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技術 光レセプタクル、光モジュールおよび光モジュールの製造方法

出願人 株式会社エンプラス
発明者 森岡心平今亜耶乃前根誠彦
出願日 2016年3月3日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-041318
公開日 2017年9月7日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-156630
状態 特許登録済
技術分野 ライトガイドの光学的結合
主要キーワード 五角柱形状 抜きテーパー 貫通孔形状 略四角柱形状 マルチモ 光学面側 複数部材 アクティブアライメント方式
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

光分離部を有していても、光電変換素子の位置を適切に検出し、光電変換装置に対して簡単かつ適切に位置合わせすることができる光レセプタクルを提供する。

解決手段

光レセプタクル100は、第1光学素子130および第2光学素子140を有する。第1光学素子および第2光学素子は、第1光学素子の第1嵌合部と、第2光学素子の第2嵌合部とを介して、互いに連結される。第1光学素子は、光電変換素子112から出射された第1出射光L1を入射させる第1光学面131と、第1出射光を第2光学素子に向けて出射させる第2光学面132とを有する。第2光学素子は、第1出射光を入射させる第3光学面141と、第1出射光の一部の光である信号光Lsを光伝送体150の端面に向けて出射させる第4光学面145と、第1出射光を検出素子113に向かうモニター光Lmと光伝送体の端面に向かう信号光とに分離させる光分離部143とを有する。

概要

背景

従来、光ファイバー光導波路などの光伝送体を用いた光通信には、面発光レーザー(例えば、VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)などの発光素子を備えた光モジュールが使用されている。光モジュールは、発光素子から出射された通信情報を含む光を、光伝送体の端面に入射させる光レセプタクルを有する。

また、温度変化に対する発光素子の出力特性の安定化や光出力の調整を目的として、発光素子から出射された出射光の強度や光量を監視モニター)するための検出素子を有する光モジュールが知られている(例えば、特許文献1参照)。

特許文献1には、発光素子および検出素子が基板上に配置されている光電変換装置と、光電変換装置の基板上に配置され、発光素子と光伝送体の端面とを光学的に結合させる光レセプタクルとを有する光モジュールが記載されている。

図1Aは、特許文献1に記載の光モジュール10の構成を模式的に示す断面図であり、図1Bは、光モジュール10の光分離部33の構成を示す部分拡大断面図である。図1Bは、図1Aの破線で示される領域の部分拡大断面図である。図1A、Bでは、光レセプタクル30内の光路を示すために、光レセプタクル30の断面へのハッチングを省略している。

図1Aに示されるように、特許文献1に記載の光モジュール10は、光電変換装置20および光レセプタクル30を有する。光レセプタクル30は、発光素子21から出射された出射光Lを入射させる第1光学面31と、第1光学面31で光レセプタクル30内に入射した出射光Lを光伝送体22側に反射する反射面32と、反射面32で反射した出射光Lを検出素子24側に向かうモニター光Lmおよび光伝送体22側に向かう信号光Lsに分離する光分離部33と、光分離部33で光レセプタクル30外に出射された信号光Lsを再度光レセプタクル30内に入射させる透過面34と、透過面34で光レセプタクル30内に入射した信号光Lsを光伝送体22の端面23に集光するように出射する第2光学面35と、モニター光Lmを検出素子24に向けて出射させる第3光学面36とを有する。また、光分離部33は、光レセプタクル30に形成された凹部37の内面の一部として形成されている。

図1Bに示されるように、特許文献1に記載の光レセプタクル30の光分離部33は、入射光の一部をモニター光Lmとして第3光学面36に向けて全反射させる分割反射面33aと、入射光の他の一部を信号光Lsとして第2光学面33に向けて透過させる分割透過面33bとを有する。分割反射面33aおよび分割透過面33bは、分割反射面33aの傾斜方向において交互に配置されている。

特許文献1に記載の光モジュール10では、発光素子21から出射され、第1光学面31で入射した出射光Lは、反射面32で光分離部33に向かって反射する。光分離部33に到達した出射光Lは、分割反射面33aおよび分割透過面33bによってモニター光Lmおよび信号光Lsに分離される。光分離部33(分割反射面33a)で分離されたモニター光Lmは、検出素子24の受光面に向けて第3光学面36から出射される。一方、光分離部33(分割透過面33b)で分離された信号光Lsは、光分離部33を透過して光レセプタクル30外に出射され、透過面34から再び光レセプタクル30内に入射する。透過面34で入射した信号光Lsは、第2光学面35で光伝送体22の端面23に向けて出射される。

概要

光分離部を有していても、光電変換素子の位置を適切に検出し、光電変換装置に対して簡単かつ適切に位置合わせすることができる光レセプタクルを提供する。光レセプタクル100は、第1光学素子130および第2光学素子140を有する。第1光学素子および第2光学素子は、第1光学素子の第1嵌合部と、第2光学素子の第2嵌合部とを介して、互いに連結される。第1光学素子は、光電変換素子112から出射された第1出射光L1を入射させる第1光学面131と、第1出射光を第2光学素子に向けて出射させる第2光学面132とを有する。第2光学素子は、第1出射光を入射させる第3光学面141と、第1出射光の一部の光である信号光Lsを光伝送体150の端面に向けて出射させる第4光学面145と、第1出射光を検出素子113に向かうモニター光Lmと光伝送体の端面に向かう信号光とに分離させる光分離部143とを有する。

目的

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、光分離部(分割反射面)を有していても、光電変換素子の位置を適切に検出し、光電変換装置に対して簡単かつ適切に位置合わせすることができる光レセプタクルを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

光電変換素子および前記光電変換素子から出射された出射光監視するための検出素子基板上に配置されている光電変換装置と、光伝送体との間に配置され、前記光電変換素子と前記光伝送体の端面とを光学的に結合するための光レセプタクルであって、前記基板と対向する面と異なる面に配置されている第1嵌合部を有し、前記光電変換素子と対向するように、前記基板上に配置される第1光学素子と、前記第1嵌合部に嵌合される第2嵌合部を有し、前記第1光学素子および前記検出素子と対向するように、前記基板上に配置される第2光学素子と、を有し、前記第1光学素子は、前記光電変換素子から出射された第1出射光を入射させるか、または前記光伝送体の端面から出射された第2出射光の一部の光であり、前記第2光学素子および前記第1光学素子の内部を通った受信光を前記光電変換素子に向けて出射させる、1または2以上の第1光学面と、前記第1出射光を前記第2光学素子に向けて出射させるか、または前記第2光学素子の内部を通った前記受信光を入射させる、1または2以上の第2光学面と、をさらに有し、前記第2光学素子は、前記第1光学素子の内部を通った前記第1出射光を入射させるか、または前記第2光学素子の内部を通った前記受信光を前記第1光学素子に向けて出射させる、1または2以上の第3光学面と、前記第1出射光の一部の光であり、前記第1光学素子および前記第2光学素子の内部を通った信号光を前記光伝送体の端面に向けて出射させるか、または前記光伝送体の端面から出射された前記第2出射光を入射させる、1または2以上の第4光学面と、前記第3光学面および前記第4光学面の間の光路上に配置され、前記第3光学面で入射した前記第1出射光を前記検出素子に向かうモニター光と前記光伝送体の端面に向かう信号光とに分離させるか、または前記第4光学面で入射した前記第2出射光の一部である前記受信光を前記第3光学面側に向けて進行させる光分離部と、をさらに有し、前記光分離部は、前記第1出射光の光軸に対する傾斜面である複数の分割反射面と、前記第1出射光および前記第2出射光の光軸に対する垂直面である複数の分割透過面と、を含み、前記複数の分割反射面および前記複数の分割透過面は、前記分割反射面の傾斜方向に沿って交互に配置されており、前記分割反射面は、前記第1出射光の一部を前記モニター光として前記検出素子側に向けて内部反射させ、前記分割透過面は、前記第1出射光の一部を前記信号光として前記第4光学面側に向けて透過させるか、または前記第2出射光の一部を前記受信光として前記第3光学面側に向けて透過させる、光レセプタクル。

請求項2

前記第2光学素子は、前記光分離部で分離された前記モニター光を前記検出素子に向けて出射させる、1または2以上の第5光学面をさらに有する、請求項1に記載の光レセプタクル。

請求項3

前記第2光学素子は、前記光分離部で分離され、前記第2光学素子の内部を通った前記モニター光を前記第1光学素子に向けて出射させる、1または2以上の第6光学面をさらに有し、前記第1光学素子は、前記第2光学素子の内部を通った前記モニター光を入射させる、1または2以上の第7光学面と、前記光分離部で分離され、前記第2光学素子および前記第1光学素子の内部を通った前記モニター光を検出素子に向けて出射させる、1または2以上の第5光学面と、をさらに有する、請求項1に記載の光レセプタクル。

