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技術 呼吸同調装置、酸素供給システム

出願人 株式会社メトラン
発明者 中根伸一石嶋実瀬下義久
出願日 2016年2月25日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2016-033730
公開日 2017年8月31日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2017-148255
状態 特許登録済
技術分野 治療用噴霧、吸入、呼吸装置
主要キーワード ハード構造 マグネット機構 磁力吸引 酸素供給経路 酸素供給流 迂回流路 同調モード 同調装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

簡単な操作で吸入酸素濃度を適切に確保することが可能で、且つ、可搬性富む呼吸同調装置を提供する。

解決手段

呼吸同調装置1は、酸素が流れる流路2と、流路2に配設されて酸素の流量を制御する同調制御弁10と、流路2における同調制御弁10の下流側に配置されて、利用者呼吸状態を検出する呼吸検知センサ40と、呼吸検知センサ40によって検知された呼吸タイミングに基づいて同調制御弁10を制御し、酸素の流量を呼気タイミング同調させる制御装置50と、流路にける同調制御弁10の上流側に配置されて、酸素を貯留するバッファタンク装置20と、を備えるようにした。

概要

背景

酸素吸入を必要とする在宅患者に関して、酸素ボンベを利用して酸素を供給する酸素供給システムでは、通常、患者呼吸の有無に拘わらず、設定された単位時間(1分間)当り酸素流量を患者に対して常時供給する。従って、医師は、各患者に対して1分間あたりの酸素流量を処方し、患者は、酸素ボンベに設けられる流量調整弁レギュレータ)の設定値を、医師の処方に従って調整する。これにより、患者の動脈血酸素飽和度は、医者の想定した範囲内に維持されることになる。

一方、酸素ボンベの交換頻度を低減するために、酸素ボンベと患者の鼻カニューレの間に呼吸同調装置を設置し、患者の吸引時(吸気時)のみ、酸素を患者に供給することが行われている。

この種の呼吸同調装置は、患者の呼吸を検知するセンサと、センサの検出情報に基づいて予め設定された時間だけ弁を開放する制御弁を備える(例えば、特許文献1参照)。これにより、酸素を常時供給する場合と比較して、酸素消費量を例えば1/3程度に抑制することが可能になる。

概要

簡単な操作で吸入酸素濃度を適切に確保することが可能で、且つ、可搬性富む呼吸同調装置を提供する。呼吸同調装置1は、酸素が流れる流路2と、流路2に配設されて酸素の流量を制御する同調制御弁10と、流路2における同調制御弁10の下流側に配置されて、利用者呼吸状態を検出する呼吸検知センサ40と、呼吸検知センサ40によって検知された呼吸タイミングに基づいて同調制御弁10を制御し、酸素の流量を呼気タイミング同調させる制御装置50と、流路にける同調制御弁10の上流側に配置されて、酸素を貯留するバッファタンク装置20と、を備えるようにした。

目的

上記呼吸同調装置に関連して、前記制御装置は、利用者に提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

酸素供給源の下流側に配置され、利用者呼吸同調して、該利用者に供給する酸素の流量を制御する呼吸同調装置であって、前記酸素が流れる流路と、前記流路に配設されて前記酸素の流量を制御する同調制御弁と、前記流路における前記同調制御弁の下流側に配置されて、利用者の呼吸状態を検出する呼吸検知センサと、前記呼吸検知センサによって検知された呼吸タイミングに基づいて前記同調制御弁を制御し、前記酸素の流量を前記呼気タイミングに同調させる制御装置と、前記流路にける前記同調制御弁の上流側に配置されて、前記酸素を貯留するバッファタンク装置と、を備えることを特徴とする呼吸同調装置。

請求項2

前記酸素供給減から供給される酸素は、一定流量であることを特徴とする、請求項1に記載の呼吸同調装置。

請求項3

前記バッファタンク装置は、一回吸気時の利用者への酸素供給量と比較して容量が小さいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の呼吸同調装置。

請求項4

前記バッファタンク装置の容量は、50cc以下であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の呼吸同調装置。

請求項5

前記バッファタンク装置の容量は、10cc以上であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の呼吸同調装置。

請求項6

前記バッファタンク装置は、容量が可変であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の呼吸同調装置。

請求項7

前記バッファタンク装置は、それぞれが前記酸素を貯留可能な複数のバッファタンクを有し、前記制御装置が、前記複数のバッファタンクの使用/不使用を切りかえることで、容量を可変にすることを特徴とする、請求項6に記載の呼吸同調装置。

請求項8

前記制御装置は、利用者に提供する酸素流量が大きい場合は、前記バッファタンク装置の容量を大きく設定し、利用者に提供する酸素流量が小さい場合は、前記バッファタンク装置の容量を小さく設定することを特徴とする、請求項6又は7に記載の呼吸同調装置。

請求項9

前記酸素を、前記同調制御弁を迂回するように案内する連続モード用流路と、前記迂回流路における前記酸素の案内を制御する連続モード用制御弁と、を備えることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の呼吸同調装置。

