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課題

α−トリフルオロメチルケトン化合物の製造方法の提供。

解決手段

エノールトリフラート化合物ラジカル開始剤を作用させることにより、α−トリフルオロメチルケトン化合物を製造する方法。エノールトリフラート化合物としては、式(1)で例示される化合物。(R1〜R3は各々独立にH、ハロゲン原子鎖状炭化水素基環状脂肪族炭化水素基芳香族炭化水素基複素環基、又は、それらの複合した基)

概要

背景

有機フッ素化合物には、フッ素水素原子半径がほぼ同じであることに由来する、生体側の立体的分子認識相似性効果(ミミック効果)、C−F結合がC−H結合と比べ強固であるため、代謝部位の保護やそれに伴う毒性の回避ができる効果(ブロック効果)、及び、脂溶性の向上により生体内での吸収・輸送を促進する効果(脂溶性効果)のような、フッ素原子の特徴的な大きさや電子的性質に由来する効果が知られている。これらの効果を適応した化学修飾により、数多くの医農薬品の開発が行われてきた。そして、メチル基のミミック置換基で、且つ、ジフルオロメチル基やモノフルオロメチル基に比べ化学的に安定であり、有機フッ素化合物の実用化の最も実績がある置換基であるトリフルオロメチル基の導入法の開拓が行われている。また、ケトンのα位にトリフルオロメチル基が導入された化合物である、α−トリフルオロメチルケトン化合物は、医農薬中間体液晶材料原料として極めて有用である。

α−トリフルオロメチルケトン化合物を合成する手法としては、Togni試薬やUmemoto試薬のようなCF3カチオン等価体に対してエノラート求核剤として作用させる手法である、求電子トリフルオロメチル化反応による手法が知られている(非特許文献1及び2)。かかる求電子的トリフルオロメチル化反応は、穏和な条件でトリフルオロメチル基を導入することができるが、上記トリフルオロメチル化試薬が非常に高価である。また、α−ハロケトンに対してCuCF3を反応させる手法である、求核的トリフルオロメチル化反応による手法が知られているが、ケトンの活性化(ハロゲン化)や化学量論量の銅試薬が必須である(非特許文献3)。

そしてまた、トリフルオロメチルラジカルを生成させ、エノールエーテルなどに付加させる手法である、ラジカル反応による手法が知られているが、ケトンの活性化や過剰量のトリフルオロメチル化剤が必須である(特許文献1、非特許文献4)。さらに、トリフルオロメチルラジカルをオレフィンに付加させ、続く酸化によるα−トリフルオロメチルケトンを得る手法も報告されているが、化学量論量の酸化剤が必須であり、酸化条件下で不安定な化合物への適用は困難である。以上のように様々なα−トリフルオロメチルケトン化合物の合成方法は知られているが、低コスト化反応基質適用範囲を広げるためにも新たな方法が必要である。

さらに、非特許文献5には、ビニルトリフラート化合物からトリフルオロメチルラジカルが生成し、かかるトリフルオロメチルラジカルがアルキルラジカルを発生させ、カルボニル化合物が生成するラジカルアルキル化反応が記載されている。しかし、上記非特許文献5において、トリフルオロメチルラジカルがビニルトリフラート化合物に付加しα−トリフルオロメチルケトン化合物が生成することは開示されていない。

概要

α−トリフルオロメチルケトン化合物の製造方法の提供。エノールトリフラート化合物にラジカル開始剤を作用させることにより、α−トリフルオロメチルケトン化合物を製造する方法。エノールトリフラート化合物としては、式(1)で例示される化合物。(R1〜R3は各々独立にH、ハロゲン原子鎖状炭化水素基環状脂肪族炭化水素基芳香族炭化水素基複素環基、又は、それらの複合した基)なし

目的

本発明の課題は、α−トリフルオロメチルケトン化合物の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

エノールトリフラート化合物ラジカル開始剤を作用させることを特徴とする、α−トリフルオロメチルケトン化合物の製造方法。

請求項2

エノールトリフラート化合物が、以下の式(1)(式中、R1は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、−OR4、−NR5R5’、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、R2及びR3は、同一でも異なっていてもよく、水素原子ハロゲン原子、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、−COR6、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、R4は、水素原子、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、R5及びR5’は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、R6は、水素原子、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、−OR4、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、R1と、R2又はR3とは、一緒になって、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、又は、置換基を有していてもよい複素環基を形成していてもよく、R2とR3とは、一緒になって、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、又は、置換基を有していてもよい複素環基を形成していてもよい。)で表され、α−トリフルオロメチルケトン化合物が、以下の式(2)(式中、R1、R2及びR3は、式(1)におけるR1、R2及びR3と同じ定義である。)で表されることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。

