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技術 蒸気浴方法、蒸気浴施設、および蒸気浴装置

出願人 上原榮治
発明者 上原榮治
出願日 2016年2月26日 (4年8ヶ月経過) 出願番号 2016-035677
公開日 2017年8月31日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-148391
状態 特許登録済
技術分野 植物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 医療用入浴、洗浄装置 化粧料
主要キーワード 加熱区画 加熱精製 装置台 外周板 ノブ構造 フルカバー 蒸気噴霧 泡発生量
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年8月31日)のものです。
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図面 (7)

課題

サトウキビを使用した蒸気浴が、周囲を汚すことなく長時間安定して行える蒸気浴方法、蒸気浴施設、および蒸気浴装置を提供することを目的とする。

解決手段

本発明を適用した蒸気浴プロセスは、サトウキビ搾汁7から非加熱処理不純物分離除去して不純物含有量D5〜30wt%の精製搾汁16を得る精製工程S1と、精製搾汁16を加熱する搾汁加熱工程S2と、引き続き発生した搾汁蒸気19を噴霧する蒸気噴霧工程S3とを備え、蒸気浴ハウス2は、同じ精製搾汁16と、それを加熱して搾汁蒸気19を発生させる蒸気発生装置40と、この搾汁蒸気19を室内に充満させて利用者41に浴びせる蒸気浴室33とを備え、美顔器3は、同じ精製搾汁16と、それを貯溜する搾汁タンク45と、精製搾汁16を加熱する搾汁加熱ユニット46と、この搾汁蒸気19を所定位置に向けて噴霧する蒸気噴霧ユニット47とを備えたものである。

概要

背景

従来より、サトウキビ圧搾して得られたサトウキビ搾には、主要成分のショ糖単糖類などの糖類以外に、カリウムカルシウムマグネシウムなどのミネラルや、グリコール酸ポリフェノールバニリンなどの有機物が含まれている。

このうちの糖類やミネラルは、起泡性吸着性保湿性に優れ、肌への刺激も少ない。更に、グリコール酸は、毛穴への浸透性に優れていて、毛穴内の皮脂を除去すると共に、保湿性にも優れ、ポリフェノールは、抗酸化作用抗菌作用があって老化肌荒れを抑制する。加えて、バニリンは、バニラ香りの主成分であって、その芳香は精神安定化作用を有している。

このように、サトウキビ搾汁には、美容や健康増進に有効な各種成分(以下、単に「有効成分」とする)が含まれていることから、サトウキビ搾汁は、砂糖原料以外に美容や健康の分野にも多用されている。例えば、サトウキビ搾汁を洗浄剤に添加することで、サトウキビ搾汁に含まれている糖類やミネラルにより、洗浄剤の気泡性低刺激性洗浄性、保湿性などを向上させる技術が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。

一方、化粧水ミストを含む水蒸気を肌に噴霧することで、水蒸気による温熱機能水分補給機能を有効に発揮させると同時に、蒸気により温められて毛穴が開いた状態の肌に美容成分を効率的に吸収させる技術が公知となっている(例えば、特許文献2参照)。

そして、近年、美容や健康への関心の高まりから、この特許文献2のように従来の蒸気浴を美容や健康増進に更に活用したいとの要求が、ますます強まってきている。そこで、この要求に対しては、前述したサトウキビ搾汁を加熱することにより、通常の化粧水よりも多岐にわたる有効成分を含んだ水蒸気(以下、「搾汁蒸気」とする)を発生させ、この搾汁蒸気を肌に噴霧する、といった対応が考えられる。

概要

サトウキビ搾汁を使用した蒸気浴が、周囲を汚すことなく長時間安定して行える蒸気浴方法、蒸気浴施設、および蒸気浴装置を提供することを目的とする。本発明を適用した蒸気浴プロセスは、サトウキビ搾汁7から非加熱処理不純物分離除去して不純物含有量D5〜30wt%の精製搾汁16を得る精製工程S1と、精製搾汁16を加熱する搾汁加熱工程S2と、引き続き発生した搾汁蒸気19を噴霧する蒸気噴霧工程S3とを備え、蒸気浴ハウス2は、同じ精製搾汁16と、それを加熱して搾汁蒸気19を発生させる蒸気発生装置40と、この搾汁蒸気19を室内に充満させて利用者41に浴びせる蒸気浴室33とを備え、美顔器3は、同じ精製搾汁16と、それを貯溜する搾汁タンク45と、精製搾汁16を加熱する搾汁加熱ユニット46と、この搾汁蒸気19を所定位置に向けて噴霧する蒸気噴霧ユニット47とを備えたものである。

目的

本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、サトウキビ搾汁を使用した蒸気浴が、周囲を汚すことなく長時間安定して行える蒸気浴方法、蒸気浴施設、および蒸気浴装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

サトウキビから非加熱処理不純物分離除去して不純物含有量5〜30wt%の精製搾汁を得る精製工程と、前記精製搾汁を加熱する搾汁加熱工程と、引き続き該搾汁加熱工程で発生した搾汁蒸気噴霧する蒸気噴霧工程とを備える蒸気浴方法。

請求項2

前記非加熱処理は、遠心分離法により行う請求項1に記載の蒸気浴方法。

請求項3

前記搾汁加熱工程は、沸点に達する前に、前記精製搾汁を沸点よりも低い所定温度に所定時間保持する低温加熱過程を有する請求項1または請求項2に記載の蒸気浴方法。

請求項4

前記低温加熱過程では、前記精製搾汁を50〜80℃で3〜10分の間保持する請求項3に記載の蒸気浴方法。

請求項5

サトウキビ搾汁を非加熱処理で精製して不純物含有量を5〜30wt%とした精製搾汁と、該精製搾汁を加熱することにより、搾汁蒸気を発生させる蒸気発生装置と、該蒸気発生装置からの搾汁蒸気を室内に充満させて利用者に浴びせる蒸気浴室とを備える蒸気浴施設

請求項6

前記非加熱処理は、遠心分離法により行う請求項5に記載の蒸気浴施設。

請求項7

サトウキビ搾汁を非加熱処理で精製して不純物含有量を5〜30wt%とした精製搾汁と、該精製搾汁を貯溜する搾汁タンクと、該搾汁タンク内の精製搾汁を加熱する搾汁加熱ユニットと、該搾汁加熱ユニットにより発生した搾汁蒸気を所定位置に向けて噴霧する蒸気噴霧ユニットとを備える蒸気浴装置

