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技術 マルチコプター

出願人 双葉電子工業株式会社小川精機株式会社
発明者 中島修市郎
出願日 2016年3月3日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2016-040879
公開日 2017年9月7日 (2年7ヶ月経過) 公開番号 2017-154654
状態 拒絶査定
技術分野 飛行船・気球・飛行機 減速機2 減速機1 ブレーキ装置
主要キーワード 二次装置 センターシャフト 回転伝達経路 羽根角 回転翼機 ドローン 可搬重量 補助モータ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

滞空可能時間および可搬重量が大きいマルチプターを提供する。

解決手段

燃料を内部で燃焼させることにより回転を発生するエンジン1と、回転により揚力を発生する複数のプロペラ21,22,23,24と、エンジン1で発生した回転を複数のプロペラ21,22,23,24に分配して伝達する回転伝達経路3とを有するマルチコプター。

概要

背景

近年、カメラを用いた空中からの測量および観測や、空中飛行による物品搬送および農薬散布などに、無人で空中を自在に移動可能なマルチプター(いわゆるドローン)が注目されている。

マルチコプターは、一般に、複数のプロペラと、その複数のプロペラをそれぞれ回転駆動する複数の電動モータと、その複数の電動モータに電力を供給するバッテリーとを有する。そして、複数の電動モータを個別に制御することによって、各プロペラの回転数に差をつけ、空中での前進後退・左進・右進・旋回などの動作を可能としている(例えば、特許文献1参照)。

概要

滞空可能時間および可搬重量が大きいマルチコプターを提供する。燃料を内部で燃焼させることにより回転を発生するエンジン1と、回転により揚力を発生する複数のプロペラ21,22,23,24と、エンジン1で発生した回転を複数のプロペラ21,22,23,24に分配して伝達する回転伝達経路3とを有するマルチコプター。

目的

この発明が解決しようとする課題は、滞空可能時間および可搬重量が大きいマルチコプターを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

燃料を内部で燃焼させることにより回転を発生するエンジン(1)と、回転により揚力を発生する複数のプロペラ(21,22,23,24)と、前記エンジン(1)で発生した回転を前記複数のプロペラ(21,22,23,24)に分配して伝達する回転伝達経路(3)と、を有するマルチプター。

請求項2

前記回転伝達経路(3)は、前記複数のプロペラ(21,22,23,24)のうち第1のプロペラ(21)に動力的に連結された第1のシャフト(111)と、前記複数のプロペラ(21,22,23,24)のうち第2のプロペラ(22)に動力的に連結された第2のシャフト(112)と、前記エンジン(1)から伝達する回転を、前記第1および第2のシャフト(111,112)がそれぞれの回転抵抗に応じた回転数で回転するように前記第1および第2のシャフト(111,112)に分配するデファレンシャルギヤ(12)と、を有する請求項1に記載のマルチコプター。

請求項3

前記回転伝達経路(3)は、前記第1のシャフト(111)に制動力を付加する第1の制動装置(201,251)と、前記第2のシャフト(112)に制動力を付加する第2の制動装置(202,252)と、をさらに有する請求項2に記載のマルチコプター。

請求項4

第1および第2の制動装置(201,202)は、それぞれ、前記第1および第2のシャフト(111,112)と一体に回転するブレーキディスク(21)と、そのブレーキディスク(21)に非接触状態で制動力を付加するステータ(22)とからなる非接触式の制動装置である請求項3に記載のマルチコプター。

請求項5

第1および第2の制動装置(251,252)は、それぞれ、前記第1および第2のシャフト(111,112)の回転力電力に変換することによって前記第1および第2のシャフト(111,112)に制動力を付加する回生制動装置である請求項3に記載のマルチコプター。

請求項6

前記回転伝達経路(3)は、前記第1のシャフト(111)に回転力を付加する第1の補助モータ(231,251)と、前記第2のシャフト(112)に回転力を付加する第2の補助モータ(232,252)と、をさらに有する請求項2に記載のマルチコプター。

