図面 (/)

技術 糖の製造方法

出願人 国立大学法人鳥取大学
発明者 野上敏材伊藤敏幸
出願日 2017年3月9日 (3年1ヶ月経過) 出願番号 2017-045179
公開日 2017年9月21日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2017-165725
状態 未査定
技術分野 糖類化合物
主要キーワード 電解酸化反応 種類目 隣接基関与 有害廃棄物 熱処理済み 博士論文 金属酸化剤 ワンポット合成
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

本発明は、隣接基関与などの分子内の立体制御基を用いることなく、立体選択的糖鎖を合成するための方法を提供する。

解決手段

単糖どうしまたはオリゴ糖どうしあるいは単糖とオリゴ糖とを、テトラブチルアンモニウムトリフラートとテトラブチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドもしくはテトラブチルアンモニウムビス(フルオロメタンスルホニル)アミドなど、一方の電解質がトリフラートアニオンを含む2以上の異なる電解質の存在下で反応させることを特徴とする、立体選択的な糖鎖の製造方法。この方法により、特に生物活性が期待される糖鎖の合成を、安全かつ低コストで行うことができるようになる。

概要

背景

糖鎖グリコシド結合と呼ばれる酸素原子を介して、単糖どうしが結合した構造を有する物質である。グリコシド結合はα−グリコシド結合とβ−グリコシド結合に大別され、この二種類のグリコシド結合を作り分けることすなわちグリコシル化反応立体選択性制御は糖鎖を機能性化合物として利用する際は必要不可欠である。

かかる糖鎖についての製造方法は、これまでにも盛んに研究・開発されてきた。糖鎖の製造方法においてもっとも重要な反応工程は糖とアルコールなどとのグリコシル化反応であり、反応の立体選択性、効率性あるいは簡便性などが、それぞれ重要な要素として注目されている。

例えば、医農薬品の素材リード化合物としての糖鎖の合成法は、高い立体選択性を達成するため、糖の2位炭素上の水酸基アミノ基にそれぞれアセチル基フタルイミド基などの立体制御基を導入する必要がある。しかしながら、立体制御基はあらかじめ糖に導入しておく必要があるのに加えて、グリコシル化反応における糖の反応性の低下を招くことも知られている(Carbohydr. Res., 310, pp. 43−51, 1998)。一方、2位炭素上の水酸基にベンジル基を導入した場合には立体選択性が低く、得られた糖鎖は2種類の立体異性体の混合物となる (J. Am. Chem. Soc., 129, pp.10922−10928, 2007)。

グリコシル化反応によって立体化学が制御出来ない場合は異性体を分離精製する必要がある(Org. Lett., 17, pp.1525-1528, 2015)。また、電解グリコシル化反応においてもメタノールなどの反応性の高いアルコールとの反応の場合は1種類の電解質の存在下でも高い立体選択性が発現することが分かっているが、反応性の高いアルコールに限定されるため、糖鎖の合成には適用出来ない(Albert A. Bowers,イリノイ大学シカゴ校,博士論文,2007)。

概要

本発明は、隣接基関与などの分子内の立体制御基を用いることなく、立体選択的に糖鎖を合成するための方法を提供する。単糖どうしまたはオリゴ糖どうしあるいは単糖とオリゴ糖とを、テトラブチルアンモニウムトリフラートとテトラブチルアンモニウムビストリフルオロメタンスルホニルアミドもしくはテトラブチルアンモニウムビス(フルオロメタンスルホニル)アミドなど、一方の電解質がトリフラートアニオンを含む2以上の異なる電解質の存在下で反応させることを特徴とする、立体選択的な糖鎖の製造方法。この方法により、特に生物活性が期待される糖鎖の合成を、安全かつ低コストで行うことができるようになる。なし

目的

Carbohydr. Res., 310, pp. 43−51, 1998
J. Am. Chem. Soc., 129, pp.10922−10928, 2007
Org. Lett., 17, pp.1525-1528, 2015
Albert A. Bowers,イリノイ大学シカゴ校,博士論文,2007






この様に、医農薬品の製造においても、化学反応としての反応性や立体選択性はもちろんのこと、特に工業的生産にとって問題となる、シリカゲルクロマトなどによる分離精製操作が不必要となる高い立体選択性を、立体制御基を用いることなく実現する新たな糖鎖の製造方法の開発が望まれていた

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

一般式(1)に示す糖および/または2つ以上の一般式(1)に示す糖から構成される多糖と、一般式(2)に示す糖および/または2つ以上の一般式(2)に示す糖から構成される多糖とを、一般式(3−1)に示す電解質および一般式(3−2)に示す電解質の存在下で、非プロトン性有機溶媒中で電解酸化反応させること含む、糖の製造方法;一般式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基アセチル基トリメチルアセチル基、ベンゾイル基トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示し、R1およびR2は互いに結合して環を形成していてもよく、R3は、環状構造を有しないアルキル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示し、Y1はフタルイミド基ベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、p−メチルベンジルオキシ基アジド基アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メトキシ基メトキシメチル基またはトリメチルシロキシ基を示し、Z1は、テルロアリール基、セレノアリール基、チオアリール基チオメチル基、チオエチル基、チオオクチル基、チオノニル基およびチオデシル基から選ばれる脱離基を示す;一般式(2)中、R4およびR5は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基、アセチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示し、R4およびR5は互いに結合して環を形成していてもよく、R6は、水素原子、環状構造を有しないアルキル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示し、Y2はフタルイミド基、ベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、p−メチルベンジルオキシ基、アジド基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メトキシ基、メトキシメチルオキシ基またはトリメチルシロキシ基を示し、Z2は反応性基を示す;(R7)4A+OS(=O)2R-(3−1)一般式(3−1)中、R7は炭素数が1以上のアルキル基、パーフルオロアルキル基フェニル基、ベンジル基またはポリエチレングリコール基を示し、Aは、窒素原子またはリン原子を示し、Rは、フッ素原子またはフッ化アルキル基を表す;R74A+X-(3−2)一般式(3−2)中、R7は炭素数が1以上のアルキル基、パーフルオロアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはポリエチレングリコール基を示し、Aは、窒素原子またはリン原子を示し、Xは、ビストリフルオロメタンスルホニルアミド、ビス(フルオロメタンスルホニル)アミドまたはB(C6F5)4を示す。

請求項2

前記一般式(1)に示す糖と、前記一般式(2)に示す糖とを、一般式(3−1)に示す電解質および一般式(3−2)に示す電解質の存在下で、非プロトン性有機溶媒中で電解酸化反応させること含み、前記一般式(1)におけるR1およびR2は互いに結合して環を形成しておらず、Y1はベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、p−メチルベンジルオキシ基、メトキシ基、メトキシメチル基、トリメチルシロキシ基またはアジド基であり、前記一般式(2)中、Z2はアルコキシ基またはアリールチオ基を示し、かつ、R4およびR5は互いに結合して環を形成しておらず、前記一般式(3−1)中、Rは、トリフルオロメチル基を示し、前記一般式(3−2)中、Xは、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドまたはビス(フルオロメタンスルホニル)アミドを示す、請求項1に記載の糖の製造方法。

