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技術 舗装面上の欠損部の排水補修工法及び欠損部の排水補修構造

出願人 田崎勲増原宏政田崎修
発明者 田崎勲増原宏政
出願日 2016年3月10日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-046564
公開日 2017年9月14日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-160689
状態 特許登録済
技術分野 道路の補修 道路の舗装構造
主要キーワード ハンドタイプ 平滑状態 定量容器 舗装状況 仕上がり後 加熱鍋 アスファルト舗装路 既存部分
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月14日)のものです。
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図面 (7)

課題

溜まっていた或いは内部から浸み出す雨水を原因として補修箇所劣化や拡大化等による再度の損傷が生じることのない欠損部の排水補修工法及び排水補修構造を提供する。

解決手段

下記の工程よりなる舗装面上の欠損部の排水補修工法。1.舗装面上に生じた欠損部の周側壁面を温める。2.防水性プライマーで周側壁面を塗布する。3.溶融フィラー入りアスファルトを防水性プライマー上に塗布して防水層を形成する。4.骨材を加熱し、動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルトと加熱撹拌混合し、加熱混合物を製造する。5.加熱混合物を欠損部の底部に埋め込み締め固める。6.混合物層上に溶融フィラー入りアスファルトを流し込み塗布し、防水接着層を形成する。7.溶融フィラー入りアスファルト混合物を欠損部全体に万遍なく行き渡らせ、且つ、表面側は平坦状となるようにする。

概要

背景

舗装面には、交通車両の繰り返し荷重により亀裂が生じ、それら亀裂に雨水が浸み込み、更なる繰り返し荷重と雨水の浸み込みにより噴き出し現象が繰り返されて該亀裂が拡大化し、小穴となり、更に徐々に大きな凹部へと損傷部が拡大化していく。また、舗装面の劣化骨材の分離等が生じた箇所に車両の繰り返し荷重と雨水の浸み込みにより短期間で大きな凹部となる損傷部が生じている。

上記損傷部により舗装面からアスファルト骨材離脱し、飛散することになる。

更に、損傷部を通じて舗装面に雨水が溜まりやすくなり、車両のスリップ事故発生原因の一つとなっている。

そこで、上記損傷部を補修しているが、その補修方法の一般的手段としてアスファルト加熱混合物常温合材等の材料を使用し、該損傷部へそれら補修材料を埋め込んで表面を平滑状態とすることで補修の完成としている。

上記アスファルト加熱混合物を補修材料として補修する場合は、下記の工程を採用して行っている。
1)損傷部が湿っている場合はガスバーナーで乾燥する。
2)損傷部の周囲が傷んでいる場合は当該箇所をはつり取る。
3)上記前処理が済んで欠損部とした周側壁面や底部にアスファルト乳剤タックコート材)を塗布剤として刷毛等で塗布する。
4)塗布剤の乾燥後、アスファルト加熱混合物の必要量を使用し、該欠損部を埋め込む。
5)当該箇所をタンパー転圧プレートを使用して転圧する。
6)埋め込んだ欠損部及びその周囲をアスファルト乳剤でシールコートし、養生砂を散布する。
7)埋め込んだアスファルト加熱混合物が冷めた段階(素手で触り続けられる温度にまで低下)で交通開放する。

また、上記常温合材を補修材料として使用する場合は、該損傷部に水が溜まったり湿気が多い状態でも既製品となっている常温合材を該損傷部に直接埋め込んで軽く転圧することで補修を行い、補修後交通開放をしている。

上記アスファルト加熱混合物を補修材料として使用した場合は、亀裂や凹部等の損傷部から浸み込んだ雨水が底部に溜まっており、また、間断なく浸み出しており、欠損部としてはつり取った底部や下方部をガスバーナーで乾燥したくても乾燥できず、防水材としてのタックコート材(アスファルト加熱混合物の接着材)が塗布できない状態となっている。そこで、該欠損部の斜め垂直面(凹部等の欠損部の周囲壁となる周側壁面)にのみタックコート材を塗布し、底部や下方部はそのままの状態としてアスファルト加熱混合物を該欠損部全体に直接埋め込んで補修している。

しかし、底部や下方部にタックコート材が塗布されていないため、埋め込んだアスファルト加熱混合物が底部側において既存部分接着できていない状態で補修が完了しており、当該補修箇所には浸み出した雨水が溜まり、その状態で交通開放による繰り返し荷重や衝撃等が加わることで該補修箇所にはズレひび割れが発生し、舗装面上にも雨水が溜まる原因となっている。また、当該補修箇所より損傷が進み、再補修を行わなければならない状況が生じている。この再補修は比較的短期間で繰り返されている。

再度の補修が強いられる状態となっても直ちに補修対応ができるわけではなく、その補修までの間に損傷部となって表面に露出した亀裂や凹部等に雨水が溜まったり、車のタイヤ入り込んだ衝撃等でハンドルをとられて事故を起こした事例が多く発生している。また、自転車二輪車(バイク)等においては、転倒したり、運転者重症となったり死亡したりする事故の原因ともなっている。