請求項10

前記連続モード用制御弁は、手動切替可能であることを特徴とする、請求項9に記載の呼吸同調装置。

請求項11

前記同調制御弁は、電源未供給時に直前制御状態を保持する保持機構を有することを特徴とする、請求項1乃至10のいずれかに記載の呼吸同調装置。

請求項12

請求項1乃至11のいずれかに記載の呼吸同調装置と、前記呼吸同調装置の上流側に配置される酸素供給源と、前記酸素供給源と前記呼吸同調装置の間に配置されて、該酸素供給源から一定流量の酸素が供給されるように制御する定流量調整弁と、を有することを特徴とする酸素供給システム

技術分野

0001

本発明は、例えば在宅環境にある患者に対して、呼吸同調して酸素を供給する呼吸同調装置等に関する。

背景技術

0002

酸素吸入を必要とする在宅患者に関して、酸素ボンベを利用して酸素を供給する酸素供給システムでは、通常、患者の呼吸の有無に拘わらず、設定された単位時間(1分間)当り酸素流量を患者に対して常時供給する。従って、医師は、各患者に対して1分間あたりの酸素流量を処方し、患者は、酸素ボンベに設けられる流量調整弁レギュレータ)の設定値を、医師の処方に従って調整する。これにより、患者の動脈血酸素飽和度は、医者の想定した範囲内に維持されることになる。

0003

一方、酸素ボンベの交換頻度を低減するために、酸素ボンベと患者の鼻カニューレの間に呼吸同調装置を設置し、患者の吸引時(吸気時)のみ、酸素を患者に供給することが行われている。

0004

この種の呼吸同調装置は、患者の呼吸を検知するセンサと、センサの検出情報に基づいて予め設定された時間だけ弁を開放する制御弁を備える(例えば、特許文献1参照)。これにより、酸素を常時供給する場合と比較して、酸素消費量を例えば1/3程度に抑制することが可能になる。

先行技術

0005

特開2002−143307号

発明が解決しようとする課題

0006

従来の呼吸同調装置は、同調モードにおける患者の酸素供給量を、医師の連続モード前提とした酸素供給量に一致させるために、酸素ボンベ側の流量調整弁を常に最大値にしておき、呼吸同調装置側の弁の開閉時間を詳細に制御して、実質的な酸素供給量を調節する。つまり、患者が、呼吸同調装置に対して、医師の処方箋のデータ(例えば2L/分)等を入力し、このデータに基づいて、呼吸同調装置が弁の開放時間を決定する。結果、極めて短時間(例えば0.2秒)で高流量(例えば8L/分相当)のパルス波形のような酸素供給状態となり、患者の吸引時間(例えば1.5秒〜3秒)とのバランスが悪く、酸素の吸引効率が悪化しやすい。

0007

また、この構造の場合、連続モードに切り替えようとすると、酸素ボンベ側の流量調整弁が常に最大値に設定されているため、患者への酸素供給量が過大となる。これを回避するには、別途、呼吸同調装置内に連続モード専用の絞り弁等を内蔵する必要があり、装置構成が複雑化し、呼吸同調装置の操作の難易度も高まるという問題があった。特に、呼吸同調装置側で電池切れ等が生じると、連続モードによる供給しかできなくなるが、この場合の流量制御が適切に行われないという問題があった。

0008

更に、患者が誤って酸素ボンベ側の流量調整弁を医師の処方箋通りに絞って調整すると、呼吸同調装置側において酸素供給量が不足する。このような人為的ミスを回避するためには、呼吸同調装置側で酸素流量等を監視しなければならず、制御が複雑化すると同時に、電力消費量が大幅に大きくなるという問題があった。

0009

呼吸同調装置は、在宅利用に限られず、外出時にも酸素ボンベと共に持ち出して、屋外で使用したいというニーズもあるが、同調制御弁等の制御時の電力消費量が大きいと、予備として沢山の電池を持ち歩く必要があるという問題もある。

0010

本発明は、斯かる実情に鑑み、吸入酸素濃度を適切に確保することが可能で、且つ、可搬性富む呼吸同調装置を提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

0011

上記目的を達成する本発明は、酸素供給源の下流側に配置され、利用者の呼吸に同調して、該利用者に供給する酸素の流量を制御する呼吸同調装置であって、前記酸素が流れる流路と、前記流路に配設されて前記酸素の流量を制御する同調制御弁と、前記流路における前記同調制御弁の下流側に配置されて、利用者の呼吸状態を検出する呼吸検知センサと、前記呼吸検知センサによって検知された呼吸タイミングに基づいて前記同調制御弁を制御し、前記酸素の流量を前記呼気タイミングに同調させる制御装置と、前記流路にける前記同調制御弁の上流側に配置されて、前記酸素を貯留するバッファタンク装置と、を備えることを特徴とする呼吸同調装置である。

0012

上記呼吸同調装置に関連して、前記酸素供給減から供給される酸素は、一定流量であることを特徴とする。

0013

上記呼吸同調装置に関連して、前記バッファタンク装置は、一回吸気時の利用者への酸素供給量と比較して容量が小さいことを特徴とする。

0014

上記呼吸同調装置に関連して、前記バッファタンク装置の容量は、50cc以下であることを特徴とする。

0015

上記呼吸同調装置に関連して、前記バッファタンク装置の容量は、10cc以上であることを特徴とする。

0016

上記呼吸同調装置に関連して、前記バッファタンク装置は、容量が可変であることを特徴とする。

0017

上記呼吸同調装置に関連して、前記バッファタンク装置は、それぞれが前記酸素を貯留可能な複数のバッファタンクを有し、前記制御装置が、前記複数のバッファタンクの使用/不使用を切りかえることで、容量を可変にすることを特徴とする。

