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技術 多段縦軸風車における風力発電方法

出願人 NTN株式会社
発明者 鈴木政彦
出願日 2016年3月14日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-049107
公開日 2017年9月21日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-166325
状態 特許登録済
技術分野 発電機の制御
主要キーワード 平面視十字形 縦主軸 単相交流発電機 平面位相 平均周速 平面視方形 風速検知 磁気回転
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

風速下においても、ロータ失速するのを未然に防止しながら、効率よく発電しうる風力発電方法を提供する。

解決手段

発電機4に連係された縦主軸14に、複数のブレード7を有する上下複数段のロータのうち、下段の第1ロータ2Aを常時連結し、かつ上段の第2ロータ2Bをクラッチ15を介して連結し、第1、第2ロータが予め定めた平均風速以下で回転している場合に、クラッチ15を切断して第2ロータを空転させ、このロータが加速して回転する特定の周速に達したとき、クラッチを接続して空転させた第2ロータにより第1ロータを増速させながら、全てのロータの回転により発電することを繰返させる。

概要

背景

複数の縦長の揚力型ブレードを有するロータを備える一般的な縦軸風車は、発電機のコギングトルク発電負荷の影響により、低風速下ではロータが効率よく回転せず、発電効率は低い。
この問題を解決するために、本願の発明者は、揚力型ブレードの上下の端部に、縦主軸方向へ向かって傾斜する傾斜部を形成し、ブレードの内側面に沿って上下方向に拡散する気流を、傾斜部で受止めて回転力を高めるとともに、揚力(推力)を増大させ、ロータが効率よく回転しうるようにした縦軸風車を開発している(例えば特許文献1参照)。

概要

低風速下においても、ロータが失速するのを未然に防止しながら、効率よく発電しうる風力発電方法を提供する。発電機4に連係された縦主軸14に、複数のブレード7を有する上下複数段のロータのうち、下段の第1ロータ2Aを常時連結し、かつ上段の第2ロータ2Bをクラッチ15を介して連結し、第1、第2ロータが予め定めた平均風速以下で回転している場合に、クラッチ15を切断して第2ロータを空転させ、このロータが加速して回転する特定の周速に達したとき、クラッチを接続して空転させた第2ロータにより第1ロータを増速させながら、全てのロータの回転により発電することを繰返させる。

目的

本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、低風速下においても、複数のロータが失速するのを未然に防止しながら、効率よく発電しうるようにした多段縦軸風車における風力発電方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

発電機に連係された縦主軸に、縦主軸周りに回転する縦長の複数の揚力型ブレードを有する上下複数段ロータのうちの少なくとも一つを常時連結し、かつ他のロータの少なくとも一つをクラッチを介して連結し、前記複数段のロータが予め定めた平均風速以下で回転している場合に、前記クラッチを切断して前記他のロータの少なくとも一つを空転させ、このロータが加速して回転する特定の周速または回転速度に達したとき、前記クラッチを接続して前記空転させたロータにより前記縦主軸に常時連結されたロータを増速させて前記発電機により発電するようにし、前記複数段のロータが再度、前記平均風速以下で回転するようになったとき、前記クラッチを再度切断して、前記他のロータの少なくとも一つを前記特定の周速または回転速度に達するまで空転させ、前記クラッチを再度接続して前記空転させたロータにより前記縦主軸に常時連結されたロータを再度増速させて発電することを繰返えさせることを特徴とする多段縦軸風車における風力発電方法

請求項2

前記揚力型ブレードは、上下の端部に縦主軸方向に傾斜する傾斜部を有することを特徴とする請求項1に記載の多段縦軸風車における風力発電方法。

請求項3

空転させるロータを最上段のロータとすることを特徴とする請求項1または2に記載の多段縦軸風車における風力発電方法。

請求項4

前記複数段のロータのうち、最下段のロータを常時縦主軸に連結し、この最下段のロータよりも上位の全てのロータを、クラッチを介して縦主軸に連結し、複数段のロータが予め定めた平均風速以下で回転している場合に、クラッチを切断して前記最下段のロータを除く全てのロータを空転させ、これらのロータが加速して回転しうる特定の周速または回転速度に達したとき、クラッチを接続して前記最下段のロータを増速させて発電することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多段縦軸風車における風力発電方法。

技術分野

0001

本発明は、縦主軸上下複数段ロータを設けた多段縦軸風車における風力発電方法に関する。

背景技術

0002

複数の縦長の揚力型ブレードを有するロータを備える一般的な縦軸風車は、発電機のコギングトルク発電負荷の影響により、低風速下ではロータが効率よく回転せず、発電効率は低い。
この問題を解決するために、本願の発明者は、揚力型ブレードの上下の端部に、縦主軸方向へ向かって傾斜する傾斜部を形成し、ブレードの内側面に沿って上下方向に拡散する気流を、傾斜部で受止めて回転力を高めるとともに、揚力(推力)を増大させ、ロータが効率よく回転しうるようにした縦軸風車を開発している(例えば特許文献1参照)。

