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技術 三次元造形装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 関根康弘伊藤俊樹羽生由紀夫
出願日 2017年1月31日 (3年10ヶ月経過) 出願番号 2017-016261
公開日 2017年9月21日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-165093
状態 未査定
技術分野 プラスチック等のその他の成形、複合成形(変更なし)
主要キーワード 垂直方向のたわみ 引上部材 位置合わせ板 画像抽出領域 逆ドーム 差異量 位置ずれ修正 切り替え間隔
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月21日)のものです。
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図面 (20)

課題

露光画像投影領域境界領域で製品造形物の表面に造形方向の筋が形成されにくい三次元造形装置を提供する。

解決手段

容器11は、光硬化性の液状の樹脂材料10を保持する。プロジェクタ20aは、第1の露光画像を入射面12aより入射させて樹脂材料中に投影する。プロジェクタ20bは、第1の露光画像に連続する第2の露光画像を入射面12aより入射させて樹脂材料中に投影する。制御部110は、プロジェクタ20aにより第1の露光画像を投影した第1の投影画像と、プロジェクタ20bにより第2の露光画像を投影した第2の投影画像と、の投影面における境界領域を調整する。

概要

背景

近年、光硬化性の液状の樹脂材料露光して形成した固化層を積層して三次元造形物を製造する三次元造形装置の開発が進められている。樹脂材料の表面層を露光して形成した固化層を下方へ移動させて積層させる三次元造形装置では、積層方向造形速度が低いことが問題とされている(特許文献1)。

これに対して、特許文献2には、樹脂材料を固化させる露光画像容器の底面を通じて樹脂材料中に投影させつつ露光画像により固化した固化層を上方へ引上げることにより三次元造形物を比較的に高速で造形できる三次元造形装置が提案されている。

概要

露光画像の投影領域境界領域で製品造形物の表面に造形方向の筋が形成されにくい三次元造形装置を提供する。容器11は、光硬化性の液状の樹脂材料10を保持する。プロジェクタ20aは、第1の露光画像を入射面12aより入射させて樹脂材料中に投影する。プロジェクタ20bは、第1の露光画像に連続する第2の露光画像を入射面12aより入射させて樹脂材料中に投影する。制御部110は、プロジェクタ20aにより第1の露光画像を投影した第1の投影画像と、プロジェクタ20bにより第2の露光画像を投影した第2の投影画像と、の投影面における境界領域を調整する。

目的

本発明は、露光画像の投影領域の境界領域で製品造形物の表面に造形方向の筋模様スリットが形成されにくい三次元造形装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

光硬化性の液状の樹脂材料を保持し、前記樹脂材料を固化させる露光画像を前記樹脂材料中に入射させる入射面を有する容器と、第1の露光画像を前記入射面より入射させて前記樹脂材料中に投影する第1の画像投影手段と、前記第1の露光画像に連続する第2の露光画像を前記入射面より入射させて前記樹脂材料中に投影する第2の画像投影手段と、前記第1の露光画像及び前記第2の露光画像により前記樹脂材料を固化して造形された造形層を前記入射面から遠ざけるように移動させる移動手段と、前記第1の画像投影手段により前記第1の露光画像を前記樹脂材料中へ投影した第1の投影画像と、前記第2の画像投影手段により前記第2の露光画像を前記樹脂材料中へ投影した第2の投影画像と、の境界領域を調整する制御手段と、を備えることを特徴とする三次元造形装置

請求項2

前記境界領域を前記容器の外側から撮影する撮影手段を備え、前記制御手段は、前記撮影手段による前記境界領域の撮影画像に基づいて前記境界領域を調整することを特徴とする請求項1に記載の三次元造形装置。

請求項3

前記制御手段は、前記境界領域に対応する前記第1の露光画像又は前記第2の露光画像を調整することを特徴とする請求項2に記載の三次元造形装置。

請求項4

前記制御手段は、前記第1の投影画像の投影面における前記第1の投影画像に含まれる画像パターンの位置を計測し、計測された前記画像パターンの位置と前記画像パターンの設計上の位置とを一致させるように前記画像パターンの画像データを変更することを特徴とする請求項3に記載の三次元造形装置。

請求項5

前記制御手段は、前記第1の投影画像における前記境界領域で前記第2の投影画像に連続する画像パターンが前記境界領域で前記第2の投影画像の前記画像パターンに重なるように前記第1の露光画像の画像データを作成することを特徴とする請求項3に記載の三次元造形装置。

請求項6

前記制御手段は、前記第1の投影画像における前記境界領域で前記第2の投影画像に連続する画像パターンの照度が前記境界領域で前記第2の投影画像の前記画像パターンの照度と等しくなるように前記第1の露光画像の画像データを変更することを特徴とする請求項3に記載の三次元造形装置。

請求項7

前記制御手段は、前記境界領域に対応する前記第1の露光画像又は前記第2の露光画像の照度を調整することを特徴とする請求項3に記載の三次元造形装置。

請求項8

前記制御手段は、前記第1の投影画像における画像パターンの照度が等しくなるように前記第1の露光画像の画像データを変更することを特徴とする請求項7に記載の三次元造形装置。

請求項9

前記制御手段は、前記第1の投影画像における画像パターンの照度と前記第2の投影画像における画像パターンの照度が等しくなるように前記第1の投影画像又は前記第2の露光画像の画像データを変更することを特徴とする請求項8に記載の三次元造形装置。

請求項10

前記画像投影手段は、照明手段と、前記照明手段に照明された前記露光画像を形成する画像形成素子と、前記画像形成素子により形成された前記露光画像を前記入射面を通じて前記樹脂材料中へ投影する投影光学系と、前記露光画像の投影光軸に交差する面内で前記画像形成素子の位置を調整可能な調整手段と、を有し、前記制御手段は、前記調整手段を制御することにより前記境界領域を調整することを特徴とする請求項2に記載の三次元造形装置。

請求項11

前記画像投影手段は、照明手段と、前記照明手段に照明された前記露光画像を形成する画像形成素子と、前記画像形成素子により形成された前記露光画像を前記入射面を通じて前記樹脂材料中へ投影する投影光学系と、前記露光画像の投影光軸に対する前記画像形成素子の傾きを調整可能な調整手段と、を有し、前記制御手段は、前記調整手段を制御することにより前記境界領域を調整することを特徴とする請求項2に記載の三次元造形装置。

請求項12

指標が形成された位置合わせ用基準プレートを、前記指標上に前記第1の画像投影手段が位置決め画像を投影するように装着可能であって、前記第1の画像投影手段により投影された前記位置決め画像を前記位置合わせ用基準プレート上で移動させるように前記第1の画像投影手段の位置を調整可能な位置調整手段を備え、前記制御手段は、前記指標と前記第1の画像投影手段によって投影された位置決め画像との重なりを前記撮影手段により撮影し、前記重なりの撮影画像に基づいて前記位置調整手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の三次元造形装置。

請求項13

前記画像投影手段は、照明手段と、前記照明手段に照明された前記露光画像を形成する画像形成素子と、前記画像形成素子により形成された前記露光画像を前記入射面を通じて前記樹脂材料中へ投影する投影光学系と、前記照明手段の出力を調整可能な調整手段と、を有し、前記制御手段は、前記調整手段を制御することにより前記境界領域を調整することを特徴とする請求項2に記載の三次元造形装置。

請求項14

光硬化性の液状の樹脂材料を保持し、前記樹脂材料を固化させる露光画像を前記樹脂材料中に入射させる入射面を有する容器と、照明手段と、前記照明手段に照明された前記露光画像を形成する画像形成素子と、前記画像形成素子により形成された前記露光画像を前記入射面を通じて前記樹脂材料中へ投影する投影光学系と、前記露光画像により前記樹脂材料を固化して造形された造形層を前記入射面から遠ざけるように移動させる移動手段と、前記露光画像の投影光軸に交差する面内で前記画像形成素子の位置を調整可能な調整手段と、を備えることを特徴とする三次元造形装置。

請求項15

光硬化性の液状の樹脂材料を保持し、前記樹脂材料を固化させる露光画像を前記樹脂材料中に入射させる入射面を有する容器と、照明手段と、前記照明手段に照明された前記露光画像を形成する画像形成素子と、前記画像形成素子により形成された前記露光画像を前記入射面を通じて前記樹脂材料中へ投影する投影光学系と、前記露光画像により前記樹脂材料を固化して造形された造形層を前記入射面から遠ざけるように移動させる移動手段と、前記露光画像の投影光軸に対する前記画像形成素子の傾きを調整可能な調整手段と、を備えることを特徴とする三次元造形装置。

請求項16

光硬化性の液状の樹脂材料を保持し、前記樹脂材料を固化させる露光画像を透過させて前記樹脂材料中に入射させる第1の透過部材と、前記第1の透過部材との間に空間を形成する第2の透過部材と、前記第2の透過部材及び前記第1の透過部材を透過させて前記露光画像を前記樹脂材料中に投影する画像投影手段と、前記露光画像により前記樹脂材料を固化して造形された造形層を前記第1の透過部材から遠ざけるように移動させる移動手段と、を備え、前記第1の透過部材は、酸素透過性であり、前記第1の透過部材と前記第2の透過部材との間の前記空間には、酸素を含む大気圧よりも高い圧力の気体が満たされていることを特徴とする三次元造形装置。

請求項17

光硬化性の液状の樹脂材料を保持し、前記樹脂材料を固化させる露光画像を透過させて前記樹脂材料中に入射させる第1の透過部材と、前記第1の透過部材との間に空間を形成する第2の透過部材と、前記第2の透過部材及び前記第1の透過部材を透過させて前記露光画像を前記樹脂材料中に投影する画像投影手段と、前記露光画像により前記樹脂材料を固化して造形された造形層を前記第1の透過部材から遠ざけるように移動させる移動手段と、を備え、前記第1の透過部材は、酸素透過性であり、前記第1の透過部材と前記第2の透過部材との間の前記空間には、モル分率0.001以上の酸素が溶解している酸素溶解性液体が満たされていることを特徴とする三次元造形装置。

請求項18

前記第1の透過部材がフッ素樹脂であることを特徴とする請求項16又は17に記載の三次元造形装置。

請求項19

前記第1の透過部材の投影面が平坦に保たれるように前記酸素溶解性液体の圧力を制御する圧力制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の三次元造形装置。