請求項8

前記非加熱処理は、遠心分離法により行う請求項7に記載の蒸気浴装置。

技術分野

0001

本発明は、蒸気浴方法、蒸気浴施設、および蒸気浴装置に関する。詳しくは、サトウキビを使用した蒸気浴が、周囲を汚すことなく長時間安定して行える蒸気浴方法、蒸気浴施設、および蒸気浴装置に係わるものである。

背景技術

0002

従来より、サトウキビを圧搾して得られたサトウキビ搾汁には、主要成分のショ糖単糖類などの糖類以外に、カリウムカルシウムマグネシウムなどのミネラルや、グリコール酸ポリフェノールバニリンなどの有機物が含まれている。

0003

このうちの糖類やミネラルは、起泡性吸着性保湿性に優れ、肌への刺激も少ない。更に、グリコール酸は、毛穴への浸透性に優れていて、毛穴内の皮脂を除去すると共に、保湿性にも優れ、ポリフェノールは、抗酸化作用抗菌作用があって老化肌荒れを抑制する。加えて、バニリンは、バニラ香りの主成分であって、その芳香は精神安定化作用を有している。

0004

このように、サトウキビ搾汁には、美容や健康増進に有効な各種成分(以下、単に「有効成分」とする)が含まれていることから、サトウキビ搾汁は、砂糖原料以外に美容や健康の分野にも多用されている。例えば、サトウキビ搾汁を洗浄剤に添加することで、サトウキビ搾汁に含まれている糖類やミネラルにより、洗浄剤の気泡性低刺激性洗浄性、保湿性などを向上させる技術が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。

0005

一方、化粧水ミストを含む水蒸気を肌に噴霧することで、水蒸気による温熱機能水分補給機能を有効に発揮させると同時に、蒸気により温められて毛穴が開いた状態の肌に美容成分を効率的に吸収させる技術が公知となっている(例えば、特許文献2参照)。

0006

そして、近年、美容や健康への関心の高まりから、この特許文献2のように従来の蒸気浴を美容や健康増進に更に活用したいとの要求が、ますます強まってきている。そこで、この要求に対しては、前述したサトウキビ搾汁を加熱することにより、通常の化粧水よりも多岐にわたる有効成分を含んだ水蒸気(以下、「搾汁蒸気」とする)を発生させ、この搾汁蒸気を肌に噴霧する、といった対応が考えられる。

先行技術

0007

特開2004−161722号公報
特開2002−263162号公報

発明が解決しようとする課題

0008

しかしながら、サトウキビから絞り出したままのサトウキビ搾汁を加熱していくと、このサトウキビ搾汁に含まれているサトウキビの繊維、葉、種子、付着している塵挨などから成る不純物が核となり、沸騰時に多量の泡が発生する。このため、この泡がサトウキビ搾汁を入れた容器上端開口から吹きこぼれたり、あるいは弾けて飛散したりして、周囲が汚染されると共に、容器内に残っているサトウキビ搾汁中の水分や有効成分も少なくなって、搾汁蒸気による蒸気浴が可能な時間(以下、「蒸気発生時間」とする)が短くなり、美容や健康改善の効果が充分には得られない。

0009

そこで、蒸気浴の前に、予めサトウキビ搾汁を加熱して不純物を灰汁とし、この灰汁を柄杓や網を使って掬い取ったり濾過したりして除去し、不純物の含有量を低下させたサトウキビ搾汁(以下、「精製搾汁」とする)を使用することが考えられる。

0010

しかし、このように加熱処理(以下、「加熱精製処理」とする)により発生する灰汁を介した不純物除去では、その除去率限界があるため、蒸気浴時の沸騰による泡の発生を充分には抑制できず、周囲の汚染や蒸気発生時間の短縮を確実には防ぐことができない。

0011

特に、このような加熱精製処理では、サトウキビ搾汁中の水分はもとより各種有効成分も水蒸気と一緒になって外部に多量に放出されるため、容器内に残っている精製搾汁中の水分や有効成分が少なくなって、蒸気発生時間が一層短くなる。

0012

本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、サトウキビ搾汁を使用した蒸気浴が、周囲を汚すことなく長時間安定して行える蒸気浴方法、蒸気浴施設、および蒸気浴装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

上記の目的を達成するために、本発明の蒸気浴方法は、サトウキビ搾汁から非加熱処理で不純物を分離除去して不純物含有量5〜30wt%の精製搾汁を得る精製工程と、前記精製搾汁を加熱する搾汁加熱工程と、引き続き該搾汁加熱工程で発生した搾汁蒸気を噴霧する蒸気噴霧工程とを備えている。

0014

そして、サトウキビ搾汁から非加熱処理で不純物を分離除去して精製搾汁を得ることによって、蒸気発生時間が長くなる。すなわち、加熱精製処理を施す場合とは異なり、精製工程中にサトウキビ搾汁中の水分や有効成分が蒸発して外部へ多量に放出されることがなく、水分や有効成分を精製搾汁中に多く残留させることができる。

0015

更に、精製搾汁の不純物含有量を5〜30wt%とすることによって、周囲の汚染を防止しつつ、蒸気発生時間を更に長くすることができる。すなわち、不純物含有量を適正範囲に設定することで、蒸気発生時間をある程度確保した上で、泡の発生も充分に抑制することができる。

0016

不純物含有量が5wt%未満では、泡の発生は抑制されるものの、浴表面の不純物由来皮膜が少なくて水分や有効成分の蒸発が顕著となるため、蒸気発生時間が短い。一方、不純物含有量が30wt%超えでは、不純物が核となって多量の泡が発生するのに加え、粗大な不純物によって発生する泡も大きくなり、これらの泡がサトウキビ搾汁を入れた容器の上端開口から吹きこぼれたり飛散したりして、周囲を汚染すると共に、蒸気浴に寄与する精製搾汁中の水分や有効成分の残量が少なくなって、やはり蒸気発生時間が短くなる。

0017

加えて、精製搾汁を加熱する搾汁加熱工程と、引き続き該搾汁加熱工程で発生した搾汁蒸気を噴霧する蒸気噴霧工程とを備えることによって、美容や健康改善の効果を充分に得ることができる。すなわち、搾汁加熱工程により、サトウキビ搾汁中に含まれる有効成分が水蒸気と一緒になった搾汁蒸気を生成し、引き続く蒸気噴霧工程により、この搾汁蒸気を、高温のままで全身あるいは顔やなどの部位に浴びせるため、高温の水蒸気による温熱機能、水分補給機能、および成分吸収促進機能が充分に発揮された状態で、目的とする部位に各種有効成分を効率良く吸収させることができる。