請求項7

前記複数のプロペラの個数が4つ以上であり、前記回転伝達経路(3)は、前記複数のプロペラ(21,22,23,24)のうち第3のプロペラ(23)に動力的に連結された第3のシャフト(113)と、前記複数のプロペラ(21,22,23,24)のうち第4のプロペラ(24)に動力的に連結された第4のシャフト(114)と、前記エンジン(1)から伝達する回転を、前記第3および第4のシャフト(113,114)がそれぞれの回転抵抗に応じた回転数で回転するように前記第3および第4のシャフト(113,114)に分配する第2のデファレンシャルギヤ(13)と、をさらに有する請求項1から6のいずれかに記載のマルチコプター。

請求項8

前記回転伝達経路(3)は、前記第1および第2のシャフト(111,112)に回転を分配する前記デファレンシャルギヤ(12)と、前記第3および第4のシャフト(113,114)に回転を分配する前記第2のデファレンシャルギヤ(13)とに回転を分配するセンターデファレンシャルギヤ(10)をさらに有する請求項7に記載のマルチコプター。

請求項9

前記エンジン(1)の回転を利用して電力を発電するオルタネータ(7)と、そのオルタネータ(7)で発生した電力を蓄電するバッテリー(5)とをさらに有する請求項1から8のいずれかに記載のマルチコプター。

請求項10

前記第1および第2のシャフト(111,112)に回転を分配する前記デファレンシャルギヤ(12)は、前記エンジン(1)から伝達する回転が入力されるリングギヤ(14)と、前記リングギヤ(14)と一体に回転するようにリングギヤ(14)に固定されたデフケース(15)と、前記デフケース(15)内に収容され、前記リングギヤ(14)の軸心と直交する軸心まわりに回転可能に支持されたピニオン(16)と、前記リングギヤ(14)の軸心と同一方向の軸心まわりに回転可能に支持され、前記ピニオン(16)に噛合する一対のサイドギヤ(17)とを有し、前記一対のサイドギヤ(17)のうち一方のサイドギヤ(17)に前記第1のシャフト(111)が接続され、他方のサイドギヤ(17)に前記第2のシャフト(112)が接続されている、請求項1から9のいずれかに記載のマルチコプター。

技術分野

0001

この発明は、マルチプターに関する。

背景技術

0002

近年、カメラを用いた空中からの測量および観測や、空中飛行による物品搬送および農薬散布などに、無人で空中を自在に移動可能なマルチコプター(いわゆるドローン)が注目されている。

0003

マルチコプターは、一般に、複数のプロペラと、その複数のプロペラをそれぞれ回転駆動する複数の電動モータと、その複数の電動モータに電力を供給するバッテリーとを有する。そして、複数の電動モータを個別に制御することによって、各プロペラの回転数に差をつけ、空中での前進後退・左進・右進・旋回などの動作を可能としている(例えば、特許文献1参照)。

先行技術

0004

特開2013−510614号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、特許文献1のような従来のマルチコプターは、電動モータに電力を供給するバッテリーを大きくすると、滞空可能時間を長くすることができるが、その分、バッテリーが重くなるため、可搬重量(いわゆるペイロード)が小さくなってしまう。逆に、バッテリーを小さくすると、可搬重量は比較的大きくなるが、その分、滞空可能時間が短くなってしまう。このように、各プロペラの動力源として電動モータを用いる従来のマルチコプターは、滞空可能時間および可搬重量をいずれも大きくすることが難しいという問題があった。

0006

ここで、本願の発明者は、各プロペラの動力源として、電動モータにかえて、エンジンを採用することを検討した。エンジンの燃料は、一般に、電動モータに使用するバッテリーよりも格段に高いエネルギー密度を有するので、プロペラの動力源にエンジンを採用すると、マルチコプターの滞空可能時間および可搬重量を大きくすることが可能となる。

0007

しかし、燃料を内部で燃焼させることにより回転を発生するエンジンは、電動モータのような微妙な回転数制御を行なうことが難しいため、複数のエンジンを同調駆動するのは非常に難しい。そのため、複数のプロペラをそれぞれ別々のエンジンで駆動するようにした場合、マルチコプターの姿勢を安定させることが困難であった。

