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技術 狭小部点検装置

出願人 日進工業株式会社藤本浩
発明者 弘中美光中光眞史藤本浩
出願日 2016年2月29日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2016-038272
公開日 2017年9月7日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2017-155451
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による材料の調査の特殊な応用 橋または陸橋
主要キーワード 垂直送り 点検個所 直立性 フレキシブルコード 前部ヘッド 送出ユニット 取付ユニット 水平送り
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

橋梁狭小部のような曲折した狭隘な空間内を効率よく点検することができるとともに、安価に製造することが可能な狭小部点検装置を提供する。

解決手段

本発明の狭小部点検装置1は、薄い鋼製帯状体からなる送り部材2、垂直送り部材3及び水平送り部材4と、送り部材2が連結される取付ユニット5と、垂直送り部材3及び水平送り部材4がそれぞれ連結される水平送出ユニット6及び垂直送出ユニット7と、送り部材2が垂直送り部材3及び水平送り部材4とともに基端部側から巻き取られるようにして内部に収納される収納ユニット8と、取付ユニット5の前面5aに設置されるCCDカメラ9及び照明灯を備えている。

概要

背景

橋梁は、交通路上の交差物を跨ぐように設置される構造物であるが、通行する車両等から様々な荷重を繰り返し受けるため、その構造材であるコンクリート鋼材に亀裂等の損傷が発生することがある。そこで、目視によって異常の有無を確認するなどの検査を定期的に行うことが義務付けられている。

ここで、橋梁の構造について図9を用いて説明する。なお、図9(a)は橋梁の一般的な構造を示した模式図であり、図9(b)は図9(a)において主桁端部近傍を拡大した図である。
図9(a)に示すように、橋梁は、道路や川などに跨設される主桁51などの上部構造と、この上部構造を支持する橋台52と支承53及び橋台52の下端に設けられる杭基礎54などの下部構造からなる。また、図9(b)に示すように、橋台52の胸壁52aと主桁51の端面51aの間には狭小部55aが設けられ、橋台52の沓座面52bと主桁51の下面51bの間には狭小部55bが設けられている。なお、狭小部55a,55bの間隔L1,L2は、例えば、50mm〜200mm及び100mm〜400mmである。

通常、橋梁の点検は目視によって行うことが望ましいが、狭小部55a,55bのように、作業者が容易に近づくことができない箇所もあり、そのような箇所については、従来、目視点検ができないという課題があった。
このような課題に対処するものとして、例えば、特許文献1には、「狭隙点検装置」という名称で、コンクリート橋の狭隙間の点検を可能とする装置に関する発明が開示されている。

特許文献1に開示された発明は、点検箇所を写すミラーと、照明手段と、ミラーに写された箇所を撮像する撮像手段が本体に設けられ、この本体が厚さ方向よりも長さ方向と幅方向へ長く形成されるとともに、ワイヤーによって吊り下げ可能に形成されたことを特徴としている。
このような構造によれば、垂直方向へ形成された狭隘な隙間に対しても、本体をワイヤーで吊り下げることで、その内部へ容易に設置することができる。さらに、この状態でワイヤーを操作して本体を上下動させつつ、ミラーに写った点検個所を撮像することによれば、隙間内の垂直な壁面を広範囲に亘って点検することが可能である。

さらに、特許文献2には、「橋梁の検査方法及び橋梁検査装置」という名称で、橋梁下部を検査する方法とそれに用いる装置に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された「橋梁検査装置」は、鉄道レール上を移動するための台車部と支柱が設けられた検査台と、支柱に一端が支持されてZ方向へ伸縮可能な第1アームと、この第1アームの他端に関節部を介して折り畳み又は展開可能に連結される第2アームと、この第2アームの先端に取り付けられる撮像手段と、この撮像手段を検査台の上面に平行なXY平面内で移動させる第1の移動機構と、第1アーム及び格納された第2アームを枕木と鉄道レールで形成された隙間に挿入可能な位置に設定された検査台の位置において、第1アームを橋梁下部方向へ移動させる手段と、第2アームを展開させるとともに撮像手段の位置を左右上下方向へ移動させる手段と、撮像手段によって撮像された画像を表示する手段を備えたことを特徴とする。

このような構造によれば、枕木と鉄道レールで形成された隙間から第1アームと格納された第2アームを挿入させて、橋梁下部において第2アームを展開させるとともに撮像手段の位置を上下左右方向へ移動させて橋梁下部を撮像することにより、大規模検査設備を必要とせずに、容易に橋梁下部を検査することが可能である。

また、橋梁の点検に用いられるものではないが、特許文献3には、「押込型管検査装置カメラ姿勢制御方法及びその装置」という名称で、細径管路となる各種配管内にハードケーブルを挿入して、先端のCCDカメラで管内を撮影する際にカメラ姿勢を制御する方法とその装置に関する発明が開示されている。

特許文献3に開示された「カメラ姿勢制御装置」は、CCDカメラが設置された直視カメラ前部ヘッドと、この直視カメラ用前部ヘッドにフレキシブルコードを介して接続されたドライブ用後部ヘッドと、このドライブ用後部ヘッドが端部に設けられたハードケーブルと、直視カメラ用前部ヘッドとドライブ用後部ヘッドを繋ぐ4本の姿勢制御用ワイヤーと、この姿勢制御用ワイヤーにそれぞれ対応するようにドライブ用後部ヘッドに内蔵されるマイクロモータと、別途配置されるモニターを備えた構造となっている。

このような構造によれば、モニターを見ながらマイクロモータを遠隔操作して姿勢制御用ワイヤーの引張り度合を調整することにより、ドライブ用後部ヘッドに対して直視カメラ用前部ヘッド側を湾曲させて視野を変え、かつ、ハードケーブルを押し込むことで直視カメラ用前部ヘッドをT字管内の所望の分岐路まで挿入することができる。

