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技術 樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法

出願人 公益財団法人鉄道総合技術研究所清水建設株式会社三井化学産資株式会社
発明者 嶋本敬介野城一栄伊藤直樹輿石正己井出一直
出願日 2016年3月11日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-047992
公開日 2017年9月14日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-160732
状態 特許登録済
技術分野 トンネルの覆工・支保
主要キーワード 離間箇所 凹状曲線 凸状曲線 標準設計 対策効果 耐荷性能 補強工 補強パターン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月14日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

剥落対策工の落下や垂れ下がり心配がなく、補強後のコンクリート覆工の変状点検、変状進展の確認が容易であり、しかも、剥落対策工の背面に滞水しない、樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法を提供する。

解決手段

樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法において、モルタル又はコンクリート面3にプライマーを塗布し、千鳥配置ポリウレア樹脂5を吹付ける。

概要

背景

従来、ひび割れ等の変状があるコンクリートトンネル覆工に対して、繊維シート等を貼り付け、覆工コンクリートの補強および剥落対策を図る技術は既に開発されている(下記特許文献1参照)。

また、コンクリート構造物であるトンネル全面にプライマー塗装ポリウレア樹脂を吹き付けて塗膜を形成させることは知られている(下記特許文献2参照)。

概要

剥落対策工の落下や垂れ下がり心配がなく、補強後のコンクリート覆工の変状点検、変状進展の確認が容易であり、しかも、剥落対策工の背面に滞水しない、樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法を提供する。 樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法において、モルタル又はコンクリート面3にプライマーを塗布し、千鳥配置でポリウレア樹脂5を吹付ける。

目的

本発明は、上記状況に鑑みて、剥落対策工の落下や垂れ下がりの心配がなく、剥落対策後のモルタル又はコンクリート面の変状点検、変状進展の確認が容易であり、しかも、剥落対策工の背面に滞水しない、樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

モルタル又はコンクリート面にプライマーを塗布し、千鳥配置ポリウレア樹脂吹付けることを特徴とする樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法

請求項2

請求項1記載の樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法において、前記ポリウレア樹脂1枚当たりのサイズを幅100mm以下×長さ500mm以下×厚さ1.5mm以下にすることを特徴とする樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法。

請求項3

請求項2記載の樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法において、前記ポリウレア樹脂1枚当たりの吹付量を1.5kg/ m2 以下及び、1枚当たりの重量を75g以下にすることを特徴とする樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法。

請求項4

モルタル又はコンクリート面にプライマーを塗布し、ゼブラ配置でポリウレア樹脂を吹付けることを特徴とする樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法。

請求項5

請求項1から4記載の何れか一項記載のモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法において、前記モルタル又はコンクリート面はトンネル覆工内面であることを特徴とする樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法。

技術分野

0001

本発明は、剥落が懸念されるトンネル覆工をはじめ、橋脚橋桁等にも適用できるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法に関するものである。

背景技術

0002

従来、ひび割れ等の変状があるコンクリート製トンネル覆工に対して、繊維シート等を貼り付け、覆工コンクリートの補強および剥落対策を図る技術は既に開発されている(下記特許文献1参照)。

0003

また、コンクリート構造物であるトンネル全面にプライマー塗装ポリウレア樹脂を吹き付けて塗膜を形成させることは知られている(下記特許文献2参照)。

先行技術

0004

特開2004−218352号公報
特開2014−152584号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、従来のトンネル覆工の剥落対策工法では、繊維を織り込んだシート等をトンネル内面に、一定の面積で貼り付け、コンクリートの剥落塊を全体的に覆うことにより効果を得ていた。この剥落対策工法では、貼付けたシートが経年劣化により剥がれて落下したり、垂れ下がって架線に接触する恐れがある。アンカーで端部を固定した場合でも、アンカーの緩みによりアンカー自体が落下する恐れがあり、アンカーのメンテナンスに多大な労力が必要である。

0006

また、一般的な剥落対策工法では、覆工内面の変状範囲全面をシートで覆ってしまうため、対策後のコンクリート覆工の変状点検、変状進展の確認は不可能である。

0007

また、ひび割れを覆ってしまうので、ひび割れ部から流れ出漏水が剥落対策工法によってせき止められ、剥落対策工法やトンネル覆工全体に水圧が作用してしまう恐れがある。さらに、繊維シート等により過剰に引張補強を行った場合には、せん断破壊先行型の破壊モードとなってしまう。せん断破壊は、曲げ破壊と比べ、脆性的であるため、せん断破壊先行となることは望ましくない。なお、高強度、高剛性の薄い材料で内面だけに曲げ補強をしても、耐荷性能はあまり改善しないことも実験で確認されており、剥落対策工法は必ずしも高強度、高剛性の材料を使うべきであるとは言えない。