請求項4

前記光電変換素子および前記光伝送体の端面の結合効率の低下を所定の範囲内に維持するための、前記第1嵌合部および前記第2嵌合部を互いに嵌合させて連結されている前記第1光学素子および前記第2光学素子の、嵌合方向に垂直な方向の位置ずれに対するトレランス幅は、前記結合効率の低下を所定の範囲内に維持するための、前記第1光学素子および前記光電変換装置の、前記第1出射光の光軸に垂直な方向の位置ずれに対するトレランス幅、ならびに前記結合効率の低下を所定の範囲内に維持するための、前記光伝送体および前記第2光学素子の、前記第2出射光の光軸に垂直な方向の位置ずれに対するトレランス幅のいずれより大きい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光レセプタクル。

請求項5

前記第2光学素子は、前記第3光学面で入射した前記第1出射光を前記第4光学面に向けて反射させるか、前記第4光学面で入射した前記受信光を前記第3光学面に向けて反射させる反射面をさらに有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光レセプタクル。

請求項6

基板と、前記基板上に配置され、発光領域または受光領域を有する1または2以上の光電変換素子と、前記基板上に配置され、前記光電変換素子の前記発光領域から出射された出射光を監視するための1または2以上の検出素子とを有する光電変換装置と、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光レセプタクルと、を有する、光モジュール

請求項7

前記第1光学素子および前記第2光学素子は、前記第2光学面および前記第3光学面が互いに接するように連結されている、請求項6に記載の光モジュール。

請求項8

前記第2光学面および前記第3光学面の間に配置され、その屈折率が空気の屈折率より前記第1光学素子または前記第2光学素子の屈折率に近い屈折率調整部をさらに有する、請求項6に記載の光モジュール。

請求項9

請求項6〜8のいずれか一項に記載の光モジュールの製造方法であって、前記光電変換装置の前記基板上に前記第1光学素子を配置する工程と、前記基板上に配置されている前記第1光学素子の前記第2光学面側から、前記第1光学面を介して前記光電変換素子の位置を検出しつつ、前記1または2以上の第1光学面が、前記1または2以上の光電変換素子とそれぞれ対向し、かつ前記1または2以上の光電変換素子から出射される前記第1出射光の光軸とそれぞれ交わるように、前記第1光学素子の位置合わせをする工程と、前記第1嵌合部および前記第2嵌合部を互いに嵌合させて、前記基板上に位置合わせされている前記第1光学素子と、前記第2光学素子とを連結させる工程と、を含む、光モジュールの製造方法。

請求項10

前記第1光学素子と、前記第2光学素子とを連結させる工程では、前記第2光学面および前記第3光学面が互いに接するように前記第1光学素子および前記第2光学素子を連結させる、請求項9に記載の光モジュールの製造方法。

請求項11

前記第2光学面および前記第3光学面の間に、その屈折率が空気の屈折率より前記第1光学素子または前記第2光学素子の屈折率に近い屈折率調整部を充填するために、前記第2光学面上に前記屈折率調整部を配置する工程をさらに含む、請求項9に記載の光モジュールの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、光レセプタクルと、当該光レセプタクルを有する光モジュールと、当該光モジュールの製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、光ファイバー光導波路などの光伝送体を用いた光通信には、面発光レーザー(例えば、VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)などの発光素子を備えた光モジュールが使用されている。光モジュールは、発光素子から出射された通信情報を含む光を、光伝送体の端面に入射させる光レセプタクルを有する。

0003

また、温度変化に対する発光素子の出力特性の安定化や光出力の調整を目的として、発光素子から出射された出射光の強度や光量を監視モニター)するための検出素子を有する光モジュールが知られている(例えば、特許文献1参照)。

0004

特許文献1には、発光素子および検出素子が基板上に配置されている光電変換装置と、光電変換装置の基板上に配置され、発光素子と光伝送体の端面とを光学的に結合させる光レセプタクルとを有する光モジュールが記載されている。

0005

図1Aは、特許文献1に記載の光モジュール10の構成を模式的に示す断面図であり、図1Bは、光モジュール10の光分離部33の構成を示す部分拡大断面図である。図1Bは、図1Aの破線で示される領域の部分拡大断面図である。図1A、Bでは、光レセプタクル30内の光路を示すために、光レセプタクル30の断面へのハッチングを省略している。

0006

図1Aに示されるように、特許文献1に記載の光モジュール10は、光電変換装置20および光レセプタクル30を有する。光レセプタクル30は、発光素子21から出射された出射光Lを入射させる第1光学面31と、第1光学面31で光レセプタクル30内に入射した出射光Lを光伝送体22側に反射する反射面32と、反射面32で反射した出射光Lを検出素子24側に向かうモニター光Lmおよび光伝送体22側に向かう信号光Lsに分離する光分離部33と、光分離部33で光レセプタクル30外に出射された信号光Lsを再度光レセプタクル30内に入射させる透過面34と、透過面34で光レセプタクル30内に入射した信号光Lsを光伝送体22の端面23に集光するように出射する第2光学面35と、モニター光Lmを検出素子24に向けて出射させる第3光学面36とを有する。また、光分離部33は、光レセプタクル30に形成された凹部37の内面の一部として形成されている。

0007

図1Bに示されるように、特許文献1に記載の光レセプタクル30の光分離部33は、入射光の一部をモニター光Lmとして第3光学面36に向けて全反射させる分割反射面33aと、入射光の他の一部を信号光Lsとして第2光学面33に向けて透過させる分割透過面33bとを有する。分割反射面33aおよび分割透過面33bは、分割反射面33aの傾斜方向において交互に配置されている。

0008

特許文献1に記載の光モジュール10では、発光素子21から出射され、第1光学面31で入射した出射光Lは、反射面32で光分離部33に向かって反射する。光分離部33に到達した出射光Lは、分割反射面33aおよび分割透過面33bによってモニター光Lmおよび信号光Lsに分離される。光分離部33(分割反射面33a)で分離されたモニター光Lmは、検出素子24の受光面に向けて第3光学面36から出射される。一方、光分離部33(分割透過面33b)で分離された信号光Lsは、光分離部33を透過して光レセプタクル30外に出射され、透過面34から再び光レセプタクル30内に入射する。透過面34で入射した信号光Lsは、第2光学面35で光伝送体22の端面23に向けて出射される。

先行技術

0009

特開2015−022267号公報

発明が解決しようとする課題

0010

前述のとおり、特許文献1に記載の光レセプタクル30は、光電変換装置20上に配置されている。このとき、発光素子21と光伝送体22の端面とを高い結合効率で光学的に結合させる観点から、光電変換装置20に対して光レセプタクル30を適切に配置することが重要となる。

0011

光分離部33を有しない光レセプタクルにおいては、第2光学面35側から第2光学面、反射面32および第1光学面31を介して発光素子21の発光面を観察して、光レセプタクル30の位置合わせをすることができる。

0012

しかしながら、特許文献1に記載の光モジュール10において上記の方法で光レセプタクル30の位置合わせを行おうとする場合、分割反射面33aが発光面を観察する際の妨げとなり、発光素子21の発光面の位置を適切に検出できず、光レセプタクル30の位置合わせを行えないことがある。このようなときには、光モジュール10の第2光学面35上に受光装置に接続された光伝送体22を設置した状態で、実際に発光素子21を発光させ、光伝送体22を介して光を受光装置で受光し、発光素子21と光伝送体22の端面との結合効率を計測しながら位置合わせを行う必要があった。このように、特許文献1に記載の光レセプタクル30には、光レセプタクル30の位置合わせのために、光伝送体や受光装置などを光モジュール10に組み付けたり、発光素子21を発光させたりする必要があるため、位置合わせに手間および時間がかかるという問題がある。

0013

本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、光分離部(分割反射面)を有していても、光電変換素子の位置を適切に検出し、光電変換装置に対して簡単かつ適切に位置合わせすることができる光レセプタクルを提供することを目的とする。また、本発明の目的は、この光レセプタクルを有する光モジュールを提供することも目的とする。さらに、本発明の目的は、この光モジュールの製造方法を提供することも目的とする。

