。一方、判定対象車両は、判定主体車両の前方に存在する車両のうちの1台又は複数台であり(ただし、存在しない場合もある)、判定主体車両のフロント側センサ910によって検出される。

0070

判定主体車両は、判定対象車両の前方の所定の距離範囲(例えば、図3に示す前方車両検出範囲内)と、判定対象車両の後方の所定の距離範囲(例えば、図3に示す後方車両検出範囲内)とを明確に区別して、判定対象車両にとっての他車両を検出する。これにより、判定主体車両は、判定対象車両の前方の所定の距離範囲に車両が存在せず、かつ、判定対象車両の後方の所定の距離範囲に車両が存在する状態、すなわち、判定対象車両がボトルネック状態である場合を検出することが可能となる。

0071

なお、判定主体車両は、図10に模式的に示されているように、直近に存在する車両を判定対象車両とすることも可能であり、図11に模式的に示されているように、複数台先の車両を判定対象車両とすることも可能である。

0072

図9戻り、ボトルネック状態判定部306は、判定対象車両の前方車両群解析部331、及び、判定対象車両の後方車両群解析部332によるそれぞれの解析結果に基づいて、判定対象車両がボトルネック状態になっているか否かを判定する機能を有する。具体的には、ボトルネック状態判定部306は、判定対象車両の前方の所定の距離範囲(例えば、図3に示す前方車両検出範囲内)に車両が存在せず、かつ、判定対象車両の後方の所定の距離範囲(例えば、図3に示す後方車両検出範囲内)に車両が存在する状態となっている場合、判定対象車両がボトルネック状態であると判定し、判定対象車両がボトルネック発生源の車両となっていると判定する。

0073

ボトルネック状態判定部306は、判定対象車両がボトルネック状態であると判定した場合、判定対象車両がボトルネック状態であることを示す情報を含むボトルネック状態判定結果をボトルネック状態通知部308、ボトルネック状態格納部310へ供給することが可能である。

0074

ボトルネック状態通知部308は、ボトルネック状態判定部306からボトルネック状態判定結果が供給された場合、無線通信部912を利用して無線通信回線を介して、ボトルネック状態判定結果を所定の通知先へ通知する機能を有する。なお、本発明の第1の実施の形態と同様に、所定の通知先として、自動車メーカや保険会社が管理するサーバなどを始めとする任意の様々な通信装置を設定することが可能であるが、本発明の第2の実施の形態では、ボトルネック発生源であると判定された特定の車両内の通信装置も所定の通知先の候補となり得る。ボトルネック状態通知部308は、例えばITSを活用して、直接P2P(Peer to Peer:ピアトゥーピア)で、ボトルネック発生源の車両内の通信装置へ警告を送信してもよく、自動車メーカや保険会社が管理するサーバ経由でボトルネック発生源の車両内の通信装置へ警告を送信してもよい。ボトルネック発生源の車両では、この警告を受信した場合、ボトルネック発生源の車両のドライバに対して、ボトルネック状態判定結果を報知してもよい。

0075

ボトルネック状態格納部310は、ボトルネック状態判定部306から供給されたボトルネック状態判定結果を、任意の記録媒体(例えば、不揮発性メモリなど)に格納及び蓄積する機能を有する。ボトルネック状態格納部310は、上述した第1の実施の形態におけるボトルネック状態格納部110と同一の機能を有する。

0076

判定対象車両の識別情報取得部316は、判定対象車両を識別可能とする任意の識別情報、特にボトルネック発生源であると判定された車両を特定するための識別情報を取得する機能を有する。判定対象車両の識別情報は、判定対象車両を識別するための任意の識別情報であり、例えば、判定対象車両のナンバープレートや車体などを撮像した画像などでよい。また、ボトルネック状態通知部308がボトルネック発生源であると判定された特定の車両内の通信装置へボトルネック状態判定結果を通知できるようにするため、判定対象車両の識別情報取得部316は、ボトルネック発生源である車両の識別情報として、ボトルネック発生源である車両内の通信装置の識別情報を取得してもよい。