0018

上記呼吸同調装置に関連して、前記制御装置は、利用者に提供する酸素流量が大きい場合は、前記バッファタンク装置の容量を大きく設定し、利用者に提供する酸素流量が小さい場合は、前記バッファタンク装置の容量を小さく設定することを特徴とする。

0019

上記呼吸同調装置に関連して、前記酸素を、前記同調制御弁を迂回するように案内する連続モード用流路と、前記迂回流路における前記酸素の案内を制御する連続モード用制御弁と、を備えることを特徴とする。

0020

上記呼吸同調装置に関連して、前記連続モード用制御弁は、手動切替可能であることを特徴とする、請求項9に記載の呼吸同調装置。

0021

上記呼吸同調装置に関連して、前記同調制御弁は、電源未供給時に直前制御状態を保持する保持機構を有することを特徴とする。

0022

上記目的を達成する本発明は、上記の呼吸同調装置と、前記呼吸同調装置の上流側に配置される酸素供給源と、前記酸素供給源と前記呼吸同調装置の間に配置されて、該酸素供給源から一定流量の酸素が供給されるように制御する定流量調整弁と、を有することを特徴とする酸素供給システムである。

発明の効果

0023

本発明に係る呼吸同調装置等よれば、簡単な操作で吸入酸素濃度を適切に確保することが可能で、且つ、可搬性に富むという優れた効果を奏し得る。

図面の簡単な説明

0024

本発明の第一実施形態に係る酸素供給システムを説明する回路図である。
(A)及び(B)は同酸素供給システムの呼吸同調装置に適用される同調制御弁の構造を示す図である。
(A)は同呼吸同調装置に適用される制御装置のハード構造を示すブロック図であり、(B)は同制御装置機能構成を示すブロック図である。
(A)は同酸素供給システムの連続モード時の酸素の流れを示す回路図であり、(B)は連続モード時に患者に供給される酸素流量の変化を示すグラフ図である。
(A)は同酸素供給システムの同調モード時の酸素の流れを示す回路図であり、(B)は調モード時に患者に供給される酸素流量の変化を示すグラフ図である。
同酸素供給システムにおいて、定流量制御弁による流量を変化させ、かつ、バッファタンク装置の容量を変化させた場合の、吸入酸素濃度の変動を示すグラフ図である。
(A)及び(B)は同呼吸同調装置の応用構成を示す回路図である。
本発明の第二実施形態に係る酸素供給システムを説明する回路図である。

実施例

0025

以下、本発明の実施の形態として添付図面を参照して説明する。

0026

図1には、本発明の第一実施形態に係る呼吸同調装置1を含む、酸素供給システムSの全体構成を示す。この酸素供給システムSは、酸素供給源として酸素が充填される酸素ボンベ80と、酸素ボンベ80に設置される定流量調整弁82と、定流量調整弁82と呼吸同調装置1の酸素入力口INを繋ぐ上流側ホース84と、呼吸同調装置1の酸素吐出口UTと鼻カニューレ90を繋ぐ下流側ホース92を有する。呼吸同調装置1は、患者の呼吸に同調して、患者に供給する酸素の流量を制御する。

0027

呼吸同調装置1は、酸素入力口INと酸素吐出口OUTの間を接続する主配管2に設けられる同調制御弁10と、主配管2における同調制御弁10の上流側に接続されるバッファタンク装置20と、主配管2における同調制御弁10の上流側に接続される上流側リリーフバルブ30と、主配管2における同調制御弁10の下流側に接続される下流側リリーフバルブ32と、主配管2における同調制御弁10の下流側に接続される呼吸検知センサ40と、主配管2における同調制御弁10の上流側で分岐して同調制御弁10を迂回してから同調制御弁10の下流側の主配管2に合流する連続モード用配管4と、連続モード用配管4に設けられる連続モード用制御弁70と、制御装置50と、電源60と、電源スイッチ66を有する。

0028

同調制御弁10は、ラッチ機能付きの2ポート2位置電磁弁であり、開位置10Kと、閉位置10Hを有する。ラッチ機能は、電力遮断の直前の切替状態を保持する保持機構となる。換言すると、開位置10Kと閉位置10Hを切り替えるときのみ、同調制御弁10に電力を供給すればよく、それ以外の時間は電力供給が不要となっている。

0029

同調制御弁10は、例えば図2に示すように、弁12と、弁12を駆動するソレノイド14と、弁12を一方(ここでは閉位置10Hにセットする方向)に付勢するバネ16と、バネ16の付勢力復元力)に抵抗して、弁12を他方(ここでは開位置10K)の状態に強制固定するマグネット機構18を有する。

