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技術 ワイヤハーネス製造方法及びワイヤハーネス製造装置

出願人 矢崎総業株式会社
発明者 根上佳久
出願日 2016年2月23日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-032432
公開日 2017年8月31日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-152154
状態 未査定
技術分野 総合的工場管理 絶縁導体(4) 絶縁導体(1) 電線ケーブルの製造(1)
主要キーワード ブロワーモータ オプション仕様 自動製造装置 各電装機器 車載電装機器 中間構造体 車両形式 ハーネス構造
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月31日)のものです。
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図面 (16)

課題

様々な要求仕様に従って様々な構成のワイヤハーネスを製造する場合に、製造コストの増大を抑制すること。

解決手段

基本仕様ベースハーネスと選択可能なオプションの1つ以上のオプションハーネスとを組み合わせたワイヤハーネスを形成する場合に、注文情報に従い、ベースハーネスの仕様、及びオプションハーネスの仕様を特定する(S12,S13)。オプションハーネスの仕様に含まれる共通回路(CC)の構成を抽出し(S14)、抽出した前記共通回路を、ベースハーネスの仕様に組み入れ(S15)、前記オプションハーネスの仕様から前記共通回路の構成を削除する(S16)ことにより、共通回路を組み替えたデータに基づき複数の中間構造体を製造し、これらを組み合わせてワイヤハーネスを製造する。

概要

背景

車両に搭載されるワイヤハーネスは、例えば車両上の電源と車両上の各種電装装置との間を接続したり、電装装置同士の間を電気的に接続するために利用され、ワイヤハーネスに含まれる多数の電線の各々は、様々な電装装置に対する電力の供給や様々な信号の伝達などに利用される。また、車両上には様々な位置に様々な電装装置が搭載されているので、ワイヤハーネスは複雑な構造を有し、車両の構造や仕様に合わせて指定された経路を通過できるような形状に形成される。また、ワイヤハーネスに含まれる多数の電線の各々の先端には接続用端子圧着により固定され、各電線の端子はコネクタハウジングキャビティに挿入される。つまり、ワイヤハーネスの末端にはコネクタが付いているので、コネクタを介してワイヤハーネスを目的の電装装置と接続することができる。様々な電装装置と接続できるように、一般的なワイヤハーネスには多数のコネクタが付加されている。

車両に用いられるワイヤハーネスの従来技術に関しては、特許文献1〜特許文献3が知られている。このようなワイヤハーネスは、例えば系統毎にそれぞれ用意された複数のサブハーネス束ね集合体として構成されるのが一般的である。束ねられるサブハーネスは、そのワイヤハーネスに求められる仕様に応じて異なる。

具体的には、どの車種の、どのグレード(最上級グレード、スピードモデル、廉価グレードなど)の、必要とされるオプションシート背もたれ角度自動調整機能の有無、フォグランプの有無、後部座席モニタの有無等)によって、車両に必要とされる電装品が異なり、このため、その電装品に接続される電源線アース線信号線通信線を構成する回路線が異なってくる。このような、回路線の違いに対応するため、例えば電装システム単位でその電装システムを駆動するための回路線をまとめたものをサブハーネスとし、車種、グレード、オプションに応じて必要とされる仕様に応じたサブハーネスを選択し、それらのサブハーネスを束ねて一つのワイヤハーネスを構成している。

特許文献1は、ワイヤハーネスの生産において生産管理を容易にし、生産効率を高め、かつ生産変動設計変更に対する対応を容易にする技術を示している。具体的には、ワイヤハーネスを共用回路専用回路とに分割し、共用回路と関連する電装システムの専用回路とを分岐接続器を用いて接続している。

特許文献2は、ワイヤハーネスの生産において生産管理を容易にし、生産効率を高め、かつ生産変動、設計変更に対する対応を容易にする技術を示している。具体的には、ワイヤハーネスを共用回路と専用回路とに分割すると共に、共用回路と選択可能な電装システムの専用回路ごとに集計し、生産管理している。

特許文献3は、多品種生産を行う際に負荷データ自動製造装置振り分けるに当たり、より生産効率の高い作業配分を行うための技術を示している。具体的には、製品受注データから、当該製品を構成する部品に関する情報を含む材料データを形成する。また、形成された材料データに基づいて、自動製造装置に割り当て可能なすべての組み合わせを取得することにより、ロット毎に組み合わせグループを形成する。形成された組み合わせグループをロットの多い順に自動製造装置に与えて、作業を配分する。

概要

様々な要求仕様に従って様々な構成のワイヤハーネスを製造する場合に、製造コストの増大を抑制すること。基本仕様ベースハーネスと選択可能なオプションの1つ以上のオプションハーネスとを組み合わせたワイヤハーネスを形成する場合に、注文情報に従い、ベースハーネスの仕様、及びオプションハーネスの仕様を特定する(S12,S13)。オプションハーネスの仕様に含まれる共通回路(CC)の構成を抽出し(S14)、抽出した前記共通回路を、ベースハーネスの仕様に組み入れ(S15)、前記オプションハーネスの仕様から前記共通回路の構成を削除する(S16)ことにより、共通回路を組み替えたデータに基づき複数の中間構造体を製造し、これらを組み合わせてワイヤハーネスを製造する。

目的

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、様々な要求仕様に従って様々な構成のワイヤハーネスを製造する場合に、製造コストの増大を抑制するために役立つワイヤハーネス製造方法及びワイヤハーネス製造装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

所定の基本仕様を満たすベースハーネス構造体と、選択可能なオプション仕様の条件を満たす1つ以上のオプションハーネス構造体を組み合わせたワイヤハーネスを形成するためのワイヤハーネス製造方法であって、ユーザから受け付け注文情報の内容に従い、前記ベースハーネス構造体の仕様、及び1つ以上の前記オプションハーネス構造体の仕様を特定した後、前記オプションハーネス構造体の仕様に含まれる共通回路の構成を抽出し、抽出した前記共通回路を、前記ベースハーネス構造体の仕様に組み入れ、前記オプションハーネス構造体の仕様から前記共通回路の構成を削除し、前記共通回路が組み入れられた前記ベースハーネス構造体の仕様と、前記共通回路が削除された前記オプションハーネス構造体の仕様とに基づいて、前記注文情報の内容に応じたワイヤハーネスを製造する、ことを特徴とするワイヤハーネス製造方法。

請求項2

請求項1に記載のワイヤハーネス製造方法であって、ユーザが選択可能なオプション仕様のオプションハーネス構造体毎に、少なくとも事前に決定した前記共通回路と、それ以外の非共通回路との区分を表すデータを保持する共通回路データベースを利用する、ことを特徴とするワイヤハーネス製造方法。

請求項3

請求項1または2に記載のワイヤハーネス製造方法であって、前記各オプションハーネス構造体の仕様に含まれる回路のうち、電源線及びアース線の少なくとも一方を前記共通回路として割り当てる、ことを特徴とするワイヤハーネス製造方法。

請求項4

請求項3に記載のワイヤハーネス製造方法であって、前記各オプションハーネス構造体の仕様に含まれる回路が電源線及びアース線を含む場合であって、通過する経路が前記ベースハーネス構造体の仕様と異なるときには、前記電源線及びアース線を前記共通回路から除外する、ことを特徴とするワイヤハーネス製造方法。

請求項5

所定の基本仕様を満たすベースハーネス構造体と、選択可能なオプション仕様の条件を満たす1つ以上のオプションハーネス構造体を組み合わせたワイヤハーネスを形成するためのワイヤハーネス製造装置であって、ユーザから受け付けた注文情報の内容に従い、前記ベースハーネス構造体の仕様、及び1つ以上の前記オプションハーネス構造体の仕様を特定した後、前記オプションハーネス構造体の仕様に含まれる共通回路の構成を抽出し、抽出した前記共通回路を、前記ベースハーネス構造体の仕様に組み入れ、前記オプションハーネス構造体の仕様から前記共通回路の構成を削除し、前記共通回路が組み入れられた前記ベースハーネス構造体の仕様と、前記共通回路が削除された前記オプションハーネス構造体の仕様とを含む製造仕様情報を生成する、製造情報生成部を備え、前記注文情報の内容に応じたワイヤハーネスを前記製造仕様情報に基づいて製造することを特徴とするワイヤハーネス製造装置。

