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技術 熱式流量計

出願人 日立オートモティブシステムズ株式会社
発明者 土井良介田代忍上ノ段暁斉藤友明
出願日 2016年2月22日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-030821
公開日 2017年8月31日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2017-150829
状態 特許登録済
技術分野 体積流量の測定(II);質量流量の測定
主要キーワード 接地グランド モールド樹脂材 表面距離 回路部品間 ニッケル合金製 内壁面近傍 導電性部品 幅広面
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月31日)のものです。
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図面 (20)

課題

本発明は、熱式流量計汚損による検出性能劣化を防止することを目的とする。

解決手段

本発明の熱式流量計300は、リードフレーム401と回路部品とが樹脂材403で一体にモールドされた回路パッケージ400と、回路パッケージ400が搭載されたハウジング302を有している。そして、回路パッケージ400は、被計測気体30が通過する場所に露出して配置される流路露出部430と、流路露出部430に設けられて被計測気体30の流量を検出する流量検出部602を有しており、流路露出部430の少なくとも一部に、リードフレーム401との間が電気的に接続された導電部700が設けられていることを特徴とする。

概要

背景

主通路を流れる被計測気体質量流量を計測する装置として熱式流量計がある。熱式流量計は、主通路である配管内を流れる被計測気体の一部を副通路に取り込み、流量検出部に導く構造となっている。流量検出部には、ホットワイヤーシリコンエレメント等が配置され、ホットワイヤーやシリコンエレメント等が気流によって冷却され、電気抵抗値が変化することを利用して配管内の質量流量が計測される。

特許文献1には、流量検出部に汚損物が付着するのを避ける汚損対策の観点から、バイパス通路静電散逸領域を設けて、汚損物の電荷を取り除く熱式流量計の技術が提案されている(特許文献1)。

概要

本発明は、熱式流量計の汚損による検出性能劣化を防止することを目的とする。本発明の熱式流量計300は、リードフレーム401と回路部品とが樹脂材403で一体にモールドされた回路パッケージ400と、回路パッケージ400が搭載されたハウジング302を有している。そして、回路パッケージ400は、被計測気体30が通過する場所に露出して配置される流路露出部430と、流路露出部430に設けられて被計測気体30の流量を検出する流量検出部602を有しており、流路露出部430の少なくとも一部に、リードフレーム401との間が電気的に接続された導電部700が設けられていることを特徴とする。

目的

本実施例において特徴的なことは、回路パッケージ400の導電部700が、リードフレーム401に搭載されて計測用流路面431の少なくとも一部を構成する導電性部品711を有することである

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

リードフレームと該リードフレームに実装される回路部品とが樹脂材で一体にモールドされた回路パッケージと、該回路パッケージが搭載されたハウジングと、を有する熱式流量計であって、前記回路パッケージは、被計測気体が通過する場所に露出して配置される流路露出部と、該流路露出部に設けられて前記被計測気体の流量を検出する流量検出部と、を有しており、該流路露出部の少なくとも一部に、前記リードフレームとの間が電気的に接続された導電部が設けられていることを特徴とする熱式流量計。

請求項2

前記流路露出部は、前記流量検出部が露出する計測用流路面を有しており、前記導電部は、前記計測用流路面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の熱式流量計。

請求項3

前記回路パッケージには、前記流路露出部から前記リードフレームまでの間に亘る凹穴が設けられており、前記導電部は、前記計測用流路面に設けられた導電層と、前記凹穴を通して前記導電層と前記リードフレームとの間を電気的に接続する接続部と、を有することを特徴とする請求項2に記載の熱式流量計。

請求項4

前記接続部は、前記凹穴に充填されて前記導電層と前記リードフレームとの間に亘る導電性接着剤を有することを特徴とする請求項3に記載の熱式流量計。

請求項5

前記接続部は、前記凹穴を通して前記導電層と前記リードフレームとの間を電気的に接続する導電性接続層を有しており、前記凹穴は、前記回路パッケージを固定する前記ハウジングの固定部によって閉塞されていることを特徴とする請求項3に記載の熱式流量計。

請求項6

前記導電部は、前記リードフレームに搭載されて前記計測用流路面の少なくとも一部を構成する導電性部品を有することを特徴とする請求項2に記載の熱式流量計。

請求項7

前記導電性部品は、前記リードフレームに下面が当接し、上面が前記計測用流路面と面一となる板厚を有する金属製の板状部材によって構成されていることを特徴とする請求項6に記載の熱式流量計。

請求項8

前記導電性部品は、前記リードフレームに当接する下面部と、該下面部の端部で折り曲げられて前記被計測気体の流れ方向に対して傾斜した傾斜面部と、該傾斜面部の端部で折り曲げられて前記計測用流路面と面一の高さ位置に配置される上面部とを有する金属製の薄板部材によって構成されていることを特徴とする請求項6に記載の熱式流量計。

請求項9

前記導電部は、前記計測用流路面の少なくとも一部と前記リードフレームとの間に亘って設けられた導電性モールド樹脂材によって構成されていることを特徴とする請求項2に記載の熱式流量計。

技術分野

0001

本発明は、熱式流量計に関する。

背景技術

0002

主通路を流れる被計測気体質量流量を計測する装置として熱式流量計がある。熱式流量計は、主通路である配管内を流れる被計測気体の一部を副通路に取り込み、流量検出部に導く構造となっている。流量検出部には、ホットワイヤーシリコンエレメント等が配置され、ホットワイヤーやシリコンエレメント等が気流によって冷却され、電気抵抗値が変化することを利用して配管内の質量流量が計測される。

0003

特許文献1には、流量検出部に汚損物が付着するのを避ける汚損対策の観点から、バイパス通路静電散逸領域を設けて、汚損物の電荷を取り除く熱式流量計の技術が提案されている(特許文献1)。

先行技術

0004

US2013/061684

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、近年、リードフレーム及び回路部品樹脂モールドして回路パッケージを形成し、該回路パッケージをハウジングに搭載した構造を有する熱式流量計の構造が提案されている。しかしながら、回路パッケージでは、リードフレーム及び回路部品が樹脂材の中に埋もれているので、回路パッケージの流路露出部に設けた導電部電気的な接続をとることが困難である。

0006

本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、回路パッケージの流路露出部に静電気によって汚損物が付着するのを抑制することができる熱式流量計を得ることである。

課題を解決するための手段

0007

上記課題を解決する本発明の熱式流量計は、リードフレームと該リードフレームに実装される回路部品とが樹脂材で一体にモールドされた回路パッケージと、該回路パッケージが搭載されたハウジングと、を有する熱式流量計であって、前記回路パッケージは、被計測気体が通過する場所に露出して配置される流路露出部と、該流路露出部に設けられて前記被計測気体の流量を検出する流量検出部と、を有しており、該流路露出部の少なくとも一部に、前記リードフレームとの間が電気的に接続された導電部が設けられていることを特徴とする。

発明の効果

0008

本発明によれば、流路露出部の汚損による検出性能劣化を防止できる。なお、本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。

図面の簡単な説明

0009

内燃機関制御システムに本発明に係る熱式流量計を使用したシステム図。
熱式流量計の正面図。
熱式流量計の左側面図。
熱式流量計の背面図。
熱式流量計の右側面図。
図2AのIIE−IIE線断面図。
ハウジングの正面図。
ハウジングの背面図。
表カバーを対向面側から示す図。
裏カバーを対向面側から示す図。
回路パッケージの外観図
リードフレームの構成を説明する図。
図6のIX−IX線断面図。
回路パッケージ400の生産工程を示すフローチャート
熱式流量計の生産工程を示すフローチャート。
熱式流量計の流量検出回路を示す回路図。
熱式流量計の流量検出回路を示す回路図。
実施例1の回路パッケージの要部拡大図。
実施例1の他の構成例を説明する図。
実施例1の他の構成例を説明する図。
実施例1の他の構成例を説明する図。
実施例2の回路パッケージの要部拡大図。
実施例2の他の構成例を説明する図。
実施例3の回路パッケージの構成を説明する図。
実施例3の回路パッケージの構成を説明する図。

