図面 (/)

技術 石油化学プロセスにおける汚れ防止方法

出願人 株式会社片山化学工業研究所ナルコジャパン合同会社
発明者 榎本幸典
出願日 2016年3月11日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-048542
公開日 2017年9月14日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-160392
状態 特許登録済
技術分野 石油精製,液体炭化水素混合物の製造
主要キーワード 蒸留塔塔底液 残渣分 ストリッパー塔 エチレンプラント 石油化学プロセス 脱ブタン塔 芳香族ビニル化合物由来 蒸発残渣
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月14日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題

新たな汚れ防止方法及びそれに用いる汚れ防止剤を提供する。

解決手段

石油化学プロセスにおける汚れ防止方法であって、プロセス流体に、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを存在させることを含む。汚れ防止剤は、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを含む。

概要

背景

エチレンプラント等といった石油化学プロセスにおいては、種々の蒸留塔による精製分離工程が行われる。この精製分離工程で受ける熱履歴により蒸留塔の内部に汚れが付着する。汚れの付着は、蒸留塔の熱交換率の低下や、閉塞といった問題を引き起こす恐れがある。

汚れの原因の一つとして、ブタジエン等のオレフィンが熱履歴を受けること等により望ましくない重合を生じ、その重合物が付着又は堆積すること等が考えられている、このため、汚れを防止するために、酸化防止剤及び重合防止剤等の使用が提案されている。特許文献1は、フェニレンジアミンと、立体ヒンダードフェノールと、ヒドロキシルアミンとを含有するジエン重合抑制組成物を開示する。特許文献2は、アルキルフェノール系のファウリング防止剤アミン系のファウリング防止剤及び有機溶剤からなるブタジエンの重合防止剤を開示する。

概要

新たな汚れ防止方法及びそれに用いる汚れ防止剤を提供する。石油化学プロセスにおける汚れ防止方法であって、プロセス流体に、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを存在させることを含む。汚れ防止剤は、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを含む。なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

石油化学プロセスにおける汚れ防止方法であって、プロセス流体に、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方と、ジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを存在させることを含む、汚れ防止方法。

請求項2

前記フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方との比率(フェニレンジアミン及びその誘導体の合計/ジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの合計、重量比)は、25/1〜2/1である、請求項1記載の汚れ防止方法。

請求項3

前記フェニレンジアミンの誘導体は、N,N’−ジ−sec−ブチル−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−1,4−フェニレンジアミン、N−(1,4−ジメチルペンチル)−N’−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−1,4−フェレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、及びN,N’−ジ−2−ナフチル−1,4−フェニレンジアミン、並びにこれらの2又はそれ以上の組み合わせからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の汚れ防止方法。

請求項4

前記ジアルキルヒドロキシルアミンは、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン及びN,N−ジメチルヒドロキシルアミンからなる群から選択され、前記ジアリールヒドロキシルアミンは、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン及びN,N−ジフェニルヒドロキシルアミンからなる群から選択される、請求項1から3のいずれかに記載の汚れ防止方法。

請求項5

前記プロセス流体は、ジエン化合物及び芳香族ビニル化合物共存する、請求項1から4のいずれかに記載の汚れ防止方法。

請求項6

前記ジエン化合物及び前記芳香族ビニル化合物との比率(ジエン化合物/芳香族ビニル化合物、質量比)が、10/1〜1/10である、請求項1から5のいずれかに記載の汚れ防止方法。

請求項7

石油化学プロセスにおけるプロセス流体に、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを存在させることにより、前記プロセス流体が接する部分における汚れを防止することを含み、前記プロセス流体は、ジエン化合物及び芳香族ビニル化合物を含む、エチレン性不飽和モノマーを製造する方法。

請求項8

フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方と、ジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを含む、汚れ防止剤