0030

ソレノイド14は、筒状の本体部14Aと、本体部14Aによって軸方向に移動自在に配置されるスライド軸14Bと、本体部14Aに設けられるヨーク部14Cと、ヨーク部14Cに隣接配置されてスライド軸14Bを駆動する磁力を生み出す励磁コイル14Fを有する。また、ソレノイド14は、マグネット機構18として、スライド軸14Bがバネ16の付勢力に抵抗して移動した位置で、このスライド軸14Bを保持する吸引力を生み出す固定磁石14Dを有する。ヨーク部14Cは、スライド軸14Bの奥側端部を取り囲むようなU字形状となっており、このヨーク部14Cの底部に、固定磁石14Dが配置される。

0031

従って、図2(A)に示すように、励磁コイル14Fに通電させると、ヨーク部14Cに沿って生じる磁力線と、固定磁石14Dの磁力線とが同方向となって、固定磁石14D近傍の吸着力が増大し、バネ16の付勢力に抗してスライド軸14Bが磁力吸引されて、スライド軸14Bの奥側端部と固定磁石14Dが接近して、弁12が閉位置10Hとなる。バネ16が収縮した閉位置10Hの状態で励磁コイル14Fへの通電がOFFとなっても、バネ16の付勢力よりも、互いに接近するスライド軸14Bと固定磁石14Dの吸引力が上回り、閉位置10Hの状態が保持される。

0032

一方、図2(B)に示すように、励磁コイル14Fを反対方向に通電させると、ヨーク部14Cに沿って生じる磁力線と固定磁石14Dの磁力線が反対方向となって相殺され、固定磁石14D近傍の吸引力が低減する。結果、バネ16の付勢力が上回ってスライド軸14Bが移動して開位置10Kとなる。この開位置10K状態で励磁コイル14Fへの通電がOFFとなっても、バネ16の付勢力によって、スライド軸14Bの開位置10K状態が保持される。

0033

なお、ここでは保持機構としてマグネット機構18を採用する場合を例示したが、爪や凹凸等の干渉によって機械的に保持する機構でも良く、また、ソレノイドを2個有するダブルソレノイド弁によって、開位置10Kと閉位置10Hを保持する機構であっても良い。つまり、保持機構の構成は適宜選択可能である。

0034

図1に戻って、バッファタンク装置20は、酸素ボンベ80及び定流量調整弁82から供給される一定流量の酸素を一時的に貯留する。このバッファタンク装置20によって、定流量調整弁82を、医師の処方のままの流量(つまり、連続モードを前提とした流量)に設定しても、同調モード時に、患者の動脈血酸素飽和度(SpO2)の低下を抑制できる。

0035

このバッファタンク装置20の容量は、例えば、一回吸気時の利用者への酸素供給量を基準に設定されることが好ましい。例えば、医師の処方の酸素供給量が0.5L/分〜5L/分、患者の1分間呼吸数を20回と仮定すると、一回呼気時の酸素供給量は、概ね25cc〜250ccの範囲となるが、バッファタンク装置20の容量は、それよりも小さく設定される。具体的には、その10分の1以上、かつ、半分以下に設定することが好ましく、望ましくはその8分の1以上、かつ、3分の1以下を補うことが好ましい。つまり、連続モード時における一回吸気時の利用者への酸素供給量Pを基準とすると、バッファタンク装置20の容量は1/5P程度が望ましい。具体的に処方される酸素供給量が2L/分の場合で、患者の1分間呼吸数を20回と仮定すると、一回呼気時の酸素供給量は100ccとなるが、バッファタンク装置20の容量はその5分の1として20cc程度が好ましいことになる。処方される酸素供給量が5L/分の場合は、患者の1分間呼吸数を20回と仮定すると、一回呼気時の酸素供給量は250ccとなるが、バッファタンク装置20の容量はその6分の1程度で40cc前後が好ましい。

0036

本実施形態では、バッファタンク装置20の容量を20ccに設定している。このようにすると、患者に対する処方頻度の多い「酸素供給量2L/分」近傍に定流量調整弁82が設定される場合に、同調モード時と連続モード時の吸入酸素濃度(FIO2)を最も近似させることができる。つまり、連続/同調モードのどちらを患者が選択しても、患者に対する実質的な酸素供給量に差がほとんど生じない。

0037

上流側リリーフバルブ30及び下流側リリーフバルブ32は、定流量調整弁82が故障して過剰に酸素を供給したり、主配管2、鼻カニューレ90、下流側ホース92が詰まったりすることで、主配管2内が異常高圧となる前に、その酸素を開放する。

0038

呼吸検知センサ40は、主配管2内の圧力、流量又は振動等を検知することで、間接的に患者の呼吸タイミングを取得する。具体的に呼吸検知センサ40は、主配管2の内圧と周囲の大気圧の双方を検知して、その圧力信号を制御装置50に対して出力する。制御装置50は、呼吸検知センサ40によって計測された内圧が大気圧以下に低下するタイミングを、患者の吸気タイミングみなす。なお、この呼吸検知センサ40は、呼吸同調装置1の筐体K内に収容される場合に限られず、無線または有線通信によって、鼻カニューレ90や下流側ホース92側において患者の呼吸タイミングを検出することも可能である。検出方法も、流量を検出したり、振動を検出したり、音波変動を検出したりなど、様々な手法を選択可能である。

