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技術 エンコーダ、レンズ装置、撮像システム、および、工作装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 名倉千裕
出願日 2016年3月14日 (5年7ヶ月経過) 出願番号 2016-049749
公開日 2017年9月21日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2017-166851
状態 未査定
技術分野 マニプレータ 光学的変換
主要キーワード 中心間角度 相対位相関係 工作装置 工作機器 配列軸 ロータリースケール 読み取り中心 角度周期
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月21日)のものです。
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図面 (17)

課題

誤差の影響を低減して高精度なエンコーダを提供する。

解決手段

エンコーダ(100)は、エネルギー分布空間変調するパターン列からなる第1の格子(21)を有するスケール(20)と、第1の方向に周期的に設けられた第2の格子(12)を有し、パターン列からのエネルギー分布を検出する検出器(10)とを有し、スケールと検出器とは、第1の方向において相対的に移動可能であり、第2の格子は、第1の方向と垂直な第2の方向に沿って、第1の格子領域と第2の格子領域とを有し、第1の格子領域は、エネルギー分布の第2の格子上の周期よりも小さい第1の周期を有し、第2の格子領域は、エネルギー分布の第2の格子上の周期よりも大きい第2の周期を有し、第1の周期および第2の周期はそれぞれ、第1の方向において一定である。

概要

背景

特許文献1には、リニアスケールを、円弧上に等角度ピッチで形成された受光器側の光学格子により検出するエンコーダが開示されている。これにより、アライメント変動による正弦波信号の変動を低減することができる。また、信号処理回路を用いて位相の異なる複数の正弦波信号を位置情報に変換することにより、位置検出を行うことが可能である。

概要

誤差の影響を低減して高精度なエンコーダを提供する。エンコーダ(100)は、エネルギー分布空間変調するパターン列からなる第1の格子(21)を有するスケール(20)と、第1の方向に周期的に設けられた第2の格子(12)を有し、パターン列からのエネルギー分布を検出する検出器(10)とを有し、スケールと検出器とは、第1の方向において相対的に移動可能であり、第2の格子は、第1の方向と垂直な第2の方向に沿って、第1の格子領域と第2の格子領域とを有し、第1の格子領域は、エネルギー分布の第2の格子上の周期よりも小さい第1の周期を有し、第2の格子領域は、エネルギー分布の第2の格子上の周期よりも大きい第2の周期を有し、第1の周期および第2の周期はそれぞれ、第1の方向において一定である。

目的

本発明は、誤差の影響を低減して高精度なエンコーダ、レンズ装置撮像ステム、および、工作装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

エネルギー分布空間変調するパターン列からなる第1の格子を有するスケールと、第1の方向に周期的に設けられた第2の格子を有し、前記パターン列からの前記エネルギー分布を検出する検出器と、を有し、前記スケールと前記検出器とは、前記第1の方向において相対的に移動可能であり、前記第2の格子は、前記第1の方向と垂直な第2の方向に沿って、第1の格子領域と第2の格子領域とを有し、前記第1の格子領域は、前記エネルギー分布の第2の格子上の周期よりも小さい第1の周期を有し、前記第2の格子領域は、前記エネルギー分布の前記第2の格子上の前記周期よりも大きい第2の周期を有し、前記第1の周期および前記第2の周期はそれぞれ、前記第1の方向において一定であることを特徴とするエンコーダ

請求項2

前記エネルギー分布の前記第2の格子上の前記周期は、前記第1の格子の該第2の格子上の投影像の周期であることを特徴とする請求項1に記載のエンコーダ。

請求項3

前記投影像の前記周期は、像倍率と前記第1の格子の周期との積により決定されることを特徴とする請求項2に記載のエンコーダ。

請求項4

前記像倍率をM、光源から前記第1の格子までの距離をL0、前記第1の格子から前記第2の格子までの距離をL1とするとき、M=(L0+L1)/L0を満たすことを特徴とする請求項3に記載のエンコーダ。

請求項5

前記第1の方向は、前記投影像の周期方向であり、前記第2の方向は、前記周期方向と垂直な方向であることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のエンコーダ。

請求項6

第2の格子は、前記第1の方向に沿ってQ個の受光素子を含む受光素子アレイであり、前記受光素子アレイは、該Q個の受光素子のうちR個の受光素子ごとの信号を足し合わせて出力し、前記受光素子アレイの組数GをG=Q/R、前記投影像の前記周期をP、前記第1の格子領域の前記第1の周期をPa、前記第2の格子領域の前記第2の周期をPbとするとき、P>Pa≧P・(G−1.5)/GP<Pb≦P・(G+1.5)/Gを満たすことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のエンコーダ。

請求項7

前記エンコーダは、P>Pa≧P・(G−1)/GP<Pb≦P・(G+1)/Gを満たすことを特徴とする請求項6に記載のエンコーダ。

請求項8

前記エンコーダは、P・(G−0.1)/G≧Pa≧P・(G−0.9)/GP・(G+0.1)/G≦Pb≦P・(G+0.9)/Gを満たすことを特徴とする請求項7に記載のエンコーダ。

