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技術 カンゾウ根から高分子多糖類を抽出する方法

出願人 株式会社常磐植物化学研究所
発明者 立崎仁楊金緯酒井裕介
出願日 2016年3月9日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-045095
公開日 2017年9月14日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-160309
状態 特許登録済
技術分野 植物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 多糖類及びその誘導体 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬
主要キーワード 基本ユニット カンゾウ根 風邪薬 抽出作業 免疫賦活化作用 機能性高分子 使用部位 乾燥物中
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月14日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

課題

カンゾウ根から分子量10,000以上の高分子多糖類を効率的に抽出する方法を提供する。

解決手段

本発明に係る方法は、加圧下で100℃より高く120℃より低い温度の熱水でカンゾウ根から多糖類を抽出することを特徴とする。本発明に係る方法は、分子量10,000以上の多糖類を抽出する前記のカンゾウ根から多糖類を抽出することを特徴とする。本発明に係る方法は、密封状態で行われる前記のカンゾウ根から多糖類を抽出することを特徴とする。本発明に係る方法は、0.1MPa以上0.18MPa以下の範囲内で行われる前記の多糖類を抽出することを特徴とする。

概要

背景

カンゾウ(学名 Glycyrrhiza glabra、G.uralensis、G.echinata、G.inflata、G.yunnanensis、G.eurycarpa、G.aspera、G.pallidiflora、和名甘草、英名 Licorice)は、中国の東部、北部、西北部、さらに蒙古、シベリアなどに広く分布する多年生草本であり、大きな根茎四方地下茎走出し、主根は長く1〜2mに達するのが特徴である。またカンゾウは、根やストロンを主使用部位とし、西洋、東洋問わず世界中の薬典に収載されており、特に漢方処方中最も良く用いられている生薬である。

この作用としては、抗潰瘍作用鎮咳作用抗炎症作用抗アレルギー作用など、極めて多彩生理活性を示す。現在では、風邪薬から慢性肝炎抗アレルギー医薬品、またはドリンク剤などにも広く使用されている。化粧品医薬部外品での利用の他、甘味料としての使用も多く、日常生活に広く浸透している。

ところで、多糖類単糖分子グルコシド結合でつながった糖ポリマーの総称であり、多糖類は大きく消化性多糖と不消化性多糖に分けられ、不消化性多糖で種々の機能性が報告されている。不消化性多糖は、食物繊維として働き、便量を増加させる作用、食物腸管内の通過を促進する作用、食物をに長く滞留させる作用などが知られており、さらには、免疫賦活化作用や抗感染性作用などの生物応答性調節剤としての働きを持つ多糖が存在する。そして、カンゾウ根にも機能性高分子多糖類を含有していることが知られている。例えば下記特許文献1乃至3には、カンゾウあるいは他素材から多糖類を水性溶媒にて抽出する方法が開示されている。

概要

カンゾウ根から分子量10,000以上の高分子多糖類を効率的に抽出する方法を提供する。 本発明に係る方法は、加圧下で100℃より高く120℃より低い温度の熱水でカンゾウ根から多糖類を抽出することを特徴とする。本発明に係る方法は、分子量10,000以上の多糖類を抽出する前記のカンゾウ根から多糖類を抽出することを特徴とする。本発明に係る方法は、密封状態で行われる前記のカンゾウ根から多糖類を抽出することを特徴とする。本発明に係る方法は、0.1MPa以上0.18MPa以下の範囲内で行われる前記の多糖類を抽出することを特徴とする。

目的

本発明は、上記課題に鑑み、カンゾウ根から分子量10,000以上の高分子多糖類を効率的に抽出する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

加圧下で100℃より高く120℃より低い温度の熱水カンゾウ根から多糖類を抽出する方法。

請求項2

分子量10,000以上の多糖類を抽出する請求項1記載のカンゾウ根から多糖類を抽出する方法。

請求項3

密封状態で行われる請求項1記載のカンゾウ根から多糖類を抽出する方法。

請求項4

0.1MPa以上0.18MPa以下の範囲内で行われる請求項1記載の多糖類を抽出する方法。

技術分野

0001

本発明は、カンゾウ根から高分子多糖類抽出方法に関する。

背景技術

0002

カンゾウ(学名 Glycyrrhiza glabra、G.uralensis、G.echinata、G.inflata、G.yunnanensis、G.eurycarpa、G.aspera、G.pallidiflora、和名甘草、英名 Licorice)は、中国の東部、北部、西北部、さらに蒙古、シベリアなどに広く分布する多年生草本であり、大きな根茎四方地下茎走出し、主根は長く1〜2mに達するのが特徴である。またカンゾウは、根やストロンを主使用部位とし、西洋、東洋問わず世界中の薬典に収載されており、特に漢方処方中最も良く用いられている生薬である。