技術分野

0001

本発明は、電源や各種電装装置の間を接続するために車両等に搭載されるワイヤハーネスを製造するために利用可能なワイヤハーネス製造方法及びワイヤハーネス製造装置に関する。

背景技術

0002

車両に搭載されるワイヤハーネスは、例えば車両上の電源と車両上の各種電装装置との間を接続したり、電装装置同士の間を電気的に接続するために利用され、ワイヤハーネスに含まれる多数の電線の各々は、様々な電装装置に対する電力の供給や様々な信号の伝達などに利用される。また、車両上には様々な位置に様々な電装装置が搭載されているので、ワイヤハーネスは複雑な構造を有し、車両の構造や仕様に合わせて指定された経路を通過できるような形状に形成される。また、ワイヤハーネスに含まれる多数の電線の各々の先端には接続用端子圧着により固定され、各電線の端子はコネクタハウジングキャビティに挿入される。つまり、ワイヤハーネスの末端にはコネクタが付いているので、コネクタを介してワイヤハーネスを目的の電装装置と接続することができる。様々な電装装置と接続できるように、一般的なワイヤハーネスには多数のコネクタが付加されている。

0003

車両に用いられるワイヤハーネスの従来技術に関しては、特許文献1〜特許文献3が知られている。このようなワイヤハーネスは、例えば系統毎にそれぞれ用意された複数のサブハーネス束ね集合体として構成されるのが一般的である。束ねられるサブハーネスは、そのワイヤハーネスに求められる仕様に応じて異なる。

0004

具体的には、どの車種の、どのグレード(最上級グレード、スピードモデル、廉価グレードなど)の、必要とされるオプションシート背もたれ角度自動調整機能の有無、フォグランプの有無、後部座席モニタの有無等)によって、車両に必要とされる電装品が異なり、このため、その電装品に接続される電源線アース線信号線通信線を構成する回路線が異なってくる。このような、回路線の違いに対応するため、例えば電装システム単位でその電装システムを駆動するための回路線をまとめたものをサブハーネスとし、車種、グレード、オプションに応じて必要とされる仕様に応じたサブハーネスを選択し、それらのサブハーネスを束ねて一つのワイヤハーネスを構成している。

0005

特許文献1は、ワイヤハーネスの生産において生産管理を容易にし、生産効率を高め、かつ生産変動設計変更に対する対応を容易にする技術を示している。具体的には、ワイヤハーネスを共用回路専用回路とに分割し、共用回路と関連する電装システムの専用回路とを分岐接続器を用いて接続している。

0006

特許文献2は、ワイヤハーネスの生産において生産管理を容易にし、生産効率を高め、かつ生産変動、設計変更に対する対応を容易にする技術を示している。具体的には、ワイヤハーネスを共用回路と専用回路とに分割すると共に、共用回路と選択可能な電装システムの専用回路ごとに集計し、生産管理している。

0007

特許文献3は、多品種生産を行う際に負荷データ自動製造装置振り分けるに当たり、より生産効率の高い作業配分を行うための技術を示している。具体的には、製品受注データから、当該製品を構成する部品に関する情報を含む材料データを形成する。また、形成された材料データに基づいて、自動製造装置に割り当て可能なすべての組み合わせを取得することにより、ロット毎に組み合わせグループを形成する。形成された組み合わせグループをロットの多い順に自動製造装置に与えて、作業を配分する。

先行技術

0008

特開平6−5119号公報
特開平6−5120号公報
特開平11−333673号公報

発明が解決しようとする課題

0009

例えば特許文献2に示されているように、ワイヤハーネスを共用回路(ベースハーネス構造体)と専用回路(オプションハーネス構造体)とに分割して管理することにより、ワイヤハーネスの品番の管理や構成及び製造の管理が容易になる。つまり、様々な車両に搭載するワイヤハーネスを製造する場合であっても、ベースハーネス構造体の種類や品番を減らすことができる。また、例えばユーザが様々なオプションの電装装置の種類や有無を指定する場合には、オプションハーネス構造体の選択、追加、削除などを行うだけで要求を満たす様々な構成のワイヤハーネスを製造することができる。

0010

尚、例えばオプションの電装装置を接続するためのサブハーネスを当該電装装置の搭載の有無とは無関係に基本的な構成要素としてワイヤハーネスに組み込むようにすれば、ワイヤハーネスの種類数や品番を削減することが可能である。しかし、その場合にはオプションの電装装置を実際の車両に搭載しない時に、使用されることのない(付け捨てになる)無駄なサブハーネスを含むことになるので、部品数が増えてワイヤハーネスの部品コストが増大する。

0011

一方、ワイヤハーネスの製造工程については、近年では高い比率で自動化が実現している。すなわち、ワイヤハーネスの部品である電線の切断、電線の運搬、電線端部への端子の装着(圧着)、端子付き電線の端子のコネクタハウジングへの挿入、等の作業工程についてはロボット等の製造設備を利用することにより自動化が可能である。

0012

しかしながら、ワイヤハーネスの構造が複雑化したり、オプションの電装装置に関する選択肢が増えてワイヤハーネスの種類が増えると、ワイヤハーネスの製造において、自動化が不可能な作業工程が増えたり、工程数の増大や変動が生じる可能性が高く、製造コスト低減の妨げになる。

0013

例えば、ベースハーネス構造体の1つのサブハーネス(Sub1)と、オプションハーネス構造体の1つのサブハーネス(Sub2)とが共通の単一のコネクタハウジング(CH1)に接続される場合を検討する。コネクタハウジング(CH1)がサブハーネス(Sub1)側に存在するときには、サブハーネス(Sub1)を製造する工程の中でその電線の端子をコネクタハウジング(CH1)に自動的に挿入することができる。しかし、サブハーネス(Sub2)を製造する工程の中では、コネクタハウジング(CH1)がサブハーネス(Sub2)側に存在しておらず、その電線の端子はコネクタハウジング(CH1)に挿入されることなく、剥き出しの状態で製造される。

0014

上述のようなサブハーネス(Sub2)の電線の端子を、別のラインで製造されたサブハーネス(Sub1)のコネクタハウジング(CH1)に自動的に挿入することは非常に困難である。したがって、このような場合には手作業の工程である後嵌め対応(以下、『後嵌め』と称する。)を追加し、サブハーネス(Sub2)の残りの電線の端子を後嵌めでサブハーネス(Sub1)のコネクタハウジング(CH1)に挿入せざるを得ない。

0015

したがって、例えば車両を購入するユーザの様々なオプション電装装置の要求仕様に従い、必要最小限の部品数で最適な構成のワイヤハーネスを製造しようとする場合には、手作業の工程が増えたり、作業工程が変更されることにより、余計に製造コストが嵩むことになる。

0016

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、様々な要求仕様に従って様々な構成のワイヤハーネスを製造する場合に、製造コストの増大を抑制するために役立つワイヤハーネス製造方法及びワイヤハーネス製造装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0017

前述した目的を達成するために、本発明に係るワイヤハーネス製造方法は、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) 所定の基本仕様を満たすベースハーネス構造体と、選択可能なオプション仕様の条件を満たす1つ以上のオプションハーネス構造体を組み合わせたワイヤハーネスを形成するためのワイヤハーネス製造方法であって、
ユーザから受け付け注文情報の内容に従い、前記ベースハーネス構造体の仕様、及び1つ以上の前記オプションハーネス構造体の仕様を特定した後、
前記オプションハーネス構造体の仕様に含まれる共通回路の構成を抽出し、
抽出した前記共通回路を、前記ベースハーネス構造体の仕様に組み入れ
前記オプションハーネス構造体の仕様から前記共通回路の構成を削除し、
前記共通回路が組み入れられた前記ベースハーネス構造体の仕様と、前記共通回路が削除された前記オプションハーネス構造体の仕様とに基づいて、前記注文情報の内容に応じたワイヤハーネスを製造する、
ことを特徴とする。
(2) 上記(1)に記載のワイヤハーネス製造方法であって、
ユーザが選択可能なオプション仕様のオプションハーネス構造体毎に、少なくとも事前に決定した前記共通回路と、それ以外の非共通回路との区分を表すデータを保持する共通回路データベースを利用する、
ことを特徴とする。
(3) 上記(1)または(2)に記載のワイヤハーネス製造方法であって、
前記各オプションハーネス構造体の仕様に含まれる回路のうち、電源線及びアース線の少なくとも一方を前記共通回路として割り当てる、
ことを特徴とする。
(4) 上記(3)に記載のワイヤハーネス製造方法であって、
前記各オプションハーネス構造体の仕様に含まれる回路が電源線及びアース線を含む場合であって、通過する経路が前記ベースハーネス構造体の仕様と異なるときには、前記電源線及びアース線を前記共通回路から除外する、
ことを特徴とする。