また、上記常温合材を補修材料として使用した場合は、損傷部の一時的な応急補修にすぎず、底部側には上記同様に雨水が浸み出して該常温合材の劣化が直ちに進行し、舗装面側にも雨水が溜まったり、補修箇所を原因として更なる損傷部が生じることになり、継続的に交通安全を達成できる補修は期待できなかった。

更に、下記する特許文献1のように、車両のスリップ事故を防止することを目的として舗装面上に雨水が溜まらないように透水性が得られる材料により該舗装面を舗設している補修手段が知られている。その方法として、アスファルト舗装路の上部2〜6cmを切削し、該切削部分防水接着層としてのアスファルト乳剤を塗布し、その上に製鋼スラグ粗骨材とするアスファルト混合物を舗設している。該製鋼スラグのサイズは5〜20mmの範囲であり、該アスファルト混合物は透水性を有し、且つ、水を貯める保水性舗装としても機能し、その空隙率は17〜25%とした点に特徴がある。

しかし、上記特許文献1は、舗装面の全面を切削する必要があり、補修のための施工が大規模となり、コスト高で、且つ、補修材料の既設材料との一体性が乏しく、はがれ現象が生じて持続性のある舗装面を得ることはできなかった。また、既存部分の取り除きにより多くのアスファルト廃棄物が発生し、環境の観点からも好ましいものではなかった。

また、特許文献2は、舗装面に生じた凹部に骨材と樹脂とを混合した充填材を埋め込み、粒径が1.5〜0.4mmの骨材を60〜90重量%、粒径が0.4mm以下の骨材を10〜40重量%とし、それら骨材を使用することで当該箇所が透水性を得られるようにしている。上記粒径の異なる骨材を混合することで透水機能空隙詰まり防止効果を果たすことのできる補修方法で、骨材の粒度分布に特徴のあるものである。

しかし、上記特許文献2は、舗装面の表面側からの透水性を意図するものであり、下方側から浸み出してくる雨水処理とはなっておらず、また、バインダーとしてエポキシ樹脂アクリル系樹脂等の樹脂を使用しているため劣化が早期に発生し、浸み出してくる雨水を劣化した樹脂で防ぐことはできず、交通車両の往来の激しい舗装面の透水手段としては適切なものとはいえなかった。更に、樹脂を使用しているため当該部分は再利用することができず、廃棄物とならざるを得なかった。

概要

溜まっていた或いは内部から浸み出す雨水を原因として補修箇所の劣化や拡大化等による再度の損傷が生じることのない欠損部の排水補修工法及び排水補修構造を提供する。下記の工程よりなる舗装面上の欠損部の排水補修工法。1.舗装面上に生じた欠損部の周側壁面を温める。2.防水性プライマーで周側壁面を塗布する。3.溶融フィラー入りアスファルトを防水性プライマー上に塗布して防水層を形成する。4.骨材を加熱し、動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルトと加熱撹拌混合し、加熱混合物を製造する。5.加熱混合物を欠損部の底部に埋め込み締め固める。6.混合物層上に溶融フィラー入りアスファルトを流し込み塗布し、防水接着層を形成する。7.溶融フィラー入りアスファルト混合物を欠損部全体に万遍なく行き渡らせ、且つ、表面側は平坦状となるようにする。

目的

本発明は、上記欠点を解決したもので、亀裂や凹部等の損傷部に雨水が溜まっている状態或いは継続的に雨水が浸み出しているような状態でも補修することができ、既設の舗装材料との一体化が確保でき及び下層に雨水だまりを防水層によって囲んで補修することによって溜まっていた或いは内部から浸み出す雨水を原因として該補修箇所の劣化や拡大化等による再度の損傷が生じることのない補修であり、長期間にわたって該補修箇所を持続することのできる舗装面上に生じた損傷部を欠損部とし、その欠損部の排水補修工法及び欠損部の排水補修構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記の工程よりなることを特徴とする舗装面上の欠損部の排水補修工法、1.舗装面上に生じた亀裂や凹部等の損傷部を補修できる欠損部に形成し、その垂直面或いは傾斜面となる該欠損部の周囲の周側壁面をガスバーナー等の加熱手段により温める。2.防水性プライマーで該周側壁面を刷毛等の塗布手段により塗布する。3.動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルトを該周側壁面の防水性プライマー上にゴムヘラ等の塗布手段により該周側壁面の下方側から上方側へ掻き上げるようにして塗布して防水層を形成する。4.5〜20mmの骨材を加熱し、動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルトと加熱撹拌混合し、開粒度の高い加熱混合物を製造する。5.開粒度の高い加熱混合物を欠損部の底部に約20〜30mm厚で埋め込み、タンパー等により締め固める。6.上記開粒度の高い混合物層上に溶融フィラー入りアスファルトを流し込み塗布し、ゴム状ヘラ等の塗布手段を使用して混合物層上に防水接着層を形成する。7.上記防水接着層の上に密粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト混合物を欠損部が埋まるまで埋め込み、欠損部全体に万遍なく行き渡らせ、且つ、表面側は平坦状となるように形成する。

請求項2

骨材は、砕石5号(20〜13mm)と砕石6号(13〜5mm)とし、それらほぼ同粒径のものを各々単独或いは異なる粒径のものを混合したものを特徴とする請求項1記載の舗装面上の欠損部の排水補修工法。