0018

また、非加熱処理を遠心分離法により行う場合は、遠心機を使ってサトウキビ搾汁を高速回転して各構成成分に遠心力を加え、密度差を利用して成分毎の相に分離するため、重力を利用した通常のろ過法沈降分離法に比べ、極めて短時間で不純物を除去することができる。これにより、サトウキビ搾汁の各有効成分が酸化などによって劣化する前に、短時間で精製して次工程の搾汁加熱工程に移行することができ、サトウキビ搾汁中の各種有効成分の特性を充分に引き出して、美容や健康改善の効果が充分に得られる。

0019

更に、遠心機の回転数や回転時間などを調整することにより、サトウキビ搾汁中の不純物の除去率を著しく高めることができる。これにより、従来の加熱精製処理では、不純物含有量が最小で30wt%であったのに対し、遠心分離法により行うと、不純物含有量を5wt%まで減少させることができ、泡の発生を充分に抑制することができる。

0020

また、搾汁加熱工程が、沸点に達する前に、前記精製搾汁を沸点よりも低い所定温度に所定時間保持する低温加熱過程を有する場合は、この低温加熱過程の間に不純物が灰汁として集積し隔離されるため、精製搾汁内で泡の核となる不純物が減少する。これにより、浴温が上昇して沸騰状態に移行しても、泡の発生量が少ない。

0021

また、低温加熱過程で、精製搾汁を50〜80℃で3〜10分の間保持する場合は、精製搾汁の加熱温度と加熱時間を適正範囲に設定することで、蒸気発生時間をある程度確保した上で、泡の発生も充分に抑制することができる。

0022

低温加熱温度が50℃未満では、灰汁の形成が充分ではなく、精製搾汁中に泡の核となる不純物が多く残存しており、泡の発生をそれほど抑制できない。一方、浴温が80℃越えでは、熱対流による攪拌のために不純物の集積が充分には行われず、泡の核となる不純物が多く残存するため、同様に、泡の発生をそれほど抑制できない。

0023

低温加熱保持時間が3分未満でも、灰汁の形成が充分ではなく、精製搾汁中に泡の核となる不純物が多く残存しており、泡の発生をそれほど抑制できない。一方、低温保持時間が10分超えでは、形成された灰汁が成長して浴面広範囲を覆い、沸騰の際に突沸などが起こって泡が発生しやすくなる。

0024

上記の目的を達成するために、本発明の蒸気浴施設は、サトウキビ搾汁を非加熱処理で精製して不純物含有量を5〜30wt%とした精製搾汁と、該精製搾汁を加熱することにより、搾汁蒸気を発生させる蒸気発生装置と、該蒸気発生装置からの搾汁蒸気を室内に充満させて利用者に浴びせる蒸気浴室とを備えている。

0025

そして、サトウキビ搾汁を非加熱処理で精製して不純物を分離除去した精製搾汁を使用することによって、蒸気発生時間が長くなる。すなわち、加熱精製処理を施す場合とは異なり、精製工程中にサトウキビ搾汁中の水分や有効成分が蒸発して外部へ多量に放出されることがなく、水分や有効成分を精製搾汁中に多く残留させることができる。

0026

更に、精製搾汁の不純物含有量を5〜30wt%とすることによって、周囲の汚染を防止しつつ、蒸気発生時間を更に長くすることができる。すなわち、不純物含有量を適正範囲に設定することで、蒸気発生時間をある程度確保した上で、泡の発生も充分に抑制することができる。

0027

不純物含有量が5wt%未満では、泡の発生は抑制されるものの、浴表面の不純物由来の皮膜が少なくて水分や有効成分の蒸発が顕著となるため、蒸気発生時間が短い。一方、不純物含有量が30wt%超えでは、不純物が核となって多量の泡が発生するのに加え、粗大な不純物によって発生する泡も大きくなり、これらの泡がサトウキビ搾汁を入れた容器の上端開口から吹きこぼれたり飛散したりして、周囲を汚染すると共に、蒸気浴に寄与する精製搾汁中の水分や有効成分の残量が少なくなって、やはり蒸気発生時間が短くなる。

0028

加えて、搾汁蒸気を発生させる蒸気発生装置と、該蒸気発生装置からの搾汁蒸気を室内に充満させて利用者に浴びせる蒸気浴室とを備えることによって、美容や健康改善の効果を充分に提供することができる。すなわち、蒸気発生装置により、サトウキビ搾汁中に含まれる有効成分が水蒸気と一緒になった搾汁蒸気を生成し、蒸気浴室により、この搾汁蒸気を、高温のままで、蒸気浴室内に待機している利用者の全身に万遍なく浴びせるため、高温の水蒸気による温熱機能、水分補給機能、および成分吸収促進機能が充分に発揮された状態で、利用者の全身に各種有効成分を効率良く吸収させることができる。

0029

また、蒸気浴施設で使用する精製搾汁の非加熱処理を遠心分離法により行う場合は、遠心機を使ってサトウキビ搾汁を高速回転して各構成成分に遠心力を加え、密度差を利用して成分毎の相に分離するため、重力を利用した通常のろ過法や沈降分離法に比べ、極めて短時間で不純物を除去することができる。これにより、サトウキビ搾汁の各有効成分が酸化などによって劣化する前に、短時間で精製して次工程の搾汁加熱工程に移行することができ、サトウキビ搾汁中の各種有効成分の特性を充分に引き出して、美容や健康改善の効果が充分に得られる。

0030

更に、遠心機の回転数や回転時間などを調整することにより、サトウキビ搾汁中の不純物の除去率を著しく高めることができる。これにより、従来の加熱精製処理では、不純物含有量が最小で30wt%であったのに対し、遠心分離法により行うと、不純物含有量を5wt%まで減少させることができ、泡の発生を充分に抑制することができる。

0031

上記の目的を達成するために、本発明の蒸気浴装置は、サトウキビ搾汁を非加熱処理で精製して不純物含有量を5〜30wt%とした精製搾汁と、該精製搾汁を貯溜する搾汁タンクと、該搾汁タンク内の精製搾汁を加熱する搾汁加熱ユニットと、該搾汁加熱ユニットにより発生した搾汁蒸気を所定位置に向けて噴霧する蒸気噴霧ユニットとを備えている。

0032

そして、サトウキビ搾汁を非加熱処理で精製して不純物を分離除去した精製搾汁を使用することによって、蒸気発生時間が長くなる。すなわち、加熱精製処理を施す場合とは異なり、精製工程中にサトウキビ搾汁中の水分や有効成分が蒸発して外部へ多量に放出されることがなく、水分や有効成分を精製搾汁中に多く残留させることができる。

