図面 (/)

技術 C.ディフィシルの毒素Aおよび毒素Bタンパク質の単離ポリペプチドならびにその使用

出願人 バルネバオーストリアジーエムビーエイチインターセルユーエスエー,インコーポレイテッド
発明者 ラリーエリングスワースデビットフライヤージング‐フイチアンスティーブンフフルマンステファニークルエプフェル‐スタールグレゴリーグレンカースティンウェストリトスチニグ
出願日 2017年3月29日 (3年7ヶ月経過) 出願番号 2017-064137
公開日 2017年8月31日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-149728
状態 特許登録済
技術分野 突然変異または遺伝子工学 ペプチド又は蛋白質 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬
主要キーワード 低速乾燥 クルーズ船 投入密度 洗浄ステ 人間対象 重部分 供給段階 介護施設内
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月31日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

院内感染抗生物質関連下痢の主要な原因であるクロストリジウムディフィシルからの毒素Aおよび毒素Bの設計、生成および使用のための新たなツールおよび方法を提供する。

解決手段

クロストリジウム・ディフィシル毒素Aの19反復単位(RU)およびクロストリジウム・ディフィシル毒素Bの23反復単位(RU)またはそのペプチド断片もしくは変異体を含む、単離ポリペプチドC−TAB、又はC−TABに対して少なくとも95%の配列同一性を有する単離ポリペプチドであって、クロストリジウム・ディフィシル毒素A及びBに対する免疫反応誘導することができる、前記単離ポリペプチドを含む、クロストリジウム・ディフィシル毒素A及びBに対する免疫反応を誘導するための、免疫原性組成物又はワクチン組成物

概要

背景

クロストリジウムディフィシルは、院内感染抗生物質関連下痢の主要な原因であり、
病院養護施設および他の介護施設における大きな健康問題となっている。病院に対する
費用は、欧州において20億ドル、米国において32億ドルと見積もられている。

原因物質は、環境全体に一般的に見られるが、健常成人人口の2〜3%の腸管にも存在
する、グラム陽性芽胞形成嫌気性細菌である。C.ディフィシル関連疾患(CDAD
は、通常は抗生物質投与の結果である正常な結腸細菌叢破壊により誘導される。環境中
のC.ディフィシル芽胞への暴露後、生物腸粘膜においてコロニー形成する可能性があ
り、そこで疾患原因毒素の産生がCDADをもたらし得る。疾患は、軽度の合併症を伴わ
ない下痢から、重度偽膜性大腸炎および中毒性巨大結腸症まで様々となり得る。

CDADは、医療環境においてますます問題となってきている。最近の研究では、抗生
物質を与えられた入院患者の31%においてC.ディフィシルがコロニー形成し、コロニ
ー形成したそれらの患者の56%が、続いてCDADを発症することが報告されている。
概して、C.ディフィシルは、全ての抗生物質関連下痢の10〜25%、抗生物質関連大
腸炎の50〜75%、および抗生物質関連偽膜性大腸炎の90〜100%の原因である。
CDADの治療には、原因抗生物質の停止と、それに続くメトロニダゾールまたはバン
マイシンによる処置が伴う。抗生物質治療が停止された後の再発は、患者の約20%に生
じ、これは多くの場合C.ディフィシル(C.difficile)によるコロニー再形
成の結果である。

2003年、カナダのケベック州におけるC.ディフィシルの発生は、North A
merican Phenotype 1/027(NAP1)として知られるC.ディ
フィシルのより毒性の強い株の出現を示した。NAP1は、以前の株と比較して、より高
い毒性、より低い転帰、ならびにより高い疾病率および死亡率に関連している。この株の
出現は、CDADの発生の阻止の試みにおいてすでに生じている問題を増大させる。

再発性疾患の予防のためのフィダキソマイシン(Dificid(登録商標))は、狭
大環状抗生物質の新たなクラスにおいて最初の物質である(Revill,P.;Se
rradell,N.;Bolos,J.(2006).”Tiacumicin B:
macrolide antibiotic treatment of C.diff
icile−associated diarrhea”.Drugs of the
Future 31 (6):494-497).これは、放線菌ダクチロスポランギウ
アウラチアクム(Dactylosporangium aurantiacum)
亜種ハムデネシス(hamdenesis)から得られる発酵産物である。フィダキソマ
イシンは、非全身性、つまり血流への吸収が極僅かであり、殺菌性であり、また、病原性
クロストリジウム・ディフィシルの選択的根絶を示し、正常な健康腸細菌叢を構成する複
数種の細菌に対する破壊が極僅かである。結腸における正常な生理学的状態の維持は、ク
ロストリジウム・ディフィシル感染症再発の可能性を低減し得る(Johnson,St
uart(2009−06).”Recurrent Clostridium dif
ficile infection:a review of risk factor
s,treatments,and outcomes”.Journal of In
fection 58(6):403−410)。この新たなクラスの抗生物質の導入は
CDADの治療を改善することが考えられるが、特に高齢者および免疫力のない患者等の
高リスク患者においては、まだ予防薬医学的必要性が存在する。

CDADは、C.ディフィシルにより産生される2つの外毒素、毒素Aおよび毒素B(
それぞれCTAおよびCTBとも呼ばれる)の作用の結果である。それらの毒素は共に、
複数の官能ドメインを有する高分子量(〜300kDa)の分泌タンパク質である(V
oth DE and Ballard JD,Clinical Microbiol
ogy Reviews 18:247−263(2005))。両毒素のN末端ドメ
ンは、Rho様GTPaseを修飾するADPグルコシルトランスフェラーゼ活性を含
有する。この修飾は、アクチン重合損失および細胞骨格の変化を引き起こし、結腸上皮
密着結合の破壊をもたらす。これは、結腸への過度流体滲出、および結果として下痢を
もたらす。中央ドメインは、疎水性ドメインを含有し、膜輸送関与すると推測される。
両毒素のC末端ドメインは、標的細胞への毒素結合に関与する反復単位(RU)と呼ばれ
る複数の相同領域を含有する(Ho et al,PNAS 102:18373−18
378(2005))。反復単位は、短鎖(21〜30アミノ酸)または長鎖(〜50ア
ミノ酸)として分類される。反復単位は、組み合わさってクラスタを形成し、それぞれ、
通常1つの長鎖および3〜5個の短鎖反復単位を含有する。全長毒素Aは、8個のクラス
タに組織化される39個の反復単位(ARU)を有し(Dove et al.Infe
ct. Immun.58:480−488(1990)、一方全長毒素Bは、5個のク
ラスタに組織化される24個の反復単位(BRU)を含有する(Barroso et
al,Nucleic AcidsRes.18:4004(1990); Eich
el−Streiber et al,Gene 96:107−113 (1992
))。

動物モデルおよび臨床の両方からのいくつかの研究では、C.ディフィシル関連疾患か
らの保護における抗毒素抗体の役割が示されている。ホルマリン不活性化毒素Aおよび毒
素Bで免疫化されたハムスターは、高レベルの抗毒素抗体を生成し、C.ディフィシル細
菌の致死的負荷から保護された(Giannasca PJ and Warny M,
Vaccine 22:848−856(2004))。さらに、マウス抗毒素抗体の受
動伝達は、用量依存的にハムスターを保護した。Kyne Lら(The Lancet
357:189−193 (2001))は、CDADの初期発現時の抗毒素A抗体反
応の発達が、疾患再発に対する保護と相関することを報告した。

保護的抗毒素抗体により認識される決定基は、受容体結合ドメインとして機能する反復
単位を含有するC末端ドメインに局在している。最初に、Lyerlyら(Curren
t Microbiology 21 :29−32 (1990))は、33個の反復
単位を含有する毒素AのC末端ドメインが、中和抗毒素抗体の産生を誘導することができ
、C.ディフィシル感染から保護し得ることを明らかにした。この研究において、ハムス
ターには、細菌による負荷の前に精製組換えポリペプチドが複数回皮下投与されたが、
部分的な保護しか達成されなかった。別の研究(Ryan et al,Infect.
Immun.65:2941 −49(1997))では、CTAのC末端からの720
アミノ酸残基を含有する単離ポリペプチド、および大腸菌溶血素A(コレラ菌において発
現)の分泌シグナルが、ウサギCDADモデルにおいて、少用量のCTAに対して保護的
な全身性および粘膜免疫を誘導することが示された。

また、両毒素AおよびBのC末端ドメインに対する抗体反応は、完全保護を達成するた
めに必要であることが報告された(Kink and Williams,Infect
.Immun.66:2018−25 (1998),U.S.Pat.No.5,73
6,139(1998))。この研究は、各毒素のC末端ドメインが、毒素中和抗体の産
生において最も効果的であることを明らかにした。これは、ハムスター致死モデルにおい
てCTAおよびCTBのC末端ドメインに対して惹起された、経口送達トリ抗体(抗毒素
)の有効性を実証した。結果はまた、抗毒素が、人間におけるCDADの治療および管理
において効果的となり得ることを示している。別の研究において、ヒト抗毒素AおよびB
モノクローナル抗体が、ハムスターにおけるC.ディフィシル誘導死に対する保護を付与
すると報告された(Babcock et al.,Infect.Immun.74:
6339−6347(2006))。いずれかの毒素の受容体結合ドメインに対する抗体
によってのみ保護が観察され、また両抗毒素AおよびB抗体による処置後に、向上した保
護が観察された。

一方、Wardら(Infect.Immun.67:5124−32(1999))
は、アジュバント活性の研究のために、C.ディフィシル毒素Aからの14反復単位(1
4CTA)を考慮した。反復単位は、N末端ポリヒスチジンタグクローン化および発現
され(14CTA−HIS)、または、破傷風毒素からの非毒性結合ドメインに融合され
た(14CTA−TETC)。鼻腔内投与された両方の融合タンパク質は、マウスにおい
て抗毒素A血清抗体を産生したが、粘膜表面における反応を示さなかった。大腸菌易熱性
毒素(LT)またはその突然変異型LTR72との併用投与後に、向上した全身性および
粘膜抗毒素A反応が観察された。データに基づき、Wardらは、クロストリジウム病原
体に対するヒトワクチンにおける粘膜アジュバントとしての、非毒性14CTA−TET
C融合の使用を示唆した。

C.ディフィシル毒素の反復単位ドメインに対する最近の生化学的研究は、安定な三元
構造を形成するための最小配列要件に注目している(Demarest S J et
al.,J.Mol.Bio.346:1197−1206(2005))。毒素Aから
得られる11反復単位ペプチドは、正しい三元構造を有するが、毒素AおよびBからの6
および7反復単位はそれを有さないことが判明した。正しく折り畳まれた11反復単位セ
グメントは、受容体結合特性を維持することが判明した。第2の研究は、6、11または
15反復単位を含有する毒素A断片の機能的特性検査した(Dingle T,Gly
cobiology 18:698−706(2008))。11および15反復単位の
みが、抗毒素A抗体の毒素中和能力競合的に阻害することができた。3つ全ての断片が
赤血球凝集活性を有することが判明したが、より長い断片は、より短いものよりも高い
赤血球凝集活性を示した。データは、毒素受容体結合ドメイン構造および免疫原性が、1
1〜14を超える反復を含有するドメイン断片において保持されることを示している。

また、Thomasら(WO97/02836、米国特許第5,919,463号(1
999))は、粘膜アジュバントとしてのC.ディフィシル毒素A、毒素Bおよびそのあ
る特定の断片(例えば、反復単位の一部または全てを含有するC末端ドメイン)を開示し
た。彼らは、CTAまたはCTBの鼻腔内投与が、複数のマウス区画において、ヘリコバ
クターピロリウレアーゼオボアルブミン、またはキーホールリンペットヘモシアニン
(KLH)等の異種抗原への粘膜免疫反応を大幅に向上させ、ヘリコバクターによる負荷
に対する保護に関連することを示した。さらに、毒素A融合タンパク質のアジュバント
性が評価され、ARU(毒素A反復単位)を含むCTAの794C末端アミノ酸残基が、
グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)に融合し、結果的なポリペプチドGS
T−ARUが大腸菌において発現した。この研究は、血清および粘膜分泌物における併用
投与された抗原に対するGST−ARUによる免疫反応の著しい向上を実証した。

これらの研究は全て、C.ディフィシル毒素Aもしくは毒素B、またはそれらの断片、
またはそれらの組み合わせを含む非毒性組み換えタンパク質の、CDADに対する活性ワ
クチンの生成のための潜在的な使用を示唆している。現在、C.ディフィシルに対するワ
クチンは市販されていないが、ホルマリン解毒全毒素AおよびBからなる候補ワクチン
、人間におけるフェーズIおよびIIa試験において評価されている。このワクチンによ
非経口免疫化は、抗毒素IgGおよび毒素中和抗体反応を誘導することが報告されてい
る(Kotloff KL et al.,Infect.Immun.69:988−
995(2001);Aboudola S et al.,Infect.Immun
.71:1608−1610(2003))。

文献は、さらに、C.ディフィシルの毒素AおよびB受容体結合ドメインの両方を含有
する組み換え融合タンパク質の構築が、全体またはその断片において、ワクチン開発のた
めの効率的および商業的に実行可能な手法であることを示している。そのような手法は、
Varfolomeevaらにより、毒素Aの700塩基対断片および毒素Bの1300
塩基対断片の2つの部分からなる融合タンパク質として試みられている(Mol.Gen
etics,Microb.and Virol.3:6−10(2003))。この手
法はまた、BelyiおよびVarfolomeeva(FEMS Letters 2
25:325−9(2003))により説明されており、3つの部分:C.ディフィシル
毒素Aおよび毒素Bの反復単位で構成される2つのC末端ドメインに続く、ウェルシュ菌
エンテロトキシンCpeの断片からなる組み換え融合タンパク質の構築を示している。融
タンパク質は、大腸菌において発現されたが、生成物封入体内に蓄積し、安定ではな
かった。さらに、この研究において達成された純粋な生成物の収量(培地100ml当た
り50μg)は、著しく低いものであった。

Wilkinsら(WO00/61762、米国特許第6,733,760号(20
04))もまた、組み換えC.ディフィシル毒素AおよびB反復単位(組み換えARUお
よび組み換えBRU)、ならびにCDADに対するワクチンの調製のための多糖類複合体
の使用を説明している。得られる組み換えARUタンパク質は、867個のアミノ酸残基
を含み、一方組み換えBRUタンパク質は、622個のアミノ酸の長さを含有している。
前に言及した研究とは異なり、この研究は、大腸菌における組み換えARUおよびBRU
可溶性タンパク質の高レベルの発現を実証した。組み換えARUおよび多糖類複合化組み
換えARUをワクチン接種されたマウスは、共に高レベルの中和抗毒素A抗体を有し、ま
たC.ディフィシル毒素Aによる致死的負荷から極めて保護された。さらに、Wilki
nsらは、ワクチン調製のための、ARUおよびBRUの両方からなる組み換え融合タン
パク質の使用を示唆した。

CDADに対するワクチンの開発に関心が集まっている。ARUおよびBRUからなる
組み換え融合タンパク質が、ワクチンとして潜在的に有用となり得る。

概要

院内感染抗生物質関連下痢の主要な原因であるクロストリジウム・ディフィシルからの毒素Aおよび毒素Bの設計、生成および使用のための新たなツールおよび方法を提供する。クロストリジウム・ディフィシル毒素Aの19反復単位(RU)およびクロストリジウム・ディフィシル毒素Bの23反復単位(RU)またはそのペプチド断片もしくは変異体を含む、単離ポリペプチドC−TAB、又はC−TABに対して少なくとも95%の配列同一性を有する単離ポリペプチドであって、クロストリジウム・ディフィシル毒素A及びBに対する免疫反応を誘導することができる、前記単離ポリペプチドを含む、クロストリジウム・ディフィシル毒素A及びBに対する免疫反応を誘導するための、免疫原性組成物又はワクチン組成物。なし