0077

次に、図12を参照しながら、図9に示す迷惑運転検出装置300において実行されるボトルネック状態判定処理の一例について説明する。図12は、本発明の第2の実施の形態におけるボトルネック状態判定処理の一例を示すフローチャートである。

0078

ステップS401において、判定主体車両の前方車両群解析部302は、判定主体車両の前方を監視するフロント側センサ910から供給されるデータに基づいて、判定主体車両の前方の車両群の状態を解析する。さらに、ステップS403において、判定対象車両の前方車両群解析部331は、例えば、判定主体車両の前方に存在するすべての各車両について、各車両の前方の所定の距離範囲に各車両にとっての他車両(先行車両)が存在するか否かを解析する。そして、ステップS405において、ボトルネック状態判定部306は、判定対象車両の前方車両群解析部331による解析結果に基づいて、前方の所定の距離範囲に他車両(先行車両)が存在しない車両を検出する。より詳細には、各車両と、各車両のすぐ前方に存在する先行車両との車間距離が有用な判定基準となる。

0079

ここで、他車両(先行車両)が前方の所定の距離範囲に存在しない車両、すなわち、前方の車両との車間距離が大きく空いている車両が検出されなかった場合(ステップS403の処理で『いいえ』)、ステップS411において、ボトルネック状態判定部306は、判定主体車両の前方には、ボトルネック状態である車両が存在しないと判定する。

0080

一方、他車両(先行車両)が前方の所定の距離範囲に存在しない車両、すなわち、前方の車両との車間距離が大きく空いている車両が検出された場合(ステップS403の処理で『はい』)、ステップS405において、判定対象車両の後方車両群解析部332は、その車両を判定対象車両として、その車両の後方車両群の状態を更に解析する。そして、ステップS407において、ボトルネック状態判定部306は、判定対象車両の後方車両群解析部332による解析結果に基づいて、その車両の後方の所定の距離範囲に他車両(後続車両)が存在するか否かを判定する。より詳細には、その車両と、その車両のすぐ後方に存在する後続車両との車間距離が有用な判定基準となる。なお、ステップS403において、他車両(先行車両)が前方の所定の距離範囲に存在しない車両が複数台検出された場合には、ボトルネック状態判定部306は、当該複数台の車両のそれぞれについて、ステップS405及びS407の処理を実行する。また、図10に示すように、判定対象車両と判定主体車両との間に別の車両が存在しない場合には、判定主体車両自体を判定対象車両の後続車両として、判定主体車両が判定対象車両の後方の所定の距離範囲に位置しているか否かを判定すればよい。

0081

ステップS405における判定処理において、判定対象車両の後方の所定の距離範囲に他車両(後続車両)が存在すると判定された場合(ステップS407の処理で『はい』)、ステップS409において、ボトルネック状態判定部106は、その判定対象車両がボトルネック状態であると判定する。一方、その判定対象車両の後方の所定の距離範囲に他車両(後続車両)が存在しないと判定された場合(ステップS407の処理で『いいえ』)には、ステップS411において、ボトルネック状態判定部106は、ボトルネック状態である車両は存在しないと判定する。

0082

以上の図12に示すフローチャートに係る処理によって、判定主体車両の前方に存在する特定の車両であって、当該特定の車両の前方の所定の距離範囲に他車両(先行車両)が存在せず、かつ当該特定の車両の後方の所定の距離範囲に他車両(後続車両)が存在する車両が検出された場合には、その特定の車両がボトルネック状態であると判定する。なお、複数台の車両がボトルネック状態であると判定されてもよい。

0083

なお、図5に示すフローチャートと同様に、図12に示すフローチャートも1回のボトルネック状態判定処理を示しており、この1回のボトルネック状態判定処理は所定の周期で繰り返し行われることが望ましい。この所定の周期は、数秒〜数十秒に1回(例えば10秒に1回又は30秒に1回)、数分に1回(例えば1分に1回又は3分に1回)などのように、任意の時間間隔を設定することができる。