請求項9

前記第2の格子は、前記第1の格子領域と前記第2の格子領域との間に設けられた第3の格子領域を更に有し、前記第3の格子領域は、前記第1の周期と前記第2の周期との間の第3の周期を有することを特徴とする請求項6に記載のエンコーダ。

請求項10

前記第3の格子領域の前記第3の周期をPcとするとき、P・(G−0.6)/G≧Pa≧P・(G−1.4)/GP・(G+0.6)/G≦Pb≦P・(G+1.4)/GP・(G−0.6)/G<Pc<P・(G+0.6)/Gを満たすことを特徴とする請求項9に記載のエンコーダ。

請求項11

前記第2の格子は、前記第2の方向に沿って線形に変化する周期を有し、前記第1の格子領域の前記第1の周期の最小値をPamin、前記第2の格子領域の前記第2の周期の最大値をPbmaxとするとき、P>Pamin≧P・(G−1.5)/GP<Pbmax≦P・(G+1.5)/Gを満たすことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のエンコーダ。

請求項12

前記スケールは、リニアスケールであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のエンコーダ。

請求項13

前記スケールは、ロータリースケールであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のエンコーダ。

請求項14

光軸方向に変位可能なレンズと、前記レンズの位置を検出するように構成された、請求項1乃至13のいずれか1項に記載のエンコーダと、を有することを特徴とするレンズ装置

請求項15

請求項14に記載のレンズ装置と、前記レンズを介して光学像光電変換を行う撮像素子を備えた撮像装置と、を有することを特徴とする撮像ステム

請求項16

ロボットアームまたは組み立て対象物を搬送する搬送体を備えた工作機器と、前記工作機器の位置または姿勢を検出するように構成された、請求項1乃至13のいずれか1項に記載のエンコーダと、を有することを特徴とする工作装置

技術分野

0001

本発明は、エンコーダに関する。

背景技術

0002

特許文献1には、リニアスケールを、円弧上に等角度ピッチで形成された受光器側の光学格子により検出するエンコーダが開示されている。これにより、アライメント変動による正弦波信号の変動を低減することができる。また、信号処理回路を用いて位相の異なる複数の正弦波信号を位置情報に変換することにより、位置検出を行うことが可能である。

先行技術

0003

特開2001−116592号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、特許文献1に開示されているエンコーダでは、受光器側に構成された光学格子の曲率半径が大きい領域と、曲率半径が小さい領域とで、空間周波数応答が非対称となる。このため、投影倍率誤差が生じた場合、複数の正弦波信号の相対位相関係が変動する。その結果、正弦波信号の内挿誤差が増大し、位置検出精度が低下する可能性がある。

0005

そこで本発明は、誤差の影響を低減して高精度なエンコーダ、レンズ装置撮像ステム、および、工作装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の一側面としてのエンコーダは、エネルギー分布空間変調するパターン列からなる第1の格子を有するスケールと、第1の方向に周期的に設けられた第2の格子を有し、前記パターン列からの前記エネルギー分布を検出する検出器とを有し、前記スケールと前記検出器とは、前記第1の方向において相対的に移動可能であり、前記第2の格子は、前記第1の方向と垂直な第2の方向に沿って、第1の格子領域と第2の格子領域とを有し、前記第1の格子領域は、前記エネルギー分布の第2の格子上の周期よりも小さい第1の周期を有し、前記第2の格子領域は、前記エネルギー分布の前記第2の格子上の前記周期よりも大きい第2の周期を有し、前記第1の周期および前記第2の周期はそれぞれ、前記第1の方向において一定である。

0007

本発明の他の側面としてのレンズ装置は、光軸方向に変位可能なレンズと、前記レンズの位置を検出するように構成された前記エンコーダとを有する。

0008

本発明の他の側面としての撮像システムは、前記レンズ装置と、前記レンズを介して光学像光電変換を行う撮像素子を備えた撮像装置とを有する。

0009

本発明の他の側面としての工作装置は、ロボットアームまたは組み立て対象物を搬送する搬送体を備えた工作機器と、前記工作機器の位置または姿勢を検出するように構成された前記エンコーダとを有する。

0010

本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施例において説明される。

発明の効果

0011

本発明によれば、誤差の影響を低減して高精度なエンコーダ、レンズ装置、撮像システム、および、工作装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0012

実施例1〜3におけるエンコーダの構成図である。
実施例1〜3における変形例としてのエンコーダの構成図である。
実施例1〜3における変形例としてのエンコーダの構成図である。
実施例1における受光素子アレイの平面図である。
実施例1〜4におけるエンコーダの光路展開図である。
実施例1において、像倍率M、投影像周期P、および、格子周期Pa、Pbの関係を示す図である。
実施例1において、空間周波数fに対するA(+)相の信号の振幅および位相の変化を示すグラフである。
比較例において、空間周波数fに対するA(+)相の信号の振幅および位相の変化を示すグラフである。
実施例2における受光素子アレイの平面図である。
実施例2において、像倍率M、投影像周期P、および、格子周期Pa、Pb、Pcの関係を示す図である。
実施例2において、空間周波数fに対するA(+)相の信号の振幅および位相の変化を示すグラフである。
実施例3における受光素子アレイの平面図である。
実施例3において、空間周波数fに対するA(+)相の信号の振幅および位相の変化を示すグラフである。
実施例4におけるエンコーダの構成図である。
実施例4における受光素子アレイの平面図である。
実施例5における撮像システムの断面模式図である。