実施例

0010

次に、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、電子燃料噴射方式の内燃機関制御システムに、本発明に係る熱式流量計を使用した一実施例を示すシステム図である。エンジンシリンダ112とエンジンピストン114を備える内燃機関110の動作に基づき、吸入空気が被計測気体30としてエアクリーナ122から吸入され、主通路124である例えば吸気管スロットルボディ126、吸気マニホールド128を介してエンジンシリンダ112の燃焼室に導かれる。前記燃焼室に導かれる吸入空気である被計測気体30の流量は本発明に係る熱式流量計300で計測され、計測された流量に基づいて燃料噴射弁152より燃料が供給され、吸入空気である被計測気体30と共に混合気の状態で燃焼室に導かれる。なお、本実施例では、燃料噴射弁152は内燃機関の吸気ポートに設けられ、吸気ポートに噴射された燃料が吸入空気である被計測気体30と共に混合気を成形し、吸気弁116を介して燃焼室に導かれ、燃焼して機械エネルギを発生する。

0011

燃焼室に導かれた燃料および空気は、燃料と空気の混合状態を成しており、点火プラグ154の火花着火により、爆発的に燃焼し、機械エネルギを発生する。燃焼後の気体排気弁118から排気管に導かれ、排気24として排気管から車外に排出される。前記燃焼室に導かれる吸入空気である被計測気体30の流量は、アクセルペダルの操作に基づいてその開度が変化するスロットルバルブ132により制御される。前記燃焼室に導かれる吸入空気の流量に基づいて燃料供給量が制御され、運転者はスロットルバルブ132の開度を制御して前記燃焼室に導かれる吸入空気の流量を制御することにより、内燃機関が発生する機械エネルギを制御することができる。

0012

エアクリーナ122から取り込まれ主通路124を流れる吸入空気である被計測気体30の流量および温度が、熱式流量計300により計測され、熱式流量計300から吸入空気の流量および温度を表す電気信号制御装置200に入力される。また、スロットルバルブ132の開度を計測するスロットル角度センサ144の出力が制御装置200に入力され、さらに内燃機関のエンジンピストン114や吸気弁116や排気弁118の位置や状態、さらに内燃機関の回転速度を計測するために、回転角度センサ146の出力が、制御装置200に入力される。排気24の状態から燃料量と空気量との混合比の状態を計測するために、酸素センサ148の出力が制御装置200に入力される。

0013

制御装置200は、熱式流量計300の出力である吸入空気の流量、および回転角度センサ146の出力に基づき計測された内燃機関の回転速度、に基づいて燃料噴射量や点火時期演算する。これら演算結果に基づいて、燃料噴射弁152から供給される燃料量、また点火プラグ154により点火される点火時期が制御される。燃料供給量や点火時期は、実際にはさらに熱式流量計300で計測される吸気温度やスロットル角度の変化状態エンジン回転速度の変化状態、酸素センサ148で計測された空燃比の状態に基づいて、きめ細かく制御されている。制御装置200はさらに内燃機関のアイドル運転状態において、スロットルバルブ132をバイパスする空気量をアイドルエアコントロールバルブ156により制御し、アイドル運転状態での内燃機関の回転速度を制御する。

0014

図2Aから図2Dは、熱式流量計300の外観を示している。図2Aは熱式流量計300の正面図、図2Bは左側面図、図2Cは背面図、図2Dは右側面図、図2Eは、図2AのIIA−IIA線断面図である。

0015

熱式流量計300は、ハウジング302を備えている。ハウジング302は、吸気管に挿入されて主通路124(図1を参照)に配置される。ハウジング302の基端部には、吸気管に固定するためのフランジ305と、吸気管外部に露出するコネクタ外部接続部)306が設けられている。

0016

ハウジング302は、フランジ305を吸気管に固定することにより片持ち状に支持され、主通路124を流れる被計測気体30の主流れ方向に垂直な方向に沿って延びるように配置される。ハウジング302には、主通路124を流れる被計測気体30を取り込むための副通路が設けられており、その副通路内に被計測気体30の流量を検出するための流量検出部602が配置されている。

0017

ハウジング302の先端側でかつ主流れ方向上流側の位置には、吸入空気などの被計測気体30の一部を副通路に取り込むための入口311が設けられている。そして、先端側でかつ主流れ方向下流側の位置には、副通路から被計測気体30を主通路124に戻すための第1出口312と第2出口313が設けられている。第1出口312と第2出口313は、図2Dに示すように、ハウジング302の厚み方向に横並びに配置されている。

0018

入口311が、ハウジング302の先端側に設けられることにより、主通路の内壁面から離れた中央部に近い部分の気体を副通路に取り込むことができる。したがって、主通路の内壁面の温度の影響を受け難くなり、気体の流量や温度の計測精度の低下を抑制できる。

0019

主通路の内壁面近傍では流体抵抗が大きく、主通路の平均的な流速に比べ、流速が低くなるが、本実施例の熱式流量計300では、フランジ305から主通路の中央に向かって延びる薄くて長いハウジング302の先端側に入口311が設けられているので、主通路中央部の流速の速い気体を副通路に取り込むことができる。また、副通路の第1出口312と第2出口313もハウジング302の先端側に設けられているので、副通路内を流れた気体を流速の速い主通路中央部に戻すことができる。

0020

ハウジング302は、正面に略長方形幅広面を有するのに対して、側面が狭い(厚さが薄い)形状を成している。ハウジング302は、主通路を流れる被計測気体の主流れ方向に沿って正面と背面が配置され、主流れ方向に対向するように側面が配置される。これにより、熱式流量計300は、被計測気体30に対しては流体抵抗を小さくして、十分な長さの副通路を備えることができる。

0021

すなわち、本実施例の熱式流量計は、主通路124を流れる被計測気体30の流れ方向と直交する直交面投影されるハウジングの形状が、前記の直交面上で第1の方向50に定義される長さ寸法と、前記の直交面上で第1の方向50(図2B参照)に対して垂直な第2の方向51に定義される厚み寸法とを有し、厚み寸法が長さ寸法よりも小さい形状を成している。

0022

ハウジング302には、被計測気体30の温度を計測するための温度検出部452が設けられている。ハウジング302は、被計測気体の主流れ方向上流側に配置される上流側外壁317が、長手方向中央部で下流側に向かって窪んだ形状を有しており、温度検出部452は、その窪んだ位置に設けられている。温度検出部452は、ハウジング302の上流側外壁から主流れ方向上流側に向かって突出する形状を成している。

0023

図3A図3Bは熱式流量計300から表カバー303および裏カバー304を取り外したハウジング302の状態を示しており、図3Aはハウジング302の正面図、図3Bは背面図である。

0024

ハウジング302の内部には、主通路124を流れる被計測気体30の流量を計測するための流量検出部602や主通路124を流れる被計測気体30の温度を計測するための温度検出部452等を備える回路パッケージ400がインサート成形されている。そして、ハウジング302には、副通路を構成するための副通路溝が形成されている。本実施例では、ハウジング302の表裏両面に副通路溝が凹設されており、表カバー303及び裏カバー304をハウジング302の表面及び裏面にかぶせることにより、副通路が完成する構成になっている。かかる構造とすることで、ハウジング302の成形時(樹脂モールド工程)にハウジング302の両面に設けられる金型を使用して、表側副通路溝321と裏側副通路溝331の両方をハウジング302の一部として全てを成形することが可能となる。

