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技術 樹脂含浸繊維束、圧縮成形品およびその製造方法

出願人 ダイセルポリマー株式会社
発明者 高坂繁行柴田悟
出願日 2016年4月1日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-074008
公開日 2017年9月21日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-165082
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等の成形材料の処理、取扱一般 プラスチック等の注型成形、圧縮成形 型の被覆による成形、強化プラスチック成形 強化プラスチック材料
主要キーワード 平底容器 整形ロール プレス用金型 安全靴 圧縮成形前 線材同士 FRTP 炭素繊維長
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この項目の情報は公開日時点(2017年9月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

面衝撃強度が高い成形品が得られる樹脂含浸繊維束の提供。

解決手段

(A)繊維材料の束100質量部に対して(B)熱可塑性樹脂25〜300質量部が含浸されて一体化された樹脂含浸繊維束であり、 前記樹脂含浸繊維束が、幅方向の断面形状が長軸短軸(長軸長さ>短軸長さ)を有する扁平形状のものであり、 前記長軸の平均長さ(D1)が0.5〜2.0mmであり、 前記長軸の平均長さ(D1)と前記短軸の平均長さ(D2)から求められる平均扁平比(D1/D2)が1.2〜8.0であり、 前記樹脂含浸繊維束の長さ(L)が11〜50mmであり、前記Lと前記D1の比(L/D1)が10〜50であり、嵩密度が0.1〜0.4g/cm3である、樹脂含浸繊維束。

概要

背景

熱可塑性樹脂補強繊維からなるペレット射出成形することで、成形品を得る方法が汎用されている。
しかし、射出成形法を適用すると、射出成形の過程で補強繊維が折れて短くなってしまい、補強効果が低下するという問題がある。
特許文献1、2では、射出成形法に替えプレス成形法を適用する発明が記載されている。

特許文献1には、幅0.2〜5mmおよび長さ10〜150mmの一方向長繊維強化熱可塑性樹脂(以下L−FRTPという)からなる線材ランダム配向され、該線材同士接点が固着しており、目付け量30〜500g/m2で、開口部を有し、厚さが0.1〜1mmであるL−FRTPシートと、さらに前記L−FRTPシートが特定の母材の少なくとも片面または内部に配されている複合成形体の発明が記載されている(特許請求の範囲)。
発明の効果の欄(段落番号0051)には、L−FRTPシートの面剛性が向上できることが記載されている。
L−FRTPの断面形状は円形または楕円形であり、断面の長径短径が3以下であると記載されている(段落番号0016)が、実施例で使用されているものは円形のみであり(実施例1)、楕円のものは使用されていないことから、発明の効果を得るためには、断面が円形のものが好ましいことが開示されていることになる。

特許文献2には、長繊維強化熱可塑性樹脂線状成形材料と、長繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法の発明が記載されている(特許請求の範囲)。
長繊維強化熱可塑性樹脂線状成形材料の断面形状については、「(a)円形又は楕円形に近い断面形状を有する。これにより、線状成形材料を三次元的に配向して散布することが容易となり、このように散布されたものをプレス成形すると、強化繊維が三次元的に配向したシート材料又は成形品を得ることができる(段落番号0028)」と記載されているが、実施例、参考例および比較例には断面形状の記載はないため、特許文献1の発明と同様に円形のものであると考えられる。

概要

面衝撃強度が高い成形品が得られる樹脂含浸繊維束の提供。(A)繊維材料の束100質量部に対して(B)熱可塑性樹脂25〜300質量部が含浸されて一体化された樹脂含浸繊維束であり、 前記樹脂含浸繊維束が、幅方向の断面形状が長軸短軸(長軸長さ>短軸長さ)を有する扁平形状のものであり、 前記長軸の平均長さ(D1)が0.5〜2.0mmであり、 前記長軸の平均長さ(D1)と前記短軸の平均長さ(D2)から求められる平均扁平比(D1/D2)が1.2〜8.0であり、 前記樹脂含浸繊維束の長さ(L)が11〜50mmであり、前記Lと前記D1の比(L/D1)が10〜50であり、嵩密度が0.1〜0.4g/cm3である、樹脂含浸繊維束。なし

