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技術 電池外装用積層体、電池外装体及び電池

出願人 藤森工業株式会社
発明者 飯塚宏和佐藤友紀武井邦浩金田康宏宮脇晃
出願日 2016年2月25日 (5年11ヶ月経過) 出願番号 2016-034235
公開日 2017年8月31日 (4年5ヶ月経過) 公開番号 2017-152244
状態 特許登録済
技術分野 電池の電槽・外装及び封口
主要キーワード 薄膜コーティング層 腐食防止処理 フッ素樹脂基材 アミドエステル結合 電池収納用 腐食防止層 接着性官能基 アミノカルボン酸系キレート剤
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月31日)のものです。
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図面 (5)

課題

高い生産効率で製造が可能であって、且つ、各種特性に優れる電池外装用積層体の提供。

解決手段

少なくとも、第1基材層11、第1接着剤層12、及び金属箔14をこの順に備えてなる電池外装用積層体10であって、第1基材層11がポリオレフィンからなる層であり、第1接着剤層12が、第1接着剤層12単層動的粘弾性測定において、150℃における貯蔵弾性率の値が1.0×104以上、1.0×107以下となる層であることを特徴とする電池外装用積層体;前記電池外装用積層体を備える電池外装体であって、電池収納する内部空間を有し、電池外装用積層体の第1基材層の側が当該内部空間の側となることを特徴とする電池外装体;前記電池外装体を備えることを特徴とする電池。

概要

背景

環境に対する意識が高まる中、太陽光風力等の自然エネルギー活用と共に、電気エネルギー貯蔵するための蓄電池として、リチウムイオン電池等の二次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタが注目を集めている。
これら電池に用いられる外装体としては、小型化と軽量化とを目的として、金属箔樹脂層とを積層した電池外装用積層体が用いられている。このような電池外装用積層体を、凹部を有するトレー状となるように絞り成形等によって成形し、外装体容器本体とする。また、前記外装体容器本体と同様にして、電池外装用積層体を成形して外装体蓋部を得る。この外装体容器本体の凹部に電池本体を収納した後、収納された電池本体を覆うように外装体蓋部を重ね、容器本体と外装体蓋部との側縁部を接着することにより、外装体に電池本体が収納された電池が得られる。

例えば特許文献1には、基材層と、アルミニウム箔と、ポリプロピレン又はポリエチレン層からなる最内層とが順に積層され、アルミニウム箔の最内層側の面には薄膜コーティング層が積層された電池外装用積層体が開示されている。より具体的には、特許文献1において、当該薄膜コーティング層と、ポリプロピレン又はポリエチレン層からなる最内層とはヒートシール剤を介して接着することが好ましいとされており、酸変性ポリプロピレン系ヒートシール剤を用いたラミネート加工により、薄膜コーティングされたアルミニウム箔と最内層とが接着されている。

概要

高い生産効率で製造が可能であって、且つ、各種特性に優れる電池外装用積層体の提供。少なくとも、第1基材層11、第1接着剤層12、及び金属箔14をこの順に備えてなる電池外装用積層体10であって、第1基材層11がポリオレフィンからなる層であり、第1接着剤層12が、第1接着剤層12単層動的粘弾性測定において、150℃における貯蔵弾性率の値が1.0×104以上、1.0×107以下となる層であることを特徴とする電池外装用積層体;前記電池外装用積層体を備える電池外装体であって、電池を収納する内部空間を有し、電池外装用積層体の第1基材層の側が当該内部空間の側となることを特徴とする電池外装体;前記電池外装体を備えることを特徴とする電池。

目的

本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであって、高い生産効率で製造が可能であって、且つ、各種特性に優れる電池外装用積層体を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

少なくとも、第1基材層、第1接着剤層、及び金属箔をこの順に備えてなる電池外装用積層体であって、前記第1基材層がポリオレフィンからなる層であり、前記第1接着剤層が、当該第1接着剤層単層動的粘弾性測定において、150℃における貯蔵弾性率の値が1.0×104以上、1.0×107以下となる層であることを特徴とする電池外装用積層体。

請求項2

前記第1接着剤層が、酸変性ポリオレフィン樹脂(A)の100質量部と、複数のエポキシ基を含有する化合物(B)の1〜20質量部と、を含有する接着剤からなる層である、請求項1に記載の電池外装用積層体。

請求項3

前記複数のエポキシ基を含有する化合物(B)が、フェノールノボラック型エポキシ樹脂である、請求項2に記載の電池外装用積層体。

請求項4

前記第1接着剤層と前記金属箔との間に、さらに第1腐食防止層を備え、該第1腐食防止層が、ハロゲン化金属化合物を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池外装用積層体。

請求項5

前記第1腐食防止層が、さらに、水溶性樹脂と、キレート剤又は架橋性化合物とを含有する、請求項4に記載の電池外装用積層体。

請求項6

前記ハロゲン化金属化合物が、鉄、クロムマンガンジルコニウム塩化物、又は、鉄、クロム、マンガン、ジルコニウムのフッ化物である、請求項4又は5に記載の電池外装用積層体。

請求項7

前記金属箔が、アルミニウムステンレス鋼、銅、ニッケル又はチタンである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の電池外装用積層体。

請求項8

前記金属箔の厚みが、10〜40μmである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の電池外装用積層体。

請求項9

請求項1〜8のいずれか一項に記載の電池外装用積層体を備える電池外装体であって、電池収納する内部空間を有し、電池外装用積層体の第1基材層の側が当該内部空間の側となることを特徴とする電池外装体。

請求項10

請求項9に記載の電池外装体を備えることを特徴とする電池。

技術分野

0001

本発明は、二次電池キャパシタ等の外装体として良好な電池外装用積層体、並びに、当該積層体を用いて得られた電池外装体及び電池に関する。

背景技術

0002

環境に対する意識が高まる中、太陽光風力等の自然エネルギー活用と共に、電気エネルギー貯蔵するための蓄電池として、リチウムイオン電池等の二次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタが注目を集めている。
これら電池に用いられる外装体としては、小型化と軽量化とを目的として、金属箔樹脂層とを積層した電池外装用積層体が用いられている。このような電池外装用積層体を、凹部を有するトレー状となるように絞り成形等によって成形し、外装体容器本体とする。また、前記外装体容器本体と同様にして、電池外装用積層体を成形して外装体蓋部を得る。この外装体容器本体の凹部に電池本体を収納した後、収納された電池本体を覆うように外装体蓋部を重ね、容器本体と外装体蓋部との側縁部を接着することにより、外装体に電池本体が収納された電池が得られる。

0003

例えば特許文献1には、基材層と、アルミニウム箔と、ポリプロピレン又はポリエチレン層からなる最内層とが順に積層され、アルミニウム箔の最内層側の面には薄膜コーティング層が積層された電池外装用積層体が開示されている。より具体的には、特許文献1において、当該薄膜コーティング層と、ポリプロピレン又はポリエチレン層からなる最内層とはヒートシール剤を介して接着することが好ましいとされており、酸変性ポリプロピレン系ヒートシール剤を用いたラミネート加工により、薄膜コーティングされたアルミニウム箔と最内層とが接着されている。

先行技術

0004

特開2012−33393号公報

発明が解決しようとする課題

0005

二次電池等の電池の応用分野が拡大し、電池生産量の増加が求められる中、電池外装体にも製造時の歩留り向上、時間短縮等の生産効率の向上が求められている。また、小型化、大容量化等の電池特性の向上と共に、電池外装体にも耐熱性耐薬品性耐電解液性)等の優れた特性が求められている。
しかしながら、特許文献1のように、表面処理がなされた金属箔と、最内層樹脂とをヒートシール剤を用いてラミネート接着する場合、ラミネート時に高温及び高圧を付加する必要があり、製造時間の短縮や製造コストの低減が難しいため、生産効率の向上に限りがあった。また、高温でラミネート加工を行うことにより、接着対象である最内層(ポリプロピレン層、ポリエチレン層等)や金属箔にシワ劣化が発生する場合があり、このことが歩留りの低下や、各種材料の選択の幅を狭めることにつながっていた。

0006

本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであって、高い生産効率で製造が可能であって、且つ、各種特性に優れる電池外装用積層体を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは上記目的を達成すべく検討を重ねた結果、任意に表面加工がなされた金属箔と基材層(最内層)とを、特定の貯蔵弾性率を有する接着剤層を介して接着することにより、電池外装用積層体に求められる各種特性を向上させることができるのみならず、必要に応じて製造時間の短縮や歩留りの向上等の生産効率を向上させることができることを見出し、本発明を完成させた。