技術分野

0001

本開示は、石油化学プロセスにおける汚れ防止方法に関する。また、本開示は、その他の態様において、上記汚れ防止方法による脱ペンタン塔における汚れを防止することを含むエチレン性不飽和モノマーを製造する方法、及び石油化学プロセスにおいて利用可能な汚れ防止剤に関する。

背景技術

0002

エチレンプラント等といった石油化学プロセスにおいては、種々の蒸留塔による精製分離工程が行われる。この精製分離工程で受ける熱履歴により蒸留塔の内部に汚れが付着する。汚れの付着は、蒸留塔の熱交換率の低下や、閉塞といった問題を引き起こす恐れがある。

0003

汚れの原因の一つとして、ブタジエン等のオレフィンが熱履歴を受けること等により望ましくない重合を生じ、その重合物が付着又は堆積すること等が考えられている、このため、汚れを防止するために、酸化防止剤及び重合防止剤等の使用が提案されている。特許文献1は、フェニレンジアミンと、立体ヒンダードフェノールと、ヒドロキシルアミンとを含有するジエン重合抑制組成物を開示する。特許文献2は、アルキルフェノール系のファウリング防止剤アミン系のファウリング防止剤及び有機溶剤からなるブタジエンの重合防止剤を開示する。

先行技術

0004

特開2001−213813号公報(特許第4795532号)
特表2008−527135号公報(特許第4824038号)

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、石油化学プロセスにおける特定の箇所において、従来の方法では十分な汚れ防止効果が得られないという問題が見出された。例えば、エチレンプラントは、図1に示すように、ガソリンストリッパー1、脱メタン塔2、脱エタン塔3、脱プロパン塔4、脱ブタン塔5、及び脱ペンタン塔6の蒸留塔、並びに分解ガス圧縮機7等の設備がある。中でも、脱ペンタン塔6は、脱メタン塔2〜脱ブタン塔5といった蒸留塔の塔底液だけでなく、例えばガソリンストリッパー1の塔底液などの他の凝縮液合流し、かつ、前段よりも内温度が高温となるため、汚れの様態が前段の蒸留塔とは異なっており、従来使用されてきた汚れ防止剤では脱ペンタン塔6において十分な汚れ防止効果が得られていないという問題が見出された。このため、脱ペンタン塔6のような場所であっても、十分に汚れを防止可能な新たな方法が求められている。

0006

本開示は、一態様において、上記の従来の方法では十分な汚れ防止効果が得られていない場所であっても、汚れを防止可能な新たな方法、汚れ防止剤、及び該汚れ防止方法により汚れを防止することを含むエチレン性不飽和モノマーを製造する方法を開示する。

課題を解決するための手段

0007

本開示は、一態様において、石油化学プロセスにおける汚れ防止方法であって、プロセス流体に、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを存在させることを含む汚れ防止方法に関する。

0008

本開示は、一態様において、石油化学プロセスにおけるプロセス流体に、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを存在させることにより前記プロセス流体が接する部分における汚れを防止することを含み、前記プロセス流体は、ジエン化合物及び芳香族ビニル化合物を含む、エチレン性不飽和モノマーを製造する方法に関する。

0009

本開示は、その他の態様において、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを含む、汚れ防止剤に関する。

発明の効果

0010

本開示は、一又は複数の実施形態において、石油化学プロセスにおける汚れを防止することができる。本開示によれば、一又は複数の実施形態において、上記の従来の方法では十分な汚れ防止効果が得られない場所であっても、汚れを十分に防止できるという効果を奏しうる。

図面の簡単な説明

0011

図1は、エチレンプラントの精製分離工程の一例を示すフロー図である。

0012

本開示は、石油化学プロセスにおける蒸留塔の汚れの中に、従来の汚れ防止方法では十分な効果が得られない場合があるという知見に基づく。本発明者は、十分な効果が得られない理由として、ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とが共存する条件下、特にジエン化合物と芳香族ビニル化合物とが所定の比率で共存する条件下では、汚れの原因の一つであるエチレン性不飽和モノマーの重合を抑制できず、その結果、汚れが十分に防止できないということを見出した。そして、研究を重ねた過程で、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを併用すれば、該条件下であってもエチレン性不飽和モノマーの重合を抑制でき、それに起因する汚れを防止できることを見出した。