請求項3

開粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト加熱混合物は、骨材100重量%に対し動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルト5〜10重量%加入し、加熱撹拌混合したことを特徴とする請求項1又は2記載の舗装面上の欠損部の排水補修工法。

請求項4

開粒度の高い混合物層は、10〜40%の空隙率としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の舗装面上の欠損部の排水補修工法。

請求項5

溶融フィラー入りアスファルトは、18,000〜1,000mm2/sの動粘度とすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の舗装面上の欠損部の排水補修工法。

請求項6

密粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト加熱混合物は、砂を主とした0.5〜13mmの骨材を動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルトに加入し、加熱撹拌混合したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の舗装面上の欠損部の排水補修工法。

請求項7

密粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト加熱混合物は、加熱した舗装廃材に動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルト0.5〜3重量%加入し、加熱撹拌混合したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の舗装面上の欠損部の排水補修工法。

請求項8

請求項1のフィラー入りアスファルトは、下記のa〜iの工程で製造されたことを特徴とする舗装面上の欠損部の排水補修工法。a.常温潤滑油廃液針入度20〜30で温度180℃前後の溶融ブロンアスファルトとを混合し、必要に応じて添加量を調整し、同時に添加材を徐々に添加する。空の加熱式撹拌混合タンクヘ、常温の潤滑油廃液と針入度20〜30、温度180℃前後となる溶融ブロンアスファルトとを、予め吐出量を設定した各々のギヤポンプにより移送し、加熱撹拌混合をする。温度は160〜190℃の範囲内とし、最適には180℃前後を保ちながら1〜2時間、加熱撹拌混合を続ける。潤滑油廃液と溶融ブロンアスファルトの混合割合は、溶融ブロンアスファルトの重量に対して潤滑油廃液を10〜25重量%添加する。又は常温の潤滑油廃液と常温で固形固体)の針入度20〜30の固形ブロンアスファルトとを加熱式撹拌混合タンク内ヘ注入して混合し、加熱しながら徐々に撹拌し、温度を160〜190℃まで上昇させ、1〜2時間、加熱撹拌混合し、潤滑油廃液中の固形ブロンアスファルトを軟化させる。上記により混合物を得る。b.上記工程の間、スチレンブタジエン熱可塑性エラストマーを潤滑油廃液とブロンアスファルトとの混合中に少しずつ添加し、加熱撹拌融解混合して所要性状にする。各原材料の添加は1〜2時間かけてほぼ同時に終了する。c.その後、1時間前後、加熱撹拌融解混合し、上記工程での撹拌融解混合時間と合わせて各原材料の撹拌融解混合時間は3時間を目安にして性状変化を観察・確認する。上記温度は160〜190℃の範囲とし、最適には180℃前後を保ち続ける。スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマーの混合割合は、ブロンアスファルトの量に対して5〜10重量%添加する。d.その後、温度を160〜190℃、最適には180℃前後を保ちながら消石灰を徐々に少量ずつ添加して加熱撹拌混練する。添加後、加熱撹拌混練時間は3時間を目安として混合物の仕上がりを判断する。消石灰の混合割合は、潤滑油廃液とブロンアスファルトの量に対して20〜40重量%とし、徐々に添加して加熱撹拌混練する。e.上記混合物の仕上がり後剥離材を施した容器内に該混合物の一定量を流し込み、自然冷却する。f.上記工程の翌日等の冷却後、容器内から混合物を分離して取り出し、細かく切断又は砕く。切断は常温で行い、砕く場合には冷蔵庫で0〜−5℃まで温度を下げて行う。g.細かく切断又は破砕した混合物を別装置となる撹拌混合タンク内に挿入し、トルエンを混合物の40〜60重量%の割合で添加する。h.次に、スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマーを混合物の0.5〜10重量%の割合で添加し、3〜5時間、常温にて撹拌混合融解する。i.その後、一定量容器に流し込み、流動性の良好な液状の状態で常温下で保管する。

請求項9

請求項1の1〜7の工程によって補修されたことを特徴とする欠損部の排水補修構造

技術分野

0001

本発明は、道路等の舗装面上に生じた損傷部を欠損部とし、その補修後に該欠損部の下方側に溜まった雨水や雨水の浸み出しにより当該部分が劣化及び拡大化することを防止する排水補修工法及び欠損部の排水補修構造に関する。

背景技術

0002

舗装面には、交通車両の繰り返し荷重により亀裂が生じ、それら亀裂に雨水が浸み込み、更なる繰り返し荷重と雨水の浸み込みにより噴き出し現象が繰り返されて該亀裂が拡大化し、小穴となり、更に徐々に大きな凹部へと損傷部が拡大化していく。また、舗装面の劣化や骨材の分離等が生じた箇所に車両の繰り返し荷重と雨水の浸み込みにより短期間で大きな凹部となる損傷部が生じている。

0003

上記損傷部により舗装面からアスファルト骨材離脱し、飛散することになる。

0004

更に、損傷部を通じて舗装面に雨水が溜まりやすくなり、車両のスリップ事故発生原因の一つとなっている。

0005

そこで、上記損傷部を補修しているが、その補修方法の一般的手段としてアスファルト加熱混合物常温合材等の材料を使用し、該損傷部へそれら補修材料を埋め込んで表面を平滑状態とすることで補修の完成としている。