請求項3

式(1)及び式(2)におけるR1が、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、又は、置換基を有していてもよい複素環基であることを特徴とする、請求項2に記載の製造方法。

請求項4

式(1)及び式(2)におけるR2及びR3が、共に水素原子であることを特徴とする、請求項2又は3に記載の製造方法。

請求項5

ラジカル開始剤が、トリアルキルボランであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、α−トリフルオロメチルケトン化合物の製造方法に関し、より詳細には、エノールトリフラート化合物ラジカル開始剤を作用させるラジカル反応によるα−トリフルオロメチルケトン化合物の製造方法に関する。

背景技術

0002

有機フッ素化合物には、フッ素水素原子半径がほぼ同じであることに由来する、生体側の立体的分子認識相似性効果(ミミック効果)、C−F結合がC−H結合と比べ強固であるため、代謝部位の保護やそれに伴う毒性の回避ができる効果(ブロック効果)、及び、脂溶性の向上により生体内での吸収・輸送を促進する効果(脂溶性効果)のような、フッ素原子の特徴的な大きさや電子的性質に由来する効果が知られている。これらの効果を適応した化学修飾により、数多くの医農薬品の開発が行われてきた。そして、メチル基のミミック置換基で、且つ、ジフルオロメチル基やモノフルオロメチル基に比べ化学的に安定であり、有機フッ素化合物の実用化の最も実績がある置換基であるトリフルオロメチル基の導入法の開拓が行われている。また、ケトンのα位にトリフルオロメチル基が導入された化合物である、α−トリフルオロメチルケトン化合物は、医農薬中間体液晶材料原料として極めて有用である。

0003

α−トリフルオロメチルケトン化合物を合成する手法としては、Togni試薬やUmemoto試薬のようなCF3カチオン等価体に対してエノラート求核剤として作用させる手法である、求電子トリフルオロメチル化反応による手法が知られている(非特許文献1及び2)。かかる求電子的トリフルオロメチル化反応は、穏和な条件でトリフルオロメチル基を導入することができるが、上記トリフルオロメチル化試薬が非常に高価である。また、α−ハロケトンに対してCuCF3を反応させる手法である、求核的トリフルオロメチル化反応による手法が知られているが、ケトンの活性化(ハロゲン化)や化学量論量の銅試薬が必須である(非特許文献3)。

0004

そしてまた、トリフルオロメチルラジカルを生成させ、エノールエーテルなどに付加させる手法である、ラジカル反応による手法が知られているが、ケトンの活性化や過剰量のトリフルオロメチル化剤が必須である(特許文献1、非特許文献4)。さらに、トリフルオロメチルラジカルをオレフィンに付加させ、続く酸化によるα−トリフルオロメチルケトンを得る手法も報告されているが、化学量論量の酸化剤が必須であり、酸化条件下で不安定な化合物への適用は困難である。以上のように様々なα−トリフルオロメチルケトン化合物の合成方法は知られているが、低コスト化反応基質適用範囲を広げるためにも新たな方法が必要である。

0005

さらに、非特許文献5には、ビニルトリフラート化合物からトリフルオロメチルラジカルが生成し、かかるトリフルオロメチルラジカルがアルキルラジカルを発生させ、カルボニル化合物が生成するラジカルアルキル化反応が記載されている。しかし、上記非特許文献5において、トリフルオロメチルラジカルがビニルトリフラート化合物に付加しα−トリフルオロメチルケトン化合物が生成することは開示されていない。

0006

特開2008−24674号公報

先行技術

0007

Umemoto, T.; Ishihara, S. Tetrahedron Lett. 1990, 31, 3579-3582.
Eisenberger, P.; Gischig, S.; Togni, A. Chem. Eur. J. 2006, 12, 2579-2586.
Novak, P.; Lishchynskyi, A.; Grushin, V. V. J. Am. Chem. Soc. 2012, 134, 16167-16170.
Pham, P. V.; Nagib, D. A.; MacMillan, D. W. C. Angew. Chem. Int. Ed. 2011, 50, 6119-6122.
Lee, J. Y.; Lim, K. C.; Meng, X.; Kim, S. Synlett 2010, 11, 1647-1650.