0013

本開示によれば、一又は複数の実施形態において、従来の汚れ防止方法では十分な効果が得られなかった上記条件下であっても、エチレン性不飽和モノマーの重合を抑制でき、この重合に起因する汚れを防止することができる。本開示によれば、一又は複数の実施形態において、ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とが共存する環境下、中でもジエン化合物と芳香族ビニル化合物の比率が同程度又はジエン化合物よりも芳香族ビニル化合物の比率が高い設備(例えば、ガソリンストリッパー、又は脱ペンタン塔等)における汚れを防止することができる。本開示によれば、一又は複数の実施形態において、ジエン化合物を多く含む塔底液と芳香族ビニル化合物を多く含む塔底液とが供給される蒸留塔(例えば、脱ペンタン塔等)における汚れを防止することができる。

0014

本開示において「石油化学プロセス」とは、原油ナフサ、又はブタン等の炭化水素原料とし、これらの原料を精製して得られるオレフィンや芳香族等の基礎化学品や、基礎化学品を原料として各種石油製品が製造されるまでの工程の全部又は一部をいい、好ましくは原油又はナフサを精製して基礎化学品を生産する工程の全部又は一部をいう。石油化学プロセスとしては、一又は複数の実施形態において、エチレンプラントにおける精製プロセス等が挙げられる。本開示において「エチレンプラント」とは、原油、ナフサ、又はブタン等の炭化水素等の原料を熱分解し、これを蒸留及び精製してエチレンプロピレン、ブタジエン及びペンタジエン等のオレフィン、並びにベンゼントルエン、及びキシレン等の芳香族等の石油化学基礎製品を製造する設備のことをいう。

0015

本開示において「エチレン性不飽和モノマー」とは、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーをいう。エチレン性不飽和モノマーは、一又は複数の実施形態において、前述のナフサ等の炭化水素等の原料を熱分解することによって生成しうる。エチレン性不飽和モノマーとしては、一又は複数の実施形態において、スチレンメチルスチレンα-メチルスチレンジビニルベンゼン、ブタジエン、ペンタジエン、シクロペンタジエンメチルシクロペンタジエンジシクロペンタジエン等が挙げられる。

0016

本開示において「プロセス流体」とは、石油化学プロセスにおいて供される液体又は気体をいう。プロセス流体としては、一又は複数の実施形態において、エチレンプラントの精製分離工程における蒸留塔に供給される液体、又は蒸留塔内の液体等が挙げられる。蒸留塔としては、一又は複数の実施形態において、脱メタン塔、脱エタン塔、脱プロパン塔、脱ブタン塔、又は脱ペンタン塔等が挙げられる。本開示におけるプロセス流体は、一又は複数の実施形態において、ジエン化合物及び芳香族ビニル化合物を含む。ジエン化合物としては、一又は複数の実施形態において、ブタジエン、ペンタジエン、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン等が挙げられる。芳香族ビニル化合物としては、一又は複数の実施形態において、スチレン、メチルスチレン、α-メチルスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。プロセス流体は、一又は複数の実施形態において、ブタジエン、ペンタジエン、スチレン及びメチルスチレンを含む。プロセス流体は、一又は複数の実施形態において、分解ガソリン蒸留塔塔底液とを含む。分解ガソリンとしては、一又は複数の実施形態において、ガソリンストリッパー塔底液、ディスティレートストリッパー塔底液が挙げられる。蒸留塔塔底液としては、一又は複数の実施形態において、脱プロパン塔塔底液、脱ブタン塔塔底液、脱ペンタン塔塔底液等が挙げられる。