0008

従来公知のポリウレア樹脂の塗膜をトンネル全面に形成させた場合、塗膜が垂れ下がったときには、架線に接触したりする不都合が生じる恐れがあった。

0009

本発明は、上記状況に鑑みて、剥落対策工の落下や垂れ下がり心配がなく、剥落対策後のモルタル又はコンクリート面の変状点検、変状進展の確認が容易であり、しかも、剥落対策工の背面に滞水しない、樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法であって、モルタル又はコンクリート面にプライマーを塗布し、千鳥配置でポリウレア樹脂を吹付けることを特徴とする。

0011

〔2〕上記〔1〕記載の樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法において、前記ポリウレア樹脂1枚当たりのサイズを幅100mm以下×長さ500mm以下×厚さ1.5mm以下にすることを特徴とする。

0012

〔3〕上記〔2〕記載の樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法において、前記ポリウレア樹脂1枚当たりの吹付量を1.5kg/ m2 以下及び1枚当たりの重量を75g以下にすることを特徴とする。

0013

〔4〕樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法であって、モルタル又はコンクリート面にプライマーを塗布し、ゼブラ配置でポリウレア樹脂を吹付けることを特徴とする。

0014

〔5〕上記〔1〕から〔4〕記載の何れか一項記載のモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法において、前記モルタル又はコンクリート面はトンネル覆工内面であることを特徴とする。

発明の効果

0015

本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)吹付けにより大面積のモルタル又はコンクリート面に容易にかつ素早く千鳥配置またはゼブラ配置のポリウレア樹脂の補強パターンを形成することができる。
(2)ポリウレア樹脂は素材自体が軽いため、1枚当たりの吹付け面積を適切に設定することで、落下による列車への影響をなくすことができる。
(3)千鳥配置として、最大長さを短くした場合、垂れ下がり架線へ接触する心配がない。
(4)経年劣化による剥がれの心配が不要なため、アンカーを必要とせず、メンテナンスコストの低い剥落対策工を提供することができる。
(5)補強後のモルタル又はコンクリート面のひび割れ等の変状や変形の進展を目視にて確認できるため、点検性能に優れ、補強背面に滞水しないことが大きな利点となる。
(6)本発明では、劣化により一部のポリウレアが剥がれてきても、その補修を容易に行うことができる。

図面の簡単な説明

0016

本発明の実施例を示す樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法の模式図である。
本発明の実施例を示す千鳥配置のポリウレア樹脂形成を示す図面代用写真である。
本発明の実施例を示す千鳥配置のポリウレア樹脂形成後の図面代用写真である。
本発明の他の実施例を示す樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法の模式図である。

0017

本発明の樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法は、モルタル又はコンクリート面にプライマーを塗布し、千鳥配置又はゼブラ配置でポリウレア樹脂を吹付ける。

0018

本発明において、千鳥配置とはポリウレア樹脂の塗膜が、横方向(水平方向)及び上下方向(鉛直方向)に所定の間隔において設けられており、この間隔は連続しており、相互に連結して網目状を構成しているが、ポリウレア樹脂の塗膜が形成する島の下端は、水平方向に隣り合う塗膜の島の下端とは上下方向の高さは同じではない配置状態をいう。したがって、千鳥配置では、ポリウレア樹脂の塗膜が形成する連続した間隔は、水平方向に一直線となることはない。ポリウレア樹脂の塗膜が形成する島の形状は、通常は四角形であるが、凸状曲線及び/又は凹状曲線で形成されるような不定形であってもよく、また円形もしくは楕円形のような形状をしていてもよい。島状態の好ましい形状は四角形である。

0019

また、本発明のゼブラ配置とは、上記ポリウレア樹脂の塗膜の間隔が一方向(図4の場合は上下方向)にのみ連続して形成されている状態をいう。この場合同間隔はポリウレア樹脂の塗膜との関係においては網目状を構成してはいない。いずれにしても、本発明ではポリウレア樹脂の塗膜は、連続した所定の間隔をおいて設けられていることが特徴である。