0008

すなわち、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の第一の態様の電池外装用積層体は、少なくとも、第1基材層、第1接着剤層、及び金属箔をこの順に備えてなる電池外装用積層体であって、前記第1基材層がポリオレフィンからなる層であり、前記第1接着剤層が、当該第1接着剤層単層動的粘弾性測定において、150℃における貯蔵弾性率の値が1.0×104以上、1.0×107以下となる層であることを特徴とする。
前記第1接着剤層は、酸変性ポリオレフィン樹脂(A)の100質量部と、複数のエポキシ基を含有する化合物(B)の1〜20質量部と、を含有する接着剤からなる層であることが好ましい。
前記複数のエポキシ基を含有する化合物(B)は、フェノールノボラック型エポキシ樹脂であることが好ましい。
前記第1接着剤層と、前記金属箔との間に第1腐食防止層を備え、該第1腐食防止層は、ハロゲン化金属化合物を含有することが好ましい。
前記第1腐食防止層は、さらに、水溶性樹脂と、キレート剤又は架橋性化合物とを含有することが好ましい。
前記ハロゲン化金属化合物は、鉄、クロムマンガンジルコニウム塩化物、又は、鉄、クロム、マンガン、ジルコニウムのフッ化物であることが好ましい。
前記金属箔は、アルミニウムステンレス鋼、銅、ニッケル又はチタンであることが好ましい。
前記金属箔の厚みは、10〜40μmであることが好ましい。
本発明の第二の態様の電池外装体は、前記第一の態様の電池外装用積層体を備える電池外装体であって、電池を収納する内部空間を有し、電池外装用積層体の第1基材層の側が当該内部空間の側となることを特徴とする。
本発明の第三の態様の電池は、前記第二の態様の電池外装体を備えることを特徴とする。

発明の効果

0009

本発明によれば、優れた特性を有し、且つ、高い生産効率で製造が可能な電池外装用積層体を提供できる。

図面の簡単な説明

0010

本発明に係る電池外装用積層体の、第1実施形態を示す概略断面図である。
本発明に係る電池外装用積層体を用いて作製した、2次電池の一例を示す斜視図である。
本発明に係る電池外装用積層体を用いて2次電池を製造する工程を示す斜視図である。
実験例1〜3及び比較実験例1における、接着剤層単層の貯蔵弾性率を示す図である。

0011

以下、好適な実施の形態に基づき、本発明を説明する。

0012

[電池外装用積層体]
本発明の第一の態様の電池外装用積層体(以下、単に「積層体」ということがある。)は、少なくとも、第1基材層、第1接着剤層、第1腐食防止層、及び金属箔をこの順に備えてなる電池外装用積層体であって、前記第1基材層がポリオレフィンからなる層であり、前記第1接着剤層が、当該第1接着剤層単層の動的粘弾性測定において、150℃における貯蔵弾性率の値が1.0×104以上、1.0×107以下となる層である。

0013

図1は、本発明の一実施形態に係る電池外装用積層体10の概略構成を示す断面図である。
本実施形態に係る積層体10は、第1基材層11と、第1接着剤層12と、第1腐食防止層13と、金属箔14と、第2腐食防止層15と、第2接着剤層16と、第2基材層17と、をこの順に備えてなる。
すなわち、本実施形態に係る積層体10は、金属箔14の両面に形成された第1腐食防止層13及び第2腐食防止層15と、第1腐食防止層13上に第1接着剤層12を介して積層された第1基材層11と、第2腐食防止層15上に第2接着剤層16を介して積層された第2基材層17とを備える、7層構成からなる。
以下、各層について詳述する。

0014

<第1基材層11>
第1基材層11は、ポリオレフィンからなる層である。ポリオレフィンからなる層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテンポリイソブチレンプロピレンエチレン又はα−オレフィンとのランダム共重合体、プロピレンとエチレン又はα−オレフィンとのブロック共重合体等が挙げられる。
なかでも、第1接着剤層12との接着性が向上することから、ホモポリプロピレンプロピレン単独重合体;以下、「ホモPP」ということがある。)、プロピレン−エチレンのブロック共重合体(以下、「ブロックPP」と言うことがある。)、プロピレン−エチレンのランダム共重合体(以下、「ランダムPP」と言うことがある)等のポリプロピレン系樹脂が好ましい。なかでも、ホモPP又はブロックPPがより好ましく、機械強度に優れることから、ブロックPPが特に好ましい。
第1基材層11は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。

0015

第1基材層11に用いるポリオレフィンからなる層の融点は、電池外装用積層体10に必要な耐熱性を備えるものであれば特に限定されない。
第1基材層11の厚さは、例えば、1〜200μmとすることができ、5〜100μmが好ましく、5〜40μmがさらに好ましい。

0016

<第1接着剤層12>
第1接着剤層12は、基材樹脂層である第1基材層11と、第1腐食防止層13が表面に形成された金属箔14とを接着するために設けられる層であって、当該第1接着剤層12単層の動的粘弾性測定において、150℃における貯蔵弾性率の値が1.0×104以上、1.0×107以下となる層である。
第1接着剤層12を形成する接着剤としては、上記の層を良好に接着し得るものであって、且つ、上記貯蔵弾性率の値を満たし得る層であればその材料は特に限定されるものではないが、例えば、接着性と貯蔵弾性率とを満たし得ることから、酸変性ポリオレフィン樹脂(A)と、複数のエポキシ基を含有する化合物(B)と、を含有する接着剤からなる層であることが好ましい。
以下、酸変性ポリオレフィン樹脂(A)を「(A)成分」、複数のエポキシ基を含有する化合物(B)を「(B)成分」ということがある。

0017

(酸変性ポリオレフィン樹脂(A))
本発明において、酸変性ポリオレフィン樹脂(A)((A)成分)とは、不飽和カルボン酸またはその誘導体変性されたポリオレフィン系樹脂であって、ポリオレフィン系樹脂中に、カルボキシ基無水カルボン酸基等の酸官能基を有するものである。
(A)成分は、不飽和カルボン酸またはその誘導体によるポリオレフィン系樹脂の変性や、酸官能基含有モノマーオレフィン類との共重合等により得られる。なかでも(A)成分としては、ポリオレフィン系樹脂を酸変性して得られたものが好ましい。
酸変性方法としては、有機過酸化物脂肪族アゾ化合物等のラジカル重合開始剤の存在下で、ポリオレフィン樹脂と酸官能基含有モノマーとを溶融混練するグラフト変性が挙げられる。

0018

前記ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンとの共重合体、プロピレンとオレフィン系モノマーとの共重合体等が挙げられる。
共重合する場合の前記オレフィン系モノマーとしては、1−ブテンイソブチレン1−ヘキセン等が挙げられる。
共重合体は、ブロック共重合体であってもよく、ランダム共重合体であってもよい。
なかでもポリオレフィン系樹脂としては、ホモポリプロピレン(プロピレン単独重合体)、プロピレンとエチレンとの共重合体、プロピレンとブテンとの共重合体等のプロピレンを原料として重合されるポリプロピレン系樹脂が好ましく;特にプロピレン−1−ブテン共重合体、すなわち側鎖にメチル基及びエチル基を有するポリオレフィン樹脂が好ましい。1−ブテンを含有することにより、当該樹脂が加熱された際の分子運動が促進され、(A)成分と後述する(B)成分との架橋点同士が接触する機会が増える結果、被着体への密着性がより向上する。

0019

前記酸官能基含有モノマーは、エチレン性二重結合と、カルボキシ基又はカルボン酸無水物基とを同一分子内に持つ化合物であって、各種の不飽和モノカルボン酸ジカルボン酸、又はジカルボン酸の酸無水物が挙げられる。
カルボキシ基を有する酸官能基含有モノマー(カルボキシ基含有モノマー)としては、アクリル酸メタクリル酸マレイン酸、ナジック酸、フマル酸イタコン酸シトラコン酸クロトン酸イソクロトン酸テトラヒドロフタル酸エンドビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸(エンディック酸)などのα,β−不飽和カルボン酸モノマーが挙げられる。
カルボン酸無水物基を有する酸官能基含有モノマー(カルボン酸無水物基含有モノマー)としては、無水マレイン酸無水ナジック酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水エンディック酸などの不飽和ジカルボン酸無水物モノマーが挙げられる。
これらの酸官能基含有モノマーは、(A)成分において1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。

0020

なかでも酸官能基含有モノマーとしては、後述する(B)成分中のエポキシ基と良好に反応する酸官能基を含有するモノマーが好ましく;エポキシ基との反応性が高いことから酸無水物基を有する酸官能基含有モノマーがより好ましく;カルボン酸無水物基含有モノマーがさらに好ましく;無水マレイン酸が特に好ましい。
酸変性に用いた酸官能基含有モノマーの一部が未反応である場合は、未反応の酸官能基含有モノマーによる接着力の低下を防ぐため、未反応の酸官能基含有モノマーを予め除去したものを(A)成分として用いることが好ましい。