発明が解決しようとする課題

0008

本発明の課題は、α−トリフルオロメチルケトン化合物の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

前記課題の解決のために鋭意研究の結果、ビニルトリフラート化合物にラジカル開始剤を作用させると、既存のトリフルオロメチル化試薬や酸化剤を用いることなく、α−トリフルオロメチルケトン化合物が製造できることを見いだした。

0010

すなわち、本発明は以下に関する。
[1]エノールトリフラート化合物にラジカル開始剤を作用させることを特徴とする、α−トリフルオロメチルケトン化合物の製造方法。
[2]エノールトリフラート化合物が、以下の式(1)



(式中、R1は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、−OR4、−NR5R5’、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、
R2及びR3は、同一でも異なっていてもよく、水素原子ハロゲン原子、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、−COR6、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、
R4は、水素原子、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、
R5及びR5’は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、
R6は、水素原子、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、−OR4、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、
R1と、R2又はR3とは、一緒になって、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、又は、置換基を有していてもよい複素環基を形成していてもよく、
R2とR3とは、一緒になって、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、又は、置換基を有していてもよい複素環基を形成していてもよい。)で表され、
α−トリフルオロメチルケトン化合物が、以下の式(2)



(式中、R1、R2及びR3は、式(1)におけるR1、R2及びR3と同じ定義である。)で表されることを特徴とする、[1]に記載の製造方法。
[3]式(1)及び式(2)におけるR1が、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、又は、置換基を有していてもよい複素環基であることを特徴とする、[2]に記載の製造方法。
[4]式(1)及び式(2)におけるR2及びR3が、共に水素原子であることを特徴とする、[2]又は[3]に記載の製造方法。
[5]ラジカル開始剤が、トリアルキルボランであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。

発明の効果

0011

本発明の製造方法は、既存のトリフルオロメチル化試薬や酸化剤を用いることなく、α−トリフルオロメチルケトン化合物を合成することができ、ケトンのα位にトリフルオロメチル基を導入する新たな方法を提供する。上記α−トリフルオロメチルケトン化合物は医農薬中間体や液晶材料として有用であり、本発明の製造方法によりα−トリフルオロメチルケトン化合物を製造することができる。

0012

本発明は、エノールトリフラート化合物にラジカル開始剤を作用させることを特徴とする、α−トリフルオロメチルケトン化合物の製造方法であれば特に制限されない。具体的には、エノールトリフラート化合物をラジカル開始剤の存在下、及び、溶媒の存在下又は非存在下、反応させてα−トリフルオロメチルケトン化合物を製造する。上記エノールトリフラート化合物は、以下の構造を含む化合物であれば特に制限されない。

0013

0014

また、上記α−トリフルオロメチルケトン化合物は、上記エノールトリフラート化合物の反応生成物であって、以下の構造を含む化合物であれば特に制限されない。

0015

0016

本発明におけるエノールトリフラート化合物としては、上記エノールトリフラート構造を含むものであれば特に制限されないが、例えば、式(1)で表される化合物を挙げることができる。

0017

0018

式(1)中、R1は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、−OR4、−NR5R5’、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、
R2及びR3は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、−COR6、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、
R4は、水素原子、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、
R5及びR5’は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、
R6は、水素原子、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい複素環基、−OR4、又は、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基を表し、
R1と、R2又はR3とは、一緒になって、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、又は、置換基を有していてもよい複素環基を形成していてもよく、
R2とR3とは、一緒になって、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、又は、置換基を有していてもよい複素環基を形成していてもよい。

0019

本発明におけるα−トリフルオロメチルケトン化合物は、本発明の方法によって式(1)の化合物より得られる反応生成物であって、前記α−トリフルオロメチルケトン構造を含むものであれば特に制限されないが、例えば、式(2)で表される化合物を挙げることができる。