0008

この発明が解決しようとする課題は、滞空可能時間および可搬重量が大きいマルチコプターを提供することである。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するため、この発明では、以下の構成のマルチコプターを提供する。
燃料を内部で燃焼させることにより回転を発生するエンジンと、
回転により揚力を発生する複数のプロペラと、
前記エンジンで発生した回転を前記複数のプロペラに分配して伝達する回転伝達経路と、
を有するマルチコプター。

0010

このようにすると、エンジンの燃料は、一般に、電動モータに使用するバッテリーよりも格段に高いエネルギー密度を有するので、マルチコプターの滞空可能時間および可搬重量を大きくすることが可能となる。また、エンジンの出力を分配して複数のプロペラを駆動する構成なので、複数のプロペラをそれぞれ別々のエンジンで駆動する場合のように複数のエンジンを同調駆動する必要がなく、マルチコプターの姿勢を容易に安定させることができる。

0011

前記回転伝達経路は、
前記複数のプロペラのうち第1のプロペラに動力的に連結された第1のシャフトと、
前記複数のプロペラのうち第2のプロペラに動力的に連結された第2のシャフトと、
前記エンジンから伝達する回転を、前記第1および第2のシャフトがそれぞれの回転抵抗に応じた回転数で回転するように前記第1および第2のシャフトに分配するデファレンシャルギヤと、
を有するものを採用することができる。

0012

第1のプロペラに動力的に連結された第1のシャフトと、第2のプロペラに動力的に連結された第2のシャフトとの間に、デファレンシャルギヤが設けられているので、第1および第2のプロペラの回転数に差をつけることにより、マルチコプターの姿勢を制御することが可能となる。

0013

前記回転伝達経路に、
前記第1のシャフトに制動力を付加する第1の制動装置と、
前記第2のシャフトに制動力を付加する第2の制動装置と、
をさらに設けることができる。

0014

このようにすると、第1または第2の制動装置で第1または第2のシャフトに制動力を付加することで、第1のシャフトの回転数と第2のシャフトの回転数の間に差をつけることが可能となる。

0015

第1および第2の制動装置は、それぞれ、前記第1および第2のシャフトと一体に回転するブレーキディスクと、そのブレーキディスクに非接触状態で制動力を付加するステータとからなる非接触式の制動装置を採用することができる。

0016

このようにすると、ブレーキディスクとステータの間に摩擦損失がないため、第1および第2の制動装置が非作動の状態でのエネルギー損失を抑えることができ、マルチコプターの滞空可能時間および可搬重量を効果的に大きくすることが可能となる。

0017

第1および第2の制動装置は、それぞれ、前記第1および第2のシャフトの回転力を電力に変換することによって前記第1および第2のシャフトに制動力を付加する回生制動装置を採用することができる。

0018

このようにすると、第1および第2の制動装置で得られる電力を再利用することができるので、動力の損失が小さく、マルチコプターの滞空可能時間を長くすることが可能となる。

0019

前記回転伝達経路に、
前記第1のシャフトに回転力を付加する第1の補助モータと、
前記第2のシャフトに回転力を付加する第2の補助モータと、
をさらに設けることができる。

0020

このようにすると、第1または第2の補助モータで第1または第2のシャフトに回転力を付加することで、第1のシャフトの回転数と第2のシャフトの回転数の間に差をつけることが可能となる。また、第1または第2のシャフトに制動力を付加するときのような動力の損失がないため、マルチコプターの滞空可能時間を長くすることが可能となる。

0021

前記複数のプロペラの個数を4つ以上とすると、マルチコプターの姿勢を安定させることが容易となる。この場合、前記回転伝達経路は、以下の構成をさらに有するものを採用することができる。
前記回転伝達経路は、
前記複数のプロペラのうち第3のプロペラに動力的に連結された第3のシャフトと、
前記複数のプロペラのうち第4のプロペラに動力的に連結された第4のシャフトと、
前記エンジンから伝達する回転を、前記第3および第4のシャフトがそれぞれの回転抵抗に応じた回転数で回転するように前記第3および第4のシャフトに分配する第2のデファレンシャルギヤと、
をさらに有する。

