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技術 ホイール構造、及びホイール構造の製造方法

出願人 本田技研工業株式会社
発明者 米澤智之
出願日 2016年2月29日 (4年2ヶ月経過) 出願番号 2016-038317
公開日 2017年9月7日 (2年8ヶ月経過) 公開番号 2017-154568
状態 特許登録済
技術分野 車両ホイール リム;ハブ、車輪取付、車軸
主要キーワード 内貫通孔 ホイールボス ホイール構造 軸心孔 ベース壁 メインフレームパイプ リヤフレームパイプ ブリッジ部材
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (4)

課題

ホイール構造、及びホイール構造の製造方法において、重量増加を抑制しつつ高い剛性を確保する。

解決手段

ブレーキドラム46を備えたホイール構造40において、ブレーキドラム46を収納する環状の収納部材43を更に備え、ブレーキドラム46は、収納部材43の内周側に圧入された圧入部47を備えている。

概要

背景

従来、ホイール構造において、例えば特許文献1に開示されたものがある。これは、ハブの外周面ブレーキドラム軸孔を嵌合し、その嵌合部でハブとブレーキドラムとを溶接接合したものである。

概要

ホイール構造、及びホイール構造の製造方法において、重量増加を抑制しつつ高い剛性を確保する。ブレーキドラム46を備えたホイール構造40において、ブレーキドラム46を収納する環状の収納部材43を更に備え、ブレーキドラム46は、収納部材43の内周側に圧入された圧入部47を備えている。

目的

本発明は、ホイール構造、及びホイール構造の製造方法において、重量増加を抑制しつつ高い剛性を確保することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

ブレーキドラム(36,46)を備えたホイール構造(30,40)において、前記ブレーキドラム(36,46)を収納する環状の収納部材(33,43)を更に備え、前記ブレーキドラム(36,46)は、前記収納部材(33,43)の内周側に圧入された圧入部(37,47)を備えていることを特徴とするホイール構造。

請求項2

前記ブレーキドラム(36,46)は、鋳造品であることを特徴とする請求項1に記載のホイール構造。

請求項3

前記収納部材(33,43)の外周に接合されたスポーク(35,45)を更に備え、前記収納部材(33,43)と前記スポーク(35,45)との間には、前記収納部材(33,43)の軸線(CR,CF)に沿う方向で前記ブレーキドラム(36,46)と重なるように前記収納部材(33,43)と前記スポーク(35,45)とを接合する接合部(38,48)が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のホイール構造。

請求項4

前記収納部材(33,43)と前記ブレーキドラム(36,46)とを固定する固定部材(39,49)を更に備えていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のホイール構造。

請求項5

前記収納部材(43)には、前記ブレーキドラム(46)の収納口(43h)を形成する収納口部(43k)が設けられ、前記収納口部(43k)には、径方向外側に広がる段部(43m)が形成され、前記収納部材(43)は、前記ブレーキドラム(46)を前記収納口(43h)とは反対側から覆う環状の底壁(43b)を備え、前記底壁(43b)は、径方向に沿うように延びるベース部(43c)と、前記ベース部(43c)の径方向外端から前記収納口(43h)とは反対側に向けて凸をなすように延びる凸部(43e)と、を備えていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のホイール構造。

請求項6

ブレーキドラム(36,46)を備えたホイール構造(30,40)の製造方法において、前記ブレーキドラム(36,46)を収納する環状の収納部材(33,43)を更に備え、前記ブレーキドラム(36,46)を、前記収納部材(33,43)の内周側に圧入結合することを特徴とするホイール構造の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ホイール構造、及びホイール構造の製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、ホイール構造において、例えば特許文献1に開示されたものがある。これは、ハブの外周面ブレーキドラム軸孔を嵌合し、その嵌合部でハブとブレーキドラムとを溶接接合したものである。

先行技術

0003

特開平11−348502号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、高い制動力が必要な場合は、ホイールも高い剛性が要求される。この場合、特許文献1ではブレーキドラムの肉厚を大きくする方法があるが、重量増加を招く可能性があった。