0020

式(2)中、R1、R2及びR3は、式(1)におけるR1、R2及びR3と同じ定義である。

0021

前記「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基」における「鎖状炭化水素基」としては、例えば、アルキル基アルケニル基アルキニル基等が挙げられ、また、アルカジエニル基アルトリエニル基等のように、アルキル基における炭素−炭素結合の2ないし3個が二重結合に変換された基であってもよい。
上記アルキル基としては、直鎖状または分枝状のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基イソプロピル基n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチルオ基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−へキシル基、n−ヘプチル基n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の炭素数1〜10のアルキル基を挙げることができる。
アルケニル基としては、直鎖状または分岐状のアルケニル基であり、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−ヘプテニル基、1−オクテニル基、1−ノネニル基、1−デセニル基等の炭素数2〜10のアルケニル基を挙げることができる。
アルキニル基としては、直鎖状または分岐状のアルキニル基であり、例えばエチニル基、1−プロペニル基、1−ブチニル基、1−ペンチニル基、1−ヘキサニル基、1−ヘプチニル基、1−オクチニル基、1−ノニル基等の炭素数2〜10のアルキニル基を挙げることができる。
アルキル基における炭素−炭素結合の2〜3個が二重結合に変換された基としては、上記炭素数1〜10のアルキル基における炭素−炭素結合の2〜3個が二重結合に変換された基である、ブタジエニル等の炭素数4〜6のアルカジエニル基、1,3,5−ヘキサトリエニル等のアルカトリエニル基を挙げることができる。

0022

前記「置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基」における「環状脂肪族炭化水素基」とは、員数3〜10の単環脂肪族炭化水素基又は縮合環脂肪族炭化水素基を有する、置換されていてもよい基である。単環脂肪族炭化水素基としては、例えば、飽和または不飽和の環状脂肪族炭化水素である、シクロアルキル基シクロアルケニル基シクロアルカジエニル基等が挙げられる。
上記シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等を挙げることができる。
上記シクロアルケニル基としては、例えば、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基シクロブテニル基、シクロペンテニル基等を挙げることができる。
上記シクロアルカジエニル基としては、例えば、2,4−シクロペンタジエニル基、2,4−シクロヘキサジエニル基、2,5−シクロヘキサジエニル基等を挙げることができる。

0023

上記縮合環脂肪族炭化水素基としては、上記単環脂肪族炭化水素基と、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素縮合したものも包含され、例えば、インダンテトラヒドロナフタレンデカヒドロナフタレンヒドリンダン、exo−又はendo−トリシクロ[5.2.1.0]デカン、1,5,9−シクロドデカトリエン、2−ボルネン、2−ノルボルネン、exo−又はendo−トリシクロ[5.2.1.0]デカ−3−エンオクタヒドロナフタレン、トリシクロ[6.2.1.0]ウンデカ−4−エン、テトラシクロ[6.2.1.1.0]ドデカ−4−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン、3a,4,7,7a−テトラヒドロインデン等を挙げることができる。

0024

前記「置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基」における「芳香族炭化水素基」としては、単環式または縮合多環式芳香族炭化水素であり、例えば、フェニル基ナフチル基アズレニル基、インデニル基インダニル基、テトラリニル基等を挙げることができる。

0025

前記「置換基を有していてもよい複素環基」における「複素環基」としては、窒素原子酸素原子、および硫黄原子からなる群より選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む、員数6〜10の単環複素環、員数6〜10の単環芳香族複素環又は縮合芳香族複素環を有する、置換されていてもよい基である。縮合芳香族複素環には、ベンゼン環と窒素原子、酸素原子、および硫黄原子からなる群より選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む単環複素環が縮合したものが包含される。その具体的な例としては、ピペリジニル基モルホリニル基ピロリル基イミダゾリル基イミダゾリジニル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基チアゾリル基イソチアゾリル基、オキサゾリル基イソオキサゾリル基、フラザニル基、ピリジニル基ピラジニル基、ピリミジニル基ピリダジニル基フラニル基、ピラニル基、チエニル基ベンゾチオフェニル基チオピラニル基、イソチオクロメニル基、チオクロメニル基、チオキサントレニル基、チアントレニル基、フェノキサチイニル基、ピロリジニル基、1H−1−ピリンジニル基、インドニジニル基、イソインドリル基、インドリル基、インダゾリル基プリニル基、キノリジニル基、イソキノリニル基キノリニル基ナフチリジニル基フタラジニル基、キノキサニリル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基、アンチジニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾフラニル基、イソクロメニル基、クロメニル基、キサンテニル基、パラチアジニル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基等が挙げられる。

0026

前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子臭素原子ヨウ素原子を挙げることができる。

0027

前記「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基」とは、前記置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と、前記置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、前記置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基及び前記置換基を有していてもよい複素環基からなる群から選択される少なくとも一つの基とが複合した基であり、前記置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と前記置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基とが複合した基、前記置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と前記置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基とが複合した基、前記置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と前記置換基を有していてもよい複素環基とが複合した基を好適に挙げることができる。