0025

副通路溝は、ハウジング302の裏面に形成された裏側副通路溝331と、ハウジング302の表面に形成された表側副通路溝321とからなる。裏側副通路溝331は、図3Bに示すように、第1溝部332と、第1溝部332の途中で分岐する第2溝部333を有している。第1溝部332は、ハウジング302の先端部で被計測気体30の主流れ方向に沿うように一直線状に延在して、ハウジング302の入口311に一端が連通し、ハウジング302の出口312に他端が連通している。第1溝部332は、入口311から略一定の断面形状で延在する直線部332Aと、直線部332Aから出口312に向かって移行するに従って溝幅漸次狭くなる絞り部332Bとを有している。

0026

第1溝部332の直線部332Aには、複数の凸条部335が設けられている。凸条部335は、直線部332Aの底壁面332bにおいて、第1溝部332の溝幅方向所定間隔をおいて複数が並ぶように設けられており、直線部332Aに沿って入口311から絞り部332Bまでの間に亘って延在している。凸条部335は、断面が台形形状を有しており、両側の側面が斜めに傾いている。したがって、水滴が付着した場合に、水滴の接触角を大きくして水滴の高さを低くすることができ、濡れ性を高くして、上流側から下流側に向かって素早く流すことができる。したがって、水滴が第1溝部332に付着した場合に、第1溝部332から第2溝部333に流れ込むのを効果的に防ぐことができ、外部に迅速に排出させることができる。

0027

第2溝部333は、第1溝部332の直線部332Aから分岐してカーブしながらハウジング302の基端側に向かって進み、ハウジング302の長手方向中央部に設けられている計測用流路341に連通する。第2溝部333は、第1溝部332を構成する一対の側壁面のうち、ハウジング302の基端側に位置する側壁面332aに上流端が連通しており、底壁面333aが第1溝部332の直線部332Aの底壁面332bと面一に連続している。

0028

ハウジング302の第1溝部332の底壁面332bと第2溝部333の底壁面333aとの境界部分に沿って段差334が設けられている。段差334は、第1溝部332の側壁面332aと第2溝部333の内周側の側壁面333bとの交点から第1溝部332の側壁面332aと第2溝部333の外周側の側壁面333cとの交点までを直線で結ぶライン上に形成されている。第2溝部333のカーブ内側の側壁面333bには、凹部333eが凹設されており、第2溝部333に侵入した水を取り込み、裏カバー304において凹部333eに対向する位置に穿設されている排水孔376(図2C参照)から外部に排出させることができる。

0029

計測用流路341は、ハウジング302を表側から裏側まで厚さ方向に貫通して形成されており、回路パッケージ400の流路露出部430が突出して配置されている。第2溝部333は、回路パッケージ400の流路露出部430よりも副通路上流側で計測用流路341に連通している。第2溝部333は、計測用流路341に向かって進むにつれて溝深さが深くなる形状を有しており、特に計測用流路341の手前で急激に深くなる急傾斜部333dを有している。急傾斜部333dは、計測用流路341において、回路パッケージ400の流路露出部430が有する表面側の計測用流路面431と裏面側の非計測面432のうち、流量検出部602が設けられている計測用流路面431側に被計測気体30の気体を通過させ、非計測面432側には被計測気体30に含まれる塵埃などの異物を通過させる。

0030

被計測気体30は、裏側副通路溝331内を流れるにつれてハウジング302の表側(図3Bで図の奥側)の方向に徐々に移動する。そして、質量の小さい空気の一部は、急傾斜部333dに沿って移動し、計測用流路341において流路露出部430の計測用流路面431(図3A参照)の方を流れる。一方、質量の大きい異物は遠心力によって急激な進路変更が困難なため、急傾斜部333dに沿って流れることができず、計測用流路341において流路露出部430の非計測面432(図3B参照)の方を流れる。

0031

流量検出部602は、回路パッケージ400の流路露出部430の計測用流路面431に設けられている。流量検出部602では、流路露出部430の計測用流路面431の方に流れた被計測気体30との間で熱伝達面437(図8を参照)を介して熱伝達が行われ、流量が計測される。被計測気体30は、回路パッケージ400の流路露出部430の計測用流路面431側と非計測面432側を通過すると、計測用流路341の副通路下流側から表側副通路溝321に流れ込み、表側副通路溝321内を流れて第2出口313から主通路124に排出される。

0032

表側副通路溝321は、図3Aに示すように、計測用流路341の副通路下流側の部分に一端が連通し、ハウジング302の先端側に形成された第2出口313に他端が連通する。表側副通路溝321は、ハウジング302の基端側から先端側に移行するに従って漸次主流れ方向下流側に向かって進むようにカーブし、ハウジング302の先端部で被計測気体30の主流れ方向下流側に向かって直線上に延びて、第2出口313に向かって溝幅が漸次狭くなる形状を有している。

0033

本実施例では、裏側副通路溝331で構成される流路は曲線を描きながらハウジング302の先端側からフランジ305側である基端側に向かう。そして、最もフランジ305に接近した位置では、副通路を流れる被計測気体30は主通路124の主流れ方向に対して逆方向の流れとなる。そして、この逆方向の流れの部分でハウジング302の裏面側に設けられた裏側副通路が、表面側に設けられた表側副通路につながる。

0034

計測用流路341は、図2Eに示すように、回路パッケージ400の流路露出部430によって、計測用流路面431側の空間と非計測面432側の空間に分けられており、ハウジング302によって分けられてはいない。即ち、計測用流路341は、ハウジング302の表面と裏面とを貫通して形成されており、この一つの空間に回路パッケージ400が片持ち状に突出して配置されている。このような構成とすることで、1回の樹脂モールド工程でハウジング302の表裏両面に副通路溝を成形でき、また両面の副通路溝を繋ぐ構造を合わせて成形することが可能となる。尚、回路パッケージ400はハウジング302の固定部351、352、353に樹脂モールドにより埋設して固定されている。

0035

また、上記した構成によれば、ハウジング302の樹脂モールド成形と同時に、回路パッケージ400をハウジング302にインサートして実装することができる。なお、回路パッケージ400よりも上流側の通路上流側と下流側の通路下流側のどちらか一方においてハウジング302を幅方向に貫通した構成とすることで、裏側副通路溝331と表側副通路溝321とをつなぐ副通路形状を1回の樹脂モールド工程で成形することも可能である。

0036

ハウジング302の表側副通路は、表側副通路溝321を表カバー303で閉塞することによって形成され、表側副通路溝321を構成する一対の側壁面の溝高さ方向上側の側壁上端部と表カバー303の対向面とが密着される。そして、ハウジング302の裏側副通路は、裏側副通路溝331を裏カバー304で閉塞することによって形成され、裏側副通路溝331を構成する一対の側壁面の溝高さ方向上側の側壁上端部と裏カバー304の対向面とが密着される。

0037

図3A及び図3Bに示すように、ハウジング302には、フランジ305と副通路溝が形成された部分との間に回路接続室となる空洞部342が形成されている。空洞部342は、ハウジング302を厚さ方向に貫通することによって形成されている。空洞部342では、回路パッケージ400のアウターリード(接続端子)412とコネクタ306の外部端子内端306aとが、スポット溶接あるいはレーザ溶接などにより、互いに電気的に接続されている。空洞部342は、表カバー303と裏カバー304をハウジング302に取り付けることによって閉塞され、空洞部342の周囲が表カバー303と裏カバー304とレーザ溶接されて密封される。

0038

ハウジング302は、回路パッケージ400を固定する固定部351、352、353を有している。固定部351、352は、回路パッケージ400の外周を覆うようにして埋設しており、特に固定部351は、副通路溝と空洞部342との間を密封して仕切仕切壁として機能する。