0006

上記アスファルト加熱混合物を補修材料として補修する場合は、下記の工程を採用して行っている。
1)損傷部が湿っている場合はガスバーナーで乾燥する。
2)損傷部の周囲が傷んでいる場合は当該箇所をはつり取る。
3)上記前処理が済んで欠損部とした周側壁面や底部にアスファルト乳剤タックコート材)を塗布剤として刷毛等で塗布する。
4)塗布剤の乾燥後、アスファルト加熱混合物の必要量を使用し、該欠損部を埋め込む。
5)当該箇所をタンパー転圧プレートを使用して転圧する。
6)埋め込んだ欠損部及びその周囲をアスファルト乳剤でシールコートし、養生砂を散布する。
7)埋め込んだアスファルト加熱混合物が冷めた段階(素手で触り続けられる温度にまで低下)で交通開放する。

0007

また、上記常温合材を補修材料として使用する場合は、該損傷部に水が溜まったり湿気が多い状態でも既製品となっている常温合材を該損傷部に直接埋め込んで軽く転圧することで補修を行い、補修後に交通開放をしている。

0008

上記アスファルト加熱混合物を補修材料として使用した場合は、亀裂や凹部等の損傷部から浸み込んだ雨水が底部に溜まっており、また、間断なく浸み出しており、欠損部としてはつり取った底部や下方部をガスバーナーで乾燥したくても乾燥できず、防水材としてのタックコート材(アスファルト加熱混合物の接着材)が塗布できない状態となっている。そこで、該欠損部の斜め垂直面(凹部等の欠損部の周囲壁となる周側壁面)にのみタックコート材を塗布し、底部や下方部はそのままの状態としてアスファルト加熱混合物を該欠損部全体に直接埋め込んで補修している。

0009

しかし、底部や下方部にタックコート材が塗布されていないため、埋め込んだアスファルト加熱混合物が底部側において既存部分接着できていない状態で補修が完了しており、当該補修箇所には浸み出した雨水が溜まり、その状態で交通開放による繰り返し荷重や衝撃等が加わることで該補修箇所にはズレひび割れが発生し、舗装面上にも雨水が溜まる原因となっている。また、当該補修箇所より損傷が進み、再補修を行わなければならない状況が生じている。この再補修は比較的短期間で繰り返されている。

0010

再度の補修が強いられる状態となっても直ちに補修対応ができるわけではなく、その補修までの間に損傷部となって表面に露出した亀裂や凹部等に雨水が溜まったり、車のタイヤ入り込んだ衝撃等でハンドルをとられて事故を起こした事例が多く発生している。また、自転車二輪車(バイク)等においては、転倒したり、運転者重症となったり死亡したりする事故の原因ともなっている。

0011

また、上記常温合材を補修材料として使用した場合は、損傷部の一時的な応急補修にすぎず、底部側には上記同様に雨水が浸み出して該常温合材の劣化が直ちに進行し、舗装面側にも雨水が溜まったり、補修箇所を原因として更なる損傷部が生じることになり、継続的に交通安全を達成できる補修は期待できなかった。

0012

更に、下記する特許文献1のように、車両のスリップ事故を防止することを目的として舗装面上に雨水が溜まらないように透水性が得られる材料により該舗装面を舗設している補修手段が知られている。その方法として、アスファルト舗装路の上部2〜6cmを切削し、該切削部分防水接着層としてのアスファルト乳剤を塗布し、その上に製鋼スラグ粗骨材とするアスファルト混合物を舗設している。該製鋼スラグのサイズは5〜20mmの範囲であり、該アスファルト混合物は透水性を有し、且つ、水を貯める保水性舗装としても機能し、その空隙率は17〜25%とした点に特徴がある。

0013

しかし、上記特許文献1は、舗装面の全面を切削する必要があり、補修のための施工が大規模となり、コスト高で、且つ、補修材料の既設材料との一体性が乏しく、はがれ現象が生じて持続性のある舗装面を得ることはできなかった。また、既存部分の取り除きにより多くのアスファルト廃棄物が発生し、環境の観点からも好ましいものではなかった。

0014

また、特許文献2は、舗装面に生じた凹部に骨材と樹脂とを混合した充填材を埋め込み、粒径が1.5〜0.4mmの骨材を60〜90重量%、粒径が0.4mm以下の骨材を10〜40重量%とし、それら骨材を使用することで当該箇所が透水性を得られるようにしている。上記粒径の異なる骨材を混合することで透水機能空隙詰まり防止効果を果たすことのできる補修方法で、骨材の粒度分布に特徴のあるものである。

0015

しかし、上記特許文献2は、舗装面の表面側からの透水性を意図するものであり、下方側から浸み出してくる雨水処理とはなっておらず、また、バインダーとしてエポキシ樹脂アクリル系樹脂等の樹脂を使用しているため劣化が早期に発生し、浸み出してくる雨水を劣化した樹脂で防ぐことはできず、交通車両の往来の激しい舗装面の透水手段としては適切なものとはいえなかった。更に、樹脂を使用しているため当該部分は再利用することができず、廃棄物とならざるを得なかった。