請求項3

前記一般式(3−1)に示す電解質が、テトラブチルアンモニウムトリフラートであり、前記一般式(3−2)に示す電解質が、テトラブチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドおよびテトラブチルアンモニウムビス(フルオロメタンスルホニル)アミドの少なくとも一方である、請求項1または2に記載の糖の製造方法。

請求項4

脱離基を有する一般式(1)に示す糖と一般式(2)に示す糖を、一般式(3)に示す電解質から選ばれた2以上の電解質の存在下に、非プロトン性有機溶媒中で電解酸化反応させることを特徴とする立体選択的な糖の製造方法。ここで、式(1)中、R1、R2は、直鎖、分枝、環状構造を有するアルキル基、またはベンジル基を示し、R3は、環状構造を有しないアルキル基、またはベンジル基を示し、Y1はベンジロキシ基またはアジド基を、Z1は、テルロアリール基、セレノアリール基、チオアリール基またはチオエチル基から選ばれた脱離基を示し、mは、1以上の整数を示す。また、式(2)中、R4、R5は、水素原子、直鎖、分枝、環状構造を有するアルキル基、アセチル基、ベンジル基を示し、R6は環状構造を有しないアルキル基、アセチル基、ベンジル基を示し、Y2はベンジロキシ基、アジド基またはフタルイミド基を、Z2はアルコキシ基またはアリールチオ基を示し、nは、1以上の整数を示す。R74A+X-(3)(式(3)中、R7は炭素数が1以上のアルキル基、パーフルオロアルキル基、またはポリエチレングリコール基を示し、Aは、窒素原子、リン原子を示し、Xはトリフラート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、ビス(フルオロメタンスルホニル)アミドを示す。

請求項5

前記電解質及び非プロトン性有機溶媒のいずれか一方または双方が、イオン液体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の糖の製造方法。

請求項6

前記製造される糖のうち、前記一般式(1)に示す糖および/または2つ以上の一般式(1)に示す糖から構成される多糖と、前記一般式(2)に示す糖および/または2つ以上の一般式(2)に示す糖から構成される多糖とがα結合している糖αと、前記一般式(1)に示す糖および/または2つ以上の一般式(1)に示す糖から構成される多糖と、前記一般式(2)に示す糖および/または2つ以上の一般式(2)に示す糖から構成される多糖とがβ結合している糖βの合計質量に対する、前記糖βの質量割合である、[糖βの量/(糖αの量+糖βの量)]×100が、85%以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の糖の製造方法。

請求項7

前記一般式(3−1)に示す電解質と、前記一般式(3−2)に示す電解質とを、1:0.2〜5.0のモル比で用いる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の糖の製造方法。

請求項8

テトラブチルアンモニウムトリフラートと、テトラブチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドおよびテトラブチルアンモニウムビス(フルオロメタンスルホニル)アミドの少なくとも一方とを、1:0.2〜5.0のモル比で含む電解質組成物

請求項9

請求項8に記載の電解質組成物を用いる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の糖の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、糖の製造方法に関する。特に、立体選択的糖鎖の製造方法に関する。

背景技術

0002

糖鎖はグリコシド結合と呼ばれる酸素原子を介して、単糖どうしが結合した構造を有する物質である。グリコシド結合はα−グリコシド結合とβ−グリコシド結合に大別され、この二種類のグリコシド結合を作り分けることすなわちグリコシル化反応立体選択性制御は糖鎖を機能性化合物として利用する際は必要不可欠である。

0003

かかる糖鎖についての製造方法は、これまでにも盛んに研究・開発されてきた。糖鎖の製造方法においてもっとも重要な反応工程は糖とアルコールなどとのグリコシル化反応であり、反応の立体選択性、効率性あるいは簡便性などが、それぞれ重要な要素として注目されている。

0004

例えば、医農薬品の素材リード化合物としての糖鎖の合成法は、高い立体選択性を達成するため、糖の2位炭素上の水酸基アミノ基にそれぞれアセチル基フタルイミド基などの立体制御基を導入する必要がある。しかしながら、立体制御基はあらかじめ糖に導入しておく必要があるのに加えて、グリコシル化反応における糖の反応性の低下を招くことも知られている(Carbohydr. Res., 310, pp. 43−51, 1998)。一方、2位炭素上の水酸基にベンジル基を導入した場合には立体選択性が低く、得られた糖鎖は2種類の立体異性体の混合物となる (J. Am. Chem. Soc., 129, pp.10922−10928, 2007)。

0005

グリコシル化反応によって立体化学が制御出来ない場合は異性体を分離精製する必要がある(Org. Lett., 17, pp.1525-1528, 2015)。また、電解グリコシル化反応においてもメタノールなどの反応性の高いアルコールとの反応の場合は1種類の電解質の存在下でも高い立体選択性が発現することが分かっているが、反応性の高いアルコールに限定されるため、糖鎖の合成には適用出来ない(Albert A. Bowers,イリノイ大学シカゴ校,博士論文,2007)。

先行技術

0006

Carbohydr. Res., 310, pp. 43−51, 1998
J. Am. Chem. Soc., 129, pp.10922−10928, 2007
Org. Lett., 17, pp.1525-1528, 2015
Albert A. Bowers,イリノイ大学シカゴ校,博士論文,2007

発明が解決しようとする課題

0007

この様に、医農薬品の製造においても、化学反応としての反応性や立体選択性はもちろんのこと、特に工業的生産にとって問題となる、シリカゲルクロマトなどによる分離精製操作が不必要となる高い立体選択性を、立体制御基を用いることなく実現する新たな糖鎖の製造方法の開発が望まれていた。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、従来は単一の電解質を用いて行われていた電解グリコシル化反応を、グリコシルトリフラート中間体本来の反応性と選択性を損なわないために、グリコシル化反応中間体との相互作用が弱い対アニオンを有する電解質を共存させることに着目した結果、一方の電解質がトリフラートアニオンを含む2以上の電解質の存在下に、所望のO−グリコシル化反応が極めて高い立体選択性で進行することを見出し、以下の発明を完成した。

0009

<1>一般式(1)に示す糖および/または2つ以上の一般式(1)に示す糖から構成される多糖と、一般式(2)に示す糖および/または2つ以上の一般式(2)に示す糖から構成される多糖とを、一般式(3−1)に示す電解質および一般式(3−2)に示す電解質の存在下で、非プロトン性有機溶媒中で電解酸化反応させること含む、糖の製造方法;



一般式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示し、R1およびR2は互いに結合して環を形成していてもよく、R3は、環状構造を有しないアルキル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示し、Y1はフタルイミド基、ベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、p−メチルベンジルオキシ基アジド基アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メトキシ基メトキシメチル基またはトリメチルシロキシ基を示し、Z1は、テルロアリール基、セレノアリール基、チオアリール基チオメチル基、チオエチル基、チオオクチル基、チオノニル基およびチオデシル基から選ばれる脱離基を示す;