0013

以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。

0014

まず、図1を参照して、本発明の実施例1におけるエンコーダ(位置検出装置)について説明する。図1は、本実施例におけるエンコーダ100の構成図である。エンコーダ100は、固定部に取り付けられるセンサユニット10(検出器)、および、不図示の可動部(被測定物)に取り付けられるスケール20を有する。なお本実施例において、固定部と可動部の関係は逆でもよく、センサユニット10を可動部に取り付け、スケール20を固定部に取り付けることができる。すなわち、センサユニット10とスケール20とが相対的に移動可能であればよい。

0015

センサユニット10は、電流狭窄LEDからなる光源11と、受光素子アレイ12を有する受光IC13とが同一パッケージ内に実装された受発光一体型のセンサユニットである。受光素子アレイ12は、スケール20のパターンからの反射光強度分布を検出する複数の検出素子を、スケール20(または可動部)の移動方向(測長方向)であるX方向に配列して構成されている。スケール20上の反射面には、反射部と非反射部とが測長方向(X方向)において交互に形成されたスケール格子21が形成されている。なおスケール格子21は、周期的に光路長が異なるように段差が形成された位相格子であってもよい。例えば、波長の4分の1の段差を形成し、一様に反射膜を形成することにより、信号に寄与する±1次回折光回折効率を増大させることができる。カバーガラス16は、光源11および受光IC13を封止する透明樹脂17の上に貼り合わされおり、透明樹脂17と光学的に一体化している。

0016

図2および図3は、それぞれ、本実施例における変形例としてのエンコーダ100a、100bの構成図である。図2に示されるように、本実施例では、光源11と受光IC13との間に遮光部材18を設けたエンコーダ100aを用いてもよい。遮光部材18により、スケール格子21を経由しない内面反射成分が受光素子アレイ12に入射するのを抑制することができ、信号のコントラストを向上させることが可能である。また図3に示されるように、本実施例では、カバーガラス16と空気との界面に反射防止膜19を設けたエンコーダ100bを用いてもよい。

0017

次に、図4を参照して、受光IC13における受光素子アレイ12の配列について説明する。図4は、受光素子アレイ12の平面図であり、受光素子アレイ12の受光面の配列を示している。受光素子アレイ12は、領域A(第1の格子領域)および領域B(第2の格子領域)の2列に、それぞれ32個の受光素子を、反射投影されるスケール像周期方向(X方向)に配列して構成されている。受光素子アレイ12は、順に配列された4つの受光素子、A(+)相、B(+)相、A(−)相、B(−)相を一組として、各列8組ごとのアレイにより構成されている。位置検出方向(X方向)に4つおきの受光素子は電気的に接続されており、後段の4つのIV変換アンプにより加算出力として電圧に変換される。4つのIVアンプの出力は、信号位相の0度、90度、180度、270度に対応し、演算処理により位置情報に変換される。本実施例では、4相の受光素子を直列に配列し、直接4相信号を検出しているが、本発明はこれに限定されるものではない。90度または270度ごとに位相をずらして配置した透過型回折格子を受光素子面の前に置き、透過した光量を受光素子で検出するようにしてもよい。この場合、各検出位相に対応した回折格子は、回折格子上に投影されるスケール像の縞周期方向に垂直な方向に配列することにより、信号の相対位相関係を安定させることができる。

0018

領域Aにおいて、互いに隣接する受光素子の中心間距離は、60μmである。このため、足し合わされる受光素子の間隔(4つおきの受光素子の間隔)、すなわち領域A(第1の格子領域)の格子周期Paは、240μmである。また領域Aにおいて、各受光素子の位置検出方向に垂直な方向(Y方向)の長さYaは、225μmである。領域Bにおいて、互いに隣接する受光素子の中心間距離は、68μmである。このため、足し合わされる受光素子の間隔(4つおきの受光素子の間隔)、すなわち領域B(第2の格子領域)の格子周期Pbは、272μmである。また領域Bにおいて、各受光素子の位置検出方向に垂直な方向(Y方向)の長さYbは、225μmである。各列において、受光素子上に反射投影されるスケール像の縞の周期方向(X方向)における格子周期Pa、Pbは、それぞれ一定である(本実施例では、Pa=240μm、Pb=272μmでそれぞれ一定)。