先行技術

0016

特開2010−7353号公報
特開2000−104211号公報

発明が解決しようとする課題

0017

本発明は、上記欠点を解決したもので、亀裂や凹部等の損傷部に雨水が溜まっている状態或いは継続的に雨水が浸み出しているような状態でも補修することができ、既設の舗装材料との一体化が確保でき及び下層に雨水だまりを防水層によって囲んで補修することによって溜まっていた或いは内部から浸み出す雨水を原因として該補修箇所の劣化や拡大化等による再度の損傷が生じることのない補修であり、長期間にわたって該補修箇所を持続することのできる舗装面上に生じた損傷部を欠損部とし、その欠損部の排水補修工法及び欠損部の排水補修構造を提供するものである。

課題を解決するための手段

0018

本発明は、下記の工程よりなる舗装面上の欠損部の排水補修工法を特徴とする。
1.舗装面上に生じた亀裂や凹部等の損傷部を補修できる欠損部に形成し、その垂直面或いは傾斜面となる該欠損部の周囲の周側壁面をガスバーナー等の加熱手段により温める。
2.防水性プライマーで該周側壁面を刷毛等の塗布手段により塗布する。
3.動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルトを該周側壁面の防水性プライマー上にゴムヘラ等の塗布手段により該周側壁面の下方側から上方側へ掻き上げるようにして塗布して防水層を形成する。
4.5〜20mmの骨材を加熱し、動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルトと加熱撹拌混合し、開粒度の高い加熱混合物を製造する。
5.開粒度の高い加熱混合物を欠損部の底部に約20〜30mm厚で埋め込み、タンパー等により締め固める。
6.上記開粒度の高い混合物層上に溶融フィラー入りアスファルトを流し込み塗布し、ゴム状ヘラ等の塗布手段を使用して混合物層上に防水接着層を形成する。
7.上記防水接着層の上に密粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト混合物を欠損部が埋まるまで埋め込み、欠損部全体に万遍なく行き渡らせ、且つ、表面側は平坦状となるように形成する。

0019

上記骨材は、砕石5号(20〜13mm)と砕石6号(13〜5mm)とし、それらほぼ同粒径のものを各々単独或いは異なる粒径のものを混合したものを特徴とする。

0020

上記開粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト加熱混合物は、骨材100重量%に対し動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルト5〜10重量%加入し、加熱撹拌混合したことを特徴とする。

0021

上記開粒度の高い混合物層は、10〜40%の空隙率としたことを特徴とする。

0022

上記溶融フィラー入りアスファルトは、18,000〜1,000mm2/sの動粘度とすることを特徴とする。

0023

上記密粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト加熱混合物は、砂を主とした0.5〜13mmの骨材を動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルトに加入し、加熱撹拌混合したことを特徴とする。

0024

上記密粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト加熱混合物は、加熱した舗装廃材に動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルト0.5〜3重量%加入し、加熱撹拌混合したことを特徴とする。

0025

また、上記フィラー入りアスファルトは、下記のa〜iの工程で製造された材料である舗装面上の欠損部の排水補修工法を特徴とする。
a.常温潤滑油廃液針入度20〜30で温度180℃前後の溶融ブロンアスファルトとを混合し、必要に応じて添加量を調整し、同時に添加材を徐々に添加する。
空の加熱式撹拌混合タンクヘ、常温の潤滑油廃液と針入度20〜30、温度180℃前後となる溶融ブロンアスファルトとを、予め吐出量を設定した各々のギヤポンプにより移送し、加熱撹拌混合をする。温度は160〜190℃の範囲内とし、最適には180℃前後を保ちながら1〜2時間、加熱撹拌混合を続ける。
潤滑油廃液と溶融ブロンアスファルトの混合割合は、溶融ブロンアスファルトの重量に対して潤滑油廃液を10〜25重量%添加する。
又は
常温の潤滑油廃液と常温で固形固体)の針入度20〜30の固形ブロンアスファルトとを加熱式撹拌混合タンク内ヘ注入して混合し、加熱しながら徐々に撹拌し、温度を160〜190℃まで上昇させ、1〜2時間、加熱撹拌混合し、潤滑油廃液中の固形ブロンアスファルトを軟化させる。
上記により混合物を得る。
b.上記工程の間、スチレンブタジエン熱可塑性エラストマーを潤滑油廃液とブロンアスファルトとの混合中に少しずつ添加し、加熱撹拌融解混合して所要性状にする。各原材料の添加は1〜2時間かけてほぼ同時に終了する。
c.その後、1時間前後、加熱撹拌融解混合し、上記工程での撹拌融解混合時間と合わせて各原材料の撹拌融解混合時間は3時間を目安にして性状変化を観察・確認する。
上記温度は160〜190℃の範囲とし、最適には180℃前後を保ち続ける。
スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマーの混合割合は、ブロンアスファルトの量に対して5〜10重量%添加する。
d.その後、温度を160〜190℃、最適には180℃前後を保ちながら消石灰を徐々に少量ずつ添加して加熱撹拌混練する。添加後、加熱撹拌混練時間は3時間を目安として混合物の仕上がりを判断する。
消石灰の混合割合は、潤滑油廃液とブロンアスファルトの量に対して20〜40重量%とし、徐々に添加して加熱撹拌混練する。
e.上記混合物の仕上がり後剥離材を施した容器内に該混合物の一定量を流し込み、自然冷却する。
f.上記工程の翌日等の冷却後、容器内から混合物を分離して取り出し、細かく切断又は砕く。切断は常温で行い、砕く場合には冷蔵庫で0〜−5℃まで温度を下げて行う。
g.細かく切断又は破砕した混合物を別装置となる撹拌混合タンク内に挿入し、トルエンを混合物の40〜60重量%の割合で添加する。
h.次に、スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマーを混合物の0.5〜10重量%の割合で添加し、3〜5時間、常温にて撹拌混合融解する。
i.その後、一定量容器に流し込み、流動性の良好な液状の状態で常温下で保管する。

