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技術 電力系統シミュレータ、インターフェイス、及びプログラム

出願人 富士電機株式会社
発明者 高野幸雄
出願日 2016年2月26日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-035480
公開日 2017年8月31日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2017-153313
状態 特許登録済
技術分野 交流の給配電
主要キーワード ディジタル側 シミュレーション誤差 ディジタル変換機 リアルタイムシミュレータ 逆ラプラス変換 等価電流源 模擬結果 信号操作
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (6)

解決手段

電力系統シミュレータは、第1電力系統模擬するディジタルシミュレータと、前記第1電力系統に電線を介して接続された第2電力系統を模擬するアナログシミュレータと、前記ディジタルシミュレータに接続される第1電流源と、前記第1電流源と並列に接続され、前記電線の特性インピーダンスを示す第1抵抗と、前記アナログシミュレータに接続される第2電流源と、前記第2電流源と並列に接続され、前記特性インピーダンスを示す第2抵抗と、前記ディジタルシミュレータにおいて算出された、第1時刻より前の第2時刻における前記第1電力系統の出力電流及び出力電圧、並びに前記アナログシミュレータから出力された前記第2時刻における前記第2電力系統の出力電圧に基づいて、前記第1電流源を制御する第1制御装置と、前記第2時刻における前記第1電力系統の出力電流及び出力電圧に基づいて、前記第2電流源を制御する第2制御装置と、を備える。

概要

背景

電力系統の状態を解析する電力系統シミュレータの1形態として、電力系統の一部の要素(例えば送電線や、遮断器のように高速で動作する機器や、変圧器のように飽和する機器)を模擬するアナログシミュレータと、その電力系統の残りの要素を模擬するディジタルシミュレータと、を含んで構成される電力系統シミュレータが知られている。

この種の電力系統シミュレータは、アナログシミュレータとディジタルシミュレータとを接続するインターフェイスないし接続装置を必要とする。例えばBERERON結合方式のインターフェイスは、図1に示すような分布定数線路とみなせる送電線の両端を、例えば図5に示されるように、アナログ側ディジタル側に模擬し、各端子電圧及び電流電圧検出器及び電流検出器で検出し、検出値演算し、等価電流源として戻すことによって、アナログシミュレータとディジタルシミュレータとを結合する。(例えば特許文献1、非特許文献1)。

概要

電力系統シミュレータは、第1電力系統を模擬するディジタルシミュレータと、前記第1電力系統に電線を介して接続された第2電力系統を模擬するアナログシミュレータと、前記ディジタルシミュレータに接続される第1電流源と、前記第1電流源と並列に接続され、前記電線の特性インピーダンスを示す第1抵抗と、前記アナログシミュレータに接続される第2電流源と、前記第2電流源と並列に接続され、前記特性インピーダンスを示す第2抵抗と、前記ディジタルシミュレータにおいて算出された、第1時刻より前の第2時刻における前記第1電力系統の出力電流及び出力電圧、並びに前記アナログシミュレータから出力された前記第2時刻における前記第2電力系統の出力電圧に基づいて、前記第1電流源を制御する第1制御装置と、前記第2時刻における前記第1電力系統の出力電流及び出力電圧に基づいて、前記第2電流源を制御する第2制御装置と、を備える。

目的

本発明はこのような課題を鑑みてなされたものであり、精度のよいシミュレーション結果を低コストで得ることができる電力系統シミュレータを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1電力系統模擬するディジタルシミュレータと、前記第1電力系統に電線を介して接続された第2電力系統を模擬するアナログシミュレータと、前記ディジタルシミュレータに接続される第1電流源と、前記ディジタルシミュレータからの電流及び前記第1電流源からの電流が流れるように前記第1電流源と並列に接続され、前記電線の特性インピーダンスを示す第1抵抗と、前記アナログシミュレータに接続される第2電流源と、前記アナログシミュレータからの電流及び前記第2電流源からの電流が流れるように前記第2電流源と並列に接続され、前記特性インピーダンスを示す第2抵抗と、前記ディジタルシミュレータにおいて算出された、第1時刻より前の第2時刻における前記第1電力系統の出力電流及び出力電圧、並びに前記アナログシミュレータから出力された前記第2時刻における前記第2電力系統の出力電圧に基づいて、前記第1電流源を制御する第1制御装置と、前記第2時刻における前記第1電力系統の出力電流及び出力電圧に基づいて、前記第2電流源を制御する第2制御装置と、を備えることを特徴とする電力系統シミュレータ

