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技術 磁気共鳴イメージング装置

出願人 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
発明者 椛沢宏之松田豪
出願日 2016年2月29日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2016-037729
公開日 2017年9月7日 (3年8ヶ月経過) 公開番号 2017-153573
状態 特許登録済
技術分野 磁気共鳴イメージング装置
主要キーワード 物理的挙動 トランスミット シーケンスセット 受信コイル装置 PF1 被ばく 磁場マップ 呼吸情報
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

高磁場を採用したMRI装置であっても、高品質な画像の取得に適したRFパルス波形を求めることができる技術を提供する。

解決手段

検体体動が小さい期間P1にキャリブレーションスキャンCSが実行されるようにスキャン手段を制御する制御部と、被検体の体動が小さい期間P1にキャリブレーションスキャンCSを実行することにより得られたデータに基づいて、B1マップおよびB0マップを生成するマップ生成手段と、B1マップおよびB0マップに基づいて、本スキャンMSで使用されるRFパルスの波形の特徴量を計算する計算手段とを有するMRI装置。

概要

背景

人体の内部の画像を撮影する装置として磁気共鳴イメージング装置MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置)が知られている。MRI装置は、磁気共鳴現象を利用して撮影を行うので。放射線による被ばくがないというメリットがあり、病院など、臨床検査を行う様々な施設で使用されている。

病院では、一般的に、1.5T(Tesla)のMRI装置が使用されているが、近年、1.5TのMRI装置よりも高い磁場を採用したMRI装置(例えば、3TのMRI装置)を使用する病院も増えてきている。3TのMRI装置は、1.5TのMRI装置と比較すると、より高分解能の撮影が可能であるというメリットがあり、今後、3TのMRI装置を導入する病院はますます増加することが考えられる。

しかし、3TのMRI装置のような、高磁場を採用したMRI装置は、均一な励起が難しいという問題や、B0不均一による信号消失の問題などが課題として挙げられている。これらの問題に対処する方法として、パラレルトランスミット(Parallel Transmit 以下、「pTx」と呼ぶ)という技術が知られている(非特許文献1参照)。

概要

高磁場を採用したMRI装置であっても、高品質な画像の取得に適したRFパルス波形を求めることができる技術を提供する。被検体体動が小さい期間P1にキャリブレーションスキャンCSが実行されるようにスキャン手段を制御する制御部と、被検体の体動が小さい期間P1にキャリブレーションスキャンCSを実行することにより得られたデータに基づいて、B1マップおよびB0マップを生成するマップ生成手段と、B1マップおよびB0マップに基づいて、本スキャンMSで使用されるRFパルスの波形の特徴量を計算する計算手段とを有するMRI装置。

目的

したがって、高磁場を採用したMRI装置であっても、高品質な画像の取得に適したRFパルスの波形を求めることができる技術が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

RFパルス印加する複数のチャンネルを有するRFコイルを備えたスキャン手段であって、前記複数のチャンネルの各々の送信磁場マップを得るための第1のスキャンと、撮影部位の画像を取得するための第2のスキャンとを実行するスキャン手段と、前記被検体体動の情報を含む信号値時間変化を表す体動信号の各時点における信号値が、前記被検体の体動が小さいときの信号値であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて、前記被検体の体動が小さい間に前記第1のスキャンが実行されるように前記スキャン手段を制御する制御手段と、前記被検体の体動が小さい間に前記第1のスキャンを実行することにより得られたデータに基づいて、前記送信磁場マップを生成するマップ生成手段と、前記送信磁場マップに基づいて、前記第2のスキャンで使用されるRFパルスの波形の特徴を表す特徴量を求める手段と、を有し、前記制御手段は、前記第2のスキャンにおいて、前記特徴量を有する波形で表されるRFパルスを含むシーケンスが実行されるように、前記スキャン手段を制御する、磁気共鳴イメージング装置

請求項2

前記制御手段は、前記第1のスキャンにおいて、送信磁場の位相情報を得るための複数の第1のシーケンスを含む第1のシーケンスセットが複数回実行されるとともに、送信磁場の強度情報を得るための複数の第2のシーケンスを含む第2のシーケンスセットが複数回実行されるように、前記スキャン手段を制御する、請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。

請求項3

前記制御手段は、前記第1のシーケンスセットごとに、前記RFパルスを印加するために使用するチャンネルが変更されるように、前記スキャン手段を制御する、請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置。

請求項4

前記制御手段は、前記第2のシーケンスセットごとに、前記RFパルスを印加するために使用するチャンネルが変更されるように、前記スキャン手段を制御する、請求項2又は3に記載の磁気共鳴イメージング装置。

請求項5

前記制御手段は、一つの第1のシーケンスセットを実行している間、前記第1のシーケンスごとに、前記RFパルスを印加するために使用するチャンネルが変更されるように、前記スキャン手段を制御する、請求項2又は3に記載の磁気共鳴イメージング装置。

請求項6

前記制御手段は、一つの第2のシーケンスセットを実行している間、前記第2のシーケンスごとに、前記RFパルスを印加するために使用するチャンネルが変更されるように、前記スキャン手段を制御する、請求項2又は4に記載の磁気共鳴イメージング装置。

請求項7

前記制御手段は、被検体の体動が小さい第1の期間に、複数回の前記第1のシーケンスセットと複数回の前記第2のシーケンスセットとが実行されるように、前記スキャン手段を制御する、請求項2〜6のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。

請求項8

前記制御手段は、被検体の体動が小さい第1の期間に、複数回の前記第1のシーケンスセットが実行され、被検体の体動が小さい第2の期間に、複数回の前記第2のシーケンスセットが実行されるように、前記スキャン手段を制御する、請求項2〜6のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。

請求項9

前記第1のスキャンは、前記送信磁場マップの他に静磁場マップも得るためのスキャンである、請求項2〜8のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。

請求項10

前記制御手段は、前記第1のスキャンにおいて、第1のエコー時間を有する複数の第3のシーケンスを含む第3のシーケンスセットと、第2のエコー時間を有する複数の第4のシーケンスを含む第4のシーケンスセットが実行されるように、前記スキャン手段を制御し、前記マップ生成手段は、前記複数の第3のシーケンスにより得られたデータと、前記複数の第4のシーケンスにより得られたデータとに基づいて、前記静磁場マップを生成し、前記特徴量を求める手段は、前記送信磁場マップおよび前記静磁場マップに基づいて、前記第2のスキャンで使用されるRFパルスの波形の特徴を表す特徴量を求める、請求項9に記載の磁気共鳴イメージング装置。

請求項11

前記制御手段は、前記第1のスキャンにおいて、第1のエコー時間を有する第3のシーケンスと第2のエコー時間を有する第4のシーケンスとを含む第5のシーケンスセットが複数回実行されるように、前記スキャン手段を制御し、前記マップ生成手段は、前記第3のシーケンスにより得られたデータと、前記第4のシーケンスにより得られたデータとに基づいて、前記静磁場マップを生成し、前記特徴量を求める手段は、前記送信磁場マップおよび前記静磁場マップに基づいて、前記第2のスキャンで使用されるRFパルスの波形の特徴を表す特徴量を求める、請求項9に記載の磁気共鳴イメージング装置。

請求項12

前記スキャン手段は、前記第1のスキャンにおいて、前記体動信号の信号値を求めるためのナビゲータシーケンスを実行する、請求項1〜11のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。

請求項13

前記体動信号は呼吸信号である、請求項1〜12のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴イメージング装置。

技術分野

0001

本発明は、B1マップを生成する磁気共鳴イメージング装置に関する。

背景技術

0002

人体の内部の画像を撮影する装置として磁気共鳴イメージング装置(MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置)が知られている。MRI装置は、磁気共鳴現象を利用して撮影を行うので。放射線による被ばくがないというメリットがあり、病院など、臨床検査を行う様々な施設で使用されている。

0003

病院では、一般的に、1.5T(Tesla)のMRI装置が使用されているが、近年、1.5TのMRI装置よりも高い磁場を採用したMRI装置(例えば、3TのMRI装置)を使用する病院も増えてきている。3TのMRI装置は、1.5TのMRI装置と比較すると、より高分解能の撮影が可能であるというメリットがあり、今後、3TのMRI装置を導入する病院はますます増加することが考えられる。

0004

しかし、3TのMRI装置のような、高磁場を採用したMRI装置は、均一な励起が難しいという問題や、B0不均一による信号消失の問題などが課題として挙げられている。これらの問題に対処する方法として、パラレルトランスミット(Parallel Transmit 以下、「pTx」と呼ぶ)という技術が知られている(非特許文献1参照)。

先行技術

0005

Van de MoortelePF1, Akgun C, Adriany G, Moeller S, Ritter J, Collins CM, Smith MB, Vaughan JT, Ugurbil K.. B(1) destructive interferences and spatial phase patterns at 7 T with a head transceiver array coil. Magn Reson Med. 2005 Dec;54(6):1503-18.