概要

橋梁の狭小部のような曲折した狭隘な空間内を効率よく点検することができるとともに、安価に製造することが可能な狭小部点検装置を提供する。本発明の狭小部点検装置1は、薄い鋼製帯状体からなる送り部材2、垂直送り部材3及び水平送り部材4と、送り部材2が連結される取付ユニット5と、垂直送り部材3及び水平送り部材4がそれぞれ連結される水平送出ユニット6及び垂直送出ユニット7と、送り部材2が垂直送り部材3及び水平送り部材4とともに基端部側から巻き取られるようにして内部に収納される収納ユニット8と、取付ユニット5の前面5aに設置されるCCDカメラ9及び照明灯を備えている。

目的

本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、橋梁の狭小部のような曲折した狭隘な空間内を効率よく点検することができるとともに、安価に製造することが可能な狭小部点検装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

薄い帯状体からなる第1の送り部材と、この第1の送り部材の先端部が回動不能に固設される取付ユニットと、この取付ユニットの後方に配置され前記第1の送り部材の第1の挿通口と第1の送出口がそれぞれ設けられた第1の送出ユニットと、この第1の送出ユニットの内部に設置されて前記第1の挿通口から送り込まれた前記第1の送り部材に対し、その向きを変えて前記第1の送出口から送出可能に案内する第1の送出ガイドローラと、前記第1の送出ユニットの後方に配置され前記第1の送り部材の第2の挿通口と第2の送出口がそれぞれ設けられた第2の送出ユニットと、この第2の送出ユニットの内部に設置されて前記第2の挿通口から送り込まれた前記第1の送り部材に対し、その向きを変えて前記第2の送出口から送出可能に案内する第2の送出ガイドローラと、を備え、前記第1の送り部材は、前記第1の送出ガイドローラ及び前記第2の送出ガイドローラによって案内されるときには平板状をなし、前記第1の送出ユニット又は前記第2の送出ユニットから送り出されたときには断面が湾曲した形状となるように形成されたことを特徴とする狭小点検装置

請求項2

前記第2の送出ユニットの後方に配置される収納ユニットを備え、この収納ユニットは、前記第1の送り部材を基端部側から巻き取り可能に形成される巻取ローラが内部に設置されるとともに、この巻取ローラに巻き取られた前記第1の送り部材を引き出すための引出口が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の狭小部点検装置。

請求項3

薄い帯状体からなり、前記第1の送出ユニットに先端部が回動不能に固設される第2の送り部材を備え、この第2の送り部材は、前記第2の挿通口から前記第2の送出ユニット内に送り込まれた後、前記第2の送出ガイドローラに案内されて前記第2の送出口から送り出されるように設置されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の狭小部点検装置。

請求項4

薄い帯状体からなり、前記第2の送出ユニットに先端部が回動不能に固設される第3の送り部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の狭小部点検装置。

請求項5

前記第2の送出ユニットに前記取付ユニットと前記第1の送出ユニットが近接した状態で前記取付ユニットよりも先端部が前方へ突出するように、前記第2の送出ユニットの前面に棒状体が設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の狭小部点検装置。

技術分野

0001

本発明は、橋梁点検に用いられる点検装置係り、特に、目視確認が困難な箇所の点検に適した狭小部点検装置に関する。

背景技術

0002

橋梁は、交通路上の交差物を跨ぐように設置される構造物であるが、通行する車両等から様々な荷重を繰り返し受けるため、その構造材であるコンクリート鋼材に亀裂等の損傷が発生することがある。そこで、目視によって異常の有無を確認するなどの検査を定期的に行うことが義務付けられている。

0003

ここで、橋梁の構造について図9を用いて説明する。なお、図9(a)は橋梁の一般的な構造を示した模式図であり、図9(b)は図9(a)において主桁端部近傍を拡大した図である。
図9(a)に示すように、橋梁は、道路や川などに跨設される主桁51などの上部構造と、この上部構造を支持する橋台52と支承53及び橋台52の下端に設けられる杭基礎54などの下部構造からなる。また、図9(b)に示すように、橋台52の胸壁52aと主桁51の端面51aの間には狭小部55aが設けられ、橋台52の沓座面52bと主桁51の下面51bの間には狭小部55bが設けられている。なお、狭小部55a,55bの間隔L1,L2は、例えば、50mm〜200mm及び100mm〜400mmである。

0004

通常、橋梁の点検は目視によって行うことが望ましいが、狭小部55a,55bのように、作業者が容易に近づくことができない箇所もあり、そのような箇所については、従来、目視点検ができないという課題があった。
このような課題に対処するものとして、例えば、特許文献1には、「狭隙間点検装置」という名称で、コンクリート橋の狭隙間の点検を可能とする装置に関する発明が開示されている。

0005

特許文献1に開示された発明は、点検箇所を写すミラーと、照明手段と、ミラーに写された箇所を撮像する撮像手段が本体に設けられ、この本体が厚さ方向よりも長さ方向と幅方向へ長く形成されるとともに、ワイヤーによって吊り下げ可能に形成されたことを特徴としている。
このような構造によれば、垂直方向へ形成された狭隘な隙間に対しても、本体をワイヤーで吊り下げることで、その内部へ容易に設置することができる。さらに、この状態でワイヤーを操作して本体を上下動させつつ、ミラーに写った点検個所を撮像することによれば、隙間内の垂直な壁面を広範囲に亘って点検することが可能である。

0006

さらに、特許文献2には、「橋梁の検査方法及び橋梁検査装置」という名称で、橋梁下部を検査する方法とそれに用いる装置に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された「橋梁検査装置」は、鉄道レール上を移動するための台車部と支柱が設けられた検査台と、支柱に一端が支持されてZ方向へ伸縮可能な第1アームと、この第1アームの他端に関節部を介して折り畳み又は展開可能に連結される第2アームと、この第2アームの先端に取り付けられる撮像手段と、この撮像手段を検査台の上面に平行なXY平面内で移動させる第1の移動機構と、第1アーム及び格納された第2アームを枕木と鉄道レールで形成された隙間に挿入可能な位置に設定された検査台の位置において、第1アームを橋梁下部方向へ移動させる手段と、第2アームを展開させるとともに撮像手段の位置を左右上下方向へ移動させる手段と、撮像手段によって撮像された画像を表示する手段を備えたことを特徴とする。

