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技術 光干渉断層画像生成装置及びその使用方法

出願人 株式会社吉田製作所
発明者 鹿熊秀雄
出願日 2016年3月18日 (3年11ヶ月経過) 出願番号 2016-054859
公開日 2017年9月21日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 2017-164404
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による材料の調査、分析 内視鏡
主要キーワード レーザ光出力装置 左側面画像 試料光路 レーザ出力装置 可動構造体 頬側面 光干渉断層画像 略角筒状
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

試料近傍の不要物の影響を低減させて画像を取得できる光干渉断層画像生成装置及びその使用方法を提供する。

解決手段

光干渉断層画像生成装置1は、試料200の光軸に沿って被写体よりも深い位置を基準位置とした試料光路光路長に対して参照光路の光路長が一致するように参照ミラー21が配置される設定の場合、検出信号から生成される画像を上下反転する画像処理を行うOCT制御装置100を備える。

概要

背景

従来、利用者によって把持された器具試料に当接させた状態で、試料の画像を取得する光干渉断層画像生成装置が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に開示された技術では、利用者によって把持されるプローブの先端に着脱可能な様々な支持体交換可能に取り付けている。例えば、プローブの先端に、鏡を有する支持体を装着することで、プローブからの測定光を、患者の口に挿入した支持体及び鏡を経由して臼歯の嵌合面照射することができる。

概要

試料近傍の不要物の影響を低減させて画像を取得できる光干渉断層画像生成装置及びその使用方法を提供する。光干渉断層画像生成装置1は、試料200の光軸に沿って被写体よりも深い位置を基準位置とした試料光路光路長に対して参照光路の光路長が一致するように参照ミラー21が配置される設定の場合、検出信号から生成される画像を上下反転する画像処理を行うOCT制御装置100を備える。

目的

本発明は、試料近傍の不要物の影響を低減させて画像を取得できる光干渉断層画像生成装置及びその使用方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

試料断層面の所定領域を被写体として撮影する際に試料光路に配置され前記試料に当接される器具と、参照光路に配置される参照ミラーと、光源から射出される光を前記参照ミラーに向かう光と前記器具を介して前記試料に向かう光とに分割し、前記試料から戻ってくる散乱光と前記参照ミラーから戻ってくる反射光との干渉光を検出する光学ユニットと、を備え、時系列に取得される前記干渉光の検出信号から光干渉断層画像を生成する光干渉断層画像生成装置であって、前記試料の光軸に沿って前記被写体よりも深い位置を基準位置とした前記試料光路の光路長に対して前記参照光路の光路長が一致するように前記参照ミラーが配置される設定の場合、前記検出信号から生成される画像を上下反転する画像処理を行う制御装置を備えることを特徴とする光干渉断層画像生成装置。

請求項2

前記器具は、光ファイバで前記光学ユニットに接続されるプローブと、前記プローブの先端部に装着される支持体と、を備え、前記支持体は、光軸を直交する方向に変換する斜鏡を備えている請求項1に記載の光干渉断層画像生成装置。

請求項3

前記支持体は、前記プローブの先端部に着脱可能に構成され、前記試料光路の光路長と前記参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の前記基準位置を前記試料の光軸に沿って前記被写体よりも深い位置及び前記試料の手前に切り替えて設定可能な光路長設定手段を備える請求項2に記載の光干渉断層画像生成装置。

請求項4

請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光干渉断層画像生成装置の使用方法であって、前記試料の光軸に沿って前記被写体よりも深い位置を基準位置とした前記試料光路の光路長に対して前記参照光路の光路長が一致するように前記参照ミラーを配置して、前記試料の光軸に沿う手前に配置される不要物の画像の映り込みを低減させる光干渉断層画像生成装置の使用方法。

技術分野

0001

本発明は、光干渉断層画像生成装置及びその使用方法に関する。

背景技術

0002

従来、利用者によって把持された器具試料に当接させた状態で、試料の画像を取得する光干渉断層画像生成装置が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に開示された技術では、利用者によって把持されるプローブの先端に着脱可能な様々な支持体交換可能に取り付けている。例えば、プローブの先端に、鏡を有する支持体を装着することで、プローブからの測定光を、患者の口に挿入した支持体及び鏡を経由して臼歯の嵌合面照射することができる。

先行技術

0003

特開2014−61089号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本願発明者は、利用者がプローブを把持して安定した状態で試料の鮮明な画像を取得できる光干渉断層画像生成装置をこれまで提案してきたが、さらなる改良の余地があった。例えば、プローブに取り付ける支持体を臼歯の嵌合面に載置して固定することで、手振れの影響を低減して安定させた状態で臼歯の嵌合面の画像を取得することができる。ただし、臼歯の画像に対して不要な鏡の画像が映り込んで臼歯の画像が見難くなる場合がある。

0005

そこで、本発明は、試料近傍の不要物の影響を低減させて画像を取得できる光干渉断層画像生成装置及びその使用方法を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

前記課題を解決するため、本願発明者は、光干渉断層画像生成装置において、試料近傍に鏡を配置して、試料側所定位置基準位置とした試料光路光路長に対して、参照光路の光路長が一致するように参照光路における参照ミラーを配置して、試料の光干渉断層画像を取得し、試料側の基準位置を順次変更したときの画像をそれぞれ取得する実験を行った。その結果、試料の画像に鏡の画像が映り込んで表示される現象と、参照光路における参照ミラーの位置との間に密接な関係があることを見出した。