目的

本発明は、C.ディフィシルからの毒素Aおよび毒素Bの設計、生成および使用のため
の新たなツールおよび方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

a)配列番号4に記載のアミノ酸配列を有する単離ポリペプチド、又はb)配列番号4に記載のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の配列同一性を有する単離ポリペプチドであって、クロストリジウムディフィシル毒素A及びBに対する免疫反応誘導することができる、前記単離ポリペプチドを含む、クロストリジウム・ディフィシル毒素A及びBに対する免疫反応を誘導するための、免疫原性組成物又はワクチン組成物

請求項2

前記ポリペプチドが、致死用量の102、103および104のクロストリジウム・ディフィシル芽胞胃内投与後における、前記単離ポリペプチドをワクチン接種されたハムスターの100%生存率をもたらす、請求項1に記載の組成物

請求項3

前記ポリペプチドが、クロストリジウム・ディフィシル毒素AのC末端ドメインから得られる19反復単位を含む、請求項1または2に記載の組成物。

請求項4

前記ポリペプチドが、クロストリジウム・ディフィシルの毒素BのC末端ドメインから得られる23反復単位を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。

請求項5

前記ポリペプチドが、配列番号4に対して少なくとも99%の配列同一性を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。

請求項6

アジュバントをさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。

請求項7

前記アジュバントがalumを含む、請求項6記載の組成物。

請求項8

C.ディフィシル関連疾患(CDAD)の予防および治療における使用のための、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。

請求項9

CDADのリスクを有する対象におけるCDADの予防における使用のための、請求項8記載の組成物。

請求項10

CDADのリスクを有する前記対象は、i)65を超える対象、もしくは2歳未満の対象;ii)AIDSを有する対象;iii)免疫抑制薬を投与されている、もしくは投与される予定がある対象;iv)入院の予定がある対象、もしくは入院している対象;v)集中治療を受けている、もしくは受ける予定がある対象;vi)消化管手術を受けている、もしくは受ける予定がある対象;vii)長期介護を受けている、もしくは受ける予定がある対象;viii)頻繁な、および/もしくは長期的な抗生物質の使用を必要とする共存症を有する対象;またはix)再発性CDADを有する対象である、請求項9記載の組成物。

請求項11

C.ディフィシル関連疾患(CDAD)の予防および治療における使用のための単離ポリペプチドであって、a)該単離ポリペプチドが、配列番号4に記載のアミノ酸配列を有するか、又はb)該単離ポリペプチドが、配列番号4に記載のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の配列同一性を有し、かつ、配列番号4に記載のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の配列同一性を有する該ポリペプチドが、クロストリジウム・ディフィシル毒素A及びBに対する免疫反応を誘導することができる、前記単離ポリペプチド。

請求項12

CDADのリスクを有する対象におけるCDADの予防における使用のための、請求項11記載のポリペプチド。

請求項13

CDADのリスクを有する前記対象は、i)65歳を超える対象、もしくは2歳未満の対象;ii)AIDSを有する対象;iii)免疫抑制薬を投与されている、もしくは投与される予定がある対象;iv)入院の予定がある対象、もしくは入院している対象;v)集中治療を受けている、もしくは受ける予定がある対象;vi)消化管手術を受けている、もしくは受ける予定がある対象;vii)長期介護を受けている、もしくは受ける予定がある対象;viii)頻繁な、および/もしくは長期的な抗生物質の使用を必要とする共存症を有する対象;またはix)再発性CDADを有する対象である、請求項12記載のポリペプチド。

技術分野

0001

本発明は、クロストリジウムディフィシル毒素Aおよび毒素Bの受容体結合ドメイン
を含有する単離ポリペプチド、ならびにそのワクチンとしての使用に関する。この単離ポ
ペプチドは、両毒素に対する抗毒素免疫を提供する。

背景技術

0002

クロストリジウム・ディフィシルは、院内感染抗生物質関連下痢の主要な原因であり、
病院養護施設および他の介護施設における大きな健康問題となっている。病院に対する
費用は、欧州において20億ドル、米国において32億ドルと見積もられている。

0003

原因物質は、環境全体に一般的に見られるが、健常成人人口の2〜3%の腸管にも存在
する、グラム陽性芽胞形成嫌気性細菌である。C.ディフィシル関連疾患(CDAD
は、通常は抗生物質投与の結果である正常な結腸細菌叢破壊により誘導される。環境中
のC.ディフィシル芽胞への暴露後、生物腸粘膜においてコロニー形成する可能性があ
り、そこで疾患原因毒素の産生がCDADをもたらし得る。疾患は、軽度の合併症を伴わ
ない下痢から、重度偽膜性大腸炎および中毒性巨大結腸症まで様々となり得る。

0004

CDADは、医療環境においてますます問題となってきている。最近の研究では、抗生
物質を与えられた入院患者の31%においてC.ディフィシルがコロニー形成し、コロニ
ー形成したそれらの患者の56%が、続いてCDADを発症することが報告されている。
概して、C.ディフィシルは、全ての抗生物質関連下痢の10〜25%、抗生物質関連大
腸炎の50〜75%、および抗生物質関連偽膜性大腸炎の90〜100%の原因である。
CDADの治療には、原因抗生物質の停止と、それに続くメトロニダゾールまたはバン
マイシンによる処置が伴う。抗生物質治療が停止された後の再発は、患者の約20%に生
じ、これは多くの場合C.ディフィシル(C.difficile)によるコロニー再形
成の結果である。

0005

2003年、カナダのケベック州におけるC.ディフィシルの発生は、North A
merican Phenotype 1/027(NAP1)として知られるC.ディ
フィシルのより毒性の強い株の出現を示した。NAP1は、以前の株と比較して、より高
い毒性、より低い転帰、ならびにより高い疾病率および死亡率に関連している。この株の
出現は、CDADの発生の阻止の試みにおいてすでに生じている問題を増大させる。

0006

再発性疾患の予防のためのフィダキソマイシン(Dificid(登録商標))は、狭
大環状抗生物質の新たなクラスにおいて最初の物質である(Revill,P.;Se
rradell,N.;Bolos,J.(2006).”Tiacumicin B:
macrolide antibiotic treatment of C.diff
icile−associated diarrhea”.Drugs of the
Future 31 (6):494-497).これは、放線菌ダクチロスポランギウ
アウラチアクム(Dactylosporangium aurantiacum)
亜種ハムデネシス(hamdenesis)から得られる発酵産物である。フィダキソマ
イシンは、非全身性、つまり血流への吸収が極僅かであり、殺菌性であり、また、病原性
クロストリジウム・ディフィシルの選択的根絶を示し、正常な健康腸細菌叢を構成する複
数種の細菌に対する破壊が極僅かである。結腸における正常な生理学的状態の維持は、ク
ロストリジウム・ディフィシル感染症再発の可能性を低減し得る(Johnson,St
uart(2009−06).”Recurrent Clostridium dif
ficile infection:a review of risk factor
s,treatments,and outcomes”.Journal of In
fection 58(6):403−410)。この新たなクラスの抗生物質の導入は
CDADの治療を改善することが考えられるが、特に高齢者および免疫力のない患者等の
高リスク患者においては、まだ予防薬医学的必要性が存在する。

0007

CDADは、C.ディフィシルにより産生される2つの外毒素、毒素Aおよび毒素B(
それぞれCTAおよびCTBとも呼ばれる)の作用の結果である。それらの毒素は共に、
複数の官能ドメインを有する高分子量(〜300kDa)の分泌タンパク質である(V
oth DE and Ballard JD,Clinical Microbiol
ogy Reviews 18:247−263(2005))。両毒素のN末端ドメ
ンは、Rho様GTPaseを修飾するADPグルコシルトランスフェラーゼ活性を含
有する。この修飾は、アクチン重合損失および細胞骨格の変化を引き起こし、結腸上皮
密着結合の破壊をもたらす。これは、結腸への過度流体滲出、および結果として下痢を
もたらす。中央ドメインは、疎水性ドメインを含有し、膜輸送関与すると推測される。
両毒素のC末端ドメインは、標的細胞への毒素結合に関与する反復単位(RU)と呼ばれ
る複数の相同領域を含有する(Ho et al,PNAS 102:18373−18
378(2005))。反復単位は、短鎖(21〜30アミノ酸)または長鎖(〜50ア
ミノ酸)として分類される。反復単位は、組み合わさってクラスタを形成し、それぞれ、
通常1つの長鎖および3〜5個の短鎖反復単位を含有する。全長毒素Aは、8個のクラス
タに組織化される39個の反復単位(ARU)を有し(Dove et al.Infe
ct. Immun.58:480−488(1990)、一方全長毒素Bは、5個のク
ラスタに組織化される24個の反復単位(BRU)を含有する(Barroso et
al,Nucleic AcidsRes.18:4004(1990); Eich
el−Streiber et al,Gene 96:107−113 (1992
))。

0008

動物モデルおよび臨床の両方からのいくつかの研究では、C.ディフィシル関連疾患か
らの保護における抗毒素抗体の役割が示されている。ホルマリン不活性化毒素Aおよび毒
素Bで免疫化されたハムスターは、高レベルの抗毒素抗体を生成し、C.ディフィシル細
菌の致死的負荷から保護された(Giannasca PJ and Warny M,
Vaccine 22:848−856(2004))。さらに、マウス抗毒素抗体の受
動伝達は、用量依存的にハムスターを保護した。Kyne Lら(The Lancet
357:189−193 (2001))は、CDADの初期発現時の抗毒素A抗体反
応の発達が、疾患再発に対する保護と相関することを報告した。

0009

保護的抗毒素抗体により認識される決定基は、受容体結合ドメインとして機能する反復
単位を含有するC末端ドメインに局在している。最初に、Lyerlyら(Curren
t Microbiology 21 :29−32 (1990))は、33個の反復
単位を含有する毒素AのC末端ドメインが、中和抗毒素抗体の産生を誘導することができ
、C.ディフィシル感染から保護し得ることを明らかにした。この研究において、ハムス
ターには、細菌による負荷の前に精製組換えポリペプチドが複数回皮下投与されたが、
部分的な保護しか達成されなかった。別の研究(Ryan et al,Infect.
Immun.65:2941 −49(1997))では、CTAのC末端からの720
アミノ酸残基を含有する単離ポリペプチド、および大腸菌溶血素A(コレラ菌において発
現)の分泌シグナルが、ウサギCDADモデルにおいて、少用量のCTAに対して保護的
な全身性および粘膜免疫を誘導することが示された。

0010

また、両毒素AおよびBのC末端ドメインに対する抗体反応は、完全保護を達成するた
めに必要であることが報告された(Kink and Williams,Infect
.Immun.66:2018−25 (1998),U.S.Pat.No.5,73
6,139(1998))。この研究は、各毒素のC末端ドメインが、毒素中和抗体の産
生において最も効果的であることを明らかにした。これは、ハムスター致死モデルにおい
てCTAおよびCTBのC末端ドメインに対して惹起された、経口送達トリ抗体(抗毒素
)の有効性を実証した。結果はまた、抗毒素が、人間におけるCDADの治療および管理
において効果的となり得ることを示している。別の研究において、ヒト抗毒素AおよびB
モノクローナル抗体が、ハムスターにおけるC.ディフィシル誘導死に対する保護を付与
すると報告された(Babcock et al.,Infect.Immun.74:
6339−6347(2006))。いずれかの毒素の受容体結合ドメインに対する抗体
によってのみ保護が観察され、また両抗毒素AおよびB抗体による処置後に、向上した保
護が観察された。

0011

一方、Wardら(Infect.Immun.67:5124−32(1999))
は、アジュバント活性の研究のために、C.ディフィシル毒素Aからの14反復単位(1
4CTA)を考慮した。反復単位は、N末端ポリヒスチジンタグクローン化および発現
され(14CTA−HIS)、または、破傷風毒素からの非毒性結合ドメインに融合され
た(14CTA−TETC)。鼻腔内投与された両方の融合タンパク質は、マウスにおい
て抗毒素A血清抗体を産生したが、粘膜表面における反応を示さなかった。大腸菌易熱性
毒素(LT)またはその突然変異型LTR72との併用投与後に、向上した全身性および
粘膜抗毒素A反応が観察された。データに基づき、Wardらは、クロストリジウム病原
体に対するヒトワクチンにおける粘膜アジュバントとしての、非毒性14CTA−TET
C融合の使用を示唆した。

0012

C.ディフィシル毒素の反復単位ドメインに対する最近の生化学的研究は、安定な三元
構造を形成するための最小配列要件に注目している(Demarest S J et
al.,J.Mol.Bio.346:1197−1206(2005))。毒素Aから
得られる11反復単位ペプチドは、正しい三元構造を有するが、毒素AおよびBからの6
および7反復単位はそれを有さないことが判明した。正しく折り畳まれた11反復単位セ
グメントは、受容体結合特性を維持することが判明した。第2の研究は、6、11または
15反復単位を含有する毒素A断片の機能的特性検査した(Dingle T,Gly
cobiology 18:698−706(2008))。11および15反復単位の
みが、抗毒素A抗体の毒素中和能力競合的に阻害することができた。3つ全ての断片が
赤血球凝集活性を有することが判明したが、より長い断片は、より短いものよりも高い
赤血球凝集活性を示した。データは、毒素受容体結合ドメイン構造および免疫原性が、1
1〜14を超える反復を含有するドメイン断片において保持されることを示している。

0013

また、Thomasら(WO97/02836、米国特許第5,919,463号(1
999))は、粘膜アジュバントとしてのC.ディフィシル毒素A、毒素Bおよびそのあ
る特定の断片(例えば、反復単位の一部または全てを含有するC末端ドメイン)を開示し
た。彼らは、CTAまたはCTBの鼻腔内投与が、複数のマウス区画において、ヘリコバ
クターピロリウレアーゼオボアルブミン、またはキーホールリンペットヘモシアニン
(KLH)等の異種抗原への粘膜免疫反応を大幅に向上させ、ヘリコバクターによる負荷
に対する保護に関連することを示した。さらに、毒素A融合タンパク質のアジュバント
性が評価され、ARU(毒素A反復単位)を含むCTAの794C末端アミノ酸残基が、
グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)に融合し、結果的なポリペプチドGS
T−ARUが大腸菌において発現した。この研究は、血清および粘膜分泌物における併用
投与された抗原に対するGST−ARUによる免疫反応の著しい向上を実証した。

0014

これらの研究は全て、C.ディフィシル毒素Aもしくは毒素B、またはそれらの断片、
またはそれらの組み合わせを含む非毒性組み換えタンパク質の、CDADに対する活性ワ
クチンの生成のための潜在的な使用を示唆している。現在、C.ディフィシルに対するワ
クチンは市販されていないが、ホルマリン解毒全毒素AおよびBからなる候補ワクチンが
、人間におけるフェーズIおよびIIa試験において評価されている。このワクチンによ
非経口免疫化は、抗毒素IgGおよび毒素中和抗体反応を誘導することが報告されてい
る(Kotloff KL et al.,Infect.Immun.69:988−
995(2001);Aboudola S et al.,Infect.Immun
.71:1608−1610(2003))。

0015

文献は、さらに、C.ディフィシルの毒素AおよびB受容体結合ドメインの両方を含有
する組み換え融合タンパク質の構築が、全体またはその断片において、ワクチン開発のた
めの効率的および商業的に実行可能な手法であることを示している。そのような手法は、
Varfolomeevaらにより、毒素Aの700塩基対断片および毒素Bの1300
塩基対断片の2つの部分からなる融合タンパク質として試みられている(Mol.Gen
etics,Microb.and Virol.3:6−10(2003))。この手
法はまた、BelyiおよびVarfolomeeva(FEMS Letters 2
25:325−9(2003))により説明されており、3つの部分:C.ディフィシル
毒素Aおよび毒素Bの反復単位で構成される2つのC末端ドメインに続く、ウェルシュ菌
エンテロトキシンCpeの断片からなる組み換え融合タンパク質の構築を示している。融
タンパク質は、大腸菌において発現されたが、生成物封入体内に蓄積し、安定ではな
かった。さらに、この研究において達成された純粋な生成物の収量(培地100ml当た
り50μg)は、著しく低いものであった。