目的

本発明は、面衝撃強度の高い成形品が得られる樹脂含浸繊維束と、前記樹脂含浸繊維束から得られる圧縮成形品およびその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(A)繊維材料の束100質量部に対して(B)熱可塑性樹脂25〜300質量部が含浸されて一体化された樹脂含浸繊維束であり、前記樹脂含浸繊維束が、幅方向の断面形状が長軸短軸(長軸長さ>短軸長さ)を有する扁平形状のものであり、前記長軸の平均長さ(D1)が0.5〜2.0mmであり、前記長軸の平均長さ(D1)と前記短軸の平均長さ(D2)から求められる平均扁平比(D1/D2)が1.2〜8.0であり、前記樹脂含浸繊維束の長さ(L)が11〜50mmであり、前記Lと前記D1の比(L/D1)が10〜50であり、嵩密度が0.1〜0.4g/cm3である、樹脂含浸繊維束。

請求項2

前記平均扁平比(D1/D2)が1.5〜8.0である、請求項2記載の樹脂含浸繊維束。

請求項3

(A)成分の繊維材料が、炭素繊維ガラス繊維アラミド繊維から選ばれるものである、請求項1または2記載の樹脂含浸繊維束。

請求項4

請求項1〜3の樹脂含浸繊維束からなる圧縮成形品であって、前記圧縮成形品が、前記樹脂含浸繊維束の所要量ランダムに配置された状態で、接触している前記樹脂含浸繊維束同士が互いに融着された形態のものであり、厚みが1.5〜10mm、密度が1.10〜1.80g/cm3である、圧縮成形品。

請求項5

請求項1〜3の樹脂含浸繊維束からなる圧縮成形品であって、前記圧縮成形品が、前記樹脂含浸繊維束の所要量が、面方向、および前記面方向に対して斜め方向になるように三次元にランダムに配置された状態で、接触している前記樹脂含浸繊維束同士が互いに融着された形態のものであり、厚みが1.5〜10mm、密度が1.10〜1.80g/cm3である、圧縮成形品。

請求項6

請求項4または5記載の圧縮成形品の製造方法であって、加熱容器内に所要量の前記樹脂含浸繊維束をランダムに入れる工程、次に非接触型ヒーターにて、前記加熱容器内の前記樹脂含浸繊維束を予備加熱する工程、次に、予備加熱後の前記樹脂含浸繊維束を加熱圧縮する工程、を有している圧縮成形品の製造方法。

請求項7

前記非接触型ヒーターが、熱源として赤外線近赤外線誘導加熱(IH)および熱風から選択されるものを使用している、請求項6記載の圧縮成形品の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、熱可塑性樹脂補強繊維を含む樹脂含浸繊維束圧縮成形品およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

熱可塑性樹脂と補強繊維からなるペレット射出成形することで、成形品を得る方法が汎用されている。
しかし、射出成形法を適用すると、射出成形の過程で補強繊維が折れて短くなってしまい、補強効果が低下するという問題がある。
特許文献1、2では、射出成形法に替えプレス成形法を適用する発明が記載されている。

0003

特許文献1には、幅0.2〜5mmおよび長さ10〜150mmの一方向長繊維強化熱可塑性樹脂(以下L−FRTPという)からなる線材ランダム配向され、該線材同士接点が固着しており、目付け量30〜500g/m2で、開口部を有し、厚さが0.1〜1mmであるL−FRTPシートと、さらに前記L−FRTPシートが特定の母材の少なくとも片面または内部に配されている複合成形体の発明が記載されている(特許請求の範囲)。
発明の効果の欄(段落番号0051)には、L−FRTPシートの面剛性が向上できることが記載されている。
L−FRTPの断面形状は円形または楕円形であり、断面の長径短径が3以下であると記載されている(段落番号0016)が、実施例で使用されているものは円形のみであり(実施例1)、楕円のものは使用されていないことから、発明の効果を得るためには、断面が円形のものが好ましいことが開示されていることになる。

0004

特許文献2には、長繊維強化熱可塑性樹脂線状成形材料と、長繊維強化熱可塑性樹脂成形品の製造方法の発明が記載されている(特許請求の範囲)。
長繊維強化熱可塑性樹脂線状成形材料の断面形状については、「(a)円形又は楕円形に近い断面形状を有する。これにより、線状成形材料を三次元的に配向して散布することが容易となり、このように散布されたものをプレス成形すると、強化繊維が三次元的に配向したシート材料又は成形品を得ることができる(段落番号0028)」と記載されているが、実施例、参考例および比較例には断面形状の記載はないため、特許文献1の発明と同様に円形のものであると考えられる。