0007

そこで、本発明に係る光干渉断層画像生成装置は、試料の断層面の所定領域を被写体として撮影する際に試料光路に配置され前記試料に当接される器具と、参照光路に配置される参照ミラーと、光源から射出される光を前記参照ミラーに向かう光と前記器具を介して前記試料に向かう光とに分割し、前記試料から戻ってくる散乱光と前記参照ミラーから戻ってくる反射光との干渉光を検出する光学ユニットと、を備え、時系列に取得される前記干渉光の検出信号から光干渉断層画像を生成する光干渉断層画像生成装置であって、前記試料の光軸に沿って前記被写体よりも深い位置を基準位置とした前記試料光路の光路長に対して、前記参照光路の光路長が一致するように前記参照ミラーが配置される設定の場合、前記検出信号から生成される画像を上下反転する画像処理を行う制御装置を備えることを特徴とする。
また、この光干渉断層画像生成装置の使用方法は、前記光干渉断層画像生成装置の使用方法であって、前記試料の光軸に沿って前記被写体よりも深い位置を基準位置とした前記試料光路の光路長に対して前記参照光路の光路長が一致するように前記参照ミラーを配置して、前記試料の光軸に沿う手前に配置される不要物の画像の映り込みを低減させることを特徴とする。

0008

かかる構成によれば、光干渉断層画像生成装置は、試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置を試料の光軸に沿って被写体よりも深い位置に設定することで、試料近傍に不要物が配置されたとしても、不要物の影響を低減させた画像を取得することができる。また、試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置を被写体よりも深い位置に設定するときに取得される逆さまの画像を、制御装置によって上下反転させることで見易い画像を取得することができる。

0009

また、光干渉断層画像生成装置は、前記器具が、光ファイバで前記光学ユニットに接続されるプローブと、前記プローブの先端部に装着される支持体と、を備え、前記支持体が、光軸を直交する方向に変換する斜鏡を備えていることが好ましい。
これにより、例えば、臼歯の嵌合面に光を照射したときの光干渉断層画像を、鏡の影響を低減させて取得することができる。

0010

また、光干渉断層画像生成装置は、前記支持体が、前記プローブの先端部に着脱可能に構成され、前記試料光路の光路長と前記参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の前記基準位置を前記試料の光軸に沿って前記被写体よりも深い位置及び前記試料の手前に切り替えて設定可能な光路長設定手段を備えることが好ましい。
これにより、斜鏡を備えた支持体を装着したときに、基準位置を被写体よりも深い位置に切り替えることで、鏡の影響を低減させた臼歯等の画像を取得できる。また、斜鏡を備えた支持体の代わりに、鏡を有しない支持体を装着したときに、例えば前歯の正面に光を照射したときの光干渉断層画像も取得することができる。

発明の効果

0011

本発明によれば、試料近傍の不要物の影響を低減させて画像を取得できる光干渉断層画像生成装置及びその使用方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0012

本発明の実施形態に係る光干渉断層画像生成装置を模式的に示す構成図である。
プローブを示す図であり、(a)はプローブの主要部を示す側面図、(b)はプローブ先端の支持体の拡大斜視図、(c)は支持体の拡大中央縦断面図である。
試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置の説明図であって、(a)は試料光路の一部、(b)は基準位置を試料の手前に設定した参照光路の一部、(c)は基準位置を被写体よりも深い位置に設定した参照光路の一部を示している。
図1の光路長設定手段の説明図であって、(a)は試料光路の一部、(b)は基準位置を試料の手前に設定したときの光路長設定手段、(c)は基準位置を被写体よりも深い位置に設定したときの光路長設定手段を示している。
基準位置を試料の手前に設定した状態で得られた画像の模式図である。
図5の状態から基準位置をより深い位置にずらした状態で得られた画像の模式図である。
図6の状態から基準位置をより深い位置にずらした状態で得られた画像の模式図である。
図7の状態から基準位置をより深い位置にずらした状態で得られた画像の模式図である。
図8左側面画像及び断層画像を上下反転した画像の模式図である。
干渉光の検出信号、参照ミラーの配置及び画像の模式図であって、(a)及び(b)は試料側の基準位置が試料の手前に設定される場合の模式図、(c)及び(d)は試料側の基準位置が被写体よりも深い位置に設定される場合の模式図である。
支持体の構成例を示す斜視図である。

実施例

0013

本発明に係る光干渉断層画像生成装置を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするために誇張していることがある。
図1に示すように、光干渉断層画像生成装置1は、光学ユニット10と、プローブ30と、制御ユニット50と、を主に備え、時系列に取得される干渉光の検出信号から光干渉断層画像を生成するものである。プローブ30は、試料200の断層面の所定領域を被写体として撮影する際に試料光路に配置され試料200に当接されることを前提とする。

0014

ここで、試料200の断層面の所定領域とは、試料200の光軸に沿う深さ方向の断層面の全領域のうち、外表面に近い所望の観測対象部分のことである。試料200が例えば歯牙の場合、概ね歯冠の断層面の領域を被写体と呼ぶ。歯科では主に歯冠の断層面の観測要望されており、深さ5mm程度の画像を可視化するための測定光では、歯根を観測するのは困難だからである。なお、図面では、被写体として臼歯の概ね歯冠部分を図示している。