先行技術

0003

特許第4584638号公報(図3)

発明が解決しようとする課題

0004

上記特許文献1に記載の縦軸風車は、ロータの回転効率が高いので、発電が開始されるカットイン風速を低く設定しうるとともに、ロータの周速が例えば5m/sに達すると、ブレードの上下両端部の傾斜部の作用とコアンダ効果により、ブレードに生じる揚力(推力)が増大し、ロータは風速を超える周速度に加速しながら回転するようになるため、コギングトルクや発電負荷による失速が起きにくくなり、発電効率が高まるという特徴を有している。

0005

また、特許文献1の図3等に記載されているように、上下複数のロータを、1本の縦主軸に多段状に取付けると、縦主軸の回転駆動トルクが増大するので、発電効率を高めることができる。
また、縦主軸の回転駆動トルクが増大するので、縦主軸に発電容量の大きな発電機を接続して、発電効率をさらに高めることが可能となる。しかし、発電容量の大きな発電機を使用すると、そのコギングトルクや発電負荷も大となるので、弱い風速のときに、ロータの回転始動に時間を要したり、ロータが失速を起こし易くなったりすることが考えられる。

0006

本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、低風速下においても、複数のロータが失速するのを未然に防止しながら、効率よく発電しうるようにした多段縦軸風車における風力発電方法を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明の風力発電方法によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)発電機に連係された縦主軸に、縦主軸周りに回転する縦長の複数の揚力型ブレードを有する上下複数段のロータのうちの少なくとも一つを常時連結し、かつ他のロータの少なくとも一つをクラッチを介して連結し、前記複数段のロータが予め定めた平均風速以下で回転している場合に、前記クラッチを切断して前記他のロータの少なくとも一つを空転させ、このロータが加速して回転する特定の周速または回転速度に達したとき、前記クラッチを接続して前記空転させたロータにより前記縦主軸に常時連結されたロータを増速させて前記発電機により発電するようにし、前記複数段のロータが再度、前記平均風速以下で回転するようになったとき、前記クラッチを再度切断して、前記他のロータの少なくとも一つを前記特定の周速または回転速度に達するまで空転させ、前記クラッチを再度接続して前記空転させたロータにより前記縦主軸に常時連結されたロータを再度増速させて発電することを繰返させる。

0008

この方法によると、複数段のロータが予め定めた平均風速以下で回転しているときに、クラッチを切断して少なくとも一つのロータを空転させ、このロータが加速しながら効率よく回転しうる特定の平均周速または回転速度に達したときに、クラッチを接続して、常時発電機に連結されているロータを増速させながら、全てのロータの回転により発電することができ、かつ複数段のロータが再度予め定めた平均風速以下で回転するようになったときに、クラッチを再度切断して、少なくとも一つのロータが加速しながら効率よく回転しうる周速または回転速度に達するまで空転させたのち、クラッチを再度接続して、常時発電機に連結されたロータを増速させて発電することを繰り返すので、低風速下においても、複数のロータがコギングトルクや発電負荷により失速するのを未然に防止しながら、効率よく発電することができる。

0009

また、複数段のロータのうちの少なくとも一つは、発電機に連係された縦主軸に常時連結されているので、他のロータを空転させている間も、縦主軸に常時連結されているロータが回転している限り、発電が停止されることはない。

0010

さらに、クラッチを切断すると、クラッチを介して縦主軸に連結されたロータには、発電機によるコギングトルクや発電負荷が作用しなくなり、ロータは慣性で円滑に空転し続けるので、その間に風況が少しでもよくなれば、ロータは、特定の平均周速または回転速度まで速やかに加速して効率よく回転する。

0011

(2) 前記(1)項において、前記揚力型ブレードは、上下の端部に縦主軸方向に傾斜する傾斜部を有するものとする。

0012

このような構成によると、上下の端部に縦主軸方向に傾斜する傾斜部を有する揚力型ブレードは、ブレードの内面に当って上下方向へ拡散する気流を傾斜部で受け止めることにより、回転力を高めて揚力(推力)を増大させることができるので、風速が速くなるほど、コアンダ効果によりブレードに生じる揚力(推力)は増大し、ロータは加速されて効率よく回転する。そのため、このような揚力型ブレードを使用すると、空転させたロータが特定の平均周速または回転速度まで速やかに加速して回転するとともに、クラッチを接続して全てのロータの回転駆動力により発電しているときの発電効率を大幅に高めることができる。

0013

また、空転しているロータが特定の平均周速または回転速度に達するまでの時間が短くなるため、発電機に常時連結されているロータを速やかに増速させて発電することができる。

0014

(3) 前記(1)または(2)項において、空転させるロータを最上段のロータとする。

0015

このような構成によると、風速は、地上からの高さが高いほど速くなる傾向があるので、最上段のロータは、効率よく空転して速やかに特定の周速に達する。従って、クラッチが接続されると、空転している最上段のロータの回転駆動力が、縦主軸を介して常時発電機に連結されているロータに速やかに伝達されて増速させることができるので、低風速下においてロータが失速するおそれはさらに小さくなる。