0019

次に、図5を参照して、エンコーダ100における光路について説明する。図5は、エンコーダ100の光路展開図である。電流狭窄型LEDからなる光源11から出射した発散光束は、スケール20上に形成されたスケール格子21に入射する。なお本実施例では、光源11として電流狭窄型LEDを用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、半導体レーザを用いることができ、またLED、光学格子、および、ピンホールなどの組み合わせで2次的な点光源アレイとして作用させてもよい。光源11からスケール格子21までの距離をL0とする。スケール格子21から受光素子アレイ12までの距離L1は、光源11と受光素子アレイ12とを同一面内に実装することにより、距離L0と略等しい。スケール格子21により反射した光束は、回折および干渉により、受光素子アレイ12上に光強度分布干渉縞として形成される。

0020

スケール格子21の格子像は、像倍率Mで、受光素子アレイ面上に投影される。このときの像倍率Mは、M=(L0+L1)/L0のように表される。設計中心ではL0=L1となるため、M=2である。ただし、光源11と受光素子アレイ12との実装高さずれや、スケール格子21とセンサユニット10との相対角度ずれなどにより、距離L1と距離L0との間には光路差が生じ、スケール格子21の受光面への投影倍率Mは、厳密には誤差を含む。受光素子面上に形成されるスケール格子21の投影像周期Pは、スケール格子21の格子周期をPsとして、P=M×Psと表すことができる。本実施例では、Ps=128μmである。なお、±1次光の干渉を利用する場合、スケール格子21の格子周期Psに対し、半分の格子周期像が形成される。この場合、実効的にP=M×Ps/2と置き換えられる。格子像の空間周波数fは、f=1/Pと表される。

0021

次に、図6を参照して、像倍率M、スケール格子21の投影像周期P、受光素子アレイ12の領域Aにおける格子周期Pa、および、受光素子アレイ12の領域Bにおける格子周期Pbの関係について説明する。図6は、像倍率M、投影像周期P、および、格子周期Pa、Pbの関係図である。図6において、横軸は像倍率Mを示し、縦軸は周期(μm)を示している。本実施例では、スケール格子21の格子周期Ps=128μm、受光素子アレイ12の領域Aにおける格子周期Pa=240μm、領域Bにおける格子周期Pa=272μmの関係がある。よって本実施例の受光素子アレイ12は、像倍率Mの変動が±6.25%の範囲では、投影像周期P(=M×Ps)よりも大きい格子周期Pbを有する格子領域(領域B)と、投影像周期Pよりも小さい格子周期Paを有する格子領域(領域A)とを有する。

0022

次に、図7を参照して、空間周波数fに対するA(+)相の信号の振幅および位相の変化について説明する。図7(a)、(b)は、受光素子面上でのスケール格子像の空間周波数f(格子像空間周波数)に対するA(+)相の信号の振幅および位相の変化に関するグラフをそれぞれ示す。図7(a)、(b)において、横軸は空間周波数f×2Ps、縦軸は振幅または位相をそれぞれ示している。受光素子アレイ12上に形成される空間周波数fに対する正弦波信号出力の応答特性は、足し合される受光素子の間隔Ppdに対し、f=1/Ppdをピークとした特性を有する。

0023

受光素子アレイ12の領域A(第1の格子領域)と領域B(第2の格子領域)のそれぞれの検出信号の振幅は、空間周波数fの変動に対し、上記関係を満たすことにより異なる空間周波数fにピークを有する。その結果、足し合わされた後の振幅変動が抑えられる。また、領域A(第1の格子領域)と領域B(第2の格子領域)のそれぞれの検出信号の位相は、空間周波数fの変動に伴い変化するが、上記関係を満たすことにより位相変動キャンセルするように2つの領域間重みづけが変化する。それにより、足し合わされた後の位相変動が抑えられる。他のB(+)相、A(−)相、B(−)相についても同様である。領域Aおよび領域Bの各領域において、受光素子上に反射投影されるスケール像の縞の周期方向(X方向)に対し、足し合わされる受光素子の配列周期(格子周期Pa、Pb)が一定となっているため、空間周波数fの変動に対する応答特性は略対称になる。それにより、より広い空間周波数範囲で、高い精度の位相変動キャンセル効果を得ることができる。

0024

受光素子アレイ12は、X方向(第1の方向)に沿ってQ個(本実施例では32個)の受光素子を含む。受光素子アレイ12は、Q個の受光素子のうちR個(本実施例では4個)の受光素子ごとの信号を足し合わせて出力する。受光素子アレイ12の組数G(足し合わされる受光素子の組数)をG=Q/R(本実施例ではG=32/4=8)とする。このとき、領域A(第1の格子領域)の格子周期Pa(第1の周期)、領域B(第2の格子領域)の格子周期Pb(第2の周期)は、以下の式(1a)、(1b)を満たすことが好ましい。

0025

P>Pa≧P・(G−1.5)/G … (1a)
P<Pb≦P・(G+1.5)/G … (1b)
図6に示されるように、格子周期Pa、Pbは、P・(G−1)/G、P・(G+1)/Gを基準として、以下の式(2a)、(2b)を満たすことがより好ましい。