0033

更に、精製搾汁の不純物含有量を5〜30wt%とすることによって、周囲の汚染を防止しつつ、蒸気発生時間を更に長くすることができる。すなわち、不純物含有量を適正範囲に設定することで、蒸気発生時間をある程度確保した上で、泡の発生も充分に抑制することができる。

0034

不純物含有量が5wt%未満では、泡の発生は抑制されるものの、浴表面の不純物由来の皮膜が少なくて水分や有効成分の蒸発が顕著となるため、蒸気発生時間が短い。一方、不純物含有量が30wt%超えでは、不純物が核となって多量の泡が発生するのに加え、粗大な不純物によって発生する泡も大きくなり、これらの泡がサトウキビ搾汁を入れた容器の上端開口から吹きこぼれたり飛散したりして、周囲を汚染すると共に、蒸気浴に寄与する精製搾汁中の水分や有効成分の残量が少なくなって、やはり蒸気発生時間が短くなる。

0035

加えて、精製搾汁を貯溜する搾汁タンクと、前記搾汁タンク内の精製搾汁を加熱する搾汁加熱ユニットと、該搾汁加熱ユニットにより発生した搾汁蒸気を所定位置に向けて噴霧する蒸気噴霧ユニットとを備えることによって、美容や健康改善の効果を充分に提供することができる。すなわち、搾汁タンクにより、精製搾汁をある程度密閉した状態で貯溜するようにして酸化などによる有効成分の劣化を防止した上で、搾汁加熱ユニットにより、サトウキビ搾汁中に含まれる有効成分が水蒸気と一緒になった搾汁蒸気を生成し、蒸気噴霧ユニットにより、この搾汁蒸気を、高温のままで顔や肘などの所定の部位に集中的に浴びせるため、高温の水蒸気による温熱機能、水分補給機能、および成分吸収促進機能が充分に発揮された状態で、目的とする部位に各種有効成分を効率良く吸収させることができる。

0036

また、蒸気浴装置で使用する精製搾汁の非加熱処理を遠心分離法により行う場合は、遠心機を使ってサトウキビ搾汁を高速回転して各構成成分に遠心力を加え、密度差を利用して成分毎の相に分離するため、重力を利用した通常のろ過法や沈降分離法に比べ、極めて短時間で不純物を除去することができる。これにより、サトウキビ搾汁の各有効成分が酸化などによって劣化する前に、短時間で精製して次工程の搾汁加熱工程に移行することができ、サトウキビ搾汁中の各種有効成分の特性を充分に引き出して、美容や健康改善の効果が充分に得られる。

0037

更に、遠心機の回転数や回転時間などを調整することにより、サトウキビ搾汁中の不純物の除去率を著しく高めることができる。これにより、従来の加熱精製処理では、不純物含有量が最小で30wt%であったのに対し、遠心分離法により行うと、不純物含有量を5wt%まで減少させることができ、泡の発生を充分に抑制することができる。

発明の効果

0038

本発明に係わる蒸気浴方法、蒸気浴施設、および蒸気浴装置では、サトウキビ搾汁を使用した蒸気浴が、周囲を汚すことなく長時間安定して行えるものとなっている。

図面の簡単な説明

0039

本発明に係わる蒸気浴プロセスに関する説明図であって、図1(a)は蒸気浴プロセスのフローチャート図1(b)は圧搾機の側面模式図、図1(c)は遠心機の斜視図である。
搾汁加熱工程における加熱パターンの説明図であって、図2(a)は1段加熱の浴温の経時変化を模式的に示すグラフ図2(b)は2段加熱の浴温の経時変化を模式的に示すグラフ、図2(c)は4段加熱の浴温の経時変化を模式的に示すグラフである。
加熱時の泡発生量と蒸気発生時間に及ぼす不純物含有量の影響を示すグラフである。
蒸気浴ハウスの側面一部断面図である。
美顔器の側面図である。
美顔器の正面図である。

実施例

0040

以下、蒸気浴方法、蒸気浴施設、および蒸気浴装置に関する本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
なお、図4図5の矢印Fで示す方向を前方とし、矢印Tで示す方向を上方とし、以下で述べる各部の位置や方向等は、この前方と上方を基準とするものである。

0041

まず、本発明の蒸気浴方法を適用したプロセスの一例である蒸気浴プロセス1について、図1図2図4図5により説明する。

0042

図1(a)に示すように、蒸気浴プロセス1では、初めに、サトウキビ搾汁7を精製して精製搾汁を得る精製工程S1が行われ、続いて、この精製搾汁を加熱する搾汁加熱工程S2が行われ、引き続いて、この搾汁加熱工程S2で発生した搾汁蒸気を噴霧する蒸気噴霧工程S3が行われる。

0043

なお、精製工程S1に用いるサトウキビ搾汁7は、脱葉し切断、細裂したサトウキビ5を、図1(b)に示す圧搾機4において図示せぬ電動モータによって回転駆動されるロール6間に挿入し、ロール6間で加圧することにより得られる。そして、このようにして絞り出されたサトウキビ搾汁7は、ロール6下方の搾汁容器8内に滴下して貯溜され、精製工程S1で使用される。

0044

初めに、精製工程S1においては、図1(c)に示す遠心機9を使った非加熱処理により、サトウキビ搾汁7から不純物を分離除去して精製搾汁16を得る。

0045

サトウキビ搾汁7の組成は、重量比で、通常、糖分10〜14wt%、不純物約40wt%、水分約50wt%であって、このうちの不純物の含有量を、精製工程S1により、約40wt%から5〜30wt%まで減少させるのである。

0046

ここで、前述の遠心機9では、支持台10内に内蔵された電動モータの出力軸に連結された回転軸12が、支持台10上に連設された筒状の装置本体11内に、立設した状態で挿通され、この回転軸12に、円盤状の回転体13の中心部が固設され、この回転体13の外周部には、複数の有底筒状沈殿管14が取り付けられている。

0047

そして、この沈殿管14に、前述の圧搾機4で絞り出したサトウキビ搾汁7を、搾汁容器8から取り出して注入し、その後、支持台10上の制御盤15を操作して電動モータを駆動し、回転軸12を高速で回転させると、沈殿管14が、遠心力によって回転軸12周りを回転しながら、その有底部側が上昇する。

