図面 (/)
課題
解決手段
請求項1
運搬車の荷物把持機構に設けられた第一アンテナから発信された無線信号の反射波を受信できる前記運搬車の所定の位置に設けられた第一発信装置であって前記無線信号の受信に基づいて前記第一発信装置の発信した第一IDを、前記第一アンテナで検出したか否かを判定する荷物管理部と、前記第一IDを検出した場合に荷物ID発信装置が取り付けられていない荷物を運搬していると判定する運搬状態判定部と、を備える荷物管理装置。
請求項2
前記荷物管理部は、荷物に取り付けられた前記荷物ID発信装置から発信された荷物IDを前記第一アンテナで検出したか否かを判定する請求項1に記載の荷物管理装置。
請求項3
前記荷物管理部は、前記荷物把持機構を所定の高さに持ち上げた場合に前記第一アンテナの近傍に位置するように前記運搬車に予め設けられた第二アンテナで前記第一IDを検出したか否かを判定し、前記第一IDを前記第一アンテナと前記第二アンテナのそれぞれで検出した状況に応じて前記荷物の搬入元または搬出先を判定する請求項1または請求項2に記載の荷物管理装置。
請求項4
前記荷物管理部は、前記荷物把持機構を所定の高さに持ち上げた場合に前記第一アンテナの近傍に位置するように前記運搬車に予め設けられた第二発信装置であって第一アンテナから発信された無線信号の受信に基づいて前記第二発信装置の発信した第二IDを、前記第一アンテナで検出したか否かを判定し、前記第一IDと前記第二IDとを前記第一アンテナで検出した状況に応じて前記荷物の搬入元または搬出先を判定する請求項1または請求項2に記載の荷物管理装置。
請求項5
運搬車の荷物把持機構に設けられた第一アンテナから発信された無線信号の反射波を受信できる前記運搬車の所定の位置に設けられた第一発信装置であって前記無線信号の受信に基づいて前記第一発信装置の発信した第一IDを、前記第一アンテナで検出したか否かを判定し、前記第一IDを検出した場合に荷物ID発信装置が取り付けられていない荷物を運搬していると判定する荷物管理方法。
請求項6
技術分野
背景技術
0002
物流業界において荷物にRFIDタグを取り付けて、RFIDタグから荷物の識別番号を読み取ることにより荷物の物流管理を行っている。RFIDタグを用いて荷物の管理を行う技術が特許文献1および非特許文献1に開示されている。
0003
特開2008−19046号公報
先行技術
発明が解決しようとする課題
0005
上述の特許文献1の技術ではフォークリフトがコンテナにフォーク形の腕を差し入れる際に、コンテナに添付されたRFIDタグのID情報を読み取る技術が開示されている。また非特許文献1にも同様の技術が記載されている。
しかしながら荷物自体にRFIDタグが付与されていない場合に適切な管理を行うことができなかった。
0006
そこでこの発明は、上述の課題を解決する荷物管理装置、荷物管理方法、プログラムを提供することを目的としている。
課題を解決するための手段
0007
本発明の第1の態様によれば、荷物管理装置は、運搬車の荷物把持機構に設けられた第一アンテナから発信された無線信号の反射波を受信できる前記運搬車の所定の位置に設けられた第一発信装置であって前記無線信号の受信に基づいて前記第一発信装置の発信した第一IDを、前記第一アンテナで検出したか否かを判定する荷物管理部と、前記第一IDを検出した場合に荷物ID発信装置が取り付けられていない荷物を運搬していると判定する運搬状態判定部と、を備える。
0008
本発明の第2の態様によれば、荷物管理方法は、運搬車の荷物把持機構に設けられた第一アンテナから発信された無線信号の反射波を受信できる前記運搬車の所定の位置に設けられた第一発信装置であって前記無線信号の受信に基づいて前記第一発信装置の発信した第一IDを、前記第一アンテナで検出したか否かを判定し、前記第一IDを検出した場合に荷物ID発信装置が取り付けられていない荷物を運搬していると判定する。
0009
本発明の第3の態様によれば、プログラムは、荷物管理装置のコンピュータを、運搬車の荷物把持機構に設けられた第一アンテナから発信された無線信号の反射波を受信できる前記運搬車の所定の位置に設けられた第一発信装置であって前記無線信号の受信に基づいて前記第一発信装置の発信した第一IDを、前記第一アンテナで検出したか否かを判定する荷物管理手段、前記第一IDを検出した場合に荷物ID発信装置が取り付けられていない荷物を運搬していると判定する運搬状態判定手段、として機能させる。
発明の効果
0010
本発明によれば、運搬車の荷物把持機構の油圧情報を得なくとも、運搬車が運搬する荷物を管理することができる。
図面の簡単な説明
0011
本発明の第一実施形態による荷物管理装置を図面を参照して説明する。
本発明の第一実施形態による搬入元または搬出先の例を示す第一の図である。
本発明の第一実施形態による搬入元または搬出先の例を示す第二の図である。
本発明の第一実施形態による搬入元または搬出先の例を示す第三の図である。