0015

光学ユニット10は、一般的な光コヒーレンストモグラフィの各方式が適用可能な光源、光学系、検出部を備えている。図1に示すように、光学ユニット10は、試料200にレーザ光周期的に照射する光源11と、試料200の内部情報を検出するディテクタ23と、光源11とディテクタ23との間の光路中に設けられた光ファイバや各種光学部品等を備えている。光源11としては、例えばSSOCT(Swept Source Optical Coherence Tomography)方式のレーザ光出力装置を用いることができる。試料200は例えば歯牙であるものとする。

0016

ここで、光学ユニット10の概略を説明する。
光源11から射出された光は、光分割手段であるカップラ12により、測定光と参照光とに分けられる。ここで、測定光はプローブ30を介して試料200に向かう光なので、測定光の光路を試料光路と呼ぶ。また、参照光は、参照ミラー21に向かう光なので、参照光の光路を参照光路と呼ぶ。このうち、測定光は、サンプルアーム13のサーキュレータ14からプローブ30に入射する。この測定光は、プローブ30のシャッタ31が開放状態のときに、コリメータ322、2次元走査機構33を経て集光レンズ34によって試料200に集光され、そこで散乱反射した後に再び集光レンズ34、2次元走査機構33、コリメータ322を経てサンプルアーム13のサーキュレータ14に戻る。戻ってきた測定光はカップラ16を介してディテクタ23に入力する。

0017

一方、カップラ12により分離された参照光は、レファレンスアーム17のサーキュレータ18からコリメータ19dを経て集光レンズ20によって参照ミラー21に集光され、そこで反射した後に再び集光レンズ20、コリメータ19dを経てサーキュレータ18に戻る。戻ってきた参照光はカップラ16を介してディテクタ23に入力する。つまり、カップラ16が、試料200で散乱、反射して戻ってきた測定光と、参照ミラー21で反射した参照光とを合波するので、合波により干渉した光(干渉光)をディテクタ23が試料200の内部情報として検出することができる。なお、サンプルアーム13の偏光コントローラ15、及び、レファレンスアーム17の偏光コントローラ22は、それぞれ、プローブ30を含む光干渉断層画像生成装置1内部に生じた偏光を、より偏光の少ない状態に戻すために設置されている。

0018

参照光路において、前記したコリメータ19dは、コリメータレンズ19と、コリメータレンズ19を内嵌した略円筒状レンズホルダ19aと、レンズホルダ19aに取り付けられたコネクタ19cと、一端がコネクタ19cに接続され、他端がサーキュレータ18に接続された光ファイバ19bと、を備えている。

0019

参照光路において、光路長設定手段24は、コリメータ19dを光軸方向に移動させて、カップラ12から参照ミラー21までの光路長を変更するものである。このコリメータ19dの移動方法は、手動式であってもよいし、電動式であってもよい。
光路長設定手段24には、例えば特開2012−217752号公報に記載された構造を採用してもよい。この構造を採用した場合、光路長設定手段24は、集光レンズ20及び参照ミラー21の他に、図示を省略するが、例えば、光軸に沿ったレールを有してそのレール上に集光レンズ20及び参照ミラー21を支持する支持部材と、コリメータ19dを保持する共に前記レールに沿って手動式又は電動式で進退可能に配置された保持部材と、を備えて構成される。

0020

光路長設定手段24は、試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置を試料200の光軸に沿って被写体よりも深い位置及び試料200の手前に切り替えて設定する。以下では、単に基準位置という場合、上記2つの光路長を一致させるときの試料側の基準位置を意味する。また、光路の所定区間についてはその区間往復の光路長を用いる。例えば、参照光路のうち、サーキュレータ18とコネクタ19cとを接続する光ファイバ19bによる光路と、コネクタ19cから参照ミラー21までの光路については、参照光が往復するので、これらの区間の光路長については往復の光路が考慮される。
また、試料光路のうち、サーキュレータ14とコネクタ322bとを接続する光ファイバ60による光路と、コネクタ322bから試料200側の基準位置までの光路については、測定光が往復するので、これらの区間の光路長については往復の光路が考慮される。

0021

プローブ30は、光学ユニット10からのレーザ光を試料200に導くと共に、試料200で反射した光を光学ユニット10に導くものであり、試料光路に配置され測定時に試料200に当接される器具である。
プローブ30は、例えば、本体部3と、本体部3の基端側に設けられた第1筒体38と、本体部3の先端側に設けられた第2筒体39と、この第2筒体39に装着された支持体4と、を備えている。

0022

<本体部>
本体部3は、図2(a)に示すように、基端部3aと、先端部3bと、それらの間に配置されたコリメータレンズ収納部3c及び走査機構収納部3dと、を有している。
基端部3aは、角部が曲面に形成された略角筒状で構成されており、第1筒体38が装着されている。
先端部3bは、略円筒形状に形成されており、集光レンズ34(図1参照)が収納されている。先端部3bは、その開口部3eに挿入された第2筒体39を支持している。

0023

コリメータレンズ収納部3cは、基端部3aの先端側に形成されている。コリメータレンズ収納部3cは、内部にコリメータレンズ32(図1参照)が収納される部位であり、基端部3aよりも内径が大きく形成されている。コリメータレンズ収納部3cは、上側が斜めに拡径するように形成され、下側が略水平に形成されている。

0024

走査機構収納部3dは、コリメータレンズ収納部3cの先端側に形成されている。走査機構収納部3dは、基端部3a及び先端部3bの外径よりも大きく形成されて太くなっている。走査機構収納部3dは、上方向に膨らんだ状態に形成されている部位に2次元走査機構33(図1参照)が収納されている。走査機構収納部3dは、下方向に膨らんだ状態に形成されている部位にミラー35(図1参照)が収納されている。