請求項20

前記第1の透過部材の投影面が平坦に保たれるように前記酸素溶解性液体の液量を制御する液量制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の三次元造形装置。

請求項21

前記酸素溶解性液体は、パーフルオロカーボン類であることを特徴とする請求項17に記載の三次元造形装置。

請求項22

前記酸素溶解性液体は、パーフルオロオクタンパーフルオロブチルパーフルオロテトラヒドロフラン、パーフルオロ−1−イソプロポキシヘキサン、パーフルオロ−1,4−ジイソプロポキシブタンから選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項17に記載の三次元造形装置。

請求項23

前記酸素溶解性液体中に酸素を供給する酸素供給手段と、前記酸素溶解性液体中の酸素濃度を測定する測定手段と、前記酸素溶解性液体中の酸素濃度を調節する調節手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項17記載の三次元造形装置。

請求項24

請求項2乃至13のいずれか1項に記載の三次元造形装置における三次元造形物の製造方法であって、前記三次元造形物の造形中に前記撮影手段により前記境界領域を撮影する撮影工程と、前記三次元造形物の造形中に前記境界領域を調整する調整工程と、を有することを特徴とする三次元造形物の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、光硬化性の液状の樹脂材料中に露光画像投影して三次元造形物を製造する三次元造形装置に関する。

背景技術

0002

近年、光硬化性の液状の樹脂材料を露光して形成した固化層を積層して三次元造形物を製造する三次元造形装置の開発が進められている。樹脂材料の表面層を露光して形成した固化層を下方へ移動させて積層させる三次元造形装置では、積層方向造形速度が低いことが問題とされている(特許文献1)。

0003

これに対して、特許文献2には、樹脂材料を固化させる露光画像を容器の底面を通じて樹脂材料中に投影させつつ露光画像により固化した固化層を上方へ引上げることにより三次元造形物を比較的に高速で造形できる三次元造形装置が提案されている。

先行技術

0004

米国特許出願公開第2015/54198号明細書
米国特許第9216546号明細書

発明が解決しようとする課題

0005

樹脂材料中に露光画像を投影する三次元造形装置は、画像形成素子により形成された露光画像を投影光学系により樹脂材料中に投影する画像投影手段(いわゆるプロジェクタ)を有する。このような三次元造形装置では、製品造形物の造形方向に垂直な断面の範囲が投影光学系により露光画像を投影可能な面積に制限される。

0006

ここで、投影光学系の投影倍率を大きくすれば、造形面積も大きくなるが、投影画像画素が大きくなるため、製品造形物の造形解像度が低下してしまう。しかし、投影光学系の投影倍率を大きくしないで造形面積を拡大しようとすると、大型で高精細な画像形成素子と大口径の投影光学系が必要になり、三次元造形装置の製造コストを高めてしまう。

0007

そこで、容器の底面に対向させて複数台の画像投影手段を配列して、それぞれの投影領域つなぎ合わせて大きな造形面積を確保することが提案された。しかし、製品造形物の露光画像を分割して複数台の画像投影手段で三次元造形を行った場合、隣接する画像投影手段の投影画像の境界領域で製品造形物の表面に造形方向の筋模様スリットが形成されることが判明した。

0008

本発明は、露光画像の投影領域の境界領域で製品造形物の表面に造形方向の筋模様やスリットが形成されにくい三次元造形装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0009

本発明の三次元造形装置は、光硬化性の液状の樹脂材料を保持し、前記樹脂材料を固化させる露光画像を前記樹脂材料中に入射させる入射面を有する容器と、第1の露光画像を前記入射面より入射させて前記樹脂材料中に投影する第1の画像投影手段と、前記第1の露光画像に連続する第2の露光画像を前記入射面より入射させて前記樹脂材料中に投影する第2の画像投影手段と、前記第1の露光画像及び前記第2の露光画像により前記樹脂材料を固化して造形された造形層を前記入射面から遠ざけるように移動させる移動手段と、前記第1の画像投影手段により前記第1の露光画像を前記樹脂材料中へ投影した第1の投影画像と、前記第2の画像投影手段により前記第2の露光画像を前記樹脂材料中へ投影した第2の投影画像と、の境界領域を調整する制御手段と、を備えるものである。

発明の効果

0010

本発明によれば、露光画像の投影領域の境界領域で製品造形物の表面に造形方向の筋模様やスリットが形成されにくい三次元造形装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0011

実施の形態1の三次元造形装置の構成の説明図である。
プロジェクタの構成の説明図である。
造形処理プログラム作成フローチャートである。
画像形成素子の位置合わせ機構の説明図である。(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は正面図である。
プロジェクタの投影領域の模式図である。
投影画像の境界領域の説明図である。
実施の形態1の投影画像のずれ修正制御のフローチャートである。
投影領域の移動の説明図である。(a)は修正前、(b)は修正後である。
実施の形態2の投影画像のずれ修正制御のフローチャートである。
露光画像の修正の説明図である。(a)は修正前、(b)は修正後である。
実施の形態3の投影画像の輝度修正制御のフローチャートである。
露光画像の修正の説明図である。(a)は修正前、(b)は輝度修正、(c)は修正後である。
投影面のたわみの説明図である。(a)は投影面、(b)は透過部材のたわみである。
露光画像の投影面の傾き調整機構の説明図である。
実施の形態4の投影面の角度補正制御のフローチャートである。
酸素供給室の説明図である。(a)は透過部材のたわみ状態、(b)は酸素供給系である。
製品造形物の露光画像の画像処理の説明図である。(a)は製品造形物の露光画像、(b)は一方の投影領域の露光画像、(c)は他方の投影領域の露光画像である。
キャリブレーションの説明図である。
位置合わせ用基準プレートの説明図である。(a)は位置決め画像、(b)は位置合わせ板である。
実施の形態8における液体槽の説明図である。
実施の形態9における液体槽の説明図である。
カメラの配置の別の例の説明図である。(a)は投影光学系の中間位置、(b)は造形領域の外側である。
光源の別の例の説明図である。
製品造形物の造形方向の別の例の説明図である。(a)は下方へ向かって造形する実施の形態、(b)は水平方向に造形する実施の形態である。

実施例

0012

以下、添付した図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。

0013

<実施の形態1>
図1に示すように、実施の形態1では5台×5台のプロジェクタを用いて500mm×500mmの造形面積を確保している。そして、隣接する投影領域の境界領域をカメラ130で撮影して、撮影画像に基づいて境界領域における投影領域の重ね合わせを機械的に調整している。

0014

(三次元造形装置)
図1は実施の形態1の三次元造形装置の構成の説明図である。図2はプロジェクタの構成の説明図である。図1に示すように、三次元造形装置100は、5台×5台のプロジェクタ20により露光画像を容器11内の樹脂材料中に投影して三次元造形物の一例である製品造形物30を造形する。

0015

図2に示すように、容器の一例である容器11は、光硬化性の液状の樹脂材料10を保持し、露光画像を樹脂材料中に入射させる入射面を有する。容器11は、容器内へ露光画像を投影するための開口である透過部11aを有する。透過部11aには透過部材12が取り付けられて、光硬化性の液状の樹脂材料10を漏れないように保持する。

0016

移動手段の一例である引上部材13、引上装置17は、プロジェクタ20a、20bにより樹脂材料を固化して造形された造形層を入射面12aから遠ざけるように移動させる。引上部材13は、パルスモータボールねじにより作動する引上装置17によって任意に設定された速度又は任意に設定されたピッチ及び時間間隔で上方へ引上げられる。引上部材13は、硬化した樹脂材料10が付着可能かつ分離可能な材料で分離容易な表面形状を持たせてある。

0017

プロジェクタ20は、画像形成素子23の表面に形成された露光画像RGを容器11内の樹脂材料10中に投影する。露光画像RGは、結像位置28に結像する。第1の画像投影手段の一例であるプロジェクタ20aは、第1の露光画像(RGa:図6)を入射面12aより入射させて樹脂材料中に投影する。第2の画像投影手段の一例であるプロジェクタ20bは、第1の露光画像に連続する第2の露光画像(RGb:図6)を入射面12aより入射させて樹脂材料10中に投影する。後述するように、プロジェクタ20aは、個別に遠隔操作して平面内で移動可能、投影倍率調整可能、焦点位置を調整可能である。

0018

(画像形成素子)
画像形成素子23は、照明手段の一例である光源21に照明された露光画像を形成する。光源21は、紫外線LEDにより紫外線を発生して画像形成素子23を照明する。投影光学系25は、画像形成素子23により形成された露光画像を、入射面12aを通じて樹脂材料10中へ投影する。

0019

画像形成素子23は、画像データに応じた画像を表面に形成する光変調素子である。画像形成素子23は、個々の画素に対応する微細可動ミラー格子状に配列して形成され、光源21による照明光反射画像を出力する。画像形成素子23は、紫外光利用効率が高くなる点を考慮して、テキサス社のDMD素子LP9000を採用している。

0020

投影光学系25は、画像形成素子23の表面に形成された二値画像を、露光画像の投影光路上の露光画像RGと共役な位置である結像位置28へ結像させるように投影する。投影光学系25は投影倍率が10倍であって、画像形成素子23に形成された7.6μm角の1個の画素を、投影画像に投影された76μm角の画素に拡大して表示する。

0021

画像形成素子23の各画素のミラーは、露光画像RGの切り替わりに同期させて単純にON/OFFさせてもよい。しかし、露光画像を構成する画素ごとに輝度階調強度変調量)を設定してもよい。画像形成素子23は、各画素のミラーをデューティ比0〜100%の範囲内で毎秒250回のON/OFF(反射角度の変更)可能である。各画素のミラーにONのデューティ比を個別に設定することにより、画素の中間調グレースケール)を出力させることも可能である。

0022

(透過部材)
透過部材12は、酸素及び紫外光を透過させる性質を有する、厚さ2mmのほぼ透明な外観を有するフッ素樹脂材料である。具体的には、三井デュポン社製テフロン登録商標AF2400であって、光源21の紫外光に対する透過率は88%である。

0023

透過部材12は、空気中の酸素を透過して樹脂材料10との界面に酸素豊富雰囲気を形成し、樹脂材料10の紫外線によるラジカル重合反応を妨げる。これにより、製品造形物30と透過部材12との間に樹脂材料10の薄い液体層(いわゆるデッドゾーン)31が形成されて、製品造形物30は、透過部材12に付着することなく、上方へ引上げられる。