一般式(2)中、R4およびR5は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基、アセチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示し、R4およびR5は互いに結合して環を形成していてもよく、R6は、水素原子、環状構造を有しないアルキル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示し、Y2はフタルイミド基、ベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、p−メチルベンジルオキシ基、アジド基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メトキシ基、メトキシメチル基またはトリメチルシロキシ基を示し、Z2は反応性基を示す;
(R7)4A+OS(=O)2R- (3−1)
一般式(3−1)中、R7は炭素数が1以上のアルキル基、パーフルオロアルキル基フェニル基、ベンジル基またはポリエチレングリコール基を示し、
Aは、窒素原子またはリン原子を示し、
Rは、フッ素原子またはフッ化アルキル基を表す;
R74A+X- (3−2)
一般式(3−2)中、R7は炭素数が1以上のアルキル基、パーフルオロアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはポリエチレングリコール基を示し、
Aは、窒素原子またはリン原子を示し、
Xは、ビストリフルオロメタンスルホニルアミド、ビス(フルオロメタンスルホニル)アミドまたはB(C6F5)4を示す。
<2>前記一般式(1)に示す糖と、前記一般式(2)に示す糖とを、一般式(3−1)に示す電解質および一般式(3−2)に示す電解質の存在下で、非プロトン性有機溶媒中で電解酸化反応させること含み、
前記一般式(1)におけるR1およびR2は互いに結合して環を形成しておらず、
Y1はベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、p−メチルベンジルオキシ基、メトキシ基、メトキシメチル基、トリメチルシロキシ基またはアジド基であり、
前記一般式(2)中、Z2はアルコキシ基またはアリールチオ基を示し、かつ、R4およびR5は互いに結合して環を形成しておらず、
前記一般式(3−1)中、Rは、トリフルオロメチル基を示し、
前記一般式(3−2)中、Xは、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドまたはビス(フルオロメタンスルホニル)アミドを示す、<1>に記載の糖の製造方法。
<3>前記一般式(3−1)に示す電解質が、テトラブチルアンモニウムトリフラートであり、前記一般式(3−2)に示す電解質が、テトラブチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドおよびテトラブチルアンモニウムビス(フルオロメタンスルホニル)アミドの少なくとも一方である、<1>または<2>に記載の糖の製造方法。
<4>脱離基を有する一般式(1)に示す糖と一般式(2)に示す糖を、一般式(3)に示す電解質から選ばれた2以上の電解質の存在下に、非プロトン性有機溶媒中で電解酸化反応させることを特徴とする立体選択的な糖の製造方法。



ここで、式(1)中、R1、R2は、直鎖、分枝、環状構造を有するアルキル基、またはベンジル基を示し、R3は、環状構造を有しないアルキル基、またはベンジル基を示し、Y1はベンジロキシ基またはアジド基を、Z1は、テルロアリール基、セレノアリール基、チオアリール基またはチオエチル基から選ばれた脱離基を示し、mは、1以上の整数を示す。
また、式(2)中、R4、R5は、水素原子、直鎖、分枝、環状構造を有するアルキル基、アセチル基、ベンジル基を示し、R6は環状構造を有しないアルキル基、アセチル基、ベンジル基を示し、Y2はベンジロキシ基、アジド基またはフタルイミド基を、Z2はアルコキシ基またはアリールチオ基を示し、nは、1以上の整数を示す。
R74A+X- (3)
(式(3)中、R7は炭素数が1以上のアルキル基、パーフルオロアルキル基またはポリエチレングリコール基を示し、Aは、窒素原子、リン原子を示し、Xはトリフラート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、ビス(フルオロメタンスルホニル)アミドを示す。

0010

<5>前記電解質及び非プロトン性有機溶媒のいずれか一方または双方が、イオン液体である、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の糖の製造方法。
<6>前記製造される糖のうち、前記一般式(1)に示す糖および/または2つ以上の一般式(1)に示す糖から構成される多糖と、前記一般式(2)に示す糖および/または2つ以上の一般式(2)に示す糖から構成される多糖とがα結合している糖αと、前記一般式(1)に示す糖および/または2つ以上の一般式(1)に示す糖から構成される多糖と、前記一般式(2)に示す糖および/または2つ以上の一般式(2)に示す糖から構成される多糖とがβ結合している糖βの合計質量に対する、前記糖βの質量割合である、[糖βの量/(糖αの量+糖βの量)]×100が、85%以上である、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の糖の製造方法。
<7>前記一般式(3−1)に示す電解質と、前記一般式(3−2)に示す電解質とを、1:0.2〜5.0のモル比で用いる、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の糖の製造方法。
<8>テトラブチルアンモニウムトリフラートと、テトラブチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドおよびテトラブチルアンモニウムビス(フルオロメタンスルホニル)アミドの少なくとも一方とを、1:0.2〜5.0のモル比で含む電解質組成物
<9><8>に記載の電解質組成物を用いる、<1>〜<7>のいずれか1つに記載の糖の製造方法。

0011

上記<4>における、一般式(1)〜(3)の説明(R1等の同一の符号の説明を含む)および好ましい範囲等は、後述する一般式(1)〜(3)の説明(R1等の符号の説明を含む)および好ましい範囲等と同じである。但し、mおよびnは、1〜3の整数が好ましく、1がより好ましい。また、一般式(3)に示す電解質から選ばれた2種以上の電解質のうち、少なくとも一方の電解質が対アニオンとしてトリフラートを有することが求められる。

0012

(b)電解質及び非プロトン性有機溶媒のいずれか一方または双方が、さらにイオン液体である、(a)に記載の方法。

発明の効果

0013

本発明によれば、医農薬品の素材やリード化合物などの原料または合成中間体として有用な糖鎖を、温和な条件下で、安全で環境に優しく、かつ低コストで提供することができる。

0014

以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、Buはブチル基を、TfOはトリフラートを、Bnはベンジル基を、Acはアセチル基を、Phthはフタルイミド基を、MOMはメトキシメチル基をそれぞれ示している。

0015

本発明の糖(「糖鎖」と言うこともある)の製造方法は、一般式(1)に示す糖および/または2つ以上の一般式(1)に示す糖から構成される多糖と、一般式(2)に示す糖および/または2つ以上の一般式(2)に示す糖から構成される多糖とを、一般式(3−1)に示す電解質および一般式(3−2)に示す電解質の存在下で、非プロトン性有機溶媒中で電解酸化反応させること含むことを特徴とする。



一般式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示し、R1およびR2は互いに結合して環を形成していてもよく、R3は、環状構造を有しないアルキル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示し、Y1はフタルイミド基、ベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、p−メチルベンジルオキシ基、アジド基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メトキシ基、メトキシメチルオキシ基またはトリメチルシロキシ基を示し、Z1は、テルロアリール基、セレノアリール基、チオアリール基、チオメチル基、チオエチル基、チオオクチル基、チオノニル基およびチオデシル基から選ばれる脱離基を示す。