0026

P>Pa≧P・(G−1)/G … (2a)
P<Pb≦P・(G+1)/G … (2b)
更に好ましくは、格子周期Pa、Pbは、以下の式(3a)、(3b)を満たす。

0027

P・(G−0.1)/G≧Pa≧P・(G−0.9)/G … (3a)
P・(G+0.1)/G≦Pb≦P・(G+0.9)/G … (3b)
本実施例において、例えば前記各式を満たすことにより、エンコーダ100(受光素子アレイ12)は、像倍率Mの変動に対する領域Aおよび領域Bのそれぞれの振幅の変動が、一方に関して単調増加、他方に関して単調減少となるように構成される。このような構成により、足し合わされた後の振幅の変動をより効果的に抑制することができる。

0028

本実施例では、スケール20としてリニアスケールを用いたリニアエンコーダを例として説明したが、これに限定されるものではない。本実施例は、例えばスケール20としてロータリースケールを用いたロータリーエンコーダにも適用可能である。また本実施例では、反射型スケールを例として説明したが、これに限定されるものはなく、本実施例は例えば透過型スケールにも適用可能であり、投影倍率誤差の影響を抑えられるという点でより効果が大きい。

0029

また本実施例では、センサユニット10として光学式エンコーダが用いられているが、これに限定されるものではない。例えば、磁気式エンコーダ静電容量式エンコーダなどを用いても同様の効果を得ることができる。エネルギー分布として磁気分布を利用する磁気式エンコーダの場合、スケール20に磁性体を用い、磁性の極性分布を本実施例のスケール20の反射膜と同様の形状で形成する。そして、このスケールに近接してアレイ状に並べた磁界検出素子を配して検出する。また、エネルギー分布として電気分布を利用する静電容量式エンコーダの場合、本実施例のスケール反射膜と同様の形状に導電性電極パターンを形成し、別のアレイ状の電極パターンを近接対向させて検出するようにすればよい。

0030

(比較例1)
次に、実施例1の比較例として、実施例1の構成を適用しない場合について説明する。比較例では、受光素子アレイを、曲率半径R=1.698mmの円弧上の配列軸に沿って角度ピッチP=2.16degで配置し、受光素子アレイの半径方向の幅450μmとして説明する。

0031

図8を参照して、比較例において、空間周波数fに対するA(+)相の信号の振幅および位相の変化について説明する。図8は、円弧の配列軸よりも径の小さい領域を領域A、径の大きい領域を領域Bとして、各領域および2領域を合算した信号の、受光面上の空間周波数fに対する応答特性である。図8(a)、(b)は、受光素子面上でのスケール格子像の空間周波数f(格子像空間周波数)に対するA(+)相の信号の振幅および位相の変化に関するグラフをそれぞれ示す。図8(a)、(b)において、横軸は空間周波数f×2Ps、縦軸は振幅または位相をそれぞれ示している。

0032

空間周波数が大きい側にずれた場合と、小さい側にずれた場合とで、領域Aと領域Bとの間で応答特性が非対称となっている。これにより、領域Aと領域Bとで位相変動をキャンセルする効果が低下し、広い範囲で位相を安定化することができない。

0033

次に、本発明の実施例2におけるエンコーダについて説明する。本実施例のエンコーダは、受光素子アレイ12を有する受光IC13に代えて、受光素子アレイ12aを有する受光IC13aを有する点で、実施例1のエンコーダ100とは異なる。他の構成は実施例1と同様であるため、その説明は省略する。

0034

図9を参照して、受光IC13aにおける受光素子アレイ12aの配列について説明する。図9は、受光素子アレイ12aの平面図であり、受光素子アレイ12aの受光面の配列を示している。受光素子アレイ12aは、領域A(第1の格子領域)、領域B(第2の格子領域)、および、領域C(第3の格子領域)の3列に、それぞれ32個の受光素子を、反射投影されるスケール像の縞の周期方向(X方向)に配列して構成されている。

0035

領域Aにおいて、互いに隣接する受光素子の中心間距離は、56μmである。このため、足し合わされる受光素子の間隔(4つおきの受光素子の間隔)、すなわち領域A(第1の格子領域)の格子周期Paは、224μmである。また領域Aにおいて、各受光素子の位置検出方向に垂直な方向(Y方向)の長さYaは、112.5μmである。

0036

領域Bにおいて、互いに隣接する受光素子の中心間距離は、72μmである。このため、足し合わされる受光素子の間隔(4つおきの受光素子の間隔)、すなわち領域B(第2の格子領域)の格子周期Pbは、288μmである。また領域Bにおいて、各受光素子の位置検出方向に垂直な方向(Y方向)の長さYbは、112.5μmである。

0037

領域Cにおいて、互いに隣接する受光素子の中心間距離は、64μmである。このため、足し合わされる受光素子の間隔(4つおきの受光素子の間隔)、すなわち領域C(第3の格子領域)の格子周期Pcは、256μmである。また領域Cにおいて、各受光素子の位置検出方向に垂直な方向(Y方向)の長さYcは、225μmである。

