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技術 粒状の土工資材およびその製造方法

出願人 太平洋セメント株式会社
発明者 小早川真岡村隆吉生田考桑原拓馬森澤友博
出願日 2016年3月17日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-053727
公開日 2017年9月21日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-164705
状態 特許登録済
技術分野 金属の製造または精製 汚泥処理
主要キーワード ボロン磁石 深海底 レアアース 遮熱材 埋め立て材 盛り土材 遠心分離方式 エアーモルタル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月21日)のものです。
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課題

レアアースを含有するを酸で処理した後に発生する残渣を用いた土工資材であって、軽量であるため、軽量骨材等の用途に利用することができる土工資材を提供する。

解決手段

レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣からなる、脱水ケーキまたはスラリー焼成してなる粒状の土工資材。粒状の土工資材の見かけ密度は、好ましくは、0.7〜1.6g/cm3である。粒状の土工資材の製造方法は、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣からなる、脱水ケーキまたはスラリーを焼成して、焼成物を得る焼成工程と、得られた焼成物を破砕、切断または分級して、粒状の土工資材を得る粒状化工程、を含む。

概要

背景

レアアースは、ネオジム・鉄・ボロン磁石LED電球燃料電池等に用いられる原料として、最先端技術産業に不可欠な元素であり、近年、その需要急増している。一方、レアアースの寡占的産出国であった中国が、輸出奨励政策から規制強化政策へと方針を変更するなどの事情下において、レアアースの供給不足や価格高騰が懸念されており、レアアースの新たな供給源の確保が課題となっている。
このような状況下において、太平洋の広範囲分布しているレアアースを高含有率で含む深海が、レアアースの新たな供給源として注目されている。
レアアースを高含有率で含む泥(例えば、太平洋の深海の泥)は、その資源量が膨大であること、希酸中に1〜3時間浸漬するという簡易な方法で抽出することができること、トリウムウラン等の放射性元素をほとんど含まないこと、等の数々の利点を有している。

一方、レアアースを含有する泥の乾燥質量中のレアアースの質量の割合は、レアアースの含有率が高いことで知られる太平洋の深海底であっても、0.3質量%以下にすぎない。このため、レアアースを含有する泥から、希酸を用いてレアアースを抽出する際に、多量の酸性の泥が発生するという問題がある。
また、この酸性の泥は、大きな水分含有率を有し、扱い難いという問題もある。

上述の事情下において、レアアースを含有する泥を処理して、埋め立て等の用途に利用可能な土工資材を得るための方法が知られている。
例えば、特許文献1に、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する酸性の残渣と、アルカリ性固化材(例えば、セメント)を混合して、固化体(例えば、埋め立て資材として利用可能なもの)を得ることを特徴とするレアアースを含有する残渣の固化処理方法が記載されている。
また、特許文献2に、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する酸性の残渣及び/又は該酸性の残渣の中和物を、コンクリートまたはモルタルの原料の一部(例えば、セメントの原料の一部)として使用して、コンクリート構造物構築するコンクリート構造物構築工程を含むことを特徴とする、レアアースを含有する泥の処理方法が記載されている。
さらに、特許文献3に、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する酸性の残渣を含む焼成物製造用原料を加熱してなる、圧壊強度が1,000N以上の人工骨材が記載されている。

概要

レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣を用いた土工資材であって、軽量であるため、軽量骨材等の用途に利用することができる土工資材を提供する。レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣からなる、脱水ケーキまたはスラリー焼成してなる粒状の土工資材。粒状の土工資材の見かけ密度は、好ましくは、0.7〜1.6g/cm3である。粒状の土工資材の製造方法は、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣からなる、脱水ケーキまたはスラリーを焼成して、焼成物を得る焼成工程と、得られた焼成物を破砕、切断または分級して、粒状の土工資材を得る粒状化工程、を含む。なし

目的

本発明の目的は、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣を用いた土工資材であって、軽量であるため、軽量骨材等の用途に利用することができる粒状の土工資材、およびその製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

レアアースを含有するを酸で処理した後に発生する残渣からなる、脱水ケーキまたはスラリー焼成してなることを特徴とする粒状の土工資材

請求項2

上記粒状の土工資材の見かけ密度が、0.7〜1.6g/cm3である請求項1に記載の粒状の土工資材。

請求項3

請求項1又は2に記載の粒状の土工資材を製造するための方法であって、上記脱水ケーキまたはスラリーを焼成して、焼成物を得る焼成工程と、上記焼成物を破砕、切断または分級して、上記粒状の土工資材を得る粒状化工程、を含むことを特徴とする粒状の土工資材の製造方法。