0021

(A)成分において、ポリオレフィン樹脂又はオレフィン類由来の成分は、(A)成分の全量100質量部に対して、50質量部以上であることが好ましい。

0022

(A)成分の融点は特に限定されるものではない。
第1接着剤層12を、ドライラミネート用接着剤層とする場合であれば、(A)成分の融点は50〜100℃であることが好ましく、60〜98℃が好ましく、70〜98℃がより好ましく、75〜95℃がさらに好ましい。
(A)成分の融点を上記下限値以上とすることにより、第1接着剤層12の耐熱性を向上させることができる結果、第1接着剤層12を介して、第1基材層11と、第1腐食防止層13を備える金属箔14とを接着した後の耐熱性、耐久性を向上させることができる。
一方、(A)成分の融点を上記上限値以下とすることにより、(A)成分を有機溶剤に溶解して溶剤型ドライラミネート用接着剤を得る際、(A)成分が有機溶剤に溶解しやすいことにより、より均一な接着剤が得られ、(A)成分と(B)成分とが良好に反応して接着性や耐久性を向上させることができる。また、上記上限値以下の融点を有する(A)成分を用いることにより、第1接着剤層12を介してドライラミネートを行う際の温度や、ラミネート後エージング温度を比較的低温とすることができる。その結果、第1接着剤層12を用いて接着される第1基材層11において、熱によるシワが発生し難くなり、製造時の歩留りが向上するのみならず、第1基材層11の耐熱性要求が緩和されるため、第1基材層11の材料の選択の幅を広げることができる。また、比較的低温でのラミネート加工が可能となる結果、ラミネート処理の時間を短縮することができ、且つ、ラミネート処理に必要なエネルギー量を低減することができるため、生産効率の向上及び消費エネルギーの低減が可能となる。

0023

一方、第1接着剤層12の形成に用いる接着剤が有機溶剤を含有せず、(A)成分と後述する(B)成分とを溶融混練して接着剤を形成する場合であれば、(A)成分の融点は100℃〜180℃であることが好ましい。このような接着剤からなる第1接着剤層12は、熱ラミネート用接着剤層として好適に使用できる。
上記範囲の融点を有する(A)成分を用いることにより、常法及び一般的な装置を用いた場合にも、(A)成分と後述する(B)成分とを、(A)成分の融点よりも十分に高い温度で溶融混練することができる。また、溶融混練を用いて(A)成分と後述する(B)成分とを反応させる場合、(A)成分に比して(B)成分の融点が低いことが好ましいが、上記範囲の融点を有する(A)成分を用いることにより、(B)成分の選択の自由度を高めることができる。
また、上述のように(A)成分の融点は、後述する(B)成分の融点よりも高いことが好ましいが、(A)成分の融点は(B)成分の融点よりも10℃以上高いことがより好ましく、20℃以上高いことがさらに好ましく、30℃以上高いことが特に好ましい。(A)成分の融点が(B)成分よりも十分に高いことにより、溶融混練を行った際に(B)成分が先に溶融し、樹脂の形状を保持した状態の(A)成分中に浸透し、均一に(A)成分と(B)成分とが反応する結果、良好な耐久性を得ることができる。

0024

(A)成分の分子量は特に限定されるものではなく、上述のような所望の融点を充足し得るものであれば特に限定されるものではないが、一般的には分子量10000〜800000の樹脂が用いられ、50000〜650000が好ましく、80000〜550000がより好ましく、100000〜450000がさらに好ましい。

0025

なかでも(A)成分としては、接着性、耐久性等の観点から、無水マレイン酸変性ポリプロピレンが好ましい。

0026

(複数のエポキシ基を含有する化合物(B))
(B)成分は、エポキシ基を複数含有する化合物である。(B)成分は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。前記(A)成分との混和性、相溶性を良好とする観点からは(B)成分は高分子化合物(樹脂)であることが好ましい。一方、接着剤が溶剤型のドライラミネート用接着剤である場合には、有機溶剤への溶解性を良好とする観点から、(B)成分が低分子化合物であることも好ましい。

0027

(B)成分の構造は、エポキシ基を複数有するものであれば特に限定されず、例えば、ビスフェノール類エピクロルヒドリンより合成されるフェノキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂;ビスフェノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも、1分子あたりのエポキシ含量が高く、(A)成分と共に特に緻密な架橋構造を形成できることから、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を用いることが好ましい。

0028

本発明においてフェノールノボラック型エポキシ樹脂とは、フェノールホルムアルデヒドとを酸縮合して得られるフェノールノボラック樹脂基本構造とし、その構造の一部にエポキシ基が導入された化合物である。フェノールノボラック型エポキシ樹脂における1分子あたりのエポキシ基導入量は特に限定されるものではないが、エピクロルヒドリン等のエポキシ基原料とフェノールノボラック樹脂とを反応させることにより、フェノールノボラック樹脂中に多数存在するフェノール性水酸基に多数のエポキシ基が導入されるため、通常は多官能エポキシ樹脂となる。

0029

なかでもフェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、基本骨格としてフェノールノボラック構造を有し、且つ、ビスフェノールA構造を併せて有するビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。なお、エポキシ樹脂中のビスフェノールA構造は、ビスフェノールAから誘導され得る構造であればよく、ビスフェノールAの両端水酸基エポキシ基含有基等の基で置換されていてもよい。
ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂の一例としては、下記一般式(1)で表される樹脂が挙げられる。

0030

[式(1)中、R1〜R6はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、nは0〜10の整数であり、RXはエポキシ基を有する基である。]

0031

式(1)中、R1〜R6はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基である。nが2以上の整数の場合、R3、R4はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
式(1)で表される樹脂中は、下記(i)〜(iii)の少なくともいずれか1つを満たすことが好ましい。
(i)R1及びR2の両方がメチル基、(ii)R3及びR4の両方がメチル基、(iii)R5及びR6の両方がメチル基
例えば、上記(i)を満たすことにより、式(1)においてR1及びR2が結合する炭素原子と、当該炭素原子が結合する2つのヒドロキシフェニル基と、がビスフェノールAから誘導される構造を構成することとなる。

0032

式(1)中、RXはエポキシ基を有する基である。エポキシ基を有する基としては、エポキシ基、エポキシ基とアルキレン基との組み合わせ等が挙げられ、なかでもグリシジル基が好ましい。

0033

ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂のエポキシ当量は、100〜300であることが好ましく、200〜300であることがより好ましい。エポキシ当量(g/eq)は、エポキシ基1個あたりのエポキシ樹脂の分子量であって、この値が小さいほど樹脂中のエポキシ基が多いことを意味する。エポキシ当量の比較的小さいエポキシ樹脂を用いることにより、エポキシ樹脂の添加量を比較的少量とした場合にも、エポキシ樹脂と被着体との接着性が良好となり、且つ、エポキシ樹脂と前記酸変性ポリオレフィン樹脂とが十分に架橋する。

0034

このようなフェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、三菱化学社製のjER154、jER157S70、jER−157S65;DIC社製EPICLON N−730A、EPICLON N−740、EPICLON N−770、EPICLON N−775(以上、いずれも商品名)等の市販品を用いることもできる。

0035

上記のようなエポキシ樹脂を用いることにより、上記(A)成分の酸官能基と、(B)成分のエポキシ基との双方が、被着体(特に、第1腐食防止層13が有するカルボキシ基等の官能基)に対する接着性官能基として機能することにより、第1基材層11と、第1腐食防止層13を表面に有する金属箔14とに対して、優れた接着性を奏することが可能となると考えられる。
また、上記(A)成分の酸官能基の一部と、(B)成分のエポキシ基の一部とが反応し、(A)成分と(B)成分との架橋構造が第1接着剤層12内で形成される結果、この架橋構造により第1接着剤層12の強度が補強され、優れた接着性と共に良好な耐久性が得られるものと考えられる。

0036

第1接着剤層12において、(A)成分の100質量部に対して、(B)成分の1〜20質量部が含有されることが好ましく、(A)成分の100質量部に対して、(B)成分の5〜10質量部がより好ましく、(A)成分の100質量部に対して、(B)成分の5〜7質量部が特に好ましい。

0037

(任意成分)
本発明で用いられる接着剤は、さらに、有機溶剤を含有していてもよく、含有していなくてもよい。
有機溶剤を含有して液状の接着剤とすることにより、溶剤型ドライラミネート用接着剤とすることができる。このような液状接着剤を、下層となる層(例えば、金属箔14の第1腐食防止層13を設けた面)の上に塗布及び乾燥することにより、第1接着剤層12を形成することができる。押出し成形に代えて塗布を選択することにより、接着剤層をより薄層で形成可能となり、接着剤層の薄層化及び接着剤層を用いた積層体全体の薄膜化が可能である。
一方、有機溶剤を含有しない場合、(A)成分と(B)成分とを溶融混練し、その後押出し成形等することにより、熱ラミネート等に好適な接着剤層を形成することができる。