発明が解決しようとする課題

0006

pTxは、撮影に適したRFパルス波形を求める技術である。pTxを使用した撮影方法の一例として、送信磁場(B1)および静磁場(B0)の位相情報を利用した撮影方法がある。この撮影方法では、撮影部位の画像を得るための本スキャンの前に、送信磁場および静磁場の位相情報を得るためのキャリブレーションスキャンが実行される。そして、キャリブレーションスキャンにより得られたデータに基づいてB1マップおよびB0マップが生成される。B1マップおよびB0マップを生成した後、B1マップおよびB0マップに基づいて、本スキャンで使用されるRFパルスの波形が求められる。pTxの技術を用いることにより、高磁場を採用したMRI装置であっても、均一な励起を実現することができ、更に、B0不均一により信号消失を補正することもできる。

0007

しかし、高磁場を採用したMRI装置では、被検体呼吸等による体動がB0に与える影響が大きく、位相の変動が大きくなる。したがって、高品質なB1マップおよびB0マップを得ることが難しいという問題がある。この場合、キャリブレーションスキャンにより求めたB1マップおよびB0マップに基づいて、本スキャンで使用されるRFパルスの波形を求めても、本スキャンにおいて、RFパルスが予想とは異なる物理的挙動を示してしまい、期待された画質が得られないことがある。したがって、高磁場を採用したMRI装置であっても、高品質な画像の取得に適したRFパルスの波形を求めることができる技術が望まれている。

課題を解決するための手段

0008

本発明の一観点は、RFパルスを印加する複数のチャンネルを有するRFコイルを備えたスキャン手段であって、前記複数のチャンネルの各々の送信磁場マップを得るための第1のスキャンと、撮影部位の画像を取得するための第2のスキャンとを実行するスキャン手段と、
前記被検体の体動の情報を含む信号値時間変化を表す第1の体動信号の各時点における信号値が、前記被検体の体動が小さいときの信号値であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、前記被検体の体動が小さい間に前記第1のスキャンが実行されるように前記スキャン手段を制御する制御手段と、
前記被検体の体動が小さい間に前記第1のスキャンを実行することにより得られたデータに基づいて、前記送信磁場マップを生成するマップ生成手段と、
前記送信磁場マップに基づいて、前記第2のスキャンで使用されるRFパルスの波形の特徴を表す特徴量を求める手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記第2のスキャンにおいて、前記特徴量を有する波形で表されるRFパルスを含むシーケンスが実行されるように、前記スキャン手段を制御する、磁気共鳴イメージング装置である。

発明の効果

0009

被検体の体動が小さい間に第1のスキャンを実行し、第1のスキャンを実行することにより得られたデータに基づいて、送信磁場マップを生成するので、体動の影響が軽減された送信磁場マップを得ることができる。したがって、高品質な画像の取得に適したRFパルスの波形を求めることができる。

図面の簡単な説明

0010

本発明の第1の形態のMRI装置の概略図である。
図1に示すマグネット2のA−A断面図である。
処理装置10が実現する手段の説明図である。
第1の形態において実行されるスキャンの説明図である。
キャリブレーションスキャンCSの実行時に励起されるスライスSLを概略的に示す図である。
B1位相スキャンセグメントCS1の説明図である。
シーケンスセットAiの説明図である。
B1強度スキャンセグメントCS2の説明図である。
シーケンスセットBiの説明図である。
B0スキャンセグメントCS3の説明図である。
シーケンスセットC1の説明図である。
シーケンスセットC2の説明図である。
チャンネル数nがn=2の場合のRFコイル24を概略的に示す図である。
RFコイル24のチャンネル数nが2チャンネルの場合のキャリブレーションスキャンCSの説明図である。
キャリブレーションスキャンCSおよび本スキャンMSを実行するときのフローを示す図である。
呼吸信号Sb1を示す図である。
ウィンドウWを示す図である。
キャリブレーションスキャンCSの説明図である。
キャリブレーションスキャンCSのシーケンスセットごとに得られたデータを概略的に示す図である。
B1マップおよびB0マップの生成方法の説明図である。
第2の形態のMRI装置の概略図である。
送信コイル装置15の説明図である。
第3の形態におけるキャリブレーションスキャンCSの実行方法の説明図である。
B1マップおよびB0マップの生成方法の説明図である。
B1位相スキャンセグメントCS1の説明図である。
シーケンスセットJiの説明図である。
B1強度スキャンセグメントCS2の説明図である。
シーケンスセットKiの説明図である。
B0スキャンセグメントCS3の説明図である。
シーケンスセットLiの説明図である。
ナビゲータシーケンスを用いる場合のフローを示す図である。
ナビゲータ領域RNを概略的に示す図である。
呼吸信号を求めるときの説明図である。
ウィンドウWを示す図である。
キャリブレーションスキャンCSの説明図である。
キャリブレーションスキャンCSの説明図である。

実施例

0011

以下、発明を実施するための形態について説明するが、本発明は、以下の形態に限定されることはない。

0012

(1)第1の形態
図1は、本発明の第1の形態のMRI装置の概略図であり、図2は、図1に示すマグネット2のA−A断面の概略図である。
MRI装置100は、マグネット2、テーブル3、受信コイル装置4、ベローズ5などを有している。

0013

マグネット2は、被検体14が収容される収容空間21を有している。また、マグネット2は、超伝導コイル22と、勾配コイル23と、RFコイル24とを有している。超伝導コイル22は静磁場を印加し、勾配コイル23は勾配パルスを印加し、RFコイル24はRFパルスを印加する。尚、超伝導コイル22の代わりに、永久磁石を用いてもよい。RFコイル24は、図2に示すように、RFパルスを印加するためのn個のチャンネルCH1〜CHnを有している。尚、図2では、説明の便宜上、RFコイル24以外のコイルは図示省略されている。
図1に戻って説明を続ける。

0014

テーブル3は、被検体14を搬送するためのクレードル3aを有している。クレードル3aによって、被検体14は収容空間21に搬送される。

0015

受信コイル装置4は、被検体14の撮影部位(本形態では、頭部)に取り付けられている。受信コイル装置4は、被検体14からの磁気共鳴信号を受信する。
ベローズ5は、被検体の呼吸情報を検出する。

0016

MRI装置1は、更に、制御部6、送信器7、勾配磁場電源8、受信器9、処理装置10、記憶部11、操作部12、および表示部13などを有している。

0017

制御部6(制御手段に相当する)は、処理装置10から、シーケンスで使用されるRFパルスおよび勾配パルスの波形情報印加タイミングなどを含むデータを受け取る。そして、制御部6は、RFパルスのデータに基づいて送信器7を制御し、勾配パルスのデータに基づいて勾配磁場電源8を制御する。また、制御部6は、クレードル3aの移動の制御なども行う。尚、図1では、制御部6が、送信器7、勾配磁場電源8、クレードル3aなどの制御を行っているが、送信器7、勾配磁場電源8、クレードル3aなどの制御を複数の制御部で行ってもよい。例えば、送信器7および勾配磁場電源8を制御する制御部と、クレードル3aを制御する制御部とを別々に設けてもよい。

0018

送信器7は、制御部6から受け取ったデータに基づいて、RFコイル24に電流を供給する。

0019

勾配磁場電源8は、制御部6から受け取ったデータに基づいて、勾配コイル23に電流を供給する。

0020

受信器9は、受信コイル装置4で受信された磁気共鳴信号に対して、検波などの処理を行い、処理装置10に出力する。尚、マグネット2、受信コイル装置4、送信器7、勾配磁場電源8、受信器9を合わせたものが、スキャン手段に相当する。