0048

すると、沈殿管14内では、サトウキビ搾汁7が密度差によって、糖分、有効成分、水分を主体とする精製搾汁相と、不純物を主体とする不純物相とに短時間で分離される。そして、不純物相の分離が進んで精製搾汁相内の不純物含有量が5〜30wt%まで減少すると、電動モータの駆動を停止させて沈殿管14を引き出した後、粗いフィルタを使って沈殿管14内の不純物を短時間でろ過するなどして精製搾汁16のみを取り出してから、この精製搾汁16を、図4に示す精製搾汁容器17や、図5に示す搾汁タンク45内に注入する。

0049

これにより、非加熱処理では、加熱精製処理を施す場合とは異なり、精製工程S1中にサトウキビ搾汁7中の水分や有効成分が蒸発して外部へ多量に放出されることがなく、水分や有効成分を精製搾汁16中に多く残留させることができる。なお、不純物含有量を適正範囲である5〜30wt%に設定することにより、後で詳述するように、搾汁加熱工程S2において、蒸気発生時間をある程度確保した上で、泡の発生も充分に抑制することが可能となる。

0050

更に、非加熱処理であっても、重力を利用した通常のろ過法や沈降分離法に比べ、遠心分離法では、極めて短時間で不純物を除去することができる。このため、サトウキビ搾汁7の各有効成分が酸化などによって劣化する前に、短時間で精製して次工程の搾汁加熱工程S2に移行することができ、サトウキビ搾汁7中の各種有効成分の特性を充分に引き出して、美容や健康改善の効果が充分に得られる。

0051

しかも、遠心機の回転数や回転時間などを調整することにより、サトウキビ搾汁7中の不純物の除去率を著しく高めることができる。このため、従来の加熱精製処理では、不純物含有量が最小で30wt%であったのに対し、遠心分離法により行うと、不純物含有量を5wt%まで減少させることができる。

0052

搾汁加熱工程S2においては、例えば、図4に示すような加熱装置18の上に精製搾汁容器17を載置して精製搾汁16を加熱することにより、サトウキビ搾汁7中に含まれる有効成分が水蒸気と一緒になった搾汁蒸気19が生成される。

0053

この際の加熱パターンには、図2(a)に示すように、沸点Tbまで昇温して所定時間沸騰させる沸騰過程20を有する1段加熱27だけでなく、複数段の加熱も適用することができる。

0054

例えば、図2(b)に示すように、沸点Tbよりも低い温度TLまで昇温して所定時間加熱する低温加熱過程21と、その後に沸点Tbまで昇温して所定時間沸騰させる沸騰過程22とを有する2段加熱28や、図2(c)に示すように、温度TLまで昇温して所定時間加熱する第1低温加熱過程23と、その後に沸点Tbまで昇温して所定時間沸騰させる第1沸騰過程24と、その後に温度TLまで放冷して所定時間加熱する第2低温加熱過程25、及び、その後に沸点Tbまで再び昇温して所定時間沸騰させる第2沸騰過程26とを有する4段加熱29を適用することができる。

0055

このように、沸点に達する前に、精製搾汁16を沸点よりも低い所定温度TLに保持する低温加熱過程21、23、25を有する場合は、この低温加熱過程21、23、25の間に、不純物が灰汁として集積し隔離されるため、精製搾汁16内で泡の核となる不純物が減少し、浴温が上昇して沸騰状態である沸騰過程22、24、26に移行しても泡の発生が抑制される。

0056

蒸気噴霧工程S3においては、搾汁加熱工程S2で発生する搾汁蒸気19を、高温のままで、図4に示すように全身、あるいは図5に示すように顔や肘などの部位に直接に浴びせることができる。

0057

これにより、高温の水蒸気による温熱機能、水分補給機能、および成分吸収促進機能が充分に発揮された状態で、目的とする部位に各種有効成分を効率良く吸収させることができる。

0058

次に、上述した蒸気浴方法で搾汁蒸気19を生成する際の泡や搾汁蒸気19の発生状況について調査した結果を、不純物含有量が多い場合や、加熱精製処理による場合などと比較しながら、図1乃至図3と表1によって説明する。

0059

サンプルの製造]
精製工程においては、図1に示すようにして、サトウキビ搾汁7を遠心機9の沈殿管14(内容積250ml)に入れて、300〜2000rpmの間の回転速度で10分間回転させることにより、種々の不純物含有量D(wt%)の精製搾汁16を作製した。

0060

なお、この不純物含有量D(wt%)は、遠心分離後に沈殿管14を傾倒して流れ出た精製搾汁16の重量Mp(g)と、この精製搾汁16をろ過したろ紙(JIS P3801の2種)への付着物(精製搾汁16中の不純物に相当)の乾燥重量Mf(g)とを測定し、両測定値を基に、式D=(Mf/Mp)×100によって、不純物含有量D(wt%)を算出した。

0061

搾汁加熱工程においては、図2に示すような1段加熱27(Aタイプ)、2段加熱28(Bタイプ)、4段加熱29(Cタイプ)の3種の加熱パターンについて、各加熱過程における温度と時間を種々変更して精製搾汁16を加熱した。

0062

また、比較例として、遠心分離法で精製したものの、不純物含有量D(wt%)が適正範囲内にないもの(aタイプ)と、従来の加熱精製処理で精製したもの(bタイプ)を準備した。

0063

測定方法
これらA、B、C、a、bのタイプについて、吹きこぼれや飛散の原因となる発泡のしにくさ(以下、「難泡立ち性」とする)と、蒸気発生時間の長さ(以下、「蒸気持続性」とする)を評価した。

0064

このうちの難泡立ち性は、泡発生量Vb(vol%)を測定し、その大小によって評価した。詳しくは、発生した泡の最大容積V1(ml)を測定すると共に、加熱が終わって時間とともに泡が完全に消滅した後の精製搾汁16の液体としての容積V2(ml)を測定する。そして、この泡の容積V1、V2の測定値を基に、式Vb={V1/(V1+V2)}×100によって、泡発生量Vb(vol%)を算出した。

0065

蒸気持続性は、蒸気発生時間ts(分)を測定し、その長短によって評価した。詳しくは、一度でも沸騰し始めて多量の搾汁蒸気19が発生を開始してから、その発生が停止するまでに経過した時間を測定し、蒸気発生時間ts(分)とした。なお、蒸気発生の停止時期は、搾汁蒸気19が視認できず、かつ搾汁蒸気19特有甘い香りが臭わなくなった時点とした。

0066

測定結果
表1に、本発明例のAタイプのサンプルA−1〜A−6、BタイプのサンプルB−1〜B−7、CタイプのサンプルC、更に比較例のaタイプのサンプルa−1〜a−3、bタイプのサンプルb−1とb−2について、各サンプルの製造条件と、泡発生量Vb、及び蒸気発生時間tsの測定結果とを表1に示す。