0026

上記1〜7の舗装面上の欠損部の排水補修工法の工程によって補修された欠損部の排水補修構造を特徴とする。

発明の効果

0027

本発明は、亀裂や凹部等の損傷部を欠損部とし、該欠損部を開粒度の高い混合物層を下層とし、密粒度の高い混合物層を上層とし、その上下層間を防水接着層により強固に一体化した補修箇所を形成すると同時に、該補修箇所となる欠損部の下方側より浸み出してきた雨水を下層の該開粒度の高い混合物層に溜めさせて保水し、上層に浸み出させることを防ぐことができる。従って、補修した欠損部において下層側からの雨水による影響を受けることがなく、補修後の欠損部の劣化や拡大化の大きな要因を排除することができ、耐久性のある排水補修構造を完成させることが可能となった。

0028

また、舗装面上における補修箇所は既存部分との一体化が図れると同時に、下方側から雨水が浸み出ることがないので当該箇所に雨水が溜まることを防止することができ、雨水を原因とした交通事故の軽減に大きく寄与することが可能となった。

図面の簡単な説明

0029

(a)舗装面に生じた亀裂や凹部等の損傷部の状態を示す断面図、(b)損傷部周辺を切削し、補修対象の欠損部とした断面図。
欠損部の周側壁面に防水処理を施した状態の断面図。
欠損部の底部側に開粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト混合物を埋め込んだ状態の断面図。
開粒度の高い混合物層の上面に防水接着層を形成した状態の断面図。
防水接着層上に密粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト混合物を埋め込んだ状態の断面図。
本発明に使用する溶融フィラー入りアスファルトの動粘度を示すグラフ

0030

以下、本発明を実施例に沿って説明する。

0031

図1(a)、(b)に示すように、舗装面上に生じた亀裂や凹部等の損傷部をその損傷部を囲むようにして舗装面を大きめに切削し断面略U字形状の欠損部1を形成する。該欠損部1には様々な大きさのものが想定できるが、以下、深さ50〜150mm、幅15〜300mmとした状態の欠損部1についての実施例に基づいて説明する。

0032

舗装面に形成した欠損部1には、その周側壁面2の下方側及び底部3側に雨水が溜まり或いは雨水が浸み出してくる。乾期に一時的に浸み出しが止まったとしても雨期等においては雨水が浸み出てくることになる。従って、欠損部1を形成している垂直面或いは傾斜面となる周囲の周側壁面2をガスバーナー等の加熱手段により温めるが、底部3側はそのままの状態とする。この工程により、周側壁面2の水分の蒸発を図り乾燥させる。これは、次の工程となる接着剤としての機能をなす防水性の良好なプライマーを早期に乾燥させ、施工効率を高めるためである。特に、寒冷期での施工において有効である。

0033

次に、該防水性プライマーを周側壁面2に刷毛等の塗布手段により塗布する。この工程により、大気に曝され、雨水等に浸ることにより劣化した既設の舗装材料の劣化の進行を抑え、且つ、防水効果を生じさせることになる。

0034

次に、溶融した温度170〜190℃の動粘度の大きいフィラー入りアスファルトを、図2に示すように、該周側壁面2にゴム状ヘラ等の塗布手段により該周側壁面2の下方側から上方側へ掻き上げるようにして塗布する。厚さ約3mmの周側壁防水層4を形成する。底部3は雨水が溜まったり浸み出してきたりするので防水層は形成しない。上記防水性プライマーの塗布及び周側壁防水層4により周側壁面2からの雨水の浸み出しを防止することができる。以下、フィラー入りアスファルトなる名称を使用するが、これは後述する方法で製造した商品ラバファルト(登録商標)なる舗装補修材である。

0035

次に、補修現場或いはその近接した箇所で、フィラー入りアスファルト加熱混合物を製造する。欠損部1の大きさや損傷の程度を判断し、且つ、気候条件施工場所、交通量等を考慮してフィラー入りアスファルトの量や温度を決め、それらに使用する骨材の大きさや量を適宜組み合わせて或いは単独で加熱混合物を製造する。

0036

骨材として砕石5号(20〜13mm)、砕石6号(13〜5mm)等を使用する。それらの骨材の混合物或いは単独のものをハンドタイプ加熱鍋等に必要量を入れ、ガスバーナー等の加熱手段により170〜190℃で加熱する。また、骨材の大きさは欠損部1の大きさや深さに応じて適宜選択し、深い欠損部の場合は5号或いは5号を主とした混合物とし、浅い欠損部の場合は6号或いは6号を主とした混合物を使用する。