0021

記憶部11には、処理装置10により実行されるプログラムなどが記憶されている。尚、記憶部11は、ハードディスクCD−ROMなどの非一過性記憶媒体であってもよい。処理装置10は、記憶部11に記憶されているプログラムを読み出し、プログラムに記述されている処理を実行するプロセッサとして動作する。処理装置10は、プログラムに記述されている処理を実行することにより、種々の手段を実現する。図3は、処理装置10が実現する手段の説明図である。

0022

呼吸信号生成手段101は被検体の呼吸信号を生成する。
ウィンドウ設定手段102は、呼吸信号に基づいて後述するウィンドウW(図17参照)を設定する。
判定手段103は、呼吸信号の信号値が、被検体の体動が小さいときの信号値であるか否かを判定する。
マップ生成手段104はB1マップおよびB0マップを生成する。
計算手段105はRFパルスの特徴量を計算する。計算手段105は、特徴量を求める手段に相当する。

0023

MRI装置1は、処理装置10を含むコンピュータを備えている。処理装置10は、記憶部11に記憶されているプログラムを読み出すことにより、呼吸信号生成手段101〜計算手段105などを実現する。尚、処理装置10は、一つのプロセッサで呼吸信号生成手段101〜計算手段105を実現してもよいし、2つ以上のプロセッサで、呼吸信号生成手段101〜計算手段105を実現してもよい。また、処理装置10が実行するプログラムは、一つの記憶部に記憶させておいてもよいし、複数の記憶部に分けて記憶させておいてもよい。
図1に戻って説明を続ける。

0024

操作部12は、オペレータにより操作され、種々の情報を制御部6や処理装置10などに入力する。表示部13は種々の情報を表示する。
MRI装置1は、上記のように構成されている。

0025

図4は、第1の形態において実行されるスキャンの説明図である。
第1の形態では、キャリブレーションスキャンCSおよび本スキャンMSが実行される。

0026

キャリブレーションスキャンCSは、B1マップおよびB0マップを得るためのスキャンである。本スキャンMSは、撮影部位(例えば、頭部)の画像を取得するためのスキャンである。
先ず、キャリブレーションスキャンCSについて説明する。

0027

図5は、キャリブレーションスキャンCSの説明図である。
第1の形態では、キャリブレーションスキャンCSにおいて、被検体の頭部を横切るスライスSLが励起され、スライスSLからデータが収集される。そして、スライスSLから収集されたデータに基づいて、B1マップおよびB0マップが生成される。

0028

第1の形態では、キャリブレーションスキャンCSは、以下の3つのスキャンセグメント、即ち、B1位相スキャンセグメントCS1と、B1強度スキャンセグメントCS2と、B0スキャンセグメントCS3とを有している。図5において、キャリブレーションスキャンCSのスキャン時間は符号「TS」で示されている。また、スキャンセグメントCS1、CS2、およびCS3のスキャン時間は、それぞれ、符号「TS1」、「TS2」、および「TS3」で示されている。したがって、TS=TS1+TS2+TS3となる。

0029

次に、B1位相スキャンセグメントCS1、B1強度スキャンセグメントCS2、およびB0スキャンセグメントCS3について順に説明する。

0030

(1)B1位相スキャンセグメントCS1について
図6は、B1位相スキャンセグメントCS1の説明図である。
B1位相スキャンセグメントCS1は、RFコイル24のn個のチャンネルCH1〜CHnの各々により発生する送信磁場の位相を表す位相情報を得るために実行されるスキャンである。B1位相スキャンセグメントCS1では、n個のシーケンスセットA1〜Anが実行される。以下に、シーケンスセットA1〜Anについて、図7を参照しながら説明する。

0031

図7は、シーケンスセットA1〜Anのうちのi番目のシーケンスセットAi(iは1〜nの整数)の説明図である。

0032

シーケンスセットAiは、m個のシーケンスPi1〜Pimを有している。図7では、シーケンスPi1〜Pimの一例として、GRE法を用いたシーケンスが示されている。シーケンスPi1の左側には、符号「RF」、「GSS」、「GFE」、および「GPE」が示されている。符号「RF」はRFパルスの波形を表している。また、符号「GSS」はスライス選択方向SSに印加される各勾配パルスの波形を表しており、符号「GFE」は周波数エンコード方向FEに印加される各勾配パルスの波形を表しており、符号「GPE」は、位相エンコード方向PEに印加される各勾配パルスの波形を表している。シーケンスPi1〜Pimの各々は、スライスSL(図5参照)を励起し、スライスSLのデータを取得するためのシーケンスである。シーケンスPi1〜Pimは、位相エンコード方向PEに印加される勾配パルスの波形GPEが異なっている点を除いて、同じシーケンスチャートで表される。図7では、シーケンスPi1〜Pimの位相エンコード方向PEに印加される各勾配パルスが、符号「GPEA」で示されている。また、勾配パルスGPEAの磁場強度Gは、G=G1〜Gmで示されている。磁場強度G=G1〜Gmは、k空間のデータがセントリックオーダー順序で収集されるように設定されている。したがって、シーケンスPi1では、勾配パルスGPEAの磁場強度G=G1は、G1=0に設定されている(つまり、シーケンスPi1では、位相エンコード方向PEに勾配パルスGPEAは印加されていない)。mは、シーケンスセットAiにおける位相エンコード方向PEのステップ数を表している。シーケンスセットAiを実行する場合、RFコイル23のn個のチャンネルCH1〜CHnのうちのi番目のチャンネルCHiがRFパルスを印加し、勾配コイル23が各勾配パルスを印加する。

0033

図6に戻って説明を続ける。
B1位相スキャンセグメントCS1では、上記のように構成されたシーケンスセットAiがn回実行される。
例えば、i=1、即ち、シーケンスセットA1を実行する場合、複数のチャンネルCH1〜CHnのうち、1つのチャンネルCH1が選択され、この選択されたチャンネルCH1がRFパルスを印加する。i=2、即ち、シーケンスセットA2を実行する場合、複数のチャンネルCH1〜CHnのうち、1つのチャンネルCH2が選択され、この選択されたチャンネルCH2がRFパルスを印加する。以下同様に、シーケンスセットAiを実行する場合、複数のチャンネルCH1〜CHnのうち、1つのチャンネルCHiが選択され、この選択されたチャンネルCHiがRFパルスを印加する。i=n、即ち、シーケンスセットAnを実行する場合、複数のチャンネルCH1〜CHnのうち、1つのチャンネルCHnが選択され、この選択されたチャンネルCHnがRFパルスを印加する。

0034

B1位相スキャンセグメントCS1のシーケンスセットA1〜Anが実行された後、B1強度スキャンセグメントCS2に移行する。

0035

(2)B1強度スキャンセグメントCS2について
図8は、B1強度スキャンセグメントCS2の説明図である。
B1強度スキャンセグメントCS2は、RFコイル24のn個のチャンネルCH1〜CHnの各々により発生する送信磁場の強度を表す強度情報を得るために実行されるスキャンである。B1強度スキャンセグメントCS2では、n個のシーケンスセットB1〜Bnが実行される。以下に、シーケンスセットB1〜Bnについて、図9を参照しながら説明する。

0036

図9は、シーケンスセットB1〜Bnのうちのi番目のシーケンスセットBi(iは1〜nの整数)の説明図である。
シーケンスセットBiは、m個のシーケンスQi1〜Qimを有している。図9に、シーケンスQi1〜Qimの一例として、GRE法にMT(Magnetization Transfer)パルスを利用したBloch-Siegert法のシーケンスが示されている。シーケンスQi1〜Qimは、スライスSL(図5参照)を励起し、スライスSLのデータを取得するためのシーケンスである。シーケンスQi1〜Qimは、位相エンコード方向PEに印加される勾配パルスの波形GPEが異なっている点を除いて、同じシーケンスチャートで表される。図9では、シーケンスQi1〜Qimの位相エンコード方向PEに印加される各勾配パルスが、符号「GPEB」で示されている。また、勾配パルスGPEBの磁場強度Gを、G=G1〜Gmで示してある。磁場強度G=G1〜Gmは、k空間のデータがセントリックオーダーの順序で収集されるように設定されている。したがって、シーケンスQi1では、勾配パルスGPEBの磁場強度G=G1は、G1=0に設定されている(つまり、シーケンスQi1では、位相エンコード方向PEに勾配パルスGPEBは印加されていない)。mは、シーケンスセットBiにおける位相エンコード方向PEのステップ数を表している。シーケンスセットBiを実行する場合、RFコイル23のn個のチャンネルCH1〜CHnのうちのi番目のチャンネルCHiがRFパルスを印加し、勾配コイル23が各勾配パルスを印加する。