0005

そこで本発明は、ホイール構造、及びホイール構造の製造方法において、重量増加を抑制しつつ高い剛性を確保することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、ブレーキドラム(36,46)を備えたホイール構造(30,40)において、前記ブレーキドラム(36,46)を収納する環状の収納部材(33,43)を更に備え、前記ブレーキドラム(36,46)は、前記収納部材(33,43)の内周側に圧入された圧入部(37,47)を備えていることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記ブレーキドラム(36,46)は、鋳造品であることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記収納部材(33,43)の外周に接合されたスポーク(35,45)を更に備え、前記収納部材(33,43)と前記スポーク(35,45)との間には、前記収納部材(33,43)の軸線(CR,CF)に沿う方向で前記ブレーキドラム(36,46)と重なるように前記収納部材(33,43)と前記スポーク(35,45)とを接合する接合部(38,48)が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記収納部材(33,43)と前記ブレーキドラム(36,46)とを固定する固定部材(39,49)を更に備えていることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記収納部材(43)には、前記ブレーキドラム(46)の収納口(43h)を形成する収納口部(43k)が設けられ、前記収納口部(43k)には、径方向外側に広がる段部(43m)が形成され、前記収納部材(43)は、前記ブレーキドラム(46)を前記収納口(43h)とは反対側から覆う環状の底壁(43b)を備え、前記底壁(43b)は、径方向に沿うように延びるベース部(43c)と、前記ベース部(43c)の径方向外端から前記収納口(43h)とは反対側に向けて凸をなすように延びる凸部(43e)と、を備えていることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、ブレーキドラム(36,46)を備えたホイール構造(30,40)の製造方法において、前記ブレーキドラム(36,46)を収納する環状の収納部材(33,43)を更に備え、前記ブレーキドラム(36,46)を、前記収納部材(33,43)の内周側に圧入結合することを特徴とする。

発明の効果

0007

請求項1に記載した発明によれば、ブレーキドラムが収納部材の内周側に圧入された圧入部を備えていることで、ブレーキドラム及び収納部材が圧入結合した二重構造となるため、重量増加を抑制しつつ高い剛性を確保することができる。
請求項2に記載した発明によれば、ブレーキドラムが鋳造品であることで、プレス品に比べて摩擦係数が高いため、高い制動力を得ることができる。また、鋳造品であるブレーキドラムが前記圧入部を備えていることで、溶接接合される場合と比べて容易に結合できる。
請求項3に記載した発明によれば、収納部材とスポークとの間には、収納部材の軸線に沿う方向でブレーキドラムと重なるように収納部材とスポークとを接合する接合部が設けられていることで、ブレーキドラムが収納部材の内周側に圧入される際に収納部材の内周側に生じる押圧を接合部で受けることができる。そのため、ブレーキドラムと収納部材との間の圧入力を十分に確保することができる。
請求項4に記載した発明によれば、収納部材とブレーキドラムとを固定する固定部材を更に備えていることで、固定部材を補助的に機能させることができる。例えば、ホイール構造の寸法公差熱膨張等に起因して、収納部材及びブレーキドラムがずれることを回避することができる。
請求項5に記載した発明によれば、収納口部には、径方向外側に広がる段部が形成されていることで、ブレーキドラムを収納部材に収納しやすくすることができる。また、底壁が、径方向に沿うように延びるベース部と、ベース部の径方向外端から収納口とは反対側に向けて凸をなすように延びる凸部と、を備えていることで、ブレーキドラムを収納部材の奥まで収納することができるため、ブレーキドラムと収納部材と間の圧入代を十分に確保することができる。また、収納部材の一方に段部、他方に凸部を設けることで、ホイールの剛性をバランスよく向上することができる。
請求項6に記載した発明によれば、ブレーキドラムを収納部材の内周側に圧入結合することで、ブレーキドラム及び収納部材が圧入結合した二重構造となるため、重量増加を抑制しつつ高い剛性を確保することができる。

図面の簡単な説明

0008

本発明の実施形態における自動二輪車の右側面図である。
図1のII−II断面を含む図である。
図1のIII−III断面を含む図である。

実施例

0009

以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、及び車両上方を示す矢印UPが示されている。

0010

車両全体
図1は、鞍乗り型車両の一例としてのスクータ型の自動二輪車1を示す。図1を参照し、自動二輪車1は、ハンドル18によって操向される前輪WFと、エンジンEを含むパワーユニットPによって駆動される後輪WRと、を備えている。以下、自動二輪車を単に「車両」ということがある。