0022

この場合、前記回転伝達経路として、前記第1および第2のシャフトに回転を分配する前記デファレンシャルギヤと、前記第3および第4のシャフトに回転を分配する前記第2のデファレンシャルギヤとに回転を分配するセンターデファレンシャルギヤをさらに有するものを採用することができる。

0023

前記エンジンの回転を利用して電力を発電するオルタネータと、そのオルタネータで発生した電力を蓄電するバッテリーとをさらに設けると好ましい。

0024

このようにすると、マルチコプターの滞空中にエンジンの回転に伴いオルタネータで発生する電力をバッテリーに蓄電するので、マルチコプターの滞空中に利用可能なバッテリーの電力量を確保しながら、バッテリーの重量を抑えることができる。そのため、マルチコプターの滞空可能時間および可搬重量を効果的に大きくすることが可能となる。

0025

前記デファレンシャルギヤとしては、
前記エンジンから伝達する回転が入力されるリングギヤと、
前記リングギヤと一体に回転するようにリングギヤに固定されたデフケースと、
前記デフケース内に収容され、前記リングギヤの軸心と直交する軸心まわりに回転可能に支持されたピニオンと、
前記リングギヤの軸心と同一方向の軸心まわりに回転可能に支持され、前記ピニオンに噛合する一対のサイドギヤとを有し、
前記一対のサイドギヤのうち一方のサイドギヤに前記第1のシャフトが接続され、他方のサイドギヤに前記第2のシャフトが接続されているものを採用することができる。

発明の効果

0026

この発明のマルチコプターは、各プロペラの動力源としてエンジンを採用しており、エンジンの燃料は、一般に、電動モータに使用するバッテリーよりも格段に高いエネルギー密度を有するので、マルチコプターの滞空可能時間および可搬重量を大きくすることが可能である。また、エンジンの出力を分配して複数のプロペラを駆動する構成なので、複数のプロペラをそれぞれ別々のエンジンで駆動する場合のように複数のエンジンを同調駆動する必要がなく、マルチコプターの姿勢を容易に安定させることができる。

図面の簡単な説明

0027

この発明の第1実施形態のマルチコプターを模式的に示す図
図1に示すデファレンシャルギヤの拡大断面図
この発明の第2実施形態のマルチコプター模式的に示す図
この発明の第3実施形態のマルチコプター模式的に示す図
この発明の第4実施形態のマルチコプター模式的に示す図
図1に示すエンジンを2台に増やし、その各エンジンから出力される回転が共通のセンターデファレンシャルギヤに入力されるように構成した変形例を示す図
図1に示すプロペラの数を増やした変形例を模式的に示す図
図7に示すエンジンから各プロペラへの回転伝達経路に自在継手を組み込んだ変形例を模式的に示す図

実施例

0028

図1に、この発明の第1実施形態のマルチコプターを示す。このマルチコプターは、例えば、カメラを用いた空中からの測量および観測や、空中飛行による物品搬送や農薬散布を行なうために、無人で空中を移動する回転翼機であり、単一のエンジン1と、回転により揚力を発生する4つのプロペラ21,22,23,24と、エンジン1で発生した回転を4つのプロペラ21,22,23,24に分配して伝達する回転伝達経路3と、燃料タンク4と、バッテリー5とを有する。

0029

エンジン1は、燃料を内部で燃焼させることにより回転を発生する駆動装置である。エンジン1の排気量は、例えば、10〜200cm3の範囲で設定される。エンジンの燃料としては、石油燃料(例えばガソリン)が使用される。燃料タンク4は、エンジン1に供給する燃料を収容するタンクであり、燃料チューブ6を介してエンジン1に接続されている。バッテリー5は、エンジン1の制御や図示しないジャイロセンサ等に電力を供給する二次装置である。また、エンジン1には、エンジン1の回転を利用して電力を発電するオルタネータ7が一体に設けられており、オルタネータ7で発生した電力がバッテリー5に蓄電されるようになっている。

