図面 (/)

技術 力率決定方法、力率決定システム及び配電システム。

出願人 中国電力株式会社
発明者 八田浩一田部守柴丸昇
出願日 2016年3月10日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2016-047183
公開日 2017年9月14日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2017-163743
状態 特許登録済
技術分野 交流の給配電 インバータ装置
主要キーワード 相互リアクタンス 接続相 太陽光発電プラント 電流値情報 所定数値範囲 各分岐線 線路定数 電圧不平衡
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月14日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

発電装置からの逆潮流電流が供給される配電線における電圧不平衡を抑制する。

解決手段

力率決定システム40は、逆潮流電流を三相配電線14に供給する発電装置20の力率を決定する。力率決定システム40は、三相配電分岐線16のインピーダンスを取得するインピーダンス取得部と、力率を三相毎にそれぞれ指定力率に指定する力率指定部と、予め検出された三相配電分岐線16の逆潮流電流値と指定力率とに基づき、指定力率である場合の三相配電分岐線16の逆潮流電流値を、三相毎に算出する電流値算出部と、電流値とインピーダンスとに基づき、三相配電分岐線16における電圧値を三相毎に算出する電圧算出部と、三相配電分岐線における電圧値に基づき、指定力率である場合の三相配電線14での電圧不平衡率を算出する不平衡率算出部と、電圧不平衡率が所定の閾値以下である場合に指定力率を逆潮流電流の力率として決定する力率決定部とを有する。

概要

背景

近年、自然エネルギーによって発電する太陽光発電装置などの発電装置が発電した電力を、電力会社に売却する(売電する)ケースが増加している。例えばメガソーラーなどの規模の大きい発電装置は、高圧配電線幹線から分岐された分岐線を介して高圧配電線に連系(接続)される場合があり、発電した電力を三相交流電流に変換し、その三相交流電流を高圧配電線に流して、売電を行う。

このように発電装置からの三相交流電流は、高圧配電線に流れる逆潮流電流となるため、高圧配電線における電圧上昇を引き起こすおそれがある。従来、高圧配電線における電圧上昇を抑制するため、発電装置は、三相交流電流を供給する際の力率を、進み力率にする場合がある。この場合の力率は、三相とも全て同じ値にしている。通常、力率は電力会社から指定された固定値を用いるが、例えば、特許文献1には、太陽光発電プラントにおいて、力率を制御している旨が記載されている。

概要

発電装置からの逆潮流電流が供給される配電線における電圧不平衡を抑制する。力率決定システム40は、逆潮流電流を三相配電線14に供給する発電装置20の力率を決定する。力率決定システム40は、三相配電分岐線16のインピーダンスを取得するインピーダンス取得部と、力率を三相毎にそれぞれ指定力率に指定する力率指定部と、予め検出された三相配電分岐線16の逆潮流電流値と指定力率とに基づき、指定力率である場合の三相配電分岐線16の逆潮流電流値を、三相毎に算出する電流値算出部と、電流値とインピーダンスとに基づき、三相配電分岐線16における電圧値を三相毎に算出する電圧算出部と、三相配電分岐線における電圧値に基づき、指定力率である場合の三相配電線14での電圧不平衡率を算出する不平衡率算出部と、電圧不平衡率が所定の閾値以下である場合に指定力率を逆潮流電流の力率として決定する力率決定部とを有する。

目的

本発明は、上記課題を解決するために、発電装置からの逆潮流電流が供給される配電線における電圧不平衡を抑制する力率決定方法、力率決定システム及び配電システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

発電所からの三相交流電流が供給される三相配電線三相配電分岐線を介して接続されて、自然エネルギーによって発電した電力三相交流逆潮流電流として前記三相配電線に供給する発電装置が、前記逆潮流電流を供給する際の力率を決定する力率決定方法であって、前記三相配電分岐線のインピーダンスを、三相毎に取得するインピーダンス取得ステップと、前記力率を、三相毎にそれぞれ所定の値である指定力率に指定する力率指定ステップと、予め検出された前記三相配電分岐線を流れる逆潮流電流の電流値と、前記指定力率とに基づき、前記指定力率である場合に前記三相配電分岐線に流れる逆潮流電流の電流値を、三相毎に算出する電流値算出ステップと、算出した前記電流値と前記インピーダンスとに基づき、前記三相配電分岐線における電圧値を、三相毎に算出する電圧算出ステップと、前記三相配電分岐線における三相毎の電圧値に基づき、前記指定力率である場合の逆潮流電流によって生じる前記三相配電線での電圧不平衡率を算出する不平衡率算出ステップと、前記電圧不平衡率が所定の閾値以下である場合に、前記指定力率を、前記発電装置が供給する逆潮流電流の力率として決定する力率決定ステップと、を有する力率決定方法。

請求項2

前記力率指定ステップと前記電流値算出ステップと前記不平衡率算出ステップとを、前記指定力率の値を変化させながら繰り返し実行し、前記力率決定ステップは、そのうちで前記電圧不平衡率が最小となった前記指定力率を、前記発電装置が供給する逆潮流電流の力率として決定する、請求項1に記載の力率決定方法。

請求項3

前記力率指定ステップは、三相の指定力率の平均値が、所定の平均力率値となるように、前記指定力率を指定する、請求項1又は請求項2に記載の力率決定方法。

請求項4

前記平均力率値は、0.85以上1以下である、請求項3に記載の力率決定方法。

請求項5

前記力率指定ステップは、0.85以上1以下の範囲で、三相の指定力率をそれぞれ指定する、請求項4に記載の力率決定方法。

請求項6

発電所からの三相交流電流が供給される三相配電線に三相配電分岐線を介して接続されて、自然エネルギーによって発電した電力を三相交流の逆潮流電流として前記三相配電線に供給する発電装置が、前記逆潮流電流を供給する際の力率を決定する力率決定システムであって、前記三相配電分岐線のインピーダンスを、三相毎に取得するインピーダンス取得部と、前記力率を、三相毎にそれぞれ所定の値である指定力率に指定する力率指定部と、予め検出された前記三相配電分岐線を流れる逆潮流電流の電流値と、前記指定力率とに基づき、前記指定力率である場合に前記三相配電分岐線に流れる逆潮流電流の電流値を、三相毎に算出する電流値算出部と、算出した前記電流値と前記インピーダンスとに基づき、前記三相配電分岐線における電圧値を、三相毎に算出する電圧算出部と、前記三相配電分岐線における三相毎の電圧値に基づき、前記指定力率である場合の逆潮流電流によって生じる前記三相配電線での電圧不平衡率を算出する不平衡率算出部と、前記電圧不平衡率が所定の閾値以下である場合に、前記指定力率を、前記発電装置が供給する逆潮流電流の力率として決定する力率決定部と、を有する力率決定システム。

請求項7

自然エネルギーによって発電する発電部と、発電所からの三相交流電流が供給される三相配電線に三相配電分岐線を介して接続されて、前記発電部が発電した電力を三相交流の逆潮流電流として前記三相配電線に供給する出力制御部と、前記出力制御部が前記逆潮流電流を供給する際の力率を決定する決定する力率決定システムと、を有し、前記力率決定システムは、前記三相配電分岐線のインピーダンスを、三相毎に取得するインピーダンス取得部と、前記力率を、三相毎にそれぞれ所定の値である指定力率に指定する力率指定部と、予め検出された前記三相配電分岐線を流れる逆潮流電流の電流値と、前記指定力率とに基づき、前記指定力率である場合に前記三相配電分岐線に流れる逆潮流電流の電流値を、三相毎に算出する電流値算出部と、算出した前記電流値と前記インピーダンスとに基づき、前記三相配電分岐線における電圧値を、三相毎に算出する電圧算出部と、前記三相配電分岐線における三相毎の電圧値に基づき、前記指定力率である場合の逆潮流電流によって生じる前記三相配電線での電圧不平衡率を算出する不平衡率算出部と、前記電圧不平衡率が所定の閾値以下である場合に、前記指定力率を、前記発電装置が供給する逆潮流電流の力率として決定する力率決定部と、を有し、前記出力制御部は、前記力率決定部が決定した力率で、前記逆潮流電流を供給する、配電システム