請求項2

前記第1制御装置は、更に、前記アナログシミュレータの出力に生ずる遅延時間に基づいて、前記第1電流源を制御することを特徴とする請求項1に記載の電力系統シミュレータ。

請求項3

前記第1制御装置は、更に、前記電線における伝播時間に基づいて、前記第1電流源を制御することを特徴とする請求項2に記載の電力系統シミュレータ。

請求項4

前記第1制御装置は、所定の遅延時間τ、前記電線の特性インピーダンスZ、前記第2電力系統における過去の出力電圧v2(t−τ)、前記第1電力系統における過去の出力電流i1(t−2τ)、及び前記第1電力系統における過去の出力電圧v1(t−2τ)を用いて、で定義される電流源J1(t)に基づいて、前記第1電流源を制御し、前記第2制御装置は、前記第1電力系統における過去の出力電圧v1(t−τ)、前記第1電力系統における過去の出力電流i1(t−τ)を用いて、で定義される電流源Jb(t)に基づいて、前記第2電流源を制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の電力系統シミュレータ。

請求項5

第1電力系統を模擬するディジタルシミュレータと、前記第1電力系統に電線を介して接続された第2電力系統を模擬するアナログシミュレータと、を相互に接続するインターフェイスであって、前記ディジタルシミュレータに接続される第1電流源と、前記ディジタルシミュレータからの電流及び前記第1電流源からの電流が流れるように前記第1電流源と並列に接続され、前記電線の特性インピーダンスを示す第1抵抗と、前記アナログシミュレータに接続される第2電流源と、前記アナログシミュレータからの電流及び前記第2電流源からの電流が流れるように前記第2電流源と並列に接続され、前記特性インピーダンスを示す第2抵抗と、前記ディジタルシミュレータにおいて算出された、第1時刻より前の第2時刻における前記第1電力系統の出力電流及び出力電圧、並びに前記アナログシミュレータから出力された前記第2時刻における前記第2電力系統の出力電圧に基づいて、前記第1電流源を制御する第1制御装置と、前記第2時刻における前記第1電力系統の出力電流及び出力電圧に基づいて、前記第2電流源を制御する第2制御装置と、を備えることを特徴とするインターフェイス。

請求項6

第1電力系統を模擬するディジタルシミュレータと、前記第1電力系統に電線を介して接続された第2電力系統を模擬するアナログシミュレータと、を相互に接続するとともに、前記ディジタルシミュレータに接続される第1電流源と、前記ディジタルシミュレータからの電流及び前記第1電流源からの電流が流れるように前記第1電流源と並列に接続されるとともに前記電線の特性インピーダンスを示す第1抵抗と、前記アナログシミュレータに接続される第2電流源と、前記アナログシミュレータからの電流及び前記第2電流源からの電流が流れるように前記第2電流源と並列に接続されるとともに前記特性インピーダンスを示す第2抵抗と、を有するインターフェイスに対して、前記ディジタルシミュレータにおいて算出された、第1時刻より前の第2時刻における前記第1電力系統の出力電流及び出力電圧、並びに前記アナログシミュレータから出力された前記第2時刻における前記第2電力系統の出力電圧に基づいて、前記ディジタルシミュレータに接続された第1電流源を制御する第1機能と、前記第2時刻における前記第1電力系統の出力電流及び出力電圧に基づいて、前記アナログシミュレータに接続された第2電流源を制御する第2機能と、を実行させるプログラム

技術分野

0001

本発明は、電力系統シミュレータインターフェイス、及びプログラムに関する。

背景技術

0002

電力系統の状態を解析する電力系統シミュレータの1形態として、電力系統の一部の要素(例えば送電線や、遮断器のように高速で動作する機器や、変圧器のように飽和する機器)を模擬するアナログシミュレータと、その電力系統の残りの要素を模擬するディジタルシミュレータと、を含んで構成される電力系統シミュレータが知られている。

0003

この種の電力系統シミュレータは、アナログシミュレータとディジタルシミュレータとを接続するインターフェイスないし接続装置を必要とする。例えばBERERON結合方式のインターフェイスは、図1に示すような分布定数線路とみなせる送電線の両端を、例えば図5に示されるように、アナログ側ディジタル側に模擬し、各端子電圧及び電流電圧検出器及び電流検出器で検出し、検出値演算し、等価電流源として戻すことによって、アナログシミュレータとディジタルシミュレータとを結合する。(例えば特許文献1、非特許文献1)。