課題を解決するための手段

0014

本発明に係る光レセプタクルは、光電変換素子および前記光電変換素子から出射された出射光を監視するための検出素子が基板上に配置されている光電変換装置と、光伝送体との間に配置され、前記光電変換素子と前記光伝送体の端面とを光学的に結合するための光レセプタクルであって、前記基板と対向する面と異なる面に配置されている第1嵌合部を有し、前記光電変換素子と対向するように、前記基板上に配置される第1光学素子と、前記第1嵌合部に嵌合される第2嵌合部を有し、前記第1光学素子および前記検出素子と対向するように、前記基板上に配置される第2光学素子と、を有し、前記第1光学素子は、前記光電変換素子から出射された第1出射光を入射させるか、または前記光伝送体の端面から出射された第2出射光の一部の光であり、前記第2光学素子および前記第1光学素子の内部を通った受信光を前記光電変換素子に向けて出射させる、1または2以上の第1光学面と、前記第1出射光を前記第2光学素子に向けて出射させるか、または前記第2光学素子の内部を通った前記受信光を入射させる、1または2以上の第2光学面と、をさらに有し、前記第2光学素子は、前記第1光学素子の内部を通った前記第1出射光を入射させるか、または前記第2光学素子の内部を通った前記受信光を前記第1光学素子に向けて出射させる、1または2以上の第3光学面と、前記第1出射光の一部の光であり、前記第1光学素子および前記第2光学素子の内部を通った信号光を前記光伝送体の端面に向けて出射させるか、または前記光伝送体の端面から出射された前記第2出射光を入射させる、1または2以上の第4光学面と、前記第3光学面および前記第4光学面の間の光路上に配置され、前記第3光学面で入射した前記第1出射光を前記検出素子に向かうモニター光と前記光伝送体の端面に向かう信号光とに分離させるか、または前記第4光学面で入射した前記第2出射光の一部である前記受信光を前記第3光学面側に向けて進行させる光分離部と、をさらに有し、前記光分離部は、前記第1出射光の光軸に対する傾斜面である複数の分割反射面と、前記第1出射光および前記第2出射光の光軸に対する垂直面である複数の分割透過面と、を含み、前記複数の分割反射面および前記複数の分割透過面は、前記分割反射面の傾斜方向に沿って交互に配置されており、前記分割反射面は、前記第1出射光の一部を前記モニター光として前記検出素子側に向けて内部反射させ、前記分割透過面は、前記第1出射光の一部を前記信号光として前記第4光学面側に向けて透過させるか、または前記第2出射光の一部を前記受信光として前記第3光学面側に向けて透過させる。

0015

本発明に係る光モジュールは、基板と、前記基板上に配置され、発光領域または受光領域を有する1または2以上の光電変換素子と、前記基板上に配置され、前記光電変換素子の前記発光領域から出射された出射光を監視するための1または2以上の検出素子とを有する光電変換装置と、本発明に係る光レセプタクルと、を有する。

0016

本発明に係る光モジュールの製造方法は、本発明に係る光モジュールの製造方法であって、前記光電変換装置の前記基板上に前記第1光学素子を配置する工程と、前記基板上に配置されている前記第1光学素子の前記第2光学面側から、前記第1光学面を介して前記光電変換素子の位置を検出しつつ、前記1または2以上の第1光学面が、前記1または2以上の光電変換素子とそれぞれ対向し、かつ前記1または2以上の光電変換素子から出射される前記第1出射光の光軸とそれぞれ交わるように、前記第1光学素子の位置合わせをする工程と、前記第1嵌合部および前記第2嵌合部を互いに嵌合させて、前記基板上に位置合わせされている前記第1光学素子と、前記第2光学素子とを連結させる工程と、を含む。

発明の効果

0017

本発明によれば、光レセプタクルを光電変換装置に対して、簡単かつ適切に位置合わせすることができ、低コストかつ短時間で光モジュールを製造することができる。

図面の簡単な説明

0018

図1A、Bは、特許文献1に記載の光モジュールの構成を示す図である。
図2は、実施の形態に係る光モジュールの構成を模式的に示す断面図である。
図3A〜Eは、実施の形態に係る光レセプタクルの構成を示す図である。
図4A〜Fは、実施の形態に係る第1光学素子の構成を示す図である。
図5A〜Eは、実施の形態に係る第2光学素子の構成を示す図である。
図6A、Bは、実施の形態に係る第2光学素子の光分離部の構成を示す図である。
図7A〜Cは、実施の形態に係る光モジュールの製造方法を説明するための断面模式図である。
図8は、実施の形態に係る光モジュールの製造方法が含みうる工程を説明するための断面模式図である。
図9は、光モジュールにおける各構成要素の位置ずれ量と結合効率との関係を示すグラフである。
図10Aは、実施の形態の変形例に係る光モジュールの構成を模式的に示す断面図であり、図10Bは、実施の形態の変形例に係る光レセプタクルの構成を模式的に示す断面図である。

実施例

0019

以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。

0020

[光モジュールの構成]
図2は、本発明の実施の形態に係る光モジュール100の構成を模式的に示す断面図である。図2は、後述の図3AにおけるA−A線の断面図である。図2では、光レセプタクル120内の光路を示すために光レセプタクル120の断面へのハッチングを省略している。また、図2において、一点鎖線は光の光軸を示しており、破線は光の外径を示している。

0021

図2に示されるように、光モジュール100は、光電変換装置110および光レセプタクル120を有する。本実施の形態に係る光モジュール100は、送受信用の光モジュールである。光モジュール100は、光レセプタクル120に光伝送体150が接続された状態で使用される。

0022

光電変換装置110は、基板111、光電変換素子112、検出素子113および制御部を有する。

0023

基板111は、光電変換素子112、検出素子113、制御部(不図示)および光レセプタクル120を保持する。本実施の形態では、基板111は、基板111に形成されている凹部内で上記の各部材を保持している。基板111は、例えば、ガラスコンポジット基板やガラスエポキシ基板フレキシル基板などである。

0024

光電変換素子112は、基板111上に配置されており、発光領域または受光領域を有する。送信用の光モジュールとして機能する部分には、光電変換素子112として、発光素子が基板111上に配置されている。一方、受信用の光モジュールとして機能する部分には、光電変換素子112として、受光素子が基板111上に配置されている。本実施の形態では、図2紙面に垂直な方向に沿って、4個の発光素子(手前側)および4個の受光素子(奥側)が同一直線上に配列されている。

0025

発光素子は、基板111の表面に対して垂直な方向にレーザー光を出射する。より具体的には、発光素子は、発光面(発光領域)からレーザー光を出射する。発光面の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、発光面の形状は、円形状である。発光素子の数および位置は、特に限定されない。本実施の形態では、発光素子の数は、4個である。4個の発光素子は、基板111上に一列に配列されている。発光素子は、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)である。

0026

受光素子は、光伝送体150の端面から出射され、光レセプタクル120の内部を通った受信光Lrを受光する。より具体的には、受光素子は、受光面(受光領域)で受信光Lrを受光する。受光面の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、受光面の形状は、円形状である。受光素子の数および位置は、特に限定されない。本実施の形態では、受光素子の数は、4個である。4個の受光素子は、基板111上に一列に配列されている。受光素子は、例えば、フォトダイオード(PD)である。

0027

検出素子113は、基板111上に配置されており、光電変換素子112の発光面(発光領域)から出射された第1出射光L1を監視する。具体的には、検出素子113は、光レセプタクル120から出射された第1出射光の一部であるモニター光Lmを受光する。

0028

検出素子113は、例えばフォトダイオード(PD)である。検出素子113の数は、特に限定されず、用途に応じて適宜設定されうる。本実施の形態では、検出素子113の数は、発光素子の数と同じであり、4個である。4個の検出素子113は、基板111上のモニター光Lmを受光できる位置に配置されている。また、検出素子113からの反射光が光レセプタクル120内に戻ることを防止する観点から、検出素子113へ入射するモニター光Lmの光軸は、検出素子113の検出面に対して傾斜していてもよい。

0029

制御部は、特に図示しないが、基板111上に配置されており、配線を介して光電変換素子112(発光素子)および検出素子113と電気的に接続されている。制御部は、検出素子113が受光したモニター光Lmの強度や光量などに基づいて、光電変換素子(発光素子)112が出射する第1出射光L1の出力を制御する。

0030

光レセプタクル120は、光電変換素子112と光伝送体150との間に配置された状態で、光電変換素子112と光伝送体150の端面とを光学的に結合させる。送信用の光モジュールとして機能する部分では、光レセプタクル120は、光電変換素子112(発光素子)から出射された第1出射光L1の一部の光である信号光Lsを光伝送体150の端面に向けて出射する。受信用の光モジュールとして機能する部分では、光レセプタクル120は、光伝送体150の端面から出射された第2出射光L2の一部の光である受信光Lrを光電変換素子112(受光素子)に向けて出射する。

0031

光レセプタクル120については別途詳細に説明するが、ここで、本明細書における光の称呼について説明する。なお、図2において、受信用の光モジュールとして機能する部分を通過する光は、丸括弧で囲まれた符号(L2およびLr)で示し、送信用の光モジュールとして機能する部分を通過する光は、括弧で囲まれていない符号(L1、LsおよびLm)で示している。
ている。