技術分野

0001

本発明は、自然エネルギーによって発電する発電装置力率決定方法、力率決定システム及び配電システムに関する。

背景技術

0002

近年、自然エネルギーによって発電する太陽光発電装置などの発電装置が発電した電力を、電力会社に売却する(売電する)ケースが増加している。例えばメガソーラーなどの規模の大きい発電装置は、高圧配電線幹線から分岐された分岐線を介して高圧配電線に連系(接続)される場合があり、発電した電力を三相交流電流に変換し、その三相交流電流を高圧配電線に流して、売電を行う。

0003

このように発電装置からの三相交流電流は、高圧配電線に流れる逆潮流電流となるため、高圧配電線における電圧上昇を引き起こすおそれがある。従来、高圧配電線における電圧上昇を抑制するため、発電装置は、三相交流電流を供給する際の力率を、進み力率にする場合がある。この場合の力率は、三相とも全て同じ値にしている。通常、力率は電力会社から指定された固定値を用いるが、例えば、特許文献1には、太陽光発電プラントにおいて、力率を制御している旨が記載されている。

先行技術

0004

特表2014−533084号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、発電装置は、高圧配電線の線路インピーダンス不平衡などの影響で、例えば配電用変電所から距離が離れるに従って電圧不平衡率が高くなる傾向にある。このような場合に発電装置の力率を三相全て同じにすると、配電用変電所近辺での電圧不平衡率は小さく保たれるが、配電用変電所から離れた場所における電圧不平衡率が高くなるおそれがある。

0006

本発明は、上記課題を解決するために、発電装置からの逆潮流電流が供給される配電線における電圧不平衡を抑制する力率決定方法、力率決定システム及び配電システムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の力率決定方法は、発電所からの三相交流電流が供給される三相配電線に三相配電分岐線を介して接続されて、自然エネルギーによって発電した電力を三相交流の逆潮流電流として前記三相配電線に供給する発電装置が、前記逆潮流電流を供給する際の力率を決定する力率決定方法である。力率決定方法は、前記三相配電分岐線のインピーダンスを、三相毎に取得するインピーダンス取得ステップと、前記力率を、三相毎にそれぞれ所定の値である指定力率に指定する力率指定ステップと、予め検出された前記三相配電分岐線を流れる逆潮流電流の電流値と、前記指定力率とに基づき、前記指定力率である場合に前記三相配電分岐線に流れる逆潮流電流の電流値を、三相毎に算出する電流値算出ステップと、算出した前記電流値と前記インピーダンスとに基づき、前記三相配電分岐線における電圧値を、三相毎に算出する電圧算出ステップと、前記三相配電分岐線における三相毎の電圧値に基づき、前記指定力率である場合の逆潮流電流によって生じる前記三相配電線での電圧不平衡率を算出する不平衡率算出ステップと、前記電圧不平衡率が所定の閾値以下である場合に、前記指定力率を、前記発電装置が供給する逆潮流電流の力率として決定する力率決定ステップと、を有する。

0008

前記力率決定方法は、前記力率指定ステップと前記電流値算出ステップと前記不平衡率算出ステップとを、前記指定力率の値を変化させながら繰り返し実行し、前記力率決定ステップが、そのうちで前記電圧不平衡率が最小となった前記指定力率を、前記発電装置が供給する逆潮流電流の力率として決定することが好ましい。

0009

前記力率決定方法において、前記力率指定ステップは、三相の指定力率の平均値が、所定の平均力率値となるように、前記指定力率を指定することが好ましい。

0010

前記力率決定方法において、前記平均力率値は、0.85以上1以下であることが好ましい。

0011

前記力率決定方法において、前記力率指定ステップは、0.85以上1以下の範囲で、三相の指定力率をそれぞれ指定することが好ましい。

0012

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の力率決定システムは、発電所からの三相交流電流が供給される三相配電線に三相配電分岐線を介して接続されて、自然エネルギーによって発電した電力を三相交流の逆潮流電流として前記三相配電線に供給する発電装置が、前記逆潮流電流を供給する際の力率を決定する。力率決定システムは、前記三相配電分岐線のインピーダンスを、三相毎に取得するインピーダンス取得部と、前記力率を、三相毎にそれぞれ所定の値である指定力率に指定する力率指定部と、予め検出された前記三相配電分岐線を流れる逆潮流電流の電流値と、前記指定力率とに基づき、前記指定力率である場合に前記三相配電分岐線に流れる逆潮流電流の電流値を、三相毎に算出する電流値算出部と、算出した前記電流値と前記インピーダンスとに基づき、前記三相配電分岐線における電圧値を、三相毎に算出する電圧算出部と、前記三相配電分岐線における三相毎の電圧値に基づき、前記指定力率である場合の逆潮流電流によって生じる前記三相配電線での電圧不平衡率を算出する不平衡率算出部と、前記電圧不平衡率が所定の閾値以下である場合に、前記指定力率を、前記発電装置が供給する逆潮流電流の力率として決定する力率決定部と、を有する。

0013

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示の配電システムは、自然エネルギーによって発電する発電部と、発電所からの三相交流電流が供給される三相配電線に三相配電分岐線を介して接続されて、前記発電部が発電した電力を三相交流の逆潮流電流として前記三相配電線に供給する出力制御部と、前記出力制御部が前記逆潮流電流を供給する際の力率を決定する決定する力率決定システムと、を有する。前記力率決定システムは、前記三相配電分岐線のインピーダンスを、三相毎に取得するインピーダンス取得部と、前記力率を、三相毎にそれぞれ所定の値である指定力率に指定する力率指定部と、予め検出された前記三相配電分岐線を流れる逆潮流電流の電流値と、前記指定力率とに基づき、前記指定力率である場合に前記三相配電分岐線に流れる逆潮流電流の電流値を、三相毎に算出する電流値算出部と、算出した前記電流値と前記インピーダンスとに基づき、前記三相配電分岐線における電圧値を、三相毎に算出する電圧算出部と、前記三相配電分岐線における三相毎の電圧値に基づき、前記指定力率である場合の逆潮流電流によって生じる前記三相配電線での電圧不平衡率を算出する不平衡率算出部と、前記電圧不平衡率が所定の閾値以下である場合に、前記指定力率を、前記発電装置が供給する逆潮流電流の力率として決定する力率決定部と、を有し、前記出力制御部は、前記力率決定部が決定した力率で、前記逆潮流電流を供給する。

発明の効果

0014

本発明によれば、発電装置からの逆潮流電流が供給される配電線における電圧不平衡を抑制することが可能となる。

図面の簡単な説明

0015

図1は、本実施形態に係る配電システムを示す模式図である。
図2は、本実施形態に係る力率決定システムの模式的なブロック図である。
図3は、電流値取得部が取得した電流値の情報を示すテーブルの一例である。
図4は、装柱の例を示す図である。
図5は、装柱の例を示す図である。
図6は、本実施形態に係る出力制御部の構成を模式的に示すブロック図である。
図7は、本実施形態に係る力率の決定フローを説明するフローチャートである。
図8は、本実施形態に係る出力制御部による力率の制御フローを示すフローチャートである。