0011

自動二輪車1は、乗員シート2の前部下方に足載せ部3を備えている。自動二輪車1は、複数種鋼材溶接等により一体に結合して形成された車体フレームFを備えている。

0012

車体フレームFは、前端ヘッドパイプ11が結合されるメインフレームパイプ12と、メインフレームパイプ12の後端に直交して結合されるクロスパイプ13と、クロスパイプ13の左右の端部に前端がそれぞれ結合されるとともにクロスパイプ13との結合部から後上がりに傾斜して後方に延びる左右一対リヤフレームパイプ14と、を備えている。

0013

メインフレームパイプ12は、ヘッドパイプ11から後下がりに傾斜したダウンフレーム部12aと、ダウンフレーム部12aの後端から実質的に水平に後方に延出するロアフレーム部12bと、を備えている。

0014

ヘッドパイプ11には、フロントフォーク17が回動操作可能に支持されている。フロントフォーク17は、前輪WFの両側に配置される左右一対の脚部15と、これらの脚部15の上端を連結するブリッジ部材16と、を備えている。左右の脚部15の下端間には、前輪WFが回転可能に軸支されている。フロントフォーク17の上端には、バータイプのハンドル18が結合されている。

0015

クロスパイプ13には、ユニットスイング式のパワーユニットPの前部が、リンク19を介して上下揺動可能に支持されている。パワーユニットPは、後輪WRの前方側に配置されるエンジンEと、後輪WRの左側方に配置されるベルト式無段変速機M(図2参照)と、を備えている。後輪WRは、パワーユニットPの後部から右側方に向かって突出する後輪車軸20に取り付けられている。図示はしないが、左側のリヤフレームパイプ14とパワーユニットPの後部との間には、クッションユニット介装されている。

0016

エンジンEのシリンダヘッド吸気側には、図示しない吸気管を介してエアクリーナ21が接続されている。エンジンEのシリンダヘッドの排気側には、排気管28を介して排気マフラー22が接続されている。排気マフラー22は、エンジンEの右側の後部下方位置から後輪WRの後輪車軸20の右側方を通って車体後方側に延出している。

0017

左右のリヤフレームパイプ14の前側上部には、燃料タンク27が取り付けられている。燃料タンク27の上部には、乗員シート2が支持されている。左右のリヤフレームパイプ14の燃料タンク27の設置部よりも後方側には、上部に物品を載せ置くためのキャリア29が取り付けられている。なお、図1中の符号5は、車体フレームF等の車体骨格部の外側を覆う合成樹脂製の車体カバーである。

0018

図2に示すように、後輪WRの後輪車軸20は、ベルト式無段変速機Mの動力出力部に設けられている。後輪車軸20には、ベルト式無段変速機Mの変速部と減速機構23を介してエンジンEの動力が伝達される。後輪WRのタイヤ24は、リヤホイール31の外周部に保持されている。後輪車軸20と排気マフラー22との間には、後輪車軸20に対して後輪WR(リヤホイール31)を脱着するための作業空間50が確保されている。なお、図2中符号D(二点鎖線部)は、ベルト式無段変速機Mを収容する伝達ケースを示す。

0019

図1図3に示すように、自動二輪車1は、リヤホイール構造30及びフロントホイール構造40を備えている。
以下の説明において、リヤホイール構造30及びフロントホイール構造40は請求項に記載の「ホイール構造」、リヤブレーキドラム36及びフロントブレーキドラム46は請求項に記載の「ブレーキドラム」、リヤホイール側収納部材33及びフロントホイール側収納部材43は請求項に記載の「収納部材」、リヤスポーク35及びフロントスポーク45は請求項に記載の「スポーク」にそれぞれ相当する。