0024

すなわち、実施の形態1で用いた樹脂材料10は、紫外光によりラジカル重合反応を起こして固化し、酸素豊富な環境ではラジカル重合反応が妨げられる樹脂材料である。例えば、光硬化性ポリウレタン、光硬化性エポキシ樹脂、光硬化性ウレタン、光硬化性シリコンゴム等である。

0025

(制御部)
制御部110は、ROM113に記録された処理プログラム及びデータをRAM112に保持してCPU111が必要な演算と処理を実行するコンピュータである。制御部110は、外部コンピュータ122で生成された造形処理プログラムを実行して三次元造形装置100を作動させる三次元造形コントローラである。

0026

制御部110は、製品造形物30の各層の画像を時系列に配列した動画像を画像形成素子23に出力させつつ、引上装置17により動画像の再生速度にリンクした速度で連続的又は断続的に引上部材13を引上げる。これにより、引上部材13に上端を固定された製品造形物30が上方へ成長するように三次元造形される。

0027

(造形処理プログラム)
図3は造形処理プログラム作成のフローチャートである。図2に示すように、外部コンピュータ122は、製品造形物30の設計データを制御部110に入力し、製品造形物30の造形開始、中断等を制御部110に指令入力する。制御部110は、製品造形物30の設計データに基づいて、製品造形物30の造形プログラムを自動作成するソフトウエアインストールされている。

0028

図3に示すように、CPU111は、外部コンピュータ122から製品造形物30の設計データ(CADデータ)を取得する(S11)。CPU111は、製品造形物30の設計データに基づいて製品造形物30の所定高さ刻みの造形領域を設定し、それぞれのプロジェクタ20の造形領域に分割する(S12)。

0029

CPU111は、それぞれのプロジェクタ20の所定高さ刻みの造形領域ごとに光硬化性樹脂材料の露光画像を設定する(S13)。CPU111は、画像形成素子23の露光画像の切り替え間隔(すなわち動画再生速度)と引上装置17による引上部材13の引上げ計画を設定する(S14)。CPU111は、画像形成素子23の露光画像の切り替え計画と引上部材13の引上げ計画とを組み合わせて製品造形物30の造形処理プログラムを作成し、RAM112に保存する(S15)。造形処理プログラム及び付属データは、外部コンピュータ122へ送信されて、記録媒体に保存される。

0030

なお、投影画像をプロジェクタ20ごとの投影領域(TR:図6)に合わせて分割する処理は、外部コンピュータ122で実行してもよい。

0031

(プロジェクタ)
図2に示すように、プロジェクタ20は、画像形成素子23により形成された露光画像を投影光学系25により樹脂材料10中に投影する。プロジェクタ20が1台の場合、製品造形物30の造形方向に垂直な断面の範囲が投影光学系25により露光画像を投影可能な面積が造形面積となる。

0032

投影光学系25の投影倍率を大きくすれば、造形面積が大きくなるが、投影画像の画素が大きくなるため、製品造形物30の造形解像度が低下してしまう。投影光学系25の投影倍率を大きくしないで造形面積を拡大するためには、大きな造形面積に対応させた大型高精細な画像形成素子23と大口径の投影光学系25が必要になり、三次元造形装置100の製造コストを大幅に高めてしまう。

0033

そこで、三次元造形装置100では、図1に示すように、容器11の底面に対向させて5台×5台の25台のプロジェクタ20を格子状に配列し、25個の投影領域を格子状につなぎ合わせることにより大きな造形面積を確保している。しかし、25個に分割した露光画像を25台のプロジェクタ20で単純に投影して三次元造形を行うと、分割した投影画像の境界領域に対応する製品造形物30の位置に造形方向の筋模様やスリットが造形されてしまった。

0034

そこで、実施の形態1では、分割された投影画像の境界領域をカメラ130で撮影して、撮影画像に基づいて個別の画像形成素子23の位置調整を行っている。これにより、分割露光画像を投影した隣接する投影画像の境界領域を調整して、隣接する投影画像の画素同士のずれを減少させている。

0035

すなわち、大型の製品造形物30を形成するために、投影光学系25の拡大倍率を上げると、必然的に造型物の解像度が低くなる。したがって、大型かつ高解像度の製品造形物30を形成するためには、複数の投影光学系25を用い、それぞれの投影画像を繋ぎ合わせて造形する必要がある。しかし、複数の投影光学系25の投影画像を繋ぎ合わせて造形する場合、隣接する投影画像間の境界で投影画像のズレや、露光量の相違などにより、投影画像が滑らかに繋がらないことがある。投影画像が滑らかに繋がっていない場合、投影画像の境界に相当する製品造形物30の部分に、製品造形物30の設計データ(三次元構造データ)には存在しなかった段差スジ、スリット等の形状が形成され、形状精度が低下する。このため、投影面TM(=造形面)での投影画像TGの繋ぎ目見えないようにするためには、隣接する投影画像間の位置ズレを修正し、光量分布も均一にする必要がある。

0036

プロジェクタ20の複数台で全体の露光画像を分割した個別の露光画像RGを投影したとき、隣接する投影画像TGの境界に画像パターン位置ずれがある場合、(1)画像を投影する位置のずれ、(2)画像の倍率の違い、(3)画像そのものの歪、といった原因が考えられる。そして、実施の形態1では、(1)画像を投影する位置のずれの軽減を課題としており、(2)画像の倍率の違い、(3)画像そのものの歪については後述する。

0037

図2を参照して図6に示すように、画像情報取得部の一例であるカメラ130は、隣接する投影光学系25の間に設けられて投影画像TGの境界領域KRの撮影画像を取得する。実施の形態1では、カメラ130により取得した撮影画像に基づいて、プロジェクタ20ごとの露光画像RGの位置ずれ量を計測する。実施の形態1では、投影面TMの造形領域より外部に設けた位置合わせマークの一例である位置決め画像IGを実露光時に使用する。樹脂材料10と透過部材12との界面に投影される位置決め画像IGをカメラ130により撮像して撮像データを取得する。透過部材12は、投影光学系25からの投影像が入射する、容器11内部の樹脂材料(モノマー材料)10とは屈折率の異なる窓である。

0038

(位置合わせ機構)
図4は画像形成素子23の位置合わせ機構の説明図である。図4中、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は正面図である。図4に示すように、画像表示部40は、箱状の筐体40fの内側で、画像形成素子23を、ピエゾ素子を用いたアクチュエータ41〜48、51〜53により移動可能に保持している。アクチュエータ41〜48、51〜53は、印加した直流電圧に応じて伸縮する。

0039

調整手段の一例であるアクチュエータ41〜48は、露光画像の投影光軸に交差する面内で画像形成素子23の位置を調整可能である。制御部110は、アクチュエータ41〜48を制御することにより隣接する2つの投影画像TGの境界領域KRにおける相対位置を調整することができる。アクチュエータ41、42、43、44は、それぞれの伸縮を組み合わせることにより画像形成素子23をY方向へ移動可能である。アクチュエータ45、46、47、48は、それぞれの伸縮を組み合わせることにより画像形成素子23をX方向へ移動可能である。アクチュエータ41、42、43、44、45、46、47、48は、それぞれの伸縮を組み合わせることにより画像形成素子23をXY面内で回動させて角度調整可能である。

0040

アクチュエータ51、52、53は、一体に伸縮することにより画像形成素子23をZ方向へ移動可能である。アクチュエータ51、52、53は、それぞれの伸縮を組み合わせることにより、画像形成素子23をXZ面内及びYZ面内で角度調整可能である。

0041

制御手段の一例である制御部(110:図2)は、カメラ130により撮影した撮影画像を処理して隣接する2つの投影画像における画素のずれ量を演算し、ずれ量を相殺するようにアクチュエータ41〜48を作動させる。

0042

位置合わせ制御
図5はプロジェクタの投影領域の模式図である。図6は投影画像の境界領域の説明図である。図2に示すように、撮影手段の一例であるカメラ130は、境界領域KRを容器11の外側から撮影する。制御部110は、プロジェクタ20aにより第1の露光画像(RGa:図6)を投影した第1の投影画像(TGa:図6)と、プロジェクタ20bにより第2の露光画像を投影した第2の投影画像(TGb:図6)と、の境界領域(KR:図6)を調整する。

0043

図1に示す三次元造形装置100から、隣接する4台のプロジェクタ20を取り出して説明する。図5に示すように、4台のプロジェクタ20は、4分割された露光画像RGを投影して結像位置28に投影画像TGを形成している。投影画像TGは、プロジェクタ20の投影領域TRの内側に設定されている。

0044

図6に示すように、4台のプロジェクタ20の投影領域TRは、境界領域KRでオーバーラップしている。隣接する投影画像TGは、境界領域KRの半分ずつを含んで繋ぎ合わされている。制御部(110:図2)は、カメラ130による境界領域KRの撮影画像に基づいて、境界領域KRにおける隣接する投影画像TGの位置、傾き角度照度等を調整する。なお、図6では境界領域KRの幅を誇張して表現しているが、実際には、10画素(0.75mm)程度の重なりに過ぎない。

0045

カメラ130は、隣接する投影領域TRの境界領域KRに対向し、投影領域TRに投影される2つの位置決め画像IGを画角に収められるように配置されている。カメラ130は、造形開始前の投影領域の位置調整では位置決め画像IGを撮影し、造形開始後は製品造形物30の露光画像RGを投影領域TRに投影した画像を撮影する。

0046

カメラ130は、投影画像計測用である。カメラ130は、画像形成素子27のフレームレートと同期して、画像形成素子27のフレームレートの2倍以上のサンプリングレートで投影画像TGの画像データを取得する。カメラ130は、境界領域KRに位置する投影画像TGの画像パターンの位置情報及び照度情報を取得する。

0047

実施の形態1では、カメラ130は、紫外光に感度を有する撮像素子を有し、樹脂材料10と透過部材12の界面、及び製品造形物30における紫外光の屈折率差に基づく反射光の画像を撮影する。しかし、可視光に感度を有する撮像素子を有するカメラ130を使用することも可能である。そのためには、後述するように、撮影タイミングで一時的に光源21を可視光源に切り替えたり、紫外光に可視光を重畳したりする。また、樹脂材料に蛍光剤を混合して紫外光を可視光に変換して、投影画像TGを可視光で観察可能にすることができる。後述するように、カメラ130は、個別に遠隔操作して、平面方向で位置調整可能、焦点位置を調整可能である。