0038

有機溶剤を含有する場合、用いる有機溶剤としては上記(A)成分、(B)成分、及び必要に応じて用いられる他の任意成分(詳細は後述)を好適に溶解して均一な溶液とすることができるものであれば特に限定されるものではなく、溶液型接着剤溶剤として公知のものの中から任意の溶剤を用いることができる。また、液状接着剤は通常、被着体(例えば、金属箔14の第1腐食防止層13を設けた面)上に塗布された後、加熱等により当該有機溶剤を揮発させて用いられ得る。そのため、揮発を容易とする観点から、有機溶剤としては150℃以下の沸点を有する有機溶剤が好ましい。
有機溶剤の具体的としては、例えば、トルエンキシレンアニソールエチルベンジルエーテルクレジルメチルエーテルジフェニルエーテルジベンジルエーテルフェネトールブチルフェニルエーテル、エチルベンゼンジエチルベンゼンペンチルベンゼンイソプロピルベンゼンシメンメシチレン等の芳香族溶剤n−ヘキサン等の脂肪族族溶剤;メチルエチルケトンアセトンシクロヘキサノンメチル−n−ペンチルケトン、メチルイソペンチルケトン2−ヘプタノンなどのケトン系溶剤乳酸メチル乳酸エチル酢酸メチル酢酸エチル酢酸ブチルピルビン酸メチルピルビン酸エチルメトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル系溶剤メタノールエタノールイソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤エチレングリコールジエチレングリコールプロピレングリコールジプロピレングリコールなどの多価アルコール系溶剤等が挙げられる。

0039

有機溶剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて混合溶剤として用いてもよい。混合溶媒とする場合であれば、(A)成分を良好に溶解する有機溶剤と、(B)成分を良好に溶解する有機溶剤とを組み合わせて用いることも好ましい。このような組み合わせとしては、(A)成分を良好に溶解するトルエンと、(B)成分を良好に溶解するメチルエチルケトンとの組み合わせが好ましい。混合溶剤を用いる場合、予め2種又はそれ以上の有機溶剤を混合した上で、上記(A)成分、(B)成分等を溶解させてもよく;(A)成分、(B)成分の各成分をそれぞれの良溶媒に溶解させた後に、各成分を溶解した複数種の有機溶剤を混合してもよい。
複数種の有機溶剤を混合して用いる場合、各有機溶剤の割合は特に限定されるものではないが、たとえばトルエンとメチルエチルケトンとを組み合わせて用いる場合、これらの混合割合は、トルエン:メチルエチルケトン=60〜95:5〜40(質量比)が好ましく、トルエン:メチルエチルケトン=70〜90:10〜30(質量比)がより好ましい。

0040

本発明で用いられる接着剤は、上記(A)成分、(B)成分及び有機溶剤に加えて、さらに他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、混和性のある添加剤や付加的な樹脂が挙げられ、より具体的には、触媒、架橋剤、可塑剤、安定剤、着色剤等を用いることができる。

0041

本発明で用いられる接着剤の固形分中、(A)成分は50質量部超、99.5質量部以下で含有され、(B)成分は0.5質量部以上、50質量部未満で含有されることが好ましい。すなわち、接着剤の固形分中、質量比において半量超が(A)成分であって、本発明で用いられる接着剤は(A)成分を主成分とする。より好ましくは、(A)成分の70〜99.5質量部に対して(B)成分0.5〜30質量部であり;さらに好ましくは、(A)成分80〜99質量部に対して(B)成分1〜20質量部であり;(A)成分90〜98質量部に対して(B)成分2〜10質量部が特に好ましい。

0042

また、本発明で用いられる接着剤が任意成分として(A)成分及び(B)成分以外の固形成分を含有する場合であっても、(A)成分は必ず主成分となる。そのため、任意成分を含有する場合にも、接着剤の全固形分中(A)成分は50質量部超となる。例えば、全固形分中、(A)成分の70〜99.5質量部と、(B)成分の0.5〜29.5質量部と、その他の成分の0.5〜29.5質量部とを含有する接着剤が挙げられる。

0043

本発明で用いられる接着剤が有機溶剤を含有する場合、有機溶剤の使用量は、(A)成分、(B)成分、任意成分等の各成分を良好に溶解し得る量であれば特に限定されるものではないが、一般的には固形分濃度が3〜30質量%であることが好ましく、5〜25質量%がより好ましく、7〜20質量%がさらに好ましい。

0044

本発明で用いられる接着剤は、当該接着剤を用いて形成される第1接着剤層12の単層の動的粘弾性測定において、150℃における貯蔵弾性率の値が1.0×104〜1.0×107であって、5.0×104〜9.5×105がより好ましく、3.0×105〜8.0×105がさらに好ましい。
また、当該接着剤を用いて形成される第1接着剤層12の単層の動的粘弾性測定において、60℃における貯蔵弾性率の値は、1.0×106以上であることが好ましく、1.0×106〜1.0×108Paがより好ましく、5.0×106〜5.0×107がさらに好ましい。
すなわち、150℃における貯蔵弾性率の値が、60℃における貯蔵弾性率の値に対して、1/10000〜1/1であることが好ましく、1/1000〜1/1であることがより好ましく、1/500〜1/1であることがさらに好ましく、1/100〜1/1であることが特に好ましい。
つまり、本発明で用いられる接着剤は、60℃において十分な弾性率を有するのみならず、150℃の比較的高温においても弾性率が低下しすぎず、適度な範囲の弾性率を維持し得るものであることが好ましい。このような貯蔵弾性率を有する接着剤を用いて形成される第1接着剤層12は、比較的高温においても形状が変化し難く、形状が良好に維持されるものであるため、第1接着剤層12を有する電池外装用積層体10の形状、接着性等も同様に高温においても良好に保たれ、良好な高温耐性を有する電池外装用積層体10を得ることが可能となる。

0045

上記のような貯蔵弾性率を有する接着剤は、上述の(A)成分及び(B)成分を組み合わせて用いることにより容易に得ることができる。これは、(A)成分の酸官能基と(B)成分のエポキシ基とが架橋することにより、比較的高温においても弾性率が維持されるためである。

0046

動的粘弾性測定における貯蔵弾性率の値は、例えば以下のようにして測定することができる。
まず、フッ素樹脂等の接着しない任意の基材上に、接着剤を塗布し、110℃で300秒間加熱して乾燥(有機溶剤を完全に揮発させる)させ、80℃3日間エージング処理をした(架橋を完了させた)後、基材を剥離することにより、厚さ0.3mmの接着剤層(第1接着剤層12の単層に相当)を形成する。形成された接着剤層を、公知の動的粘弾性測定装置で測定することにより、貯蔵弾性率を測定することができる。動的粘弾性測定装置としては、TA Instrument社の動的粘弾性測定装置「RSA−3」(商品名)等を用いることができる。貯蔵弾性率を測定する際の振動周波数は、例えば1Hzである。

0047

第1接着剤層12の厚さは、例えば、0.1〜50μmとすることができ、0.5〜10μmが好ましく、0.7〜5μmがさらに好ましい。厚さをこの範囲とすることによって、第1基材層11と、第1腐食防止層13が設けられた金属箔14とを高い接着力で接着させることができ、層間剥離を防ぐことができる。

0048

<第1腐食防止層13>
本態様において第1腐食防止層13は、金属箔14の錆等による腐食を防ぐための層である。
第1腐食防止層13は、ハロゲン化金属化合物を含有することが好ましく、後述するようなハロゲン化金属化合物を、直接金属箔14の表面にメッキ処理してもよい。このような第1腐食防止層13を設けることにより、金属箔に良好に防錆効果を付与することが可能となる。
また、第1腐食防止層13は、ハロゲン化金属化合物に加えて、さらに、水溶性樹脂と、キレート剤又は架橋性化合物とを含有することが好ましい。よって、第1腐食防止層13としては、ハロゲン化金属化合物と、水溶性樹脂と、キレート剤又は架橋性化合物とを含有することが好ましく;第1腐食防止層13は、ハロゲン化合物と、水溶性樹脂と、キレート剤又は架橋性化合物とを含有する水溶液を、下層となる層の上に塗布した後、乾燥・硬化させることによって形成されることがことが好ましい。以下、第1腐食防止層13を形成する材料を、「腐食防止処理剤」ということがある。

0049

(ハロゲン化金属化合物)
ハロゲン化金属化合物は、耐電解液性等の耐薬品性を向上させる作用を有する。すなわち、金属箔14の表面を不動態化し、電解液に対する耐腐食性を高めることができる。第1腐食防止層13が後述する水溶性樹脂を含有する場合には、ハロゲン化金属化合物は水溶性樹脂を架橋させる作用も有する。
ハロゲン化金属化合物は、後述の水溶性樹脂との混和性や水溶性媒体に分散して塗布する場合を鑑みて、水溶性を有することが好ましい。
ハロゲン化金属化合物としては、例えば、ハロゲン化クロム、ハロゲン化鉄ハロゲン化ジルコニウムハロゲン化チタンハロゲン化ハフニウム、チタンハロゲン化水素酸、およびそれらの塩、等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素臭素フッ素が挙げられ、塩素又はフッ素が好ましい。また、特に好ましくはフッ素である。ハロゲン化金属化合物がフッ素を含有することにより、条件によっては腐食防止処理剤からフッ酸(HF)を発生させることが可能となる。
また、ハロゲン化金属化合物は、ハロゲン原子、金属以外の原子を有していてもよい。
なかでも、ハロゲン化金属化合物としては、鉄、クロム、マンガン又はジルコニウムの塩化物又はフッ化物が好ましい。