0016

Wilkinsら(WO00/61762、米国特許第6,733,760号(20
04))もまた、組み換えC.ディフィシル毒素AおよびB反復単位(組み換えARUお
よび組み換えBRU)、ならびにCDADに対するワクチンの調製のための多糖類複合体
の使用を説明している。得られる組み換えARUタンパク質は、867個のアミノ酸残基
を含み、一方組み換えBRUタンパク質は、622個のアミノ酸の長さを含有している。
前に言及した研究とは異なり、この研究は、大腸菌における組み換えARUおよびBRU
可溶性タンパク質の高レベルの発現を実証した。組み換えARUおよび多糖類複合化組み
換えARUをワクチン接種されたマウスは、共に高レベルの中和抗毒素A抗体を有し、ま
たC.ディフィシル毒素Aによる致死的負荷から極めて保護された。さらに、Wilki
nsらは、ワクチン調製のための、ARUおよびBRUの両方からなる組み換え融合タン
パク質の使用を示唆した。

0017

CDADに対するワクチンの開発に関心が集まっている。ARUおよびBRUからなる
組み換え融合タンパク質が、ワクチンとして潜在的に有用となり得る。

0018

本発明は、C.ディフィシルからの毒素Aおよび毒素Bの設計、生成および使用のため
の新たなツールおよび方法を提供する。本発明は、配列番号2(C−TAB.G5)また
はその誘導体、配列番号4(C−TAB.G5.1)を含む単離ポリペプチドC−TAB
を提供する。C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1は、毒素BのC末端ドメイン
の23反復単位に融合した、毒素AのC末端ドメインの19反復単位を含む。本発明はま
た、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを含む組成物および
製剤を含む。組成物または製剤は、単離ポリペプチド、追加の抗原、アジュバント、およ
び/または賦形剤を含有してもよい。代替として、組成物または製剤は、本質的に、アジ
ュバントまたは他の活性成分を含まない単離ポリペプチドからなってもよい(但し、担体
緩衝剤および/または安定剤等の賦形剤を随意に含む)。さらに、本発明の組成物また
は製剤は、特に、例えば再発性CDADを有する対象、または頻繁および/もしくは長期
の抗生物質の使用を必要とする対象において、抗生物質等の他の薬物と併用して投与され
てもよい。

0019

本発明はまた、本発明の単離ポリペプチドを含むワクチンを提供する。ワクチンは、さ
らに、アジュバント、例えば例えばalum、ADP−リボシル化外毒素から得られるア
ジュバント、またはその他を含んでもよい。ワクチンは、単一投薬計画、2回投薬計画(
例えば最初の投薬から3日から20日以内、例えば10日から15日後に投与される)、
3回投薬計画(例えば最初の投薬から約7日後および約21日後に投与される)、または
4回以上の投薬計画、好ましくは2回または3回投薬計画で投与されてもよく、用量は、
20μgから200μgの量の本発明のポリペプチドを含む。

0020

本発明は、それを必要とする対象に、本発明の単離ポリペプチドを投与することにより
、CDAD等の疾患の1つ以上の症状を予防、治療、または軽減する方法を提供する。C
−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、筋肉内または他の送達
経路により対象に投与され得る。

0021

一実施形態において、本発明は、例えば以下のプロファイルを有する対象等のCDAD
リスクを有する対象に、本発明の単離ポリペプチドまたは前記ポリペプチドを含む組成
物を投与することにより、CDAD等の疾患を予防する方法を提供する:i)より弱い免
疫系を有する対象、例えば高齢対象(例えば65を超える対象)もしくは2歳未満の対
象等;ii)免疫力のない対象、例えばAIDSを有する対象等;iii)免疫抑制薬
投与されている、もしくは投与される予定がある対象;iv)入院の予定がある対象、も
しくは入院している対象;v)集中治療ICU)を受けている、もしくは受ける予定が
ある対象;vi)消化管手術を受けている、もしくは受ける予定がある対象;vii)養
施設等の長期介護を受けている、もしくは受ける予定がある対象;viii)頻繁な、
および/もしくは長期的な抗生物質の使用を必要とする共存症を有する対象;ix)上述
のプロファイルの2つ以上を有する対象である対象、例えば消化管手術を受ける予定があ
る高齢対象等;x)炎症性大腸炎を有する対象;ならびに/またはxi)再発性CDAD
を有する対象、例えばCDADの1つ以上のエピソードを経験している対象等。

0022

一実施形態において、本発明は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポ
リペプチドを生成する方法を提供する。C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単
離ポリペプチドは、大腸菌発現系等の細菌発現系を使用して、C−TAB.G5またはC
−TAB.G5.1単離ポリペプチドをコードする核酸から生成され得る。

0023

一実施形態において、本発明は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポ
リペプチドを提供し、毒素Aの19反復単位が、少なくとも4、5、6、7、8、9、ま
たは10個のアミノ酸残基からなるリンカーを介して、毒素Bの23反復単位に接続して
いる。例として、本発明のリンカーは、配列RSMH(Arg−Ser−Met−His
)(配列番号2または配列番号4のアミノ酸439〜442)を含んでもよい。

0024

別の実施形態において、本発明は、例えばARUおよび/またはBRUにおいて少なく
とも1つの突然変異(例えば、挿入、置換または欠失)を含む、単離ポリペプチドの変異
体を提供する。変異体の配列は、配列番号2に対する85%、86%、87%、88%、
89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、
または99%同一性を有してもよい。

0025

本発明はまた、組み換えDNA操作、細菌発酵およびタンパク質精製により、C−TA
B.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドまたはその変異体を生成するため
の方法を提供する。一実施形態において、本発明は、C−TAB.G5またはC−TAB
.G5.1単離ポリペプチドをコードする核酸を構築するための方法を提供する。別の実
施形態において、本発明は、大腸菌発現系等の細菌発現系を使用して、C−TAB.G5
またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを生成する方法を提供する。

0026

本発明は、さらに、それを必要とする人間等の対象におけるCDADを予防および治療
するための方法を提供する。この方法において、C−TAB.G5またはC−TAB.G
5.1は、対象に単独で投与されるか、またはalumもしくはその他等の1種以上のア
ジュバントと併用投与される。対象は、C.ディフィシルへの暴露のリスクがある健常個
人、C.ディフィシル感染症の治療を受けた、もしくはそれから回復したが、C.ディフ
ィシルによる再感染のリスクがある人間対象、または、現在C.ディフィシルに感染して
おり、その状態がC.ディフィシル毒素中和抗体の誘導により改善され得る人間対象であ
ってもよい。

0027

本発明は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1を含む免疫原性組成物を提供
する。免疫原性組成物は、さらに、抗原特異的免疫応答を向上させるアジュバントおよび
/または薬学的に許容される担体および/またはそれを必要とする対象への適用に好適な
製剤中の他の構成成分を含んでもよい。免疫原性組成物は、筋肉内(IM)送達、皮内(
ID)送達、皮下(SC)送達、腹腔内(IP)送達、経口送達、経鼻送達、口腔送達、
または直腸送達により送達され得る。

0028

本発明の別の実施形態において、免疫原性組成物は、天然C.ディフィシル毒素に結合
してその細胞毒性活性を中和する抗体を生じさせ、そのようにしてC.ディフィシル関連
疾患(CDAD)に対する長期活性保護、および/または治療を提供する。

0029

したがって、本発明は、それを必要とする対象におけるC.ディフィシル関連疾患の予
防または治療に有用な免疫原性組成物を提供する。

0030

別の実施形態において、本発明は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1をコ
ードする核酸およびその断片または変異体を提供する。本発明はまた、C−TAB.G5
またはC−TAB.G5.1をコードする核酸を含む発現ベクターを提供する。

0031

本発明の別の実施形態は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1に特異的な、
中和、ヒト化モノクローナルキメラおよびポリクローナル抗体等の抗体およびその断
片を提供する。抗体またはその断片は、毒素Aおよび/または毒素Bを認識することがで
きる。

0032

別の実施形態は、配列番号2または配列番号4のアミノ酸配列を有するポリペプチドを
含むワクチンを提供する。

0033

本発明の別の実施形態は、本発明の核酸、ポリペプチドおよび/または抗体を含む診断
キットを提供する。

0034

本発明の他の実施形態および利点は、以下の説明において部分的に記載され、また一部
は本説明から明らかとなり得るか、または本発明の実践から学習され得る。

図面の簡単な説明

0035

C−TAB.G5単離ポリペプチド(配列番号1)をコードする核酸を示す図である。
C−TAB.G5単離ポリペプチド(配列番号2)のアミノ酸配列を示す図である。毒素Aと毒素Bとの間のアミノ酸リンカー下線が引かれている。

0036

C−TAB.G5.1単離ポリペプチド(配列番号3)をコードする核酸を示す図である。
C−TAB.G5.1単離ポリペプチド(配列番号4)のアミノ酸配列を示す図である。毒素Aと毒素Bとの間のアミノ酸リンカーに下線が引かれている。

0037

C−TAB.G5の用量の増加およびalumアジュバントとの併用送達による、C−TAB.G5ワクチン接種マウスにおける抗体産生の向上を示す表である。マウスは、IM注射により2回のワクチン接種を受けた。第1および第2の注射から2週間後に、抗C−TAB、抗毒素Aおよび抗毒素B抗体のIgG力価ELISAにより評価した。

0038

2回のIM注射によりalumあり、およびなしで増加用量のC−TAB.G5を受けたマウスにおける、抗C−TAB、抗毒素A、および抗毒素BIgG誘導のグラフ表示である。

0039

alumの存在下または非存在下でC−TAB.G5で免疫化されたマウスにおける、片対数用量範囲にわたる抗体力価を示す表である。IgG力価は、第2の免疫化から2週間後にELISAにより評価した。データは、alumがワクチン接種マウスにおける抗体産生を大幅に増強することを示している。

0040

C−TAB.G5をワクチン接種され(alumありおよびalumなし)、次いで致死用量の毒素Aまたは毒素Bに暴露されたマウスにおける保護効果を示す表である。2週間間隔で2回のワクチン接種(IM)を受けたマウスを、3週間後に負荷(IP)した。毒素Aおよび毒素B中和抗体(TNA)を、第2の注射から2週間後に評価し、致死的負荷後に生存した動物パーセントを決定した。C−TAB.G5の増加用量は、より高いTNA産生と共に、致死的負荷に対する増加した保護をもたらした。alumの存在はTNA産生をさらに増加させると共に、より低い用量でのより高い生存率をもたらした。

0041

ワクチン接種幼若(6〜7週齢)および老齢(18ヶ月齢)マウスにおける、抗体反応およびC−TAB.G5の保護有効性の比較を示す表である。2週間間隔で2回のワクチン接種(IM)を受けたマウスに、3週間後に負荷した(IP)。抗C−TAB、抗毒素Aおよび抗毒素B抗体のELISAIgG力価、TNA産生ならびに全体的な生存率を評価した。幼若マウスは、alumなしであってもより高い抗体反応を示し、両群とも、alumの存在下でワクチン接種された場合、改善された生存率を示した。

0042

ワクチン接種幼若および老齢マウスにおける、抗C−TABIgG抗体増加の反応速度の比較を示すグラフである。幼若マウスは、より速い速度およびより早期のIgG産生を示し、両群とも、alumの存在下でワクチン接種された場合、改善された反応を示した。

0043

C−TAB.G5.1またはトキソイドAおよびB混合物(1:1)で免疫化されたマウスにおける、抗C−TAB、抗毒素Aおよび抗毒素B抗体産生の比較を示す表である。マウスは、IM注射により2回のワクチン接種を受けた。第2の注射から2週間後に、抗C−TAB、抗毒素Aおよび抗毒素B抗体のIgG力価をELISAにより評価した。トキソイドによる免疫化は、毒素分子のN末端部分に対する抗体を誘導し、一方で、C−TABによる免疫化は、毒素分子のC末端部分に対する抗体を誘導する。

0044

C−TAB.G5.1またはトキソイドAおよびB混合物により免疫化されたマウスにおける、TNA産生および毒素AまたはBによる負荷に対する保護の比較を示す表である。2週間間隔で2回のワクチン接種(IM)を受けたマウスに、3週間後に毒素Aまたは毒素Bの致死用量を負荷した(IP)。

0045

alumありおよびなしでC−TAB.G5.1で免疫化されたハムスターにおける、抗C−TAB(A)、抗毒素A(B)、および抗毒素B(C)IgG産生を示す表である。ハムスターは、0日目および14日目にIM注射により3回のワクチン接種を受けた。14、28および35日目に、抗C−TAB、抗毒素Aおよび抗毒素B抗体のIgG力価をELISAにより評価した。

0046

alumありまたはなしでC−TAB.G5.1で免疫化されたハムスターにおける、抗C−TABIgG抗体増加のグラフ表示である。

0047

alumありまたはなしでC−TAB.G5.1で免疫化されたハムスターにおける、TNAおよび保護の比較を示す表である。第3のワクチン接種から2週間後、ハムスターは、IP注射により致死用量の毒素Aまたは毒素Bを受けた。

0048

致死用量のC.ディフィシル芽胞の胃内投与後の、C−TAB.G5.1でワクチン接種されたハムスターの生存率を示すグラフである。生存率データは、Kaplan−Meier生存率適合曲線としてプロットし、統計分析ログランク分析を使用して行った。全ての芽胞用量(102、103および104)において、ワクチン接種群内のハムスターの100%生存率が観察され、プラセボ群と比較して生存率が有意に向上した。

0049

alumの存在下または非存在下でC−TAB.G5.1で免疫化されたカニクイザルにおける、抗C−TAB、抗毒素A、および抗毒素B抗体産生を示す表である。サルの2つの群(各群3匹、4〜6歳)が、250μgのalumあり、またはなしで、200μgのC−TAB.G5.1を受けた。試験の0、14、28および42日目に、血液試料採取した。ELISA法を使用して、抗C−TAB、抗毒素Aおよび抗毒素BIgG力価を評価した。

0050

PBSまたはヒスチジン緩衝液中1μg〜30μgの用量範囲にわたり送達されたC−TAB.G5およびC−TAB.G5.1の免疫原性の比較を示すグラフである。マウスは、2週間間隔で2回のワクチン接種(IM)を受けた。第2の注射から2週間後に、抗C−TAB、抗毒素Aおよび抗毒素B抗体のIgG力価をELISAにより評価した。PBSまたはヒスチジン緩衝液中で送達されたC−TAB.G5とヒスチジン緩衝液中で送達されたC−TAB.G5.1との間で、3つ全ての抗体力価は有意には異ならなかった(T−検定分析)。

0051

マウスにおけるC−TAB.G5、C−TABNCTBおよびC−TADCTBの免疫原性の比較を示す表である。マウスは、IM注射により、2週間間隔で各組み換えタンパク質の2回のワクチン接種を受けた。全ての免疫化は、alumアジュバントの非存在下で行った。第2の注射から2週間後に、抗C−TAB、抗毒素Aおよび抗毒素B抗体のIgG力価をELISAにより評価した。3つ全ての融合タンパク質が、高い免疫原性を示す。

0052

マウスにおける天然毒素Bによる負荷に対する保護を示す表である。マウスは、図17に関して示したように免疫化され、3週間後に、IP注射により致死用量の天然毒素Bを負荷された。

0053

alumの非存在下または存在下でC−TAB.G5.1またはC−TADCTBをワクチン接種されたハムスターにおける、TNAおよび保護の比較を示す表である。第3のワクチン接種から2週間後、ハムスターは、IP注射により致死用量の毒素Aまたは毒素Bを受けた。

0054

異なる計画においてC−TAB.G5.1で免疫化されたマウスにおける、TNA産生および毒素Aまたは毒素Bによる負荷に対する保護を示す表である。0、3および14日目、または0、7および21日目、または0、14、および28日目にIM注射により3回ワクチン接種されたマウスの群の間の、TNA産生および保護の比較。最後の注射から3週間後に、マウスに致死用量の毒素Aまたは毒素Bを負荷した(パネルAは表形式、パネルBはグラフ形式である)。

0055

10μgのC−TAB.G5.1および12.5μgのalum(100μl中)の単回投与で免疫化されたマウスにおける、C.ディフィシル毒素A(55ng/マウス)での負荷に対する保護(生存率)を示すグラフである。前記負荷は、免疫化から21日後、35日後または49日後に行われた。