請求項4

上記焼成の最高温度が、1,070〜1,130℃である請求項3に記載の粒状の土工資材の製造方法。

請求項5

上記粒状の土工資材が、埋め戻し材埋め立て材、軽量盛り土材エアーモルタル骨材路盤の下方の緩衝層用の緩衝材軽量骨材、または、防音壁断熱材、遮熱材もしくは防犯用砂利である請求項3又は4に記載の粒状の土工資材の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、レアアースを含有する原料として用いた、粒状の土工資材(例えば、埋め戻し材等)、およびその製造方法に関する。

背景技術

0002

レアアースは、ネオジム・鉄・ボロン磁石LED電球燃料電池等に用いられる原料として、最先端技術産業に不可欠な元素であり、近年、その需要急増している。一方、レアアースの寡占的産出国であった中国が、輸出奨励政策から規制強化政策へと方針を変更するなどの事情下において、レアアースの供給不足や価格高騰が懸念されており、レアアースの新たな供給源の確保が課題となっている。
このような状況下において、太平洋の広範囲分布しているレアアースを高含有率で含む深海の泥が、レアアースの新たな供給源として注目されている。
レアアースを高含有率で含む泥(例えば、太平洋の深海の泥)は、その資源量が膨大であること、希酸中に1〜3時間浸漬するという簡易な方法で抽出することができること、トリウムウラン等の放射性元素をほとんど含まないこと、等の数々の利点を有している。

0003

一方、レアアースを含有する泥の乾燥質量中のレアアースの質量の割合は、レアアースの含有率が高いことで知られる太平洋の深海底であっても、0.3質量%以下にすぎない。このため、レアアースを含有する泥から、希酸を用いてレアアースを抽出する際に、多量の酸性の泥が発生するという問題がある。
また、この酸性の泥は、大きな水分含有率を有し、扱い難いという問題もある。

0004

上述の事情下において、レアアースを含有する泥を処理して、埋め立て等の用途に利用可能な土工資材を得るための方法が知られている。
例えば、特許文献1に、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する酸性の残渣と、アルカリ性固化材(例えば、セメント)を混合して、固化体(例えば、埋め立て資材として利用可能なもの)を得ることを特徴とするレアアースを含有する残渣の固化処理方法が記載されている。
また、特許文献2に、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する酸性の残渣及び/又は該酸性の残渣の中和物を、コンクリートまたはモルタルの原料の一部(例えば、セメントの原料の一部)として使用して、コンクリート構造物構築するコンクリート構造物構築工程を含むことを特徴とする、レアアースを含有する泥の処理方法が記載されている。
さらに、特許文献3に、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する酸性の残渣を含む焼成物製造用原料を加熱してなる、圧壊強度が1,000N以上の人工骨材が記載されている。

先行技術

0005

特開2015−120124号公報
特開2015−131262号公報
特開2015−123385号公報

発明が解決しようとする課題

0006

レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣を原料として用いてなる焼成物として、例えば、軽量な粒状物を製造することができれば、この軽量な粒状物を軽量骨材等として利用することができ、焼成物の用途を広げることができる。
本発明の目的は、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣を用いた土工資材であって、軽量であるため、軽量骨材等の用途に利用することができる粒状の土工資材、およびその製造方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣を、造粒することなく、脱水ケーキまたはスラリーとして焼成し、次いで、必要に応じて破砕等を行って、粒状物を得た場合、この粒状物を軽量骨材等として用いうることを見出し、本発明を完成した。