0050

(水溶性樹脂)
水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂又はその誘導体、及び、ポリビニルエーテル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。

0051

ポリビニルアルコール樹脂又はその誘導体は、ポリビニルアルコール樹脂又は変性ポリビニルアルコール樹脂が好ましい。
ポリビニルアルコール樹脂は、例えば、ビニルエステル系モノマー重合体又はその共重合体をケン化することで製造することができる。
ビニルエステル系モノマーの重合体又はその共重合体としては、ギ酸ビニル酢酸ビニル酪酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステルや、安息香酸ビニル等の芳香族ビニルエステル等のビニルエステル系モノマーの単独重合体又は共重合体、及びこれと共重合可能な他のモノマーの共重合体などが挙げられる。
共重合可能な他のモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン等のオレフィン類、アルキルビニルエーテル等のエーテル基含有モノマー、ジアセトンアクリルアミドジアセトンメタアクリレートアセト酢酸アリルアセト酢酸エステル等のカルボニル基ケトン基)含有モノマー、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸類塩化ビニル塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類、及び不飽和スルホン酸類などが挙げられる。
これらのモノマーは、常法により重合させることができる。

0052

変性ポリビニルアルコール樹脂としては、アルキルエーテル変性ポリビニルアルコール樹脂、カルボニル変性ポリビニルアルコール樹脂、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール樹脂、アセトアミド変性ポリビニルアルコール樹脂、アクリルニトリル変性ポリビニルアルコール樹脂、カルボキシル変性ポリビニルアルコール樹脂、シリコーン変性ポリビニルアルコール樹脂、エチレン変性ポリビニルアルコール樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、カルボキシル変性ポリビニルアルコール樹脂、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール樹脂等の酸変性ポリビニルアルコール樹脂が好ましい。

0053

ポリビニルアルコール樹脂又は変性ポリビニルアルコール樹脂のケン化度は、90モル%以上が好ましく、90〜99.9モル%がより好ましく、95〜99モル%がさらに好ましい。
(変性)ポリビニルアルコール樹脂がポリニルエステルの側鎖に由来する疎水性基(例えば酢酸ビニルであれば、アセチル基)と、ケン化により得られる親水性の水酸基とを共に有することにより、ケン化度が100モル%、すなわち親水性の水酸基のみを有する樹脂に比して良好に金属箔表面と反応することができる。

0054

一般に入手可能な、ポリビニルアルコール樹脂又はその誘導体の市販品としては、例えば、日本酢ビ・ポパール(株)製のJ−ポバールDF−20、AP−17(いずれも商品名)、日本カーバイド工業(株)製のクロスマーHシリーズ(商品名)、などが挙げられる。ポリビニルアルコール樹脂又はその誘導体は、1種又は2種以上の混合物を用いてもよい。

0055

ポリビニルエーテル系樹脂としては、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテルイソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテルイソブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルノルボルニルビニルエーテル、アリルビニルエーテルノルボルネニルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル等の、脂肪族ビニルエーテルの単独重合体又は共重合体、及びこれと共重合可能な他のモノマーの共重合体などが挙げられる。ビニルエーテル系モノマーと共重合可能な他のモノマーとしては、上述したビニルエステル系モノマーと共重合可能な他のモノマーと同様なものが挙げられる。
特に、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、その他、各種グリコール多価アルコールのモノビニルエーテル等の、水酸基を有する脂肪族ビニルエーテルをモノマーに含むポリビニルエーテル系樹脂は、水溶性を有し、かつ水酸基に対する架橋反応が可能なので、本発明に好適に用いることができる。
これらのポリビニルエーテル系樹脂は、ビニルエーテルモノマーが樹脂の製造(重合)工程に利用可能であることから、ビニルエステル系ポリマーを経由して製造されるポリビニルアルコール系樹脂とは異なり、ケン化処理を経ることなく、製造可能である。また、ビニルエステル系モノマーとビニルエーテル系モノマーを含む共重合体、又はこれをケン化して得られる、ビニルアルコールビニルエーテル共重合体を用いることもできる。ポリビニルエーテル系樹脂以外のポリビニルアルコール系樹脂と、ポリビニルエーテル系樹脂の混合物を用いることもできる。

0056

水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂又はその誘導体とポリビニルエーテル系樹脂のうち、いずれか一方のみを用いてもよいし、両方を併用してもよい。

0057

(キレート剤)
キレート剤は、金属イオン配位結合金属イオン錯体を形成し得る材料である。
キレート剤は、ハロゲン化金属化合物に由来の金属化合物酸化クロム等)と、前記水溶性樹脂とを結合させて、第1腐食防止層13の圧縮強度を高めるため、第1腐食防止層13の厚みが、例えば0.2μmを越え、1.0μm以下である場合でも、第1腐食防止層13が脆化して割れや剥離が生じることはない。このため、金属箔14とと第1接着剤層12との間の接着強度及び密着性、及び、金属箔14とその上層側の層との間の接着強度及び密着性を高めることができる。
また、キレート剤は、水溶性樹脂またはハロゲン化金属化合物と化学反応することにより、水溶性樹脂を耐水化する作用を有する。

0058

キレート剤としては、例えば、アミノカルボン酸系キレート剤ホスホン酸系キレート剤オキシカルボン酸系、(ポリ)リン酸系キレート剤が使用できる。

0059

アミノカルボン酸系キレート剤としては、例えば、ニトリロ三酢酸NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、エチレンジアミン四酢酸EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン酢酸(TTHA)、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、1,2−プロパンジアミン四酢酸(1、2−PDTA)、1,3−プロパンジアミン四酢酸(1、3−PDTA)、1、4−ブタンジアミン四酢酸(1、4−BDTA)、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパン四酢酸(DPTA−OH)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDTA)、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸(EDHPA)、SSエチレンジアミンジコハク酸(SS−EDDS)、エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)、β−アラニン二酢酸(ADA)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸(ASDA)、L−グルタミン酸−N,N−二酢酸(GLDA)、N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−二酢酸(HBEDDA)が挙げられる。

0060

ホスホン酸系キレート剤としては、ホスホン酸(HP(=O)(OH)2)から誘導される−P(=O)(OH)2構造を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、N,N,N−トリメチレンホスホン酸(NTMP)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)、エチレンジアミン−N,N,N',N'−テトラメチレンホスホン酸(EDTMP)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸(DTPMP)、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸(PBTC)、ニトリトリス(メチレンホスホン酸)(NTMP)、が挙げられる。

0061

オキシカルボン酸系キレート剤としては、グリコール酸クエン酸リンゴ酸グルコン酸グルコヘプトン酸などがある。

0062

(ポリ)リン酸系キレート剤としては、リン酸メタリン酸トリポリリン酸、テトラポリリン酸ピロリン酸オルソリン酸、ヘキサメタリン酸及びこれらの塩などがある。

0063

一般に入手可能なキレート剤の市販品としては、例えば、キレストPD−4H(PDTA)等のアミノカルボン酸系キレート剤;キレストPH−540(EDTMP)、キレストPH−210(HEDP)、キレストPH−320(NTMP)、キレストPH−430(PBTC)等のホスホン酸系キレート剤(以上、いずれもキレスト(株)製のキレート剤であって、表記は商品名)が挙げられる。

0064

なかでもキレート剤としては、ホスホン酸系キレート剤、(ポリ)リン酸系キレート剤等のリン酸系のキレート剤(リン酸化合物)が好ましく、ホスホン酸系キレート剤がより好ましい。

0065

(架橋性化合物)
架橋性化合物は、前記水溶性樹脂と反応して架橋構造を形成し得る化合物をいう。このような架橋性化合物を用いることにより、第1腐食防止層13内において前述の水溶性樹脂と架橋性化合物とが緻密な架橋構造を形成し、金属箔14表面の不動態性及び耐腐食性をより向上させることができる。
架橋性化合物としては、水溶性樹脂内の親水性基(例えば、カルボキシ基、カルボン酸基等)と反応して架橋構造を形成し得るものであれば特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ基を有する化合物や、オキサゾリン基を有する化合物が挙げられる。

0066

エポキシ基を有する化合物としては、第1接着剤層12の接着剤の説明中で述べた、「複数のエポキシ基を含有する化合物(B)」と同様の化合物を用いることができる。

0067

オキサゾリン基を有する化合物とは、オキサゾリン基(オキサゾリン環(C3H5NO)の2位に結合手を有する1価の基)を構造内に有する化合物である。
オキサゾリン基を有する化合物として具体的には例えば、オキサゾリン基含有スチレン系樹脂が挙げられ、例えば水溶性樹脂がカルボキシ基を有する場合であれば、以下のような架橋反応が起こり、アミドエステル結合が形成される。その結果として、この架橋構造により水溶性樹脂及び第1腐食防止層13の強度が補強され、良好な腐食防止能が得られる。