0003

この作用としては、抗潰瘍作用鎮咳作用抗炎症作用抗アレルギー作用など、極めて多彩生理活性を示す。現在では、風邪薬から慢性肝炎抗アレルギー医薬品、またはドリンク剤などにも広く使用されている。化粧品医薬部外品での利用の他、甘味料としての使用も多く、日常生活に広く浸透している。

0004

ところで、多糖類単糖分子グルコシド結合でつながった糖ポリマーの総称であり、多糖類は大きく消化性多糖と不消化性多糖に分けられ、不消化性多糖で種々の機能性が報告されている。不消化性多糖は、食物繊維として働き、便量を増加させる作用、食物腸管内の通過を促進する作用、食物をに長く滞留させる作用などが知られており、さらには、免疫賦活化作用や抗感染性作用などの生物応答性調節剤としての働きを持つ多糖が存在する。そして、カンゾウ根にも機能性高分子多糖類を含有していることが知られている。例えば下記特許文献1乃至3には、カンゾウあるいは他素材から多糖類を水性溶媒にて抽出する方法が開示されている。

先行技術

0005

特開2011−178679号公報
特開平11−199502号公報
特開平11−243908号公報

発明が解決しようとする課題

0006

ところで、天然素材から、種々の薬理作用を有する高分子性多糖類が見出されている。これらの高分子多糖類は、基本ユニットが繰り返された糖鎖構造を形成し、その糖鎖構造が生体内で認識されることで薬効発現することが期待されている(清原章ら,和漢生薬由来腸管パイエル板免疫機能調節多糖の活性発現糖鎖と作用の解析薬学雑誌,128,709−716(2008))。そのため、より分子量が大きいほどその繰り返し構造規模が大きくなり、薬効発現に影響を与えることが期待される。特に分子量10,000以上の多糖を用いた場合、その有効性が確認されている(特開平6−321792号公報)

0007

しかしながら、カンゾウにおいて、分子量10,000以上の多糖類を効率的に抽出する方法については検討されていない。

0008

そこで、本発明は、上記課題に鑑み、カンゾウ根から分子量10,000以上の高分子多糖類を効率的に抽出する方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記課題について本発明者らが鋭意検討を行っていたところ、抽出温度の違いにより高分子多糖類の抽出効率に差があることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0010

すなわち、本発明の一観点に係わるカンゾウ根から多糖類を抽出する方法は、加圧下で100℃より高く120℃より低い温度の熱水で行われることを特徴とする。

0011

また、本観点において、限定されるわけではないが、分子量10,000以上の多糖類を45重量%以上含むよう多糖類を抽出することが好ましい。

0012

また、本観点において、限定されるわけではないが、密封状態で行われることが好ましい。

0013

また、本観点において、限定されるわけではないが、0.1MPa以上0.18MPa以下の範囲内で行われることが好ましい。

0014

また、本観点において、限定されるわけではないが、1時間以上3時間以下の範囲で行われることが好ましい。

発明の効果

0015

以上、本発明によって、カンゾウ根から分子量10,000以上の高分子多糖類を効率的に抽出する方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0016

実施形態に係るカンゾウ根から多糖類を抽出する方法において用いられる加圧容器の概略を示す図である。
実施例に係るカンゾウ根から抽出した多糖類の含有率を示す図である。

発明を実施するための最良の形態

0017

以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態、実施例における具体的な例示にのみ限定されるわけではない。

0018

本実施形態に係わるカンゾウ根から多糖類を抽出する方法(以下「本方法」という。)は、加圧下で100℃より高く120℃より低い温度の熱水で行われることを特徴とする。

0019

また本方法において、カンゾウ根は、カンゾウ(学名 G.glabra、G.uralensis、G.echinata、G.inflata、G.yunnanensis、G.eurycarpa、G.aspera、G.pallidiflora、和名甘草、英名 Licorice)の根をいう。

0020

また本方法におけるカンゾウ根は、抽出の際、粉末状になっていることが高分子の多糖類をより多くすることができるため好ましい。カンゾウ根を粉末にする手法は周知の方法を採用することができ、例えば、ミキサー粉砕機等を用いて粉末にする手法が挙げられる。

0021

また本方法において、加えられるカンゾウ根の重量は、本方法の効果を達成することができる限りにおいて限定されるわけではないが、抽出するための水100gに対してカンゾウ根1g以上50g以下の範囲内であることが好ましく、より好ましくは5g以上20g以下の範囲内である。

0022

また本方法では、上記の通り多糖類の抽出は加圧下において行われる。加圧することにより、水であっても100℃より高い温度でより分子量の大きい多糖類を抽出することが可能となる。

0023

また、本実施形態において圧力は、限定されるわけではないが、0.1MPa以上0.18MPa以下の範囲内で行われることが好ましい。0.1MPa以上0.18MPa以下とすることで抽出温度を100℃より高く120℃よりも低い温度範囲にすることができるといった効果がある。