0008

すなわち、本発明は、以下の[1]〜[5]を提供するものである。
[1]レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣からなる、脱水ケーキまたはスラリーを焼成してなることを特徴とする粒状の土工資材。
[2] 上記粒状の土工資材の見かけ密度が、0.7〜1.6g/cm3である、上記[1]に記載の粒状の土工資材。
[3] 上記[1]又は[2]に記載の粒状の土工資材を製造するための方法であって、上記脱水ケーキまたはスラリーを焼成して、焼成物を得る焼成工程と、上記焼成物を破砕、切断または分級して、上記粒状の土工資材を得る粒状化工程、を含むことを特徴とする粒状の土工資材の製造方法。
[4] 上記焼成の最高温度が、1,070〜1,130℃である、上記[3]に記載の粒状の土工資材の製造方法。
[5] 上記粒状の土工資材が、埋め戻し材、埋め立て材、軽量盛り土材エアーモルタル骨材路盤の下方の緩衝層用の緩衝材、軽量骨材、または、防音壁断熱材、遮熱材もしくは防犯用砂利である、上記[3]又は[4]に記載の粒状の土工資材の製造方法。

発明の効果

0009

本発明の粒状の土工資材は、軽量であるため、軽量骨材等として利用することができる。
また、本発明の粒状の土工資材は、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣以外の材料(ただし、少量の水酸化ナトリウム等を用いることはある。)を用いなくてよいため、低コストでかつ容易に製造することができる。

0010

本発明の粒状の土工資材は、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣からなる、脱水ケーキまたはスラリーを焼成してなるものである。
本発明において、「レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣」(以下、「残渣」と略すことがある。)とは、レアアースを含有する泥を酸(例えば、希塩酸)で処理して、レアアースを液中に抽出した後に発生する酸性の残渣である。
レアアースとは、周期律表の第3族のランタロイド(La(ランタン)からLu(ルテチウム))に、Sc(スカンジウム)とY(イットリウム)を加えた17元素をいう。

0011

レアアースを含有する泥の一例として、深海底(例えば、海の深さとして、3,500〜6,000mの領域)に層状(例えば、海底から、深さが数10m程度までの地盤)に分布する、レアアースの含有率が大きい泥が挙げられる。
本発明において、レアアースを含有する泥(乾燥状態のもの;固形分)の中のレアアースの含有率(質量基準)は、資源であるレアアースを採掘する際の経済性の観点から、好ましくは1,000ppm以上、より好ましくは2,000ppm以上である。

0012

残渣の含水比(残渣の固形分100質量%に対する水分の割合)は、特に限定されないが、加熱炉等の加熱手段の負荷を軽減する観点から、好ましくは200質量%以下、より好ましくは150質量%以下、特に好ましくは100質量%以下である。
残渣の含水比を低減させる方法(方式)としては、泥をタンク等の容器貯留して、泥の固形分を沈澱させ、その上澄みを回収する沈澱方式や、スクリューデカンター等の装置を用いる遠心分離方式や、フィルタープレス等の装置を用いる加圧脱水方式等が挙げられる。
中でも、低コストで簡易に脱水することができる点で、沈澱方式および遠心分離方式が好ましく、沈澱方式が、より好ましい。
なお、脱水の程度は、沈澱方式、遠心分離方式、加圧脱水方式の順に大きくなる。

0013

本発明において、「残渣からなる、脱水ケーキまたはスラリー」とは、(a)残渣のみからなる、脱水ケーキまたはスラリー、(b)残渣と、本発明の効果に大きな悪影響を与えない程度の小さな量で配合される、残渣以外の材料との混合物からなる、脱水ケーキまたはスラリー、のいずれかを意味する。
前記(b)の場合、残渣以外の材料の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムフライアッシュ等が挙げられる。
残渣以外の材料の形態としては、水溶液、懸濁液、粉状、粒状等が挙げられる。
残渣と残渣以外の材料の合計量100質量部(残渣に含まれている水分や、残渣以外の材料として水溶液を用いる場合における当該水溶液中の水分を含む質量)に対する残渣以外の材料(水分を含まないもの;固形分)の配合量は、本発明の粒状の土工資材の軽量性を高める観点から、好ましくは5質量部未満、より好ましくは3質量部以下、さらに好ましくは2質量部以下、特に好ましくは1質量部以下である。
本発明において、「残渣からなる、脱水ケーキまたはスラリーを焼成してなるもの」とは、加熱による熔融によって減容するような過度高温ではない、適度に高い温度での加熱によって、部分的にもしくは全体的に熔融が生じたものである。