0037

図8に戻って説明を続ける。
B1強度スキャンセグメントCS2では、上記のように構成されたシーケンスセットBiがn回実行される。
例えば、i=1、即ち、シーケンスセットB1を実行する場合、複数のチャンネルCH1〜CHnのうち、1つのチャンネルCH1が選択され、この選択されたチャンネルCH1がRFパルスを印加する。i=2、即ち、シーケンスセットB2を実行する場合、複数のチャンネルCH1〜CHnのうち、1つのチャンネルCH2が選択され、この選択されたチャンネルCH2がRFパルスを印加する。以下同様に、シーケンスセットBiを実行する場合、複数のチャンネルCH1〜CHnのうち、1つのチャンネルCHiが選択され、この選択されたチャンネルCHiがRFパルスを印加する。i=n、即ち、シーケンスセットBnを実行する場合、複数のチャンネルCH1〜CHnのうち、1つのチャンネルCHnが選択され、この選択されたチャンネルCHnがRFパルスを印加する。

0038

B1強度スキャンセグメントCS2のシーケンスセットB1〜Bnが実行された後、B0スキャンセグメントCS3に移行する。

0039

(3)B0スキャンセグメントCS3について
図10は、B0スキャンセグメントCS3の説明図である。
B0スキャンセグメントCS3は、超伝導コイル22により発生する静磁場の位相情報を得るために実行されるスキャンである。B0スキャンセグメントCS3では、2つのシーケンスセットC1およびC2が実行される。以下、シーケンスセットC1およびC2について順に説明する。

0040

図11は、シーケンスセットC1の説明図である。
シーケンスセットC1は、m個のシーケンスR11〜R1mを有している。図11に、シーケンスR11〜R1mの一例として、GRE法を用いたシーケンスが示されている。シーケンスR11〜R1mは、スライスSL(図5参照)を励起し、スライスSLのデータを取得するためのシーケンスである。シーケンスR11〜R1mは、位相エンコード方向に印加される勾配パルスの波形GPEが異なっている点を除いて、同じシーケンスチャートで表される。図11では、シーケンスR11〜R1mの位相エンコード方向PEに印加される各勾配パルスが、符号「GPEC」で示されている。また、勾配パルスGPECの磁場強度Gを、G=G1〜Gmで示してある。磁場強度G=G1〜Gmは、k空間のデータがセントリックオーダーの順序で収集されるように設定されている。したがって、シーケンスR11では、勾配パルスGPECの磁場強度G=G1は、G1=0に設定されている(つまり、シーケンスR11では、位相エンコード方向PEに勾配パルスGPECは印加されていない)。mは、シーケンスセットC1における位相エンコード方向PEのステップ数を表している。各シーケンスにおけるエコー時間TEは、TE=TE1で表されている。シーケンスセットC1のシーケンスR11〜R1mの各々を実行する場合、RFコイル24のn個のチャンネルCH1〜CHnの全てがRFパルスを印加する。例えば、シーケンスR11を実行する場合、RFコイル24のn個のチャンネルCH1〜CHnの全てがRFパルスを印加する。各勾配パルスは、勾配コイル23によって印加される。

0041

シーケンスセットC1を実行した後、次のシーケンスセットC2が実行される。

0042

図12は、シーケンスセットC2の説明図である。
シーケンスセットC2は、m個のシーケンスS11〜S1mを有している。シーケンスS11〜S1mは、TE=TE2(>TE1)に設定されている点を除いて、シーケンスR11〜R1m(図11参照)と同じシーケンスチャートで表される。シーケンスセットC2のシーケンスS11〜S1mの各々を実行する場合、RFコイル23のn個のチャンネルCH1〜CHnの全てがRFパルスを印加する。例えば、シーケンスS11を実行する場合、RFコイル24のn個のチャンネルCH1〜CHnの全てがRFパルスを印加する。各勾配パルスは、勾配コイル23によって印加される。

0043

キャリブレーションスキャンCSは、上記のように構成されている。本形態では、キャリブレーションスキャンCSのスキャン時間TSは、後述する被検体の呼吸による体動が小さい期間P1(図18参照)の間にキャリブレーションスキャンCSが完了することができる時間に設定されている。スキャン時間TSは、例えば、TS=2秒に設定されている。尚、B1位相スキャンセグメントCS1およびB1強度スキャンセグメントCS2の各々のシーケンスセットの数n(図6および図8参照)は、RFコイル24のチャンネル数n(図2参照)に等しいので、チャンネル数nが多くなるほど、シーケンスセットの数nも多くなる。したがって、RFコイル24のチャンネル数nが多いほど、B1位相スキャンセグメントCS1のスキャン時間TS1およびB1強度スキャンセグメントCS2のスキャン時間TS2が長くなるので、キャリブレーションスキャンCSのスキャン時間TSが長くなり、スキャン時間TSを2秒程度に設定することが難しくなる。そこで、本形態では、キャリブレーションスキャンCSのスキャン時間TSがTS≒2秒に設定できるように、RFコイル24のチャンネル数nは小さい値に設定されている。本形態では、n=2、即ち、RFコイル24のチャンネル数nは、2チャンネルに設定されている。図13に、チャンネル数nがn=2の場合のRFコイル24を概略的に示す。n=2の場合は、RFコイル24は、2つのチャンネルCH1およびCH2を有するように構成される。また、図14に、RFコイル24のチャンネル数nが2チャンネルの場合のキャリブレーションスキャンCSを概略的に示す。RFコイルのチャンネル数nが、n=2の場合、B1位相スキャンセグメントCS1は2つのシーケンスセットA1およびA2のみを有していればよく、B1強度スキャンセグメントCS2は2つのシーケンスセットB1およびB2のみを有していればよい。尚、B0スキャンセグメントCS3はRFのチャンネル数nの値に関わらず、2つのシーケンスセットC1およびC2を有している。

0044

また、キャリブレーションスキャンCSのスキャン時間TSは、位相エンコード方向のステップ数mに依存する。位相エンコードのステップ数mが大きすぎると、キャリブレーションスキャンCSのスキャン時間TSが長くなり、スキャン時間TSを2秒程度に設定することが難しくなる。そこで、本形態では、キャリブレーションスキャンCSのスキャン時間TSがTS≒2秒に設定できるように、位相エンコードのステップ数mは小さい値に設定されている。例えば、m=8に設定することができる。

0045

以下、本形態において、キャリブレーションスキャンCSおよび本スキャンMSを実行するときのフローについて、図15を参照しながら説明する。

0046

テップST1では、呼吸信号生成手段101(図3参照)が、ベローズで検出された検出信号に基づいて、被検体の呼吸信号を求める。図16に、呼吸信号生成手段101により求められた被検体の呼吸信号Sb1の一例を概略的に示す。図16では、時点ts〜teの間の呼吸信号Sb1が示されている。時点ts〜teの間の時間は、例えば、10秒程度である。呼吸信号Sb1を求めた後、ステップST2に進む。

0047

ステップST2では、ウィンドウ設定手段102(図3参照)が、呼吸信号Sb1に基づいて、被検体の呼吸による体動が小さい信号値の範囲を表すウィンドウWを設定する。図17に、ウィンドウ設定手段102により設定されたウィンドウWを示す。本形態では、ウィンドウ設定手段102は、呼吸信号の最大値maxと最小値minと差Δdを求め、最大値maxを基準にして±k・Δdの範囲を、ウィンドウWと設定する。kは、例えば、k=0.3である。ウィンドウWを設定した後、ステップST3に進む。