0025

本体部3は、図2(a)に示すように、側面視してストレート形状に形成されている。このため、本体部3の走査機構収納部3d及びコリメータレンズ収納部3cを、人が鉛筆を持つのと同じようにして掴むことができるので、持ち易くて操作性がよい形状をしている。本体部3の所定位置には、図示を省略するが複数の操作ボタンが設けられている。複数の操作ボタンとしては、例えば、プローブ30のシャッタ31を開放状態にするボタンや測定(撮影)を開始するボタンを含んでいる。

0026

図1に示すように、本体部3内には、コリメータ322と、2次元走査機構33と、集光レンズ34と、ミラー35と、が主に、図示しないフレーム本体に固定されて設けられている。
コリメータ322は、コリメータレンズ32と、このコリメータレンズ32を保持するホルダに取り付けられたコネクタ322bと、一端がコネクタ322bに接続され、他端がサーキュレータ14に接続された光ファイバ60と、を備えている。

0027

2次元走査機構33は、ミラー35及び集光レンズ34のうちの一方の側から入射する光を時分割駆動によって位置をずらしながら他方の側に反射するものである。本実施形態では、2次元走査機構33は、回転軸が互いに直交した2つのガルバノミラーや、各ガルバノミラーの駆動モータ等で構成されている。
集光レンズ34は、2次元走査機構33のガルバノミラーで反射した光(計測光)を被写体に集光させて照射するレンズである。

0028

ミラー35は、コリメータレンズ32の側から入射する光(計測光)を2次元走査機構33の側に反射するものである。このミラー35からの光は一方のガルバノミラーで反射し、他方のガルバノミラーを経由して集光レンズ34に入射する。このため、ミラー35は、計測光の光路に対してミラー面を45度に傾けた状態で、走査機構収納部3dの所定部位に固定されている。ミラー35は、走査機構収納部3d内にコリメータレンズ32側に向けて傾斜させて設置されている。

0029

第1筒体38は、略円筒形状の部材であり、先端側が本体部3の基端部3a内に内嵌され、基端部が基端部3aから突出した状態に配置されている。第1筒体38は、制御ユニット50に接続された通信ケーブルや、光学ユニット10に接続された光ファイバ60等を挿通して支持するものである。第1筒体38と基端部3aとは、基端部3a内に導入された計測光のミラー35までの光路Laに沿って真っ直ぐに延びて形成されている。

0030

第2筒体39は、支持体4を本体部3に支持させるための部材であり、略円筒形状に形成されている。第2筒体39は、本体部3の開口部3eに挿入され、本体部3の先端部3bに、図示しない連結部材を介在して支持体4を着脱自在(交換可能)、かつ、回動自在に装着している。第2筒体39と先端部3bとは、2次元走査機構33から開口部3eまでの計測光の光路Lbに沿って真っ直ぐに延びて形成されている。ここで、光路Lbは、光路Laと平行である。計測光は、光路Laから、ミラー35及び2次元走査機構33で反射して光路Lbに進む。なお、第2筒体39の軸方向の外周面には、凹凸が全周に亘って形成されている。

0031

撮影時には、利用者は、プローブ30を把持し、手振れ防止等のためプローブ30を試料200に対して当接させる。例えば支持体4を試料200に対して当接させる。

0032

支持体4は、図2(a)に示すように、第2筒体39を介して本体部3に着脱可能に内嵌される係合筒部材4cと、棒状部4aと、斜鏡4jと、固定具4kとを主に備えている。支持体4は、例えば、ステンレス鋼等によって形成されている。

0033

係合筒部材4cは、集光レンズ34(図1参照)の前方に配置され、図2(b)に示すように、測定光を試料200に照射して散乱光を回収する開口4dを有している。係合筒部材4cは、フランジ部4hの上部前側に、棒状部4aの基端部が溶接されて固定されている。棒状部4aは、先端部を斜め下方に約45度折曲した折曲部4iを有する。折曲部4iには斜鏡4jが接合されている。斜鏡4jは、集光レンズ34の光軸を直交する方向に90度変換する反射鏡である。

0034

固定具4kは、試料200に当接させて支持体4を支持させるためのリング形状の部材である。固定具4kは、斜めに配置された斜鏡4jに対して水平になるよう連結部4mで固定されている。

0035

プローブ30で撮影する際に、本体部3に連結された支持体4を、図2(c)に示すように試料200に当接させることにより、プローブ30を安定した状態に支持させることができる。この支持体4は、撮影後、新品あるいは洗浄した支持体と交換することにより、支持体を常に清潔な状態にすることができる。

0036

図1に示すように、制御ユニット50は、AD変換回路51と、DA変換回路52と、2次元走査機構制御回路53と、表示装置54と、OCT(Optical Coherence Tomography)制御装置100とを備える。

0037

AD変換回路51は、ディテクタ23のアナログ出力信号デジタル信号に変換するものである。本実施形態では、AD変換回路51は、光源11であるレーザ出力装置から出力されるトリガ(trigger)に同期して信号の収得を開始し、同じくレーザ出力装置から出力されるクロック信号ckのタイミングに合わせて、ディテクタ23のアナログ出力信号を収得し、デジタル信号に変換する。このデジタル信号は、OCT制御装置100に入力する。

0038

DA変換回路52は、OCT制御装置100のデジタル出力信号アナログ信号に変換するものである。本実施形態では、DA変換回路52は、光源11から出力されるトリガ(trigger)に同期して、OCT制御装置100のデジタル信号をアナログ信号に変換する。このアナログ信号は、2次元走査機構制御回路53に入力する。