0007

このような構造によれば、枕木と鉄道レールで形成された隙間から第1アームと格納された第2アームを挿入させて、橋梁下部において第2アームを展開させるとともに撮像手段の位置を上下左右方向へ移動させて橋梁下部を撮像することにより、大規模検査設備を必要とせずに、容易に橋梁下部を検査することが可能である。

0008

また、橋梁の点検に用いられるものではないが、特許文献3には、「押込型管検査装置カメラ姿勢制御方法及びその装置」という名称で、細径管路となる各種配管内にハードケーブルを挿入して、先端のCCDカメラで管内を撮影する際にカメラ姿勢を制御する方法とその装置に関する発明が開示されている。

0009

特許文献3に開示された「カメラ姿勢制御装置」は、CCDカメラが設置された直視カメラ前部ヘッドと、この直視カメラ用前部ヘッドにフレキシブルコードを介して接続されたドライブ用後部ヘッドと、このドライブ用後部ヘッドが端部に設けられたハードケーブルと、直視カメラ用前部ヘッドとドライブ用後部ヘッドを繋ぐ4本の姿勢制御用ワイヤーと、この姿勢制御用ワイヤーにそれぞれ対応するようにドライブ用後部ヘッドに内蔵されるマイクロモータと、別途配置されるモニターを備えた構造となっている。

0010

このような構造によれば、モニターを見ながらマイクロモータを遠隔操作して姿勢制御用ワイヤーの引張り度合を調整することにより、ドライブ用後部ヘッドに対して直視カメラ用前部ヘッド側を湾曲させて視野を変え、かつ、ハードケーブルを押し込むことで直視カメラ用前部ヘッドをT字管内の所望の分岐路まで挿入することができる。

先行技術

0011

特開2015−72220号公報
特開2011−32641号公報
特許第2861946号公報

発明が解決しようとする課題

0012

特許文献1に開示された発明によれば、図9(b)に示した狭小部55aの内部に設置して主桁51の端面51aや橋台52の胸壁52aの点検をすることが可能であるものの、狭小部55aの上部が閉塞されている場合には、ワイヤーを用いて本体を移動させる方法で内部を点検することができない。この場合、レールを狭小部55a,55bにそれぞれ敷設し、このレールを利用して本体を狭小部55bから狭小部55aの内部へ移動させることで点検が可能となるが、レールの設置や撤去に時間を要するため、当該箇所の点検を短時間で効率よく行うことができないという問題がある。
さらに、狭小部55bを点検する際には、本体に走行手段を取り付けることで対応できるが、この場合、製造コストが高くなってしまうおそれがある。

0013

また、特許文献2に開示された発明は構造が大掛かりで複雑であるため、設置や撤去に時間を要する。そのため、作業効率が悪く、また、安価に製造することができない。さらに、図9(b)に示した狭小部55a,55bのような狭隘な空間には、そもそも設置できない可能性が高い。

0014

さらに、特許文献3に開示された発明では、直視カメラ用前部ヘッド側を湾曲させて視野を変えることができるため、曲折した狭隘な空間内に侵入させて、その内部の状態を撮影することが可能である。したがって、図9(b)において、狭小部55aの上部が閉塞されている場合でも、狭小部55bから侵入させて狭小部55aの内部を撮影できる可能性がある。しかしながら、装置自体は移動可能な構造でないことから、主桁51の端面51aや下面51b、あるいは橋台52の胸壁52aを広範囲にわたって点検することは困難であるものと推測される。

0015

本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、橋梁の狭小部のような曲折した狭隘な空間内を効率よく点検することができるとともに、安価に製造することが可能な狭小部点検装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0016

上記目的を達成するため、第1の発明は、薄い帯状体からなる第1の送り部材と、この第1の送り部材の先端部が回動不能に固設される取付ユニットと、この取付ユニットの後方に配置され第1の送り部材の第1の挿通口と第1の送出口がそれぞれ設けられた第1の送出ユニットと、この第1の送出ユニットの内部に設置されて前記第1の挿通口から送り込まれた第1の送り部材に対し、その向きを変えて前記第1の送出口から送出可能に案内する第1の送出ガイドローラと、第1の送出ユニットの後方に配置され第1の送り部材の第2の挿通口と第2の送出口がそれぞれ設けられた第2の送出ユニットと、この第2の送出ユニットの内部に設置されて第2の挿通口から送り込まれた第1の送り部材に対し、その向きを変えて第2の送出口から送出可能に案内する第2の送出ガイドローラと、を備え、第1の送り部材は、第1の送出ガイドローラ及び第2の送出ガイドローラによって案内されるときには平板状をなし、第1の送出ユニット又は第2の送出ユニットから送り出されたときには断面が湾曲した形状となるように形成されたことを特徴とするものである。

0017

上記構造の狭小部点検装置においては、取付ユニット、第1の送出ユニット及び第2の送出ユニットを互いに近接させた状態で第1の送り部材を送り出すと、第2の送出ユニットが前方へ移動するという作用を有する。
そして、曲折した狭隘な空間内を移動させる際に、その空間内に存在する壁面に第2の送出ユニットが当接するなどして前方へ移動不能になった状態で、第1の送り部材を送り出すと、取付ユニット及び第1の送出ユニットが一体となって第2の送出ユニットから送り出されるという作用を有する。

0018

さらに、上記空間内に存在する別の壁面に対して第1の送出ユニットが当接するなどして、それらが移動不能になった状態で第1の送り部材を送り出すと、取付ユニットが第1の送出ユニットから送り出されるという作用を有する。このとき、断面が湾曲した形状となった送り部材は、直立性が維持されるため、取付ユニットと第1の送出ユニットと第2の送出ユニットの支持部材として機能する。