0039

連続モード用制御弁70は、2ポート2位置手動弁であり、開位置70Kと、閉位置70Hを有する。従って、呼吸同調装置の筐体Kに設けられる切替ボタン(図示省略)を患者等が操作することで、開位置70Kと、閉位置70Hを切り替えることができる。なお、開位置70Kに設定すると、定流量調整弁82によって調整された一定流量の酸素が、そのまま供給される「連続モード」となり、閉位置70Hに設定すると、同調制御弁10を用いて酸素が間欠的に供給される「同調モード」となる。なお、制御装置50は、連続モード用制御弁70の位置を検出することで、患者によって設定されているモード(連続モード又は同調モード)を認識する。

0040

制御装置50は、図3(A)に示すように、中央制御装置CPU、プログラム等が記録される記憶手段R、プログラムが中央制御装置CPUによって実行される領域となるメモリM、外部との信号を通信するインタフェースIを有する。制御装置50は、プログラムがメモリMで処理されることで得られる機能構成として、図3(B)に示すように、呼吸判定手段52、モード判定手段54、弁制御手段56、電源監視手段58を有する。

0041

呼吸判定手段52は、呼吸検知センサ40の信号を受け取って、患者の吸気タイミングをリアルタイムで判定する。モード判定手段54は、連続モード用制御弁70の位置を検知して、連続モードと同調モードを判定する。モード判定手段54が「同調モード」と判定する場合、弁制御手段56は、呼吸判定手段52で決定された吸気タイミングに合わせて、同調制御弁10を一定時間(例えば吸気期間の60%:吸気期間が1.0秒と判定される場合は吸気開始から0.6秒)を開位置10Kとし、残りの時間を閉位置10Hに制御する。なお、吸気中の終了側期間(ここでは残りの40%の時間)は、酸素を供給してもまで到達しないため、その期間については同調制御弁10を閉じることによって、酸素節約を向上させることが好ましい。同調制御弁10を開位置10Kにする期間に関して特に制約は無いが、バッファタンク装置20によって十分な吸入酸素濃度を確保するためには、吸気期間の40%以上が望ましく、より望ましくは50%以上とする。更に好ましくは60%以上とする。ただし、酸素節約の観点では吸気期間の90%以下、望ましくは80%以下とすることが好ましい。モード判定手段54が「連続モード」と判定する場合、弁制御手段56は、同調制御弁10を常に閉位置10Hに制御する。電源監視手段58は、電源60の電池残量を監視して、特に図示しないディスプレイランプ点灯アラーム音等によって、電池残量を患者に知らせる。

0042

電源60は、電池やバッテリのような可搬式蓄電材を用いる構造が好ましいが、家庭用コンセントから供給される交流電源直流に変換するAC/DC電源又はこれらの併用構造であっても良い。電源スイッチ66は、電源60の電力を、制御装置50や呼吸検知センサ40、同調制御弁10等に供給し得る電源ON状態と、全ての電力を遮断する電源OFF状態を手動で切り替える。なお、電源スイッチ66を用いて患者が電源OFF状態にする場合、制御装置50は、同調制御弁10を閉位置10Hに自動的に切り替えてから停止するように制御する。酸素が無駄に消費されることを防止するためである。

0043

次に、呼吸同調装置1の動作について説明する。

0044

事前設定
医師の処方箋に基づいて定流量調整弁82を手動調整する。例えば、処方箋が2L/分の場合は、その値に設定すれば良い。結果、酸素ボンベ80から、毎分2Lの流量に相当する酸素が供給される。

0045

<連続モード>
図4(A)に示すように、患者が、呼吸同調装置1の電源スイッチ66を電源ONにし、呼吸同調装置1のボタン操作によって連続モード用制御弁70を操作して開位置70Kにする。結果、酸素ボンベ80から供給される酸素は、酸素入力口INを介して主配管2に流れ込み、そこから分岐する連続モード用配管4を経て、再び主配管2に合流して酸素吐出口OUTから吐出される。この酸素は、下流側ホース92及び鼻カニューレ90を介して患者に供給される。なお、主配管2に設けられる同調制御弁10は、閉位置10H又は開位置10Kのいずれであっても構わないが、ここでは自動的に閉位置10Hに制御する。ちなみに、何らかのアクシデントで、仮に同調制御弁10が開位置10Kのままであっても、主配管2と連続モード用配管4の双方に酸素が流れた後にこれらが合流するので、酸素吐出口OUTから吐出される総量は、常に2L/分となる。

0046

なお、連続モードにおいて、電源スイッチ66が電源ON状態になることは必須ではない。呼吸同調装置1の電源60の電池残量がゼロになったとしても、連続モード用制御弁70を操作して開位置70Kにすれば、連続モードは手動でいつでも実現可能となっている。従って、患者も安心して外出することが可能になる。ちなみに、連続モードにおける電源60の電力消費量は、モード監視動作を除いて略ゼロとなる。連続モード時の酸素供給流量の波形図4(B)に示す。