0048

ステップST3では、ベローズの検出信号に基づいてキャリブレーションスキャンCSを実行する。以下に、図18を参照しながら、キャリブレーションスキャンCSについて説明する。

0049

先ず、ベローズの検出信号に基づいて、呼吸信号Sb2の各時点における信号値を求める。判定手段103(図3参照)は、呼吸信号Sb2の各時点における信号値が、被検体の呼吸による体動が大きいときの信号値であるのか、それとも、被検体の呼吸による体動が小さいときの信号値であるのかを判定する。第1の形態では、判定手段103は、呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの外側の信号値である場合は、被検体の呼吸による体動が大きいときの信号値であると判定し、一方、呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの範囲内の信号値である場合は、被検体の呼吸による体動が小さいときの信号値であると判定する。そして、判定手段103は、呼吸信号Sb2の信号値が、どの時点で、ウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したかを判定する。図18では、時点t1において、呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達している。そこで、判定手段103は、時点t1において、呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したと判定する。呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したと判定されると、制御部6(図1参照)は、キャリブレーションスキャンCSが実行されるように、送信器7および勾配磁場電源8を制御する。

0050

送信器7は、制御部6から受け取ったデータに基づいてRFコイル24に電流を供給し、勾配磁場電源8は、制御部6から受け取ったデータに基づいて勾配コイル23に電流を供給する。したがって、RFコイル24はRFパルスを印加し、勾配コイル23は勾配パルスを印加する。キャリブレーションスキャンCSが実行されることにより、スライスSLからMR信号が発生する。MR信号は受信コイル装置4(図1参照)で受信される。受信コイル装置4は、MR信号を受信し、MR信号の情報を含むアナログ信号を出力する。受信器9は、受信コイル装置4から受け取った信号に対して、検波などの信号処理を行い、信号処理により得られたデータを処理装置10に出力する。したがって、キャリブレーションスキャンCSを実行することにより、データを得ることができる。図19に、キャリブレーションスキャンCSのシーケンスセットごとに得られたデータを概略的に示す。図19では、シーケンスセットA1、A2、B1、B2、C1、およびC2により得られたデータが、それぞれ、DA1、DA2、DB1、DB2、DC1、およびDC2で示されている。
キャリブレーションスキャンCSを実行した後、ステップST4に進む。

0051

ステップST4では、マップ生成手段104(図3参照)が、B1マップおよびB0マップを生成する(図20参照)。

0052

図20は、B1マップおよびB0マップの生成方法の説明図である。
マップ生成手段104は、B1位相スキャンセグメントCS1のシーケンスセットAiにより得られたデータDAiと、B1強度スキャンセグメントCS2のシーケンスセットBiにより得られたデータDBiと基づいて、チャンネルCHiのB1マップを生成する。本形態では、チャンネル数nは、n=2であるので、チャンネルCH1のB1マップMB1と、チャンネルCH2のB1マップMB2とを生成する。また、マップ生成手段104は、B0スキャンセグメントCS3のシーケンスセットC1およびC2により得られたデータDC1およびDC2に基づいて、B0マップMB0を生成する。尚、静磁場の強度情報は使用するMRI装置によって予め決まっているので(例えば、3TのMRI装置であれば静磁場の強度情報は3Tであり、7TのMRI装置であれば静磁場の強度情報は7Tである)、B0マップMB0を求める場合、静磁場の強度情報を求めるためのスキャンは不要である。B1マップおよびB0マップを生成した後、ステップST5に進む。

0053

ステップST5では、計算手段105(図3参照)が、B1マップMB1およびMB2と、B0マップMB0とに基づいて、本スキャンMSのシーケンスで使用されるRFパルスの波形の特徴量を計算する。RFパルスの波形の特徴量とは、例えば、RFパルスの波形の帯域幅および長さである。RFパルスの波形の特徴量を計算したら、ステップST6に進み、本スキャンMSを実行し、フローを終了する。

0054

第1の形態では、呼吸信号Sb2を取得し、呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に入ったときにキャリブレーションスキャンCSを開始する。第1の形態では、呼吸による体動が小さい期間P1にキャリブレーションスキャンCSが完了するように、キャリブレーションスキャンCSのスキャン時間TSが設定されている(TS≒2秒)。したがって、呼吸による体動が小さい期間P1に、B1マップを生成するためのデータおよびB0マップを生成するためのデータが得られるので、呼吸の影響が軽減されたB1マップおよびB0マップを生成することができ、高品質な画像の取得に適したRFパルスの波形を求めることができる。

0055

尚、第1の形態では、n=2の例について説明したが、n>2であってもよい。ただし、nが大きい値になるほど、先に説明したように、キャリブレーションスキャンCSのスキャン時間TSを2秒程度に設定することが難しくなる。そこで、n>2の場合は、RFコイルが有するn個のチャンネルCH1〜CH2のうちの、2つのチャンネルのみを用いてRFパルスを印加することが望ましい。

0056

第1の形態では、キャリブレーションスキャンSCにおいて、セントリックオーダーの順序でデータ収集する例について説明されている。しかし、本発明は、データ収集の順序は、セントリックオーダーに限定されることはなく、他のデータ収集順序(例えば、シーケンシャルオーダー)でデータ収集してもよい。

0057

(2)第2の形態
図21は、第2の形態のMRI装置の概略図である。
第2の形態のMRI装置100は、クレードル3に送信コイル装置15が設置されている。第2の形態のMRI装置100は、第1の形態のMRI装置1(図1参照)と比較すると、送信コイル装置15を有している点が異なっているが、その他の構成は、第1の形態のMRI装置1と同じである。したがって、第2の形態の説明に当たっては、送信コイル装置15について主に説明する。

0058

図22は、送信コイル装置15の説明図である。
図22の左側には、送信コイル装置15の側面図が概略的に示されており、図22の右側には、送信コイル装置15のA−A断面図が示されている。尚、図22には、送信コイル装置15の他に、受信コイル装置4も概略的に示されている。

0059

送信コイル装置15は、受信コイル装置4の外側に配置されている。送信コイル装置15は、被検体の撮影部位にRFパルスを印加するためのn個のチャンネルCH1〜CHnのRFコイルを有している。送信器7(図21参照)は、制御部6から受け取ったデータに基づいて、送信コイル装置15のRFコイルのチャンネルCH1〜CHnの各々に電流を供給する。送信コイル装置15の各チャンネルはRFパルスを印加する。
送信コイル装置15は、上記のように構成されている。

0060

尚、第1の形態において説明したように、RFコイルのチャンネル数nが多いほど、キャリブレーションスキャンCSのスキャン時間TSが長くなり、スキャン時間TSを2秒程度に設定することが難しくなる。そこで、第2の形態でも、第1の形態と同様に、RFコイル24のチャンネル数nを小さい値(例えば、n=2)に設定することが望ましい。

0061

第2の形態では、キャリブレーションスキャンCSおよび本スキャンMSを実行する場合、送信器7は、マグネット2内のRFコイルではなく、送信コイル装置のRFコイルに電流を供給する。したがって、第2の形態では、ステップST4において(図15参照)、B0マップの他に、送信コイル装置15のRFコイルの各チャンネルのB1マップが得られる。B1マップおよびB0マップを得た後、本スキャンMSで使用されるRFコイルの波形の特徴量を求め(ステップST5)、本スキャンMSが実行される(ステップST6)。

0062

このように、本発明は、マグネット2内のRFコイル24が印加するRFパルスの波形を求める例に限定されることはなく、撮影部位に近接して配置された送信コイル装置15が印加するRFパルスの波形を求める場合にも適用することができる。

0063

尚、第2の形態では、受信コイル装置4と送信コイル装置15は、別々の装置として設けられている。しかし、受信コイル装置4と送信コイル装置15とを一つの装置として設けてもよい。