0037

上記工程で加熱した骨材に動粘度の大きい溶融したフィラー入りアスファルトを加え、加熱撹拌混合し、開粒度の高い加熱混合物を製造する。例えば、骨材100重量%に対し、溶融フィラー入りアスファルトを5〜10重量%の割合で加熱撹拌混合する。動粘度の大きなフィラー入りアスファルトは粘着性に優れ、骨材の周囲全体に付着するが、骨材相互間には空隙が生じる開粒度の高い混合物を形成することが可能となる。

0038

上記工程で製造した開粒度の高い加熱混合物を、図3に示すように、欠損部1の底部3側に約20〜30mm厚で埋め込み、タンパー等により締め固める。少なくとも雨水が溜まり或いは浸み出してくることが想定される下方部より厚くなる位置まで埋め込むことになる。開粒度の高い混合物の埋め込み締め固めにより底部3側には隙間の生じている下層5が形成されることになる。欠損部1の大きさや水量等の諸条件を考慮し、10〜40%の空隙率を有する下層5とする。該下層5は、空隙のある締め固められた層となり、次の防水接着層の工程後の工程となる上層の密粒度の高い混合物の支持層となり、且つ、該上層へ雨水を浸み出させることのない保水機能を備えた雨水だまりを形成することになる。

0039

図4に示すように、上記開粒度の高い混合物よりなる下層5の上にゴム状ヘラ等の塗布手段を使用して防水材を塗布して防水接着層6の薄層を形成する。防水材は、上記周側壁面2に使用した溶融した温度170〜190℃の動粘度の大きいフィラー入りアスファルトが最適である。動粘度が大きいので開粒度の高い混合物よりなる下層5の空隙に浸み込んでも約10mm程のところで沈下が留まり固化することになり、下層5の空隙率を維持させることができる。

0040

該防水接着層6により欠損部1における下方側から浸み出した雨水の上昇を防止することができると同時に、下記する上層7の密粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト混合物との密着性を良好とし、安定した支持層を形成することが可能となる。

0041

次に、図5に示すように、防水接着層6の上に動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルト混合物を埋め込み、欠損部1全体に万遍なく行き渡らせ、周側壁防水層4と一体化させ、且つ、表面側が平坦状となるように塗布して既存舗装面と一体化した防水性の良好な上層7を形成する。

0042

上層7には密粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト混合物を埋め込むが、骨材に対する溶融フィラー入りアスファルトの割合は9〜10%である。骨材の粒径を小さくすることで下層5とは異なる密粒度の高い加熱撹拌混合物を得ることができる。

0043

例えば、砕石6号(13〜5mm)、砕石7号(5〜2.5mm)及び砂(2.5〜0.5mm)の骨材を、欠損部の大きさ、周囲の舗装状況及び交通量等を考慮して混合量を決めることになる。欠損部が深くて大きい場合は、6号(13〜5mm)、7号(5〜2.5mm)及び砂(2.5〜0.5mm)を約1:1:2の混合割合とする。また、欠損部が浅くて小さな場合は、7号(5〜2.5mm)及び砂(2.5〜0.5mm)を約1:2〜約1:3の混合割合とする。上記粒径の小さな骨材を加えることにより下層とは異なる密粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト混合物を得ることができる。

0044

埋め込んだ溶融フィラー入りアスファルト混合物は、開粒度の高い混合物層となる下層5の上に防水接着層6を介して積層されることになる。従って、下層4には開粒度の高い混合物層が側部を周側壁防水層4及び上部を防水接着層6で囲まれた所定の空隙率を維持した状態の保水機能を備えた雨水だまりが形成されることになる。

0045

図6実験結果(一般社団法人日本道建設業協会道路試験所)で示すように、溶融フィラー入りアスファルトAは、通常のストレートアスファルトBに比較して動粘度が大きなものである。例えば、160℃では約180,000mm2/Sであり、180℃では約2,600mm2/Sであり、195℃では約1,000mm2/Sである。その大きな動粘度により溶融フィラー入りアスファルトと混合された骨材は、該骨材の周囲を覆うように付着して骨材相互を強固に連合させるが、該骨材の形状によって生じる相互間の空間にまでは流出することはなく、所定の空隙率を維持することが可能となる。

0046

また、フィラー入りアスファルトの有する防水性により、欠損部1の周側壁面2に塗布した周側壁防水層4及び上部の防水接着層6とにより底部3側に溜まった雨水や浸み出してくる雨水を下層5の空隙部に留めさせ、舗装面側に影響を与えることがない。これにより耐久性に優れ、ひび割れやハガレ欠け等が生じることのない補修箇所を持続させることが可能となる。