0019

また、第2の発明は、第1の発明において、第2の送出ユニットの後方に配置される収納ユニットを備え、この収納ユニットは、第1の送り部材を基端部側から巻き取り可能に形成される巻取ローラが内部に設置されるとともに、この巻取ローラに巻き取られた第1の送り部材を引き出すための引出口が設けられたことを特徴とするものである。

0020

このような構造の狭小部点検装置においては、第1の発明の作用に加えて、持ち運ぶ際や保管する際に、第1の送り部材を収納ユニットに収納すると、第1の送り部材が嵩張ることがなく、また、汚れ難いという作用を有する。

0021

第3の発明は、第1の発明又は第2の発明において、薄い帯状体からなり、第1の送出ユニットに先端部が回動不能に固設される第2の送り部材を備え、この第2の送り部材は、第2の挿通口から第2の送出ユニット内に送り込まれた後、第2の送出ガイドローラに案内されて第2の送出口から送り出されるように設置されたことを特徴とするものである。

0022

上記構造の狭小部点検装置においては、第1の発明又は第2の発明の作用に加え、取付ユニット、第1の送出ユニット及び第2の送出ユニットを互いに近接させた状態で、第1の送り部材の代わりに第2の送り部材を送り出すと、第2の送出ユニットが前方へ移動するという作用を有する。また、壁面に対して第2の送出ユニットが当接するなどして前方へ移動不能になった状態で、第1の送り部材の代わりに第2の送り部材を送り出すと、取付ユニット及び第1の送出ユニットが第2の送出ユニットから送り出されるという作用を有する。さらに、断面が湾曲した形状となった第1の送り部材と第2の送り部材によって、第2の送出ユニットから送り出された第1の送出ユニットが取付ユニットごと支持されるという作用を有する。加えて、第1の送出ユニットの移動距離が第2の送り部材を送り出す長さによって決まるという作用を有する。

0023

第4の発明は、第1の発明乃至第3の発明のいずれかにおいて、薄い帯状体からなり、第2の送出ユニットに先端部が回動不能に固設される第3の送り部材を備えたことを特徴とするものである。
上記構造の狭小部点検装置においては、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの作用に加え、第1の送り部材や第2の送り部材の代わりに第3の送り部材を送り出すと、第2の送出ユニットが前方へ移動するという作用を有する。このとき、断面が湾曲した形状となった第1の送り部材及び第2の送り部材とともに第3の送り部材によって、第2の送出ユニットが取付ユニット及び第1の送出ユニットごと支持されるという作用を有する。また、第2の送出ユニットの移動距離が第3の送り部材を送り出す長さによって決まるという作用を有する。

0024

第5の発明は、第1の発明乃至第4の発明のいずれかにおいて、第2の送出ユニットに取付ユニットと第1の送出ユニットが近接した状態で先端部が取付ユニットよりも前方へ突出するように、第2の送出ユニットの前面に棒状体が設けられたことを特徴とするものである。
上記構造の狭小部点検装置では、第1の発明乃至第4の発明のいずれかの作用に加え、曲折した狭隘な空間内を移動させる際に、その空間内に存在する壁面に対し、必ず棒状体の先端部が最初に当接するという作用を有する。

発明の効果

0025

以上説明したように、第1の発明においては、第1の送り部材が取付ユニット、第1の送出ユニット及び第2の送出ユニットを支持する機能と、それらを送り出す機能を同時に有することから、装置全体が軽量で極めて簡単な構造となる。したがって、安価に製造することが可能である。また、第1の送り部材を送出したり、引き戻したりするという簡単な操作を行うだけで、曲折した狭隘な空間内を容易に移動させることができる。そして、取付ユニットに撮像装置や各種のセンサあるいはマニュピレータなどを取り付けると、上記空間内を効率よく点検することが可能になる。

0026

第2の発明では、第1の発明の効果に加え、持ち運びや保管が容易であり、しかも故障し難いという効果を奏する。

0027

第3の発明によれば、第1の発明又は第2の発明の効果に加え、第1の送出ユニットが安定した状態で、より一層確実に支持されることから、狭小部の点検をする際の作業効率がさらに向上するという効果を奏する。また、取付ユニットや第1の送出ユニットが壁面に接触して疵付くことがないように、第2の送り部材の送り出し長さを調節することで狭小部内において取付ユニットや第1の送出ユニットが壁面に突き当たる前に取付ユニットを前方へ移動させることができる。

0028

第4の発明では、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの効果に加えて、第2の送出ユニットが安定した状態で、より一層確実に支持されることから、狭小部の点検をする際の作業効率がさらに向上するという効果を奏する。また、取付ユニットに設置されたカメラ等が狭小部内の壁面に接触して破損しないように、第3の送り部材の送り出し長さを調節することで狭小部内において取付ユニットや第1の送出ユニットが壁面に突き当たる前に、第1の送出ユニットを移動させることができる。

0029

第5の発明では、第1の発明乃至第4の発明のいずれかの効果に加え、曲折した狭隘な空間内を移動させる際に、取付ユニットの前面に設けられた撮像装置等が上記空間内に存在する壁面に接触して破損してしまうという事態を防止できるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0030

本発明の実施の形態に係る狭小部点検装置の実施例の外観斜視図である。
(a)及び(b)は本発明の実施の形態に係る狭小部点検装置の実施例の外観斜視図である。
(a)及び(b)は垂直送出ユニットの外観斜視図であり、(c)は図1におけるA方向矢視図である。
(a)は図2(b)におけるC−C線矢視断面図であり、(b)は同図(a)において、水平送出ユニットと垂直送出ユニットがそれぞれ送出された状態を示す図であり、(c)は図1におけるB−B線矢視断面図である。
本発明の狭小部点検装置を用いて橋梁等の狭小部を点検する際の作業手順の実施例を示したフローチャートである。
狭小部内に設置された状態を示す狭小部点検装置の側面図である。
狭小部内に設置された状態を示す狭小部点検装置の側面図である。
狭小部内に設置された状態を示す狭小部点検装置の側面図である。
(a)は橋梁の一般的な構造を示した模式図であり、(b)は同図(a)において主桁の端部近傍を拡大した図である。