0028

上記「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と前記置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基とが複合した基」としては、例えば、シクロプロピルメチル基シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロへキシルメチル基、シクロヘプチルメチル基、シクロオクチルメチル基、シクロノニルメチル基、シクロデシルメチル基等のシクロシクロアルキルアルキル基を挙げることができる。
上記「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と前記置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基とが複合した基」としては、例えば、ベンジル基ナフチルメチル基等を挙げることができる。
上記「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基と前記置換基を有していてもよい複素環基とが複合した基」としては、例えば、ピペリジニルメチル基、モルホリニルメチル基、ピロリルメチル基、イミダゾリルメチル基、イミダゾリジニルメチル基、ベンゾイミダゾリルメチル基、ピラゾリルメチル基、チアゾリルメチル基等を挙げることができる。

0029

前記「置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基」、「置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基」、「置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基」、「置換基を有していてもよい複素環基」における「置換基」としては、
シアノ基
ニトロ基
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のハロゲン原子;
メチル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチルオ基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−へキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の炭素数1〜10のアルキル基;
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等の炭素数3〜10のシクロアルキル基;
トリフロロメチル基ペンタフロロエチル基、ヘプタフロロプロピル基及びノナフロロブチル基などの炭素数1〜4のパーフロロアルキル基
メトキシ基エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−へキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;−OR4;−NR5R5’;−COR6;を挙げることができる。上記R4、R5、R5’、R6の定義は、前述のとおりである。

0030

R1の中でも、好ましくは、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、又は、置換基を有していてもよい複素環基であり、さらに好ましくは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であり、特に好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基である。また、上記置換基を有していてもよいフェニル基上の置換基は、1又は2以上であってよく、置換基の位置は、オルト位メタ位パラ位のいずれの位置であってもよい。

0031

R2及びR3の中でも、好ましくは、水素原子、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であり、さらに好ましくは水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、特に好ましくは共に水素原子である。

0032

R1と、R2又はR3とが、一緒になって、置換基を有していてもよい環状脂肪族炭化水素基、又は、置換基を有していてもよい複素環基を形成する場合、員数3〜10であり、R1とR2が一緒になって置換基を有していてもよい炭素数3〜10のシクロアルキル基を形成し、R3が水素であるのが好ましく、R1とR2が一緒になって置換基を有していてもよいシクロへキシル基を形成し、R3が水素であるのがより好ましい。

0033

式(1)で表される化合物、及びその生成物である式(2)で表される化合物として、表1に示す化合物を例示することができる。

0034

0035

式(1)及び式(2)で表される化合物は、1又は2以上の不斉炭素原子を有する場合があり、また、幾何異性軸性キラリティを生じることがあるので、複数の立体異性体として存在することがある。これらの立体異性体、それらの混合物及びラセミ体は、式(1)及び式(2)で表される化合物に包含される。

0036

本発明におけるエノールトリフラート化合物は、公知の合成方法により誘導することができるが、例えば、以下に表されるケトン化合物を、ジクロロメタン等の溶媒中、トリエチルアミンジイソプロピルエチルアミンピリジン、2,6−ルチジン、2,6−ジ−tert−ブチルピリジン等の塩基存在下、トリフルオロメタンスルホン酸無水物と反応させることにより得ることができる。上記反応により得られるエノールトリフラート化合物は、エノールトリフラート化合物を含む反応溶液をそのまま本発明の製造方法に供することができるが、濃縮、かかる濃縮により得られた濃縮液洗浄、あるいは、適宜な後処理を行った後に、本発明の製造方法に供することもできる。後処理の具体的な方法としては、抽出、晶出再結晶クロマトグラフィー等の公知の精製を挙げることができる。

0037

0038

そしてまた、本発明におけるエノールトリフラート化合物は、以下に表されるアルキン化合物に対して、触媒の存在下又は非存在下、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナートを反応させることで得ることもできる(触媒非存在下の反応についてはRivers, J. Australian National University Undergraduate Research Journal 2011, 3, 47を参照、触媒存在下の反応についてはAl-huniti, M. H.; Lepore, S. D. Org. Lett. 2014, 16, 4154-4157を参照)。上記反応により得られるエノールトリフラート化合物は、エノールトリフラート化合物を含む反応溶液をそのまま本発明の製造方法に供することができるが、濃縮、かかる濃縮により得られた濃縮液を洗浄、あるいは、適宜な後処理を行った後に、本発明の製造方法に供することもできる。後処理の具体的な方法としては、抽出、晶出、再結晶、クロマトグラフィー等の公知の精製を挙げることができる。