0020

なお、以下の説明では、リヤホイール構造30及びフロントホイール構造40を単に「ホイール構造30,40」、リヤブレーキドラム36及びフロントブレーキドラム46を単に「ブレーキドラム36,46」、リヤホイール側収納部材33及びフロントホイール側収納部材43を単に「収納部材33,43」、リヤホイールリム34及びフロントホイールリム44を単に「ホイールリム34,44」、リヤスポーク35及びフロントスポーク45を単に「スポーク35,45」ということがある。

0021

<リヤホイール構造>
図2に示すように、リヤホイール構造30は、リヤホイール31及びリヤブレーキドラム36を備えている。

0022

<リヤホイール>
リヤホイール31は、後輪車軸20に取り付けられる軸心孔32hを有するリヤホイールボス32と、軸心部にリヤホイールボス32が結合されかつリヤブレーキドラム36を収納する環状のリヤホイール側収納部材33と、外周部でタイヤ24を保持する円環状のリヤホイールリム34と、リヤホイール側収納部材33とリヤホイールリム34とを連結するリヤスポーク35と、を備えている。

0023

リヤホイールボス32、リヤホイール側収納部材33、リヤホイールリム34及びリヤスポーク35は、鉄等の金属によって形成されている。リヤホイールボス32、リヤホイール側収納部材33、リヤホイールリム34及びリヤスポーク35は、互いに溶接接合されることで一体化されている。以下、後輪WRの回転軸線CRを「後輪回転軸線CR」という。後輪回転軸線CRは、後輪車軸20の中心軸線であり、リヤホイール側収納部材33の軸線(収納部材の軸線)に相当する。

0024

リヤホイールボス32は、後輪回転軸線CRに沿う円筒状をなすリヤホイールボス本体32aと、リヤホイールボス本体32aの一端側(右端側)に形成されるとともに右側ほど径方向外側に拡径するテーパ状をなすリヤホイールボス拡径部32bと、を備えている。ここで、リヤホイールボス32の一端側は、リヤホイール31を車両に取り付けたときに、排気マフラー22に近接する側である。なお、リヤホイールボス32の他端側は、リヤホイール31を車両に取り付けたときに、無段変速機M(伝達ケースD)に近接する側である。

0025

図示はしないが、後輪車軸20及びリヤホイールボス32(軸心孔32hの形成部)には、後輪車軸20及びリヤホイールボス32の相対回転規制するためのスプライン等の回り止め機構が設けられている。

0026

リヤホイール側収納部材33には、リヤブレーキドラム36の収納口33hを形成する収納口部33kが設けられている。リヤホイール側収納部材33は、リヤホイールボス32の外周面に内周面が当接する円筒状の内周壁33aと、内周壁33aよりも大径の円筒状をなし且つリヤブレーキドラム36を径方向外側から覆う円筒状の外周壁33bと、リヤブレーキドラム36を収納口33hとは反対側から覆う円環状のベース壁33cと、内周壁33aの一端(右端)から軸方向外側ほど径方向外側に傾斜して延びてベース壁33cの径方向内端に連なる傾斜壁33dと、を備えている。

0027

後輪回転軸線CRに沿う方向において、内周壁33aの長さは、リヤホイールボス32の長さよりも短い。内周壁33aの左端は、リヤホイールボス32の長手方向中央よりもやや左側に位置している。リヤホイール側収納部材33は、内周壁33aの左端及び傾斜壁33dにおいて、リヤホイールボス32の外周面と溶接接合されている。

0028

後輪回転軸線CRに沿う方向において、外周壁33bの長さは、内周壁33aの長さよりも長い。外周壁33bの右端は、リヤホイールボス32の右端よりも右側に位置している。外周壁33bの左端は、内周壁33aの左端と径方向で実質的に重なる位置に配置されている。外周壁33bの左側部及び中間部の外周面には、リヤスポーク35の内周部が折り曲げられて溶接接合されている。

0029

ベース壁33cには、ベース壁33cを厚み方向に貫通する複数(例えば本実施形態では3つ)の外貫通孔33iが形成されている。外貫通孔33iは、後輪回転軸線CRに沿う方向から見て円形をなしている。外貫通孔33iは、ベース壁33cの周方向において実質的に同じ間隔を空けて配置されている。