一般式(2)中、R4およびR5は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基、アセチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示し、R4およびR5は互いに結合して環を形成していてもよく、R6は、水素原子、環状構造を有しないアルキル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示し、Y2はフタルイミド基、ベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、p−メチルベンジルオキシ基、アジド基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メトキシ基、メトキシメチル基またはトリメチルシロキシ基を示し、Z2は反応性基を示す。
(R7)4A+OS(=O)2R- (3−1)
一般式(3−1)中、R7は炭素数が1以上のアルキル基、パーフルオロアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはポリエチレングリコール基を示し、Aは、窒素原子またはリン原子を示し、Rは、フッ素原子またはフッ化アルキル基を表す。
R74A+X- (3−2)
一般式(3−2)中、R7は炭素数が1以上のアルキル基、パーフルオロアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはポリエチレングリコール基を示し、Aは、窒素原子またはリン原子を示し、Xは、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、ビス(フルオロメタンスルホニル)アミドまたはB(C6F5)4を示す。

0016

本発明は、テルロアリール基、セレノアリール基、チオアリール基およびチオアルキル基等から選ばれる脱離基を有する糖(好ましくは、脱離基として、チオアリール基を有する糖)を特定の二種類以上の電解質の存在下に、電気化学的に活性化してグリコシル化反応を進行させる。このような構成とすることにより、立体選択制に優れた糖が得られる。
この理由は推定であるが、本発明では、一般式(1)に示す糖および/または2つ以上の一般式(1)に示す糖から構成される多糖(以下、「糖(1)」ということがある)が、アニオンでキャップされた状態で、貯められたことに基づくと考えられる。すなわち、従来の方法では、一般式(3−1)に示す電解質(例えば、Bu4NOTf)が多い状態でグリコシル化反応を進行させると、糖(1)がキャップされた状態で貯められるが、得られる糖鎖の選択性が低くなってしまう。一方、一般式(3−1)に示す電解質(例えば、Bu4NOTf)の濃度を低くすると、キャッピングの進行に伴って支持電解質がなくなってしまう。本発明では、1種類目の支持電解質として一般式(3−1)に示す電解質(Bu4NOTf等)を用いつつ、2種類目の支持電解質として一般式(3−2)に示す電解質を併用することにより、立体選択性を向上させることに成功したと推定される。

0017

具体的には、本発明の糖の製造方法によれば、製造される糖のうち、一般式(1)に示す糖および/または2つ以上の一般式(1)に示す糖から構成される多糖(糖(1))と一般式(2)に示す糖および/または2つ以上の一般式(2)に示す糖から構成される多糖(以下、「糖(2)」ということがある)とがα結合している糖αと、糖(1)と糖(2)とがβ結合している糖βの合計質量に対する、前記糖βの質量割合である、[糖βの量/(糖αの量+糖βの量)]×100を85%以上とすることができる。[糖βの量/(糖αの量+糖βの量)]×100の値は、さらには、88%以上、90%以上とすることもできる。
特に、収率を60%以上、さらには65%以上、特には70%以上としつつ、上記高い糖βの収率を達成できる点で価値が高い。
すなわち、本発明では、糖(1)と糖(2)がα結合している糖αと、糖(1)と糖(2)とがβ結合している糖βとを含み、糖αと糖βの合計質量に対する、糖βの質量割合である、[糖βの量/(糖αの量+糖βの量)]×100が、85%以上100%未満である組成物を得ることができる。

0018

<糖(1)>
本発明で用いる一般式(1)に示す糖について説明する。
R1およびR2は、それぞれ独立に、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基、ベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示す。R1およびR2は互いに結合して環を形成していてもよい。

0019

R1の例としては、それぞれ独立に、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基(好ましくは、メチル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、より好ましくはメチル基)、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、単糖及びオリゴ糖などを挙げることができ、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基が好ましく、直鎖、分枝、環状構造を有するアルキル基またはベンジル基がより好ましく、ベンジル基がさらに好ましい。

0020

R2の例としては、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基(好ましくは、メチル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、より好ましくはメチル基)、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、単糖及びオリゴ糖などを挙げることができ、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基が好ましく、直鎖、分枝、環状構造を有するアルキル基またはベンジル基がより好ましく、ベンジル基がさらに好ましい。

0021

また、R1とR2は互いに結合して環を形成していてもよい。具体的には、R1とR2が互いに結合して環を形成する場合の具体例としては、ベンジリデン基が例示される。R1とR2の一方が、アルキル基で、他方がベンジル基であって、互いに環結合して環を形成している場合が例示される。R1とR2が結合してベンジリデン基を形成する態様を下記に示す。

0022

R3の例としては、環状構造を有しないアルキル基(好ましくは、メチル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、より好ましくはメチル基)、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、単糖及びオリゴ糖などを挙げることができ、環状構造を有しないアルキル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基であることが好ましく、環状構造を有しないアルキル基またはベンジル基がより好ましく、ベンジル基がさらに好ましい。
ここで、環状構造を有しないアルキル基とは、直鎖または分岐のアルキル基をいう。
本発明では、R1〜R3のうち、R2にR1およびR3とは異なる置換基を入れることもできる。このような構成とすることにより、カラムなどで分離する際に、糖αと糖βをより容易に分離できる。

0023

Y1はフタルイミド基、ベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、p−メチルベンジルオキシ基、アジド基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メトキシ基、メトキシメチルオキシ基またはトリメチルシロキシ基を示し、フタルイミド基、ベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、p−メチルベンジルオキシ基、アジド基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メトキシ基、またはトリメチルシロキシ基が好ましく、ベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、p−メチルベンジルオキシ基、メトキシ基、メトキシメチル基、トリメチルシロキシ基またはアジド基がより好ましく、ベンジロキシ基またはアジド基がさらに好ましい。

0024

Z1は、テルロアリール基、セレノアリール基、チオアリール基(例えば、チオフェニル基、チオp−メトキシフェニル基、チオp−メチルフェニル基、チオp−フルオロフェニル基、チオoまたはp−ジフルオロフェニル基)、チオアルキル基(例えば、チオメチル基、チオエチル基、チオオクチル基、チオノニル基およびチオデシル基)から選ばれる脱離基を示し、テルロアリール基、セレノアリール基、チオアリール基またはチオアルキル基が好ましく、チオアリール基またはチオメチル基がより好ましく、チオアリール基がさらに好ましく、チオp−フルオロフェニル基が一層好ましい。

0025

2つ以上の一般式(1)に示す糖から構成される多糖とは、一般式(1)に示す単糖同士が反応して形成される多糖をいい、例えば、下記一般式(1−1)で表される化合物が例示される。
一般式(1−1)



一般式(1−1)におけるR1、R2、R3、Y1およびZ1は、それぞれ、一般式(1)におけるR1、R2、R3、Y1およびZ1と同義である。
糖は3糖以上であってもよい。
また、糖同士の結合様式として、6位や3位で結合している糖であってもよい。

0026

一般式(1)において、複数のR1、R2、R3、Y1が存在する場合、それぞれのR1、R2、R3、Y1は、同一でもよいし、異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。