本発明の第一実施形態による搬入元または搬出先の例を示す第四の図である。
本発明の第一実施形態による荷物管理装置のハードウェア構成を示す図である。
本発明の第一実施形態による荷物管理装置の機能ブロック図である。
本発明の第一実施形態によるフォークリフトの第一の動作例を示す図である。
本発明の第一実施形態によるフォークリフトの第二の動作例を示す図である。
本発明の第一実施形態によるフォークリフトの第三の動作例を示す図である。
本発明の第一実施形態によるフォークリフトの一連の動作を示す第一の図である。
本発明の第一実施形態によるフォークリフトの一連の動作を示す第二の図である。
本発明の第一実施形態による荷物管理装置1の処理フローを示す図である。
本発明の第二実施形態によるフォークリフトの一連の動作を示す第一の図である。
本発明の一実施形態による荷物管理装置の最小構成を示す図である。
実施例
0012
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態による荷物管理装置を図面を参照して説明する。
図1は同実施形態によるフォークリフトとコンテナとの関係を示す図である。
図1においてフォークリフト10は運搬車の一例である。またコンテナ20は荷物の一例である。フォークリフト10には、荷物管理装置1、第一アンテナ11、第二アンテナ12、衛星測位アンテナ13、通信アンテナ14、第一タグ15が備わる。
0013
第一アンテナ11はフォークリフトのフォーク(荷物把持機構)にとりつけられている。フォークリフト10の運転手はコンテナ20を運搬してそのコンテナ20を他の位置に移動させる際にはコンテナ20を所定の高さに持ち上げる。運転手はフォークリフト10を操作してコンテナ20を所定の高さに持ち上げることにより運転時の自身の視界を確保する。第二アンテナ12は、コンテナ20を運搬する際に運転手によってコンテナ20が持ち上げられた所定の高さにおいて第一アンテナ11の近傍に位置するようにフォークリフト10に予め設けられている。
0014
第一タグ15は、第一アンテナ11から発信された無線信号のコンテナ20から反射した反射波を受信できるフォークリフト10の所定の位置に設けられている。コンテナ20にRFIDタグが取り付けられていない状態にはコンテナ20を管理することができない。したがって、フォークリフト10でRFIDタグが取り付けられていないコンテナ20を運ぶ場合には、第一アンテナ11の発信した無線信号がコンテナ20で反射し、この反射した無線信号を第一タグが受信する。第一タグはその反射した無線信号の受信に基づいて第一フォークリフトID(第一ID)を発信する。第一フォークリフトIDの無線信号はコンテナ20で反射して第一アンテナ11で受信する。RFIDタグが取り付けられていないコンテナ20を運んでいることを第一アンテナ11における第一フォークリフトIDの受信によって判定することができる。コンテナ20にRFIDタグが取り付けられている場合には、少なくとも第一アンテナ11はコンテナ20に取り付けられた荷物タグから発信された荷物IDと、第一タグ15から発信された第一フォークリフトIDの両方を受信することができる。
なお第一アンテナ11の発信する無線信号の指向性によって、第一タグ15では通常はその無線信号を検知できない位置に設けられている。フォーク上にコンテナ20などの反射部材が存在することによって当該無線信号が反射し、その反射した無線信号の受信によって第一タグ15は第一フォークリフトIDを発信することができるRFIDタグである。
0015
衛星測位アンテナ13は人工衛星からの信号を受信するアンテナである。人工衛星からの信号を受信してその信号に含まれる情報を荷物管理装置1が取得する。荷物管理装置1はその信号に含まれる情報に基づいてフォークリフトの位置を検出する。
通信アンテナ14は荷物管理装置1が他装置と通信する際に信号を送受信するアンテナである。通信アンテナ14は荷物管理装置1にケーブルにて接続されている。
荷物管理装置1は、コンテナ20などの荷物の搬入元や搬出先を判定する。また荷物管理装置1は荷物タグの取り付けられていないコンテナ20を運んでいることを検出する。以下、荷物管理装置1の詳細について説明する。
0016
図2は搬入元または搬出先の例を示す第一の図である。
図2で示す搬入元または搬出先の例は第一のトラックを示している。第一のトラックには配置位置ID発信装置である配置位置タグ31が取り付けられている。
0020
本実施形態による荷物管理装置1は、コンテナヤードなどの敷地や、図2〜図5で示したトラック、貨車、かご台車などの搬入元や搬出先を特定する。トラック、貨車、かご台車などはコンテナ20を積載する積載用構造物の一例である。
0021
図6は荷物管理装置のハードウェア構成を示す図である。