0004

特開2004−96889号公報

先行技術

0005

稲辺普人、小西博雄「ハイブリッドリアルタイムシミュレータアナログシミュレータとディジタルシミュレータの結合解析方式」、電気学会誌、2002年、第122巻、第5号、304−306頁

発明が解決しようとする課題

0006

しかし、電流検出器はアナログ側の回路に少なからず影響を及ぼし、シミュレーション結果に誤差を生じさせるおそれがある。また、直流から高周波まで電流を精度よく検出できる電流検出器は高い費用を要する。

0007

本発明はこのような課題を鑑みてなされたものであり、精度のよいシミュレーション結果を低コストで得ることができる電力系統シミュレータを提供することを一つの目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するための手段の一つは、第1電力系統を模擬するディジタルシミュレータと、前記第1電力系統に電線を介して接続された第2電力系統を模擬するアナログシミュレータと、前記ディジタルシミュレータに接続される第1電流源と、前記ディジタルシミュレータからの電流及び前記第1電流源からの電流が流れるように前記第1電流源と並列に接続され、前記電線の特性インピーダンスを示す第1抵抗と、前記アナログシミュレータに接続される第2電流源と、前記アナログシミュレータからの電流及び前記第2電流源からの電流が流れるように前記第2電流源と並列に接続され、前記特性インピーダンスを示す第2抵抗と、前記ディジタルシミュレータにおいて算出された、第1時刻より前の第2時刻における前記第1電力系統の出力電流及び出力電圧、並びに前記アナログシミュレータから出力された前記第2時刻における前記第2電力系統の出力電圧に基づいて、前記第1電流源を制御する第1制御装置と、前記第2時刻における前記第1電力系統の出力電流及び出力電圧に基づいて、前記第2電流源を制御する第2制御装置と、を備える。

0009

その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄の記載、及び図面の記載等により明らかにされる。

発明の効果

0010

本発明によれば、精度のよいシミュレーション結果を低コストで得ることができる電力系統シミュレータを提供することが可能となる。

図面の簡単な説明

0011

本実施形態に係る電力系統シミュレータによって模擬される電力系統の一例を示す図である。
図1の電力系統の等価回路モデルの一例を示す図である。
本実施形態に係る電力系統シミュレータの構成を示す図である。
図3の式bに関わる信号操作を示すブロック図である。
既知の電力系統シミュレータの一例を示す図である。

実施例

0012

本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。

0013

図1図4を参照して、本実施形態に係る電力系統シミュレータを説明する。

0014

[模擬の対象となる電力系統]
図1は、本実施形態に係る電力系統シミュレータによって模擬される電力系統の一例を示す。図1に示されるように、電力系統300は、例えば電線のような分布定数線路310を介して電力系統Aと電力系統Bとが結合されている。

0015

本実施形態では、電力系統Aがディジタルシミュレータによって模擬され、電力系統Bがアナログシミュレータによって模擬されるものとする。電力系統Bは、電力系統300に接続される機器であって、例えば送電線や遮断器のように高速で動作する機器や、例えば変圧器のように非線形動作特性を示す機器、及び、現象が十分に解明されていない機器を含む。また、電力系統Aは、電力系統300における電力系統B以外の構成要素を含む。また、分布定数線路310は、特性インピーダンスZ、伝播時間τの特性を有するものとする。

0016

[電力系統の等価回路
図2は、図1の電力系統300の等価回路モデルの一例を示す。図2に示される等価回路モデルは、BERGERON結合方式である。BERGERON結合方式は、分布定数線路310の伝播時間τを利用して電力系統300をサブシステムに分割する解析方式である。

0017

具体的には、BERGERON結合方式による等価回路モデルは、送受端ノードが独立に切り離され、各端における抵抗R1,R2と等価電流源CS1,CS2で表される。抵抗R1,R2は分布定数線路の特性インピーダンス(サージインピーダンス)Zに相当する値を示し、等価電流源CS1,CS2の値は過去の時点における各端の電圧及び電流から決まる。したがって、分布定数線路310の一方端(ここでは電力系統A)をアナログ側に、他端(ここでは電力系統B)をディジタル側に模擬し、各端の電圧及び電流を検出ないし算出し、演算し、等価電流源に戻すことによってアナログシミュレータとディジタルシミュレータとの結合を行うことができる。