0027

本発明において好適に使用される糖(1)としてはR1、R2及びR3はいずれもベンジル基、Y1はベンジルオキシ基またはアジド基、Z1はチオp−フルオロフェニル基である。

0028

糖(1)は1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよいが、1種のみが好ましい。

0029

<糖(2)>
本発明で用いる一般式(2)に示す糖について説明する。
R4およびR5は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基、アセチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を示す。R4およびR5は互いに結合して環を形成していてもよい。

0030

R4の例としては、水素原子、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基(好ましくは、メチル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、より好ましくはメチル基)、アセチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基が挙げられ、水素原子、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基、アセチル基、またはベンジル基が好ましく、ベンジル基がより好ましい。

0031

R5の例としては、水素原子、直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基(好ましくは、メチル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、より好ましくはメチル基)、アセチル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基が挙げられ、水素原子、直鎖、分岐、環状構造を有するアルキル基、アセチル基またはベンジル基が好ましく、水素原子がより好ましい。

0032

また、R4とR5は互いに結合して環を形成していてもよい。具体的には、R4とR5が互いに結合して環を形成する場合の具体例としては、ベンジリデン基が例示される。R4とR5の一方が、アルキル基で、他方がベンジル基であって、互いに環結合して環を形成している場合が例示される。

0033

R6は、水素原子、環状構造を有しないアルキル基(好ましくは、メチル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、より好ましくはメチル基)、ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−メチルベンジル基、アセチル基、トリメチルアセチル基、ベンゾイル基、トリメチルシリル基またはt−ブチルジメチルシリル基を表し、環状構造を有しないアルキル基、アセチル基またはベンジル基が好ましく、アセチル基がより好ましい。

0034

Y2は、フタルイミド基、ベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、p−メチルベンジルオキシ基、アジド基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メトキシ基、メトキシメチルオキシ基またはトリメチルシロキシ基をそれぞれ挙げることができ、フタルイミド基、ベンジルオキシ基、p−メトキシベンジルオキシ基、p−メチルベンジルオキシ基、アジド基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、メトキシ基またはトリメチルシロキシ基が好ましく、ベンジルオキシ基、アジド基またはフタルイミド基がより好ましく、フタルイミド基がさらに好ましい。

0035

Z2は反応性基を示し、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、オクチルオキシ基)またはアリールチオ基(チオp−メチルフェニル基、チオp−フルオロフェニル基、チオフェニル基)、チオエチル基、単糖及びオリゴ糖などを挙げることができ、アルコキシ基、アリールチオ基またはチオエチル基が好ましく、アルコキシ基またはアリールチオ基がより好ましく、アリールチオ基がさらに好ましく、チオp−フルオロフェニル基が一層好ましい。本発明では、Z2が反応性基でありながら、そのまま保護基などで保護しない状態で糖鎖の合成ができる点で価値が高い。

0036

2つ以上の一般式(2)に示す糖から構成される多糖とは、一般式(2)に示す単糖同士が反応して形成される多糖をいい、例えば、下記一般式(2−1)で表される化合物が例示される。
一般式(2−1)



一般式(2−1)におけるR4、R5、R6、Y2およびZ2は、それぞれ、一般式(2)におけるR4、R5、R6、Y2およびZ2と同義である。
糖は3糖以上であってもよい。
また、糖同士の結合様式として、6位や3位で結合している糖であってもよい。

0037

一般式(2)において、複数のR4、R5、R6、Y2が存在する場合、それぞれのR4、R5、R6、Y2は、同一でもよいし、異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。

0038

本発明において好適に使用される糖(2)としては、R4はベンジル基、R5は水素原子、R6はアセチル基、Y2はフタルイミド基、Z2はチオp−フルオロフェニル基である。

0039

糖(2)は1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよいが、1種のみが好ましい。

0040

<一般式(3−1)に示す電解質>
R7は炭素数が1以上のアルキル基(直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基のいずれであってもよい)、パーフルオロアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはポリエチレングリコール基を示し、炭素数が1以上のアルキル基、パーフルオロアルキル基、またはポリエチレングリコール基が好ましく、炭素数が1〜8のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基ヘキシル基、シクロヘキシル基、メトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基またはノナフルオロブチル基がさらに好ましく、ブチル基が一層好ましい。
一般式(3−1)中のR7は、それぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。好ましくは同一である。
Aは、窒素原子またはリン原子を示し、窒素原子が好ましい。

0041

Rは、フッ素原子またはフッ化アルキル基を表し、フッ素原子またはトリフルオロメチル基が好ましく、トリフルオロメチル基がより好ましい。

0042

一般式(3−1)に示す電解質は、特に、R7はいずれもブチル基、Aは窒素原子、Rはトリフルオロメチル基であることが好ましい。
一般式(3−1)に示す電解質は1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよいが、1種のみが好ましい。

0043

<一般式(3−2)に示す電解質>
R7は炭素数が1以上のアルキル基(直鎖、分枝もしくは環状構造を有するアルキル基のいずれであってもよい)、パーフルオロアルキル基、フェニル基、ベンジル基またはポリエチレングリコール基を示し、炭素数が1以上のアルキル基、パーフルオロアルキル基、またはポリエチレングリコール基が好ましく、炭素数が1〜8のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、メトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基またはノナフルオロブチル基がさらに好ましく、ブチル基が一層好ましい。
Aは、窒素原子またはリン原子を示し、窒素原子が好ましい。
Xは、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、ビス(フルオロメタンスルホニル)アミドまたはB(C6F5)4を示し、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドまたはビス(フルオロメタンスルホニル)アミドが好ましい。

0044

一般式(3−2)に示す電解質は、特に、R7はいずれもブチル基、Aは窒素原子、Rは、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドまたはビス(フルオロメタンスルホニル)アミドであることが好ましい。
一般式(3−2)に示す電解質は1種のみ用いてもよいし、2種以上用いてもよいが、1種のみが好ましい。

0045

本発明では、一般式(3−1)に示す電解質が、一般式(3−2)に示す電解質よりも求核性が強いことが好ましい。

0046

本発明では、製造に際し反応系に投与する、糖(1)に対する、糖(2)のモル比率が、1:1〜3であることが好ましく、1:1〜1:1.2であることがより好ましい。
また、製造に際し反応系に投与する、糖(1)に対する、一般式(3−1)に示す電解質のモル比率は、1:1〜3であることが好ましく、1:1〜1.2であることがより好ましい。
さらに、製造に際し反応系に投与する、一般式(3−1)に示す電解質に対する一般式(3−2)で示す電解質のモル比率は、1:0.2〜5.0であることが好ましく、1:0.2〜3.5であることがより好ましく、1:0.3〜3.1であることがさらに好ましい。

0047

従来の化学的グリコシル化方法では、隣接基関与による立体化学の制御が容易という理由から糖(1)のY1の置換基として、アセチルオキシ基やベンゾイルオキシ基が用いられ、立体化学が制御出来ないという理由からY1の置換基としてベンジルオキシ基やアジド基の利用は避けられてきた。本発明は、かかる従来法とは異なり、Y1の置換基として導入ならびに除去が容易なベンジルオキシ基ないしアジド基を有する糖を用いる、糖鎖の立体選択的な合成方法である。