実施例

0016

以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施例を組み合わせて構成するものも含むものである。

0017

図1は、本実施形態に係る配電システムを示す模式図である。図1に示すように、配電システム1は、発電所10、送電線11、配電用変電所12、三相配電線14、三相配電分岐線16、分岐線17、発電装置20、検出部30、力率決定システム40、柱上変圧器Tr、及び負荷Rを有する。配電システム1は、発電所10より送電線11を介して送電される電力を配電用変電所12により降圧し、三相配電線14、三相配電分岐線16及び分岐線17により配電し、柱上変圧器Trを介して家庭等の負荷Rに配電する。

0018

発電所10は、例えば火力発電所などの発電設備であり、配電システム1に属する負荷Rに必要な電力を供給する。送電線11は、発電所10が発電した三相交流電力が送電される。送電線11は、例えば66kV(キロボルト)の電圧振幅を有する送電用の三相交流電力が送電される。配電用変電所12は、送電線11と電気的に接続される変圧器を有する設備である。配電用変電所12は、送電線11に送電された66kVの送電用の三相交流電力を、6.6kVの電圧振幅を有する配電用の三相交流電力に降圧する。以下、発電所から送電され、6.6kVに降圧された配電用の三相交流電力により流れる三相交流電流を、配電電流Iaと記載する。配電電流Iaは、三相交流電流のうちの第1相であるA相配電電流IaAと、第2相であるB相配電電流IaBと、第3相であるC相配電電流IaCとを有する。負荷が三相平衡である場合、A相配電電流IaA、B相配電電流IaB、C相配電電流IaCは、それぞれ電流値の振幅が等しい。また、B相配電電流IaBは、A相配電電流IaAよりも120°位相遅れている。C相配電電流IaCは、B相配電電流IaBよりも、120°位相が遅れている。

0019

三相配電線14は、発電所からの三相交流電流、より詳しくは配電電流Iaが配電される配電線である。三相配電線14は、一方の端部である上流端14Sが配電用変電所12と電気的に接続される。三相配電線14は、配電用変電所12から配電電流Iaが配電される。三相配電線14は、他方の端部である下流端14Tが開放されている。三相配電線14は、A相配電電流IaAが配電されるA相配電線14Aと、B相配電電流IaBが配電されるB相配電線14Bと、C相配電電流IaCが配電されるC相配電線14Cとを有する。

0020

三相配電線14は、ノードN1において、三相配電分岐線16が接続されている。三相配電分岐線16は、A相分岐線16Aと、B相分岐線16Bと、C相分岐線16Cとを有する。三相配電分岐線16は、A相分岐線16AがA相配電線14Aに接続され、B相分岐線16BがB相配電線14Bに接続され、C相分岐線16CがC相配電線14Cに接続されている。また、三相配電線14は、ノードN1よりも下流端14T側のノードN2において、柱上変圧器Trに接続されている。柱上変圧器Trは、例えば配電用の三相交流電力の電圧振幅(6.6kV)を、100V又は200Vの電圧振幅を有する負荷用電力に降圧する。柱上変圧器Trは、負荷Rに接続されている。負荷Rは、例えば家庭や工場などの電気機器である。柱上変圧器Trは、降圧した電力により発生する電流を負荷Rに配電する。なお、柱上変圧器Trは、定格容量(kVA)が定められている。柱上変圧器Trは、定格容量で定めた電力量の範囲内で電力(電流)を配電する。なお、A相配電電流IaA、B相配電電流IaB、及びC相配電電流IaCの値は、位置によって変化する。例えば、配電用変電所12とノードN1との間では、A相配電電流IaAとしてA相配電電流IaA(N0N1)が流れ、B相配電電流IaBとしてB相配電電流IaB(N0N1)が流れ、C相配電電流IaCとしてC相配電電流IaC(N0N1)が流れる。ノードN1において、電流は分岐線16に分岐しているため、ノードN1とノードN2との間では、A相配電電流IaAとしてA相配電電流IaA(N1N2)が流れ、B相配電電流IaBとしてB相配電電流IaB(N1N2)が流れ、C相配電電流IaCとしてC相配電電流IaC(N1N2)が流れる。A相配電電流IaA(N1N2)の電流値は、A相配電電流IaA(N0N1)の電流値からA相分岐線16Aに分岐された電流値を差し引いた値となる。B相配電電流IaB(N1N2)及びC相配電電流IaC(N1N2)も同様である。

0021

このように、ノードN1、N2は、三相配電線14からの分岐線や、柱上変圧器Trなどが接続される連系点であり、ノードの数、配列順、及びノードに接続されている対象物は、図1に示すものに限られない。すなわち、三相配電線14は、三相配電分岐線16及び柱上変圧器Trに接続されていれば、その接続対象物の数及び配列順は、図1の例に限られず任意である。

0022

三相配電分岐線16は、ノードN1、すなわち三相配電線14との接続箇所(連系点)と反対側の端部に、発電装置20が接続されている。また、三相配電分岐線16は、ノードN1と発電装置20の接続箇所との間のノードN3において、柱上変圧器Tr及び負荷Rが接続されている。また、三相配電分岐線16は、ノードN3と発電装置20の接続箇所との間のノードN4において、分岐線17に接続されている。分岐線17は、図示しない複数の柱上変圧器Tr及び負荷Rに接続される配電分岐線である。

0023

また、三相配電分岐線16は、ノードN1の近傍、すなわち三相配電線14との接続箇所の近傍で、検出部30が接続されている。三相配電線14との接続箇所の近傍とは、ノードN1とノードN3との間であり、より詳しくは、三相配電分岐線16において、三相配電線14との接続箇所(本実施形態ではノードN1)よりも発電装置20側であって、かつ、最も三相配電線14側で分岐線や柱上変圧器Trに接続されている箇所(本実施形態ではノードN3)よりも三相配電線14側の位置をいう。

0024

このように、ノードN3、N4は、三相配電分岐線16からの分岐線17や、柱上変圧器Trなどが接続される連系点であり、ノードの数、配列順、及びノードに接続されている対象物は、図1に示すものに限られない。すなわち、三相配電分岐線16は、一方が三相配電線14に接続され、他方が発電装置20に接続されていれば、その接続対象物の数及び配列順は、図1の例に限られず任意である。

0025

発電装置20は、自然エネルギー(再生可能エネルギー)によって発電する発電装置である。本実施形態における発電装置20は、太陽光によって発電する太陽光発電装置であり、より詳しくは、発電装置20は、例えば1MW以上の出力を持つ太陽光発電システム(メガソーラー)である。発電装置20は、発電部22及び出力制御部24を有する。発電部22は、自然エネルギーによって発電するものであり、本実施形態では、太陽光によって発電する太陽光発電パネルである。出力制御部24は、発電部22に接続され、発電部22が発電した電流を、三相交流電流として三相配電分岐線16に出力する制御装置である。詳しくは後述するが、本実施形態における出力制御部24は、PCS(Power Conditioning System)であり、発電部22が発電した直流電流を、三相交流電流に変換し、かつ、力率決定システム40が決定した力率で、三相交流電流を三相配電分岐線16に出力する。ただし、発電装置20は、自然エネルギーによって発電する発電装置であれば、太陽光発電装置に限られず、例えば風力によって発電する風力発電装置などであってもよい。