0064

(3)第3の形態
第1および第2の形態では、RFコイルのチャンネル数nが小さい値の場合(例えば、n=2)について説明されている。しかし、近年、RFコイルの多チャンネル化が進んでおり、8チャンネル、16チャンネルのRFコイルの開発も進んでいる。しかし、先に説明したように、RFコイルのチャンネル数nが大きくなると、それに伴い、シーケンスセットの数も増えるので、被検体の体動が小さい期間P1(時点t1〜t2)の間に、キャリブレーションスキャンCSを完了することが難しくなる。また、より高品質なマップを得たい場合は、位相エンコードのステップ数mをできるだけ大きい値にする必要があるが、mの値を大きくするほど、キャリブレーションスキャンCSのスキャン時間TSが長くなるので、やはり、被検体の体動が小さい期間P1(時点t1〜t2)の間に、キャリブレーションスキャンCSを完了することができなくなる。

0065

そこで、第3の形態では、チャンネル数nの値が大きい場合や、位相エンコードのステップ数mが大きい場合にも対応できるように、スキャンを実行する例について説明する。以下に、第3の形態におけるスキャンの実行方法について、図15のフローを参照しながら説明する。尚、ステップST1およびST2は、第1の形態と同じであるので、ステップST1およびST2の説明は省略し、ステップST3から説明する。

0066

ステップST3では、キャリブレーションスキャンCSを実行する。
図23は、第3の形態におけるキャリブレーションスキャンCSの実行方法の説明図である。
キャリブレーションスキャンCSを実行する場合、判定手段103(図3参照)は、呼吸信号Sb2の信号値が、どの時点で、ウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したかを判定する。図23では、時点t1において、呼吸信号Sb2がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達している。そこで、判定手段103は、時点t1において、呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したと判定する。呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したと判定されると、制御部6(図1参照)は、キャリブレーションスキャンCSのB1位相スキャンセグメントCS1が実行されるように、送信器7および勾配磁場電源8を制御する。

0067

送信器7は、制御部6から受け取ったデータに基づいてRFコイル24(又は送信コイル装置15(図21参照)のRFコイル)に電流を供給し、勾配磁場電源8は、制御部6から受け取ったデータに基づいて勾配コイル23に電流を供給する。したがって、RFコイル24(又は送信コイル装置15のRFコイル)はRFパルスを印加し、勾配コイル23は勾配パルスを印加する。B1位相スキャンセグメントCS1のシーケンスセットA1〜Anが実行されることにより、スライスSLからMR信号が発生する。受信コイル装置4(図1および図21参照)は、MR信号を受信し、MR信号の情報を含むアナログ信号を出力する。受信器9は、受信コイル装置4から受け取った信号に対して、検波などの信号処理を行い、信号処理により得られたデータを処理装置10に出力する。したがって、B1位相スキャンセグメントCS1のシーケンスセットA1〜Anを実行することにより、データDA1〜DAnを得ることができる。B1位相スキャンセグメントCS1のシーケンスセットA1〜Anは、呼吸による体動が小さい期間P11の間に実行することができる。

0068

B1位相スキャンセグメントCS1を実行した後、判定手段103は、再び、呼吸信号Sb2の信号値が、どの時点でウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したかを判定する。図23では、時点t3において、呼吸信号Sb2がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達している。そこで、判定手段103は、時点t3において、呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したと判定する。呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したと判定されると、制御部6(図1参照)は、キャリブレーションスキャンCSのB1強度スキャンセグメントCS2が実行されるように、送信器7および勾配磁場電源8を制御する。

0069

送信器7は、制御部6から受け取ったデータに基づいてRFコイル24(又は送信コイル装置15のRFコイル)に電流を供給し、勾配磁場電源8は、制御部6から受け取ったデータに基づいて勾配コイル23に電流を供給する。したがって、RFコイル24(又は送信コイル装置15のRFコイル)はRFパルスを印加し、勾配コイル23は勾配パルスを印加する。B1強度スキャンセグメントCS2のシーケンスセットB1〜Bnが実行されることにより、スライスSLからMR信号が発生する。受信コイル装置4は、MR信号を受信し、MR信号の情報を含むアナログ信号を出力する。受信器9は、受信コイル装置4から受け取った信号に対して、検波などの信号処理を行い、信号処理により得られたデータを処理装置10に出力する。したがって、B1強度スキャンセグメントCS2のシーケンスセットB1〜Bnを実行することにより、データDB1〜DBnを得ることができる。B1強度スキャンセグメントCS2のシーケンスセットB1〜Bnは、呼吸による体動が小さい期間P12の間に実行することができる。

0070

B1強度スキャンセグメントCS2を実行した後、判定手段103は、再び、呼吸信号Sb2の信号値が、どの時点でウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したかを判定する。図23では、時点t5において、呼吸信号Sb2がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達している。そこで、判定手段103は、時点t5において、呼吸信号の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したと判定する。呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したと判定されると、制御部6(図1参照)は、キャリブレーションスキャンCSのB0スキャンセグメントCS3が実行されるように、送信器7および勾配磁場電源8を制御する。

0071

送信器7は、制御部6から受け取ったデータに基づいてRFコイル24(又は送信コイル装置15のRFコイル)に電流を供給し、勾配磁場電源8は、制御部6から受け取ったデータに基づいて勾配コイル23に電流を供給する。したがって、RFコイル24(又は送信コイル装置15のRFコイル)はRFパルスを印加し、勾配コイル23は勾配パルスを印加する。B0スキャンセグメントCS3のシーケンスセットC1およびC2が実行されることにより、スライスSLからMR信号が発生する。受信コイル装置4は、MR信号を受信し、MR信号の情報を含むアナログ信号を出力する。受信器9は、受信コイル装置4から受け取った信号に対して、検波などの信号処理を行い、信号処理により得られたデータを処理装置10に出力する。したがって、B0スキャンセグメントCS3の各シーケンスセットを実行することにより、データDC1およびDC2を得ることができる。B0スキャンセグメントCS3のシーケンスセットC1およびC2は、呼吸による体動が小さい期間P13の間に実行することができる。
キャリブレーションスキャンCSを実行した後、ステップST4に進む。

0072

ステップST4では、マップ生成手段104(図3参照)が、B1マップおよびB0マップを生成する(図24参照)。

0073

図24は、B1マップおよびB0マップの生成方法の説明図である。
マップ生成手段104は、B1位相スキャンセグメントCS1のシーケンスセットAiにより得られたデータDAiと、B1強度スキャンセグメントCS2のシーケンスセットBiにより得られたデータDBiと基づいて、チャンネルCHiのB1マップMBiを生成する。ここでは、i=1〜nであるので、チャンネルCH1〜CHnのB1マップMB1〜MBnが生成される。また、マップ生成手段104は、B0スキャンセグメントCS3のシーケンスセットC1およびC2により得られたデータDC1およびDC2に基づいて、B0マップMB0を生成する。B1マップおよびB0マップを生成した後、ステップST5に進む。

0074

ステップST5では、計算手段105(図3参照)が、B1マップMB1〜MBnと、B0マップMB0とに基づいて、本スキャンMSのシーケンスで使用されるRFパルスの波形の特徴量を計算する。RFパルスの波形の特徴量とは、例えば、RFパルスの波形の帯域幅および長さである。RFパルスの波形の特徴量を計算したら、ステップST6に進み、本スキャンMSを実行し、フローを終了する。

0075

第3の形態では、呼吸による体動が小さい期間P11では、B1位相スキャンセグメントCS1のシーケンスセットA1〜Anのみが実行される。また、呼吸による体動が小さい期間P12では、B1強度スキャンセグメントCS2のシーケンスセットB1〜Bnのみが実行される。そして、呼吸による体動が小さい期間P13では、B0スキャンセグメントCS3のシーケンスセットC1およびC2のみが実行される。したがって、キャリブレーションスキャンCSで実行される複数のシーケンスを、呼吸による体動が小さい3つの期間P11、P12、およびP13に分けて実行することができる。このため、RFコイルのチャンネル数nが大きい場合や、位相エンコードのステップ数mが大きい場合であっても、呼吸による体動が小さい期間に、B1マップを生成するためのデータおよびB0マップを生成するためのデータを得ることができるので、呼吸の影響が軽減されたB1マップおよびB0マップを生成することができる。

0076

(4)第4の形態
第4の形態では、第1〜第3の形態とは別の順序で各シーケンスを実行する例について説明する。

0077

以下、第4の形態で実行されるキャリブレーションスキャンCSのB1位相スキャンセグメントCS1、B1強度スキャンセグメントCS2、およびB0スキャンセグメントCS3について順に説明する。