0038

次に、図10を参照して、像倍率M、スケール格子21の投影像周期P、および、受光素子アレイ12aの領域A、B、Cにおける格子周期Pa、Pb、Pcの関係について説明する。図10は、像倍率M、投影像周期P、および、格子周期Pa、Pb、Pcの関係図である。図10において、横軸は像倍率Mを示し、縦軸は周期(μm)を示している。

0039

図10に示されるように、L0>L1すなわちM<2の場合、格子周期Paの領域Aが第1の格子領域、格子周期Pcの領域Cが第2の格子領域として作用する。一方、L0<L1すなわちM>2の場合、格子周期Pcの領域Cが実施例1で説明したような第1の格子領域、格子周期Pbの領域Bが第2の格子領域として作用する。

0040

次に、図11を参照して、空間周波数fに対するA(+)相の信号の振幅および位相の変化について説明する。図11(a)、(b)は、受光素子面上でのスケール格子像の空間周波数f(格子像空間周波数)に対するA(+)相の信号の振幅および位相の変化に関するグラフをそれぞれ示す。図11(a)、(b)において、横軸は空間周波数f×2Ps、縦軸は振幅または位相をそれぞれ示している。

0041

このように本実施例において、受光素子アレイ12a(第2の格子)は、領域A(第1の格子領域)と領域C(第2の格子領域)との間に設けられた領域B(第3の格子領域)を有する。領域Bは、格子周期Pa(第1の周期)と格子周期Pc(第2の周期)との間の格子周期Pb(第3の周期)を有する。好ましくは、格子周期Pa、Pb、Pcは、以下の式(4a)〜(4c)を満たす。

0042

P・(G−0.6)/G≧Pa≧P・(G−1.4)/G … (4a)
P・(G+0.6)/G≦Pb≦P・(G+1.4)/G … (4b)
P・(G−0.6)/G<Pc<P・(G+0.6)/G … (4c)
図10に示されるように、格子周期Pa、Pb、Pcは、P・(G−1)/G、P・(G+1)/Gを基準として、以下の式(5a)、(5b)を満たことがより好ましい。

0043

Pc>Pa≧P・(G−1)/G
(M<2の場合) … (5a)
Pc<Pb≦P・(G+1)/G
(M>2の場合) … (5b)
本実施例の受光素子アレイは、3つの領域A、B、Cを組み合わせることにより、2つの領域A、Bを組み合わせた実施例1と比較して、広い空間周波数fの変動に対して安定な特性を得ることが可能である。なお本実施例では、3つの領域を有する受光素子アレイについて説明したが、これに限定されるものではなく、本実施例は4つ以上の領域を有する受光素子アレイにも適用可能である。

0044

次に、本発明の実施例3におけるエンコーダについて説明する。本実施例のエンコーダは、受光素子アレイ12を有する受光IC13に代えて、受光素子アレイ12bを有する受光IC13bを有する点で、実施例1のエンコーダ100とは異なる。他の構成は実施例1と同様であるため、その説明は省略する。

0045

図12を参照して、受光IC13bにおける受光素子アレイ12bの配列について説明する。図12は、受光素子アレイ12bの平面図であり、受光素子アレイ12bの受光面の配列を示している。本実施例において、受光素子アレイ12bの格子周期Paは、測長方向(位置検出方向:X方向)に垂直な方向(Y方向)の位置に応じて、連続的に変化している。また、各受光素子の位置検出方向に垂直な方向の長さYaは、450μmである。受光素子アレイ12bの中心(Y方向における中心)をY=0とし、光源11に近づく方向の位置(光源11側の位置)をY>0、光源11から遠ざかる方向の位置をY<0とする。このとき、受光素子アレイ12bの格子周期Pa(Y)は、以下の式(6)で表される関数に従う。

0046

Pa(Y)=−Y・32/225+256 (μm) … (6)
Y>0の端部の位置(Y=+225μm)において、受光素子アレイ12bの格子周期Paは最小となり、格子周期Pamin(最小値)は224μmである。一方、Y<0の端部の位置(Y=−225μm)において、受光素子アレイ12bの格子周期Pa(Pb)は最大となり、格子周期Pbmax(最大値)は288μmである。

0047

続いて、受光素子アレイ12bの作用について説明する。Pa(Y0)=Pとなる位置Y0を通り、測長方向(X方向)に平行な直線を境界線Dとする。たとえば、L0=L1の場合、Pa(0)=Pとなるため、境界線Dの位置はY=0となる。像倍率M=(L0+L1)/L0が変化した場合、境界線Bの位置はシフトする。このとき、Y>Dを満たす領域が第1の格子領域(格子周期Paを有する領域A)として作用し、Y<Dを満たす領域が第2の格子領域(格子周期Pbを有する領域B)として作用する。