0048

図4の(b)に示すように、画像形成素子23をXY平面内で移動させることで、投影画像TGは、結像位置28の面内で移動する。画像形成素子23をXY平面内で傾けることで、投影画像TGは、結像位置28の面内で傾き角度を調整される。図2に示すように、CPU111は、製品造形物30の設計データから作成した造形される各層の全体の投影画像をプロジェクタ20ごとの投影画像TGに分割している。CPU111は、分割された露光画像を割り当てたプロジェクタ20ごとに時系列的グループ化された多数の撮影画像(いわゆるFLIP BOOK)を準備して、造形開始を待機する。

0049

ここで、実施の形態1の変形例では、紫外光領域に感度を有するカメラ130に替えて、赤外光領域に感度を有するカメラ130を使用する。一般的に樹脂モノマーのラジカル重合反応はかなりの発熱反応であるため、投影画像TGの中で樹脂材料の固化が進行している製品造形物30の造形領域が赤外線源となっている。赤外線領域に感度を有するカメラ130を用いて、結像位置28に焦点を合わせて撮影を行うことで、非造形領域に対して造形領域の照度を際立たせたコントラストの高い製品造形物30の造形輪郭の画像を取得する。これにより、境界領域KRにおける隣接する投影画像TGのずれや隙間を解像度高く検知できる。

0050

(フローチャート)
図7は実施の形態1の投影画像のずれ修正制御のフローチャートである。図8は投影領域の移動の説明図である。図8中、(a)は修正前、(b)は修正後である。CPU111は、製品造形物30の造形中に撮影工程を実行してカメラ130により境界領域KRを撮影する。CPU111は、撮影工程に続く調整工程では、製品造形物30の造形中に境界領域KRを撮影して境界領域KRの位置合わせを調整する。

0051

図7に示すように、CPU111は、外部コンピュータ122から造形開始を指令されると、投影画像TGのずれ修正制御を開始する。CPU111は、位置決めマークを画像形成素子23に表示して、結像位置28に図6に示すように位置決め画像IGを形成する。そして、カメラ130により位置決め画像IGを撮影して撮影画像を取り込む(S21)。

0052

なお、位置決め画像IGは、引上部材13上の樹脂材料10を固化してしまうが、製品造形物30の造形前であるため、問題とはならない。ただし、位置決め画像IGは、画像形成素子23における画素の輝度階調(ONのデューティ)を下げるとともに短時間で終了させることにより、樹脂材料10の不必要な重合反応を回避することも可能である。

0053

CPU111は、位置決め画像IGの撮影画像を処理して個別の投影領域TRの位置ずれ修正量と傾き修正量とを演算する(S22)。CPU111は、アクチュエータ41〜48を作動させて個別の投影領域TRの位置ずれと傾きとを修正する(S22)。投影領域TRの位置ずれと傾きを修正後、CPU111は、造形を開始する(S23)。

0054

図8の(a)に示すように、造形開始後は、撮影画像と境界領域の露光画像とを比較する画像処理により、製品造形物30の露光画像が投影領域TRに投影された製品投影画像30Gの境界領域KRにおける破断を検知する。そして、破断が検知された場合には、アクチュエータ41〜48を作動させて、図8の(b)に白い矢印で示すように投影領域の位置を調整する。

0055

CPU111は、造形の開始後、所定時間(1秒)ごとの撮影タイミングで(S26のYES)、境界領域KRに投影された露光画像の投影画像をカメラ130により撮影して撮影画像を取り込む(S27)。

0056

CPU111は、撮影された製品投影画像30Gと境界領域KRに投影される露光画像RGとを比較して、製品投影画像30Gに隙間GPが発生しているか否かを判断する。そして、隙間GPが発生している場合は、隙間GPの画素数及び隙間に沿った方向の位置ずれ画素数を求めて投影領域TRの位置ずれ修正量と傾き修正量とを演算する(S28)。

0057

CPU111は、アクチュエータ41〜48を作動させて投影領域TRの位置ずれと傾きとを修正する(S29)。CPU111は、製品造形物30の造形が終了すると(S25のYES)、投影画像TGのずれ修正制御を終了する。

0058

(実施の形態1の効果)
図6に示すように、実施の形態1では、第1の露光画像RGaを投影した第1の投影画像TGaと第2の露光画像RGbを投影した第2の投影画像TGbとの境界領域KRを調整する。このため、製品造形物30に形成される造形方向に連続した筋模様、盛り上がり、凹み、変形、スリット等を軽減させることができる。

0059

実施の形態1では、カメラ130が境界領域KRを容器11の外側から撮影する。そして、カメラ130による境界領域KRの撮影画像に基づいて境界領域KRにおける隣接する2つの投影画像TGの相対位置、傾き角度、照度等を調整する。このため、製品造形物30に形成されようとする造形方向の筋模様やスリットを早い段階で正確に判断して解消させる制御を開始できる。また、カメラ130の撮影光学系を単純に構成できる。

0060

実施の形態1では、アクチュエータ41〜48が露光画像の投影光軸に交差する面内で画像形成素子23の位置を調整可能である。このため、制御部110は、露光画像RGの投影画像TGを投影面TMに沿って移動して、隣接する2つの露光画像RGa、RGbの位置合わせを実行できる。

0061

<実施の形態2>
実施の形態1では、画像形成素子23の位置及び傾きを機械的に調整して隣接する投影領域の境界領域を調整した。これに対して、実施の形態2では画像形成素子23は移動させないで、画像形成素子23上の露光画像上の製品造形物30の位置を修正する。三次元造形装置100の機械構成及び造形処理は実施の形態1と同一であるため、重複する説明を省略する。

0062

上述したように、プロジェクタ20の複数台で全体の露光画像を分割した個別の露光画
像RGを投影したとき、隣接する投影画像TGの境界に画像パターンの位置ずれがある場合、(1)画像を投影する位置のずれ、(2)画像の倍率の違い、(3)画像そのものの歪、といった原因が考えられる。そして、原因そのものは、解消できなくても、個別の露光画像RGを修正又は変形することにより、隣接する投影画像TGの境界における画像パターンのずれは解消できる。

0063

図6に示すように、実施の形態2では、実施の形態1と同様に、投影画像TGに含まれる画像パターンの投影面TMの面内での位置の計測を行う。そして、計測した位置の、設計上の画像パターンの位置に対する差異量を算出する。そして、投影面TMにおける投影画像TG上の画像パターンの位置が設計上の位置となるように露光画像RGの画像データを補正する。

0064

(露光画像の修正)
図9は実施の形態2の投影画像のずれ修正制御のフローチャートである。図10は露光画像の修正の説明図である。図10中、(a)は修正前、(b)は修正後である。図6に示すように、実施の形態2では、境界領域KRに対応する第1の露光画像RGa又は第2の露光画像RGbの画像データを調整して隣接する投影画像TGa、TGbを位置合わせする。

0065

図9に示すように、CPU111は、造形の開始後、所定時間(1秒)ごとの撮影タイミングで(S32のYES)、境界領域KRに投影された露光画像RGa、RGbの投影画像TGa、TGbをカメラ130により撮影して撮影画像を取り込む(S33)。

0066

CPU111は、撮影された製品投影画像30Gのうち境界領域KRに位置する画像と、境界領域KRに投影される分割前の露光画像RGと、を比較して隙間GPが発生しているか否かを判断する。そして、隙間GPが発生している場合は、隙間GPの画素数及び隙間に沿った方向の位置ずれ画素数を求めて投影領域TRの位置ずれ修正量と傾き修正量とを演算する(S34)。

0067

図10の(a)に示すように、隣接する投影領域TRの間で位置ずれが発生すると、製品投影画像30Gに隙間GPが発生することがある。このとき、実施の形態2では、図10の(b)に示すように、個別の投影領域TRの移動は行わず、投影領域TR内で露光画像RGの投影画像TGを矢印のように移動させて隙間GPを解消させる。画像形成素子23に表示される露光画像RGにおける製品造形物30の輪郭位置を位置ずれ修正量だけ移動させ、傾き修正量だけ傾ける。

0068

CPU111は、元の露光画像RGにおける製品造形物の輪郭位置を位置ずれ修正量だけ移動させて傾き修正量だけ傾けるように、製品造形物30のそれ以降の造形に用いる各層の露光画像RGを修正する(S35)。CPU111は、製品造形物30の造形が終了すると(S31のYES)、投影画像のずれ修正制御を終了する。

0069

図6に示すように、実施の形態2では、隙間GPが発生した境界領域KRに位置する2つの露光画像RGa、RGbのうちの少なくとも一方の画像データを調整する。このため、画像形成素子23を移動させる機構を設ける必要が無い。画像形成素子23の機械的な移動に起因する振動騒音を引き起こすことが無い。

0070

<実施の形態3>
隣接する投影画像の境界を挟んで製品投影画像の照度が異なると、製品造形物30の境界位置に造形方向の筋が形成される。このため、実施の形態3では、隣接する投影画像の間で輝度差を解消する調整を行っている。

0071

すなわち、隣接する投影画像TGの境界で画像間に照度差がある場合、(1)投影光学系25の性能差、(2)光源21の性能差が考えられる。そこで、実施の形態3では、投影画像TGの投影面TM上での照度分布の計測を行い、照度分布が均一になるように、画像形成素子23の面内の各画素の輝度階調(デューティ比)を制御する。また、境界を挟んで隣接する投影画像TGの照度差が解消されるように同一になるように、画像形成素子23の面内の各画素の輝度階調(デューティ比)を制御する。

0072

上述したように、境界領域KRは、10画素程度であってもパターン光学像の重なりが発生した場合には、紫外光が入射する設定になっている領域が重なって局所的に露光量が2倍となる。このため、その部分の樹脂材料10の重合度が高くなる、あるいはパターン寸法が太くなって造形方向の筋模様の発生原因となる。従って、紫外光が入射する設定になっている領域でパターンが重なり合うように投影される領域については、隣接する領域、双方による照射量を合計して、重ね合わせていない領域の照射量と同一となるように紫外光の照度を下げてやる必要がある。画像形成素子23の画素単位デューティ制御を行う等により紫外光の照射量を制御する必要がある。