荷物管理装置1は、図6で示すように、CPU(Central Processing Unit)201、IF(Interface)202、通信モジュール203、ROM(Read Only Memory)204、RAM(Random Access Memory)205、HDD(Hard Disk Drive)206、RFIDリーダ207などの構成を備えている。通信モジュール203は通信アンテナ14を介した信号の送受信を行う。RFIDリーダ207は、第一アンテナ11や第二アンテナ12によって受信した信号の受信の制御を行う。IF202は、例えば荷物管理装置1に設けられたタッチパネルディスプレイ等に接続されている。
0022
図7は荷物管理装置の機能ブロック図である。
荷物管理装置1は、予め記憶するプログラムをCPU101が実行することによりID検出部71、荷物管理部72、運搬状態判定部73、位置検出部74、表示部75、他装置連携部76タグデータチェック部78の機能を備える。また荷物管理装置1は記憶部77を備える。
0023
ID検出部71は、荷物タグ21、配置位置タグ31、第一タグ15から発信された信号に基づいてIDを検出する。当該IDは荷物ID、配置位置ID、第一フォークリフトIDなどである。荷物IDには荷物の識別情報が少なくとも含まれる。配置位置IDには配置位置が特定できるトラック、貨車、かご台車などの識別情報が少なくとも含まれる。第一フォークリフトIDにはフォークリフトを識別する第一の識別情報が含まれる。
荷物管理部72は、ID検出部71によるIDの検出状況に応じて荷物であるコンテナ20の搬入元や搬出先を判定する。
0024
運搬状態判定部73は、荷物IDを第一アンテナ11や第二アンテナ12で検出した状況に応じてフォークリフト10の荷物運搬状態を判定する。また運搬状態判定部73はRFIDタグの取り付けられていないコンテナ20を運搬していることを判定する。
位置検出部74は衛星測位アンテナ13を介して衛星から発信された信号に基づいてフォークリフト10の位置を検出する。
表示部75は荷物管理装置1に情報を表示する。
他装置連携部76は、通信アンテナ14を介して接続した他装置の間で情報を送受信する。
タグデータチェック部78は、受信した荷物ID、配置位置ID、第一フォークリフトIDなどに含まれるデータ体系をチェックする。
記憶部77は各種情報を記憶する。
0025
図8はフォークリフトの第一の動作例を示す図である。
図8ではフォークリフト10の運転手が、コンテナヤードなどの敷地に置かれているコンテナ20の底にフォークリフト10のフォークを差し込んでいる状態を示す。この例はフォークリフト10が地面からコンテナ20を持ち上げて運び始める第一タイミング、またはフォークリフト10がコンテナ20を移動させて敷地の所定位置に配置する第二タイミングでみられる状況である。
荷物管理部72は第一タイミングと判定する場合は、まず、コンテナ20を運んでいない状態においては第一アンテナ11および第二アンテナ12で荷物IDを受信していないと判定する(1−a)。次にコンテナ20の下にフォークが差し込まれた際に、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていれば荷物管理部72は第一アンテナ11のみで荷物IDと第一フォークリフトIDとを受信したと判定する(1−b1)。コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていない場合には、荷物管理部72は第一アンテナ11のみで第一フォークリフトIDを受信したと判定する(1−b2)。このような時系列の状況が生じた場合、荷物管理部72は第一タイミングが発生したと判定する。なお第二アンテナ12は、1−bの状況においては荷物IDや第一フォークリフトIDを検出できないような電波の指向性となるようフォークリフト10に取り付けられている。
0026
荷物管理部72は第二タイミングと判定する場合では、運転手がフォークリフト10を操作してコンテナ20を持ち上げた場合、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていれば第一アンテナ11と第二アンテナ12の両方で荷物IDと第一フォークリフトIDを受信していると判定する(2−a1)。また運転手がフォークリフト10を操作してコンテナ20を持ち上げた場合、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていなければ第一アンテナ11と第二アンテナ12の両方で第一フォークリフトIDを受信していると判定する(2−a2)。次に荷物管理部72は、コンテナ20を移動先で置く際には、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていれば第一アンテナ11のみで荷物IDと第一フォークリフトIDを受信していると判定する(2−b1)。また荷物管理部72は、コンテナ20を移動先で置く際には、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていなければ第一アンテナ11のみで第一フォークリフトIDを受信していると判定する(2−b2)。そして荷物管理部72は、フォークリフト10がバックした場合には、第一アンテナ11と第二アンテナ12の両方で荷物IDまたは第一フォークリフトIDを受信していないと判定する(2−c)。このような時系列の状況が生じた場合、荷物管理部72は第二タイミングが発生したと判定する。なお第二アンテナ12は、2−b1または2−b2の状況においては荷物IDを検出できないような電波の指向性となるようフォークリフト10に取り付けられている。