0030

第1〜第4のプロペラ21,22,23,24は、いずれも回転中心から放射状に延びる複数枚ブレード8を有する。各ブレード8には、プロペラ21,22,23,24が回転したときに揚力を発生するように羽根角が設けられている。

0031

回転伝達経路3は、エンジン1から出力された回転を第1および第2のセンターシャフト91,92に分配するセンターデファレンシャルギヤ10と、第1のセンターシャフト91を介してエンジン1から伝達する回転を第1および第2のシャフト111,112に分配するデファレンシャルギヤ12と、第2のセンターシャフト92を介してエンジン1から伝達する回転を第3および第4のシャフト113,114に分配する第2のデファレンシャルギヤ13とを有する。

0032

第1のシャフト111は、第1のプロペラ21に動力的に連結されており、第1のシャフト111が回転すると第1のシャフト111と一体に第1のプロペラ21が回転するようになっている。同様に、第2のシャフト112は第2のプロペラ22に動力的に連結され、第3のシャフト113は第3のプロペラ23に動力的に連結され、第4のシャフト114は第4のプロペラ24に動力的に連結されている。

0033

図2に示すように、デファレンシャルギヤ12は、第1のセンターシャフト91を介してエンジン1(図1参照)から伝達する回転が入力されるリングギヤ14と、リングギヤ14と一体に回転するようにリングギヤ14に固定されたデフケース15と、デフケース15内に収容されたピニオン16と、ピニオン16に噛合する一対のサイドギヤ17とを有する。デフケース15には、リングギヤ14の軸心と直交する方向に延びるピニオン軸18が固定されている。ピニオン16は、ピニオン軸18を中心として回転可能に支持されている。一対のサイドギヤ17は、それぞれリングギヤ14の軸心と同一方向の軸心まわりに回転可能となるようにデフケース15で支持されている。一対のサイドギヤ17のうち一方のサイドギヤ17には、第1のシャフト111が接続され、他方のサイドギヤ17には、第2のシャフト112が接続されている。

0034

このデファレンシャルギヤ12は、エンジン1から伝達する回転を、第1および第2のシャフト111,112がそれぞれの回転抵抗に応じた回転数で回転するように第1および第2のシャフト111,112に分配する。すなわち、第1のシャフト111の回転抵抗が第2のシャフト112の回転抵抗よりも大きいときは、第1のシャフト111の回転数が第2のシャフト112の回転数よりも小さくなるように、第1のセンターシャフト91の回転が第1および第2のシャフト111,112に分配して伝達され、一方、第1のシャフト111の回転抵抗が第2のシャフト112の回転抵抗よりも小さいときは、第1のシャフト111の回転数が第2のシャフト112の回転数よりも大きくなるように、第1のセンターシャフト91の回転が第1および第2のシャフト111,112に分配して伝達される。

0035

図1に示す第3のシャフト113と第4のシャフト114の間のデファレンシャルギヤ13も、第1のシャフト111と第2のシャフト112の間のデファレンシャルギヤ12と同じ構造とされている。また、センターデファレンシャルギヤ10も、デファレンシャルギヤ12と同じ構造とされている。

0036

このマルチコプターは、第1〜第4のプロペラ21,22,23,24の動力源としてエンジン1を採用しており、エンジン1の燃料は、一般に、電動モータに使用するバッテリーよりも格段に高いエネルギー密度を有するので、マルチコプターの滞空可能時間および可搬重量を大きくすることが可能である。また、エンジン1の出力を分配して複数のプロペラ21,22,23,24を駆動する構成なので、第1〜第4のプロペラ21,22,23,24をそれぞれ別々のエンジンで駆動する場合のように複数のエンジンを同調駆動する必要がなく、マルチコプターの姿勢を容易に安定させることが可能である。

0037

また、このマルチコプターは、エンジン1の回転を利用して発電するオルタネータ7と、このオルタネータ7で発生した電力を蓄電するバッテリー5とを有するので、マルチコプターの滞空中に利用可能なバッテリー5の電力量を確保しながら、バッテリー5の重量を抑えることができる。そのため、マルチコプターの滞空可能時間および可搬重量を効果的に大きくすることが可能となっている。