0048

図13を参照して、Y>0の領域を領域A、Y<0の領域を領域Bとして、各領域、および、2領域を合算した信号の、受光面上の空間周波数に対する応答特性について説明する。図13(a)、(b)は、受光素子面上でのスケール格子像の空間周波数f(格子像空間周波数)に対するA(+)相の信号の振幅および位相の変化に関するグラフをそれぞれ示す。図13(a)、(b)において、横軸は空間周波数f×2Ps、縦軸は振幅または位相をそれぞれ示している。

0049

このように本実施例において、受光素子アレイ12b(第2の格子)は、第2の方向(Y方向)に沿って線形に変化する周期を有する。また、第2の方向における所定の位置(境界線D)を基準として光源11に近づく方向の領域を第1の格子領域(領域A)、所定の位置を基準として光源11から離れる方向の領域を第2の格子領域(領域B)とする。第1の格子領域の第1の周期(格子周期Pa)の最小値をPamin、第2の格子領域の第2の周期(格子周期Pb)の最大値をPbmaxとするとき、以下の式(7a)、(7b)を満たすことが好ましい。

0050

P>Pamin≧P・(G−1.5)/G … (7a)
P<Pbmax≦P・(G+1.5)/G … (7b)
各位置(Y方向における各位置)において、受光素子上に反射投影されるスケール像の縞の周期方向(X方向)に対し、足し合わされる受光素子の格子周期Pa(Y)(配列周期)が一定となっている。このため、空間周波数fの変動に対する応答特性が略対称になる。その結果、より広い空間周波数範囲で、高精度の位相変動キャンセル効果を得ることができる。

0051

次に、図14を参照して、本発明の実施例4におけるエンコーダ(位置検出装置)について説明する。図14は、本実施例におけるエンコーダ100cの構成図である。エンコーダ100cは、ロータリーエンコーダであり、固定部に取り付けられるセンサユニット10(検出器)と、回転軸22(可動部)に取り付けられ、回転軸22の周りに回転可能なスケール20とを有する。なお本実施例において、固定部と可動部の関係は逆でもよく、センサユニット10を回転軸22に取り付け、スケール20を固定部に取り付けることができる。すなわち、センサユニット10とスケール20とが相対的に移動可能(回転可能)であればよい。

0052

スケール20上の反射面には、測長方向(位置検出方向:θ方向)に一定の角度周期で反射部と非反射部とが交互に設けられたスケール格子21が形成されている。反射部および非反射部は、測長方向に垂直な方向(r方向)に伸びるように、放射状に形成されている。スケール格子21は、一周で256周期の格子が形成されており、格子角度周期は1.40625degである。読み取り半径は、5.215mmに設定されており、センサユニット10の光源11と受光素子アレイ12との中心間の半径上の中点が、読み取り中心と一致するように配置されている。

0053

次に、図15を参照して、本実施例における受光IC13cの受光素子アレイ12cの配列について説明する。図15は、受光素子アレイ12cの平面図であり、受光素子アレイ12cの受光面の配列を示している。受光素子上に反射投影されるスケール像は、曲率半径が2倍になった放射状の縞として形成される。受光素子上に反射投影されるスケール像の縞の周期方向(第1の方向、θ方向)に対し、受光素子の配列周期が異なる3領域(領域A、領域B、領域C)が、縞の周期方向に垂直な方向(第2の方向、r方向)に配列されている。

0054

領域Aは、r方向の中心位置での曲率が10.59913mmであり、互いに隣接する受光素子の中心間角度間隔は0.307617degである。足し合わされる受光素子の間隔(4つおきの受光素子の間隔)、すなわち領域A(第1の格子領域)の格子周期Pθaは、1.230469degである。また、各受光素子の位置検出方向(θ方向)に垂直な方向(r方向)の長さRaは、112.5μmである。

0055

領域Bは、r方向の中心位置での曲率が10.26163mmであり、互いに隣接する受光素子の中心間角度間隔は0.395508degである。足し合わされる受光素子の間隔(4つおきの受光素子の間隔)、すなわち領域B(第2の格子領域)の格子周期Pθcは、1.582031degである。また、各受光素子の位置検出方向(θ方向)に垂直な方向(r方向)の長さRbは、112.5μmである。

0056

領域Cは、r方向の中心位置での曲率が10.43038mmであり、互いに隣接する受光素子の中心間角度間隔は0.351563degである。足し合わされる受光素子の間隔(4つおきの受光素子の間隔)、すなわち領域C(第3の格子領域)の格子周期Pθcは、1.40625degである。また、各受光素子の位置検出方向(θ方向)に垂直な方向(r方向)の長さRcは、225μmである。

0057

領域A、領域B、領域Cの各領域において、受光素子上に反射投影されるスケール像の縞の周期方向(第1の方向:θ方向)において、足し合わされる受光素子の格子周期Pθa、Pθb、Pθc(配列周期)はそれぞれ一定となっている。そのため、空間周波数fの変動に対する応答特性は略対称になる。その結果、より広い空間周波数範囲で、高精度の位相変動キャンセル効果を得ることができる。なお本実施例において、受光素子アレイ12cは3つの領域を有するが、これに限定されるものではない。本実施例は、4つ以上の領域を有する受光素子アレイや、角度周期が連続的に変化するように構成された受光素子アレイにも適用可能である。