0084

また、迷惑運転検出装置300は、判定主体車両の後方車両群解析部(図8には不図示)を有していてもよい。判定主体車両の後方車両群解析部は、リア側センサ(図8には不図示)から供給されるデータに基づいて判定主体車両の後方の車両群の状態を解析して、判定主体車両の後方に他車両(後続車両)が渋滞しているか否かを判定できる情報をボトルネック状態判定部106へ供給してもよい。これにより、ボトルネック状態判定部106は、判定主体車両の後ろに更に渋滞が発生しているか否かを判定することが可能となり、例えば、判定主体車両の後ろに他車両が存在しないときには(又は、所定の台数未満しか存在しないときには)、判定対象車両はボトルネック状態ではないと判定し、判定主体車両の後ろに他車両が存在するときに(又は、所定の台数以上存在するときに)、判定対象車両がボトルネック状態であると判定してもよい。

0085

ボトルネック状態判定処理において、特定の車両がボトルネック状態であると判定された場合、特定の車両がボトルネック状態であることを示す情報を含むボトルネック状態判定結果は、上述のように、ボトルネック状態通知部108による所定の通知先へ通知されてもよく、ボトルネック状態格納部110によって格納及び蓄積されてもよい。

0086

なお、ボトルネック状態通知部308によって所定の通知先へ通知される情報や、ボトルネック状態格納部310に格納及び蓄積される情報には、ボトルネック状態判定結果に加えて、ボトルネック状態であると判定された特定の車両の識別情報、特定の車両の速度や加減速度(例えば、ミリ波レーダや画像解析などの従来の手法を用いて得られる速度や加減速度)、特定の車両の現在位置、道路の種類(高速道路又は一般道路)、車線の種類(走行車線又は追い越し車線)、積載量、日時、天候などを始めとする様々な情報が含まれてもよい。例えば、ボトルネック状態の判定がテレマティクス保険と連動している場合には、ボトルネック発生源の車両の識別情報として、例えば、ドライブレコ—ダで撮像した車両の画像又は映像などを証拠として用いることが可能である。

0087

さらに、本発明の第2の実施の形態では、ボトルネック発生源の車両が検出された場合、ボトルネック状態判定結果が、車車間通信によって直接、あるいはサーバ800などを経由して、ボトルネック発生源の車両へ通知されてもよい。特に車車間通信を用いてボトルネック発生源の車両へ通知する場合には、判定主体車両は、ボトルネック発生源の車両に搭載されている通信装置の識別情報を任意の方法で取得することで、ボトルネック発生源の車両へ直接通知できるようになる。ボトルネック発生源の車両においてボトルネック状態判定結果を受信した場合には、ボトルネック発生源の車両のドライバへ警告を報知してもよい。

0088

また、上述の本発明の実施の形態において説明した別の一例に係る処理(図8に示すフローチャートの処理)は、本発明の第2の実施の形態においても適用可能である。すなわち、本発明の第2の実施の形態においても、判定対象車両の前方の所定の距離範囲に判定対象車両にとっての他車両が存在せず、かつ、判定対象車両の後方の所定の距離範囲に判定対象車両にとっての他車両が存在するという条件に加えて、様々な追加の条件が考慮されてもよい。例えば、判定対象車両の現在の車両速度が制限速度より所定の値(例えば、10km/h)以上低い状態、現在の車両速度が制限速度より所定の割合(例えば、20%)以上低い状態などのように、判定対象車両が制限速度に対して低速で走行しているという条件を更に満たしている場合に、ボトルネック状態であると判定してもよい。