0027
図9はフォークリフトの第二の動作例を示す図である。
図9ではフォークリフト10の運転手が、コンテナ20を積載する貨車にコンテナ20が配置されている状態においてコンテナ20の底にフォークリフト10のフォークを差し込んでいる状態を示す。この例はフォークリフト10が貨車からコンテナ20を持ち上げて他の位置へ運び始める第三タイミング、またはフォークリフト10がコンテナ20を他の位置から貨車に移動させて貨車に積載しようとする第四タイミングでみられる状況である。
荷物管理部72は第三タイミングと判定する場合は、まず第一アンテナ11と第二アンテナ12の両方で荷物IDや第一フォークリフトIDを検出できないと判定する(3−a)。次に荷物管理部72は、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられている場合には、第一アンテナ11で荷物IDと配置位置IDと第一フォークリフトIDを検出したと判定する(3−b1)。または荷物管理部72は、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていない場合には、第一アンテナ11で配置位置IDと第一フォークリフトIDを検出したと判定する(3−b2)。このような時系列の状況が生じた場合、荷物管理部72は第三タイミングが発生したと判定する。なお第二アンテナ12は、3−b1や3−b2の状況においては荷物IDや配置位置IDや第一フォークリフトIDを検出できないような電波の指向性となるようフォークリフト10に取り付けられている。
0028
荷物管理部72は第四タイミングと判定する場合は、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていれば、フォークリフト10の走行中などには第一アンテナ11と第二アンテナ12の両方で荷物IDと第一フォークリフトIDを検出したと判定する(4−a1)。または荷物管理部72は第四タイミングと判定する場合は、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていなければ、フォークリフト10の走行中などには第一アンテナ11と第二アンテナ12の両方で第一フォークリフトIDを検出したと判定する(4−a2)。次にコンテナを貨車に配置した際には、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていれば、荷物管理部72は第二アンテナ12で荷物IDと第一フォークリフトIDの検出ができないと判定する(4−b1)。またはコンテナを貨車に配置した際には、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていなければ、荷物管理部72は第二アンテナ12で第一フォークリフトIDの検出ができないと判定する(4−b2)。次に荷物管理部72はコンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていれば、第一アンテナ11で荷物IDと配置位置IDと第一フォークリフトIDを検出したと判定する(4−c1)。または荷物管理部72はコンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていなければ、第一アンテナ11で配置位置IDと第一フォークリフトIDを検出したと判定する(4−c2)。このような時系列の状況が生じた場合、荷物管理部72は第四タイミングが発生したと判定する。なお第二アンテナ12は、4−c1や4−c2の状況においては荷物ID、配置位置ID、第一フォークリフトIDなどを検出できないような電波の指向性となるようフォークリフト10に取り付けられている。
0029
図10はフォークリフトの第三の動作例を示す図である。
図10ではフォークリフト10の運転手が、コンテナ20が重ねて配置されている状態において上段に配置されているコンテナ20の底にフォークリフト10のフォークを差し込んでいる状態を示す。この例はフォークリフト10が上段に配置されているコンテナ20を持ち上げて他の位置へ運び始める第五タイミング、またはフォークリフト10がコンテナ20の上に他の位置から移動させたコンテナ20の配置を完了したとする第六タイミングでみられる状況である。
0030