0078

(1)B1位相スキャンセグメントCS1について
図25は、B1位相スキャンセグメントCS1の説明図である。
B1位相スキャンセグメントCS1では、m個のシーケンスセットJ1〜Jmが実行される。以下に、シーケンスセットJ1〜Jmについて、図26を参照しながら説明する。

0079

図26は、シーケンスセットJ1〜Jmのうちのi番目のシーケンスセットJi(iは1〜mの整数)の説明図である。
シーケンスセットJiは、n個のシーケンV1i〜Vniを有している。図26では、シーケンスV1i〜Vniの一例として、GRE法を用いたシーケンスが示されている。シーケンスV1i〜Vniの各々は、スライスSL(図5参照)を励起し、スライスSLのデータを取得するためのシーケンスである。シーケンスV1i〜Vniは同じシーケンスチャートで表される。図26では、シーケンスV1i〜Vniの位相エンコード方向PEに印加される各勾配パルスが、符号「GPEJ」で示されている。勾配パルスGPEJの磁場強度Gは同じ値Giに設定されている。尚、シーケンスV1i〜VniのRFパルスは、それぞれ、RFパルス24(又は送信コイル装置15のRFパルス)のチャンネルCH1〜CHnにより印加される。例えば、シーケンスV1iのRFパルスは、チャンネルCH1により印加され、シーケンスVniのRFパルスは、チャンネルCHnにより印加される。
図25に戻って説明を続ける。

0080

B1位相スキャンセグメントCS1では、上記のように構成されたシーケンスセットJiがm回実行される。
例えば、i=1、即ち、シーケンスセットJ1では、勾配パルスGPEJの磁場強度Gは、G=G1に設定されている。したがって、シーケンスセットJ1を実行することにより、G=G1に対応したk空間のデータが収集される。i=2、即ち、シーケンスセットJ2では、勾配パルスGPEJの磁場強度Gは、G=G2に設定されている。したがって、シーケンスセットJ2を実行することにより、G=G2に対応したk空間のデータが収集される。以下同様に、シーケンスセットJ3、J4、・・・Jmが順に実行される。i=m、即ち、シーケンスセットJmでは、勾配パルスGPEJの磁場強度Gは、G=Gmに設定されている。したがって、シーケンスセットJmを実行することにより、G=Gmに対応したk空間のデータが収集される。

0081

したがって、第4の形態におけるB1位相スキャンセグメントCS1では、シーケンスセットごとに勾配パルスGPEJの磁場強度Gを変更することにより、各チャンネルの送信磁場(B1)の位相情報を取得することができる。

0082

B1位相スキャンセグメントCS1のシーケンスセットJ1〜Jmが実行された後、B1強度スキャンセグメントCS2に移行する。

0083

(2)B1強度スキャンセグメントCS2について
図27は、B1強度スキャンセグメントCS2の説明図である。
B1強度スキャンセグメントCS2では、m個のシーケンスセットK1〜Kmが実行される。以下に、シーケンスセットK1〜Kmについて、図28を参照しながら説明する。

0084

図28は、シーケンスセットK1〜Kmのうちのi番目のシーケンスセットKi(iは1〜mの整数)の説明図である。
シーケンスセットKiは、n個のシーケンW1i〜Wniを有している。図28では、シーケンスW1i〜Wniの一例として、GRE法にMTパルスを利用したBloch-Siegert法のシーケンスが示されている。シーケンスW1i〜Wniは、スライスSL(図5参照)を励起し、スライスSLのデータを取得するためのシーケンスである。シーケンスW1i〜Wniは同じシーケンスチャートで表される。図28では、シーケンスW1i〜Wniの位相エンコード方向PEに印加される各勾配パルスが、符号「GPEK」で示されている。勾配パルスGPEKの磁場強度Gは同じ値Giに設定されている。尚、シーケンスW1i〜WniのRFパルスは、それぞれ、RFパルス24(又は送信コイル装置15のRFパルス)のチャンネルCH1〜CHnにより印加される。例えば、シーケンスW1iのRFパルスは、チャンネルCH1により印加され、シーケンスWniのRFパルスは、チャンネルCHnにより印加される。
図27に戻って説明を続ける。

0085

B1強度スキャンセグメントCS2では、上記のように構成されたシーケンスセットKiがm回実行される。
例えば、i=1、即ち、シーケンスセットK1では、勾配パルスGPEKの磁場強度GはG=G1に設定されている。したがって、シーケンスセットK1を実行することにより、G=G1に対応したk空間のデータが収集される。i=2、即ち、シーケンスセットK2では、勾配パルスGPEKの磁場強度GはG=G2に設定されている。したがって、シーケンスセットK2を実行することにより、G=G2に対応したk空間のデータが収集される。以下同様に、シーケンスセットK3、・・・Kmが順に実行される。i=m、即ち、シーケンスセットKmでは、勾配パルスGPEKの磁場強度GはG=Gmに設定されている。したがって、シーケンスセットKmを実行することにより、G=Gmに対応したk空間のデータが収集される。

0086

したがって、第4の形態におけるB1強度スキャンセグメントCS2では、シーケンスセットごとに勾配パルスGPEKの磁場強度Gを変更することにより、各チャンネルの送信磁場(B1)の強度情報を取得することができる。

0087

B1強度スキャンセグメントCS2のシーケンスセットK1〜Kmが実行された後、B0スキャンセグメントCS3に移行する。

0088

(3)B0スキャンセグメントCS3について
図29は、B0スキャンセグメントCS3の説明図である。
B0スキャンセグメントCS3では、m個のシーケンスセットL1〜Lmが実行される。以下に、シーケンスセットL1〜Lmについて、図30を参照しながら説明する。

0089

図30は、シーケンスセットL1〜Lmのうちのi番目のシーケンスセットLi(iは1〜mの整数)の説明図である。
シーケンスセットLiは、2個のシーケンスX1およびX2を有している。図30では、シーケンスX1およびX2の一例として、GRE法を用いたシーケンスが示されている。シーケンスX1およびX2は、スライスSL(図5参照)を励起し、スライスSLのデータを取得するためのシーケンスである。シーケンスX1はエコー時間TEがTE=TE1に設定されているが、シーケンスX2はエコー時間TEがTE=TE2(>TE1)に設定されている。図30では、シーケンスX1およびX2の位相エンコード方向PEに印加される各勾配パルスが、符号「GPEL」で示されている。勾配パルスGPELの磁場強度Gは同じ値Giに設定されている。シーケンスX1を実行する場合、RFコイル24(又は送信コイル装置15のRFパルス)のチャンネルCH1〜CHnの各々がRFパルスを印加し、勾配コイル23が勾配パルスを印加する。また、シーケンスX2を実行する場合も、RFコイル24(又は送信コイル装置15のRFパルス)のチャンネルCH1〜CHnの各々がRFパルスを印加し、勾配コイル23が勾配パルスを印加する。
図29に戻って説明を続ける。

0090

B0スキャンセグメントCS3では、上記のように構成されたシーケンスセットLiがm回実行される。
例えば、i=1、即ち、シーケンスセットL1では、勾配パルスGPELの磁場強度Gは、G=G1に設定されている。したがって、シーケンスセットL1を実行することにより、G=G1に対応したk空間のデータが収集される。i=2、即ち、シーケンスセットL2では、勾配パルスGPELの磁場強度Gは、G=G2に設定されている。したがって、シーケンスセットL2を実行することにより、G=G2に対応したk空間のデータが収集される。以下同様に、シーケンスセットL3、・・・Lmが順に実行される。i=m、即ち、シーケンスセットLmでは、勾配パルスGPELの磁場強度Gは、G=Gmに設定されている。したがって、シーケンスセットLmを実行することにより、G=Gmに対応したk空間のデータが収集される。

0091

したがって、第4の形態におけるB0スキャンセグメントCS3では、シーケンスセットごとに勾配パルスGPELの磁場強度Gを変更することにより、静磁場(B0)の位相情報を取得することができる。