0031

本発明の狭小部点検装置について、図1乃至図8を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の説明では、収納ユニットから送り部材が前方へ水平に送り出されるとともに、垂直送出ユニットから水平送出ユニットが上方へ垂直に送り出される状態を想定して、「前面」や「後面」、あるいは「上面」や「下面」などの表現を用いている。また、本発明の狭小部点検装置は、取付ユニットと水平送出ユニットと垂直送出ユニットを水平に設置して使用するだけでなく、取付ユニットと水平送出ユニットと垂直送出ユニットを垂直に設置して使用することもできる。したがって、以下の説明において使用する「水平」や「垂直」という用語は、本発明の狭小部点検装置の使用方法を取付ユニットと水平送出ユニットと垂直送出ユニットが水平に設置された場合のみに限定するものではない。

0032

図1及び図2は本発明の狭小部点検装置の外観の一例を示す斜視図である。なお、図2(a)は垂直送出ユニットから取付ユニットと水平送出ユニットが一体となって送り出された状態を示し、図2(b)は図2(a)において取付ユニットと水平送出ユニットが垂直送出ユニットから送り出される前の状態を示している。また、図1及び図2では通信ケーブル電源ケーブルの図示を省略し、図2では収納ユニットの図示を省略している。

0033

図3(a)及び図3(b)は垂直送出ユニットの外観斜視図であり、図3(c)は図1におけるA方向矢視図である。なお、図3(a)及び図3(b)はそれぞれ垂直送出ユニットを上方及び下方から見た図に相当し、図3(c)は取付ユニットの正面図に相当する。
また、図4(a)は図2(b)におけるC−C線矢視断面図であり、図4(b)は図4(a)において、水平送出ユニットと垂直送出ユニットがそれぞれ送り出された状態を示す図であり、図4(c)は図1におけるB−B線矢視断面図である。

0034

図1乃至図4に示すように、本発明の狭小部点検装置1は、鋼製巻尺等に用いられる薄い鋼製の帯状体からなる送り部材2、垂直送り部材3及び水平送り部材4と、送り部材2が連結される取付ユニット5と、垂直送り部材3及び水平送り部材4がそれぞれ連結される水平送出ユニット6及び垂直送出ユニット7と、送り部材2が垂直送り部材3及び水平送り部材4とともに基端部側から巻き取られるようにして内部に収納される収納ユニット8と、取付ユニット5の前面5a(図1参照)に設置されるCCDカメラ9及び照明灯10,10(図3(c)参照)を備えている。

0035

なお、CCDカメラ9には通信ケーブルを介してモニター(図示せず)や記憶装置(図示せず)が接続されており、CCDカメラ9によって撮影された画像は、適宜、モニターに表示されるとともに、記憶装置に保存される構造となっている。また、CCDカメラ9と照明灯10,10は電源ケーブルを介して電源供給ユニット(図示せず)に接続されている。

0036

取付ユニット5は略矩形状の平板材からなり、後面5bに対して直交するように、送り部材2の先端部が回動不能に固設されている。
一方、水平送出ユニット6は、送り部材2が前面6aから前方へ水平に送り出されるように水平送出口6d(図4(a)参照)が設けられるとともに、送り部材2が下面6bに対して垂直に挿通されるように垂直挿通口6c(図4(b)参照)が設けられている。また、垂直挿通口6cの後方には、下面6bに対して直交するように垂直送り部材3の先端部が回動不能に固設されている。
さらに、水平送出ユニット6の内部には、回転軸11aによって回動自在に支持されるとともに、垂直挿通口6cから送り込まれた送り部材2に対し、その向きを90度変えて水平送出口6dから送出可能に案内する水平送出ガイドローラ11(図4(a)又は図4(b)参照)が設置されている。

0037

垂直送出ユニット7は、送り部材2及び垂直送り部材3が上面7aから垂直に送り出されるように垂直送出口7d(図3(a)参照)が設けられるとともに、送り部材2及び垂直送り部材3が後面7bに対して垂直に挿通されるように水平挿通口7c(図3(b)参照)が設けられている。また、水平挿通口7cの上方には、後面7bに対して直交するように水平送り部材4の先端部が回動不能に固設されている。
また、垂直送出ユニット7の内部には、回転軸12aによって回動自在に支持されるとともに、水平挿通口7cから送り込まれた送り部材2及び垂直送り部材3に対し、その向きを90度変えて垂直送出口7dから送出可能に案内する垂直送出ガイドローラ12(図3(a)参照)が設置されている。

0038

垂直送出ユニット7には、取付ユニット5と水平送出ユニット6が垂直送出ユニット7に近接した状態において、先端がCCDカメラ9よりも前方へ突出するように、一対の棒状体13,13が前面7eに立設されている。なお、水平送出ユニット6が垂直送出ユニット7に近接する際に、棒状体13,13が邪魔にならないように、水平送出ユニット6には、一対の凹溝6e,6eが棒状体13,13を内部へ配置可能に設けられている。
また、垂直送出ユニット7には、他の狭小部点検装置1を連結させる際に用いられる連結棒(図示せず)を挿通させるための貫通穴7fが回転軸12aと平行をなすようにガイドローラ12の上方に設けられている。

0039

収納ユニット8は直方体状をなし、送り部材2、垂直送り部材3及び水平送り部材4が前面8aから前方へ水平に引き出されるように水平引出口8c(図4(c)参照)が設けられている。また、収納ユニット8の内部には、水平引出口8cから引き出される送り部材2、垂直送り部材3及び水平送り部材4に対し、それらの幅方向と平行に設置された回転軸14a〜16aによって回転自在に支持される巻取ローラ14〜16(図4(c)参照)が、送り部材2、垂直送り部材3及び水平送り部材4を水平引出口8cから下面8bと平行な状態で引き出し可能に設置されている。