荷物管理部72は第五タイミングを判定する場合は、まずコンテナ20を運んでいないため、第一アンテナ11と第二アンテナ12の両方で荷物IDや第一フォークリフトIDが検出できていないと判定する(5−a)。次にフォークリフト10のフォークを上段のコンテナ20の底に差し込む為、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられている場合には荷物管理部72は第一アンテナ11と第二アンテナ12の両方で荷物IDと第一フォークリフトIDを検出したと判定する(5−b1)。またはフォークリフト10のフォークを上段のコンテナ20の底に差し込む為、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていない場合には荷物管理部72は第一アンテナ11と第二アンテナ12の両方で第一フォークリフトIDを検出したと判定する(5−b2)。このような時系列の状況が生じた場合、荷物管理部72は第五タイミングが発生したと判定する。
荷物管理部72は第六タイミングを判定する場合は、コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていれば、フォークリフト10の走行中において第一アンテナ11と第二アンテナ12の両方で荷物IDと第一フォークリフトIDを検出したと判定する(6−a1)。コンテナ20に荷物タグ21が取り付けられていなければ、フォークリフト10の走行中において第一アンテナ11と第二アンテナ12の両方で第一フォークリフトIDを検出したと判定する(6−a2)。また荷物管理部72は第一アンテナ11と第二アンテナ12の両方で荷物IDや第一フォークリフトIDを検出している時間が所定時間以上であると判定する(6−b)。また荷物管理部72は第一アンテナ11と第二アンテナ12の両方で荷物IDや第一フォークリフトIDを検出できなくなったと判定する。このような時系列の状況が生じた場合、荷物管理部72は第六タイミングが発生したと判定する。
0031
なお上述の図8〜図10で示した各タイミングの判定手法は一例であって、第一アンテナ11や第二アンテナ12で受信した荷物IDや配置位置IDや第一フォークリフトIDの受信時刻や時系列での受信状況に応じて上記各タイミングやその他のタイミングを判定するようにして良い。
0032
図11はフォークリフトの一連の動作を示す第一の図である。
次にフォークリフトがコンテナヤードなどの敷地に置かれているコンテナ20を敷地内の他の位置に配置する場合の例について説明する。この場合コンテナヤードの敷地のコンテナ20が置かれている位置が搬入元である。また他の位置が搬出先である。またコンテナ20には荷物タグが取り付けられていない場合の例を用いて説明する。
運転手はフォークリフト10を操作してコンテナ20の底にフォークリフト10のフォークを差し込む(ステップS1)。これにより第一アンテナ11で発信した無線信号がコンテナ20で反射する。第一タグ15は、第一アンテナ11から発信された無線信号の反射信号の受信に基づいて第一フォークリフトIDを発信する。第一アンテナ11は第一フォークリフトIDを受信する。荷物管理部72は、第一アンテナ11において第一フォークリフトIDを検出したと判定し、第一タイミングであることを検出する。荷物管理部72は第一フォークリフトIDを取得した時点におけるフォークリフト10の現在位置を位置検出部74から取得する。荷物管理部72は荷物タグ21が取り付けられていないことを示す情報と、現在位置とを記憶部77に一次記録する。また荷物管理部72は荷物タグ21が取り付けられていないことを示す情報と、現在位置とを他装置連携部76に出力する。他装置連携部76は荷物タグ21が取り付けられていないことを示す情報と現在位置と第一フォークリフトIDとを上位システムに通知してよい。この通知には第一タイミングであることを示す情報を含ませるようにしてよい。このような処理により上位システムは、どのフォークリフトが、何時、どの位置で、どの荷物に対して、何をしているかを管理することができる。また上位システムでは荷物タグ21の取り付けられていないコンテナ20がどこに存在するかを検出することができる。
0033
運転手はコンテナ20を敷地内の他の位置に移動させる。この際運転手はフォークリフト10のフォークを持ち上げて視界を確保する(ステップS2)。そうすると第一アンテナ11と第二アンテナ12でそれぞれ第一フォークリフトIDを受信する。第一タイミングからこの状態に移行すると、運搬状態判定部73は運搬中であることを判定する。運転手は敷地内の所定の搬出先の配置位置に到着すると、その位置にコンテナ20を配置する。この時第二アンテナ12における第一フォークリフトIDの検出ができなくなる。荷物管理部72は第二タイミングであることを検出する。荷物管理部72は、第二タイミングであると検出した時の現在位置を位置検出部74から取得する。フォークリフト10がバックすると荷物管理部72は第一アンテナ11で第一フォークリフトIDの検出ができなくなったと判定する(ステップS3)。荷物管理部72は第一アンテナ11および第二アンテナ12で検出しなくなった第一フォークリフトIDと、現在位置を他装置連携部76に出力する。他装置連携部76は第一フォークリフトIDと現在位置を、第二タイミングを検知したことを上位システムに通知してよい。このような処理により上位システムは、どのフォークリフトが、何時、どの位置で、どの荷物に対して、何をしているかを管理することができる。また上位システムでは荷物タグ21の取り付けられていないコンテナ20がどこに存在するかを検出することができる。