0032

本明細書では、光電変換素子(発光素子)112から出射された光を「第1出射光L1」と称する。第1出射光L1は、光電変換素子112の発光面から、後述の光分離部143に到達するまでの光を意味する。また、第1出射光L1の一部の光であって、光分離部143により分離され、光伝送体150の端面に向けて光レセプタクル120から出射される光を「信号光Ls」と称する。信号光Lsは、光分離部143から光伝送体150の端面に到達するまでの光を意味する。また、第1出射光L1の他の一部であって、光分離部143により分離され、検出素子113に向けて光レセプタクル120から出射される光を「モニター光Lm」と称する。すなわち、モニター光Lmは、光分離部143から検出素子113に到達するまでの光路上の光を意味する。また、光伝送体150の端面から出射された光を「第2出射光L2」と称する。第2出射光L2は、光伝送体150の端面から光分離部143に到達するまでの光を意味する。さらに、第2出射光L2の一部の光であって、光分離部143により減衰され、光電変換素子(受光素子)112に向けて光レセプタクル120から出射される光を「受信光Lr」と称する。受信光Lrは、光分離部143から光電変換素子112の受光面に到達するまでの光を意味する。

0033

光電変換装置110および光レセプタクル120(後述する第1光学素子130)は、接着剤(例えば、熱/紫外線硬化性樹脂)などの公知の固定手段によって互いに固定される。

0034

光伝送体150は、多芯一括型のコネクター内に収容された状態で公知の取付手段を介して光レセプタクル120に取り付けられる。光伝送体150の種類は、特に限定されない。光伝送体150の種類の例には、光ファイバーや光導波路などが含まれる。本実施の形態では、光伝送体150は、光ファイバーである。また、光ファイバーは、シングルモード方式であってもよいし、マルチモード方式であってもよい。光伝送体150の数は、特に限定されず、用途に応じて適宜変更されうる。本実施の形態では、光伝送体150の数は、8本である。8本の光伝送体150は、光モジュール100の送信用の光モジュールとして機能する部分と、受信用の光モジュールとして機能する部分にそれぞれ4本ずつ配置される。

0035

(光レセプタクルの構成)
図3A〜Eは、本実施の形態に係る光レセプタクル120の構成を示す図である。図3Aは、光レセプタクル120の平面図であり、図3Bは、底面図であり、図3Cは、正面図であり、図3Dは、背面図であり、図3Eは、左側面図である。なお、以下の説明では、光伝送体150が接続される側の面を光レセプタクル120の「正面」として説明する。

0036

図2および図3A〜Eに示されるように、光レセプタクル120は、略直方体形状の部材である。本実施の形態では、光レセプタクル120の底面には、光レセプタクル120の背面に開口している略四角柱形状の第1凹部121が形成されている。光レセプタクル120の天面には、略五角柱形状の第2凹部122と、略五角柱形状の第3凹部123とが、光レセプタクル120の背面から正面に向かう方向に並んで形成されている。

0037

光レセプタクル120は、第1光学素子130および第2光学素子140を有する。第1光学素子130は、光電変換素子112と対向するように、基板111上に配置されている。第2光学素子140は、第1光学素子130および検出素子113と対向するように、基板111上に配置されている。

0038

第1光学素子130および第2光学素子140は、後述の嵌合構造(第1嵌合部133および第2嵌合部147)を介して、互いに連結されている。第1光学素子130および第2光学素子140の間で光が反射するのを防ぎ、光電変換素子112と、光伝送体150の端面との結合効率の低下を抑制する観点からは、第1光学素子130および第2光学素子140は、光路上に隙間が生じないように連結されることが好ましい。第1光学素子130および第2光学素子140の間の光路上に隙間が生じないようにする方法は、特に限定されないが、例えば、第1光学素子130および第2光学素子140を互いに押し当てて連結してもよいし、第1光学素子130および第2光学素子140の間に屈折率調整用の他の部材(屈折率調整部)を配置してもよい。第1光学素子130および第2光学素子140の間の光路上に屈折率調整部を配置する方法は特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂などの樹脂製シートを第1光学素子130および第2光学素子140で挟み込んでもよいし、液状樹脂を第1光学素子130上に配置した後に第2光学素子140を載置し、当該液状樹脂を固化させてもよい。

0039

光レセプタクル120は、光通信に用いられる波長の光に対して透光性を有する材料を用いて形成される。そのような材料の例には、ガラスや、ヒ化ガリウムGaAs)、リンガリウムGaP)などの無機材料ポリエーテルイミド(PEI)や環状オレフィン樹脂などの透明な樹脂が含まれる。第1光学素子130および第2光学素子140の材料は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。

0040

図4A〜Fは、本実施の形態に係る第1光学素子130の構成を示す図である。図4Aは、第1光学素子130の平面図であり、図4Bは、底面図であり、図4Cは、正面図であり、図4Dは、背面図であり、図4Eは、左側面図であり、図4Fは、図4AにおけるF−F線の断面図である。

0041

第1光学素子130は、第1光学面131、第2光学面132および第1嵌合部133を有する。

0042

第1光学面131は、送信用の光モジュールとして機能する部分では、光電変換素子(発光素子)112から出射された第1出射光L1を第1光学素子130内に入射させる。このとき、第1光学面131は、光電変換素子112の発光面(発光領域)から出射された第1出射光L1を屈折させながら第1光学素子130内に入射させて、コリメート光に変換させる。

0043

一方、第1光学面131は、受信用の光モジュールとして機能する部分では、光伝送体150の端面から出射された第2出射光L2の一部の光であり、第2光学素子140および第1光学素子130の内部を通った受信光Lrを光電変換素子(受光素子)112に向けて出射させる。このとき、第1光学面131は、受信光Lrを収束させつつ、光電変換素子112の受光面(受光領域)に向けて出射させる。

0044

第1光学面131の数は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択されうる。本実施の形態では、第1光学面131の数は、12個である。本実施の形態に係る光レセプタクル120では、図4Bにおいて左から4個の第1光学面131は、送信用の第1光学面131として使用され、右から4個の第1光学面131は、受信用の第1光学面131として使用されている。本実施の形態では、真ん中の4個の第1光学面131は、未使用である。

0045

12個の第1光学面131は、第1光学素子130の底面において、複数の光電変換素子112とそれぞれ対向するように配置されている。本実施の形態では、第1光学素子130の裏側(底面)に設けられた第1凹部121の底面に、12個の第1光学面131が第1光学素子130の長辺方向に沿って一列に配置されている。

0046

第1光学面131の形状は、特に限定されず、平面であってもよいし、曲面であってもよい。本実施の形態では、第1光学面131は、光電変換素子112に向かって凸状の凸レンズ面である。また、第1光学面131の平面視形状は、円形状である。第1光学面131の中心軸は、光電変換素子112の発光面または受光面(および基板111の表面)に対して垂直であることが好ましい。また、第1光学面131の中心軸は、光電変換素子112(発光素子)から出射された第1出射光L1、または光電変換素子112(受光素子)に入射する受信光Lrの光軸と一致していることが好ましい。

0047

第2光学面132は、送信用の光モジュールとして機能する部分では、光電変換素子(発光素子)112から出射された第1出射光L1を第2光学素子140に向けて出射させる。このとき、第2光学面132は、第2光学面132に入射する第1出射光L1に対する垂直面であることが好ましい。これにより、第1出射光L1を屈折させず、かつほとんど反射させることなく出射させることができる。

0048

一方、第2光学面132は、受信用の光モジュールとして機能する部分では、光伝送体150の端面から出射され、第2光学素子140の内部を通った受信光Lrを第1光学素子130内に入射させる。このとき、第2光学面132は、第2光学面132に入射する受信光Lrに対する垂直面であることが好ましい。これにより、受信光Lrを屈折させず、かつほとんど反射させることなく第1光学素子130内に入射させることができる。

0049

第2光学面132の数は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択されうる。本実施の形態では、第2光学面132の数は、12個である。本実施の形態に係る光レセプタクル120では、図4Aにおいて左から4個の第2光学面132は、送信用の第2光学面132として使用され、右から4個の第2光学面132は、受信用の第2光学面132として使用されている。本実施の形態では、真ん中の4個の第2光学面132は、未使用である。12個の第2光学面132は、第1光学素子130の天面において、第2光学素子140の第3光学面141(後述)と対向するように配置されている。

0050

第2光学面132の形状は、特に限定されず、平面であってもよいし、曲面であってもよい。本実施の形態では、第2光学面132の形状は、平面である。第2光学面132の形状が平面であることは、製造コストを安価にする観点から好ましい。