0040

巻取ローラ14〜16には、引き出された送り部材2、垂直送り部材3及び水平送り部材4を巻き取る方向へ付勢するためのぜんまいバネ(図示せず)と、このぜんまいバネの作用によって巻取ローラ14〜16に送り部材2、垂直送り部材3及び水平送り部材4が勝手に巻き取られないようにするためのストッパー(図示せず)がそれぞれ設けられている。
また、送り部材2、垂直送り部材3及び水平送り部材4は、水平送出ガイドローラ11及び垂直送出ガイドローラ12や巻取ローラ14〜16によって案内される際は平板状をなしているが、水平送出ユニット6や垂直送出ユニット7から送り出された際や収納ユニット8から引き出された際には、断面が湾曲した形状となって直立性を維持する構造となっている。

0041

次に、狭小部点検装置1を用いて橋梁等の狭小部を点検する方法について、図6乃至図8を適宜参照しながら図5を用いて説明する。
図5は本発明の狭小部点検装置を用いて橋梁等の狭小部を点検する際の作業手順を示したフローチャートである。また、図6乃至図8図5に示した作業手順を説明するための図であり、狭小部内に設置された狭小部点検装置を側面から見た図に相当する。
なお、図6乃至図8では電源ケーブルや通信ケーブル及び収納ユニットについては図示を省略している。また、図1乃至図4に示した構成要素については同一の符号を用いて、その説明を省略する。

0042

図6乃至図8に示すように、橋梁等には、水平方向には広く鉛直方向には狭い2つの空間(狭小部17,18)が、鉛直方向には広く水平方向には狭い空間(狭小部19)を介して繋がっており、障害物等の存在により、点検装置を横方向へ移動させることができず、狭小部17,18のうちの一方のみからしかアクセスできない箇所が存在する。

0043

このような箇所についても本発明の狭小部点検装置1を用いれば、以下に説明するように狭小部17〜19の点検を容易に行うことができる。ただし、狭小部17,18は、少なくとも取付ユニット5、水平送出ユニット6及び垂直送出ユニット7をその内部に設置できる程度の高さを有し、狭小部19は、少なくとも取付ユニット5及び水平送出ユニット6をその内部で上下方向へ移動させることができる程度の幅を有するものとする。

0044

まず、狭小部17(図6参照)の開口端側から狭小部点検装置1の前側部分を差し入れ、取付ユニット5、水平送出ユニット6及び垂直送出ユニット7を互いに近接させた状態で、その内部に設置する(図5のステップS1)。
次に、巻取ローラ14〜16に設けられた前述のストッパーをそれぞれ解除した後、ぜんまいばね弾性力に逆らう方向へ巻取ローラ16を回転させながら、水平送り部材4を収納ユニット8から引き出すことにより、垂直送出ユニット7を水平方向へ送り出す(図5のステップS2)。

0045

この場合、取付ユニット5及び水平送出ユニット6は垂直送出ユニット7と一体として前方へ送り出され、送り部材2と垂直送り部材3は、取付ユニット5及び水平送出ユニット6に引っ張られるため、巻取ローラ14,15がぜんまいばねの弾性力に逆らう方向へ回転し、水平送り部材4と連動するようにそれぞれ収納ユニット8から引き出される。したがって、送り部材2と垂直送り部材3の操作を水平送り部材4の操作と別個に行う必要はない。
なお、収納ユニット8から水平方向へ引き出された送り部材2、垂直送り部材3及び水平送り部材4は、前述したように断面が湾曲した形状となり、直立性が維持されるため、垂直送出ユニット7の支持部材として機能する。

0046

図6に示すように、狭小部19の内部に取付ユニット5と水平送出ユニット6の全体が進入し終わった段階で、水平送り部材4を収納ユニット8から引き出すことを止め、巻取ローラ16のストッパーをセットする。そして、巻取ローラ16の代わりに巻取ローラ15をぜんまいばねの弾性力に逆らう方向へ回転させながら、垂直送り部材3を収納ユニット8から引き出す。これにより、水平挿通口7cから垂直送出ユニット7の内部へ送り込まれた垂直送り部材3は、垂直送出ガイドローラ12に案内されて垂直送出口7dから垂直に上方へ送り出される(図5のステップ3)。

0047

その結果、取付ユニット5は垂直送り部材3の先端部が下面6bに連結された水平送出ユニット6とともに狭小部19内を上方へ移動し、送り部材2は取付ユニット5に引っ張られる。そのため、巻取ローラ14がぜんまいばねの弾性力に逆らう方向へ回転し、垂直送り部材3と連動するように収納ユニット8から引き出され、垂直送り部材3とともに水平挿通口7cから垂直送出ユニット7の内部へ送り込まれた後、垂直送出口7dから垂直に上方へ送り出される。
したがって、この場合も送り部材2の操作を垂直送り部材3の操作と別個に行う必要はない。そして、垂直送出口7dから送り出された送り部材2及び垂直送り部材3は、断面が湾曲した形状となって直立性が維持されるため、いずれも水平送出ユニット6の支持部材として機能する。

0048

なお、ステップS3において、水平送り部材4を収納ユニット8から引き出すことを止めずに、垂直送出ユニット7をさらに前方へ移動させようとすると、必ずCCDカメラ9や照明灯10,10よりも先に棒状体13,13の先端部が垂直壁面19aに当接する。そのため、CCDカメラ9や照明灯10,10は垂直壁面19aに接触することなく、垂直送出ユニット7の前方への移動が阻止される。
このように、狭小部点検装置1においては、棒状体13,13がCCDカメラ9や照明灯10,10を垂直壁面19aに接触させないように保護するという作用を有している。したがって、CCDカメラ9や照明灯10,10が狭小部19の垂直壁面19aに接触して破損してしまうという事態を防ぐことができる。