0026

三相配電分岐線16は、三相配電線14から配電電流Iaの一部が分岐して供給される。具体的には、A相分岐線16Aは、A相配電電流IaAから分岐された電流が供給される。B相分岐線16Bは、B相配電電流IaBから分岐された電流が供給される。C相分岐線16Cは、C相配電電流IaCから分岐された電流が供給される。これらの電流は、三相配電分岐線16において、三相配電線14のノードN1から、発電装置20に向かって流れる電流である。一方、三相配電分岐線16は、例えばノードN4において、発電装置20から三相交流電流が供給される。この発電装置20から三相配電分岐線16に供給される三相交流電流は、発電装置20から三相配電線14に向かって流れる逆潮流電流である。以下、三相配電分岐線16を流れる電流を、逆方向(発電装置20から三相配電線14に向かう方向)を正としてIbと記載する。逆潮流電流Ibは、三相配電分岐線16を介して、ノードN1から三相配電線14に供給される。発電装置20は、このようにして、発電した電力を逆潮流電流Ibとして三相配電線14に供給する。

0027

逆潮流電流Ibは、三相交流電流のうちの第1相であるA相逆潮流電流IbAと、第2相であるB相逆潮流電流IbBと、第3相であるC相逆潮流電流IbCとを有する。電流が三相平衡の場合、B相逆潮流電流IbBは、A相逆潮流電流IbAよりも120°位相が遅れている。C相逆潮流電流IbCは、B相逆潮流電流IbBよりも、120°位相が遅れている。発電装置20は、力率を制御しない場合、ノードN4の電圧から指定した力率でA相逆潮流電流IbA、B相逆潮流電流IbB、C相逆潮流電流IbCを供給する。また、A相逆潮流電流IbA、B相逆潮流電流IbB、C相逆潮流電流IbCの値は、位置によって変化する。例えば、発電装置20とノードN4との間では、A相逆潮流電流IbAとしてA相逆潮流電流IbA(N4)が流れ、B相逆潮流電流IbBとしてB相逆潮流電流IbB(N4)が流れ、C相逆潮流電流IbCとしてC相逆潮流電流IbC(N4)が流れる。ノードN4において、電流は分岐線17に分岐しているため、ノードN3とノードN4との間では、A相逆潮流電流IbAとしてA相逆潮流電流IbA(N3N4)が流れ、B相逆潮流電流IbBとしてB相逆潮流電流IbB(N3N4)が流れ、C相逆潮流電流IbCとしてC相逆潮流電流IbC(N3N4)が流れる。同様に、ノードN3において電流を負荷Rに分岐しているため、ノードN1とノードN3との間では、A相逆潮流電流IbAとしてA相逆潮流電流IbA(N1N3)が流れ、B相逆潮流電流IbBとしてB相逆潮流電流IbB(N1N3)が流れ、C相逆潮流電流IbCとしてC相逆潮流電流IbC(N1N3)が流れる。

0028

検出部30は、上述のように、ノードN1近傍で三相配電分岐線16に接続されている。検出部30は、ノードN1近傍において三相配電分岐線16を流れる逆潮流電流Ibの電流値を検出する。また、検出部30は、ノードN1近傍で三相配電分岐線16に接続されていることに限られず、三相配電分岐線16の任意の箇所に接続されてもよい。例えば、検出部30は、計測機能開閉器として設けられていてもよい。

0029

力率決定システム40は、発電装置20が三相配電分岐線16に逆潮流電流Ibを供給する際の力率を決定するシステムである。力率とは、有効電力無効電力との比率を示すものである。力率をOとし、有効電力をPとし、無効電力をQとすると、力率Oは、次の式(1)で表される。

0030

0031

力率決定システム40は、発電装置20が三相配電分岐線16に逆潮流電流Ibを供給する際の力率を、三相毎に決定する。言い換えれば、力率決定システム40は、A相逆潮流電流IbAに対応する電力をA相分岐線16Aに供給する際の力率OAと、B相逆潮流電流IbBに対応する電力をB相分岐線16Bに供給する際の力率OBと、C相逆潮流電流IbCに対応する電力をC相分岐線16Cに供給する際の力率OCとを決定する。また、本実施形態において、力率決定システム40は、営業所100に設けられている。営業所100は、配電システム1の制御を行う作業員待機している場所である。ただし、力率決定システム40が設けられている箇所は任意であり、例えば発電所、変電所、又は発電装置20と同じ施設などに設けられていてもよい。力率決定システム40の詳細な説明については、後述する。

0032

(電圧不平衡について)
負荷がある程度に平衡に管理されている配電線では、幹線において電圧不平衡率の増加が大きくなる傾向にある。従って、力率決定システム40は、幹線である三相配電線14に逆潮流電流Ibが供給された際に、三相配電線14における電圧不平衡率が高くなることを抑制するために、力率OA、OB、OCをそれぞれ個別に決定している。電圧不平衡とは、各線間電圧の振幅が等しく、且つ、線間電圧の位相が120°異なる三相交流電圧において、各線間電圧の振幅が異なったり、線間電圧の位相がずれたりすることである。各線間電圧の振幅が異なるとは、例えばA相電流における電圧振幅と、B相電流における電圧振幅と、C相電流における電圧振幅とが互いに異なることをいう。また、線間電圧の位相がずれるとは、例えば、A相電圧とB相電圧との位相差、B相電圧とC相電圧との位相差、C相電圧とA相電圧との位相差の少なくとも1つの位相差が120°とならないことをいう。

0033

配電システム1は、三相配電線14で電圧不平衡が発生すると、柱上変圧器Trに供給される電圧が目標の電圧に対してずれてしまう。柱上変圧器Trに供給される電圧のずれが大きくなると、柱上変圧器Trに接続される負荷Rの誤動作が発生する恐れがある。従って、配電システム1は、三相配電線14における電圧不平衡の値を小さくすることが望ましい。

0034

電圧不平衡率は、正相電圧に対する逆相電圧の割合で示される。ここで、三相配電線14における三相配電分岐線16との接続箇所(ノードN1)における電圧不平衡率をεとし、正相電圧をVPとし、逆相電圧をVNとしたとき、電圧不平衡率εは、次の式(2)で表される。正相電圧VP、逆相電圧VNは、各線間電圧、すなわちA相配電線14AとB相配電線14Bとの電圧差、B相配電線14BとC相配電線14Cとの電圧差、及びA相配電線14AとC相配電線14Cとの電圧差に基づいた値であり、例えば対称座標法により算出される。

0035

ε(%)=|VN|/|VP|・100 ・・・(2)

0036

式(2)に示すように、電圧不平衡率εは、逆相電圧VNの絶対値が大きくなるほど増加する。逆相電圧VNの絶対値は、その箇所に供給されるまでの配電線の線路インピーダンスの増加に伴い増加する傾向にある。線路インピーダンスは、配電線の亘長が長くなると、増加する。ここで、発電装置20から逆潮流電流Ibが供給される場合、三相配電線14における三相配電分岐線16との接続箇所(ノードN1)には、配電電流Iaと逆潮流電流Ibとが合流して流れている。すなわち、ノードN1には、配電電流Iaの成分と逆潮流ibの成分とを重ね合わせた電流が流れている。三相配電線14は、発電装置が発電しないときに流れる配電電流Iaに起因して発生する三相配電線14の電圧不平衡を抑制するように、各配電線線間距離接続相等が設定されている。従って、三相配電線14における三相配電分岐線16との接続箇所(ノードN1)における配電電流Ia起因の電圧不平衡は発生しない。一方、発電装置20による発電時に発生する逆潮流電流Ibは、発電装置20から三相配電分岐線16を経由して三相配電線14に影響を与える。三相配電分岐線16は、発電装置が発電しないときに流れる配電電流Ia起因の電圧不平衡を抑制するように、各配電線の線間距離や接続相が設定されているが、逆潮流電流Ib起因の電圧不平衡を抑制するように働かない場合がある。