0018

上記(1)の構成のワイヤハーネス製造方法によれば、後嵌めになる端子の数を削減できるので、手作業の工程数を減らして製造コストを低減することが可能である。例えば、基本仕様として車両に搭載される各種電装機器や、ユーザが選択したオプションとして追加される各種電装機器には、通常は電源電力を供給するための電源線やアース線を接続する必要がある。また、基本仕様の電装機器、及びオプション仕様の電装機器に接続される電源線やアース線は、共通のコネクタを経由して車両上の共通の電源装置と接続される場合が多い。したがって、このような電源線やアース線を前記共通回路として割り当てる場合には、前記共通回路を前記ベースハーネス構造体の仕様に組み入れ、前記オプションハーネス構造体の仕様から前記共通回路の構成を削除することにより、前記ベースハーネス構造体を製造する際に、前記共通回路の端子も共通のコネクタに自動的に挿入することが可能になり、後嵌めになる端子を減らすことが可能になる。
上記(2)の構成のワイヤハーネス製造方法によれば、前記共通回路データベースを利用することにより、オプションハーネス構造体の前記共通回路と、前記非共通回路とを自動的に区別できるので、前記共通回路が組み入れられた前記ベースハーネス構造体の仕様の作成と、前記共通回路が削除された前記オプションハーネス構造体の仕様の作成とを容易に自動化できる。
上記(3)の構成のワイヤハーネス製造方法によれば、後嵌めになる端子数を効果的に削減できる。すなわち、様々な電装機器に共通に存在する電源線及びアース線は、基本仕様の電装機器と同じ共通のコネクタを経由して共通の電源と接続される場合が多いので、これらの共通回路を前記ベースハーネス構造体に組み入れることにより、後嵌めの工程が不要になる端子数が増える。
上記(4)の構成のワイヤハーネス製造方法によれば、後嵌めになる端子数を削減できる。すなわち、オプションハーネス構造体に含まれる電源線及びアース線であっても、前記ベースハーネス構造体と異なる経路を通過する場合には、前記ベースハーネス構造体とは別のコネクタを経由して電源と接続される可能性が高いので、前記ベースハーネス構造体に組み入れない方が後嵌めの工程が不要になる端子数が増える可能性が高い。

0019

前述した目的を達成するために、本発明に係るワイヤハーネス製造装置は、下記(5)を特徴としている。
(5) 所定の基本仕様を満たすベースハーネス構造体と、選択可能なオプション仕様の条件を満たす1つ以上のオプションハーネス構造体を組み合わせたワイヤハーネスを形成するためのワイヤハーネス製造装置であって、
ユーザから受け付けた注文情報の内容に従い、前記ベースハーネス構造体の仕様、及び1つ以上の前記オプションハーネス構造体の仕様を特定した後、
前記オプションハーネス構造体の仕様に含まれる共通回路の構成を抽出し、
抽出した前記共通回路を、前記ベースハーネス構造体の仕様に組み入れ、
前記オプションハーネス構造体の仕様から前記共通回路の構成を削除し、
前記共通回路が組み入れられた前記ベースハーネス構造体の仕様と、前記共通回路が削除された前記オプションハーネス構造体の仕様とを含む製造仕様情報を生成する、製造情報生成部を備え、
前記注文情報の内容に応じたワイヤハーネスを前記製造仕様情報に基づいて製造することを特徴とする。

0020

上記(5)の構成のワイヤハーネス製造装置によれば、後嵌めになる端子数を削減可能な、最適化された構成の前記製造仕様情報を自動的に生成することができる。

発明の効果

0021

本発明のワイヤハーネス製造方法及びワイヤハーネス製造装置によれば、ユーザの様々な要求仕様に従って様々な構成のワイヤハーネスを製造する場合に、製造コストの増大を効果的に抑制できる。

0022

以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。

図面の簡単な説明

0023

図1は、本発明の実施形態のワイヤハーネス製造方法の処理手順を表すフローチャートである。
図2は、ワイヤハーネスの構成要素の2つのサブハーネスの構成例を示す配線図である。
図3は、図2に示した各サブハーネスの変更後の構成例を示す配線図である。
図4は、複数種類のオプションハーネスの構成例を示す配線図である。
図5は、共通回路の構成を変更しない場合のワイヤハーネスの構成例を示す配線図である。
図6は、複数種類のベース回路及び複数種類のオプション回路の組み合わせを示す模式図である。
図7は、ベース回路構成データ及びオプション回路構成データの具体例を示す模式図である。
図8は、オーダの種類毎のワイヤハーネスの構成の一覧を示す模式図である。
図9は、共通回路の構成を変更した後のオーダ毎のワイヤハーネスの構成を示す配線図である。
図1は、共通回路の構成を変更した後のオーダ毎のワイヤハーネスの構成を示す配線図である。
図11は、共通回路の構成を変更した後のオーダ毎のワイヤハーネスの構成を示す配線図である。
図12は、共通回路の構成を変更した後のオーダ毎のワイヤハーネスの構成を示す配線図である。
図13は、共通回路の構成を変更した後のオーダ毎のワイヤハーネスの構成を示す配線図である。
図14は、共通回路の構成を変更した後のオーダ毎のワイヤハーネスの構成を示す配線図である。
図15は、ワイヤハーネス製造に用いる各種データの基本的な構成例を示す模式図である。

実施例

0024

本発明のワイヤハーネス製造方法及びワイヤハーネス製造装置に関する具体的な実施の形態について、各図を参照しながら以下に説明する。

0025

<ワイヤハーネスの概要
本発明の理解を容易にするために、まず一般的なワイヤハーネスの構成の概要について説明する。

0026

車両に搭載されるワイヤハーネスは、例えば車両上の電源と車両上の各種電装装置との間を接続したり、電装装置同士の間を電気的に接続するために利用され、ワイヤハーネスに含まれる多数の電線の各々は、様々な電装装置に対する電力の供給や様々な信号の伝達などに利用される。また、車両上には様々な位置に様々な電装装置が搭載されているので、ワイヤハーネスは複雑な構造を有し、車両の構造や仕様に合わせて指定された経路を通過できるような形状に形成される。また、ワイヤハーネスに含まれる多数の電線の各々の先端には接続用の端子が圧着により固定され、各電線の端子はコネクタハウジングのキャビティに挿入される。つまり、ワイヤハーネスの末端にはコネクタが付いているので、コネクタを介してワイヤハーネスを目的の電装装置と接続することができる。様々な電装装置と接続できるように、一般的なワイヤハーネスには多数のコネクタが付加されている。

0027

また、車両に用いられるワイヤハーネスに関しては、例えば系統毎にそれぞれ用意された複数のサブハーネスを束ねた集合体として構成されるのが一般的である。束ねられるサブハーネスは、そのワイヤハーネスに求められる仕様に応じて異なる。

0028

<ユーザの注文内容に対応したワイヤハーネスの構成変更
ユーザが車両を購入する場合の注文内容については、様々な選択肢の選択情報を含めることが可能である。

0029

具体的には、車種の選択、グレード(最上級グレード、スピードモデル、廉価グレードなど)の選択、地域(右ハンドル左ハンドルの区分等)の選択、エンジン仕様ガソリンエンジンハイブリッドモデルディーゼルエンジンの区分等)の選択、トランスミッション仕様(AT、CVTの区分等)の選択、等の基本的な仕様と、その他の様々な詳細なオプション機能の搭載の有無やオプション機能の種類などを表すオプション仕様とを注文内容に含めることができる。

0030

一方、ワイヤハーネスの製造コストを低減するためには、ワイヤハーネスを構成する部品である電線の本数やコネクタの数を製品の仕様に合わせて必要最小限に抑制する必要があり、付け捨てになる部品を減らす必要がある。したがって、ワイヤハーネスを製造するメーカにおいては、ユーザの注文内容に合わせて最適な構成のワイヤハーネスを製造する必要があり、ワイヤハーネスの製造工程をその都度変更することが求められる。