0016

(4) 前記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、前記複数段のロータのうち、最下段のロータを常時縦主軸に連結し、この最下段のロータよりも上位の全てのロータを、クラッチを介して縦主軸に連結し、複数段のロータが予め定めた平均風速以下で回転している場合に、クラッチを切断して前記最下段のロータを除く全てのロータを空転させ、これらのロータが加速して回転しうる特定の周速または回転速度に達したとき、クラッチを接続して前記最下段のロータを増速させて発電するようにする。

0017

このような構成によると、最下段のロータを除く上位の全てのロータを特定の周速または回転速度に達するまで空転させて、クラッチを接続すると、上位の全てのロータの回転駆動力が、常時発電機に連結された最下段のロータに伝達される。従って、低風速下においても、最下段のロータを、上位の全てのロータによる大きな回転駆動トルクにより速やかに増速して発電することができる。

発明の効果

0018

本発明の風力発電方法によると、低風速下においても、複数のロータが失速するのを未然に防止しながら、効率よく発電することができる。

図面の簡単な説明

0019

本発明の方法の実施に用いられる多段縦軸風力発電装置の第1の実施形態の正面図である。
図1のII−II線における拡大横断平面図である。
図1のIII−III線における上段のロータの拡大横断平面図である。
第1の実施形態の多段縦軸風力発電装置を用いて本発明の方法を実施する際のフローチャートである。
本発明の方法の実施に用いられる多段縦軸風力発電装置の第2の実施形態の正面図である。
本発明の方法の実施に用いられる多段縦軸風力発電装置の第3の実施形態の正面図である。

実施例

0020

本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態においては、ブレードの回転半径1m、ブレードの翼長1.2mのロータを備える多段縦軸風力発電装置を使用した風力発電方法について説明するが、ロータは、これに限定されないことは勿論である。

0021

図1図3は、本発明の方法を実施するようになっている多段縦軸風力発電装置(以下、風力発電装置と略称する)の第1の実施形態を示し、この実施形態の風力発電装置1は、多段縦軸風車を構成する上下2段の縦軸型ロータ、すなわち下段の第1ロータ2A及び上段の第2ロータ2Bと、発電機4と、制御手段5とを備えている。

0022

第1及び第2ロータ2A、2Bは、それぞれ、水平面上において外側方を向き、かつ一直線上に並ぶ水平アーム6、6と、両水平アーム6の外端部に上下方向の中央部の内面が固着され、後述する縦主軸14周りに回転する縦長の揚力型ブレード(以下ブレードと略称する)7、7と、外周面が両水平アーム6の内端部に固着された円筒形回転軸8、8とを備えている。水平アーム6及びブレード7は、例えば繊維強化合成樹脂により形成されている。なお、水平アーム6とブレード7とは、一体成形が可能である。

0023

基礎9の上面には、平面視方形枠組みされた上下複数(実施例では3個)の軸部支持枠10を有する支持枠体11が立設され、各軸部支持枠10の内部の平面視十字形をなす軸支持杆12の中心に圧嵌された軸受13には、縦主軸14の上下3箇所が、回転自在に支持されている。

0024

支持枠体11の内部に配置された第1、第2ロータ2A、2Bの回転軸8、8は、縦主軸14の上下部に、セレーション等により、相対回転不能に結合されている。なお、図2に示すように、第1、第2のロータ2A、2Bにおけるブレード7の平面位相は、上下のブレード7が重ならないように、例えば円周方向(回転方向)に90度異ならせてある。このようにすると、変化する風向きに上下のブレード7が対応して回転するので、第1、第2のロータ2A、2Bは効率よく回転する。

0025

第1ロータ2Aは、その回転により発電機4を駆動させうるように、縦主軸14に常時連結されている。第1、第2ロータ2A、2B間において縦主軸14の中間部には、電磁クラッチ15が設けられ、第2ロータ2Bは、電磁クラッチ15を介して、縦主軸14及び第1ロータ2Aに断続可能に連結されている。なお、電磁クラッチ15が接続されるタイミングは、第1、第2ロータ2A、2Bのブレード7の位相が90度異なったときに行われる。この際の第1、第2ロータ2A、2Bのブレード7の回転方向の相対位相は、例えば図示しない非接触式位置検知センサ等により検知することができる。

0026

電磁クラッチ15としては、例えば、若干滑りながら、すなわち半クラッチ状態を経て接続される公知の摩擦式のものを使用するのが好ましい。この電磁クラッチ15により、接続時の衝撃トルク緩和されるので、第2ロータ2Bの回転駆動力を縦主軸14にスムーズに伝達することができる。
電磁クラッチ15へは、後述する蓄電池18に接続された給電器16を介して給電されるようになっている。なお、蓄電池18の電力不足している場合には、他の電源、例えば交流100V電源を直流に変換するなどして、電磁クラッチ15を作動させることができる。