0056

概説
本発明は、毒素Aの19反復単位(RU)および毒素Bの23反復単位(RU)または
そのペプチド断片もしくは変異体を含む、単離ポリペプチドC−TAB.G5(配列番号
2)またはその誘導体、C−TAB.G5.1(配列番号4)の使用を含む、C.ディフ
ィシル毒素AおよびBに対する保護的および/または治療的免疫反応を誘導するための免
疫原性組成物を提供する。

0057

本発明はまた、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを生成
する方法、ならびに哺乳動物におけるCDADの予防および/または治療に有用な組成物
(例えばワクチン)を調製する方法を提供する。以下の説明は、組み換え単離ポリペプチ
ドの構築、発現、および精製、特異的免疫反応を誘導するため、および対象における保護
を評価するための抗原としてのその使用のさらなる詳細および例を提供する。対象は、動
物または人間であってもよい。

0058

本発明の方法および組成物における使用のためのC−TAB.G5またはC−TAB.
G5.1単離ポリペプチドは、いくつかの標準的方法のいずれかを使用して調製され得る
。例えば、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1は、標準的組み換えDNA技術
を使用して生成されてもよく、好適な宿主細胞は、毒素コード核酸断片の一部を含有する
適切な発現ベクターにより形質転換される(例えば、Dove et al.,Infe
ct.Immun.58:480−8(1990)、およびBarroso et al
.,Nucleic AcidsResearch 18:4004(1990)を参
照されたい)。広範な発現系のいずれも、組み換えポリペプチドを生成するために使用さ
れ得る。C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1は、原核宿主細胞(例えば、大腸
菌または桿菌等の細菌)または真核宿主細胞(例えば、酵母細胞哺乳動物細胞(例えば
、COS1、NIH3T3、もしくはJEG3細胞)、または昆虫細胞(例えば、ヨトウ
ガ(SF9)細胞))において産生され得る。そのような細胞は、例えば、アメリカ培養
細胞系統保存機関ATCC)から入手可能である。形質転換およびトランスフェクシ
ンの方法、ならびに発現ベクターの選択は、選択される宿主系に依存する。形質転換およ
トランスフェクションの方法は、例えば、Ausubel et al.,ISBN:
047132938Xにより説明されている。また、C−TAB.G5またはC−TAB
.G5.1、特に短鎖断片は、化学合成により、例えば、Solid Phase Pe
ptide Synthesis,1984,2nd ed.,Stewart and
Young,Eds.,Pierce Chemical Co.,Rockford
,Ill.において説明されている方法、または標準的in vitro翻訳方法により
生成され得る。

0059

C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1配列に加えて、本発明は、機能的に活性
で免疫原性であるその変異体を提供する。変異体は、C−TAB.G5またはC−TAB
.G5.1と同じレベルの免疫原性を有してもよい。変異体は、配列番号2または配列番
号4と比較してアミノ酸置換、欠失、または挿入を有してもよい。C−TAB.G5もし
くはC−TAB.G5.1またはその変異体をコードする遺伝子は、標準的方法を使用し
て作製され得る(以下を参照されたく、また、例えば Ausubel et al.,
上記参照も参照されたい)。

0060

C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1配列に加えて、本発明は、追加的な反復
を含むC−TAB.G5のさらなる誘導体を提供する。例として、融合タンパク質、C−
TABNCTB(配列番号18、配列番号17によりコードされる)は、C−TAB.G
5と同様に、CTAの19反復単位(アミノ酸2272〜2710)、CTBの23反復
単位(アミノ酸1850〜2366)、およびCTBのC末端に融合したCTBのさらな
る追加的な10反復(アミノ酸1834〜2057)を含む。さらなる変異体、C−TA
DCTB融合タンパク質(配列番号20、配列番号19によりコードされる)は、C−T
AB.G5(CTAの19反復およびCTBの23反復)、ならびにC−TAB.G5の
C末端に融合したCTBの追加的な24反復単位(アミノ酸1834〜2366)を含む
。また、変異体は、C−TAB.G5の追加的な複製またはその一部を含んでもよい。例
えば、C−TADCTBは、C−TAB.G5に存在するCTBの反復単位の二重部分
含んでもよい。

0061

本発明は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1をコードする核酸を細菌宿主
細胞に導入すること、およびC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1を発現させる
ことを含む、大腸菌等の細菌系における高レベル発現C−TAB.G5またはC−TAB
.G5.1のための方法を提供する。

0062

さらに、本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、
アジュバントに共有結合または架橋してもよい(例えば、Cryz et al.,Va
ccine 13:67−71(1994);Liang et al.,J.Immu
nology 141:1495−501(1988)およびCzerkinsky e
t al.,Infect.Immun.57:1072−77(1989)を参照され
たい)。

0063

本発明は、CDADから保護し、それに対する治療を提供する、C−TAB.G5また
はC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを含むワクチンを提供する。本発明のワクチン
新規な抗体を含み、筋肉内(IM)、皮内(ID)、皮下(SC)、経口、経鼻、口腔
、または直腸経路で送達され得る。ワクチンは、免疫保護を提供するか、または受動免疫
化のための抗体を誘導し得る。

0064

本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、CDAD
に対し免疫化するためのワクチンを提供する。本発明のC−TAB.G5またはC−TA
B.G5.1単離ポリペプチドまたはその変異体は、C.ディフィシル関連疾患、例えば
CDADに対する保護範囲を、これまで知られていない、または公開されていないレベル
まで拡大することを目標とする組合せワクチン候補である。C.ディフィシル関連疾患か
らの保護またはその重症度の低下を提供する単一ワクチンのこの概念は、世界規模での公
衛生管理、特に流行病の重症度の低減(例えば、養護施設、クルーズ船)における独特
の進歩を示す。

0065

本明細書において使用される場合、「毒素Aタンパク質」または「毒素Bタンパク質」
とは、CDADの主な原因であるC.ディフィシルの毒性タンパク質を指す。毒素Aおよ
び毒素Bは、C末端結合ドメインにおける免疫原性を担う複数の反復単位を含む。

0066

本明細書において使用される場合、「野生型」または「天然」とは、宿主細胞において
内因的に見られるような核酸またはアミノ酸配列を含む全長タンパク質を指す。

0067

本明細書において使用される場合、「クロストリジウム・ディフィシル関連疾患」、「
クロストリジウム・ディフィシル関係疾患」、「クロストリジウム・ディフィシル−関連
疾患」、「クロストリジウム・ディフィシル毒素媒介疾患」、「クロストリジウム・ディ
フィシル感染」および「CDAD」という用語は、直接的または間接的に、クロストリジ
ウム・ディフィシルの感染により引き起こされる疾患を指す。

0068

「抗原」は、生物の免疫細胞提示されると特定の免疫反応を誘導する物質を指す。例
えば、抗原は、核酸、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、糖タンパク質炭水化物
脂質、糖脂質リポタンパク質、融合タンパク質、リン脂質、またはそれらの組合せの複
合体であってもよい。抗原は、B細胞受容体(すなわち、B細胞の膜上の抗体)またはT
細胞受容体により認識される、単一の免疫原性エピトープ、または複数の免疫原性エピ
ープを含んでもよい。抗原は、ウイルス様粒子(VLP)または病原菌もしくは微生物
体、例えば細菌もしくはビリオン等として提供されてもよい。抗原は、不活性または弱毒
化生ウイルスであってもよい。抗原は、細胞全体もしくは膜のみからの、抽出物もしくは
溶解物から得られてもよく、または、抗原は、化学合成または組み換え手段により生成さ
れてもよい。抗原は、単独で、またはアジュバントと共に投与され得る。単一の抗原分子
は、抗原およびアジュバント特性の両方を有してもよい。

0069

「アジュバント」とは、おそらく抗原提示細胞の活性化による抗原特異的免疫反応を
特異的または非特異的に増強するために使用される任意の物質を意味する。アジュバント
の例は、油エマルジョン(例えば、完全または不完全フロイントアジュバント)、Mon
tanide不完全Seppicアジュバント、例えばISA水中油エマルジョンアジ
ュバント、例えばRibiアジュバント系ムラミールジペプチドを含有するシンタック
スアジュバント製剤、アルミニウム塩アジュバントALUM)、ポリカチオン性ポリマ
ー、特にポリカチオン性ペプチド、特にポリアルギニンまたは少なくとも2つのLysL
euLysモチーフを含有するペプチド、特にKLKLLLLLKLK、定義された塩基
コンテクスト内に非メチル化シトシングアニンジヌクレオチド(CpG)を含有する免
刺激オリゴデオキシヌクレオチドODN)(例えばWO96/02555に記載)ま
たはイノシンおよびシチジンに基づくODN(例えばWO01/93903に記載)また
デオキシイノシンおよび/もしくはデオキシウリジン残基を含有するデオキシ核酸(W
O01/93905およびWO02/095027に記載)、特にOligo(dIdC
)13(WO01/93903およびWO01/93905に記載)、神経活性化合物
特にヒト成長ホルモン(WO01/24822に記載)、またはそれらの組み合わせ、ケ
モカイン(例えば、デフェンシン1もしくは2、RANTESMIP1−α、MIP
−2、インターロイキン−8、またはサイトカイン(例えば、インターロイキン−1β、
−2、−6、−10もしくは−12;インターフェロン−γ;腫瘍壊死因子−α;または
顆粒球単球コロニー刺激因子)(Nohria and Rubin,1994において
考察されている)、ムラミールジペプチド変異体(例えば、ムラブチドトレオニル−M
DPまたはムラミールトリペプチド)、MDPの合成変異体熱ショックタンパク質また
は変異体、森林型熱帯リーシュマニアLeIFの変異体(Skeiky et al.,
1995,J.Exp.Med.181: 1527−1537)、トリプシン切断部位
での変異体を含む細菌ADP−リボシル化外毒素の非毒性変異体(bARE)(Dick
enson and Clements,(1995)Infection and I
mmunity 63 (5):1617-1623)および/または作用性ADP−リ
ボシル化(Douce et al.,1997)または化学的解毒bARE(トキソイ
ド)、QS21、Quill A、N−アセチルムラミール−L−アラニル−D−イソ
ルタミル−L−アラニン−2−[1,2−ジパルミトイル−s−グリセロ−3−(ヒドロ
キシホスホリルオキシ)]エチルアミドMTP−PE)ならびに代謝可能な油および乳
化剤を含有する組成物を含む。アジュバントは、抗原の経路と同じ経路により、または抗
原の経路とは異なる経路により、抗原と共に投与されてもよく、または単独で投与されて
もよい。単一のアジュバント分子は、アジュバントおよび抗原特性の両方を有してもよい

0070

「効果的な量」とは、抗原に関しては、抗原特異的免疫反応を誘導もしくは向上させる
、または薬物に関しては、状態を治療もしくは診断するのに十分な治療薬剤の量を意味す
る。免疫反応のそのような誘導は、例えば免疫保護、脱感作免疫抑制自己免疫疾患
調整、癌の免疫学的監視の増強、または確立された感染性疾患に対する治療的ワクチン接
種等の治療を提供し得る。治療は、治癒、改善、または予防を含む。

0071

「核酸」とは、単一のデオキシリボ核酸塩基もしくはリボ核酸、またはホスホエス
ル結合により繋がったその配列を意味する。

0072

「治療薬剤」とは、疾患の処置、疾患の症状の軽減、疾患の予防、または疾患の診断に
おいて使用され得る任意の分子を意味する。例えば、治療薬剤は、抗原または薬物であっ
てもよい。

0073

「対象」とは、動物を意味する。対象は、任意の脊椎動物を含む任意の動物であっても
よい。対象は、家畜実験動物ラット、ハムスター、スナネズミ、もしくはマウス等の
げっ歯類を含むがこれらに限定されない)またはペット動物であってもよい。一実施形態
において、動物は、哺乳動物であってもよい。哺乳動物の例は、人間、霊長類有袋類
イヌ、サル、げっ歯類、ネコ類人猿クジライルカウシブタ、およびウマを含む
。対象は、疾患の処置を必要としていてもよく、または予防的処置を必要としていてもよ
い。

0074

本明細書において使用される場合、「抗体」という用語は、特定の抗原に特異的に結合
する能力を有する免疫グロブリン分子または免疫グロブリン分子の断片を意味する。抗体
は、免疫学の分野における当業者に周知である。本明細書において使用される場合、「抗
体」という用語は、全長抗体分子だけでなく、抗原結合能力を保持する抗体分子の断片も
意味する。そのような断片はまた、当該技術分野において周知であり、通常in vit
roおよびin vivoの両方で使用される。具体的には、本明細書において使用され
る場合、「抗体」という用語は、全長免疫グロブリン分子だけでなく、周知の活性断片
(ab’)2、Fab、Fv、およびFd等の抗原結合活性断片も意味する。

0075

本明細書において使用される場合、「変異体」は、野生型ポリペプチドとは異なるタン
パク質および/またはポリペプチドおよび/またはペプチドを含んでもよく、1つ以上の
残基が機能的に類似した残基で保存的に置換されており、さらにこれは、野生型ポリペプ
チドの実質的に同一の機能的特性を示す。保存的置換の例は、1つの非極性疎水性)残
基の別の残基(例えばイソロイシンバリンロイシンもしくはメチオニン)別の残基と
の置換、1つの極性親水性)残基の別の残基との置換(例えばアルギニンリシンとの
間、グルタミンアスパラギンとの間、グリシンセリンとの間)、1つの塩基性残基
別の残基(例えばリシン、アルギニンもしくはヒスチジン)との置換、または1つの酸性
残基の別の残基(例えばアスパラギン酸もしくはグルタミン酸)との置換を含む。変異体
は、本明細書に記載のポリペプチドの機能的特性も示す、本発明のポリペプチドに実質的
に同一の三元構造を有する任意のポリペプチドを含んでもよい。変異体は、野生型ポリペ
プチドの突然変異であってもよい。

0076

本明細書において使用される場合、「治療」は、個人または細胞の自然経過を改変する
試みにおいて使用される任意の種類の干渉を含み得る。治療は、例えば、単独の、または
当該技術分野において一般的に知られている他の治療法と組み合わせた薬学的組成物の投
与を含み得るが、これに限定されない。「治療」は、予防的に、または病理学的事象の開
始後に行われてもよい。

0077

本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される担体」は、活性成分と組み合
わされると、成分が生物活性を保持するのを可能にし、対象の免疫系と非反応性である任
意の材料を含み得る。薬学的に許容される担体および/または賦形剤は、緩衝剤、安定剤
希釈剤保存剤、および可溶化剤を含み得る。一般に、担体または賦形剤の性質は、使
用されている具体的な投与様式に依存する。例えば、非経口製剤は、通常、ビヒクルとし
て、水、生理食塩水平衡塩溶液デキストロース水溶液グリセロール等の薬学的およ
生理学的に許容される流体を含む注射液を含む。固体組成物(例えば、粉末ピル、錠
剤、またはカプセル形態)の場合、従来の非毒性固体担体は、例えば、医薬品グレード
マンニトールラクトースデンプン、またはステアリン酸マグネシウムを含み得る。生
物学的に中性の担体に加えて、投与される薬学的組成物は、微量の非毒性補助物質、例え
ば湿潤または乳化剤、保存剤、およびpH緩衝剤等、例えば酢酸ナトリウムまたはモノ
リン酸ソルビタンを含有してもよい。

0078

本明細書において使用される場合、「融合」は、本発明に従い配置される順番またはコ
テクストにおいて、互いに自然に関連して見られない配列を含む核酸およびポリペプチ
ドを示し得る。融合核酸またはポリペプチドは、核酸またはポリペプチドの自然配列全体
を含むとは限らない。融合タンパク質は、通常のペプチド結合により互いに結合した、2
つ以上のセグメントを有する。融合核酸は、通常のホスホジエステル結合により互いに結
合した、2つ以上のセグメントを有する。
単離ポリペプチド