0039

0040

本発明の製造方法は、以下に示すスキームによって反応機構を説明することができるが、かかる反応機構は本発明の技術範囲を限定するものではない。
具体的には、まず、ラジカル開始剤により、エノールトリフラート化合物からCF3SO2ラジカルを生成した後、α開裂反応が進行しトリフルオロメチルラジカルが生成する(Fuchs et al., J. Am. Chem. Soc., 1996, 118, 11986参照)。上記トリフルオロメチルラジカルが、エノールトリフラート化合物に付加し、中間体を経て、続くβ開裂反応が進行し、CF3SO2ラジカルの生成を伴ってα−トリフルオロメチルケトン化合物が得られる。さらに、CF3SO2ラジカルが再び反応を繰り返すため、ラジカル連鎖反応が形成される。

0041

0042

本発明の製造方法において使用されるラジカル開始剤は、エノールトリフラート化合物からトリフルオロメチルラジカルを発生させるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、トリエチルボラントリブチルボラン等のトリアルキルボラン化合物と分子状酸素アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、ジt−ブチルパーオキサイド等のパーオキサイド化合物等を挙げることができる。これらのうち、トリアルキルボラン化合物が好ましく、トリエチルボランがより好ましい。エノールトリフラート化合物に対するラジカル開始剤の使用量は、通常、モル比で0.1〜0.5当量である。そしてまた、エノールトリフラート化合物からトリフルオロメチルラジカルを発生させる方法としては、アゾ化合物を添加し光を照射する条件や、過酸化物を添加し光を照射する条件も用いることができる。

0043

また、本発明の製造方法において、非プロトン性溶媒が好適に使用される。非プロトン性溶媒としては、ペンタンヘキサンオクタンシクロヘキサン等のアルカン類ベンゼントルエンキシレン等の芳香族化合物類;ジエチルエーテルジイソプロピルエーテル、ジn−ブチルエーテルモノグライムジグライムトリグライムテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンアニソールベラトロール等のエーテル類ジエチルスルフィド、ジn−ブチルスルフィド等のスルフィド類アセトニトリルプロピオニトリルベンゾニトリル等のニトリル類クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタンなどのハロゲン類クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼンブロモベンゼンヨードベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン、フルオロベンゼンジフルオロベンゼンなどの芳香族ハロゲン類等を挙げることができる。これら非プロトン性溶媒の中でも好ましくはハロゲン類、芳香族ハロゲン類、ニトリル類であり、さらに好ましくはハロゲン類、芳香族ハロゲン類であり、特に好ましくは1,2−ジクロロエタンである。これら非プロトン性溶媒の使用量は、特に限定されないが、通常、エノールトリフラート化合物に対し、重量比で0.5倍〜20倍である。

0044

本発明の製造方法における反応温度は、特に限定されないが、通常、−100℃〜100℃、好ましくは45℃以下、さらに好ましくは35℃以下である。反応圧力は、常圧または加圧下にて実施することができる。反応時間は通常、1分〜100時間である。なお、反応は十分な攪拌下にて行うことが望ましい。

0045

反応後は酢酸塩酸等の酸あるいは水を添加し、反応試剤失活させ、不溶物を除去した後、公知の蒸留法、抽出、晶出、再結晶、クロマトグラフィー等の精製により前記α−トリフルオロメチルケトン化合物を単離することができる。

0046

以下に、実施例において本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術範囲は、これらに限定されるものではない。

0047

実施例1.1−(4−クロロフェニル)−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オンの製造

0048

0049

反応器に1−(4−クロロフェニル)ビニルトリフルオロメタンスルホナート96mg(0.33mmol)、1,2−ジクロロエタン1mLを入れ、1.0mol/lトリエチルボラン/ヘキサン溶液0.16mlを加え、室温下(20℃)で14時間撹拌した。その後、水を加えジクロロメタンで抽出した。溶媒を留去した後、反応混合物を1,1,2,2−テトラクロロエタンを内部標準として、1H−NMRにて分析したところ、1−(4−クロロフェニル)−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オンの収率は83%であった。粗生成物シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて単離・精製を行ったところ、1−(4−クロロフェニル)−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オンが48mg(0.21mmol)得られた。以下に、1H−NMRの値を示す。