0049

図7に示すように、狭小部18の内部に取付ユニット5の全体が進入し終わった段階で、垂直送り部材3を収納ユニット8から引き出すことを止め、巻取ローラ15のストッパーをセットする。その後、巻取ローラ15の代わりに巻取ローラ14をぜんまいばねの弾性力に逆らう方向へ回転させながら、送り部材2を収納ユニット8から引き出すと、水平送出ユニット6の内部へ送り込まれた送り部材2は、水平送出ガイドローラ11に案内されて水平送出口6dから水平に前方へ送り出される(図5のステップ4)。その結果、送り部材2の先端部が後面5bに連結された取付ユニット5は狭小部18内を前方へ移動し、図8に示した状態となる。
そして、取付ユニット5を所定の場所まで送り出した時点で、送り部材2を収納ユニット8から引き出すことを止め、必要に応じて巻取ローラ14のストッパーをセットする。このとき、水平送出口6dから送り出された送り部材2は、断面が湾曲した形状となるように変形することで直立性が維持されるため、取付ユニット5の支持部材としての機能が発揮される。

0050

このように、狭小部点検装置1を用いることによれば、水平方向には広く鉛直方向には狭い2つの空間が、鉛直方向には広く水平方向には狭い空間を介して繋がっている場所(例えば、図6乃至図8の狭小部17〜19)に対しても、送り部材2、垂直送り部材3及び水平送り部材4を操作することにより、その内部を容易に移動させることができる。また、取付ユニット5にCCDカメラ9を取り付けると、壁面等の状況を撮影できるため、より詳細な点検が可能となる。
また、狭小部点検装置1では、送り部材2と垂直送り部材3と水平送り部材4が取付ユニット5と水平送出ユニット6と垂直送出ユニット7を支持する機能と、それらを送り出す機能を同時に有することから、装置全体が軽量で極めて簡単な構造となる。したがって、製造コストを安くすることができる。

0051

なお、点検が完了した後、狭小部点検装置1は次のようにして狭小部17〜19から撤去される。
まず、図8に示した状態から、巻取ローラ14のストッパーを解除して、ぜんまいばねの弾性力を発揮させることにより、巻取ローラ14を回転させて、送り部材2を巻き取る。これにより、送り部材2は水平送出口6dから水平送出ユニット6の内部へ引っ張り込まれるため、送り部材2の先端部が後面5bに連結された取付ユニット5は狭小部18内を後方へ移動する。
このようにして、取付ユニット5は狭小部18から撤収され、図7に示した状態となる(図5のステップ5)。

0052

次に、図7に示した状態から、巻取ローラ15のストッパーを解除して、ぜんまいばねの弾性力を発揮させることにより、巻取ローラ15も回転させて、垂直送り部材3を送り部材2とともに巻き取る。これにより、送り部材2及び垂直送り部材3は垂直送出口7dから垂直送出ユニット7の内部へ引っ張り込まれるため、送り部材3の先端部が下面6bに連結された水平送出ユニット6は取付ユニット5とともに狭小部19内を下方へ移動する。
このようにして、取付ユニット5及び水平送出ユニット6は狭小部19から撤収され、図6に示した状態となる(図5のステップ6)。

0053

さらに、図6に示した状態から、巻取ローラ16のストッパーを解除して、ぜんまいばねの弾性力を発揮させることにより、巻取ローラ16も回転させて、水平送り部材4を送り部材2及び垂直送り部材3とともに巻き取る。これにより、水平送り部材4の先端部が後面7bに連結された垂直送出ユニット7は取付ユニット5及び水平送出ユニット6とともに狭小部17内を後方へ移動する(図5のステップ7)。
そして、最後に、取付ユニット5、水平送出ユニット6及び垂直送出ユニット7を狭小部17の開口端から撤去する(図5のステップ8)。

0054

なお、本発明の狭小部点検装置は、本実施例に示した構造に限定されるものではない。例えば、垂直送り部材3や水平送り部材4を設けない構造とすることも可能である。この場合、水平送出ユニット6の下面6bや垂直送出ユニット7の後面7bに送り部材2が回動不能に固設された状態とはなっていないものの、水平送出ガイドローラ11や垂直送出ガイドローラ12と送り部材2との間に生じる摩擦力により、棒状体13,13の先端部が狭小部19の垂直壁面19a(図6参照)に当接するまでは、送り部材2を収納ユニット8から引き出すことで垂直送出ユニット7が前方へ移動する。そして、取付ユニット5や水平送出ユニット6が狭小部18の水平壁面18a(図6参照)に当接して上方へ移動不能になるまでは、送り部材2を収納ユニット8から引き出すことで水平送出ユニット6が上方へ移動する。

0055

すなわち、垂直送り部材3や水平送り部材4を設けない場合でも、曲折した狭隘な空間を効率よく点検できるという効果は本実施例の場合と同様に発揮される。しかも、本実施例で示した場合よりも簡単な構造となるため、製造コストをさらに安くできる可能性がある。また、図5を用いて説明した各工程において、垂直送り部材3や水平送り部材4の代わりに送り部材2を引き出したり、巻き取ったりするだけで良く、垂直送り部材3や水平送り部材4を操作する必要がないため、作業に要する時間が短縮され、作業効率が向上する。

0056

ただし、垂直送り部材3や水平送り部材4を設けない場合には、図6に示すように、垂直送出ユニット7の棒状体13,13が狭小部19の垂直壁面19aに突き当たるまで、水平送出ユニット6を上方へ移動させることはできず、また、図7に示すように、取付ユニット5や水平送出ユニット6の上面が狭小部18の水平壁面18aに突き当たるまで、取付ユニット5を前方へ移動させることはできない。

0057

一方、本実施例に示した狭小部点検装置1においては、水平送出ユニット6及び垂直送出ユニット7の移動距離が垂直送り部材3及び水平送り部材4を送り出す長さによって、それぞれ決まるため、狭小部19の垂直壁面19aに垂直送出ユニット7の棒状体13,13が突き当たらなくとも水平送出ユニット6を上方に移動させることが可能であり、また、狭小部18の水平壁面18aに水平送出ユニット6の上面が突き当たらなくとも取付ユニット5を前方へ移動させることができる。
すなわち、狭小部点検装置1においては、取付ユニット5の前面5aに設けられたCCDカメラ9や照明灯10,10が狭小部19の垂直壁面19aに接触して破損したり、取付ユニット5や水平送出ユニット6の上面が狭小部18の水平壁面18aに接触して疵付いたりするという事態を防ぐことが可能である。