0068

0069

なかでもオキサゾリン基を有する化合物としては、スチレン系モノマーと、オキサゾリン基含有モノマーとを共重合して得られる樹脂が好ましい。
スチレン系モノマーとしては、スチレン及びその誘導体を用いることができる。具体的には、スチレン、α‐メチルスチレンメチルスチレンジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレン、オクチルスチレン等のアルキルスチレンクロロスチレンフルオロスチレンブロモスチレンジブロモスチレン、ヨードスチレン等のハロゲン化スチレン等が挙げられる。なかでも、スチレンが好ましい。

0070

オキサゾリン基含有モノマーは、オキサゾリン基を含有し、且つスチレン系モノマーと共重合が可能なモノマーであればその骨格は特に限定されるものではないが、オキサゾリン基とビニル基とを有するモノマーを好適に用いることができる。
オキサゾリン基含有ビニルモノマーとしては、2−ビニル−2−オキサゾリン、5−メチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−ビニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4−アクリロイルオキシメチル−2,4−ジメチル−2−オキサゾリン、4−メタクリロイルオキシメチル−2,4−ジメチル−2−オキサゾリン、4−メタクリロイルオキシメチル−2−フェニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−(4−ビニルフェニル)−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン、4−エチル−4−ヒドロキシメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、4−エチル−4−カルボエトキシメチル−2−イソプロペニル−2−オキサゾリン等が挙げられる。なかでも、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが好ましい。

0071

スチレン系モノマー、オキサゾリン基含有モノマーとしては、それぞれ1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、オキサゾリン基を有する化合物は、スチレン系モノマー及びオキサゾリン基含有モノマー以外に、その他のモノマーの1種以上を含有していてもよい。その他のモノマーは、これらモノマーと共重合可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば(メタ)アクリレートモノマー、(メタ)アクリルエステルモノマー、(メタ)アクリルアミドモノマー等が挙げられる。
オキサゾリン基を有する化合物において、各モノマーの構成割合は特に限定されるものではないが、オキサゾリン基を有する化合物を構成する全モノマーに対して、5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%のオキサゾリン基含有モノマーを共重合させて得られる樹脂が好ましい。上記範囲内のオキサゾリン基含有モノマーを用いることにより、前記水溶性樹脂とオキサゾリン基を有する化合物とを十分に架橋させ、良好な腐食防止性を得ることができる。

0072

オキサゾリン基を有する化合物の数平均分子量は、3〜25万が好ましく、5万〜20万がより好ましく、6万〜10万がさらに好ましく、6万〜8万が最も好ましい。数平均分子量が上記範囲内のオキサゾリン基を有する化合物を用いることにより、酸変性ポリオレフィン樹脂とオキサゾリン基を有する化合物との相溶性が向上し、水溶性樹脂とオキサゾリン基を有する化合物とを十分に架橋させることが可能となる。

0073

このようなオキサゾリン基を有する化合物としては、日本触媒社製のエポクロスRPS−1005(商品名)等の市販品を用いることができる。

0074

腐食防止処理剤において、キレート剤と架橋性化合物とは、いずれか一方のみを用いてもよく、両方を併用してもよい。なかでも、キレート剤、架橋性化合物のいずれか一方を、上述のハロゲン化金属化合物及び水溶性樹脂と組み合わせて用いることが好ましい。
腐食防止処理剤の全固形分中、水溶性樹脂は3〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましく、10〜15質量%がさらに好ましい。また、腐食防止処理剤の全固形分中、ハロゲン化金属化合物は20〜60質量%が好ましく、30〜55質量%がより好ましく、40〜50質量%がさらに好ましい。腐食防止処理剤の全固形分中、キレート剤及び/又は架橋性化合物は20〜60質量%が好ましく、30〜50質量%がより好ましく、35〜45質量%がさらに好ましい。

0075

腐食防止処理剤は、水溶性樹脂と、ハロゲン化金属化合物と、キレート剤及び/又は架橋性化合物とを、水を含む溶媒に溶解して製造することができる。溶媒としては、水が好ましい。
腐食防止処理剤中の固形分濃度は、第1腐食防止層13の塗布性等を考慮して適宜決定することができるが、一般に0.1〜10質量%とすることができる。

0076

第1腐食防止層13の厚さは、0.05μm以上が好ましく、0.1μm超がより好ましい。第1腐食防止層13の厚さを0.05μm以上とすることによって、十分な耐腐食性を電池外装用積層体10に与えるとともに、金属箔14と第1接着剤層12との接着強度、および、金属箔14と第1基材層11との接着強度を高めることもできる。
また、第1腐食防止層13の厚さは、1.0μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましい。第1腐食防止層13の厚さを1.0μm以下とすることによって、金属箔14と第1接着剤層12との接着強度を高めるとともに、材料コストを抑制することができる。

0077

<金属箔14>
金属箔14は、電池外装用積層体10において、当該積層体で密閉された内容物の漏れ(例えば電池の液漏れ)を低減するために重要な役割を果たすものである。また、機械的強度の高い金属を用いることにより、電池外装用積層体10を用い、絞り成形によって電池収納用の凹部を形成する際に、ピンホールの発生を低減することができ、結果として積層体で密閉された内容物の漏れ(例えば電池の液漏れ)を低減することが可能となる。
金属箔14としては、金属又は合金を薄く展延したものであれば特に限定されるものではなく、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛、鉄、ニッケル、チタン、クロム等の金属箔;ステンレス鋼等の合金箔が挙げられる。ステンレス鋼箔としては、オーステナイト系フェライト系、マルテンサイト系などのステンレス鋼からなるものであれば特に限定されない。オーステナイト系としては、SUS304,316,301等があり、フェライト系としてはSUS430等が挙げられ、マルテンサイト系としてはSUS410等が挙げられる。
なかでも、加工性入手の容易さ、価格、強度(突き刺し強度、引張強度、等)、耐腐食性等の観点から、アルミニウム箔又はステンレス鋼箔が好ましく、特に突き刺し強度の観点から、ステンレス鋼箔が好ましい。

0078

金属箔14の厚さは、100μm以下でが好ましく、5〜40μmが好ましく、10〜30μmがより好ましく、10〜20μmが特に好ましい。上記下限値以上とすることによって、電池外装用積層体10に十分な機械的強度を与え、二次電池等の電池に使用した際に、電池の耐久性を高めることができる。また、金属箔14の厚さを上記上限値以下とすることによって、電池外装用積層体10を十分に薄いものとすることができ、且つ、十分な絞り加工性を与えることができる。

0079

<第2腐食防止層15>
第2腐食防止層15は、第1腐食防止層13と同様の構成を有している。本態様では第2腐食防止層15を設けているが、第2腐食防止層15は本発明では任意の構成である。

0080

<第2接着剤層16>
第2接着剤層16は、第1接着剤層12と同様の構成としてもよく、一般的なウレタン系接着剤エポキシ系接着剤等の接着剤からなる層であってもよい。第2接着剤層16の厚さは、例えば、0.5〜10μmとすることができる。厚さをこの範囲とすることによって、第2基材層17と金属箔14とを高い接着力で接着させることができ、層間剥離を防ぐことができる。本態様では第2接着剤層16を設けているが、第2接着剤層16は本発明では任意の構成である。

0081

<第2基材層17>
第2基材層17は、十分な機械的強度を有していれば特に制限されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂ナイロン(Ny)等のポリアミド樹脂延伸ポリプロピレン(OPP)等のポリオレフィン樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等からなる合成樹脂フィルムが使用できる。なかでも、PETフィルムが好ましい。
第2基材層17の厚さは、例えば、1〜50μmとすることができ、1〜30μmが好ましく、3〜11μmがさらに好ましい。

0082

第2基材層17は、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。多層構造を有する第2基材層17の例として、二軸延伸ポリアミド樹脂フィルム(ONy)の上に、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムが積層された2層フィルムを挙げることができる。なお、第2基材層17は、3層以上のフィルムが積層された多層構造であってもよい。
また、図1に示す実施形態において、第2基材層17は最外層となる。そのため、第2基材層は、樹脂に加えて顔料等の着色料を含有することにより、所望の色やデザインを有していてもよい。

0083

第2基材層17は、融点が200℃以上の耐熱性樹脂フィルムを用いた、単層または多層のフィルムからなることが好ましい。このような耐熱性樹脂フィルムとしては、例えば、PETフィルム、PENフィルム、PBTフィルム、ナイロンフィルム、PEEKフィルム、PPSフィルムなどがあるが、特に、コストの点で有利なPETフィルムが好ましい。このような耐熱性樹脂フィルムを使用することにより、電池外装用積層体10の耐熱性を高め、電池外装用積層体10が用いられる電池の耐久性を向上させることができる。本態様では第2基材層17を設けているが、第2基材層17は本発明では任意の構成である。