0018

したがって、図2に示される等価回路モデルは、電力系統A、電力系統Aに接続される電流源CS1、電流源CS1に並列に接続される抵抗R1、電力系統B、電力系統Bに接続される電流源CS2、電流源CS2に並列に接続される抵抗R2を含む。抵抗R1には、電力系統Aからの電流と、電流源CS1からの電流と、が流れる。また、抵抗R2には、電力系統Bからの電流と、電流源CS2からの電流と、が流れる。

0019

[電力系統シミュレータの構成]
図3は、図2に示される等価回路モデルを実現する電力系統シミュレータ1の構成を示す。電力系統シミュレータ1は、図1に示される電力系統300を模擬する装置であって、電力系統A(第1電力系統)を模擬するディジタルシミュレータ110と、電力系統B(第2電力系統)を模擬するアナログシミュレータ120と、を含む。電力系統シミュレータ1はまた、ディジタルシミュレータ110とアナログシミュレータ120とを相互に接続するインターフェイス130を有する。以下、順に説明する。

0020

(ディジタルシミュレータ)
ディジタルシミュレータ110は、ディジタル計算機であって、電力系統A(第1電力系統)を模擬する第1模擬部111を含む。第1模擬部111は、追って述べるように、電力系統Aの構成要素を簡略化したモデルに基づいて数値計算を実行し、電力系統Aの出力電流及び出力電圧を算出する。

0021

ディジタルシミュレータ110は、図示しないCPU,RAM,及びROMを備えたコンピュータによって実現される。ROMには、後述する第1制御部131及び第2制御部132の各機能を実行するためのプログラム、例えば特性インピーダンスZ及び伝播時間τのような設定値、演算結果などが格納されている。CPUは、ROMに記憶されたプログラム及び各種データをRAMに読み出して演算を行い、ディジタル信号である演算結果を出力するとともにROMに記憶する。

0022

(アナログシミュレータ)
アナログシミュレータ120は、電力系統B(第2電力系統)を模擬するべく電力系統Bの構成要素(例えば送電線、遮断器、変圧器など)をミニチュア化した第2模擬部121を含む。第2模擬部121は、アナログ信号である模擬結果を出力する。

0023

(インターフェイス)
インターフェイス130は、電流源112,122、抵抗113,123、電圧検出器124、第1制御部131、第2制御部132、アナログ−ディジタル変換器141、及び、ディジタル−アナログ変換器142を含む。本実施形態では、インターフェイス130の上記構成要素のうち、電流源112(第1電流源)、抵抗113(第1抵抗)、第1制御部131、及び第2制御部132は、ディジタルシミュレータ110に含まれ、電流源122(第2電流源)、抵抗123(第2抵抗)、電圧検出器124はアナログシミュレータ120に含まれるものとする。もっとも、インターフェイス130の上記構成要素は、ディジタルシミュレータ110及びアナログシミュレータ120から独立した装置であってもよい。以下、インターフェイス130の構成要素を順に説明する。

0024

ディジタルシミュレータ110側の電流源112は、第1模擬部111に接続される。電流源112の値の算出手法は、追って第1制御部131に関連して説明される。また、抵抗113は、電流源112と並列に接続され、分布定数線路310の特性インピーダンスZに相当する抵抗値を示す。

0025

アナログシミュレータ120側の電流源122は、第2模擬部121に接続される。電流源122の値の算出方法は、追って第2制御部132に関連して説明される。また、抵抗123は、電流源122と並列に接続され、抵抗113と同様に特性インピーダンスZに相当する抵抗値を示す。

0026

第1制御部131は、ディジタルシミュレータ110側の電流源112を制御する。具体的には、第1制御部131は、第1模擬部111において算出された電力系統Aの出力電流i1及び出力電圧v1、並びに第2模擬部121から出力された電力系統Bの出力電圧v2に基づいて、電流源112の値を算出し、制御信号i1*を出力する。その際、第1制御部131は、第2模擬部121の出力に生ずる遅延時間に基づいて、電流源112を制御してもよい。また、第1制御部131は、分布定数線路310における伝播時間τに基づいて、電流源112を制御してもよい。電流源112の値の決定手順は後述される。