0047

<同調モード>
図5(A)に示すように、患者が、呼吸同調装置1の電源スイッチ66を電源ONにし、呼吸同調装置1のボタン操作によって連続モード用制御弁70を操作して閉位置70Hにする(同調モード)。結果、酸素ボンベ80から供給される酸素は、酸素入力口IN及び主配管2を介してバッファタンク装置20に流れ込み、20cc分が貯留される。更に、余剰酸素は、閉位置10Hとなる同調制御弁10に流れ込む。呼吸検知センサ40によって患者の吸引(吸気)動作が検知されると、制御装置50は、一定期間、同調制御弁10を開位置10Kに切り替える。切り替えた瞬間、バッファタンク装置20に貯留されている酸素と、酸素ボンベ82から供給される酸素が、主配管2の下流側に流れ込み、その酸素が一定期間に限って酸素吐出口OUTから吐出される。酸素吐出口OUTから吐出される酸素は、バッファタンク装置20に貯留される酸素が上乗せされるので、上流側の定流量調整弁82で設定される流量よりも増大する。この酸素は下流側ホース92及び鼻カニューレ90を介して患者に供給される。

0048

その後、次の吸気タイミングまで、同調制御弁10が閉位置10Hに維持されるが、その時間を利用して、バッファタンク装置20に、再度、20ccの酸素が貯留されることになる。

0049

図5(B)の実線に同調モード時の酸素供給流量の波形を示す。バッファタンク装置20から流れ込む酸素によって、開位置10Kに切り替えた瞬間から、定流量調整弁82で設定される2L/分以上(具体的には2倍以上、より望ましくは3倍以上)の瞬間流量を供給することができ、バッファタンク装置20内の酸素が減少するにつれて、定流量調整弁82で設定される流量に近づくように減少する。結果、患者が実質的に吸引する酸素量は、連続モード時と略同じになり、動脈血酸素飽和度(又は吸入酸素濃度)の差を極めて小さくすることができる。つまり、患者が呼吸同調装置1に関して複雑な操作を行わなくても、酸素ボンベ80側の定流量調整弁82を医師の処方箋通りに調整するだけで、連続モード時と同調モード時の双方の実質的な患者に対する酸素供給量を近似させることが可能となる。参考として、図5(B)の点線にバッファタンク装置20が無い場合の同調モード時の酸素供給流量の波形を示す。バッファタンク装置20が無い場合と比較して、酸素供給量(波形の面積に相当)を約1.5倍以上、望ましくは2倍以上にできることになる。

0050

同調モードで酸素の供給を停止する場合は、電源スイッチ66を電源OFFにすれば良い。制御装置50は、自動的に同調制御弁10を閉位置10Hに切り替えてから電源OFF状態とする。なお、電池切れ等の場合であっても、電源監視手段58がそれを事前に判断して、同調制御弁10を閉位置10Hに切り替えてから自動的に電源OFF状態とすれば良い。万が一、同調制御弁10を開位置10Kのまま呼吸同調装置1が停止してしまった場合は、新しい電池に交換してから電源ON状態を経て電源OFF状態にするか、或いは、酸素ボンベ80側の定流量調整弁82等を閉じれば、酸素の供給を停止することができる。

0051

<連続モードと同調モードの切替え>
連続モードと同調モードの切り替えは、呼吸同調装置1の電源スイッチ66を電源ONにした状態で、連続モード用制御弁70を、患者が手動で切り替えるだけである。開位置70Kの場合は図4(A)に示す連続モードとなり、閉位置70Hの場合は図5(B)に示す同調モードとなる。

0052

<バッファタンク装置の容量の検証>
図6に、本実施形態に係る酸素供給システムSにおいて、バッファタンク装置20の容量と、定流量調整弁82による酸素供給流量を変化させて、連続モード時と同調モード時の、吸入酸素濃度(FIO2)の差異分析した結果を示す。

0053

全体として、酸素供給量が0.5L/分程度の小さい流量の場合は、バッファタンク装置20の有無や容量に拘わらず、連続モードと同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)の差異が小さい。一方、酸素供給量が1.0L/分以上になると、バッファタンク装置20の容量に対応して、連続モードと同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)の差異が生じることが分かる。

0054

バッファタンク装置20が無い場合(0cc)、酸素供給量が1.0L/分以上になると、連続モードよりも、同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)が大幅に低下する。即ち、同調モードでは酸素供給不足が生じることが分かる。

0055

バッファタンク装置20を20ccに設定すると、酸素供給量が0.5L/分以上且つ4.0L/分以下の範囲において、連続モードと同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)を極めて近似させることができる。酸素供給量が4.0L/分を超えると、連続モードよりも同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)が低下し、多少ではあるが、同調モード時に酸素供給不足が生じ得ることが分かる。

0056

バッファタンク装置20を30cc〜40ccに設定すると、酸素供給量が3.0L/分未満の範囲において、連続モードよりも同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)が上昇し、多少ではあるが、同調モード時に酸素供給過剰が生じ得ることが分かる。酸素供給量が3.0L/分以上且つ5.5L/分以下の範囲においては、連続モードと同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)を極めて近似させることができる。酸素供給量が5.5L/分を超えると、連続モードよりも同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)が低下し、多少ではあるが、同調モード時に酸素供給不足が生じ得ることが分かる。