0058

さらに、垂直送り部材3や水平送り部材4を設けない場合には、取付ユニット5だけでなく、水平送出ユニット6や垂直送出ユニット7についても送り部材2のみで支持する構造となるため、送り部材2を、その直立性が維持されるのに十分な肉厚に形成する必要がある。
これに対し、本実施例に示した構造であれば、水平送出ユニット6から前方へ送り出された取付ユニット5については送り部材2のみが支持し、垂直送出ユニット7から上方へ送り出された水平送出ユニット6については、送り部材2と垂直送り部材3が一体となって取付ユニット5ごと支持し、垂直送出ユニット7については、送り部材2と垂直送り部材3と水平送り部材4が一体となって取付ユニット5及び水平送出ユニット6ごと支持する。
すなわち、本実施例の狭小部点検装置1においては、支持部材として機能する送り部材の数が、支持する対象の数に応じて変化する構造となっているため、垂直送り部材3や水平送り部材4を設けない構造に比べて、各送り部材の肉厚を薄く形成した場合でも水平送出ユニット6や垂直送出ユニット7が安定した状態で一層確実に支持される。したがって、狭小部を点検する際の作業効率がさらに向上する。

0059

また、本実施例に示した狭小部点検装置1において、巻取ローラ14〜16に対してストッパーやぜんまいばねを設置する代わりに、巻取ローラ14〜16を両方向へそれぞれ回転させる回転機構を設けても良い。この場合、製造コストが高くなる可能性はあるものの、巻取ローラ14〜16に対してストッパーをセットしたり、解除したりする操作を行う必要がなくなるため、作業性が向上するというメリットがある。
さらに、本実施例では、取付ユニット5の前面5aにCCDカメラ9及び照明灯10が設置された構造となっているが、CCDカメラ9や照明灯10の代わりに、温度センサ等の各種のセンサやマニュピレータが取付ユニット5の前面5aに取り付けられた構造としても良い。

0060

そして、狭小部19の垂直壁面19a(図6参照)に接触しても破損することがないようにCCDカメラ9にカバー等を取り付ける場合には、棒状体13,13を設けない構造とすることもできる。なお、垂直送出ユニット7の前面7eに棒状体13,13を設けない場合には、狭小部19の垂直壁面19aに対して取付ユニット5、水平送出ユニット6及び垂直送出ユニット7のいずれかが当接してそれらが前方へ移動不能になった状態で、さらに送り部材2や垂直送り部材3を収納ユニット8から引き出して前方へ送り出すことにより、取付ユニット5及び水平送出ユニット6が垂直送出ユニット7から上方へ送り出される。

0061

また、収納ユニット8を備えず、巻取ローラ14〜16が露出した構造、あるいは、巻取ローラ14〜16とは別の巻取り手段を設けた構造とすることもできる。ただし、本実施例に示したように、収納ユニット8を備えた構造とすれば、狭小部点検装置1を使用しない場合には送り部材2と垂直送り部材3と水平送り部材4が収納ユニット8に収納されるため、嵩張ることがなく、また、汚れる心配もない。したがって、持ち運びや保管が容易であり、しかも故障し難いという効果を奏する。
さらに、送り部材2、垂直送り部材3及び水平送り部材4は必ずしも鋼製でなくとも良く、例えば、ガラス繊維強化プラスチック炭素繊維強化プラスチックなどによって形成されたものであっても良い。

0062

本実施例に示した狭小部点検装置1では、垂直挿通口6cや水平挿通口7cから水平送出ユニット6や垂直送出ユニット7に送り込まれた送り部材2や垂直送り部材3に対し、水平送出ガイドローラ11や垂直送出ガイドローラ12が、その向きを90度変えて、水平送出口6dや垂直送出口7dから送出する構造となっているが、水平送出ガイドローラ11や垂直送出ガイドローラ12が送り部材2や垂直送り部材3を送出する向きを変更する角度は、これに限らず、90度以外であっても良い。

実施例

0063

ただし、この場合、「送り部材2」、「垂直送り部材3」、及び「水平送り部材4」はそれぞれ「第1の送り部材」、「第2の送り部材」及び「第3の送り部材」となり、「水平送出ユニット6」及び「垂直送出ユニット7」はそれぞれ「第1の送出ユニット」及び「第2の送出ユニット」となる。また、「垂直挿通口6c」及び「水平挿通口7c」はそれぞれ「第1の挿通口」及び「第2の挿通口」となり、「水平送出口6d」及び「垂直送出口7d」はそれぞれ「第1の送出口」及び「第2の送出口」となる。さらに、「水平送出ガイドローラ11」及び「垂直送出ガイドローラ12」はそれぞれ「第1の送出ガイドローラ」及び「第2の送出ガイドローラ」となり、「水平引出口8c」は単なる「引出口」となる。

0064

請求項1乃至請求項5に記載された発明は、水平方向には広く鉛直方向には狭い2つの空間が、鉛直方向には広く水平方向には狭い空間を介して繋がっているような曲折した狭隘な空間が存在する橋梁等を点検する場合に適用可能である。

0065

1…狭小部点検装置2…送り部材3…垂直送り部材 4…水平送り部材 5…取付ユニット5a…前面 5b…後面 6…水平送出ユニット6a…前面 6b…下面 6c…垂直挿通口 6d…水平送出口 6e…凹溝7…垂直送出ユニット 7a…上面 7b…後面 7c…水平挿通口 7d…垂直送出口 7e…前面 7f…貫通穴8…収納ユニット8a…前面 8b…下面 8c…水平引出口9…CCDカメラ10…照明灯11…水平送出ガイドローラ11a…回転軸12…垂直送出ガイドローラ 12a…回転軸 13…棒状体14〜16…巻取ローラ14a〜16a…回転軸 17〜19…狭小部 18a…水平壁面 19a…垂直壁面51…主桁51a…端面 51b…下面 52…橋台52a…胸壁52b…沓座面 53…支承 54…杭基礎55a,55b…狭小部

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