0079

本発明は、C.ディフィシル毒素Aの19反復単位およびC.ディフィシル毒素Bの2
3反復単位を含む、それぞれ配列番号2および配列番号4に記載のC−TAB.G5また
はC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを提供する。C−TAB.G5のホモログ、例
えばC−TAB.G5.1は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個のア
ミノ酸だけC−TAB.G5と異なってもよい。C−TAB.G5.1ポリペプチドは、
C−TAB.G5と同じ毒素BのC末端ドメインを含有するが、C.ディフィシル630
株から得られる対応するC−TAB.G5ポリペプチドのホモログであるC.ディフィ
VPI−10463株から得られる毒素AのC末端ドメインを含有しない融合タンパク
質であり、155〜156位において2個のアミノ酸だけ異なる。配列番号3に記載され
るC−TAB.G5.1コード配列は、大腸菌宿主細胞内での改善された発現のためにコ
ドン最適化された。本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプ
チドは、C.ディフィシル毒素Aおよび毒素Bの毒性作用の中和に効果的となり得る。

0080

毒素Aおよび毒素Bは、それぞれC.ディフィシル株630のtrdA(配列番号5)
およびtrdB(配列番号7)遺伝子によりコードされる。構造的には、C.ディフィシ
ル毒素は、ADP−グリコシルトランスフェラーゼドメイン、システインプロテアーゼ
メイン疎水性領域、および受容体結合領域を含む。C末端ドメインは、極めて反復的な
単位(RU)(組み合わせ反復オリゴペプチド(CROPS)としても知られる)を含有
する。RUは、長鎖または短鎖オリゴペプチドであってもよく、反復するコンセンサス
YFモチーフを有する20から50個のアミノ酸を含み得る。RUは、クラスタとしてグ
ループ化される。一例として、毒素A、野生型trdA遺伝子(配列番号5)によりコー
ドされた株630(配列番号6)は、39個のRUを有する。39個のRUは、8個のク
ラスタにグループ化される。毒素B、野生型trdB遺伝子(配列番号7)によりコード
された株630(配列番号8)は、5個のクラスタにグループ化される24個のRUを含
有する。以下の表1および2は、trdA遺伝子およびtrdB遺伝子によりコードされ
たC.ディフィシル毒素Aおよび毒素BにおけるRUのそれぞれのアミノ酸位置を示す。

0081

表1:毒素A反復単位(ARU)

0082

表2:毒素B反復単位(BRU)

0083

したがって、C−TAB.G5およびC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、それ
ぞれ、C.ディフィシル毒素AのC末端ドメインからの19RU、およびC.ディフィシ
ル毒素BのC末端ドメインからの23RUを含む。C−TAB.G5またはC−TAB.
G5.1は、配列番号8の毒素Bアミノ酸1850〜2366に融合した配列番号6の毒
素Aアミノ酸2272〜2710を含む。C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1
単離ポリペプチドは、それぞれ、配列番号2および配列番号4に記載のアミノ酸配列を含
む。

0084

また、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドにおける各RU
は、C.ディフィシル毒素Aまたは毒素Bの変異体からのものであってもよい。C−TA
B単離ポリペプチドにおけるこれらのRUはまた、C.ディフィシル毒素Aまたは毒素B
自然発生物または変異体の組み合わせであってもよい。

0085

C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドにおけるRUは、長鎖
RUおよび短鎖RUを含み、長鎖RUおよび短鎖RUは、クラスタとして配列される。本
発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、C.ディフィ
シル毒素Aの3個から5個の短鎖RUに続く1個の長鎖RUの4個のクラスタ、およびC
.ディフィシル毒素Bの3個から5個の短鎖RUに続く1個の長鎖RUの5個のクラスタ
を含む。

0086

短鎖および長鎖RUは、保存されたモチーフを含有する。短鎖反復単位は、15、16
、17、18、19、20、21、22、23、24、25、または26個のアミノ酸を
含んでもよい。各短鎖反復単位は、YYF、FYF、YFF、FYI、またはHYF等の
保存されたチロシンモチーフを含んでもよい。短鎖反復単位は、続く反復単位が長鎖反復
単位である場合、チロシンモチーフの前にアスパルテートヒスチジン残基をさらに含ん
でもよい。長鎖反復単位は、27、28、29、30、31、32、33、34、または
35個のアミノ酸を含んでもよい。各長鎖反復単位は、FEYF、FKYF、またはYK
YF等のチロシン反復モチーフを含んでもよい。

0087

本発明において、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドの毒
素Aおよび毒素B部分は、直接互いに融合していてもよい。毒素Aおよび毒素B部分は、
リンカー領域により隔てられていてもよい。リンカー領域は、1、2、3、4、5、6、
7、8、9、10、11から15、20から30、40、45、または50個のアミノ酸
を含んでもよい。C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドにおけ
る各毒素反復単位が、その発現および折り畳まれた形状において、潜在的エピトープを最
適に暴露し、その免疫原性を保持するように位置付けられるように、リンカー領域は、毒
素Aおよび毒素B部分の位置付けを改変するために適合されてもよいことが、当業者に認
識される。C−TAB単離ポリペプチドにおけるRUおよびクラスタもまた、リンカーに
より隔てられていてもよい。一実施形態において、リンカーは、ペプチドRSMH(配列
番号2または配列番号4の439〜442)を含む。

0088

本発明のC−TAB単離ポリペプチドは、配列番号2または配列番号4と少なくとも8
5%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、9
5%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性または配列類似性を有しても
よい。当該技術分野において知られているように、2つのポリペプチドまたはポリヌクレ
オチドの間の「類似性」は、1つのポリヌクレオチドまたはポリペプチドのアミノ酸また
ヌクレオチド配列およびその保存されたヌクレオチドまたはアミノ酸置換を、第2のポ
リヌクレオチドまたはポリペプチドの配列と比較することにより決定される。また、2つ
のポリペプチドまたは2つのポリヌクレオチド配列の2つの鎖の間の照合の同一性により
決定される、そのような配列の間の配列関連性の程度を意味する「同一性」が、当該技術
分野において知られている。同一性および類似性は共に、容易に計算され得る(Comp
utational Molecular Biology,Lesk,A.M.,ed
.,Oxford University Press,New York,1988;
Biocomputing:Informatics and Genome Proj
ects,Smith,D.W.,ed.,Academic Press,New Y
ork,1993;Computer Analysis of Sequence D
ata,Part I,Griffin,A.M.,and Griffin,H.G.
,eds.,Humana Press,New Jersey,1994;Seque
nce Analysis in Molecular Biology,von He
inje,G.,Academic Press,1987;およびSequence
Analysis Primer,Gribskov,M.and Devereux,
J.,eds.,M Stockton Press,New York,1991)。
2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列の間の同一性および類似性を測定するい
くつかの方法が存在するが、「同一性」および「類似性」という用語は、当業者に周知で
ある(Sequence Analysis in Molecular Biolog
y,von Heinje,G.,Academic Press,1987;Sequ
ence Analysis Primer,Gribskov,M.and Deve
reux,J.,eds.,M Stockton Press,New York,1
991;およびCarillo,H.,and Lipman,D.,SIAM J.A
pplied Math.,48:1073(1988)。2つの配列の間の同一性また
は類似性を決定するために一般的に使用される方法は、Guide to Huge C
omputers,Martin J.Bishop,ed.,Academic Pr
ess,San Diego,1994およびCarillo,H.,and Lipm
an,D.,SIAM J.Applied Math.48:1073(1988)に
おいて開示されるものを含むが、これらに限定されない。

0089

本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、免疫原性
である。例えば、本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチ
ドは、対応する細菌毒素Aの免疫活性の少なくとも50%、60%、70%、80%、ま
たは90%を有してもよく、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプ
チドは、対応する細菌毒素Bの免疫活性の少なくとも50%、60%、70%、80%、
または90%を有してもよい。本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単
離ポリペプチドは、CDADの症状の治療、予防、または軽減のためのワクチンとして使
用され得る。

0090

また、本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、そ
れぞれ配列番号2または配列番号4を有するC−TAB.G5またはC−TAB.G5.
1単離ポリペプチドの変異体を含む。変異体は、単離ポリペプチドの活性、機能または形
状に対する影響が僅かである、または影響を有さないアミノ酸挿入、置換および/または
欠失を有してもよい。そのような置換の例は、1つの非極性残基の別の残基との置換、1
つの極性残基の別の残基との置換、1つの塩基性残基の別の残基との置換、または1つの
酸性残基の別の残基との置換を含む。C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離
ポリペプチド変異体は、さらに、天然毒素Aまたは毒素Bの細胞外ドメインのアミノ酸配
列と比較して、ポリペプチドの活性、機能および/または構造に対する影響が僅かである
アミノ酸の挿入、置換および/または欠失を含んでもよい。当業者には、非天然アミノ酸
が使用されてもよいことが認識される。非天然アミノ酸は、例えば、ベータ−アラニン(
ベータ−Ala)、または他のオメガ−アミノ酸、例えば3−アミノプロピオン酸、2,
3−ジアミノプロピオン酸(2,3−diaP)、4−アミノ酪酸等、アルファアミン
イソ酪酸(Aib)、サルコシン(Sat)、オルニチン(Orn)、シトルリンCi
t)、t−ブチルアラニン(t−BuA)、t−ブチルグリシン(t−BuG)、N−メ
チルイソロイシン(N−MeIle)、フェニルグリシン(Phg)、およびシクロヘキ
シルアラニン(Cha)、ノルロイシン(Nle)、システイン酸(Cya)2−ナフチ
ルアラニン(2−Nal);1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン
酸(Tic);ベータ−2−チエニルアラニン(Thi);ならびにメチオニンスルホ
シド(MSO)を含む。

0091

本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドをコードする
ヌクレオチド配列は、様々な宿主細胞における発現を向上させるようにコドン最適化され
てもよい。コドン最適化は、対象宿主細胞におけるタンパク質発現を向上させるために、
天然配列の1つ以上のコドンを、その宿主細胞の遺伝子、または細胞が由来する宿主の遺
伝子においてより頻繁に使用されるコドンで置き換えることにより、ヌクレオチド配列を
変更することを指す。様々な種が、特定のアミノ酸のある特定のコドンに対する特定の偏
りを示す。本発明は、大腸菌における向上した発現のために、C−TAB.G5.1単離
ポリペプチドをコードするコドン最適化ヌクレオチド配列を提供する。

0092

本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、任意の既
知の技術により調製され得る。例えば、単離ポリペプチドは、遺伝子操作により発現され
得る。例として、組み換えDNAの翻訳である。C−TAB.G5またはC−TAB.G
5.1単離ポリペプチドはまた、合成的に調製され得る。例として、C−TAB.G5ま
たはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、Merrifield(J.Am Ch
em.Soc.85:2149−2154)(参照により本明細書に組み入れられる)に
より最初に説明された固相合成技術を使用して合成され得る。他のポリペプチド合成技術
は、例えば、Kentら(1985)のSynthetic Peptides in
Biology and Medicine,eds.Alitalo et al.,
Elsevier Science Publishers,295−358.において
見出すことができる。

0093

本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、実質的に
純粋な形態で単離する、または得ることができる。実質的に純粋とは、タンパク質および
/またはポリペプチドおよび/またはペプチドが、自然またはin vivoシステム
おいて共に見出すことができる他の物質を、その使用目的のために現実的および適切な程
度まで実質的に含まないことを意味する。具体的には、C−TAB.G5またはC−TA
B.G5.1単離ポリペプチドは、例えば、抗体生成、配列決定、または薬学的調製物
生成において有用となるように、十分に純粋であり、宿主細胞の他の生物学的構成物質
十分に含まない。当該技術分野において周知の技術により、実質的に純粋なポリペプチド
は、本明細書に開示される核酸およびアミノ酸配列に照らして生成され得る。本発明の実
質的に精製された単離ポリペプチドは、薬学的調製物中の薬学的に許容される担体と混合
され得るため、単離ポリペプチドは、調製物のある特定の重量パーセントのみを占めるこ
とができる。それにもかかわらず、単離ポリペプチドは、生体系内で関連し得る物質から
実質的に分離されているという点で、実質的に純粋である。

0094

本発明は、さらに、追加的なポリペプチドを含む単離C−TAB.G5またはC−TA
B.G5.1単離ポリペプチドを提供する。追加的なポリペプチドは、より大きなポリペ
プチドの断片であってもよい。一実施形態において、C−TAB.G5またはC−TAB
.G5.1単離ポリペプチドに融合した、1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の追
加的なポリペプチドがある。いくつかの実施形態において、追加的なポリペプチドは、C
−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドのアミノ末端に対して融合
している。他の実施形態において、追加的なポリペプチドは、C−TAB.G5またはC
−TAB.G5.1単離ポリペプチドのカルボキシル末端に対して融合している。さらな
る実施形態において、追加的なポリペプチドは、C−TAB.G5またはC−TAB.G
5.1単離ポリペプチドに隣接している。さらなる実施形態において、追加的なポリペプ
チドは、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドの毒素A部分と
毒素B部分との間に分散している。

0095

いくつかの実施形態において、追加的なポリペプチドは、C−TAB.G5またはC−
TAB.G5.1単離ポリペプチドの分泌または細胞内局在の誘導を補助する。そのよう
なポリペプチドは、「シグナル配列」と呼ばれる。分泌シグナルは、例えば、共に参照に
より全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第6,291,212号および米国特許第
5,547,871号において説明されている。分泌シグナル配列は、分泌ペプチドをコ
ードする。分泌ペプチドは、細胞からのC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1の
分泌を誘導するように作用するアミノ酸配列である。分泌ペプチドは、一般に、疎水性ア
ミノ酸のコアを特徴とし、典型的には、新たに合成されたタンパク質のアミノ末端に見ら
れる(但しこれに限らない)。分泌ペプチドは、分泌中に、C−TAB.G5またはC−
TAB.G5.1単離ポリペプチドから切断されてもよい。分泌ペプチドは、分泌経路を
通過する際に成熟タンパク質からのシグナルペプチドの切断を可能とするプロセシング
位を含有してもよい。プロセシング部位は、シグナルペプチド内にコードされてもよく、
または、例えばin vitro突然変異誘発により、シグナルペプチドに追加されても
よい。分泌シグナル配列は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1の分泌を可能
とするための複雑な一連翻訳後プロセシングテップに必要となり得る。シグナル配列
は、開始コドンのすぐ後に続いてもよく、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1
のアミノ末端部でシグナルペプチドをコードする。シグナル配列は、停止コドン先行
てもよく、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1のカルボキシ末端部でシグナル
ペプチドをコードする。ほとんどの場合、シグナル配列は、シグナルペプチダーゼと呼ば
れる特定のプロテアーゼにより切断される。分泌シグナル配列の例は、ompA、pel
B、およびST pre−proを含むが、これらに限定されない。

0096

いくつかの実施形態において、追加的なポリペプチドは、C−TAB.G5またはC−
TAB.G5.1単離ポリペプチドの安定化、構造および/または精製を補助する。いく
つかの実施形態において、追加的なポリペプチドは、エピトープを含んでもよい。他の実
施形態において、追加的なポリペプチドは、親和性タグを含んでもよい。例として、エピ
トープおよび/またはC−TAB.G5もしくはC−TAB.G5.1単離ポリペプチド
への親和性タグを含むポリペプチドの融合は、ポリペプチドの精製および/または同定を
補助し得る。例として、ポリペプチドセグメントは、His−タグ、myc−タグ、S−
ペプチドタグ、MBPタグ(マルトース結合タンパク質)、GSTタグ(グルタチオンS
−トランスフェラーゼ)、FLAGタグ、チオレドキシンタグ、GFPタグ(緑色蛍光
ンパク質)、BCCP(ビオチンカルボキシル担体タンパク質)、カルモジュリンタグ、
Strepタグ、HSVエピトープタグ、V5−エピトープタグ、およびCBPタグで
あってもよい。そのようなエピトープおよび親和性タグの使用は、当業者に知られている