0073

照度補正
図11は実施の形態3の投影画像の照度修正制御のフローチャートである。図12は露光画像の修正の説明図である。図12中、(a)は修正前、(b)は輝度修正、(c)は修正後である。調整手段の一例である光源21は、プロジェクタ20ごとに光源21の出力を調整可能である。制御部110は、光源21を制御することにより境界領域KRの照度段差を調整する。

0074

図11に示すように、CPU111は、造形の開始後、所定時間(1秒)ごとの撮影タイミングで(S42のYES)、境界領域KRに投影された露光画像の投影画像をカメラ130により撮影して撮影画像を取り込む(S43)。

0075

実施の形態3では、2つの投影画像にまたがる製品投影画像の境界領域KRに位置する部分を検知して2つの投影画像の照度修正量を求める(S44)。

0076

例えば、図12の(a)に示すように、製品投影画像30G、30G´に照度差があって、図12の(b)に示すように、照度差が検知された場合、破線で示すように製品投影画像30G、30G´の照度差を修正する。これにより、図12の(c)に示すように、境界を挟んだ製品投影画像30G、30G´の照度を等しくする。

0077

CPU111は、隣接する投影画像TG、TG´の製品投影画像30G、30G´の境界領域KRに位置する部分を抽出する。そして、この部分における製品投影画像30Gの平均照度と製品投影画像30G´の平均照度とを比較して照度修正量を求める(S44)。

0078

CPU111は、元の露光画像RGにおける製品造形物の輝度階調を照度修正量だけ変化させるように、製品造形物30のそれ以降の造形に用いる各層の露光画像RGを修正する(S45)。CPU111は、製品造形物30の造形が終了すると(S41のYES)、投影画像の照度修正制御を終了する。

0079

実施の形態3では、境界領域KRに対応する第1の露光画像又は第2の露光画像の輝度情報を調整する。このため、境界領域の照度段差に起因する造形方向の筋(境界に沿った方向の造形長さのばらつき)を抑制できる。

0080

なお、三次元造形装置100では、光源21の出力を変化させて投影画像TG全体の照度を調整することも可能である。このため、制御部110は、光源21を制御することにより境界領域KRの照度段差を調整することも可能である。光源21を制御することにより境界領域KRの照度段差を軽減して、照度段差に起因する造形方向の筋(境界に沿った方向の造形長さのばらつき)を抑制することができる。

0081

<実施の形態4>
実施の形態4では透過部材12の傾きに応じて画像形成素子27の傾きを調整して、透過部材12と製品造形物30との間に適正な厚みの液体層31を確保させている。

0082

(投影面のたわみ)
図13は投影面のたわみの説明図である。図14は露光画像の投影面の傾き調整機構の説明図である。図13中、(a)は投影面、(b)は透過部材のたわみである。図13の(a)に示すように、容器11の底面に透過部材12が配置され、透過部材12の上に樹脂材料10が貯留されている。上述したように、投影光学系25は、画像形成素子23に形成された露光画像RGを結像位置28に形成される投影面TMに投影する。

0083

画像表示部40は、図4の(a)に示すように、筐体40fの内側で画像形成素子23をアクチュエータ51〜53によりXZ平面内及びYZ平面内で傾き角度を調整可能に保持している。アクチュエータ51〜53は、露光画像の投影光軸に対する画像形成素子23の傾きを調整可能である。アクチュエータ51〜53は、印加した直流電圧に応じて伸縮して画像形成素子23をXZ平面内で回動させることが可能である。このため、制御部110は、投影面TMの傾きを任意に調整可能である。

0084

三次元造形装置100では、透過部材12を厚くすると樹脂材料10との界面へ十分な酸素を供給できなくなるため、液体層31を形成できなくなる。一方、三次元造形装置100では、大型の製品造形物30を造形できるように造形面積を大きく確保している。このため、図13の(b)に示すように、容器11に樹脂材料10を注入すると、透過部材12の剛性不足して、透過部材12の中央が重力で下方へたわんでしまう。

0085

その結果、投影面TM下の透過部材12は中央が低く周囲が高くなるように傾いてしまう。そして、投影光学系25による露光画像RGの投影面TMは、透過部材12の中央で透過部材12から大きく離れて、焦点ぼけの状態で樹脂材料10を照射してしまう。これにより、三次元造形装置100の造形解像度が低下する。

0086

そこで、制御部110は、カメラ130の撮影画像を処理して透過部材12の傾き量を求めている。そして、アクチュエータ51〜53により画像形成素子23をXZ平面内及びYZ平面内で傾けて、図14に示すように、透過部材12とほぼ平行な投影面TMを形成させる。

0087

(投影面の角度補正制御)
図15は実施の形態4の投影面の角度補正制御のフローチャートである。図4に示すように、調整手段の一例であるアクチュエータ51〜53は、露光画像の投影光軸に対する画像形成素子23の傾きを調整可能である。制御部(110:図2)は、アクチュエータ51〜53を制御することにより投影画像TGの投影面TMの傾きを調整する。

0088

図15に示すように、CPU111は、角度補正制御の開始を指令されると、位置決めマークを画像形成素子23に表示して、樹脂材料10と透過部材12の界面に、図6に示すように位置決め画像IGを形成する。そして、カメラ130により位置決め画像IGを撮影して撮影画像を取り込む(S51)。

0089

CPU111は、一対の投影画像TGの境界に沿った一対の位置決め画像IGのぼけ量の差を検知して一対の位置決め画像IGまでの距離差の測定を試みる(S52)。そして、一対の位置決め画像IGまでの距離差が求められた場合(S53のYES)、一対の位置決め画像IGまでの距離が一致するようにアクチュエータ51〜53を作動させて投影面TMを透過部材12とほぼ平行な傾きを設定する(S55)。

0090

すなわち、一対の位置決め画像IGのうち一方のぼけ量が少なくて明瞭に検知された場合、他方のぼけ量を評価して一対の位置決め画像IGまでの距離差を測定することができる。いわゆるオートフォーカス原理を用いて測定した距離差から透過部材12の界面の傾きを求めることができる。

0091

CPU111は、一対の位置決め画像IGまでの距離差が求められない場合、アクチュエータ51〜53を作動させて、透過部材12がたわんで傾斜する方向に応じた方向に画像形成素子23を所定量傾ける(S54)。そして、一対の位置決め画像IGまでの距離差が求められるまで(S53のNO)、位置決め画像IGの投影と撮影とを繰り返す(S51、S52)。

0092

なお、実施の形態4では、カメラ130を用いて位置決め画像IGの撮影画像を評価することにより透過部材12の傾き量又は中央のたわみ量を推定した。しかし、透過部材12の中央に超音波センサ等の垂直方向距離センサを配置して透過部材12の中央の下がり量を測定し、下がり量に基づいて透過部材12の傾き量を推定してもよい。

0093

<実施の形態5>
三次元造形装置100では、透過部材12にたわみがあると、それ自体が投影画像TGの位置ずれ要因、倍率の違い要因、画像そのものの歪要因となる。このため、露光画像RGの画像の補正で対処する場合にその補正が複雑になる。また、大型の製品造形物30を造形するために容器11が大型化すると、透過部材12のたわみが大きくなる。そこで、実施の形態5では、透過部材12の傾きに応じて酸素室62の圧力を調整して、透過部材12の歪を軽減している。これにより、透過部材12と製品造形物30との間に適正な厚みの液体層31を確保させている。

0094

図2に示すように、実施の形態5では、容器11は、三次元造形装置100の樹脂槽(=モノマー材料槽)であって、投影面(=造形面)上のモノマー材料を収容し、紫外光の照射を行うための、紫外光透過性を有する透過部材12を有する。そして、図16の(b)に示すように、容器11の透過部材12の外側に、外部から密閉された空間を設けている。そして、加圧手段は、密閉された空間に気体を導入して密閉された空間の気体圧力を調整する調整機構を有している。そして、制御手段は、容器11へ樹脂材料10を導入することによって生ずる、透過部材12の(重力による)変形を密閉された空間の気圧制御により抑制するように調整機構を制御する。制御手段は、透過部材12の表面の位置を検出し、位置の検出値に応じて、密閉された空間の気圧制御を行って、透過部材12の表面の位置を所望の範囲に保つ。透過部材12は、酸素透過性である。透過部材12と石ガラス板61との間の空間には、酸素を含む大気圧よりも高い圧力の気体が満たされている。

0095

(酸素供給室)
図16は酸素供給室の説明図である。図16中、(a)は透過部材のたわみ状態、(b)は酸素供給系の説明図である。図2に示すように、第1の透過部材の一例である透過部材12は、酸素透過性を有し、酸素を透過して樹脂材料10との界面に酸素豊富な液体層31を形成する。透過部材12は、樹脂材料10を保持し、樹脂材料10を固化させる露光画像を下方から樹脂材料中に透過させる。第2の透過部材の一例である石英ガラス板61は、透過部材12との間に空間の一例である酸素供給室65を形成する。投影光学系25は、石英ガラス板61及び透過部材12を透過させて露光画像を樹脂材料中に投影する。

0096

そして、図16の(a)に示すように、透過部材12は、酸素透過性及び紫外線透過性を損なわないため薄く形成することが望ましい。透過部材12が板材としての剛性を有しない薄さになると、樹脂材料10を容器11に貯留すると樹脂材料10の重量により中央が下がって、逆ドーム状に変形する傾向がある。透過部材12において大面積(例えば100mm角以上)の投影面積を確保している場合、透過部材12の中央と周辺とで造形物下の樹脂材料10の厚みが100μm以上異なってくる場合がある。これにより、透過部材12の中央と周辺とで樹脂材料10による紫外光の減衰量に差が生じて、中央で樹脂材料10に対する露光量が不足する傾向となる。そこで、実施の形態5では、図16の(b)に示すように、容器11の外側に酸素室62を配置し、酸素室62の底面に紫外光を透過する石英ガラス板61を密着させることにより、気密の酸素供給室65を形成している。酸素供給室65に対しては、酸素ボンベ64から供給される酸素ガス圧力調整装置63によって任意の圧力に調整して供給可能である。