0031

しかし、オプション仕様の選択肢は例えば100種類程度と非常に多いので、これらの有無の全ての組み合わせを考慮した場合には、ワイヤハーネスの種類や品番が膨大な数に増えてしまい、管理や製造が困難になる。

0032

そこで、通常は図15に示すような方法でワイヤハーネスの構成を特定している。例えば、図15に示すワイヤハーネス41を構成する場合に、ワイヤハーネス41の構成の中で共通性の高い基本的な構成要素をベースハーネス構造体41aとして構成し、それ以外の構成要素をオプションハーネス構造体41b及びオプションハーネス構造体41cとしてそれぞれ構成する。そして、ベースハーネス構造体41aと、オプションハーネス構造体41b及び41cとを合体することにより、ワイヤハーネス41を構成する。

0033

また、図15に示すワイヤハーネス42を構成する場合には、ベースハーネス構造体42aと、オプションハーネス構造体42bと、オプションハーネス構造体42cとをそれぞれ構成し、これらを合体してワイヤハーネス42の全体を構成する。

0034

ワイヤハーネスの基本的な構成要素については、例えば右ハンドル/左ハンドルの区分、エンジン仕様の区分、トランスミッション仕様の区分等の仕様が共通のグループ毎に、構成が共通のベースハーネスとして構成を特定する。そして、右ハンドル/左ハンドルの区分、エンジン仕様の区分、トランスミッション仕様の区分等の仕様の違いに合わせて、複数種類のベースハーネスを予め用意する。

0035

また、上記の基本的な構成要素以外については、オプションの種類毎にオプションハーネスとして用意する。例えば、オーディオ機能エアコン機能ヒータ機能サンルーフ機能、電動シート機能等の機能(車載電装装備)毎に、それぞれ構成が異なる多数のオプションハーネスを用意する。

0036

また、上記のベースハーネスについては複数のサブハーネス(ベースサブハーネス)を束ねた集合体として構成する。また、上記オプションハーネスについては、1つ以上のサブハーネス(オプションサブハーネス)により構成する。各々のサブハーネスは、比較的少数の電線やそれらに接続されたコネクタにより構成される。

0037

図15に示すベースサブ一覧テーブル43は、基本的な注文情報と、複数種類のベースハーネスとの対応関係、並びに各々のベースハーネスを構成する複数のベースサブハーネスの構成を特定可能な情報の一覧を保持している。また、図15に示すオプションサブ一覧テーブル44は、オプションとして選択可能な注文情報のそれぞれに対応するオプションサブハーネスの構成を特定可能な情報の一覧を保持している。

0038

ユーザの注文により生成された注文情報に基づき、図15に示したワイヤハーネス製品仕様一覧テーブル45の内容を特定できる。そして、ワイヤハーネス製品仕様一覧テーブル45の内容に従って、ワイヤハーネス41及びワイヤハーネス42のそれぞれの構成を特定できる。

0039

例えば、「オーダ1」の注文情報が、「ベース1」、「オプションA」、及び「オプションD」を選択する内容であった場合には、ベースサブ一覧テーブル43に基づいてベースハーネス構造体41aの構成を特定し、オプションサブ一覧テーブル44に基づいてオプションハーネス構造体41b及び41cの構成を特定し、これらの結果得られた構成データを用いてワイヤハーネス41を製造することができる。

0040

また、「オーダ2」の注文情報が、「ベース2」、「オプションB」、及び「オプションC」を選択する内容であった場合には、ベースサブ一覧テーブル43に基づいベースハーネス構造体42aの構成を特定し、オプションサブ一覧テーブル44に基づいて42b及び42cの構成を特定し、これらの結果得られた構成データを用いてワイヤハーネス42を製造することができる。

0041

<ワイヤハーネスの製造コスト上昇の主な要因
図15に示したワイヤハーネス41又は42を構成する場合には、例えば図2に示したサブハーネスsub01及びサブハーネスsub02が含まれる場合がある。図2において、サブハーネスsub01は共通性の高い基本的な構成要素、すなわち図15中のベースハーネス構造体41a、42aの構成要素に相当し、サブハーネスsub02は選択性の高い構成要素、すなわちオプションハーネス構造体41b、41c、42b、又は42cに相当する。

0042

また、図2に示すサブハーネスsub01については、ベースハーネス構造体の中に含まれる電源線やアース線を含むサブハーネスを想定することができる。図2に示したサブハーネスsub01は、2本の電線と、各電線の各端部に圧着された端子(TM11、TM12等)と、各端子が挿入されるコネクタ(コネクタハウジング)CN11及びCN12とで構成されている。

0043

一方、図2に示すサブハーネスsub02は、6本の電線と、各電線の端部に圧着された端子(TM21、TM22等)と、各端子が挿入されるコネクタ(コネクタハウジング)CN21、CN22、CN23、及びCN24とで構成されている。

0044

様々な車載電装機器のほとんどが車両側からの電源電力供給を必要とするので、ベースハーネス構造体だけでなく、様々なオプションハーネス構造体のほとんどが電源線やアース線を含むことになる。したがって、図2に示すオプションのサブハーネスsub02も共通回路sub02aとして、電源線及びアース線を含んでいる。

0045

また、車両側からの電力を供給する電源ボックス(図示せず)と図2のコネクタCN12とを接続する場合には、オプションの各種電装機器に対しても、コネクタCN12を経由して電力供給を行う可能性が高い。したがって、サブハーネスsub02の共通回路sub02aをコネクタCN12と接続する場合がある。

0046

しかし、ワイヤハーネスは構造が複雑であり、しかも必要とされる配索経路に合わせて様々な形状に形成されるので、ワイヤハーネスの実際の製造工程において、ワイヤハーネスの全体を自動的に組み付けるのは困難である。したがって、ワイヤハーネスの構成要素として中間構造体である様々なハブハーネス構造体を予め製造した後、複数のハブハーネス構造体を布線工程で組み付けることによりワイヤハーネスを形成することになる。

0047

つまり、図2に示したサブハーネスsub01と、サブハーネスsub02とをそれぞれ単独に製造した後、これらを布線工程で組み合わせることになる。ここで、サブハーネスsub01及びサブハーネスsub02のそれぞれについては、比較的単純な構成であるため、自動的に製造することが可能である。すなわち、必要な数及び長さの電線の切断、各電線への端子の圧着、端子付き電線の端子のコネクタハウジングへの挿入などの各製造工程を自動化された製造設備を用いて手作業無しに行うことができる。

0048

しかし、図2に示したサブハーネスsub02に含まれる端子TM21、TM22の挿入先のコネクタCN12は、別のサブハーネスsub01側に付いているので、サブハーネスsub02の中間構造体を製造する際には、端子TM21、TM22をコネクタCN12に自動的に挿入することができない。したがって、この場合には、サブハーネスsub01及びsub02の中間構造体をそれぞれ製造した後で、「後嵌め」として端子TM21、TM22をコネクタCN12に挿入する必要がある。

0049

しかし、複数のサブハーネスの中間構造体をそれぞれ製造した後でそれらを組み合わせる場合には、構造や形状が複雑であるため、作業工程を自動化することは困難である。したがって、「後嵌め」で端子TM21、TM22をコネクタCN12に挿入する場合には、手作業で作業を実行しなければならない。

0050

つまり、ユーザの選択可能なオプションの数が増え、製品のワイヤハーネスに含まれるオプションサブハーネスの数が増えると、後嵌めの工程が必要なオプションサブハーネスの数、及び後嵌めが必要な端子の数が増えるため、手作業で行う製造工程の工数が増える。これに伴い、作業者人件費や、製造に必要な各種設備費用について、大幅な増加が見込まれる。

0051

また、手作業の場合には、人的ミスが発生する可能性を考慮しなければならず、端子を挿入する際に間違った位置のキャビティを選択して挿入した場合には、所定の接続機能を果たさない不良品(誤配線)のワイヤハーネスが製造されてしまう。したがって、不良品の発生確率を下げるためにも、手作業の工数を減らす必要がある。

0052

<特徴的な製造方法の説明>
本発明のワイヤハーネス製造方法の実施形態における処理手順の具体例を図1に示す。すなわち、ユーザの注文内容が決定し、ユーザの注文内容に合わせた最適な構成のワイヤハーネスをメーカで製造する際に、図1に示す処理を実行することにより、注文内容の情報から最適なワイヤハーネスを製造するために必要なデータを作成する。また、図1に示す処理については、ワイヤハーネスの製造を管理するコンピュータに所定のプログラムを組み込んで実行することにより自動的に処理することが可能である。