0030

傾斜壁33dの外周面(径方向内側面)には、リヤホイールボス拡径部32bが溶接接合されている。なお、傾斜壁33dは内周壁33aの一端(右端)から軸方向外側ほど径方向外側に傾斜して延びており、かつ、リヤホイールボス拡径部32bはリヤホイールボス本体32aの一端側(右端側)に形成されるとともに右側ほど径方向外側に拡径するテーパ状をなしているため、後輪回転軸線CRに沿う方向において、リヤホイールボス32とリヤホイール側収納部材33とを位置決めすることができる。

0031

リヤスポーク35は、リヤホイール側収納部材33の外周面に内周面が当接する円筒状をなす内壁部35aと、内壁部35aよりも径方向外側に位置し且つリヤホイールリム34の内周面に外周面が当接する円筒状をなす外壁部35bと、内壁部35aの右端から径方向外側ほど車幅方向内側に位置するように傾斜して延びて外壁部35bの右端に連なる連結壁部35cと、を備えている。

0032

リヤホイール側収納部材33とリヤスポーク35との間には、後輪回転軸線CRに沿う方向でリヤブレーキドラム36と重なるようにリヤホイール側収納部材33とリヤスポーク35とを接合する接合部38が設けられている。接合部38は、リヤホイール側収納部材33の外周壁33bとリヤスポーク35の内壁部35aとが径方向で重なる部分に相当する。

0033

<リヤブレーキドラム>
リヤブレーキドラム36は、リヤホイール側収納部材33の外周壁33bの内周面に外周面が当接する円筒状をなす筒状壁部36aと、筒状壁部36aの右端から収納部材のベース壁33cに沿うように径方向内側に延びてリヤホイール側収納部材33の傾斜壁33dに当接する円環状をなす環状壁部36bと、を備えている。リヤブレーキドラム36は、鋳造品である。例えば、リヤブレーキドラム36は、鋳鉄製である。リヤブレーキドラム36は、後輪WRのドラム式ブレーキ装置(不図示)の一部を構成している。

0034

リヤブレーキドラム36は、リヤホイール側収納部材33の内周側に圧入された圧入部37を備えている。圧入部37は、リヤブレーキドラム36のうちリヤホイール側収納部材33の外周壁33bに径方向内側から当接する部分である。すなわち、筒状壁部36aの外周面形成部(径方向外側部)は、リヤブレーキドラム36における圧入部37に相当する。

0035

環状壁部36bには、環状壁部36bを厚み方向に貫通する複数(例えば本実施形態では3つ)の内貫通孔36hが形成されている。内貫通孔36hは、後輪回転軸線CRに沿う方向から見て円形をなしている。内貫通孔36hは、環状壁部36bの周方向において実質的に同じ間隔を空けて配置されている。リヤブレーキドラム36がリヤホイール側収納部材33の内周側に圧入されたとき、内貫通孔36hは、外貫通孔33iと後輪回転軸線CRに沿う方向で重なる(すなわち連通する)。

0036

筒状壁部36aの左端部には、径方向外側に広がるフランジ部36cが形成されている。フランジ部36cは、リヤホイール側収納部材33の外周壁33bの左端(収納口部33k)に当接している。後輪回転軸線CRに沿う方向から見て、フランジ部36cの外形は、リヤホイール側収納部材33の外周壁33bの外形よりも僅かに大きくなっている。

0037

<固定部材>
リヤホイール構造30は、リヤホイール側収納部材33とリヤブレーキドラム36とを固定する固定部材39を更に備えている。例えば、固定部材39はリベットである。固定部材39は、リヤホイール側収納部材33のベース壁33cの外貫通孔33iとリヤブレーキドラム36の環状壁部36bの内貫通孔36hとを介して、リヤホイール側収納部材33のベース壁33cとリヤブレーキドラム36の環状壁部36bとを固定している。後輪回転軸線CRに沿う方向から見て、固定部材39は、外貫通孔33i及び内貫通孔36hと重なる位置に複数(例えば本実施形態では3つ)配置されている(図1参照)。