0017

フェニレンジアミン及びその誘導体としては、一又は複数の実施形態において、下記式(I)で表される化合物が挙げられる。



式(I)において、R1、R2、及びR3は同一又は異なり、水素原子炭素数1以上20以下のアルキル基又は炭素数6以上12以下のアリール基である。アルキル基及びアリール基は、一又は複数の実施形態において、置換基を有していてもよい。置換基としては、一又は複数の実施形態において、炭素数1以上6以下のアルキル基、及び炭素数6以上12以下のアリール基等が挙げられる。アルキル基は、直鎖アルキル基であってもよいし、分岐鎖アルキル基であってもよい。

0018

フェニレンジアミンの誘導体としては、一又は複数の実施形態において、N,N’−ジ−sec−ブチル−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−1,4−フェニレンジアミン、N−(1,4−ジメチルペンチル)−N’−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−1,4−フェレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、又はN,N’−ジ−2−ナフチル−1,4−フェニレンジアミン等が挙げられる。フェニレンジアミン及びその誘導体は、一又は複数の実施形態において、1種類で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。

0019

ジアルキルヒドロキシルアミンにおけるアルキル基は、一又は複数の実施形態において、アルキル基は、直鎖アルキル基であってもよいし、分岐鎖アルキル基であってもよい。アルキル基としては、メチル基エチル基プロピル基、又はブチル基等が挙げられる。ジアリールヒドロキシルアミンにおけるアリール基は、一又は複数の実施形態において、アリール基としては、フェニル基、又はベンジル基等が挙げられる。

0020

ジアルキルヒドロキシルアミンとしては、一又は複数の実施形態において、N,N−ジアルキルヒドロキシルアミンが挙げられる。N,N−ジアルキルヒドロキシルアミンとしては、一又は複数の実施形態において、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、及びN,N−ジメチルヒドロキシルアミン等が挙げられる。ジアリールヒドロキシルアミンとしては、一又は複数の実施形態において、N,N−ジアリールヒドロキシルアミンが挙げられる。N,N−ジアリールヒドロキシルアミンとしては、一又は複数の実施形態において、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、又はN,N−ジフェニルヒドロキシルアミン等が挙げられる。ジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンは、一又は複数の実施形態において、1種類で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。ジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンは、一又は複数の実施形態において、それらの誘導体であってもよい。

0021

[汚れ防止方法]
本開示は、一態様において、石油化学プロセスにおける汚れ防止方法であって、プロセス流体に、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを存在させることを含む汚れ防止方法に関する。

0022

本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、汚れ防止対象に接触するプロセス流体に、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを存在させることを含んでいればよい。本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、汚れ防止対象に存在するプロセス流体に、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを添加することを含む。また、本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、汚れ防止対象に供給されるプロセス流体に、フェニレンジアミン又はその誘導体及びジアルキルヒドロキシルアミン又はジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方を添加することを含む。

0023

本開示の汚れ防止方法における汚れ防止対象は、一又は複数の実施形態において、プロセス流体が接触する部分が挙げられる。汚れ防止対象としては、一又は複数の実施形態において、従来の方法では十分に汚れが防止できなかった部分、ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを含むプロセス流体が接触する部分等が挙げられる。汚れ防止対象としては、一又は複数の実施形態において、ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とが混合する設備等が挙げられる。汚れ防止対象としては、一又は複数の実施形態において、脱ペンタン塔等の蒸留塔、又はガソリンストリッパー等が挙げられる。

0024

本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、有効成分として、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを含む薬剤を添加することを含み、好ましくは有効成分が実質的にフェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とからなる薬剤を添加することを含む。

0025

フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方の比率(フェニレンジアミン及びその誘導体の合計/ジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの合計、重量比)は、一又は複数の実施形態において、相乗効果を得る点から、25/1〜2/1が好ましい。添加比率は、エチレン性不飽和モノマーの重合をさらに抑制し、汚れ防止効果をさらに向上させる点から、10/1〜2/1、7.5/1〜2/1、7.5/1〜2.5/1、7.5/1〜3/1、又は7.5/1〜4/1が好ましい。