先行技術

0005

特許第3631994号公報
特許第4743592号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、面衝撃強度の高い成形品が得られる樹脂含浸繊維束と、前記樹脂含浸繊維束から得られる圧縮成形品およびその製造方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、
(A)繊維材料の束100質量部に対して(B)熱可塑性樹脂25〜300質量部が含浸されて一体化された樹脂含浸繊維束であり、
前記樹脂含浸繊維束が、幅方向の断面形状が長軸短軸(長軸長さ>短軸長さ)を有する扁平形状のものであり、
前記長軸の平均長さ(D1)が0.5〜2.0mmであり、
前記長軸の平均長さ(D1)と前記短軸の平均長さ(D2)から求められる平均扁平比(D1/D2)が1.2〜8.0であり、
前記樹脂含浸繊維束の長さ(L)が11〜50mmであり、前記Lと前記D1の比(L/D1)が10〜50であり、
嵩密度が0.1〜0.4g/cm3である、樹脂含浸繊維束、それから得られる圧縮成形品、前記圧縮成形品の製造方法を提供する。

発明の効果

0008

本発明の樹脂含浸繊維束から得られた圧縮成形品は、特に面衝撃強度が高い。
また本発明の圧縮成形品の製造方法は、非接触型ヒーターによる予備加熱工程とその後の圧縮工程を組み合わせているため、得られた圧縮成形品の密度の調整が容易になる。

0009

<樹脂含浸繊維束>
(A)成分の繊維材料の束で使用する繊維材料は、炭素繊維ガラス繊維アラミド繊維から選ばれるものが好ましいが、これらに制限されるものではない。
繊維材料の束の本数は、樹脂含浸繊維束の外径(長軸長さおよび短軸長さ)を考慮して調整するものであり、例えば、100〜30000本の範囲から選択することができる。

0010

(B)成分の熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド12など)、オレフィン樹脂ポリプロピレン高密度ポリエチレン酸変性ポリプロピレンなど)、ポリフェニレンスルフィド樹脂ポリエステルポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートなど)、熱可塑性ウレタン樹脂TPU)、ポリオキシメチレン樹脂(POM)、ABS樹脂ポリカーボネート樹脂、ポリカーボネート樹脂とABS樹脂のアロイなどから選ばれるものを用いることができる。
(B)成分の熱可塑性樹脂は、2種以上からなるアロイも用いることができ、その場合には、適当な相溶化剤も含有することができる。

0011

(A)成分の繊維材料の束と(B)成分の熱可塑性樹脂の含有割合は、(A)成分100質量部に対して(B)成分25〜300質量部であり、好ましくは30〜150質量部であり、より好ましくは40〜100質量部である。

0012

樹脂含浸繊維束は、用途に応じて、公知の樹脂用添加剤を含有することができる。樹脂用添加剤としては、難燃剤熱安定剤光安定剤着色剤酸化防止剤帯電防止剤滑剤などを挙げることができる。

0013

樹脂含浸繊維束は、幅方向の断面形状が長軸と短軸(長軸長さ>短軸長さ)を有する扁平形状のものである。
樹脂含浸繊維束の長軸の平均長さ(D1)は0.5〜2.0mmであり、0.5〜1.5mmが好ましい。
樹脂含浸繊維束の長軸の平均長さ(D1)と短軸の平均長さ(D2)から求められる平均扁平比(D1/D2)は1.2〜8.0であり、1.5〜5.0が好ましい。
樹脂含浸繊維束の長さ(L)は11〜50mmであり、15〜40mmが好ましい。
LとD1の比(L/D1)は10〜50であり、20〜50が好ましい。
樹脂含浸繊維束は、嵩密度が0.1〜0.4g/cm3であり、0.1〜0.3g/cm3が好ましく、0.1〜0.2g/cm3がさらに好ましい。

0014

樹脂含浸繊維束は、幅方向の断面形状が楕円形であるものと、楕円形でないものを含むものである。
幅方向の断面形状が楕円形であるものは、全ての面が曲面のものであるが、幅方向の断面形状が楕円形でないものは、一部面が平面からなるものであり、例えば、短軸に面している面の全部または一部が平面のものである。
樹脂含浸繊維束の長軸が同じであるとき、短軸の長さが小さいもの(平面を有しているもの)の方が、狭い隙間に入り込み易くなるため好ましい。

0015

樹脂含浸繊維束の製造方法はクロスヘッドダイを使用した方法が公知であり、例えば、特開2013−107979号公報(製造例1の樹脂含浸ガラス長繊維束の製造)、特開2013−121988号公報(製造例1の樹脂含浸ガラス長繊維束の製造)、特開2012−52093号公報(実施例1〜9)、特開2012−131104号公報(製造例1の樹脂含浸ガラス長繊維束の製造、製造例2の樹脂含浸炭素繊維長繊維束の製造)、特開2012−131918号公報(製造例1の樹脂含浸炭素繊維束の製造、製造例2の樹脂含浸ガラス繊維束の製造)、特開2011−162905号公報(実施例1)、特開2004−14990号公報(実施例1〜7)に記載の方法に準じて製造することができる。
樹脂含浸繊維束を上記した扁平比のものにするには、クロスヘッドダイの出口形状を調整する方法、クロスヘッドダイの出口から出た後、冷却する前の段階にて、上下に配置した2本のローラー整形ロール)間を通す方法などを適用することができる。