0037

このように、三相配電線14は、例えば三相配電分岐線16との接続箇所(ノードN1)において、発電装置20による発電時の逆潮流電流Ibに起因する逆相電圧VNが高くなることにより、電圧不平衡率εが高くなるおそれがある。力率決定システム40は、力率OA、OB、OCをそれぞれ個別に決定して、三相配電分岐線16に供給される発電装置20からの逆潮流電力(逆潮流電流Ibに対応する電力)における無効電力Qを各相個別に制御して、逆潮流電流Ib起因の逆相電圧VNの増加を抑制する。

0038

(力率決定システム)
次に、力率決定システム40について詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る力率決定システムの模式的なブロック図である。力率決定システム40は、コンピュータであり、力率を決定するソフトウェアを実行することにより、力率OA、OB、OCをそれぞれ個別に決定する。図2に示すように、力率決定システム40は、電流値取得部42と、インピーダンス取得部44と、力率指定部46と、電流値算出部48と、電圧算出部50と、不平衡率算出部52と、力率決定部54とを有する。また、力率決定システム40は、オペレータからの入力を受け付ける図示しない入力部(キーボード等)と、各データを表示及び出力する図示しない出力部(表示画面など)を有する。

0039

電流値取得部42は、検出部30から、ノードN1において三相配電分岐線16を流れる逆潮流電流Ibの電流値の情報を取得して記憶する。電流値取得部42が取得する逆潮流電流Ibの電流値は、力率決定部54が力率を決定する前に設定された力率である過去力率において、発電装置20が逆潮流電流Ibを出力した場合の電流値である。以下、電流値取得部42が電流値を取得する逆潮流電流Ibを、過去逆潮流電流Icと記載する。このように、電流値取得部42は、ノードN1において三相配電分岐線16を流れる過去逆潮流電流Icの電流値が検出部30により予め検出されており、その予め検出された過去逆潮流電流Ic情報を取得するということができる。なお、過去力率は、力率決定部54による力率の決定が一度も行われていない場合、予め定められた所定力率で設定される。この場合の過去力率(所定力率)は、各相一律で定められた値であり、本実施形態においては、0.95であるが、これに限られず、例えば0.85以上1以下であることが好ましい。力率決定システム40が経時で繰り返し力率の決定を行う場合であって、今回の力率の決定の前にすでに三相毎に力率を決定していた場合、過去力率は、そのすでに決定された三相毎の力率になる。

0040

なお、電流値取得部42は、ノードN1において三相配電分岐線16を流れる電流であれば、配電電流Iaと逆潮流電流Ibとの両方の電流値を区別せずに取得してもよい。また、上述のように、検出部30の位置は三相配電分岐線16内であれば任意であるため、電流値取得部42は、ノードN1に限られず、三相配電分岐線16の任意の位置を流れる過去逆潮流電流Icの電流値情報を取得してもよい。この場合、電流値取得部42は、検出部30の位置とノードN1との間の三相配電分岐線16のインピーダンスなどから、取得した過去逆潮流電流Icの電流値を、ノードN1における過去逆潮流電流Icの電流値に換算して記憶する。

0041

図3は、電流値取得部が取得した電流値の情報を示すテーブルの一例である。電流値取得部42は、過去逆潮流電流Icの電流値を、相毎に取得する。すなわち、電流値取得部42は、A相分岐線16Aを流れるA相過去逆潮流電流IcAの電流値、B相分岐線16Bを流れるB相過去逆潮流電流IcBの電流値、及びC相分岐線16Cを流れるC相過去逆潮流電流IcCの電流値を取得し、記憶する。また、検出部30は、過去逆潮流電流Icの電流値を、所定の時間毎に逐次検出する。電流値取得部42は、その検出された過去逆潮流電流Icの電流値を逐次取得し、記憶する。また、電流値取得部42は、その過去逆潮流電流Icが検出された際の発電装置20の外部環境の情報を取得し、その外部環境と過去逆潮流電流Icの電流値とを関連付けて記憶する。発電装置20の外部環境とは、発電装置20の発電量に影響を及ぼす発電装置20の周囲の環境であり、例えば、晴れ曇りなどの気候、又は季節などである。具体的には、電流値取得部42は、図3に示すように、A相過去逆潮流電流IcAの電流値と、B相過去逆潮流電流IcBの電流値と、C相過去逆潮流電流IcCの電流値とを、過去逆潮流電流Icが検出された際の発電装置20の外部環境の情報と関連付けて、所定の時間(図3の例では1時間)毎に記憶する。図3の例では、外部環境が晴れである日の0時では、A相過去逆潮流電流IcAの電流値がIcA0であり、B相過去逆潮流電流IcBの電流値がIcB0であり、C相過去逆潮流電流IcCの電流値IcC0である。そして、同日の1時では、A相過去逆潮流電流IcAの電流値がIcA1であり、B相過去逆潮流電流IcBの電流値がIcB1であり、C相過去逆潮流電流IcCの電流値IcC1である。また、同日の23時では、A相過去逆潮流電流IcAの電流値がIcA23であり、B相過去逆潮流電流IcBの電流値がIcB23であり、C相過去逆潮流電流IcCの電流値IcC23である。なお、図3のテーブルは、1日分のテーブルであるが、それに限られず、例えば連続した複数日のテーブルであってもよい。また、図3のテーブルでは、外部環境が1日中同じ晴れであったが、外部環境の変化に応じて、1日の中で外部環境を変更してもよい。

0042

このように、電流値取得部42は、過去逆潮流電流Icの電流値を取得するが、例えば検出部30が他の情報も併せて取得している場合、その他の情報も取得してよい。電流値取得部42は、例えば、ノードN1における各分岐線の電圧値や力率等も併せて取得してよい。

0043

図2に示すインピーダンス取得部44は、三相配電分岐線16のインピーダンスの情報を取得する。より具体的には、インピーダンス取得部44は、発電装置20との接続箇所とノードN1(三相配電線14との接続箇所)との間におけるA相分岐線16AとB相分岐線16BとC相分岐線16Cとのインピーダンスの情報を取得する。インピーダンス取得部44は、三相配電分岐線16のインピーダンスを、三相配電分岐線16の各配電線の線路定数と、三相配電分岐線16の各配電線同士の位置関係とに基づき算出する。線路定数とは、単位長あたりの配電線のインピーダンス(抵抗リアクタンス、及び静電容量)のことをいう。インピーダンス取得部44は、線路定数を、例えば発電装置20との接続箇所から三相配電線14との接続箇所までの三相配電分岐線16の長さ、線の太さ等から算出する。インピーダンス取得部44は、この線路定数からインピーダンスを算出する。

0044

また、三相配電分岐線16の各配電線同士の位置関係とは、A相分岐線16AとB相分岐線16Bとの間の距離、B相分岐線16BとC相分岐線16Cとの間の距離、及びA相分岐線16AとC相分岐線16Cとの間の距離をいう。A相分岐線16Aは、B相分岐線16Bからの距離及びC相分岐線16Cからの距離によって相互リアクタンスの値が変化する。B相分岐線16B及びC相分岐線16Cも同様に、他の分岐線からの距離によって相互リアクタンスの値が変化する。相互リアクタンスは、三相配電分岐線16のインピーダンスの一部であるため、インピーダンス取得部44は、三相配電分岐線16の各配電線同士の位置関係から相互リアクタンスを算出し、それを基にインピーダンスを算出する。このように相互リアクタンスを含めたインピーダンスから電圧不平衡値を算出することで、相互リアクタンスを考慮した力率の決定を行うことができる。従って、この場合、非対称性から発生する電圧不平衡を抑制することが可能となり、例えば三相配電分岐線16をねん架するというような工事が不要となる。