0048

本発明の方法は、電気化学的にグリコシル化反応を行うことから、作業時の安全性が確保される、金属酸化剤残渣等の有害廃棄物の発生がほとんどない、などの安全面・環境面で好ましい方法であると同時に、工業的生産方法として重要視されるコスト面においても有利な方法である。

0049

なお、本発明の方法は、液相電解自動合成ステムを用いた立体選択的な糖鎖のワンポット合成に最適であるが、グリコシル化反応による糖鎖伸長における各段階で単離・精製する、マニュアルでの糖鎖の合成プロセスへの適用を妨げるものではない。

0050

本発明は、また、テトラブチルアンモニウムトリフラートと、テトラブチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミドおよびテトラブチルアンモニウムビス(フルオロメタンスルホニル)アミドの少なくとも一方とを、1:0.2〜5.0(好ましくは1:0.2〜3.5、より好ましくは1:0.3〜3.1)のモル比で含む電解質組成物を開示する。このような電解質組成物は、上記糖αと糖βの合計質量に対する、糖βの質量割合である、[糖βの量/(糖αの量+糖βの量)]×100が、85%以上100%未満である組成物の製造に好ましく用いられる。

0051

以下、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はかかる実施例に限定はされない。

0052

<実施例1>

0053

H型の分離型電解セル陽極としてカーボンファイバー(時間加熱乾留処理済)、陰極として白金板(10mm×20mm、ガスバーナー熱処理済み)を取り付け、減圧乾燥した後、アルゴン置換した。陽極側には電解質Bu4NOTf(0.25mmol、98mg)、Bu4NNTf2(392mg、0.75mmol)と糖(1a)(146mg、0.25mmol)を加え、陰極側には電解質Bu4NNTf2(1.0mmol、523mg)を加えたのち、両極溶媒ジクロロメタン、10mL)を加えた。さらに陰極にTf2NH(70mg、0.25mmol)を加えたのち、電解セルを−80℃に設定した低温バスにて冷却し、撹拌した。10分後、通電(8.0mA)を開始し、1.0F/molとなるように50分10秒通電した。通電終了後、シリンジポンプから糖(2a)(165mg、0.30mmol)の溶液(1.0mL)を添加(1.0mL/min)した。その後、−60℃へと昇温し、−60℃を1時間保持した後、トリエチルアミン(0.40mL)を加えて反応を停止した。約10分間そのままの温度で撹拌してから低温バスから電解セルを引きあげ、室温に戻ったことを確認した上で、両極の反応液ナスフラスコに移し、エバポレーターで溶媒を留去した後、ショートカラム(シリカゲル;溶媒は、ヘキサン(Hexane)/酢酸エチル(EtOAc)の混合物(体積比:2:1)を用いた。)に通した。エバポレーターで溶媒を溜去して、更に真空乾燥して二糖(3a)を得た。NMRにおける内部標準物質ピークテトラクロロエタン:0.25 mmol、41.9mg)との比較から(3a)のNMR収率は69%(0.17mmol)、α/β比は5:95と求まった。

0054

TLC(hexane/EtOAc 5:2): Rf 0.35. 1H NMR(CDCl3, 600MHz)化学シフト値7.88 - 7.83 (m, 2 H), 7.76 - 7.72 (m, 2 H), 7.43 (dd, J = 8.4, 5.4 Hz, 2 H), 7.39 - 7.22 (m, 18 H), 7.15 - 7.11 (m, 2 H), 6.92 (pseudo-t, J = 9.0 Hz, 2 H), 5.73 (dd, J = 10.2, 9.6 Hz, 1 H), 5.63 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.83 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.78 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.74 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.68 (d, J = 11.4 Hz, 1 H), 4.56 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.49 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.44 (d, J = 11.4 Hz, 1 H), 4.38 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.25 (pseudo-t, J = 10.2 Hz, 1 H), 4.23 - 4.22 (m, 1 H), 4.02 (pseudo-t, J = 9.6 Hz, 1 H), 3.97 (dd, J = 11.4, 3.6 Hz, 1 H), 3.87 (dd, J = 10.8, 1.2 Hz, 1 H), 3.77 (ddd, J = 9.6, 3.0, 1.2 Hz, 1 H), 3.69 - 3.61 (m, 3 H), 3.30 - 3.26 (m, 2 H), 3.19 (dt, J = 9.6, 2.4 Hz, 1 H), 1.80 (s, 3 H). 13C NMR (CDCl3, 150 MHz) 化学シフト値170.5, 167.8, 167.2, 163.0 (d, J = 247.4 Hz), 137.98, 137.96, 137.91, 136.1 (d, J = 8.6 Hz), 134.4, 134.1, 131.7, 131.2, 128.5, 128.38, 128.36, 127.80, 127.76, 127.73, 127.71, 127.69, 127.65, 127.63, 125.9 (d, J = 3.0 Hz), 123.69, 123.49, 123.69, 123.49, 115.9 (d, J = 21.9 Hz), 101.2, 83.3, 82.8, 79.0, 75.3, 75.1, 74.8, 74.5, 73.3, 73.1, 71.5, 68.4, 68.0, 66.4, 53.8, 20.4. HRMS (ESI) m/z calcd for C56H53FKN4O11S [M+K]+, 1047.3047; found, 1047.3046.

0055

<実施例2>

0056

H型の分離型電解セルに陽極としてカーボンファイバー(時間加熱乾留処理済)、陰極として白金板(10mm×20mm,ガスバーナー熱処理済み)を取り付け、減圧乾燥した後、アルゴン置換した。陽極側には電解質Bu4NOTf(157mg、0.40mmol)、Bu4NNTf2(610mg、1.2mmol)と糖(1b)(260mg、0.40mmol)を加え、陰極側には電解質Bu4NNTf2(1.6mmol、814mg)を加えたのち、両極に溶媒(ジクロロメタン、16mL)を加えた。さらに陰極にTf2NH(112mg、0.40mmol)を加えたのち、電解セルを−80℃に設定した低温バスにて冷却し、撹拌した。10分後、通電(16.0mA)を開始し、1.0F/molとなるように42分13秒通電した。通電終了後、シリンジポンプから糖(2a)(265mg、0.48mmol)の溶液(1.0mL)を添加(1.0mL/min)した。その後、−60℃へと昇温し、−60℃を1時間保持した後、トリエチルアミン(0.60mL)を加えて反応を停止した。約10分間そのままの温度で撹拌してから低温バスから電解セルを引きあげ、室温に戻ったことを確認した上で、両極の反応液をナスフラスコに移し、エバポレーターで溶媒を留去した後、ショートカラム(シリカゲル、溶媒Hexane/EtOAcの混合物(体積比:2:1))に通した。エバポレーターで溶媒を溜去して、更に真空乾燥して二糖(3b)を得た。NMRにおける内部標準物質ピーク(テトラクロロエタン:0.40mmol、67.1mg)との比較から(3b)のNMR収率は64%(0.26mmol)、α/β比は2:98と求まった。