0051

第1嵌合部133は、後述の第2嵌合部147に嵌合される。これにより、第1光学素子130および第2光学素子140は、位置決めされつつ連結される。第1嵌合部133の位置は、基板111と対向する面(本実施の形態では、底面)と異なる面にであって、第2勘合部147(後述)と対向する位置であればよい。本実施の形態では、第1嵌合部133は、第1光学素子130の第2光学面132が含まれる面である天面に配置されている。第1嵌合部133の配置、形状、大きさ、および数は、第1光学素子130および第2光学素子140が適切に連結されるなら特に限定されず、第2嵌合部147の配置、形状、大きさ、および数にそれぞれ対応する。第1嵌合部133の形状の例には、凹形状、凸形状および貫通孔形状が含まれる。第1嵌合部133の平面視形状の例には、円形状、楕円形状、四角形状および多角形状が含まれる。本実施の形態では、第1嵌合部133は、平面視形状が円形状である2つの貫通孔である。

0052

図5A〜Eは、本実施の形態に係る第2光学素子140の構成を示す図である。図5Aは、第2光学素子140の平面図であり、図5Bは、底面図であり、図5Cは、正面図であり、図5Dは、背面図であり、図5Eは、左側面図である。

0053

第2光学素子140は、第3光学面141、反射面142、光分離部143、透過面144、第4光学面145、第5光学面146および第2嵌合部147を有する。

0054

第3光学面141は、送信用の光モジュールとして機能する部分では、光電変換素子112から出射され、第1光学素子130の内部を通った第1出射光L1を第2光学素子140内に入射させる。このとき、第3光学面141は、第3光学面141に入射する第1出射光L1に対する垂直面であることが好ましい。これにより、第1出射光L1を屈折させず、かつほとんど反射させることなく第2光学素子140内に入射させることができる。

0055

一方、第3光学面141は、受信用の光モジュールとして機能する部分では、第2光学素子140の内部を通った受信光Lrを第1光学素子130の第2光学面132に向けて出射させる。このとき、第3光学面141は、第3光学面141に入射する受信光Lrに対する垂直面であることが好ましい。これにより、受信光Lrを屈折させず、かつほとんど反射させることなく出射させることができる。

0056

第3光学面141の数は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択されうる。本実施の形態では、第3光学面141の数は、12個である。本実施の形態に係る光レセプタクル120では、図5Bにおいて左から4個の第3光学面141は、送信用の第3光学面141として使用され、右から4個の第3光学面141は、受信用の第3光学面141として使用されている。本実施の形態では、真ん中の4個の第3光学面141は、未使用である。12個の第3光学面141は、第2光学素子140の底面において、第1光学素子130の第2光学面132とそれぞれ対向するように配置されている。

0057

第3光学面141の形状は、特に限定されず、平面であってもよいし、曲面であってもよい。本実施の形態では、第3光学面141の形状は、平面である。第3光学面141の形状が平面であることは、製造コストを安価にする観点から好ましい。

0058

反射面142は、送信用の光モジュールとして機能する部分では、第3光学面141で第2光学素子140内に入射した第1出射光L1を第4光学面145に向けて反射させる。一方、反射面142は、受信用の光モジュールとして機能する部分では、第4光学面145で第2光学面140内に入射した受信光Lrを第3光学面141に向けて反射させる。

0059

反射面142は、第2凹部122の内面の一部を構成している。反射面142は、第2光学素子140の底面から天面に向かうにつれて、第4光学面145(光レセプタクル120の正面)に近づくように傾斜している。反射面142の傾斜角度は、特に限定されない。本実施の形態では、反射面142の傾斜角度は、反射面142に入射する光(第1出射光L1および受信光Lr)の光軸に対して45°である。反射面142の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、反射面142の形状は、平面である。反射面142には、入射光(第1出射光L1および受信光Lr)が、臨界角より大きな入射角で入射する。

0060

光分離部143は、送信用の光モジュールとして機能する部分では、第3光学面141で第2光学素子140内に入射し、反射面142で反射した第1出射光L1を検出素子113に向かうモニター光Lmと光伝送体150の端面に向かう信号光Lsとに分離させる。

0061

光分離部143は、受信用の光モジュールとして機能する部分では、第4光学面145で第2光学素子140内に入射した第2出射光L2の一部である受信光Lrを第3光学面141側に向けて進行させる。

0062

光分離部143は、第3光学面141および第4光学面145の間の光路上に配置されている。光分離部143は、第3凹部123の内面の一部を構成している。

0063

図6A、Bは、本実施の形態に係る第2光学素子140の光分離部143の構成を示す図である。図6Aは、図2において破線で示される領域の部分拡大断面図であり、図6Bは、光分離部143近傍の第2光学素子140の光路を示す部分拡大断面図である。図6Bでは、第2光学素子140内の光路を示すために第2光学素子140の断面へのハッチングを省略している。

0064

光分離部143は、複数の分割反射面143a、複数の分割透過面143b、および複数の分割段差面143cを有する。複数の分割反射面143aおよび複数の分割透過面143bは、分割反射面143aの傾斜方向に沿って交互に配置されている(図6Aに示される矢印参照)。

0065

分割反射面143aは、送信用の光モジュールとして機能する部分では、第1出射光L1の一部をモニター光Lmとして第5光学面146(検出素子113側)に向けて内部反射させる。分割反射面143aは、第1出射光L1の光軸に対する傾斜面である。本実施の形態では、分割反射面143aは、光レセプタクル120(第2光学素子140)の天面から底面に向かうにつれて第4光学面145(光レセプタクル120の正面)に近づくように傾斜している。分割反射面143aの傾斜角は、第1出射光L1の光軸に対して45°である。分割反射面143aは、分割反射面143aの傾斜方向に分割されており、所定の間隔で配置されている。複数の分割反射面143aは、互いに同一平面上に配置されている。

0066

分割透過面143bは、送信用の光モジュールとして機能する部分では、第1出射光L1の一部を信号光Lsとして第4光学面145側に向けて透過させる。

0067

一方、分割透過面143bは、受信用の光モジュールとして機能する部分では、第2出射光L2の一部を受信光Lrとして第3光学面141側(本実施の形態では、反射面142)に向けて透過させる。

0068

分割透過面143bは、第1出射光L1および第2出射光L2の光軸に対する垂直面である。分割透過面143bは、分割反射面143aの傾斜方向に分割されており、所定の間隔で配置されている。複数の分割透過面143bは、互いに平行に配置されている。

0069

分割段差面143cは、第1出射光L1および第2入射光L2の光軸に平行な面であり、分割反射面143aと分割透過面143bとを接続している。分割段差面143cも、分割反射面143aの傾斜方向に所定の間隔で配置されている。複数の分割段差面143cは、互いに平行に配置されている。

0070

図6Aに示されるように、分割反射面143a、分割段差面143cおよび分割透過面143bは、この順番で天面から底面に向かう方向に沿うように配列されている。分割反射面143aおよび分割透過面143bのなす角度のうち小さい角度は、135°である。また、分割反射面143aおよび分割段差面143cのなす角度のうち小さい角度も、135°である。

0071

次に、光分離部143による光の分離について説明する。

0072

図6Bに示されるように、送信用の光モジュールとして機能する部分では、分割反射面143aには、反射面142で反射した第1出射光L1の一部の光が、臨界角より大きな入射角で内部入射する。分割反射面143aは、第1出射光L1の一部の光を第5光学面146(検出素子113側)に向けて内部反射させて、モニター光Lmを生成する。また、分割透過面143bには、第1出射光L1の残部の光が入射する。分割透過面143bは、第1出射光L1の残部の光を透過させて、第4光学面145(光伝送体150の端面)に向かう信号光Lsを生成する。このとき、分割透過面143bは入射する第1出射光L1に対して垂直面であるため、信号光Lsを屈折させることがない。なお、分割段差面143cは第1出射光L1の入射方向に平行に形成されているため、分割段差面143cには第1出射光L1は入射しない。

0073

信号光Lsとモニター光Lmとの光量比は、所望の光量の信号光Lsを得つつ、光電変換素子(発光素子)112から出射された第1出射光L1の強度や光量を監視できるモニター光Lmを得ることができれば、特に限定されない。信号光Lsとモニター光Lmとの光量比は、反射面142側から光分離部143を見たときの、分割透過面143bと分割反射面143aとの面積比とほぼ同じである。このため、信号光Lsとモニター光Lmとの光量比は、反射面142側から光分離部143を見たときの、分割透過面143bと分割反射面143aとの面積比(図6Bのd1およびd2参照)を変えることで調整されうる。信号光Lsとモニター光Lmとの光量比は、信号光Ls:モニター光Lm=5:5〜9:1であることが好ましく、信号光Ls:モニター光Lm=7:3であることがさらに好ましい。本実施の形態では、信号光Ls:モニター光Lm=8:2である。

0074

透過面144は、光分離部143で分離され、第2光学素子140外に出射された信号光Lsを第2光学素子140内に再度入射させる。透過面144は、第3凹部123の内面の一部を構成している。