0053

図1のステップS11では、ユーザの決定した注文情報を入力する。この注文情報には、車種、車両のグレード、地域、バージョン、及び各種オプション仕様の情報が含まれている。

0054

ステップS12では、S11で入力された注文情報と、ベースハーネス構成データベースDB1の内容とに基づいて、ワイヤハーネスの一部分であるベースハーネスBHの構成を特定する。

0055

複数種類のベース回路及び複数種類のオプション回路の組み合わせを図6に示す。すなわち、ワイヤハーネスを構成するベースハーネスには、仕様に応じて様々な種類のベース回路BCがあり、ワイヤハーネスを構成する各オプションハーネスには、オプションで選択される各電装機器の有無及び種類に対応した構成の組み合わせのオプション回路OCがある。

0056

ベースハーネス構成データベースDB1上には、図6に示した各種ベース回路BCの仕様毎の構成を表すデータが事前に登録されている。図6の例では、8種類のベースハーネス構成データが登録されている。

0057

つまり、図6に示したベース回路BCは、4種類の「共通回路(ベース)」と、2種類の「車両タイプ」と、2種類の「経路違い」と、「装備有無」とに基づき区分された、8種類のベースハーネス構成データを有している。ここで、「共通回路」は、ベース回路BCの中で仕様に対する依存性の小さい構成を表し、例えば電源線、アース線等に相当する回路である。「車両タイプ」は、一般的な車両形式(CONV)と、ハイブリッド仕様の車両(HV)との区分に応じて追加される回路に相当する。「経路違い」は、電動ティルトステアリング姿勢調整)とマニュアルティルトの区分に応じて追加される回路に相当する。「装備有無」は、「雨滴センサ」の有無に応じて追加される回路に相当する。

0058

したがって、注文情報から図6中の「車両タイプ」、「経路違い」、「装備有無」が決まると、ベースハーネス構成データベースDB1上の8種類のベースハーネス構成データの中の1つがS12でベースハーネスBHの構成として特定される。尚、このベースハーネスBHは、通常は複数のサブハーネスの集合として構成される。各々のサブハーネスは、例えば図2に示したサブハーネスsub01のように構成される。

0059

図1のステップS13では、S11で入力された注文情報と、オプションハーネス構成データベースDB2の内容とに基づいて、ワイヤハーネスの一部分であるオプションハーネスOHの構成を特定する。

0060

オプションハーネス構成データベースDB2上には、図6に示した各種オプション回路OCの仕様毎の構成を表すデータが事前に登録されている。具体的には、ユーザが選択可能な様々なオプションの選択肢として、次のようなオプション回路OCのデータが登録されている。すなわち、オーディオ(Audio)の有無及び種類(A、B、C、D)、エアコン(A/C)の有無及び種類(A、B、C、D)、ナビゲーション装置(Navi)の有無及び種類(A、B、C、D)、・・・・に対応する多数のオプションハーネス構成データが登録されている。また、オプション回路OCについては、例えば図2に示したサブハーネスsub02中の共通回路sub02aに相当するデータが、図6中の「ベースサブ1」、「ベースサブ2」、「ベースサブ3」、「ベースサブ4」、・・・としてDB2上に予め登録されている。

0061

オーディオ機器用のオプション回路OCの種類「A」、「B」、及び「C」は、それぞれ、例えば図4に示したオプションハーネス11A、11B、及び11Cのような構成に対応する。また、エアコン用のオプション回路OCの種類「A」、「B」、及び「C」は、それぞれ、例えば図4に示したオプションハーネス12X、12Y、及び12Zのような構成に対応する。

0062

つまり、ユーザの選択したオプション仕様のオーディオ機器の種別に従い、オプションハーネス11A、11B、11C等のいずれか1つを選択したり、ユーザの選択したオプション仕様のエアコンの種別に従い、オプションハーネス12X、12Y、12Z等のいずれか1つを選択する。そして、ベースハーネスBHの他に追加するオプションハーネスOHの構成をS13で特定する。

0063

但し、S12で決定したベースハーネスBHと、S13で決定したオプションハーネスOHとを、それぞれ独立した中間構造体として別々に製造する場合には、図2に示したサブハーネスsub01とサブハーネスsub02とをそれぞれ製造する場合のように、端子を手作業で「後嵌め」する工程が必要になる。この「後嵌め」の工程を減らすために、S14以降の処理を実行する。

0064

ステップS14では、S13で特定したオプションハーネスOH中の共通回路CCを抽出する。この共通回路CCは、例えば図2に示したサブハーネスsub02中の共通回路sub02aの箇所に相当し、オプションハーネス構成データベースDB2上には、図6に示したオプション回路OCの「ベースサブ1」、「ベースサブ2」、「ベースサブ3」、「ベースサブ4」、・・・の各データとして登録されている。したがって、S13で特定したオプションハーネスOHのデータ中から、共通回路CCとして予め指定されている箇所をS14で抽出する。

0065

ステップS15では、S14で抽出した共通回路CCの構成を、S12で特定したベースハーネスBHの構成に組み入れる。例えば、S12で特定したベースハーネスBHに図2のサブハーネスsub01が含まれており、S13で特定したオプションハーネスOHに図2のサブハーネスsub02が含まれている場合を想定すると、sub02中の共通回路sub02aをサブハーネスsub01と統合することにより、図3に示すサブハーネスsub01Bの構成を生成する。

0066

ステップS16では、S13で特定したオプションハーネスOHの構成の中から、S14で抽出した共通回路CCの構成を削除する。例えば、S12で特定したベースハーネスBHに図2のサブハーネスsub01が含まれており、S13で特定したオプションハーネスOHに図2のサブハーネスsub02が含まれている場合を想定すると、sub02中の共通回路sub02aを削除することにより、図3に示すサブハーネスsub02Bの構成を生成する。

0067

S13で特定した全てのオプションハーネスOHについて、S14〜S16の処理が終了すると、S17の処理に進む。

0068

ステップS17では、S12で特定したベースハーネスBHの構成を、S15で共通回路CCを組み入れた(追加)後の構成に変更すると共に、S13で特定した各オプションハーネスOHの構成を、S16で共通回路CCを削除した後の構成に変更し、変更後のベースハーネスBHと、変更後のオプションハーネスOHとを含む製造仕様情報を作成する。この製造仕様情報は、製造仕様情報データベースDB3に登録され、ワイヤハーネスの実際の製造工程で使用される。

0069

<実際のワイヤハーネス製造工程の概要>
製造仕様情報データベースDB3に登録されている製造仕様情報に基づいて、指定されたベースハーネスBHの構成要素である各ベースサブハーネスと、指定されたオプションに対応するオプションのサブハーネスとをそれぞれ製造する。図1の処理によって生成された製造仕様情報データベースDB3上の製造仕様情報に従って製造を実行するので、中間構造体として実際に製造されるベースサブハーネスには、オプション側の共通回路CCも含まれている。また、実際に製造されるオプションの各サブハーネスについては、共通回路CCが含まれていない。つまり、例えば図3に示すような共通回路を組み入れたサブハーネスsub01Bと、共通回路を削減したサブハーネスsub02Bとがそれぞれ製造される。

0070

各サブハーネスsub01B、sub02B等をそれぞれ製造する際には、各々の構成要素である必要数の電線、端子、コネクタ等の部品を用意して、電線を必要な長さで切断する。更に、各電線の端部にそれぞれ端子を圧着により装着する。次に、端子が付加された各電線の端子を、コネクタハウジングの指定されたキャビティの位置に挿入する。このようなサブハーネスの製造工程については、自動化された製造設備により行うことができるので、手作業は不要である。例えば、図2に示す各サブハーネスの構成を、図3に示す構成にデータ上で組み直すことにより、各サブハーネスの中間構造体を製造する工程で、例えば図3中の各端子TM21、TM22を挿入する工程を「後嵌め」にする必要がなくなり、手作業の工程数が削減される。

0071

上記のようにして製造された中間構造体である各ベースサブハーネス、及び各オプションサブハーネスは、製造ラインに設けられたコンベアに乗せられて搬送され、布線板の箇所に投入される。そして、事前に指定された配索経路と一致するように各々の形状を整えた上で、全てのサブハーネスを積層した集合体をワイヤハーネスとして形成する。