0020

以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。

0021

図1は本発明の実施例を示す樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法の模式図である。

0022

この図において、1はトンネル、2はトンネル覆工、3はモルタル又はコンクリート面、4はひび割れ、5は吹付けられた千鳥配置のポリウレア樹脂である。 例えば、トンネル覆工の場合、土圧によるひび割れは基本的にトンネル延長方向に水平に伸びるが、本発明では、ポリウレア樹脂を千鳥配置としていることで、必ずひび割れがポリウレア樹脂5を通ることとなる。覆工の剥落は、目地や潜在的なひび割れ、外力的なひび割れ等が閉合して発生することが一般的であるため、これらのひび割れが千鳥配置のポリウレア樹脂を全て避けることは考えにくく、十分な剥落対策効果を有している(後述するゼブラ配置も同様である)。

0023

ポリウレア樹脂は剛性が小さく伸び性能が大きいため、標準設計厚さ (1.5mm) の吹付けを行った場合は過度の引張補強にはならず、大きな変形にも追随するため、変形を目視にて確認できる。

0024

さらに、補強後のひび割れ等の変状の進展をポリウレア樹脂の離間において目視にて確認できるため点検性能に優れ、内面補強工の背面に滞水しないことが大きな利点と考えられる。

0025

図2は本発明の実施例を示す千鳥配置のポリウレア樹脂形成を示す図面代用写真、図3は本発明の実施例を示す千鳥配置のポリウレア樹脂形成後の図面代用写真である。

0026

図2において、11はポリウレア樹脂の離間箇所形成のためのバッカー、12はポリウレア樹脂の形成箇所である。

0027

図3において、21はトンネル覆工、22は吹付けられた千鳥配置のポリウレア樹脂である。

0028

欠損部(ポリウレア樹脂を吹付けない部分)には覆工と縁切りできるバッカー11を設置してからポリウレア樹脂22を吹付けることにより、容易に大面積のモルタル又はコンクリート面に対して素早く、図3のような千鳥の補強パターンを形成できる(後述するゼブラ配置も同様である)。なお、図示されてはいないが、ポリウレア樹脂の吹き付けの前に、モルタル又はコンクリート面にプライマーを塗布している。

0029

ポリウレア樹脂の塗膜の間隔は、5mm〜100mm程度であって、好ましくは10mm〜50mmである。

0030

本発明では、千鳥配置の場合、ポリウレア樹脂1枚当たりのサイズは、幅が100mm以下、好ましくは100mm〜50mm、長さが500mm以下、好ましくは500mm〜300mm、厚さが1.5mm以下、好ましくは1.5mm〜1.3mmであることが望ましい。即ち最大で幅100mm×長さ500mm×厚さ1.5mmであることが望ましい。

0031

また、ポリウレア樹脂の吹付量としては、1.5kg/ m2 以下、好ましくは1.5〜1.3kg/ m2 であることが望ましい。吹付量が1.5kg/ m2 の場合、ポリウレア樹脂1枚当たりの重量は75gとなるので、1枚当たりの重量は75g以下、好ましくは75g〜65g程度が好ましい。

0032

ポリウレア樹脂は素材自体が軽く、1枚あたりの吹付け面積を、例えば上記の値に適切に設定することにより、万が一落下しても列車に影響はない。さらに、千鳥配置として、最大長さを短くした場合には、垂れ下がり架線に接触することもない。経年劣化による剥がれの心配が不要なため、アンカーを必要とせずに、剥落対策工としてのメンテナンスコストが低くなるように構成することができる。

0033

図4は本発明の他の実施例を示す樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法の模式図である。

0034

この図において、31はトンネル、32はトンネル覆工、33はモルタル又はコンクリート面、34はひび割れ、35は吹付けられたゼブラ配置のポリウレア樹脂である。

0035

この実施例では千鳥配置に代えてゼブラ配置のポリウレア樹脂を配置する。

0036

図1と同様に、トンネル延長方向に水平に伸びるひび割れが、必ずポリウレア樹脂を通ることとなり、十分な剥落対策効果を奏することができる。

0037

上記実施例では、トンネル覆工を例とした実施例を示したが、本発明の樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法は、橋脚、橋桁等、モルタル又はコンクリート面を有する他の構造物にも適用可能である。

実施例

0038

なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。

0039

本発明の樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法は、アンカーを必要とせず、剥落対策後のモルタル又はコンクリート覆工の変状点検、変状進展の確認が容易であり、しかも、内面補強工の背面に滞水しない、樹脂吹付けによるモルタル又はコンクリート面の剥落対策工法として利用可能である。

0040

1、31トンネル
2、21、32トンネル覆工
3、33モルタル又はコンクリート面
4、34ひび割れ
5、22千鳥配置のポリウレア樹脂
11バッカー
12 ポリウレア樹脂の形成箇所
35 ゼブラ配置のポリウレア樹脂

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