0039

図4は、表カバーを対向面側から示す図、図5は、裏カバーを対向面側から示す図である。表カバー303や裏カバー304は、薄い板状であり、広い冷却面を備える形状を成している。このため熱式流量計300は、空気抵抗が低減され、さらに主通路124を流れる被計測気体により冷却されやすい効果を有している。

0040

表カバー303は、ハウジング302の表面を覆う大きさを有している。表カバー303の対向面には、ハウジング302の表側副通路溝321を閉塞する第5領域361と、ハウジング302の計測用流路341の表側を閉塞する第6領域362と、空洞部342の表側を閉塞する第7領域363が形成されている。そして、第5領域361と第6領域362の周囲に沿って、ハウジング302の表側副通路溝321の側壁上端部が入り込む凹部361aが凹設されている。また、第7領域363の周囲に沿って、空洞部342の表側外周端部が入り込む凹部363aが凹設されている。そして、表カバー303の対向面には、回路パッケージ400の流路露出部430の先端とハウジング302の計測用流路341との間の隙間に挿入される凸部362aが設けられている。

0041

また、表カバー303の対向面には、ハウジング302の計測用流路341において回路パッケージ400の流路露出部430の計測用流路面431の少なくとも流量検出部602に対向する位置に対向配置される凸部362bが設けられている。凸部362bは、副通路内における被計測気体30の流路を狭めて流量検出部602との間を通過する被計測気体30の流速を速めるために、被計測気体30の流れ方向中央が山形に突出した凸形状を有している。表カバー303は、表カバー303の対向面をハウジング302の表面に対向させて、凹部361aに入り込んだハウジング302の表側副通路溝321の側壁上端部との間でレーザ溶接され、また、凹部363aに入り込んだハウジング302の空洞部342の周囲との間でレーザ溶接されて、ハウジング302との間が密着固定される。

0042

裏カバー304は、ハウジング302の裏面を覆う大きさを有している。裏カバー304の対向面には、ハウジング302の裏側副通路溝331の第1溝部332を閉塞する第1領域371Aと、第2溝部333を閉塞する第2領域371Bと、ハウジング302の計測用流路341の裏側を閉塞する第3領域372と、空洞部342の裏側を閉塞する第4領域373が形成されている。そして、第1領域371A、第2領域371B、第3領域372の周囲に沿って、ハウジング302の裏側副通路溝331の側壁上端部が入り込む凹部371aが凹設されている。また、第4領域373の周囲には、空洞部342の裏側外周端部が入り込む凹部373aが凹設されている。

0043

裏カバー304の第1領域371Aには、複数の凸条部377が設けられている。凸条部377は、第1領域371Aの長手方向に沿って延在し、短手方向に所定間隔をおいて複数が並ぶように設けられている。凸条部377は、段差375と同様の断面が台形形状を有しており、両側の側面が斜めに傾いている。したがって、水滴が付着した場合に、水滴の接触角を大きくして水滴の高さを低くすることができ、濡れ性を高くして、付着した水滴を上流側から下流側に向かって素早く流すことができる。したがって、水滴が第1領域371Aから第2領域371Bに流れ込むのを効果的に防ぐことができ、外部に迅速に排出させることができる。

0044

裏カバー304には、副通路に連通する排水孔376が穿設されている。排水孔376は、ハウジング302に裏カバー304を取り付けた状態でハウジング302の凹部333eを閉塞する位置に貫通して形成されており、第2溝部333の凹部333eに取り込まれた水をハウジング302の外部に排出させることができる。裏カバー304の対向面には、回路パッケージ400の流路露出部430の先端とハウジング302の計測用流路341との間の隙間に挿入される凸部372aが設けられている。凸部372aは、表カバー303の凸部362aと協働して、回路パッケージ400の流路露出部430の先端とハウジング302の計測用流路341との間の隙間を埋める。

0045

表カバー303と裏カバー304は、ハウジング302の表面と裏面にそれぞれ取り付けられて表側副通路溝321及び裏側副通路溝331との協働により副通路を形成する。副通路は、入口311から第1出口312まで一直線状に延びる第1通路と、第1通路の途中で分岐してカーブしながら流量検出部602に向かう第2通路とを有する。

0046

図6は、回路パッケージ400の外観図、図7は、リードフレーム401の構成を説明する図、図8は、図6のIX−IX線断面図である。なお、図7における破線部は、回路パッケージ400のモールド成形時に用いられる金型により覆われる部分を示す。

0047

回路パッケージ400は、縦長の平板形状を有しており、インサート成形によりハウジング302にインモールドされ、ハウジング302に一体に固定される。回路パッケージ400は、先端部分である流路露出部430が副通路内に突出し、流路露出部430の計測用流路面431と非計測面432が副通路内における被計測気体30の流れ方向に沿って平行に配置される。流路露出部430は、被計測気体が通過する場所である副通路内に露出して配置されている。

0048

回路パッケージ400の一方の長辺部には、突起部433が設けられており、突起部433の先端に温度検出部452が設けられている。突起部433は、回路パッケージ400の平面に沿って突出しており、ハウジング302の上流側外壁317を貫通して温度検出部452をハウジング302の外部に露出する位置に配置される。

0049

回路パッケージ400は、図7に示されるリードフレーム401と、リードフレーム401に実装された回路部品とを、熱硬化性の樹脂材403で一体にモールドすることにより構成されている。本実施例では、回路部品として、LSI604、コンデンサチップ454、流量検出部602や温度検出部452のセンサエレメントが実装されている。

0050

リードフレーム401は、プレート状のリード面404と、リード面404に接続されたインナーリード411と、インナーリード411に接続されたアウターリード412を有している。リード面404は、リードフレーム401のGNDに接続されており、インナーリード411からアウターリード412を介してコネクタ306の外部端子の内端306a(図2E図3Aを参照)に電気的に接続されている。

0051

リード面404には、プレート532が搭載され、プレート532の上に、チップ状の流量検出部602およびLSIとして作られている処理部604が搭載されている。流量検出部602には、図8に示すように、ダイヤフラム672が設けられており、流量検出部602の各端子と処理部604とがワイヤ542で電気的に接続されている。さらに、処理部604の各端子と対応するリードとがワイヤ543で接続されている。そして、回路パッケージ400として完成された場合の最も先端側に、ダイヤフラム672を有する流量検出部602を配置し、流量検出部602に対して接続端子となる方に処理部604がLSIの状態で配置され、さらに処理部604の端子側接続用のワイヤ543が配置されている。リード面404は、プレート532と同等の面積を有しており、グランド接地されている。これによって、流量検出部602や処理部604の回路内の接地を共通してリード面404を介して行うことでノイズを抑えることができ、被計測気体30の計測精度を向上している。

0052

図8に示すように、回路パッケージ400には、ダイヤフラム672の内部に設けられた空隙674と孔520とを繋ぐ連通孔676が設けられている。流量検出部602は、ダイヤフラム672を有しており、ダイヤフラム672の背面には空隙674が設けられている。ダイヤフラム672には、図示していないが被計測気体30と熱のやり取りを行い、これによって流量を計測するための素子が設けられている。ダイヤフラム672に成形させている素子間に、被計測気体30との熱のやり取りとは別に、ダイヤフラム672を介して素子間に熱が伝わると、正確に流量を計測することが困難となる。このためダイヤフラム672は熱抵抗を大きくする必要があり、ダイヤフラム672ができるだけ薄く作られている。

0053

ダイヤフラム672は、第1樹脂モールド工程により成形された回路パッケージ400のモールド樹脂に埋設されて固定されており、ダイヤフラム672の表面は、図示しない素子が設けられ、素子は熱伝達面露出部436において素子表面の熱伝達面437を介して図示していない被計測気体30と互いに熱の伝達を行う。熱伝達面437は、各素子の表面で構成しても良いし、その上に薄い保護膜を設けても良い。素子と被計測気体30との熱伝達がスムーズに行われ、一方素子間の直接的な熱伝達ができるだけ少ない方が望ましい。