0039

2次元走査機構制御回路53は、プローブ30内の2次元走査機構33を制御するドライバである。2次元走査機構制御回路53は、OCT制御装置100のアナログ出力信号に基づいて、光源11から出照されるレーザ光の出力周期に同期して、ガルバノミラーのモータを駆動又は停止させるモータ駆動信号を出力する。

0040

2次元走査機構制御回路53は、一方のガルバノミラーの回転軸を回転させてミラー面の角度を変更する処理と、他方のガルバノミラーの回転軸を回転させてミラー面の角度を変更する処理と、を異なるタイミングで行う。

0041

表示装置54は、OCT制御装置100によって生成される光干渉断層画像(以下、OCT画像という)を表示するものである。表示装置54は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等から構成される。

0042

OCT制御装置100は、光源11から出射される光に同期して2次元走査機構33を制御することで測定を行うと共に、ディテクタ23の検出信号を変換したデータから試料200のOCT画像等を生成する制御を行うものである。OCT画像等は、公知の光干渉断層画像等の生成方法で生成することができる。なお、OCT画像等を例えば特開2012−211797号公報に記載された手法を用いて生成するようにしてもよい。

0043

OCT制御装置100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク入出力インタフェースを備えたコンピュータから構成される。

0044

このOCT制御装置100は、試料の光軸に沿って被写体よりも深い位置を基準位置とした試料光路の光路長に対して参照光路の光路長が一致するように参照ミラー21が配置されている場合、検出信号から生成される画像を上下反転する画像処理を行う。

0045

次に、試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置について図3(a)〜図3(c)を参照して説明する。
図3(a)は試料光路の一部を示している。具体的には、プローブ30(図1参照)内に配置された光ファイバ60、コネクタ322b、コリメータレンズ32及び集光レンズ34を模式的に示している。加えて、このプローブ30に装着された支持体4(図2参照)の斜鏡4j0が試料200に近接配置された様子も模式的に示している。ここでは試料200は臼歯であって、その嵌合面を図3(a)において左に向けて示している。P1,P2は、試料側の基準位置をそれぞれ示している。このうち、臼歯(試料200)の嵌合面の近傍に破線で示す基準位置P1は、試料200の手前に設定された場合の基準位置の一例を表している。また、臼歯(試料200)の歯冠と歯根との境界二点鎖線で示す基準位置P2は、試料200の光軸に沿って被写体よりも深い位置に設定された場合の基準位置の一例を表している。

0046

図3(b)及び図3(c)は参照光路の一部を示している。具体的には、参照光路に配置された光ファイバ19b、コネクタ19c、コリメータレンズ19、集光レンズ20及び参照ミラー21が配置された様子の模式図である。図3(c)では、図3(b)と比べて、集光レンズ20及び参照ミラー21の位置を光軸に沿ってより深い側(図3において右側)に距離Xだけ移動させている。この距離Xは、図3(a)に示す基準位置P1から基準位置P2までの距離と等しい。

0047

図3(b)は、試料200の手前に基準位置P1が設定された場合の参照光路の一部を表している。図示するように、図3(a)に示す試料側の基準位置P1を経由する試料光路の光路長L1に対して、図3(b)に示す参照光路の光路長L1が一致するように参照ミラー21が配置されている。なお、光干渉断層画像の測定においては、通常、試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置を試料の手前に設定している。
図3(c)は、被写体よりも深い位置に基準位置P2が設定された場合の参照光路の一部を表している。図示するように、図3(a)に示す試料側の基準位置P2を経由する試料光路の光路長L2に対して、図3(c)に示す参照光路の光路長L2が一致するように参照ミラー21が配置されている。

0048

なお、図3(a)に示す斜鏡4j0は、図2(c)において測定光が当たる範囲(例えば矩形範囲)のうち試料200に最も近い斜鏡底部を表しているが、以下では、単に斜鏡4j0と呼ぶ。ここでは、斜鏡4j0は、試料の手前の基準位置P1から距離dだけ離間させて配置されている。

0049

試料側の基準位置P1と基準位置P2とを切り替えて設定する方法は、図3(b)及び図3(c)を参照して説明したように集光レンズ20及び参照ミラー21の位置を移動させる方法だけではない。代わりに参照光路のコリメータレンズ19の位置を移動させてもよい。この場合の基準位置の切り替えについて図4(a)〜図4(c)を参照して説明する。

0050

図4(a)は、光ファイバ60と、コネクタ322bと、コリメータレンズ32とを備えるコリメータ322を追加した点が図3(a)と異なっている。
図4(b)は、光ファイバ19bと、コネクタ19cと、コリメータレンズ19とを備えるコリメータ19dを、光軸方向に移動させる光路長設定手段24を模式的に示している。なお、コリメータ19dのレンズホルダ19aについては図示を省略している。
図4(b)では、光路長設定手段24において、図示しない支持部材上に固定された集光レンズ20及び参照ミラー21に向かって、この支持部材上のレールに沿ってコリメータ19dを近付けることを前提としている。図4(b)は、このコリメータ19dを近付ける前提において、参照光路の光路長L1が、図4(a)に示す試料光路の光路長L1に一致した様子を模式的に示している。つまり、参照光路においてコリメータ19dを移動させて図4(b)に示した現在の位置に固定することは、試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置を、試料200の手前の基準位置P1に設定したことと等価である。