0027

第2制御部132は、アナログシミュレータ120側の電流源122を制御する。具体的には、第2制御部132は、第1模擬部111において算出された電力系統Aの出力電流i1及び出力電圧v1に基づいて、電流源122の値を算出し、制御信号i2*’を出力する。電流源122の値の決定手順は後述される。

0028

電圧検出器124は、第2模擬部121の出力電圧を検出し、検出結果を示すアナログ信号v2をアナログ−ディジタル変換器141に出力する。アナログ−ディジタル変換器141は、かかるアナログ信号v2をディジタル信号v2’に変換し、第1制御部131に出力する。なお、電圧検出器124は、アナログ−ディジタル変換機能を内蔵してもよい。その場合、電圧検出器124は検出結果を第1制御部131に出力することになる。

0029

アナログ−ディジタル変換に際して、信号の遅延が生じる。本実施形態では、便宜上、信号の遅延時間は分布定数線路310の伝播時間τに等しいものとする。なお、アナログ−ディジタル変換において生じる遅延が伝播時間τより大きい場合には、信号の予測処理などによって見かけ上の変換遅延を伝播時間τと同等にする。また、変換遅延が伝播時間τより小さい場合には、信号処理によって遅延要素を追加することで、見かけ上の変換遅延を伝播時間τと同等にする。このような信号の遅延処理は、例えば第1制御部131で行われてもよい。

0030

また、第2制御部132から出力される制御信号i2*’は、ディジタル−アナログ変換器142によってアナログ信号i2*に変換され、電流源122に出力される。かかるディジタル−アナログ変換においても信号の遅延が生じるところ、ここでもやはり、信号の遅延時間は分布定数線路310の伝播時間τに等しいものとする。ディジタル−アナログ変換に際して生じる信号の遅延が伝播時間τに等しくない場合には、上述したアナログ−ディジタル変換の際と同様に、第1制御部131及び第2制御部132において信号の遅延処理が行われる。

0031

なお、アナログシミュレータ120側には、第2模擬部121の出力電流を検出するための電流検出器は設けられない。電流検出器の代わりに、第1制御部131に、後述するようにアナログ側の第2模擬部121の出力電流を推定する機能を組み込んでいる。

0032

[電流源の値の決定手順]
図3及び図4を参照して、第1制御部131及び第2制御部132における電流源112及び122の値の決定手順を説明する。まず、アナログシミュレータ120側の電流源122の値の決定手順を説明し、次いで、ディジタルシミュレータ110側の電流源112の値の決定手順を説明する。

0033

(アナログシミュレータ側の電流源の値の決定手順)
アナログシミュレータ120側の電流源122の値は、第2制御部132において決定される。まず、第1模擬部111において算出された、ある時刻t(第1時刻)における電力系統Aの出力電流i1(t)及び出力電圧v1(t)が、第2制御部132に入力される。第2制御部132は、図3に式aで示されるように、次の(式1)に基づいて電流源122の値i2*’(t)を算出する。

0034

0035

電流源122の値i2*’(t)は、ディジタル−アナログ変換器142においてアナログ信号i2*に変換される。その際、上述したように伝播時間τに等しい変換遅延が生じる。したがって、時刻tにおいて電流源122に入力される制御信号i2*(t)は、次の(式2)で示されるように、時刻tより伝播時間τだけ前の時刻(第2時刻)における電力系統Aの出力電流i1(t−τ)及び出力電圧v1(t−τ)によって規定される。

0036

0037

したがって、電流源122は、次の(式3)で定義される電流源J2(t)に基づいて、制御可能である。

0038

0039

(ディジタルシミュレータ側の電流源の値の決定手順)
ディジタルシミュレータ110側の電流源112の値は、第1制御部131において決定される。ここで、図5に示される電力系統シミュレータ2では、ディジタルシミュレータ210側の電流源212の値ia*が、アナログシミュレータ220の出力電圧vb及び出力電流ibに基づいて生成されるところ(式a’参照)、本実施形態に係る電力系統シミュレータ1では、アナログシミュレータ220の出力電流は検出されないため、かかる出力電流の推定値をディジタルシミュレータ110側で生成する必要がある。かかる工程が図3に式bで示されるブロックである。そして、アナログシミュレータ220の出力電流の推定値i2’と、アナログシミュレータ220の出力電圧の検出結果v2と、に基づいて、電流源112の値i1*が算出されることになる。