0075

透過面144は、光分離部143で分離された信号光Lsに対する垂直面であることが好ましい。これにより、光伝送体150の端面に向かう信号光Lsを屈折させることなく第2光学素子140内に入射させることができる。また、透過面144は、光分離部143で分離された信号光Lsの光軸に対する傾斜面であってもよい。この場合、透過面144は、光レセプタクル120(第2光学素子140)の底面から天面に向かうにつれて、第4光学面145に近づくように傾斜している。傾斜面である透過面144の傾斜角度は特に限定されないが、射出成形における離型のための抜きテーパー相当の傾斜角度であることが好ましい。

0076

第4光学面145は、送信用の光モジュールとして機能する部分では、第1出射光L1の一部の光であり、第1光学素子130および第2光学素子140の内部を通った信号光Lsを光伝送体150の端面に向けて出射させる。このとき、第4光学面145は、信号光Lsを収束させつつ、光伝送体150の端面に向けて出射させる。

0077

第4光学面145は、受信用の光モジュールとして機能する部分では、光伝送体150の端面から出射された第2出射光L2を第2光学素子140内に入射させる。このとき、第4光学面145は、光伝送体150の端面から出射された第2出射光L2を屈折させながら第2光学素子140内に入射させて、コリメート光に変換させる。

0078

第4光学面145の数は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択されうる。本実施の形態では、第4光学面145の数は、12個である。本実施の形態に係る光レセプタクル120では、図5Cにおいて左から4個の第4光学面145は、送信用の第4光学面145として使用され、右から4個の第4光学面145は、受信用の第4光学面145として使用されている。本実施の形態では、真ん中の4個の第4光学面145は、未使用である。12個の第4光学面145は、第2光学素子140の正面において、複数の光伝送体150の端面とそれぞれ対向するように配置されている。

0079

第4光学面145の形状は、特に限定されず、平面であってもよいし、曲面であってもよい。本実施の形態では、第4光学面145の形状は、光伝送体150の端面に向かって凸状の凸レンズ面である。第4光学面145の平面視形状は、円形状である。第4光学面145の中心軸は、光伝送体150の端面に対して垂直であることが好ましい。

0080

第5光学面146は、光分離部143で分離されたモニター光Lmを検出素子113に向けて出射させる。このとき、第5光学面146は、モニター光Lmを収束させつつ、検出素子113に向けて出射させる。

0081

第5光学面146の数は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択されうる。本実施の形態では、第5光学面146の数は、12個である。本実施の形態に係る光レセプタクル120では、図5Bにおいて左から4個の第5光学面146は、モニター光Lmを検出素子113に向けて出射させるために使用されている。右から8個の第5光学面146は、未使用である。12個の第5光学面146は、第2光学素子140の底面において、複数の検出素子113とそれぞれ対向するように配置されている。

0082

本実施の形態では、第5光学面146は、検出素子113に向かって凸状の凸レンズ面である。前述のとおり、検出素子113からの反射光が光レセプタクル120(第2光学素子140)内に戻ることを防止する観点から、第5光学面146の中心軸は、検出素子113の検出面に対して傾斜していることが好ましい。

0083

第2嵌合部147は、第1嵌合部133に嵌合される。これにより、第1光学素子130および第2光学素子140は、位置決めされつつ連結される。第2嵌合部147の位置は、光伝送体150の端面と対向する面(本実施の形態では、正面)と異なる面であって、第1勘合部133と対向する位置であればよい。本実施の形態では、第2嵌合部147は、第2光学素子140の第3光学面141が含まれる面である底面に配置されている。第2嵌合部147の配置、形状、大きさ、および数は、第1光学素子130および第2光学素子140が適切に連結されるなら特に限定されず、第1嵌合部133の配置、形状、大きさ、および数にそれぞれ対応する。第2嵌合部147の形状の例には、凹形状、凸形状および貫通孔形状が含まれる。第2嵌合部147の平面視形状の例には、円形状、楕円形状、四角形状および多角形状が含まれる。本実施の形態では、第2嵌合部147は、平面視形状が円形状である2つの凸部である。

0084

(光モジュールにおける光路)
次に、光モジュール100における光路について説明する。

0085

送信用の光モジュールとして機能する部分では、光電変換素子112(発光素子)から出射された第1出射光L1は、第1光学面131で第1光学素子130内に入射する。このとき、第1出射光L1は、第1光学面131によってコリメート光に変換される。次いで、第1光学面131で第1光学素子130内に入射した第1出射光L1は、第2光学面132で第1光学素子130外に出射され、第3光学面141で第2光学素子140内に入射する。このとき、第1出射光L1はコリメート光に変換されており、第2光学面132および第3光学面141に対して略垂直に入射する。このため、第1出射光L1は、屈折せず、かつほとんど反射することなく第1光学素子130から第2光学素子140に進行する。第3光学面141で第2光学素子140内に入射した第1出射光L1は、反射面132で、光分離部143に向けて反射する。光分離部143に到達した第1出射光L1の一部は、分割反射面143aにより第5光学面146に向かって内部反射されてモニター光Lmとなる。モニター光Lmは、第5光学面146で第2光学素子140外に出射され、検出素子113の検出面に到達する。一方、光分離部143に到達した第1出射光L1の残部は、分割透過面143bを透過しつつ、第2光学素子140外に出射されて信号光Lsとなる。次いで、信号光Lsは、透過面144で再度第2光学素子140内に入射し、第4光学面145に到達する。第4光学面145に到達した信号光Lsは、第4光学面145で第2光学素子140外に出射され、光伝送体150の端面に到達する。

0086

一方、受信用の光モジュールとして機能する部分では、光伝送体150の端面から出射された第2出射光L2は、第4光学面145で第2光学素子140内に入射する。このとき、第2出射光L2は、第4光学面145によってコリメート光に変換される。次いで、第4光学面145で第2光学素子140内に入射した第2出射光L2は、透過面144を透過しつつ、第2光学素子140外に出射される。次いで、第2光学素子140外に出射された第2出射光L2の一部は、光分離部143の分割光透過面143bを透過しつつ、第2光学素子140内に再度入射されて受信光Lrとなる。次いで、受信光Lrは、反射面142で第3光学面141に向かって反射する。次いで、第3光学面141に到達した受信光Lrは、第3光学面141で第2光学素子140外に出射され、第2光学面132で第1光学素子130内に入射する。このとき、受信光Lrはコリメート光に変換されており、第3光学面141および第2光学面132に対して略垂直に入射する。このため、受信光Lrは、屈折せず、かつほとんど反射することなく第2光学素子140から第1光学素子130に進行する。第2光学面132で第1光学素子130内に入射した受信光Lrは、第1光学面131で第1光学素子130外に出射され、光電変換素子120(受光素子)に到達する。

0087

以上のように、本実施の形態に係る光レセプタクル120は、光電変換素子112と光伝送体150の端面とを光学的に適切に結合させることができる。

0088

[光モジュールの製造方法]
次いで、本実施の形態に係る光モジュール100の製造方法について説明する。図7A〜Cは、本実施の形態に係る光モジュール100の製造方法を説明するための断面模式図である。なお、図7A〜Cでは、各部材の断面へのハッチングを省略している。

0089

図7A〜Cに示されるように、本実施の形態に係る光モジュール100の製造方法は、光電変換装置110の基板111上に第1光学素子130を配置する工程(工程S10)と、基板111上に配置された第1光学素子130の位置合わせをする工程(工程S20)と、基板111上に位置合わせされている第1光学素子130と、第2光学素子140とを連結させる工程(工程S30)と、を含む。

0090

1)工程S10
まず、図7Aに示されるように、光電変換装置110の基板111上に第1光学素子130を配置する。具体的には、まず、光電変換素子112(発光素子および受光素子)や、検出素子113、制御部、集積回路(IC)などが基板111の表面に配置されている光電変換装置110を準備する。光電変換装置110は、例えば、既製品であってもよい。また、第1光学素子130を準備する。第1光学素子130は、例えば、射出成形やプレス加工などの公知の方法により製造されうる。次いで、準備した光電変換装置110の基板111上に、第1光学素子130の第1光学面131が基板111の表面と対向するように第1光学素子130を配置する。

0091

2)工程S20
次いで、図7Bに示されるように、基板111上に配置された第1光学素子130の位置合わせをする。具体的には、基板111上に配置されている第1光学素子130の第2光学面132側から、第2光学面132および第1光学面131を介して光電変換素子112の位置を検出しつつ、1または2以上の第1光学面131が、1または2以上の光電変換素子112とそれぞれ対向し、かつ1または2以上の光電変換素子112から出射される第1出射光L1の光軸とそれぞれ交わるように、第1光学素子130の位置合わせをする。

0092

このとき、第1光学面131が光電変換素子112(発光素子)の発光面と対向し、かつ光電変換素子112から出射される第1出射光L1の光軸と合致するように、第1光学素子130の位置合わせをすることが好ましい。