0057

バッファタンク装置20を50ccに設定すると、酸素供給量が4.0L/分未満の範囲において、連続モードよりも同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)が上昇し、多少ではあるが、同調モード時に酸素供給過剰が生じ得ることが分かる。酸素供給量が4.0L/分以上且つ7.0L/分以下の範囲において、連続モードと同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)を極めて近似させることができる。酸素供給量が7.0L/分を超えると、連続モードよりも同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)が低下し、多少ではあるが、同調モード時に酸素供給不足が生じ得ることが分かるが、酸素供給量が7.0L/分を超える処方は極めて稀である。

0058

以上の検証結果から判るように、バッファタンク装置20を設けることにより、全体的に、連続モードと同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)を近似させることができる。更に、一般的に処方頻度の高い酸素供給量となる0.5L/分以上且つ4.0L/分以下の範囲では、バッファタンク装置20を20cc程度に設定すると、連続モードと同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)を一層近似させることができることが分かる。

0059

また、酸素供給流量が大きい場合は、バッファタンク装置20の容量を大きくした方が、連続モードと同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)を一層近似させることができ、反対に、酸素供給流量が小さい場合は、バッファタンク装置20の容量を小さくした方が、連続モードと同調モードの吸入酸素濃度(FIO2)を一層近似させることができることが分かる。

0060

なお、このバッファタンク装置20の容量の設定は、主配管2における同調制御弁10よりも上流側の配管内部容量や、上流側ホース84の内部容量の影響も受け得る。例えば、上流側ホース84が長い場合は、この上流側ホース84の内部空間が、バッファタンク装置20の容量の一部を担うことが可能になるため、バッファタンク装置20の容量を小さくすることが好ましい。

0061

なお、上記第一実施形態の呼吸同調装置1では、電源ONの状態のまま、モード判定手段54が、連続モードと同調モードを判定する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、連続モード用制御弁70と電源スイッチ66を一体化連動化)しておき、連続モード制御弁70を同調モード(閉位置70H)にすると、電源が自動的にONとなって、制御装置50が同調制御を行うようにし、一方で、連続モード制御弁70を連続モード(開位置70K)にすると、電源が自動的にOFFとなって、電池を消耗することなく連続モード運転にすることも好ましい。

0062

なお、上記第一実施形態の呼吸同調装置1では、主配管2と、連続モード用配管4の上流側分岐点よりも下流側に、バッファタンク装置20が配置される場合を例示したが、バッファタンク装置20の場所は、同調制御弁10の上流側であればどこでも良い。例えば図7(A)に示すように、上流側分岐点Xよりも上流側の主配管2にバッファタンク装置20を配置しても良く、連続モード用配管4側に配置しても良い。

0063

上記第一実施形態の呼吸同調装置1では、連続モード用配管4を利用して連続モードを実現する場合を例示したが、本発明はこれに限定されず、連続モード用配管4を省略することもできる。例えば図7(B)に示すように、同調制御弁10を、ラッチ式にしながらも、外部スイッチ(図示省略)を利用して手動で強制切替可能にしておき、連続モードと同調モードの切り替え指示は、設定ボタンYで患者が行えば良い。この際も、連続モード時は電源を自動OFFとし、同調モード時は電源を自動ONにすることも可能である。この場合の連続モードは、同調制御弁10の開位置10Kを維持することで実現する。仮に、同調モード時において閉位置10Hで電池残量がゼロになった場合であっても、手動で開位置10Kに切り替えて、連続モードとして使用することが可能になる。勿論、同調制御弁10を、ノーマル開位置10Kとなるシングルソレノイド式にすることも好ましく、この場合は、電池残量がゼロになると、同調制御弁10が勝手に開位置10Kとなって連続モードになる。酸素を強制停止する際は、別途、主配管2の途中に手動強制開閉弁を設けておくことで実現するか、定流量調整弁82で強制停止させても良い。ただし、無ラッチのシングルソレノイド弁を採用すると、同調モード時において、一方の弁位置を保持する為に通電状態を維持する必要があり、電池の消費量が増える。

0064

次に、図8を参照して、本発明の第二実施形態に係る呼吸同調装置1を説明する。なお、ここでは主として第一実施形態の呼吸同調装置1を異なるバッファタンク装置20の説明に注力する。

0065

バッファタンク装置20は、それぞれ容量の異なる複数のバッファタンクを有しており、これらを切り替えたり、又は組み合わせたりして容量を変更可能となっている。具体的にバッファタンク装置20、小容量となるバッファタンクA(例えば容量10cc)、中容量となるバッファタンクB(例えば容量20cc)、大容量となるバッファタンクC(例えば容量40cc)、これらのバッファタンクA、B、Cのいずれかを主配管2に接続するタンク切換弁22、主配管2の流量を測定するフローセンサ24を有する。この呼吸同調装置1では、例えば、連続モード時において、フローセンサ24を用いて流量を測定し、定流量調整弁82の設定値を推測する。制御装置50は、定流量調整弁82の設定流量が大きい場合(例えば、3.0L/分以上の場合)は、大容量のバッファタンクCを主配管2に接続して、同調モードの制御を実行する。また、定流量調整弁82の設定流量が中程度の場合(例えば、1.5L/分以上〜3.0L/分の場合)は、中容量のバッファタンクBを主配管2に接続して、同調モードの制御を実行する。更に定流量調整弁82の設定流量が小程度の場合(例えば、1.5L/分未満の場合)は、小容量のバッファタンクAを主配管2に接続して、同調モードの制御を実行する。このようにすると、図6の検証結果から判るように、各流量に最適となるバッファタンクの容量を選択することが可能となり、同調モードと連続モードの吸入酸素濃度(FIO2)の差を一層小さくすることが可能となる。