0057

TLC(hexane/EtOAc 5:2): Rf 0.35. 1H NMR(CDCl3, 600MHz)化学シフト値7.88 - 7.85 (m, 2 H), 7.76 - 7.74 (m, 2 H), 7.43 - 7.40 (m, 2 H), 7.35 - 7.25 (m, 20 H), 7.13 - 7.12 (m, 2 H), 6.89 (pseudo-t, J = 8.4 Hz, 2 H), 5.73 (pseudo-t, J = 9.6 Hz, 1 H), 5.60 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.88 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.782 (d, J = 11.4 Hz, 1 H), 4.777 (d, J = 11.4 Hz, 1 H), 4.77 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.69 (d, J = 11.4 Hz, 1 H), 4.53 - 4.40 (m, 6 H), 4.35 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 4.25 (pseudo-t, J = 10.2 Hz, 1 H), 3.96 (pseudo-t, J = 10.2 Hz, 1 H), 3.82 (dd, J = 10.8, 7.2 Hz, 1 H), 3.71 (d, J = 9.6 Hz, 2 H), 3.69 (dd, J = 10.8, 4.8 Hz, 1 H), 3.64 (pseudo-t, J = 9.6 Hz, 2 H), 3.51 (pseudo-t, J = 9.0 Hz, 2 H), 3.32 - 3.26 (m, 2 H). 13C NMR (CDCl3, 150 MHz) 化学シフト値170.7, 167.9, 167.2, 163.0 (d, J = 247.2 Hz), 138.6, 138.3, 138.2, 138.1, 137.7, 136.0 (d, J = 8.3 Hz), 134.3, 134.1, 131.7, 131.2, 128.36, 128.33, 128.30, 127.78, 127.75, 127.63, 127.57, 127.54, 127.48, 126.0, 123.7, 123.5, 115.9 (d, J = 21.6 Hz), 102.8, 84.8, 82.8, 82.4, 79.3, 77.5, 75.4, 75.1, 75.0, 74.8, 74.3, 73.14, 73.09, 71.5, 68.7, 67.8, 53.7, 20.4. HRMS (ESI) m/z calcd for C63H60FNO12S [M+Na]+, 1096.3712; found, 1096.3716.

0058

<比較例1>
実施例1において、陽極側ならびに陰極側の電解質として、Bu4NOTf(1.0mmol)を用い、他は同様に行った。NMR収率は79%、α/β比は16:84と求まった。

0059

<比較例2>
実施例1において、陽極側ならびに陰極側の電解質として、Bu4NNTf2(1.0mmol)を用い、他は同様に行った。NMR収率は35%、α/β比は28:72と求まった。

0060

<実施例3>
実施例1において、陽極側の電解質として、Bu4NOTf(0.75mmol)とBu4NNTf2(0.25mmol)を用い、陰極側の電解質として、Bu4NNTf2(1.0mmol)を用い、他は同様に行った。NMR収率は76%、α/β比は10:90と求まった。

0061

<実施例4>
実施例1において、陽極側の電解質として、Bu4NOTf(0.5mmol)とBu4NNTf2(0.5mmol)を用い、陰極側の電解質として、Bu4NNTf2(1.0mmol)を用い、他は同様に行った。NMR収率は76%、α/β比は6:94と求まった。

0062

<実施例5>
実施例1において、陽極側の電解質として、Bu4NOTf(0.25mmol)とBu4NN(SO2F)2(0.75mmol)を用い、陰極側の電解質として、Bu4NN(SO2F)2(1.0mmol)を用い、他は同様に行った。NMR収率は69%、α/β比は5:95と求まった。

0063

<実施例6>
実施例1において、陽極側の電解質として、Bu4NOTf(0.25mmol)とBu4NB(C6F5)4(0.75mmol)を用い、陰極側の電解質として、Bu4NB(C6F5)4(1.0mmol)を用い、他は同様に行った。NMR収率は65%、α/β比は4:96と求まった。

0064

<実施例7>



実施例1において、糖(2a)(0.17mmol)を、上記糖(7)(0.20mmol)に変更し、他は同様に行った。NMR収率は67%、α/β比は5:95と求まった。

0065

TLC(Hexane/EtOAc 1:1): Rf 0.65. 1H NMR(CDCl3, 600MHz)化学シフト値7.88 - 7.78 (m, 4 H), 7.74 - 7.66 (m, 4 H), 7.37 - 7.21 (m, 24 H), 7.12 (dd, J = 7.8, 2.4 Hz, 2 H), 6.84 (pseudo-t, J = 9.0 Hz, 2 H), 5.68 (pseudo-t, J = 10.2 Hz, 1 H), 5.65 (pseudo-t, J = 10.8 Hz, 1 H), 5.51 (d, J = 10.2 Hz, 1 H), 5.43 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 4.80 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.76 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.72 (d, J = 11.4 Hz, 1 H), 4.58 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.49 (d, J = 11.4 Hz, 1 H), 4.46 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.44 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.43 (d, J = 11.4 Hz, 1 H), 4.38 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.37 (d, J = 11.4 Hz, 1 H), 4.19 (pseudo-t, J = 10.2 Hz, 1 H), 4.16 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 4.13 (dd, J = 10.2, 9.0 Hz, 1 H), 4.07 (pseudo-t, J = 9.6 Hz, 1 H), 4.04 (pseudo-t, J = 9.6 Hz, 1 H), 3.86 (dd, J = 10.8, 2.4 Hz, 1 H), 3.73 (d, J = 9.6 Hz, 1 H), 3.67 - 3.62 (m, 2 H), 3.60 (pseudo-t, J = 9.6 Hz, 1 H), 3.56 (d, J = 10.2 Hz, 1 H), 3.52 (ddd, J = 9.6, 4.2, 1.2 Hz, 1 H), 3.49 - 3.43 (m, 2 H), 3.24 (dd, J = 9.6, 7.8 Hz, 1 H), 3.18 (pseudo-t, J = 9.6 Hz, 1 H), 3.05 (dt, J = 9.6, 2.4 Hz, 1 H), 1.84 (s, 3 H), 1.77 (s, 3 H). 13C NMR (CDCl3, 150 MHz) 化学シフト値170.6, 170.2, 167.8, 167.2, 163.0 (d, J = 247.4 Hz), 138.2, 138.0, 137.9, 137.7, 137.5, 136.0 (d, J = 8.4 Hz), 134.4, 134.1, 131.7, 131.2, 128.5, 128.40, 128.36, 128.3, 127.83, 127.78, 127.7, 127.65, 127.59, 127.5, 127.4, 125.8, 123.7, 123.5, 115.9 (d, J = 21.8 Hz), 83.2, 82.6, 78.5, 75.3, 74.9, 74.7, 74.3, 73.7, 73.1, 73.0, 72.7, 72.1, 70.4, 68.4, 67.9, 67.5, 66.3, 55.2, 53.8, 20.5, 20.3.
HRMS (ESI) m/z calcd for C79H74FN5NaO18S [M+Na]+, 1454.4623; found, 1454.4638.