0034
図12はフォークリフトの一連の動作を示す第二の図である。
次にフォークリフト10が一方の貨車41に置かれているコンテナ20を、他方の貨車42に配置する場合の例について説明する。この場合、一方の貨車41が搬入元である。また他方の貨車42が搬出先である。なおコンテナ20には荷物タグが取り付けられていない場合の例を用いて説明する。
運転手はフォークリフト10を操作して貨車41に積載されているコンテナ20の底にフォークリフト10のフォークを差し込む(ステップS121)。これにより第一アンテナ11で発信した無線信号がコンテナ20で反射する。第一タグ15は、第一アンテナ11から発信された無線信号の反射信号の受信に基づいて第一フォークリフトIDを発信する。第一アンテナ11は第一フォークリフトIDを受信する。また第一アンテナ11は配置位置タグ31から発信された配置位置IDを受信する。荷物管理部72は、第一アンテナ11において第一フォークリフトIDと配置位置IDを検出したと判定し、第三タイミングであることを検出する(図9)。なおタグデータチェック部78は配置位置IDが貨車を示すかどうかを判定してもよい。例えば予め貨車からの荷物を搬出する場合に、タグデータチェック部78は配置位置IDが貨車かどうかを判定し、貨車でない場合には警告表示を行うと判定してもよい。貨車41にコンテナ20が複数連なって配置されていた場合には第一アンテナ11は他のコンテナ20に取り付けられている荷物タグ21から荷物IDを受信してしまう可能性が有る。荷物管理部72はコンテナ20の荷物IDを検出した場合、受信強度が第一フォークリフトIDと同じ程度に高い信号かを判定し、第一フォークリフトIDと同じ程度に高い信号でない場合には破棄してよい。またこの時、貨車に複数の配置位置タグ31が取り付けられている場合には、荷物管理部72は、複数の配置位置IDを受信したと判定する可能性がある。その場合荷物管理部72は、第一フォークリフトIDを受信した信号の強度と同程度の信号強度の信号により配置位置IDを受信したかを判定する。第一フォークリフトIDと同程度の信号強度の信号により配置位置IDを受信していれば、荷物タグ21の取り付けられていない荷物と配置位置とが一致している。したがって、荷物管理部72は、第一フォークリフトIDと同程度の信号強度により受信した配置位置IDを取得する。
0035
荷物管理部72は第一フォークリフトIDと配置位置IDとを取得した時点におけるフォークリフト10の現在位置を位置検出部74から取得する。荷物管理部72は第一フォークリフトID、配置位置ID、現在位置を記憶部77に一次記録する。また荷物管理部72は第一フォークリフトID、配置位置ID、現在位置を他装置連携部76に出力する。他装置連携部76は第一フォークリフトID、配置位置ID、現在位置を上位システムに通知してよい。この通知には第三タイミングであることを示す情報を含ませるようにして良い。このような処理によりフォークリフトが何時、どの位置で、どの荷物に対して、何をしているかを上位システムで管理することができる。また上位システムでは荷物タグ21の取り付けられていないコンテナ20がどこに存在するかを検出することができる。
0036
運転手はコンテナ20を他方の貨車42に移動させる。この際運転手はフォークリフト10のフォークを持ち上げて視界を確保する(ステップS122)。そうすると第一アンテナ11と第二アンテナ12でそれぞれ第一フォークリフトIDを受信する。第三タイミングからこの状態に移行すると、運搬状態判定部73は運搬中であることを判定する。運転手は他方の貨車42に到着すると、貨車42にコンテナ20を配置する。この時第二アンテナ12における第一フォークリフトIDの検出ができなくなる。また第一アンテナ11では第一フォークリフトIDと共に貨車42に取り付けられている配置位置タグ31の配置位置IDを受信する。これにより荷物管理部72は第四タイミングであることを検出する。なおこの時、貨車に複数の配置位置タグ31が取り付けられている場合には、荷物管理部72は、複数の配置位置IDを受信したと判定する可能性がある。その場合荷物管理部72は、第一フォークリフトIDを受信した信号の強度と同程度の信号強度の信号により配置位置IDを受信したかを判定する。第一フォークリフトIDと同程度の信号強度の信号により配置位置IDを受信していれば、荷物タグ21の取り付けられていないコンテナ20と配置位置とが一致している。したがって、荷物管理部72は、第一フォークリフトIDの信号強度と同程度の信号強度により受信した配置位置IDを取得する。