0027

第1、第2ロータ2A、2Bのブレード7の形状は、本願の発明者が開発した、特許第4907073号公報、特開2011−169292号公報に記載されているブレードと実質的に同形をなしている。
すなわち、ブレード7の弦長は、ブレード7の回転半径の20%〜50%とされ、翼面積は大きく設定されている。

0028

ブレード7における上下両端部を除く主部7Aの横断面の形状は、図3に拡大して示すように、主部7Aの翼厚中心線Cの内方と外方における翼厚を、互いに対称的にほぼ等寸とし、かつ翼厚中心線Cは、ブレード7の翼厚中心の回転軌跡Oとほぼ重なるように設定してある。

0029

主部7A全体の平面形は、図2に示すように、翼厚中心の回転軌跡Oに沿うように円弧状に湾曲され、その内側面は、前縁の膨らみ部分から後縁にかけて、遠心方向へ傾斜しており、後方から内側面に風が当たると、前方へ押されるようになっている。

0030

主部7Aの横断面の形状は、回転方向である前側の翼厚が厚く、後方に向かって漸次薄くなる標準翼型に近いものとされている。

0031

ブレード7が、その前縁方向を前として回転すると、ブレード7の内外の回転半径の差によって、内側面に比して外側面の周速度が大となり、外側面に沿って後方へ通過する気流の方が、内側面におけるそれよりも高速となる。

0032

そのため、ブレード7の後縁部において、外側面を通過する気流の圧力は、内側面を通過する気流のそれよりも小となり、外側面におけるコアンダ効果によって、ブレード7の後縁部の外側面が、後方から前縁部方向に押されて、ブレード7に回転方向の推力が作用し、ブレード7の回転は促進される。

0033

図1及び図2に示すように、ブレード7の上下両端部には、内方、すなわち縦主軸14方向に向かって、円弧状に傾斜する内向き傾斜部7B、7Bが形成されているため、ブレード7の回転に伴い、主部7Aの内側面に沿って上下方向に拡散する気流は、内向き傾斜部7Bにより受止めて回転力を高めることとなる。

0034

また、主部7Aの内外の側面に沿って上下方向へ流れる気流は、コアンダ効果により、上下の内向き傾斜部7B、7Bの内面及び外面に沿って、後方に向かって通過するようになるので、第1、第2ロータ2A、2Bは、比較的低い風速下においても高い回転効率をもって回転する。

0035

発電機4は、基礎9に設置され、その上下方向のロータ軸(図示略)に縦主軸14の下端部が連結されている。
発電機4としては、例えば、公知の単相交流発電機または三相交流発電機が使用され、発電機4により発電された電力は、整流器電圧レギュレータ等(図示略)を有するコントローラ17を介して、蓄電池18に蓄電された後、蓄電池18から外部の直流負荷電源に給電されるか、コントローラ17から外部の交流負荷電力系統に直接給電される。

0036

コントローラ17は、発電機4からの出力発電量を調節して、蓄電池18または直流負荷電源へ出力する電流電圧を制御可能である。なお、発電機4は、蓄電池18や直流負荷電源系統直接電力を供給しうる直流発電機としてもよい。

0037

制御手段5は、平均風速判定部19と、ロータ周速判定部20と、クラッチ切替判定部21とを備えている。
平均風速判定部19は、第1、第2ロータ2A、2Bに向かう風の一定時間毎の平均風速を検知するための、風速検知手段である風速計22に接続され、風速計22により検出された平均風速は、平均風速判定部19に入力され、制御手段5の中央処理装置(CPU)23により演算処理される。風速が予め定めた平均風速以下であると判定された場合に、判定信号は、クラッチ切替判定部21に出力される。なお、風速計22による平均風速の検知時間は、例えば10秒以下の比較的短い間隔で行うのが好ましい。

0038

詳細な説明は後述するが、クラッチ切替判定部21は、風速計22が予め定めた平均風速以下、例えばカットイン風速である2m/s以下を検知した場合に、給電器16に判定信号を出力し、給電器16からの給電を停止して電磁クラッチ15を切断する。これにより、第2ロータ2Bの回転駆動力が縦主軸14に伝達されなくなるとともに、第2ロータ2Bは空転するようになる。
また、クラッチ切替判定部21へは、後述する回転速度検出センサ25からロータ周速判定部20に入力されるデータに基づいても、判定信号が出力される。

0039

第2ロータ2Bと電磁クラッチ15との間の縦主軸14には、第2ロータ2Bの回転速度を測定するための平歯車24が取付けられており、この平歯車24の回転数を、回転速度検出センサ25をもって検出することにより、縦主軸14を介して第2ロータ2Bの回転速度を検出しうるようになっている。なお、平歯車24に代えて、縦主軸14の外周面に、例えば1個または複数個の凸部を設けてもよい。
回転速度検出センサ25としては、例えば磁気回転速度検出センサ、超音波回転速度検出センサ、ロータリエンコーダ等の非接触型センサが用いられる。