0058

次に、図16を参照して、本発明の実施例5について説明する。図16は、本実施例における撮像システム200の断面模式図である。撮像システム200は、上記各実施例におけるエンコーダ(位置検出装置)をレンズ装置に搭載した撮像システムである。撮像システム200は、撮像装置200aと、撮像装置200aに着脱可能なレンズ装置200b(エンコーダを備えたレンズ鏡筒)とで構成されている。ただし本実施例は、撮像装置とレンズ装置とが一体化して構成された撮像システムにも適用可能である。

0059

図16において、53はセンサユニット、54はCPUである。センサユニット53およびスケール20により、前述の各実施例のエンコーダ(位置検出装置)が構成される。本実施例において、センサユニット53は、実施例1〜4におけるセンサユニット10に相当する。また、51はレンズユニット、52は駆動レンズ、55は撮像素子、50は円筒体であり、主にこれらにより撮像システムが構成される。レンズユニット51を構成する駆動レンズ52(レンズ)は、例えばオートフォーカス用のレンズであり、光軸方向であるY方向に変位可能である。駆動レンズ52は、ズーム調整レンズなど、駆動されるレンズであればその他のレンズでもよい。本実施例における円筒体50は、駆動レンズ52を駆動するアクチュエータ(不図示)と連結されている。撮像素子55は、撮像装置200aに設けられており、レンズユニット51(レンズ)を介して光学像(被写体像)の光電変換を行う。

0060

本実施例のレンズ装置200bは、光軸方向(Y方向)に変位可能な駆動レンズ52と、駆動レンズ52の変位を検出するように構成されたエンコーダとを有する。スケール20は、円筒体50に取り付けられている。このような構成において、エンコーダは円筒体50の光軸方向の周りにおける回転量(変位)を取得することで、駆動レンズ52の光軸方向の変位を検出する。

0061

スケール20は、ドーナツ状の円盤面上に反射パターンを形成して構成されたロータリースケールであり、円筒体50に取り付けられている。スケール20は、フィルム状基材上に格子パターンを形成して構成されたリニア型スケールであってもよい。この場合、スケール20は、円筒体50の回転方向に沿って円筒面に貼り付けられる。

0062

アクチュエータまたは手動により、円筒体50を、光軸を中心として回転させると、スケール20はセンサユニット53に対して相対的に変位する。スケール20の変位に伴い、駆動レンズ52は、光軸方向であるY方向(矢印方向)に駆動される。そして、エンコーダのセンサユニット53から得られる駆動レンズ52の変位に応じた信号は、CPU54に出力される。CPU54は、駆動レンズ52を所望の位置へ移動するための駆動信号を生成する。駆動レンズ52は、その駆動信号に基づいて駆動される。

0063

また、各実施例におけるエンコーダは、レンズ装置や撮像装置以外の種々の装置にも適用可能である。例えば、ロボットアームまたは組み立て対象物を搬送する搬送体を備えた工作機器と、この工作機器の位置または姿勢を検出する各実施例のエンコーダとを有する工作装置を構成することにより、搬送体の位置を高精度に検出することができる。

0064

このように各実施例のエンコーダは、スケール20と、検出器(センサユニット10)とを有する。スケール20は、エネルギー分布を空間変調するパターン列からなる第1の格子(スケール格子21)を有する。検出器は、第1の方向(測長方向または位置検出方向)に周期的に設けられた第2の格子(受光素子アレイ12、12a、12b、12c)を有し、パターン列からのエネルギー分布を検出する。スケールと検出器とは、第1の方向において相対的に移動可能である。第2の格子は、第1の方向と垂直な第2の方向に沿って、第1の格子領域(領域A)と第2の格子領域(領域B)とを有する。第1の格子領域は、エネルギー分布の第2の格子上の周期よりも小さい第1の周期(格子周期Pa)を有する。第2の格子領域は、エネルギー分布の第2の格子上の周期よりも大きい第2の周期(格子周期Pb)を有する。第1の周期および第2の周期はそれぞれ、第1の方向において一定である。

0065

好ましくは、エネルギー分布の第2の格子上の周期は、第1の格子の第2の格子上の投影像の周期(投影像周期P)である。より好ましくは、投影像の周期は、像倍率Mと第1の格子の周期(格子周期Ps)との積(P=M×Ps)により決定される。また好ましくは、第1の方向は、投影像の周期方向であり、第2の方向は、周期方向と垂直な方向である。

0066

上記各実施例によれば、誤差の影響を低減して高精度なエンコーダ、レンズ装置、撮像システム、および、工作装置を提供することができる。また上記各実施例のエンコーダによれば、センサ取り付け精度に大きく依存せず、高精度に位置を検出することが可能である。このため、低コストで取り付けやすいエンコーダを提供することができる。

実施例

0067

以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

0068

10センサユニット(検出器)
12受光素子アレイ(第2の格子)
20スケール
21スケール格子(第1の格子)
100 エンコーダ

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