0097

さらなる実施形態において、追加的なポリペプチドは、ポリペプチドの切断のための部
位を含むC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを提供し得る。
一例として、ポリペプチドは、ペプチド結合の加水分解により切断され得る。いくつかの
実施形態において、切断は、酵素により行われる。いくつかの実施形態において、切断は
、細胞内で生じる。他の実施形態において、切断は、切断酵素人為的操作および/また
は人為的導入により生じる。例として、切断酵素は、ペプシン、トリプシン、キモトリプ
シン、トロンビン、および/または第Xa因子を含み得る。切断は、ポリペプチドからの
C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドの容易な単離を可能とす
る。切断は、さらに、毒素B部分からの毒素A部分の分離を可能とし得る。切断はまた、
例えば発現タンパク質を精製するために使用されるエピトープの切断により、ポリペプチ
ドに融合したC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドの他のポリ
ペプチドからの単離を可能とし得る。

0098

C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、さらに、同じ有機
合成ペプチド共有しない追加の構造的変化、例えばアデニル化カルボキシル化グリ
コシル化、ヒドロキシル化メチル化リン酸化またはミリスチル化を有してもよい。こ
れらの追加の構造的変形は、さらに、組み換え発現系の適切な選択により、選択または優
先されてもよい。一方、融合ポリペプチドは、その配列が、有機合成原理および慣習
より延長されてもよい。

0099

本発明はまた、C.ディフィシル毒素Aから得られるポリペプチド部分およびC.ディ
フィシル毒素Bから得られるポリペプチド部分を含む、C−TAB.G5またはC−TA
B.G5.1単離ポリペプチドをコードする核酸を提供する。核酸は、デオキシリボヌク
レオチドもしくはリボヌクレオチドまたはそのポリマー一本鎖もしくは二本鎖形態を含
んでもよい。本発明は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチド
をコードするリボ核酸を提供する。本発明はまた、ストリンジェントな条件下で、C−T
AB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドをコードする核酸およびその補
体にハイブリダイズする核酸を提供する。ストリンジェントな条件とは、プローブとフィ
ルタ結合核酸との間の相同性の程度を指し、ストリンジェンシーが高い程、プローブとフ
ィルタ結合核酸との間のパーセント相同性が高い。ストリンジェントな洗浄のための温度
は、核酸のTmに基づいて決定され得る(G/C含量に基づく)。ストリンジェントな条
件は、さらに、標準クエン酸ナトリウムSSC)等の緩衝液中の塩の濃度に影響され得
る。本発明は、配列番号1との約85%、86%、87%、88%、89%、90%、9
1%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列
類似性または配列同一性を有する核酸を提供する。

0100

C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、さらに、リンカー
領域、例えば約50、40、30、20、10、9、8、7、6、5、4、3、2、また
は1アミノ酸残基未満のリンカーを含んでもよい。リンカーは、毒素Aから得られたポリ
ペプチド部分またはその一部、および毒素Bから得られたポリペプチド部分に、またはそ
れらの間に共有結合し得る。

0101

本発明は、それぞれ配列番号1または配列番号3に縮重するC−TAB.G5またはC
−TAB.G5.1単離ポリペプチドをコードする核酸を提供する。遺伝子コードの縮重
は、毒素Aタンパク質、毒素Bタンパク質および/または対象単離ポリペプチドのヌクレ
オチド配列の多様性を可能とするが、依然として天然DNA配列によりコードされるポリ
ペプチドと同一のアミノ酸配列を有するポリペプチドを生成する。「コドン最適化」(参
照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,547,871号に記載され
ている)として知られるこの手順は、そのような改変されたDNA配列を設計する手段を
提供する。コドン最適化遺伝子の設計は、生物におけるコドン使用頻度最近接頻度、R
NA安定性2次構造形成の可能性、合成経路、およびその遺伝子の意図される将来のD
NA操作を含む、様々な因子を考慮すべきである。特に、酵母発現系が使用される場合は
酵母により、または昆虫細胞発現系が使用される場合は昆虫細胞により最も容易に認識さ
れるコドンで所与の単離ポリペプチドをコードするコドンを改変するために、利用可能な
方法が使用され得る。また、遺伝子コードの縮重は、同じアミノ酸配列がコードされ、多
くの異なる様式で翻訳されることを可能にする。例えば、ロイシン、セリンおよびアル
ニンは、それぞれ6個の異なるコドンによりコードされるが、バリン、プロリントレオ
ニン、アラニンおよびグリシンは、それぞれ4個の異なるコドンによりコードされる。し
かしながら、そのような同義コドン使用頻度は、真核生物および原核生物の間のゲノム
間で変動する。例えば、哺乳動物の間での同義コドン選択パターンは非常に類似している
が、酵母(例えばS.セレビシアエ)、細菌(例えば大腸菌)および昆虫(例えばキイ
ショウジョウバエ)等の進化的に遠い生物は、明確に異なるゲノムコドン使用頻度パター
ンを示す(Grantham,R.,et al.,Nucl.Acid Res.,8
,49−62(1980);Grantham,R.,et al.,Nucl.Aci
d Res.,9,43−74(1981);Maroyama,T.,et al.,
Nucl. Acid Res.,14,151−197(1986);Aota,S.
,et al.,Nucl.Acid Res.,16,315−402(1988);
Wada,K.,et al.,Nucl.Acid Res.,19 Supp.,1
981−1985(1991);Kurland,C.G.,FEBSLett.,2
85,165−169(1991))。コドン選択パターンのこれらの差は、ペプチド延
長速度の調整により、個々の遺伝子の全体的発現レベルに寄与するようである(Kurl
and,C.G.,FEBS Lett.,285,165−169(1991);Pe
dersen,S.,EMBO J.,3,2895−2898 (1984);Sor
ensen,M.A.,J.Mol.Biol.,207,365−377(1989)
;Randall,L.L.,et al.,Eur. J.Biochem.,107
,375−379(1980);Curran,J.F.,and Yarus,M.,
J.Mol.Biol.,209,65−77(1989);Varenne,S.,e
t al.,J.Mol.Biol.,180,549−576(1984)、Vare
nne,S.,et al.,J.Mol,Biol.,180,549−576(19
84);Garel,J.−P.,J.Theor.Biol.,43,211−225
(1974);Ikemura,T.,J.Mol.Biol.,146,1−21(1
981);Ikemura,T.,J.Mol.Biol.,151,389−409(
1981))。

0102

合成遺伝子のための好ましいコドン使用頻度は、組み換えタンパク質発現に使用される
ことが意図される細胞/生物の抽出(または可能な限り密接に関連した)ゲノムから得ら
れる核遺伝子のコドン使用率を反映すべきである。

0103

同一性を決定するための好ましい方法は、試験される2つの配列の間の最大の一致を与
えるように設計される。同一性および類似性を決定する方法は、コンピュータプログラム
において体系化される。2つの配列間の同一性および類似性を決定するための好ましいコ
ピュータプログラム方法は、GCプログラムパッケージ(Devereux, et
al.,Nucl.Acid Res.12(1):387(1984))、BLAS
TP、BLASTN、FASTA(Atschul,et al.,J.Mol.Bio
l.215:403(1990))を含むが、これらに限定されない。上述の類似性また
は同一性の程度は、2つの配列間の同一性の程度として決定され、しばしば第2の配列か
らの第1の配列の誘導を示す。2つの核酸間の同一性の程度は、当該技術分野において知
られたコンピュータプログラム、例えばGCGプログラムパッケージ内に提供されるGA
Pを使用して決定され得る(Needleman and Wunsch J.Mol.
Biol.48:443−453 (1970))。本発明のために2つの核酸間の同一
性の程度を決定する目的で、GAPは、以下の設定で使用される:GAP生成ペナルティ
5.0およびGAP伸長ペナルティ0.3。

0104

また、本発明は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドをコ
ードする核酸を含むベクターを提供する。ベクターは、異なる生成環境の間の移送のため
、または宿主細胞における発現のための制限およびライゲーションにより、所望の配列が
挿入されてもよいいくつかの核酸のいずれであってもよい。ベクターは、典型的にはDN
Aで構成されるが、RNAベクターもまた利用可能である。ベクターは、プラスミドおよ
ファージミドを含むが、これらに限定されない。クローニングベクターは、宿主細胞内
で複製することができ、さらに1つ以上のエンドヌクレアーゼ制限部位を特徴とするベク
ターであり、その部位では、ベクターは、測定可能な様式で切断されてもよく、また、新
たな組み換えベクターが宿主細胞内で複製する能力を保持するように所望のDNA配列が
ライゲーションされてもよい。プラスミドの場合、所望の配列の複製は、プラスミドが宿
主細菌内でコピー数の増加を示すと共に何回も、または宿主が有糸分裂により再生する前
に宿主当たり1回だけ生じ得る。ファージの場合、複製は、溶解段階の間能動的に、また
溶原段階の間受動的に生じ得る。

0105

ベクターは、さらに、プロモーター配列を含有してもよい。プロモーターは、通常、核
酸の転写を開始するための部位を含有するコード領域の上流に位置する、非翻訳核酸を含
んでもよい。また、プロモーター領域は、遺伝子発現調節因子として機能する他の要素
を含んでもよい。本発明のさらなる実施形態において、発現ベクターは、発現ベクターが
組み込まれた細胞の選択を補助するための追加的領域を含有する。プロモーター配列は、
多くの場合、転写開始部位によりその3’末端境界され(包含的)、上流側(5’方向
)に伸長して、バックグラウンドを超える検出可能なレベルで転写を開始するために必要
な最少数の塩基または要素を含む。プロモーター配列内では、転写開始部位、およびRN
ポリメラーゼの結合を担うタンパク質結合ドメインが見られる。真核プロモーターは、
必ずではないが、「TATA」ボックスおよび「CAT」ボックスを含有することが多い

0106

ベクターは、さらに、ベクターで形質転換またはトランスフェクトされた細胞の同定お
よび選択における使用に好適な、1つ以上のマーカー配列を含有してもよい。マーカー
、例えば、抗生物質または他の化合物に対する抵抗性または感受性を増加または低下させ
るタンパク質をコードする遺伝子、当該技術分野において知られている標準的アッセイ
よりその活性が検出可能な酵素(例えば、β−ガラクトシダーゼまたはアルカリホスファ
ターゼ)をコードする遺伝子、および、形質転換またはトランスフェクトされた細胞、宿
主、コロニーまたはプラーク表現型に明らかに影響する遺伝子を含む。好ましいベクタ
ーは、作用可能に結合したDNAセグメント内に存在する構造遺伝子産物の自己複製およ
び発現が可能なベクターである。

0107

発現ベクターは、調節配列に作用可能に結合し、RNA転写産物として表現され得るよ
うに、所望の核酸が制限およびライゲーションにより挿入され得るベクターである。発現
は、内在性遺伝子導入遺伝子または細胞内のコード領域の転写および/または翻訳を指
す。

0108

コード配列および調節配列は、コード配列の発現または転写を調節配列の影響または制
御下に置くように共有結合している場合に、作用可能に結合している。コード配列が機能
タンパク質に翻訳されることが望ましい場合は、5’調節配列におけるプロモーターの誘
導がコード配列の転写をもたらす場合、および2つのDNA配列の間の結合の性質が、(
1)フレームシフト突然変異の導入をもたらさない、(2)コード配列の転写を誘導する
プロモーター領域の能力に干渉しない、または(3)タンパク質に翻訳される対応するR
NA転写産物の能力に干渉しない場合、2つのDNA配列は作用可能に結合していると言
われる。したがって、プロモーター領域が、得られる転写産物が所望のタンパク質または
ポリペプチドに翻訳され得るようにそのDNA配列の転写をもたらすことができる場合、
プロモーター領域はコード領域に作用可能に結合している。

0109

本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、宿主細胞
内にコード核酸を発現させることにより生成され得る。核酸は、宿主細胞に形質転換また
はトランスフェクトされ得る。したがって、本発明のいくつかの態様は、C−TAB.G
5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドをコードする核酸の形質転換および/ま
たはトランスフェクションを含む。形質転換は、外来または異種核酸原核細胞の内部へ
の導入である。トランスフェクションは、外来または異種核酸の真核細胞の内部への導入
である。形質転換またはトランスフェクト核酸は、細胞のゲノムを構成する染色体DNA
内に統合(共有結合)されてもよく、またはされていなくてもよい。例えば、原核細胞に
おいては、形質転換核酸は、プラスミドまたはウイルスベクター等のエピソーム要素上で
維持され得る。真核細胞に関しては、安定にトランスフェクトされた細胞は、トランスフ
クト核酸が染色体複製を通して娘細胞により遺伝されるように染色体内に統合された細
胞である。この安定性は、トランスフェクトされた核酸を含有する娘細胞の集団を含む細
胞株またはクローンを確立する真核細胞の能力により示される。

0110

高等真核細胞培養を使用して、脊椎動物または昆虫を含む無脊椎細胞から本発明のタン
パク質を発現させてもよく、その増殖手順は既知である(例えば、Kruse et a
l. (1973) Tissue Culture, Academic Press
を参照されたい)。

0111

また、核酸の複製およびコードされたC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単
離ポリペプチドの発現のための宿主細胞およびベクターも提供される。原核細胞または真
核細胞の任意のベクターまたは宿主細胞が使用され得る。そのような目的のための多くの
ベクターおよび宿主細胞が、当該技術分野において知られている。所望の用途のための適
切な組を選択することは、十分に当該技術の範囲内である。

0112

毒素Aおよび毒素BをコードするDNA配列、またはその一部は、C.ディフィシル、
ならびに当該技術分野において知られている他の既知の毒素Aおよび毒素B発現原核生物
から得られる、様々なゲノムまたはcDNAライブラリからクローニングされ得る。プロ
ーブベースの方法を使用してそのようなDNA配列を単離するための技術は、従来の技術
であり、当業者に周知である。そのようなDNA配列を単離するためのプローブは、公開
されたDNAまたはタンパク質配列に基づいてもよい。代替として、Mullisら(米
国特許第4,683,195号)およびMullis(米国特許第4,683,202号
)(参照により本明細書に組み込まれる)により開示されているポリメラーゼ連鎖反応
PCR)法が使用されてもよい。ライブラリの選択およびそのようなDNA配列の単離の
ためのプローブの選択は、当該技術のレベルの範囲内である。

0113

好適な宿主細胞は、原核生物または真核生物から得ることができる。好適な原核宿主は
シュードモナス属、例えば緑膿菌、大腸菌、ブドウ球菌属、例えば黄色ブドウ球菌およ
びS.エピデルミス、セラチアマルセッセンス桿菌属、例えば枯草菌および巨大菌
クロストリジウム・スポロゲネス、エンテロコッカスフェカリスマイクロコッカス
、例えばM.ルテウスおよびM.ロゼウス、ならびにプロテウスブルガリスを含む。高
等真核細胞において本発明のポリペプチドを発現させるための好適な宿主細胞は、酵母、
例えばサッカロマイセス(例えばS.セレビシアエ);293(ヒト胎児腎臓)(ATC
C CRL−1573);293F(Invitrogen、Carlsbad CA)
;293Tおよび変異体293T/17(293tsA1609neoおよび変異体AT
CC CRL−11268)(SV40T抗原により形質転換されたヒト胎児腎臓);
COS−7(SV40で形質転換されたサル腎臓CVI系)(ATCCCRL1651
);BHKベビーハムスター腎臓細胞)(ATCC CRL10);CHO(チャイニ
ーズハムスター卵巣細胞);マウスセルトリ細胞;CVI(サル腎臓細胞)(ATCC
CCL70);VERO76(アフリカミドリザル腎臓細胞)(ATCC CRL158
7);HeLa(ヒト子宮癌細胞)(ATCC CCL2);MDCK(イヌ腎臓細胞)
(ATCC CCL34);BRL3A(バッファローラット肝臓細胞)(ATCC C
RL1442);W138(ヒト肺細胞)(ATCC CCL75);HepG2(ヒト
肝細胞)(HB8065);ならびにMMT060652(マウス乳腺腫瘍)(ATC
C CCL51)を含む。

0114

他の実施形態において、本発明は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離
ポリペプチドを含む単離ポリペプチドならびに追加的なポリペプチドをコードする核酸を
提供する。融合ポリペプチドの産生のための真核発現系を構築するために有用なベクター
は、適切な転写活性化配列、例えばプロモーターおよび/またはオペレーターに作用可能
に結合した単離ポリペプチドをコードする核酸を含む。他の典型的な特徴は、適切なリボ
ソーム結合部位、停止コドン、エンハンサーターミネーター、またはレプリコン要素を
含み得る。これらの追加的な特徴は、従来のスプライス技術、例えば制限エンドヌクレア
ーゼ分解およびライゲーション等により、適切な部位(複数を含む)でベクターに挿入さ
れ得る。