0040

回転速度検出センサ25により検出された縦主軸14の回転速度は、制御手段5のロータ周速判定部20に入力され、入力された回転速度に基づいて、制御手段5の中央処理装置23は第2ロータ2Bの平均周速を演算する。すなわち、ブレード7の回転半径(r)から、第2ロータ2Bの外周の長さ(2πr)が確定されるので、その外周の長さ(2πr)に縦主軸14の回転速度(rpm)を乗じれば、周速(m/s)が得られる。上記の回転速度検出センサ25とロータ周速判定部20とにより、回転速度検知手段が構成される。

0041

なお、第2ロータ2Bの周速は、ブレード7の角速度を、センサにより検出することによっても求めることができる。すなわち、ブレード7の角速度(rad/s)に、その回転半径(r)を乗じた値が、第2ロータ2Bの周速となる。

0042

ロータ周速判定部20により、空転している第2ロータ2Bの平均周速が、該第2ロータ2Bが自力で加速して回転する特定の値(例えば5m/s)に達したと判定された場合には、ロータ周速判定部20からクラッチ切替判定部21に出力される判定信号に基づいて、給電器16から電磁クラッチ15に給電され、電磁クラッチ15がONすることにより、第2ロータ2Bの回転駆動力が縦主軸14を介して第1ロータ2Aに伝達される。これにより、速い周速で空転している第2ロータ2Bの回転駆動力により第1ロータ2Aの回転速度が増速させられ、平均風速が2m/s以下の低風速下においても、第1、第2ロータ2A、2Bの回転速度が共に上昇する。従って、発電機4のコギングトルクや発電負荷により、第1、第2ロータ2A、2Bが失速を起こすのが未然に防止され、効率よく発電することが可能となる。

0043

次に、上記第1の実施形態に係る風力発電装置1を用いた風力発電方法について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、第1ロータ2Aと第2ロータ2Bの回転が縦主軸14に伝達されるように、電磁クラッチ15を接続し、両ロータ2A、2Bの回転駆動力により発電機4を作動させている状態で、第1、第2ロータ2A、2Bの平均風速を、風速計22により測定し(S1)、その計測値に基づいて、制御手段5の平均風速判定部19及び中央処理装置23が、平均風速がカットイン風速である2m/s以下(0を含む)であるか否かを判定する(S2)。

0044

平均風速がカットイン風速である2m/s以下と判定された場合には、制御手段5の平均風速判定部19からクラッチ切替判定部21に判定信号が出力され、その判定信号により、給電器16から電磁クラッチ15への給電が停止されることにより、電磁クラッチ15はOFFとなる(S3)。これにより、第2ロータ2Bの回転駆動力が縦主軸14に伝達されなくなるとともに、第2ロータ2Bは空転する(S4)。

0045

なお、平均風速が2m/s以下と判定された場合に、電磁クラッチ15をOFFとして第2ロータ2Bを空転させるのは、2m/s以下の低風速では、第1、第2ロータ2A、2Bが発電機4のコギングトルクや発電負荷の影響を受けて失速するおそれがあり、効率よく発電することができないからである。

0046

電磁クラッチ15をOFFとして、第2ロータ2Bの回転駆動力が縦主軸14に伝達されなくすると、第2ロータ2Bは抵抗なく円滑に空転し、2m/s以下の低風速でも、第2ロータ2Bは失速することなく慣性で回転し続ける。従って、第2ロータ2Bが空転している時に風況が少しでもよくなると、第2ロータ2Bはさらに加速されて空転するようになる。

0047

第2ロータ2Bが空転しているときの平均周速を、回転速度検出センサ25から出力されるデータに基づいて、ロータ周速判定部20及び中央処理装置23が測定し(S5)、第2ロータ2Bの平均周速が例えば5m/sに達したか否かを判定する(S6)。

0048

第2ロータ2Bの平均周速が5m/sに達した場合には、クラッチ切替判定部21より給電器16に出力される給電信号により、電磁クラッチ15がONとなり(S7)、速い周速で空転している第2ロータ2Bの回転駆動力が縦主軸14に伝達されて、第1ロータ2Aの回転速度が増速される(S8)。これにより、第1、第2ロータ2A、2Bが失速するのが防止され、回転速度が上昇された両ロータ2,3の回転駆動トルクにより発電機4が駆動されて、効率よく発電される(S9)。なお、第2ロータ2Bの平均周速が5m/sに達していないと判定された場合は、ステップS5に戻り、引き続き第2ロータ2Bの平均周速を測定する。

0049

第2ロータ2Bの平均周速が5m/sに達したか否かを判定する理由は、上述した形状の揚力型ブレード7を備える縦軸型ロータにおいては、第2ロータ2Bの平均周速が5m/sに達すると、ブレード7の上下両端部の内向き傾斜部7Bの作用とコアンダ効果により、ブレード7に生じる揚力(推力)が増加し、第2ロータ2Bは、風速を超える周速に自力で加速しながら効率よく空転するからである。