0026

フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを含む薬剤の添加量(フェニレンジアミン及びその誘導体とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンとの合計量)は、一又は複数の実施形態において、プロセス流体に対して0.0015mM以上、0.075mM以上、又は0.015mM以上である。薬剤の添加量は、一又は複数の実施形態において、プロセス流体に対し0.75mM以下、1.5mM以下、又は15mM以下である。

0027

本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とが所定の比率で共存する環境下、ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを所定の比率で含むプロセス流体が接触する部分で特に汚れ防止効果を発揮することができる。ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とが所定の比率で共存する環境及びジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを所定の比率で含むプロセス流体としては、一又は複数の実施形態において、ジエン化合物と芳香族ビニル化合物の比率が同程度若しくはジエン化合物よりも芳香族ビニル化合物の比率が高い環境、又はジエン化合物と芳香族ビニル化合物の比率が同程度若しくはジエン化合物よりも芳香族ビニル化合物の比率が高いプロセス流体が挙げられる。ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とが所定の比率で共存する環境及びジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを所定の比率で含むプロセス流体が接触する部分としては、一又は複数の実施形態において、脱ペンタン塔、ガソリンストリッパー、又はディスティレートストリッパー等が挙げられる。本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、ガソリンストリッパー又は脱ペンタン塔における汚れ防止に用いることができ、中でも脱ペンタン塔における汚れ防止に好適に用いることができる。

0028

本開示の汚れ防止方法において、汚れ防止を行う対象に存在するプロセス流体におけるジエン化合物と芳香族ビニル化合物との比率(ジエン化合物/芳香族ビニル化合物、質量比)は、一又は複数の実施形態において、10/1〜1/10であり、5/1〜1/10、4/1〜1/10、3/1〜1/10、2/1〜1/10、1/1〜1/10、1/2〜1/10、1/2〜1/8、又は1/2〜1/5である。プロセス流体におけるこれらの化合物の比率(質量比)は、例えば、対象試料(プロセス流体)をGCMS測定し、ジエン化合物由来ピーク面積芳香族ビニル化合物由来のピーク面積との比から求めることができる。具体的には、実施例に記載の方法により求めることができる。プロセス流体におけるジエン化合物と芳香族ビニル化合物との比率としては、一又は複数の実施形態において、対象試料(プロセス流体)をGC−MS測定し、ブタジエン及びペンタジエンのピーク面積の合計とスチレン及びメチルスチレンのピーク面積の合計との比から求めることができる。

0029

本開示の汚れ防止方法は、一又は複数の実施形態において、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方との汚れ防止効果を阻害しない範囲でその他の薬剤を添加してもよい。

0030

[汚れ防止剤]
本開示は、一態様において、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを含む汚れ防止剤に関する。

0031

本開示の汚れ防止剤は、一又は複数の実施形態において、有効成分としてフェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを含み、好ましくは有効成分がフェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とからなる。

0032

フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方との比率(フェニレンジアミン及びその誘導体の合計/ジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの合計、重量比)は、一又は複数の実施形態において、25/1〜2/1であり、エチレン性不飽和モノマーの重合をさらに抑制し、汚れ防止効果をさらに向上させる点から、10/1〜2/1、7.5/1〜2/1、7.5/1〜2.5/1、7.5/1〜3/1、又は7.5/1〜4/1が好ましい。

0033

汚れ防止剤の形態は、一又は複数の実施形態において、粉末錠剤等の固体であってもよいし、液体であってもよい。

0034

本開示の汚れ防止剤は、一又は複数の実施形態において、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方との汚れ防止効果を阻害しない範囲でその他の薬剤を含んでいてもよい。