0014

本発明の粒状の土工資材の見かけ密度は、好ましくは0.7〜1.6g/cm3、より好ましくは0.8〜1.5g/cm3、さらに好ましくは0.9〜1.4g/cm3、特に好ましくは0.9〜1.2g/cm3である。該値が0.7g/cm3未満では、本発明の粒状の土工資材が脆くなり、埋め戻し材等の用途への適用が困難になることがある。該値が1.6g/cm3を超えると、本発明の目的である軽量性を十分に達成することができない。なお、見かけ密度が1.0g/cm3未満では、本発明の粒状の土工資材が水に浮くようになるため、用途が、コンクリートまたはモルタル用の軽量骨材以外のものに限定される。

0015

本発明の粒状の土工資材は、埋め戻し材、埋め立て材、軽量盛り土材、エアーモルタル用骨材、路盤の下方の緩衝層用の緩衝材、軽量骨材(例えば、モルタル用の軽量細骨材や、コンクリート用の軽量細骨材もしくは軽量粗骨材や、アスファルト用の軽量骨材)、上記軽量骨材(エアーモルタル用骨材、軽量骨材)以外の特定の用途の砂利(例えば、防音壁、断熱材、遮熱材もしくは防犯用の砂利)等として用いることができる。

0016

次に、本発明の粒状の土工資材の製造方法について説明する。
本発明の粒状の土工資材の製造方法は、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣からなる、脱水ケーキまたはスラリーを焼成して、焼成物を得る焼成工程と、この焼成物を破砕、切断または分級して、粒状の土工資材を得る粒状化工程、を含む。
以下、工程毎に説明する。

0017

[焼成工程]
焼成工程は、レアアースを含有する泥を酸で処理した後に発生する残渣(通常、酸性のもの)からなる、脱水ケーキまたはスラリー(以下、「焼成原料」ともいう。)を焼成して、焼成物を得る工程である。
残渣は、上述のとおり、含水比を小さくするための処理を予め施しておくことが望ましい。
残渣以外の材料を用いる場合、造粒の前に、残渣と、残渣以外の材料を混合して、混合物を調製しておく。
焼成原料は、製造の目的物である土工資材の種類(例えば、粗骨材)に応じて、適宜の大きさの粒状物に形成してもよい。
また、焼成原料は、加熱の前に乾燥させてもよい。

0018

焼成原料を適宜の大きさの粒状物に形成する場合、用途に応じた焼成原料の好ましい粒度は、以下のとおりである。
焼成物の用途が、軽量粗骨材、または、防音壁、断熱材、遮熱材もしくは防犯用の砂利である場合、加熱前の造粒物は、好ましくは、5〜40mmの粒度を有する粒体を、50質量%以上の割合で含むものであり、より好ましくは、7〜30mmの粒度を有する粒体を、50質量%以上の割合で含むものである。
焼成物の用途が、軽量細骨材、または、エアーモルタル用骨材である場合、加熱前の造粒物は、好ましくは、3〜5mmの粒度を有する粒体を、50質量%以上の割合で含むものである。
焼成物の用途が、埋め戻し材、埋め立て材、または、軽量盛り土材である場合、加熱前の造粒物は、好ましくは、5〜30mmの粒度を有する粒体を、50質量%以上の割合で含むものである。
焼成物の用途が、路盤の下方の緩衝層用の緩衝材である場合、加熱前の造粒物は、好ましくは、3〜10mmの粒度を有する粒体を、50質量%以上の割合で含むものである。
本発明では、通常、造粒機成形機を用いた造粒方法を採用するので、上述の好ましい粒度分布を有する造粒物は、容易に得ることができる。

0019

焼成物を得るための加熱温度(加熱時の最高温度)は、好ましくは1,070〜1,130℃、より好ましくは1,080〜1,120℃、特に好ましくは1,090〜1,110℃である。該温度が1,070℃以上であると、発泡による十分な軽量性を焼成物に与えることが容易になる。該温度が1,130℃以下であると、過度な溶融が生じて、減容し、密度が高い焼成物となるのを防ぐことができる。

0020

焼成工程における最高温度での加熱時間は、好ましくは15〜40分間、より好ましくは15〜30分間、特に好ましくは20〜25分間である。該加熱時間が15分間以上であると、造粒物が十分に膨張しながら焼成されるので、焼成物に軽量性を与えることが容易となる。該加熱時間が40分間以下であると、処理効率(本発明の粒状の土工資材の製造効率)の点で好ましい。なお、小径の造粒物と異なり、大塊の状態で焼成する場合には、大塊の内部への十分な熱伝導に多くの時間を要するため、最高温度での加熱時間は、長くなる。