0050

このように、第2ロータ2Bの平均周速が5m/sに達し、第2ロータ2Bが自力で加速しながら効率よく空転しているときに、電磁クラッチ15をONとして第2ロータ2Bの回転駆動力を縦主軸14に伝達し、第1ロータ2Aの回転速度を増速するようにすると、低風速下において、第1、第2ロータ2A、2Bが、発電機4のコギングトルクや発電負荷によって失速するおそれがなくなるので、発電効率を高めることができる。

0051

なお、周速が5m/sの場合の第2ロータ2Bの回転速度を例示すると、周速、回転速度及び外周の長さには、前述したような関係があるので、例えばブレード7の回転半径(r)を1mとした場合、第2ロータ2Bの外周の長さ(2πr)は6.28mとなる。従って、周速5m/sを、外周の長さ6.28mで割り、60を乗じて分速に換算すれば、第2ロータ2Bの回転速度は約48rpmとなる。

0052

第1、第2ロータ2A、2Bの回転により発電しているときに、風速計22により再度平均風速を測定し(S10)、平均風速判定部19が平均風速2m/s以下を再度検知した場合(S11)には、ステップS3に戻り、前述と同様に、電磁クラッチ15をOFFとして、再度第2ロータ2Bを空転させる(S4)。このステップS3〜S11をループ状に繰り返すことにより、発電効率を大幅に高めることができる。

0053

以上説明したように、上記第1の実施形態に係る風力発電装置1を用いた風力発電方法においては、発電機4に接続された縦主軸14に、第1ロータ2Aを常時連結するとともに、第2ロータ2Bを、電磁クラッチ15を介して断続可能に連結し、第1、第2ロータ2A、2Bがカットイン風速である平均風速2m/s以下の低風速下で回転している場合に、制御手段5により電磁クラッチ15を切断して第2ロータ2Bを空転させ、第2ロータ2Bが自力で加速しながら効率よく回転しうる平均周速である5m/sに達したときに、電磁クラッチ15を接続して、空転している第2ロータ2Bの回転駆動力により第1ロータ2Aの回転を増速させて発電するように制御し、かつ第1、第2ロータ2A、2Bが再度平均風速2m/s以下の低風速で回転するようになったときに、制御手段5により電磁クラッチ15を再度切断して、第2ロータ2Bが自力で加速しながら効率よく回転しうる平均周速である5m/sに達するまで空転させたのち、電磁クラッチ15を再度接続して、空転させた第2ロータ2Bの回転駆動力により第1ロータ2Aの回転を増速させながら、第1、第2ロータ2A、2Bの回転駆動力により発電するように繰り返し制御するので、低風速下においても、第1、第2ロータ2A、2Bが発電機4のコギングトルクや発電負荷により失速するのを未然に防止しながら、効率よく発電することができる。

0054

また、第1、第2ロータ2A、2Bの失速が防止されるので、発電容量の大きな発電機4を使用して、より発電効率を高めることが可能となる。

0055

さらに、第1ロータ2Aは、発電機4に接続された縦主軸14に常時連結されているので、第2ロータ2Bが空転している間も、第1ロータ2Aが回転している限り、発電が停止されることはない。

0056

次に、図5を参照して、本発明の方法の実施に用いられる風力発電装置の第2の実施形態について説明する。なお、前記第1の実施形態の風力発電装置1と同様の部材には、同じ符号を付すに止めて、詳細な説明を省略する。

0057

第2の実施形態の風力発電装置は、前記第1の実施形態の第2ロータ2Bの上方に、第3ロータ2Cを追加し、上下3段の縦軸型風車を備えるものとしたものである。すなわち、支持枠体11を上方に延長して高くするとともに、その上端部に設けた軸部支持枠10の中央に設けた軸受13より、上下寸法を大とした縦主軸14の上端部を回転自在に支持し、第2ロータ2Bよりも上方の縦主軸14に、第3ロータ2Cを相対回転不能として取付けてある。第3ロータ2Cのブレード7の平面位相は、第2ロータ2Bのブレード7に対し60度異ならせてある。

0058

最下段の第1ロータ2Aは、第1の実施形態と同様に、縦主軸14に常時連結されている。中段の第2ロータ2Bと最上段の第3ロータ2Cは、最下段の第1ロータ2Aと中段の第2ロータ2B間において縦主軸14に設けた電磁クラッチ15を介して、縦主軸14及び第1ロータ2Aに断続可能に連結されている。なお、この実施形態のような上下3段の縦軸型風車を備える場合、電磁クラッチ15が接続されるタイミングは、第1、第2ロータ2A、2Bのブレード7の位相が60度異なったときに行われる。

0059

電磁クラッチ15と第2ロータ2Bとの間の縦主軸14には、第2ロータ2Bと第3ロータ2Cの回転速度を測定するための平歯車24が取付けられ、この平歯車24の回転数を、回転速度検出センサ25により検出し、制御手段5のロータ周速判定部20に出力されるようになっている。