0054

ダイヤフラム672の素子が設けられている部分は、流路露出部430の計測用流路面431の熱伝達面露出部436に配置されていて、熱伝達面437が計測用流路面431を成形している樹脂から露出している。ダイヤフラム672の外周部は、計測用流路面431を成形している第1樹脂モールド工程で使用された熱硬化性樹脂で覆われている。仮に、ダイヤフラム672の側面のみが前記熱硬化性樹脂で覆われ、ダイヤフラム672の外周部の表面側が熱硬化性樹脂で覆われていないとすると、計測用流路面431を成形している樹脂に生じる応力をダイヤフラム672の側面のみで受けることとなり、ダイヤフラム672に歪が生じ、特性が劣化する恐れがある。本実施例では、ダイヤフラム672の表側外周部も熱硬化性樹脂で覆われる状態とすることにより、ダイヤフラム672の歪が低減されている。

0055

ダイヤフラム672は、各素子間の熱伝達を抑制するために非常に薄く作られており、ダイヤフラム672の裏面には空隙674が成形されている。空隙674を密閉すると温度変化により、ダイヤフラム672の裏面に形成されている空隙674の圧力が温度に基づき変化する。空隙674とダイヤフラム672の表面との圧力差が大きくなると、ダイヤフラム672が圧力を受けて歪を生じ、高精度の計測が困難となる。このため、プレート532には外部に開口する開口438に繋がる孔520が設けられ、孔520とダイヤフラム672とを繋ぐ連通孔676が設けられている。プレート532には、孔520と孔521が設けられており、さらに裏面には、連通孔676を作るための溝が設けられている。そして、プレート532の裏面を塞ぐことで、孔520と孔521との間を連通する連通孔676が作られる。この連通孔676と孔520とにより、ダイヤフラム672の表面および裏面に作用する気圧が略等しくなり、計測精度が向上する。

0056

回路パッケージ400において、熱伝達面露出部436が形成されている回路パッケージ400の裏面に、抑え跡442が残っている。第1樹脂モールド工程において、熱伝達面露出部436への樹脂の流入を防止するために熱伝達面露出部436の部分に金型、例えば入れを当て、さらにその反対面の抑え跡442の部分に金型を当て、両金型により熱伝達面露出部436への樹脂の流入を阻止する。このようにして熱伝達面露出部436の部分を成形することにより、極めて高い精度で、被計測気体30の流量を計測できる。

0057

回路パッケージ400は、第1樹脂モールド工程によりリードフレーム401及び回路部品等を熱硬化性樹脂でモールドすることにより形成される。このモールド成形により、回路パッケージ400の表面には、計測用流路面431が成形され、熱伝達面露出部436が計測用流路面431に設けられる。そして、熱伝達面露出部436の内部に配置されたダイヤフラム672の裏面の空隙674は、開口438とつながる構成となる。

0058

第1樹脂モールド工程において、熱伝達面露出部436や開口438への樹脂の流れ込みを防ぐことが必要である。このため、第1樹脂モールド工程では、熱伝達面露出部436や開口438の位置に、樹脂の流れ込みを阻止する、例えばダイヤフラム672より大きい入れ駒を当て、その裏面に抑えを当て、両面から挟み込む。回路パッケージ400の裏面には、熱伝達面露出部436や開口438と対応する位置に、抑え跡442や抑え跡441が残っている。

0059

回路パッケージ400は、モールド後にリードフレームが不図示のフレーム枠から切り離される。フレーム枠から切り離されたリードの切断面が、樹脂面から露出することにより、リードの切断面から水分などが使用中に内部に侵入する恐れがある。このようなことがないようにすることが耐久性向上の観点や信頼性向上の観点で重要である。本実施例では、リードの切断面は、第2樹脂モールド工程でハウジングを構成するモールド樹脂により覆われ、被計測気体30が通過する場所に切断面が露出しないようになっている。したがって、リードの切断面の腐食や切断部から回路パッケージ400内への水の侵入が防止される。

0060

図9は、回路パッケージ400の生産工程を示すフローチャート、図10は、熱式流量計の生産工程を示すフローチャートである。ステップ1は、回路パッケージ400用のリードフレームを有するフレーム枠を生産する工程を示す。このフレーム枠は、金属製であり、例えばプレス加工によって作られる。ステップ2では、回路部品がフレーム枠のリードフレーム上に搭載され、さらに電気的な接続がなされた電気回路が作られる。具体的には、ステップ1で作られたフレーム枠のリードフレーム上に流量検出部602や処理部604を搭載し、さらに温度検出素子518や、チップコンデンサなどの回路部品を搭載する。そして、回路部品間や回路部品とリード間、リード同士の電気的な配線を行う。

0061

次に、ステップ3では、第1樹脂モールド工程により、熱硬化性樹脂からなる樹脂材でリードフレーム401及び回路部品等がモールドされる。そして、接続されているリードをそれぞれフレーム枠から切り離し、さらにリード間も切り離し、回路パッケージ400を完成する。

0062

ステップ4では、ステップ3によって出来上がった回路パッケージ400の外観検査や動作の検査を行う。ステップ3の第1樹脂モールド工程では、ステップ2で作られた電気回路を金型内に固定し、金型に高温の樹脂を高い圧力で注入するので、電気部品電気配線の異常が生じていないかを検査することが望ましい。この検査のために接続端子412に加え、端子414が使用される。なお、端子414は、検査後は使用されないので、図6に示すように、検査後に根元から切断しても良い。

0063

図10に示す工程では、図9の工程により生産された回路パッケージ400と外部端子とが使用され、ステップ5で第2樹脂モールド工程によりハウジング302が製造される。ハウジング302は、樹脂製の副通路溝やフランジ305やコネクタ306が作られると共に、回路パッケージ400が固定部351、352、353により部分的に第2樹脂モールド工程の樹脂材で覆われ、回路パッケージ400がハウジング302に一体に固定される。第1樹脂モールド工程による回路パッケージ400の生産(ステップ3)と第2樹脂モールド工程による熱式流量計300のハウジング302の成形との組み合わせにより、流量検出精度が大幅に改善される。ステップ6で各外部端子内端306aの切り離しが行われ、接続端子412と外部端子内端306aとの接続がステップ7で行われる。

0064

ステップ7によりハウジング302が完成すると、ステップ8で表カバー303と裏カバー304がハウジング302に取り付けられ、ハウジング302の内部が表カバー303と裏カバー304で密閉されるとともに、被計測気体30を流すための副通路が完成する。なお、この表カバー303はステップ10でモールド成形により作られ、裏カバー304はステップ11でモールド成形によって作られる。また、これら表カバー303と裏カバー304はそれぞれ別工程で作られ、それぞれ異なる金型により成形されて作られる。

0065

ステップ9で、実際に副通路に気体が導かれ、特性の試験が行われる。上述したように副通路と流量検出部の関係が高い精度で維持されているので、特性の試験による特性補正を行うことで、非常に高い計測精度が得られる。また、第1樹脂モールド工程と第2樹脂モールド工程で副通路と流量検出部の関係を左右する位置決めや形状関係の成形が行われるので、長期間使用しても特性の変化が少なく、高精度に加え高信頼性が確保される。