0072

但し、例えば1つの共通のコネクタハウジングを独立した複数のサブハーネスが共有しているような場合には、一部のサブハーネスの中間構造体を製造する際に、一部の回路(電線)は端子を挿入不可能な状態になる。したがって、その場合は該当するサブハーネスを製造した後で、後嵌めとして手作業で端子をコネクタハウジングに挿入せざるを得ない。しかし、図1の処理を実行することにより、選択されたオプションのサブハーネスの共通回路CCを製造前にベースハーネス側に組み込むことができるので、実際の製造工程では後嵌めの工程を大幅に削減することが可能である。

0073

本発明のワイヤハーネス製造装置は、図1に示したような処理手順を例えば様々な種類のコンピュータで実行し、実際の製造の前に、扱うデータの構成を、例えば図2に示したような構成から図3に示した構成のように自動的に組み替えることにより実現することができる。したがって、ワイヤハーネス製造装置の主要な構成要素については、ソフトウェアとして実現することが可能である。

0074

<具体例の説明>
<扱う主要なデータの具体例>
ベース回路構成データ及びオプション回路構成データの具体例を図7に示す。

0075

図7に示すベース回路構成データ13は、事前にベースハーネスBHに分類された回路を表すデータであり、ベースハーネスBHの一部分(例えばベースサブハーネス)の構成を表す。具体的には、ベースパワーソケット(POWERSOCKET)の機能のために必要な配線であり、番号P01で表される電線(端子を含む)と、番号P02で表される電線とで構成されている。番号P01の電線は車両上の「電源ボックス」から「パワーソケット」へ接続するための電源線であり、番号P01の電線は「単独アース2」から「パワーソケット」へ接続するためのアース線である。番号P01及びP02の各電線は「共通回路」として事前に割り当ててある。

0076

ベース回路構成データ14は、事前にベースハーネスBHに分類された回路(電線等)を表すデータであり、ベースハーネスBHの一部分(例えばベースサブハーネス)の構成を表す。具体的には、ベースに分類されるメータユニット計器板:METER)を車両の電源と接続するために必要な配線であり、それぞれ番号M01、M02、及びM03で表される3本の電線により構成されている。番号M01の電線、及び番号M02の電線は、それぞれ、車両上の電源ボックスからメータユニットへ接続するための電源線であり、番号M03の電線は、「単独アース1」からメータユニットへ接続するためのアース線である。番号M01、M02、及びM03で表される3本の各電線は、「共通回路」として事前に割り当ててある。

0077

一方、4組のオプション回路構成データ15A、15B、16A、及び16Bのそれぞれは、事前に1つのオプションハーネスOHとして分類された回路(電線等)を表すデータである。

0078

オプション回路構成データ15Aは、具体的には、オプションとしてユーザが選択可能な手動MANUAL)エアコンを接続するために必要な配線である。このオプション回路構成データ15Aは、それぞれ番号AA01、AA02、AA03、AA04、AA05、及びAA08で表される6本の電線で構成されている。番号AA01、及びAA02の各電線は、電源ボックスからエアコン用のブロワーモータBLOWERMTR)側の「AA03」端子(複数)と接続するために設けられている。番号AA03、及びAA04の各電線は、それぞれブロワーモータからエアコンユニット(UNIT)側の「AA01」及び「UNIT」端子へ接続するために設けられている。番号AA05の電線は、ブロワーモータから「単独アース3」へ接続するために設けられ、番号AA06の電線は、エアコンユニットから「共用アース」へ接続するために設けられている。番号AA01〜AA05の5本の電線は、「共通回路」として、番号AA08の電線は「ベースサブ回路」として、それぞれ事前に割り当ててある。

0079

オプション回路構成データ15Bは、具体的には、オプションとしてユーザが選択可能な自動(AUTO)エアコンを接続するために必要な配線である。このオプション回路構成データ15Bには、上記オプション回路構成データ15Aのデータの他に、番号AA06、及びAA07で表される2本の電線が追加されている。番号AA06の電線、及び番号AA07の電線のそれぞれは、エアコンユニット(UNIT)からセンサ(SENSOR)へ接続するために設けられている。追加された番号AA06、及びAA07の電線は、「オプション回路」として事前に割り当ててある。それ以外はオプション回路構成データ15Aと同一である。

0080

オプション回路構成データ16Aは、オプションとしてユーザが選択可能な4スピーカ(4SP)のオーディオ機器(AUDIO)を接続するために必要な配線である。このオプション回路構成データ16Aは、それぞれ番号SP01、SP02、SP03、SP04、SP05、及びSP06で表される6本の電線で構成されている。番号SP01の電線は、電源ボックスからオーディオ機器のコネクタの電源端子へ接続するたに設けられ、番号SP02の電線は、「共用アース」からオーディオ機器のコネクタのアース端子へ接続するために設けられている。番号SP03、及びSP04の各電線は、前右側スピーカ(FR SP RH)の2つの端子からオーディオ機器のコネクタの右スピーカ出力端子(2つ)へ接続するために設けられている。同様に、番号SP05、及びSP06の各電線は、前左側スピーカ(FR SPLH)の2つの端子からオーディオ機器のコネクタの左スピーカ出力端子(2つ)へ接続するために設けられている。番号SP01〜SP06の各電線は、「ベースサブ回路」として、それぞれ事前に割り当ててある。

0081

オプション回路構成データ16Bは、オプションとしてユーザが選択可能な6スピーカ(6SP)のオーディオ機器(AUDIO)を接続するために必要な配線である。オプション回路構成データ16Bには、オプション回路構成データ16Aのデータの他に、番号SP07〜SP10で表される4本の電線が追加されている。追加された番号SP07、及びSP08の各電線は、後右側スピーカ(RRSP RH)の2つの端子からオーディオ機器のコネクタのリア右スピーカ出力端子(2つ)へ接続するために設けられている。同様に、番号SP09、及びSP10の各電線は、後左側スピーカ(RR SPLH)の2つの端子からオーディオ機器のコネクタのリア左スピーカ出力端子(2つ)へ接続するために設けられている。番号SP07〜SP10の各電線は、「オプション回路」として、それぞれ事前に割り当ててある。

0082

<共通回路の構成を変更しないで製造する場合の具体例>
共通回路の構成を変更しない場合のワイヤハーネスの構成例を図5に示す。すなわち、図7に示した各構成データのうち、ベース回路構成データ13、及び14と、オプション回路構成データ15B、及び16Bを用いて、図1の処理を行わずに、そのまま4つの中間構造体を製造し、4つの中間構造体を組み合わせてワイヤハーネスを構成する場合には、図5に示すような結果となる。

0083

図5に示したベースサブハーネスBSH01及びBSH02は、それぞれ図7のベース回路構成データ13及びベース回路構成データ14に対応する中間構造体である。また、オプションサブハーネスOSH01及びOSH02は、それぞれ、図7のオプション回路構成データ15B及びオプション回路構成データ16Bに対応する中間構造体である。

0084

図5に示した構成例においては、車両の電源ボックスと接続するためのコネクタPWBを、ベースサブハーネスBSH02の中間構造体を製造する際に、ベースサブハーネスBSH02と接続する場合を想定している。つまり、ベース回路構成データ13の番号P01の電線の先端に付いた端子TM001をコネクタ(コネクタハウジング)PWBの特定のキャビティに挿入してある。

0085

したがって、ベースサブハーネスBSH01、オプションサブハーネスOSH01及びOSH02の各々の中間構造体を製造する際には、これらをコネクタPWBと接続することができない。つまり、ベースサブハーネスBSH01の2本の電線の先端に付いた端子TM002及びTM003と、オプションサブハーネスOSH01の2本の電線の先端に付いた端子TM004及びTM005と、オプションサブハーネスOSH02の1本の電線の先端に付いた端子TM006との5箇所は、中間構造体としてはコネクタPWBから離れた状態になっている。そのため、ベースサブハーネスBSH01及びBSH02と、オプションサブハーネスOSH01及びOSH02との4つの中間構造体を組み合わせてワイヤハーネスを製造する際には、各端子TM002、TM003、TM004、TM005、及びTM006を「後嵌め」として手作業でコネクタPWBの該当するキャビティに挿入しなければならない。また、ユーザの選択したオプションの数が増えてワイヤハーネスを構成するオプションサブハーネスの中間構造体の数が増えると、「後嵌め」の工程が必要な端子の数が更に増大する。