0097

そして、加圧手段の一例である圧力調整装置63は、酸素を供給して酸素供給室65の気体圧力を気圧よりも高く保持する。圧力調整装置63を調整して酸素供給室65の圧力を高めることで、樹脂材料10の重量を相殺して透過部材12を水平な状態まで上方へ押し戻して保持している。なお、酸素供給室65へ供給する気体は、100%の酸素でもよいが、酸素を含む窒素等の気体でもよい。大気も可能である。透過部材12のたわみを抑えるためにはある圧力を与えることが必要となる。しかし、その場合、純粋な酸素ガスを用いた場合、透過部材12における酸素阻害効果が大きくなりすぎる可能性がある。その場合、供給する気体に含まれる酸素の分圧を下げることで酸素供給量を制御できる。すなわち、圧力調整装置63は、供給する気体の圧力、及び酸素分圧を調整可能である。制御部110は、供給する気体の圧力、酸素分圧、及び透過部材12の酸素透過性(=窓の素材と厚さ)を3つのパラメータとして、透過部材12のたわみを修正可能な酸素供給室65の圧力と酸素分圧とを求める。そして、制御部110は、求めた圧力と酸素分圧が出力されるように圧力調整装置63を制御することにより、透過部材12の酸素阻害効果とたわみ修正効果とを両立させる。

0098

距離センサ66は、可視光の指標を樹脂材料10中に投影し、樹脂材料10と透過部材12との界面の屈折率差により形成される指標像を撮像する。そして、指標像が距離センサ66の撮影素子上に結像するようにレンズ焦点距離を調整するいわゆるオートフォーカス制御を実行することにより指標像までの距離を測定する。制御部110は、距離センサ66により出力される指標像までの距離を透過部材12に歪がない基準値に一致させるように圧力調整装置63を作動させる。制御部110は、透過部材12の歪を相殺するように酸素供給室65の圧力を自動制御する。

0099

<実施の形態6>
図8の(a)に示すように、隣接する2つの投影領域の中心間距離が広がると、製品投影画像30Gに隙間が形成されて、隙間に位置する樹脂材料が固化されなくなる。そこで、実施の形態6では、隣接する2つの投影領域の中心間距離が広がっても製品投影画像30Gに隙間が形成されにくくなるように製品造形物の露光画像を画像処理している。プロジェクタ20ごとに露光画像を分割した際に、製品造形物30の造形画像のうちで隣接する投影画像TGにまたがる境界領域KRの部分の画像範囲と照度階調とを調整している。

0100

実施の形態6における画像処理は、隣接する投影画像TGの境界に画像パターンの位置ずれがあった場合でも、製品造形物30の造形品質に及ぼす影響が少なくなるように露光画像そのものを変形もしくは調整する処理である。すなわち、境界領域に隣接する露光画像間で同一の画像データを双方の露光画像に表示させるオーバーラップ領域を設けている。そして、オーバーラップ領域とオーバーラップ領域に隣接する画像との照度差が所望の値以下になるように、オーバーラップ領域の各画素のデューティ比を設定している。

0101

(画像処理)
図17は製品造形物の露光画像の画像処理の説明図である。図17中、(a)は製品造形物の露光画像、(b)は一方の投影領域の露光画像、(c)は他方の投影領域の露光画像である。実施の形態6では、境界領域KRに対応する第1の露光画像(G1)又は第2の露光画像(G2)の照度を調整する。

0102

図17の(a)に示すように、製品投影画像30Gは2つの投影領域TR1、TR2にまたがっている。

0103

図8の(a)に示すように、実施の形態1では、投影画像TGの範囲内で製品投影画像30Gが形成されていたので、投影画像TGの隙間がそのまま製品投影画像30Gの隙間になっていた。これに対して、実施の形態6では、図17の(b)に示すように、投影画像G1が投影画像TG2にはみ出して階段状に低くなる照度階調を付与されている。また、図17の(c)に示すように、投影画像G2が投影画像TG1にはみ出して階段状に低くなる照度階調を付与されている。

0104

これにより、境界領域KRに位置する製品投影画像30Gは、投影画像TG1と投影画像TG2との両方の露光を受ける。これにより、隣接する投影領域TR1、TR2の中心間距離が広がって、隣接する投影画像TG1、TG2に隙間ができても、製品投影画像30Gの境界領域KRには隙間が発生しないで済む。

0105

図2に示すように、CPU111は、製品造形物30の各層の露光画像を設定してプロジェクタ20ごとに分割した露光画像を作成する。このとき、CPU111は、隣接する露光画像にまたがる製品造形物30の造形領域を抽出して隣接する露光画像へはみ出した造形領域を設定する。そして、隣接する投影領域TRがオーバーラップする範囲で段階的に照度を低下させるように、境界領域の露光画像の照度を設定する。

0106

<実施の形態7>
プロジェクタ20の複数台で全体の露光画像を分割した個別の露光画像RGを投影したとき、隣接する投影画像TGの境界に画像パターンの位置ずれが検知されることがある。このとき、上述したように、画像パターンの位置ずれは、露光画像の倍率の違い、投影画像の歪が原因である場合がある。このため、三次元造形装置100において露光画像RGの画像データの修正量が大きい場合、投影光学系25のキャリブレーションを行うことが望ましい。実施の形態7では三次元造形装置100のキャリブレーションについて説明する。

0107

平面位置調整機構)
図18はキャリブレーションの説明図である。図18に示すように、カメラ130は、ロック機構を有するXYステージ72を個別に備えている。制御部110は、XYステージ72を制御してカメラ130の撮影領域をX−Y平面内で回転及び平行移動可能である。プロジェクタ20は、ロック機構を有するXYステージ74を個別に備えている。制御部110は、XYステージ74を制御してカメラ130の撮影領域をX−Y平面内で回転及び平行移動可能である。制御部110は、キャリブレーションにおいて、XYステージ72、74を作動させてカメラ130及びプロジェクタ20を位置調整した後、XYステージ72、74をロックする。キャリブレーションは、外部コンピュータ122を通じて指令操作及びキャリブレーション結果及び画像の表示が行われる。制御部110は、指令操作に応答してキャリブレーションを自動的に実行し、キャリブレーション結果及び画像を外部コンピュータ122に送信する。

0108

(位置合わせ用基準プレート)
図19は位置合わせ用基準プレートの説明図である。図19中、(a)は位置決め画像、(b)は位置合わせ板である。図19では、図18の隣接する4個のプロジェクタ20の平面配置を模式的に図示している。図18に示すように、キャリブレーションは、位置合わせ用基準プレート70を結像位置28に位置決めて実行される。引上部材13に位置合わせ用基準プレート70を精密に位置決めして固定し、引上装置17を作動させることにより、位置合わせ用基準プレート70が複数の投影光学系25の結像位置28に再現性高く位置決められる。図19の(b)に示すように、位置合わせ用基準プレート70は、キャリブレーション時に使用される治具である。位置合わせ用基準プレート70の下面には、プロジェクタ20ごとに4個の指標IMが配置され、カメラ130ごとに1個の指標ICが形成されている。

0109

図19の(a)に示すように、制御部110は、最初にカメラ130をそれぞれに対向する指標ICの直下位置で、撮影画像の中心に指標ICを撮影できるように位置調整する。制御部110は、カメラ130による指標ICの撮影画像を処理して、撮影画像の中心位置と指標ICとの間に位置ずれや傾きがあれば、カメラ130の位置ずれや傾きと判断してXYステージ72により修正する。

0110

制御部110は、続いてプロジェクタ20を作動させて、図19の(a)に示すように、投影光学系25により位置決め画像IGを位置合わせ用基準プレート70に投影する。位置決め画像IGは、造形面を形成する投影面TMに投影された位置合わせ用パターンである。制御部110は、カメラ130を作動させて位置決め画像IGと位置合わせ用基準プレート70の指標IMとの重なりを撮影する。制御部110は、カメラ130の撮像データに含まれる位置決め画像IGの位置情報と位置合わせ用基準プレート70の指標IMの位置情報とを読み取って、プロジェクタ20の必要な調整量を演算する。

0111

制御部110は、撮影画像を処理して、位置決め画像IGと指標IMとの位置ずれ量及び傾き量を求める。そして、XYステージ74を作動させて、位置ずれ量及び傾き量を調整し、プロジェクタ20の拡大倍率の調整を行う。制御部110は、投影光学系25ごとの4個の位置決め画像IGが位置合わせ用基準プレート70の対応する4個の指標IMに位置決められ、かつ、隣接するプロジェクタ20の位置決め画像IG同士が重なり合うように投影光学系25の位置と拡大倍率とを調整する。

0112

なお、キャリブレーションは、作業性及び機械的な調整精度の観点からは、図18に示すように、容器11から樹脂材料10を除去した状態で実施することが好ましい。しかし、カメラ130の撮影画像は、実際には樹脂材料10の屈折率を反映した情報ではないことから、容器11に樹脂材料10を導入した状態で最終確認を実施する必要がある。あるいは、樹脂材料10と同じ屈折率を持つ光造形性の無い安価な液体を導入してキャリブレーションを実施してもよい。

0113

<実施の形態8>
実施の形態5では、図16に示すように、透過部材12の下面に酸素供給室65を設け、圧力調整装置63により酸素供給室65の気体圧力を高めて透過部材12のたわみを相殺した。これに対して、実施の形態8では、図20に示すように、透過部材12の下面に液体槽201を設け、液体槽201に酸素溶解性液体202を満たして浮力を作用させることにより、透過部材12のたわみを相殺している。

0114

(液体槽)
図20は実施の形態8における液体槽の説明図である。図20に示すように、第1の透過部材の一例である透過部材12は、光硬化性の液状の樹脂材料を保持し、樹脂材料を固化させる露光画像を透過させる。第2の透過部材の一例である石英ガラス板61は、透過部材12との間に空間を形成する。画像投影手段の一例であるプロジェクタ20は、石英ガラス板61及び透過部材12を透過させて露光画像を樹脂材料中に投影する。移動手段の一例である引上装置17は、露光画像により樹脂材料を固化して造形された不図示の造形層を透過部材12から遠ざけるように移動させる。透過部材12は、酸素透過性を有するフッ素樹脂メンブレン材料である。透過部材12は、酸素溶解性液体202に溶解した酸素を樹脂材料10側へ透過させて、透過部材12と樹脂材料10との界面に酸素豊富な液体層31を形成する。