0021

焼成物を得るための加熱手段としては、特に限定されるものではなく、連続式の手段とバッチ式の手段のいずれも用いることができる。
連続式の加熱手段としては、例えば、ロータリーキルントンネル炉等が挙げられる。
バッチ式の加熱手段としては、例えば、焼却炉ガス等を燃料として用いるもの)、電気炉マイクロ波加熱装置等が挙げられる。
中でも、処理の効率を高める観点から、ロータリーキルンを用いることが好ましい。
焼成工程で得られる焼成物は、通常、独立した粒体と、複数の粒体が連なった塊(2個以上の塊が融着部分を介して結合したもの)の混合物である。焼成物の全量中の独立した粒体の割合は、通常、20質量%以下である。このため、本発明において、焼成工程の後に、粒状化工程が必要である。

0022

[粒状化工程]
粒状化工程は、焼成工程で得た焼成物を破砕、切断または分級して、粒状の土工資材を得る工程である。
破砕または切断のための手段としては、焼成工程で得られた焼成物を破砕または切断することができるものであればよく、特に限定されないが、例えば、破砕のための手段としては、ジョークラッシャーインパクトクラッシャ等が挙げられ、また、切断のための手段としては、ワイヤーソーダイヤモンドカッター等が挙げられる。
また、分級のための手段としては、等が挙げられる。なお、分級で得られた粗粒分については、さらに、破砕または切断を行って、粒状物を得て、この粒状物を、細粒分(本発明の粒状の土工資材)と共に、または、細粒分(本発明の粒状の土工資材)とは別の用途で、本発明の粒状の土工資材として用いることができる。

0023

以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[材料]
以下の材料を使用した。
(1)レアアースを含有する泥(太平洋の水深4,000m以上の深海の泥;該泥の固形分中のレアアースの含有率:質量基準で2,000ppm以上)
(2)水酸化カルシウム(試薬

0024

[実施例1]
レアアースを含有する泥を、0.1Nの塩酸に1時間浸漬し、次いで、含水比が100質量%になるように、遠心分離装置で脱水して、残渣を得た。
この残渣を、凹部の大きさが異なる複数の種類の製氷皿を用いて、造粒(成型)し、造粒物(粒度:5〜30mm)を得た。
この造粒物を、105℃で12時間乾燥後、電気炉内で10℃/分で昇温し、最高温度1,100℃で20分間、加熱した。
得られた焼成物(粒度:焼成後に5〜35mm)について、見かけ密度の測定、および、外観観察を行った。
その結果を表1に示す。
次いで、得られた焼成物を、破砕手段(ハンマー)を用いて破砕することによって、焼成物に含まれている、複数の粒体が連なった塊を、独立した粒体とし、本発明の粒状の土工資材を得た。

0025

[比較例1〜2]
表1に示すように最高温度を変更したこと以外は、実施例1と同様にして実験した。
ただし、比較例1では、造粒物同士の融着が生じなかったため、破砕等は、行わなかった。比較例2では、破砕によって、独立した粒体をほぼ100%の割合で得ることができた。
[比較例3〜4]
残渣(100質量部)に代えて、残渣80質量部と水酸化カルシウム20質量部の混合物を用いたこと、および、最高温度を表1に示す温度に変更したこと以外は、実施例1と同様にして実験した。
ただし、比較例3では、造粒物同士の融着が生じなかったため、破砕等は、行わなかった。比較例4では、破砕の後、得られた土工資材の全量中、粒状物(大塊以外のもの)の割合は、目視で観察したところ、10質量%以下であった。
比較例1〜4における見かけ密度および外観観察の結果を、表1に示す。

0026

実施例

0027

表1から、実施例1では、比較例1〜4に比べて、優れた軽量性(小さな見かけ密度)を有する粒状の土工資材を得ていることがわかる。
一方、比較例1〜2では、実施例1に比べて最高温度が低いため、実施例1に比べて軽量性が劣ることがわかる。また、比較例3〜4では、水酸化カルシウムを大きな割合(20質量%)で配合しているため、実施例1と同等以上の最高温度で加熱を行ったにもかかわらず、実施例1に見られるような優れた軽量性が得られておらず、また、加熱温度の増大(比較例3の1,100℃から比較例4の1,200℃への増大)による軽量性の向上の効果も得られていないことがわかる。

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