0035

[エチレン性不飽和モノマーの製造方法]
本開示は、その他の態様として、石油化学プロセスにおけるプロセス流体に、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを存在させることにより、前記プロセス流体が接する部分における汚れを防止することを含む、エチレン性不飽和モノマーを製造する方法に関する。

0036

本開示の製造方法における石油化学プロセスは、一又は複数の実施形態において、エチレン性不飽和モノマーを製造するプロセスを含む。本開示の製造方法における石油化学プロセスとしては、一又は複数の実施形態において、エチレンプラントにおける精製プロセス等が挙げられる。

0037

本開示の製造方法において、プロセス流体は、一又は複数の実施形態において、ジエン化合物及び芳香族ビニル化合物を含む。本開示の製造方法における汚れ防止は、上記の本開示の汚れ防止剤を用いて行うことができる。本開示の製造方法において、汚れ防止を行う対象は上述の通りである。本開示の製造方法における汚れ防止は、上記の本開示の汚れ防止方法と同様に行うことができる。

0038

本発明はさらに以下の一又は複数の実施形態に関する。
<1>石油化学プロセスにおける汚れ防止方法であって、
プロセス流体に、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方と、ジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを存在させることを含む、汚れ防止方法。
<2> 前記フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方との比率(フェニレンジアミン及びその誘導体の合計/ジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの合計、重量比)は、25/1〜2/1である、<1>記載の汚れ防止方法。
<3> 前記フェニレンジアミンの誘導体は、N,N’−ジ−sec−ブチル−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−1,4−フェニレンジアミン、N−(1,4−ジメチルペンチル)−N’−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−1,4−フェレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−フェニル−1,4−フェニレンジアミン、及びN,N’−ジ−2−ナフチル−1,4−フェニレンジアミン、並びにこれらの2又はそれ以上の組み合わせからなる群から選択される、<1>又は<2>に記載の汚れ防止方法。
<4> 前記ジアルキルヒドロキシルアミンは、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン及びN,N−ジメチルヒドロキシルアミンからなる群から選択され、
前記ジアリールヒドロキシルアミンは、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン及びN,N−ジフェニルヒドロキシルアミンからなる群から選択される、<1>から<3>のいずれかに記載の汚れ防止方法。
<5> 前記プロセス流体は、ジエン化合物及び芳香族ビニル化合物が共存する、<1>から<4>のいずれかに記載の汚れ防止方法。
<6> 前記ジエン化合物及び前記芳香族ビニル化合物との比率(ジエン化合物/芳香族ビニル化合物、質量比)が、10/1〜1/10である、<1>から<5>のいずれかに記載の汚れ防止方法。
<7> 石油化学プロセスにおけるプロセス流体に、フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方とジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを存在させることにより、前記プロセス流体が接する部分における汚れを防止することを含み、
前記プロセス流体は、ジエン化合物及び芳香族ビニル化合物を含む、エチレン性不飽和モノマーを製造する方法。
<8> フェニレンジアミン及びその誘導体の少なくとも一方と、ジアルキルヒドロキシルアミン及びジアリールヒドロキシルアミンの少なくとも一方とを含む、汚れ防止剤。

0039

以下、実施例及び比較例を用いて本開示をさらに説明する。ただし、本開示は以下の実施例に限定して解釈されない。

0040

[薬剤]
PDA:N,N’−ジ−sec−ブチル−1,4−フェニレンジアミン、Mw:220.35
DEHA:N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、Mw:89.14
Hydroxy−TEMPO:4−ヒドロキシー2,2,6,6−テトラメチルビピリジン1−オキシル