0067

0068

本発明例のサンプルA−1〜A−6と比較例のサンプルa−1〜a−3とを比較すると、表1と図3に示すように、泡発生量Vbについては、不純物含有量Dが30wt%までは徐々に増加し、30wt%を超えると急増する。これは、不純物含有量Dが30wt%を超えると、不純物が核となって多量の泡が発生するのに加え、粗大な不純物によって発生する泡も大きくなるためと考えられる。

0069

これに対し、蒸気発生時間tsについては、不純物含有量Dが5wt%未満では非常に短く、5〜30wt%までは徐々に増加していくが、30%を超えると急減する。これは、不純物含有量Dが少なすぎると、浴表面の不純物由来の皮膜が少なくて水分や有効成分の蒸発が顕著であるが、5%wtを超えると、ある程度の皮膜に浴表面が覆われて有効成分の蒸発が抑えられ、更に不純物含有量Dが30wt%を超えると、前述の如く、泡発生量Vbが過剰となって、泡が外に吹きこぼれたり、あるいは大きく弾けて飛散したりして、蒸気浴に寄与する精製搾汁16中の水分や有効成分の残量が少なくなるためと考えられる。

0070

すなわち、不純物含有量Dが5wt%未満では、泡の発生は抑制されるものの、浴表面の不純物由来の皮膜が少なくて水分や有効成分の蒸発が顕著となるため、蒸気発生時間が短い。一方、不純物含有量Dが30wt%超えでは、不純物が核となって多量の泡が発生するのに加え、粗大な不純物によって発生する泡も大きくなり、これらの泡が精製搾汁16を入れた精製搾汁容器17の上端開口から吹きこぼれたり飛散したりして周囲を汚染すると共に、蒸気浴に寄与する精製搾汁16中の水分や有効成分の残量が少なくなって、やはり蒸気発生時間tsが短くなる。

0071

つまり、精製搾汁16の不純物含有量Dを5〜30wt%とすることで、難泡立ち性、蒸気浴持続性のいずれも向上させることができるのである。

0072

また、本発明例で1段加熱のサンプルA−4、2段加熱のサンプルB−1〜B−7、4段加熱のサンプルCを比較すると、図2、表1に示すように、50〜80℃で3〜10分の間保持する低温加熱過程21、23、25を行うことにより、泡発生量Vbが減少し、蒸気発生時間tsもそれと一緒に若干減少する。

0073

これは、低温加熱温度が50℃未満では、灰汁の形成が充分ではなく、精製搾汁16中に泡の核となる不純物が多く残存しており、泡の発生をそれほど抑制できない。一方、浴温が80℃越えでは、熱対流による攪拌のために不純物の集積が充分には行われず、泡の核となる不純物が多く残存するため、同様に、泡の発生をそれほど抑制できないからと考えられる。

0074

低温加熱保持時間が3分未満でも、灰汁の形成が充分ではなく、精製搾汁中に泡の核となる不純物が多く残存しており、泡の発生をそれほど抑制できない。一方、低温保持時間が10分超えでは、形成された灰汁が成長して浴面の広範囲を覆い、沸騰の際に突沸などが起こって泡が発生しやすくなるからと考えられる。

0075

つまり、低温加熱過程21、23、25において、精製搾汁16を50〜80℃で3〜10分の間保持することで、蒸気浴持続性をある程度確保しつつ、難泡立ち性を更に向上させることができるのである。

0076

また、本発明例のサンプルA−6と、比較例のサンプルa−2、b−1、b−2を比較すると、表1に示すように、35wt%前後の不純物含有量Dでは、遠心分離法と従来の加熱精製処理とでは泡発生量Vb、蒸気発生時間tsともに大差ないが、30wt%前後の不純物含有量Dでは、遠心分離法の蒸気発生時間tsの方が従来の加熱精製処理に比べて充分に長い。これは、前述した如く、加熱精製処理を施す場合とは異なり、精製工程S1中にサトウキビ搾汁7中の水分や有効成分が蒸発して外部へ多量に放出されることがないため、水分や有効成分を精製搾汁16中に多く残留させることができるためと考えられる。

0077

次に、前述した蒸気浴プロセス1を実施可能な蒸気浴施設の一例である蒸気浴ハウス2について、図1図4により説明する。

0078

この蒸気浴ハウス2においては、建物本体30で囲まれた空間内が、隔壁31によって、前後の準備室32と蒸気浴室33とに画設されている。

0079

このうちの準備室32内には、前述の圧搾機4などによって絞り出されたサトウキビ搾汁7が搾汁容器8から移し替えられて運ばれてきた運搬容器34と、前述したように精製工程S1で使用する遠心機9と、この遠心機9で精製し、サトウキビ搾汁7中の不純物含有量Dを初期の約40wt%から5〜30wt%まで減少させた精製搾汁16を入れた精製搾汁容器17を仮置きするための載置台35とが、前から順に床面30a上に配置されている。

0080

そして、この載置台35の上面には、平面視矩形状の案内板36の前半部36aが固設され、この前半部36aの上に、前述の精製搾汁容器17を仮置きするようにしている。更に、隔壁31の下部には、正面視矩形状の開口部31aが形成され、この開口部31aの下部内縁31a1上に、前述の案内板36の後端縁36bが載置固定されると共に、開口部31aの上部前面31a2には、ヒンジ37を介して、正面視矩形状の蓋板38が前後回動可能に軸支されている。

0081

一方、蒸気浴室33内には、その前半部に、前述した搾汁蒸気19を発生させるための蒸気発生装置40が配置されている。この蒸気発生装置40においては、蒸気浴室33の床面30bの前半部に、前述した加熱装置18が配置され、この加熱装置18上に、精製搾汁16の入った精製搾汁容器17を載置して加熱するための搾汁加熱区画39が形成されている。

0082

この搾汁加熱区画39は、加熱装置18の上面18aより立設され前壁部と上端部とが開放された角筒状の外周壁39aと、この外周壁39aの上端開口を覆うと共に利用者41の指が挿入できない程度の網目の粗さの網体39bとを有している。そして、これら外周壁39aと網体39bとに囲まれた配置空間44は、精製搾汁容器17を挿入して載置可能な大きさに設定されており、この配置空間44内に、精製搾汁16の入った精製搾汁容器17を収容する。更に、加熱装置18の上面18aは、前述の案内板36の上面36cと略面一となるように設定されている。

0083

このような構成において、蒸気浴ハウス2を使って蒸気浴を行う際には、まず、準備室32内で、図示せぬ作業者が遠心機9を使ってサトウキビ搾汁7から精製搾汁16を取り出した後、精製搾汁容器17内に注ぎ入れ(精製工程S1に対応)、この精製搾汁容器17を載置台35上の案内板36の前半部36a上に載置する。