0066

図11は、熱式流量計300の流量検出回路601を示す回路図である。なお、先に実施例で説明した温度検出部452に関する計測回路も熱式流量計300に設けられているが、図11では省略している。熱式流量計300の流量検出回路601は、発熱体608を有する流量検出部602と処理部604とを備えている。処理部604は、流量検出部602の発熱体608の発熱量を制御すると共に、流量検出部602の出力に基づいて流量を表す信号を、端子662を介して出力する。前記処理を行うために、処理部604は、Central Processing Unit(以下CPUと記す)612と入力回路614、出力回路616、補正値計測値と流量との関係を表すデータを保持するメモリ618、一定電圧をそれぞれ必要な回路に供給する電源回路622を備えている。電源回路622には車載バッテリなどの外部電源から、端子664と図示していないグランド端子を介して直流電力が供給される。

0067

流量検出部602には被計測気体30を熱するための発熱体608が設けられている。電源回路622から、発熱体608の電流供給回路を構成するトランジスタ606のコレクタに電圧V1が供給され、CPU612から出力回路616を介して前記トランジスタ606のベース制御信号が加えられ、この制御信号に基づいて前記トランジスタ606から端子624を介して発熱体608に電流が供給される。発熱体608に供給される電流量は前記CPU612から出力回路616を介して発熱体608の電流供給回路を構成するトランジスタ606に加えられる制御信号により制御される。処理部604は、発熱体608で熱せられることにより被計測気体30の温度が当初の温度より所定温度、例えば100℃、だけ高くなるように発熱体608の発熱量を制御する。

0068

流量検出部602は、発熱体608の発熱量を制御するための発熱制御ブリッジ640と、流量を計測するための流量検知ブリッジ650と、を有している。発熱制御ブリッジ640の一端には、電源回路622から一定電圧V3が端子626を介して供給され、発熱制御ブリッジ640の他端はグランド端子630に接続されている。また流量検知ブリッジ650の一端には、電源回路622から一定電圧V2が端子625を介して供給され、流量検知ブリッジ650の他端はグランド端子630に接続されている。

0069

発熱制御ブリッジ640は、熱せられた被計測気体30の温度に基づいて抵抗値が変化する測温抵抗体である抵抗642を有しており、抵抗642と抵抗644、抵抗646、抵抗648はブリッジ回路を構成している。抵抗642と抵抗646の交点Aおよび抵抗644と抵抗648との交点Bの電位差が端子627および端子628を介して入力回路614に入力され、CPU612は交点Aと交点B間の電位差が所定値、この実施例ではゼロボルト、になるようにトランジスタ606から供給される電流を制御して発熱体608の発熱量を制御する。図11に記載の流量検出回路601は、被計測気体30のもとの温度に対して一定温度、例えば常に100℃、高くなるように発熱体608で被計測気体30を加熱する。この加熱制御を高精度に行えるように、発熱体608で暖められた被計測気体30の温度が当初の温度に対して一定温度、例えば常に100℃、高くなったときに、前記交点Aと交点B間の電位差がゼロボルトとなるように発熱制御ブリッジ640を構成する各抵抗の抵抗値が設定されている。したがって、図11に記載の流量検出回路601では、CPU612は交点Aと交点B間の電位差がゼロボルトとなるよう発熱体608への供給電流を制御する。

0070

流量検知ブリッジ650は、抵抗652と抵抗654、抵抗656、抵抗658の4つの測温抵抗体で構成されている。これら4つの測温抵抗体は被計測気体30の流れに沿って配置されており、抵抗652と抵抗654は発熱体608に対して被計測気体30の流路における上流側に配置され、抵抗656と抵抗658は発熱体608に対して被計測気体30の流路における下流側に配置されている。また計測精度を上げるために抵抗652と抵抗654は発熱体608までの距離が互いに略同じくなるように配置されており、抵抗656と抵抗658は発熱体608までの距離が互いに略同じくなるように配置されている。

0071

抵抗652と抵抗656との交点Cと、抵抗654と抵抗658との交点Dとの間の電位差が端子631と端子632を介して入力回路614に入力される。計測精度を高めるために、例えば被計測気体30の流れがゼロの状態で、前記交点Cと交点Dとの間の電位差がゼロとなるように流量検知ブリッジ650の各抵抗が設定されている。従って前記交点Cと交点Dとの間の電位差が、例えばゼロボルトの状態では、CPU612は被計測気体30の流量がゼロとの計測結果に基づき、主通路124の流量がゼロを意味する電気信号を端子662から出力する。

0072

被計測気体30が図11に示す太矢印方向に流れている場合、上流側に配置されている抵抗652や抵抗654は、被計測気体30によって冷却され、被計測気体30の下流側に配置されている抵抗656と抵抗658は、発熱体608により暖められた被計測気体30により暖められ、これら抵抗656と抵抗658の温度が上昇する。このため、流量検知ブリッジ650の交点Cと交点Dとの間に電位差が発生し、この電位差が端子631と端子632を介して、入力回路614に入力される。CPU612は流量検知ブリッジ650の交点Cと交点Dとの間の電位差に基づいて、メモリ618に記憶されている前記電位差と主通路124の流量との関係を表すデータを検索し、主通路124の流量を求める。このようにして求められた主通路124の流量を表す電気信号が端子662を介して出力される。なお、図11に示す端子664および端子662は新たに参照番号を記載しているが、先に説明した図2E図3Aに示す接続端子412に含まれている。

0073

上記メモリ618には、上記交点Cと交点Dとの電位差と主通路124の流量との関係を表すデータが記憶されており、さらに回路パッケージ400の生産後に、気体の実測値に基づいて求められた、ばらつきなどの測定誤差の低減のための補正データが記憶されている。本実施例では、被計測気体30を流す副通路と計測用流路面431との配置関係や、被計測気体30を流す副通路と熱伝達面露出部436との配置関係が、高精度に非常にばらつきが少ない状態で、回路パッケージ400が生産されているので、前記補正値による補正で、極めて高い精度の計測結果が得られる。

0074

図12は、上述した図11の流量検出回路601の回路配置を示す回路構成図である。流量検出回路601は、矩形形状の半導体チップとして作られており、図12に示す流量検出回路601の左側から右側に向って太矢印の方向に被計測気体30が流れる。

0075

半導体チップで構成される流量検出部(流量検出素子)602には、半導体チップの厚さを薄くした矩形形状のダイヤフラム672が成形されて、このダイヤフラム672には、破線で示す薄厚領域603が設けられている。薄厚領域603の裏面側には空隙674(図8を参照)が成形されている。薄膜領域603は、熱伝達面を構成する。

0076

ダイヤフラム672の厚さを薄くすることで、熱伝導率が低くなっており、ダイヤフラム672の薄厚領域603に設けられた抵抗652や抵抗654、抵抗658、抵抗656へのダイヤフラム672を介しての熱伝達が抑えられ、被計測気体30との熱伝達により、これらの抵抗の温度が略定まる。

0077

ダイヤフラム672の薄厚領域603の中央部には、発熱体608が設けられており、この発熱体608の周囲に発熱制御ブリッジ640を構成する抵抗642が設けられている。そして、薄厚領域603の外側に発熱制御ブリッジ640を構成する抵抗644、646、648が設けられている。このように成形された抵抗642、644、646、648によって発熱制御ブリッジ640が構成される。

0078

また、発熱体608を挟むように、上流測温抵抗体である抵抗652、抵抗654と下流測温抵抗体である抵抗656、抵抗658が配置されており、発熱体608に対して被計測気体30が流れる矢印方向の上流側に、上流測温抵抗体である抵抗652、抵抗654が配置され、発熱体608に対して被計測気体30が流れる矢印方向の下流側に下流測温抵抗体である抵抗656、抵抗658が配置されている。このようにして、薄厚領域603に配置されている抵抗652、抵抗654と抵抗656、抵抗658とにより流量検知ブリッジ650が成形される。

0079

また、上記発熱体608の双方の端部は、図12の下側に記載した端子624および629にそれぞれ接続されている。ここで、図11に示すように、端子624にはトランジスタ606から発熱体608に供給される電流が加えられ、端子629はグランドとして接地される。