0060

第2の実施形態に係る風力発電装置においては、第1〜第3ロータ2A、2B、2Cがカットイン風速である平均風速2m/s以下の低風速下で回転している場合に、制御手段5により電磁クラッチ15を切断して、第2、第3ロータ2B、2Cを空転させ、第2、第3ロータ2B、2Cが自力で加速しながら効率よく回転しうる平均周速である5m/sに達したときに、電磁クラッチ15を接続して、空転している第2、第3ロータ2B、2Cの回転駆動力により第1ロータ2Aの回転速度を増速させて発電するように制御し、かつ第1〜第3ロータ2A、2B、2Cが再度平均風速2m/s以下の低風速で回転するようになったときに、制御手段5により電磁クラッチ15を再度切断して、第2、第3ロータ2B、2Cが自力で加速しながら効率よく回転しうる平均周速である5m/sに達するまで空転させたのち、電磁クラッチ15を再度接続して、空転させた第2、第3ロータ2B、2Cの回転駆動力により第1ロータ2Aの回転速度を増速させながら、第1〜第3ロータ2A、2B、2Cの全てのロータの回転により発電するように繰り返し制御するようになっている。

0061

第2の実施形態に係る風力発電装置においては、第2、第3ロータ2B、2Cの上下2段のロータを空転させるので、第1ロータ2Aを増速させる際の回転駆動トルクが増大し、第1ロータ2Aを速やかに増速させることができる。

0062

なお、図5の2点鎖線で示すように、第2ロータ2Bと第3ロータ2C間において縦主軸14にも、電磁クラッチ15を設け、上下の電磁クラッチ15、15を同期して断続させるようにしてもよい。

0063

このようにすると、上下の電磁クラッチ15を切断したとき、第2ロータ2Bと第3ロータ2Cとが、風速に対応して独立して抵抗なく空転するとともに、一般に地上からの高さが高いほど風速が速くなる傾向があるので、最上段の第3ロータ2Cは、予め定めた周速まで速やかに空転する。従って、電磁クラッチ15を接続すると、第3ロータ2Cの回転駆動力が第2ロータ2Bに伝達され、互いに加速し合って回転するので、第2、第3ロータ2B、2Cの回転駆動力により、最下段の第1ロータ2Aを効率よく、かつ速やかに増速させて発電することができる。

0064

また、上記したように、地上からの高さが高いほど風速が速く、最上段の第3ロータ2Cは効率よく回転するので、第2ロータ2Bと第3ロータ2C間の縦主軸14に電磁クラッチ15を設けて、第3ロータ2Cのみが空転するようにし、この第3ロータ2Cの回転駆動力により、第1、第2ロータ2A、2Bを増速させて発電するようにしてもよい。

0065

次に、図6を参照して、本発明の方法の実施に用いられる風力発電装置の第3の実施形態について説明する。なお、前記第2の実施形態の風力発電装置と同様の部材には、同じ符号を付すに止めて、詳細な説明を省略する。

0066

第3の実施形態の風力発電装置においては、第2の実施形態の風力発電装置の電磁クラッチ15に代えて、遠心クラッチ26を用いている。図6に略示する遠心クラッチ26は、例えば次のように構成されている。

0067

すなわち、第1、第2ロータ2A、2B間において縦主軸14を2分割し、第2ロータ2B側の縦主軸14に、外周面に摩擦材を固着した複数のウエイト27、27を、遠心力によって半径方向外側に移動しうるように取付けるとともに、発電機4に常時連結された第1ロータ2A側の縦主軸14に、上面が閉塞された円筒形の従動ドラム28を、内部にウエイト27が収容されるように固着してある。

0068

第3の実施形態の風力発電装置を用いて発電を行う場合、次のようにして行われる。
遠心クラッチ26は、ウエイト27に作用する遠心力が小さい場合、すなわち第1〜第3ロータ2A、2B、2Cがカットイン風速である平均風速2m/s以下の低風速で回転している場合に、ウエイト28は従動ドラム29の内面から離間するように設定されている。従って、平均風速が2m/s以下の場合には、遠心クラッチ26は自動的に切れ、第2、第3ロータ2B、2Cの回転駆動力が縦主軸14及び第1ロータ2Aに伝達されなくなるとともに、第2、第3ロータ2B、2Cは空転することとなる。

0069

また、空転している第2、第3ロータ2B、2Cの平均周速が例えば5m/sに達した場合、すなわち、5m/sの平均周速のときの縦主軸14の回転速度が、予め定めた値に達した場合には、ウエイト27が遠心力により従動ドラム28の内面に接触し、遠心クラッチ26が自動的に接続されるように設定されている。従って、空転している第2、第3ロータ2B、2Cの平均周速が例えば5m/sに達すると、それらの回転駆動力が第1ロータ2A側の縦主軸14に伝達されて、第1ロータ2Aの回転が増速されるようになる。

0070

第3の実施形態の風力発電装置においても、平均風速が2m/s以下の低風速になると、遠心クラッチ26が自動的に切断されて第2、第3ロータ2B、2Cが空転し、平均周速が5m/sに達して第2、第3ロータ2B、2Cが自力で加速しながら回転するようになると、遠心クラッチ26が自動的に接続されて、空転している第2、第3ロータ2B、2Cの回転駆動力により、第1ロータ2Aの回転が増速され、第1〜第3ロータ2A、2B、2Cの全てのロータにより発電機4を駆動して発電されるようになっているので、上記実施形態と同様に、低風速下において第1〜第3ロータ2A、2B、2Cが発電機4のコギングトルクや発電負荷により失速するのを未然に防止しながら、効率よく発電することができる。