0037
荷物管理部72は、第四タイミングであると検出した時の現在位置を位置検出部74から取得する。フォークリフト10がバックすると荷物管理部72は第一アンテナ11で第一フォークリフトIDと配置位置IDの検出ができなくなる(ステップS123)。荷物管理部72はそれら第一フォークリフトIDと配置IDとを他装置連携部76に出力する。他装置連携部76は第一フォークリフトID、配置位置ID、現在位置、フォークリフトID、第四タイミングを検知したことを上位システムに通知してよい。このような処理により上位システムは、どのフォークリフトが、何時、どの位置で、どの荷物に対して、何をしているかを管理することができる。また上位システムでは荷物タグ21の取り付けられていないコンテナ20がどこに存在するかを検出することができる。
0038
図13は荷物管理装置1の処理フローを示す図である。
荷物管理装置1において荷物管理部72は、第一アンテナ11において受信したIDが荷物ID、配置位置ID、第一フォークリフトID、第二フォークリフトIDの一つまたは複数のどれであるかを判定する(ステップS131)。次に運搬状態判定部73がフォークリフトの運搬状態を判定する(ステップS132)。荷物管理部72は運搬状態を検出し、また受信したIDを特定し、記録しているそれらの時系列の情報に基づいて現在のタイミング(上記第一〜第六のタイミングなど)を判定する(ステップS133)。またタグデータチェック部78は、受信した荷物IDまたは配置位置IDをチェックする(ステップS134)。タグデータチェック部78はそれらチェックした荷物IDや配置位置IDのデータ体系が記憶部77に記録されている体系に合致しない場合には、警告情報などをモニタに出力してよい。荷物管理部72は現在のタイミングが所定のタイミングである場合には、上位システムに情報を送信すると決定する(ステップS135)。荷物管理部72は位置検出部74から現在位置を取得する(ステップS136)。荷物管理部72は、上位システムに荷物ID、配置位置ID、第一フォークリフトID、第二フォークリフトIDや現在位置やタイミングを示す情報を送信する(ステップS137)。
0039
荷物管理装置1は、上位システムなどから予め、作業予定リストを受信して記憶しておいてもよい。作業予定リストには、運搬するコンテナの荷物IDの順番や、搬入元、搬出先の情報が記録されている。荷物管理装置1の荷物管理部72は、運搬するコンテナの荷物IDの順番や、そのコンテナ20の搬入元と搬出先とを比較して、作業予定リストに一致するかを判定するようにしてもよい。この場合、荷物管理部72はフォークリフトの仕事状況の時系列による情報が、作業予定リストに一致しない場合には、警告情報をタッチパネルディスプレイなどに表示するようにしてもよい。これにより作業者の荷物の誤移送を削減することができる。
0040
荷物管理装置1は記憶部に地図を記憶しておき、表示部75が地図と現在位置とをディスプレイに表示するようにしてもよい。
また荷物管理装置1は荷物タグ21、配置位置タグ31、第一タグ15、第二タグ16からの信号の強度を検出して、その信号強度を記憶しておき、信号強度の変換を管理してもよい。荷物管理装置1は信号強度が著しく弱くなったかを判定し、弱くなった場合には、荷物タグ21、配置位置タグ31、第一タグ15、第二タグ16の劣化を判断してもよい。この場合荷物管理装置1は、劣化した荷物タグ21、配置位置タグ31、第一タグ15、第二タグ16の情報(荷物ID、配置位置ID、第一フォークリフトID、第二フォークリフトID)や現在位置を含む劣化信号を上位システムへ出力する。これにより上位システムにおいて劣化した荷物タグ21や配置位置タグ31を特定することができる。
0041
上述の第一アンテナ11や第二アンテナ12は指向性を制御できる機能を有していてもよい。例えば荷物管理装置1は、電気的、または機械的に第一アンテナ11や第二アンテナ12の指向性の向きや電波出力強度を変化させることができてよい。例えば第一アンテナ11に比較して、第二アンテナ12の指向性や出力を高め、遠い場所にある各タグからの信号を受信できるようにしてもよい。
0042
<第二の実施形態>
次にフォークリフトが第二アンテナ12の代わりに第二タグ16を備える場合の例について説明する。
図14に示すようにフォークリフトに第二タグ16が取り付けられているとする。第二タグ16は、フォークリフト10のフォークが走行中などに所定の高さに持ち上げた場合に第一アンテナ11の近傍に位置するように予めフォークリフト10に取り付けられている。第二タグ16は、フォークが所定の位置に持ち上げられている際に第一アンテナ11から発信された無線信号がコンテナ20において反射した信号を受信する。これにより第二タグ16は第二フォークリフトIDを発信する。第二フォークリフトIDの信号はコンテナ20で反射して第一アンテナ11で受信する。