0080

発熱制御ブリッジ640を構成する抵抗642、抵抗644、抵抗646、抵抗648は、それぞれ接続されて、端子626と630に接続される。図11に示すように、端子626には電源回路622から一定電圧V3が供給され、端子630はグランドとして接地される。また、上記抵抗642と抵抗646との間、抵抗646と抵抗648との間かの接続点は、端子627と端子628に接続される。図11に記載の如く、端子627は抵抗642と抵抗646との交点Aの電位を出力し、端子627は抵抗644と抵抗648との交点Bの電位を出力する。図11に示すように、端子625には、電源回路622から一定電圧V2が供給され、端子630はグランド端子として接地グランドされる。また、上記抵抗654と抵抗658との接続点は端子631に接続され、端子631は図11の点Bの電位を出力する。抵抗652と抵抗656との接続点は端子632に接続され、端子632は図11に示す交点Cの電位を出力する。

0081

図12に示すように、発熱制御ブリッジ640を構成する抵抗642は、発熱体608の近傍に成形されているので、発熱体608からの発熱で暖められた気体の温度を精度良く計測することができる。一方、発熱制御ブリッジ640を構成する抵抗644、646、648は、発熱体608から離れて配置されているので、発熱体608からの発熱の影響を受け難い構成に成っている。抵抗642は発熱体608で暖められた気体の温度に敏感に反応するように構成されており、抵抗644や抵抗646、抵抗648は発熱体608の影響を受けにくい構成となっている。このため、発熱制御ブリッジ640による被計測気体30の検出精度が高く、被計測気体30をその初期温度に対して所定温度だけ高める制御を高精度で行うことができる。

0082

次に、本発明の特徴構成について図面を用いて詳細に説明する。
[実施例1]
図13は、実施例1の回路パッケージの要部拡大図であり、(A)は、流路露出部の表面の拡大図、(B)は、(A)のB−B線断面図である。

0083

回路パッケージ400は、被計測気体30が通過する場所に露出して配置される流路露出部430と、流路露出部430に設けられて被計測気体30の流量を検出する流量検出部602とを有しており、流路露出部430の少なくとも一部に、リードフレーム401に電気的に接続された導電部700が設けられている。導電部700は、流路露出部430に設けられた導電層701を有している。導電層701は、流路露出部430の一部である計測用流路面431に設けられている。導電層701は、計測用流路面431に導電性材料をめっきし、または、スパッタリングし、または真空蒸着させることにより形成可能である。導電性材料は、副通路内を通過する被計測気体30に含まれている異物の除電を行うことが可能な導電性を有しているものであればよく、例えば金や白金ニッケルなどを用いることができる。導電層701の厚さは、例えば数ナノメートルから数十ナノメートルの範囲に設定されている。

0084

導電層701は、図13に示す例では、計測用流路面431の副通路上流側の端部から副通路下流側の端部までの間に亘って連続して設けられており、流量検出部602の熱伝達面露出部436の上にも設けられている。導電層701は、リードフレーム401に電気的に接続されている。流路露出部430には、計測用流路面431の導電層701からリードフレーム401のリード面404までの間に亘って連続する深さの凹穴434が予め形成されており、凹穴434を通して導電層701とリードフレーム401との間を電気的に接続する接続部が設けられている。

0085

接続部は、本実施例では、凹穴434に充填された導電性接着剤702によって構成されている。導電性接着剤702は、導電層701とリード面404との間を電気的に接続している。凹穴434は、計測用流路面431でかつ流量検出部602よりも副通路下流側の位置に設けられている。凹穴434は、回路パッケージ400をモールドする際にリード面404の表面に金型を当てて、凹穴434への樹脂の流入を阻止することによって形成してもよい。

0086

本実施例によれば、回路パッケージ400の流路露出部430の計測用流路面431に導電部700の導電層701を設けて、接続部によりリードフレーム401と電気的に接続することにより、回路パッケージ400の表面である流路露出部430に導電性領域を形成している。したがって、この導電性領域によって、被計測気体30に含まれているダスト微粒子などの異物を除電することができる。したがって、帯電した異物が静電気によって流路露出部430の流量検出部602やその近傍の構成物に付着するのを抑制し、これらの汚損による検出性能の劣化を防止できる。また、導電性接着剤702を用いて凹穴435を埋めているので、リードフレーム401のリード面404が露出するのを防ぎ、リードフレーム401の腐食や凹穴435から回路パッケージ400内への水の侵入が防止される。

0087

本実施例では、導電層701を、めっきやスパッタリングや真空蒸着等の方法によって流路露出部430の表面に設けているので、例えば流路露出部430が複雑な形状を有している場合であっても、かかる形状に対応して適切且つ容易に設けることができる。したがって、例えば除電効果が高効率で得られる箇所に導電層701を配置することができる。また、導電層701を配線パターンのような複雑な形状にすることも可能であり、効果的な場所に適切な範囲で形成することができる。

0088

図14は、本実施例の他の構成例を説明する図である。
図14に示す構成例において特徴的なことは、導電部700とリードフレーム401との間を電気的に接続するために回路パッケージ400に予め形成されている凹穴435を、回路パッケージ400をハウジング302にインサート成形する際に、ハウジング302によって埋められて閉塞される箇所に設けたことである。

0089

回路パッケージ400には、回路パッケージ400の表面からリードフレーム401のリード面404までの間に亘って連続する深さの凹穴435が、ハウジング302の固定部351によって覆われる箇所に予め形成されている。そして、回路パッケージ400には、導電層701と、接続部として導電層701から凹穴435を通過して凹穴435の底面まで連続して導電層701とリード面404との間を電気的に接続する接続層703とが設けられている。導電部700の導電層701は、接続層703を介してリードフレーム401のリード面404に電気的に接続されている。導電層701と接続層703は、回路パッケージ400の表面に導電性材料をめっき、または、スパッタリング、または、真空蒸着させることにより形成可能である。

0090

回路パッケージ400の凹穴435は、回路パッケージ400をハウジング302にインサート成形する際に、ハウジング302によって埋められて閉塞される。したがって、図13に示す構成例の効果に加えて、接着剤702等の別個の材料を用いて凹穴435を埋める必要がなく、熱式流量計の製造工程数を減らすことができる。

0091

上述の構成例では、導電層701は、計測用流路面431の副通路上流側の端部から副通路下流側の端部までの間に亘って連続して設けられており、流量検出部602の熱伝達面露出部436の上にも設けられているが、被計測気体30に含まれているダストや微粒子などの異物を除電することができる領域に設けられていればよい。したがって、例えば図15及び図16に示すように、流路露出部430の計測用流路面431のうち、流量検出部602よりも副通路上流側の部分にのみに導電層701を設けた構成としてもよい。
例えば図15に示す構成例では、導電層701は、計測用流路面431のうち、流量検出部602から副通路上流側の端部までの間に亘って設けられている。また、図16に示す構成例では、導電層701は、計測用流路面431のうち、流量検出部602よりも副通路上流側の一部分にのみ設けられている。
図15及び図16に示す構成例のように、流量検出部602よりも副通路上流側の部分にのみ導電層701を設けた場合であっても、副通路上流側から流量検出部602に流れ込む被計測気体30に含まれている異物を除電することができる。したがって、帯電した異物が静電気によって流路露出部430の流量検出部602やその近傍の構成物に付着するのを抑制し、これらの汚損による検出性能の劣化を防止できる。

0092

尚、上記した実施例1では、導電部700の導電層701を流路露出部430の計測用流路面431のみに設ける場合について説明したが、回路パッケージ400の流路露出部430の少なくとも一部に設けられていればよく、例えば、裏面側の非計測面432に設けることや、流路露出部430全体を被覆するように設けることも可能である。