0016

<圧縮成形品>
本発明の圧縮成形品は、樹脂含浸繊維束の所要量がランダムに配置された状態で、接触している樹脂含浸繊維束同士が互いに融着された状態のものである。

0017

樹脂含浸繊維束の所要量とは、目的とする圧縮成形品の大きさ(容積)と密度に応じて使用する樹脂含浸繊維束の総本数である。
樹脂含浸繊維束の所要量は、基準となる圧縮成形品の大きさ(容積)と密度を決めておき、それに必要な樹脂含浸繊維束の総本数を予め試作して求めておくことで算出することができる。
目的とする圧縮成形品の大きさ(容積)と密度は、用途に応じて決めることができる。

0018

本発明の圧縮成形品は、
(I)樹脂含浸繊維束の所要量が、面方向のみにランダムに配置された状態(二次元に配置された状態)で、接触している樹脂含浸繊維束同士が互いに融着された形態のもの、 (II)樹脂含浸繊維束の所要量が、面方向および前記面方向に対して斜め方向になるようにランダムに配置された状態(三次元に配置された状態)で、接触している前記樹脂含浸繊維束同士が互いに融着された形態のもの、などにすることができる。

0019

本発明の樹脂含浸繊維束は、扁平比が1.2〜8.0の範囲のものであることから、断面が円形またはそれに近い楕円と比べると、上記(I)の形態および(II)の形態のいずれにおいても、近接する樹脂含浸繊維束同士が接触し易くなり、接触面積も大きくなる。このため、加熱雰囲気に置かれたとき、樹脂含浸繊維束同士が融着し易くなる。
さらに本発明の樹脂含浸繊維束は、扁平比が1.2〜8.0の範囲のものであることから、断面が円形またはそれに近い楕円と比べると、(II)の形態になりやすくなるので好ましい。例えば、樹脂含浸繊維束間に隙間があるとき、円形のものでは前記隙間には入り込み難いが、扁平形状のものであれば前記隙間に入り込み易くなるため、三次元配置が用にできるようになる。
特に本発明の樹脂含浸繊維束が平面を有しているものを使用すると、さらに(II)の形態になりやすくなるので好ましい。

0020

本発明の圧縮成形品は、厚みが1.5〜10mm、密度が1.10〜1.80g/cm3であるものが好ましい。
本発明の圧縮成形品は、平面形状だけでなく、曲面形状を有するものも含まれる。
本発明の圧縮成形品は、特に面衝撃強度が高いため、平板形状品にしたとき、使用寿命を大幅に延長することができる。

0021

<圧縮成形品の製造方法>
本発明の圧縮成形品の製造方法を説明する。
最初の工程にて、加熱容器内に所要量の樹脂含浸繊維束をランダムに投入する。前記樹脂含浸繊維束は嵩密度が0.1〜0.4g/cm3と小さいため、加熱容器内に投入した樹脂含浸繊維束の厚みは偏りが小さく、ほぼ均一にすることができる。
なお、必要に応じて加熱容器に対して振動を加えることで、投入後の樹脂含浸繊維束の厚みをならすようにすることができる。
前記振動を加えるときは、加熱容器に対して上下方向、左右方向、上下および左右方向の3通りの方法を適用できるが、より短時間で樹脂含浸繊維束の厚みを調整できるため、上下方向、または上下および左右方向に振動を加える方法が好ましい。

0022

次の工程にて、非接触型ヒーターにて、前記加熱容器内の前記樹脂含浸繊維束を予備加熱する。
非接触型ヒーターとしては、熱源として赤外線近赤外線誘導加熱(IH)および熱風から選択されるものが好ましい。
予備加熱は、加熱容器内に投入した樹脂含浸繊維束同士が融着して、全体が動かない程度に一体化されるまで実施する。
前工程で使用した樹脂含浸繊維束は嵩密度が0.1〜0.4g/cm3と小さく、樹脂含浸繊維束間に隙間が多く存在しているため、非接触型ヒーターを使用した場合であっても、加熱容器内の樹脂含浸繊維束全体に対して熱が速やかに行き渡ることから、短時間の処理で一体化させることができる。