0115

いくつかの実施形態において、追加的な核酸は、C−TAB.G5またはC−TAB.
G5.1単離ポリペプチドをコードする核酸に融合されてもよい。融合核酸は、C−TA
B.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドのコドンリーディングフレーム
シフトさせずに、精製および/または免疫原性および/または安定性を補助し得るポリペ
プチドをコードしてもよい。融合核酸は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1
単離ポリペプチドから切断されてもよい、またはされなくてもよい分泌配列をコードして
もよい。融合核酸は、発現ポリペプチドを大きく延長しなくてもよい。融合核酸は、C−
TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドに対して、60個未満の余分
なアミノ酸をコードしてもよい。いくつかの実施形態において、融合核酸は、C−TAB
.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドをコードする核酸に続く。他の実施
形態において、融合核酸は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプ
チドをコードする核酸に先行する。他の実施形態において、融合核酸は、C−TAB.G
5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドをコードする核酸に隣接している。

0116

いくつかの実施形態において、融合核酸は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5
.1単離ポリペプチドの精製を補助するポリペプチドをコードしてもよい。いくつかの実
施形態において、融合核酸は、エピトープおよび/または親和性タグをコードする。精製
を補助するポリペプチドの例は、His−タグ、myc−タグ、S−ペプチドタグ、MB
Pタグ、GSTタグ、FLAGタグ、チオレドキシンタグ、GFPタグ、BCCP、カル
モジュリンタグ、Strepタグ、HSV−エピトープタグ、V5−エピトープタグ、お
よびCBPタグを含むが、これらに限定されない。他の実施形態において、融合核酸は、
切断へと誘導される、または切断されやすい部位を有するC−TAB.G5またはC−T
AB.G5.1単離ポリペプチドをコードしてもよい。一実施形態において、融合核酸は
酵素的切断の部位を含むポリペプチドをコードしてもよい。さらなる実施形態において
、酵素的切断は、さらに他のポリペプチドからのC−TAB.G5またはC−TAB.G
5.1単離ポリペプチド、および他の融合ポリペプチドセグメントの単離を補助し得る。
例として、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドをコードする
核酸とエピトープとの間に配置される酵素的切断部位をコードする中間核酸が、発現され
たC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドおよびエピトープの後
の分離を可能としてもよい。そのような部位はまた、毒素A部分と毒素B部分との間に存
在してもよい。

0117

また、本発明は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドの発
現および提供を補助するように設計される発現系を提供する。発現系は、C−TAB.G
5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドをコードする核酸で形質転換またはトラ
スフェクトされた宿主細胞を含んでもよい。宿主細胞は、原核生物であってもよい。原
核生物は、大腸菌であってもよい。宿主細胞は、真核細胞であってもよい。

0118

発現系は、さらに、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを
コードする核酸での形質転換またはトランスフェクトに成功した宿主細胞の選択を補助す
薬剤を含んでもよい。例えば、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリ
ペプチドをコードする核酸は、さらに、抗生物質に抵抗する宿主細胞を補助する遺伝子、
例えばカナマイシンまたはゲンタマイシンまたはアンピシリンまたはペニシリンに抵抗す
る遺伝子を発現してもよい。そのような抵抗性遺伝子は、当業者に知られているように、
C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドをコードする核酸を適切
に組み込んだ宿主細胞の選択を可能とする。

0119

本発明の別の態様は、抗体の生成に関する。本発明に包含される抗体の例は、C−TA
B.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドで対象を免疫化することにより生
成される抗体を含むが、これに限定されない。C−TAB.G5もしくはC−TAB.G
5.1単離ポリペプチドでの免疫化により生成される抗体は、毒素Aもしくは毒素Bに特
異的に結合することができ、または、それらはC−TAB.G5もしくはC−TAB.G
5.1単離ポリペプチドと交差反応することができる。本発明のC−TAB.G5または
C−TAB.G5.1単離ポリペプチドにより生成される抗体は、当該技術分野において
周知の方法を使用して特性決定され得る。

0120

本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを使用するこ
とにより生成される抗体は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、抗体断片(例え
ば、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv、Fc等)、キメラ抗体二重特異性抗体
重鎖のみの抗体、ヘテロ結合抗体、単鎖(ScFv)、単一ドメイン抗体、その変異体
抗体部分を含む単離ポリペプチド、ヒト化抗体、ならびに、抗体のグリコシル化変異体
、抗体のアミノ酸配列変異体、および共有結合的に修飾された抗体を含む、必要な特性の
抗原認識部位を含む免疫グロブリン分子の任意の他の修飾構造を包含し得る。好ましい抗
体は、マウス、ラット、ヒト、ウサギ、イヌ、ブタ、ヒトコブラクダラクダラマ、ネ
コ、霊長類、または任意の他の源から得られる(キメラ、断片および/またはヒト化抗体
を含む)。

0121

他の実施形態において、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチ
ドでの免疫化により生成された抗体は、次いで、当該技術分野において知られている方法
によりヒト化される。ヒト化抗体は、非ヒト免疫グロブリンから得られる最小配列を含有
する免疫グロブリン分子である。さらに他の実施形態において、特定のヒト免疫グロブリ
ンタンパク質を発現するように操作された市販のマウスを使用することにより、完全ヒト
抗体が得られる。他の実施形態において、抗体は、キメラである。キメラ抗体は、2つの
異なる抗体からの特性を組み合わせた抗体である。キメラ抗体を調製する方法は、当該技
術分野において知られている。

0122

他の実施形態において、抗体をコードするヌクレオチド配列が得られ、次いで発現また
は増殖のためにベクターにクローニングされる。別の実施形態において、抗体は、当該技
術分野において知られている方法を使用して、組み換えにより作製および発現される。例
として、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、これらの技
術により組み換え抗体を単離するために、抗原として使用され得る。抗体は、宿主細胞内
で組み換えにより抗体を発現させるために、遺伝子配列を使用して組み換えにより作製さ
れ得る。抗体の変異体および組み換え抗体を作製するための方法は、当該技術分野におい
て知られている。

0123

他の実施形態において、抗体は、例えば天然毒素Aもしくは毒素Bの単離もしくは精製
、または生物学的試料もしくは検体中の天然毒素Aもしくは毒素BもしくはC.ディフィ
シルの検出における使用のために、当該技術分野における従来の方法により担体に結合さ
れる。
組成物および製剤

0124

本発明はまた、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを含む
組成物を提供する。組成物は、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペ
プチドおよび薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物であってもよい。本発明の方法
において使用される組成物は、一般に、限定ではなく例として、効果的な量の本発明のC
−TAB.G5もしくはC−TAB.G5.1単離ポリペプチド(例えば、免疫反応を誘
導するのに十分な量)、またはC−TAB.G5もしくはC−TAB.G5.1単離ポリ
ペプチドに対する抗体(例えば、感染症を緩和する、感染症の症状を軽減する、および/
もしくは感染症を予防するのに十分な量の中和抗体の量)を含む。薬学的組成物は、さら
に、当該技術分野において知られている薬学的に許容される担体、賦形剤、または安定剤
を含んでもよい(一般に、Remington,(2005)The Science
and Practice of Pharmacy,Lippincott,Will
iams and Wilkinsを参照されたい)。

0125

本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、CDAD
罹患した人間および/または動物を免疫化または治療するための方法に使用され得る。
したがって、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、薬学的
組成物中で使用され得る。本発明の薬学的組成物は、さらに、薬学的に許容される担体お
よび/または賦形剤を包含し得る。本発明において有用な薬学的に許容される担体および
/または賦形剤は、従来のものであり、緩衝剤、安定剤、希釈剤、保存剤、および可溶化
剤を含み得る。E.W.MartinによるRemington’s Pharmace
utical Sciences,Mack Publishing Co.,East
on,PA,15th Edition (1975)は、本明細書において開示される
ポリペプチドの薬学的送達に好適な組成物および製剤を説明している。一般に、担体また
は賦形剤の性質は、使用されている具体的な投与様式に依存する。例えば、非経口製剤は
、通常、ビヒクルとして、水、生理食塩水、平衡塩溶液、デキストロース水溶液、グリセ
ロール等の薬学的および生理学的に許容される流体を含む注射液を含む。固体組成物(例
えば、粉末、ピル、錠剤、またはカプセル形態)の場合、従来の非毒性固体担体は、例え
ば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、またはステアリン酸マグ
シウムを含み得る。生物学的に中性の担体に加えて、投与される薬学的組成物は、微量の
非毒性補助物質、例えば湿潤または乳化剤、保存剤、およびpH緩衝剤等、例えば酢酸
トリウムまたはモノラウリン酸ソルビタンを含有してもよい。

0126

一実施形態において、薬学的組成物は、さらに、アジュバント等の免疫刺激性物質を含
んでもよい。アジュバントは、投与方法に基づいて選択することができ、鉱物油系アジュ
バント、例えばフロイント完全および不完全アジュバント、Montanide不完全S
eppicアジュバント、例えばISA、水中油エマルジョンアジュバント、例えばRi
biアジュバント系、ムラミールジペプチドを含有するシンタックスアジュバント製剤、
水酸化アルミニウムまたはアルミニウム塩アジュバント(alum)、ポリカチオン性ポ
リマー、特にポリカチオン性ペプチド、特にポリアルギニンまたは少なくとも2つのLy
sLeuLysモチーフを含有するペプチド、特にKLKLLLLLKLK、定義された
塩基コンテクスト内に非メチル化シトシン−グアニンジヌクレオチド(CpG)を含有す
免疫刺激オリゴデオキシヌクレオチド(ODN)(例えば、WO96/02555に記
載)またはイノシンおよびシチジンに基づくODN(例えばWO01/93903に記載
)またはデオキシイノシンおよび/もしくはデオキシウリジン残基を含有するデオキシ核
酸(WO01/93905およびWO02/095027に記載)、特にOligo(d
IdC)13(WO01/93903およびWO01/93905に記載)、神経活性化
合物、特にヒト成長ホルモン(WO 01/24822に記載)、またはそれらの組み合
わせを含み得る。そのような組み合わせは、例えば、WO01/93905、WO02/
32451、WO01/54720、WO01/93903、WO02/13857、W
O02/095027およびWO03/047602に記載のものに従う。好ましくは、
アジュバントは、水酸化アルミニウムアジュバントである。

0127

許容される担体、賦形剤、または安定剤は、投与される用量および濃度で被投与者に対
し非毒性である。担体、賦形剤または安定剤は、さらに緩衝剤を含んでもよい。賦形剤の
例は、炭水化物(例えば単糖類および二糖類)、糖(例えばスクロース、マンニトール、
およびソルビトール)、ホスフェートシトレート酸化防止剤(例えば、アスコルビン
酸およびメチオニン)、保存剤(例えば、フェノールブタノールベンザノール;アル
キルパラベンカテコールオクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド塩化
ヘキサメトニウムレゾルシノールシクロヘキサノール、3−ペンタノール、塩化ベン
ザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、およびm−クレゾール)、低分子量ポリペプチド
タンパク質(例えば、血清アルブミンまたは免疫グロブリン)、親水性ポリマーアミノ酸
キレート剤(例えばEDTA)、塩形成対イオン金属錯体(例えばZn−タンパク質
錯体)、ならびに非イオン性界面活性剤(例えばTWEEN(商標)およびポリエチレン
グリコール)を含むが、これらに限定されない。

0128

本発明の薬学的組成物は、さらに、所望の効果を向上および/または補完するように作
用する追加的薬剤を含んでもよい。例として、サブユニットワクチンとして投与されてい
る本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドの免疫原性を
向上させるために、薬学的組成物は、さらにアジュバントを含んでもよい。

0129

薬学的組成物の例は、免疫原性組成物であってもよい。本発明は、C−TAB.G5ま
たはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを含む免疫原性組成物を提供する。免疫原性
組成物は、さらに、哺乳動物における注射に好適な製剤中の薬学的に許容される担体もし
くは他の担体および/または賦形剤を含んでもよい。免疫原性組成物は、免疫原性組成物
が注射または別様に導入された場合に哺乳動物宿主において免疫反応を惹起する材料の任
意の組成物である。免疫反応は、液性細胞性、またはその両方であってもよい。ブース
ター効果は、同じ免疫原性組成物に対する哺乳動物宿主の後の暴露後の、免疫原性組成物
に対する増加した免疫反応を指す。液性反応は、免疫原性組成物に対する暴露後の哺乳動
物宿主による抗体の産生をもたらす。

0130

本発明の免疫原性組成物は、人間および他の動物を含む哺乳動物宿主における免疫反応
を惹起する。免疫反応は、細胞依存的反応または抗体依存的反応またはその両方であって
もよく、さらに、反応は、哺乳動物宿主における免疫記憶またはブースター効果を提供し
得る。これらの免疫原性組成物は、ワクチンとして有用であり、C.ディフィシルの株に
よる感染に対する、哺乳動物対象または宿主による保護反応を提供し得る。

0131

本発明は、さらに、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを
コードする核酸を構築して、微生物宿主においてC−TAB.G5またはC−TAB.G
5.1単離ポリペプチド構成成分を発現させ、宿主の培養物からC−TAB.G5または
C−TAB.G5.1単離ポリペプチドを回収し、C−TAB.G5またはC−TAB.
G5.1単離ポリペプチドを第2のタンパク質構成成分に複合化し、複合タンパク質およ
多糖類構成成分を回収することにより、免疫原性組成物を生成するための方法を含む。
C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドをコードする核酸は、一
定および安定な選択的圧力により宿主の成長を通して維持され得る。発現ベクターの維持
は、選択的遺伝子型をコードする遺伝子配列の発現ベクターへの組込みによりもたらすこ
とができ、微生物宿主細胞におけるその発現は、選択的発現型をもたらす。また、選択的
遺伝子型配列は、条件致死突然変異を補完する遺伝子を含んでもよい。他の薬物耐性遺伝
子または致死突然変異を補完する遺伝子等の他の遺伝子配列が、発現ベクター内に組み込
まれてもよい。微生物宿主は、グラム陽性細菌、大腸菌等のグラム陰性細菌、酵母、糸状
菌、哺乳動物細胞、昆虫細胞、または植物細胞を含み得る。

0132

また、本発明の方法は、約50mg/リットル(培養物)を超えるレベル、約100m
g/リットルを超えるレベル、約500mg/リットルを超えるレベル、または約1g/
リットルを超えるレベルの、宿主におけるC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1
単離ポリペプチドの発現のレベルを提供する。本発明はまた、タンパク質が、硫酸アンモ
ニウム沈殿に続くイオン交換クロマトグラフィー等の、タンパク質の単離および回収の技
術分野における当業者に知られた任意の数の方法により回収され得ることを提供する。

0133

本発明は、さらに、アミド化反応等の当業者に知られたいくつかの手段のうちの1つに
より、タンパク質構成成分が第2のタンパク質構成成分に複合化されることを提供する免
疫原性組成物を調製するための方法を含む。

0134

また、本発明は、CDADを治療および予防するための、C−TAB.G5またはC−
TAB.G5.1単離ポリペプチドを含む製剤を提供する。一実施形態において、製剤は
、本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチド、アジュバン
ト、および薬学的に許容される担体を含んでもよい。別の実施形態において、製剤は、本
発明のC−TAB.G5もしくはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを含む、または
本質的に1つ以上の本発明のC−TAB.G5もしくはC−TAB.G5.1単離ポリペ
プチドからなる。製剤は、本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポ
リペプチドおよびアジュバントを含んでもよい。製剤は、さらに、追加的な抗体または薬
物を含んでもよい。さらに、製剤は、1つ以上の薬物を含んでもよく、また単離ポリペプ
チドおよび/またはアジュバントに加えて1つ以上の薬物を含んでもよい。