0047

更に、防水接着層6は、下層5と上層7とをその接着力の強さにより強固に一体化することができ、当該箇所においてひび割れやハガレ、欠け等が生じることはない。

0048

上記舗装面上の欠損部の排水補修工法で使用したフィラー入りアスファルト(商品名ラバファルト)は下記の工程で製造されたものである。
a.常温の潤滑油廃液と針入度20〜30で温度180℃前後の溶融ブロンアスファルトとを混合し、必要に応じて添加量を調整し、同時に添加材を徐々に添加する。
空の加熱式撹拌混合タンクヘ、常温の潤滑油廃液と針入度20〜30、温度180℃前後となる溶融ブロンアスファルトとを、予め吐出量を設定した各々のギヤポンプにより移送し、加熱撹拌混合をする。温度は160〜190℃の範囲内とし、最適には180℃前後を保ちながら1〜2時間、加熱撹拌混合を続ける。
潤滑油廃液と溶融ブロンアスファルトの混合割合は、溶融ブロンアスファルトの重量に対して潤滑油廃液を10〜25重量%添加する。
又は
常温の潤滑油廃液と常温で固形(固体)の針入度20〜30の固形ブロンアスファルトとを加熱式撹拌混合タンク内ヘ注入して混合し、加熱しながら徐々に撹拌し、温度を160〜190℃まで上昇させ、1〜2時間、加熱撹拌混合し、潤滑油廃液中の固形ブロンアスファルトを軟化させる。
上記により混合物を得る。
上記各材料の個別状態及び混合割合や温度設定であれば、従来の製造方法によって得られた潤滑油廃液とブロンアスファルトとの混合物とは異なり、固形ブロンアスファルトにあっても徐々に、且つ均一に軟化させることができ、いずれの場合も良好な混合物が得られる。
上記製造工程の特徴は、単独では損傷部の補修材料には不可能なブロンアスファルトを、潤滑油廃液及び加熱撹拌により軟化し、所要の粘度にして良好な補修材料を得ることを可能とした工程である。
b.上記工程の間、スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマーを潤滑油廃液とブロンアスファルトとの混合中に少しずつ添加し、加熱撹拌融解混合して所要の性状にする。各原材料の添加は1〜2時間かけてほぼ同時に終了する。
c.その後、1時間前後、加熱撹拌融解混合し、上記工程での撹拌融解混合時間と合わせて各原材料の撹拌融解混合時間は3時間を目安にして性状変化を観察・確認する。
上記温度は160〜190℃の範囲とし、最適には180℃前後を保ち続ける。
スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマーの混合割合は、ブロンアスファルトの量に対して5〜10重量%添加する。この添加により、混合物に一層の粘弾性・可撓性・耐衝撃性塑性変形等の低温特性が加わり、補修材料の性能を大幅に向上させることができる。
d.その後、温度を160〜190℃、最適には180℃前後を保ちながら消石灰を徐々に少量ずつ添加して加熱撹拌混練する。添加後、加熱撹拌混練時間は3時間を目安として混合物の仕上がりを判断する。
消石灰の混合割合は、潤滑油廃液とブロンアスファルトの量に対して20〜40重量%とし、徐々に添加して加熱撹拌混練する。消石灰の添加により粘弾性を高め、感温性を小さくすることができる。それにより自然温度下において流動しようと働く力に対して流れまいとする力が強く働く。このような性状は舗装及び防水層の補修材料にとっては欠かせない重要な性能であり、補修施工後の耐用年数の長期化に大きく影響する。それによりライフサイクルコストの低減をはかり経済効果を引き出すという重要な役割を達成することができる。
なお、アルカリ性であるので、既存の路面や骨材への付着性を一層向上させることができる。
e.上記混合物の仕上がり後、剥離材を施した容器内に該混合物の一定量を流し込み、自然冷却する。
f.上記工程の翌日等の冷却後、容器内から混合物を分離して取り出し、細かく切断又は砕く。切断は常温で行い、砕く場合には冷蔵庫で0〜−5℃まで温度を下げて行う。
g.細かく切断又は破砕した混合物を別装置となる撹拌混合タンク内に挿入し、トルエンを混合物の40〜60重量%の割合で添加する。
h.次に、スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマーを混合物の0.5〜10重量%の割合で添加し、3〜5時間、常温にて撹拌混合融解する。
i.その後、一定量容器に流し込み、流動性の良好な液状の状態で常温下で保管する。

0049

密粒度の高い溶融フィラー入りアスファルト加熱混合物は、加熱した舗装廃材に動粘度の大きい溶融フィラー入りアスファルトを加え、加熱撹拌混合して密粒度の高い加熱混合物とすることができる。舗装廃材に対して溶融フィラー入りアスファルトを約0.5〜3%重量を加える。この工程により、従来投棄せざるを得なかった舗装廃材を再利用することが可能となる。舗装廃材は、長期間にわたって交通車両によりつき固められており、全体が軟らかく、且つ、骨材にストレートアスファルト等のアスファルト材が十分に浸み込んでいるので、この材料に溶融フィラー入りアスファルトを実施例1で示した新規な骨材と比較して少量を加えることで流動性が得られ、密粒度の高い加熱混合物を得ることができる。

0050

上記実施例によって補修した材料には合成樹脂材料が含まれていないので、当該部分の材料も舗装廃材として再利用することが可能となる。

実施例

0051

なお、上記実施例では欠損部の大きさや形状を特定したが、本発明はそれに限定されるものではない。

0052

1欠損部
2周側壁面
3 底部
4 周側壁防水層
5下層
6防水接着層
7 上層

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