0045

図4及び図5は、装柱の例を示す図である。装柱とは、A相分岐線16AとB相分岐線16BとC相分岐線16Cとの配列パターンである。図4は、三相配電分岐線16が水平方向に配列した水平装柱を示している。図5は、三相配電分岐線16が垂直方向に配列した水平装柱を示している。図4及び図5に示すように、三相配電分岐線16の各配電線同士の距離は、装柱の種類と、各分岐線の配列順によって決まる。各分岐線の配列順とは、どの順でA相分岐線16AとB相分岐線16BとC相分岐線16Cとが配列しているかを示す情報である。図4の水平装柱の例では、A相分岐線16AとB相分岐線16BとC相分岐線16Cとが、左からこの配列順で配列している。インピーダンス取得部44は、例えばオペレータの入力により装柱の種類の情報を取得し、それに基づき三相配電分岐線16の各配電線同士の距離を算出する。ただし、インピーダンス取得部44は、装柱の種類でなく、各配電線同士の距離を取得するものであれば、装柱の情報から算出するものでなくてもよい。なお、装柱の種類は、図4、及び図5に示すものに限られず、例えば、片装柱、心付装柱、正三角装柱なども挙げられる。

0046

図2に示す力率指定部46は、発電装置20が三相配電分岐線16に逆潮流電流Ibを供給する際の力率を、三相毎にそれぞれ所定の値である指定力率に指定する。指定力率は、不平衡率算出部52による不平衡率の算出のために用いられる力率の値である。具体的には、力率指定部46は、発電装置20がA相分岐線16AにA相逆潮流電流IbAを供給する際の力率を、指定力率OAXに指定する。力率指定部46は、発電装置20がB相分岐線16BにB相逆潮流電流IbBを供給する際の力率を、指定力率OBXに指定する。力率指定部46は、発電装置20がC相分岐線16CにC相逆潮流電流IbCを供給する際の力率を、指定力率OCXに指定する。

0047

力率指定部46は、指定力率OAX、OBX、OCXの平均値が、予め定められた所定の平均力率値となるように、指定力率OAX、OBX、OCXをそれぞれ指定する。さらに、力率指定部46は、指定力率OAX、OBX、OCXのそれぞれが、所定数値範囲内になるように、指定力率OAX、OBX、OCXをそれぞれ指定する。本実施形態における平均力率値は、上記の所定力率、すなわち0.95であるが、これに限られず、例えば0.8以上1以下であることが好ましいが、その数値範囲に限られず、任意に設定してよい。また、指定力率OAX、OBX、OCXの予め定められた数値範囲は、0.85以上1以下であるが、これに限られず、任意の数値範囲であってもよい。

0048

図2に示す電流値算出部48は、電流値取得部42が取得した過去逆潮流電流Icの値と、指定力率OAX、OBX、OCXとに基づき、指定逆潮流電流値Idを算出する。指定逆潮流電流値Idは、発電装置20が三相配電分岐線16に逆潮流電流Ibを供給する際の力率が指定力率OAX、OBX、OCXであると仮定した場合に、三相配電分岐線16のノードN1(三相配電線14との接続箇所)に流れる逆潮流電流Ibである。電流値算出部48は、過去逆潮流電流Icが検出された際の力率を、指定力率OAX、OBX、OCXにおきかえることで、指定逆潮流電流値Idの値を算出する。具体的には、電流値算出部48は、A相過去逆潮流電流IcAが検出された際の力率を指定力率OAXに置き換えて、力率を指定力率OAXと仮定した場合にA相分岐線16Aを流れるA相指定逆潮流電流値IdAの電流値を算出する。また、電流値算出部48は、B相過去逆潮流電流IcBが検出された際の力率を指定力率OBXに置き換えて、力率を指定力率OBXと仮定した場合にB相分岐線16Bを流れるB相指定逆潮流電流値IdBの電流値を算出する。電流値算出部48は、C相過去逆潮流電流IcCが検出された際の力率を指定力率OCXに置き換えて、力率を指定力率OCXと仮定した場合にC相分岐線16Cを流れるC相指定逆潮流電流値IdCの電流値を算出する。

0049

電流値算出部48は、電流値取得部42が取得した過去逆潮流電流Icの値毎、すなわち発電装置20の外部環境及び時間毎の指定逆潮流電流値Idの値を算出する。

0050

図2に示す電圧算出部50は、電流値算出部48が算出した指定逆潮流電流値Idの値と、インピーダンス取得部44が取得した三相配電分岐線16のインピーダンスとに基づき、潮流計算によって、指定逆潮流電圧値を三相毎に算出する。指定逆潮流電圧値は、発電装置20が三相配電分岐線16に逆潮流電流Ibを供給する際の力率が指定力率OAX、OBX、OCXであると仮定した場合での、三相配電分岐線16のノードN1(三相配電線14との接続箇所)における電圧値である。三相配電分岐線16のノードN1における電圧値は、ノードN1よりも逆潮流電流Ibの流れにおいて上流である発電装置20との接続箇所からノードN1までの間のインピーダンスと、ノードN1での電流値とに基づき算出することができる。具体的には、電圧算出部50は、A相指定逆潮流電流値IdAとA相分岐線16Aのインピーダンスとに基づき、指定力率OAXと仮定した場合のノードN1におけるA相分岐線16Aでの指定逆潮流電圧値を算出する。同様に、電圧算出部50は、B相指定逆潮流電流値IdBとB相分岐線16Bのインピーダンスとに基づき、指定力率OBXと仮定した場合のノードN1におけるB相分岐線16Bでの指定逆潮流電圧値を算出する。同様に、電圧算出部50は、C相指定逆潮流電流値IdCとC相分岐線16Cのインピーダンスとに基づき、指定力率OCXと仮定した場合のノードN1におけるC相分岐線16Cでの指定逆潮流電圧値を算出する。

0051

電圧算出部50は、電流値算出部48が算出した発電装置20の外部環境及び時間毎の指定逆潮流電流値Idの値に対応して、発電装置20の外部環境及び時間毎の指定逆潮流電圧値の値を算出する。

0052

図2に示す不平衡率算出部52は、電圧算出部50が算出した三相配電分岐線16(A相分岐線16A、B相分岐線16B、C相分岐線16C)における指定逆潮流電圧値から、指定力率OAX、OBX、OCXであると仮定した場合のノードN1(三相配電分岐線16との接続箇所)における三相配電線14の電圧不平衡率を算出する。不平衡率算出部52は、電圧算出部50が算出した発電装置20の外部環境及び時間毎の全ての指定逆潮流電圧値に対応した電圧不平衡率を算出する。不平衡率算出部52は、その中で最も値が高い電圧不平衡率の値を、力率決定部54に出力する。