0092

第4の形態では、B1位相スキャンセグメントCS1、B1強度スキャンセグメントCS2、およびB0スキャンセグメントCS3は、上記のように構成されている。第4の形態でも、図15に示すフローに従ってキャリブレーションスキャンCSおよび本スキャンMSが実行される。キャリブレーションスキャンCSは第1の形態の呼吸同期法(図20参照)を用いて実行してもよいし、第3の形態の呼吸同期法(図24参照)を用いて実行してもよい。

0093

第4の形態では、B1位相スキャンセグメントCS1において1つのシーケンスセットJiを実行する場合、RFパルスを印加するために使用されるチャンネルは、チャンネルCH1、CH2、CH3、・・・CHnの順で変更される(図26参照)。したがって、B1位相スキャンセグメントCS1では、各チャンネルでRFパルスを印加するタイミングを、複数のシーケンスセットJ1〜Jmに分散させることができる。また、B1強度スキャンセグメントCS2において1つのシーケンスセットKiを実行する場合、RFパルスを印加するために使用されるチャンネルは、チャンネルCH1、CH2、CH3、・・・CHnの順で変更される(図28参照)。したがって、B1強度スキャンセグメントCS2では、各チャンネルでRFパルスを印加するタイミングを、複数のシーケンスセットK1〜Kmに分散させることができる。このため、第4の形態では、B1位相スキャンセグメントCS1およびB1強度スキャンセグメントCS2において、各チャンネルでRFパルスを印加するタイミングを、複数のシーケンスセットに分散させることができる。これにより、B1位相スキャンセグメントCS1およびB1強度スキャンセグメントCS2においてデータ収集を行う場合、呼吸による磁場の変動が原因で生じる計測誤差を軽減することができるので、高品質なB1マップを得ることができる。

0094

また、第4の形態では、B0スキャンセグメントCS3において1つのシーケンスセットLiは、TE=TE1のシーケンスX1と、TE=TE2のシーケンスX2とを含んでいる(図30参照)。したがって、第3の形態では、B0スキャンセグメントCS3において、TE=TE1のシーケンスと、TE=TE2のシーケンスとが交互に実行されるので、TE=TE1のシーケンスと、TE=TE2のシーケンスを、複数のシーケンスセットに分散させて実行することができる。これにより、B0スキャンセグメントCS3においてデータ収集を行う場合、呼吸による磁場の変動が原因で生じる計測誤差を軽減することができるので、高品質なB0マップを得ることができる。

0095

(5)第5の形態
第1〜第4の形態では、ベローズを用いて被検体の呼吸信号を得る例について説明されている。しかし、ベローズを用いて被検体の呼吸信号を得る代わりに、被検体の呼吸情報を取得するためのナビゲータシーケンスを実行し、ナビゲータシーケンスにより得られたデータに基づいて、被検体の呼吸信号を生成してもよい。

0096

図31は、ナビゲータシーケンスを用いる場合のフローを示す図である。
ステップST0では、ナビゲータシーケンスで励起を行うための領域(以下「ナビゲータ領域」と呼ぶ)を設定する。図32に、ナビゲータ領域RNを概略的に示す。ナビゲータ領域RNは肝臓とを含むように設定される。ナビゲータ領域RNを設定した後、ステップST1に進む。

0097

ステップST1では、被検体の呼吸信号を求める。
図33は、呼吸信号を求めるときの説明図である。
先ず、制御部6は、ナビゲータシーケンスNが実行されるように、送信器7および勾配磁場電源8を制御する。

0098

送信器7は、制御部6から受け取ったデータに基づいてRFコイル24(又は送信コイル装置15のRFコイル)に電流を供給し、勾配磁場電源8は、制御部6から受け取ったデータに基づいて勾配コイル23に電流を供給する。したがって、RFコイル24(又は送信コイル装置15のRFコイル)はRFパルスを印加し、勾配コイル23は勾配パルスを印加する。ナビゲータシーケンスNが実行されることにより、ナビゲータ領域RNからMR信号が発生する。受信コイル装置4は、MR信号を受信し、MR信号の情報を含むアナログ信号を出力する。受信器9は、受信コイル装置4から受け取った信号に対して、検波などの信号処理を行い、信号処理により得られたデータを処理装置10に出力する。呼吸信号生成手段101(図3参照)は、ナビゲータシーケンスNを実行することにより得られたデータに基づいて、呼吸信号Sb1を生成する。呼吸信号Sb1を求めた後、ステップST2に進む。

0099

ステップST2では、ウィンドウ設定手段102が、呼吸信号Sb1に基づいて、被検体の呼吸による体動が小さい信号値の範囲を表すウィンドウWを設定する。図34に、ウィンドウ設定手段102(図3参照)により設定されたウィンドウWを示す。ウィンドウWを設定した後、ステップST3に進む。

0100

ステップST3では、キャリブレーションスキャンが実行される。
図35は、キャリブレーションスキャンCSの説明図である。
先ず、ナビゲータシーケンスNが繰り返し実行される。呼吸信号生成手段101は、ナビゲータシーケンスNにより得られたデータに基づいて、被検体の呼吸信号Sb2の信号値を求める。そして、判定手段103(図3参照)は、呼吸信号Sb2の信号値が、どの時点でウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したかを判定する。図35では、時点t1において、呼吸信号Sb2の信号値が、ウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲内に到達したと判定される。そして、時点t1の直後に、B1位相スキャンセグメントCS1、B1強度スキャンセグメントCS2、およびB0スキャンセグメントCS3が順に実行される。したがって、呼吸による体動が小さい期間P1に、セグメントCS1、CS2、およびCS3を実行することができる。

0101

キャリブレーションスキャンCSが終了したら、B1マップおよびB0マップを生成し(ステップST4)、本スキャンで使用されるRFパルスの波形の特徴量を求め(ステップST5)、本スキャンを実行する(ステップST6)。

0102

尚、チャンネル数nや位相エンコードのステップ数mによっては、1つの期間で、3つのセグメント(B1位相スキャンセグメントCS1、B1強度スキャンセグメントCS2、およびB0スキャンセグメントCS3)を完了できないこともある。この場合は、図36に示すように、3つのセグメントCS1、CS2、およびCS3を、被検体の呼吸による体動が小さい3つの期間P11、P12、およびP13に分けて、キャリブレーションスキャンCSを実行すればよい。

0103

図36では、ナビゲータシーケンスNが繰り返し実行され、呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲に入ったと判定されたら、B1位相スキャンセグメントCS1のシーケンスセットを実行する。B1位相スキャンセグメントCS1が完了したら、再びナビゲータシーケンスNを繰り返し実行し、呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲に入ったと判定したら、B1強度スキャンセグメントCS2のシーケンスセットを実行する。B1強度スキャンセグメントCS2が完了したら、再びナビゲータシーケンスNを繰り返し実行し、呼吸信号Sb2の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの範囲に入ったと判定したら、B0スキャンセグメントCS3のシーケンスセットを実行する。

0104

このように、ベローズを使わずに、ナビゲータシーケンスNを用いて呼吸信号を生成してもよい。

0105

第1〜第5の形態では、キャリブレーションスキャンCSは、B1位相スキャンセグメントCS1およびB1強度スキャンセグメントCS2の他に、B0スキャンセグメントCS3を有している。しかし、MRI装置のB0不均一が小さいのであれば、B0スキャンセグメントCS3は実行しなくてもよい。

0106

第1〜第5の形態では、呼吸による体動の時間変化を表す呼吸信号に基づいて、キャリブレーションスキャンCSを実行している。しかし、本発明は、呼吸信号以外の、被検体の体動の時間変化を表す体動信号(例えば、心拍信号)に基づいてキャリブレーションスキャンCSを実行する場合にも適用することができる。

0107

1MRI装置
2マグネット
3 テーブル
3aクレードル
4受信コイル装置
5ベローズ
6 制御部
7送信器
8勾配磁場電源
9受信器
10処理装置
11 記憶部
12 操作部
13 表示部
14 被検体
15送信コイル装置
21 収容空間
22超伝導コイル
23勾配コイル
24RFコイル
101呼吸信号生成手段
102ウィンドウ設定手段
103 判定手段
104マップ生成手段
105 計算手段

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