0050

1H-NMR(500MHz, CDCl3) δ 7.88 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.49 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 3.77 (q, J = 9.8 Hz, 2H)

0051

実施例2.1−(4−ブロモフェニル)−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オンの製造

0052

0053

反応器に1−(4−ブロモフェニル)ビニルトリフルオロメタンスルホナート103mg(0.31mmol)、1,2−ジクロロエタン1mLを入れ、1.0mol/lトリエチルボラン/ヘキサン溶液0.16mLを加え、室温下(20℃)で14時間撹拌した。その後、水を加えジクロロメタンで抽出した。溶媒を留去した後、反応混合物を1,1,2,2−テトラクロロエタンを内部標準として、1H−NMRにて分析したところ、1−(4−ブロモフェニル)−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オンの収率は89%であった。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて単離・精製を行ったところ、1−(4−ブロモフェニル)−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オンが59mg(0.24mmol)得られた。以下に、1H−NMRの値を示す。

0054

1H-NMR(500MHz, CDCl3) δ 7.80 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.66 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 3.77 (q, J = 9.9 Hz, 2H)

0055

実施例3.1−フェニル−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オンの製造

0056

0057

反応器に1−フェニルビニルトリフルオロメタンスルホナート78mg(0.31mmol)、1,2−ジクロロエタン1mLを入れ、1.0mol/Lトリエチルボラン/ヘキサン溶液0.16mLを加え、室温下(20℃)で14時間撹拌した。その後、水を加えジクロロメタンで抽出した。溶媒を留去した後、反応混合物を1,1,2,2−テトラクロロエタンを内部標準として、1H−NMRにて分析したところ、1−フェニル−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オンの収率は76%であった。以下に、1H−NMRの値を示す。

0058

1H-NMR(500MHz, CDCl3) δ 7.96-7.42 (m, 2H), 7.66-7.61 (m, 1H), 7.54-7.48 (m, 2H), 3.80 (q, J = 10.0 Hz, 2H)

0059

実施例4.1−(4−フルオロフェニル)−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オンの製造

0060

0061

反応器に1−(4−フルオロフェニル)ビニルトリフルオロメタンスルホナート80mg(0.30mmol)、1,2−ジクロロエタン1mLを入れ、1.0mol/lトリエチルボラン/ヘキサン溶液0.16mlを加え、室温下(20℃)で14時間撹拌した。その後、水を加えジクロロメタンで抽出した。溶媒を留去した後、反応混合物を1,1,2,2−テトラクロロエタンを内部標準として、1H−NMRにて分析したところ、1−(4−フルオロフェニル)−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オンの収率は88%であった。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて単離・精製を行ったところ、1−(4−フルオロフェニル)−3,3,3−トリフルオロプロパン−1−オンが33mg(0.16mmol)得られた。以下に、1H−NMRの値を示す。

0062

1H-NMR(500MHz, CDCl3) δ 8.04-7.90 (m, 2H), 7.23-7.14 (m, 2H), 3.77 (q, J = 9.9 Hz, 2H)

0063

実施例5.メチル4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイルベンゾエートの製造

0064

0065

反応器にメチル4−(1−(((トリフルオロメチル)スルフォニルオキシ)ビニル)ベンゾエート94mg(0.30mmol)、1,2−ジクロロエタン1mLを入れ、1.0mol/lトリエチルボラン/ヘキサン溶液0.16mlを加え、室温下(20℃)で14時間撹拌した。その後、水を加えジクロロメタンで抽出した。溶媒を留去した後、反応混合物を1,1,2,2−テトラクロロエタンを内部標準として、1H−NMRにて分析したところ、メチル4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)ベンゾエートの収率は75%であった。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて単離・精製を行ったところ、メチル4−(3,3,3−トリフルオロプロパノイル)ベンゾエートが52mg(0.21mmol)得られた。以下に、1H−NMRの値を示す。

実施例

0066

1H-NMR(500MHz, CDCl3) δ 8.17 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 8.00 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 3.97 (s, 3H), 3.83 (q, J = 9.9 Hz, 2H)

0067

本発明の製造方法は、既存のトリフルオロメチル化試薬や酸化剤を用いることなく、医農薬中間体や液晶材料として有用であるα−トリフルオロメチルケトン化合物を提供できる。

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