0040

そこでまず、アナログシミュレータ220の出力電流の推定値i2’の算出手順図3に式bで示されるブロック)を説明する。時刻tにおける第2模擬部121の出力電圧v2(t)は、アナログ−ディジタル変換器141においてディジタル信号v2’に変換され、第1制御部131に出力される。かかるディジタル信号v2’は、v2に対して伝播時間τだけ遅延しているから、v2’(t)=v2(t−τ)の関係がある。

0041

かかるディジタル信号v2’(t)は、第2制御部132からの電流信号i2*’(t)とともに、第1制御部131に入力される。上述したように電圧信号v2’はv2に対して伝播時間τだけ遅延しているのに対して、電流信号i2*’に遅延は生じていない。したがって、第1制御部131はまず、信号v2’と信号i2*’との間の遅延時間を調整する。

0042

上述した遅延時間の調整は、例えば、図4のブロック151に示されるように信号I2*’に無駄時間要素e−2τsを乗算してI2*’e−2τsを生成することで実現される。なお、図4では、信号v2’、i2*’、i2’のそれぞれのラプラス変換がV2’、I2*’、I2’で表されている。また、「s」はラプラス演算子を表す。

0043

他方、アナログ−ディジタル変換器141からの信号V2’は、ブロック152において1/Zを乗算され、信号V2’/Zが生成される。そして、加算器153において、信号V2’/Zが加算されるとともに信号I2*’e−2τsが減算されて、信号I2’が生成される。この過程を示したのが、次の(式4)である。

0044

0045

この(式4)を逆ラプラス変換すると、次の(式5)が得られる。

0046

0047

このようにして算出されたアナログシミュレータ120の出力電流の推定値i2’と、アナログシミュレータ220の出力電圧の検出結果v2と、を用いて、次の(式6)に基づき、電流源112の値i1*が算出される。

0048

0049

そして、(式6)に、(式1)と上記関係式v2’(t)=v2(t−τ)とを代入すると、次の(式7)を得る。

0050

0051

したがって、電流源112は、次の(式8)で定義される電流源J1(t)に基づいて制御可能である。

0052

0053

このように、本実施形態においては、第2模擬部121の出力電流を推定する処理を追加することにより、アナログシミュレータ110側の電流検出器を不要とする。また、第2模擬部121の出力電流を推定する際には、ディジタル−アナログ間の信号交換における遅延を考慮した処理が行われる。これにより、電圧検出器124で検出された第2模擬部121の出力電圧と、算出された第2模擬部121の出力電流の推定値と、の間の時刻を一致させ、第2模擬部121の出力電流の推定値の精度を確保している。

0054

本実施形態によれば、アナログシミュレータ120側に電流検出器が不要となる。したがって、電流検出器がアナログシミュレータ120に与える影響によるシミュレーション誤差を無くすことができ、精度の高いシミュレーションが可能である。また、シミュレータ設備コスト削減が可能となる。

0055

[まとめ]
以上説明したように、電力系統シミュレータ1は、電力系統Aを模擬する第1模擬部111と電力系統Aに分布定数線路310を介して接続された電力系統Bを模擬する第2模擬部121と、第1模擬部111に接続される電流源112と、第1模擬部111からの電流及び電流源112からの電流が流れるように電流源112と並列に接続され、分布定数線路310の特性インピーダンスZを示す抵抗113と、第2模擬部121に接続される電流源122と、第2模擬部121からの電流及び電流源122からの電流が流れるように電流源122と並列に接続され、特性インピーダンスZを示す抵抗123と、第1模擬部111において算出された、第1時刻より前の第2時刻における電力系統Aの出力電流i1及び出力電圧v1、並びに第2模擬部121から出力された第2時刻における電力系統Aの出力電圧v2に基づいて、電流源112を制御する第1制御部131と、第2時刻における電力系統Aの出力電流i1及び出力電圧v1に基づいて、電流源122を制御する第2制御部132と、を備える。かかる実施形態によれば、アナログシミュレータ120の第2模擬部121に影響を及ぼす可能性のある電流検出器を省略することができるので、シミュレーション誤差を抑制して精度の高いシミュレーションを実現する電力系統シミュレータを提供することができる。

0056

また、第1制御部131は、更に、第2模擬部121の出力に生ずる遅延時間τに基づいて、電流源112を制御してもよい。かかる実施形態によれば、第1制御部131は、遅延時間τを考慮した精度の高い指示信号を電流源112に供給することができるので、シミュレーションの精度の向上につながる。