0089

また、例えば、判定対象車両の現在の車両速度と判定主体車両の現在の車両速度とを比較して、判定対象車両の現在の車両速度が、判定主体車両の現在の車両速度より所定の値(例えば、10km/h)以上低い状態や所定の割合(例えば、20%)以上低い状態などのように、判定対象車両が判定主体車両に対して低速で走行しているという条件を更に満たしている場合に、ボトルネック状態であると判定してもよい。また、例えば、車種(大型又は普通)、積載量、道路の車線数、道路幅、道路の勾配、道路の曲率半径、道路の種類(高速道路又は一般道路)、車線の種類(走行車線又は追い越し車線)、時間帯、天候などを始めとする様々な条件及びこれらの条件の任意の組み合わせが追加の条件として採用されてもよい。

0090

また、本発明の第1の実施の形態と同様に、本発明の第2の実施の形態においても、1回のボトルネック状態判定処理におけるボトルネック状態判定結果を最終的な判定結果とせず、暫定的な判定結果として、当該暫定的な判定結果が長時間にわたって継続的又は断続的に得られた場合にボトルネック状態判定結果を確定させるようにしてもよい。

0091

なお、本発明の各実施の形態において、装置構成の説明に用いられているブロック図は、本発明に関連した機能を表しているにすぎず、実際の実装では、ハードウェアソフトウェアファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせによって実現されてもよい。ソフトウェアで実装される機能は、1つ又は複数の命令若しくはコードとして任意のコンピュータ可読媒体に記憶され、これらの命令又はコードは、CPU(Central Processing Unit:中央処理ユニット)又はECU(Engine Control Unit:エンジンコントロールユニット)などのハードウェアベース処理ユニットによって実行可能である。また、本発明に関連した機能は、IC(IntegratedCircuit:集積回路)やICチップセットなどを含む様々なデバイスによって実現されてもよい。

0092

また、本発明の各実施の形態において、処理の説明に用いられているフローチャートは、ブロック図は、本発明を実現するための各処理の一例を表しているにすぎず、本発明の基本的な概念を実現するための処理を限定するものではない。また、フローチャート内の各処理の流れは、各処理が実行される順序を限定するものではなく、適宜順序の入れ替え並行処理が行われてもよく、また、処理の省略や更なる処理の追加が行われてもよい。

0093

さらに、本明細書に開示されている内容は、たとえ明示されていない組み合わせであっても、任意の内容を適宜組み合わせることが可能である。さらに、本明細書に開示されている内容と既に知られている従来技術との組み合わせについても同様に、適宜組み合わせることが可能である。こうした組み合わせについても、本発明の開示範囲の一部に含まれる。

0094

なお、本発明の一態様によれば、本明細書に開示されている迷惑運転検出装置によって検出された迷惑エコ運転の検出結果を、通信回線を通じて受信する通信装置(サーバ)や、この通信装置及び迷惑運転検出装置によって構成される通信システムも提供される。さらに、本発明の一態様によれば、本明細書に開示されている迷惑運転検出装置によって検出された迷惑エコ運転の検出結果を用いて保険の査定を行う保険査定装置や、この保険査定装置及び迷惑運転検出装置によって構成される保険査定システムも提供される。

0095

本発明は、交通流を阻害する要因となる迷惑運転を検出するための技術分野に適用可能である。また、本発明は、交通流の効率を向上させることで環境保全を実現するための技術分野に適用可能である。さらに、本発明は、ドライバの運転能力を評価するための技術分野や、車両に関する保険の評価を行うための技術分野に適用可能である。

0096

100、150、300 迷惑運転検出装置
102前方車両群解析部
104後方車両群解析部
106、126、306ボトルネック状態判定部
108、308 ボトルネック状態通知部
110、310 ボトルネック状態格納部
112 ボトルネック状態報知部
121車両データ取得部
302 判定主体車両の前方車両群解析部
316判定対象車両の識別情報取得部
331 判定対象車両の前方車両群解析部
332 判定対象車両の後方車両群解析部
800サーバ
910フロント側センサ
911リア側センサ
912無線通信部
913スピーカ
914ディスプレイ
920速度センサ
921 カーナビゲーションシステム

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