0135

C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを含む製剤は、液体
たは乾燥形態であってもよい。乾燥製剤は、容易に保存および輸送され得る。乾燥製剤は
、ワクチンの製造場所からワクチン接種が行われる地点までに必要なコールドチェーン
打破する。代替として、製剤の乾燥活性成分自体が、抗体提示細胞により取り込まれ処理
される固体微粒子形態を提供することによる改善であってもよい。これらの可能なメカ
ズムは、本発明またはその均等物の範囲を制限するように議論されず、本発明の作用に対
する洞察を提供し、免疫化およびワクチン接種における本製剤の使用をガイドするように
議論される。

0136

C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドの乾燥製剤は、微細
たは顆粒粉末凍結乾燥粉末均一膜ペレット、および錠剤等の様々な形態で提供され
得る。製剤には、空気乾燥高温による乾燥、凍結乾燥フリーズドライもしくは噴霧
燥、固体基板上へのコーティングもしくは噴霧後の乾燥、固体基板上への振り掛け、急速
冷凍に次ぐ真空下での低速乾燥、またはそれらの組み合わせが行われてもよい。異なる分
子が製剤の活性成分である場合、それらは、溶液中で混合されてから乾燥されてもよく、
または乾燥形態のみで混合されてもよい。

0137

液体または固体形態、例えば乾燥形態のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1
単離ポリペプチドを含む製剤は、同じもしくは離れた部位において、または同時もしくは
頻繁な繰り返しの適用により1つまたはそれ以上のアジュバントが適用されてもよい。製
剤は、製剤の投与が複数の抗原に対する免疫反応を誘導するように、他の抗原を含んでも
よい。そのような場合、他の抗原は、異なる抗原に特異的な免疫反応を誘導するように、
異なる化学構造を有してもよい。投与前に、少なくとも1つの抗原および/またはアジュ
バントが乾燥形態で維持されてもよい。後の貯蔵部からの液体の放出または製剤の乾燥成
分を含有する貯蔵部への液体の進入は、少なくとも部分的にその成分を溶解する。

0138

また、固体(例えば、ナノメートルまたはマイクロメートル寸法の粒子)が製剤中に組
み込まれてもよい。固体形態(例えば、ナノ粒子またはマイクロ粒子)は、活性成分の分
散または可溶化を補助する、抗原提示細胞によりオプソニン化され得る基質への、アジュ
バント、C−TAB.G5もしくはC−TAB.G5.1単離ポリペプチド、またはその
両方の結合点を提供する、あるいはそれらの組み合わせを提供することができる。シート
ロッド、またはビーズとして形成された多孔質固体からの製剤の持続放出は、デポー
剤として作用する。

0139

製剤の少なくとも1つの成分または構成成分(すなわち、C−TAB.G5またはC−
TAB.G5.1単離ポリペプチド、アジュバント、または薬物)は、製剤の投与前に乾
燥形態で提供されてもよい。この製剤はまた、従来の腸内、粘膜、または非経口免疫化技
術と併せて使用されてもよい。

0140

C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを含む製剤は、生物製
剤およびワクチンの適切な規制当局(例えば、食品医薬品局、EMEA)に認可される無
菌条件下で製造され得る。随意に、乾燥剤、賦形剤、安定剤、保湿剤、保存剤、またはそ
れらの組み合わせ等構成成分が、免疫学的に不活性であるとしても、製剤中に含まれても
よい。しかしながら、それらは、他の所望の特性または特徴を有し得る。

0141

薬学的製剤を製造するためのプロセスは周知である。製剤の構成成分は、薬学的に許容
される担体またはビヒクル、および随意の添加剤(例えば、希釈剤、結合剤、賦形剤、安
定剤、乾燥剤、保存剤、着色剤)の任意の組み合わせと組み合わされてもよい。固体担体
の使用、および乾燥構成成分または免疫原性もしくはアジュバント活性の安定剤の可溶化
を補助する賦形剤の添加が、好ましい実施形態である。一般に、Ullmann’s E
ncyclopedia of Industrial Chemistry,6th
Ed.(electronic edition,2003);Remington’s
Pharmaceutical Sciences,22nd(Gennaro,20
05,Mack Publishing);Pharmaceutical Dosag
e Forms,2nd Ed.(様々な編集者、1989−1998,Marcel
Dekker);およびPharmaceutical Dosage Forms a
nd Drug Delivery Systems(Ansel et al.,20
05,Williams&Wilkins)を参照されたい。

0142

製薬産業において適正製造基準が知られており、政府機関(例えば食品医薬品局、EM
EA)により規制されている。無菌液体製剤は、製剤の意図される構成成分を十分な量の
適切な溶媒に溶解し、続いて汚染微生物を除去するための濾過により滅菌することにより
調製され得る。一般に、製剤の様々な滅菌された構成成分を、基本的分散媒を含有する無
菌ビヒクルに組み込むことにより、分散液が調製される。無菌であることが要求される固
体形態の生成には、真空乾燥またはフリーズドライが使用され得る。

0143

一般に、固体剤形(例えば、粉末、顆粒、ペレット、錠剤)は、製剤の少なくとも1つ
の活性成分または構成成分から作製され得る。

0144

好適な錠剤化手順が知られている。また、製剤は、少なくとも1つの活性成分の固体形
態をカプセル化する、または区画もしくはチャンバ内で液体から隔離することにより生成
されてもよい。各用量のサイズおよび対象への投薬の間隔を使用して、錠剤、カプセル
区画またはチャンバの好適なサイズおよび形状を決定することができる。

0145

製剤は、人間または動物への投与に好適な薬学的に許容される組成物を提供するために
、担体または好適な量のビヒクルと共に、効果的な量の活性成分(例えば、薬物、抗原お
よびアジュバント)を含有する。

0146

用量内の活性成分の相対量、例えばC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離
ポリペプチドの量、および投薬スケジュールは、対象(例えば、動物または人間)に対す
る有効な投与のために、適切に調節され得る。この調節はまた、対象の具体的な疾患また
は状態、および治療または予防が意図されるかどうかに依存し得る。対象への製剤の投与
単純化するために、各単位用量は、単一ラウンドの免疫化のための所定量の活性成分を
含有する。

0147

加水分解および変質を含むポリペプチドの不安定性または分解のいくつかの場合が存在
する。変質の場合、タンパク質の配置または三次元構造が乱され、タンパク質は、その通
常の球状構造から広がる。自然の配置へのリフォールディングではなく、疎水性相互作用
が分子同士の凝塊化(すなわち凝集)、または異常な配置へのリフォールディングを引き
起こし得る。これらの結果のいずれも、免疫原性またはアジュバント活性の減退または
失を伴い得る。そのような問題を低減または防止するために、安定剤が添加されてもよい

0148

製剤、またはその生成における任意の中間体は、保護薬剤(すなわち、抗凍結剤および
乾燥安定剤)で前処理され、次いで氷結晶形成を最小限化する冷却速度および最終温度
供されてもよい。抗凍結薬剤の適切な選択および事前に選択された乾燥パラメータの使用
により、ほぼいずれの製剤も、好適な所望の最終用途のために凍結調製され得る。

0149

以下の議論において、賦形剤、安定剤、乾燥剤、および保存剤等の随意の添加剤は、そ
の機能により説明されることを理解されたい。したがって、特定の化学物質は、賦形剤、
安定剤、乾燥剤、および/または保存剤のある組み合わせとして作用し得る。そのような
化学物質は、直接的に免疫反応を誘導しないため、免疫学的に不活性であるが、抗原また
はアジュバントの免疫活性を向上させることにより、例えば、抗原もしくはアジュバント
改質、または乾燥および溶解サイクル中の変質を低減することにより、反応を増加させ
る。

0150

安定剤は、シクロデキストリンおよびその変異体を含む(米国特許第5,730,96
9号を参照されたい)。スクロース、マンニトール、ソルビトール、トレハロース、デキ
トラン、およびグリセリン等の好適な保存剤もまた、最終製剤を安定化するために添加
され得る(Howell and Miller, 1983)。非イオン性界面活性剤
、D−グルコース、D−ガラクトースD−キシロース、D−グルクロン酸、D−グル
ロン酸の塩、トレハロース、デキストランヒドロキシエチルデンプン、およびそれらの
混合物から選択される安定剤が、製剤に添加されてもよい。随意に血清アルブミンを含む
アルカリ金属塩または塩化マグネシウムの添加は、C−TAB.G5またはC−TAB.
G5.1単離ポリペプチドを安定化することができ、フリーズドライによりさらに安定性
が向上され得る。C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドはまた
、デキストラン、コンドロイチン硫酸、デンプン、グリコーゲンインスリン、デキス
リン、およびアルギニン酸塩からなる群から選択されるサッカリドと接触させることによ
り安定化され得る。添加され得る他の糖は、単糖類、二糖類、糖アルコール、およびそれ
らの混合物(例えば、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトーススクロ
ス、マルトース、ラクトース、マンニトール、キシリトール)を含む。ポリオールは、ポ
リペプチドを安定化することができ、水混和性または水溶性である。好適なポリオールは
、マンニトール、グリセロール、エチレングリコールプロピレングリコール、トリメチ
ルグリコール、ビニルピロリドン、グルコース、フルクトース、アラビノースマンノー
ス、マルトース、スクロース、およびそれらのポリマーを含む、ポリヒドロキシアルコ
ル、単糖類および二糖類であってもよい。血清アルブミン、アミノ酸、ヘパリン脂肪酸
およびリン脂質、界面活性剤、金属、ポリオール、還元剤金属キレート剤ポリビニル
ピロリドン加水分解ゼラチン、ならびに硫酸アンモニウムを含む様々な賦形剤もまた、
ポリペプチドを安定化し得る。

0151

一例として、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチド製剤は、
賦形剤または安定剤の好適な選択により、スクロース、トレハロース、ポリ(乳酸)(P
LA)およびポリ(ラクチド−co−グリコリド)(PLGA)ミクロスフェア内で安定
化され得る(Sanchez et al., 1999)。スクロース、またはトレハ
ロースは、非還元性サッカリドであり、したがってタンパク質等のアミノ基を有する物質
アミノカルボニル反応を引き起こさないため、添加剤として有利に使用され得る。スク
ロースまたはトレハロースは、サッカリド等の他の安定剤と組み合わされてもよい。

0152

さらに、C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを含む製剤は
、例えば麻酔薬鎮痛剤抗炎症剤ステロイド、抗生物質、抗関節炎薬食欲減退薬、
抗ヒスタミン剤、および抗新生物薬剤等の治療薬剤を含んでもよい。そのような治療薬剤
の例は、リドカインおよび非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)を含む。別の実施形態
において、治療薬剤は、抗原およびアジュバントである。さらに別の実施形態において、
抗原および/またはアジュバントを含む製剤が、別個であるが、例えば麻酔薬、鎮痛剤、
抗炎症剤、ステロイド、抗生物質、抗関節炎薬、食欲減退薬、抗ヒスタミン剤、および抗
新生物薬剤等の他の治療薬剤と共に適用されてもよい。好ましい実施形態において、抗生
物質は、フィダキソマイシン、メトロニダゾールまたはバンコマイシンである。

0153

C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを含む製剤は、例えば
筋肉内等の様々な投与経路を介して送達され得る。

0154

ポリマーは、製剤に添加されてもよく、活性成分の賦形剤、安定剤、および/または保
存剤として作用すると共に、乾燥形態の活性成分を溶解するために使用される溶液を飽和
する活性成分の濃度を低減し得る。そのような低減は、ポリマーが、「空」の空間を充填
することにより溶液の有効体積を低減するために生じる。したがって、抗原/アジュバン
トの量は、飽和溶液の量を低減することなく保存され得る。重要な熱力学的考慮は、飽和
溶液中の活性成分が、より低濃度の領域に「駆動」されるという点である。溶液中では、
ポリマーもまた製剤の可溶化された成分の抗原/アジュバント活性を安定化および/また
は保存することができる。そのようなポリマーは、エチレンまたはプロピレングリコール
、ビニルピロリドン、ならびに0−シクロデキストリンポリマーおよびコポリマーを含む

0155

投与に好適なC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを含む製
剤の単一または単位用量が提供される。単位用量のアジュバントおよび/またはC−TA
B.G5もしくはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドの量は、約0.001μgから
約10mgの広い範囲内のいずれかとなり得る。この範囲は、約0.1μgから約1mg
であってもよく、より狭い範囲は、約5μgから約500μgである。他の好適な範囲は
、約20μgから約200μgの間、例えば約20μg、約75μg、または約200μ
g等である。C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドの好ましい
用量は、約20μgから、または200μg以下である。C−TAB.G5またはC−T
AB.G5.1単離ポリペプチドとアジュバントとの間の比は、約1:1または約1:1
.25であってもよいが、より高い比が使用されてもよく(例えば、約1:10以下)、
または、アジュバントに対するC−TAB単離ポリペプチドのより低い比が使用されても
よい(例えば、約10:1以上)。

0156

C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドは、抗原として使用さ
れてもよく、免疫細胞に提示されてもよく、抗原特異的免疫反応が誘導される。これは、
C.ディフィシル等の病原体による感染の前、間、または後に生じ得る。製剤の免疫原性
がアジュバント活性を必要としない程十分である場合は、C−TAB.G5またはC−T
AB.G5.1単離ポリペプチドのみが必要で、追加的なアジュバントが必要でなくても
よい。製剤は、製剤の適用が複数の抗原に対して免疫反応を誘導する(すなわち多価であ
る)ように、追加的な抗原を含んでもよい。抗原特異的リンパ球が免疫反応に関与しても
よく、Bリンパ球が関与する場合、抗原特異的抗体が免疫反応の一端を担い得る。上述の
製剤は、当該技術分野において知られた乾燥剤、賦形剤、保湿剤、安定剤、および保存剤
を含んでもよい。

0157

本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを含む製剤は
、対象(例えば、疾患の予防、感染症の影響からの保護、CDAD等の疾患の症状の低減
もしくは軽減、またはそれらに組み合わせ等の治療を必要とする人間または動物)を治療
するために使用され得る。例えば、本発明のC−TAB.G5またはC−TAB.G5.
1単離ポリペプチドを含む製剤は、例えば以下のプロファイルを有する対象等のCDAD
のリスクを有する対象を治療するために使用され得る:i)より弱い免疫系を有する対象
、例えば高齢対象(例えば65歳を超える対象)もしくは2歳未満の対象等;ii)免疫
力のない対象、例えばAIDSを有する対象等;iii)免疫抑制薬を投与されている、
もしくは投与される予定がある対象;iv)入院の予定がある対象、もしくは入院してい
る対象;v)集中治療(ICU)を受けている、もしくは受ける予定がある対象;vi)
消化管手術を受けている、もしくは受ける予定がある対象;vii)養護施設等の長期介
護を受けている、もしくは受ける予定がある対象;viii)頻繁な、および/もしくは
長期的な抗生物質の使用を必要とする共存症を有する対象;ix)上述のプロファイルの
2つ以上を有する対象である対象、例えば消化管手術を受ける予定がある高齢対象等;x
)炎症性大腸炎を有する対象;ならびに/またはxi)再発性CDADを有する対象、例
えばCDADの1つ以上のエピソードを経験している対象等。

0158

治療は、病原体による感染に対して、または毒素分泌により引き起こされるもの等の病
原性作用に対して対象にワクチン接種してもよい。製剤は、既存の疾患を治療するため、
保護的に疾患を予防するため、疾患の重症度および/もしくは期間を低減するため、疾患
の症状を改善するため、またはそれらの組み合わせのために治療的に使用され得る。

0159

C−TAB.G5またはC−TAB.G5.1単離ポリペプチドを含む製剤は、経口、
皮下、皮内、静脈内、動脈内、筋肉内、心臓内髄腔内、胸腔内、腹腔内、心室内、およ
び/または下経路を含むがこれらに限定されない様々な投与経路により送達され得る。

0160

また、製剤は、1つ以上のアジュバントまたはアジュバントの組み合わせを含んでもよ
い。通常、アジュバントおよび製剤は、抗原への提示の前に混合されるが、代替として、
短い時間間隔内に別個に提示されてもよい。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