0066

<実施例8>



実施例1において、糖(1a)を、上記糖(1c)(0.4mmol)に変更し、他は同様に行った。NMR収率は60%、α/β比は9:91と求まった。

0067

TLC(Hexane/EtOAc 2:1): Rf 0.30. 1H NMR(CDCl3, 600MHz)化学シフト値7.87 - 7.84 (m, 2 H), 7.75 - 7.72 (m, 2 H), 7.44 - 7.24 (m, 17 H), 6.92 (pseudo-t, J = 9.0 Hz, 2 H), 5.72 (dd, J = 10.2, 9.0 Hz, 1 H), 5.63 (d, J = 10.2 Hz, 1 H), 4.82 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.73 (d, J = 6.0 Hz, 1 H), 4.71 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.60 (d, J = 6.0 Hz, 1 H), 4.56 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.48 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.40 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.26 (pseudo-t, J = 10.2 Hz, 1 H), 4.23 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 4.02 (pseudo-t, J = 9.0 Hz, 1 H), 3.97 (dd, J = 10.8, 3.0 Hz, 1 H), 3.87 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 3.77 (ddd, J = 10.2, 3.0, 1.8 Hz, 1 H), 3.73 (dd, J = 10.8, 1.8 Hz, 1 H), 3.60 (dd, J = 10.8, 5.6 Hz, 1 H), 3.56 (pseudo-t, J = 9.0 Hz, 2 H), 3.28 - 3.21 (m, 4 H), 3.20 - 3.17 (m, 2 H), 1.78 (s, 3 H). 13C NMR (CDCl3, 150 MHz) 化学シフト値170.5, 167.8, 167.2, 163.0 (d, J = 247.2 Hz), 138.0, 137.8, 137.7, 136.0 (d, J = 8.1 Hz), 134.4, 134.2, 131.7, 131.2, 128.5, 128.41, 128.36, 127.84, 127.82, 127.7, 127.6, 126.0 (d, J = 3.3 Hz), 123.7, 123.5, 115.9 (d, J = 21.8 Hz), 101.0, 98.3, 83.0, 82.9, 78.9, 75.7, 75.2, 75.0, 74.3, 73.4, 73.1, 71.4, 68.7, 67.9, 66.2, 56.4, 53.8, 20.4. HRMS (ESI) m/z calcd for C51H51FN4NaO12S [M+Na]+, 985.3100; found, 985.3096.

0068

<実施例9>



実施例1において、糖(1a)を、上記糖(5)(0.10mmol)に変更し、糖(2a)を上記糖(4)(0.12mmol)に変更し、他は同様に行った。NMR収率は47%、α/β比は1:99と求まった。

0069

TLC(hexane/EtOAc 1:1): Rf 0.20. 1H NMR(CDCl3, 600MHz)化学シフト値7.91 - 7.88 (m, 2 H), 7.84 - 7.81 (m, 2 H), 7.79 - 7.77 (m, 4 H), 7.74 - 7.70 (m, 2 H), 7.38 (dd, J = 8.4, 5.4 Hz, 2 H), 7.35 (d, J = 7.2 Hz, 2 H), 7.31 - 7.23 (m, 3 H), 7.22 (d, J = 7.2 Hz, 2 H), 7.19-7.16 (m, 4 H), 7.14-7.11 (m, 3 H), 7.08 (pseudo-t, J = 7.8 Hz, 2 H), 6.94 (pseudo-t, J = 7.2 Hz, 1 H), 6.92-6.87 (m, 4 H), 6.66 (pseudo-t, J = 7.2 Hz, 1 H), 5.64 (pseudo-t, J = 9.0 Hz, 2 H), 5.57 (dd, J = 10.8, 9.0 Hz, 1 H), 5.56 (d, J = 10.8 z, 1 H), 5.39 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 5.19 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 5.08 (pseudo-t, J = 9.0 Hz, 1 H), 4.93 (d, J = 11.4 Hz, 1 H), 4.64 (d, J = 11.4 Hz, 1 H), 4.60 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.43 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.39 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.38 - 4.35 (m, 2 H), 4.32 (d, J = 12.0 Hz, 2 H), 4.28 (d, J = 10.8 Hz, 1 H), 4.16 (pseudo-t, J = 10.2 Hz, 1 H), 4.155 (dd, J = 10.8, 8.4 Hz, 1 H), 4.147 (pseudo-t, J = 9.0 Hz, 1 H), 4.12 (pseudo-t, J = 9.0 Hz, 1 H), 4.01 (pseudo-t, J = 9.6 Hz, 1 H), 3.91 - 3.89 (m, 2 H), 3.86 (dd, J = 10.8, 3.0 Hz, 1 H), 3.83 (pseudo-t, J = 9.0 Hz, 1 H), 3.79 (d, J = 10.2 Hz, 1 H), 3.67 (d, J = 10.2 Hz, 1 H), 3.47 (d, J = 10.2 Hz, 1 H), 3.40 (dt, J = 10.2, 3.0 Hz, 1 H), 3.27 (dd, J = 10.8, 3.0 Hz, 1 H), 3.25 (d, J = 11.4 Hz, 1 H), 3.08 (dd, J = 9.0, 8.4 Hz, 1 H), 3.03 (dd, J = 11.4, 3.0 Hz, 1 H), 3.01 (pseudo-t, J = 9.6 Hz, 1 H), 2.69 (dd, J = 9.6, 1.8 Hz, 1 H), 2.61 (dd, J = 9.6, 1.8 Hz, 1 H), 2.01 (s, 3 H), 1.97 (s, 3 H), 1.92 (s, 3 H), 1.81 (s, 3 H), 1.69 (s, 3 H). 13C NMR (CDCl3, 150 MHz) 化学シフト値 170.44, 170.37, 170.1, 169.9, 169.3, 168.0, 167.7, 167.5, 167.2, 162.9 (d, J = 248.7 Hz), 138.4, 138.1, 137.9, 137.7, 135.9 (d, J = 8.3 Hz), 134.5, 134.4, 134.3, 134.1, 131.51, 131.45, 131.3, 131.2, 131.1, 128.2, 128.14, 128.05, 127.9, 127.7, 127.5, 127.34, 127.29, 127.1, 127.04, 126.99, 125.9 (d, J = 3.3 Hz), 123.7, 123.6, 123.50, 123.46, 115.9 (d, J = 21.8 Hz), 100.6, 96.7, 95.8, 82.9, 80.5, 78.7, 74.7, 74.6, 74.0, 73.7, 73.5, 73.1, 73.0, 72.2, 71.9, 71.4, 71.2, 70.9, 70.6, 68.2, 68.0, 67.8, 66.8, 65.6, 61.3, 55.6, 54.8, 53.6, 20.6, 20.5, 20.4, 20.3, 20.2. HRMS (ESI) m/z calcd for C92H87FN6NaO27S [M+Na]+, 1781.5216; found, 1781.5240.

実施例

0070

上記のとおり、本発明の糖の製造方法によれば、糖と糖がβ結合で結合した糖鎖が高い比率で得られることが分かった。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