0038

<フロントホイール構造>
図3に示すように、フロントホイール構造40は、フロントホイール41及びフロントブレーキドラム46を備えている。

0039

<フロントホイール>
フロントホイール41は、前輪車軸40a(二点鎖線部)に取り付けられる軸心孔42hを有する円筒状のフロントホイールボス42と、軸心部にフロントホイールボス42が結合されかつフロントブレーキドラム46を収納する環状のフロントホイール側収納部材43と、外周部でタイヤ(不図示)を保持する円環状のフロントホイールリム44と、フロントホイール側収納部材43とフロントホイールリム44とを連結するフロントスポーク45と、を備えている。

0040

フロントホイールボス42、フロントホイール側収納部材43、フロントホイールリム44及びフロントスポーク45は、鉄等の金属によって形成されている。フロントホイールボス42、フロントホイール側収納部材43、フロントホイールリム44及びフロントスポーク45は、互いに溶接接合されることで一体化されている。以下、前輪WFの回転軸線CFを「前輪回転軸線CF」という。前輪回転軸線CFは、前輪車軸40aの中心軸線であり、フロントホイール側収納部材43の軸線(収納部材の軸線)に相当する。

0041

フロントホイール側収納部材43には、フロントブレーキドラム46の収納口43hを形成する収納口部43kが設けられている。フロントホイール側収納部材43は、フロントブレーキドラム46を径方向外側から覆う円筒状の周壁43aと、フロントブレーキドラム46を収納口43hとは反対側から覆うとともにフロントホイールボス42の外周面に内周縁が当接する円環状をなす底壁43bと、を備えている。

0042

前輪回転軸線CFに沿う方向において、周壁43aの長さは、フロントホイールボス42の長さよりも短い。周壁43aの右端は、フロントホイールボス42の長手方向中央よりもやや右側に位置している。周壁43aの左端は、フロントホイールボス42の左端と径方向で実質的に重なる位置に配置されている。周壁43aの右側部の外周面には、フロントスポーク45の内周部が溶接接合されている。

0043

収納口部43kには、径方向外側に広がる段部43mが形成されている。段部43mは、フロントホイール側収納部材43における周壁43aの左端側に位置している。図3の断面視で、段部43mは、周壁43aの長手方向中央部と収納口部43kとを滑らかに連ねるように湾曲している。

0044

周壁43aには、周壁43aに沿うように収納口43hとは反対側に向けて延びる凸部43eが設けられている。凸部43eは、フロントホイール側収納部材43における周壁43aの右端側に位置している。

0045

底壁43bは、径方向に沿うように延びるベース部43cと、ベース部43cの径方向外端から収納口43hとは反対側に向けて凸をなすように延びて凸部43eに連なる連結部43dと、を備えている。

0046

ベース部43cには、径方向内側ほど車幅方向中央に位置するように傾斜してフロントホイールボス42の外周面に沿うように延びる内周縁部43fが形成されている。内周縁部43fは、フロントホイールボス42の外周面に溶接接合されている。

0047

ベース部43cには、ベース部43cを厚み方向に貫通する複数(例えば本実施形態では3つ)の外貫通孔43iが形成されている。外貫通孔43iは、前輪回転軸線CFに沿う方向から見て円形をなしている。外貫通孔43iは、ベース部43cの周方向において実質的に同じ間隔を空けて配置されている。

0048

フロントスポーク45は、フロントホイール側収納部材43の外周面に内周面が当接する円筒状をなす内壁部45aと、内壁部45aよりも径方向外側に位置し且つフロントホイールリム44の内周面に外周面が当接する円筒状をなす外壁部45bと、内壁部45aの右端から径方向外側ほど車幅方向内側に位置するように傾斜して延びて外壁部45bの右端に連なる連結壁部45cと、を備えている。

0049

フロントホイール側収納部材43とフロントスポーク45との間には、前輪回転軸線CFに沿う方向でフロントブレーキドラム46と重なるようにフロントホイール側収納部材43とフロントスポーク45とを接合する接合部48が設けられている。接合部48は、フロントホイール側収納部材43の周壁43aとフロントスポーク45の内壁部45aとが径方向で重なる部分に相当する。