0043
図14は第二実施形態によるフォークリフトの一連の動作を示す第一の図である。
次にフォークリフトがコンテナヤードなどの敷地に置かれているコンテナ20を敷地内の他の位置に配置する場合の第二の実施形態における例について説明する。この場合コンテナヤードの敷地のコンテナ20が置かれている位置が搬入元である。また他の位置が搬出先である。コンテナ20には荷物タグが取り付けられていない場合の例を用いて説明する。
運転手はフォークリフト10を操作してコンテナ20の底にフォークリフト10のフォークを差し込む(ステップS141)。これにより第一アンテナ11で発信した無線信号がコンテナ20で反射する。第一タグ15は、第一アンテナ11から発信された無線信号の反射信号の受信に基づいて第一フォークリフトIDを発信する。第一アンテナ11は第一フォークリフトIDを受信する。荷物管理部72は、第一アンテナ11において第一フォークリフトIDを検出したと判定し、第一タイミングであることを検出する。荷物管理部72は第一フォークリフトIDを取得した時点におけるフォークリフト10の現在位置を位置検出部74から取得する。荷物管理部72は荷物タグ21が取り付けられていないことを示す情報と、現在位置とを記憶部77に一次記録する。また荷物管理部72は荷物タグ21が取り付けられていないことを示す情報と、現在位置とを他装置連携部76に出力する。他装置連携部76は荷物タグ21が取り付けられていないことを示す情報と現在位置と第一フォークリフトIDとを上位システムに通知してよい。この通知には第一タイミングであることを示す情報を含ませるようにしてよい。このような処理により上位システムは、どのフォークリフトが、何時、どの位置で、どの荷物に対して、何をしているかを管理することができる。また上位システムでは荷物タグ21の取り付けられていないコンテナ20がどこに存在するかを検出することができる。
0044
運転手はコンテナ20を敷地内の他の位置に移動させる。この際運転手はフォークリフト10のフォークを持ち上げて視界を確保する(ステップS142)。そうすると第一アンテナ11と第二アンテナ12でそれぞれ第一フォークリフトIDと第二フォークリフトIDを受信する。第一タイミングからこの状態に移行すると、運搬状態判定部73は運搬中であることを判定する。運転手は敷地内の所定の搬出先の配置位置に到着すると、その位置にコンテナ20を配置する。この時第二アンテナ12における第一フォークリフトIDと第二フォークリフトIDの検出ができなくなる。これにより荷物管理部72は第二タイミングであることを検出する。荷物管理部72は、第二タイミングであると検出した時の現在位置を位置検出部74から取得する。フォークリフト10がバックすると荷物管理部72は第一アンテナ11で第一フォークリフトIDの検出ができなくなったと判定する(ステップS143)。荷物管理部72は第一アンテナ11および第二アンテナ12で検出しなくなった第一フォークリフトIDまたは第二フォークリフトIDと、現在位置を他装置連携部76に出力する。他装置連携部76は第一フォークリフトIDまたは第二フォークリフトIDと現在位置を、第二タイミングを検知したことを上位システムに通知してよい。このような処理により上位システムは、どのフォークリフトが、何時、どの位置で、どの荷物に対して、何をしているかを管理することができる。また上位システムでは荷物タグ21の取り付けられていないコンテナ20がどこに存在するかを検出することができる。
0045
図15は荷物管理装置の最小構成を示す図である。
図15で示すように荷物管理装置1は少なくとも荷物管理部72と運搬状態判定部73を備える。
荷物管理部72はフォークリフト10フォークに設けられた第一アンテナ11から発信された無線信号の反射波を受信できるフォークリフト10の所定の位置に設けられた第一タグ15であって無線信号の受信に基づいて第一タグ15の発信した第一IDを、第一アンテナ11で検出したか否かを判定する。
運搬状態判定部72は、第一IDを検出した場合に荷物IDタグ21が取り付けられていないコンテナ20を運搬していると判定する。
0046
上述の荷物管理装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
0047
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
0048
1・・・荷物管理装置
10・・・フォークリフト
11・・・第一アンテナ
12・・・第二アンテナ
13・・・衛星測位アンテナ
14・・・通信アンテナ
15・・・第一タグ
16・・・第二タグ
20・・・コンテナ
21・・・荷物タグ
71・・・ID検出部
72・・・荷物管理部
73・・・運搬状態判定部
74・・・位置検出部
75・・・表示部
76・・・他装置連携部
77・・・記憶部
78・・・タグデータチェック部