0023

次の工程にて、予備加熱後の前記樹脂含浸繊維束を加熱しながら圧縮して圧縮成形品を得る。
この圧縮工程では、前工程で得られた樹脂含浸繊維束の一体化物プレス用金型に入れた後で加熱しながら圧縮する。
圧縮時の加熱温度は、樹脂含浸繊維束に含まれている熱可塑性樹脂の軟化点より低い温度であり、予備加熱温度よりも低いことが好ましい。
圧縮工程では、成形サイクル時間を短くさせたり、表面外観を高めたりするために、ヒートアンドクール成形法を適用することもできる。
ヒートアンドクール成形法は、圧縮成形前金型温度を急速に高温にした状態で成形した後、急激に冷却する方法である。
また、圧縮成形後の成形品に対して再度上記した予備加熱処理をした後、再度圧縮成形することにより、成形品中の繊維の分散性が向上されて、成形品の均一性が高められることから、さらに安定した製品(成形品中における繊維の分散性が良いことから、成形品の機械的性質などが安定する)を得ることもできる。
圧縮成形品の厚みが1.5〜10mmで、密度が1.10〜1.80g/cm3になるようにする。

0024

実施例1(樹脂含浸ガラス繊維束の製造)
(A)成分のガラス長繊維からなる集束剤束ねられた繊維束(ガラス繊維1:直径13μmのガラス繊維約1600本の束)をクロスヘッドダイに通した。
そのとき、クロスヘッドダイには、別の2軸押出機シリンダー温度290℃)から(B)成分のポリプロピレン(PMB02A,サンアロマー(株)製)の溶融物を供給してガラス長繊維束に含浸させた。
その後、クロスヘッドダイ出口の賦形ノズル賦形し、整形ロールで形を整えた後、ペレタイザーにより所定長さに切断し、表1に示す樹脂含浸繊維束を得た。
このようにして得た樹脂含浸繊維束を切断して確認したところ、ガラス長繊維が長さ方向にほぼ平行になっており、中心部まで樹脂が含浸されていた。

0025

長軸の平均長さ(D1)と短軸の平均長さ(D2)の計測は、次の方法により実施した。
10本の樹脂含浸ガラス繊維束を取り出し、走査型電子顕微鏡を使用して、断面(端面)の長軸長さと短軸長さを測定して平均値を求めた。具体的には、断面と交差する直線で断面の外周部と直線の2つの交点の長さが最も長くなるものを長軸とし、長軸と垂直に交わる直線でその直線と断面の外周部との2つの交点の長さで最も長くなるものを短軸とした。

0026

(嵩密度の測定法
0.1%の精度で量した約200gの樹脂含浸ガラス繊維束(質量m)を圧密せずに乾いた1000mlメスシリンダー最小目盛単位:2ml)に静かに入れ、タップしない(ゆるみ)状態でのゆるみかさ体積(v0)を最小目盛単位まで読み取とった。その後、m/v0から嵩密度(g/cm3)を求めた。

0027

実施例1、2、比較例1、参考例1
上記した樹脂含浸ガラス繊維束約150gを用意して、ステンレス製平底容器内に高さ15〜20cmの位置からほぼ均一厚さになるように投入した。
その後、炉(日本碍子(株)製のインプラスタイン炉N7GS;熱源として赤外線ヒーターを備えている)中にて、200℃で100秒の加熱(非接触型加熱)を計3回実施した。この加熱処理によって、平底容器内の含浸ガラス繊維束は、ポリプロピレン同士が融着されて一体化されていた。
その後、樹脂含浸ガラス繊維束の一体化物をプレス機(三友(株)製のSTI-1.6-220VF)により10秒間プレスした(プレス温度170℃,プレス圧2t)。
その後、室温まで冷却して、平面形状が長方形圧縮成形体(縦200mm、横200mm,厚み2mm、密度1.50g/cm3)を得た。

0028

(面衝撃強度の測定法)
落錘衝撃試験
測定機器グラフィックインパクトテスターB型(東洋精機製作所製)
仕様ストライカー径=φ12.7mm
サンプルホルダー径=φ76mm
落下高さ:80cm
ウエイト質量:6.5kg
測定温度;23℃
測定サンプル:100mm角切削したサンプル
測定は、測定サンプルの中心に衝撃を加えて実施した。

0029

実施例

0030

実施例1、2と比較例1の対比から、本発明の樹脂含浸繊維束を使用し、本発明の製造方法を適用して得られた圧縮成形品は、面衝撃強度が優れていた。

0031

本発明の樹脂含浸繊維束から得られた圧縮成形品は、薄くて高い面衝撃強度を有しているため、自動車部品機械部品建築材料家庭用および業務用の食器トレイ、各種日用品、安全靴部品などに利用することができる。

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