0038

図3に、この発明の第2実施形態のマルチコプターを示す。以下、第1実施形態に対応する部分は同一の符号を付して説明を省略する。

0039

回転伝達経路3は、第1〜第4のシャフト111,112,113,114にそれぞれ制動力を付加する第1〜第4の制動装置201,202,203,204を有する。第1〜第4の制動装置201,202,203,204は、それぞれ、第1〜第4のシャフト111,112,113,114と一体に回転するブレーキディスク21と、そのブレーキディスク21に非接触状態で制動力を付加するステータ22とからなる非接触式の制動装置である。そのような制動装置として、例えば渦電流ディスクブレーキを採用することができる。

0040

この第2実施形態のマルチコプターは、第1〜第4の制動装置201,202,203,204を選択的に作動させることで、各デファレンシャルギヤ10,12,13を介して接続された第1〜第4のシャフト111,112,113,114の回転抵抗をそれぞれ個別に変化させ、第1〜第4のプロペラ21,22,23,24の回転数に差をつけることが可能となっている。このように、第2実施形態のマルチコプターは、第1〜第4のシャフト111,112,113,114に付加する制動力を制御することで、マルチコプターの姿勢制御を行なうことが可能である。

0041

また、第2実施形態のマルチコプターは、非接触状態の制動装置201,202,203,204を採用しているので、ブレーキディスク21とステータ22の間に摩擦損失がなく、第1〜第4の制動装置201,202,203,204が非作動の状態でのエネルギー損失を抑えることができる。そのため、マルチコプターの滞空可能時間および可搬重量が効果的に大きいものとなっている。

0042

図4に、この発明の第3実施形態のマルチコプターを示す。以下、第1実施形態に対応する部分は同一の符号を付して説明を省略する。

0043

回転伝達経路3は、第1〜第4のシャフト111,112,113,114にそれぞれ制動力を付加する第1〜第4の制動装置251,252,253,254を有する。第1〜第4の制動装置251,252,253,254は、それぞれ、第1〜第4のシャフト111,112,113,114の回転力を電力に変換することによって第1〜第4のシャフト111,112,113,114に制動力を付加する回生制動装置である。第1〜第4の制動装置251,252,253,254はバッテリー5に電気的に接続され、回生制動を行なったときに得られる電力がバッテリー5に蓄電されるようになっている。

0044

また、第1〜第4の制動装置251,252,253,254は、バッテリー5から第1〜第4の制動装置251,252,253,254に選択的に電力を供給することで、第1〜第4のシャフト111,112,113,114に個別に回転力を付加する第1〜第4の補助モータとしても機能するようになっている。

0045

この第3実施形態のマルチコプターは、第1〜第4の制動装置251,252,253,254を選択的に作動させ、第1〜第4のシャフト111,112,113,114に個別に制動力を付加することによって、第1〜第4のプロペラ21,22,23,24の回転数に差をつけることが可能となっている。また、第1〜第4の制動装置251,252,253,254を選択的に補助モータとして作動させ、第1〜第4のシャフト111,112,113,114に個別に回転力を付加することによっても、第1〜第4のシャフト111,112,113,114の回転抵抗をそれぞれ個別に変化させることが可能となっている。このように、第3実施形態のマルチコプターは、第1〜第4のシャフト111,112,113,114に付加する制動力および回転力を制御することで、マルチコプターの姿勢制御を行なうことが可能となっている。

0046

また、第3実施形態のマルチコプターは、第1〜第4の制動装置251,252,253,254として回生制動装置を採用しているので、第1〜第4の制動装置251,252,253,254で得られる電力を再利用することが可能である。そのため、動力の損失が小さく、マルチコプターの滞空可能時間を効果的に長くすることが可能となっている。