0084

図1に示した電池外装用積層体10では、金属箔14の両面に第1腐食防止層13及び第2腐食防止層15が形成されているが、電池外装用積層体10を用いた電池外装体において内面側とされ、電解液等と接触し得るのは第1基材層11側である。そのため、腐食防止層は、少なくとも金属箔14の第1基材層11側に形成されていればよい。すなわち、図1の電池外装用積層体10から、第2腐食防止層15、第2接着剤層16及び第2基材層17(特に第2腐食防止層15、第2接着剤層16)を省略した構成とすることも可能である。

0085

図1に示した電池外装用積層体10では、第2基材層17を最外層としているが、第2基材層17のさらに外面側に、又は、第2腐食防止層15〜第2基材層17を設けずに、コーティング層を最外層に形成することもできる。
コーティング層(第1コーティング層)は、ウレタン樹脂アクリル樹脂ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合樹脂無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、フッ素樹脂、セルロースエステル樹脂セルロースエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂(PPE)、ポリフェニレンスルフィド樹脂(PPS)、ポリアリールエーテル樹脂(PAE)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)からなる樹脂群より選択された少なくとも1種の樹脂より形成されている。コーティング層は、耐熱性に優れた材料で構成されていることが好ましい。これら樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
コーティング層は、前記樹脂を一般的な有機溶剤に溶解して調製された溶剤型塗料を塗布・乾燥させて形成された、薄膜硬化層であることが好ましい。
コーティング層の形成により、電池外装用積層体10の絶縁性を高めるとともに、電池外装用積層体10の表面の傷を防止できる。また、電池外装用積層体10が、電解液に触れた場合でも、外観の変化(変色等)を防止することができる。
また、コーティング層を形成する溶剤型塗料に、着色剤や顔料を添加することで、コーティング層を着色することができる。加えて、コーティング層は、文字、図形、画像、模様などを表示するように着色や印刷を加え、意匠性を高めることもできる。
コーティング層の厚さは、例えば、0.1〜20μmとすることができ、2〜10μmが好ましい。

0086

図1に示した電池外装用積層体10では、第2基材層17と第2接着剤層16とが直接接しているが、第2基材層17の内面側に、意匠性を高めるための印刷層を設けることもできる。
印刷層は、上述したコーティング層と同様の構成とすることができる。

0087

電池外装用積層体10の厚さは、10〜200μmであることが好ましく、20〜100μmがより好ましく、30〜80μmがさらに好ましい。

0088

電池外装用積層体10が用いられる電池としては、二次電池であるリチウムイオン電池等の二次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタなどの、電解液に有機電解質を使用したものが挙げられる。有機電解質としては、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチレンカーボネートなどの炭酸エステル類媒質とするものが一般的であるが、特にこれに限定されない。

0089

本発明の電池外装用積層体は、例えば、金属箔14の片面に第1腐食防止層13を形成する工程、形成された第1腐食防止層13上に、第1接着剤層12を形成する工程、及び、第1基材層11と、形成された第1接着剤層12とが接するように配して、当該積層体をラミネートする工程、を有する方法により製造することができる。
以下、詳細に説明する。

0090

まず、金属箔14の片面に、第1腐食防止層13を形成する。
具体的には、上述のような腐食防止処理剤を金属箔14の表面に塗布した後、加熱乾燥する。このとき、金属箔14の片面のみに腐食防止処理剤を塗布することにより、第1腐食防止層13のみを形成してもよく、金属箔14の両面に腐食防止処理剤を塗布することにより、第2腐食防止層15を同時に形成してもよい。なお、第2腐食防止層15を設ける場合、第2腐食防止層15は、第1接着剤層12等を形成する前の段階で形成されていることが好ましく、第1腐食防止層13と同時に形成されることがより好ましい。
また、第1腐食防止層13及び第2腐食防止層15を同時に形成する場合、金属箔14を腐食防止処理剤に浸漬して、金属箔14の両面に腐食防止処理剤を付着させた後、加熱乾燥することも好ましい。

0091

次いで、第1腐食防止層13の上に、第1接着剤層12を形成する。
具体的には、金属箔14の第1腐食防止層13が設けられた面の上に、上述のような接着剤からなる層を形成し、必要に応じて加熱し、乾燥する。

0092

接着剤が有機溶剤を含まない熱ラミネート用接着剤である場合、(A)成分と(B)成分とを溶融混練することにより両成分を反応させた後、第1腐食防止層13上に塗布して乾燥させることにより、第1接着剤層12が形成される。
溶融混練は、一軸押出機多軸押出機バンバリーミキサープラストミル加熱ロールニーダー等の公知の装置を用いることができる。溶融混練時のエポキシ基の分解を抑制するため、水分等のエポキシ基と反応し得る揮発成分は、予め装置外へ除去しておき、且つ、反応中に揮発成分が発生する場合には脱気等により随時装置外へ排出することが望ましい。前記酸変性ポリオレフィン樹脂が、酸官能基として酸無水物基を有する場合、エポキシ基との反応性が高く、より穏和な条件下で反応が可能となるため好ましい。溶融混練時の加熱温度は、両成分が十分に溶融し、且つ熱分解しないという点で、240〜300℃の範囲内から選択することが好ましい。なお、混練温度は、溶融混練装置から押し出された直後における、溶融状態の接着剤に、熱電対を接触させる等の方法によって測定することが可能である。

0093

また、接着剤が有機溶剤を含むドライラミネート用接着剤である場合、(A)成分と(B)成分とを有機溶剤中に溶解させた後、この溶液を第1腐食防止層13上に塗布して乾燥させることにより、第1接着剤層12が形成される。また、第1接着剤層12の形成は、後述する第1基材層11とのラミネート工程と共に、公知のドライラミネータ等を用いて一連の工程として行ってもよい。

0094

その後、第1基材層11と、形成された第1接着剤層12とが接するように配して、当該積層体をラミネートする。ラミネートは、ドライラミネートであっても熱ラミネートであってもよいが、70〜150℃のドライラミネートが好ましい。ドライラミネート時の圧力は、0.1〜0.5MPaとすることが好ましい。
具体的には、第1基材層11を構成するフィルムを予め準備し、当該フィルムを第1接着剤層上に配した上で、ラミネートを行う。ラミネートの温度は、第1接着剤層を介して第1基材層11と、第1腐食防止層13及び金属箔14とが良好に接着される温度であれば特に限定されるものではなく、第1接着剤層12を構成する接着剤の材料や融点を考慮して決定することができる。ドライラミネートの場合の温度は、一般的には70〜150℃であって、80〜120℃が好ましい。

0095

本態様の電池外装用積層体は、第1基材層11と第1腐食防止層13及び金属箔14とが第1接着剤層12を介して接着される構成であるため、接着時に上述のようなドライラミネートを採用することも可能となる。必要に応じてドライラミネートを採用することにより、ラミネート時の温度を大幅に下げることが可能となる。
一般的に、熱伝導率が低く膨張し難い金属箔に高熱を付加した場合、金属箔の幅方向に歪み(カール)が発生しやすくなる。このような金属箔を用いて熱ラミネートを行う場合、面内で十分に熱が伝播せず、幅方向で熱圧着ローラーに接触していない部分が生じたり、ロールに接触していないことや、歪み自体によって熱圧着時に折れやシワが生じたりすることがある。また、金属箔に歪みが発生しない程度の高温まで加熱を行う場合、加工速度の低下や必要な熱量の増大によって生産効率が低下し得る。加えて、ラミネート時の温度を下げることにより、第1基材層11の熱による白化等を防ぐことも可能となり、第1基材層11の劣化を防ぎ、第1基材層11の選択の幅を広げることが可能となる。
そして、本態様の電池外装用積層体の製造においてドライラミネートを採用する場合、折れ、シワ、樹脂の白化等の発生を抑制し、好適な電池外装用積層体を高い生産効率で製造することができる。

0096

なお、第1接着剤層12を形成する工程と、第1基材層11を配して(ドライ)ラミネートをする工程とは、一連の工程として公知の(ドライ)ラミネート装置を用いて行ってもよい。

0097

第2腐食防止層15、第2接着剤層16、第2基材層17の形成方法は特に限定されるものではないが、例えば、予め第2基材層17上に第2接着剤層16を形成して2層からなる積層体とする。そして、当該2層積層体と、第1基材層11、第1接着剤層12、第1腐食防止層13、金属箔14及び第2腐食防止層15を有する積層体とを、第2接着剤層16と第2腐食防止層15とが接するようにドライラミネートすることにより、7層からなる電池外装用積層体10を製造することができる。

0098

以上、図1に示す電池外装用積層体10に基づき、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第2腐食防止層15を設けず、6層構成としてもよい。また、第2腐食防止層15、第2接着剤層16及び第2基材層17を設けず、4層構成としてもよく、第1腐食防止層13、第2腐食防止層15、第2接着剤層16及び第2基材層17を設けず、3層構成としてもよい。
また、第1基材層11の第1接着剤層12と接しない側や、第2基材層17の第2接着剤層16と接しない側に、他の層を設けて、7層又は8層以上の構成としてもよい。