0086

<オーダの種類毎のワイヤハーネスの構成例>
図7に示した各データを利用する場合の、ユーザの注文(オーダ)の種類毎のワイヤハーネスの構成の一覧を図8に示す。

0087

図8に示す例では、「オーダ1」は、ベース回路構成データ(METER)14と、オプション回路構成データ(MANUAL_AIR_CON)15Aとの、各々の中間構造体を組み合わせたワイヤハーネスの構成に対応している。

0088

また、「オーダ2」は、ベース回路構成データ(METER)14と、オプション回路構成データ(MANUAL_AIR_CON)15Aと、オプション回路構成データ(AUDIO 4SP)16Aとの、各々の中間構造体を組み合わせたワイヤハーネスの構成に対応している。

0089

「オーダ3」は、ベース回路構成データ(METER)14と、オプション回路構成データ(MANUAL_AIR_CON)15Aと、オプション回路構成データ(AUDIO 6SP)16Bとの、各々の中間構造体を組み合わせたワイヤハーネスの構成に対応している。

0090

「オーダ4」は、ベース回路構成データ(METER)14と、ベース回路構成データ(POWER SOCKET)13と、オプション回路構成データ(MANUAL_AIR_CON)15Aと、オプション回路構成データ(AUDIO 4SP)16Aとの、各々の中間構造体を組み合わせたワイヤハーネスの構成に対応している。

0091

「オーダ5」は、ベース回路構成データ(METER)14と、ベース回路構成データ(POWER SOCKET)13と、オプション回路構成データ(MANUAL_AIR_CON)15Aと、オプション回路構成データ(AUDIO 6SP)16Bとの、各々の中間構造体を組み合わせたワイヤハーネスの構成に対応している。

0092

「オーダ6」は、ベース回路構成データ(METER)14と、ベース回路構成データ(POWER SOCKET)13と、オプション回路構成データ(AUTO_AIR_CON)15Bと、オプション回路構成データ(AUDIO 6SP)16Bとの、各々の中間構造体を組み合わせたワイヤハーネスの構成に対応している。

0093

<共通回路の構成を変更した後で製造する場合の具体例>
図1の処理を適用することにより共通回路の構成を変更した後で各中間構造体を製造する場合の、オーダ毎のワイヤハーネスの構成を図9図14にそれぞれ示す。つまり、図8の「オーダ1」に対応する構成が図9に示され、「オーダ2」に対応する構成が図10に示され、「オーダ3」に対応する構成が図11に示され、「オーダ4」に対応する構成が図12に示され、「オーダ5」に対応する構成が図13に示され、「オーダ6」に対応する構成が図14に示されている。

0094

図9に示す構成のワイヤハーネスは、図7のベース回路構成データ14に対応するベースサブハーネスBSH01と、図7のオプション回路構成データ15Aに対応するオプションサブハーネスOSH01との組み合わせである。

0095

但し、図7に示すベース回路構成データ14において番号M01及びM02の各電線が「共通回路」として割り当てられており、オプション回路構成データ15Aにおいて番号AA01、AA02の各電線も「共通回路」として割り当てられているので、実際の製造前に、図1の処理によってサブハーネスの構成が組み替えられる。

0096

つまり、ベースサブハーネスBSH01の各端子TM002、TM003と、オプションサブハーネスOSH01の各端子TM004、TM005とは、ベースハーネスの構成要素である1つの共通サブハーネスの中間構造体(図示せず、図3中のsub01Bに相当)を製造する際に、この共通サブハーネスに組み込まれる。また、電源ホックス用のコネクタPWBに「先嵌め」されることが事前に指定されているベース回路構成データ(POWERSOCKET)13の2本の電線は同じ「共通回路」に指定されているので、前記共通サブハーネスの中間構造体を製造する時に、各端子TM002、TM003、TM004、及びTM005は全てコネクタPWBに接続可能である。したがって、図9に示す構成のワイヤハーネスを製造する場合には、「後嵌め」が必要な箇所が0箇所になる。

0097

一方、図10に示す構成のワイヤハーネスは、図7のベース回路構成データ14に対応するベースサブハーネスBSH01と、図7のオプション回路構成データ15Aに対応するオプションサブハーネスOSH01と、オプション回路構成データ16Aに対応するオプションサブハーネスOSH02との組み合わせである。

0098

但し、上述の図9の構成の場合と同様に、各端子TM002、TM003、TM004、及びTM005は「共通回路」に属するので、前記共通サブハーネスの中間構造体を製造する際に、各端子TM002、TM003、TM004、及びTM005は、全て電源ホックス用のコネクタPWBに「先嵌め」される。

0099

一方、図7に示すオプション回路構成データ16Aにおいて、番号SP01、SP02の各電線は「ベースサブ回路」として指定されており、「共通回路」ではないので、前記共通サブハーネスとは異なる中間構造体として製造される。したがって、オプションサブハーネスOSH02の端子TM006は「後嵌め」でコネクタPWBに挿入せざるを得ない。そのため、図10に示す構成のワイヤハーネスを製造する場合には、端子TM006の一箇所のみ、手作業による「後嵌め」が必要になる。

0100

図11に示す構成のワイヤハーネスは、図7のベース回路構成データ14に対応するベースサブハーネスBSH01と、図7のオプション回路構成データ15Aに対応するオプションサブハーネスOSH01と、オプション回路構成データ16Bに対応するオプションサブハーネスOSH02との組み合わせである。

0101

但し、上述の図9図10の構成の場合と同様に、各端子TM002、TM003、TM004、及びTM005は「共通回路」に属するので、前記共通サブハーネスの中間構造体を製造する際に、各端子TM002、TM003、TM004、及びTM005は、全て電源ホックス用のコネクタPWBに「先嵌め」される。

0102

一方、図7に示すオプション回路構成データ16Bにおいて、番号SP01、SP02の各電線は「ベースサブ回路」として指定されており、「共通回路」ではないので、前記共通サブハーネスとは異なる中間構造体として製造される。したがって、オプションサブハーネスOSH02の端子TM006は「後嵌め」でコネクタPWBに挿入せざるを得ない。そのため、図11に示す構成のワイヤハーネスを製造する場合には、端子TM006の一箇所のみ、手作業による「後嵌め」が必要になる。

0103

図12に示す構成のワイヤハーネスは、図7のベース回路構成データ14に対応するベースサブハーネスBSH01と、ベース回路構成データ13に対応するベースサブハーネスBSH02と、図7のオプション回路構成データ15Aに対応するオプションサブハーネスOSH01と、オプション回路構成データ16Aに対応するオプションサブハーネスOSH02との組み合わせである。

0104

但し、上述の図9の構成の場合と同様に、各端子TM002、TM003、TM004、及びTM005は「共通回路」に属するので、ベースサブハーネスBSH02を含む前記共通サブハーネスの中間構造体を製造する際に、各端子TM002、TM003、TM004、及びTM005は、全て電源ホックス用のコネクタPWBに「先嵌め」される。

0105

また、オプション回路構成データ16Aにおいて、番号SP01、SP02の各電線は「ベースサブ回路」として指定されており、「共通回路」ではないので、これらの電線は前記共通サブハーネスとは異なる中間構造体として製造される。したがって、オプションサブハーネスOSH02の端子TM006は「後嵌め」でコネクタPWBに挿入せざるを得ない。そのため、図12に示す構成のワイヤハーネスを製造する場合には、端子TM006の一箇所のみ、手作業による「後嵌め」が必要になる。

0106

図13に示す構成のワイヤハーネスは、図7のベース回路構成データ14に対応するベースサブハーネスBSH01と、ベース回路構成データ13に対応するベースサブハーネスBSH02と、図7のオプション回路構成データ15Aに対応するオプションサブハーネスOSH01と、オプション回路構成データ16Bに対応するオプションサブハーネスOSH02との組み合わせである。

0107

但し、上述の図9の構成の場合と同様に、各端子TM002、TM003、TM004、及びTM005は「共通回路」に属するので、ベースサブハーネスBSH02を含む前記共通サブハーネスの中間構造体を製造する際に、各端子TM002、TM003、TM004、及びTM005は、全て電源ホックス用のコネクタPWBに「先嵌め」される。