0047

図5に、この発明の第4実施形態のマルチコプターを示す。以下、第2実施形態に対応する部分は同一の符号を付して説明を省略する。

0048

回転伝達経路3は、第1〜第4のシャフト111,112,113,114にそれぞれ回転力を付加する第1〜第4の補助モータ231,232,233,234を有する。第1の補助モータ231と第1のシャフト111の間の回転伝達経路3には、一方向クラッチ24が組み込まれている。一方向クラッチ24は、第1の補助モータ231から第1のシャフト111に、第1のシャフト111の回転を増速させる方向の回転力は伝達するが、第1のシャフト111の回転を減速させる方向の回転力の伝達は遮断するクラッチである。そのため、第1の補助モータ231が作動したときは、一方向クラッチ24が係合状態となり、第1の補助モータ231から第1のシャフト111に回転力が伝達されるが、第1の補助モータ231が停止したときは、一方向クラッチ24が空転状態となる。これにより、第1の補助モータ231が停止したときに、第1の補助モータ231の慣性モーメントが第1のシャフト111の回転抵抗となるのを防止することが可能となっている。第2〜第4の補助モータ232,233,234と、第2〜第4のシャフト112,113,114との間にも、それぞれ一方向クラッチ24が組み込まれている。

0049

第1〜第4の補助モータ231,232,233,234は、バッテリー5から供給される電力で駆動される。また、第1〜第4の補助モータ231,232,233,234は、オルタネータ7で発生した電力を利用して駆動することも可能である。すなわち、エンジン1の回転に伴いオルタネータ7で発生する電力をバッテリー5に蓄電し、この蓄電に並行して、バッテリー5から第1〜第4の補助モータ231,232,233,234に電力を供給することも可能である。

0050

この第4実施形態のマルチコプターは、第1〜第4の補助モータ231,232,233,234を選択的に作動させ、第1〜第4のシャフト111,112,113,114に個別に回転力を付加することによって、第1〜第4のシャフト111,112,113,114の回転抵抗をそれぞれ個別に変化させることが可能となっている。このように、第4実施形態のマルチコプターは、第1〜第4のシャフト111,112,113,114に付加する回転力を制御することで、マルチコプターの姿勢制御を行なうことが可能となっている。また、第1〜第4の制動装置201,202,203,204を選択的に作動させることで、第1〜第4のプロペラ21,22,23,24の回転数を個別に減速することも可能となっている。

0051

第4実施形態のマルチコプターは、第1〜第4のシャフト111,112,113,114に回転力を付加することで、第1〜第4のシャフト111,112,113,114の回転数の間に差をつける構成なので、第1〜第4のシャフト111,112,113,114に制動力を付加して回転数を制御する場合のような動力の損失がない。そのため、マルチコプターの滞空可能時間を効果的に長くすることが可能となっている。

0052

上記各実施形態では、単一のエンジン1のみを搭載したマルチコプターを例に挙げて説明したが、例えば、図6に示すように、2台のエンジン1を搭載し、その2台のエンジン1から出力された回転を単一のセンターデファレンシャルギヤ10に同時に入力するように構成することも可能である。このようにすると、万一何らかのトラブルで一方のエンジン1が停止したときにも、他方のエンジン1の出力でプロペラ21,22,23,24を駆動することが可能となり、マルチコプターの冗長性を高めることが可能となる。

0053

上記各実施形態では、プロペラ2の数が4個のマルチコプターを例に挙げて説明したが、この発明は、プロペラの数が4個よりも多いマルチコプターにも同様に適用することができる。例えば、図7図8に示すように、8個のプロペラ21〜28を有するマルチコプターに適用することができる。図8に示すように、エンジン1から各プロペラ21〜28への回転伝達経路3の途中に自在継手26を組み込むと、プロペラの数が多いときにも、各プロペラ21〜28を同一円周上に配置することが可能となる(図は、各プロペラ21〜28を同一の楕円円周上に配置した例を示している)。

0054

今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

0055

1エンジン
21,22,23,24プロペラ
3回転伝達経路
5バッテリー
7オルタネータ
10センターデファレンシャルギヤ
111,112,113,114シャフト
12,13デファレンシャルギヤ
14リングギヤ
15デフケース
16ピニオン
17サイドギヤ
201,202,203,204制動装置
21ブレーキディスク
22ステータ
231,232,233,234補助モータ
251,252,253,254 制動装置

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