0071

また、機械的な遠心クラッチ26を用いると、第1、第2の実施形態のような、電磁クラッチ14をON、OFF制御するための制御手段5等が不要となるので、安価な風力発電装置を提供することができる。

0072

本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、例えば次のような種々の変形や変更を施すことが可能である。

0073

上記第1、第2の実施形態では、平均風速が2m/s以下と判定された場合に、電磁クラッチ15をOFFとして、第2ロータ2Bまたは第2、第3ロータ2B、2Cを空転させるようにしているが、平均風速が2m/s以下のときの縦主軸14の平均回転速度、または全てのロータの平均周速が予め定めた値となったときに、電磁クラッチ15をOFFとするようにしてもよい。

0074

また、空転させた第2、第3ロータ2B、2Cの平均周速が5m/sに達したとき、電磁クラッチ15をONとして、第1ロータ2Aの回転を増速するようにしたが、前述したように、ロータの周速は回転速度に換算できるため、平均周速が5m/sに達したときの第2、第3ロータ2B、2Cの回転速度を回転速度センサ25が検出したときに、電磁クラッチ15をONとして、第1ロータ2Aの回転を増速するようにすることもできる。

0075

さらに、電磁クラッチ15をOFFとする平均風速を2m/s以下としたが、この際の平均風速の上限値は、ブレード7の回転半径の大小に対応して適切に設定される。
例えば、ブレード7の回転半径が上記実施形態の1mより小さい場合には、各ロータの回転トルクが小さくなって、コギングトルクや発電負荷の影響を受けやすくなるので、電磁クラッチ15をOFFとする平均風速の上限値を2m/s以上に設定すればよい。

0076

また、ブレード7の回転半径が1mより大きい場合には、ロータの回転速度が低くても、回転トルクが大となってコギングトルクや発電負荷の影響を受けにくくなるので、電磁クラッチ15をOFFとする平均風速の上限値を2m/s以下に設定すればよい。

0077

上記実施形態では、空転している第2、第3ロータ2B、2Cの平均周速が5m/sに達したときに、電磁クラッチ15をONとするようにしたが、この場合の平均周速の値は、ブレード7の回転半径の大小に応じて適切に設定される。

0078

上記第1、第2実施形態では、最下段と上段のロータの回転駆動力を断続するのに、電磁クラッチ15を用いているが、例えば制御手段5によりON、OFF制御可能な電動式アクチュエータを備える摩擦クラッチ噛合クラッチ等を用いることもできる。

0079

上記実施形態では、最下段の第1ロータ2Aを、縦主軸14を介して常時発電機4の連結しているが、第1の実施形態の風力発電装置の場合には、第2ロータ2Bが連結されている縦主軸14の上端部を、支持枠体11の上部等に設置した発電機に常時連結し、第1ロータ2Aを電磁クラッチ15を介して空転させうるようにしてもよい。

0080

また、第2の実施形態の風力発電装置の場合には、最上段の第3ロータ2Cが連結されている縦主軸14の上端部を、支持枠体11の上部等に設置した発電機に常時連結し、最下段の第1ロータ2Aと中段の第2ロータ2Bとを、電磁クラッチ15を介して空転させうるようにするか、または、中段の第2ロータ2Bが連結されている縦主軸14の適所に、プーリスプロケットを取り付けて、それらに接続したベルトチェーン等の伝動手段を介して、縦主軸14の側方に配置した発電機を駆動するようにし、最下段の第1ロータ2Aと最上段の第3ロータ2Cとを、電磁クラッチ15を介して空転させうるようにしてもよい。

0081

さらに、第3の実施形態の風力発電装置の場合には、最上段の第3ロータ2Cが連結されている縦主軸14の上端部を、支持枠体11の上部等に設置した発電機に常時連結し、最下段の第1ロータ2Aと中段の第2ロータ2Bとを、遠心クラッチ26を介して空転させうるようにしてもよい。

0082

本発明は、3段以上のロータを備える風力発電装置にも適用しうることは言うまでもない。

0083

1風力発電装置
2A 第1ロータ
2B 第2ロータ
2C 第3ロータ
4発電機
5 制御手段
6水平アーム
7揚力型ブレード
7A主部
7B内向き傾斜部
8回転軸
9基礎
10 軸部支持枠
11支持枠体
12軸支持杆
13軸受
14縦主軸
15電磁クラッチ
16給電器
17コントローラ
18蓄電池
19平均風速判定部
20 ロータ周速判定部
21クラッチ切替判定部
22風速計(風速検知手段)
23中央処理装置
24平歯車
25回転速度検出センサ
26遠心クラッチ
27ウエイト
28従動ドラム
C翼厚中心線
O 回転軌跡

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