0115

上述したように、三次元造形装置100では、透過部材12にたわみがあると、それ自体が投影画像(TG:図5)の位置ずれ要因、倍率の違い要因、及び画像そのものの歪要因となる。このため、露光画像RGの画像の補正で対処する場合に、その補正が複雑になる。そこで、実施の形態8では、容器11の外側に液体槽201を設け、透過部材12と液体槽201の間隔を酸素溶解性液体202で満たすことにより透過部材12のたわみを軽減している。透過部材12と石英ガラス板61との間の空間には、透過部材12に対する酸素供給に支障がないように、モル分率0.001以上の酸素が溶解している酸素溶解性液体が満たされている。

0116

容器11は、三次元造形装置100の樹脂槽(モノマー材料槽)であって、投影面(造形面)上のモノマー材料を収容する。容器11の下面には、紫外光の照射を行うための紫外光透過性を有する透過部材12が設けられている。そして、液体供給装置204は、透過部材12と液体槽201との間に酸素溶解性液体202を導入して透過部材12に下側から圧力をかけることにより、透過部材12のたわみを防止している。そして、透過部材12と製品造形物30との間に適正な厚みの液体層31が確保される。また、製品造形物30の造形中、製品造形物30を透過部材12から引き離す方向に移動させる際には、透過部材12に接する酸素溶解性液体202がダンパとして作用して、透過部材12が上方へたわむことに抵抗する。

0117

液体供給装置204は、容器11へ樹脂材料10を導入することによって生ずる、透過部材12の(重力による)変形を、液体槽201に酸素溶解性液体202を導入することにより抑制するように液体導入量を調整する。液量制御手段の一例である液体供給装置204は、透過部材12の投影面が平坦に保たれるように酸素溶解性液体202の液量、すなわち液面203の高さを制御する。

0118

ここで、樹脂材料10と酸素溶解性液体202の比重が同一である場合、樹脂材料10の液面205と酸素溶解性液体202の液面203とを同一の高さに調整するだけで、樹脂材料10によって透過部材12にかかる圧力と酸素溶解性液体202によって透過部材12にかかる圧力とが等しくなり、透過部材12にたわみは生じない。しかし、実際には、樹脂材料10及び透過部材12と酸素溶解性液体202との比重は異なる。そこで、制御部110は、距離センサ66を用いて透過部材12の表面の位置を検出し、位置の検出値に応じて、酸素溶解性液体202の供給量を調整することにより、透過部材12の表面の位置を所望の範囲に保っている。

0119

距離センサ66は、可視光の指標を樹脂材料10中に投影し、樹脂材料10と透過部材12との界面の屈折率差により形成される指標像を撮像する。そして、指標像が距離センサ66の撮影素子上に結像するようにレンズの焦点距離を調整するいわゆるオートフォーカス制御を実行することにより指標像までの距離を測定する。制御部110は、距離センサ66により出力される指標像までの距離を、透過部材12にたわみがない状態の基準値に一致させるように液体供給装置204を作動させる。制御部110は、透過部材12のたわみを相殺するように、液体槽201に対する酸素溶解性液体202の供給量を自動制御する。

0120

また、距離センサ66の代わりに、例えば、光源部67と検出部68を備える方式の距離センサを用いることも可能である。光源部67から出た光線が透過部材12の表面で反射し、検出部68に入射する位置を検出することにより透過部材12の表面の位置情報を得る方式である。

0121

また、液体供給装置204に酸素溶解性液体202を循環させる経路酸素供給装置206を設けて、液体槽201の酸素溶解性液体202に溶存させた酸素濃度所定濃度に保つことも可能である。酸素供給手段の一例である酸素供給装置206は、酸素溶解性液体202中に酸素を供給する。測定手段の一例である酸素濃度センサ207及び制御部110は、酸素溶解性液体202中の酸素濃度を測定する。調節手段の一例である制御部110及び酸素供給装置206は、酸素濃度センサ207の検知出力に基づいて酸素溶解性液体202が所定の酸素濃度を保持するように酸素供給装置206を作動させる。酸素供給装置206は、液体供給装置204の一部あるいは全体に酸素透過性のフッ素樹脂などの窓材を設け、大気などの酸素を含んだガス雰囲気から酸素溶解性液体202に酸素を供給するように構成してもよい。制御部110は、酸素濃度センサ207により測定した酸素溶解性液体202の酸素濃度が所定の酸素濃度となるように酸素供給装置206による酸素供給量を調整する。

0122

酸素溶解性液体202には、モル分率0.001以上の酸素を溶解させることのできる液体、例えばパーフルオロカーボン類を用いることができる。酸素濃度がモル分率0.001未満である場合、有効な液体層31を確保できず、透過部材12の表面で樹脂材料10が固化する可能性がある。酸素溶解性液体202の好ましい具体例として、パーフルオロオクタンパーフルオロブチルパーフルオロテトラヒドロフラン、パーフルオロ−1−イソプロポキシヘキサン、パーフルオロ−1,4−ジイソプロポキシブタン等が挙げられる。これのうち、溶存可能な酸素濃度の観点からは、パーフルオロブチルパーフルオロテトラヒドロフランが特に好ましい。

0123

また、露光に用いる光量の減衰を防ぐため、酸素溶解性液体202には露光に用いる波長の光線の透過率が高い物質を用いる必要がある。図20の例では、露光の光源として波長350〜400nmのUV−LEDを使用している。このため、酸素溶解性液体202としては、波長350〜400nmに対する光透過率が1cmあたり90%以上透過する液体材料を用いることが望ましい。また、酸素溶解性液体202は、波長350〜400nmに対する光透過率が1cmあたり95%以上透過する物質であることが望ましい。さらに1cmあたり99%以上透過する物質であればさらに望ましい。

0124

透過部材12のたわみを精密に制御するためには、酸素溶解性液体202の比重は樹脂材料10の比重と同等であることが好ましい。酸素溶解性液体202の比重は、樹脂材料10の比重の±80%以内であることが好ましい。酸素溶解性液体202の比重は、樹脂材料10の比重の±20%以内であることがさらに好ましく、±10%以内であることが特に好ましい。

0125

制御部110は、透過部材12の表面位置の検出値に応じて液体供給装置204による液体槽201への酸素溶解性液体202の供給量、及び/または液面203の高さを制御する。これにより、樹脂材料10の重量を相殺して透過部材12を水平な状態まで上方へ押し戻した状態が保持される。液体供給装置204は、製品造形物(30:図2)を造形中の透過部材12の上方へのたわみも軽減して、透過部材12をほぼ水平な状態に保持することができる。制御部110は、酸素供給装置206が酸素溶解性液体202に溶存させる酸素の量を、透過部材12による樹脂材料10の硬化の酸素阻害効果が適正となるように制御する。

0126

実施の形態8では、液体槽201の酸素溶解性液体202の液量を調整して、透過部材12のたわみを軽減した。しかし、実施の形態8の変形例として、液体槽201を密閉構造とし、酸素溶解性液体202の圧力を調整して透過部材12のたわみを軽減するようにしてもよい。すなわち、圧力制御手段の一例である液体供給装置204は、透過部材12の投影面が平坦に保たれるように酸素溶解性液体202の圧力を制御する。

0127

<実施の形態9>
実施の形態8では、図20に示すように、水平な透過部材12の下面に液体槽201を設けて酸素溶解性液体202を満たした実施の形態を説明した。これに対して、実施の形態9では、図21に示すように、垂直な透明部材の側面に液体槽201を設けて酸素溶解性液体202を満たした実施の形態を説明する。

0128

(液体槽)
図21は実施の形態9における液体槽の説明図である。実施の形態9は、樹脂材料10に対する投影画像(TG:図5)の投影方向及び製品造形物30の造形方向以外は、実施の形態8と同様に構成され、同様に制御される。このため、図21中、実施の形態8と共通する構成には図20と共通の符号を付して重複する説明を省略する。また、図21においては、プロジェクタ20の構成、位置合わせ機構等は図示を省略している。

0129

図21に示すように、実施の形態3の三次元造形装置100では、透過部材12にたわみがあると、それ自体が投影画像(TG:図5)の位置ずれ要因、倍率の違い要因、及び画像そのものの歪要因となる。また、大型の製品造形物30を造形するために容器11が大型化すると、透過部材12のたわみが大きくなる。加えて、実施の形態9では、容器11の側面に透過部材12が配置され、プロジェクタ20から水平方向に露光画像を照射して、製品造形物30を水平方向に造型する。容器11の側面に透過部材12が配置される場合、容器11へ樹脂材料10を導入した際に透過部材12にかかる重力による圧力は透過部材12の低い位置ほど大きくなる。したがって、透過部材12の下部ほど、より強い圧力がかかって外側へ膨らみ大きなたわみが発生する。このとき、透過部材12の表面形状が複雑に変形するため、露光時の投影画像の形状補正が困難となる。露光画像RGの画像の補正で対処する場合、画像の補正が複雑になる。

0130

そこで、実施の形態9では、容器11の透過部材12の外側に液体槽201を設け、透過部材12と液体槽201との間に酸素溶解性液体202を満たしている。酸素溶解性液体202は、透過部材12の低い位置ほど大きな圧力を作用して、樹脂材料10が透過部材12に作用させる透過部材12の低い位置ほど大きな圧力を相殺可能である。また、酸素溶解性液体202の液量を調整して、透過部材12のたわみを軽減し、透過部材12と製品造形物30との間に適正な厚みの液体層31を確保させている。

0131

実施の形態9では、容器11の側面に紫外光の照射を行うための、紫外光透過性を有する透過部材12を配置している。プロジェクタ20は、透過部材12の側方から樹脂材料10を固化させる露光画像を樹脂材料10中に照射する。そして、引上装置17は、水平方向に製品造形物30を移動させて造型する。

0132

実施の形態9では、容器11の外側に、液体槽201を設け、容器11と液体槽201の間隔に酸素溶解性液体202が満たされている。石英ガラス板61及び酸素溶解性液体202には露光に用いる波長の光線に対する吸収率が低い材料を用いている。酸素溶解性液体202は、露光に用いる波長の光線を90%以上透過する材料が望ましい。酸素溶解性液体202は、透過部材12に対して側方から圧力をかけて、樹脂材料10の圧力による透過部材12の水平方向のたわみを相殺する。ここで、樹脂材料10と透過部材12と酸素溶解性液体202の比重が同一である場合、樹脂材料10の液面205と酸素溶解性液体202の液面203とを同一の高さに調整することで、透過部材12の両面に作用する圧力が相殺される。しかし、実際には、樹脂材料10と透過部材12と酸素溶解性液体202の比重は異なる。