0051

図4(c)では、光路長設定手段24において、図示しない支持部材上のレールに沿ってコリメータ19dを、この支持部材に固定された集光レンズ20及び参照ミラー21から遠ざけることを前提としている。図4(c)は、このコリメータ19dを遠ざける前提において、参照光路の光路長L2が、図4(a)に示す試料光路の光路長L2に一致した様子を模式的に示している。つまり、参照光路においてコリメータ19dを移動させて図4(c)に示した現在の位置に固定することは、試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置を、被写体よりも深い基準位置P2に設定したことと等価である。なお、図4(c)では、図4(b)と比べて、コリメータ19dの位置を光軸に沿って試料の手前側図4において左側)に距離Xだけ移動させている。

0052

[試料側の基準位置を被写体よりも深い位置に設定する効果]
次に、試料側の基準位置を被写体よりも深い位置に設定する効果について説明する。
本願発明者は、試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置を変更することができる光干渉断層画像生成装置を準備し、試料近傍に鏡を配置して、試料側の基準位置を順次変更したときに、それぞれ表示されるOCT画像等を観測する実験を行った。一般に、眼科のOCT画像の測定においては、上記2つの光路長を一致させるときの試料側の基準位置を、眼(試料)の観測対象部位よりも手前に設定している。

0053

一方、歯科では、例えば臼歯の嵌合面を観察したり、臼歯の嵌合面を正面として光を照射したときのOCT画像を観察したりすることが要望されるため、臼歯の嵌合面に光を照射する鏡が必要になる。これは、眼科ではありえない、歯科特有事情である。例えば臼歯を観察するために、器具の先端に固定具及び鏡を配置し、その器具を患者の口に挿入して固定具を臼歯の嵌合面に固定した安定状態で画像を取得する場合が想定される。

0054

そこで、上記実験のために準備した光干渉断層画像生成装置において、まず、通常の方法のように、試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置を試料(臼歯)の手前に設定した。その上で、図2(c)に示すように支持体4の固定具4kを試料(臼歯)200の嵌合面に固定し、臼歯の画像(立体画像正面画像、OCT画像)を取得した。

0055

取得された画像の具体例について図5図8を参照して説明する。
図5は、左に配置された立体画像、右下に配置された正面画像、右上に配置されたOCT画像の模式図である。なお、試料200にとっての正面、背面、左側面、右側面、上面及び下面を、それぞれ、S面、I面、L面、R面、P面及びA面と呼ぶ。図6図8は、画像を生成したときの試料側の基準位置をそれぞれ変更した点が図5と異なっている。

0056

例えば図5に示した立体画像は、画面右隅の立方体で示す向き、すなわちL面側を見た臼歯の画像である。
また、図5に示した正面画像は、前記立体画像においてS面(正面)の深さ方向のデータを総和して求めた2次元画像である。この正面画像には、S面の最表面に本来は見えない内部の情報も表示されている。
さらに、図5に示したOCT画像は、A面(下面)に平行な面であって、正面画像中のほぼ中央に配置された横線で切断した断層面における画像である。なお、OCT画像は、例えば400個の断層面に対応して400枚取得されており、そのうちのいずれかを指定することで所望の画像が表示される。

0057

図5の立体画像から明らかなように、臼歯の画像には鏡の画像が映り込んで表示されることを確認した。その後、試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置を試料の光軸に沿ってより深い位置に徐々に変更しながら臼歯の画像を生成して表示する実験を行った。その結果、図6及び図7に示すように、表示画面において、鏡の画像は徐々に下に移動しながら小さくなって目立たなくなり、一方、臼歯の画像は徐々に上に移動して画面の上縁から折り返す画像が重なって表示された。遂には、図8に示すように、鏡の画像がほとんど見えずに臼歯の画像が上下反転して表示された。

0058

その結果、本願発明者は、必要な試料の画像に対して試料近傍の不要物の画像が映り込んで表示される現象と、参照光路における参照ミラー21(図1)の位置との間に密接な関係があることを見出した。以下、図10を参照して説明する。

0059

図10(a)は、試料の近傍に斜鏡を配置し、かつ、試料側の基準位置を試料の手前に設定して固定することを前提として、鏡が試料の画像に映り込んだときに取得された干渉光の検出信号の一例を模式的に示すグラフである。グラフの横軸は、試料光路の光路長から参照光路の光路長を差し引いた差分の1/2を、光路長の距離差(mm)として表したものである。ここで、1/2としているのは、光路長は、往復を考慮したものであるが、撮影された画像に反映される距離はその1/2になるためである。この距離差は、試料側の基準位置を固定した状態において、試料側において信号を検出する位置に応じて異なる。図10(a)のグラフにおいて、原点は、試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置を表している。この原点は試料の手前に設定された基準位置P1(図4(a)参照)に対応している。グラフの縦軸は信号の強度(パワー、dB)を表している。

0060

図10(a)のグラフに示すように、光路長の距離差が0の位置では、参照光路の光路長と試料光路の光路長とが一致しているので信号の強度が最も高くなっている。また、試料光路の光路長と参照光の光路長との距離差がより大きくなるような試料側の位置で検出される信号の強度は、より大きく減衰している。また、信号の強度は、原点を境にして、ほぼ左右対称となっている。