0057

また、第1制御部131は、更に、分布定数線路310における伝播時間τに基づいて、電流源112を制御してもよい。かかる実施形態によれば、第1制御部131は、伝播時間τを考慮した精度の高い指示信号を電流源112に供給することができるので、シミュレーションの精度の向上につながる。

0058

また、第1制御部131は、所定の遅延時間τ、分布定数線路310の特性インピーダンスZ、電力系統Bにおける過去の出力電圧v2(t−τ)、電力系統Aにおける過去の出力電流i1(t−2τ)、及び電力系統Aにおける過去の出力電圧v1(t−2τ)を用いて、



で定義される電流源J1(t)に基づいて、電流源112を制御し、第2制御部132は、電力系統Aにおける過去の出力電圧v1(t−τ)、電力系統Aにおける過去の出力電流i1(t−τ)を用いて、



で定義される電流源J2(t)に基づいて、電流源122を制御してもよい。かかる実施形態によれば、第2模擬部121の出力電流を推定する際には、ディジタル−アナログ間の信号交換における遅延を考慮した処理が行われる。これにより、電圧検出器124で検出された第2模擬部121の出力電圧と、算出された第2模擬部121の出力電流の推定値と、の間の時刻を一致させ、第2模擬部121の出力電流の推定値の精度を確保している。このことは、精度の高いシミュレーションを可能とする。

0059

あるいは、第1電力系統を模擬するディジタルシミュレータと、第1電力系統に電線を介して接続された第2電力系統を模擬するアナログシミュレータと、を相互に接続するインターフェイスは、ディジタルシミュレータに接続される第1電流源と、ディジタルシミュレータからの電流及び第1電流源からの電流が流れるように第1電流源と並列に接続され、電線の特性インピーダンスを示す第1抵抗と、アナログシミュレータに接続される第2電流源と、アナログシミュレータからの電流及び第2電流源からの電流が流れるように第2電流源と並列に接続され、特性インピーダンスを示す第2抵抗と、ディジタルシミュレータにおいて算出された、第1時刻より前の第2時刻における第1電力系統の出力電流及び出力電圧、並びにアナログシミュレータから出力された第2時刻における第2電力系統の出力電圧に基づいて、第1電流源を制御する第1制御装置と、第2時刻における第1電力系統の出力電流及び出力電圧に基づいて、第2電流源を制御する第2制御装置と、を備える。かかる実施形態によれば、アナログシミュレータ120の第2模擬部121に影響を及ぼす可能性のある電流検出器を省略することができるので、シミュレーション誤差を抑制して精度の高いシミュレーションを実現する電力系統シミュレータのインターフェイスを提供することができる。

0060

あるいは、プログラムは、第1電力系統を模擬するディジタルシミュレータと、第1電力系統に電線を介して接続された第2電力系統を模擬するアナログシミュレータと、を相互に接続するとともに、ディジタルシミュレータに接続される第1電流源と、ディジタルシミュレータからの電流及び第1電流源からの電流が流れるように第1電流源と並列に接続されるとともに電線の特性インピーダンスを示す第1抵抗と、アナログシミュレータに接続される第2電流源と、アナログシミュレータからの電流及び第2電流源からの電流が流れるように第2電流源と並列に接続されるとともに特性インピーダンスを示す第2抵抗と、を有するインターフェイスに対して、ディジタルシミュレータにおいて算出された、第1時刻より前の第2時刻における第1電力系統の出力電流及び出力電圧、並びにアナログシミュレータから出力された第2時刻における第2電力系統の出力電圧に基づいて、ディジタルシミュレータに接続された第1電流源を制御する第1機能と、第2時刻における第1電力系統の出力電流及び出力電圧に基づいて、アナログシミュレータに接続された第2電流源を制御する第2機能と、を実行させる。かかる実施形態によれば、アナログシミュレータ120の第2模擬部121に影響を及ぼす可能性のある電流検出器を省略することができるので、シミュレーション誤差を抑制して精度の高いシミュレーションを実現する電力系統シミュレータの実行プログラムを提供することができる。

0061

なお、上述した実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。

0062

1電力系統
110ディジタルシミュレータ
111,121模擬部
112,122電流源
113,123抵抗
124電圧検出器
120アナログシミュレータ
130インターフェイス
131 第1制御部
132 第2制御部

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