0093

次いで、基板111上に第1光学素子130を位置合わせした状態で、第1光学素子130を基板111上に固定する。第1光学素子130は、例えば、接着剤(例えば、熱/紫外線硬化性樹脂)などの公知の固定手段によって固定すればよい。

0094

3)工程S30
次いで、基板111上に位置合わせされている第1光学素子130と、第2光学素子140とを連結させる。具体的には、第1嵌合部133および第2嵌合部147を互いに嵌合させて、第1光学素子130と、第2光学素子140とを連結させる。これにより、第2光学素子140を第1光学素子130および検出素子113と対向するように、基板111上に配置することができる。このとき、第2光学素子140は、第1光学素子130の第2光学面132と、第2光学素子140の第3光学面141とが対向するように基板111上に配置されている。

0095

このとき、第2光学面132および第3光学面141が互いに接するように第1光学素子130および第2光学素子140を押し当てつつ連結させることが好ましい。これにより、第1光学素子130および第2光学素子140の間の光路上に隙間が生じるのを防ぐことができる。この結果として、光モジュール100において、第1光学素子130および第2光学素子140の間で光(第1出射光L1および受信光Lr)が反射するのを防ぎ、光電変換素子112と、光伝送体150の端面との結合効率の低下を抑制することができる。

0096

以上により、本実施の形態に係る光モジュール100を製造することができる。また、本実施の形態に係る光モジュール100の製造方法は、必要に応じて、他の工程を含んでいてもよい。図8は、本実施の形態に係る光モジュール100の製造方法が含みうる工程を説明するための断面模式図である。たとえば、光モジュール100の製造方法は、第2光学面132および第3光学面141の間に、その屈折率が空気の屈折率より第1光学素子130または第2光学素子140の屈折率に近い屈折率調整部を充填するために、前記第2光学面132上に屈折率調整部160を配置する工程をさらに含んでいてもよい(図8参照)。たとえば、工程S30の前に屈折率調整部160として屈折率調整用の樹脂製シートまたは液状樹脂を第1光学素子130(第2光学面132)上に配置してもよいし、工程S30の後に屈折率調整部160として屈折率調整用の液状樹脂を第1光学素子130(第2光学面132)および第2光学素子140(第3光学面141)の間に流し込んでもよい。

0097

また、光モジュール100の製造方法は、基板111へのはんだ付けのためのリフロー工程をさらに含んでいてもよい。このとき、第1光学素子130の材料がガラスである場合には、リフロー工程において第1光学素子130が溶けるおそれがないため、リフロー工程は、基板111上に第1光学素子130を配置する工程(工程S10)および位置合わせの工程(工程S20)の後であっても行われうる。

0098

トレランス幅
次いで、光モジュール100における各構成要素の位置ずれに対するトレランス幅について説明する。ここで、「トレランス幅」とは、光電変換装置110、第1光学素子130、第2光学素子140および光伝送体150を互いに組み付ける際に、光電変換素子112と光伝送体150の端面との結合効率の低下を所定の範囲内に維持するための各構成要素間の位置ずれの許容量を意味する。また、「位置ずれ」とは、上記結合効率が最大となるときの位置を基準としたときの位置のずれを意味する。結合効率の低下量は、用途に応じて適宜設定されうるが、本実施の形態では、上記位置ずれに起因する上記結合効率の低下が1dB以内に維持されるためのトレランス幅について、シミュレーションにより評価した。

0099

本実施の形態では、第1光学素子130および光電変換装置110の、第1出射光L1の光軸に垂直な方向の位置ずれに対するトレランス幅(以下、単に「トレランス幅A」という)と、第1光学素子130および第2光学素子140の、嵌合方向に垂直な方向の位置ずれに対するトレランス幅(以下、単に「トレランス幅B」という)と、光伝送体150および第2光学素子140の、第2出射光L2の光軸に垂直な方向の位置ずれに対するトレランス幅(以下、単に「トレランス幅C」という)と、について評価した。

0100

トレランス幅Aは、第1出射光L1の光軸に垂直な方向において、光電変換装置110と、光レセプタクル120との相対位置を変化させつつ、上記結合効率を計算することで評価された。

0101

トレランス幅Bは、光電変換装置100上に位置合わせされた第1光学素子130と、第2光学素子140との相対位置を変化させつつ、上記結合効率を計算することで評価された。

0102

トレランス幅Cは、光電変換装置100上に配置された光レセプタクル120と、光伝送体150との相対位置を変化させつつ、上記結合効率を計算することで評価された。

0103

計算された結合効率の最大値を基準としたときに、結合効率の低下量が1.0dBを超えるときの位置ずれ量をトレランス幅A〜Cとして評価した。なお、本シミュレーションでは、光電変換素子112は、開口数(NA)が0.28であり、発光面の直径が10μmであり、第1出射光L1の波長が850nmであるVCSELとした。光伝送体150は、開口数(NA)が0.2であり、端面の直径が50μmである光ファイバーとした。

0104

図9は、光モジュール100における各構成要素の位置ずれ量と結合効率との関係を示すグラフである。図9において、横軸は、各構成要素の位置ずれ量(mm)を示し、縦軸は、光電変換素子112と光伝送体150の端面との結合効率(dB)を示している。実線は、トレランス幅Bについての評価結果を示し、二点鎖線は、トレランス幅Aについての評価結果を示し、破線は、トレランス幅Cについての評価結果を示す。

0105

図9に示されるように、トレランス幅Aは±6μmであり(二点鎖線参照)、トレランス幅Bは±40μmであり(実線参照)、トレランス幅Cは±20μmであった(破線参照)。すなわち、トレランス幅Bは、トレランス幅A、Bのいずれより大きいことがわかる(B>C>A)。なお、第1勘合部133および第2勘合部147の勘合による位置精度(第1光学素子130および第2光学素子140の相対位置の変化)はトレランス幅Bに比べて十分小さい。上記シミュレーションの結果から、本実施の形態に係る光モジュール100の製造時において、光電変換素子112に対して光レセプタクル120を位置合わせする際に求められる位置精度と、光レセプタクル120に対して光伝送体150を接続する際に求められる位置精度とに比較して、第1光学素子130および第2光学素子140を互いに連結させる際に求められる位置精度は、低くてもよいことがわかる。すなわち、第1光学素子130および第2光学素子140との位置ずれは、光レセプタクル120の光学特性(結合効率)に及ぼす影響も一番小さい。

0106

上より、本実施の形態に係る光モジュール100の製造方法において、第1光学素子130および第2光学素子140は、嵌合構造を介して機械的に嵌合されるだけであるが、位置ずれに対するトレランス幅Bが大きいため、位置精度が高くなくても光レセプタクル120の光学性能(結合効率)を低下させることがない。

0107

(効果)
前述のとおり、従来の光分離部を有する光レセプタクルを備えた光モジュールを製造する場合、光レセプタクルを介して光電変換素子の像を検出して、光電変換装置に対して光レセプタクルを位置合わせしようとすると、光分離部の分割反射面によって光電変換素子の像を適切に検出できず、位置合わせできないことがある。このため、光分離部を有する光レセプタクルを備えた光モジュールを製造するときは、光モジュールに光伝送体を介して受光装置を組み付けた状態で、実際に光電変換素子を発光させ、光電変換素子と光伝送体の端面との結合効率に基づいて、光電変換装置に対して光レセプタクルの位置合わせしなければならかった(アクティブアライメント方式)。このように、光電変換装置および光レセプタクルの位置合わせに手間および時間がかかるという問題があった。

0108

これに対して、本実施の形態に係る光レセプタクル120は、第1光学素子130と、光分離部143を有する第2光学素子140とに分割されている。本実施の形態に係る光モジュール100の製造方法では、光電変換装置110に対して位置合わせされた第1光学素子130と、第2光学素子140とを互いに連結させることで製造されうる。すなわち、光分離部143を有する第2光学素子140については、別途、光電変換装置110に対する位置合わせを行う必要がない。第1光学素子130は、第2光学面132側から第2光学面132および第1光学面131を介して光電変換素子112の像を検出する際に妨げとなる光分離部143(分割反射面143a)を有しないため、アクティブアライメント方式によらなくても、第2光学面132側から第2光学面132および第1光学面131を介して観察することで、光電変換素子112の位置を検出することができる。したがって、本発明によれば、光電変換装置に対する光レセプタクルの位置合わせを簡単に、かつ短時間で行うことができ、結果として、光モジュールを低コストかつ短時間で製造することができる。