0061

図10(b)は、試料光路の一部(図4(a))と、参照光路における光路長設定手段24の一部(図4(b))とを合わせて簡略化した図であって、斜鏡4j0及び参照ミラー21を図10(a)のグラフの横軸(距離差)に対応付けて模式的に示している。
ここでは、参照光路における参照ミラー21は、図10(a)のグラフの原点に対応させて配置され、試料光路における試料200は、この原点から僅かにプラス方向(右)にずれた位置に配置される。そして、試料光路における斜鏡4j0は、原点からマイナス方向(左)にずれた位置に配置される。

0062

図10(a)のグラフ上に示す信号S1は、斜鏡4j0の影響によるものである。斜鏡4j0の影響による信号S1は、光路長の距離差が「−4.5mm」の位置に図示されている。これは、試料側の基準位置P1から斜鏡4j0までの距離d(図4(a)参照)が4.5mmであることに相当する。グラフ上でこの信号S1が折り返されて信号S2が生じるため、図10(b)に示すように、取得されるOCT画像501には、信号S2の位置に不要な鏡の信号が映り込むと考えられる。

0063

図10(a)のグラフ上では、信号S2は、撮影可能距離Aの範囲内に折り返されている。なお、撮影可能距離Aの値は、横軸で示す距離の数値(mm)に関連付けられた定数である。このグラフに示すように、光路長の距離差が撮影可能距離Aの値を超える範囲では、信号の強度は急激に減衰している。ここでは、撮影可能距離Aの値は、一例として8mmであるものとした。撮影可能距離Aは、光源11(図1)から射出される光の可干渉距離と、干渉光のサンプリングレートと、で決まる断層画像の深さ方向の距離によって決定される。

0064

ここで、可干渉距離とは、パワースペクトルの減衰が6dBとなるときの距離に相当し、光源11(図1)の性能に関する。
また、干渉光のサンプリングレートとは、OCT制御装置100(図1)において、試料200のOCT画像等を生成するために、ディテクタ23(図1)で検出される干渉信号を、サンプリングするためのサンプリングクロック信号周波数を意味する。

0065

図10(c)は、試料の近傍に斜鏡を配置し、かつ、試料側の基準位置を被写体よりも深い位置に設定して固定することを前提として、鏡の影響が低減されたときに取得された干渉光の検出信号の一例を模式的に示すグラフである。図10(c)のグラフの見方は、図10(a)のグラフと同様である。ただし、図10(c)グラフでは、原点が、被写体よりも深い位置に設定された基準位置P2(図4(a)参照)に対応している。

0066

図10(d)は、試料光路の一部(図4(a))と、参照光路における光路長設定手段24の一部(図4(c))とを合わせて簡略化した図であって、斜鏡4j0及び参照ミラー21を図10(c)のグラフの横軸(距離差)に対応付けて模式的に示している。
ここでは、参照光路における参照ミラー21は、図10(c)のグラフの原点に対応させて配置され、試料光路における試料200は、この原点からマイナス方向(左)にずれた位置に配置される。そして、試料光路における斜鏡4j0は、この原点からさらにマイナス方向(左)にずれた位置に配置される。

0067

図10(c)のグラフ上に示す信号S3は、斜鏡4j0の影響によるものである。斜鏡4j0の影響による信号S3は、光路長の距離差が「−14.6mm」程度の位置に図示されている。これは、試料側の基準位置P2から斜鏡4j0までの距離(図4(a)参照)が14.6mmであることに相当する。
ここで、基準位置P2から斜鏡4j0までの距離は、図4(a)に示すように、基準位置P2から基準位置P1までの距離Xと、基準位置P1から斜鏡4j0までの距離dとの合計値である。よって、具体例として、基準位置P2から斜鏡4j0までの距離が14.6mm、かつ、距離dが4.5mmである場合、基準位置P2から基準位置P1までの距離Xは、それらの差である10.1mmに相当する。この距離Xは、撮影可能距離Aに比べて長く、かつ、撮影可能距離Aの2倍よりも短くなっている。

0068

このような関係式を満たすようにすれば、参照光路における参照ミラー21又はコリメータレンズ19の配置を容易に決定することができる。つまり、基準位置P1が既知の場合、基準位置P1から、撮影可能距離Aに比べて長く、かつ、撮影可能距離Aの2倍よりも短い距離だけ離間した位置を、基準位置P2として決定すればよい。これによれば、試料についての干渉信号の強度を維持しながら、試料近傍の斜鏡等の不要物についての干渉信号を効率よく弱めて、不要物の影響を低減させた鮮明な画像を取得することができる。

0069

なお、図10(c)のグラフ上に示す斜鏡4j0による信号S3の強度が、図10(a)のグラフに示す斜鏡4j0による信号S1の強度に比べて小さい理由は、図10(c)のグラフの原点から信号S3の位置までの距離(例えば14.6mm)が、図10(a)のグラフの原点から信号S1の位置までの距離(例えば4.5mm)より大きいからである。

0070

図10(c)に示すように、干渉光の検出信号では、試料光路と参照光路との光路長の距離差が0の位置を中心にして信号の折り返しが生じると共に、原点から撮影可能距離Aだけ離れた位置を中心にして信号の折り返しが生じる。撮影可能距離Aが例えば8mmである場合、光路長の距離差が「−8mm」となる位置を中心に、斜鏡4j0による信号S3が折り返され、信号S4が生じる。さらに、原点を中心に、この信号S4が折り返され、信号S5が生じる。