0133

そこで、制御部110は、容器11内の樹脂材料10の重量に起因して生ずる透過部材12の外側へ向かう変形を、酸素溶解性液体202の圧力により相殺もしくは抑制するように、液体供給装置204が液体槽201に供給する液体量を調整する。実施の形態8と同様に、制御部110は、液体槽201の外側から透過部材12の表面の位置を距離センサ66により検出し、位置の検出値に応じて、酸素溶解性液体202の供給量を調整している。制御部110は、透過部材12の表面位置に応じて液体供給装置204を制御して、液体槽201に対する酸素溶解性液体202の供給量、及び/または液面203の高さを調整する。これにより、樹脂材料10が透過部材12に及ぼす深さ方向の圧力分布を相殺して透過部材12を垂直な状態まで押し戻して保持させる。

0134

距離センサ66は、可視光の指標を樹脂材料10中に投影し、樹脂材料10と透過部材12との界面の屈折率差により形成される指標像を撮像する。そして、指標像が距離センサ66の撮影素子上に結像するようにレンズの焦点距離を調整するいわゆるオートフォーカス制御を実行して指標像までの距離を測定する。制御部110は、指標像までの検出した距離を所定の基準値に一致させるように液体供給装置204を作動させる。制御部110は、透過部材12の垂直方向のたわみ分布を相殺して透過部材12を略直線状に保持するように液体槽201への酸素溶解性液体202の供給量を自動制御する。造形中の製品造形物30の移動に伴って発生する透過部材12のたわみも、液体槽201に対する酸素溶解性液体202の供給量、及び/または液面203の高さの制御により軽減される。

0135

ところで、透過部材12を挟んで対向する樹脂材料10と酸素溶解性液体202とで比重が異なる場合、両者の液量をどのように調整したとしても、透過部材12にかかる透過部材12の深さ方向の圧力分布を均一にはできない。したがって、樹脂材料10と酸素溶解性液体202の比重がほぼ同一であることが望ましい。

0136

酸素供給装置206は、液体供給装置204が液体槽201へ供給する酸素溶解性液体202に酸素を所定量を溶存させる。制御部110は、酸素供給装置206が酸素溶解性液体202に溶存させる酸素の量を、透過部材12による酸素阻害効果が適正となるように制御する。

0137

実施の形態9では、液体槽201の酸素溶解性液体202の液量を調整して、透過部材12のたわみを軽減した。しかし、実施の形態9の変形例として、液体槽201を密閉構造とし、酸素溶解性液体202の圧力を調整して透過部材12のたわみを軽減するようにしてもよい。すなわち、圧力制御手段の一例である液体供給装置204は、透過部材12の投影面が平坦に保たれるように酸素溶解性液体202の圧力を制御する。

0138

<その他の実施の形態>
図22はカメラの配置の別の例の説明図である。図23は光源の別の例の説明図である。図24は製品造形物の造形方向の別の例の説明図である。図22中、(a)は投影光学系の中間位置、(b)は造形領域の外側である。図24中、(a)は下方へ向かって造形する実施の形態、(b)は水平方向に造形する実施の形態である。

0139

本発明の三次元造形装置は、実施の形態1乃至6における具体的な構成、部品形態、部品の性質、実寸法等には限定されない。実施の形態1乃至6の構成の一部又は全部を等価な部材に置き換えた別の実施の形態でも実施可能である。

0140

実施の形態1では、図1に示すように、5台×5台のプロジェクタ20を用いて500mm×500mmの造形を可能にする実施の形態を説明した。しかし、実施の形態1は、2台、3台、4台等、任意の台数のプロジェクタ20を用いる実施の形態において実施できる。1台あたりのプロジェクタの投影面積は100mm×100mmには限らない。10mm×10mm、50mm×50mm等であってもよい。

0141

実施の形態1では、露光画像を樹脂材料中に投影して各層の造形を行う実施の形態を説明した。しかし、分割された露光画像の境界領域を調整する発明は、線画像走査して露光を行う三次元造形装置、ビームスポットを走査して画像を描き込む三次元造形装置においても実施可能である。

0142

図22の(a)に示すように、カメラ130は、4つの投影光学系25の中間位置に配置してもよい。カメラ130は、4つの投影画像TGの隅を同時に撮影するように、4つの投影画像TGの隅を含む撮影領域(画像抽出領域)SRを設定されてもよい。すなわち、カメラ130の配置は、2つの投影光学系25の中間位置には限らない。

0143

図22の(b)に示すように、カメラ130は、25個の投影画像TGの四隅の外側に投影される指標画像LCを撮影するために配置してもよい。5台×5台のプロジェクタ20による造形領域は、5個×5個の投影画像TGの外側の輪郭で確定される範囲である。指標画像LCは、このような造形領域の外側であって、四隅のプロジェクタ20が指標画像を投影可能な範囲に投影される。

0144

図2に示すように、制御部110は、透過部材12の造形領域の外側の四隅に設けた位置合わせマークと指標画像LCとの重なりを図22の(b)に示す4台のカメラ130により製品造形物30の造形中に撮影する。そして、リアルタイムに投影画像TGの基準位置モニターする。造形領域の外側で位置合わせ情報を取得するために、造形領域の外周部にカメラ130が設けられている。

0145

透過部材12の造形領域の外側であれば、表面から突出した位置合わせマークや、遮光性の有る位置合わせマークも利用できる。透過部材12の造形領域の外側であれば、紫外光を照射しても製品造形物30の造形に影響の及ぶような樹脂の硬化は発生しない。また、位置決めマークの検出時のみ紫外光を照射する、照射量を下げるなどの画像形成素子23における紫外光の照射制御を併用することで投影画像の位置合わせのリアルタイムモニタリングが可能である。

0146

図23に示すように、カメラ(130:図2)のアライメント用の撮影照明用の可視光を出力する光源21Rを設けてもよい。光源21Rの出力する可視光は、ハーフミラー21mによって光源21の出力する紫外光に重畳されてもよい。アライメント用光源としては、ハロゲンランプなどのブロードバンド光源から、アライメントに有利な波長範囲フィルターで選択的に取り出して光源として使用してもよい。HeNeレーザー光源、青色LED等も利用できる。ただし、紫外光と異なる波長の照明光を使用する場合、カメラ130のピント補正だけでなく、使用する照明光の波長に応じてカメラ130の光学系の収差補正を変更する必要がある。

0147

図24の(a)に示すように、製品造形物30を下方へ向かって成長させるように造形してもよい。容器11Bには光硬化性の液状の樹脂材料10が充填されている。樹脂材料10に密着して紫外線透過性及び酸素透過性を有する透過部材12Bが配置されている。プロジェクタ20は、引下部材13Bに隣接する樹脂材料10の層に露光画像を投影して固化させる。引下装置17Bは、プロジェクタ20における露光画像の切り替わりに同期して引下部材13Bを段階的に下降させて、製品造形物30を造形する。

0148

図24の(b)に示すように、製品造形物30を水平方向に成長させるように造形してもよい。容器11Cには光硬化性の液状の樹脂材料10が充填されている。樹脂材料10に密着して紫外線透過性及び酸素透過性を有する透過部材12Cが配置されている。プロジェクタ20は、移動部材13Cに隣接する樹脂材料10の層に露光画像を投影して固化させる。移動装置17Cは、プロジェクタ20における露光画像の切り替わりに同期して移動部材13Cを段階的に移動させて、製品造形物30を造形する。

0149

実施の形態1乃至6では、画素ごとのミラーを作動させて露光画像を形成するプロジェクタ20を採用した。しかし、画像形成素子として液晶シャッタを用いる液晶プロジェクタを採用して三次元造形装置を構成してもよい。

0150

実施の形態1乃至6では、画像形成素子23を挟んで配置された一対のアクチュエータ41〜44のうち一方(41、42)と他方(43、44)とを逆方向に変形させることで画像形成素子23を移動させた。しかし、アクチュエータ41〜44のうち他方(43、44)をバネ部材に置き換えて、一方(41、42)がバネ部材の付勢力に逆らって伸縮する構成を採用してもよい。

0151

実施の形態1では、境界領域KRで隣接する投影画像TGの位置合わせを画像形成素子23の機械的な移動で実現し、実施の形態2では、境界領域KRで隣接する投影画像TGの位置合わせを隣接する露光画像のデータ処理で実行した。しかし、画像形成素子23の機械的な移動と露光画像のデータ処理とを組み合わせて、境界領域KRで隣接する投影画像TGの位置合わせを実行してもよい。

0152

実施の形態2では、投影画像TGの全体を投影領域TR内で移動させるように露光画像の画像データを処理した。しかし、露光画像の画像データを局所的に変形して修正を行ってもよい。撮影画像に検知された隙間に対応する露光画像の画素に照度階調を付与したり、撮影画像に検知された段差をなだらかに解消させたりする画像処理を採用することも可能である。

0153

10:樹脂材料、11:容器、11a:透過部、12:透過部材(第1の透過部材)、12a:入射面、13:引上部材(移動手段)、17:引上装置(移動手段)、20:プロジェクタ(画像投影手段)、21:光源、23:画像形成素子、25:投影光学系、28:結像位置、30:製品造形物、31:液体層(反応規制層)、40:画像表示部、41〜48:アクチュエータ、51〜53:アクチュエータ、61:石英ガラス板(第2の透過部材)、63:圧力調整装置、65:酸素供給室(空間)、70:位置合わせ用基準プレート、72、74:XYステージ(位置調整手段)、110:制御部(制御手段)、111:CPU、112:RAM、113:ROM、121:表示部、122:外部コンピュータ、123:記録媒体、130:カメラ(撮影手段)、201:液体槽、202:酸素溶解性液体、203:液面、204:液体供給装置(圧力制御手段、液量制御手段)、205:液面、206:酸素供給装置(酸素供給手段)、207:酸素濃度センサ(検知手段)、RG:露光画像、TG:投影画像、TM:投影面、TR:投影領域

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