0024

また、本方法では、本方法の効果を発揮することができる限りにおいて限定されるわけではないが、抽出作業を1時間以上3時間以下の範囲で行うことが好ましい。1時間以上とすることで十分にカンゾウ根から多糖類を抽出することができる一方、3時間以下とすることで、抽出した多糖類の分解を抑えることができると推察される。

0025

また、本方法において、抽出は密封状態で行われることが好ましい。密封状態とすることで圧力を一定にするとともに、抽出溶媒容器外拡散逃げてしまうことを防止することができる。

0026

また、上記圧力を維持するために、本方法では加圧容器を用いて行うことが好ましい。図1に、本方法において用いられる加圧容器の一例について概略図を示しておく。本加圧容器を用い、抽出溶媒及びカンゾウ根を投入し、ヒーター等を用いて加熱することで、容器内部を加圧することができる。

0027

また、本方法では、上記抽出法により抽出液を得た後、ろ過及び乾燥処理を行い、多糖類を含む粉体とすることが好ましい。

0028

本方法において、ろ過は、抽出残渣と抽出液あるいは水中に溶出した多糖類と水と分離する処理であって、例えば、メッシュ及び珪藻土を用いた固液分離、また限外ろ過膜を通して濃縮する限外ろ過を例示することができる。

0029

また、乾燥処理として、上記抽出物から水を除去して安定的に保存することができるための処理が好ましく、例えば凍結乾燥であることは、抽出した多糖類の構造を安定的に保存することがきるようになるため好ましい。

0030

以上、本発明によって、カンゾウ根からより分子量の大きな多糖類を抽出する方法を提供することができる。より具体的には、本方法によって、分子量10,000以上の多糖類を45重量%以上、さらに条件を最適化すれば50重量%、更には60重量%含むような多糖類を抽出することが可能となる。なおここで「分子量」とは、重量平均分子量を意味し、例えばHPLC法によって求めることができるものである。

0031

ここで、上記実施形態に係わる方法について、実際に多糖類の抽出を行いその効果を確認した。以下具体的に説明する。

0032

(抽出例1)
まず、カンゾウ根を乾燥し、粉砕した粉末50gに水1000mLを加え、105℃、0.1MPaにて2時間抽出した。その後、多糖類が抽出された水に対し、メッシュおよび珪藻土を用いたろ過による固液分離を行い、更に、このろ過液に対し、限外ろ過膜を通して濃縮し、得られた濃縮液を凍結乾燥することによって、粉体2.45gを得た。

0033

(抽出例2)
上記抽出例において、抽出する温度を110℃、0.12MPaとした以外は上記抽出例1と同じ条件において行った。この結果、粉体2.47gを得た。

0034

(抽出例3)
上記抽出例において、抽出する温度を120℃、0.18MPaとした以外は上記抽出例1と同じ条件において行った。この結果、粉体3.08gを得た。

0035

(抽出例4)
上記抽出例において、抽出する温度を大気圧下100℃とした以外は上記抽出例1と同じ条件において行った。この結果、粉体2.80gを得た。

0036

(含量測定)
上記抽出例1乃至4に対し、含水エタノールを用いて分子量10,000以上の多糖類を含む画分を作成した。それらの画分に対し、フェノール硫酸法により糖含量測定を行うことで、上記抽出例1乃至4の分子量10,000以上多糖類の含量(重量%)を算出した。すなわち、抽出例1乃至4の粉体から作成した分子量10,000以上の多糖類を含む画分を精密に量、水に溶解させて溶液を調製し、これらの溶液に5%フェノール溶液を添加し撹拌、続いて濃硫酸を添加し撹拌することで、発色させた。発色した溶液の490nmの吸光度を測定し、あらかじめ作成したグルコース溶液による検量線を用いて糖含量の定量を行った。この結果を図2に示すとともに、乾燥物中の分子量10,000以上多糖類の含有率および含有量を下記表1に示す。

0037

この結果、含量測定によると、分子量10,000以上の多糖類の含有率および含有量を比較すると、120℃抽出の場合は常圧下の100℃抽出の場合より少し含有量が下がっているが、これよりも低い温度範囲、具体的には加圧下で100℃より高く120℃より低い温度範囲内、より具体的には105℃以上110℃以下の温度範囲内で、常圧下の100℃以下の場合よりも高含量および高効率で高分子多糖類を抽出できていることを確認した。なお、この効果については推測の域ではあるが、100℃より高い温度では抽出効率が上がり含有率及び含有量が高くなる一方、120℃を超えると、含有量は高くなるものの、カンゾウ根に含まれる多糖類は分解され、10,000以下の低分子となっているものと考えられる。

0038

以上、本実施例によって、本発明の効果を確認できた。

0039

本発明は、カンゾウ根から高分子多糖類を抽出する方法として、産業上の利用可能性がある。

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