0071

図10(c)のグラフ上では、信号S5は、撮影可能距離Aの範囲内に折り返されている。そのため、図10(d)に示すように、取得されるOCT画像701では、信号S5の位置に不要な鏡の信号が映り込むと考えられる。しかしながら、この例では、OCT画像701における信号S5の位置は、歯冠が鮮明に映る領域から外れている。加えて、斜鏡4j0を表す信号S3の強度がそもそも小さいため斜鏡がほとんど見えなくなる。一方で、OCT画像701として、反転した像が得られるが、OCT制御装置100の画像処理により、図9に示すように、上下反転することで見易い画像を取得することができる。なお、図9は、左に配置された立体画像及び右上に配置されたOCT画像がそれぞれ上下反転されている点が図8相違している。

0072

次に、光干渉断層画像生成装置1の使用方法について図1図2図4及び図11を適宜参照して説明する。術者は、不図示の電源スイッチをONして光路長設定手段24を、電動によって、又は、予め手動によって、試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置を被写体よりも深い位置(基準位置P2:図4(a))に設定しておく。そして、術者は、図1に示すシャッタ31を開放状態にするボタンを操作し、測定(撮影)を開始するボタンを操作する。
試料200が例えば臼歯の場合、術者は、把持したプローブ30の先端部に連結された支持体4を、患者の前方から患者の口腔に挿入し、支持体4を図2(c)に示すように臼歯(試料200)に当接させることにより、患者の位置付けを行ってから、測定を行う。そして、OCT制御装置100は、得られた画像を、上下反転する画像処理を行った上で表示装置54に表示させる。

0073

一方、試料200が例えば前歯の場合、術者は、例えば図11に示すような鏡を有しない前歯専用の支持体5をプローブ30に装着する。この支持体5は、全体が略円筒形状に形成された部材からなる。具体的には、支持体5は、開口5dを有して第2筒体39(図2(a))に連結される係合筒部材5cと、係合筒部材5cの前側に連設されたフランジ部5hと、フランジ部5hの前側に連設された円筒部5bと、円筒部5bの前側に連設された3本の軸部5aと、軸部5aの前側に形成されたリング状の固定部5kと、が一体形成されている。なお、支持体5の光路長は、図2(b)に示す支持体4の光路長と同じ長さである。ここで、支持体5の光路長とは、図11において係合筒部材5cの右端から固定部5kの左端までの長さである。また、支持体4の光路長とは、図2(c)において矢印で示すように係合筒部材4cの右端から斜鏡4jまでの長さと、斜鏡4jから固定具4kの下端までの長さとの和である。この場合、術者は、把持したプローブ30の支持体5の固定部5kを、患者の前歯(試料200)の正面に当接させることにより、患者の位置付けを行ってから、同様に測定を行う。

0074

以上説明したように、光干渉断層画像生成装置1は、試料近傍に不要物が配置されたとしても、試料光路の光路長と参照光路の光路長とを一致させるときの試料側の基準位置を被写体よりも深い位置に設定し、取得される画像を上下反転させることができるので、不要物の影響を低減させた見易い画像を取得することができる。

0075

以上、実施形態に基づいて本発明に係る光干渉断層画像生成装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、参照光路の光路長を変化させる光路長設定手段24を備えるものとしたが、代わりに、同様の機構で試料光路の光路長を変化させる光路長設定手段を備えるようにしてもよい。ただし、その場合には、試料側の基準位置を被写体の奥側(深い位置)に設定したときの集光レンズ34の焦点距離と、試料の手前側に設定したときの集光レンズ34の焦点距離と、を変更するために、集光レンズ34そのものを取り換える手間が必要となるので、試料側の基準位置を容易に切り替えるためには参照光路の光路側で設定することが好ましい。

0076

光干渉断層画像生成装置を、光路長設定手段24において試料側の基準位置を被写体よりも深い位置に設定した状態で測定する第1動作モードと、光路長設定手段24において試料側の基準位置を試料200の手前に設定した状態で測定する第2動作モードと、を切り替え可能な構成としてもよい。この場合、OCT制御装置100は、上下反転させる画像処理を第1動作モードだけで行い、第2動作モードでは行う必要がない。

0077

光干渉断層画像生成装置を、試料近傍に鏡を配置することを前提とした専用装置として構成してもよい。この場合、試料側の基準位置を被写体よりも深い位置に予め設定して固定しておけばよい。また、プローブ30とは別体の支持体4が斜鏡4jを備えることとしたが、斜鏡や固定具を備える専用のプローブを用いてもよい。

0078

プローブ30に装着される支持体4は、試料200を臼歯として、臼歯の咬合面に光を照射する撮影に使用されるものとしたが、咬合面に限らず、舌側面頬側面を撮影することにも適している。臼歯に限らず、例えば、口腔内組織撮影、その他、前歯部の舌側面側のOCT画像を撮影するのにも適している。

0079

2次元走査機構33として、ガルバノミラーを採用した場合について説明したが、これに限らず、2次元MEMSミラーを採用することもできる。2次元MEMSミラーの素子は、例えば、光を全反射するミラーや、電磁力を発生する電磁駆動用の平面コイル等の可動構造体が形成されたシリコン層と、セラミック台座と、永久磁石と、の3層構造に形成されて、コイル通電される電流の大きさに比例してX軸方向及びY軸方向に静的、動的傾斜する制御が可能になっている。

0080

本発明において、試料は、歯牙に限定されるものではない。また、歯科以外の医療機器非破壊検査等に本発明を適用してもよい。

0081

1光干渉断層画像生成装置
4,5支持体
4j,4j0斜鏡
10光学ユニット
11光源
21参照ミラー
24光路長設定手段
30プローブ
100OCT制御装置
200 試料

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