0041

[対象試料の成分]
脱プロパン塔塔底液単独、ガソリンストリッパー塔底液単独、及び脱ペンタン塔内のプロセス流体を想定して作製した液体(脱プロパン塔塔底液とガソリンストリッパー塔底液との混合液)に含まれる成分を測定した。測定はGC−MSにより行った。検出されたジエン化合物(ブタジエン及びペンタジエン)と芳香族ビニル化合物(スチレン及びメチルスチレン)とのピーク面積比を算出した。得られたピーク面積比(質量比)を下記表1に示す。下記表1に示すように、脱プロパン塔塔底液単独におけるジエン化合物の比率は100に対し、芳香族ビニル化合物の含有比率は1程度であった。ガソリンストリッパー塔底液単独におけるジエン化合物の比率は1に対し、芳香族ビニル化合物の比率は5であった。脱プロパン塔塔底液とガソリンストリッパー塔底液との混合液におけるジエン化合物の比率は1に対し、芳香族ビニル化合物の含有比率は2であった。つまり、ガソリンストリッパー塔底液及び混合液は、ジエン化合物と比較して芳香族ビニル化合物の比率が多かった。

0042

(実施例1)
[汚れ防止の評価]
JIS K2276に準じて、エチレンプラントサンプルを加熱することで強制的に重合を促進させる試験を行い、薬剤による重合を起因とする汚れ防止効果の評価を行った。
まず、表1に示す混合液と、下記表2に示す薬剤(0.5mM)とを入れた容器を、装置(ボンベ)に配置した後、ボンベにN2を注入し、140℃で60分間加熱した。加熱後の試料から実在ガム蒸発しない残留分)量を測定し、ブランク(薬剤未添加)の実在ガム量に対する薬剤添加による実在ガム量の減少量の比率(%)を算出し、得られた比率を汚れ防止率とした。その結果を下記表2に示す。

0043

(実在ガム量)
実在ガム量はJIS K2261に準じ、加熱後の試料の蒸発残渣分(実在ガム)をヘプタン洗浄した後の残渣分(洗浄ガム)を用いて測定した。蒸発残渣分(実在ガム)にはヘプタンで流される残渣と流されない残渣とが含まれており、ヘプタンで流される残渣は、通常、蒸留塔内に汚れとして蓄積されない。このため、汚れ防止効果をより正確に評価する点から、蒸発残渣分(実在ガム)をヘプタンで洗浄した後の洗浄ガムによって評価を行った。

0044

0045

表2に示すように、PDAとDEHAを併用することにより、同じ添加濃度であるにもかかわらず、PDA単独、DEHA単独、及びジエンの重合防止剤として一般的に使用されているHydroxy−TEMPOよりも、脱プロパン塔塔底液とガソリンストリッパー塔底液との混合物に含まれるブタジエン及びペンタジエン等のジエン化合物とスチレン及びメチルスチレン等の芳香族ビニル化合物との重合を起因とする汚れ防止をすることができた。この結果より、PDAとDEHAとを使用することによって、石油化学プロセスにおけるジエン化合物及び芳香族ビニル化合物の重合物に起因した汚れの発生、例えば脱ペンタン塔における汚れの発生を防止できるといえる。

0046

(実施例2)
容器に、表1のガソリンストリッパー塔底液と、下記表3に示す薬剤(0.5mM)とを入れ、加熱時間を45分とした以外は、実施例1と同様に試験を行い、汚れ防止率を求めた。その結果を下記表3に示す。

0047

実施例

0048

表3に示すように、PDAとDEHAを併用することにより、同じ添加濃度であるにもかかわらず、PDA単独、DEHA単独、及びジエンの重合防止剤として一般的に使用されているHydroxy−TEMPOよりも、ガソリンストリッパー塔底液に含まれるブタジエン及びペンタジエン等のジエン化合物とスチレン及びメチルスチレン等の芳香族ビニル化合物との重合を起因とする汚れを防止することができた。この結果より、PDAとDEHAとを使用することによって、石油化学プロセスにおけるジエン化合物及び芳香族ビニル化合物の重合物に起因した汚れの発生、例えばガソリンストリッパーやディスティレートストリッパーにおける汚れの発生を防止できるといえる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