0053

力率決定部54は、不平衡率算出部52が算出した電圧不平衡率に基づき、A相逆潮流電流IbAに対応する電力をA相分岐線16Aに供給する際の力率OAと、B相逆潮流電流IbBに対応する電力をB相分岐線16Bに供給する際の力率OBと、C相逆潮流電流IbCに対応する電力をC相分岐線16Cに供給する際の力率OCとを決定する。具体的には、力率指定部46と電流値算出部48と電圧算出部50と不平衡率算出部52とは、指定力率OAX、OBX、OCXの値を変化させながらそれぞれの処理を繰り替えし、指定力率OAX、OBX、OCXの値毎の電圧不平衡率を算出する。力率決定部54は、この中で電圧不平衡率が最小となった指定力率OAX、OBX、OCXを、それぞれ力率OA、OB、OCに決定する。ただし、力率決定部54は、不平衡率算出部52が算出した電圧不平衡率が所定の閾値以下である場合に、その場合の指定力率OAX、OBX、OCXを、それぞれ力率OA、OB、OCに決定すればよい。この場合、力率指定部46と電流値算出部48と電圧算出部50と不平衡率算出部52とは、指定力率OAX、OBX、OCXの値を変化させながらそれぞれの処理を繰り替えさなくてもよい。

0054

力率決定部54は、この決定した力率OA、OB、OCの値の情報を、発電装置20の出力制御部24に出力する。ただし、力率決定部54は、決定した力率OA、OB、OCの値の情報を出力制御部24に出力しなくてもよく、例えばオペレータが、決定した力率OA、OB、OCの値の情報を、発電装置20の管理者に伝達してもよい。

0055

(出力制御部)
次に、図1に示す発電装置20の出力制御部24について説明する。図6は、本実施形態に係る出力制御部の構成を模式的に示すブロック図である。図6に示すように、出力制御部24は、コンバータ部26と、力率制御部28とを有する。コンバータ部26は、発電部22が発電した直流電力が入力され、それを三相交流電力に変換するコンバータである。力率制御部28は、無効電力量を制御する無効電力制御装置である。力率制御部28は、力率決定部54が決定した力率OA、OB、OCの値を取得する。力率制御部28は、力率OA、OB、OCとなるように、コンバータ部26が変換して生成した三相交流電力の無効電力値を三相毎に制御する。力率制御部28によって力率OA、OB、OCとなるように変換された三相交流電力は、対応する電圧下での逆潮流電流Ibとして、三相配電分岐線16に出力される。

0056

(制御フロー)
次に、力率決定システム40による力率を決定するための制御フローと、出力制御部24による力率の制御フローとを説明する。図7は、本実施形態に係る力率の決定フローを説明するフローチャートである。図7に示すように、最初に、力率決定システム40は、電流値取得部42により、予め検出されたノードN1において三相配電分岐線16を流れる過去逆潮流電流Icの電流値を、三相毎に取得する(ステップS10)。電流値取得部42は、例えば図3に示すように、過去逆潮流電流Icの電流値を、過去逆潮流電流Icが検出された際の発電装置20の外部環境の情報と関連付けて、所定の時間毎に取得して記憶する。そして、力率決定システム40は、インピーダンス取得部44により、三相配電分岐線16のインピーダンスを、三相毎に取得する(ステップS12)。具体的には、インピーダンス取得部44は、三相配電分岐線16のインピーダンスを、三相配電分岐線16の各配電線の線路定数と、三相配電分岐線16の各配電線同士の位置関係とに基づき算出する。

0057

そして、力率決定システム40は、力率指定部46により、三相毎に指定力率OAX、OBX、OCXを指定する(ステップS14)。具体的には、力率指定部46は、指定力率OAX、OBX、OCXの平均値が所定の平均力率値になり、かつ、指定力率OAX、OBX、OCXのそれぞれが所定の数値範囲内になるように、指定力率OAX、OBX、OCXをそれぞれ指定する。

0058

指定力率OAX、OBX、OCXを指定した後、力率決定システム40は、電流値算出部48により、指定力率OAX、OBX、OCXと過去逆潮流電流Icの電流値とから、指定逆潮流電流値Idを、三相毎に算出する(ステップS16)。指定逆潮流電流値Idは、指定力率OAX、OBX、OCXであると仮定した場合に三相配電分岐線16のノードN1に流れる逆潮流電流Ibである。電流値算出部48は、過去逆潮流電流Icが検出された際の力率を、指定力率OAX、OBX、OCXにおきかえることで、指定逆潮流電流値Idの値を算出する。電流値算出部48は、発電装置20の外部環境及び時間毎の指定逆潮流電流値Idの値を算出する。

0059

指定逆潮流電流値Idを算出した後、力率決定システム40は、電圧算出部50により、指定逆潮流電流値Idと三相配電分岐線16のインピーダンスとから、指定逆潮流電圧値を三相毎に算出する(ステップS18)。指定逆潮流電圧値は、指定力率OAX、OBX、OCXであると仮定した場合での、三相配電分岐線16のノードN1における電圧値である。電圧算出部50は、潮流計算により、指定逆潮流電圧値を三相毎に算出する。電圧算出部50は、発電装置20の外部環境及び時間毎の指定逆潮流電圧値を算出する。

0060

指定逆潮流電圧値を算出した後、力率決定システム40は、不平衡率算出部52により、指定逆潮流電圧値から、電圧不平衡率を算出する(ステップS20)。具体的には、不平衡率算出部52は、指定逆潮流電圧値から、指定力率OAX、OBX、OCXであると仮定した場合のノードN1における三相配電線14での電圧不平衡率を算出する。不平衡率算出部52は、発電装置20の外部環境及び時間毎の全ての指定逆潮流電圧値に対応した電圧不平衡率を算出する。不平衡率算出部52は、その中で最も値が高いものを、電圧不平衡率として選択する。

0061

電圧不平衡率を算出した後、力率決定システム40は、全ての指定力率の組み合わせを選択したか判断する(ステップS22)。すなわち、力率指定部46は、指定力率OAX、OBX、OCXの平均値が所定の平均力率値になり、かつ、指定力率OAX、OBX、OCXのそれぞれが所定の数値範囲内になるような指定力率OAX、OBX、OCXの数値の組み合わせを、全て選択して指定したかを判断する。全ての指定力率の組み合わせを選択していない場合(ステップS22;No)、ステップS14に戻り、他の数値の組み合わせであって、平均値が所定の平均力率値になり、かつ、それぞれが所定の数値範囲内になるような指定力率OAX、OBX、OCXを指定して、その指定力率における電圧不平衡率を算出する。

0062

全ての指定力率の組み合わせを選択した場合(ステップS22;Yes)、力率決定システム40は、力率決定部54が、不平衡率算出部52によって算出された最小の電圧不平衡率となる場合の指定力率OAX、OBX、OCXを、力率OA、OB、OCとして決定する(ステップS24)。ステップS24での力率OA、OB、OCの決定により、この処理は終了する。

0063

なお、不平衡率算出部52は、現在の外部環境及び時刻を検出して、それと合致する環境及び時刻における指定逆潮流電圧値から算出した電圧不平衡率を、力率決定部54に出力してもよい。この場合、不平衡率算出部52は、所定の時間の経過後に、その際の外部環境及び時刻を検出して、それと合致する環境及び時刻における指定逆潮流電圧値から算出した電圧不平衡率を、力率決定部54に出力する。そして、力率決定部54は、力率OA、OB、OCを所定の時間毎に更新しつつ決定する。

0064

次に、出力制御部24による力率の制御フローについて説明する。図8は、本実施形態に係る出力制御部による力率の制御フローを示すフローチャートである。図8に示すように、最初に、出力制御部24は、力率制御部28により、決定した力率OA、OB、OCの値の情報を力率決定システム40から取得する(ステップS30)。そして、出力制御部24は、コンバータ部26により、発電部22が発電した直流電力を三相交流電力に変換する(ステップS32)。そして、出力制御部24は、力率制御部28により、力率OA、OB、OCとなるように、コンバータ部26によって変換して生成された三相交流電力の無効電力量を制御する(ステップS34)。出力制御部24は、力率OA、OB、OCとなるように変換された三相交流電力を、対応する電圧下での逆潮流電流Ibとして、三相配電分岐線16に出力する(ステップS36)。これにより、本処理は終了する。