0084

続いて、作業者が、ヒンジ37を中心にして蓋板38を前方に回動して開口部31aを開放した後、精製搾汁容器17を、面一状態にある案内板36の上面36cから加熱装置18の上面18aにかけて摺動させながら、開口部31aを通って搾汁加熱区画39の内部まで移動させる。

0085

その後、蒸気浴室33内で、サトウキビ搾汁7を非加熱処理で精製して不純物含有量Dを5〜30wt%とした精製搾汁16を、加熱装置18を使って加熱することにより、搾汁蒸気19が発生し(搾汁加熱工程S2に対応)、網体39bを通って蒸気浴室33内に充満させるようにしている。

0086

すなわち、隔壁31に、開口部31aと、この開口部31a開閉用の蓋体38とを設け、この開口部31aを介して、精製搾汁16を入れた精製搾汁容器17を準備室32から蒸気浴室33の搾汁加熱区画39内に移動可能とするので、精製搾汁容器17を加熱するのに、作業者が精製搾汁容器17を把持するなどして準備室32から蒸気浴室33まで運搬する必要がなく、作業負荷を軽減できると共に、手で把持するなどして運搬する間に、精製搾汁容器17が誤って傾いて中の精製搾汁16がこぼれたりすることがない。

0087

更に、精製搾汁容器17を収容する搾汁加熱区画39を、精製搾汁容器17内の精製搾汁16から発生する搾汁蒸気19が通過可能な網体39bで覆うので、精製搾汁16を加熱中に、利用者41が、加熱中で高温の精製搾汁16や搾汁蒸気19に、誤って直接触れることがなく、利用者41の蒸気浴をより快適なものにすることができる。

0088

また、蒸気浴室33内の後半部には、その後側壁30cの下部に沿って、利用者41が座る椅子42が配置され、この椅子42と前述の加熱装置18との間の床面30b上には、簀の子などの足置き43が配置されている。

0089

これにより、蒸気発生装置40により、精製搾汁16中に含まれる有効成分が水蒸気と一緒になった搾汁蒸気19が生成され、蒸気浴室33により、この搾汁蒸気19を、高温のままで、蒸気浴室33内に待機している利用者41の全身に万遍なく浴びせる(蒸気噴霧工程S3に対応)ことができるため、高温の水蒸気による温熱機能、水分補給機能、および成分吸収促進機能が充分に発揮された状態で、利用者41の全身から各種有効成分を効率良く吸収させることができる。

0090

次に、前述した蒸気浴プロセス1が実施可能な蒸気浴装置の一例である美顔器3について、図5図6により説明する。

0091

この美顔器3は、サトウキビ搾汁7を非加熱処理で精製して不純物含有量Dを5〜30wt%とした精製搾汁16と、それを貯溜する搾汁タンク45と、この搾汁タンク45内の精製搾汁16を加熱する搾汁加熱ユニット46と、この搾汁加熱ユニット46により発生した搾汁蒸気19を所定位置に向けて噴霧する蒸気噴霧ユニット47とを備えている。

0092

このうちの精製搾汁16は、前述した精製工程S1によって得られたものであり、非加熱処理である遠心分離法を使って、サトウキビ搾汁7中の不純物含有量Dを初期の約40wt%から5〜30wt%まで減少させたものである。

0093

また、搾汁タンク45は、有底筒状で精製搾汁16を貯溜可能なタンク本体45aと、このタンク本体45aの上端開口45a1を閉塞可能な蓋体45bとを有している。

0094

そして、この蓋体45bの上面には、側面視で上下逆U字状取っ手45b1が左右に固設されており、この取っ手45b1を手で把持して蓋体45bを持ち上げてから、上端開口45a1よりタンク本体45a内に精製搾汁16を注入できるようにしている。

0095

また、搾汁加熱ユニット46は、装置台51上に配置されると共に、前述の搾汁タンク45を上面に載置して加熱する加熱部48と、この加熱部48から搾汁タンク45にかけて側面を覆うように周設された上端開放筐体部49と、この筐体部49の背面右側に固設されたボックス状の制御部50とを有している。

0096

この制御部50には、加熱部48への電力供給を断接する電源スイッチ52や、搾汁タンク45の加熱温度を変更する加熱ダイヤル53や、加熱時間などを変更するタイマーダイヤル54が設けられており、電源スイッチ52を入れてからダイヤル53、54を回すことで、搾汁タンク45内の精製搾汁16の温度や加熱時間などを制御できるようにしている。

0097

また、蒸気噴霧ユニット47は、前述の搾汁タンク45内で発生する搾汁蒸気19を利用者41の方に導いて噴霧する蒸気ガイド55と、蒸気ガイド55の蒸気吹き出し口55c1から利用者41の頭部41aにかけて覆うことで、顔41a1周りに搾汁蒸気19を充満させる被覆カバー56とを有している。

0098

そして、蒸気ガイド55において、搾汁タンク45の蓋体45bの平面視略中央部からは、下端が搾汁タンク45内に連通する第1筒部55aが立設され、この第1筒部55aの上端から後斜め上方に向かって、第2筒部55bが延設され、この第2筒部55bの上端には、短筒状で先端が拡開して前述の蒸気吹き出し口55c1が形成された吹き出し部55cが、顔41a1の直前近傍まで延設されている。そして、これら搾汁タンク45内から第1筒部55a、第2筒部55b、吹き出し部55cにかけて連通されるようにして、搾汁蒸気19が通過する通気路55dが形成されている。

0099

これにより、搾汁タンク45内で発生した搾汁蒸気19は、この通気路55dを通って利用者41の顔41a1まで導かれた後、蒸気吹き出し口55c1から顔41a1に向けて噴霧される。

0100

更に、被覆カバー56は、利用者41の頭部41aを覆うカバー本体67と、このカバー本体67を待機位置69から使用位置70を経て保守位置71まで平行移動させる平行リンク機構68とを有している。

0101

このうちのカバー本体67は、前カバー部67aと、この前カバー部67a内に収納可能な後カバー部67bとから構成されている。

0102

そして、前カバー部67aは、側面視で中心角略90度の扇形形状であって互いに平行な左右の側板67a1、67a1と、これら側板67a1、67a1の円弧部分間に横架される外周板67a2とから形成され、同様に、後カバー部67bも、側面視で中心角略90度の扇形形状であって互いに平行な左右の側板67b1、67b1と、これら側板67b1、67b1の円弧部分間に横架される外周板67b2とから形成される。