0050

<フロントブレーキドラム>
フロントブレーキドラム46は、フロントホイール側収納部材43の周壁43aの内周面に外周面が当接する円筒状をなす筒状壁部46aと、筒状壁部46aの右端からフロントホイール側収納部材43のベース部43cに沿うように径方向内側に延びてフロントホイール側収納部材43の内周縁部43fに当接する円環状をなす環状壁部46bと、を備えている。フロントブレーキドラム46は、鋳造品である。例えば、フロントブレーキドラム46は、鋳鉄製である。フロントブレーキドラム46は、前輪WF(図1参照)のドラム式のブレーキ装置(不図示)の一部を構成している。

0051

フロントブレーキドラム46は、フロントホイール側収納部材43の内周側に圧入された圧入部47を備えている。圧入部47は、フロントブレーキドラム46のうちフロントホイール側収納部材43の周壁43aに径方向内側から当接する部分である。すなわち、筒状壁部46aの外周面形成部(径方向外側部)は、フロントブレーキドラム46における圧入部47に相当する。

0052

環状壁部46bには、環状壁部46bを厚み方向に貫通する複数(例えば本実施形態では3つ)の内貫通孔46hが形成されている。内貫通孔46hは、前輪回転軸線CFに沿う方向から見て円形をなしている。内貫通孔46hは、環状壁部46bの周方向において実質的に同じ間隔を空けて配置されている。フロントブレーキドラム46がフロントホイール側収納部材43の内周側に圧入されたとき、内貫通孔46hは、外貫通孔43iと前輪回転軸線CFに沿う方向で重なる(すなわち連通する)。なお、環状壁部46bと連結部43dとの間には、隙間43sが形成されている。

0053

筒状壁部46aの左端部には、径方向外側に広がるフランジ部46cが形成されている。フランジ部46cは、フロントホイール側収納部材43の段部43m(収納口部43k)に径方向内側から当接している。前輪回転軸線CFに沿う方向から見て、フランジ部46cの外形は、フロントホイール側収納部材43の収納口部43kの内形と実質的に同じ大きさとなっている。なお、フランジ部46cと段部43mとの間には、隙間46sが形成されている。

0054

<固定部材>
フロントホイール構造40は、フロントホイール側収納部材43とフロントブレーキドラム46とを固定する固定部材49を更に備えている。例えば、固定部材49はリベットである。固定部材49は、フロントホイール側収納部材43のベース部43cの外貫通孔43iとフロントブレーキドラム46の環状壁部46bの内貫通孔46hとを介して、フロントホイール側収納部材43のベース部43cとフロントブレーキドラム46の環状壁部46bとを固定している。前輪回転軸線CFに沿う方向から見て、固定部材49は、外貫通孔43i及び内貫通孔46hと重なる位置に複数(例えば本実施形態では3つ)配置されている(図1参照)。

0055

<ホイール構造の製造方法>
以下、ホイール構造30,40の製造方法の一例を説明する。
図2及び図3に示すように、先ず、ブレーキドラム36,46を、予め鋳造で形成しておく。また、ホイールボス32,42、収納部材33,43、ホイールリム34,44及びスポーク35,45を、予め互いに溶接接合しておく。

0056

次に、ブレーキドラム36,46を、収納口33h,43hから収納部材33,43の内周側に圧入していく。これにより、ブレーキドラム36,46を、収納部材33,43の内周側に圧入結合する。ここで、ブレーキドラム36,46が収納部材33,43の内周側に圧入される際には、収納部材33,43の内周側に生じる押圧を接合部38,48で受けることができる。

0057

そして、固定部材39,49で、収納部材33,43とブレーキドラム36,46とを固定する。以上の工程により、実施形態に係るホイール構造30,40を得ることができる。

0058

以上説明したように、上記実施形態は、ブレーキドラム36,46を備えたホイール構造30,40において、ブレーキドラム36,46を収納する環状の収納部材33,43を更に備え、ブレーキドラム36,46は、収納部材33,43の内周側に圧入された圧入部37,47を備えている。
この構成によれば、ブレーキドラム36,46が収納部材33,43の内周側に圧入された圧入部37,47を備えていることで、ブレーキドラム36,46及び収納部材33,43が圧入結合した二重構造となるため、重量増加を抑制しつつ高い剛性を確保することができる。