0066

以上、本実施形態の呼吸同調装置1によれば、主配管2に形成される酸素流路における同調制御弁10の上流近傍に、酸素を貯留するバッファタンク装置20が設けられるので、このバッファタンク装置20の上流側から、連続モードを前提とした処方箋通りの一定流量の酸素を供給するだけで良い。バッファタンク装置20が、一定流量の酸素供給経路に対して、瞬間的に酸素流量を上昇させる機能を発揮することができ、同調モード時の患者に対する吸入酸素濃度(FIO2)を、連続モード又は処方箋が想定している吸入酸素濃度に近似させる。結果、患者は、酸素ボンベ80側の定流量調整弁82を設定するだけで良く、呼吸同調装置1に対する複雑な設定が不要となり、酸素供給システムS全体の操作ミス等を大幅に軽減することが可能である。電子機器の操作を苦手とする高齢者にとって、利便性飛躍的に高められる。

0067

また、バッファタンク装置20における酸素貯留容量は、一回呼気時の患者への酸素供給量と比較して小さく設定される。即ち、同調モード時に、同調制御弁10を介して患者に酸素を供給する際に、このバッファタンク装置20内の酸素は、(同時に上流側から流入する酸素は存在するものの)ほとんど空にすることができる。結果、同調モード時の吸入酸素濃度が、連続モード時よりも高くなりすぎることを抑制できる。なお、バッファタンク装置20の容量が、一回呼気時の患者への酸素供給量よりも大きく設定すると、同調モード時の吸入酸素濃度が、過剰になる可能性が有る。

0068

更に本実施形態では、バッファタンク装置20の容量が50cc以下に設定されており、結果、一般的な処方における酸素供給流量(例えば、0.5L/分〜7.0L/分)の全体において、同調モード時と連続モード時の吸入酸素濃度を近づけることが可能になる。また、バッファタンク装置20の容量が10cc以上に設定されているので、一般的な処方における酸素供給流量の全体において、同調モード時における吸入酸素濃度の低下を抑制することが可能となる。

0069

なお、上記第二実施形態に限っては、バッファタンク装置20が、複数のバッファタンクA、B、Cを有することで、容量が可変となっているので、処方における酸素供給流量に合わせて、より最適なバッファタンク装置20の容量を設定することが可能となる。具体的には、定流量調整弁82で設定される酸素流量が大きい場合は、バッファタンク装置20の容量を大きく設定し、同酸素流量が小さい場合は、バッファタンク装置20の容量を小さく設定することで、連続モード時と同調モード時の吸入酸素濃度の差を、より小さくすることが可能となる。

0070

更に上記実施形態では、連続モードと同調モードを切り替える連続モード用制御弁70が、手動切替可能となっているので、呼吸同調装置の電源60が故障したり、電池切れになったりしても、少なくとも連続モードによる酸素供給が保証される。結果、患者も安心して外出先で利用することが可能となる。

0071

また、同調制御弁10は、電源未供給時に直前の制御状態を保持する保持機構(ラッチ機構)を有している。結果、同調制御弁10の切替時のみ、同調制御弁10に電力を供給すれば良く、それ以外の時間は、同調制御弁10に電力を供給する必要が無いので、電力消費量を大幅に削減することができ、電池(バッテリ)のみで長時間運転を実現できる。

0072

なお、上記実施形態では、主配管2とバッファタンク装置20が、図示の便宜上、別構造となるように例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、主配管2の上流側の径を太くして、主配管2自体を実質的なバッファタンク装置20とすることもできる。

0073

また、上記実施形態では、連続モードと同調モードの双方を切替可能となる構成を例示したが、本発明はこれに限定されず、同調モードのみの呼吸同調装置であっても良い。

0074

更にまた、上記実施形態では、酸素供給源として酸素ボンベを例示したが、本発明はこれに限定されず、他の酸素供給源を利用することも可能である。

0075

尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。

0076

1呼吸同調装置
2主配管
2 主配管
4連続モード用配管
10同調制御弁
10H 閉位置
10K 開位置
12 弁
14ソレノイド
16バネ
20バッファタンク装置
22タンク切換弁
24フローセンサ
30上流側リリーフバルブ
32 下流側リリーフバルブ
40呼吸検知センサ
50制御装置
60電源
70 連続モード用制御弁
70H 閉位置
70K 開位置
80酸素ボンベ
82定流量調整弁
82 酸素ボンベ
82 定流量調整弁
84 上流側ホース
90鼻カニューレ
92 下流側ホース
S酸素供給システム
X 上流側分岐点

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