0093

[実施例2]
次に、本発明の実施例2について説明する。
図17は、実施例2の回路パッケージの要部拡大図であり、(A)は、流路露出部の表面の拡大図、(B)は、(A)のB−B線断面図である。本実施例において特徴的なことは、回路パッケージ400の導電部700が、リードフレーム401に搭載されて計測用流路面431の少なくとも一部を構成する導電性部品711を有することである。

0094

導電性部品711は、ニッケルやニッケル合金、銅や銅合金などの金属製の板状部材によって構成されている。本実施例では、耐腐食性を考慮して、ニッケル合金製のニッケルパッドが用いられている。導電性部品711は、リードフレーム401のリード面404に下面が当接し、上面が計測用流路面431と面一となる板厚を有している。導電性部品711は、例えばリードフレーム401に流量検出部602等の回路部品を実装する際に、これらの回路部品等と共に実装され、導電性の接着剤等を用いてリードフレーム401に固定される。そして、モールド樹脂によりモールドされて、導電性部品711の上面が露出して回路パッケージ400の計測用流路面431の一部を構成する。導電性部品711の上面は、計測用流路面431と面一となる高さ位置で露出しており、回路パッケージ400の表面に導電性領域を形成する。

0095

本実施例によれば、導電性部品711をリードフレーム401に簡単に実装することができ、回路パッケージ400を容易に製造することができる。そして、実施例1と比較して、導電性部品711の材料の変更が容易であり、材料の選択性が高いという利点を有している。また、実施例1と同様に、被計測気体30に含まれているダストや微粒子などの異物を除電することができ、帯電した異物が静電気によって流路露出部430の流量検出部602やその近傍の構成物に付着するのを抑制し、これらの汚損による検出性能の劣化を防止できる。

0096

図18は、本実施例の他の構成例を説明する図である。
図18に示す構成例では、導電性部品712は、金属製の薄板部材を折り曲げて形成されている。導電性部品712は、本実施例では、銅あるいは銅合金製の薄板部材を用いて構成されている。導電性部品712は、リードフレーム401のリード面404に当接する下面部と、下面部の端部で折り曲げられて被計測気体30の流れ方向に対して傾斜した傾斜面部と、傾斜面部の端部で折り曲げられて計測用流路面431と面一の高さ位置に配置される上面部とを有している。導電性部品712の下面部は、導電性部品711と同様に、導電性の接着剤等を用いてリードフレーム401のリード面404に固定される。そして、モールド樹脂によりモールドされて、導電性部品712の上面部が回路パッケージ400の計測用流路面431の一部を構成する。導電性部品712の上面部は、計測用流路面431と面一となる高さ位置で露出しており、回路パッケージ400の表面に導電性領域を形成する。

0097

導電性部品712は、薄板部材を折り曲げて形成されているので、計測用流路面431の形状に沿った形状とすることができる。例えば、本実施例では、計測用流路面431の副通路上流側の端部と副通路下流側の端部は、特に図18(B)に示すように、被計測気体30の流れ方向に対して傾斜した傾斜面を有しており、導電性部品712の傾斜面部を、かかる傾斜面に沿った形状にすることができる。したがって、図17の構成例と比較して、傾斜面部の分だけ、導電性部品712の表面距離をより長く確保することができる。そして、被計測気体30に含まれている異物が被計測気体30の上流側から流れてきて傾斜面部に接触した際に、異物の除電をすることができる。

0098

導電性部品712は、図17に示す構成例と比較して、導電性部品712の上面部と下面部との間に空間部分が形成されている。したがって、回路パッケージ400をモールドする際に、かかる空間部分に樹脂材を通過させることができ、樹脂材の流れを阻害することなく、金型の隅々まで十分な量の樹脂材を円滑に行き渡らせることができ、成形が容易である。

0099

なお、上記した本実施例では、導電性部品711、712を、流量検出部602よりも副通路上流側と副通路下流側の両方の位置に設けた場合を例に説明したが、この構成に限定されるものではなく、種々の変更及び組み合わせが可能である。例えば、流量検出部602よりも副通路上流側のみ、あるいは副通路下流側のみに設けてもよく、また、計測用流路面431に加えて非計測面432に設けることや、非計測面432のみに設けることも可能であり、本実施例と同様に副通路内の流路露出部430の除電を行うことができる。

0100

[実施例3]
次に、本発明の実施例3について説明する。
図19図20は、実施例3の回路パッケージの構成を説明する図であり、図19は、1次成形工程後の状態を示し、図20は、二次成形工程後の状態を示している。本実施例において特徴的なことは、回路パッケージを形成する第1樹脂モールド工程を一次成形工程と二次成形工程の2回に分けて行い、二次成形工程で回路パッケージ400に導電部700を形成した構成としたことである。

0101

導電部700は、計測用流路面431の少なくとも一部とリードフレーム401のリード面404との間に亘って設けられた導電性モールド樹脂材721によって構成されている。一次成形工程では、回路パッケージ400の計測用流路面431は成形せず、計測用流路面431以外の部分のみを、導電性を有していない非導電性モールド樹脂材403により成形する。例えば、回路パッケージ400の表面側を形成する金型は、計測用流路面431の箇所においてリードフレーム401のリード面404に当接する成形面を有している。かかる金型を用いて、回路パッケージ400のモールド成形を行う。これにより、回路パッケージ400は、図19に示すように、計測用流路面431を有しておらず、回路パッケージ400の表面側にリードフレーム401のリード面404が部分的に露出している。

0102

そして、二次成形工程では、回路パッケージ400の計測用流路面431の部分のみを形成する金型で導電性モールド樹脂材721を用いて成形する。したがって、回路パッケージ400の計測用流路面431は、図20に示すように、導電性モールド樹脂材721によって構成されて、回路パッケージ400の表面に導電性領域を形成している。そして、導電性モールド樹脂材721は、リードフレーム401のリード面404に接触した状態で成形されており、計測用流路面431とリードフレーム401のリード面404との間に亘って設けられている。したがって、実施例1と同様に、被計測気体30に含まれているダストや微粒子などの異物を除電することができ、帯電した異物が静電気によって流路露出部430の流量検出部602やその近傍の構成物に付着するのを抑制し、これらの汚損による検出性能の劣化を防止できる。

0103

第1樹脂モールド工程では、熱伝達面露出部436への樹脂材の流入を防止するために熱伝達面露出部436の部分に金型、例えば入れ駒を当てて、熱伝達面露出部436における素子表面への樹脂の流入を阻止している。例えば実施例2の導電性部品711であるニッケルパッドは、導電性接着剤でリードフレーム401のリード面404に接着されるので、表面の高さ位置にバラツキが発生し、回路パッケージ400のモールド成形時に熱伝達面露出部436の素子表面とニッケルパッドの表面に高さバラツキが発生する可能性がある。これに対して、本実施例のように二段式の樹脂成形工程とした場合、一回目も二回目も熱伝達面露出部436の素子表面を金型で押さえるので、段差が発生せず、熱伝達面露出部436への樹脂の流入を確実に阻止できる。

0104

なお、上述の実施例では、回路パッケージ400の計測用流路面431のみを導電性モールド樹脂材により構成する場合を例に説明したが、かかる構成に限定されるものではない。例えば、計測用流路面431の一部を導電性モールド樹脂材により構成し、あるいは、回路パッケージ400の流路露出部430を全部導電性モールド樹脂材により構成してもよい。

0105

以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。

0106

300熱式流量計
302ハウジング
303表カバー
304裏カバー
400回路パッケージ
401リードフレーム
403樹脂材
430流路露出部
431計測用流路面
434、435凹穴
602流量検出部
700導電部
701導電層
702 導電性接着剤

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