0059

また、上記実施形態では、ブレーキドラム36,46が鋳造品であることで、プレス品に比べて摩擦係数が高いため、高い制動力を得ることができる。また、鋳造品であるブレーキドラム36,46が前記圧入部37,47を備えていることで、溶接接合される場合と比べて容易に結合できる。

0060

また、上記実施形態では、収納部材33,43とスポーク35,45との間には、収納部材33,43の軸線CR,CFに沿う方向でブレーキドラム36,46と重なるように収納部材33,43とスポーク35,45とを接合する接合部38,48が設けられていることで、ブレーキドラム36,46が収納部材33,43の内周側に圧入される際に収納部材33,43の内周側に生じる押圧を接合部38,48で受けることができる。そのため、ブレーキドラム36,46と収納部材33,43との間の圧入力を十分に確保することができる。

0061

また、上記実施形態では、収納部材33,43とブレーキドラム36,46とを固定する固定部材39,49を更に備えていることで、固定部材39,49を補助的に機能させることができる。例えば、ホイール構造30,40の寸法公差、熱膨張等に起因して、収納部材33,43及びブレーキドラム36,46がずれることを回避することができる。

0062

また、上記実施形態では、収納口部43kには、径方向外側に広がる段部43mが形成されていることで、ブレーキドラム46を収納部材43に収納しやすくすることができる。また、底壁43bが、径方向に沿うように延びるベース部43cと、ベース部43cの径方向外端から収納口43hとは反対側に向けて凸をなすように延びる凸部43eと、を備えていることで、ブレーキドラム46を収納部材43の奥まで収納することができるため、ブレーキドラム46と収納部材43と間の圧入代を十分に確保することができる。また、収納部材43の一方に段部43m、他方に凸部43eを設けることで、ホイールの剛性をバランスよく向上することができる。

0063

また、上記実施形態では、周壁43aには、周壁43aに沿うように収納口43hとは反対側に向けて延びる凸部43eが設けられていることで、前後のホイール径(すなわち、フロントホイール41の径及びリヤホイール31の径)を同じ大きさとした場合、前後のスポーク35,45を共用化することができる。

0064

また、上記実施形態では、ブレーキドラム36,46を収納部材33,43の内周側に圧入結合することで、ブレーキドラム36,46及び収納部材33,43が圧入結合した二重構造となるため、重量増加を抑制しつつ高い剛性を確保することができる。

0065

なお、上記実施形態では、フロントブレーキドラム46が圧入部47を備え、かつリヤブレーキドラム36が圧入部37を備えた例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、フロントブレーキドラム46のみが圧入部47を備えていてもよいし、リヤブレーキドラム36のみが圧入部37を備えていてもよい。すなわち、フロントブレーキドラム46及びリヤブレーキドラム36の少なくとも一方が圧入部を備えていればよい。

0066

また、上記実施形態では、固定部材39,49がリベットである例を挙げて説明したが、これに限らない。例えば、固定部材39,49は、ボルト及びナット等の締結部材であってもよい。

0067

なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、前記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪且つ後二輪の他に、前二輪且つ後一輪の車両も含む)の車両も含まれる。また、本発明は、自動二輪車のみならず、自動車等の四輪の車両にも適用可能である。
実施形態のエンジンEは、クランク軸を車幅方向に沿わせたいわゆる横置きエンジンであることに限らず、クランク軸を車両前後方向に沿わせたいわゆる縦置きエンジンであってもよい。さらに、パワーユニットPは、駆動源電気モータを含むものであってもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。

0068

30リヤホイール構造(ホイール構造)
33 リヤホイール側収納部材(収納部材)
33h,43h収納口
33k,43k 収納口部
35リヤスポーク(スポーク)
36リヤブレーキドラム(ブレーキドラム)
37,47圧入部
38,48接合部
39,49固定部材
40フロントホイール構造(ホイール構造)
43 フロントホイール側収納部材(収納部材)
43b底壁
43cベース部
43e 凸部
43m 段部
45フロントスポーク(スポーク)
46フロントブレーキドラム(ブレーキドラム)
CF前輪回転軸線(軸線)
CR後輪回転軸線(軸線)

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