0103

更に、前カバー部67aの側板67a1の内側から後カバー部67bの側板67b1が当接された上で、連結軸74が左右方向に挿通され、後カバー部67bが左右の連結軸74、74を中心にして矢印75に示すように前後回動可能に構成されており、後カバー部67bが前カバー部67a内に収納されて利用者41の顔41a1のみがカバー本体67によって覆われる収納位置72と、後カバー部67bと前カバー部67aとによって利用者41の頭部41aが前後から覆われるフルカバー位置73との間を、後カバー部67bが回動できるようにしている。

0104

平行リンク機構68は、前述した搾汁加熱ユニット46の筐体部49における左右の側板49aの側面視略中央に、基端が第1支軸57を介して前後回動可能に軸支される中間リンク部76と、この中間リンク部76の先端が途中部に連結されると共に、側板49aで第1支軸57よりも後斜め上方の位置に、基端が第2支軸58を介して前後回動可能に軸支されるメインリンク部77とから構成されている。

0105

そして、中間リンク部76は、基端が第1支軸57に軸支される中間第1アーム59と、この中間第1アーム59の先端に第1関節部63を介して基端が前後回動可能に連結される中間第2アーム60とから形成されている。一方、メインリンク部77は、基端が第2支軸58に軸支されると共に、途中部が中間第2アーム60の先端に第2関節部64を介して前後回動可能に連結されるメイン第1アーム61と、このメイン第1アーム61の先端に第3関節部65を介して基端が前後回動可能に連結されるメイン第2アーム62とから形成されている。

0106

更に、このメイン第2アーム62の先端は、前述のカバー本体67の前カバー部67aの両側板67a1、67a1に、第3支軸66を介して前後回動可能に軸支されている。そして、第2支軸58、第1関節部63、第3関節部65、及び第3支軸66のいずれも、回動して部材間締結可能なノブ構造を有しており、各アーム59、60、61、62とカバー本体67を所定姿勢で固定できるようにしている。

0107

このような構成において、美顔器3を使って蒸気浴を行う際には、まず、利用者41が、前述の蓋体45bと蒸気ガイド55とを上から覆うようにして待機位置69にあるカバー本体67を、手で把持して前斜め上方引き上げ、前述の平行リンク機構68によって使用位置70まで平行移動させる。

0108

続いて、利用者41が、取っ手45b1を把持して蓋体45bを持ち上げて上端開口45a1を開放した後、サトウキビ搾汁7中の不純物含有量Dを初期の約40wt%から5〜30wt%まで減少させた精製搾汁16を、上端開口45a1から搾汁タンク45のタンク本体45a内に注入する。

0109

その後、取っ手45b1を把持して蓋体45bを閉めてから、搾汁加熱ユニット46の制御部50を操作し、搾汁タンク45内の精製搾汁16を所定の温度と時間で加熱する(搾汁加熱工程S2に対応)。すると、搾汁タンク45内で発生した搾汁蒸気19が蒸気噴霧ユニット47の蒸気ガイド55を通って利用者41の顔41a1に向けて噴霧される(蒸気噴霧工程S3に対応)。

0110

蒸気浴が終わったり、あるいは蒸気浴途中で搾汁タンク45内に精製搾汁16を補充する場合は、利用者41は、使用位置70にあるカバー本体67を、手で把持して前斜め上方に引き上げ、前述の平行リンク機構68によって保守位置71まで平行移動させながら、利用者41は頭部41aをカバー本体67から抜き出す

0111

その後、カバー本体67を手で把持して前斜下方に引き下げて初期の待機位置69まで平行移動させたり、取っ手45b1を把持して蓋体45bを持ち上げてから上端開口45a1よりタンク本体45a内に精製搾汁16を注入する。

0112

これにより、搾汁タンク45により、精製搾汁16をある程度で密閉された状態で貯溜するようにして酸化などによる有効成分の劣化を防止した上で、搾汁加熱ユニット46により、サトウキビ搾汁7中に含まれる有効成分が水蒸気と一緒になった搾汁蒸気19を生成し、蒸気噴霧ユニット47により、この搾汁蒸気19を、高温のままで顔や肘などの所定の部位に集中的に浴びせるため、高温の水蒸気による温熱機能、水分補給機能、および成分吸収促進機能が充分に発揮された状態で、目的とする部位に各種有効成分を効率良く吸収させることができる。

0113

更に、蒸気噴霧ユニット47は、前述の如く、カバー本体67を待機位置69から使用位置70を経て保守位置71まで平行移動させる平行リンク機構68を有するので、待機位置69にて搾汁タンク45と蒸気ガイド55とを上から被せるようにして覆うことで、搾汁タンク45の上端開口45a1と蓋体45bとの間の隙間や、蒸気ガイド55の蒸気吹き出し口55c1から、冷たい外気や塵挨が搾汁タンク45内に侵入するのを抑制することができ、浴温低下による搾汁蒸気19の発生量の減少や、精製搾汁16内の不純物含有量D増加による泡発生量の増加を防止することができる。

0114

加えて、蒸気噴霧ユニット47は、前述の如く、前カバー部67aから後カバー部67bをフルカバー位置73まで回動し、利用者41の頭部41a全体をカバー本体67で覆う構成とするので、搾汁蒸気19を広げた状態のカバー本体67内に充満させることができ、顔41a1だけでなく頭髪41a2やその頭皮まで搾汁蒸気19を浴びせることができる。

0115

なお、以上のような蒸気浴プロセス1、蒸気浴ハウス2、及び美顔器3で使用した精製搾汁16は、蒸気浴後に室温で所定時間冷却した後は、糖度Brix値で12〜15%から80%前後まで上昇して、美容や健康改善に有効な糖蜜として利用することができる。

0116

以上のように、本発明を適用した蒸気浴方法、蒸気浴施設、および蒸気浴装置は、サトウキビ搾汁を使用した蒸気浴が、周囲を汚すことなく長時間安定して行えるものとなっている。

0117

1蒸気浴プロセス(蒸気浴方法)
2 蒸気浴ハウス(蒸気浴施設)
3美顔器(蒸気浴装置)
7サトウキビ搾汁
16 精製搾汁
19 搾汁蒸気
21・23・25低温加熱過程
33 蒸気浴室
40蒸気発生装置
41利用者
45 搾汁タンク
46 搾汁加熱ユニット
47蒸気噴霧ユニット
D不純物含有量
S1 精製工程
S2 搾汁加熱工程
S3 蒸気噴霧工程
Tb沸点
TL所定温度

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