0108

また、オプション回路構成データ16Bにおいて、番号SP01、SP02の各電線は「ベースサブ回路」として指定されており、「共通回路」ではないので、これらの電線は前記共通サブハーネスとは異なる中間構造体として製造される。したがって、オプションサブハーネスOSH02の端子TM006は「後嵌め」でコネクタPWBに挿入せざるを得ない。そのため、図13に示す構成のワイヤハーネスを製造する場合には、端子TM006の一箇所のみ、手作業による「後嵌め」が必要になる。

0109

図14に示す構成のワイヤハーネスは、図7のベース回路構成データ14に対応するベースサブハーネスBSH01と、ベース回路構成データ13に対応するベースサブハーネスBSH02と、図7のオプション回路構成データ15Bに対応するオプションサブハーネスOSH01と、オプション回路構成データ16Bに対応するオプションサブハーネスOSH02との組み合わせである。

0110

但し、上述の図9の構成の場合と同様に、各端子TM002、TM003、TM004、及びTM005は「共通回路」に属するので、ベースサブハーネスBSH02を含む前記共通サブハーネスの中間構造体を製造する際に、各端子TM002、TM003、TM004、及びTM005は、全て電源ホックス用のコネクタPWBに「先嵌め」される。

0111

また、オプション回路構成データ16Bにおいて、番号SP01、SP02の各電線は「ベースサブ回路」として指定されており、「共通回路」ではないので、これらの電線は前記共通サブハーネスとは異なる中間構造体として製造される。したがって、オプションサブハーネスOSH02の端子TM006は「後嵌め」でコネクタPWBに挿入せざるを得ない。そのため、図14に示す構成のワイヤハーネスを製造する場合には、端子TM006の一箇所のみ、手作業による「後嵌め」が必要になる。

0112

<共通回路の組み替えによる後嵌め工程の削減の説明>
図1に示した処理を実行することなしに、ワイヤハーネスの製造を行う場合には、例えば図5に示したように5箇所の端子をそれぞれ手作業で「後嵌め」する必要があるので製造コストの上昇が避けられない。

0113

一方、図1に示した処理を実行することにより、共通回路CCの組み替えを行ってからワイヤハーネスの製造を行う場合には、図8に示した「オーダ1」、「オーダ2」、「オーダ3」、「オーダ4」、「オーダ5」、及び「オーダ6」のそれぞれに対して、図9図10図11図12図13、及び図14に示すような構成のワイヤハーネスを製造することになる。

0114

つまり、図9図10図11図12図13、及び図14のいずれの構成のワイヤハーネスを製造する場合であっても、「後嵌め」は0又は1箇所のみであるため、図5に示したワイヤハーネスを製造する場合と比べて、「後嵌め」の工程数を大幅に削減できる。

0115

<共通回路CCの決定方法
共通回路CCについては、例えば図7に示した各データ13、14、15A、15B、16A、及び16Bのように、各サブハーネスを構成する各電線が「共通回路」か否かを予め決定し、決定した内容を表す情報を、図1に示すベースハーネス構成データベースDB1や、オプションハーネス構成データベースDB2に事前に登録しておく。したがって、図1の処理を実行することにより、「共通回路」をベースハーネス内のサブハーネスに組み入れるように中間構造体の構成を、製造前に自動的に組み替えることができる。

0116

ここで、例えば図4に示したオーディオ機器用の3種類のオプションハーネス11A、11B、及び11Cを選択的に製造する場合を想定する。これらのオプションハーネス11A、11B、及び11Cが共通化が容易な電源線やアース線を含み、しかも、これらがベースハーネスとほぼ共通の配索経路を通過する構成になっている場合には、これらの電源線やアース線を「共通回路」として割り当てることができる。

0117

一方、図4に示したエアコン用の3種類のオプションハーネス12X、12Y、及び12Zを選択的に製造する場合を想定すると、オプションハーネス12X、12Y、及び12Zの配索経路が互いに大きく異なっているので、これらが電源線やアース線を含む場合であっても、「共通回路」から除外するように割り当てる。

0118

DB1及びDB2に登録する各サブハーネスの各電線が「共通回路」に該当するか否かを決定する作業については、設計者が手作業で行うことが想定されるが、様々なデータに基づいて自動的に決定することも不可能ではない。

0119

ここで、上述した本発明に係るワイヤハーネス製造方法及びワイヤハーネス製造装置の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[5]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 所定の基本仕様を満たすベースハーネス構造体(41a、42a)と、選択可能なオプション仕様の条件を満たす1つ以上のオプションハーネス構造体(41b、41c、42b、42c)を組み合わせたワイヤハーネス(41、42)を形成するためのワイヤハーネス製造方法であって、
ユーザから受け付けた注文情報の内容に従い、前記ベースハーネス構造体の仕様、及び1つ以上の前記オプションハーネス構造体の仕様を特定し(S11〜S13)た後、
前記オプションハーネス構造体の仕様に含まれる共通回路(CC)の構成を抽出し(S14)、
抽出した前記共通回路を、前記ベースハーネス構造体の仕様に組み入れ(S15)、
前記オプションハーネス構造体の仕様から前記共通回路の構成を削除し(S16)、
前記共通回路が組み入れられた前記ベースハーネス構造体の仕様と、前記共通回路が削除された前記オプションハーネス構造体の仕様とに基づいて、前記注文情報の内容に応じたワイヤハーネスを製造する(S17)、
ことを特徴とするワイヤハーネス製造方法。
[2] 上記[1]に記載のワイヤハーネス製造方法であって、
ユーザが選択可能なオプション仕様のオプションハーネス構造体毎に、少なくとも事前に決定した前記共通回路と、それ以外の非共通回路との区分を表すデータを保持する共通回路データベース(DB2:データの具体例は図7参照)を利用する、
ことを特徴とするワイヤハーネス製造方法。
[3] 上記[1]または[2]に記載のワイヤハーネス製造方法であって、
前記各オプションハーネス構造体の仕様に含まれる回路のうち、電源線及びアース線の少なくとも一方を前記共通回路として割り当てる(図7参照)、
ことを特徴とするワイヤハーネス製造方法。
[4] 上記[3]に記載のワイヤハーネス製造方法であって、
前記各オプションハーネス構造体の仕様に含まれる回路が電源線及びアース線を含む場合であって、通過する経路が前記ベースハーネス構造体の仕様と異なるときには、前記電源線及びアース線を前記共通回路から除外する(図4参照)、
ことを特徴とするワイヤハーネス製造方法。
[5] 所定の基本仕様を満たすベースハーネス構造体と、選択可能なオプション仕様の条件を満たす1つ以上のオプションハーネス構造体を組み合わせたワイヤハーネスを形成するためのワイヤハーネス製造装置であって、
ユーザから受け付けた注文情報の内容に従い、前記ベースハーネス構造体の仕様、及び1つ以上の前記オプションハーネス構造体の仕様を特定し(S11〜S13)た後、
前記オプションハーネス構造体の仕様に含まれる共通回路の構成を抽出し(S14)、
抽出した前記共通回路を、前記ベースハーネス構造体の仕様に組み入れ(S15)、
前記オプションハーネス構造体の仕様から前記共通回路の構成を削除し(S16)、
前記共通回路が組み入れられた前記ベースハーネス構造体の仕様と、前記共通回路が削除された前記オプションハーネス構造体の仕様とを含む製造仕様情報を生成する、製造情報生成部(S17)を備え、
前記注文情報の内容に応じたワイヤハーネスを前記製造仕様情報に基づいて製造することを特徴とするワイヤハーネス製造装置。

0120

11A,11B,11Cオプションハーネス
12X,12Y,12Z オプションハーネス
13,14ベース回路構成データ
15A,15Bオプション回路構成データ
16A,16B オプション回路構成データ
41,42ワイヤハーネス
41a,42aベースハーネス構造体
41b,41c,42b,42c オプションハーネス構造体
43ベースサブ一覧テーブル
44 オプションサブ一覧テーブル
45 ワイヤハーネス製品仕様一覧テーブル
BH ベースハーネス
OH オプションハーネス
sub01,sub02サブハーネス
CC,sub02a共通回路
sub01B 共通回路を組み入れたサブハーネス
sub02B 共通回路を削減したサブハーネス
CN11,CN12,CN21,CN22,CN23,CN24コネクタ
TM11,TM12,TM21,TM22端子
DB1 ベースハーネス構成データベース
DB2 オプションハーネス構成データベース
DB3製造仕様情報データベース

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