0109

また、前述のとおり、第1光学素子130および第2光学素子140の間の位置ずれに対するトレランス幅Bは、光伝送体150および光レセプタクル120の間の位置ずれに対するトレランス幅C、ならびに光レセプタクル120(第1光学素子130)および光電変換装置110の間の位置ずれに対するトレランス幅Aのいずれより大きい。このため、嵌合構造を介した機械的嵌合という位置精度がそれほど高くない方法で光モジュール100を製造しても、光レセプタクル120の光学特性(結合効率)を低下させることがない。

0110

本実施の形態に係る光レセプタクル120は、第1光学素子130および第2光学素子140の複数部材を含んでおり、一部材からなる従来の光レセプタクルと比較して部品点数が多い。しかしながら、光レセプタクル120は、光分離部143を有しているものの、アクティブアライアント方式によらなくても、光電変換装置110に対して適切に位置合わせすることができるため、光レセプタクルの設計の自由度が増大する。

0111

なお、上記実施の形態では、第2光学素子140が第5光学面146を有する態様について説明したが、本発明に係る光レセプタクルはこの態様に限定されない。たとえば、本発明に係る光レセプタクルでは、第1光学素子が第5光学面を有していてもよい。図10Aは、実施の形態の変形例に係る光モジュール100’の構成を模式的に示す断面図であり、図10Bは、実施の形態の変形例に係る光レセプタクル120’の構成を模式的に示す断面図である。

0112

変形例に係る光モジュール100’の光レセプタクル120’は、第1光学素子130’および第2光学素子140’を有する。第1光学素子130’は、第1光学面131、第2光学面132、第1嵌合部133、第7光学面134’および第5光学面146’を有する。第2光学素子140’は、第3光学面141、反射面142、光分離部143、透過面144、第4光学面145、第2嵌合部147および第6光学面148’を有する。

0113

第2光学素子140’の第6光学面148’は、光分離部143で分離され、第2光学素子140’の内部を通ったモニター光Lmを第1光学素子130’に向けて出射させる。第6光学面148’の数は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択されうる。第6光学面148’は、第2光学素子140’の底面において、第1光学素子130’の第7光学面134’と対向するように配置されている。第6光学面148’の形状は、特に限定されず、平面であってもよいし、曲面であってもよい。変形例では、第6光学面148’の形状は、平面である。第6光学面148’の形状が平面であることは、製造コストを安価にする観点から好ましい。

0114

第1光学素子130’の第7光学面134’は、第2光学素子140’の内部を通ったモニター光Lmを第1光学素子130’の内部に入射させる。第7光学面134’の数は、特に限定されず、用途に応じて適宜選択されうる。第7光学面134’は、第1光学素子130’の天面において、第2光学素子140’の第6光学面148’と対向するように配置されている。第7光学面134’の形状は、特に限定されず、平面であってもよいし、曲面であってもよい。変形例では、第7光学面134’の形状は、平面である。第7光学面134’の形状が平面であることは、製造コストを安価にする観点から好ましい。

0115

第1光学素子130’の第5光学面146’は、光分離部143で分離され、第2光学素子140’および第1光学素子130’の内部を通ったモニター光Lmを検出素子113に向けて出射させる。

0116

変形例に係る光モジュール100’では、光分離部143に到達した第1出射光L1の一部は、分割反射面143aにより第6光学面148’(検出素子113側)に向かって内部反射されてモニター光Lmとなる。モニター光Lmは、第6光学面148’で第2光学素子140’外に出射され、第7光学面134’で第1光学素子130’内に入射する。このとき、モニター光Lmはコリメート光に変換されており、第6光学面148’および第7光学面134’に対して略垂直に入射する。このため、モニター光Lmは、屈折せず、かつほとんど反射することなく第2光学素子140’から第1光学素子130’に進行する。

0117

なお、変形例に係る光モジュール100’の製造方法において、第1光学素子130’の位置合わせをする工程では、基板111上に配置されている第1光学素子130’の第2光学面132側から、第2光学面132および第1光学面131を介して光電変換素子112の位置を検出しつつ、1または2以上の第1光学面131が、1または2以上の光電変換素子112とそれぞれ対向し、かつ1または2以上の光電変換素子112から出射される第1出射光L1の光軸とそれぞれ交わるように、第1光学素子130’の位置合わせをする。このとき、必要に応じて、第1光学素子130’の第7光学面134’側から第7光学面134’および第5光学面146’を介して検出素子113の位置を検出しつつ、1または2以上の第5光学面146’が、1または2以上の検出素子113とそれぞれ対向するように第1光学素子130’の位置合わせをしてもよい。

0118

また、上記実施の形態では、第2光学素子140が反射面142を有する光レセプタクル120について説明したが、本発明に係る光レセプタクルは、この態様に限定されない。たとえば、第2光学素子は、反射面142を有していなくてもよい。この場合、第3光学面および第4光学面は、第2光学素子において互いに反対側に配置される。そして、送信用の光モジュールとして機能する部分では、光電変換素子(発光素子)から出射された第1出射光L1は、第3光学面で第2光学素子の内部に入射した後、反射面142で反射されることなく光分離部143に到達する。一方、受信用の光モジュールとして機能する部分では、光分離部143で分離された受信光Lrは、反射面142で反射されることなく第3光学面に到達する。

0119

また、第2光学素子140が反射面142を有する代わりに第1光学素子130が反射面142を有していてもよい。この場合、送信用の光モジュールとして機能する部分では、光電変換素子(発光素子)から出射された第1出射光L1は、第1光学面131で第1光学素子130内に入射した後、反射面142で反射して、第2光学面132に到達する。一方、受信用の光モジュールとして機能する部分では、第2光学面132で第1光学素子130内に入射した受信光Lrは、反射面142で反射して、第1光学面131に到達する。

0120

第1光学素子130が反射面142を有する場合には、第1光学面131および第2光学面132が第1光学素子130において互いに反対側に配置されていない。このため、光電変換装置110に対して第1光学素子130を位置合わせする際には、基板111の表面に沿う方向から第2光学面132、反射面142および第1光学面131を介して光電変換素子112の位置を検出する必要がある。基板111の表面に沿う方向から光電変換素子112の位置を検出する場合には、検出機器を第2光学面132に近づけるためには、第1光学素子130を基板111の端部近傍に配置する必要がある。したがって、第1光学面131および第2光学面132が第1光学素子130において互いに反対側に配置されていない場合には、第1光学素子130の基板111上への配置できる位置が制限されてしまう。

0121

一方、第1光学素子130が反射面142を有しない場合には、第1光学面131および第2光学面132が第1光学素子130において互いに反対側に配置されている。このため、基板111の表面に垂直な方向から第2光学面132および第1光学面131を介して光電変換素子112の位置を検出することができる。基板111の表面に垂直な方向から光電変換素子112の位置を検出する場合には、第1光学素子130が基板111上のどこに配置されていても、検出機器を第2光学面132に近づけ、適切に光電変換素子112の位置を検出することができる。このような観点から、第1光学面131および第2光学面132が第1光学素子130において互いに反対側に配置されていることは好ましい。

0122

また、上記実施の形態では、複数の第1光学面131および複数の第2光学面132を有する第1光学素子130と、複数の第3光学面141、複数の第4光学面145および複数の第5光学面146を有する第2光学素子140とを有する光レセプタクル120について説明したが、本発明に係る光レセプタクルは、この態様に限定されない。たとえば、1つの第1光学面131および1つの第2光学面132を有する第1光学素子と、1つの第3光学面141、1つの第4光学面145および1つの第5光学面146を有する第2光学素子とを有する光レセプタクルであってもよい。

0123

さらに、反射面142および分割反射面143a上に、光反射率が高い金属(例えば、AlやAg、Auなど)の薄膜からなる反射膜を形成してもよい。部品点数の削減を優先させたい場合には、全反射面のみを利用した構成を採用することが好ましい。

0124

本発明に係る光レセプタクルおよび光モジュールは、例えば光伝送体を用いた光通信に有用である。

0125

10光モジュール
20光電変換装置
21発光素子
22光伝送体
23 端面
24検出素子
30光レセプタクル
31 第1光学面
32反射面
33光分離部
33a 分割反射面
33b分割透過面
34透過面
35 第2光学面
36 第3光学面
37 凹部
L出射光
100、100’ 光モジュール
110 光電変換装置
111基板
112光電変換素子
113 検出素子
120、120’ 光レセプタクル
121 第1凹部
122 第2凹部
123 第3凹部
130、130’ 第1光学素子
131 第1光学面
132 第2光学面
133 第1嵌合部
134’ 第7光学面
140、140’ 第2光学素子
141 第3光学面
142 反射面
143 光分離部
143a 分割反射面
143b 分割透過面
143c 分割段差面
144 透過面
145 第4光学面
146、146’ 第5光学面
147 第2嵌合部
148’ 第6光学面
150 光伝送体
L1 第1出射光
L2 第2出射光
Ls信号光
Lmモニター光
Lr 受信光

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