0099

[電池外装体]
本発明の第二の態様の電池外装体は、第一の態様の電池外装用積層体を備える電池外装体であって、電池を収納する内部空間を有し、電池外装用積層体の第1基材層の側が当該内部空間の側となる電池外装体である。具体的には、第1基材層が内部空間に面するように第一の態様の電池外装用積層体を所望の形状に成形し、必要に応じて端部を密封等することにより得られるものである。
電池外装体の形状、大きさ等は特に限定されず、用いられる電池の種類に応じて適宜決定することができる。
電池外装体は、一の部材からなるものであってもよく、図2を用いて後述するように二以上の部材(例えば、容器本体及び蓋部)を組み合わせて形成されるものであってもよい。

0100

[電池]
本発明の第三の態様の電池は、第二の態様の電池外装体を備えたものである。
電池としては二次電池であるリチウムイオン電池等の二次電池や、電気二重層キャパシタ等のキャパシタなどの、電解液に有機電解質を使用したものが挙げられる。本発明の電池外装用積層体は、高い耐電解液性を有するため、LiPF6等を含む電解液を用いた場合にも好適に動作し得る電池を得ることが可能となる。
一例として、二次電池40の斜視図を図2に示す。二次電池40は、電池外装用容器20に、リチウムイオン電池27を内包したものである。
電池外装用容器20は、本発明の第一の態様の電池外装用積層体10からなる容器本体30と、電池外装用積層体10からなる蓋部33とを重ね、周縁部29をヒートシールすることにより形成されている。符号28は、リチウムイオン電池27の正極および負極に接続された電極リードである。

0101

図2に示す電池は、以下のようにして製造することができる。
まず、図3(a)に示すように、電池外装用積層体10を、凹部31を有するトレー状となるように、絞り成形などにより成形し、容器本体30を得る。凹部31の深さは、例えば、2mm以上とすることができる。
容器本体30の凹部31に、リチウムイオン電池(図2中のリチウムイオン電池27)を収納する。
次いで、図3(b)に示すように、電池外装用積層体10からなる蓋部33を容器本体30の上に重ね、容器本体30のフランジ部32と蓋部33の周縁部34をヒートシールすることによって、図2に示す二次電池40が得られる。すなわち、図3に示す電池では、容器本体30の上面が蓋部33に覆われることにより、凹部31と蓋部33とによって電池を収容する内部空間が形成される。

0102

以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。

0103

[実施例1〜15、比較例1〜5]
<実施例1〜15、比較例1〜3、5>
まず、表1に示す金属箔を用意した。この金属箔の両面に、表1に示す腐食防止処理剤(塗布量12g/m2)を塗布し、200℃のオーブンにて加熱乾燥し、厚さ0.2μmの第1腐食防止層及び第2腐食防止層を両面にそれぞれ形成した。

0104

その後、形成された第1腐食防止層上に、第1の接着剤を塗布し、厚さ3μmの第1接着剤層を形成した。第1の接着剤は、表1に示す(A)成分を有機溶剤であるトルエンに溶解した溶液と、表1に示す(B)成分を有機溶剤であるメチルエチルケトンに溶解した溶液とを混合して得たものである。表1中の各成分の質量部は、混合後の最終配合量である。また、接着剤は最終の固形分量が9質量%となるように溶液の溶媒量を調整した。メチルエチルケトンとトルエンとの最終混合割合(質量比)は1:1であった。

0105

この金属箔を含む積層体における第1接着剤層と、厚さ20μmのポリプロピレン樹脂(ブロックPP)フィルムからなる第1基材層とを、100℃でドライラミネートにより積層した。

0106

また、厚さ6μmの黒色を有する延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムからなる第2基材層上に、ウレタン系接着剤からなる第2接着剤層(厚さ3μm)を塗布により成形した。
この第2接着剤層と、上記で得られた積層体における第2腐食防止層とを対向させ、80℃のドライラミネートにより積層し、電池外装用積層体を得た。

0107

<比較例4>
第1の接着剤における(B)成分を用いなかった以外は、上記実施例1と同様にして電池外装用積層体を得た。なお、比較例4の接着剤は、(A)成分を溶解させたトルエン溶液と、(B)成分が溶解されていないメチルエチルケトンとを混合することにより得た。

0108

0109

表1中、各略号はそれぞれ以下の意味を有する。[ ]内の数値は配合量(質量部)である。
(A)−1:無水マレイン酸変性ポリプロピレン(融点85℃)
(A)−2:無水マレイン酸変性1−ブテン−プロピレン共重合体(融点80℃)
(B)−1:「jER154」(商品名;三菱化学社製;フェノールノボラック型エポキシ樹脂;粘度=80;エポキシ当量=180)
(B)−2:「jER154」と、「D−17」(商品名;三井化学社製;イソシアネート化合物)とを50/50(質量比)で有する成分
(B)−3:「jER157S70」(商品名;三菱化学社製;ビスフェノールA構造を有するフェノールノボラック型エポキシ樹脂;粘度=80;エポキシ当量=210)
(B)−4:エポキシ基を有さず、末端のエポキシ基を開環させたフェノキシ樹脂
(B)−5:「D−17」
(C)−1:トルエン/メチルエチルケトン=80/20(質量比)の混合溶剤
AL:アルミニウム箔
SUS:ステンレス鋼箔
CO:銅箔
NI:ニッケル箔
R−1:けん化度95モル%の水酸基を含有するポリビニルアルコール骨格含有非結晶ポリマー(日本酢ビ・ポバール(株)社製、商品名:AP—17;(PVA−1))の0.2質量%と、塩化鉄の0.8質量%と、オキサゾリン樹脂(商品名:WS−500、日本触媒社製)の0.7質量%を水に溶解してなる水溶液
R−2:塩化鉄をフッ化クロムに変更した以外は、上記R−1と同様の水溶液
R−3:塩化鉄を酸化鉄に変更した以外は、上記R−1と同様の水溶液

0110

(貯蔵弾性率測定)
JIS K7244「プラスチック−動的機械特性試験方法」に準じて第1接着剤層単層の動的粘弾性測定を行った。
具体的にはまず、フッ素樹脂基材上に上記に示した各例の第1の接着剤を塗布し、110℃で300秒間加熱して有機溶剤を完全に揮発させた後、80℃3日間エージング処理を行って完全に架橋させた。その後、基材を剥離して、厚さ0.3mm、幅4mm、長さ30mmの、単層接着剤層を得た。得られた単層接着剤層を、チャック間20mmの動的粘弾性測定装置にセットし、大気圧下で周波数1Hz、ひずみ0.01%を印加した際の、150℃における貯蔵弾性率(E’)の値を求めた。動的粘弾性測定装置としては、TA Instrument社の動的粘弾性測定装置「RSA−3」(商品名)を用いた。
結果を表1に併記する。

0111

耐熱性試験
上記各例で製造された電池外装用積層体を、0.3MPa・190℃・3secでヒートシールし、85℃環境下にてT字剥離を行い、以下の基準で評価を行った結果を「耐熱性」として表1に示す。
◎:25N/15mm以上
○:25N/15mm未満、15N/15mm以上
×:15N/15mm未満

0112

(耐電解液性試験
水を1000ppm含有した85℃の電解液(LiPF6を1mol/リットル添加した、エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート:ジメチルカーボネート=1:1:1vol%の溶液)を用意し、作製した各例の電池外装用積層体の試験片を電解液中に3日間浸漬した。
3日経過後、90°剥離試験を行った。以下の基準で評価を行った結果を「耐電解液性」として表1に示す。
A:5N/15mm以上
B:5N/15mm未満、3N/15mm以上
C:3N/15mm未満、1N/15mm以上
D:1N/15mm未満

0113

表1に示す結果から、本発明の電池外装用積層体を用いた実施例1〜15は、比較例1〜5に比して、過酷な条件下においても優れた接着性を有することが確認できた。

0114

[実験例1〜3、比較実験例1]
上記実施例1〜13等と同様にして、表2に示す各例の第1の接着剤を得た。表2中の各略号は前記同様である。
その後、前記貯蔵弾性率測定と同様にして、動的粘弾性測定装置を用い、20℃から160℃まで昇温速度3℃/minで昇温させながら貯蔵弾性率を測定した。結果を図4に示す。

0115

実施例

0116

図4に示す結果から、(A)成分と(B)成分とを含有する接着剤は、高温においても貯蔵弾性率(E’;単位Pa)が低下しない一方、(B)成分を含有しない接着剤では、高温で顕著に貯蔵弾性率が低下する結果、形状を維持し得ないことが確認できた。

0117

11 第1基材層、12 第1接着剤層、13 第1腐食防止層、14金属箔、15 第2腐食防止層、16 第2接着剤層、17 第2基材層

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