0065

なお、力率決定システム40が力率OA、OB、OCを所定の時間毎に更新しつつ決定する場合、出力制御部24は、決定された力率OA、OB、OCを逐次取得し、その力率OA、OB、OCとなるように無効電力量を逐次制御する。これにより、出力制御部24は、外部環境や時刻等の変動による発電部22の発電量に応じた適切な力率の制御が可能となる。

0066

以上説明したように、本実施形態に係る力率決定システム40は、発電所10からの配電電流Iaが供給される三相配電線14に三相配電分岐線16を介して接続されて、自然エネルギーによって発電した電力を三相交流の逆潮流電流Ibとして三相配電線14に供給する発電装置20が、逆潮流電流Ibを供給する際の力率OA、OB、OCを決定する。力率決定システム40は、インピーダンス取得部44と、力率指定部46と、電流値算出部48と、電圧算出部50と、不平衡率算出部52と、力率決定部54とを有する。インピーダンス取得部44は、三相配電分岐線16のインピーダンスを、三相毎に取得する。力率指定部46は、力率を、三相毎にそれぞれ所定の値である指定力率OAX、OBX、OCXに指定する。電流値算出部48は、予め検出された三相配電分岐線16を流れる過去逆潮流電流Icの電流値と、指定力率OAX、OBX、OCXとに基づき、指定逆潮流電流値Idを三相毎に算出する。電圧算出部50は、算出した指定逆潮流電流値Idとインピーダンスとに基づき、三相配電線14における指定逆潮流電圧値を、三相毎に算出する。不平衡率算出部52は、三相毎の指定逆潮流電圧値Idに基づき、指定力率OAX、OBX、OCXである場合の指定逆潮流電流によって生じる三相配電線14での電圧不平衡率を算出する。力率決定部54は、電圧不平衡率が所定の閾値以下である場合に、その指定力率OAX、OBX、OCXを、発電装置20が供給する逆潮流電流Ibの力率OA、OB、OCとして決定する。

0067

発電装置20は、発電した電力を逆潮流電流Ibとして、三相配電分岐線16を介して三相配電線14に供給する。三相配電分岐線16は、配電電流Ia起因の電圧不平衡を抑制するように各配電線の線間距離や接続相等が設定されているが、逆潮流電流Ib起因の電圧不平衡を抑制するように設定されていない場合がある。このような場合、配電電流Iaとは逆の流れで三相配電分岐線16を通った逆潮流電流Ibは、三相配電線14における逆相電圧VNを拡大して、電圧不平衡率を高くしてしまうおそれがある。しかし、本実施形態に係る力率決定システム40は、予め検出された過去逆潮流電流Icの電流値と、指定した指定力率OAX、OBX、OCXと、三相配電分岐線16のインピーダンスとに基づき、三相配電線14での逆潮流電流Ibに起因する電圧不平衡率を算出する。力率決定システム40は、その電圧不平衡率が低い場合に、指定した指定力率OAX、OBX、OCXを、発電装置20が供給する逆潮流電流Ibの力率OA、OB、OCとして決定する。発電装置20は、電圧不平率が低くなるように決定された力率OA、OB、OCで逆潮流電流Ibを出力することで、三相配電線14における逆相電圧VNの拡大を抑制し、電圧不平衡を抑制する。このように、力率決定システム40は、不平衡率が低くなるような逆潮流電流Ibの力率OA、OB、OCを決定することで、発電装置20起因の三相配電線14における電圧不平衡を抑制する。

0068

また、発電装置20は、自然エネルギーによって発電するため、外部環境や時刻に応じた発電量の変動量が大きく、指定力率OAX、OBX、OCXとした場合の逆潮流電流Ibの電流値の予測が困難である。しかし、力率決定システム40は、予め検出した過去逆潮流電流Icの電流値を用いて、指定力率OAX、OBX、OCXとした場合の逆潮流電流Ibの電流値を予測(算出)している。従って、力率決定システム40は、自然エネルギーによって発電する発電装置20に対して、電圧不平衡を抑制するための力率を、より正確に決定することができる。

0069

また、力率決定システム40は、力率指定部46と電流値算出部48と電圧算出部50と不平衡率算出部52との処理を、指定力率OAX、OBX、OCXの値を変化させながら繰り返し実行し、力率決定部54は、そのうちで電圧不平衡率が最小となった指定力率OAX、OBX、OCXを、発電装置20が供給する逆潮流電流の力率OA、OB、OCとして決定する。力率決定システム40は、複数の算出結果から電圧不平衡率が最小となる指定力率OAX、OBX、OCXを、力率OA、OB、OCとして決定するため、電圧不平衡をより適切に抑制することができる。

0070

また、力率指定部46は、指定力率OAX、OBX、OCXの平均値が、所定の平均力率値となるように、指定力率OAX、OBX、OCXを指定する。力率指定部46は、指定力率OAX、OBX、OCXの平均値を規定することで、指定力率OAX、OBX、OCXの個別の値が大きくなり過ぎたり小さくなり過ぎたりすることを抑制する。従って、この力率決定システム40は、各相における有効電力及び無効電力を適切な範囲内に設定することができる。なお、平均力率値は、0.85以上1以下である。この場合、この力率決定システム40は、各相における有効電力及び無効電力を適切な範囲内に設定することができる。また、力率指定部46は、0.85以上1以下の範囲で、指定力率OAX、OBX、OCXをそれぞれ指定する。この力率指定部46は、平均値を定めつつ、かつ、指定力率の数値範囲を0.85から1の間に規定しているため、各相における有効電力及び無効電力を適切な範囲内に設定することができる。

0071

なお、本実施形態に係る力率指定部46は、例えば、平均値が所定の平均力率値となるように、指定力率OAX、OBX、OCXを指定する代わりに、発電装置20との接続箇所における三相配電分岐線16の電圧値(逆潮流電流Ibが流れる際の電圧値)の平均値が、所定の値となるように、指定力率OAX、OBX、OCXを指定してもよい。同様に、力率指定部46は、所定の数値範囲内になるように指定力率OAX、OBX、OCXをそれぞれ指定する代わりに、発電装置20との接続箇所における三相配電分岐線16の電圧値(逆潮流電流Ibが流れる際の電圧値)が、各相全てにおいて、所定の電圧値の範囲内になるように、指定力率OAX、OBX、OCXを指定してもよい。

0072

また、本実施形態に係る力率決定システム40は、三相配電分岐線16との接続箇所における三相配電線14の電圧不平衡率、すなわち三相配電線14と三相配電分岐線16との連系点を対象箇所として、この対象箇所である連系点における電圧不平衡率が小さくなるように力率を決定している。ただし、電圧不平衡率を小さくする対象箇所は、三相配電線14と三相配電分岐線16との連系点に限られず、三相配電線14や三相配電分岐線16など、配電システム1中の配電線の任意の箇所に設定することができる。

0073

以上、本発明の実施形態について説明したが、これら実施形態の内容によりこの発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。

0074

1配電システム
10発電所
11送電線
12配電用変電所
14三相配電線
16三相配電分岐線
20発電装置
22発電部
24出力制御部
26コンバータ部
28力率制御部
30 検出部
40力率決定システム
42電流値取得部
44インピーダンス取得部
46 力率指定部
48 電流値算出部
50電圧算出部
52不平衡率算出部
54 力率決定部

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